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7483394通信装置、通信装置の制御方法、及びプログラム
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  • -通信装置、通信装置の制御方法、及びプログラム 図1
  • -通信装置、通信装置の制御方法、及びプログラム 図2
  • -通信装置、通信装置の制御方法、及びプログラム 図3
  • -通信装置、通信装置の制御方法、及びプログラム 図4
  • -通信装置、通信装置の制御方法、及びプログラム 図5
  • -通信装置、通信装置の制御方法、及びプログラム 図6
  • -通信装置、通信装置の制御方法、及びプログラム 図7
  • -通信装置、通信装置の制御方法、及びプログラム 図8
  • -通信装置、通信装置の制御方法、及びプログラム 図9
  • -通信装置、通信装置の制御方法、及びプログラム 図10
  • -通信装置、通信装置の制御方法、及びプログラム 図11
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-07
(45)【発行日】2024-05-15
(54)【発明の名称】通信装置、通信装置の制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 23/60 20230101AFI20240508BHJP
   H04N 23/63 20230101ALI20240508BHJP
   H04N 23/661 20230101ALI20240508BHJP
   H04N 5/77 20060101ALI20240508BHJP
   H04N 5/92 20060101ALI20240508BHJP
【FI】
H04N23/60 100
H04N23/63 310
H04N23/661
H04N5/77 200
H04N5/92 010
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020016339
(22)【出願日】2020-02-03
(65)【公開番号】P2021125743
(43)【公開日】2021-08-30
【審査請求日】2023-02-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090273
【弁理士】
【氏名又は名称】國分 孝悦
(72)【発明者】
【氏名】高橋 誠治
【審査官】▲うし▼田 真悟
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-066900(JP,A)
【文献】特開2013-219506(JP,A)
【文献】特開2016-066898(JP,A)
【文献】国際公開第2018/020769(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 23/60
H04N 23/63
H04N 23/661
H04N 5/77
H04N 5/92
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の撮像装置と通信して同期撮影が可能な通信装置であって、
前記撮像装置に対して所定の撮影時刻に同期撮影を行うように指示する指示手段と、
前記指示手段によって指示された前記撮影時刻に同期撮影を行ったか否かを示す結果情報を、前記指示手段によって同期撮影を指示された前記撮像装置から取得する取得手段と、
同期撮影により得られる画像群を識別するための画像群情報に対応付けて、前記指示手段によって同期撮影を指示された前記撮像装置ごとに、前記取得手段によって取得された前記結果情報を記憶する記憶手段と、
前記画像群情報に対応付けて、前記指示手段によって同期撮影を指示された前記撮像装置ごとに、前記結果情報を表示部に一覧表示する表示手段と、
を有し、
前記取得手段は、前記指示手段によって指示された前記撮影時刻に同期撮影を行った前記撮像装置からサムネイル画像を取得し、
前記表示手段は、同期撮影を行ったことを示す前記結果情報として前記サムネイル画像を表示し、同期撮影を行わなかったことを示す前記結果情報として失敗アイコンを表示することを特徴とする通信装置。
【請求項2】
前記指示手段は、同期撮影を指示する際に、同期撮影により得られる画像群を識別するための識別情報を送信するとともに、同期撮影により得られる画像群を削除する操作を受け付けた場合、削除対象の画像群の撮影を行った前記撮像装置に対して、削除対象の画像群に対応する前記識別情報を送信することを特徴とする請求項に記載の通信装置。
【請求項3】
複数の撮像装置と通信して同期撮影が可能な通信装置の制御方法であって、
前記撮像装置に対して所定の撮影時刻に同期撮影を行うように指示する指示ステップと、
前記指示ステップによって指示された前記撮影時刻に同期撮影を行ったか否かを示す結果情報を、前記指示ステップによって同期撮影を指示された前記撮像装置から取得する取得ステップと、
同期撮影により得られる画像群を識別するための画像群情報に対応付けて、前記指示ステップによって同期撮影を指示された前記撮像装置ごとに、前記取得ステップによって取得された前記結果情報を記憶する記憶ステップと、
前記画像群情報に対応付けて、前記指示ステップで同期撮影を指示された前記撮像装置ごとに、前記結果情報を表示部に一覧表示する表示ステップと、
を含み、
前記取得ステップでは、前記指示ステップで指示された前記撮影時刻に同期撮影を行った前記撮像装置からサムネイル画像を取得し、
前記表示ステップでは、同期撮影を行ったことを示す前記結果情報として前記サムネイル画像を表示し、同期撮影を行わなかったことを示す前記結果情報として失敗アイコンを表示することを特徴とする通信装置の制御方法。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の通信装置の各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信装置、通信装置の制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、無線又は有線接続した複数の撮像装置において、互いに時刻同期し、同時刻に連動して撮影するシステムが存在する。このシステムにおいて、同期撮影を指示する機器(以下、同期撮影を指示する機器をマスタ機器という)は、同期撮影を指示される機器(以下、同期撮影を指示される機器をスレイブ機器という)に対して撮影要求を送信する。マスタ機器は撮影要求において撮影時刻を指定しておき、当該撮影時刻に達したタイミングで各撮像装置が同時に撮影処理を行う。例えばマスタ機器が現在時刻に各スレイブ機器との通信遅延時間の最大値を加算した時刻を指定することで、複数の撮像装置が同時刻に撮影処理を行う。また特許文献1では、マスタ機器がスレイブ機器との通信チェックをして、通信不可能な場合は通信エラーフラグを当該スレイブ機器に関連付けるシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2006-108730号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に記載のシステムでは、動的要因により同期撮影に失敗する場合について言及されていない。例えば、通信環境の悪化等によりスレイブ機器との通信遅延時間が見積もり以上に発生した場合や、合焦や露出補正といった制御に見積もり以上の時間を要した場合等、撮影処理が指定した時刻に間に合わないケースがある。このように動的要因により同期撮影の失敗が生じた場合、ユーザは通常マスタ機器のみを操作しているため、同期撮影に失敗したことをユーザが認識することは困難である。
【0005】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、複数の装置が互いに時刻同期して同期撮影を行う際の利便性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に通信装置は、複数の撮像装置と通信して同期撮影が可能な通信装置であって、前記撮像装置に対して所定の撮影時刻に同期撮影を行うように指示する指示手段と、前記指示手段によって指示された前記撮影時刻に同期撮影を行ったか否かを示す結果情報を、前記指示手段によって同期撮影を指示された前記撮像装置から取得する取得手段と、同期撮影により得られる画像群を識別するための画像群情報に対応付けて、前記指示手段によって同期撮影を指示された前記撮像装置ごとに、前記取得手段によって取得された前記結果情報を記憶する記憶手段と、前記画像群情報に対応付けて、前記指示手段によって同期撮影を指示された前記撮像装置ごとに、前記結果情報を表示部に一覧表示する表示手段と、を有し、前記取得手段は、前記指示手段によって指示された前記撮影時刻に同期撮影を行った前記撮像装置からサムネイル画像を取得し、前記表示手段は、同期撮影を行ったことを示す前記結果情報として前記サムネイル画像を表示し、同期撮影を行わなかったことを示す前記結果情報として失敗アイコンを表示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、複数の装置が互いに時刻同期して同期撮影を行う際の利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1の実施形態の撮像装置の構成を示す図である。
図2】第1の実施形態の撮像装置に記憶される管理情報の一例を示す図である。
図3】第1の実施形態の撮像装置に表示されるGUIの一例を示す図である。
図4】第1の実施形態のシステムの動作の流れを示すシーケンス図である。
図5】第1の実施形態の撮像装置の動作の詳細を示すフローチャートである。
図6】第2の実施形態の通信装置及び撮像装置の構成を示す図である。
図7】第2の実施形態の通信装置に記憶される管理情報の一例を示す図である。
図8】第2の実施形態の通信装置に表示されるGUIの一例を示す図である。
図9】第2の実施形態のシステムの動作の流れを示すシーケンス図である。
図10】第2の実施形態の通信装置の動作の詳細を示すフローチャートである。
図11】第2の実施形態の撮像装置の動作の詳細を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。
【0010】
<第1の実施形態>
以下、第1の実施形態に係る撮像装置100について説明する。
(装置の構成)
図1は本実施形態の撮像装置100の構成を示すブロック図である。撮像装置100は、例えばデジタルカメラ、スマートフォン端末、タブレット端末、ゲーム機器であり、撮像機能及び通信機能を有する装置であればよい。撮像装置100は、制御部101、メモリ102、不揮発性メモリ103、操作部104、表示部105、タイマ106、記憶媒体107、撮像部108、通信部110を有している。撮像装置100は、本実施形態における通信装置である。以下、各構成部について説明する。
【0011】
制御部101は、入力された信号や、プログラムに従って撮像装置100の各構成部を制御する。なお制御部101が装置全体を制御する代わりに、複数のハードウェアが処理を分担することで、装置全体を制御してもよい。また制御部101は、IEEE 802.1AS等の時刻同期プロトコルに従い、後述の通信部110を介して他機器と時刻同期を行う。更に制御部101は、他機器と連動して同時刻に撮像部108を用いて撮影処理を行う。複数の撮影機器が連動して同時刻に撮影処理を行うことを同期撮影という。メモリ102は、各種データを一時的に保持するバッファメモリや、制御部101の作業領域等として使用される。
【0012】
不揮発性メモリ103は、電気的に消去・記録可能な不揮発性のメモリであり、制御部101で実行されるプログラム等が格納される。操作部104は、撮像装置100に対する指示をユーザから受け付けるために用いられる。操作部104は例えば、ユーザが撮像装置100の電源のON/OFFを指示するための電源ボタンや、通信機能のON/OFFを指示するための操作ボタンを含む。また、次に説明する表示部105として構成されるタッチパネルも、操作部104として機能する。
【0013】
表示部105は、タッチパネルで構成されており、対話的な操作のためのGUI(Graphical User Interface)表示を行う。なお、表示部105は必ずしも撮像装置100に内蔵される必要はない。表示部105は制御部101によって表示制御可能な構成であれば、撮像装置100の外部に設けられていてもよい。タイマ106は、各種制御に用いる時間や、内蔵された時計の時間を計測する計時部として機能する。記憶媒体107は、各種データを記録する。記憶媒体107は、撮像装置100に着脱可能に構成されてもよいし、内蔵されていてもよい。即ち、撮像装置100は少なくとも記憶媒体107にアクセス可能な手段を有していればよい。
【0014】
撮像部108は、例えば光学レンズユニットと絞り、ズーム、フォーカスを制御する光学系と、光学レンズユニットを経て導入された光(映像)を電気的な映像信号に変換するための撮像素子等で構成される。撮像部108は、制御部101に制御されることにより、撮像部108に含まれるレンズで結像された被写体光を、撮像素子により電気信号に変換し、ノイズ低減処理等を行い、デジタルデータを画像データとして出力する。
通信部110は、他機器との通信を実現するための通信ユニットである。通信部110は、例えば無線通信のためのアンテナと無線信号を処理するための通信コントローラから構成され、IEEE 802.11規格に従った無線通信を実現する。制御部101は、通信部110を制御し、他機器との通信を実現する。
【0015】
(管理情報の説明)
図2は、撮像装置100の記憶媒体107に記憶される管理情報200の一例を示す図である。管理情報200は、撮像装置100で撮影した画像に関する情報を管理するデータテーブルであり、各画像に対して、少なくともID201、ファイル名202、撮影方法203、同期撮影結果204、同期撮影失敗機器205の組み合わせで構成される情報が記憶される。撮像装置100は、後述の同期撮影又は撮影処理後に管理情報200に各情報を追加記憶するとともに、後述の削除処理後に管理情報200から該当の情報を削除する。
【0016】
ID201は、撮像装置100で撮影した画像を一意に特定するための識別子である。
ファイル名202は、当該画像のファイル名である。ファイル名202は、例えば同時刻に撮影したことを特定可能な識別番号(例えば、連番)、及び撮影した機器を示す情報(例えば、デバイス名)を含む。この識別番号が、本実施形態の識別情報である。図2に示す例では、ID201が「1」の画像のファイル名202は、「IMG_0001_CameraA.JPG」である。このファイル名202のうち「CameraA」が自機器のデバイス名を示す。また「0001」は連番であり、次の画像であるID201が「2」のファイル名202は、「IMG_0002_CameraA.JPG」である。これにより、同期撮影した全ての画像ファイルがPC等一箇所に取り込まれた場合に、同時刻に撮影した画像群の組み合わせと、対応する撮影機器とが判別可能になる。
撮影方法203は、当該画像の撮影方法を示す情報である。撮像装置100は、同期撮影した画像については撮影方法203を「同期撮影」として記憶し、そうでない場合(即ち、撮像装置100のみの単体撮影の場合)は撮影方法203を「単体撮影」として記憶する。
【0017】
同期撮影結果204は、当該画像の撮影方法が同期撮影であった場合に、当該撮影に成功したか否かを示す情報である。同期撮影に成功した画像については同期撮影結果204が「成功」として記憶され、失敗した画像については同期撮影結果204が「失敗」として記憶される。同期撮影結果204が、本実施形態の同期撮影結果である。
同期撮影失敗機器205は、当該画像の同期撮影結果が失敗であった場合に、同期撮影に失敗した機器を示す機器情報(例えば、デバイス名)である。例えば、ID=2の画像に対しては、撮影方法203に「同期撮影」が記憶され、同期撮影結果204に「失敗」が記憶され、同期撮影失敗機器205に「CameraB」が記憶される。これにより同期撮影に失敗した画像や、同期撮影に失敗した機器が特定可能になる。
【0018】
(GUIの説明)
図3は、撮像装置100の表示部105に表示されるGUIの一例を示す図である。撮像装置100は、図2の管理情報200を参照し、入力信号やプログラムに従って、図3に示すGUIを表示部105に出力する。撮像装置100は、同期撮影実行中に操作部104を介して画像の再生操作を受け付けた場合、画像300あるいは画像310を画面に表示する。
撮像装置100は、同期撮影に成功したときに自機器で撮影した画像(例えば、図2のID=1の画像)の再生操作を受け付けた場合、画像300を表示する。画像300には、同期撮影に成功したことを示す同期撮影成功アイコン301が重畳表示される。これにより、ユーザは当該画像撮影時に同期撮影が成功したことがわかる。なお本実施形態では、同期撮影成功アイコン301が画像300に重畳表示されるが、同期撮影成功アイコン301の表示方法は、画像300に付随されていることが視認可能な方法であれば他の表示方法でも構わない。
【0019】
撮像装置100は、同期撮影に失敗したときに自機器で撮影した画像(例えば、図2のID=2の画像)の再生操作を受け付けた場合、画像310を表示する。画像310には、同期撮影に失敗したことを示す同期撮影失敗アイコン311が重畳表示される。これにより、ユーザは当該画像撮影時に他の撮像装置が同期撮影に失敗したことがわかる。なお本実施形態では、同期撮影失敗アイコン311が画像310に重畳表示されるが、同期撮影失敗アイコン311の表示方法は、画像310に付随されていることが視認可能な方法であれば他の表示方法でも構わない。
【0020】
撮像装置100は、画像310の表示中に、操作部104を介して当該画像の削除操作を受け付けた場合、画像320を表示する。画像320には、同期撮影した画像群を他機器と連動して削除する(以下、同期撮影した画像群を他機器と連動して削除することを連動削除という)ための連動削除ダイアログ321が重畳表示される。この連動削除ダイアログ321には、連動削除決定ボタン322及び連動削除中止ボタン323が設けられている。撮像装置100は、操作部104を介して連動削除決定ボタン322の押下を受け付けた場合、連動削除のための処理(詳細は後述の図4及び図5の説明を参照)を行う。一方、撮像装置100は、操作部104を介して連動削除中止ボタン323の押下を受け付けた場合、再び画像310を表示する。
以上のようにして、同期撮影中は、ユーザは撮像装置100のみを操作することで、同期撮影に成功したか否かを判別できるとともに、同期撮影した画像群を連動削除することができる。
【0021】
また撮像装置100は、同期撮影実行中でない場合(単体撮影実行中)に画像の再生操作を受け付けた場合、画像330あるいは画像340を表示する。画像330や画像340には、同期撮影成功アイコン301や同期撮影失敗アイコン311が重畳表示されない。
撮像装置100は、画像340の表示中に、操作部104を介して当該画像の削除操作を受け付けた場合、画像350を表示する。画像350には、表示中の画像を削除するための削除ダイアログ351が重畳表示される。この削除ダイアログ351には、削除決定ボタン352及び削除中止ボタン353が設けられている。撮像装置100は、操作部104を介して削除決定ボタン352の押下を受け付けた場合、表示中の画像の削除処理(詳細は後述の図4及び図5の説明を参照)を行う。一方、撮像装置100は、操作部104を介して削除中止ボタン353の押下を受け付けた場合、再び画像340を表示する。
このようにして、単体撮影中は、ユーザは同期撮影した画像であっても単体撮影した場合と同様に再生及び削除ができる。
【0022】
(システムが実行する動作の説明)
図4は、本実施形態に係るシステムが実行する動作の流れを示すシーケンス図である。このシステムは、撮像装置100と同様の構成を有する3台の撮像装置401,402,403で構成されている。また、撮像装置401と撮像装置402,403は、互いに通信部110を介した接続が確立された状態であり、互いにIEEE 802.1AS規格により時刻同期しているものとする。また、図4に示す通信処理は、いずれも各装置の通信部110を介して行うものとする。なお、撮像装置401,402,403は、それぞれデバイス名が「CameraA」、「CameraB」、「CameraC」であるものとする。
【0023】
(同期撮影開始動作)
まず、ステップS411~S413において、同期撮影を開始する動作について説明する。
ステップS411にて、撮像装置401の制御部101は、撮像装置401の操作部104を介して同期撮影を開始する旨の操作を受け付ける。
ステップS412にて、撮像装置401の制御部101は、撮像装置402,403に対して同期撮影開始要求を送信すると、撮像装置402,403の各制御部101は、同期撮影開始要求を受信する。
ステップS413にて、撮像装置402,403の各制御部101は、撮像装置401に対して同期撮影開始応答を送信すると、撮像装置401の制御部101は、同期撮影開始応答を受信する。この同期撮影開始応答には、自機器を示す情報(例えば、デバイス名)が含まれる。
以下、撮像装置401は同期撮影を指示する機器(マスタ機器)として動作し、撮像装置402,403は同期撮影を指示される機器(スレイブ機器)として動作する。
【0024】
(同期撮影中の撮影動作)
次に、ステップS414~S431において、同期撮影中の撮像装置401にて撮影操作を受け付けた場合の動作について説明する。
まず、ステップS414~S421において、全ての撮像装置401,402,403が同期撮影を行った場合(同期撮影に成功した場合)について説明する。
ステップS414にて、撮像装置401の制御部101は、撮像装置401の操作部104を介して撮影要求(例えば、シャッタボタンの押下)を受け付ける。
ステップS415にて、撮像装置401の制御部101は、撮像装置402,403に対して同期撮影要求を送信すると、撮像装置402,403の各制御部101は、同期撮影要求を受信する。同期撮影要求には、少なくとも撮影時刻、及びファイル名に付与する連番の情報が含まれる。撮像装置401の制御部101は、例えば現在時刻に撮像装置402,403との最大通信遅延時間を加算したものを撮影時刻として決定する。なお、撮像装置401の制御部101は、撮像装置402,403との時刻同期の際に計測した遅延時間の最大値、あるいは、決め打ちの所定の時間を最大通信遅延時間として撮像装置401のメモリ102に保持しておく。
ステップS416にて、撮像装置401の制御部101は、同期撮影要求(S415)に含めた撮影時刻に達したと判定すると、撮像装置401の撮像部108による撮影処理を行い、撮像装置401の記憶媒体107に撮影画像を保存する。また撮像装置401の制御部101は、この撮影画像のファイル名に、同期撮影要求(S415)に含めた連番、及び自機器を示す情報(例えば、デバイス名)を含める。
【0025】
ステップS417にて、撮像装置402,403の各制御部101は、同期撮影要求(S415)に含まれる撮影時刻に達したと判定すると、撮像装置402,403の各撮像部108による撮影処理を行い、撮像装置402,403の各記憶媒体107に撮影画像をそれぞれ保存する。また撮像装置402,403の各制御部101は、この撮影画像のファイル名に、同期撮影要求(S415)に含まれる連番、及び自機器を示す情報(例えば、デバイス名)を含める。
その後、ステップS418にて、撮像装置402,403の各制御部101は、撮像装置401に対して同期撮影応答を送信する。
ステップS419にて、撮像装置401の制御部101は、同期撮影応答(S418)を受信すると、撮像装置402,403に対して、同期撮影成功通知を送信する。
【0026】
その後、ステップS420にて、撮像装置401の制御部101は、下記情報を撮像装置401の記憶媒体107に記憶される管理情報200に追加記憶する。
・ファイル名202:ステップS416で記憶したファイル名
・撮影方法203:同期撮影
・同期撮影結果204:成功
【0027】
また、ステップS421にて、撮像装置402,403の各制御部101は、同期撮影成功通知(S419)を受信すると、下記情報を撮像装置402,403の各記憶媒体107に記憶される管理情報200にそれぞれ追加記憶する。
・ファイル名202:ステップS417で記憶したファイル名
・撮影方法203:同期撮影
・同期撮影結果204:成功
【0028】
続いて、以下のステップS422~S431において、撮像装置402が同期撮影を行わなかった場合(同期撮影に失敗した場合)について説明する。
ステップS422~S424にて、上記のステップS414~S416と同様の処理が実行される。ステップS423では、撮像装置401が撮像装置402,403に対して同期撮影要求を送信すると、ステップS424では、撮像装置401が記憶媒体107に撮影画像を保存する。また撮像装置401は、この撮影画像のファイル名に、同期撮影要求(S423)に含めた連番、及び自機器を示す情報(例えば、デバイス名)を含める。
【0029】
ステップ425にて、撮像装置402の制御部101は、同期撮影に失敗したと判定する。具体的には、同期撮影要求(S423)に含まれる撮影時刻に、撮像部108による撮影処理を実行できなかった場合に、同期撮影に失敗したと判定する。このように同期撮影に失敗する要因としては、通信環境の悪化等により、同期撮影要求(S423)の通信遅延時間が、撮像装置401で見積もった通信遅延時間以上に発生した場合等が考えられる。
その後、ステップS426にて、撮像装置402の制御部101は、撮像装置401に対して同期撮影エラー応答を送信する。
【0030】
ステップS427にて、撮像装置403の制御部101は、同期撮影要求(S423)に含まれる撮影時刻に達したと判定すると、撮像装置403の撮像部108による撮影処理を行い、撮像装置403の記憶媒体107に撮影画像を保存する。また撮像装置403の制御部101は、この撮影画像のファイル名に、同期撮影要求(S423)に含まれる連番、及び自機器を示す情報(例えば、デバイス名)を含める。
その後、ステップS428にて、撮像装置403の制御部101は、撮像装置401に対して同期撮影応答を送信する。
【0031】
ステップS429にて、撮像装置401の制御部101は、同期撮影エラー応答(S426)及び同期撮影応答(S428)を受信すると、同期撮影に成功した撮像装置403に対して、同期撮影失敗通知を送信する。撮像装置401の制御部101は、同期撮影失敗通知に、少なくとも同期撮影に失敗した機器(ここでは撮像装置402)を示す機器情報(例えば、デバイス名)を含める。
【0032】
その後、ステップS430にて、撮像装置401の制御部101は、下記情報を撮像装置401の記憶媒体107に記憶される管理情報200に追加記憶する。
・ファイル名202:ステップS424で記憶したファイル名
・撮影方法203:同期撮影
・同期撮影結果204:失敗
・同期撮影失敗機器205:撮像装置402を示す情報(例えば、デバイス名)
【0033】
また、ステップS431にて、撮像装置403の制御部101は、同期撮影失敗通知(S429)を受信した後で、下記情報を撮像装置403の記憶媒体107に記憶される管理情報200に追加記憶する。同期撮影失敗通知(S429)に含まれる同期撮影に失敗した機器を示す機器情報を用いることで、同期撮影失敗機器205が特定可能である。
・ファイル名202:ステップS427で記憶したファイル名
・撮影方法203:同期撮影
・同期撮影結果204:失敗
・同期撮影失敗機器205:撮像装置402を示す情報(例えば、デバイス名)
【0034】
(同期撮影中の再生及び削除動作)
次に、ステップS432~S440において、同期撮影中に撮像装置401にて再生及び削除操作を受け付けた場合の動作について説明する。
ステップS432にて、撮像装置401の制御部101は、撮像装置401の操作部104を介して同期撮影した画像の再生操作を受け付ける。
ステップS433にて、撮像装置401の制御部101は、撮像装置401の表示部105に再生要求のあった画像を表示する。撮像装置401の制御部101は、管理情報200を参照し、再生中の画像の同期撮影結果204が「成功」の場合、同期撮影成功アイコン301を画像に重畳表示し、「失敗」の場合、同期撮影失敗アイコン311を画像に重畳表示する。
【0035】
ステップS434にて、撮像装置401の制御部101は、撮像装置401の操作部104を介して同期撮影した画像の削除操作を受け付ける。例えば、連動削除決定ボタン322の押下を受け付けた場合に、再生中の画像の削除操作を受け付けたと判定する。
ステップS435にて、撮像装置401の制御部101は、当該画像の同期撮影に成功した機器に対して削除要求を送信する。同期撮影に成功した機器は、同期撮影失敗機器205を参照することで特定される。ここでは、図2に示すID201が「2」に対応する画像が削除対象であった場合を例に説明する。撮像装置401は、同期撮影失敗機器205以外の機器(ここでは、撮像装置403)に対して削除要求を送信する。削除要求には、少なくとも削除対象の画像を特定可能な連番(ここでは、ファイル名202に含まれる連番「0002」)が含まれる。
【0036】
ステップS436にて、撮像装置401の制御部101は、削除対象の画像ファイルを撮像装置401の記憶媒体107から削除する。
ステップS437にて、撮像装置403の制御部101は、削除要求(S435)を受信すると、削除対象の画像ファイルを撮像装置403の記憶媒体107から削除する。削除要求(S435)に含まれる連番を用いることで、削除対象の画像ファイルが特定可能である。
その後、ステップS438にて、撮像装置403の制御部101は、撮像装置401に対して削除応答を送信する。
【0037】
ステップS439にて、撮像装置401の制御部101は、削除応答(S438)を受信すると、ステップS436で削除した画像に関する情報を管理情報200から削除する。
ステップS440にて、撮像装置403の制御部101は、削除応答(S438)の送信後、ステップS437で削除した画像に関する情報を管理情報200から削除する。
【0038】
このようにして、同期撮影中は、ユーザは撮像装置401(マスタ機器)のみを操作することで、その他の撮像装置402,403(スレイブ機器)が同期撮影に成功したか否かを判別できるとともに、同期撮影した画像群を連動削除することができる。
【0039】
(同期撮影終了動作)
続いて、ステップS441~S443において、同期撮影を終了する動作について説明する。
ステップS441にて、撮像装置401の制御部101は、撮像装置401の操作部104を介して同期撮影を終了する旨の操作を受け付ける。
ステップS442にて、撮像装置401の制御部101は、撮像装置402,403に対して同期撮影終了要求を送信し、撮像装置402,403の各制御部101は、同期撮影終了要求を受信する。
ステップS443にて、撮像装置402,403の各制御部101は、撮像装置401に対して同期撮影終了応答を送信すると、撮像装置401の制御部101は、同期撮影終了応答を受信する。これにより、同期撮影が終了して撮像装置401の単体撮影が開始される。
【0040】
(単体撮影中の撮影動作)
次に、ステップS444~S446において、単体撮影中の撮像装置401にて撮影操作を受け付けた場合の動作について説明する。
ステップS444にて、撮像装置401の制御部101は、撮像装置401の操作部104を介して撮影要求(例えば、シャッタボタンの押下)を受け付ける。
ステップS445にて、撮像装置401の制御部101は、撮像装置401の撮像部108による撮影処理を行い、撮像装置401の記憶媒体107に撮影画像を保存する。ここで撮像装置401は、ステップS423のような同期撮影要求の送信は行わない。
その後、ステップS446にて、撮像装置401の制御部101は、下記情報を撮像装置401の記憶媒体107に記憶される管理情報200に追加記憶する。
・ファイル名202:ステップS445で記憶したファイル名
・撮影方法203:単体撮影
【0041】
(単体撮影中の再生及び削除動作)
次に、ステップS447~S451において、単体撮影中の撮像装置401にて再生及び削除操作を受け付けた場合の動作について説明する。
ステップS447にて、撮像装置401の制御部101は、撮像装置401の操作部104を介して画像の再生操作を受け付ける。
ステップS448にて、撮像装置401の制御部101は、撮像装置401の表示部105に再生要求のあった画像を表示する。ここで撮像装置401は、ステップS433のように同期撮影成功アイコン301や同期撮影失敗アイコン311を重畳表示しない。
【0042】
ステップS449にて、撮像装置401の制御部101は、撮像装置401の操作部104を介して画像の削除操作を受け付ける。
ステップS450にて、撮像装置401の制御部101は、削除対象の画像ファイルを撮像装置401の記憶媒体107から削除する。ここで撮像装置401は、同期撮影した画像が削除対象であっても、ステップS435のような削除要求の送信は行わない。
ステップS451にて、撮像装置401の制御部101は、ステップS450で削除した画像に関する情報を管理情報200から削除する。
このようにして、単体撮影中は、ユーザは同期撮影した画像であっても単体撮影した場合と同様に再生及び削除を行うことができる。
【0043】
(撮像装置100の実行する動作の詳細な説明)
続いて、上記の動作を実現するための撮像装置100の詳細な動作について、図5を参照しながら説明する。図5は、本実施形態の撮像装置100の動作を示すフローチャートである。なお、本フローチャートに示す処理は、撮像装置100の制御部101が入力信号やプログラムに従い、撮像装置100の各部を制御することにより実現される。また、撮像装置100は、他の撮像装置と通信部110を介した接続を確立した状態であり、互いにIEEE 802.1AS規格により時刻同期しているものとする。
【0044】
ステップS501にて、制御部101は、他の撮像装置との通信部110介した接続を終了したか否かを判定する。制御部101は、例えば、通信部110を介して、他の装置から接続終了要求を受信した、あるいは、操作部104を介して接続終了する旨の操作を受け付け、他の装置に対して接続終了要求した等の場合に、接続終了したと判定する。制御部101は、他装置との接続を終了していないと判定した場合は、ステップS502に処理を移行し、前記終了したと判定した場合は、本フローチャートの処理を終了する。
ステップS502にて、制御部101は、操作部104を介して同期撮影を開始する旨の操作を受け付けたか否かを判定する。制御部101は、前記受け付けたと判定した場合は、ステップS503に処理を移行し、そうでないと判定した場合は、ステップS537に処理を移行する。
【0045】
以降のステップS503~S536は、同期撮影を指示する機器(マスタ機器)としての処理である。
ステップS503にて、制御部101は、通信部110を介して、接続済の他の撮像装置(スレイブ機器)に対して同期撮影開始要求を送信する。本ステップは、図4のステップS412の処理に相当する。
ステップS504にて、制御部101は、通信部110を介して、全てのスレイブ機器から同期撮影開始応答を受信したか否かを判定する。制御部101は、前記応答を受信したと判定した場合は、ステップS505に処理を移行し、そうでないと判定した場合は、再び本ステップの処理を繰り返す。
【0046】
ステップS505にて、制御部101は、操作部104を介して同期撮影を終了する旨の操作を受け付けたか否かを判定する。制御部101は、前記受け付けたと判定した場合は、ステップS506に処理を移行し、そうでないと判定した場合は、ステップS508に処理を移行する。
ステップS506にて、制御部101は、通信部110を介して、全てのスレイブ機器に対して同期撮影終了要求を送信する。本ステップは、図4のステップS441の処理に相当する。
ステップS507にて、制御部101は、通信部110を介して、全てのスレイブ機器から同期撮影終了応答を受信したか否かを判定する。制御部101は、前記応答を受信したと判定した場合は、ステップS501に処理を移行し、そうでないと判定した場合は、再び本ステップの処理を繰り返す。
【0047】
ステップS508にて、制御部101は、操作部104を介して、撮影要求(例えば、シャッタボタンの押下)を受け付けたか否かを判定する。制御部101は、前記受け付けたと判定した場合は、ステップS509に処理を移行し、そうでないと判定した場合は、ステップS522に処理を移行する。
ステップS509にて、制御部101は、通信部110を介して、全てのスレイブ機器に対して同期撮影要求を送信する。同期撮影要求には、少なくとも撮影時刻、及びファイル名に付与する連番の情報が含まれる。制御部101は、例えば現在時刻に全スレイブ機器との最大通信遅延時間を加算したものを撮影時刻として決定する。なお、制御部101は、スレイブ機器との時刻同期の際に計測した遅延時間の最大値、あるいは、決め打ちの所定の時間を、予め最大通信遅延時間としてメモリ102に保持しておく。本ステップは、図4のステップS415及びS423の処理に相当する。また、制御部101が指示手段に相当する。
【0048】
ステップS510にて、制御部101は、ステップS509の同期撮影要求に含めた撮影時刻に達したと判定すると、撮像部108による撮影処理を行い、撮影画像を記憶媒体107に保存する。制御部101は、撮影画像のファイル名に、同期撮影要求に含めた連番、及び自機器を示す情報(例えば、デバイス名)を含める。制御部101が撮像手段に相当する。
ステップS511にて、制御部101は、通信部110を介して、スレイブ機器から同期撮影応答を受信したか否かを判定する。制御部101は、前記応答を受信したと判定した場合は、ステップS513に処理を移行し、そうでないと判定した場合は、ステップS512に処理を移行する。この同期撮影応答が、同期撮影が行われたことを示す結果情報に相当する。制御部101が取得手段に相当する。
ステップS512にて、制御部101は、通信部110を介して、スレイブ機器から同期撮影エラー応答を受信したか否かを判定する。制御部101は、前記応答を受信したと判定した場合は、ステップS513に処理を移行し、そうでないと判定した場合は、ステップS511に処理を移行する。この同期撮影エラー応答が、同期撮影が行われなかったことを示す結果情報に相当する。制御部101が取得手段に相当する。
【0049】
ステップS513にて、制御部101は、全てのスレイブ機器から同期撮影応答又は同期撮影エラー応答を受信したか否かを判定する。制御部101は、前記応答を受信したと判定した場合は、ステップS515に処理を移行し、そうでないと判定した場合は、ステップS514に処理を移行する。
ステップS514にて、制御部101は、ステップS510の処理から所定時間経過(いわゆるタイムアウト)したか否かを判定する。制御部101は、前記経過したと判定した場合は、ステップS515に処理を移行し、そうでないと判定した場合は、ステップS511に処理を移行する。なお、制御部101がステップS510の処理から所定時間経過が経過したと判定した場合、制御部101は、同期撮影が行われなかったことを示す結果情報を取得することになる。
【0050】
ステップS515にて、制御部101は、同期撮影に成功したか否かを判定する。制御部101は、全てのスレイブ機器からステップS511にて同期撮影応答を受信した場合に、同期撮影に成功したと判定する。制御部101は、前記成功したと判定した場合は、ステップS516に処理を移行し、そうでないと判定した場合は、ステップS518に処理を移行する。制御部101が判定手段に相当する。
ステップS516にて、制御部101は、通信部110を介して、全てのスレイブ機器に対して同期撮影成功通知を送信する。本ステップは、図4のステップS419の処理に相当する。
【0051】
ステップS517にて、制御部101は、下記情報を記憶媒体107に記憶される管理情報200に追加記憶する。制御部101が記憶手段に相当する。
・ファイル名202:ステップS510で記憶したファイル名
・撮影方法203:同期撮影
・同期撮影結果204:成功
本ステップは、図4のステップS420の処理に相当する。このように同期撮影結果204は、ステップS515の判定処理の判定結果を表す。その後処理はステップS505に移行する。
【0052】
ステップS518にて、制御部101は、通信部110を介して、同期撮影に成功したスレイブ機器に対して同期撮影失敗通知を送信する。制御部101は、ステップS511にて受信した同期撮影応答の送信元の機器を同期撮影に成功した機器と判定し、そうでない機器を同期撮影に失敗した機器と判定する。制御部101は、同期撮影失敗通知に、少なくとも同期撮影に失敗した機器を示す機器情報(例えば、デバイス名)を含める。本ステップは、図4のステップS429の処理に相当する。
【0053】
ステップS519にて、制御部101は、ステップS515で同期撮影に失敗したと判定した回数が所定回数以上になったか否かを判定する。制御部101は、前記所定回数以上と判定した場合は、ステップS520に処理を移行し、そうでないと判定した場合は、ステップS521に処理を移行する。
ステップS520にて、制御部101は、メモリ102に保持している最大通信遅延時間に所定時間を加算する。例えば、前記遅延時間が短いことが原因でスレイブ機器が指定時刻の撮影に失敗する場合が考えられる。そのため、ステップS520のように遅延時間を延ばすことで、上記のような失敗を防ぐことが期待できる。
【0054】
ステップS521にて、制御部101は、下記情報を記憶媒体107に記憶される管理情報200に追加記憶する。制御部101が記憶手段に相当する。
・ファイル名202:ステップS510で記憶したファイル名
・撮影方法203:同期撮影
・同期撮影結果204:失敗
・同期撮影失敗機器205:同期撮影に失敗した機器を示す機器情報(例えば、デバイス名)
本ステップは、図4のステップS430の処理に相当する。このように同期撮影結果204は、ステップS515の判定処理の判定結果を表す。その後処理はステップS505に移行する。
【0055】
続いて、ステップS522にて、制御部101は、操作部104を介して、撮影画像の再生操作を受け付けたか否かを判定する。制御部101は、前記受け付けたと判定した場合は、ステップS523に処理を移行し、そうでないと判定した場合は、ステップS505に処理を移行する。
ステップS523にて、制御部101は、ステップS522で再生要求のあった画像を表示部105に表示する。制御部101が表示手段に相当する。
ステップS524にて、制御部101は、ステップS523で再生対象の画像が同期撮影成功画像か否かを判定する。制御部101は、管理情報200を参照し、当該画像の撮影方法203が「同期撮影」かつ同期撮影結果204が「成功」の場合に、同期撮影成功画像であると判定する。制御部101は、同期撮影成功画像と判定した場合は、ステップS525に処理を移行し、そうでないと判定した場合は、ステップS526に処理を移行する。
ステップS525にて、制御部101は、同期撮影成功アイコン301を、表示部105に重畳表示する。
【0056】
ステップS526にて、制御部101は、ステップS523で再生対象の画像が同期撮影失敗画像か否かを判定する。制御部101は、管理情報200を参照し、当該画像の撮影方法203が「同期撮影」かつ同期撮影結果204が「失敗」の場合に、同期撮影失敗画像であると判定する。制御部101は、同期撮影失敗画像と判定した場合は、ステップS527に処理を移行し、そうでないと判定した場合は、ステップS528に処理を移行する。
ステップS527にて、制御部101は、同期撮影失敗アイコン311を、表示部105に重畳表示する。
ステップS523~S527の処理は、図4のステップS433の処理に相当する。
ステップS528にて、制御部101は、操作部104を介して、再生を終了する操作を受け付けたか否かを判定する。制御部101は、前記受け付けたと判定した場合は、ステップS505に処理を移行し、そうでないと判定した場合は、ステップS529に処理を移行する。
【0057】
ステップS529にて、制御部101は、操作部104を介して、再生中の画像を削除する操作を受け付けたか否かを判定する。制御部101は、前記受け付けたと判定した場合は、ステップS530に処理を移行し、そうでないと判定した場合は、ステップS528に処理を移行する。
ステップS530にて、制御部101は、削除対象の画像が同期撮影画像か否かを判定する。制御部101は、管理情報200を参照し、当該画像の撮影方法203が「同期撮影」であった場合に、当該画像を同期撮影画像と判定する。制御部101は、同期撮影画像と判定した場合は、ステップS531に処理を移行し、そうでないと判定した場合は、ステップS535に処理を移行する。
【0058】
ステップS531にて、制御部101は、通信部110を介して、削除対象の画像の同期撮影に成功したスレイブ機器に対して削除要求を送信する。制御部101は、管理情報200を参照し、当該画像の同期撮影失敗機器205を同期撮影に失敗した機器と判定し、そうでない機器を同期撮影に成功した機器と判定する。制御部101は、削除要求に、少なくとも削除対象の画像を特定可能な連番を含める。例えば、図2に示すID201が「2」に対応する画像が削除対象であった場合、制御部101は、ファイル名202に含まれる連番「0002」を削除要求に含める。本ステップは、図4のステップS435の処理に相当する。
ステップS532にて、制御部101は、削除対象の画像ファイルを記憶媒体107から削除する。本ステップは、図4のステップS436の処理に相当する。
【0059】
ステップS533にて、制御部101は、通信部110を介して、ステップS531で削除要求を送信した全てのスレイブ機器から削除応答を受信したか否かを判定する。制御部101は、前記応答を受信したと判定した場合は、ステップS534に処理を移行し、そうでないと判定した場合は、再び本ステップの処理を繰り返す。
ステップS534にて、制御部101は、ステップS532で削除した画像に関する情報を管理情報200から削除する。本ステップは、図4のステップS439の処理に相当する。その後処理はステップS528に移行する。
ステップS535にて、制御部101は、削除対象の画像ファイルを削除する。
ステップS536にて、制御部101は、ステップS535で削除した画像に関する情報を管理情報200から削除する。その後処理はステップS528に移行する。
【0060】
以降のステップS537~S545は、撮像装置100単体での撮影及び再生、削除処理である。
ステップS537にて、制御部101は、操作部104を介して撮影要求(例えば、シャッタボタンの押下)を受け付けたか否かを判定する。制御部101は、前記受け付けたと判定した場合は、ステップS538に処理を移行し、そうでないと判定した場合は、ステップS540に処理を移行する。
ステップS538にて、制御部101は、撮像部108による撮影処理を行い、撮影画像を記憶媒体107に保存する。本ステップは、図4のステップS445の処理に相当する。
ステップS539にて、制御部101は、下記情報を記憶媒体107に記憶される管理情報200に追加記憶する。その後処理はS501に移行する。
・ファイル名202:ステップS538で記憶したファイル名
・撮影方法203:単体撮影
本ステップは、図4のステップS446の処理に相当する。
【0061】
ステップS540にて、制御部101は、操作部104を介して、撮影画像の再生操作を受け付けたか否かを判定する。制御部101は、前記受け付けたと判定した場合は、ステップS541に処理を移行し、そうでないと判定した場合は、ステップS546に処理を移行する。
ステップS541にて、制御部101は、ステップS540で再生要求のあった画像を表示部105に表示する。本ステップは、図4のステップS448の処理に相当する。
ステップS542にて、制御部101は、操作部104を介して、再生を終了する操作を受け付けたか否かを判定する。制御部101は、前記受け付けたと判定した場合は、ステップS501に処理を移行し、そうでないと判定した場合は、ステップS543に処理を移行する。
【0062】
ステップS543にて、制御部101は、操作部104を介して、再生中の画像を削除する操作を受け付けたか否かを判定する。制御部101は、前記受け付けたと判定した場合は、ステップS544に処理を移行し、そうでないと判定した場合は、ステップS542に処理を移行する。
ステップS544にて、制御部101は、削除対象の画像ファイルを記憶媒体107から削除する。本ステップは、図4のステップS450の処理に相当する。
ステップS545にて、制御部101は、ステップS544で削除した画像に関する情報を管理情報200から削除する。本ステップは、図4のステップS451の処理に相当する。その後処理はS542に移行する。
【0063】
以降のステップS546~S562は、同期撮影を指示される機器(スレイブ機器)としての処理である。
ステップS546にて、制御部101は、通信部110を介して、接続済の他の撮像装置(マスタ機器)から同期撮影開始要求を受信したか否かを判定する。制御部101は、前記要求を受信したと判定した場合は、ステップS547に処理を移行し、そうでないと判定した場合は、ステップS559に処理を移行する。
ステップS547にて、制御部101は、通信部110を介して、マスタ機器に対して同期撮影開始応答を送信する。制御部101は、同期撮影開始応答に自機器を示す情報(例えば、デバイス名)を含める。本ステップは、図4のステップS413の処理に相当する。
【0064】
ステップS548にて、制御部101は、通信部110を介して、マスタ機器から同期撮影要求を受信したか否かを判定する。制御部101は、前記要求を受信したと判定した場合は、ステップS549に処理を移行し、そうでないと判定した場合は、ステップS557に処理を移行する。
ステップS549にて、制御部101は、ステップS548で受信した同期撮影要求に含まれる撮影時刻に達したと判定すると、撮像部108による撮影処理を行い、撮影画像を記憶媒体107に保存する。なお、制御部101は、前記撮影時刻に撮影処理を実行できないと判定した場合は、撮影処理を行わないものとする。制御部101は、撮影画像のファイル名に、同期撮影要求に含まれる連番、及び自機器を示す情報(例えば、デバイス名)を含める。本ステップは、図4のステップS417及びS427の処理に相当する。
【0065】
ステップS550にて、制御部101は、ステップS550の同期撮影に成功したか否かを判定する。制御部101は、ステップS548で受信した同期撮影要求に含まれる撮影時刻に撮影処理を実行できた場合に、同期撮影に成功したと判定し、そうでない場合は、同期撮影に失敗したと判定する。制御部101は、前記成功したと判定した場合は、ステップS551に処理を移行し、そうでないと判定した場合は、ステップS556に処理を移行する。
ステップS551にて、制御部101は、通信部110を介して、マスタ機器に対して同期撮影応答を送信する。本ステップは、図4のステップS418及びS428の処理に相当する。
【0066】
ステップS552にて、制御部101は、通信部110を介して、マスタ機器から同期撮影成功通知を受信したか否かを判定する。制御部101は、前記通知を受信したと判定した場合は、ステップS553に処理を移行し、そうでないと判定した場合は、ステップS554に処理を移行する。
ステップS553にて、制御部101は、下記情報を記憶媒体107に記憶される管理情報200に追加記憶する。その後処理はステップS548に移行する。
・ファイル名202:ステップS549で記憶したファイル名
・撮影方法203:同期撮影
・同期撮影結果204:成功
本ステップは、図4のステップS421の処理に相当する。
【0067】
ステップS554にて、制御部101は、通信部110を介して、マスタ機器から同期撮影失敗通知を受信したか否かを判定する。制御部101は、前記通知を受信したと判定した場合は、ステップS555に処理を移行し、そうでないと判定した場合は、ステップS552に処理を移行する。
ステップS555にて、制御部101は、下記情報を記憶媒体107に記憶される管理情報200に追加記憶する。その後処理はステップS548に移行する。
・ファイル名202:ステップS549で記憶したファイル名
・撮影方法203:同期撮影
・同期撮影結果204:失敗
・同期撮影失敗機器205:同期撮影に失敗した機器を示す機器情報(例えば、デバイス名)
制御部101は、ステップS554で受信した同期撮影失敗通知から、同期撮影に失敗した機器を示す機器情報を取得する。本ステップは、図4のステップS431の処理に相当する。
【0068】
ステップS556にて、制御部101は、通信部110を介して、マスタ機器に対して同期撮影エラー応答を送信する。本ステップは、図4のステップS425の処理に相当する。その後処理はステップS548に移行する。
ステップS557にて、制御部101は、通信部110を介して、マスタ機器から同期撮影終了要求を受信したか否かを判定する。制御部101は、前記要求を受信したと判定した場合は、ステップS558に処理を移行し、そうでないと判定した場合は、ステップS548に処理を移行する。
ステップS558にて、制御部101は、通信部110を介して、マスタ機器に対して同期撮影終了応答を送信する。本ステップは、図4のステップS443の処理に相当する。その後処理はS501に移行する。
【0069】
次に、ステップS559にて、制御部101は、通信部110を介して、マスタ機器から削除要求を受信したか否かを判定する。制御部101は、前記要求を受信したと判定した場合は、ステップS560に処理を移行し、そうでないと判定した場合は、ステップS501に処理を移行する。
ステップS560にて、制御部101は、削除対象の画像ファイルを削除する。制御部101は、ステップS559で受信した削除要求に含まれる連番から削除対象の画像を特定する。本ステップは、図4のステップS437の処理に相当する。
ステップS561にて、制御部101は、通信部110を介して、マスタ機器に対して削除応答を送信する。本ステップは、図4のステップS438の処理に相当する。
ステップS562にて、制御部101は、ステップS560で削除した画像に関する情報を管理情報200から削除する。本ステップは、図4のステップS440の処理に相当する。その後処理はS501に移行する。
【0070】
以上のように、第1の実施形態に係る撮像装置100によれば、同期撮影した画像に対して同期撮影結果を関連付けて記憶し、所定のタイミングで同期撮影結果を表示する。これにより、ユーザは1台の撮像装置のみを操作することで、各画像群について同期撮影に成功したか否かを判別し、同期撮影した画像群を連動削除することができる。
【0071】
<第2の実施形態>
上述の第1の実施形態では、撮像装置100が同期撮影を指示する場合について説明した。第2の実施形態では、撮像装置100以外の機器が同期撮影を指示する場合について説明する。なお、第1の実施形態と共通する部分については説明を割愛し、第2の実施形態特有の部分を中心に説明する。
【0072】
(各装置の構成)
図6は本実施形態の通信装置600及び撮像装置100の構成を示すブロック図である。撮像装置100は、図1と同様の構成を有する。なお、本実施形態において、撮像装置100は、同期撮影を指示される機器(スレイブ機器)として動作する。本実施形態の撮像装置100の構成は、第1の実施形態の撮像装置100の構成と同様であるため再度の説明を割愛する。
【0073】
通信装置600は、本実施形態における通信装置であり、撮像装置100に対して同期撮影を指示する機器(マスタ機器)として動作する。通信装置600は、例えばスマートフォン端末、タブレット端末、ゲーム機器であり、通信機能を有する装置であればよい。通信装置600は、制御部601、メモリ602、不揮発性メモリ603、操作部604、表示部605、タイマ606、記憶媒体607、通信部610を有している。以下、各構成部について説明する。
【0074】
制御部601は、入力された信号や、プログラムに従って通信装置600の各構成部を制御する。なお、制御部601が装置全体を制御する代わりに、複数のハードウェアが処理を分担することで、装置全体を制御してもよい。また、制御部601は、IEEE 802.1AS等の時刻同期プロトコルに従い、後述の通信部610を介して他機器と時刻同期を行う。メモリ602は、各種データを一時的に保持するバッファメモリや、制御部601の作業領域等として使用される。
【0075】
不揮発性メモリ603は、電気的に消去・記録可能な不揮発性のメモリであり、制御部601で実行されるプログラム等が格納される。操作部604は、通信装置600に対する指示をユーザから受け付けるために用いられる。操作部604は例えば、ユーザが通信装置600の電源のON/OFFを指示するための電源ボタンや、通信機能のON/OFFを指示するための操作ボタンを含む。また、次に説明する表示部605として構成されるタッチパネルも操作部604として機能する。
【0076】
表示部605は、タッチパネルで構成されており、対話的な操作のためのGUI表示を行う。なお、表示部605は必ずしも通信装置600に内蔵される必要はない。表示部605は制御部601によって表示制御可能な構成であれば、通信装置600の外部に設けられていてもよい。タイマ606は、各種制御に用いる時間や、内蔵された時計の時間を計測する計時部として機能する。記憶媒体607は、各種データを記録する。記憶媒体607は、通信装置600に着脱可能なように構成されてもよいし、内蔵されていてもよい。即ち、通信装置600は少なくとも記憶媒体607にアクセス可能な手段を有していればよい。
【0077】
通信部610は、他機器との通信を実現するための通信ユニットである。通信部610は、例えば無線通信のためのアンテナと無線信号を処理するための通信コントローラから構成され、IEEE 802.11規格に従った無線通信を実現する。制御部601は、通信部610を制御し、撮像装置100との通信を実現する。
【0078】
(管理情報の説明)
図7は、通信装置600に記憶媒体607に記憶される管理情報700の一例を示す図である。管理情報700は、撮像装置100で撮影した画像に関する情報を管理するデータテーブルであり、各画像に対して、少なくともID701、ファイル名702、デバイス名703、同期撮影結果704の組み合わせで構成される情報が記憶される。通信装置600は、撮像装置100から後述の同期撮影応答を受信した場合に、各情報を管理情報700に追加記憶する。通信装置600は、撮像装置100から後述の削除応答を受信した場合に、該当の情報を管理情報700から削除する。
【0079】
ID701は、複数の撮像装置100で同期撮影した画像群を一意に特定するための識別子である。ID701が本実施形態の画像群情報である。
ファイル名702は、撮像装置100で撮影した画像のファイル名である。通信装置600は、通信部610を介して撮像装置100から受信した同期撮影応答(詳細は後述の図9及び図11の説明を参照)からファイル名を取得する。ファイル名702は、例えば、同時刻に撮影したことを特定可能な番号(例えば、連番)、及び撮影した機器を示す情報(例えば、デバイス名)を含む。これにより、同期撮影した全ての画像ファイルがPC等一箇所に取り込まれた場合に、同時刻に撮影した画像群の組み合わせと、対応する撮影機器とが判別可能になる。
【0080】
デバイス名703は、当該画像を撮影した装置を示す情報である。
同期撮影結果704は、当該画像が同期撮影に成功したか否かを示す情報である。通信装置600は、同期撮影に成功した画像については同期撮影結果704を「成功」として記憶し、失敗した画像については同期撮影結果704を「失敗」として記憶する。同期撮影結果704は、本実施形態の結果情報である。なお、撮像装置100は、第1の実施形態と同様に、図2に示す管理情報200を記憶媒体107に記憶する。
図7に示す例では、ID701が「1」の画像のファイル名702として、「IMG_0001_CameraA.JPG」、「IMG_0001_CameraB.JPG」、「IMG_0001_CameraC.JPG」が記憶されている。これらの画像が同期撮影により得られる画像群に相当する。ファイル名702には、「CameraA」のように同期撮影を行ったデバイス名と、「0001」のように連番とが含まれる。本実施形態では、この連番が識別情報に対応する。ID701が「1」の画像群は、全てのデバイス名703の同期撮影結果704が「成功」であることを示す。ID701が「2」の画像群は、「CameraA」、「CameraC」の同期撮影結果704が「成功」であることを示し、「CameraB」の同期撮影結果704が「失敗」であることを示す。
【0081】
(GUIの説明)
図8は、通信装置600の表示部605に表示されるGUIの一例を示す図である。通信装置600の制御部601は、図7の管理情報700を参照し、入力信号やプログラムに従って、図8に示すGUIを表示部605に出力する。通信装置600の制御部601は、同期撮影実行中に操作部604を介して同期撮影画像の一覧表示を要求する操作を受け付けた場合、一覧画面800を表示する。
通信装置600は、ID701をID表示領域801に表示する。これにより、ユーザは同期撮影した画像群を判別できる。
通信装置600は、デバイス名703をデバイス名表示領域802に表示する。これにより、ユーザは表示中の画像がどの撮像装置で撮影されたものか判別できる。
【0082】
通信装置600は、同期撮影結果704が「成功」の画像についてはサムネイル画像803を表示し、同期撮影結果704が「失敗」の画像については同期撮影失敗アイコン804を表示する。これにより、ユーザは表示中の画像群が同期撮影に成功したか否かを判別できる。なお、通信装置600は、撮像装置100から後述の同期撮影応答を受信することで、サムネイル画像を取得する。
通信装置600は、同期撮影した画像群を削除(連動削除)するための連動削除アイコン805をID701に対応付けて表示する。通信装置600は、操作部604を介して連動削除アイコン805の押下を受け付けた場合、連動削除のための処理(詳細は後述の図9~11の説明を参照)を行う。
以上のようにして、ユーザは通信装置600のみを操作することで、各画像群が同期撮影に成功したものか否かを判別できるとともにし、同期撮影した画像群を連動削除することができる。
【0083】
(システムが実行する動作の説明)
図9は、本実施形態に係るシステムが実行する動作の流れを示すシーケンス図である。このシステムは、撮像装置100と同様の構成を有する3台の撮像装置901,902,903と、通信装置600とで構成されている。また、撮像装置901,902,903は、互いに通信部610と通信部110を介した接続が確立された状態であり、互いにIEEE 802.1AS規格により時刻同期しているものとする。また、図9に示す通信処理は、いずれも各装置の通信部610と通信部110を介して行うものとする。また、撮像装置901,902,903は、それぞれデバイス名が「CameraA」、「CameraB」、「CameraC」であるものとする。
【0084】
(同期撮影開始動作)
まず、ステップS911~S913において、同期撮影を開始する動作について説明する。
ステップS911にて、通信装置600の制御部601は、操作部604を介して同期撮影を開始する旨の操作を受け付ける。
ステップS912にて、通信装置600の制御部601は、撮像装置901,902,903に対して同期撮影開始要求を送信すると、撮像装置901,902,903の各制御部101は、同期撮影開始要求を受信する。
ステップS913にて、撮像装置901,902,903の各制御部101は通信装置600に対して同期撮影開始応答を送信すると、通信装置600の制御部601は、同期撮影開始応答を受信する。この同期撮影開始応答には、自機器を示す情報(例えば、デバイス名)が含まれる。
以下、通信装置600は同期撮影を指示する機器(マスタ機器)として動作し、撮像装置901,902,903は同期撮影を指示される機器(スレイブ機器)として動作する。
【0085】
(同期撮影中の撮影動作)
次に、ステップS914~S929において、同期撮影中の通信装置600にて撮影操作を受け付けた場合の動作について説明する。
まず、ステップS914~S920において、全ての撮像装置901,902,903が同期撮影を行った場合(同期撮影に成功した場合)について説明する。
ステップS914にて、通信装置600の制御部601は、操作部604を介して撮影要求を受け付ける。
ステップS915にて、通信装置600の制御部601は、撮像装置901,902,903に対して同期撮影要求を送信すると、撮像装置901,902,903の各制御部101は、同期撮影要求を受信する。同期撮影要求には、少なくとも撮影時刻、及びファイル名に付与する連番の情報が含まれる。通信装置600の制御部601は、例えば、現在時刻に撮像装置901,902,903との最大通信遅延時間を加算したものを撮影時刻として決定する。なお、通信装置600の制御部601は、撮像装置901,902,903との時刻同期の際に計測した遅延時間の最大値、あるいは、決め打ちの所定の時間を、予め最大通信遅延時間としてメモリ602に保持しておく。
【0086】
ステップS916にて、撮像装置901,902,903の各制御部101は、同期撮影要求(S915)に含まれる撮影時刻に達したと判定すると、撮像装置901,902,903の各撮像部108による撮影処理を行い、撮像装置901,902,903の各記憶媒体107に撮影画像をそれぞれ保存する。また撮像装置901,902,903の各制御部101は、この撮影画像のファイル名に、同期撮影要求(S915)に含まれる連番、及び自機器を示す情報(例えば、デバイス名)を含める。
その後、ステップS917にて、撮像装置901,902,903の各制御部101は、通信装置600に対して同期撮影応答を送信する。この同期撮影応答には、ステップS916で撮影した画像のファイル名、及び撮影画像を縮小したもの(いわゆるサムネイル画像)が含まれる。
ステップS918にて、通信装置600の制御部601は、同期撮影応答(S917)を受信すると、撮像装置901,902,903に対して、同期撮影成功通知を送信する。
【0087】
その後、ステップS919にて、通信装置600の制御部601は、下記情報を記憶媒体607に記憶される管理情報700に追加記憶する。
・ファイル名702:同期撮影応答(S917)に含まれるファイル名
・デバイス名703:撮像装置901,902,903のデバイス名
・同期撮影結果704:全て「成功」
【0088】
また、ステップS920にて、撮像装置901,902,903の各制御部101は、同期撮影成功通知(S918)を受信すると、下記情報を撮像装置901,902,903の各記憶媒体107に記憶される管理情報200にそれぞれ追加記憶する。
・ファイル名202:ステップS916で記憶したファイル名
・撮影方法203:同期撮影
・同期撮影結果204:成功
【0089】
続いて、以下のステップS921~S929において、撮像装置902が同期撮影を行わなかった場合(同期撮影に失敗した場合)について説明する。
ステップS921にて、通信装置600の制御部601は、操作部604を介して撮影操作を受け付ける。
ステップS922にて、通信装置600の制御部601は、撮像装置901,902,903に対して同期撮影要求を送信すると、撮像装置901,902,903の各制御部101は、同期撮影要求を受信する。同期撮影要求には、少なくとも撮影時刻、及びファイル名に付与する連番の情報が含まれる。
【0090】
ステップS923にて、撮像装置902の制御部101は、同期撮影に失敗したと判定する。具体的には、同期撮影要求(S922)に含まれる撮影時刻に、撮像部108による撮影処理を実行できなかった場合に、同期撮影に失敗したと判定する。このように同期撮影に失敗する要因としては、通信環境の悪化等により、同期撮影要求(S922)の通信遅延時間が、通信装置600で見積もった通信遅延時間以上に発生した場合等が考えられる。
その後、ステップS924にて、撮像装置902の制御部101は、通信装置600に対して同期撮影エラー応答を送信する。
【0091】
ステップS925にて、撮像装置901,903の各制御部101は、同期撮影要求(S922)に含まれる撮影時刻に達したと判定すると、各撮像部108による撮影処理を行い、撮影画像を各記憶媒体107にそれぞれ保存する。
その後、ステップS926にて、撮像装置901,903の各制御部101は、通信装置600に対して同期撮影応答を送信する。
【0092】
ステップS927にて、通信装置600の制御部601は、同期撮影エラー応答(S924)及び同期撮影応答(S926)を受信すると、撮像装置901,903に対して、同期撮影失敗通知を送信する。通信装置600の制御部601は、同期撮影失敗通知に、少なくとも同期撮影に失敗した機器(ここでは撮像装置902)を示す情報(例えば、デバイス名)を含める。
【0093】
その後、ステップS928にて、通信装置600の制御部601は、下記情報を記憶媒体607に記憶される管理情報700に追加記憶する。
・ファイル名702:撮像装置901,903は同期撮影応答(S926)に含まれるファイル名
・デバイス名703:撮像装置901,902,903のデバイス名
・同期撮影結果704:撮像装置901,903は「成功」、撮像装置902は「失敗」
【0094】
ステップS929にて、撮像装置901,903の各制御部101は、同期撮影失敗通知(S927)を受信した後で、下記情報を撮像装置901,903の各記憶媒体107に記憶される管理情報200にそれぞれ追加記憶する。同期撮影失敗通知(S927)に含まれる同期撮影に失敗した機器を示す機器情報を用いることで、同期撮影失敗機器205が特定可能である。
・ファイル名202:ステップS925で記憶したファイル名
・撮影方法203:同期撮影
・同期撮影結果204:失敗
・同期撮影失敗機器205:撮像装置902を示す情報(例えば、デバイス名)
【0095】
(同期撮影中の再生及び削除動作)
次に、ステップS930~S937において、同期撮影中に通信装置600にて同期撮影画像の一覧表示及び削除操作を受け付けた場合の動作について説明する。
ステップS930にて、通信装置600の制御部601は、操作部604を介して同期撮影画像の一覧表示を要求する操作を受け付ける。
ステップS931にて、通信装置600の制御部601は、表示部605に一覧画面800を表示する。ここで通信装置600の制御部601は、管理情報700を参照し、同期撮影結果704が「成功」の画像についてはサムネイル画像803を表示し、同期撮影結果704が「失敗」の画像については同期撮影失敗アイコン804を表示する。
【0096】
ステップS932にて、通信装置600の制御部601は、操作部604を介して同期撮影した画像の削除操作を受け付ける。例えば、連動削除アイコン805の押下を受け付けた場合に、同期撮影した画像の削除操作を受け付けたと判定する。
ステップS933にて、通信装置600の制御部601は、当該画像の同期撮影に成功した機器に対して削除要求を送信する。また、通信装置600は、同期撮影結果704を参照することで当該画像の同期撮影に成功した機器を特定する。ここでは、図7に示すID701が「2」に対応する画像群が削除対象であった場合を例に説明する。通信装置600は、同期撮影に成功した機器(ここでは、撮像装置901,903)に対して削除要求を送信する。削除要求には、少なくとも削除対象の画像を特定可能な連番(ここでは、ファイル名702に含まれる連番「0002」)が含まれる。
【0097】
ステップS934にて、撮像装置901,903の各制御部101は、削除要求(S933)を受信すると、削除対象の画像ファイルを削除する。削除要求(S933)に含まれる連番を用いることで、削除対象の画像ファイルが特定可能である。
その後、ステップS935にて、撮像装置901,903の各制御部101は、通信装置600に対して削除応答を送信する。
【0098】
ステップS936にて、通信装置600の制御部601は、削除応答(S935)を受信すると、削除対象の画像群に関する情報を管理情報700から削除する。
ステップS937にて、撮像装置901,903の各制御部101は、削除応答(S935)の送信後、ステップS934で削除した画像に関する情報を管理情報200から削除する。
【0099】
このように、ユーザは通信装置600(マスタ機器)のみを操作することで、撮像装置901,902,903(スレイブ機器)が同期撮影に成功したか否かを判別することができるとともに、同期撮影した画像群を連動削除することができる。
【0100】
(同期撮影終了動作)
続いて、ステップS938~S940において、同期撮影を終了する動作について説明する。
ステップS938にて、通信装置600の制御部601は、操作部604を介して同期撮影を終了する旨の操作を受け付ける。
ステップS939にて、通信装置600の制御部601は、撮像装置901,902,903に対して同期撮影終了要求を送信し、撮像装置901,902,903の各制御部101は、同期撮影終了要求を受信する。
ステップS940にて、撮像装置901,902,903の各制御部101は、通信装置600に対して同期撮影終了応答を送信すると、通信装置600の制御部601は、同期撮影終了応答を受信する。これにより同期撮影が終了する。
【0101】
(通信装置600及び撮像装置100の実行する動作の詳細な説明)
続いて、上記の動作を実現するための通信装置600及び撮像装置100の詳細な動作について、図10及び図11を参照しながら説明する。
図10は、本実施形態の通信装置600の動作を示すフローチャートである。なお、本フローチャートに示す処理は、通信装置600の制御部601が入力信号やプログラムに従い、通信装置600の各部を制御することにより実現される。また、通信装置600は、他の撮像装置100と通信部610を介した接続を確立した状態であり、互いにIEEE 802.1AS規格により時刻同期しているものとする。
【0102】
本フローチャートは、制御部601が、操作部604を介して同期撮影を開始する旨の操作を受け付けたと判定した場合に開始する。
ステップS1001にて、制御部601は、通信部610を介して、接続済の撮像装置(スレイブ機器)に対して同期撮影開始要求を送信する。本ステップは、図9のステップS912の処理に相当する。
ステップS1002にて、制御部601は、通信部610を介して、全てのスレイブ機器から同期撮影開始応答を受信したか否かを判定する。制御部601は、前記応答を受信したと判定した場合は、ステップS1003に処理を移行し、そうでないと判定した場合は、再び本ステップの処理を繰り返す。
【0103】
ステップS1003にて、制御部601は、操作部604を介して同期撮影を終了する旨の操作を受け付けたか否かを判定する。制御部601は、前記受け付けたと判定した場合は、ステップS1004に処理を移行し、そうでないと判定した場合は、ステップS1006に処理を移行する。
ステップS1004にて、制御部601は、通信部610を介して、全てのスレイブ機器に対して同期撮影終了要求を送信する。本ステップは、図9のステップS939の処理に相当する。
ステップS1005にて、制御部601は、通信部610を介して、全てのスレイブ機器から同期撮影終了応答を受信したか否かを判定する。制御部601は、前記応答を受信したと判定した場合は、本フローチャートの処理を終了し、そうでないと判定した場合は、再び本ステップの処理を繰り返す。
【0104】
続いて、ステップS1006にて、制御部601は、操作部604を介して撮影要求を受け付けたか否かを判定する。制御部601は、前記受け付けたと判定した場合は、ステップS1007に処理を移行し、そうでないと判定した場合は、ステップS1019に処理を移行する。
ステップS1007にて、制御部601は、通信部610を介して、全てのスレイブ機器に対して同期撮影要求を送信する。制御部601は、同期撮影要求に、少なくとも撮影時刻、及びファイル名に付与する連番の情報を含める。制御部601は、例えば、現在時刻に全スレイブ機器との最大通信遅延時間を加算したものを撮影時刻として決定する。なお、制御部601は、スレイブ機器との時刻同期の際に計測した遅延時間の最大値、あるいは、決め打ちの所定の時間を、予め最大通信遅延時間としてメモリ602に保持しておく。本ステップは、図9のステップS915及びS922の処理に相当する。制御部601が指示手段に相当する。
【0105】
ステップS1008にて、制御部601は、通信部610を介して、スレイブ機器から同期撮影応答を受信したか否かを判定する。制御部601は、前記応答を受信したと判定した場合は、ステップS1010に処理を移行し、そうでないと判定した場合は、ステップS1009に処理を移行する。この同期撮影応答が、同期撮影が行われたことを示す結果情報に相当する。制御部601が取得手段に相当する。この同期撮影応答にはサムネイル画像が含まれる。
ステップS1009にて、制御部601は、通信部610を介して、スレイブ機器から同期撮影エラー応答を受信したか否かを判定する。制御部601は、前記応答を受信したと判定した場合は、ステップS1010に処理を移行し、そうでないと判定した場合は、ステップS1008に処理を移行する。この同期撮影エラー応答が、同期撮影が行われなかったことを示す結果情報に相当する。制御部601が取得手段に相当する。
【0106】
ステップS1010にて、制御部601は、全てのスレイブ機器から同期撮影応答または同期撮影エラー応答を受信したか否かを判定する。制御部601は、前記応答を受信したと判定した場合は、ステップS1012に処理を移行し、そうでないと判定した場合は、ステップS1011に処理を移行する。
ステップS1011にて、制御部601は、ステップS1007の処理から所定時間経過(いわゆるタイムアウト)したか否かを判定する。制御部601は、前記経過したと判定した場合は、ステップS1012に処理を移行し、そうでないと判定した場合は、ステップS1008に処理を移行する。なお、制御部601がステップS1007の処理から所定時間経過が経過したと判定した場合、制御部601は、同期撮影が行われなかったことを示す結果情報を取得することになる。
【0107】
ステップS1012にて、制御部601は、同期撮影に成功したか否かを判定する。制御部601は、全てのスレイブ機器からステップS1011にて同期撮影応答を受信した場合に、同期撮影に成功したと判定する。制御部601は、前記成功したと判定した場合は、ステップS1013に処理を移行し、そうでないと判定した場合は、ステップS1015に処理を移行する。
ステップS1013にて、制御部601は、通信部610を介して、全てのスレイブ機器に対して同期撮影成功通知を送信する。本ステップは、図9のステップS918の処理に相当する。
【0108】
ステップS1014にて、制御部601は、下記情報を記憶媒体607に記憶される管理情報700に追加記憶する。制御部601が記憶手段に相当する。
・ファイル名702:ステップS1008で受信した同期撮影応答に含まれるファイル名
・デバイス名703:ステップS1002で受信した各スレイブ機器のデバイス名
・同期撮影結果704:全て「成功」
本ステップは、図9のステップS919の処理に相当する。このように同期撮影結果704が、結果情報を表す。その後処理はステップS1003に進む。
【0109】
ステップS1015にて、制御部601は、通信部610を介して、同期撮影に成功したスレイブ機器に対して同期撮影失敗通知を送信する。制御部601は、ステップS1008にて受信した同期撮影応答の送信元の機器を同期撮影に成功した機器と判定し、そうでない機器を同期撮影に失敗した機器と判定する。制御部601は、同期撮影失敗通知に、少なくとも同期撮影に失敗した機器を示す機器情報(例えば、デバイス名)を含める。本ステップは、図9のステップS927の処理に相当する。
【0110】
ステップS1016にて、制御部601は、ステップS1012で同期撮影に失敗したと判定した回数が所定回数以上か否かを判定する。制御部601は、前記所定回数以上と判定した場合は、ステップS1017に処理を移行し、そうでないと判定した場合は、ステップS1018に処理を移行する。
ステップS1017にて、制御部601は、メモリ602に保持している最大通信遅延時間に所定時間を加算する。例えば、前記遅延時間が短いことが原因でスレイブ機器が指定時刻の撮影に失敗する場合が考えられる。そのため、ステップS1017のように遅延時間を延ばすことで、前記のような失敗を防ぐことが期待できる。
【0111】
ステップS1018にて、制御部601は、下記情報を記憶媒体607に記憶される管理情報700に追加記憶する。制御部601が記憶手段に相当する。
・ファイル名702:ステップS1008で受信した同期撮影応答に含まれるファイル名
・デバイス名703:ステップS1002で受信した各スレイブ機器のデバイス名
・同期撮影結果704::同期撮影に成功した機器は「成功」、同期撮影に失敗した 機器は「失敗」
本ステップは、図9のステップS928の処理に相当する。このように同期撮影結果704が、結果情報を表す。その後処理はステップS1003に進む。
【0112】
ステップS1019にて、制御部601は、操作部604を介して、同期撮影画像の一覧表示を要求する操作を受け付けたか否かを判定する。制御部601は、前記受け付けたと判定した場合は、ステップS1020に処理を移行し、そうでないと判定した場合は、ステップS1003に処理を移行する。
ステップS1020にて、制御部601は、一覧画面800を表示部605に表示する。制御部601が表示手段に相当する。
制御部601は、一覧画面800に表示する画像の数だけ、以降のステップS1021~S1023に示す処理を繰り返す。
【0113】
ステップS1021にて、制御部601は、表示対象の画像が同期撮影成功画像か否かを判定する。制御部601は、管理情報700を参照し、当該画像の同期撮影結果704が「成功」の場合に、同期撮影成功画像であると判定する。制御部601は、同期撮影成功画像と判定した場合は、ステップS1022に処理を移行し、そうでないと判定した場合は、ステップS1023に処理を移行する。
ステップS1022にて、制御部601は、サムネイル画像803を、表示部605に表示する。
ステップS1023にて、制御部601は、同期撮影失敗アイコン804を、表示部605に表示する。
ステップS1020~S1023の処理は、図9のステップS931の処理に相当する。
ステップS1024にて、制御部601は、操作部604を介して、同期撮影画像の一覧表示を終了する操作を受け付けたか否かを判定する。制御部601は、前記受け付けたと判定した場合は、ステップS1025に処理を移行し、そうでないと判定した場合は、ステップS1003に処理を移行する。
【0114】
続いて、ステップS1025にて、制御部601は、操作部604を介して、表示中の画像群を削除する操作を受け付けたか否かを判定する。制御部601は、例えば、連動削除アイコン805の押下を受け付けた場合に、同期撮影した画像群の削除操作を受け付けたと判定する。制御部601は、前記受け付けたと判定した場合は、ステップS1026に処理を移行し、そうでないと判定した場合は、ステップS1024に処理を移行する。
ステップS1026にて、制御部601は、通信部610を介して、削除対象の画像群の同期撮影に成功したスレイブ機器に対して削除要求を送信する。制御部601は、同期撮影結果704を参照することで当該画像の同期撮影に成功した機器を特定する。制御部601は、削除要求に、少なくとも削除対象の画像を特定可能な連番を含める。例えば、図2に示すID201が「2」に対応する画像群が削除対象であった場合、制御部601は、ファイル名702に含まれる連番「0002」を削除要求に含める。本ステップは、図9のステップS933の処理に相当する。
【0115】
ステップS1027にて、制御部601は、通信部610を介して、ステップS1026で削除要求を送信した全てのスレイブ機器から削除応答を受信したか否かを判定する。制御部601は、前記応答を受信したと判定した場合は、ステップS1028に処理を移行し、そうでないと判定した場合は、再び本ステップの処理を繰り返す。
ステップS1028にて、制御部601は、ステップS1025で削除対象となった画像群に関する情報を管理情報700から削除する。本ステップは、図9のステップS936の処理に相当する。その後処理はステップS1024に移行する。
【0116】
図11は、本実施形態の撮像装置100の動作を示すフローチャートである。なお、本フローチャートに示す処理は、撮像装置100の制御部101が入力信号やプログラムに従い、撮像装置100の各部を制御することにより実現される。また、撮像装置100は、通信装置600と通信部110を介した接続を確立した状態であり、互いにIEEE 802.1AS規格により時刻同期しているものとする。
【0117】
ステップS1101にて、制御部101は、通信部110を介して、接続済の通信装置(以下、マスタ機器)から同期撮影開始要求を受信したか否かを判定する。制御部101は、前記要求を受信したと判定した場合は、ステップS1102に処理を移行し、そうでないと判定した場合は、再び本ステップの処理を繰り返す。
ステップS1102にて、制御部101は、通信部110を介して、マスタ機器に対して同期撮影開始応答を送信する。制御部101は、同期撮影開始応答に自機器を示す情報(例えば、デバイス名)を含める。本ステップは、図9のステップS913の処理に相当する。
【0118】
ステップS1103にて、制御部101は、通信部110を介して、マスタ機器から同期撮影終了要求を受信したか否かを判定する。制御部101は、前記要求を受信したと判定した場合は、ステップS1104に処理を移行し、そうでないと判定した場合は、ステップS1105に処理を移行する。
ステップS1104にて、制御部101は、通信部110を介して、マスタ機器に対して同期撮影終了応答を送信する。本ステップは、図9のステップS940の処理に相当する。その後本フローチャートの処理が終了する。
【0119】
続いて、ステップS1105にて、制御部101は、通信部110を介して、マスタ機器から同期撮影要求を受信したか否かを判定する。制御部101は、前記要求を受信したと判定した場合は、ステップS1106に処理を移行し、そうでないと判定した場合は、ステップS1114に処理を移行する。
ステップS1106にて、制御部101は、ステップS1105で受信した同期撮影要求に含まれる撮影時刻に達したと判定すると、撮像部108による撮影処理を行い、撮影画像を記憶媒体107に保存する。なお、制御部101は、前記撮影時刻に撮影処理を実行できないと判定した場合は、撮影処理を行わないものとする。制御部101は、撮影画像のファイル名に、前記同期撮影要求に含まれる連番、及び自機器を示す情報(例えば、デバイス名など)を含める。本ステップは、図9のステップS916及びS925の処理に相当する。
【0120】
ステップS1107にて、制御部101は、ステップS1106の同期撮影に成功したか否かを判定する。制御部101は、ステップS1105で受信した同期撮影要求に含まれる撮影時刻に撮影処理を実行できた場合に、同期撮影に成功したと判定し、そうでない場合は、同期撮影に失敗したと判定する。制御部101は、前記成功したと判定した場合は、ステップS1108に処理を移行し、そうでないと判定した場合は、ステップS1113に処理を移行する。
ステップS1108にて、制御部101は、通信部110を介して、マスタ機器に対して同期撮影応答を送信する。本ステップは、図9のステップS917及びS926の処理に相当する。
【0121】
ステップS1109にて、制御部101は、通信部110を介して、マスタ機器から同期撮影成功通知を受信したか否かを判定する。制御部101は、前記通知を受信したと判定した場合は、ステップS1110に処理を移行し、そうでないと判定した場合は、ステップS1111に処理を移行する。
ステップS1110にて、制御部101は、下記情報を記憶媒体107に記憶される管理情報200に追加記憶する。その後処理はステップS1103に移行する。
・ファイル名202:ステップS1106で記憶したファイル名
・撮影方法203:同期撮影
・同期撮影結果204:成功
本ステップは、図9のステップS920の処理に相当する。
【0122】
ステップS1111にて、制御部101は、通信部110を介して、マスタ機器から同期撮影失敗通知を受信したか否かを判定する。制御部101は、前記通知を受信したと判定した場合は、ステップS1112に処理を移行し、そうでないと判定した場合は、ステップS1109に処理を移行する。
ステップS1112にて、制御部101は、下記情報を管理情報200に追加記憶する。
・ファイル名202:ステップS1106で記憶したファイル名
・撮影方法203:同期撮影
・同期撮影結果204:失敗
・同期撮影失敗機器205:同期撮影に失敗した機器の情報(例えば、デバイス名)
制御部101は、ステップS1111で受信した同期撮影失敗通知から、同期撮影に失敗した機器の情報を取得する。本ステップは、図9のステップS929の処理に相当する。その後処理はステップS1103に移行する。
ステップS1113にて、制御部101は、通信部110を介して、マスタ機器に対して同期撮影エラー応答を送信する。本ステップは、図9のステップS924の処理に相当する。その後処理はステップS1103に移行する。
【0123】
続いて、ステップS1114にて、制御部101は、通信部110を介して、マスタ機器から削除要求を受信したか否かを判定する。制御部101は、前記要求を受信したと判定した場合は、ステップS1115に処理を移行し、そうでないと判定した場合は、ステップS1103に処理を移行する。
ステップS1115にて、制御部101は、削除対象の画像ファイルを削除する。制御部101は、ステップS1114で受信した削除要求に含まれる連番から削除対象の画像を特定する。本ステップは、図9のステップS934の処理に相当する。
【0124】
ステップS1116にて、制御部101は、通信部110を介して、マスタ機器に対して削除応答を送信する。本ステップは、図9のステップS935の処理に相当する。
ステップS1117にて、制御部101は、ステップS1115で削除した画像に関する情報を管理情報200から削除する。本ステップは、図9のステップS937の処理に相当する。その後処理はステップS1103に移行する。
【0125】
以上のように、第2の実施形態に係る通信装置600によれば、同期撮影を指示した撮像装置ごとに同期撮影に成功したか否かの結果情報を関連付けて記憶し、所定のタイミングで結果情報を一覧表示する。これにより、ユーザは通信装置600のみを操作することで、各画像群について同期撮影に成功したものか否かを判別し、同期撮影した画像群を連動削除することができる。
【0126】
以上、本発明を実施形態と共に説明したが、上記実施形態は本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【0127】
例えば、上述の実施形態では、通信部110,610に無線通信を用いる場合を例に挙げたが、有線通信であってもよい。
また上述の各実施形態では、同期撮影画像の単体再生または一覧表示が要求されたタイミングで同期撮影結果を表示する場合を例に挙げたが、例えば撮影直後のプレビュー表示のタイミングで同様に同期撮影結果を表示するように構成してもよい。
更に上述の各実施形態では、同期撮影に失敗したことを同一のアイコン(同期撮影失敗アイコン311,804)で表示する場合を例に挙げたが、エラー内容によって表示方法を変える構成でもよい。例えば、同期撮影エラー応答を受信した場合と、同期撮影応答を所定時間内に受信しなかった場合とで、エラー内容の表示方法を変えてもよい。
また第2の実施形態では、同期撮影応答にサムネイル画像を含める構成としたが、同期撮影処理の時間削減のため、前記応答には画像データを含めず、通信装置600(マスタ機器)で再生要求のあったタイミングで適時スレイブ機器(撮像装置100)から画像データを取得する構成でもよい。
【0128】
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
【符号の説明】
【0129】
100:撮像装置、101,601:制御部、104,604:操作部、105,605:表示部、107,607:記憶媒体、110,610:通信部、200,700:管理情報、600:通信装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図9
図10
図11