(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-07
(45)【発行日】2024-05-15
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G07G 1/00 20060101AFI20240508BHJP
G07G 1/12 20060101ALI20240508BHJP
【FI】
G07G1/00 331B
G07G1/00 311Z
G07G1/12 331A
(21)【出願番号】P 2020025605
(22)【出願日】2020-02-18
【審査請求日】2022-11-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000006633
【氏名又は名称】京セラ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100132045
【氏名又は名称】坪内 伸
(72)【発明者】
【氏名】戴 暁艶
【審査官】永安 真
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-054038(JP,A)
【文献】特開2015-106380(JP,A)
【文献】特開2016-057813(JP,A)
【文献】特開2014-235530(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07G 1/00 - 1/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
購買商品の確定を行う段階に移行するための第1の処理が行われた後に、容器から取り出されることが認識された物体を購買商品として確定する第2の処理を行う制御部とを有
し、
前記第1の処理が行われる以前に、容器に投入されることが認識された物体を購買候補商品とする第3の処理を行う、
情報処理システム。
【請求項2】
物体を撮像する第1の撮像部を備え、
前記制御部は、前記第1の撮像部が撮像した画像に含まれる前記容器から取り出される物体又は前記容器に投入される物体を認識する
請求項
1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記第1の撮像部は、前記容器に備えられる
請求項
2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記制御部は、第2の処理において、前記購買商品に含まれる物体のうち、前記購買候補商品に含まれる物体と一致した物体を購買商品とする
請求項
2から
3のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記制御部は、第2の処理において、前記購買商品に含まれる物体のうち、前記購買候補商品に含まれる物体と一致しない物体を報知部に報知させる
請求項
2から4のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記第1の処理は、特定のエリア内で行われる
請求項
2から
5のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記第1の処理は、前記第1の撮像部がマーカを撮像することを含む
請求項
2から
6のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記第1の処理は、重量センサに前記容器が置かれることを含む
請求項
2から7のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記第1の処理は、前記容器に設けられた前記第1の撮像部と異なるセンサが、マーカ、特定の物体、又は特定の信号を検知することを含む
請求項
2から7のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記第1の撮像部は、別途備えるセンサの検知結果に基づいて撮像を行う
請求項
2から
9のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項11】
前記センサは、前記容器に備えられる重量センサであり、
前記第1の撮像部は、前記重量センサが検知した総重量が変化した場合、撮像を行う
請求項
10に記載の情報処理システム。
【請求項12】
前記センサは、前記容器外に備えられる重量センサ、赤外線センサまたは第2の撮像部である
請求項
10に記載の情報処理システム。
【請求項13】
第1の撮像部と、
前記第1の撮像部によって撮像された画像に関する処理を行う制御部とを備え、
前記制御部は、物体を容器に入れる第1の段階及び前記物体を前記容器外に出す第2の段階のそれぞれにおいて撮像された画像に基づいて処理を行い、
前記制御部は、前記第2の段階において、前記第1の段階において撮像された前記画像の認識結果の確定を行う
情報処理システム。
【請求項14】
購買商品の確定を行う段階に移行するための第1の処理が行われ
る以前に、容器に投入されることが認識された物体を購買候補商品とする第3の処理を行い、前記第1の処理が行われた後に、容器から取り出された物体を購買商品とする第2の処理を行う制御部とを有する
情報処理装置。
【請求項15】
制御部が、購買商品の確定を行う段階に移行するための第1の処理が行われ
る以前に、容器に投入されることが認識された物体を購買候補商品とする第3の処理を行い、前記第1の処理が行われた後に、容器から取り出された物体を購買商品とする第2の処理を行う
情報処理方法。
【請求項16】
容器に投入された物体を購買商品と確定するための第1の処理が行われ
る以前に、容器に投入されることが認識された物体を購買候補商品とする第3の処理を行い、
前記第1の処理が行われた後に、前記容器から取り出された前記物体を報知部に報知させる制御部とを有する
情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理装置及び情報処理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
小売業での購買商品の精算において、例えば特許文献1では、商品が買い物かごから取り出されてから収納袋に入れられるまでを追跡し、商品が適切にスキャンされたか否かを判断する発明が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この開示に係る発明では、商品の特定のために購買者が手動で商品をスキャンする必要があり、この点において改善の余地がある。
【0005】
従って、上記の点に鑑みてなされた本開示の目的は、購買者が手動で商品をスキャンすることなく、商品が買い物かごを含む容器等から収納袋等に入れられるまでを追跡し、商品が適切に認識されたか否かを判断することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した目的を達成するため、本開示の一側面である情報処理システムは、第1の撮像部と、前記第1の撮像部によって撮像された画像に関する処理を行う制御部とを備え、前記制御部は、物体を容器に入れる第1の段階及び前記物体を前記容器外に出す第2の段階のそれぞれにおいて撮像された画像に基づいて処理を行うことを含む。
【0007】
また、本開示の一側面である情報処理装置は、第1の撮像部によって撮像された画像に関する処理を行う制御部を備え、前記制御部は、物体を容器に入れる第1の段階及び前記物体を前記容器外に出す第2の段階のそれぞれにおいて撮像された画像に基づいて処理を行うことを含む。
【0008】
また、本開示の一側面である情報処理方法は、物体を容器に入れる第1の段階において第1の撮像部が撮像を行い、前記物体を前記容器外に出す第2の段階において前記第1の撮像部が撮像を行い、前記第1の段階と前記第2の段階のそれぞれにおいて前記第1の撮像部が撮像した画像に基づいて処理を行うことを含む。
【発明の効果】
【0009】
上記のように構成された本開示によれば、購買者が手動で商品をスキャンすることなく、商品が買い物かごから収納袋等に入れられるまでを追跡し、商品が適切に認識されたか否かを判断することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、本開示に係る情報処理システムの概略構成を示す機能ブロック図である。
【
図2】
図2は、第1の段階における撮像方法等に関するイメージ図である。
【
図3】
図3は、第2の段階における撮像方法等に関するイメージ図である。
【
図4】
図4は、本開示の第1の実施形態に係る情報処理システムの情報処理方法に関するフローチャート図である。
【
図5】
図5は、第1の段階における撮像方法等の変形例に関するイメージ図である。
【
図6】
図6は、本開示の第2の実施形態に係る情報処理システムの情報処理方法に関するフローチャート図である。
【
図7】
図7は、本開示の第3の実施形態に係る情報処理システムの情報処理方法に関するフローチャート図である。
【
図8】
図8は、本開示の第1乃至第3の実施形態に係る情報処理システムの情報処理方法で用いる第1のリストの変形例のイメージ図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示に係る情報処理システムの実施形態について、図面を参照して説明する。
【0012】
図1に示すように、本開示に係る情報処理システムは、第1の撮像部1、制御部2を含んで構成される。また、情報処理システムは、報知部3、センサ4を含んで構成されてよい。
【0013】
以後の図において、各機能ブロックを結ぶ実線の矢印は、制御信号または通信されるデータの流れを示す。矢印が示す通信は、有線/無線のどちらであってもよく、また、両者の組み合わせであってもよい。
【0014】
第1の撮像部1は、物体を一時的に保管する容器11に出し入れする物体の撮像を行う。
【0015】
物体の撮像を行って画像を生成するため、第1の撮像部1は、撮像光学系及び撮像素子を含んで構成される。撮像光学系は、例えば1個以上のレンズ及び絞りなどの光学部材を含む。レンズは、焦点距離に囚われずどのようなものであってもよく、例えば一般的なレンズ、魚眼レンズを含む広角レンズまたは焦点距離が可変であるズームレンズであってもよい。撮像光学系は、被写体像を撮像素子の受光面に結像させる。撮像素子は、例えばCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサまたはCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)イメージセンサなどを含む。撮像素子は、受光面上に結像された被写体像を撮像して画像を生成する。
【0016】
なお、第1の撮像部1は、任意のフレームにて連続的に静止画を撮像してもよいし、特定のタイミングにて静止画を非連続的に撮像してもよい。また、第1の撮像部1は動画を撮像してもよい。
【0017】
また、第1の撮像部1は、買い物かごまたはショッピングカートを含む容器11に出し入れする物体の撮像ができるのであれば、どのような形態にて備えられてもよい。例えば容器11に備えられてもよいし、例えばスマートフォンや業務用端末を含む携帯電子端末等の形で備えられてもよいし、小売店の店内の商品棚や天井、キャッシュレジスタ等に備えられてもよい。特に、容器11に備えられる場合、容器11に出し入れする物体の撮像が容易である。また、第1の撮像部1が携帯電子端末に備えられる場合、容器11は携帯電子端末を保持するホルダーを備えてもよい。なお、以下の説明では、容器11に備えられるものとする(
図1においても容器11に備えられているものとして示す)。
【0018】
また、第1の撮像部1が撮像した画像は、第1の撮像部1と併せて備えられる通信部12を経由して制御部2に送信される。
【0019】
容器11と、後述する制御部2、報知部3及びセンサ4に備えられるものを含む、通信部12(以下、容器の通信部12),22(制御部の通信部22),31(報知部の通信部31)及び41(センサの通信部41)は、有線/無線モジュールのどちらか、または両方を含んで構成される。通信部12,22,31及び41はいずれも同一の構成である必要はなく、それぞれ異なる構成であってよい。通信部12,22,31及び41は、制御信号またはデータの送受信を行う。
【0020】
制御部2は、第1の撮像部1が撮像した画像に基づく処理等を行う。
【0021】
制御部2は、内部モジュールとして、演算部21、制御部の通信部22、保存部23を含んで構成される。また、制御部2は、物理的に、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)またはFPGA(Field-Programmable Gate Array)などを含むプロセッサと、それに加えて保存部23として、例えば半導体メモリ、磁気メモリ、及び光メモリ等の何れか一つ以上を含んで構成される。半導体メモリは、揮発性メモリ及び不揮発性メモリを含んでよい。磁気メモリは、例えばハードディスク及び磁気テープ等を含んでよい。光メモリは、例えばCD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、及びBD(Blu-ray(登録商標)Disc)等を含んで構成されてもよい。
【0022】
演算部21は、第1の撮像部1が撮像した画像に基づく処理等として、例えば第1の撮像部1の撮像に係る制御、第1の撮像部1が撮像した画像に係る物体検出/認識処理、認識結果に係るデータ処理およびデータ処理結果に係る報知部3の報知に係る制御等を行うことを含む。認識結果に係るデータ処理は、例えば認識結果のステータス管理を含む。ステータス管理は、例えば容器11内に物体が追加または削除されたことに関するリストへの物体の認識結果の追加または削除を行うことを含む。
【0023】
演算部21は、認識結果及び認識結果の属性情報として、例えば認識した物体の物体名(商品名)、値段、物体の移動方向、信頼度を含んで出力してよい。物体の移動方向とは、例えば物体が容器11内に投入されたか/容器11外に取り出されたかの2値情報であることを含む。例えば信頼度とは、認識結果がどれほど信頼できるものかを数値化したものであり、高い信頼度を得るほど認識結果の確度が高いといえる。
【0024】
制御部の通信部22は、例えば次のような制御信号またはデータの送受信を行うことを含む。1.容器の通信部12から第1の撮像部1が撮像した画像を受信する。2.センサの通信部41からセンサ4が取得した信号を受信する。3.演算部21と各種制御信号またはデータの送受信をする。4.容器の通信部12へ第1の撮像部1の制御信号を送信する。5.報知部の通信部31へ報知部3の制御信号を送信する。
【0025】
保存部23は、第1の撮像部1が撮像した画像、第1の撮像部1が撮像した画像に基づいて演算部21が行う物体検出/認識処理によって得られた認識結果、認識結果に基づいて行った処理の処理結果、センサ4から取得した信号または情報処理システムでの処理に関するプログラム等の少なくとも何れか1つ以上を保存することを含む。
【0026】
なお、制御部2は必ずしもオンプレミスである必要はなく、Webサービス上のクラウドにて処理を行ってよい。また、制御部2は、モジュール単位でオンプレミスまたはクラウドで処理を行うといったように機能の分割をしてもよい。例えば演算部21はクラウドにて処理を行ってもよい。また、保存部23はオンプレミスにて処理を行ってもよい。
【0027】
報知部3は、報知部の通信部31を経由して、制御部2からの制御信号等に基づいて報知を行う。報知する内容は、例えば制御部2が得た認識結果または認識結果に基づいて処理を行い、その処理によって得られた結果を含んでよい。
【0028】
報知部3は、上述した報知を行うための手段として、例えば視覚、聴覚または触覚に訴えるものを含む。そのため、報知部3は例えばディスプレイ、ランプ、スピーカ、モータ等を含んで構成されてもよい。また、報知部3は、例えば報知された認識結果等に関して修正を行ったり、確定入力を行ったりするための入力部を備えてよい。入力部とは、例えばマウス、キーボード、マイク、タッチセンサを含んでよく、タッチセンサについてはタッチディスプレイとしてディスプレイに備えられてもよい。
【0029】
センサ4は、購買者または物体の動きを監視し、監視して得られた検知データを制御部2に送信する。
【0030】
センサ4は、例えば重量センサ、赤外線センサ、撮像光学系及び撮像素子を含んで構成される第2の撮像部を含む。また、これらの制御または検知データに関する演算処理については、制御部2が行ってもよいし、センサ4が別途制御部2に相当するものを備え、これを行ってもよい。
【0031】
センサ4は、容器11に備えられる場合、例えば容器11の底に重量センサとして備えられてもよい。重量センサが検知する重量が変化した場合、容器11内に物体が追加または削除されたとして、重量センサの検知結果に基づいて制御部2または重量センサは第1の撮像部1が撮像を行うためのトリガ信号を生成してもよい。
【0032】
また、センサ4は、容器11外に備えられる場合、例えば小売店の店内の商品棚や天井に備えられてもよい。例えばセンサ4として重量センサが商品棚に備えられ、重量センサが検知する重量が変化した場合、容器11内に物体が追加または削除されたとして、重量センサはトリガ信号を生成してもよい。同じく、例えばセンサ4として第2の撮像部が天井に備えられ、第2の撮像部が撮像した画像から容器11に物体を追加または削除しようとする特定の動き(例えば購買者が物体を商品棚から取り出す動作、物体が商品棚から動く軌跡など)が検出された場合、容器11内に物体が追加または削除されたとして、第2の撮像部の撮像した画像に基づいて制御部2または第2の撮像部はトリガ信号を生成してもよい。
【0033】
次に、
図2及び3を用いて第1の段階及び第2の段階における撮像方法等について簡単に説明する。
【0034】
図2は、物体を容器11に入れる第1の段階における撮像方法等に関するイメージ図である。ここでの第1の段階とは、購買者が購入しようとする商品(物体)を選ぶ段階を意味することを含む。つまり第1の段階とは、購買者が会計処理を行うレジカウンターを含む特定のエリアにおいて購入する商品の確定(商品の認識結果の確定)を行う前である認識確定前段階と換言できる。
【0035】
図2によると、物体A(物体)が容器11に投入された場合、第1の撮像部1は撮像した物体Aの画像を制御部2へ送信する。
【0036】
次に、制御部2は画像に基づいて物体検出/認識処理を行い、認識結果を取得する。
【0037】
図3は、物体を容器11外に出す第2の段階における撮像方法等に関するイメージ図である。ここでの第2の段階とは、購買者が購入しようとする商品の会計処理を行う段階を意味することを含む。つまり第2の段階とは、特定のエリアにて購入する商品の確定を行う認識確定段階と換言できる。
【0038】
図3によると、まず第1の段階から第2の段階に移行するために、例えば第1の撮像部1は特定のエリアに設けられたマーカを撮像し、撮像した画像を制御部2に送信する。その後、制御部2は第1の段階から第2の段階へ移行する。つまり制御部2が特定のエリアに設けられたマーカを認識する以前を第1の段階とし、マーカを認識した以降を第2の段階とすることと換言できる。
【0039】
なお、第1の段階から第2の段階に移行したことを決定するためには、他の手段、例えば特定のエリアに重量センサを設け、重量センサの上に容器11が置かれることによって重量が変化することを重量センサが検知することに基づいてもよいし、容器11に別途センサを設け、別途センサが特定のエリアに設けられたマーカを含む特定の信号または物体等を検知することに基づいてもよい。
【0040】
第2の段階に移行した後に容器11から物体Aが取り出された場合、第1の撮像部1は撮像した物体Aの画像を制御部2へ送信する。
【0041】
次に、制御部2は画像に基づいて物体検出/認識処理を行い、認識結果を取得する。
【0042】
その後、制御部2は物体を容器11に入れる第1の段階及び前記物体を前記容器11外に出す第2の段階のそれぞれにおいて撮像された画像に基づいて認識結果の最終確定処理を行う。
【0043】
このとき、制御部2は、最終確定処理を行った認識結果を報知部3に報知させるように制御信号を送信してもよい。また、制御部2は、第2の段階で第1の撮像部1が撮像した物体の認識結果を、認識結果の最終確定処理前に報知部3に報知させるように制御信号を送信してもよい。例えば、
図3によると、第1の段階及び第2の段階で撮像した物体Aの画像に基づいて取得したそれぞれの認識結果が「りんご」と一致した場合、報知部3には「りんご」と表示される。
【0044】
次に、本開示の第1の実施形態に係る情報処理システムの情報処理方法を説明する。本開示の第1の実施形態に係る情報処理システムの情報処理方法において、第1の撮像部1は任意のフレームレートで連続的に撮像を行い、制御部2は第1の撮像部1が撮像した画像に基づいて物体検出及び物体認識を行う。そして、認識結果のステータス管理の方法として第1乃至第4のリストを用い、これらのリストに基づいて制御部2は認識結果の最終確定処理を行う。
【0045】
そして、第1の段階において制御部2は、容器11に投入された物体であると判断されたものを購買候補商品として、購買候補商品の認識結果を格納する第1のリストに追加する。
【0046】
また、第2の段階において制御部2は、容器11から取り出されたものであると判断されたものを購買商品として、購買商品の認識結果を格納する第2のリストに追加する。
【0047】
そして、第1のリストと第2のリストとが完全一致しているかを検証し、完全一致した場合、制御部2はそのまま最終確定購買商品として、第2のリストに含まれる物体の認識結果を、最終確定購買商品の認識結果を格納する第3のリストに追加し、物体の認識結果を確定する。また、第1のリストと第2のリストとが完全一致ではなかった場合、一致した物体の認識結果を第3のリストに、一致しなかった物体の認識結果、即ち最終認識失敗商品の認識結果を格納する第4のリストにそれぞれ追加する。
【0048】
制御部2は、第3のリストに格納された認識結果に基づいて精算処理を行ってよく、また、第4のリストに格納された認識結果に基づいて認識が失敗した物体の認識結果及び認識候補の物体をリスト形式で報知部3にて表示し、顧客が報知部3に備えられる入力部を用いて修正するよう示唆してもよい。第3のリストまたは第4のリスト基づく処理は、第2の実施形態以降においても同じであってもよい。
【0049】
以下、
図4に基づいて本開示の第1の実施形態に係る情報処理システムの処理フローを説明する。
【0050】
<S001>第1の撮像部1は、任意のフレームレートで連続的に撮像を開始する。その後、<S002>に進む。
【0051】
<S002>制御部2は、第1の段階であると決定する。その後、<S003>に進む。
【0052】
<S003>制御部2は、第1の段階から第2の段階へ移行すべきかを判断する。判断方法として、例えば段落[0037]乃至[0039]に記載の方法を用いてよい。制御部2が第1の段階から第2の段階へ移行すべきと判断した場合、制御部2は、第1の段階から第2の段階へ移行する。その後、<S008>に進む。制御部2が第1の段階から第2の段階へ移行すべきと判断しなかった場合、<S004>に進む。
【0053】
<S004>制御部2は、第1の撮像部1が撮像した画像に基づいて物体検出したかを判断する。制御部2が物体検出した場合、<S005>に進む。制御部2が物体検出しなかった場合、<S003>に戻る。
【0054】
なお、物体検出の手法として、公知に用いられている物体検出手法を用いてよい。公知に用いられている物体検出手法とは、例えばセグメンテーション、セマンティックセグメンテーション及び/またはバウンディングボックスを利用する方法、もしくは後述する物体認識と併せてパターンマッチングまたは深層学習を含む機械学習を行うことが挙げられる。
【0055】
<S005>制御部2は、物体検出結果に基づいて物体認識を行う。その後、<S006>に進む。
【0056】
なお、物体認識の手法として、公知に用いられている物体認識手法を用いてよい。公知に用いられている物体認識手法とは、例えばパターンマッチングまたは深層学習を含む機械学習を含む。
【0057】
<S006>制御部2は、認識結果を購買候補商品として第1のリストに追加すべきかを判断する。追加するべきとの判断基準として、例えば認識結果の信頼度が所定の閾値以上であること、物体の移動が容器11内へ投入されるものであると判断されたことが挙げられる。制御部2が認識結果を購買候補商品として第1のリストに追加すべきと判断した場合、<S007>に進む。制御部2が認識結果を購買候補商品として第1のリストに追加すべきと判断しなかった場合、当該認識結果を破棄したうえで<S003>に戻る。
【0058】
<S007>制御部2は、認識結果を第1のリストに追加する。その後、<S003>に戻る。
【0059】
<S008>制御部2は、第1の撮像部1が撮像した画像に基づいて物体検出したかを判断する。制御部2が物体検出した場合、<S009>に進む。制御部2が物体検出しなかった場合、<S011>に進む。
【0060】
<S009>制御部2は、物体検出結果に基づいて物体認識を行う。その後、<S010>に進む。
【0061】
<S010>制御部2は、認識結果を第2のリストに追加する。その後、<S011>に進む。
【0062】
<S011>制御部2は、第2の段階を終了すべきか判断する。判断方法として、例えば一定時間物体の検出がない場合が挙げられる。制御部2が第2の段階を終了すると判断した場合、<S012>に進む。制御部2が第2の段階を終了すると判断しなかった場合、<S008>に戻る。
【0063】
<S012>制御部2は、第1のリストと第2のリストに含まれる認識結果が完全一致するかを判断する。第1のリストと第2のリストに含まれる認識結果が完全一致する場合、<S013>に進む。第1のリストと第2のリストに含まれる認識結果が完全一致しなかった場合、<S014>に進む。
【0064】
<S013>制御部2は、第2のリストに含まれる認識結果をコピーし、第3のリストに追加する。その後、情報処理システムは処理を終了する。
【0065】
<S014>制御部2は第1のリストと第2のリストとで一致した物体の認識結果については、第2のリストに含まれる認識結果をコピーして第3のリストに追加する。そして、第1のリストと第2のリストとで一致しなかった物体の認識結果については、一致しなかった物体の認識結果を第4のリストに追加する。その後、制御部2は第3のリスト及び第4のリストに基づく処理を行い、その後全体処理を終了する。
【0066】
次に、本開示の第2の実施形態に係る情報処理システムの情報処理方法を説明する。本開示の第1の実施形態に係る情報処理システムの情報処理方法では連続的に撮像を行っているが、制御部2が扱うデータ量が増加する懸念がある。よって本開示の第2の実施形態に係る情報処理システムの情報処理方法では、購買者が容器11に物体を入れるタイミングを予測することで第1の撮像部1の撮像タイミングを推定する。そして、推定した撮像タイミングに基づいて第1の撮像部1は撮像を行う。この方法によって、第1の撮像部1は連続的に撮像を行う必要がなくなり、制御部2が扱うデータ量が削減されることが期待される。
【0067】
図5は、第2の実施形態での第1の段階における撮像方法等に関するイメージ図である。
図5は、
図2及び第1の実施形態と比較して、センサ4が新たな構成要件として追加されている。なお、ここでのセンサ4は小売店の店内の天井に備えられているが、実際にはこのパターンに限られない。
【0068】
センサ4は容器11及び/または容器11を保持する顧客を監視し、取得した検知データを制御部2に送信する。
【0069】
制御部2は、物体Aが容器11に投入されるかをセンサ4が取得する検知データに基づいて判断する。判断方法として、例えば段落[0029]乃至[0032]に記載の方法を用いてもよい。
【0070】
制御部2は、センサ4が取得する検知データに基づいて物体Aが容器11に投入されると判断した場合、第1の撮像部1に対して撮像を行うためのトリガ信号を送信する。
【0071】
第1の撮像部1は、制御部2からトリガ信号を受信した場合、撮像を行う。その後第1の撮像部1は、撮像した画像を制御部2に送信する。
【0072】
なお、
図5は第1の段階における撮像方法についての説明ではあるが、第2の段階においても同様の撮像方法を用いてよい。
【0073】
以下、
図6に基づいて本開示の第2の実施形態に係る情報処理システムの処理フローを説明する。
【0074】
<S101>本処理は第1の実施形態の<S002>に対応する。本処理の実行後、<S102>に進む。
【0075】
<S102>制御部2は、センサ4が取得した検知データに基づいて、購買者が物体を容器11に投入するタイミングを予測する。その後、<S103>に進む。
【0076】
<S103>制御部2は、購買者が物体を容器11に投入するタイミングの予測結果に基づいて第1の撮像部1が撮像をするタイミングであるかを判断する。第1の撮像部1が撮像をするタイミングであると判断した場合、制御部2はトリガ信号を第1の撮像部1に送信する。その後、<S104>に進む。第1の撮像部1が撮像をするタイミングではないと判断した場合、<S102>に戻る。
【0077】
<S104>第1の撮像部1は、制御部2からのトリガ信号に基づいて物体の撮像を行う。その後、<S105>に進む。
【0078】
<S105>本処理は第1の実施形態の<S005>に対応する。本処理の実行後、<S106>に進む。
【0079】
<S106>本処理は第1の実施形態の<S006>に対応する。制御部2が認識結果を購買候補商品として第1のリストに追加すべきと判断した場合、<S107>に進む。制御部2が認識結果を購買候補商品として第1のリストに追加すべきと判断しなかった場合、当該認識結果を破棄したうえで<S102>に戻る。
【0080】
<S107>本処理は第1の実施形態の<S007>に対応する。本処理の実行後、<S108>に進む。
【0081】
<S108>本処理は第1の実施形態の<S003>に対応する。制御部2が第1の段階から第2の段階へ移行すべきと判断した場合、制御部2は、第1の段階から第2の段階へ移行する。その後、<S109>に進む。制御部2が第1の段階から第2の段階へ移行すべきと判断しなかった場合、<S102>に戻る。
【0082】
<S109>制御部2は、センサ4が取得した検知データに基づいて、購買者が物体を容器11から出すタイミングを予測する。その後、<S110>に進む。
【0083】
<S110>本処理は<S103>に対応する。第1の撮像部1が撮像をするタイミングであると判断した場合、制御部2はトリガ信号を第1の撮像部1に送信する。その後、<S111>に進む。第1の撮像部1が撮像をするタイミングではないと判断した場合、<S109>に戻る。
【0084】
<S111>乃至<S113>これらの処理はそれぞれ<S104>、<S105>及び<S010>に対応する。<S111>の処理後は<S112>に、<S112>の処理後は<S113>に、<S113>の処理後は<S114>に進む。
【0085】
<S114>本処理は第1の実施形態の<S011>に対応する。制御部2が第2の段階を終了すると判断した場合、<S115>に進む。制御部2が第2の段階を終了すると判断しなかった場合、<S109>に戻る。
【0086】
<S115>本処理は第1の実施形態の<S012>に対応する。第1のリストと第2のリストに含まれる認識結果が完全一致する場合、<S116>に進む。第1のリストと第2のリストに含まれる認識結果が完全一致しなかった場合、<S117>に進む。
【0087】
<S116>及び<S117>本処理はそれぞれ<S013>及び<S014>に対応する。制御部2はそれぞれの処理の実行及び第3のリスト及び第4のリストに基づく処理を行い、その後全体処理を終了する。
【0088】
次に、本開示の第3の実施形態に係る情報処理システムの情報処理方法を説明する。本開示の第1及び第2の実施形態に係る情報処理システムの情報処理方法では第1の段階及び第2の段階で撮像した画像に基づく認識結果がそれぞれ一致するかという判定処理を必ず行っているが、例えば第1の段階での認識結果で高い認識率が出た場合など、必ずしも2回の撮像及び撮像した画像に基づいて処理が必要とは限らない場合も想定される。よって本開示の第3の実施形態に係る情報処理システムの情報処理方法では、第1の段階にて第1の撮像部1が撮像した画像に基づく物体認識での認識率が所定の条件(例えば認識率が90%以上など、任意の閾値)を満たした場合、直接第3のリストに追加する。全ての物体が第3のリストに追加されたことを制御部2が確認した場合、第2の段階で撮像した画像に基づく物体認識を行わない。この方法によって、制御部2のデータ処理量が削減されることが期待される。
【0089】
以下、
図7に基づいて本開示の第1の実施形態に係る情報処理システムの処理フローを説明する。
【0090】
<S201>乃至<S205>これらの処理はそれぞれ第2の実施形態の<S101>乃至<S105>に対応する。<S201>の処理後は<S202>に、<S202>の処理後は<S203>に、<S203>の処理後は<S204>に、<S204>の処理後は<S205>に、<S205>の処理後は<S206>に進む。
【0091】
<S206>制御部2は、第1の段階にて第1の撮像部1が撮像した画像に基づいて物体認識で得られた認識率が所定の条件を満たしているかを判断する。認識結果が所定の条件を満たしていると判断した場合、<S207>に進む。認識結果が所定の条件を満たしていると判断しなかった場合、<S208>に進む。
【0092】
<S207>制御部2は、認識結果を第3のリストに追加する。その後、<S209>に進む。
【0093】
<S208>制御部2は、認識結果を第1のリストに追加する。その後、<S209>に戻る。
【0094】
<S209>本処理は第2の実施形態の<S108>に対応する。制御部2が第1の段階から第2の段階へ移行すべきと判断した場合、制御部2は、第1の段階から第2の段階へ移行する。その後、<S210>に進む。制御部2が第1の段階から第2の段階へ移行すべきと判断しなかった場合、<S202>に戻る。
【0095】
<S210>制御部2は、第1のリストが空値、即ち全ての認識した物体が所定の条件を満たしていたかを判断する。第1のリストが空値であると判断した場合、そのまま情報処理システムは処理を終了する。第1のリストが空値であると判断しなかった場合、<S211>に進む。
【0096】
<S211>本処理は第2の実施形態の<S109>に対応する。本処理の実行後、<S212>に進む。
【0097】
<S212>本処理は第2の実施形態の<S110>に対応する。第1の撮像部1が撮像をするタイミングであると判断した場合、制御部2はトリガ信号を第1の撮像部1に送信する。その後、<S213>に進む。第1の撮像部1が撮像をするタイミングではないと判断した場合、<S211>に戻る。
【0098】
<S213>乃至<S215>これらの処理はそれぞれ第2の実施形態の<S111>乃至<S113>に対応する。<S213>の処理後は<S214>に、<S214>の処理後は<S215>に、<S215>の処理後は<S216>に進む。
【0099】
<S216>本処理は第2の実施形態の<S114>に対応する。制御部2が第2の段階を終了すると判断した場合、<S217>に進む。制御部2が第2の段階を終了すると判断しなかった場合、<S211>に戻る。
【0100】
<S217>制御部2は、第2のリストに含まれる認識結果と、第1のリスト及び第3のリストに含まれる認識結果とを組み合わせたものとが完全一致するかを判断する。第1のリスト及び第3のリストに含まれる認識結果を組み合わせたものが完全一致する場合、<S218>に進む。第1のリスト及び第3のリストに含まれる認識結果を組み合わせたものが完全一致しなかった場合、<S219>に進む。
【0101】
<S218>及び<S219>これらの処理はそれぞれ第2の実施形態の<S116>及び<S117>に対応する。それぞれの処理の実行を以てして、情報処理システムは処理を終了する。
【0102】
ここまでが、第1乃至第3の実施形態に係る情報処理システムの情報処理方法の説明である。
【0103】
なお、ここまでの説明では、制御部2が物体の認識結果を第3のリストまたは第4のリストに追加することまでの言及となっているが、例えば段落[0027]及び[0028]にあるように、制御部2が物体の認識結果を第3のリストまたは第4のリストに追加した後、制御部2は、第3のリストまたは第4のリストに基づいて報知部3へ制御信号を送信してもよい。
【0104】
例えば報知部3は、第4のリストに基づいて認識が失敗した物体の認識結果及び認識候補の物体をリスト形式で表示し、顧客が報知部3に備えられる入力部を用いて修正するよう示唆してもよい。
【0105】
また、報知部3は、第4のリストに物体の認識結果が含まれている場合、エラー警告を顧客または小売店の従業員等に通知してもよい。
【0106】
また、報知部3は、第3のリスト及び先述した顧客による修正を反映した第4のリストに基づいて合算金額を表示し、顧客に会計処理を行うよう示唆してもよい。
【0107】
ここまで、情報処理システム、情報処理装置及び情報処理方法について、本開示を諸図正を行うことが容易であることに注意されたい。
【0108】
例えば第1乃至第3の実施形態に係る情報処理システムの情報処理方法において、第1の段階で第1の撮像部1の認識結果に含まれる物体の移動方向に基づいて、既に第1のリストに追加されている物体が容器11外に取り出されることを制御部2が検出した場合、制御部2は容器11外に取り出された物体の認識結果を第1のリストから削除してもよい。
【0109】
また、第1乃至第3の実施形態に係る情報処理システムの情報処理方法において、第2のリストの生成が完了した後に第1のリストとの照合を行っているが、例えば第2のリストに認識結果を追加すると同時に追加した認識結果が第1のリストに含まれるかを照合してもよい。
【0110】
また、第1乃至第3の実施形態に係る情報処理システムの情報処理方法において、制御部2は第1乃至第4のリストに基づいて処理を行っているが、
図8に示すように、例えば第2乃至第4のリストを用いずに、第1のリストに含まれる認識結果の属性として、Yes/No(以下Y/N)の2値で表される第1のリストに対応する「第1撮像での認識有」、第2のリストに対応する「第2撮像での認識有」を新たに用いてもよい(以下鍵括弧は省略)。この場合、第1の段階で追加された認識結果には第1撮像での認識有にYを、第2の段階で追加された認識結果には第2撮像での認識有にYを付与してよい。つまり、第1の段階及び第2の段階共に認識された物体の認識結果には第1撮像での認識有及び第2撮像での認識有にYが付与され、第1の段階では認識されたが第2の段階では認識されなかった物体の認識結果には、第1撮像での認識有にY、第2撮像での認識有にNが付与され、第1の段階では認識されなかったが第2の段階では認識された物体の認識結果には第1撮像での認識有にN、第2撮像での認識有にYが付与されることとなる。
【0111】
例えば
図8を参照すると、ID番号が1のりんごは、第1の撮像有及び第2の撮像有共にYが付与されており、制御部2は、りんごを第3のリストに対応する最終確定購買商品として処理してもよい。一方、ID番号が2及び3のなし及びみかんは、第1撮像での認識有及び第2撮像での認識有の何れか一方にNが付与されており、制御部2は、なし及びみかんを第4のリストに対応する最終認識失敗商品として処理してもよい。
【0112】
また、第3の実施形態に係る情報処理システムの情報処理方法において、制御部2は、第1の段階での物体の認識結果で認識率が所定の条件を満たさないものを制御部2が保存部23に一時的に保存させ、第2の段階において制御部2は認識率が低いもののみを第1の撮像部1によって撮像させることを、報知部3を介して顧客に促してもよい。即ち、第1の段階で物体認識の認識率が所定の条件を満たすものはそのまま認識結果の最終確定を行う処理を、また、第1の段階で物体認識の認識率が所定の条件を満たさないものは第2の段階で第1の撮像部1が撮像した画像に基づいて処理を、制御部2は実行してもよい。
【0113】
また、第1乃至第3の実施形態に係る情報処理システムの情報処理方法において、顧客は容器11を用いることとなっているが、必ずしも顧客は容器11を用いるわけではなく、例えば顧客自身の手で保持することも想定される。その場合、情報処理システムは、例えば第1の撮像部1を容器11に備える代わりに小売店の店内の商品棚や天井等に備えてもよく、例えば第1の撮像部1は顧客を常時トラッキングし、第1のリストと顧客との紐づけを常に行ってもよい。
【0114】
また、第1乃至第3の実施形態に係る情報処理システムの情報処理方法において、第1の段階及び第2の段階で物体の撮像を行う第1の撮像部1は同一のものであるが、必ずしもそうである必要はなく、例えば第1の段階での第1の撮像部1は容器11に備えたものを、第2の段階での第1の撮像部1はキャッシュレジスタ端末に備えたものとするように、それぞれ異なるものを用いてもよい。
【0115】
さらに、これまでに述べたように、本開示の解決手段を情報処理システム、情報処理装置及び情報処理方法として説明してきたが、本開示はこれらを含む態様としても実現し得るものであり、また、これらに実質的に相当するプログラム、プログラムを記録した記憶媒体としても実現し得るものであり、本開示の範囲にはこれらも包含されるものと理解されたい。
【符号の説明】
【0116】
1 第1の撮像部
2 制御部
3 報知部
4 センサ
11 容器
12 容器の通信部
21 演算部
22 制御部の通信部
23 保存部
31 報知部の通信部
41 センサの通信部