(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-02
(45)【発行日】2024-05-14
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/1053 20230101AFI20240507BHJP
【FI】
G06Q10/1053
(21)【出願番号】P 2024062640
(22)【出願日】2024-04-09
【審査請求日】2024-04-10
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】512313953
【氏名又は名称】株式会社ビズリーチ
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】原田 要一
【審査官】後藤 昂彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-027552(JP,A)
【文献】特開2004-126794(JP,A)
【文献】特開2004-152114(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0242170(US,A1)
【文献】特許第7462103(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G06F 16/00-16/958
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理システムであって、
少なくとも1つのプロセッサを備え、
前記プロセッサは、プログラムを読み出すことで次の各ステップを実行するように構成され、
受付ステップでは、組織情報サイトへアクセスするための第1アクセス情報の入力を受け付け、
ここで、前記組織情報サイトは、組織に関する情報が含まれるウェブサイトであり、
取得ステップでは、前記第1アクセス情報に基づいて、前記組織情報サイト及び前記組織情報サイトに紐づいた少なくとも1つの二次アクセスサイトから、前記組織に関する情報をサマリ作成用情報として取得し、
ここで、前記二次アクセスサイトは、前記組織情報サイトに含まれる第2アクセス情報からアクセス可能なウェブサイトであり、
組織情報サマリ作成ステップでは、前記組織情報サイト及び前記二次アクセスサイトから取得された前記サマリ作成用情報をサマリ作成モデルに入力し、前記サマリ作成モデルに組織情報サマリを出力させ、
ここで、前記組織情報サマリは、前記組織の情報を要約した文書であり、前記サマリ作成モデルは、前記サマリ作成用情報を入力とし、前記組織情報サマリを出力することが可能なように学習された学習モデルである、情報処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記組織情報サマリは、前記組織の情報を項目ごとに要約した文書である、情報処理システム。
【請求項3】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記組織情報サマリ作成ステップでは、前記サマリ作成モデルに、前記組織情報サマリの出力指示とともに、前記組織情報サマリに含まれる項目名を入力する、情報処理システム。
【請求項4】
請求項3に記載の情報処理システムにおいて、
前記組織情報サマリ作成ステップでは、前記サマリ作成モデルに、前記項目名に対応する項目のうち、対応する記述又は内容が前記サマリ作成用情報に含まれない項目を前記組織情報サマリとして出力しない指示をさらに入力する、情報処理システム。
【請求項5】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記取得ステップでは、前記第2アクセス情報が含む、前記二次アクセスサイトのURLと、参照情報とに基づいて、前記組織情報サイトに含まれる前記第2アクセス情報の中から、前記サマリ作成用情報を取得するために参照する参照用アクセス情報を選択し、
ここで、前記参照情報は、前記URLに含まれる文字列と、前記参照用アクセス情報との対応関係を含む、情報処理システム。
【請求項6】
請求項5に記載の情報処理システムにおいて、
前記取得ステップでは、前記URLに予め定めた第1文字列が含まれる前記第2アクセス情報を、前記参照用アクセス情報として選択する、情報処理システム。
【請求項7】
請求項5に記載の情報処理システムにおいて、
前記取得ステップでは、前記URLに予め定めた第2文字列が含まれる前記第2アクセス情報を、前記参照用アクセス情報として選択しない、情報処理システム。
【請求項8】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記プロセッサは、次のステップをさらに実行するように構成され、
求人票作成ステップでは、前記組織情報サマリを募集背景作成モデルに入力することで前記募集背景作成モデルに出力させた少なくとも1つの選択肢が含まれる、複数の募集背景の選択肢の中から、前記募集背景の選択を受け付けるとともに、選択された前記募集背景に基づいて求人票を作成し、
ここで、前記募集背景作成モデルは、前記組織情報サマリを入力とし、前記募集背景の選択肢を出力することが可能なように学習された学習モデルである、情報処理システム。
【請求項9】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記プロセッサは、次のステップをさらに実行するように構成され、
求人票作成ステップでは、前記組織情報サマリを挿入した求人票を作成する、情報処理システム。
【請求項10】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記プロセッサは、次のステップをさらに実行するように構成され、
スカウト文書作成ステップでは、前記組織情報サマリを挿入した、求職者へのスカウト文書を作成する、情報処理システム。
【請求項11】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記プロセッサは、次のステップをさらに実行するように構成され、
ポジション情報作成ステップでは、前記組織情報サマリを採用ポジション情報作成モデルに入力し、前記採用ポジション情報作成モデルに少なくとも1つの採用ポジション情報を出力させ、
ここで、前記採用ポジション情報は、前記組織に必要と推測されるポジションの情報であり、
前記採用ポジション情報作成モデルは、前記組織情報サマリを入力とし、前記採用ポジション情報を出力することが可能なように学習された学習モデルである、情報処理システム。
【請求項12】
請求項11に記載の情報処理システムにおいて、
前記組織情報サマリには、前記組織の課題が含まれ、
前記ポジション情報作成ステップでは、前記採用ポジション情報作成モデルに、前記組織情報サマリに含まれる前記課題を参照して前記採用ポジション情報を出力する指示を入力する、情報処理システム。
【請求項13】
請求項11に記載の情報処理システムにおいて、
前記ポジション情報作成ステップでは、複数の前記採用ポジション情報と、求人データベースに登録された前記組織の求人の情報とに基づいて、前記組織において募集が推奨される推奨ポジションを推定し、推定した前記推奨ポジションを提示する、情報処理システム。
【請求項14】
請求項11に記載の情報処理システムにおいて、
前記ポジション情報作成ステップでは、前記組織内の人材、若しくは求職者データベースに登録された求職者のうち、前記採用ポジション情報の条件を満たす候補者の数、又は求人データベースに登録された前記組織以外の他の組織の求人のうち、前記採用ポジション情報と条件が類似する求人の数を提示する、情報処理システム。
【請求項15】
情報処理方法であって、
請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の情報処理システムが実行する各ステップを備える、情報処理方法。
【請求項16】
プログラムであって、
コンピュータに、請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の情報処理システムの各ステップを実行させるための、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示されるように、情報利用者が入力した情報に基づいて、求人票を自動作成する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、求人票等においては、求人企業等の組織についての情報を記載する場合がある。
【0005】
本発明では上記事情に鑑み、組織の情報のサマリを比較的容易に作成できる情報処理システム等を提供することとした。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、情報処理システムが提供される。この情報処理システムは、少なくとも1つのプロセッサを備える。プロセッサは、プログラムを読み出すことで次の各ステップを実行するように構成される。受付ステップでは、組織情報サイトへアクセスするための第1アクセス情報の入力を受け付ける。ここで、組織情報サイトは、組織に関する情報が含まれるウェブサイトである。取得ステップでは、第1アクセス情報に基づいて、組織情報サイト及び組織情報サイトに紐づいた少なくとも1つの二次アクセスサイトから、組織に関する情報をサマリ作成用情報として取得する。ここで、二次アクセスサイトは、組織情報サイトに含まれる第2アクセス情報からアクセス可能なウェブサイトである。組織情報サマリ作成ステップでは、組織情報サイト及び二次アクセスサイトから取得されたサマリ作成用情報をサマリ作成モデルに入力し、サマリ作成モデルに組織情報サマリを出力させる。ここで、組織情報サマリは、組織の情報を要約した文書であり、サマリ作成モデルは、サマリ作成用情報を入力とし、組織情報サマリを出力することが可能なように学習された学習モデルである。
【0007】
このような態様によれば、第1アクセス情報(例えば組織情報サイトのURL)をユーザが入力することで、公開情報に基づく組織情報サマリを作成することができる。また、組織情報サマリの作成時に、組織情報サイトに加えて、組織情報サイトにリンクが貼られた二次アクセスサイトも参照されるため、一定品質の組織情報サマリが得られる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】サーバ装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図3】情報利用者端末20及び求職者端末30のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図4】サーバ装置10(制御部11)、情報利用者端末20(制御部21)及び求職者端末30(制御部31)によって実現される機能を示すブロック図である。
【
図5】組織情報サマリ作成部114によって作成される組織情報サマリOSの一例を示す図である。
【
図6】求人票作成部115によって作成される求人票JPの一例を示す図である。
【
図7】情報処理システム1によって実行される情報処理(組織情報サマリの作成処理)の流れを示すアクティビティ図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0010】
ところで、一実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0011】
また、一実施形態に係る種々の情報処理において、入力と、入力に応じた出力とが実現されうる。ここで、入力の結果として出力が得られれば、かかる情報処理において参照される情報(以下、参照情報と称する。)の態様は、限定されない。参照情報は、例えば、データベース、ルックアップテーブル、所定の関数(統計学的手法によって構築された、回帰式等の判定式を含む。)等のルールベースの情報でもよいし、入力と出力との相関を予め学習させた学習済みモデルでもよいし、プロンプトを入力することで所望の結果を出力可能な大規模言語モデルでもよい。
【0012】
また、一実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、一実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0又は1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、又は量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0013】
さらに、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。また、プロセッサは、汎用プロセッサでもよいし、専用の回路でもよい。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0014】
1.ハードウェア構成
本節では、ハードウェア構成について説明する。
【0015】
<情報処理システム1>
図1は、情報処理システム1を表す構成図である。情報処理システム1は、通信回線2と、サーバ装置10と、複数の情報利用者端末20と、複数の求職者端末30とを備える。サーバ装置10と、情報利用者端末20と、求職者端末30とは、通信回線2を通じて通信可能に構成されている。サーバ装置10、情報利用者端末20及び求職者端末30の接続は有線でも無線でもよい。
【0016】
情報処理システム1は、例えば、複数の情報利用者(第1情報利用者U1及び第2情報利用者U2)と、複数の求職者(第1求職者U3及び第2求職者U4)とが利用する人材管理システム、又は求人・求職システムの一部を構成する。情報処理システム1は、組織情報の管理を主に行う。一実施形態において、情報処理システム1とは、1つ又はそれ以上の装置又は構成要素からなるものである。以下、これらの構成要素について説明する。
【0017】
<サーバ装置10>
図2は、サーバ装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。サーバ装置10は、制御部11と、記憶部12と、通信部13と、通信バス14とを備える。制御部11、記憶部12、及び通信部13は、サーバ装置10の内部において通信バス14を介して電気的に接続されている。
【0018】
<制御部11>
制御部11は、サーバ装置10に関連する全体動作の処理・制御を行う。制御部11は、例えば中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)である。制御部11は、記憶部12に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、サーバ装置10に係る種々の機能を実現する。すなわち、記憶部12に記憶されているソフトウェアによる情報処理が、ハードウェアの一例である制御部11によって具体的に実現されることで、制御部11に含まれる各機能部として実行されうる。これらについては、次節においてさらに詳述する。なお、制御部11は単一であることに限定されず、機能毎に複数の制御部11を有するように実施してもよい。またそれらの組合せであってもよい。
【0019】
<記憶部12>
記憶部12は、前述の記載により定義される様々な情報を記憶する。これは、例えば、制御部11によって実行されるサーバ装置10に係る種々のプログラム等を記憶するソリッドステートドライブ(Solid State Drive:SSD)等のストレージデバイスとして、あるいは、プログラムの演算に係る一時的に必要な情報(引数、配列等)を記憶するランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)等のメモリとして実施されうる。記憶部12は、制御部11によって実行されるサーバ装置10に係る種々のプログラム、変数等を記憶している。
【0020】
<通信部13>
通信部13は、USB、IEEE1394、Thunderbolt(登録商標)、有線LANネットワーク通信等といった有線型の通信手段が好ましいものの、無線LANネットワーク通信、3G/LTE/5G等のモバイル通信、BLUETOOTH(登録商標)通信等を必要に応じて含めてもよい。すなわち、これら複数の通信手段の集合として実施することがより好ましい。すなわち、サーバ装置10は、通信部13及びネットワークを介して、外部から種々の情報を通信してもよい。
【0021】
サーバ装置10は、オンプレミス形態であってもよく、クラウド形態であってもよい。クラウド形態のサーバ装置10としては、例えば、SaaS(Software as a Service)、クラウドコンピューティングという形態で、上述の機能や処理を提供してもよい。
【0022】
<情報利用者端末20>
図3は、情報利用者端末20及び求職者端末30のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3Aに示されるように、情報利用者端末20は、制御部21と、記憶部22と、通信部23と、入力部24と、出力部25と、通信バス26とを備える。制御部21、記憶部22、通信部23、入力部24、及び出力部25は、情報利用者端末20の内部において通信バス26を介して電気的に接続されている。制御部21、記憶部22及び通信部23の説明は、サーバ装置10における各部の説明と同様のため省略する。
【0023】
<入力部24>
入力部24は、ユーザによってなされた操作入力を受け付ける。操作入力は、命令信号として通信バス26を介して制御部21に転送される。制御部21は、必要に応じて、転送された命令信号に基づいて所定の制御や演算を実行しうる。入力部24は、情報利用者端末20の筐体に含まれるものであってもよいし、外付けされるものであってもよい。例えば、入力部24は、出力部25と一体となってタッチパネルとして実施されてもよい。入力部24がタッチパネルとして実施される場合、ユーザは、入力部24に対してタップ操作、スワイプ操作等を入力することができる。入力部24としては、タッチパネルに代えて、スイッチボタン、マウス、トラックパッド、QWERTYキーボード等が採用可能である。
【0024】
<出力部25>
出力部25は、ユーザが操作可能なグラフィカルユーザインターフェース(Graphical User Interface:GUI)の画面を表示する。出力部25は、情報利用者端末20の筐体に含まれるものであってもよいし、外付けされるものであってもよい。具体的には、出力部25は、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、又はプラズマディスプレイ等の表示デバイスとして実施されうる。これらの表示デバイスは、情報利用者端末20の種類に応じて使い分けて実施されることが好ましい。
【0025】
<求職者端末30>
図3Bに示されるように、求職者端末30は、制御部31と、記憶部32と、通信部33と、入力部34と、出力部35と、通信バス36とを備える。制御部31、記憶部32、通信部33、入力部34、及び出力部35は、求職者端末30の内部において通信バス36を介して電気的に接続されている。制御部31、記憶部32、通信部33、入力部34及び出力部35の説明は、情報利用者端末20における各部の説明と同様のため省略する。
【0026】
2.機能構成
本節では、本実施形態の機能構成について説明する。記憶部12に記憶されているソフトウェアによる情報処理がハードウェアの一例である制御部11によって具体的に実現されることで、制御部11(情報処理システム1が備えるプロセッサ)に含まれる各機能部として実行されうる。
【0027】
図4は、サーバ装置10(制御部11)、情報利用者端末20(制御部21)及び求職者端末30(制御部31)によって実現される機能を示すブロック図である。
【0028】
図4Aに示されるように、サーバ装置10(制御部11)は、基本表示制御部111と、受付部112と、取得部113と、組織情報サマリ作成部114と、求人票作成部115と、スカウト文書作成部116と、ポジション情報作成部117と、人工知能部120とを備える。
図4Bに示されるように、情報利用者端末20(制御部21)は、表示部211と、操作取得部212とを備える。
図4Cに示されるように、求職者端末30(制御部31)は、表示部311と、操作受付部312とを備える。
【0029】
<基本表示制御部111>
基本表示制御部111は、種々の情報を情報利用者端末20及び求職者端末30に表示させるように構成される。例えば、基本表示制御部111は、組織情報の他、情報利用者が作成した求人票、スカウト文書等を、情報利用者端末20の表示部211又は求職者端末30の表示部311に表示させる。
【0030】
情報利用者には、情報処理システム1から得られる組織情報を自社のサービス、営業等に利用するサービス提供者、情報処理システム1によって求人を行う求人者等が含まれる。情報利用者には、営利法人(例えば企業等)、非営利法人(例えば、協同組合、財団法人等)、公的法人(例えば地方公共団体等)等の組織が含まれる。また、情報利用者には、組織の代理人として、求職者と組織とを仲介する人材仲介業者も含まれる。人材仲介業者は、ヘッドハンター、エージェント等とも呼ばれる。
【0031】
<受付部112>
受付部112は、情報利用者端末20及び求職者端末30からの入力を受け付けるように構成される。具体的には、受付部112は、情報利用者端末20から、組織情報サイトへアクセスするための第1アクセス情報の入力を受け付ける。
【0032】
組織情報サイトは、組織に関する情報が含まれるウェブサイトである。「組織に関する情報」としては、例えば、事業内容を示す情報、業種を示す情報、組織規模を示す情報、業績を示す情報、取扱商材(製品又はサービス)を示す情報、財務状況を示す情報、経営計画を示す情報等が含まれる。
【0033】
組織情報サイトは、組織に関する情報が少なくとも含まれるウェブサイトである。組織情報サイトには、例えば、組織情報サマリの作成対象である組織自身が開設している組織の公式ウェブサイトが含まれる。組織情報サイトとなりうる公式ウェブサイトとしては、例えば、コーポレイトサイト、IRサイト、商材サイト(製品サイト又はサービスサイト)、ブランドサイト、プロモーションサイト、オウンドメディアサイト、キャンペーンサイト、ECサイト、会員向けサイト、採用サイト、ランディングページ等が挙げられる。
【0034】
また、組織情報サイトには、組織情報サマリの作成対象である組織とは異なる組織(外部の機関)が開設した非公式ウェブサイトも含まれる。組織情報サイトとなりうる非公式ウェブサイトとしては、例えば、業界情報紹介サイト、ニュースサイト、経済情報提供サイト等が挙げられる。非公式ウェブサイトには、無料の閲覧ページと有料の閲覧ページとの双方が含まれる。
【0035】
さらに、組織情報サイトには、組織情報サマリの作成対象である組織の外部に公開されていない、組織の内部のみに公開された(組織の外部からはアクセスできない)非公開ウェブサイトが含まれてもよい。
【0036】
第1アクセス情報は、組織情報サイトのネットワーク上の場所を示す情報であり、例えばウェブブラウザに入力することで、ウェブブラウザに組織情報サイトを表示させることができる情報である。第1アクセス情報は、例えば、組織情報サイトのURL、IPアドレス等を含む。典型的には、受付部112は、情報利用者端末20に入力された組織情報サイトのURLを第1アクセス情報として受け付ける。
【0037】
<取得部113>
取得部113は、受付部112が受け付けた第1アクセス情報に基づいて、組織情報サイト及び組織情報サイトに紐づいた少なくとも1つの二次アクセスサイトから、組織に関する情報をサマリ作成用情報として取得するように構成される。
【0038】
二次アクセスサイトは、組織情報サイト(一次アクセスサイト)に含まれる第2アクセス情報からアクセス可能なウェブサイトである。第2アクセス情報は、二次アクセスサイトのネットワーク上の場所を示す情報であり、例えば、二次アクセスサイトのURL、IPアドレス等を含む。典型的には、第2アクセス情報は、組織情報サイトにおいて二次アクセスサイトへのリンクとして記載されたURLである。第2アクセス情報は、例えば、組織情報サイトに対するクローリング又はウェブスクレイピング処理によって取得される。
【0039】
サマリ作成用情報は、後述される組織情報サマリ作成部114において組織情報サマリを作成するために使用される情報である。組織情報サマリは、第1アクセス情報によってアクセスされる組織情報サイトが対象とする組織の情報を要約した文書である。
【0040】
組織情報サマリは、組織の情報を項目ごとに要約した文書であるとよい。これにより、情報利用者が組織情報サマリから必要な情報を取得しやすくなる。また、組織情報サマリを用いた別の文書(求人票、スカウト文書等)の作成等が行いやすくなる。「組織の情報の項目」としては、例えば、基本情報(名称、設立年次等)、組織概要、事業内容、取扱商材(提供製品又はサービス)、業種、組織規模、業績、財務状況、経営計画(経営方針)、組織体制(経営体制)、企業文化(ミッション、ビジョン等)、これらを組み合わせた項目(例えば「組織概要及び事業内容」)等が挙げられる。
【0041】
また、組織情報サマリには、組織の課題が含まれるとよい。これにより、後述されるポジション情報作成部117による採用ポジション情報の精度が高められる。組織の課題は、例えば、組織情報サマリの業績、財務状況、経営計画等の項目において記述される。なお、組織情報サマリは、組織の課題を直接記述した文章を含んでもよいし、組織の課題を想定することができる文章(例えば、経営計画、目標等)を含んでもよい。
【0042】
取得部113は、第2アクセス情報が含む、二次アクセスサイトのURLと、URL識別用参照情報とに基づいて、組織情報サイトに含まれる第2アクセス情報の中から、サマリ作成用情報を取得するために参照する参照用アクセス情報を選択する。URL識別用参照情報は、URLに含まれる文字列と、参照用アクセス情報との対応関係を含む。これにより、組織情報として不適切な情報、信頼性の低い情報等に基づいた組織情報サマリが作成されることが抑制される。そのため、得られる組織情報サマリの有効性や正確性を高められる。
【0043】
URL識別用参照情報には、例えば、参照用アクセス情報として選択される二次アクセスサイトのURLの条件(ホワイトリスト)や、参照用アクセス情報からは除外される二次アクセスサイトのURLの条件(ブラックリスト)等が含まれる。具体的には、URL識別用参照情報は、例えば、参照用アクセス情報として選択するURL(特にドメイン部分)に含まれる第1文字列、及び/又は参照用アクセス情報から除外するURL(特にドメイン部分)に含まれる第2文字列を含む。
【0044】
第1文字列としては、例えば、「company」、「corporate」、「detail」等の、組織の情報に関連する(「組織の情報」が含まれることが想起される)単語が挙げられる。取得部113は、URLに予め定めた第1文字列が含まれる第2アクセス情報を、参照用アクセス情報として選択するとよい。これにより、組織情報サマリの情報源(サマリ作成用情報)として適切な情報を収集することができる。
【0045】
第2文字列としては、例えば、SNS(ソーシャルネットワークサービス)のウェブサイトのURLに使用される文字列(例えば、SNSのサービス名、SNSのサービス提供者名、これらの略称等を表す文字列)が挙げられる。また、第2文字列は、特定のSNSのウェブサイトのURLそのものであってもよい。取得部113は、URLに予め定めた第2文字列が含まれる第2アクセス情報を、参照用アクセス情報として選択しないとよい。これにより、信頼性の低い情報や信頼性を確かめることが困難な情報が、組織情報サマリの情報源(サマリ作成用情報)として使用されることが抑制できる。また、組織情報サマリの作成時に、後述されるサマリ作成モデルに入力される情報量を低減できる。
【0046】
取得部113は、例えば、組織情報サイトから取得された第2アクセス情報(URL)をリスト化する。さらに、取得部113は、第2アクセス情報のリストに対してURL識別用参照情報を用いたクレンジング(不要なデータの削除等)を行い、参照用アクセス情報(つまり、参照用アクセス情報として判定された第2アクセス情報)からアクセスされる二次アクセスサイトから、情報を取得する。
【0047】
取得部113は、組織情報サイト(一次アクセスサイト)に対するクローリング又はウェブスクレイピングによって得られた組織に関する一次情報と、少なくとも1つの二次アクセスサイトそれぞれに対するウェブスクレイピングによって得られた組織に関する二次情報とを、サマリ作成用情報として、例えば記憶部12等に記憶する。取得部113は、組織情報サイト又は二次アクセスサイトから抽出される情報のうち、例えば、HTMLのタグ等の制御記号を除いたテキストデータをサマリ作成用情報としてもよいし、学習モデルを用いて当該テキストデータから組織に関する文章を抽出したものをサマリ作成用情報としてもよい。
【0048】
取得部113は、一次アクセスサイト及び二次アクセスサイトのクローリング又はウェブスクレイピングによる、組織に関する情報(サマリ作成用情報)の取得(抽出)を情報抽出モデルに実行させてもよい。情報抽出モデルは、第1アクセス情報(例えば、一次アクセスサイトのURL)を入力とし、組織に関する情報(一次情報及び二次情報)を出力することが可能なように学習された学習モデルである。情報抽出モデルは、学習用の第1アクセス情報と、当該第1アクセス情報から取得される組織に関する情報との組み合わせを教師データとして学習される。
【0049】
また、情報抽出モデルは、大規模言語モデルを含む生成AIであってもよい。この場合、取得部113は、一次アクセスサイトから、クローリング、ウェブスクレイピング等の処理によって組織に関する一次情報と第2アクセス情報(例えば、二次アクセスサイトのURL)とを抽出する指示と、抽出した第2アクセス情報に基づく二次アクセスサイトから、さらにクローリング、ウェブスクレイピング等の処理によって、組織に関する二次情報を抽出する指示とを含むプロンプトを情報抽出モデルに入力し、一次情報及び二次情報を情報抽出モデルに出力させる。また、取得部113は、組織に関する情報を一次アクセスサイト及び二次アクセスサイトから抽出する指示を情報抽出モデルへ与えるプロンプトを生成し、当該プロンプトを情報抽出モデルへ入力してもよい。
【0050】
<組織情報サマリ作成部114>
組織情報サマリ作成部114は、組織情報サイト及び二次アクセスサイトから取得されたサマリ作成用情報を人工知能部120のサマリ作成モデルに入力し、サマリ作成モデルに組織情報サマリを出力させるように構成される。具体的には、組織情報サマリ作成部114は、サマリ作成用情報に含まれる一次情報と二次情報とを同時にサマリ作成モデルに入力する。
【0051】
サマリ作成モデルは、サマリ作成用情報を入力とし、組織情報サマリを出力することが可能なように学習された学習モデルである。サマリ作成モデルは、学習用の組織に関する情報と、当該情報を要約した組織情報サマリとの組み合わせを教師データとして学習した学習モデルである。なお、サマリ作成モデルの学習用の組織に関する情報は、必ずしもウェブサイトから取得されたものである必要はない。
【0052】
サマリ作成モデルは、大規模言語モデルを含む生成AIであってもよい。この場合、組織情報サマリ作成部114は、サマリ作成用情報を入力とし、組織情報サマリを出力する指示を含むプロンプトをサマリ作成モデルに入力し、組織情報サマリをサマリ作成モデルに出力させる。組織情報サマリ作成部114は、サマリ作成情報から組織情報サマリを作成する指示をサマリ作成モデルへ与えるプロンプトを生成し、当該プロンプトをサマリ作成モデルへ入力してもよい。また、組織情報サマリ作成部114は、組織情報サマリの作成・出力指示とサマリ作成用情報とに加え、入力及び出力のサンプルとして、例えば、1以上のサマリ作成用情報のサンプルと、それに対応する1以上の組織情報サマリのサンプルとを挿入したプロンプトをサマリ作成モデルに入力してもよい。サマリ作成モデルは、入力されたプロンプトにしたがって、サマリ作成情報から組織情報サマリを作成する。
【0053】
また、組織情報サマリ作成部114は、サマリ作成モデルに、組織情報サマリの出力指示とともに、組織情報サマリに含まれる項目名を入力するとよい。これにより、情報の要約精度が高く、かつ、情報の視認性にも優れる組織情報サマリを作成することができる。具体的には、組織情報サマリ作成部114は、サマリ作成モデルに入力されるプロンプトに、複数の項目名と、これらの項目ごとに組織に関する情報(サマリ作成用情報)を要約してサマリを作成する指示を挿入する。組織情報サマリに含まれる項目名(サマリ作成モデルに入力する項目名)としては、例えば、「基本情報」、「組織概要」、「事業内容」、「取扱商材」、「業種」、「組織規模」、「業績」、「財務状況」、「経営計画」、「組織体制」、「企業文化」、これらを組み合わせた項目名(例えば「組織概要及び事業内容」)等が挙げられる。
【0054】
組織情報サマリ作成部114は、サマリ作成モデルに、組織情報サマリに含まれる項目名とともに、当該項目名に対応する項目のうち、対応する記述又は内容がサマリ作成用情報に含まれない項目を組織情報サマリとして出力しない指示をさらに入力するとよい。つまり、組織情報サマリ作成部114は、補足的な指示として、組織情報サマリに含めるように指示された項目に関する情報を、サマリ作成用情報の中から抽出できない場合、当該項目を組織情報サマリとして出力しない(当該項目を含まない組織情報サマリを作成する)指示をサマリ作成モデルへのプロンプトに挿入してもよい。例えば、組織情報サマリ作成部114は、サマリ作成モデルに入力するプロンプトに対し、「十分な情報がない場合はその項目を削除してください。」等の指示を挿入する。これにより、サマリ作成用情報において組織情報サマリに含まれる項目に対応する記載がない場合等に、当該項目に関する情報が出力されないようにプロンプトで指示が与えられるため、サマリ作成用情報に含まれない情報に基づいて項目が作成されるハルシネーションが抑制される。
【0055】
組織情報サマリ作成部114が作成した組織情報サマリは、例えば、基本表示制御部111によって情報利用者端末20に表示される。
図5は、組織情報サマリ作成部114によって作成される組織情報サマリOSの一例を示す図である。組織情報サマリOSには、上述した項目とその内容(キーワード又は文章)とが含まれる。
【0056】
<求人票作成部115>
求人票作成部115は、情報利用者(求人者)の指示に基づいて、求人(求職者の募集)を行うための求人票を作成するように構成される。
【0057】
求人票作成部115は、例えば、情報利用者端末20から入力された、求人票を作成するための初期条件に基づいて、求人票を作成する。初期条件は、求人者が求める人物像、求人の募集背景、及び募集条件の少なくとも一つを含む。
【0058】
人物像には、例えば、募集する職務(ポジション)に関する情報や、求人者が求める人物像を定義する情報等が含まれる。募集背景は、募集する人材やポジションを必要とする理由であり、例えば、組織の目標、課題、事業状況(例えば、新規プロジェクトの開始)等が含まれる。また、募集条件には、例えば、募集対象となる職種又は役職、必要なスキル、必要な経験(取扱サービス、商品等)等が含まれる。
【0059】
具体的には、求人票作成部115は、初期条件を人工知能部120の求人票作成モデルに入力し、求人票作成モデルに求人票を出力させる。求人票作成モデルは、初期条件を入力とし、求人票を出力とするように学習された学習モデルである。つまり、求人票作成モデルは、初期条件と、当該初期条件に対応する求人票のデータとの組み合わせを教師データとして学習した学習モデルである。
【0060】
また、求人票作成モデルは、大規模言語モデルを含む生成AIであってもよい。この場合、求人票作成部115は、初期条件を入力とし、求人票を出力する指示を含むプロンプトを求人票作成モデルに入力し、求人票を求人票作成モデルに出力させる。求人票作成部115は、初期条件から求人票を作成する指示を求人票作成モデルへ与えるプロンプトを生成し、当該プロンプトを求人票作成モデルへ入力してもよい。また、求人票作成部115は、求人票の作成・出力指示と初期条件とに加え、例えば、1以上の初期条件のサンプルと、それに対応する1以上の求人票のサンプルとを挿入したプロンプトを求人票作成モデルに入力してもよい。求人票作成モデルは、入力されたプロンプトにしたがって、初期条件から求人票を作成する。
【0061】
求人票作成部115は、複数の募集背景の選択肢の中から、募集背景の選択を受け付けるとともに、選択された募集背景に基づいて求人票を作成するとよい。募集背景の選択肢には、組織情報サマリ作成部114が作成した組織情報サマリを人工知能部120の募集背景作成モデルに入力することで募集背景作成モデルに出力させた少なくとも1つの選択肢が含まれる。これにより、組織情報サマリに基づいて生成された募集背景を選択することで、組織が必要とする人材に対応した求人票を自動作成することができる。また、不要な情報(ノイズ)が低減された組織情報サマリが募集背景作成モデルに入力されることで、ウェブサイト上の組織の情報が募集背景作成モデルに直接入力される場合に比べて、組織の課題等が適切に反映された募集背景を求人者に提示できる。
【0062】
募集背景作成モデルは、組織情報サマリを入力とし、募集背景の選択肢を出力することが可能なように学習された学習モデルである。募集背景作成モデルは、学習用の組織情報サマリと、当該組織情報サマリに基づく募集背景との組み合わせを教師データとして学習した学習モデルである。なお、募集背景作成モデルの学習用の組織情報サマリは、組織情報サマリ作成部114が作成する組織情報サマリと同様のフォーマット、構造等を有していれば、組織情報サマリ作成部114によって作成されたものである必要はない。
【0063】
募集背景作成モデルは、大規模言語モデルを含む生成AIであってもよい。この場合、求人票作成部115は、組織情報サマリを入力とし、少なくとも1つの募集背景の選択肢を出力する指示を含むプロンプトを募集背景作成モデルに入力し、募集背景の選択肢を募集背景作成モデルに出力させる。求人票作成部115は、組織情報サマリから募集背景の選択肢を作成する指示を募集背景作成モデルへ与えるプロンプトを生成し、当該プロンプトを募集背景作成モデルへ入力してもよい。また、求人票作成部115は、募集背景の選択肢の作成・出力指示と組織情報サマリとに加え、入力及び出力のサンプルとして、例えば、1以上の組織情報サマリのサンプルと、それに対応する1以上の募集背景の選択肢のサンプルとを挿入したプロンプトを募集背景作成モデルに入力してもよい。募集背景作成モデルは、入力されたプロンプトにしたがって、組織情報サマリから募集背景の選択肢を作成する。
【0064】
求人票作成部115は、提示した複数の募集背景の選択肢から、情報利用者による少なくとも1つの選択を受け付ける。求人票作成部115が求人者に提示する募集背景の選択肢は、募集背景作成モデルが出力した選択肢のみで構成されてもよいし、募集背景作成モデルが出力した選択肢と、他のアルゴリズムによって設定された選択肢とで構成されてもよい。他のアルゴリズムとしては、例えば、予め定義された募集背景の中から、募集背景以外の初期条件等の求人者からの入力情報と関連する(例えば類似度が高い)募集背景を抽出するアルゴリズムが使用される。例えば、入力情報とある募集背景との特徴量の差(ベクトルの距離)が閾値未満(例えば、ベクトルデータのコサイン類似度が閾値以上)であれば、これらは類似度が高いと判定され、当該募集背景が選択として設定される。なお、ベクトルデータは、テキストデータを、形態素解析等による自然言語処理、カテゴリ変数のエンコーディング等の既知の手法によって定量化したベクトル値である。
【0065】
図6は、求人票作成部115によって作成される求人票JPの一例を示す図である。求人票JPには、募集するポジション名、仕事内容・労働条件、応募資格、アピールポイント等の複数の項目が含まれる。なお、求人票JPには、これら以外の他の項目が含まれてもよい。求人票作成モデルは、これらの項目の文章を、初期条件に基づいて生成する。求人票作成部115が作成した求人票は、例えば記憶部12に記憶されたデータベースに追加される。
【0066】
求人票作成部115は、組織情報サマリを挿入した求人票を作成してもよい。これにより、求人者が組織の情報を収集及び入力することなく、組織情報が含まれる求人票を作成することができる。具体的には、求人票作成部115は、組織情報サマリ作成部114が作成した組織情報サマリを取得する。求人票作成部115は、取得した組織情報サマリの全体を求人票に挿入してもよいし、組織情報サマリから一部の項目(例えば、組織概要、事業内容等)を抽出して求人票に挿入してもよい。組織情報サマリは、例えば、求人票の「仕事内容・労働条件」の項目において、組織(部門・部署)の紹介、採用の背景といった趣旨で挿入される。
【0067】
求人票作成部115は、求人者等が手動で作成した求人票や既存の求人票に組織情報サマリを挿入してもよいし、上述した求人票作成モデルが出力した(つまり自動生成された)求人票に組織情報サマリを挿入してもよい。求人者等が手動で作成した求人票に組織情報サマリを挿入する場合、求人票作成部115は、情報利用者端末20の入力部24によって求人者等が文章を入力することで作成された求人票を取得するとともに、組織情報サマリ作成部114が作成した組織情報サマリを取得する。その後、求人票作成部115は、取得した求人票に組織情報サマリを挿入する。また、既存の求人票に組織情報サマリを挿入する場合、求人票作成部115は、情報利用者端末20からのファイルのアップロード等の手段により既存の求人票を取得するとともに、組織情報サマリ作成部114が作成した組織情報サマリを取得する。その後、求人票作成部115は、取得した既存の求人票に組織情報サマリを挿入する。求人票における組織情報サマリを挿入する箇所は、求人者等が任意で選択してもよいし、求人票の冒頭部分等の、所定の箇所が予め挿入箇所として設定されていてもよい。
【0068】
また、求人票作成モデルは、組織情報サマリが挿入された求人票を出力することが可能なように学習された学習モデルであってもよい。つまり、求人票作成部115は、初期条件と組織情報サマリとを求人票作成モデルに入力し、求人票作成モデルに、組織情報サマリが挿入された求人票を出力させてもよい。あるいは、求人票作成部115は、既存の求人票と組織情報サマリとを求人票作成モデルに入力し、求人票作成モデルに、組織情報サマリが挿入された求人票を出力させてもよい。
【0069】
<スカウト文書作成部116>
スカウト文書作成部116は、情報利用者(求人者等)が選択した求人票に基づいたスカウト文書を作成するように構成される。スカウト文書は、情報処理システム1に登録された、求人の候補となる求職者に送信される。
【0070】
スカウト文書作成部116は、情報利用者端末20から文章の入力を受け付けることでスカウト文書を作成してもよいし、求人票を人工知能部120のスカウト文書作成モデルに入力し、スカウト文書作成モデルにスカウト文書を出力させてもよい。
【0071】
スカウト文書作成モデルは、求人票を入力とし、スカウト文書を出力とするように学習された学習モデルである。つまり、スカウト文書作成モデルは、学習用の求人票と、当該求人票に対応するスカウト文書のデータとの組み合わせを教師データとして学習した学習モデルである。
【0072】
また、スカウト文書作成モデルは、大規模言語モデルを含む生成AIであってもよい。この場合、スカウト文書作成部116は、求人票を入力とし、スカウト文書を出力する指示を含むプロンプトをスカウト文書作成モデルに入力し、スカウト文書をスカウト文書作成モデルに出力させる。スカウト文書作成部116は、求人票からスカウト文書を作成する指示をスカウト文書作成モデルへ与えるプロンプトを生成し、当該プロンプトをスカウト文書作成モデルへ入力してもよい。また、スカウト文書作成部116は、スカウト文書の作成・出力指示と求人票とに加え、例えば、1以上の求人票のサンプルと、それに対応する1以上のスカウト文書のサンプルとを挿入したプロンプトをスカウト文書作成モデルに入力してもよい。スカウト文書作成モデルは、入力されたプロンプトにしたがって、求人票からスカウト文書を作成する。
【0073】
スカウト文書作成部116は、組織情報サマリを挿入した、求職者へのスカウト文書を作成してもよい。これにより、求人者が組織の情報を収集及び入力することなく、組織情報が含まれるスカウト文書を作成することができる。スカウト文書作成部116は、組織情報サマリの全体をスカウト文書に挿入してもよいし、組織情報サマリから一部の項目(例えば、組織概要、事業内容等)を抽出してスカウト文書に挿入してもよい。
【0074】
スカウト文書作成部116は、求人者等が手動で作成したスカウト文書や既存のスカウト文書に組織情報サマリを挿入してもよいし、上述したスカウト文書作成モデルが出力した(つまり自動生成された)スカウト文書に組織情報サマリを挿入してもよい。求人者等が手動で作成したスカウト文書に組織情報サマリを挿入する場合、スカウト文書作成部116は、情報利用者端末20の入力部24によって求人者等が文章を入力することで作成されたスカウト文書を取得するとともに、組織情報サマリ作成部114が作成した組織情報サマリを取得する。その後、スカウト文書作成部116は、取得したスカウト文書に組織情報サマリを挿入する。また、既存のスカウト文書に組織情報サマリを挿入する場合、スカウト文書作成部116は、情報利用者端末20からのファイルのアップロード等の手段により既存のスカウト文書を取得するとともに、組織情報サマリ作成部114が作成した組織情報サマリを取得する。その後、スカウト文書作成部116は、取得した既存のスカウト文書に組織情報サマリを挿入する。スカウト文書における組織情報サマリを挿入する箇所は、求人者等が任意で選択してもよいし、スカウト文書における組織の説明項目等の、所定の箇所が予め挿入箇所として設定されていてもよい。
【0075】
また、スカウト文書作成モデルは、組織情報サマリが挿入されたスカウト文書を出力することが可能なように学習された学習モデルであってもよい。つまり、スカウト文書作成部116は、求人票と組織情報サマリとをスカウト文書作成モデルに入力し、スカウト文書作成モデルに組織情報サマリが挿入されたスカウト文書を出力させてもよい。あるいは、スカウト文書作成部116は、既存のスカウト文書と組織情報サマリとをスカウト文書作成モデルに入力し、スカウト文書作成モデルに、組織情報サマリが挿入されたスカウト文書を出力させてもよい。
【0076】
<ポジション情報作成部117>
ポジション情報作成部117は、組織情報サマリに基づいて、組織に必要と推測されるポジションの情報である、採用ポジション情報を作成するように構成される。具体的には、ポジション情報作成部117は、組織情報サマリ作成部114が作成した組織情報サマリを人工知能部120の採用ポジション情報作成モデルに入力し、採用ポジション情報作成モデルに少なくとも1つの採用ポジション情報を出力させる。これにより、組織情報サマリに基づいた潜在的な採用ポジション情報を情報利用者(組織内の人事管理者、採用担当者等)に提示することができる。また、不要な情報(ノイズ)が低減された組織情報サマリが採用ポジション情報作成モデルに入力されることで、ウェブサイト上の組織の情報が採用ポジション情報作成モデルに直接入力される場合に比べて、組織の課題解決に適したポジションを情報利用者に提示できる。
【0077】
採用ポジション情報には、課題解決に必要とされるポジション名の他に、例えば、ポジションが必要な理由、ポジションを募集する部署、必要な経験、スキル、職務内容、職務責任、役職等の情報が含まれる。採用ポジション情報に含まれる各要素は、文章(自然言語)で構成されてもよいし、タグ化されたキーワードで構成されてもよいし、文章とキーワードとの組み合わせで構成されてもよい。
【0078】
採用ポジション情報作成モデルは、組織情報サマリを入力とし、採用ポジション情報を出力することが可能なように学習された学習モデルである。採用ポジション情報作成モデルは、学習用の組織情報サマリと、当該組織情報サマリに基づく採用ポジション情報との組み合わせを教師データとして学習した学習モデルである。なお、採用ポジション情報作成モデルの学習用の組織情報サマリは、組織情報サマリ作成部114が作成する組織情報サマリと同様のフォーマット、構造等を有していれば、組織情報サマリ作成部114によって作成されたものである必要はない。
【0079】
採用ポジション情報作成モデルは、大規模言語モデルを含む生成AIであってもよい。この場合、ポジション情報作成部117は、組織情報サマリを入力とし、採用ポジション情報を出力する指示を含むプロンプトを採用ポジション情報作成モデルに入力し、採用ポジション情報を採用ポジション情報作成モデルに出力させる。ポジション情報作成部117は、採用ポジション情報を組織情報サマリから作成する指示を採用ポジション情報作成モデルへ与えるプロンプトを生成し、当該プロンプトを採用ポジション情報作成モデルへ入力してもよい。また、ポジション情報作成部117は、採用ポジション情報の作成・出力指示と組織情報サマリとに加え、入力及び出力のサンプルとして、例えば、1以上の組織情報サマリのサンプルと、それに対応する1以上の採用ポジション情報のサンプルとを挿入したプロンプトを採用ポジション情報作成モデルに入力してもよい。採用ポジション情報作成モデルは、入力されたプロンプトにしたがって、組織情報サマリから採用ポジション情報を作成する。
【0080】
また、ポジション情報作成部117は、採用ポジション情報作成モデルに、組織情報サマリに含まれる課題を参照して採用ポジション情報を出力する指示を入力するとよい。これにより、組織の課題解決に必要なポジションを精度よく推定することができる。
【0081】
ポジション情報作成部117は、採用ポジション情報作成モデルに、採用ポジション情報の出力指示とともに、採用ポジション情報に優先順位を付す指示を入力するとよい。例えば、ポジション情報作成部117は、採用ポジション情報作成モデルに入力するプロンプトに対し、優先順位に沿って複数の採用ポジション情報を出力させる指示を挿入する。
【0082】
ポジション情報作成部117は、採用ポジション作成モデルが出力した採用ポジション情報に、組織情報サマリには含まれない補足情報を追加してもよい。補足情報には、例えば、組織内での該当ポジションの充足状況(現任者の氏名、人数等)が含まれる。また、採用ポジション作成モデルは、補足情報を含む採用ポジション情報を出力することが可能なように学習された学習モデルであってもよい。つまり、ポジション情報作成部117は、組織情報サマリと補足情報の情報源とを採用ポジション作成モデルに入力し、採用ポジション作成モデルに補足情報を含む採用ポジション情報を出力させてもよい。
【0083】
ポジション情報作成部117は、1つの組織の組織情報サマリから採用ポジション作成モデルに複数の採用ポジションを出力させ、これら複数の採用ポジション情報と、求人データベースに登録された当該組織の求人の情報とに基づいて、当該組織において募集が推奨される推奨ポジションを推定し、推定した推奨ポジションを提示してもよい。これにより、組織の課題解決に必要なポジションのうち、現在求人がされていないポジションを情報利用者に提示することができる。
【0084】
「求人データベース」は、情報処理システム1が構成する求人・求職サービスによって登録又は参照されるデータベースに限定されず、情報処理システム1の外部のサービスにおける、求人が登録されたデータベースであってもよい。つまり、ポジション情報作成部117が推奨ポジションを推奨する際に参照する求人の情報(典型的には求人票)は、情報処理システム1の外部のサービスからインポートされた求人の情報であってもよく、インターネット上で公開されている求人の情報であってもよい。
【0085】
ポジション情報作成部117は、例えば、情報利用者(求人者)から提供された、又は受付部112が受け付けた組織情報サイトに含まれる、求人参照ウェブサイトへのウェブサイトアクセス情報(例えば、求人参照ウェブサイトのURL)に基づいて、求人参照ウェブサイトへアクセスする。求人参照ウェブサイトは、求人の情報へアクセスするための求人情報アクセス情報を含むサイトである。なお、受付部112が受け付けた(情報利用者端末20に入力された)組織情報サイトが求人参照ウェブサイトの場合(組織情報サイトに採用情報が掲載されている場合)もある。
【0086】
求人参照ウェブサイトには、例えば、組織の採用サイトや、組織が利用する採用管理システム(ATS:Applicant Tracking System)が提供する、組織毎に用意された求人票一覧ページ等が挙げられる。求人票一覧ページは、求人一覧が各求人票の求人票リンク(求人情報アクセス情報)とともに掲載されたウェブサイトである。求人票一覧ページは、掲載された求人票と対応付けられた組織のみが閲覧できる(閲覧制限が付された)ウェブサイトであってもよい。
【0087】
ポジション情報作成部117は、ウェブサイトアクセス情報を使って求人票参照ウェブサイトに含まれる複数の求人票リンクを取得する。なお、求人票参照ウェブサイトには、求人票リンク以外のリンク(例えば、プライバシーポリシーの表示ページやヘルプページ等へのリンク)が含まれうる。そのため、ポジション情報作成部117は、例えば、URLのパターン認識によって、求人票参照ウェブサイトに含まれるリンクの中から、求人票リンクのみを抽出する。さらに、ポジション情報作成部117は、抽出された求人票リンクに対しクローリング又はウェブスクレイピング処理を実行して、それぞれのURLのウェブページから求人票のデータを取得する。
【0088】
ポジション情報作成部117が推奨ポジションを推奨する際に参照する参照求人は、求人票が取得可能な求人のうち、現時点で募集が行われている求人、及び求人成約からの経過時間が所定値(例えば1ヶ月)以内である求人である。
【0089】
ポジション情報作成部117は、採用ポジション情報に含まれるポジションと、参照求人に含まれる募集ポジションとを比較し、採用ポジション情報に含まれるポジションのうち、募集ポジションと同一又は類似ではないポジションを推奨ポジションと判定する。言い換えると、ポジション情報作成部117は、採用ポジション情報に含まれるポジションから、現時点で募集が行われている募集ポジション等を引いた差分を推奨ポジションと判定してもよい。なお、ポジションに対する類似基準は、2つのポジションの特徴量の差(ベクトルの距離)の閾値であり、例えば、特徴量の差が当該閾値未満(例えば、ベクトルデータのコサイン類似度が閾値以上)のポジションは互いに類似すると判断される。また、予め類似するポジション名を定義したテーブルを参照することで、ポジションの類否判定が行なわれてもよい。
【0090】
ポジション情報作成部117は、採用ポジション情報と参照求人との比較から抽出されたポジションの中から、さらに現在の組織体制との対比を行うことで、推奨ポジションを抽出してもよい。組織体制としては、現在の組織図、各ポジションの現任者数等が含まれる。例えば、ポジション情報作成部117は、現任者数と必要人数とのギャップが所定値以上のポジションを推奨ポジションと判定する。
【0091】
ポジション情報作成部117は、組織内の人材、若しくは求職者データベースに登録された求職者のうち、採用ポジション情報の条件を満たす候補者の数、又は求人データベースに登録された、採用ポジション情報が作成された組織以外の他の組織の求人のうち、採用ポジション情報と条件が類似する求人の数を提示してもよい。これにより、採用ポジション情報に含まれるポジションの採用難易度を情報利用者が把握することができる。すなわち、候補者の数が多いほど採用難易度は低くなり、類似する求人の数が多いほど採用難易度は高くなるため、これらの情報を採用難易度として情報利用者に提供できる。
【0092】
採用ポジション情報の条件を満たす候補者は、例えば、採用ポジション情報と、組織内の人材又は求職者の登録情報との一致の度合いを示すマッチング指標によって抽出される。ポジション情報作成部117は、例えば、マッチング指標が予め定めた閾値以上の組織内の人材又は求職者を候補者としてカウントする。
【0093】
マッチング指標は、例えば、採用ポジション情報(特に、経験、スキル等の募集条件)のベクトルデータと、求職者の登録情報のベクトルデータとの類似度(例えばコサイン類似度)として算出される。
【0094】
ポジション情報作成部117は、採用ポジション情報と求職者の登録情報とを人工知能部120のマッチング指標算出モデルに入力し、マッチング指標算出モデルにマッチング指標を出力させてもよい。マッチング指標算出モデルは、採用ポジション情報と登録情報とを入力とし、マッチング指標を出力とするように学習された学習モデルである。つまり、マッチング指標算出モデルは、採用ポジション情報及び登録情報と、これらに対応するマッチング指標との組み合わせを教師データとして学習した学習モデルである。
【0095】
また、マッチング指標算出モデルは、大規模言語モデルを含む生成AIであってもよい。この場合、ポジション情報作成部117は、採用ポジション情報と登録情報とを入力とし、当該採用ポジション情報と当該登録情報とに基づいてマッチング指標を算出する指示を含むプロンプトをマッチング指標算出モデルに入力し、マッチング指標をマッチング指標算出モデルに出力させる。ポジション情報作成部117は、採用ポジション情報と登録情報とからマッチング指標を算出する指示をマッチング指標算出モデルへ与えるプロンプトを生成し、当該プロンプトをマッチング指標算出モデルへ入力してもよい。また、ポジション情報作成部117は、マッチング指標の算出・出力指示と採用ポジション情報及び登録情報とに加え、入力及び出力のサンプルとして、例えば、1以上の採用ポジション情報及び登録情報のサンプルと、それに対応する1以上のマッチング指標のサンプルとを挿入したプロンプトをマッチング指標算出モデルに入力してもよい。マッチング指標算出モデルは、入力されたプロンプトにしたがって、採用ポジション情報と登録情報とからマッチング指標を算出する。
【0096】
採用ボジション情報と条件が類似する求人は、例えば、採用ポジション情報と、他の組織の求人票との類似度合いを示す類似指標によって抽出される。ポジション情報作成部117は、例えば、類似指標が予め定めた閾値以上の他の組織の求人を、採用ポジション情報と条件が類似の求人としてカウントする。
【0097】
類似指標は、例えば、採用ポジション情報(特に、経験、スキル等の募集条件)のベクトルデータと、求人票のベクトルデータとの類似度(例えばコサイン類似度)として算出される。
【0098】
ポジション情報作成部117は、採用ポジション情報と求人票とを人工知能部120の類似度算出モデルに入力し、類似度算出モデルに類似度を出力させてもよい。類似度算出モデルは、採用ポジション情報と求人票とを入力とし、類似度を出力とするように学習された学習モデルである。つまり、類似度算出モデルは、採用ポジション情報及び求人票と、これらに対応する類似度との組み合わせを教師データとして学習した学習モデルである。
【0099】
また、類似度算出モデルは、大規模言語モデルを含む生成AIであってもよい。この場合、ポジション情報作成部117は、採用ポジション情報と求人票とを入力とし、当該採用ポジション情報と当該求人票とに基づいて類似度を算出する指示を含むプロンプトを類似度算出モデルに入力し、類似度を類似度算出モデルに出力させる。ポジション情報作成部117は、採用ポジション情報と求人票とから類似度を算出する指示を類似度算出モデルへ与えるプロンプトを生成し、当該プロンプトを類似度算出モデルへ入力してもよい。また、ポジション情報作成部117は、類似度の算出・出力指示と採用ポジション情報及び求人票とに加え、入力及び出力のサンプルとして、例えば、1以上の採用ポジション情報及び求人票のサンプルと、それに対応する1以上の類似度のサンプルとを挿入したプロンプトを類似度算出モデルに入力してもよい。類似度算出モデルは、入力されたプロンプトにしたがって、採用ポジション情報と求人票とから類似度を算出する。
【0100】
ポジション情報作成部117は、採用ポジション情報に基づいて、組織内公募用、又は組織外の求職者向けの求人票を作成してもよい。例えば、ポジション情報作成部117は、採用ポジション情報を求人票作成モデルに入力し、求人票作成モデルに採用ポジション情報が対象とするポジションに対応した求人票を出力させる。ここでの求人用作成モデルは、採用ポジション情報を入力とし、求人票を出力とするように学習された学習モデルである。また、ポジション情報作成部117は、採用ポジション情報を入力とし、求人票を出力する指示を含むプロンプトを、大規模言語モデルを含む生成AIである求人票作成モデルに入力し、求人票を求人票作成モデルに出力させてもよい。
【0101】
<人工知能部120>
人工知能部120は、各機能部から入力を受け付け、指示された出力を返すように構成されている。なお、サーバ装置10が各機能部において使用する人工知能は、共通のものであってもよいし、機能部毎に個別に用意されたものであってもよい。
【0102】
人工知能部120は、GPT(Generative Pretrained Transformer、GPT-1、GPT-2、GPT-3を含む)、BERT(Bidirectional Encoder Representations from Transformers)、BART(Bidirectional and Auto-regressive Transformer)等を含むトランスフォーマ(Transformer)や再帰型ニューラルネットワーク(Recurrent Neural Network(RNN))等の言語モデル等の学習モデルを備えるAI(Artificial Intelligence)であって、生成AIを含んでもよい。
【0103】
言語モデルは、機械学習アルゴリズムによる学習モデルの一例である。機械学習の具体的なアルゴリズムとしては、最近傍法、ナイーブベイズ法、決定木、サポートベクターマシン、ニューラルネットワークを利用した深層学習(ディープラーニング)等が挙げられる。人工知能部120は、上記のアルゴリズムを適宜適用することができる。
【0104】
人工知能部120は、教師あり学習、教師なし学習、又は自己教師あり学習等の学習方法によって構築された学習済みモデルを有してもよい。教師あり学習では、教師データ(学習データ)を用いて機械学習を行う。教師データは、学習用の入力データ及び出力データ(正解データ)のペアで構成される。また、言語モデルは、特定のタスクのために訓練されたものだけでなく、幅広いタスクに対して汎用的に用いることができる汎用モデルであってもよい。
【0105】
人工知能部120は、人工知能として、膨大なデータを学習した大規模言語モデル(Large Language Models(LLM))のような汎用的な自然言語処理の学習モデルであってもよい。LLMは、テキストデータ等で構成される大規模なデータ(例えば、(i)インターネット上にあるWebコンテンツ、又は、(ii)所定のデータベースに蓄積されたデータ)を事前に大量に学習した学習モデルであり、タスクを与えることで様々な言語処理タスクを実行することができるものであり、与えられたプロンプトにしたがって、文章のパターンや文脈の把握、質問への応答、文章の生成等の幅広い自然言語処理タスクを行うことができる。このような汎用的な学習モデルは、One-shot LearningやFew-shot Learning等により、ファインチューニングなしで様々なタスクに対応可能な言語モデルを含む。また、汎用的な学習モデルは、Zero-shot Learningによっても、様々なタスクに対応可能に構成されてもよい。制御部11の各機能部において用いられる人工知能は、それぞれ別個の学習モデルであってもよいし、共通した汎用的な学習モデルであってもよい。
【0106】
人工知能部120に含まれる学習モデル(サマリ作成モデル、募集背景作成モデル、採用ポジション情報作成モデル等の、各機能部において使用される学習モデル)は、転移学習又はファインチューニングとして追加の学習を行うことが可能である。例えば、人工知能部120は、新たな求職者の登録情報及び求人票の登録が発生する都度、これらを新たな教師データとして、追加の学習を行ってファインチューニングされてもよい。これにより、学習モデルから出力される情報の精度が向上する。
【0107】
人工知能部120に含まれる学習モデルは、元となる学習モデルを用いた知識蒸留(Knowledge Distillation)により得られた学習モデル(蒸留モデル)であってもよい。知識蒸留では、大規模言語モデルなどの、学習済みモデルを教師モデルとし、教師モデルの出力(Sоft Target)に対する生徒モデル(蒸留モデル)の出力の損失(Sоft Target Loss)が小さくなるように、生徒モデルのパラメータを調整することで、生徒モデルの学習が行われ、その生徒モデルが蒸留モデルとなる。また、教師データ(学習モデルの入力データと出力データとの組合わせ)の正解ラベル(Hard Target)に対する生徒モデルの出力の損失(Hard Target Loss)が小さくなるように生徒モデルの学習が行われてもよい。蒸留モデルは、元となる学習モデル(教師モデル)に比べて、当該学習モデルと近い性能をもちつつ、パラメータ数が小さく、処理負荷が小さくなる。そのため、蒸留モデルを用いることで、情報処理システム1のコストを低減できる。
【0108】
例えば、サマリ作成モデル等は、大規模言語モデルにおける入力データと出力データとの組み合わせを教師データとして学習された蒸留モデルであってもよい。また、情報処理システム1の導入時にはサマリ作成モデル等として大規模言語モデルを使用し、当該大規模言語モデルによる教師データが蓄積された時点で、当該教師データによる知識蒸留によって得られた蒸留モデルをサマリ作成モデル等として使用してもよい。
【0109】
<表示部>
情報利用者端末20の表示部211及び求職者端末30の表示部311は、それぞれ、サーバ装置10から送信されてきた画面データが示す画面を表示する。
【0110】
<操作取得部>
情報利用者端末20の操作取得部212は、情報利用者端末20を利用するユーザ(情報利用者)による操作を受け付ける。求職者端末30の操作受付部312は、求職者端末30を利用するユーザ(求職者)による操作を受け付ける。
【0111】
3.情報処理方法
本節では、サーバ装置10の情報処理方法について説明する。この情報処理方法は、サーバ装置10の各部が、各ステップとしてコンピュータにより実行される。
【0112】
この情報処理は、受付ステップと、取得ステップと、組織情報サマリ作成ステップとを備える。受付ステップでは、組織情報サイトへアクセスするための第1アクセス情報の入力を受け付ける。取得ステップでは、第1アクセス情報に基づいて、組織情報サイト及び組織情報サイトに紐づいた少なくとも1つの二次アクセスサイトから、組織に関する情報をサマリ作成用情報として取得する。組織情報サマリ作成ステップでは、組織情報サイト及び二次アクセスサイトから取得されたサマリ作成用情報をサマリ作成モデルに入力し、サマリ作成モデルに組織情報サマリを出力させる。
【0113】
図7は、情報処理システム1によって実行される情報処理(組織情報サマリの作成処理)の流れを示すアクティビティ図である。以下では、このアクティビティ図の各アクティビティに沿って、情報処理を説明する。
【0114】
組織情報サマリの作成処理は、情報利用者による第1アクセス情報の入力から開始される。情報利用者は、情報利用者端末20において、第1アクセス情報(例えば、組織情報サイトのURL)を入力する(アクティビティA101)。サーバ装置10は、情報利用者端末20から第1アクセス情報の入力を受け付け、組織情報サイトに含まれる第2アクセス情報(例えば、二次アクセスサイトのURL)を取得する(アクティビティA102)。
【0115】
第2アクセス情報の取得後、サーバ装置10は、組織情報サイト及び二次アクセスサイトから、サマリ作成用情報を取得する(アクティビティA103)。続いて、サーバ装置10は、サマリ作成用情報をサマリ作成モデルに入力することで、組織情報サマリを作成する(アクティビティA104)。さらに、サーバ装置10は、作成した組織情報サマリを情報利用者端末20に出力する(アクティビティA105)。これにより、組織情報サマリが情報利用者端末20に表示(提示)される(アクティビティA106)。
【0116】
4.作用
本実施形態の作用をまとめると、次の通りとなる。すなわち、第1アクセス情報(例えば組織情報サイトのURL)をユーザが入力することで、公開情報に基づく組織情報サマリを作成することができる。また、組織情報サマリの作成時に、組織情報サイトに加えて、組織情報サイトにリンクが貼られた二次アクセスサイトも参照されるため、一定品質の組織情報サマリが得られる。
【0117】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0118】
5.その他
上記実施形態では、サーバ装置10が種々の記憶・制御を行ったが、サーバ装置10に代えて、複数の外部装置が用いられてもよい。すなわち、種々の情報やプログラムは、ブロックチェーン技術等を用いて複数の外部装置に分散して記憶されてもよい。特に、人工知能部120は、サーバ装置10の外部構成であってもよい。その場合、外部構成である人工知能部120は、例えば、人工知能のサービスサーバによって提供され、サーバ装置10の各機能部から入力を受け付け、人工知能のサービスを実行する要求を受け付け、処理結果として指示された出力をサーバ装置10に返すように構成される。人工知能のサービスサーバは、学習モデルとして言語モデルを用いてサービスを提供するサーバであってもよいし、言語モデルを用いて言語処理タスクを実行するサーバであってもよい。人工知能のサービスサーバは、LLMによって構築されてもよい。人工知能のサービスサーバは、テキスト、画像、音声等によるプロンプトの入力を受け付け、当該プロンプトに対する回答を生成して応答する。
【0119】
制御部11は、求人票作成部115及びスカウト文書作成部116において、必ずしも組織情報サマリ作成部114が作成した組織情報サマリを利用しなくてもよい。また、制御部11は、必ずしもポジション情報作成部117を有しなくてもよい。
【0120】
本実施形態の態様は、情報処理システム1に限定されず、情報処理方法であっても、プログラムであってもよい。求職支援方法は、情報処理システム1が実行する各ステップを備える。プログラムは、コンピュータに、情報処理システム1の各ステップを実行させる。
【0121】
次に記載の各態様で提供されてもよい。
【0122】
(1)情報処理システムであって、少なくとも1つのプロセッサを備え、前記プロセッサは、プログラムを読み出すことで次の各ステップを実行するように構成され、受付ステップでは、組織情報サイトへアクセスするための第1アクセス情報の入力を受け付け、ここで、前記組織情報サイトは、組織に関する情報が含まれるウェブサイトであり、取得ステップでは、前記第1アクセス情報に基づいて、前記組織情報サイト及び前記組織情報サイトに紐づいた少なくとも1つの二次アクセスサイトから、前記組織に関する情報をサマリ作成用情報として取得し、ここで、前記二次アクセスサイトは、前記組織情報サイトに含まれる第2アクセス情報からアクセス可能なウェブサイトであり、組織情報サマリ作成ステップでは、前記組織情報サイト及び前記二次アクセスサイトから取得された前記サマリ作成用情報をサマリ作成モデルに入力し、前記サマリ作成モデルに組織情報サマリを出力させ、ここで、前記組織情報サマリは、前記組織の情報を要約した文書であり、前記サマリ作成モデルは、前記サマリ作成用情報を入力とし、前記組織情報サマリを出力することが可能なように学習された学習モデルである、情報処理システム。
【0123】
(2)上記(1)に記載の情報処理システムにおいて、前記組織情報サマリは、前記組織の情報を項目ごとに要約した文書である、情報処理システム。
【0124】
(3)上記(1)又は(2)に記載の情報処理システムにおいて、前記組織情報サマリ作成ステップでは、前記サマリ作成モデルに、前記組織情報サマリの出力指示とともに、前記組織情報サマリに含まれる項目名を入力する、情報処理システム。
【0125】
(4)上記(3)に記載の情報処理システムにおいて、前記組織情報サマリ作成ステップでは、前記サマリ作成モデルに、前記項目名に対応する項目のうち、対応する記述又は内容が前記サマリ作成用情報に含まれない項目を前記組織情報サマリとして出力しない指示をさらに入力する、情報処理システム。
【0126】
(5)上記(1)から(4)のいずれか1つに記載の情報処理システムにおいて、前記取得ステップでは、前記第2アクセス情報が含む、前記二次アクセスサイトのURLと、参照情報とに基づいて、前記組織情報サイトに含まれる前記第2アクセス情報の中から、前記サマリ作成用情報を取得するために参照する参照用アクセス情報を選択し、ここで、前記参照情報は、前記URLに含まれる文字列と、前記参照用アクセス情報との対応関係を含む、情報処理システム。
【0127】
(6)上記(5)に記載の情報処理システムにおいて、前記取得ステップでは、前記URLに予め定めた第1文字列が含まれる前記第2アクセス情報を、前記参照用アクセス情報として選択する、情報処理システム。
【0128】
(7)上記(5)又は(6)に記載の情報処理システムにおいて、前記取得ステップでは、前記URLに予め定めた第2文字列が含まれる前記第2アクセス情報を、前記参照用アクセス情報として選択しない、情報処理システム。
【0129】
(8)上記(1)から(7)のいずれか1つに記載の情報処理システムにおいて、前記プロセッサは、次のステップをさらに実行するように構成され、求人票作成ステップでは、前記組織情報サマリを募集背景作成モデルに入力することで前記募集背景作成モデルに出力させた少なくとも1つの選択肢が含まれる、複数の募集背景の選択肢の中から、前記募集背景の選択を受け付けるとともに、選択された前記募集背景に基づいて求人票を作成し、ここで、前記募集背景作成モデルは、前記組織情報サマリを入力とし、前記募集背景の選択肢を出力することが可能なように学習された学習モデルである、情報処理システム。
【0130】
(9)上記(1)から(8)のいずれか1つに記載の情報処理システムにおいて、前記プロセッサは、次のステップをさらに実行するように構成され、求人票作成ステップでは、前記組織情報サマリを挿入した求人票を作成する、情報処理システム。
【0131】
(10)上記(1)から(9)のいずれか1つに記載の情報処理システムにおいて、前記プロセッサは、次のステップをさらに実行するように構成され、スカウト文書作成ステップでは、前記組織情報サマリを挿入した、求職者へのスカウト文書を作成する、情報処理システム。
【0132】
(11)上記(1)から(10)のいずれか1つに記載の情報処理システムにおいて、前記プロセッサは、次のステップをさらに実行するように構成され、ポジション情報作成ステップでは、前記組織情報サマリを採用ポジション情報作成モデルに入力し、前記採用ポジション情報作成モデルに少なくとも1つの採用ポジション情報を出力させ、ここで、前記採用ポジション情報は、前記組織に必要と推測されるポジションの情報であり、前記採用ポジション情報作成モデルは、前記組織情報サマリを入力とし、前記採用ポジション情報を出力することが可能なように学習された学習モデルである、情報処理システム。
【0133】
(12)上記(11)に記載の情報処理システムにおいて、前記組織情報サマリには、前記組織の課題が含まれ、前記ポジション情報作成ステップでは、前記採用ポジション情報作成モデルに、前記組織情報サマリに含まれる前記課題を参照して前記採用ポジション情報を出力する指示を入力する、情報処理システム。
【0134】
(13)上記(11)又は(12)に記載の情報処理システムにおいて、前記ポジション情報作成ステップでは、複数の前記採用ポジション情報と、求人データベースに登録された前記組織の求人の情報とに基づいて、前記組織において募集が推奨される推奨ポジションを推定し、推定した前記推奨ポジションを提示する、情報処理システム。
【0135】
(14)上記(11)から(13)のいずれか1つに記載の情報処理システムにおいて、前記ポジション情報作成ステップでは、前記組織内の人材、若しくは求職者データベースに登録された求職者のうち、前記採用ポジション情報の条件を満たす候補者の数、又は求人データベースに登録された前記組織以外の他の組織の求人のうち、前記採用ポジション情報と条件が類似する求人の数を提示する、情報処理システム。
【0136】
(15)情報処理方法であって、上記(1)から(14)のいずれか1つに記載の情報処理システムが実行する各ステップを備える、情報処理方法。
【0137】
(16)プログラムであって、コンピュータに、上記(1)から(14)のいずれか1つに記載の情報処理システムの各ステップを実行させるための、プログラム。
もちろん、この限りではない。
【0138】
最後に、本開示に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。当該新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。当該実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0139】
1 :情報処理システム
2 :通信回線
10 :サーバ装置
11 :制御部
12 :記憶部
13 :通信部
14 :通信バス
20 :情報利用者端末
21 :制御部
22 :記憶部
23 :通信部
24 :入力部
25 :出力部
26 :通信バス
30 :求職者端末
31 :制御部
32 :記憶部
33 :通信部
34 :入力部
35 :出力部
36 :通信バス
111 :基本表示制御部
112 :受付部
113 :取得部
114 :組織情報サマリ作成部
115 :求人票作成部
116 :スカウト文書作成部
117 :ポジション情報作成部
120 :人工知能部
211 :表示部
212 :操作取得部
311 :表示部
312 :操作受付部
【要約】
【課題】組織の情報のサマリを比較的容易に作成できる情報処理システム等を提供する。
【解決手段】本発明の一態様によれば、情報処理システムが提供される。この情報処理システムは、少なくとも1つのプロセッサを備える。プロセッサは、プログラムを読み出すことで次の各ステップを実行するように構成される。受付ステップでは、組織情報サイトへアクセスするための第1アクセス情報の入力を受け付ける。ここで、組織情報サイトは、組織に関する情報が含まれるウェブサイトである。取得ステップでは、第1アクセス情報に基づいて、組織情報サイト及び組織情報サイトに紐づいた少なくとも1つの二次アクセスサイトから、組織に関する情報をサマリ作成用情報として取得する。ここで、二次アクセスサイトは、組織情報サイトに含まれる第2アクセス情報からアクセス可能なウェブサイトである。組織情報サマリ作成ステップでは、組織情報サイト及び二次アクセスサイトから取得されたサマリ作成用情報をサマリ作成モデルに入力し、サマリ作成モデルに組織情報サマリを出力させる。ここで、組織情報サマリは、組織の情報を要約した文書であり、サマリ作成モデルは、サマリ作成用情報を入力とし、組織情報サマリを出力することが可能なように学習された学習モデルである。
【選択図】
図1