(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-02
(45)【発行日】2024-05-14
(54)【発明の名称】信号調整回路及び測定装置
(51)【国際特許分類】
H03M 1/12 20060101AFI20240507BHJP
【FI】
H03M1/12 A
H03M1/12 C
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023054047
(22)【出願日】2023-03-29
【審査請求日】2023-04-06
(31)【優先権主張番号】202222691927.7
(32)【優先日】2022-10-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202211257754.6
(32)【優先日】2022-10-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】523116767
【氏名又は名称】惠州億緯▲り▼能股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100166729
【氏名又は名称】武田 幸子
(72)【発明者】
【氏名】胡 俊
【審査官】工藤 一光
(56)【参考文献】
【文献】特表2005-525038(JP,A)
【文献】特公昭59-29974(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H03M1/12-1/88
H03M3/00-3/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電圧しきい値信号を出力するように構成される電圧しきい値回路と、
第1のセグメント電圧調整サブ回路および第2のセグメント電圧調整サブ回路を含み、前記第1のセグメント電圧調整サブ回路が受信した第1のオン信号に応じて、入力電圧信号を調整して、第1の出力電圧信号を出力するように構成され、前記第2のセグメント電圧調整サブ回路が受信した第2のオン信号に応じて、前記入力電圧信号を調整して、第2の出力電圧信号を出力するように構成されるセグメント電圧調整回路と、
前記電圧しきい値回路、前記第1のセグメント電圧調整サブ回路および前記第2のセグメント電圧調整サブ回路にそれぞれ接続され、入力電圧信号および前記電圧しきい値信号を受信するように構成され、さらに前記入力電圧信号の電圧値が前記電圧しきい値信号のしきい値よりも小さい場合に、前記第1のオン信号を出力し、前記入力電圧信号の電圧値が前記電圧しきい値信号のしきい値よりも大きい場合に、前記第2のオン信号を出力するように構成される選択回路と、
を備えることを特徴とする信号調整回路。
【請求項2】
前記選択回路は第1の比較器および第2の比較器を含み、
前記第1の比較器の第1の入力端は前記入力電圧信号を受信するために用いられ、前記第1の比較器の第2の入力端は前記電圧しきい値回路の出力端に接続され、前記第1の比較器の出力端は前記第1のセグメント電圧調整サブ回路に接続され、前記電圧しきい値回路の電源端は直流電力供給電源に接続するために用いられ、
前記第2の比較器の第1の入力端は前記電圧しきい値回路の出力端に接続され、前記第2の比較器の第2の入力端は前記入力電圧信号を受信するために用いられ、前記第2の比較器の出力端は前記第2のセグメント電圧調整サブ回路に接続されることを特徴とする請求項1に記載の信号調整回路。
【請求項3】
前記電圧しきい値回路は第1の抵抗器及び第2の抵抗器を含み、
前記第1の抵抗器の第1の端は前記直流電力供給電源に接続され、前記第1の抵抗器の第2の端は前記第2の抵抗器の第1の端に接続され、前記第2の抵抗器の第2の端はアースに接続され、前記第1の比較器の第2の入力端、前記第2の比較器の第1の入力端はそれぞれ前記第1の抵抗器の第2の端と前記第2の抵抗器の第1の端との間に接続されることを特徴とする請求項2に記載の信号調整回路。
【請求項4】
前記第1のセグメント電圧調整サブ回路は第1のスイッチトランジスタ及び第1の比例演算増幅サブ回路を含み、
前記第1のスイッチトランジスタのゲートは前記第1の比較器の出力端に接続され、前記第1のスイッチトランジスタのドレインは前記入力電圧信号を受け入れるために用いられ、前記第1のスイッチトランジスタのソースは前記第1の比例演算増幅サブ回路の非反転入力端に接続され、前記第1の比例演算増幅サブ回路の出力端は第1の比例増幅電圧信号を出力するように構成されることを特徴とする請求項2または3に記載の信号調整回路。
【請求項5】
前記第2のセグメント電圧調整サブ回路は第2のスイッチトランジスタ、第2の比例演算増幅サブ回路、第1の差動増幅サブ回路及び連続出力調節回路を含み、
前記第2のスイッチトランジスタのゲートは前記第2の比較器の出力端に接続され、前記第2のスイッチトランジスタのドレインは前記入力電圧信号を受け入れるために用いられ、前記第2のスイッチトランジスタのソースは前記第2の比例演算増幅サブ回路の非反転入力端に接続され、前記第2の比例演算増幅サブ回路の出力端は前記第1の差動増幅サブ回路の非反転入力端に第2の比例増幅電圧信号を伝送するように構成され、前記第1の差動増幅サブ回路の反転入力端は前記連続出力調節回路に接続され、前記第1の差動増幅サブ回路の出力端は調節された第2の比例増幅電圧信号を出力するように構成されることを特徴とする請求項4に記載の信号調整回路。
【請求項6】
前記第1のセグメント電圧調整サブ回路はさらに第1の電圧追従サブ回路を含み、
前記第1の電圧追従サブ回路の非反転入力端は前記第1の比例演算増幅サブ回路の出力端に接続されることを特徴とする請求項5に記載の信号調整回路。
【請求項7】
前記第2のセグメント電圧調整サブ回路はさらに第2の電圧追従サブ回路を含み、
前記第2の電圧追従サブ回路の非反転入力端は前記第1の差動増幅サブ回路の出力端に接続されることを特徴とする請求項6に記載の信号調整回路。
【請求項8】
前記連続出力調節回路は第3の抵抗器及び第4の抵抗器を含み、
前記第3の抵抗器の第1の端は前記直流電力供給電源に接続され、前記第3の抵抗器の第2の端は前記第4の抵抗器の第1の端に接続され、前記第4の抵抗器の第2の端はアースに接続され、前記第1の差動増幅サブ回路の反転入力端は前記第3の抵抗器の第2の端と前記第4の抵抗器の第1の端との間に接続されることを特徴とする請求項7に記載の信号調整回路。
【請求項9】
前記第1の比較器は演算比較器であり、第2の比較器は演算比較器であることを特徴とする請求項5に記載の信号調整回路。
【請求項10】
請求項1から3のいずれか一項に記載の信号調整回路を備えることを特徴とする信号測定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、信号調整技術の分野に関し、特に、信号調整回路及び測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
信号調整回路は、アナログ信号をデータ収集、制御プロセス、計算・表示・読み出し等の実行に使用可能なデジタル信号に変換する回路である。電圧信号のサンプリング調整は、信号調整回路の主要な構成部分である。
【0003】
実際の電圧サンプリング中、入力電圧の範囲は非常に広い。入力電圧が過大である場合、サンプリング回路の測定範囲を超えることになり、入力電圧が過小である場合、サンプリング精度の不足又はサンプリングできないことを招く。通常、固定の増幅率で入力電圧を増幅してサンプリングするが、サンプリング精度が低く、電圧を連続的に調整することはできない。マイクロコントローラでセグメント化してサンプリングするように制御すると、回路は比較的に複雑で、コストが高くなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これに鑑みて、上記従来の電圧サンプリング調整方式に存在する問題に対して、電圧サンプリング調整の適用サンプリング範囲を増加し、セグメント電圧の連続的な調整を実現し、サンプリング精度を向上させ、電圧サンプリング回路の適用ケースを拡大することができる信号調整回路及び測定装置を提供する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の側面において、本出願は、
電圧しきい値信号を出力するように構成される電圧しきい値回路と、
第1のセグメント電圧調整サブ回路および第2のセグメント電圧調整サブ回路を含み、第1のセグメント電圧調整サブ回路が受信した第1のオン信号に応じて、入力電圧信号を調整して、第1の出力電圧信号を出力するように構成され、第2のセグメント電圧調整サブ回路が受信した第2のオン信号に応じて、入力電圧信号を調整して、第2の出力電圧信号を出力するように構成されるセグメント電圧調整回路と、
電圧しきい値回路、第1のセグメント電圧調整サブ回路および第2のセグメント電圧調整サブ回路にそれぞれ接続され、入力電圧信号および電圧しきい値信号を受信するように構成され、さらに入力電圧信号の電圧値が電圧しきい値信号のしきい値よりも小さい場合に、第1のオン信号を出力し、入力電圧信号の電圧値が電圧しきい値信号のしきい値よりも大きい場合に、第2のオン信号を出力するように構成される選択回路と、を備える信号調整回路を提供する。
【0006】
オプションとして、選択回路は第1の比較器および第2の比較器を含み、
第1の比較器の第1の入力端は入力電圧信号を受信するために用いられ、第1の比較器の第2の入力端は電圧しきい値回路の出力端に接続され、第1の比較器の出力端は第1のセグメント電圧調整サブ回路に接続され、電圧しきい値回路の電源端は直流電力供給電源に接続するために用いられ、
第2の比較器の第1の入力端は電圧しきい値回路の出力端に接続され、第2の比較器の第2の入力端は入力電圧信号を受信するために用いられ、第2の比較器の出力端は第2のセグメント電圧調整サブ回路に接続される。
【0007】
オプションとして、電圧しきい値回路は第1の抵抗器及び第2の抵抗器を含み、
第1の抵抗器の第1の端は直流電力供給電源に接続され、第1の抵抗器の第2の端は第2の抵抗器の第1の端に接続され、第2の抵抗器の第2の端はアースに接続され、第1の比較器の第2の入力端、第2の比較器の第1の入力端はそれぞれ第1の抵抗器の第2の端と第2の抵抗器の第1の端との間に接続される。
【0008】
オプションとして、第1のセグメント電圧調整サブ回路は第1のスイッチトランジスタ及び第1の比例演算増幅サブ回路を含み、
第1のスイッチトランジスタのゲートは第1の比較器の出力端に接続され、第1のスイッチトランジスタのドレインは入力電圧信号を受け入れるために用いられ、第1のスイッチトランジスタのソースは第1の比例演算増幅サブ回路の非反転入力端に接続され、第1の比例演算増幅サブ回路の出力端は第1の比例増幅電圧信号を出力するように構成される。
【0009】
オプションとして、第2のセグメント電圧調整サブ回路は第2のスイッチトランジスタ、第2の比例演算増幅サブ回路、第1の差動増幅サブ回路及び連続出力調節回路を含み、
第2のスイッチトランジスタのゲートは第2の比較器の出力端に接続され、第2のスイッチトランジスタのドレインは入力電圧信号を受け入れるために用いられ、第2のスイッチトランジスタのソースは第2の比例演算増幅サブ回路の非反転入力端に接続され、第2の比例演算増幅サブ回路の出力端は第1の差動増幅サブ回路の非反転入力端に第2の比例増幅電圧信号を伝送するように構成され、第1の差動増幅サブ回路の反転入力端は連続出力調節回路に接続され、第1の差動増幅サブ回路の出力端は調節された第2の比例増幅電圧信号を出力するように構成される。
【0010】
オプションとして、第1のセグメント電圧調整サブ回路はさらに第1の電圧追従サブ回路を含み、
第1の電圧追従サブ回路の非反転入力端は第1の比例演算増幅サブ回路の出力端に接続される。
【0011】
オプションとして、第2のセグメント電圧調整サブ回路はさらに第2の電圧追従サブ回路を含み、
第2の電圧追従サブ回路の非反転入力端は第1の差動増幅サブ回路の出力端に接続される。
【0012】
オプションとして、連続出力調節回路は第3の抵抗器及び第4の抵抗器を含み、
第3の抵抗器の第1の端は直流電力供給電源に接続され、第3の抵抗器の第2の端は第4の抵抗器の第1の端に接続され、第4の抵抗器の第2の端はアースに接続され、第1の差動増幅サブ回路の反転入力端は第3の抵抗器の第2の端と第4の抵抗器の第1の端との間に接続される。
【0013】
オプションとして、第1の比較器は演算比較器であり、第2の比較器は演算比較器である。
【0014】
第2の側面において、本出願は、上記のいずれか一項に記載の信号調整回路を備える信号測定装置を提供する。
【発明の効果】
【0015】
上記技術案のうちの一つは以下のような利点及び有益な効果を有する。
上記の信号調整回路では、電圧しきい値回路、第1のセグメント電圧調整サブ回路および第2のセグメント電圧調整サブ回路を含むセグメント電圧調整回路、及び選択回路を備えており、電圧しきい値回路は電圧しきい値信号を出力するように構成され、選択回路は電圧しきい値回路、第1のセグメント電圧調整サブ回路および第2のセグメント電圧調整サブ回路にそれぞれ接続され、選択回路は入力電圧信号および電圧しきい値信号を受信するように構成され、選択回路はさらに入力電圧信号の電圧値が電圧しきい値信号のしきい値よりも小さい場合に、第1のオン信号を出力するように構成され、さらに第1のセグメント電圧調整サブ回路が受信した第1のオン信号に応じて、入力電圧信号を調整して、第1の出力電圧信号を出力し、選択回路はさらに入力電圧信号の電圧値が電圧しきい値信号のしきい値よりも大きい場合に、第2のオン信号を出力するように構成され、さらに第2のセグメント電圧調整サブ回路が受信した第2のオン信号に応じて、入力電圧信号を調整して、第2の出力電圧信号を出力することで、高精度で広い範囲の電圧信号調整を実現する。本出願は電圧信号調整を最適化設計しており、電圧について自動的にセグメント化して調整することで、柔軟性を増加し、セグメント電圧調整回路を工夫することによって、選択回路が電圧しきい値回路、第1のセグメント電圧調整サブ回路及び第2のセグメント電圧調整サブ回路にそれぞれ接続されることを利用して、さらにセグメント電圧の連続的な調整を実現し、異なるセグメントの電圧に対して異なるゲイン方式を採用することで、電圧サンプリング調整の適用サンプリング範囲を増加し、サンプリング精度及び汎用性を向上させ、それにより電圧サンプリング調整の適用ケースを拡大し、回路の汎用性及びサンプリング調整の正確性を向上させ、且つ回路コストを低減する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本出願の実施例における信号調整回路の第1の回路構成の概略図である。
【
図2】本出願の実施例における信号調整回路の第2の回路構成の概略図である。
【
図3】本出願の実施例における信号調整回路の第3の回路構成の概略図である。
【
図4】本出願の実施例における信号調整回路の第4の回路構成の概略図である。
【
図5】本出願の実施例における信号調整回路の第5の回路構成の概略図である。
【
図6】本出願の実施例における信号調整回路の第6の回路構成の概略図である。
【符号の説明】
【0017】
電圧しきい値回路100;セグメント電圧調整回路200;第1のセグメント電圧調整サブ回路210;第1の比例演算増幅サブ回路212;第1の電圧追従サブ回路214;第2のセグメント電圧調整サブ回路220;第2の比例演算増幅サブ回路222;第1の差動増幅サブ回路224;連続出力調節回路226;第2の電圧追従サブ回路228;選択回路300;第1の比較器B1;第2の比較器B2;第1のスイッチトランジスタQ1;第2のスイッチトランジスタQ2;第1の抵抗器R1;第2の抵抗器R2;第3の抵抗器R3;第4の抵抗器R4;第5の抵抗器R5;第6の抵抗器R6;第7の抵抗器R7;第8の抵抗器R8;第9の抵抗器R9;第10の抵抗器R10;第11の抵抗器R11;第12の抵抗器R12。
【発明を実施するための形態】
【0018】
当業者が本出願の技術案をより良く理解するために、以下、本出願の実施例の図面を参照しながら、本出願の実施例の技術案を明確かつ完全に説明するが、説明する実施例は本出願の一部の実施例にすぎず、すべての実施例ではないことは明らかである。当業者が本出願における実施例に基づいて創造性労働を行わずに達成される他のすべての実施例は、いずれも本出願による保護範囲内に属すべきである。
【0019】
なお、本出願の明細書および特許請求の範囲ならびに上記の図面における「第1の」、「第2の」などの用語は、類似の対象物を区別するために使用され、必ずしも特定の手順または前後順序を説明するために使用されるものではない。このように使用されるデータは適切な場合に交換されて、ここに説明される本出願の実施例に適用され得ることが理解されるべきである。このほかに、「備える(含む)」および「有する」という用語、ならびにそれらのいかなる変形は、非排他的な包含をカバーすることを意図しており、例えば、一連のステップまたはユニットを包含したプロセス、方法、システム、製品または装置は、必ずしも明示的に列挙されたステップまたはユニットに限定されず、明示的に列挙されていない、またはそれらのプロセス、方法、製品または装置に固有の他のステップまたはユニットを含むことができる。
また、「複数」という用語は、二つ以上を意味するものとする。
【0020】
従来の電圧サンプリング調整方式に存在する上記の問題を解決するために、一つの実施例では、
図1に示すように、信号調整回路が提供され、この信号調整回路は、電圧しきい値回路100、セグメント電圧調整回路200および選択回路300を備える。
【0021】
電圧しきい値回路100は電圧しきい値信号を出力するように構成され、セグメント電圧調整回路200は第1のセグメント電圧調整サブ回路210および第2のセグメント電圧調整サブ回路220を含み、第1のセグメント電圧調整サブ回路210が受信した第1のオン信号に応じて、入力電圧信号を調整して、第1の出力電圧信号を出力するように構成され、第2のセグメント電圧調整サブ回路220が受信した第2のオン信号に応じて、入力電圧信号を調整して、第2の出力電圧信号を出力するように構成され、選択回路300は、電圧しきい値回路100、第1のセグメント電圧調整サブ回路210および第2のセグメント電圧調整サブ回路220にそれぞれ接続され、選択回路300は、入力電圧信号および電圧しきい値信号を受信するように構成され、選択回路300は、さらに入力電圧信号の電圧値が電圧しきい値信号のしきい値よりも小さい場合に、第1のオン信号を出力し、入力電圧信号の電圧値が電圧しきい値信号のしきい値よりも大きい場合に、第2のオン信号を出力するように構成される。
【0022】
電圧しきい値回路100は選択回路300に接続されており、電圧しきい値回路100に抵抗値を設置することによって、さらに電圧しきい値回路100に電圧しきい値信号を選択回路300に出力させることができる。そのうち、電圧しきい値信号のしきい値とは、対応する電圧しきい値を指す。セグメント電圧調整回路200は、二つの対応するサブ回路を含んで良い。例えば、セグメント電圧調整回路200は、第1のセグメント電圧調整サブ回路210および第2のセグメント電圧調整サブ回路220を含んで良い。第1のセグメント電圧調整サブ回路210は、第1のプリセット増幅比例に基づいて、入力電圧信号に信号調整を行い、さらに第1の出力電圧信号を出力することができ、第2のセグメント電圧調整サブ回路220は、第2のプリセット増幅比例に基づいて、入力電圧信号に信号調整を行い、さらに第2の出力電圧信号を出力することができる。
【0023】
選択回路300には、入力電圧信号を受信するための入力インタフェースを設けることができる。選択回路300が電圧しきい値回路100に接続されることから、さらに選択回路300は入力電圧信号と電圧しきい値信号を受信して、入力電圧信号を電圧しきい値信号と比較し、比較結果に応じて、入力電圧信号の電圧値が電圧しきい値信号のしきい値よりも小さい場合に、第1のセグメント電圧調整サブ回路210に第1のオン信号を出力し、これにより、第1のセグメント電圧調整サブ回路210は受信した第1のオン信号に応じて、入力電圧信号を調整して、第1の出力電圧信号を出力するようになる。選択回路300は入力電圧信号の電圧値が電圧しきい値信号のしきい値よりも大きい場合に、第2のオン信号を出力し、これにより、第2のセグメント電圧調整サブ回路220は受信した第2のオン信号に応じて、入力電圧信号を調整して、第2の出力電圧信号を出力するようになる。設定されたセグメント電圧範囲の信号調整チャネルによって、入力電圧信号の二つのセグメントの電圧範囲での電圧信号調整が実現される。
【0024】
上記実施例では、電圧しきい値回路100、2つの回路(第1のセグメント電圧調整サブ回路210及び第2のセグメント電圧調整サブ回路220)が設置されるセグメント電圧調整回路200及び選択回路300を設けることで、電圧信号調整を最適化設計しており、電圧について自動的にセグメント化して調整することで、柔軟性を増加し、さらにセグメント電圧の連続的な調整を実現し、異なるセグメントの電圧に対して異なるゲイン方式を採用することで、電圧サンプリング調整の適用サンプリング範囲を増加し、サンプリング精度及び汎用性を向上させ、それにより電圧サンプリング調整の適用ケースを拡大し、回路の汎用性及びサンプリング調整の正確性を向上させ、且つ回路コストを低減する。
【0025】
一つの例では、
図2に示すように、選択回路300は、第1の比較器B1および第2の比較器B2を含む。
【0026】
第1の比較器B1の第1の入力端は入力電圧信号を受信するために用いられ、第1の比較器B1の第2の入力端は電圧しきい値回路100の出力端に接続され、第1の比較器B1の出力端は第1のセグメント電圧調整サブ回路210に接続され、電圧しきい値回路100の電源端は直流電力供給電源に接続するために用いられる。第2の比較器B2の第1の入力端は電圧しきい値回路100の出力端に接続され、第2の比較器B2の第2の入力端は入力電圧信号を受信するために用いられ、第2の比較器B2の出力端は第2のセグメント電圧調整サブ回路220に接続される。
【0027】
ここで、第1の比較器B1、第2の比較器B2はいずれも演算比較器を採用してもよい。
【0028】
例示的に、第1の比較器B1、第2の比較器B2は演算比較器を採用する場合を例として説明する。第1の比較器B1の第1の入力端とは、第1の比較器B1の反転入力端を指し、第1の比較器B1の第2の入力端とは、第1の比較器B1の非反転入力端を指す。第2の比較器B2の第1の入力端とは、第2の比較器B2の反転入力端を指し、第2の比較器B2の第2の入力端とは、第2の比較器B2の非反転入力端を指す。
【0029】
電圧しきい値回路100の電源端が直流電力供給電源に接続されることから、電圧しきい値回路100は直流電力供給電源を分圧して、さらに電圧しきい値信号を出力することができる。第1の比較器B1の第1の入力端が入力電圧信号を受信し、第1の比較器B1の第2の入力端は電圧しきい値信号を受信することから、第1の比較器B1は入力電圧信号と電圧しきい値信号の電圧振幅値を比較し、入力電圧信号の電圧振幅値が電圧しきい値信号の電圧振幅値よりも大きい場合、第1のセグメント電圧調整サブ回路210はオフ状態を保持し、入力電圧信号の電圧振幅値が電圧しきい値信号の電圧振幅値よりも小さい場合、第1のセグメント電圧調整サブ回路210に第1のオン信号を伝送し、さらに第1のセグメント電圧調整サブ回路210は受信した第1のオン信号に応じて、入力電圧信号を調整し、第1の出力電圧信号を出力する。例示的に、第1のオン信号は、高レベルの信号であってよい。例えば、第1の比較器B1は、入力電圧信号の電圧振幅値が電圧しきい値信号の電圧振幅値よりも大きい場合、第1のセグメント電圧調整サブ回路210に低レベルの信号を伝送し、さらに第1のセグメント電圧調整サブ回路210がオフ状態を保持し、入力電圧信号の電圧振幅値が電圧しきい値信号の電圧振幅値よりも小さい場合、第1のセグメント電圧調整サブ回路210に高レベルの信号を伝送し、さらに第1のセグメント電圧調整サブ回路210がオンして動作する。
【0030】
第2の比較器B2の第1の入力端が電圧しきい値信号を受信し、第2の比較器B2の第2の入力端が入力電圧信号を受信することから、第2の比較器B2は入力電圧信号と電圧しきい値信号の電圧振幅値を比較し、入力電圧信号の電圧振幅値が電圧しきい値信号の電圧振幅値よりも小さい場合、第2のセグメント電圧調整サブ回路220はオフ状態を保持し、入力電圧信号の電圧振幅値が電圧しきい値信号の電圧振幅値よりも大きい場合、第2のセグメント電圧調整サブ回路220に第2のオン信号を伝送し、さらに第2のセグメント電圧調整サブ回路220は受信した第2のオン信号に応じて、入力電圧信号を調整して、第2の出力電圧信号を出力する。例示的に、第2のオン信号は、高レベルの信号であってよい。例えば、第2の比較器B2は、入力電圧信号の電圧振幅値が電圧しきい値信号の電圧振幅値よりも小さい場合、第2のセグメント電圧調整サブ回路220に低レベルの信号を伝送し、さらに第2のセグメント電圧調整サブ回路220がオフ状態を保持し、入力電圧信号の電圧振幅値が電圧しきい値信号の電圧振幅値よりも大きい場合、第2のセグメント電圧調整サブ回路220に高レベルの信号を伝送し、さらに第2のセグメント電圧調整サブ回路220がオンして動作する。
【0031】
上記実施例では、電圧しきい値回路100、セグメント電圧調整回路200及び選択回路300を設け、選択回路300は、第1の比較器B1および第2の比較器B2を含むことで、二つの入力電圧範囲に分割して、入力電圧信号に比較処理を行い、入力電圧信号の電圧振幅値が対応する入力電圧範囲に入ると、対応する電圧調整サブ回路(第1の電圧調整サブ回路及び第2の電圧調整サブ回路)をオンすることで、高精度で広い範囲の電圧信号調整を実現する。本出願は電圧信号調整を最適化設計しており、電圧について自動的にセグメント化して調整することで、柔軟性を増加し、セグメント電圧の連続的な調整を実現し、異なるセグメントの電圧に対して異なるゲイン方式を採用することで、電圧サンプリング調整の適用サンプリング範囲を増加し、サンプリング精度及び汎用性を向上させ、それにより電圧サンプリング調整の適用ケースを拡大し、回路の汎用性及びサンプリング調整の正確性を向上させ、且つ回路コストを低減する。
【0032】
一つの例では、
図3に示すように、電圧しきい値回路100は、第1の抵抗器R1及び第2の抵抗器R2を含む。第1の抵抗器R1の第1の端は直流電力供給電源に接続され、第1の抵抗器R1の第2の端は第2の抵抗器R2の第1の端に接続され、第2の抵抗器R2の第2の端はアースに接続され、第1の比較器B1の第2の入力端、第2の比較器B2の第1の入力端はそれぞれ第1の抵抗器R1の第2の端と第2の抵抗器R2の第1の端との間に接続される。
【0033】
ここで、第1の抵抗器R1と第2の抵抗器R2との上記接続関係に基づいて、第1の抵抗器R1の抵抗値をr1、第2の抵抗器R2の抵抗値をr2、直流電力供給電源の電圧値をvccとすると、電圧しきい値回路100の電圧しきい値信号の電圧しきい値は、
【数1】
となる。
【0034】
例示的に、第1の抵抗器R1および第2の抵抗器R2は、可変抵抗器であってよい。
【0035】
電圧しきい値回路100の電圧しきい値に対する設定に基づいて、さらに入力電圧(VIN)の検出範囲を、VIN<VTH1である第1のセグメント、VIN>VTH1である第2のセグメントという二つのセグメントに分割することができる。
【0036】
一つの例では、
図4に示すように、第1のセグメント電圧調整サブ回路210は、第1のスイッチトランジスタQ1および第1の比例演算増幅サブ回路212を含む。第1のスイッチトランジスタQ1のゲートは第1の比較器B1の出力端に接続され、第1のスイッチトランジスタQ1のドレインは入力電圧信号を受け入れるために用いられ、第1のスイッチトランジスタQ1のソースは第1の比例演算増幅サブ回路212の非反転入力端に接続され、第1の比例演算増幅サブ回路212の出力端は第1の比例増幅電圧信号を出力するように構成される。
【0037】
ここで、第1の比例演算増幅サブ回路212は、入力電圧信号に第1のプリセット比例での増幅処理を行うためのものである。第1のスイッチトランジスタQ1はMOSトランジスタであってもよく、例えば、第1のスイッチトランジスタQ1はN型MOSトランジスタであってもよい。
【0038】
入力電圧信号の電圧振幅値VINが電圧しきい値信号の電圧しきい値VTH1よりも小さい場合、第1の比較器B1は高レベルの信号(すなわち第1のオン信号)を出力し、第1のスイッチトランジスタQ1のゲートは第1のオン信号を受信すると、第1のスイッチトランジスタQ1がオンし、第1のスイッチトランジスタQ1のドレインが入力電圧信号を受け入れるために用いられること、第1のスイッチトランジスタQ1のソースが第1の比例演算増幅サブ回路212の非反転入力端に接続されることから、さらに第1の比例演算増幅サブ回路212の非反転入力端は入力電圧信号を受信し、第1の比例演算増幅サブ回路212による第1のプリセット比例増幅処理によって、さらに第1の比例で増幅された電圧信号を出力する。
【0039】
一つの例では、
図4に示すように、第2のセグメント電圧調整サブ回路220は、第2のスイッチトランジスタQ2、第2の比例演算増幅サブ回路222、第1の差動増幅サブ回路224および連続出力調節回路226を含む。第2のスイッチトランジスタQ2のゲートは第2の比較器B2の出力端に接続され、第2のスイッチトランジスタQ2のドレインは入力電圧信号を受け入れるために用いられ、第2のスイッチトランジスタQ2のソースは第2の比例演算増幅サブ回路222の非反転入力端に接続され、第2の比例演算増幅サブ回路222の出力端は第1の差動増幅サブ回路224の非反転入力端に第2の比例増幅電圧信号を伝送するように構成され、第1の差動増幅サブ回路224の反転入力端は連続出力調節回路226に接続され、第1の差動増幅サブ回路224の出力端は調節された第2の比例増幅電圧信号を出力するように構成される。
【0040】
ここで、第2の比例演算増幅サブ回路222は、入力電圧信号に第2のプリセット比例での増幅処理を行うためのものである。第1の差動増幅サブ回路224は、回路対称性の特徴を有し、動作点を安定化させる役割を果たすことができる。連続出力調節回路226は、出力電圧に連続性を持たせるように出力電圧を調節するためのものである。例えば、連続出力調節回路226は、連続出力調節信号を出力するためのものである。
【0041】
入力電圧信号の電圧振幅値VINが電圧しきい値信号の電圧しきい値VTH1よりも大きい場合、第2の比較器B2は高レベルの信号(すなわち第2のオン信号)を出力し、第2のスイッチトランジスタQ2のゲートは第2のオン信号を受信すると、第2のスイッチトランジスタQ2がオンし、第2のスイッチトランジスタQ2のドレインが入力電圧信号を受け入れるために用いられること、第2のスイッチトランジスタQ2のソースが第2の比例演算増幅サブ回路222の非反転入力端に接続されることから、さらに第2の比例演算増幅サブ回路222の非反転入力端は入力電圧信号を受信し、第2の比例演算増幅サブ回路222による第2のプリセット比例増幅処理によって、さらに第1の差動増幅サブ回路224の非反転入力端に第2の比例で増幅された電圧信号を伝送する。第1の差動増幅サブ回路224の反転入力端が連続出力調節回路226に接続されることから、さらに第1の差動増幅サブ回路224の反転入力端は連続出力調節信号を受け入れ、第1の差動増幅サブ回路224による差動増幅処理によって、さらに第1の差動増幅サブ回路224の出力端は調節された第2の比例増幅電圧信号を出力する。
【0042】
電圧信号調整を最適化設計して、入力電圧の大きさについて自動的にセグメント化して調整し、異なるセグメントの電圧に対して異なるゲイン方式を採用することで、電圧サンプリング調整の適用サンプリング範囲を増加し、サンプリング精度及び汎用性を向上させ、且つ回路コストを低減する。連続出力調節回路226を設けることにより、電圧出力の連続性を実現し、電圧サンプリング調整の適用ケースを拡大し、回路の汎用性及びサンプリング調整の正確性を向上させる。
【0043】
一つの例では、
図5に示すように、第1のセグメント電圧調整サブ回路210は、第1の電圧追従サブ回路214をさらに含む。第1の電圧追従サブ回路214の非反転入力端は、第1の比例演算増幅サブ回路212の出力端に接続される。
【0044】
第1の電圧追従サブ回路214の非反転入力端が第1の比例演算増幅サブ回路212の出力端に接続されることから、第1の電圧追従サブ回路214は緩衝・分離の役割を果たしており、第1の比例演算増幅サブ回路212とバックエンド回路とが互いに影響を与えず、電圧信号調整の信頼性を向上させる。
【0045】
一つの例では、
図5に示すように、第2のセグメント電圧調整サブ回路220は、第2の電圧追従サブ回路228をさらに含む。第2の電圧追従サブ回路228の非反転入力端は、第1の差動増幅サブ回路224の出力端に接続される。
【0046】
第2の電圧追従サブ回路228の非反転入力端が第1の差動増幅サブ回路224の出力端に接続されることから、第2の電圧追従サブ回路228は緩衝・分離の役割を果たしており、第1の差動増幅サブ回路224とバックエンド回路とが互いに影響を与えず、電圧信号調整の信頼性を向上させる。
【0047】
一つの例では、
図6に示すように、連続出力調節回路226は第3の抵抗器R3および第4の抵抗器R4を含む。第3の抵抗器R3の第1の端は直流電力供給電源に接続され、第3の抵抗器R3の第2の端は第4の抵抗器R4の第1の端に接続され、第4の抵抗器R4の第2の端はアースに接続され、第1の差動増幅サブ回路224の非反転入力端は、第3の抵抗器R3の第2の端と第4の抵抗器R4の第1の端との間に接続される。
【0048】
ここで、第3の抵抗器R3と第4の抵抗器R4との上記接続関係に基づいて、第3の抵抗器R3の抵抗値をr3、第4の抵抗器R4の抵抗値をr4、直流電力供給電源VCCの電圧値をvccとすると、連続出力調節回路226の連続出力調節信号の電圧調節値は、
【数2】
となる。
【0049】
例示的に、第3の抵抗器R3及び第4の抵抗器R4は、可変抵抗器であってよい。
【0050】
一つの例では、
図6に示すように、電圧しきい値回路は、第1の抵抗器R1及び第2の抵抗器R2を含む。第1の抵抗器R1の抵抗値はr1、第2の抵抗器R2の抵抗値はr2、第3の抵抗器R3の抵抗値はr3、第4の抵抗器R4の抵抗値はr4、直流電力供給電源VCCの電圧はvccとする。
【0051】
第1の抵抗器R1の抵抗値r1、第2の抵抗器R2の抵抗値r2を設定することにより、さらに電圧しきい値信号の電圧しきい値VTH1を
【数3】
として設定する。
【0052】
選択回路300によって、入力電圧VINを電圧しきい値信号の電圧しきい値VTH1と比較し、VIN<VTH1の場合、第1のセグメント電圧調整サブ回路210の第1のスイッチトランジスタQ1は閉じられ、第2のスイッチトランジスタQ2はオフされ、そうすると、第1のセグメント電圧調整サブ回路210がオンして動作し、第2のセグメント電圧調整サブ回路220がオフして動作せず、VTH1<VINの場合、第1のセグメント電圧調整サブ回路210の第2のスイッチトランジスタQ2は閉じられ、第1のスイッチトランジスタQ1はオフされ、そうすると、第2のセグメント電圧調整サブ回路220はオンして動作し、第1のセグメント電圧調整サブ回路210はオフして動作しない。
【0053】
具体的には、
図6のように、第1の比例演算増幅サブ回路212は、第1の演算増幅器、第5の抵抗器R5(抵抗値r5)および第6の抵抗器R6(抵抗値r6)を含み、第2の比例演算増幅サブ回路222は、第2の演算増幅器、第7の抵抗器R7(抵抗値r7)および第8の抵抗器R8(抵抗値r8)を含み、第1の差動増幅サブ回路224は、第3の演算増幅器、第9の抵抗器R9(抵抗値r9)、第10の抵抗器R10(抵抗値r10)、第11の抵抗器R11(抵抗値r11)および第12の抵抗器R12(抵抗値r12)を含む。
【0054】
VIN<VTH1の場合、第1のセグメント電圧調整サブ回路210の第1のスイッチトランジスタQ1は閉じられ、第2のスイッチトランジスタQ2はオフされ、そうすると、第1のセグメント電圧調整サブ回路210がオンして動作し、第2のセグメント電圧調整サブ回路220がオフして動作せず、さらに出力電圧は
【数4】
となり、なお、出力電圧は必要に応じてバイアスされたり、設計比例で増幅されたりしても良い。
【0055】
VTH1<VINの場合、第1のセグメント電圧調整サブ回路210の第2のスイッチトランジスタQ2は閉じられ、第1のスイッチトランジスタQ1はオフされ、そうすると、第2のセグメント電圧調整サブ回路220はオンして動作し、第1のセグメント電圧調整サブ回路210はオフして動作せず、r9=r10=r11=r12とすると、
【数5】
となる。出力の連続性を実現するために、VTH2電圧は、
【数6】
として設定される。さらに出力電圧は
【数7】
となる。
【0056】
すなわち、入力電圧VINの調整が実現されて、出力結果は、
【数8】
となる。
【0057】
上記の実施例では、二つの入力電圧範囲に分割して、入力電圧信号に比較処理を行い、入力電圧信号の電圧振幅値が対応する入力電圧範囲に入ると、対応する電圧調整サブ回路(第1の電圧調整サブ回路及び第2の電圧調整サブ回路)をオンすることで、二つのセグメントでの電圧信号調整を実現する。本出願は電圧信号調整を最適化設計しており、電圧について自動的にセグメント化して調整することで、柔軟性を増加し、異なるセグメントの電圧に対して異なるゲイン方式を採用することで、電圧サンプリング調整の適用サンプリング範囲を増加し、サンプリング精度及び汎用性を向上させ、それにより電圧サンプリング調整の適用ケースを拡大し、回路の汎用性及びサンプリング調整の正確性を向上させ、且つ回路コストを低減する。
【0058】
一つの実施例では、上記のいずれかの信号調整回路を備える信号測定装置も提供される。
【0059】
そのうち、上記の信号調整回路の具体的な説明は、上述した実施例における説明を参照でき、ここでは説明を省略する。
【0060】
以上の実施例の各技術的特徴は、任意に組み合わせることが可能であるが、説明を簡単にするために、上記実施例の各技術的特徴の全ての可能な組み合わせについては説明しておらず、しかし、これらの技術的特徴の組み合わせは、矛盾しない限り、本明細書に記載された範囲内であるとみなされるべきである。
【0061】
上述した実施例は、本出願のいくつかの実施形態を示しているものに過ぎず、それらが比較的に具体的かつ詳細に説明されているが、それによって特許請求の範囲を制限するものとして理解されることはできない。当業者であれば、本出願の概念から逸脱することなくいくつかの変形および改良を行うこともでき、それらのすべてが本出願による保護範囲に含まれることに留意されたい。したがって、本特許出願による保護範囲は、添付の特許請求の範囲に準じるものとすべきである。