IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 三星ディスプレイ株式會社の特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-07
(45)【発行日】2024-05-15
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
   H04R 7/04 20060101AFI20240508BHJP
   H04R 17/00 20060101ALI20240508BHJP
   H04R 9/04 20060101ALI20240508BHJP
【FI】
H04R7/04
H04R17/00
H04R9/04 105A
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2020010352
(22)【出願日】2020-01-24
(65)【公開番号】P2020150534
(43)【公開日】2020-09-17
【審査請求日】2022-11-25
(31)【優先権主張番号】10-2019-0029808
(32)【優先日】2019-03-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】512187343
【氏名又は名称】三星ディスプレイ株式會社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Display Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】1, Samsung-ro, Giheung-gu, Yongin-si, Gyeonggi-do, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】イム ゼ ウ
(72)【発明者】
【氏名】ウォン ビョン ヒ
(72)【発明者】
【氏名】アン イ ジュン
【審査官】間宮 嘉誉
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0050024(US,A1)
【文献】特開昭56-149900(JP,A)
【文献】特表2019-504531(JP,A)
【文献】実公平7-13344(JP,Y2)
【文献】特表2010-526478(JP,A)
【文献】特開2007-300578(JP,A)
【文献】国際公開第2008/084796(WO,A1)
【文献】実開昭62-100796(JP,U)
【文献】特開2005-12592(JP,A)
【文献】特開2013-77918(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第3435682(EP,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0324519(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0363041(US,A1)
【文献】特開2007-124634(JP,A)
【文献】特開2014-187528(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04R 1/00- 1/08
H04R 1/12- 1/14
H04R 1/42- 3/14
H04R 7/00- 9/10
H04R 9/18-11/06
H04R 11/14-17/02
H04R 17/10-19/04
H04R 21/00-21/02
H04R 23/00-23/02
H04R 31/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1基板と、前記第1基板上に配置される発光素子層と、を含む表示パネルと、
前記第1基板の一面上に配置され、前記表示パネルを振動させて音響を出力する音響発生装置と、を備え、
前記音響発生装置は、第1ボイスコイルを用いて磁力を生成することによって前記表示パネルを振動させる第1振動子と、
印加された電圧に応じて収縮又は膨張して前記表示パネルを振動させる圧電素子を含む第2振動子と、を含み、
前記第1振動子と前記第2振動子は、前記表示パネルの厚さ方向にて互いに重畳し、
前記第1振動子は、前記第1基板の一面上に配置されるボビンと、
前記ボビンを囲む第1ボイスコイルと、
前記ボビン上方に前記ボビンとの間に空間を形成するように離隔して配置される第1マグネットと、を含み、
前記音響発生装置は、第2ボイスコイルを用いて磁力を生成することによって前記表示パネルを振動させる第3振動子をさらに含み、
前記第2振動子と前記第3振動子は、前記ボビンによって囲まれることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記第2振動子は、前記第1基板の一面上に配置され、前記ボビンによって囲まれることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記第2振動子は、前記第1マグネットと前記表示パネルの厚さ方向にて互いに重畳することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記第2振動子は、前記第1基板の一面上に配置され、
前記第2振動子は、前記ボビンの内側に配置されて前記ボビンにより囲まれるように配置されることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項5】
前記第2振動子は、第1駆動電圧が印加される第1電極と、
第2駆動電圧が印加される第2電極と、
前記第1電極と前記第2電極との間に配置され、前記第1電極に印加される第1駆動電圧と前記第2電極に印加される第2駆動電圧に応じて収縮又は膨張する振動層と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項6】
前記振動層は、前記圧電素子を含むことを特徴とする請求項5に記載の表示装置。
【請求項7】
前記第3振動子は、前記表示パネルの厚さ方向にて前記第1振動子及び前記第2振動子と重畳することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項8】
前記第2振動子は前記第1基板の一面上に配置され、前記第3振動子は前記第2振動子上に配置されることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項9】
前記第3振動子は、前記表示パネルの厚さ方向にて前記第1振動子の第1マグネットと重畳することを特徴とする請求項7に記載の表示装置。
【請求項10】
前記第3振動子は、前記表示パネルの厚さ方向にて前記第1振動子の第1マグネットと重畳することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項11】
前記第2振動子の一側面と前記第3振動子の一側面とは、一方向に平面上並列に互いに離隔するように配置されることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項12】
前記第2振動子の一側面と前記第3振動子の一側面とは、互いに接することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項13】
前記第3振動子は、対向する下部シャーシー及び上部シャーシーと、
前記下部シャーシーの前記上部シャーシーと対向する一面上に配置されるフレキシブル回路基板と、
前記第2ボイスコイルが収納されるボイスコイル溝を含む第2マグネットと、
前記上部シャーシーと前記第2マグネットとの間に配置されるスプリングと、を含み、
前記第2ボイスコイルは、前記上部シャーシーと対向する前記フレキシブル回路基板の一面上に配置され、前記フレキシブル回路基板と電気的に接続されることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項14】
前記第2振動子の前記第1電極と前記第2電極に電気的に接続される音響回路基板をさらに備えることを特徴とする請求項5に記載の表示装置。
【請求項15】
前記音響回路基板は、前記第1基板の一面と前記ボビンとの間に配置されることを特徴とする請求項14に記載の表示装置。
【請求項16】
前記音響回路基板は、前記ボビンと接することを特徴とする請求項15に記載の表示装置。
【請求項17】
前記第1基板の一面と前記音響発生装置との間に配置される放熱フィルムをさらに備え、
前記放熱フィルムは、前記音響回路基板が通過する収容溝を含むことを特徴とする請求項15に記載の表示装置。
【請求項18】
前記ボビンは、前記表示パネルの厚さ方向にて前記収容溝と互いに重畳することを特徴とする請求項17に記載の表示装置。
【請求項19】
前記放熱フィルムの一面上に配置される下部カバーと、
前記下部カバーの一面上に配置される回路基板と、をさらに備えることを特徴とする請求項17に記載の表示装置。
【請求項20】
前記放熱フィルムの四側縁及び前記音響回路基板上に配置される遮断部材をさらに備えることを特徴とする請求項19に記載の表示装置。
【請求項21】
前記第1振動子は、前記第1マグネット上に配置される下部プレートをさらに備え、
前記下部プレートは、第1固定部材によって前記下部カバー又は前記回路基板に固定されることを特徴とする請求項19に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に関し、特に、音響発生装置を用いて表示パネルを振動させ、表示装置の前面方向に音響を出力することによって、音響品質を高めることができる表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
情報化社会の発展につれ、映像を表示するための表示装置に対する要求も多様な形態に増加している。
例えば、表示装置は、スマートフォン、デジタルカメラ、ノートブックコンピュータ、ナビゲーション、及びスマートテレビのように多様な電子機器に適用されている。
表示装置は、液晶表示装置(Liquid Crystal Display Device)、電界放出表示装置(Field Emission Display Device)、有機発光表示装置(Organic Light Emitting Display Device)等のようなフラットパネルディスプレイであり得る。
【0003】
従来の表示装置では、映像を表示するための表示パネルと音響を提供するためのスピーカーとを含み得る。
この時、表示装置の空間の制約のため、スピーカーは、表示パネルの下面又は一側に配置され得る。
この場合、スピーカーから出力された音響は、表示装置の前面方向に出力されることが好ましいが、表示装置の背面方向又は表示装置の一側方向に出力されるので、音響品質が低くなるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開平11-136782号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記従来の表示装置における問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、音響発生装置を用いて表示パネルを振動させ表示装置の前面方向に音響を出力することによって、音響品質を高めることができる表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するためになされた本発明による表示装置は、第1基板と、前記第1基板上に配置される発光素子層と、を含む表示パネルと、前記第1基板の一面上に配置され、前記表示パネルを振動させて音響を出力する音響発生装置と、を備え、前記音響発生装置は、第1ボイスコイルを用いて磁力を生成することによって前記表示パネルを振動させる第1振動子と、印加された電圧に応じて収縮又は膨張して前記表示パネルを振動させる圧電素子を含む第2振動子と、を含み、前記第1振動子と前記第2振動子は、前記表示パネルの厚さ方向にて互いに重畳し、前記第1振動子は、前記第1基板の一面上に配置されるボビンと、前記ボビンを囲む第1ボイスコイルと、前記ボビン上方に前記ボビンとの間に空間を形成するように離隔して配置される第1マグネットと、を含み、前記音響発生装置は、第2ボイスコイルを用いて磁力を生成することによって前記表示パネルを振動させる第3振動子をさらに含み、前記第2振動子と前記第3振動子は、前記ボビンによって囲まれることを特徴とする。
【0007】
記第2振動子は、前記第1基板の一面上に配置され、前記ボビンによって囲まれることが好ましい。
前記第2振動子は、前記第1マグネットと前記表示パネルの厚さ方向にて互いに重畳することが好ましい。
前記第2振動子は、前記第1基板の一面上に配置され、前記第2振動子は、前記ボビンの内側に配置されて前記ボビンにより囲まれるように配置されることが好ましい。
前記第2振動子は、第1駆動電圧が印加される第1電極と、第2駆動電圧が印加される第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に配置され、前記第1電極に印加される第1駆動電圧と前記第2電極に印加される第2駆動電圧に応じて収縮又は膨張する振動層と、を含むことが好ましい。
前記振動層は、前記圧電素子を含むことが好ましい
記第3振動子は、前記表示パネルの厚さ方向にて前記第1振動子及び前記第2振動子と重畳することが好ましい。
前記第2振動子は前記第1基板の一面上に配置され、前記第3振動子は前記第2振動子上に配置されることが好ましい。
前記第3振動子は、前記表示パネルの厚さ方向にて前記第1振動子の第1マグネットと重畳することが好ましい。
前記第2振動子の一側面と前記第3振動子の一側面とは、一方向に平面上並列に互いに離隔するように配置されることが好ましい。
前記第2振動子の一側面と前記第3振動子の一側面とは、互いに接することが好ましい。
【0008】
前記第3振動子は、対向する下部シャーシー及び上部シャーシーと、前記下部シャーシーの前記上部シャーシーと対向する一面上に配置されるフレキシブル回路基板と、前記第2ボイスコイルが収納されるボイスコイル溝を含む第2マグネットと、前記上部シャーシーと前記第2マグネットとの間に配置されるスプリングと、を含み、前記第2ボイスコイルは、前記上部シャーシーと対向する前記フレキシブル回路基板の一面上に配置され、前記フレキシブル回路基板と電気的に接続されることが好ましい。
前記第2振動子の前記第1電極と前記第2電極に電気的に接続される音響回路基板をさらに備えることが好ましい。
前記音響回路基板は、前記第1基板の一面と前記ボビンとの間に配置されることが好ましい。
前記音響回路基板は、前記ボビンと接することが好ましい。
前記第1基板の一面と前記音響発生装置との間に配置される放熱フィルムをさらに備え、前記放熱フィルムは、前記音響回路基板が通過する収容溝を含むことが好ましい。
前記ボビンは、前記表示パネルの厚さ方向にて前記収容溝と互いに重畳することが好ましい。
前記放熱フィルムの一面上に配置される下部カバーと、前記下部カバーの一面上に配置される回路基板と、をさらに備えることが好ましい。
前記放熱フィルムの四側縁及び前記音響回路基板上に配置される遮断部材をさらに備えることが好ましい。
前記第1振動子は、前記第1マグネット上に配置される下部プレートをさらに備え、前記下部プレートは、第1固定部材によって前記下部カバー又は前記回路基板に固定されることが好ましい。

【発明の効果】
【0009】
本発明に係る表示装置によれば、音響発生装置によって表示パネルを振動板として用いて音響を出力し、これによって表示装置の前面方向に音響を出力できるので、音響品質を高めることができる。
また、音響発生装置によって、従来の表示パネルの下面又は一側に配置されていた別途のスピーカーを省略することができる。
【0010】
本発明に係る表示装置によれば、音響発生装置の第1振動子と第2振動子は、表示パネルの厚さ方向に重なるように配置されるので、第1振動子と第2振動子が同時に表示パネルを振動させて音響を出力することができる。
これによって、第1振動子と第2振動子が音域帯を分配して表示パネルを振動できるので、音響発生装置は、中音帯域と高音帯域とをいずれも有する高品質の音響を提供することができる。
また、音響発生装置の第1振動子と第2振動子、及び第1振動子と第3振動子は、それぞれ表示パネルの厚さ方向に重なるように配置されるので、第1振動子、第2振動子、及び第3振動子が同時に表示パネルを振動させて音響を出力することができる。
これによって、第1振動子、第2振動子、及び第3振動子が音域帯を分配して表示パネルを振動できるので、音響発生装置は、低音帯域、中音帯域、及び高音帯域をいずれも有する高品質の音響を提供することができる。
また、第2振動子に連結される音響回路基板が放熱フィルムと第1振動子のボビンとの間に配置されるか、放熱フィルムの収容溝に配置され得る。
これによって、第2振動子が第1振動子のボビンによって囲まれても、音響回路基板が第2振動子とソース回路基板とを電気的に接続することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1a】本発明の一実施形態による表示装置の概略を示す斜視図である。
図1b】本発明の一実施形態による表示装置の概略を示す斜視図である。
図2】本発明の一実施形態による表示装置の概略構成を示す分解斜視図である。
図3】本発明の一実施形態による表示装置を下部セットカバーを省略して下方から見た図である。
図4図3で下部カバーと制御回路基板とを省略して下方から見た図である。
図5】本発明の一実施形態による表示装置の遮断部材と音響発生装置の配置の一例を下方から見た図である。
図6図3図5のI-I’線に沿って切断した断面図である。
図7図3図5のII-II’線に沿って切断した断面図である。
図8図3図5のI-I’線に沿って切断した他の例を示す断面図である。
図9】本発明の一実施形態による表示パネルの表示領域の一例の概略構成を示す断面図である。
図10】本発明の実施形態による第1振動子の一例の概略構成を示す断面図である。
図11a図10に示す第1振動子による表示パネルの振動を説明するための図である。
図11b図10に示す第1振動子による表示パネルの振動を説明するための図である。
図12】本発明の実施形態による第2振動子の一例の概略構成を示す斜視図である。
図13図12のIII-III’線に沿って切断した断面図である。
図14a】第1振動子の第1枝電極と第2枝電極との間に配置された振動層の振動方法を示す一例を説明するための図である。
図14b図12に示す第2振動子による表示パネルの振動を説明するための図である。
図14c図12に示す第2振動子による表示パネルの振動を説明するための図である。
図15】本発明の実施形態による表示装置の他の例を下部セットカバーを省略して下方から見た図である。
図16図15で下部カバーと制御回路基板とを省略して下方から見た図である。
図17図15及び図16のIV-IV’線に沿って切断した断面図である。
図18】本発明の実施形態による表示装置のさらに他の例を下部セットカバーを省略して下方から見た図である。
図19図18で下部カバーと制御回路基板とを省略して下方から見た図である。
図20図18及び図19のV-V’線に沿って切断した断面図である。
図21】本発明の実施形態による表示装置のさらに他の例を下部セットカバーを省略して下方から見た図である。
図22図21で下部カバーと制御回路基板とを省略して下方から見た図である。
図23図21及び図22のVII-VII’線に沿って切断した断面図である。
図24】第3振動子を詳細に示す分解斜視図である。
図25】本発明の実施形態による表示装置のさらに他の例を下部セットカバーを省略して下方から見た図である。
図26図25で下部カバーと制御回路基板とを省略して下方から見た図である。
図27図25及び図26のIX-IX’線に沿って切断した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
次に、本発明に係る表示装置を実施するための形態の具体例を図面を参照しながら説明する。
【0013】
本発明の利点及び特徴、並びにこれらを達成する方法は、添付する図面と共に詳細に後述する実施形態を参照すれば明確になるであろう。
しかし、本発明は、以下に開示する実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で具現されるものであり、本実施形態は、単に本発明の開示を完全にし、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供するものであり、本発明は、請求項の範疇によってのみ定義される。
【0014】
素子(elements)又は層が他の素子又は層の「上(on)」と称されるものは、他の素子の真上に又は中間に他の層又は他の素子を介在した場合をすべて含む。
明細書全体にわたって同一参照符号は同一構成要素を称する。
実施形態を説明するための図面に開示された形状、大きさ、比率、角度、個数などは例示的なものであるため、本発明は図示する内容に限定されるものではない。
第1、第2等が多様な構成要素を叙述するために使われるが、これらの構成要素は、これらの用語によって制限されないことはもちろんである。
これらの用語は、単に一つの構成要素を他の構成要素と区別するために使う。
したがって、以下で言及する第1構成要素は、本発明の技術的思想内で第2構成要素であり得ることはもちろんである。
本発明の様々な実施形態のそれぞれの特徴は、部分的に又は全体的に互いに結合又は組み合わせることができ、技術的に多様な連動及び駆動が可能であり、実施形態が互いに対して独立して実施することもでき、関連するものを共に実施することもできる。
以下、添付する図面を参照して具体的な実施形態について説明する。
【0015】
本明細書では、本発明の一実施形態による表示装置10が発光素子として有機発光素子を用いる有機発光表示装置である場合を中心に説明するが、これに限定されない。
すなわち、本発明の一実施形態による表示装置10は、発光素子としてマイクロ発光ダイオード又は無機半導体(無機発光ダイオード)を用いる無機発光表示装置であり得る。
【0016】
図1a及び図1bは、本発明の一実施形態による表示装置の概略を示す斜視図であり、図2は、本発明の一実施形態による表示装置の概略構成を示す分解斜視図である。
図1a、図1b、及び図2を参照すると、本発明の一実施形態による表示装置10は、セットカバー(101、102)、セット支持台103、表示パネル110、ソース駆動回路121、フレキシブルフィルム122、放熱フィルム130(図4~8参照)、ソース回路基板140、ケーブル150、制御回路基板160、タイミング制御回路170、及び下部カバー180を含む。
【0017】
本明細書において「上部」、「トップ」、「上面」は、表示パネル110の第1基板111を基準に第2基板112が配置される方向、すなわち、Z軸方向を指し、「下部」、「ボトム」、「下面」は、表示パネル110の第1基板111を基準に放熱フィルム130(図6参照)が配置される方向、すなわち、Z軸方向の逆方向を指す。
また、「左」、「右」、「上」、「下」は、表示パネル110を平面から見た時の方向を指す。
例えば、「左」はX軸方向、「右」はX軸方向の逆方向、「上」はY軸方向、「下」はY軸方向の逆方向を示す。
【0018】
セットカバー(101、102)は、表示パネル110の縁を囲むように配置される。
セットカバー(101、102)は、表示パネル110の表示領域を除いた非表示領域を覆う。
具体的には、セットカバー(101、102)は、図2のように上部セットカバー101と下部セットカバー102とを含む。
上部セットカバー101は、表示パネル110の上面の縁を覆い、下部セットカバー102は、表示パネル110の下面と側面とを覆うように配置される。
上部セットカバー101と下部セットカバー102は、スクリュー(screw)のような固定部材又は両面テープ又は接着剤のような接着部材によって互いに結合される。
上部セットカバー101と下部セットカバー102は、プラスチック又は金属からなるか、プラスチックと金属とをいずれも含み得る。
【0019】
セット支持台103は、下部セットカバー102の下面に配置され、表示装置10が立てられるように表示装置10を支持する。
セット支持台103は、低音帯域の音響を出力するウーファー用スピーカー103aを含み得る。
表示装置10は、ウーファー用スピーカー103aによって中高音帯域の音響だけでなく低音帯域の音響を提供できるので、ユーザーは高品質の音響を聴くことができる。
【0020】
表示パネル110は、平面上長方形形態からなる。
例えば、表示パネル110は、図2のように第1方向(X軸方向)の長辺と第2方向(Y軸方向)の短辺とを有する長方形の平面形態を有する。
第1方向(X軸方向)の長辺と第2方向(Y軸方向)の短辺とが接する角は、直角で形成されるか、所定の曲率を有するように丸く形成され得る。
表示パネル110の平面形態は、長方形に限定されず、その他の多角形、円形又は楕円形で形成され得る。
図2では表示パネル110が平面で形成された場合を例示したが、本明細書はこれに限定されない。
表示パネル110は、所定の曲率で曲がるように形成され得る。
【0021】
表示パネル110は、第1基板111と第2基板112とを含む。
第1基板111と第2基板112は、リジッド(rigid)又はフレキシブル(flexible)に形成され得る。
第1基板111は、ガラス又はプラスチックで形成され得る。
第2基板112は、ガラス、プラスチック、封止フィルム、又はバリアフィルムで形成され得る。
【0022】
プラスチックは、ポリエーテルサルホン(polyethersulphone:PES)、ポリアクリレート(polyacrylate:PA)、ポリアリレート(polyarylate:PAR)、ポリエーテルイミド(polyetherimide:PEI)、ポリエチレンナフタレート(polyethylenenapthalate:PEN)、ポリエチレンテレフタレート(polyethyleneterepthalate:PET)、ポリフェニレンスルフィド(polyphenylenesulfide:PPS)、ポリアリレート(polyallylate)、ポリイミド(polyimide:PI)、ポリカーボネート(polycarbonate:PC)、セルローストリアセテート(cellulosetriacetate:CAT)、セルロースアセテートプロピオネート(cellulose acetate propionate:CAP)又はこれらの組み合わせであり得る。
封止フィルム又はバリアフィルムは、複数の無機膜が積層されたフィルムであり得る。
【0023】
表示パネル110は、図9に示すように第1基板111と第2基板112との間に配置された薄膜トランジスタ層TFTL、発光素子層EML、充填材FL、光波長変換層QDL、及びカラーフィルタ層CFLを含み得る。
この場合、第1基板111は、薄膜トランジスタ層TFTL、発光素子層EML、及び薄膜封止層TFELが形成される薄膜トランジスタ基板であり、第2基板112は、光波長変換層QDLとカラーフィルタ層CFLが形成されるカラーフィルタ基板であり、第1基板111の薄膜封止層TFELと第2基板112の光波長変換層QDLとの間には充填材FLが配置される。
表示パネル110の薄膜トランジスタ層TFTL、発光素子層EML、充填材FL、光波長変換層QDL、及びカラーフィルタ層CFLに対する詳しい説明は、図9を参照して後述する。
【0024】
フレキシブルフィルム122それぞれの一側は、表示パネル110の第1基板111の一面上に付着し、他側はソース回路基板140の一面上に付着する。
具体的には、第1基板111の大きさが第2基板112の大きさより大きいので、第1基板111の一側は、第2基板112により覆われずに露出する。
第2基板112により覆われずに露出した第1基板111の一側にはフレキシブルフィルム122が付着する。
フレキシブルフィルム122それぞれは、異方性導電フィルム(anisotropic conductive film)を用いて第1基板111の一面とソース回路基板140の一面上に付着する。
【0025】
フレキシブルフィルム122それぞれは、テープキャリアパッケージ(tape carrier package)又はチップオンフィルム(chip on film)であり得る。
フレキシブルフィルム122それぞれはベンディング(bending)され得る。
これによって、フレキシブルフィルム122は、図4及び図6のように第1基板111の下部にベンディング(bending)し得、この場合、ソース回路基板140、ケーブル150、及び制御回路基板160は、放熱フィルム130(図6参照)の下面上に配置される。
図2では8個のフレキシブルフィルム122が表示パネル110の第1基板111上に付着する場合を例示したが、本明細書でフレキシブルフィルム122の個数はこれに限定されない。
【0026】
フレキシブルフィルム122それぞれの一面上にはソース駆動回路121が配置される。
ソース駆動回路121は、集積回路(integrated circuit:IC)で形成される。
ソース駆動回路121それぞれは、タイミング制御回路170のソース制御信号に応じてデジタルビデオデータをアナログデータ電圧に変換しフレキシブルフィルム122を介して表示パネル110のデータ線に供給する。
ソース回路基板140それぞれは、ケーブル150を介して制御回路基板160に連結される。
このために、ソース回路基板140それぞれは、ケーブル150に連結するための第1Aコネクタ151aを含み得る。
【0027】
ソース回路基板140は、フレキシブルプリント回路基板(flexible printed circuit board)又はプリント回路基板(printed circuit board)であり得る。
ケーブル150は、可撓性ケーブル(flexible cable)であり得る。
制御回路基板160は、ケーブル150を介してソース回路基板140に連結される。
このために、制御回路基板160は、ケーブル150に連結されるための第2コネクタ152を含む。
制御回路基板160は、フレキシブルプリント回路基板又はプリント回路基板であり得る。
【0028】
図2では4個のケーブル150がソース回路基板140と制御回路基板160とを連結する場合を例示したが、本明細書でケーブル150の個数はこれに限定されない。
また、図2では2個のソース回路基板140を例示したが、本明細書でソース回路基板140の個数はこれに限定されない。
また、フレキシブルフィルム122の個数が少ない場合、ソース回路基板140は省略できる。
この場合、フレキシブルフィルム122は、制御回路基板160に直接連結され得る。
【0029】
制御回路基板160の一面上にはタイミング制御回路170が配置される。
タイミング制御回路170は、集積回路で形成される。
タイミング制御回路170は、システム回路基板のシステムオンチップからデジタルビデオデータとタイミング信号の入力を受け、タイミング信号に応じてソース駆動回路121のタイミングを制御するためのソース制御信号を生成する。
システムオンチップは、他のフレキシブルケーブルを介して制御回路基板160に連結されるシステム回路基板上に取り付けられ、集積回路で形成される。
【0030】
システムオンチップは、スマートTVのプロセッサ(processor)、コンピュータ又はノートブックの中央処理装置(CPU)又はグラフィックカード、又はスマートフォン又はタブレットPCのアプリケーションプロセッサ(application processor)であり得る。
システム回路基板は、フレキシブルプリント回路基板又はプリント回路基板であり得る。
【0031】
制御回路基板160の一面上には電源供給回路がさらに付着される。
電源供給回路は、システム回路基板から印加されるメイン電源から表示パネル110の駆動に必要な電圧を生成して表示パネル110に供給する。
例えば、電源供給回路は、有機発光素子を駆動するための高電位電圧、低電位電圧、及び初期化電圧を生成して表示パネル110に供給する。
また、電源供給回路は、ソース駆動回路121、タイミング制御回路170等を駆動するための駆動電圧を生成して供給する。
電源供給回路は、集積回路で形成される。
又は、電源供給回路は、制御回路基板160の他に別途に形成される電源回路基板上に配置され得る。
電源回路基板は、フレキシブルプリント回路基板又はプリント回路基板であり得る。
【0032】
第2基板112と対向しない第1基板111の一面、すなわち第1基板111の下面上には放熱フィルム130(図6等参照)が配置される。
また、第1基板111と対向しない放熱フィルム130の一面、放熱フィルム130の下面上には音響発生装置200が配置される。
放熱フィルム130は、音響発生装置200により発生する熱を放熱する役割をする。
このため、放熱フィルム130は、熱伝導率が高いグラファイト(graphite)、銀(Ag)、銅(Cu)、又はアルミニウム(Al)のような金属層を含み得る。
【0033】
また、放熱フィルム130は、第3方向(Z軸方向)でない第1方向(X軸方向)と第2方向(Y軸方向)に形成された複数のグラファイト層又は複数の金属層を含み得る。
この場合、音響発生装置200により発生する熱は、第1方向(X軸方向)と第2方向(Y軸方向)に拡散するため、さらに効果的に放熱できる。
本明細書において、第1方向(X軸方向)は表示パネル110の幅方向(又は横方向)、第2方向(Y軸方向)は表示パネル110の高さ方向(又は縦方向)、第3方向(Z軸方向)は表示パネル110の厚さ方向である。
したがって、放熱フィルム130によって、音響発生装置200により発生した熱の表示パネル110への影響を最小化できる。
【0034】
また、音響発生装置200により発生した熱の表示パネル110への影響を防止するために、放熱フィルム130の厚さD1は、第1基板111の厚さD2、及び第2基板112の厚さD3より厚くてもよい。
放熱フィルム130の大きさは、第1基板111の大きさより小さくてもよく、これによって第1基板111の一面の縁が放熱フィルム130により覆われずに露出し得る。
音響発生装置200は、表示パネル110を第3方向(Z軸方向)に振動させる振動装置である。
この場合、表示パネル110は、音響を出力するための振動板としての役割をする。
【0035】
具体的には、音響発生装置200は、図10図11a、及び図11bのように第1ボイスコイルを用いて磁力を生成することによって、表示パネル110を振動させる励振器(Exciter)で具現される第1振動子210、図12図13、及び図14a~図14cのように印加された電圧に応じて収縮又は膨張して表示パネル110を振動させる圧電素子(piezoelectric element)を有する第2振動子220を含む。
【0036】
第1振動子210は、中音帯域の音響を出力する中音用音響発生装置としての役割をし、第2振動子220は、第1振動子210の音域より高い高音帯域の音響を出力する高音用音響発生装置としての役割をする。
この場合、表示装置10は、第1振動子210により提供しにくい高音帯域の音響を第2振動子220により提供でき、第2振動子220により提供しにくい中音帯域の音響を第1振動子210により提供できる。
【0037】
したがって、表示装置10は、第1振動子210と第2振動子220とを含む音響発生装置200を介して中高音帯域の音響を提供し、ウーファー用スピーカー103aを介して低音帯域の音響を提供することによって、ユーザーは高品質の音響を聴くことができる。
図2では表示装置10が1個の音響発生装置200を含む場合を例示したが、本明細書で音響発生装置200の個数はこれに限定されない。
音響発生装置200は、複数配置され得、これによって表示装置10はステレオ音響を提供することもできる。
【0038】
放熱フィルム130の一面上には下部カバー180が配置される。
下部カバー180は、第1接着部材115(図6参照)を介して表示パネル110の第1基板111の一面縁に付着される。
第1接着部材115は、フォーム(foam)のような緩衝層を含む両面テープであり得る。
下部カバー180は、金属又は強化ガラスであり得る。
【0039】
上述の通り、図1及び図2に示す表示装置10によれば、音響発生装置200により表示パネル110を振動板として用いて音響を出力し、これによって表示装置10の前面方向に音響を出力できるので、音響品質を高めることができる。
また、音響発生装置200によって、従来の表示パネルの下面又は一側に配置された別途のスピーカーを省略できる。
また、図1及び図2では本発明の一実施形態による表示装置10が複数のソース駆動回路121を含む中大型表示装置である場合を例示したが、これに限定されない。
【0040】
すなわち、本発明の一実施形態による表示装置10は、一つのソース駆動回路121を含む小型表示装置であり得る。
この場合、フレキシブルフィルム122とソース回路基板140、及びケーブル150は省略できる。
また、ソース駆動回路121とタイミング制御回路170は、一つの集積回路に統合して一つのフレキシブル回路基板上に接着するか、表示パネル110の第1基板111上に接着し得る。
中大型表示装置の例としては、モニタ、TVなどがあり、小型表示装置の例としては、スマートフォン、タブレットPCなどがある。
【0041】
図3は、本発明の一実施形態による表示装置を下部セットカバーを省略して下方から見た図であり、図4は、図3で下部カバーと制御回路基板とを省略して下方から見た図であり、図5は、遮断部材と音響発生装置の配置の一例を下方から見た図であり、図6は、図3図5のI-I’線に沿って切断した例を示す断面図であり、図7は、図3図5のII-II’線に沿って切断した例を示す断面図であり、図8は、図3図5のI-I’線に沿って切断した他の例を示す断面図である。
【0042】
また、図5では説明の便宜上、表示パネル110の第1基板111、第1接着部材115、放熱フィルム130、遮断部材190、第1~第4音響発生装置(210,220,230,240)のみを示した。
すなわち、図5ではソース駆動回路121、フレキシブルフィルム122、ソース回路基板140、ケーブル150、制御回路基板160、タイミング制御回路170、及び下部カバー180は省略した。
【0043】
図3図8を参照すると、フレキシブルフィルム122は、放熱フィルム130の下部へと曲げられ(bending)、これによってソース回路基板140は、放熱フィルム130の一面上に配置される。
ソース回路基板140が放熱フィルム130の一面上に配置されることに対して、制御回路基板160は下部カバー180の一面上に配置される。
すなわち、ソース回路基板140は、放熱フィルム130の一面と下部カバー180の他面との間に配置される。
これによって、ソース回路基板140の第1Aコネクタ151aに連結されたケーブル150は、下部カバー180を貫く第1ケーブルホールCH1を介して制御回路基板160の第2コネクタ152に連結される。
平面上で見たときに、第1ケーブルホールCH1は、制御回路基板160とソース回路基板140との間に配置される。
【0044】
第1振動子210は、図6及び図7のように第1マグネット211、ボビン212、第1ボイスコイル213、及び下部プレート215を含む。
ボビン212は、放熱フィルム130の一面上に両面接着剤のような接着部材によって接着され得る。
第1ボイスコイル213は、ボビン212の外周面に巻き付けられる(又は巻線)。
ボビン212は、円筒形態で形成されるので、ボビン212の内側には第1マグネット211の中央突出部が配置され、ボビン212の外側には第1マグネット211の側壁部が配置される。
第1マグネット211の下面には下部プレート215が配置される。
これによって、下部プレート215は、スクリュー(screw)のような固定部材216により制御回路基板160の一面上に固定され得る。
【0045】
また、第1マグネット211は、制御回路基板160に形成された穴と下部カバー180に形成された穴内に配置される。
制御回路基板160は、スクリュー(screw)のような固定部材により下部カバー180の一面上に固定されるので、制御回路基板160の穴は、下部カバー180の穴より小さくてもよい。
第1振動子210のボビン212は、放熱フィルム130の一面上に固定され、第1マグネット211は、制御回路基板160に固定される。
また、制御回路基板160には下部プレート215より小さいが、第1マグネット211より大きい大きさの穴が形成される。
したがって、第1ボイスコイル213の周囲に形成される印加磁場に応じて第1ボイスコイル213が巻き付けられたボビン212は第3方向(Z軸方向)に往復運動する。
第1振動子210に対する詳しい説明は、図10図11a、及び図11bを参照して後述する。
【0046】
第2振動子220は、放熱フィルム130の一面上に両面接着剤のような接着部材によって接着される。
第2振動子220は、音響回路基板250によりソース回路基板140の第1Bコネクタ151bに連結される。
音響回路基板250の一側には、第2振動子220の一面上に配置された第1電極と第2電極に連結される第1パッドと第2パッドが形成される。
音響回路基板250の他側には、ソース回路基板140の第1Bコネクタ151bに連結されるための接続部が形成される。
すなわち、第2振動子220は、音響回路基板250によりソース回路基板140に電気的に接続される。
音響回路基板250は、フレキシブルプリント回路基板(flexible printed circuit board)又は可撓性ケーブル(flexible cable)であり得る。
【0047】
音響発生装置200の第1振動子210と第2振動子220は、表示パネル110の厚さ方向、すなわち第3方向(Z軸方向)に重畳するように配置されるので、第1振動子210と第2振動子220が同時に表示パネル110を振動させて音響を出力する。
すなわち、第1振動子210と第2振動子220が同時に同じ振動面を振動させて音響を出力する。
この場合、第1振動子210と第2振動子220は、音域帯を分配して表示パネル110を振動させる。
第1振動子210は、高音帯域の音響を出力するように表示パネル110を振動させ、第2振動子220は、中音帯域の音響を出力するように表示パネル110を振動させる。
これによって、音響発生装置200は、中音帯域と高音帯域とをいずれも有する高品質の音響を提供できる。
【0048】
第1振動子210のボビン212は、円筒形態で形成され、第2振動子220は、ボビン212の内側に配置されてボビン212により囲まれるように配置される。
この場合、音響回路基板250が第2振動子220と電気的に接続されるために、図6のように放熱フィルム130と第1振動子210のボビン212との間に配置される。
すなわち、音響回路基板250上にはボビン212が配置され、ボビン212は、音響回路基板250の一面と接する。
【0049】
又は、音響回路基板250は、図8のように放熱フィルム130に形成された収容溝AG内に配置され得る。
放熱フィルム130の収容溝AGは、放熱フィルム130の一面の一部が凹んだ溝であり得る。
放熱フィルム130の収容溝AGの高さは、音響回路基板250の厚さより大きくてもよい。
放熱フィルム130の収容溝AGは、図4のように第1振動子210のボビン212の一部と重畳する。
これによって、第1振動子210のボビン212と放熱フィルム130の一面との間の接着力が大きく減少しないだけでなく、音響回路基板250がボビン212により押さえられないので、第1振動子210と安定的に電気的に接続され得る。
【0050】
制御回路基板160上にはタイミング制御回路170だけでなく、音響駆動回路171が配置される。
音響駆動回路171は、システム回路基板からデジタル信号である音響制御信号の入力を受ける。
音響駆動回路171は、集積回路で形成され、制御回路基板160又はシステムボード上に配置される。
音響駆動回路171は、デジタル信号である音響制御信号を処理するデジタル信号処理部(digital signal processer:DSP)、デジタル信号処理部で処理したデジタル信号をアナログ信号である駆動電圧に変換するデジタルアナログ変換器(digital analog converter:DAC)、デジタルアナログ変換器で変換したアナログ駆動電圧を増幅して出力する増幅器等を含み得る。
アナログ駆動電圧は、正極性駆動電圧と負極性駆動電圧とを含み得る。
【0051】
音響駆動回路171は、音響制御信号に応じて第1振動子210を駆動するための第1A駆動電圧と第1B駆動電圧とを含む第1音響信号を生成し、第2振動子220を駆動するための第2A駆動電圧と第2B駆動電圧とを含む第2音響信号を生成する。
第1振動子210は、音響駆動回路171から第1A駆動電圧と第1B駆動電圧とを含む第1音響信号の入力を受ける。
第1振動子210は、第1A駆動電圧と第1B駆動電圧に応じて表示パネル110を振動させることによって音響を出力する。
図6及び図7に示すように音響駆動回路171と第1振動子210の下部プレート215が制御回路基板160上に配置される場合、音響駆動回路171と第1振動子210の第1ボイスコイル213は、制御回路基板160の金属線を介して電気的に接続される。
【0052】
第2振動子220は、音響駆動回路171から第2A駆動電圧と第2B駆動電圧とを含む第2音響信号の入力を受ける。
第2振動子220は、第2A駆動電圧と第2B駆動電圧に応じて表示パネル110を振動させることによって音響を出力する。
音響駆動回路171は、図3のように制御回路基板160上に配置され、第2振動子220は、放熱フィルム130の一面上に配置される。
この場合、音響駆動回路171の第2音響信号は、ケーブル150、ソース回路基板140、及び音響回路基板250を介して第2振動子220に転送される。
【0053】
放熱フィルム130の大きさは、図5に示すように第1基板111の大きさより小さくてもよく、これによって第1基板111の一面の四側縁は放熱フィルム130により覆われずに露出される。
第1接着部材115は、放熱フィルム130により覆われずに露出した第1基板111の一面の四側縁に配置される。
第1接着部材115は、図5のように第1基板111の一面と下部カバー180の他面を接着する。
第1接着部材115は、フォーム(foam)のような緩衝層を含む両面テープであり得る。
【0054】
遮断部材190は、放熱フィルム130の四側縁に配置される。
遮断部材190は、図6及び図7のように放熱フィルム130の一面と下部カバー180の他面とを接着する。
また、遮断部材190は、音響回路基板250上に配置され、この場合、音響回路基板250の一面と下部カバー180の他面を接着する。
また、遮断部材190は、フレキシブルフィルム122上に配置され、この場合、フレキシブルフィルム122の一面と下部カバー180の他面を接着する。
遮断部材190が図6に示すように緩衝層192を含むので、音響回路基板250の厚さとフレキシブルフィルム122の厚さに応じて遮断部材190の厚さは、図6に示すように四側縁にて差が生じ得る。
【0055】
例えば、音響回路基板250の厚さがフレキシブルフィルム122の厚さより薄いので、音響回路基板250上に配置された遮断部材190の厚さは、フレキシブルフィルム122上に配置された遮断部材190の厚さより厚くてもよい。
また、放熱フィルム130の一面と下部カバー180の他面に接着された遮断部材190の厚さは、音響回路基板250上に配置された遮断部材190の厚さより厚くてもよい。
具体的には、遮断部材190は、図6のようにベースフィルム191、緩衝層192、犠牲層193、第1接着層194、及び第2接着層195を含み得る。
【0056】
ベースフィルム191は、プラスチックで形成され得る。
例えば、ベースフィルム191は、ポリエチレンテレフタレート(polyethyleneterepthalate:PET)であり得るが、これに限定されない。
緩衝層192は、ベースフィルム191の一面上に配置される。
緩衝層192は、弾性を有するフォーム(foam)で形成される。
例えば、緩衝層192は、ポリウレタン、シリコン、ゴム、又はエアロゲル(aerogel)等で形成されるが、これに限定されない。
犠牲層193は、緩衝層192の一面上に配置される。
犠牲層193は、遮断部材190が誤って付着されて遮断部材190を脱着しなければならない場合に分離される層の役割をする。
この場合、下部カバー180の他面上には第1接着層194と犠牲層193の一部が残っていてもよい。
【0057】
犠牲層193は、低弾性物質で形成される。
例えば、犠牲層193は、ポリウレタンで形成されるが、これに限定されない。
犠牲層193は省略できる。
第1接着層194は、犠牲層193の一面上に配置される。
第1接着層194は、下部カバー180の他面上に接着される。
第2接着層195は、ベースフィルム191の他面上に配置される。
第2接着層195は、放熱フィルム130の一面上に接着される。
第1接着層194と第2接着層195は、アクリル接着剤又はシリコン接着剤であり得るが、これに限定されない。
【0058】
放熱フィルム130の一面は、図5に示すように遮断部材190により第1領域A1と第2領域A2に分割し得る。
第1領域A1は、音響発生装置200が配置される領域であり、音響発生装置200を囲むように配置された遮断部材190により定義される。
第2領域A2は、ソース回路基板140が配置される領域であり、ソース回路基板140を囲むように配置された遮断部材190により定義される。
第2領域A2によりソース回路基板140、ソース駆動回路121、フレキシブルフィルム122が第1領域A1の音響発生装置200の振動による影響を受けることを防止又は減らすことができる。
【0059】
図3図7に示す実施形態によれば、音響発生装置200の第1振動子210と第2振動子220は、表示パネル110の厚さ方向、すなわち第3方向(Z軸方向)に重畳するように配置されるので、第1振動子210と第2振動子220が同時に表示パネル110を振動させて音響を出力する。
これによって、第1振動子210と第2振動子220が音域帯を分配して表示パネル110を振動させることができるので、音響発生装置200は、中音帯域と高音帯域とをいずれも有する高品質の音響を提供できる。
【0060】
また、音響回路基板250が放熱フィルム130と第1振動子210のボビン212との間に配置されるか、又は放熱フィルム130の収容溝AGに配置され得る。
これによって、第2振動子220が第1振動子210のボビン212により囲まれても、音響回路基板250が第2振動子220とソース回路基板140とを電気的に接続する。
また、音響回路基板250を介して第2振動子220とソース回路基板140を連結し、ソース回路基板140に連結されたケーブル150が下部カバー180を貫く第1ケーブルホールCH1を介して制御回路基板160と連結されるので、第2振動子220が放熱フィルム130の一面上に配置され、制御回路基板160が下部カバー180の一面上に配置されても、制御回路基板160と第2振動子220は容易に電気的に接続される。
また、音響発生装置200は、遮断部材190により囲まれるので、音響発生装置200により発生した表示パネル110の振動がソース回路基板140に影響を与えることを防止できる。
【0061】
図9は、本発明の一実施形態による表示パネルの表示領域の一例の概略構成を示す断面図である。
図9を参照すると、表示パネル110は、第1基板111、第2基板112、薄膜トランジスタ層TFTL、発光素子層EML、充填材FL、光波長変換層QDL、及びカラーフィルタ層CFLを含む。
【0062】
第2基板112と対向する第1基板111の一面上には、バッファー膜302が形成される。
バッファー膜302は、遮湿性が弱い第1基板111を介して浸透する水分から薄膜トランジスタ335と発光素子を保護するために第1基板111上に形成される。
バッファー膜302は、交互に積層された複数の無機膜からなる。
例えば、バッファー膜302は、シリコン酸化膜(SiOx)、シリコン窒化膜(SiNx)、SiONの内の一つ以上の無機膜が交互に積層された多重膜で形成され得る。
バッファー膜は省略できる。
【0063】
バッファー膜302上には薄膜トランジスタ層TFTLが形成される。
薄膜トランジスタ層TFTLは、薄膜トランジスタ335、ゲート絶縁膜336、層間絶縁膜337、保護膜338、及び平坦化膜339を含む。
バッファー膜302上には薄膜トランジスタ335が形成される。
薄膜トランジスタ335は、アクティブ層331、ゲート電極332、ソース電極333、及びドレイン電極334を含む。
【0064】
図9において、薄膜トランジスタ335は、ゲート電極332がアクティブ層331の上部に位置するトップゲート(top gate)方式で形成された場合を例示したが、これに限定されないことに注意しなければならない。
すなわち、薄膜トランジスタ335は、ゲート電極332がアクティブ層331の下部に位置するボトムゲート(bottom gate)方式又はゲート電極332がアクティブ層331の上部と下部にいずれも位置するダブルゲート(double gate)方式で形成され得る。
【0065】
バッファー膜302上にはアクティブ層331が形成される。
アクティブ層331は、シリコン系半導体物質又は酸化物系半導体物質で形成され得る。
バッファー膜とアクティブ層331との間にはアクティブ層331に入射する外部光を遮断するための遮光層が形成され得る。
アクティブ層331上にはゲート絶縁膜336が形成される。
ゲート絶縁膜336は、無機膜、例えばシリコン酸化膜(SiOx)、シリコン窒化膜(SiNx)、又はこれらの多重膜で形成され得る。
【0066】
ゲート絶縁膜336上にはゲート電極332とゲート線が形成される。
ゲート電極332とゲート線は、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、金(Au)、チタニウム(Ti)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)、及び銅(Cu)の内のいずれか一つ又はこれらの合金からなる単一層又は多重層で形成され得る。
ゲート電極332とゲート線上には層間絶縁膜337が形成され得る。
層間絶縁膜337は、無機膜、例えばシリコン酸化膜(SiOx)、シリコン窒化膜(SiNx)、又はこれらの多重膜で形成され得る。
【0067】
層間絶縁膜337上には、ソース電極333、ドレイン電極334、及びデータ線が形成される。
ソース電極333とドレイン電極334のそれぞれは、ゲート絶縁膜336と層間絶縁膜337とを貫くコンタクトホールを介してアクティブ層331に接続される。
ソース電極333、ドレイン電極334、及びデータ線は、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、金(Au)、チタニウム(Ti)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)及び銅(Cu)の内のいずれか一つ又はこれらの合金からなる単一層又は多重層で形成され得る。
【0068】
ソース電極333、ドレイン電極334、及びデータ線上には、薄膜トランジスタ335を絶縁するための保護膜338が形成される。
保護膜338は、無機膜、例えばシリコン酸化膜(SiOx)、シリコン窒化膜(SiNx)、又はこれらの多重膜で形成され得る。
保護膜338上には薄膜トランジスタ335による段差を平坦にするための平坦化膜339が形成される。
平坦化膜339は、アクリル樹脂(acryl resin)、エポキシ樹脂(epoxy resin)、フェノール樹脂(phenolic resin)、ポリアミド樹脂(polyamide resin)、ポリイミド樹脂(polyimide resin)等の有機膜で形成され得る。
【0069】
薄膜トランジスタ層TFTL上には発光素子層EMLが形成される。
発光素子層EMLは、発光素子と画素定義膜344とを含む。
発光素子と画素定義膜344は、平坦化膜339上に形成される。
発光素子は、有機発光素子(organic light emitting device)であり得る。
この場合、発光素子は、アノード電極341、発光層342、及びカソード電極343を含み得る。
アノード電極341は、平坦化膜339上に形成される。
アノード電極341は、保護膜338と平坦化膜339とを貫くコンタクトホールを介して薄膜トランジスタ335のソース電極333に接続される。
【0070】
画素定義膜344は、画素を区切るために平坦化膜339上でアノード電極341の縁を覆うように形成される。
すなわち、画素定義膜344は、サブ画素(PX1、PX2、PX3)を定義する画素定義膜としての役割をする。
サブ画素(PX1、PX2、PX3)のそれぞれは、アノード電極341、発光層342、及びカソード電極343が順に積層されてアノード電極341からの正孔とカソード電極343からの電子が発光層342で互いに結合して発光する領域を表す。
アノード電極341と画素定義膜344上には発光層342が形成される。
【0071】
発光層342は、有機発光層であり得る。
発光層342は、青色(blue)光、又は紫外線(ultraviolet)光のような短波長の光を発光し得る。
青色光のピーク波長範囲は、約450nm~490nmであり得、紫外線光のピーク波長範囲は、450nmより小さくてもよい。
この場合、発光層342は、サブ画素(PX1、PX2、PX3)に共通して形成される共通層であり得る。
この場合、表示パネル110は、発光層342で発光した青色(blue)光、又は紫外線(ultraviolet)光のような短波長の光を赤色光、緑色光、及び青色光に変換するための光波長変換層QDL、及び赤色光、緑色光、及び青色光をそれぞれ透過させるカラーフィルタ層CFLを含み得る。
【0072】
発光層342は、正孔輸送層(hole transporting layer)、発光層(light emitting layer)、及び電子輸送層(electron transporting layer)を含む。
また、発光層342は、2スタック(stack)以上のタンデム構造で形成され得、この場合、スタック間には電荷生成層が形成され得る。
カソード電極343は、発光層342上に形成される。
カソード電極343は、発光層342を覆うように形成される。
カソード電極343は、画素に共通して形成される共通層である。
【0073】
発光素子層EMLは、第2基板112の方向、すなわち、上部方向に発光する上部発光(top emission)方式で形成され得る。
この場合、アノード電極341は、アルミニウムとチタニウムの積層構造(Ti/Al/Ti)、アルミニウムとITOの積層構造(ITO/Al/ITO)、APC合金、及びAPC合金とITOの積層構造(ITO/APC/ITO)のような反射率が高い金属物質で形成され得る。
APC合金は、銀(Ag)、パラジウム(Pd)、及び銅(Cu)の合金である。
また、カソード電極343は、光を透過させるITO、IZOのような透明な金属物質(Transparent Conductive Material:TCO)、又はマグネシウム(Mg)、銀(Ag)、又はマグネシウム(Mg)と銀(Ag)の合金のような半透過金属物質(Semi-transmissive Conductive Material)で形成され得る。
カソード電極343が半透過金属物質で形成される場合、マイクロキャビティ(micro cavity)により出光効率が高くなる。
【0074】
発光素子層EML上には封止膜345が形成される。
封止膜345は、発光層342とカソード電極343に酸素又は水分が浸透することを防止する役割をする。
このために、封止膜345は、少なくとも一つの無機膜を含み得る。
無機膜は、シリコン窒化物、アルミニウム窒化物、ジルコニウム窒化物、チタニウム窒化物、ハフニウム窒化物、タンタル窒化物、シリコン酸化物、アルミニウム酸化物、又はチタニウム酸化物で形成され得る。
また、封止膜345は、少なくとも一つの有機膜をさらに含み得る。
有機膜は、異物(particles)が封止膜345を突き抜けて発光層342とカソード電極343に投入されることを防止するために十分な厚さで形成される。
有機膜は、エポキシ、アクリレート、又はウレタンアクリレートの内のいずれか一つを含み得る。
【0075】
第1基板111と対向する第2基板112の一面上(図9で見た場合、下方に、以下、同様)にはカラーフィルタ層CFLが配置される。
カラーフィルタ層CFLは、ブラックマトリクス360とカラーフィルタ370とを含む。
第2基板112の一面上にはブラックマトリクス360が形成される。
ブラックマトリクス360は、サブ画素(PX1、PX2、PX3)と重畳せず、画素定義膜344と重畳するように配置される。
ブラックマトリクス360は、光を透過させず遮断できるブラック染料を含むか、不透明金属物質を含み得る。
【0076】
カラーフィルタ370は、サブ画素(PX1、PX2、PX3)と重畳するように配置される。
第1カラーフィルタ371は、第1サブ画素PX1にそれぞれ重畳するように配置され、第2カラーフィルタ372は、第2サブ画素PX2にそれぞれ重畳するように配置され、第3カラーフィルタ373は、第3サブ画素PX3にそれぞれ重畳するように配置される。
この場合、第1カラーフィルタ371は、第1色の光を透過させる第1色の光透過フィルタであり、第2カラーフィルタ372は、第2色の光を透過させる第2色の光透過フィルタであり、第3カラーフィルタ373は、第3色の光を透過させる第3色の光透過フィルタである。
例えば、第1色は赤色、第2色は緑色、第3色は青色であり得るが、これに限定されない。
【0077】
この場合、第1カラーフィルタ371を透過した赤色光のピーク波長範囲は、概ね620nm~750nmであり、第2カラーフィルタ372を透過した緑色光のピーク波長範囲は、概ね500nm~570nmであり、第3カラーフィルタ373を透過した青色光のピーク波長範囲は、概ね450nm~490nmである。
また、互いに隣接する二つのカラーフィルタの縁部は、ブラックマトリクス360と重なり得る。
これによって、いずれか一つのサブ画素の発光層342で発光した光が隣接するサブ画素のカラーフィルタに進んで発生する混色をブラックマトリクス360により防止できる。
カラーフィルタ370上にはカラーフィルタ370とブラックマトリクス360による段差を平坦化するためにオーバーコート層が形成される。
オーバーコート層は省略できる。
【0078】
カラーフィルタ層CFL上には光波長変換層QDLが配置される。
光波長変換層QDLは、第1キャッピング層351、第1光波長変換層352、第2光波長変換層353、第3光波長変換層354、第2キャッピング層355、層間有機膜356、及び第3キャッピング層357を含む。
第1キャッピング層351は、カラーフィルタ層CFL上に配置される。
第1キャッピング層351は、外部から水分又は酸素がカラーフィルタ層CFLを介して第1光波長変換層352、第2光波長変換層353、及び第3光波長変換層354に浸透することを防止する役割をする。
第1キャッピング層351は、無機膜、例えばシリコン窒化物、アルミニウム窒化物、ジルコニウム窒化物、チタニウム窒化物、ハフニウム窒化物、タンタル窒化物、シリコン酸化物、アルミニウム酸化物、又はチタニウム酸化物で形成され得る。
【0079】
第1キャッピング層351上には第1光波長変換層352、第2光波長変換層353、及び第3光波長変換層354が配置される。
第1光波長変換層352は、第1サブ画素PX1と重畳するように配置される。
第1光波長変換層352は、第1サブ画素PX1の発光層342で発光した青色光又は紫外線光のような短波長の光を第1色の光に変換する。
このために、第1光波長変換層352は、第1ベース樹脂、第1波長シフタ(shifter)、及び第1散乱体を含み得る。
【0080】
第1ベース樹脂は、光透過率が高く、第1波長シフタと第1散乱体に対する分散特性が優れた材料であることが好ましい。
例えば、第1ベース樹脂は、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、カルド系樹脂又はイミド系樹脂などの有機材料を含み得る。
第1波長シフタは、入射光の波長範囲を変換又はシフトする。
第1波長シフタは、量子ドット(quantum dot)、量子ロッド、又は蛍光体であり得る。
第1波長シフタは、量子ドットである場合、半導体ナノ結晶物質としてその組成及び大きさに応じて特定のバンドギャップを有し得る。
したがって、第1波長シフタは、入射された光を吸収した後、固有の波長を有する光を放射することができる。
【0081】
また、第1波長シフタは、ナノ結晶を含むコア及びコアを囲むシェルを含むコア-シェル構造を有し得る。
この場合、コアをなすナノ結晶の例としては、IV族系ナノ結晶、II-VI族系化合物ナノ結晶、III-V族系化合物ナノ結晶、IV-VI族系ナノ結晶、又はこれらの組み合わせなどが挙げられる。
シェルは、コアの化学的変性を防止して半導体特性を維持するための保護層の役割及び/又は量子ドットに電気泳動特性を付与するための充電層(charging layer)としての役割をする。
また、シェルは、単層又は多重層であり得、シェルの例としては、金属又は非金属の酸化物、半導体化合物又はこれらの組み合わせなどが挙げられる。
【0082】
第1散乱体は、第1ベース樹脂と相違する屈折率を有して第1ベース樹脂と光学界面とを形成する。
例えば、第1散乱体は、光散乱粒子であり得る。
例えば、第1散乱体は、酸化チタン(TiO)、酸化ケイ素(SiO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化アルミニウム(Al)、酸化インジウム(In)、酸化亜鉛(ZnO)、又は酸化スズ(SnO)等のような金属酸化物粒子であり得る。
又は、第1散乱体は、アクリル系樹脂又はウレタン系樹脂のような有機粒子であり得る。
第1散乱体は、第1光波長変換層352を透過する光の波長を実質的に変換させずに入射光をランダム方向に散乱させる。
これによって、第1光波長変換層352を透過する光の経路の長さを増加させるので、第1波長シフタによる色変換効率を増加させる。
【0083】
また、第1光波長変換層352は、第1カラーフィルタ371と重畳する。
したがって、第1サブ画素PX1から提供された青色光又は紫外線光のような短波長の光の一部は、第1波長シフタによって第1色の光に変換されず、第1光波長変換層352をそのまま透過する。
しかし、第1光波長変換層352により変換されずに第1カラーフィルタ371に入射した青色光又は紫外線光のような短波長の光は、第1カラーフィルタ371を透過できない。
これに対し、第1光波長変換層352により変換された第1色の光は、第1カラーフィルタ371を透過して第2基板112方向に出射される。
【0084】
第2光波長変換層353は、第2サブ画素PX2と重畳するように配置される。
第2光波長変換層353は、第2サブ画素PX2の発光層342で発光した青色光又は紫外線光のような短波長の光を第2色の光に変換する。
このために、第2光波長変換層353は、第2ベース樹脂、第2波長シフタ、及び第2散乱体を含み得る。
第2光波長変換層353の第2ベース樹脂、第2波長シフタ、及び第2散乱体は、第1光波長変換層352で説明したものと実質的に同一であるため、これに対する詳しい説明は省略する。
ただし、第1波長シフタと第2波長シフタが量子ドットである場合、第2波長シフタの直径は、第1波長シフタの直径より小さくてもよい。
【0085】
また、第2光波長変換層353は、第2カラーフィルタ372と重畳する。
したがって、第2サブ画素PX2から提供された青色光又は紫外線光のような短波長の光の一部は、第2波長シフタによって第2色の光に変換されず第2光波長変換層353をそのまま透過する。
しかし、第2光波長変換層353により変換されずに第2カラーフィルタ372に入射した青色光又は紫外線光のような短波長の光は、第2カラーフィルタ372を透過できない。
これに対し、第2光波長変換層353により変換された第2色の光は、第2カラーフィルタ372を透過して第2基板112方向に出射される。
【0086】
第3光波長変換層354は、第3サブ画素PX3と重畳するように配置される。
第3光波長変換層354は、第3サブ画素PX3の発光層342で発光した青色光又は紫外線光のような短波長の光を第3色の光に変換する。
このために、第3光波長変換層354は、第3ベース樹脂と第3散乱体とを含み得る。
第3光波長変換層354の第3ベース樹脂と第3散乱体は、第1光波長変換層352で説明したものと実質的に同一であるため、これに対する詳しい説明は省略する。
【0087】
また、第3光波長変換層354は、第3カラーフィルタ373と重畳する。
したがって、第3サブ画素PX3から提供された青色光又は紫外線光のような短波長の光は、第3光波長変換層354をそのまま透過して、第3光波長変換層354を透過した光は、第3カラーフィルタ373を透過して第2基板112方向に出射される。
【0088】
第2キャッピング層355は、第1光波長変換層352、第2光波長変換層353、第3光波長変換層354、及び第1~第3光波長変換層(352、353、354)により覆われずに露出した第1キャッピング層351上に配置される。
第2キャッピング層355は、外部から水分又は酸素が第1光波長変換層352、第2光波長変換層353、及び第3光波長変換層354に浸透することを防止する役割をする。
第2キャッピング層355は、無機膜、例えば、シリコン窒化物、アルミニウム窒化物、ジルコニウム窒化物、チタニウム窒化物、ハフニウム窒化物、タンタル窒化物、シリコン酸化物、アルミニウム酸化物、又はチタニウム酸化物で形成され得る。
【0089】
層間有機膜356は、第2キャッピング層355上に配置される。
層間有機膜356は、光波長変換層(352,353,354)による段差を平坦化するための平坦化層であり得る。
層間有機膜356は、アクリル樹脂(acryl resin)、エポキシ樹脂(epoxy resin)、フェノール樹脂(phenolic resin)、ポリアミド樹脂(polyamide resin)、ポリイミド樹脂(polyimide resin)等の有機膜で形成され得る。
【0090】
第3キャッピング層357は、層間有機膜356上に配置される。
第3キャッピング層357は、無機膜、例えば、シリコン窒化物、アルミニウム窒化物、ジルコニウム窒化物、チタニウム窒化物、ハフニウム窒化物、タンタル窒化物、シリコン酸化物、アルミニウム酸化物、又はチタニウム酸化物で形成され得る。
【0091】
充填材FLは、第1基板111上に配置された薄膜封止層TFELと第2基板112上に配置された第3キャッピング層357との間に配置される。
充填材FLは、緩衝機能を有する物質からなる。例えば、充填材FLは、アクリル樹脂(acryl resin)、エポキシ樹脂(epoxy resin)、フェノール樹脂(phenolic resin)、ポリアミド樹脂(polyamide resin)、ポリイミド樹脂(polyimide resin)等の有機膜で形成され得る。
また、表示パネル110の非表示領域には、第1基板111と第2基板112とを接着する密封材を配置することができ、平面上で見た時、充填材FLは密封材によって囲まれる。
密封材は、ガラスフリット(glass frit)又はシーラント(sealant)であり得る。
【0092】
図9に示す本発明の実施形態による表示装置によれば、第1~第3サブ画素(PX1、PX2、PX3)が青色光又は紫外線光のような短波長の光を発光し、第1サブ画素PX1からの光を第1光波長変換層352を介して第1色の光に変換した後、第1カラーフィルタCF1を介して出力し、第2サブ画素PX2からの光を第2光波長変換層353を介して第2色の光に変換した後、第2カラーフィルタCF2を介して出力し、第3サブ画素PX3からの光を第3光波長変換層354と第3カラーフィルタCF3とを介して出力するので、白色光を出力することができる。
【0093】
また、図9に示す実施形態によれば、サブ画素(PX1,PX2,PX3)が第2基板112、すなわち、上部方向に光を発光する上部発光方式で形成されるので、グラファイト又はアルミニウムのように不透明な物質を含む放熱フィルム130は、第1基板111の一面上に配置され得る。
【0094】
図10は、本発明の実施形態による第1振動子の一例の概略構成を示す断面図であり、図11a及び図11bは、図10に示す第1振動子による表示パネルの振動を説明するための図であり、図10図11a、及び図11bは、図6のA領域の拡大図として示している。
図10図11a、及び図11bを参照すると、第1振動子210は、第1ボイスコイルを用いて磁力を生成することによって表示パネル110を振動させる励振器(Exciter)である。
【0095】
この場合、制御回路基板160で第1振動子210が配置される領域には穴が形成され得る。
第1振動子210は、第1マグネット211、ボビン212、第1ボイスコイル213、ダンパー214、及び下部プレート215を含む。
第1マグネット211は、永久磁石であり、バリウムフェライト(barium ferrite)等焼結磁石を用い得る。
第1マグネット211の材質は、三酸化二鉄(Fe)、炭酸バリウム(BaCO)、ネオジム磁石、磁力成分が改善されたストロンチウムフェライト(strontium ferrite)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、又はコバルト(Co)の合金鋳造磁石などが用いられるが、これに限定されるものではない。
ネオジム磁石は、例えばネオジム-鉄-ホウ素(Nd-Fe-B)であり得る。
【0096】
第1マグネット211は、プレート211a、プレート211aの中央から突出した中央突出部211b、及びプレート211aの縁部から突出した側壁部211cを含む。
中央突出部211bと側壁部211cは、所定の間隔で離隔し、これによって中央突出部211bと側壁部211cとの間には所定の空間が形成される。
すなわち、第1マグネット211は、円柱形状を有し、具体的には、円柱のいずれか一つの底面には円形状の空間が形成された形態を有し得る。
第1マグネット211の中央突出部211bは、N極の磁性を有し、プレート211aと側壁部211cは、S極の磁性を有して、これによって、第1マグネット211の中央突出部211bとプレート211aとの間、及び中央突出部211bと側壁部211cとの間に、外部磁場が形成される。
【0097】
ボビン212は円筒形状で形成される。
ボビン212の内部には第1マグネット211の中央突出部211bが配置される。
すなわち、ボビン212は、第1マグネット211の中央突出部211bを囲むように配置される。
また、ボビン212の外部には第1マグネット211の側壁部211cが配置される。
すなわち、第1マグネット211の側壁部211cは、ボビン212を囲むように配置される。
ボビン212と第1マグネット211の中央突出部211bとの間、及びボビン212と第1マグネット211の側壁部211cとの間に、空間が形成される。
【0098】
ボビン212は、パルプ又は紙を加工した材質、アルミニウムやマグネシウム又はその合金、ポリプロピレン(polypropylene)等の合成樹脂、又はポリアミド(polyamide)系繊維などで形成され得る。
ボビン212の一端は、接着部材を用いて放熱フィルム130に接着される。
接着部材は、両面テープであり得る。
【0099】
第1ボイスコイル213は、ボビン212の外周面に巻き付けられる(又は巻線)。
ボビン212の一端に隣接する第1ボイスコイル213の一端は、第1A駆動電圧の印加を受け、ボビン212の他端に隣接する第1ボイスコイル213の他端は第1B駆動電圧の印加を受ける。
これによって、第1A駆動電圧と第1B駆動電圧に応じて第1ボイスコイル213には電流が流れる。
第1ボイスコイル213に流れる電流によって第1ボイスコイル213の周囲には印加磁場が形成される。
第1A駆動電圧が正極性の電圧であり、第1B駆動電圧が負極性の電圧である場合と、第1A駆動電圧が負極性の電圧であり、第1B駆動電圧が正極性の電圧である場合とでは、第1ボイスコイル213に流れる電流の方向は逆になる。
【0100】
したがって、第1A駆動電圧と第1B駆動電圧の交流駆動に応じて第1ボイスコイル213の周囲に形成される印加磁場のN極とS極は変更され、これによって第1マグネット211と第1ボイスコイル213は、引力と斥力が交互に作用する。
したがって、第1ボイスコイル213が巻き付けられたボビン212は、図11a及び図11bのように第3方向(Z軸方向)に往復運動する。
したがって、表示パネル110と放熱フィルム130は、第3方向(Z軸方向)に振動するようになり、これによって音響が出力される。
【0101】
ダンパー214は、ボビン212の上側一部と第1マグネット211の側壁部211cとの間に配置される。
ダンパー214は、ボビン212の上下運動に応じて収縮及び弛緩してボビン212の上下振動を調節する。
すなわち、ダンパー214がボビン212と第1マグネット211の側壁部211cに連結されるので、ボビン212の上下運動はダンパー214の復原力によって制限される。
例えば、ボビン212が一定の高さ以上に振動するか、一定の高さ以下に振動する場合、ダンパー214の復原力によってボビン212は元の位置に戻ることができる。
【0102】
下部プレート215は、第1マグネット211の下面に配置される。
下部プレート215は、第1マグネット211と一体で形成されるか、第1マグネット211とは別途に形成され得る。
下部プレート215が第1マグネット211とは別途に形成される場合、第1マグネット211は、両面テープのような接着部材を介して下部プレート215に接着される。
下部プレート215は、スクリュー(screw)のような固定部材216により制御回路基板160に固定される。
これによって、第1振動子210の第1マグネット211は、制御回路基板160に固定される。
【0103】
本明細書では、第1振動子210の第1マグネット211と下部プレート215が制御回路基板160に固定される場合を例示したが、本明細書の実施形態はこれに限定されない。
すなわち、第1振動子210の第1マグネット211と下部プレート215は、制御回路基板160の代わりにシステム回路基板、電源回路基板、又はダミー回路基板に固定され得る。
ダミー回路基板は、第1振動子210が固定されること以外に他の回路が配置されない回路基板を指す。
ダミー回路基板は、フレキシブルプリント回路基板又はプリント回路基板であり得る。
又は、第1振動子210の第1マグネット211と下部プレート215は、制御回路基板160でない下部カバー180に固定することもできる。
【0104】
図12は、本発明の実施形態による第2振動子の一例の概略構成を示す斜視図であり、図13は、図12のIII-III’線に沿って切断した断面図であり、図14aは、第1振動子の第1枝電極と第2枝電極との間に配置された振動層の振動方法の一例を説明するための図であり、図14b及び図14cは、図12に示す第2振動子の振動による表示パネルの振動を説明するための図である。
図12及び図13を参照すると、第2振動子220は、印加された電圧に応じて収縮又は膨張することによって、表示パネル110を振動させる圧電素子(piezoelectric element)であり得る。
【0105】
例えば、第2振動子220は、振動層511、第1電極512、及び第2電極513を含む。
第1電極512は、第1幹電極5121と第1枝電極5122とを含む。
第1幹電極5121は、振動層511の一側面にのみ配置されるか、図12のように振動層511の複数の側面に配置され得る。
第1幹電極5121は、振動層511の上面に配置することもできる。
第1枝電極5122は、第1幹電極5121から分枝される。
第1枝電極5122は、互いに並列して配置される。
【0106】
第2電極513は、第2幹電極5131と第2枝電極5132とを含む。
第2幹電極5131は、振動層511の他の一側面に配置されるか、図12のように振動層511の複数の側面に配置することもできる。
この時、図12のように第2幹電極5131が配置される複数の側面の内のいずれか一つの側面には第1幹電極5121が配置される。
第2幹電極5131は、振動層511の上面にも配置され得る。
第1幹電極5121と第2幹電極5131は、互いに重畳しなくてもよい。
第2枝電極5132は、第2幹電極5131から分枝される。
第2枝電極5132は、互いに並列して配置される。
【0107】
第1枝電極5122と第2枝電極5132は、水平方向(X軸方向又はY軸方向)に互いに並列に配置される。
また、第1枝電極5122と第2枝電極5132は、垂直方向(Z軸方向)で交互に配置される。
すなわち、第1枝電極5122と第2枝電極5132は、垂直方向(Z軸方向)で第1枝電極5122、第2枝電極5132、第1枝電極5122、第2枝電極5132の順に繰り返し配置される。
第1電極512と第2電極513は、音響回路基板250の金属線又はパッド電極に接続される。
音響回路基板250の金属線又はパッド電極は、第2振動子220の一面上に配置された第1電極512と第2電極513に接続される。
【0108】
振動層511は、第1電極512に印加された第1駆動電圧と第2電極513に印加される第2駆動電圧に応じて変形する圧電素子であり得る。
この場合、振動層511は、PVDF(Poly Vinylidene Fluoride)フィルムやPZT(Plumbum Zirconate Titanate(チタン酸ジルコン酸鉛))等の圧電体、電気活性高分子(Electro Active Polymer)の内のいずれか一つであり得る。
振動層511の製造温度が高いので、第1電極512と第2電極513は、融点が高い銀(Ag)又は銀(Ag)とパラジウム(Pd)の合金で形成され得る。
第1電極512と第2電極513の融点を高めるために、第1電極512と第2電極513が銀(Ag)とパラジウム(Pd)の合金で形成される場合、銀(Ag)の含有量がパラジウム(Pd)の含有量より高くてもよい。
【0109】
振動層511は、第1枝電極5122と第2枝電極5132との間に配置される。
振動層511は、第1枝電極5122に印加される第1駆動電圧と第2枝電極5132に印加される第2駆動電圧との間の差に応じて収縮又は膨張する。
具体的には、図13で第1枝電極5122と第1枝電極5122の下部に配置された第2枝電極5132との間に配置された振動層511の極性方向が上部方向(↑)の場合、振動層511は、第1枝電極5122に隣接する上部領域で正極性を有し、第2枝電極5132に隣接する下部領域で負極性を有する。
また、図13で第2枝電極5132と第2枝電極5132の下部に配置された第1枝電極5122との間に配置された振動層511の極性方向が下部方向(↓)の場合、振動層511は、第2枝電極5132に隣接する上部領域で負極性を有し、第1枝電極5122に隣接する下部領域で正極性を有する。
振動層511の極性方向は、第1枝電極5122と第2枝電極5132を用いて振動層511に電界を加えるポーリング(poling)工程によって決まる。
【0110】
図14aを参照すると、第1枝電極5122と第1枝電極5122の下部に配置された第2枝電極5132との間に配置された振動層511の極性方向が上部方向(↑)の場合、第1枝電極5122に正極性の第2A駆動電圧が印加され、第2枝電極5132に負極性の第2B駆動電圧が印加されれば、振動層511は、第1力F1に応じて収縮する。
第1力F1は収縮力である。
また、第1枝電極5122に負極性の第2A駆動電圧が印加され、第2枝電極5132に正極性の第2B駆動電圧が印加されれば、振動層511は、第2力F2に応じて膨張する。
第2力F2は、伸張力である。
【0111】
同様に、第2枝電極5132と第2枝電極5132の下部に配置された第1枝電極5122との間に配置された振動層511の極性方向が下部方向(↓)の場合、第2枝電極5132に正極性の第2A駆動電圧が印加され、第1枝電極5122に負極性の第2B駆動電圧が印加されれば、振動層511は、伸張力に応じて膨張する。
また、第2枝電極5132に負極性の第2A駆動電圧が印加され、第1枝電極5122に正極性の第2B駆動電圧が印加されれば、振動層511は、収縮力に応じて収縮する。 第2力F2は収縮力である。
【0112】
図12及び図13に示す実施形態によれば、第1電極512に印加される第2A駆動電圧と、第2電極513に印加される第2B駆動電圧が、正極性と負極性を交互に繰り返す場合、振動層511は収縮と膨張とを繰り返す。
これによって、第2振動子220は、振動する。
第2振動子220が放熱フィルム130の一面に配置されるので、第2振動子220の振動層511が収縮と膨張する場合、表示パネル110は、図14b及び図14cのように応力によって下部方向及び上部方向に振動する。
このように、第2振動子220により表示パネル110が振動するので、表示装置10は、音響を出力する。
【0113】
図15は、本発明の実施形態による表示装置の他の例を下部セットカバーを省略して下方から見た図であり、図16は、図15で下部カバーと制御回路基板とを省略して下方から見た図であり、図17は、図15及び図16のIV-IV’線に沿って切断した断面図である。
図15図17に示す実施形態は、フレキシブルフィルム122が下部カバー180の下部にベンディングされ、ソース回路基板140が下部カバー180の一面上に配置される点で、図3図4及び図6に示す実施形態とは相違する。
図15図17では、図3図4及び図6に示す実施形態と重複する説明は省略し、図3図4及び図6に示す実施形態との差異についてのみ詳細に説明する。
【0114】
図15図17を参照すると、フレキシブルフィルム122は、下部カバー180の下部へと曲げられ(bending)、これによってソース回路基板140は、下部カバー180の一面上に配置される。
これによって、ソース回路基板140と制御回路基板160とを連結するケーブル150は、下部カバー180を貫く第1ケーブルホールCH1を通過せず直接連結される。
しかし、第2振動子220に連結された音響回路基板250は、下部カバー180を貫く第2ケーブルホールCH2を介して制御回路基板160の第2Bコネクタ152bに連結される。
【0115】
すなわち、第2振動子220は、音響回路基板250により制御回路基板160に電気的に接続される。
これによって、音響駆動回路171の第2音響信号は、音響回路基板250を介して第2振動子220に転送される。
第2ケーブルホールCH2は、音響駆動回路171と隣接する制御回路基板160の一側に隣接するように配置される。
例えば、第2ケーブルホールCH2は、制御回路基板160の右側に隣接するように配置される。
【0116】
図15図17に示す実施形態によれば、第2振動子220に連結された音響回路基板250が下部カバー180を貫く第2ケーブルホールCH2を介して制御回路基板160と連結されるので、第2振動子220が放熱フィルム130の一面上に配置され、制御回路基板160が下部カバー180の一面上に配置されても、制御回路基板160と第2振動子220は、容易に電気的に接続される。
【0117】
図18は、本発明の実施形態による表示装置のさらに他の例を下部セットカバーを省略して下方から見た図であり、図19図18で下部カバーと制御回路基板とを省略して下方から見た図である。図20は、図18及び図19のV-V’線に沿って切断した断面図である。
図18図20に示す実施形態は、第1振動子210のボビン212が第2振動子220上に配置される点で、図3図4及び図6に示す実施形態とは相違する。
図18図20では、図3図4及び図6に示す実施形態と重複する説明は省略し、図3図4及び図6に示す実施形態との差異についてのみ詳細に説明する。
一方、図18及び図19に示すVI-VI’線に沿って切断した断面図は、図7に示すものと実質的に同一であるため省略する。
【0118】
図18図20を参照すると、第2振動子220は、放熱フィルム130の一面上に両面接着剤のような接着部材によって接着される。
第1振動子210のボビン212は、第2振動子220の一面上に両面接着剤のような接着部材によって接着される。
音響回路基板250は、図20のように第1振動子210のボビン212と重畳しないように第2振動子220の一面上に配置される。
又は第1振動子210のボビン212は、音響回路基板250上に配置することもできる。
第2振動子220の一面上に配置された音響回路基板250は、表示パネル110の厚さ方向で、すなわち第3方向(Z軸方向)で第1マグネット211の側壁部と重畳する。
【0119】
図18図20に示す実施形態によれば、音響発生装置200の第1振動子210と第2振動子220は、表示パネル110の厚さ方向、すなわち、第3方向(Z軸方向)に重畳するように配置されるので、第1振動子210と第2振動子220が同時に表示パネル110の同じ位置で振動して音響を出力する。
すなわち、第1振動子210と第2振動子220が同時に同じ振動面を振動させて音響を出力する。
この場合、第1振動子210と第2振動子220は、音域帯を分配して表示パネル110を振動させる。
例えば、第1振動子210は、高音帯域の音響を出力するように表示パネル110を振動させ、第2振動子220は、中音帯域の音響を出力するように表示パネル110を振動させる。
これによって、音響発生装置200は、中音帯域と高音帯域とをいずれも有する高品質の音響を提供することができる。
【0120】
図21は、本発明の実施形態による表示装置のさらに他の例を下部セットカバーを省略して下方から見た図であり、図22は、図21で下部カバーと制御回路基板とを省略して下方から見た図であり、図23は、図21及び図22のVII-VII’線に沿って切断した断面図であり、図24は、第3振動子を詳細に示す分解斜視図である。
図21図23に示す実施形態は、音響発生装置200が第3振動子230をさらに含む点で、図3図4及び図6に示す実施形態と相違する。
図21図23では、図3図4及び図6に示す実施形態と重複する説明は省略し、図3図4及び図6に示す実施形態との差異についてのみ詳細に説明する。
一方、図21及び図22に示すVIII-VIII’線に沿って切断した断面図は、図7に示すものと実質的に同一であるため省略する。
【0121】
図21図23を参照すると、音響発生装置200は、第1振動子210、第2振動子220、及び第3振動子230を含む。
第1振動子210は、図10図11a及び図11bに示したように第1ボイスコイルを用いて磁力を生成することによって、表示パネル110を振動させる励振器(Exciter)で具現され得る。
第2振動子220は、図12図13、及び図14a~図14cに示したように印加された電圧に応じて収縮又は膨張して表示パネル110を振動させる圧電素子(piezoelectric element)を含み得る。
第3振動子230は、第2ボイスコイルを用いて磁力を生成することによって、表示パネル110を振動させるリニア共振アクチュエータ(linear resonant actuator:LRA)又は偏心モーター(eccentric rotating mass:ERM)であり得る。
【0122】
第3振動子230が、図24に示すリニア共振アクチュエータ(LRA)の場合、下部シャーシー611、フレキシブル回路基板612、第2ボイスコイル613、第2マグネット614、スプリング615、及び上部シャーシー616を含む。
下部シャーシー611と上部シャーシー616は金属材質で形成される。
フレキシブル回路基板612は、上部シャーシー616と対向する下部シャーシー611の一面上に配置され、第1音響配線WL1及び第2音響配線WL2に接続される。
第2ボイスコイル613は、上部シャーシー616と対向するフレキシブル回路基板612の一面に連結される。
これによって、第2ボイスコイル613の一端は、第1音響配線WL1と電気的に接続され、他端は第2音響配線WL2と電気的に接続される。
第2マグネット614は、永久磁石であり、第2ボイスコイル613と対向する一面には、第2ボイスコイル613が収納されるボイスコイル溝641が形成される。
第2マグネット614と上部シャーシー616との間にはスプリング615が配置される。
【0123】
第1音響配線WL1に印加される第3A駆動電圧と第2音響配線WL2に印加される第3B駆動電圧に応じて第3振動子230の第2ボイスコイル613に流れる電流の方向を制御する。
第2ボイスコイル613に流れる電流によって第2ボイスコイル630の周囲には印加磁場が形成される。
すなわち、第3A駆動電圧が正極性の電圧であり、第3B駆動電圧が負極性の電圧である場合と、第3A駆動電圧が負極性の電圧であり、第3B駆動電圧が正極性の電圧である場合、第2ボイスコイル613に流れる電流の方向は逆になる。
第3A駆動電圧と第3B駆動電圧の交流駆動に応じて第2マグネット614と第2ボイスコイル613は引力と斥力が交互に作用する。
したがって、第2マグネット614は、スプリング650により第2ボイスコイル630と上部シャーシー616との間で往復運動し、これによって上部シャーシー616上に配置された振動面、すなわち、表示パネル110が振動することによって音響が出力する。
上部シャーシー616は、表示パネル110と最も近く配置される面であり得る。
【0124】
第1振動子210は、中音帯域の音響を出力する中音用音響発生装置としての役割をする。
第2振動子220は、第1振動子210の音域より高い高音帯域の音響を出力する高音用音響発生装置としての役割をする。
第3振動子230は、低音帯域の音響を出力する低音用音響発生装置としての役割をする。
この場合、表示装置10は、第1振動子210と第3振動子230により提供しにくい高音帯域の音響を第2振動子220により提供することができる。
また、第2振動子220と第3振動子230により提供しにくい中音帯域の音響を第1振動子210により提供することができる。
また、第1振動子210と第2振動子220により提供しにくい低音帯域の音響を第3振動子230により提供することができる。
【0125】
具体的には、音響発生装置200の第1振動子210、第2振動子220、及び第3振動子230は、表示パネル110の厚さ方向、すなわち、第3方向(Z軸方向)に重畳するように配置されるので、第1振動子210、第2振動子220、及び第3振動子230が同時に表示パネル110を振動させて音響を出力する。
すなわち、第1振動子210、第2振動子220、及び第3振動子230が同時に同じ振動面を振動させて音響を出力する。
この場合、第1振動子210、第2振動子220、及び第3振動子230は、音域帯を分配して表示パネル110を振動させる。
【0126】
第1振動子210は、高音帯域の音響を出力するように表示パネル110を振動させ、第2振動子220は、中音帯域の音響を出力するように表示パネル110を振動させ、第3振動子230は、低音帯域の音響を出力するように表示パネル110を振動させる。
これによって、音響発生装置200は、低音帯域、中音帯域、及び高音帯域をいずれも含む高品質の音響を提供することができる。
したがって、ユーザーは、高品質の音響を聴くことができ、セット支持台103のウーファー用スピーカー103aを省略できるため、費用を節減できる。
【0127】
第1振動子210のボビン212は、円筒形態で形成され、第2振動子220と第3振動子230は、ボビン212の内側に配置されてボビン212により囲まれるように配置される。
第3振動子230は、第2振動子220の一面上に配置される。
音響回路基板250は、第2振動子220だけでなく第3振動子230にも連結される。
この場合、音響回路基板250は、第2振動子220の第1電極512と第2電極513に接続される第1パッドと第2パッドを含む。
また、音響回路基板250は、第3振動子230の第1音響配線WL1と第2音響配線WL2に接続される第3パッドと第4パッドをさらに含む。
第1パッドと第2パッドには、音響駆動回路171の第2音響信号の第2A駆動電圧と第2B駆動電圧が印加される。
第3パッドと第4パッドには、音響駆動回路171の第3音響信号の第3A駆動電圧と第3B駆動電圧が印加される。
【0128】
音響回路基板250と第3振動子230は、第2振動子220上に配置される。
図23では第3振動子230が第2振動子220上に配置された音響回路基板250を覆う場合を例示した。
しかし、第3振動子230は、音響回路基板250が配置されていない第2振動子220上にのみ配置することもできる。
音響駆動回路171は、音響制御信号に応じて第1振動子210を駆動するための第1A駆動電圧と第1B駆動電圧とを含む第1音響信号を生成し、第2振動子220を駆動するための第2A駆動電圧と第2B駆動電圧とを含む第2音響信号を生成し、第3振動子230を駆動するための第3A駆動電圧と第3B駆動電圧とを含む第3音響信号を生成する。
【0129】
第1振動子210は、音響駆動回路171から第1A駆動電圧と第1B駆動電圧とを含む第1音響信号の入力を受ける。
第1振動子210は、第1A駆動電圧と第1B駆動電圧に応じて表示パネル110を振動させることによって音響を出力する。
音響駆動回路171と第1振動子210の下部プレート215が制御回路基板160上に配置される場合、音響駆動回路171と第1振動子210の第1ボイスコイル213は、制御回路基板160の金属線を介して電気的に接続される。
【0130】
第2振動子220は、音響駆動回路171から第2A駆動電圧と第2B駆動電圧とを含む第2音響信号の入力を受ける。
第2振動子220は、第2A駆動電圧と第2B駆動電圧に応じて表示パネル110を振動させることによって音響を出力する。
第3振動子230は、音響駆動回路171から第3A駆動電圧と第3B駆動電圧とを含む第3音響信号の入力を受ける。
第3振動子230は、第3A駆動電圧と第3B駆動電圧に応じて表示パネル110を振動させることによって音響を出力する。
【0131】
音響駆動回路171は、図3のように制御回路基板160上に配置され、第2振動子220は、放熱フィルム130の一面上に配置され、第3振動子230は、第2振動子220の一面上に配置される。
この場合、音響駆動回路171の第2音響信号と第3音響信号は、ケーブル150、ソース回路基板140、及び音響回路基板250を介して第2振動子220と第3振動子230に転送される。
【0132】
図21図23に示す実施形態によれば、音響発生装置200の第1振動子210、第2振動子220、及び第3振動子230は、表示パネル110の厚さ方向、すなわち、第3方向(Z軸方向)に重畳するように配置されるので、第1振動子210、第2振動子220、及び第3振動子230が同時に表示パネル110を振動させて音響を出力する。
これによって、第1振動子210、第2振動子220、及び第3振動子230が、音域帯を分配して表示パネル110を振動させるので、音響発生装置200は、低音帯域、中音帯域、及び高音帯域のいずれも有する高品質の音響を提供することができる。
【0133】
図25は、本発明の実施形態による表示装置のさらに他の例を下部セットカバーを省略して下方から見た図であり、図26は、図25で下部カバーと制御回路基板とを省略して下方から見た図であり、図27は、図25及び図26のIX-IX’線に沿って切断した断面図である。
図25図27に示す実施形態は、第2振動子220と第3振動子230が表示パネル110の厚さ方向、すなわち、第3方向(Z軸方向)に重ならず、平面上並列に配置される点で、図21図23に示す実施形態と相違する。
図25図27では、図21図23に示す実施形態と重複する説明は省略し、図21図23に示す実施形態との差異についてのみ詳細に説明する。
一方、図25及び図26に示すX-X’線に沿って切断した断面図は、第2振動子220と第3振動子230が、第1振動子210のボビン212の内側で平面上並列に配置されることを除いては図7に示す実施形態と同一であるため省略する。
【0134】
図25図27を参照すると、第2振動子220と第3振動子230は、一方向、例えば、第2方向(Y軸方向)に隣接するように配置される。
すなわち、第2振動子220の一側面と第3振動子230の一側面は、互いに隣接するように配置される。
図25図27では、互いに隣接する第2振動子220の一側面と第3振動子230の一側面との間にギャップが存在する(離隔する)場合を例示したが、本明細書はこれに限定されない。
すなわち、互いに隣接する第2振動子220の一側面と第3振動子230の一側面は、互いに接し得る。
第2振動子220と第3振動子230は、他方向、例えば、第1方向(X軸方向)に長く形成され得る。
一方向と他方向は、互いに交差する方向であり得る。
【0135】
第2振動子220と第3振動子230は、第1振動子210のボビン212の内側に配置されてボビン212により囲まれるように配置される。
第2振動子220と第3振動子230のそれぞれは、第1振動子210と重畳する。
具体的には、第2振動子220と第3振動子230のそれぞれは、第1振動子210の第1マグネット211と重畳する。
音響回路基板250は、第2振動子220の一面上で第1電極512と第2電極513に接続され、第3振動子230の一面上で第1音響配線WL1と第2音響配線WL2に接続される。
【0136】
第2振動子220と第3振動子230が、一方向に隣接するように平面上で並列に配置されるので、音響回路基板250の一端は、第1連結部250aと第2連結部250bに分離される。
第1連結部250aは、第2振動子220の第1電極512と第2電極513に接続される第1パッドと第2パッドを含む。
第2連結部250bは、第3振動子230の第1音響配線WL1と第2音響配線WL2に接続される第3パッドと第4パッドを含む。
第1連結部250aの第1パッドと第2パッドには、音響駆動回路171の第2音響信号の第2A駆動電圧と第2B駆動電圧が印加され、第2連結部250bの第3パッドと第4パッドには、音響駆動回路171の第3音響信号の第3A駆動電圧と第3B駆動電圧が印加される。
【0137】
図26では、第1連結部250aと第2連結部250bが、第1振動子210のボビン212の外側で音響回路基板250から分離した場合を例示したが、本明細書はこれに限定されない。
すなわち、第1連結部250aと第2連結部250bは、第1振動子210のボビン212の内側で音響回路基板250から分離させることもできる。
【0138】
図25図27に示す実施形態によれば、音響発生装置200の第1振動子210と第2振動子220、及び第1振動子210と第3振動子230は、それぞれ表示パネル110の厚さ方向、すなわち、第3方向(Z軸方向)に重畳するように配置されるので、第1振動子210、第2振動子220、及び第3振動子230が同時に表示パネル110を振動させて音響を出力する。
これによって、第1振動子210、第2振動子220、及び第3振動子230が音域帯を分配して表示パネル110を振動させるので、音響発生装置200は、低音帯域、中音帯域、及び高音帯域のいずれも有する高品質の音響を提供することができる。
【0139】
尚、本発明は、上述の実施形態に限られるものではない。本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。
【符号の説明】
【0140】
10 表示装置
101、102 (上部、下部)セットカバー
103 セット支持台
103a ウーファー用スピーカー
110 表示パネル
111 第1基板
112 第2基板
121 ソース駆動回路
122 フレキシブルフィルム
130 放熱フィルム
140 ソース回路基板
150 ケーブル
151a 第1Aコネクタ
151b 第1Bコネクタ
152 第2コネクタ
152b 第2Bコネクタ
160 制御回路基板
170 タイミング制御回路
171 音響駆動回路
180 下部カバー
190 遮断部材
191 ベースフィルム
192 緩衝層
193 犠牲層
194 第1接着層
195 第2接着層
200 音響発生装置
210 第1振動子
211 第1マグネット
212 ボビン
213 第1ボイスコイル
214 ダンパー
215 下部プレート
220 第2振動子
230 第3振動子
250 音響回路基板
511 振動層
512 第1電極
513 第2電極
611 下部シャーシー
612 フレキシブル回路基板
613 第2ボイスコイル
614 第2マグネット
615 スプリング
616 上部シャーシー
620 フレキシブル回路基板
630 第2ボイスコイル
640 第2マグネット
650 スプリング
660 上部シャーシー
5121 第1幹電極
5122 第1枝電極
5131 第2幹電極
5132 第2枝電極
図1a
図1b
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11a
図11b
図12
図13
図14a
図14b
図14c
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27