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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-07
(45)【発行日】2024-05-15
(54)【発明の名称】医療器具の識別
(51)【国際特許分類】
   A61B 90/98 20160101AFI20240508BHJP
   A61B 34/20 20160101ALI20240508BHJP
   A61B 17/3205 20060101ALI20240508BHJP
【FI】
A61B90/98
A61B34/20
A61B17/3205
【請求項の数】 24
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020067389
(22)【出願日】2020-04-03
(65)【公開番号】P2020168368
(43)【公開日】2020-10-15
【審査請求日】2023-02-16
(31)【優先権主張番号】16/375,485
(32)【優先日】2019-04-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】511099630
【氏名又は名称】バイオセンス・ウエブスター・(イスラエル)・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Biosense Webster (Israel), Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】バディム・グリナー
(72)【発明者】
【氏名】アサフ・ゴバリ
【審査官】羽月 竜治
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/0267833(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2008/0200927(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2005/0154296(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2010/0210939(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2008/0200794(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療器具追跡システムであって、
ハンドルと、剛性の複数種の交換式ヘッドと、を含む医療器具であって、各交換式ヘッドは、近位端および遠位端を有するシャフトを有し、各シャフトの各近位端は、前記ハンドルの遠位端に個々に挿入されるように構成され、前記ハンドルは、その上に配置されたハンドル位置追跡トランスデューサを有し、各シャフトの各遠位端は、ヘッド位置追跡トランスデューサを有し、その結果、前記複数種の交換式ヘッドのうちのそれぞれの交換式ヘッドが、それぞれシャフト上に配置される様々に位置決めされたそれぞれのヘッド位置追跡トランスデューサを有し、そのため、前記複数種の交換式ヘッドのうちの前記それぞれの交換式ヘッドの前記シャフトの前記近位端が前記ハンドルの前記遠位端に挿入されると、前記それぞれのヘッド位置追跡トランスデューサが、前記ハンドル位置追跡トランスデューサに対する様々なそれぞれの位置を画定する、医療器具と、
処理回路であって、
前記ハンドル位置追跡トランスデューサ、及び前記ハンドルに挿入された前記複数種の交換式ヘッドのうちのそれぞれの交換式ヘッドの前記それぞれのヘッド位置追跡トランスデューサによって生成された信号を受信し、
受信された前記信号に応答して、前記ハンドル位置追跡トランスデューサと挿入された前記交換式ヘッドの前記ヘッド位置追跡トランスデューサとの間の相対位置を計算し、
計算された前記相対位置に応答して、前記複数種の交換式ヘッドのうちのどの交換式ヘッドが前記ハンドル内に挿入されたかを識別するように構成された、処理回路と、を備える医療器具追跡システム。
【請求項2】
前記交換式ヘッドは、ヘッド形状に関して互いに異なる、請求項1に記載の医療器具追跡システム。
【請求項3】
前記処理回路は、計算された前記相対位置に応答して、挿入された前記交換式ヘッドが前記ハンドル内に正しく挿入されたか否かを検出するように構成されている、請求項1に記載の医療器具追跡システム。
【請求項4】
算された前記相対位置は、前記ハンドル位置追跡トランスデューサと挿入された前記交換式ヘッドの前記ヘッド位置追跡トランスデューサとの間の計算された距離を含み、前記処理回路は、少なくとも計算された前記距離に応答して前記複数種の交換式ヘッドのうちのどの交換式ヘッドが前記ハンドルに挿入されたかを識別するように構成されている、請求項1に記載の医療器具追跡システム。
【請求項5】
前記ハンドルは、前記複数種の交換式ヘッドを挿入するための複数の回転位置を含み、計算された前記相対位置は、前記ハンドル位置追跡トランスデューサに対する挿入された前記交換式ヘッドの前記ヘッド位置追跡トランスデューサの計算された配向を含み、前記処理回路は、計算された前記距離及び計算された前記配向に応答して前記複数種の交換式ヘッドのうちのどの交換式ヘッドが前記ハンドルに挿入されたかを識別するように構成されている、請求項4に記載の医療器具追跡システム。
【請求項6】
前記ハンドルは、前記複数種の交換式ヘッドを回転させるための複数の回転位置を含み、計算された前記相対位置は、前記ハンドル位置追跡トランスデューサに対する挿入された前記交換式ヘッドの前記ヘッド位置追跡トランスデューサの計算された配向を含み、前記処理回路は、計算された前記距離及び計算された前記配向に応答して前記複数種の交換式ヘッドのうちのどの交換式ヘッドが前記ハンドルに挿入されたかを識別するように構成されている、請求項4に記載の医療器具追跡システム。
【請求項7】
前記複数種の交換式ヘッドのそれぞれは、生体被験者の身体部位内の組織を除去するための、少なくとも1つの切断要素を含む、請求項1に記載の医療器具追跡システム。
【請求項8】
医療器具追跡システムは、交番磁界を送信するように構成された少なくとも1つの磁界放射器を有する位置特定パッドを更に備え、前記複数種の交換式ヘッドのそれぞれの前記ヘッド位置追跡トランスデューサは、送信された前記交番磁界の少なくとも一部を検出するように構成された少なくとも1つのコイルを含む、請求項1に記載の医療器具追跡システム。
【請求項9】
前記複数種の交換式ヘッドのそれぞれの前記ヘッド位置追跡トランスデューサは、回路基板上に印刷された二軸トランスデューサである、請求項8に記載の医療器具追跡システム。
【請求項10】
医療器具追跡システムはディスプレイを更に備え、前記処理回路は、
信された前記信号の少なくとも一部に応答して、挿入された前記交換式ヘッドの位置を追跡し、かつ、
追跡された前記位置並びに識別された挿入された前記交換式ヘッドの形状及び寸法に応答して、前記ディスプレイに、生体被験者の身体部位の少なくとも一部の表現と、前記身体部位内の前記医療器具の挿入された前記交換式ヘッドの少なくとも一部の表現と、を含む画像を表示するように構成されている、請求項1に記載の医療器具追跡システム。
【請求項11】
医療器具追跡システムであって、
ハンドルと、剛性の複数種の交換式ヘッドと、を含む医療器具であって、各交換式ヘッドは、近位端および遠位端を有するシャフトを有し、各シャフトの各近位端は、前記ハンドルの遠位端に個々に挿入されるように構成され、前記ハンドルは、その上に配置されたハンドル位置追跡トランスデューサを有し、各シャフトの各遠位端は、ヘッド位置追跡トランスデューサを有し、その結果、前記複数種の交換式ヘッドのうちのそれぞれの交換式ヘッドが、それぞれシャフト上に配置される様々に位置決めされたそれぞれのヘッド位置追跡トランスデューサを有し、そのため、前記複数種の交換式ヘッドのうちの前記それぞれの交換式ヘッドの前記シャフトの前記近位端が前記ハンドルの前記遠位端に挿入されると、前記それぞれのヘッド位置追跡トランスデューサが、前記ハンドル位置追跡トランスデューサに対する様々なそれぞれの位置を画定する、医療器具と、
処理回路であって、
前記ハンドル位置追跡トランスデューサ、及び前記ハンドルに挿入された前記複数種の交換式ヘッドのうちのそれぞれの交換式ヘッドの前記それぞれのヘッド位置追跡トランスデューサによって生成された信号を受信し、
受信された前記信号に応答して、前記ハンドル位置追跡トランスデューサと挿入された前記交換式ヘッドの前記ヘッド位置追跡トランスデューサとの間の相対位置を計算し、
ユーザ入力装置を介して、挿入された前記交換式ヘッドのユーザ識別情報を受信し、
入された前記交換式ヘッドの前記ユーザ識別情報を計算された前記相対位置と関連付け、その結果、新しい計算された相対位置が計算された前記相対位置の所与の許容差内にあることに応答して、挿入された前記交換式ヘッドが前記ハンドルに再挿入されたことを今後識別するのを可能にするように構成された、処理回路と、を備える医療器具追跡システム。
【請求項12】
算された前記相対位置は、前記ハンドル位置追跡トランスデューサと挿入された前記交換式ヘッドの前記ヘッド位置追跡トランスデューサとの間の計算された距離を含み、前記処理回路は、挿入された前記交換式ヘッドの前記ユーザ識別情報を計算された前記距離と関連付け、その結果、少なくとも新しい計算された距離が計算された前記距離の所与の許容差内にあることに応答して、挿入された前記交換式ヘッドが前記ハンドルに再挿入されたことを今後識別するのを可能にするように構成されている、請求項11に記載の医療器具追跡システム。
【請求項13】
前記ハンドルは、前記複数種の交換式ヘッドを挿入するための複数の回転位置を含み、計算された前記相対位置は、前記ハンドル位置追跡トランスデューサに対する挿入された前記交換式ヘッドの前記ヘッド位置追跡トランスデューサの計算された配向を含み、前記処理回路は、挿入された前記交換式ヘッドの前記ユーザ識別情報を計算された前記距離及び計算された前記配向と関連付け、その結果、新しい計算された距離及び新しい計算された配向が計算された前記距離及び計算された前記配向それぞれの少なくとも1つの所与の許容差内にあることに応答して、挿入された前記交換式ヘッドが前記ハンドルに再挿入されたことを今後識別するのを可能にするように構成されている、請求項12に記載の医療器具追跡システム。
【請求項14】
前記ハンドルは、前記複数種の交換式ヘッドを回転させるための複数の回転位置を含み、前記計算された相対位置は、前記ハンドル位置追跡トランスデューサに対する挿入された前記交換式ヘッドの前記ヘッド位置追跡トランスデューサの計算された配向を含み、前記処理回路は、挿入された前記交換式ヘッドの前記ユーザ識別情報を計算された前記距離及び計算された前記配向と関連付け、その結果、新しい計算された距離及び新しい計算された配向が計算された前記距離及び計算された前記配向それぞれの少なくとも1つの所与の許容差内にあることに応答して、挿入された前記交換式ヘッドが前記ハンドルに再挿入されたことを今後識別するのを可能にするように構成されている、請求項12に記載の医療器具追跡システム。
【請求項15】
医療器具の処理回路の作動方法であって、前記医療器具は、ハンドルと、剛性の複数種の交換式ヘッドと、を含み、各交換式ヘッドは、近位端および遠位端を有するシャフトを有し、各シャフトの各近位端は、前記ハンドルの遠位端に個々に挿入されるように構成され、前記ハンドルは、その上に配置されたハンドル位置追跡トランスデューサを有し、各シャフトの各遠位端は、ヘッド位置追跡トランスデューサを有し、その結果、前記複数種の交換式ヘッドのうちのそれぞれの交換式ヘッドが、それぞれシャフト上に配置される様々に位置決めされたそれぞれのヘッド位置追跡トランスデューサを有し、そのため、前記複数種の交換式ヘッドのうちの前記それぞれの交換式ヘッドの前記シャフトの前記近位端が前記ハンドルの前記遠位端に挿入されると、前記それぞれのヘッド位置追跡トランスデューサが、前記ハンドル位置追跡トランスデューサに対する様々なそれぞれの位置を画定し、前記処理回路の作動方法は、
前記処理回路が、前記ハンドル位置追跡トランスデューサ、及び前記ハンドルに挿入された前記複数種の交換式ヘッドのうちのそれぞれの交換式ヘッドの前記それぞれのヘッド位置追跡トランスデューサによって生成された信号を受信することと、
前記処理回路が、受信された前記信号に応答して、前記ハンドル位置追跡トランスデューサと挿入された前記交換式ヘッドの前記ヘッド位置追跡トランスデューサとの間の相対位置を計算することと、
前記処理回路が、計算された前記相対位置に応答して、前記複数種の交換式ヘッドのうちのどの交換式ヘッドが前記ハンドル内に挿入されたかを識別することと、を含む、処理回路の作動方法。
【請求項16】
前記複数種の交換式ヘッドは、ヘッド形状又はヘッド寸法のうち少なくともいずれか1つ以上に関して互いに異なる、請求項15に記載の処理回路の作動方法。
【請求項17】
前記処理回路が、計算された前記相対位置に応答して、挿入された前記交換式ヘッドが前記ハンドル内に正しく挿入されたか否かを検出することを更に含む、請求項15に記載の処理回路の作動方法。
【請求項18】
算された前記相対位置は、前記ハンドル位置追跡トランスデューサと挿入された前記交換式ヘッドの前記ヘッド位置追跡トランスデューサとの間の計算された距離を含み、前記識別することは、少なくとも計算された前記距離に応答して前記複数種の交換式ヘッドのうちのどの交換式ヘッドが前記ハンドルに挿入されたかを識別することを含む、請求項15に記載の処理回路の作動方法。
【請求項19】
前記ハンドルは、前記複数種の交換式ヘッドを挿入するための複数の回転位置を含み、計算された前記相対位置は、前記ハンドル位置追跡トランスデューサに対する挿入された前記交換式ヘッドの前記ヘッド位置追跡トランスデューサの計算された配向を含み、前記識別することは、計算された前記距離及び計算された前記配向に応答して前記複数種の交換式ヘッドのうちのどの交換式ヘッドが前記ハンドルに挿入されたかを識別することを含む、請求項18に記載の処理回路の作動方法。
【請求項20】
前記ハンドルは、前記複数種の交換式ヘッドを回転させるための複数の回転位置を含み、計算された前記相対位置は、前記ハンドル位置追跡トランスデューサに対する挿入された前記交換式ヘッドの前記ヘッド位置追跡トランスデューサの計算された配向を含み、前記識別することは、計算された前記距離及び計算された前記配向に応答して前記複数種の交換式ヘッドのうちのどの交換式ヘッドが前記ハンドルに挿入されたかを識別することを含む、請求項18に記載の処理回路の作動方法。
【請求項21】
前記複数種の交換式ヘッドのそれぞれは少なくとも1つの切断要素を含む、請求項15に記載の処理回路の作動方法。
【請求項22】
前記医療器具は、生体被験者の身体部位に挿入されるように構成され、前記処理回路の作動方法は、
前記処理回路が、前記身体部位が位置する領域内に交番磁界を送信することであって、前記複数種の交換式ヘッドのそれぞれの前記ヘッド位置追跡トランスデューサは、少なくとも1つのコイルを含む、ことと、
前記処理回路が、前記少なくとも1つのコイルによって、送信された前記交番磁界の少なくとも一部を検出することと、を更に含む、請求項15に記載の処理回路の作動方法。
【請求項23】
前記複数種の交換式ヘッドのそれぞれの前記ヘッド位置追跡トランスデューサは、回路基板上に印刷された二軸トランスデューサである、請求項22に記載の処理回路の作動方法。
【請求項24】
前記医療器具は、生体被験者の身体部位に挿入されるように構成され、前記処理回路の作動方法は、
前記処理回路が、受信された前記信号の少なくとも一部に応答して、挿入された前記交換式ヘッドの位置を追跡することと、
前記処理回路が、追跡された前記位置並びに識別された挿入された前記交換式ヘッドの形状及び寸法に応答して、ディスプレイに、前記身体部位の少なくとも一部の表現と、前記身体部位内の前記医療器具の挿入された前記交換式ヘッドの少なくとも一部の表現と、を含む画像を表示することと、を更に含む、請求項15に記載の処理回路の作動方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は医療器具に関し、具体的には医療器具の識別に関するが、これに限定されない。
【背景技術】
【0002】
医療器具の自動識別は、当該技術分野において既知である。例えば、米国特許第9,622,824号(Goldbach)は、ナビゲートされる機器を識別するために医療用ナビゲーションシステムを使用するための方法を記載しており、この器具は、剛性本体を形成する複数のマーカを有する基準アレイを含み、マーカの互いに対する位置は、特定の器具のための特徴的な配置としてナビゲーションシステム中で予め知られていない。方法は、他のマーカに対する各マーカの距離を測定することと、割当可能なマーカアレイとして測定された距離を有するマーカの空間的配置を識別することと、割当可能なマーカアレイを器具に割り当てることと、割り当てられたマーカアレイに基づいて器具を識別することと、を含む。
【0003】
Weeseらの米国特許第9,393,079号は、X線撮像システムによって生成された投影画像の評価のための方法及び画像処理システムを記載しており、この画像は、カテーテル又はガイドワイヤなどの所与の一連の介入器具の様々な器具を示し得る。器具は、その構成が対応する器具に特有となるようにマーカを装備する。好ましくは、3つのマーカが直線上に配置され、これらの間の距離の比は対応する器具に特有である。次いで、画像処理システムは、所与の投影内に存在する器具を識別し、上記の器具に対応するユーザのための機能を提供することができる。更に、その器具のマーカ構成が事前に知られている場合は、システムを用いて投影画像内の対象の器具の位置を特定することができる。
【0004】
Hartmannらの米国特許出願公開第2008/0200927号は、ナビゲーションシステムで使用される部材を識別するための方法及び装置を記載している。ナビゲーションシステムは、入力を介して器具の識別を判定することができる。器具がナビゲーションシステムのフィールド又はアセンブリに導入されると、入力は実質的に自動となり得る。
【0005】
Verardらの米国特許第8,600,478号は、読取機付近の外科用器具に関する識別及び選択された情報を判定するためのシステム及び装置を記載している。情報は、選択された時間に情報を読取機に送信するように動作可能な部材に記憶することができる。情報は、ナビゲーションシステム内で使用されて、患者に対する器具のナビゲーションを支援することができる。
【0006】
Govariらの米国特許公開第2007/0080682号は、第1の表面に実装可能なパッケージ内に第1の磁気抵抗磁界センサを含むセンサアセンブリを記載しており、これは、センサの空間的配向に対してそれぞれ異なる第1及び第2の軸上に投影された磁界の第1及び第2の構成要素を測定し、かつ測定された第1及び第2の構成要素を示す第1の位置信号を生成する。第2の表面に実装可能なパッケージ内の第2の磁気抵抗磁界センサは、センサの空間的配向に対して少なくとも第3の軸上に投影された磁界の少なくとも第3の構成要素を測定し、測定された第3の構成要素を示す第2の位置信号を生成する。基材アセンブリは、第1の磁界センサを第1の空間的配向に配向し、第2の磁界センサを第2の空間配向に配向し、それにより、第3の軸は、第1及び第2の軸を含む平面外に配向されている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一実施形態によれば、医療器具追跡システムであって、ハンドルと、ハンドルへの個々の挿入のための様々な剛性の交換式ヘッドと、を含む医療器具であって、ハンドルは、その上に配置されたハンドル位置追跡トランスデューサを有し、交換式ヘッドのうちの様々なそれぞれの交換式ヘッドが、その上に配置される様々に位置決めされたそれぞれのヘッド位置追跡トランスデューサを有し、そのため、交換式ヘッドのうちの様々なそれぞれの交換式ヘッドがハンドル内に挿入されると、様々なそれぞれのヘッド位置追跡トランスデューサが、ハンドル位置追跡トランスデューサに対する様々なそれぞれの位置を画定する、医療器具と、処理回路であって、ハンドル位置追跡トランスデューサ、及びハンドルに挿入された交換式ヘッドのうちのそれぞれの交換式ヘッドのそれぞれのヘッド位置追跡トランスデューサによって生成された信号を受信し、受信された信号に応答して、ハンドル位置追跡トランスデューサと挿入された交換式ヘッドのヘッド位置追跡トランスデューサとの間の相対位置を計算し、計算された相対位置に応答して、交換式ヘッドのうちのどの交換式ヘッドがハンドル内に挿入されたかを識別するように構成された、処理回路と、を備える医療器具追跡システムが提供される。
【0008】
更に、本開示の一実施形態によれば、交換式ヘッドは、ヘッド形状又はヘッド寸法のうち少なくともいずれか1つ以上に関して互いに異なる。
【0009】
なお更に本開示の一実施形態によれば、処理回路は、計算された相対位置に応答して、挿入された交換式ヘッドがハンドル内に正しく挿入されたか否かを検出するように構成されている。
【0010】
加えて、本開示の一実施形態によれば、計算された相対位置は、ハンドル位置追跡トランスデューサと挿入された交換式ヘッドのヘッド位置追跡トランスデューサとの間の計算された距離を含み、処理回路は、少なくとも計算された距離に応答して交換式ヘッドのうちのどの交換式ヘッドがハンドルに挿入されたかを識別するように構成されている。
【0011】
更に、本開示の一実施形態によれば、ハンドルは、様々な剛性の交換式ヘッドを挿入するための複数の回転位置を含み、計算された相対位置は、ハンドル位置追跡トランスデューサに対する挿入された交換式ヘッドのヘッド位置追跡トランスデューサの計算された配向を含み、処理回路は、計算された距離及び計算された配向に応答して交換式ヘッドのうちのどの交換式ヘッドがハンドルに挿入されたかを識別するように構成されている。
【0012】
更に、本開示の一実施形態によれば、様々な剛性の交換式ヘッドを回転させるための複数の回転位置を含み、計算された相対位置は、ハンドル位置追跡トランスデューサに対する挿入された交換式ヘッドのヘッド位置追跡トランスデューサの計算された配向を含み、処理回路は、計算された距離及び計算された配向に応答して交換式ヘッドのうちのどの交換式ヘッドがハンドルに挿入されたかを識別するように構成されている。
【0013】
なお更に、本開示の一実施形態によれば、交換式ヘッドのそれぞれは少なくとも1つの切断要素を含む。
【0014】
更に、本開示の一実施形態によれば、医療器具は、生体被験者の身体部位に挿入されるように構成され、システムは、身体部位が位置する領域内に交番磁界を送信するように構成された少なくとも1つの磁界放射器を有する位置特定パッドを更に備え、交換式ヘッドのそれぞれのヘッド位置追跡トランスデューサは、送信された交番磁界の少なくとも一部を検出するように構成された少なくとも1つのコイルを含む。
【0015】
更に、本開示の一実施形態によれば、交換式ヘッドのそれぞれのヘッド位置追跡トランスデューサは、回路基板上に印刷された二軸トランスデューサである。
【0016】
更に、本開示の一実施形態によれば、医療器具は、生体被験者の身体部位に挿入されるように構成され、システムはディスプレイを更に含み、処理回路は、受信された信号の少なくとも一部に応答して挿入された交換式ヘッドの位置を追跡し、追跡された位置並びに識別された挿入された交換式ヘッドの形状及び寸法に応答して、ディスプレイに、身体部位の少なくとも一部の表現と、身体部位内の医療器具の挿入された交換式ヘッドの少なくとも一部の表現と、を含む画像を表示するように構成されている。
【0017】
本開示の別の実施形態によれば、医療器具追跡システムであって、ハンドルと、ハンドルへの個々の挿入のための様々な剛性の交換式ヘッドと、を含む医療器具であって、ハンドルは、その上に配置されたハンドル位置追跡トランスデューサを有し、交換式ヘッドのうちの様々なそれぞれの交換式ヘッドが、その上に配置される様々に位置決めされたそれぞれのヘッド位置追跡トランスデューサを有し、そのため、交換式ヘッドのうちの様々なそれぞれの交換式ヘッドがハンドル内に挿入されると、様々なそれぞれのヘッド位置追跡トランスデューサが、ハンドル位置追跡トランスデューサに対する様々なそれぞれの位置を画定する、医療器具と、処理回路であって、ハンドル位置追跡トランスデューサ、及びハンドルに挿入された交換式ヘッドのうちのそれぞれの交換式ヘッドのそれぞれのヘッド位置追跡トランスデューサによって生成された信号を受信し、受信された信号に応答して、ハンドル位置追跡トランスデューサと挿入された交換式ヘッドのヘッド位置追跡トランスデューサとの間の相対位置を計算し、ユーザ入力装置を介して、挿入された交換式ヘッドのユーザ識別情報を受信し、挿入された交換式ヘッドのユーザ識別情報を計算された相対位置と関連付け、その結果、新しい計算された相対位置が計算された相対位置の所与の許容差内にあることに応答して、挿入された交換式ヘッドがハンドルに再挿入されたことを今後識別するのを可能にするように構成された、処理回路と、を備える医療器具追跡システムが更に提供される。
【0018】
なお更に本開示の一実施形態によれば、計算された相対位置は、ハンドル位置追跡トランスデューサと挿入された交換式ヘッドのヘッド位置追跡トランスデューサとの間の計算された距離を含み、処理回路は、挿入された交換式ヘッドのユーザ識別情報を計算された距離と関連付け、その結果、少なくとも新しい計算された距離が計算された距離の所与の許容差内にあることに応答して、挿入された交換式ヘッドがハンドルに再挿入されたことを今後識別するのを可能にするように構成されている。
【0019】
更に、本開示の一実施形態によれば、ハンドルは、様々な剛性の交換式ヘッドを挿入するための複数の回転位置を含み、計算された相対位置は、ハンドル位置追跡トランスデューサに対する挿入された交換式ヘッドのヘッド位置追跡トランスデューサの計算された配向を含み、処理回路は、挿入された交換式ヘッドのユーザ識別情報を計算された距離及び計算された配向と関連付け、その結果、新しい計算された距離及び新しい計算された配向が計算された距離及び計算された配向それぞれの少なくとも1つの所与の許容差内にあることに応答して、挿入された交換式ヘッドがハンドルに再挿入されたことを今後識別するのを可能にするように構成されている。
【0020】
更に、本開示の一実施形態によれば、ハンドルは、様々な剛性の交換式ヘッドを回転させるための複数の回転位置を含み、計算された相対位置は、ハンドル位置追跡トランスデューサに対する挿入された交換式ヘッドのヘッド位置追跡トランスデューサの計算された配向を含み、処理回路は、挿入された交換式ヘッドのユーザ識別情報を計算された距離及び計算された配向と関連付け、その結果、新しい計算された距離及び新しい計算された配向が計算された距離及び計算された配向それぞれの少なくとも1つの所与の許容差内にあることに応答して、挿入された交換式ヘッドがハンドルに再挿入されたこと今後識別するのを可能にするように構成されている。
【0021】
本開示の更に別の実施形態によれば、医療器具を用いた医療処置のための方法であって、医療器具は、ハンドルと、ハンドルへの個々の挿入のための様々な剛性の交換式ヘッドと、を含み、ハンドルは、その上に配置されたハンドル位置追跡トランスデューサを有し、交換式ヘッドのうちの様々なそれぞれの交換式ヘッドが、その上に配置される様々に位置決めされたそれぞれのヘッド位置追跡トランスデューサを有し、そのため、交換式ヘッドのうちの様々なそれぞれの交換式ヘッドがハンドル内に挿入されると、様々なそれぞれのヘッド位置追跡トランスデューサが、ハンドル位置追跡トランスデューサに対する様々なそれぞれの位置を画定し、方法は、ハンドル位置追跡トランスデューサ、及びハンドルに挿入された交換式ヘッドのうちのそれぞれの交換式ヘッドのそれぞれのヘッド位置追跡トランスデューサによって生成された信号を受信することと、受信された信号に応答して、ハンドル位置追跡トランスデューサと挿入された交換式ヘッドのヘッド位置追跡トランスデューサとの間の相対位置を計算することと、計算された相対位置に応答して、交換式ヘッドのうちのどの交換式ヘッドがハンドル内に挿入されたかを識別することと、を含む医療機器を用いる医療処置のための方法が更に提供される。
【0022】
更に、本開示の一実施形態によれば、交換式ヘッドは、ヘッド形状又はヘッド寸法のうち少なくともいずれか1つ以上に関して互いに異なる。
【0023】
なお更に本開示の一実施形態によれば、方法は、計算された相対位置に応答して、挿入された交換式ヘッドがハンドル内に正しく挿入されたか否かを検出することを更に含む。
【0024】
加えて、本開示の一実施形態によれば、計算された相対位置は、ハンドル位置追跡トランスデューサと挿入された交換式ヘッドのヘッド位置追跡トランスデューサとの間の計算された距離を含み、識別することは、少なくとも計算された距離に応答して交換式ヘッドのうちのどの交換式ヘッドがハンドルに挿入されたかを識別することを含む。
【0025】
更に、本開示の一実施形態によれば、ハンドルは、様々な剛性の交換式ヘッドを挿入するための複数の回転位置を含み、計算された相対位置は、ハンドル位置追跡トランスデューサに対する挿入された交換式ヘッドのヘッド位置追跡トランスデューサの計算された配向を含み、識別することは、計算された距離及び計算された配向に応答して交換式ヘッドのうちのどの交換式ヘッドがハンドルに挿入されたかを識別することを含む。
【0026】
更に、本開示の一実施形態によれば、ハンドルは、様々な剛性の交換式ヘッドを回転させるための複数の回転位置を含み、計算された相対位置は、ハンドル位置追跡トランスデューサに対する挿入された交換式ヘッドのヘッド位置追跡トランスデューサの計算された配向を含み、識別することは、計算された距離及び計算された配向に応答して交換式ヘッドのうちのどの交換式ヘッドがハンドルに挿入されたかを識別することを含む。
【0027】
なお更に、本開示の一実施形態によれば、交換式ヘッドのそれぞれは少なくとも1つの切断要素を含む。
【0028】
更に、本開示の一実施形態によれば、医療器具は、生体被験者の身体部位に挿入されるように構成され、方法は、身体部位が位置する領域内に交番磁界を送信することであって、交換式ヘッドのそれぞれのヘッド位置追跡トランスデューサは、少なくとも1つのコイルを含む、ことと、少なくとも1つのコイルによって送信された交番磁界の少なくとも一部を検出することと、を更に含む。
【0029】
更に、本開示の一実施形態によれば、交換式ヘッドのそれぞれのヘッド位置追跡トランスデューサは、回路基板上に印刷された二軸トランスデューサである。
【0030】
更に、本開示の一実施形態によれば、医療器具は、生体被験者の身体部位に挿入されるように構成され、方法は、受信された信号の少なくとも一部に応答して、挿入された交換式ヘッドの位置を追跡することと、追跡された位置並びに識別された挿入された交換式ヘッドの形状及び寸法に応答して、ディスプレイに、身体部位の少なくとも一部の表現と、身体部位内の医療器具の挿入された交換式ヘッドの少なくとも一部の表現と、を含む画像を表示することと、を更に含む。
【図面の簡単な説明】
【0031】
本発明は、添付の図面と併せると、以下の詳細な説明から理解されよう。
図1】本発明の一実施形態による、医療処置システムの概略図である。
図2】本発明の一実施形態による、医療処置システムで使用される磁界放射アセンブリの概略図である。
図3図1のシステムで使用するための医療器具の概略図である。
図4図3の医療器具のハンドル及び交換式ヘッドを示す。
図5図3の医療器具のハンドル及び交換式ヘッド上に配設されたトランスデューサを示す。
図6図5の医療器具の較正方法における例示的な工程を含むフローチャートである。
図7図1の医療処置システムの動作方法における例示的な工程を含むフローチャートである。
図8図1の医療処置システムによって表示された、身体部位及び挿入された交換式ヘッドの表現の画像の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
概論
いくつかの医療器具は、複数の交換式剛性ヘッドを有するハンドルを含み得る。様々な交換式剛性ヘッドは、様々な機能を実行するように、及び/又は様々な身体部位にアクセスするように、様々な大きさ及び/又は形状であってもよい。そのような一実施例では、剛性ヘッドは、生体被験者の身体部位内の組織を除去するために、回転ブレード及び/又は回転バーなどの少なくとも1つの切断要素をその遠位端に含んでもよい。剛性ヘッドのうちいくつかは概ね直線状であってもよく、他のものは湾曲部分を含んでもよい。
【0033】
いくつかの医療器具は、ヘッドが多くの回転位置のうちの1つでハンドルに挿入されることを可能にし得る。加えて、又は代替的に、いくつかの医療器具は、挿入されたヘッドを複数の回転位置へと回転させることができる。このような状況では、医師が身体部位内の回転情報を含む医療器具のヘッドを正確にナビゲートすることは困難であり得る。医療器具のハンドルの遠位先端上の位置追跡センサを使用しても、ヘッドの回転位置に関する有用な情報が提供されない場合がある。加えて、ハンドルからヘッドの遠位先端までに相当な距離が存在する場合があり、角度位置の誤差が距離の誤差を構成する。加えて、ヘッドが金属ヘッドである場合、ヘッドからの金属干渉が読み取り値を更に誤らせる場合がある。ヘッド上に大型の複雑なセンサ、並びにコントローラ(EEPROMなど)を配置することも、コントローラ構成要素及びワイヤのための余地が存在しないため、困難であり得る。
【0034】
加えて、ヘッドの回転位置が因子ではない場合であっても、ナビゲーションには、ヘッドのうちどのヘッドが現在医療器具に挿入されているかの知識が必要となる場合がある。医師は、どのヘッドがナビゲーションシステムと共に使用されているかを手動で登録することができる。しかしながら、医療処置の間にヘッドは複数回交換される場合があり、どのヘッドがナビゲーションシステムと共に使用されているかを手動で登録するのは時間を要し、かつエラーを起こしやすい。
【0035】
本発明の実施形態は、ハンドルと、ハンドルへの個々の挿入のための様々な剛性の交換式ヘッドと、を有する医療器具を含む。交換式ヘッドは、ほんの一例として、形状及び/又はヘッド寸法及び/又は機能が互いに異なっていてもよい。いくつかの実施形態では、ヘッドの少なくとも一部は、ほんの一例として、少なくとも1つの切断要素を含んでもよい。
【0036】
ハンドルは、その上に配置されたハンドル位置追跡トランスデューサを有する。交換式ヘッドのそれぞれは、その上に配置されたヘッド位置追跡トランスデューサを有する。ヘッド位置追跡トランスデューサは、交換式ヘッド上に戦略的に配置され、その結果、各交換式ヘッドが個々にハンドルに挿入されると、交換式ヘッドがハンドルに挿入された回転位置に関わらず、また挿入された交換式ヘッドが回転された回転位置に関わらず、ハンドル位置追跡トランスデューサと挿入された交換式ヘッドのヘッド位置追跡トランスデューサとの間の相対位置が挿入された交換式ヘッドを一意的に識別する。
【0037】
したがって、交換式ヘッドのうちの様々なそれぞれの交換式ヘッドが、その上に配置される様々に位置決めされたそれぞれのヘッド位置追跡トランスデューサを有し、そのため、交換式ヘッドのうちの様々なそれぞれの交換式ヘッドがハンドル内に挿入されると、様々なそれぞれのヘッド位置追跡トランスデューサが、ハンドル位置追跡トランスデューサに対する様々なそれぞれの位置を画定する。換言すれば、ハンドルに挿入されたときの1つのヘッドは、そのヘッド位置追跡トランスデューサとハンドル位置追跡トランスデューサとの間の特定の相対位置(又は複数の位置)と関連付けられ、一方で、ハンドルに挿入されたときの別のヘッドは、そのヘッド位置追跡トランスデューサとハンドル位置追跡トランスデューサとの間の異なる相対位置(又は複数の位置)と関連付けられる。
【0038】
様々なヘッドの様々な相対位置は、較正段階で計算され得る。次いで、計算された相対位置(複数可)は、今後の参照のために、ルックアップテーブルなどの中で関連するヘッドにリンクされ得る。このようにして、以下でより詳細に記載されるように、続いて様々な相対位置を使用して、ヘッドのうちのどれがハンドルに挿入されるかを識別することができる。
【0039】
各ヘッド位置追跡トランスデューサは、対応するヘッドの回転を含む位置及び向きを追跡し得る二軸トランスデューサ(例えば、2つの直交する巻きコイルを含む)であってもよい。二軸トランスデューサは、ヘッドに取り付けるためにプリント回路基板(PCB)上に印刷されていてもよい。ヘッドがハンドルに対して固定されるいくつかの実施形態では、単軸トランスデューサが使用されていてもよい。いくつかの実施形態では、ハンドル位置追跡トランスデューサは、ほんの一例として、二重又は三軸トランスデューサであってもよい。
【0040】
PCBトランスデューサを使用するいくつかの利点が存在する。第1に、PCBトランスデューサは金属干渉に悩まされない。第2に、PCBは、ヘッド上に非常に正確な配向で配置され得る。第3に、PCBトランスデューサは、巻きコイルではないが、標準的なプリントコイルであるため、各PCBは実質的に同じ磁気感度を有する。したがって、上記の利点に基づいて、PCBトランスデューサは一般的に較正を必要とせず、したがって、一般的に過剰に嵩高であるためヘッド上に配設することのできないコントローラ(例えば、EEPROM)を必要としない。
【0041】
処理回路は、ハンドル位置追跡トランスデューサ及びハンドルに挿入された交換式ヘッドのヘッド位置追跡トランスデューサによって生成された信号を受信する。処理回路は、受信された信号に応答して、ハンドル位置追跡トランスデューサと挿入された交換式ヘッドのヘッド位置追跡トランスデューサとの間の相対位置(距離及び/又は向きを含み得る)を計算する。次いで、処理回路は、較正段階中に計算された、計算された相対位置及びデータに応答して、交換式ヘッドのうちのどの交換式ヘッドがハンドル内に挿入されるかを識別する。計算された相対位置は、計算された相対位置が、較正データから計算された相対位置のうちの1つと十分に相関するか否かに基づいて、挿入された交換式ヘッドがハンドル内に正しく挿入されたか否かを検出することにも使用することができる。
【0042】
挿入された交換式ヘッドの位置は、ハンドル位置追跡トランスデューサ及び/又は挿入されたヘッドのヘッド位置追跡トランスデューサから受信された信号の少なくとも一部に応答して追跡され得る。追跡された位置並びに識別された挿入された交換式ヘッドの形状及び寸法に応答して、ディスプレイに、身体部位の少なくとも一部の表現と、身体部位内の医療器具の挿入された交換式ヘッドの少なくとも一部の表現と、を含む画像が表示され得る。
【0043】
システムの説明
参照により本明細書に援用される文書は本出願の一体部分とみなされるべきであり、いずれかの用語が、それらの援用された文書内で、本明細書で明示的又は暗示的に行われる定義と相反するように定義される場合を除き、本明細書における定義のみが考慮されるべきである。
【0044】
ここで図面を参照すると、本発明の一実施形態による、医療処置システム20の概略図である図1と、システム20で使用される磁界放射アセンブリ位置特定パッド24の概略図である図2と、が参照される。医療処置システム20は、典型的には、患者22の鼻洞又は別の身体部位(脳など)の侵襲的及び/又は調査的処置中に使用される。
【0045】
処置のために、磁界放射アセンブリ24は、例えば、患者が座っている(又は横たわっている)椅子25(又はベッド)にアセンブリ24を固定することによって、患者22のヘッドの後ろ及び/又は周りに配置されてもよい。描写される例における磁界放射アセンブリ24は、馬蹄形のフレームに固定された5つの磁界放射器26を備え、フレームは、磁界放射器26が患者22の頭部を囲むように患者22の下又は周りに配置される。あるいは、より少数の又はより多数の放射器26が、様々な異なる構成で使用されてもよい。磁界放射器26は、磁界放射アセンブリ24に近接して身体部位が位置し、かつ患者22のヘッドを含む領域30内に対応する周波数で交番磁界を放射するように構成されている。
【0046】
交番磁界は、位置追跡トランスデューサ32及び位置追跡トランスデューサ36内で信号を誘発する。位置追跡トランスデューサ32は、医療器具28の位置を追跡するために医療器具28上に配置されて示されている。位置追跡トランスデューサ36は、磁界放射アセンブリ24に対する患者の移動を相殺するために、患者22の位置を追跡するため(例えば、患者22の頭部の位置を追跡するため)、患者22上に(例えば、患者22の額又は任意の他の適切な身体部位上)に配置して示されている。ほんの一例として、医療器具28は、身体部位に挿入するためのプローブ、内視鏡、及び/又はENTツール、吸引ツール、マイクロデブリーダ、又はシェーバなどの外科用ツールのうちの任意の1つ以上を含んでもよい。
【0047】
医療器具28の遠位端の位置及び患者22の位置は、追跡サブシステムを使用して追跡することができ、追跡サブシステムは、遠位端に取り付けられた位置追跡トランスデューサ32及び位置追跡トランスデューサ36の位置及び配向座標をそれぞれ追跡する。位置追跡トランスデューサ32、36は、トランスデューサ32、36の位置を示す信号をそれぞれ出力するように構成されている。信号は、医療器具28の遠位端の位置及び患者22の位置を経時的に追跡するために、処理回路38上で動作する追跡サブシステムによって処理される。追跡サブシステムが磁気追跡サブシステムである実施形態では、位置追跡トランスデューサ32及び/又は位置追跡トランスデューサ36は、図5を参照してより詳細に説明される少なくとも1つのコイルを含む。その他の実施形態では、追跡サブシステムは、複数のヘッド表面電極(例えば、位置追跡トランスデューサ36の複数のインスタンス)を使用して、医療器具28の少なくとも1つの電極(位置追跡トランスデューサ32に含まれる)によって放出された信号に基づき医療器具28の位置を追跡する、電気ベースの追跡サブシステムであってもよい。追跡サブシステムは、例えば、位置追跡トランスデューサ32が少なくとも1つの超音波トランスデューサを含む超音波ベースの追跡システムであるがこれらに限定されない任意の好適な位置追跡サブシステムを用いて実装され得る。追跡サブシステムを使用して、医師54は、以下により詳細に記載される身体部位内で医療器具28の遠位端を前進させる。
【0048】
いくつかの実施形態では、医療器具28は、医療器具28を操作するように構成されたロボットアーム40に取り付けられ、またこれによって保持されている。ロボットアーム40は、ロボットアーム40の動きを制御して医療器具28を操作するように構成された複数のロボット関節を含む。他の実施形態では、医療器具28は、医師54によって保持及び操作されている。
【0049】
下記で更に詳細に説明するとおり、位置追跡トランスデューサ32は医療器具28に取り付けられ、位置追跡トランスデューサ32の位置及び向きを決定することによって、患者22(生体被験者)の身体部位に可逆的に挿入することが可能な医療器具28の遠位端34(又は他の位置)の位置及び向きを追跡することが可能になる。
【0050】
同様に、位置追跡トランスデューサ36の位置及び向きを決定することにより、患者22の一部(例えば頭部)の位置及び向きを追跡することが可能になる。位置追跡トランスデューサ36は、患者22の額上に配置されるものとして図1に示されている。位置追跡トランスデューサ36は、患者22の位置/動きを追跡するために、患者22の任意の他の適切な身体部位に配置されていてもよい。
【0051】
磁界放射器26などの磁界放射器を用いたシステムは、患者に挿入されたエンティティの追跡を目的としたものであり、参照により本明細書中に組み込まれているGovariらの米国特許出願公開第2016/0007842号に記載されている。更に、Biosense Webster(33 Technology Drive,Irvine,CA 92618 USA)製のCarto(登録商標)システムは、磁界によって照射される領域内のコイルの位置及び向きを見つけるために、本明細書に記載されるのと同様の追跡システムを使用する。
【0052】
ロボットアーム40は、一般に、それ自体のロボット座標系を有する。ロボット座標系は磁界放射器26の磁気座標系と位置合わせされ、又はその逆も然りである。ロボット座標系と磁気座標系との位置合わせは、例えば、ロボットアーム40、又はロボットアーム40に取り付けられた医療器具28を、磁界放射器26の既知の1つ以上の位置、例えば、磁界放射アセンブリ24上の位置に、又は位置追跡トランスデューサ36に、若しくは患者22上の1つ以上の他の既知の位置に移動させることによって実行することができる。ロボット座標系と磁気座標系との位置合わせが実行されると、ロボットアーム40を正しく操作するために、磁気座標系の位置をロボット座標系に変換することができる。
【0053】
放射器26を含むシステム20の要素は、1つ以上のメモリと通信する処理ユニットを含む処理回路38により制御することができる。典型的には、これらの要素はケーブルによって処理回路38に接続されていてもよく、例えば、放射器26はケーブル58によって処理回路38に接続されていてもよい。あるいは又は更に、この要素は、処理回路38に無線接続されていてもよい。処理回路38は、典型的にはキーパッド、及び/又はマウス若しくはトラックボールなどのポインティングデバイスが挙げられる動作制御装置51を備えるコンソール50内に取り付けられてもよい。コンソール50は、医療器具28の近位端52などの医療処置システム20の他の要素にも接続する。医師54は、動作制御装置51を使用して、処置を実施しながら処理回路38と相互作用し、処理回路38は、システム20によって生成された結果をディスプレイ56上に提示することができる。
【0054】
いくつかの実施形態では、医療処置を実施する前に、患者22のCT画像が取得されている。CT画像は、その後の検索のために処理回路38によってメモリ(図示せず)内に記憶されている。図1では、ディスプレイ56が、医師54が身体部位内で医療器具28を誘導するための補助として使用することのできる以前のCTスキャン(又は他の適切なスキャン)の様々なビュー59を表示している様子が示されている。ディスプレイ画面56は、医療器具28のカメラ(図示せず)によって捕捉された画像61も示す。図7及び図8を参照してより詳細に説明されるように、CT画像は、医療器具28の表現がディスプレイ56上でCT画像と共に表示され得るように、磁気座標系と位置合わせされ得る。
【0055】
実際には、処理回路38のこれらの機能の一部又は全てを、単一の物理的構成要素内に組み込むか、あるいは複数の物理的構成要素を使用して実装することが可能である。これらの物理的構成要素は、ハードワイヤード装置又はプログラマブル装置、あるいはこれら2つの組み合わせを備えてもよい。いくつかの実施形態では、処理回路の機能の少なくともいくつかは、適切なソフトウェアの制御下でプログラム可能なプロセッサによって実行されていてもよい。このソフトウェアは、例えばネットワークを介して電子的形態で装置にダウンロードされていてもよい。あるいは又は更に、このソフトウェアは、光学的メモリ、磁気的メモリ、又は電子的メモリなどの有形の非一時的なコンピュータ可読媒体に記憶されていてもよい。
【0056】
ここで、図1のシステム20で使用するための医療器具28の概略図である図3を参照する。医療器具28は、複数の様々な剛性の交換式ヘッド64が個別に可逆的に挿入可能であるハンドル62を含む。図3は、ハンドル62に挿入された交換式ヘッド64のうちの1つを示す。交換式ヘッド64のうち他のものは図4に示され、これらについては以下で説明する。図3に示される医療器具28は更に灌注管又は排液管66を含む。
【0057】
図3に示す医療器具28は、医療器具28に追加されている任意の位置追跡トランスデューサの前に示されている。下記で図5を参照しながら説明されるように、実際に、いくつかの実施形態では、医療器具28は、位置トランスデューサ又はセンサなしで販売され、位置追跡トランスデューサが適切な位置に追加された既製品の医療器具を用いて実装されていてもよい。例えば、位置トランスデューサなしで利用可能なS120ハンドピース及びBien Air(登録商標)の交換式の再利用可能なブレードを、以下で説明される医療器具28を提供するように適合させてもよい。他の実施形態では、医療器具28は、一体型の位置追跡トランスデューサを備えた専用の医療器具として実装されていてもよい。
【0058】
ここで図4を参照すると、図4は、図3の医療器具28のハンドル62及び複数の様々な交換式ヘッド64を示す。図4に示されるハンドル62及び交換式ヘッド64もまた、位置追跡トランスデューサなしで示されている。交換式ヘッド64は、ヘッド形状及び/又はヘッド寸法に関して互いに異なる。
【0059】
各交換式ヘッド64は、ハンドル62のソケット70に挿入されるプラスチック近位端68を含む。ハンドル62のソケット70は、様々な剛性の交換式ヘッド64を挿入するための複数の回転位置を含む。例えば、S120ハンドピースを用いて、再利用可能なブレードが8つの異なる回転位置に挿入され得る。いくつかの実施形態では、交換式ヘッド64は、単一の回転位置でソケット70内に挿入されていてもよい。
【0060】
ハンドル62は、様々な剛性の交換式ヘッド64を回転させるための複数の回転位置を含む。したがって、交換式ヘッド64のうちの1つがソケット70内に挿入されると、挿入された交換式ヘッド64は、回転調節コグホイール72を使用して複数の回転位置に回転され得る。他の実施形態では、挿入された交換式ヘッド64は、別の位置に回転することができない。
【0061】
図4の実施例では、交換式ヘッド64のそれぞれは、遠位端76を有する細長いシャフト74を備えて実装され、これは、細長いシャフト74の遠位端76に配設された少なくとも1つの切断要素78を含む。切断要素(複数可)78は、シェービングバー(例えば、粗面の円筒形状又は球形状要素)、若しくは細長いシャフト74内で回転するシェービングブレード、又は任意の他の好適な切断要素を含み得る。
【0062】
ここで図5を参照すると、図5は、図3の医療器具28のハンドル62及び交換式ヘッド64上に配設されたトランスデューサ80、82を示す。ハンドル62は、その上に配置されたハンドル位置追跡トランスデューサ80を有する。ハンドル位置追跡トランスデューサ80は、ハンドル62の位置及び向き(回転を含む)を検出するために使用され得る二重又は三軸トランスデューサを含んでもよい。いくつかの実施形態では、ハンドル位置追跡トランスデューサ80は、少なくとも1つのコイル、例えば2つ又は3つの直交して配置されたコイルを含んでもよい。
【0063】
各交換式ヘッド64は、交換式ヘッド64の細長いシャフト74の遠位端76でその上に配設されたヘッド位置追跡トランスデューサ82を含む。ヘッド位置追跡トランスデューサ82は、細長いシャフト74及び切断要素(複数可)78から電気的に絶縁されている。ヘッド位置追跡トランスデューサ82から延在するワイヤは、例えば、粘着テープ75を使用して細長いシャフト74に固定されている。
【0064】
いくつかの実施形態では、各交換式ヘッド64のヘッド位置追跡トランスデューサ82は、少なくとも1つのコイルを含んでもよい。各交換式ヘッド64のヘッド位置追跡トランスデューサ82は、その交換式ヘッド64の位置及び向き(回転を含む)を検出するために使用することができる二軸トランスデューサ(例えば、2つの直交して配置されたコイルを含む)を含んでもよい。ヘッド位置追跡トランスデューサ82は、1つ又は2つのプリント回路基板上に印刷されていてもよい。例えば、2つのコイルが、コイルのそれぞれが他方のコイルと直交するように、細長いシャフト74の遠位端76に接続された1つ又は2つのプリント回路基板上に印刷されていてもよい。コイルをプリント回路基板上に印刷することで、巻きコイルを使用するよりもコンパクトかつより標準的なトランスデューサが提供される。コイルは、電気絶縁材料でコーティングされていてもよい。
【0065】
ハンドル位置追跡トランスデューサ80及び各交換式ヘッド64のヘッド位置追跡トランスデューサ82は、磁界放射器26(図2)の送信された交番磁界の少なくとも一部を検出するように構成されている。
【0066】
細長いシャフト74の少なくとも一部は、細長いシャフト74を身体部位に挿入する前に、プラスチック製の生体適合性スリーブ内に配設されていてもよい。いくつかの実施形態では、スリーブは、細長いシャフト74を、プラスチック近位端68からヘッド位置追跡トランスデューサ82を含むヘッド位置追跡トランスデューサ82まで被覆することができる。
【0067】
ヘッド位置追跡トランスデューサ82は、交換式ヘッド64上に戦略的に配置され、その結果、各交換式ヘッド64が個々にハンドル62に挿入されると、交換式ヘッド64がハンドル62に挿入された回転位置に関わらず、また交換式ヘッド64が回転された回転位置に関わらず、ハンドル位置追跡トランスデューサ80と挿入された交換式ヘッド64のヘッド位置追跡トランスデューサ82との間の相対位置が挿入された交換式ヘッド64を一意的に識別する。相対位置は、(i)ハンドル位置追跡トランスデューサ80とヘッド位置追跡トランスデューサ82のうちの1つとの間の距離D、及び/又は(ii)ハンドル位置追跡トランスデューサ80とヘッド位置追跡トランスデューサ82のうちの1つとの間の相対的な向き(回転を含んでも含まなくてもよい)を含み得る。
【0068】
したがって、交換式ヘッド64のうちの様々なそれぞれの交換式ヘッド64が、その上に(対応するヘッド64の遠位端76上に)配置される、様々に位置決めされた対応するヘッド位置追跡トランスデューサ82を有し、そのため、交換式ヘッド64のうちの様々なそれぞれの交換式ヘッド64がハンドル62内に挿入されると、様々なそれぞれのヘッド位置追跡トランスデューサ82が、ハンドル位置追跡トランスデューサ80に対する様々なそれぞれの位置を画定する。
【0069】
ここで、図5の医療器具28の較正方法における例示的な工程を含むフローチャート90である図6を参照する。図5も参照する。交換式ヘッド64のうちの1つがハンドル62に挿入される(ブロック92)。処理回路38は、ユーザ入力装置(例えば、動作制御装置51(図1))を介して、挿入された交換式64ヘッドのユーザ識別情報を受信する(ブロック94)ように構成されている。
【0070】
処理回路38(図1)は、ハンドル位置追跡トランスデューサ80、及びハンドル62に挿入された交換式ヘッド64のうちのそれぞれの交換式ヘッド64のそれぞれのヘッド位置追跡トランスデューサ82によって生成された信号を受信する(ブロック96)ように構成されている。処理回路38は、受信された信号に応答して、ハンドル位置追跡トランスデューサ80と挿入された交換式ヘッド64のヘッド位置追跡トランスデューサ82との間の相対位置を計算する(ブロック98)ように構成されている。計算された相対位置は、(i)ハンドル位置追跡トランスデューサ80と挿入された交換式ヘッド64のヘッド位置追跡トランスデューサ82との間の計算された距離D、及び/又は(ii)ハンドル位置追跡トランスデューサ80と挿入された交換式ヘッド64のヘッド位置追跡トランスデューサ82との間の計算された相対的な向き(回転を含んでも含まなくてもよい)を含み得る。
【0071】
処理回路38は、挿入された交換式ヘッド64のユーザ識別情報を計算された相対位置(例えば計算された距離及び/又は計算された相対的な向き)と関連付け(ブロック100)、その結果、新しい計算された相対位置(例えば、新しい計算された距離及び/又は新しい計算された相対的な向き)が計算された相対位置(例えば、計算された距離及び/又は計算された相対的な向き)の所与の許容差内にあるに応答して、挿入された交換式ヘッド64がハンドルに再挿入されたことを今後識別するのを可能にするように構成されている。所与の許容差は任意の好適な値であってもよく、例えば、所与の許容差は、0.1mm~5mmの範囲内、及び/又は最大5%又は10%の角度配向許容度であってもよい。
【0072】
判定ブロック102において、処理回路38は、交換式ヘッド64を挿入すべき又は挿入された交換式ヘッド64を回転すべき別の回転位置が存在するか否かをユーザにたずねる質問をディスプレイ56に表示する。ユーザは、動作制御装置51を介して処理回路38が受信するための応答を提供する。ユーザが、別の回転位置が存在すると応答する場合(分岐104)、ユーザは、挿入された交換式ヘッド64を新しい回転位置に回転させ(ブロック106)、方法はブロック96の工程を継続する。挿入された交換式ヘッド64がハンドル62に対して自由に回転され得る場合、ユーザは、ブロック102の工程で表示された質問の応答に対してこれを示して、次いで、挿入された交換式ヘッド64の様々な回転位置に対してブロック96~100の工程が繰り返される間、挿入された交換式ヘッド64を連続的に回転させることができる。ユーザが、これ以上の回転位置は存在しないと応答する場合(分岐108)、処理回路38は、ディスプレイ56に質問を表示して、較正されるべき交換式ヘッド64がこれ以上存在するか否かをユーザにたずねる質問を表示する(ブロック110)。ユーザは質問に応答する。これ以上の較正されるべき交換式ヘッド64が存在する場合(分岐112)、現在のヘッドが除去され(ブロック114)、新しい交換式ヘッド64がブロック92の工程で挿入され、フローチャート90の工程が上述したように続く。較正すべき交換式ヘッド64がこれ以上存在しない場合(分岐116)、方法は終了する(ブロック118)。
【0073】
上記の較正方法は、ハンドル位置追跡トランスデューサ80と挿入された交換式ヘッド64のヘッド位置追跡トランスデューサ82との間の計算された相対位置が、ハンドル位置追跡トランスデューサ80と交換式ヘッド64のうちの別の交換式ヘッド64のヘッド位置追跡トランスデューサ82との間の以前に計算された相対位置と同じであるか、又はその所与の許容差内にあるか否かを確認するための追加の工程を含んでもよい。計算された相対位置が、ハンドル位置追跡トランスデューサ80と交換式ヘッド64のうちの別の交換式ヘッド64のヘッド位置追跡トランスデューサ82との間の以前に計算された相対位置と同じであるか、又はその所与の許容差内にある場合、処理回路38は、ヘッド位置追跡トランスデューサ82の現在の配置を変更すべきであることをユーザに知らせるメッセージをディスプレイ56に表示することができる。
【0074】
較正データは、図7を参照して以下で説明されるシステム20の動作中における後の使用のためにテーブルに保存されている。
【0075】
ここで、図1の医療処置システム20の動作方法における例示的な工程を含むフローチャート120である図7を参照する。図5も参照する。医師54は、交換式ヘッド64のうちの1つをハンドル62に挿入する(ブロック122)。処理回路38(図1)は、ハンドル位置追跡トランスデューサ80、及びハンドルに挿入された交換式ヘッド64のうちのそれぞれの交換式ヘッド64のそれぞれのヘッド位置追跡トランスデューサ82によって生成された信号を受信する(ブロック124)ように構成されている。処理回路38は、受信された信号に応答して、ハンドル位置追跡トランスデューサ80と挿入された交換式ヘッド64のヘッド位置追跡トランスデューサ82との間の相対位置(例えば距離及び/又は向き)を計算する(ブロック126)ように構成されている。処理回路38は、計算された相対位置(例えば、距離及び/又は向き)に応答して交換式ヘッド64のうちどの交換式ヘッドがハンドルに挿入されているか、かつ任意で、計算された相対位置に応答して交換式ヘッド64がハンドル62内に正しく挿入されたか否かを識別する(ブロック128)ように構成されている。ブロック128の工程は、以下に記載される副工程を含む。
【0076】
処理回路38は、計算された相対位置を、テーブル内の記憶された相対位置及び関連する交換式ヘッド64の値と比較する(ブロック130)ように構成されている。判定ブロック132において、処理回路38は、テーブルが、計算された相対位置の所与の許容差内にある値を含むか否かを判定する。テーブル中の計算された相対位置の所与の許容差内に値が存在しない場合(分岐134)、処理回路38は、交換式ヘッド64が認識されていないか、又はハンドル62に正しく挿入されていないことを示すメッセージをディスプレイ56に表示することができる(ブロック136)。次いで、処理はブロック122の工程を継続する。
【0077】
テーブル中の計算された相対位置の所与の許容差内に値が存在する場合(分岐138)、交換式ヘッド64はテーブル内の値に関連付けられた交換式ヘッド64として識別され(ブロック140)、挿入された交換式ヘッド64は、ハンドル62に正しく挿入されていると識別されている。
【0078】
処理回路38は、受信された信号の少なくとも一部に応答して挿入された交換式ヘッド64の位置を追跡する(ブロック142)ように構成されている。挿入された交換式ヘッド64の位置を追跡するために使用される信号は、ハンドル位置追跡トランスデューサ80から受信された信号、及び/又は挿入された交換式ヘッド64のヘッド位置追跡トランスデューサ82から受信された信号に基づき得る。交換式ヘッド64が、例えばコグホイール72(図4)を使用して自由に回転され得る場合、挿入された交換式ヘッド64の位置は、一般的に、少なくとも挿入されたヘッド64のヘッド位置追跡トランスデューサ82から受信された信号に基づいて追跡されている。
【0079】
ここで図8を参照すると、図8は、図1の医療処置システム20によって表示された、身体部位の表現148及び挿入された交換式ヘッド64の表現150の画像146の概略図である。図5及び図7も参照する。処理回路38は、追跡された位置並びに識別された挿入された交換式ヘッド64の形状及び寸法に応答して、身体部位の少なくとも一部の表現148と、身体部位内の医療器具28の挿入された交換式ヘッド64の少なくとも一部の表現150と、を含む画像146をディスプレイ56(図1)に表示する(ブロック144)ように構成されている。交換式ヘッド64は剛性であるため、挿入された交換式ヘッド64の表現150は、挿入された交換式ヘッド64の単一点の位置、並びに識別された挿入された交換式ヘッド64の既知の形状及び寸法に基づいて表示され得る。切断要素(複数可)78もまた、表現150上のインジケータ152を使用して示されてもよい。
【0080】
本発明の様々に異なる特徴が、明確性のために複数の別個の実施形態の文脈において記載されているが、これらが単一の実施形態中に組み合わせて提供されてもよい。逆に、簡潔にするために単一の実施形態の文脈において記載されている本発明の様々な特徴が、別々に又は任意の適切な部分的組み合わせとして提供されてもよい。
【0081】
上に記載される実施形態は、例として引用されており、本発明は、上に特に図示及び記載されたものによって限定されない。むしろ、本発明の範囲は、上に記載される様々な特徴の組み合わせ及び副組み合わせの両方、並びに前述の記載を読むと当業者が思い付くであろう先行技術に開示されていないその変形及び修正を含む。
【0082】
〔実施の態様〕
(1) 医療器具追跡システムであって、
ハンドルと、前記ハンドルへの個々の挿入のための様々な剛性の交換式ヘッドと、を含む医療器具であって、前記ハンドルは、その上に配置されたハンドル位置追跡トランスデューサを有し、前記交換式ヘッドのうちの様々なそれぞれの交換式ヘッドが、その上に配置される様々に位置決めされたそれぞれのヘッド位置追跡トランスデューサを有し、そのため、前記交換式ヘッドのうちの前記様々なそれぞれの交換式ヘッドが前記ハンドル内に挿入されると、前記様々なそれぞれのヘッド位置追跡トランスデューサが、前記ハンドル位置追跡トランスデューサに対する様々なそれぞれの位置を画定する、医療器具と、
処理回路であって、
前記ハンドル位置追跡トランスデューサ、及び前記ハンドルに挿入された前記交換式ヘッドのうちのそれぞれの交換式ヘッドの前記それぞれのヘッド位置追跡トランスデューサによって生成された信号を受信し、
受信された前記信号に応答して、前記ハンドル位置追跡トランスデューサと挿入された前記交換式ヘッドの前記ヘッド位置追跡トランスデューサとの間の相対位置を計算し、
計算された前記相対位置に応答して、前記交換式ヘッドのうちのどの交換式ヘッドが前記ハンドル内に挿入されたかを識別するように構成された、処理回路と、を備える医療器具追跡システム。
(2) 前記交換式ヘッドは、ヘッド形状又はヘッド寸法のうち少なくともいずれか1つ以上に関して互いに異なる、実施態様1に記載のシステム。
(3) 前記処理回路は、前記計算された相対位置に応答して、前記挿入された交換式ヘッドが前記ハンドル内に正しく挿入されたか否かを検出するように構成されている、実施態様1に記載のシステム。
(4) 前記計算された相対位置は、前記ハンドル位置追跡トランスデューサと前記挿入された交換式ヘッドの前記ヘッド位置追跡トランスデューサとの間の計算された距離を含み、前記処理回路は、少なくとも前記計算された距離に応答して前記交換式ヘッドのうちのどの交換式ヘッドが前記ハンドルに挿入されたかを識別するように構成されている、実施態様1に記載のシステム。
(5) 前記ハンドルは、前記様々な剛性の交換式ヘッドを挿入するための複数の回転位置を含み、前記計算された相対位置は、前記ハンドル位置追跡トランスデューサに対する前記挿入された交換式ヘッドの前記ヘッド位置追跡トランスデューサの計算された配向を含み、前記処理回路は、前記計算された距離及び前記計算された配向に応答して前記交換式ヘッドのうちのどの交換式ヘッドが前記ハンドルに挿入されたかを識別するように構成されている、実施態様4に記載のシステム。
【0083】
(6) 前記ハンドルは、前記様々な剛性の交換式ヘッドを回転させるための複数の回転位置を含み、前記計算された相対位置は、前記ハンドル位置追跡トランスデューサに対する前記挿入された交換式ヘッドの前記ヘッド位置追跡トランスデューサの計算された配向を含み、前記処理回路は、前記計算された距離及び前記計算された配向に応答して前記交換式ヘッドのうちのどの交換式ヘッドが前記ハンドルに挿入されたかを識別するように構成されている、実施態様4に記載のシステム。
(7) 前記交換式ヘッドのそれぞれは少なくとも1つの切断要素を含む、実施態様1に記載のシステム。
(8) 前記医療器具は、生体被験者の身体部位に挿入されるように構成され、前記システムは、前記身体部位が位置する領域内に交番磁界を送信するように構成された少なくとも1つの磁界放射器を有する位置特定パッドを更に備え、前記交換式ヘッドのそれぞれの前記ヘッド位置追跡トランスデューサは、送信された前記交番磁界の少なくとも一部を検出するように構成された少なくとも1つのコイルを含む、実施態様1に記載のシステム。
(9) 前記交換式ヘッドのそれぞれの前記ヘッド位置追跡トランスデューサは、回路基板上に印刷された二軸トランスデューサである、実施態様8に記載のシステム。
(10) 前記医療器具は、生体被験者の身体部位に挿入されるように構成され、前記システムはディスプレイを更に備え、前記処理回路は、
前記受信された信号の少なくとも一部に応答して、前記挿入された交換式ヘッドの位置を追跡し、かつ、
追跡された前記位置並びに識別された前記挿入された交換式ヘッドの形状及び寸法に応答して、前記ディスプレイに、前記身体部位の少なくとも一部の表現と、前記身体部位内の前記医療器具の前記挿入された交換式ヘッドの少なくとも一部の表現と、を含む画像を表示するように構成されている、実施態様1に記載のシステム。
【0084】
(11) 医療器具追跡システムであって、
ハンドルと、前記ハンドルへの個々の挿入のための様々な剛性の交換式ヘッドと、を含む医療器具であって、前記ハンドルは、その上に配置されたハンドル位置追跡トランスデューサを有し、前記交換式ヘッドのうちの様々なそれぞれの交換式ヘッドが、その上に配置される様々に位置決めされたそれぞれのヘッド位置追跡トランスデューサを有し、そのため、前記交換式ヘッドのうちの前記様々なそれぞれの交換式ヘッドが前記ハンドル内に挿入されると、前記様々なそれぞれのヘッド位置追跡トランスデューサが、前記ハンドル位置追跡トランスデューサに対する様々なそれぞれの位置を画定する、医療器具と、
処理回路であって、
前記ハンドル位置追跡トランスデューサ、及び前記ハンドルに挿入された前記交換式ヘッドのうちのそれぞれの交換式ヘッドの前記それぞれのヘッド位置追跡トランスデューサによって生成された信号を受信し、
受信された前記信号に応答して、前記ハンドル位置追跡トランスデューサと挿入された前記交換式ヘッドの前記ヘッド位置追跡トランスデューサとの間の相対位置を計算し、
ユーザ入力装置を介して、前記挿入された交換式ヘッドのユーザ識別情報を受信し、
前記挿入された交換式ヘッドの前記ユーザ識別情報を計算された前記相対位置と関連付け、その結果、新しい計算された相対位置が前記計算された相対位置の所与の許容差内にあることに応答して、前記挿入された交換式ヘッドが前記ハンドルに再挿入されたことを今後識別するのを可能にするように構成された、処理回路と、を備える医療器具追跡システム。
(12) 前記計算された相対位置は、前記ハンドル位置追跡トランスデューサと前記挿入された交換式ヘッドの前記ヘッド位置追跡トランスデューサとの間の計算された距離を含み、前記処理回路は、前記挿入された交換式ヘッドの前記ユーザ識別情報を前記計算された距離と関連付け、その結果、少なくとも新しい計算された距離が前記計算された距離の所与の許容差内にあることに応答して、前記挿入された交換式ヘッドが前記ハンドルに再挿入されたことを今後識別するのを可能にするように構成されている、実施態様11に記載のシステム。
(13) 前記ハンドルは、前記様々な剛性の交換式ヘッドを挿入するための複数の回転位置を含み、前記計算された相対位置は、前記ハンドル位置追跡トランスデューサに対する前記挿入された交換式ヘッドの前記ヘッド位置追跡トランスデューサの計算された配向を含み、前記処理回路は、前記挿入された交換式ヘッドの前記ユーザ識別情報を前記計算された距離及び前記計算された配向と関連付け、その結果、新しい計算された距離及び新しい計算された配向が前記計算された距離及び前記計算された配向それぞれの少なくとも1つの所与の許容差内にあることに応答して、前記挿入された交換式ヘッドが前記ハンドルに再挿入されたことを今後識別するのを可能にするように構成されている、実施態様12に記載のシステム。
(14) 前記ハンドルは、前記様々な剛性の交換式ヘッドを回転させるための複数の回転位置を含み、前記計算された相対位置は、前記ハンドル位置追跡トランスデューサに対する前記挿入された交換式ヘッドの前記ヘッド位置追跡トランスデューサの計算された配向を含み、前記処理回路は、前記挿入された交換式ヘッドの前記ユーザ識別情報を前記計算された距離及び前記計算された配向と関連付け、その結果、新しい計算された距離及び新しい計算された配向が前記計算された距離及び前記計算された配向それぞれの少なくとも1つの所与の許容差内にあることに応答して、前記挿入された交換式ヘッドが前記ハンドルに再挿入されたことを今後識別するのを可能にするように構成されている、実施態様12に記載のシステム。
(15) 医療器具を用いた医療処置のための方法であって、前記医療器具は、ハンドルと、前記ハンドルへの個々の挿入のための様々な剛性の交換式ヘッドと、を含み、前記ハンドルは、その上に配置されたハンドル位置追跡トランスデューサを有し、前記交換式ヘッドのうちの様々なそれぞれの交換式ヘッドが、その上に配置される様々に位置決めされたそれぞれのヘッド位置追跡トランスデューサを有し、そのため、前記交換式ヘッドのうちの前記様々なそれぞれの交換式ヘッドが前記ハンドル内に挿入されると、前記様々なそれぞれのヘッド位置追跡トランスデューサが、前記ハンドル位置追跡トランスデューサに対する様々なそれぞれの位置を画定し、前記方法は、
前記ハンドル位置追跡トランスデューサ、及び前記ハンドルに挿入された前記交換式ヘッドのうちのそれぞれの交換式ヘッドの前記それぞれのヘッド位置追跡トランスデューサによって生成された信号を受信することと、
受信された前記信号に応答して、前記ハンドル位置追跡トランスデューサと挿入された前記交換式ヘッドの前記ヘッド位置追跡トランスデューサとの間の相対位置を計算することと、
計算された前記相対位置に応答して、前記交換式ヘッドのうちのどの交換式ヘッドが前記ハンドル内に挿入されたかを識別することと、を含む、方法。
【0085】
(16) 前記交換式ヘッドは、ヘッド形状又はヘッド寸法のうち少なくともいずれか1つ以上に関して互いに異なる、実施態様15に記載の方法。
(17) 前記計算された相対位置に応答して、前記挿入された交換式ヘッドが前記ハンドル内に正しく挿入されたか否かを検出することを更に含む、実施態様15に記載の方法。
(18) 前記計算された相対位置は、前記ハンドル位置追跡トランスデューサと前記挿入された交換式ヘッドの前記ヘッド位置追跡トランスデューサとの間の計算された距離を含み、前記識別することは、少なくとも前記計算された距離に応答して前記交換式ヘッドのうちのどの交換式ヘッドが前記ハンドルに挿入されたかを識別することを含む、実施態様15に記載の方法。
(19) 前記ハンドルは、前記様々な剛性の交換式ヘッドを挿入するための複数の回転位置を含み、前記計算された相対位置は、前記ハンドル位置追跡トランスデューサに対する前記挿入された交換式ヘッドの前記ヘッド位置追跡トランスデューサの計算された配向を含み、前記識別することは、前記計算された距離及び前記計算された配向に応答して前記交換式ヘッドのうちのどの交換式ヘッドが前記ハンドルに挿入されたかを識別することを含む、実施態様18に記載の方法。
(20) 前記ハンドルは、前記様々な剛性の交換式ヘッドを回転させるための複数の回転位置を含み、前記計算された相対位置は、前記ハンドル位置追跡トランスデューサに対する前記挿入された交換式ヘッドの前記ヘッド位置追跡トランスデューサの計算された配向を含み、前記識別することは、前記計算された距離及び前記計算された配向に応答して前記交換式ヘッドのうちのどの交換式ヘッドが前記ハンドルに挿入されたかを識別することを含む、実施態様18に記載の方法。
【0086】
(21) 前記交換式ヘッドのそれぞれは少なくとも1つの切断要素を含む、実施態様15に記載の方法。
(22) 前記医療器具は、生体被験者の身体部位に挿入されるように構成され、前記方法は、
前記身体部位が位置する領域内に交番磁界を送信することであって、前記交換式ヘッドのそれぞれの前記ヘッド位置追跡トランスデューサは、少なくとも1つのコイルを含む、ことと、
前記少なくとも1つのコイルによって、送信された前記交番磁界の少なくとも一部を検出することと、を更に含む、実施態様15に記載の方法。
(23) 前記交換式ヘッドのそれぞれの前記ヘッド位置追跡トランスデューサは、回路基板上に印刷された二軸トランスデューサである、実施態様22に記載の方法。
(24) 前記医療器具は、生体被験者の身体部位に挿入されるように構成され、前記方法は、
前記受信された信号の少なくとも一部に応答して、前記挿入された交換式ヘッドの位置を追跡することと、
追跡された前記位置並びに識別された前記挿入された交換式ヘッドの形状及び寸法に応答して、ディスプレイに、前記身体部位の少なくとも一部の表現と、前記身体部位内の前記医療器具の前記挿入された交換式ヘッドの少なくとも一部の表現と、を含む画像を表示することと、を更に含む、実施態様15に記載の方法。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8