(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-07
(45)【発行日】2024-05-15
(54)【発明の名称】調整可能な重量体組立体を有するゴルフクラブ
(51)【国際特許分類】
A63B 53/06 20150101AFI20240508BHJP
A63B 60/04 20150101ALI20240508BHJP
A63B 102/32 20150101ALN20240508BHJP
【FI】
A63B53/06 B
A63B60/04
A63B53/06 C
A63B102:32
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020074245
(22)【出願日】2020-04-17
【審査請求日】2023-03-22
(32)【優先日】2019-04-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-08-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-12-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-04-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516368128
【氏名又は名称】アクシネット・カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】サン・イ
(72)【発明者】
【氏名】トーマス・オーリン・ベネット
(72)【発明者】
【氏名】スティーヴン・エス・マーフィー
(72)【発明者】
【氏名】リチャード・エル・クレッグホーン
(72)【発明者】
【氏名】ピーター・ラーセン
(72)【発明者】
【氏名】リチャード・サンチェス
(72)【発明者】
【氏名】ステファニー・ラットレル
(72)【発明者】
【氏名】リュウイチ・スギマエ
(72)【発明者】
【氏名】ミッチェル・イー・バック
(72)【発明者】
【氏名】タイロン・ノースカット
(72)【発明者】
【氏名】タケシ・ケイシー・フナキ
【審査官】槙 俊秋
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第09259627(US,B1)
【文献】米国特許第09289660(US,B1)
【文献】米国特許第09364728(US,B1)
【文献】米国特許第09623302(US,B1)
【文献】米国特許第09694256(US,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 53/00-53/14
A63B 49/00-51/16
A63B 55/00-60/64
A63B 102/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
・本体であって、
-下側縁部及び反対側にある上側縁部を備える打面と、
-前記下側縁部から延在するソールと、
-前記上側縁部から延在するクラウンと、
を備え、
前記打面、前記ソール及び前記クラウンのうちの1以上が、当該本体の外面を画成する、本体と;
・前記外面内に形成された凹状チャネル
であって、1以上のチャンバを備える凹状チャネルと;
・重量体組立体であって、
-前記凹状チャネル内に少なくとも部分的に配設された1以上の重量体と、
-前記凹状チャネルを少なくとも部分的に覆うように延在するカバー
であって、1以上の突出部を備えるカバーと、
-前記カバーを前記本体に連結する固定具であって、1以上の前記重量体を前記カバーによって間接的にのみ前記凹状チャネル内に保持するように構成された、固定具と、
を備える、重量体組立体と、
を備えるゴルフクラブヘッドであって、
前記重量体組立体が、少なくともロック解除構成とロック構成との間で位置付け可能であり、
前記重量体組立体が前記ロック解除構成にあると、前記カバーの少なくとも一部が、前記凹状チャネルから外へ上昇し、1以上の前記重量体が、前記凹状チャネル内で選択的にスライド可能であり、
前記重量体組立体が前記ロック構成にあると、前記カバーが、前記凹状チャネル内に配設され、1以上の前記重量体が、前記凹状チャネル内に固定され、
かつ、1以上の前記突出部が1以上の前記チャンバに係合しており、
前記重量体組立体が、前記ロック解除構成及び前記ロック構成双方で前記本体に連結されていることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項2】
前記凹状チャネルが、1以上の前記重量体がスライド可能である軌道部を画成し、前記固定具が、前記軌道部から位置ズレしていることを特徴とする請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項3】
1以上の前記突出部が、ほぼ筒状であり、1以上の筒状の前記突出部が、前記固定具に対してほぼ平行であることを特徴とする請求項
2に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項4】
前記凹状チャネルが、前記凹状チャネル内へ突出する1以上のカムを備え、
前記カバーが、1以上の対応する切欠部を備え、
前記重量体組立体が前記ロック解除構成にあると、前記カバーの少なくとも一部が、1以上の前記カムで支持されており、
前記重量体組立体がロック構成にあると、1以上の前記カムが、1以上の前記切欠部内に少なくとも部分的に受けられていることを特徴とする請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項5】
前記凹状チャネルが、当該凹状チャネル内へ突出する1以上の座部を備え、
前記カバーが、1以上の対応する刻目部を備え、
前記重量体組立体が前記ロック構成にあると、1以上の前記座部が、1以上の前記刻目部と係合することを特徴とする請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項6】
1以上の前記座部が、少なくとも1つの傾斜面を備え、
少なくとも1つの前記傾斜面が、前記固定具に対してほぼ平行であることを特徴とする請求項
5に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項7】
・本体であって、
-下側縁部及び反対側にある上側縁部を備える打面と、
-前記下側縁部から延在するソールと、
-前記上側縁部から延在するクラウンと、
を備え、
前記打面、前記ソール及び前記クラウンのうちの1以上が、当該本体の外面を画成する、本体と;
・前記外面内に形成された凹状チャネルと;
・重量体組立体であって、
-前記凹状チャネル内に少なくとも部分的に配設された重量体と、
-前記凹状チャネルを少なくとも部分的に覆うように延在するカバーと、
-前記カバーを前記本体に連結する固定具であって、
固定具軸を画成し、前記カバーによって間接的にのみ前記重量体を前記凹状チャネル内に保持するように構成された、固定具と、
を備える重量体組立体と、
を備えるゴルフクラブヘッドであって、
前記重量体組立体
のカバーが、少なくとも3つの構成、すなわち、
前記カバーが前記凹状チャネル内に少なくとも部分的に配設され、それにより、前記重量体が前記凹状チャネル内に固定される、第1構成と、
前記重量体が前記凹状チャネル内で選択的にスライド可能である、第2構成と、
前記カバーが前記凹状チャネルから少なくとも部分的に抜け出し、それにより、前記重量体が、当該ゴルフクラブヘッドから完全に取外し可能である、第3構成と、
の間で、
前記固定具軸を介し、かつ該固定具軸に沿って線形に、選択的に位置付け可能であり、
前記カバーが、前記3つの構成全てにおいて前記本体に連結されていることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項8】
前記凹状チャネルが、1以上のチャンバを備え、
前記カバーが、1以上の対応する突出部を備え、
1以上の前記突出部が、前記3つの構成全てにおいて、1以上の前記チャンバと係合することを特徴とする請求項
7に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項9】
1以上の前記突出部それぞれが、複数の可撓性腕部を備えることを特徴とする請求項
8に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項10】
1以上の前記突出部それぞれが、遠位端部に近接してかつ少なくとも1つのリブに配設された少なくとも1つの停止部を備えることを特徴とする請求項
8に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項11】
前記第2構成が、1以上の前記チャンバのうち対応する前記チャンバと係合する少なくとも1つの前記リブによって少なくとも部分的に画成されていることを特徴とする請求項
10に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項12】
前記第3構成が、1以上の前記チャンバのうち対応する前記チャンバと係合する少なくとも1つの前記停止部によって少なくとも部分的に画成されていることを特徴とする請求項
10に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項13】
・本体であって、
-下側縁部及び反対側にある上側縁部を備える打面と、
-前記下側縁部から延在するソールと、
-前記上側縁部から延在するクラウンと、
を備え、
前記打面、前記ソール及び前記クラウンのうちの1以上が、当該本体の外面を画成する、本体と;
・前記外面内に形成された凹状チャネル
であって、前記打面に隣接した第1側壁部および反対側にある第2側壁部を備え、前記第1側壁部が複数の窪部を有する凹状チャネルと;
・重量体組立体であって、
-前記凹状チャネル内に少なくとも部分的に配設された重量体
であって、位置表示器を備えた重量体と、
-前記凹状チャネルを少なくとも部分的に覆うように延在するカバーと、
-前記カバーを前記本体に連結する
ネジ山付固定具であって、前記カバーによって間接的にのみ前記重量体を前記凹状チャネル内に保持するように構成された、
ネジ山付固定具と、
を備える重量体組立体と、
を備えるゴルフクラブヘッドであって、
前記重量体が、前記カバーにスライド可能に係合しており、
前記カバーが、少なくとも、前記カバーが前記凹状チャネルから少なくとも部分的に抜け出し、前記重量体が前記凹状チャネル内で選択的にスライド可能である、ロック解除構成と、前記カバーが前記凹状チャネル内に少なくとも部分的に配設され、前記重量体が前記凹状チャネル内に固定された、ロック構成と、に位置付け可能であり、
前記複数の窪部は、前記カバーが前記ロック構成にあると、前記重量体の前記位置表示器を選択的に受けるよう構成されており、
前記重量体が、前記ロック解除構成と前記ロック構成との間で前記カバーと共に移動することを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項14】
棚部が、前記カバー内に画成されており、前記重量体の少なくとも一部を受けるように構成されていることを特徴とする請求項
13に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項15】
前記カバーが、外側面を備え、
前記棚部が、前記外側面に近接して配設された外壁部と反対側にある内壁部とによって少なくとも画成されており、
前記外壁部の幅が、前記内壁部の幅よりも大きいことを特徴とする請求項
14に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項16】
前記カバーが前記ロック構成にあると、前記重量体が、前記凹状チャネル内に完全に配設されることを特徴とする請求項
13に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項17】
前記カバーが、外側面を備え、
前記カバーが前記ロック構成にあると、前記カバーの前記外側面が、前記本体の前記外面と位置合わせすることを特徴とする請求項
13に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項18】
前記カバーが、外側面を備え、
前記重量体の少なくも一部が、前記ロック構成において、前記カバーの前記外側面と前記本体の前記外面との間で視認可能であることを特徴とする請求項
13に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項19】
前記カバーが、摩擦材料体を有する内面を備えることを特徴とする請求項
13に記載のゴルフクラブヘッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2019年4月18日出願の米国特許出願第16/387,859号の部分係属出願である2019年8月8日出願の米国特許出願第16/535,844号の部分係属出願である2019年12月9日出願の米国特許出願第16/708,255号の部分係属出願である2020年4月8日出願の米国特許出願第16/843,640号の優先権の利益を主張し、これら出願のすべてを参考として本明細書に組み込む。適切な範囲まで、本発明は、上記参照出願全ての利益及び優先権を主張する。
【背景技術】
【0002】
ゴルフクラブで打った後のゴルフボールの飛行特性は、ゴルフクラブのスイングにだけではなくゴルフクラブ自体にも依存する。例えば、フェイド、ドロー、打出角度、ボールスピン及び速度のようなゴルフボールの飛行特性は、ゴルフクラブの設計の影響を受ける。
ゴルフクラブの1以上の設計特質を調整することによって、ゴルフボールの飛行特性を改善し得、それにより、ゴルフクラブの性能を増加させる。いくつかの例において、ゴルフクラブのヘッドの重心(CG)及び/または慣性モーメント(MOI)を選択的な重量体の変位を通して調整することは、ゴルフボールの飛行特性に影響を与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、これら調整可能な重量体は、ゴルフクラブヘッドにしっかりと取り付けられかつ選択的に移動可能である必要がある。このように、ゴルフクラブヘッドのための調整可能な重量体組立体への改善が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一態様において、技術は、ゴルフクラブヘッドに関し、このゴルフクラブヘッドは:本体であって、下側縁部及び反対側にある上側縁部を有する打面と、下側縁部から延在するソールと、上側縁部から延在するクラウンと、を有し、打面、ソール及びクラウンのうちの1以上が、本体の外面を画成する、本体と;外面内に形成された凹状チャネルと;重量体組立体であって、凹状チャネル内に少なくとも部分的に配設された1以上の重量体と、凹状チャネルを少なくとも部分的に覆うように延在するカバーと、カバーを本体に連結する固定具であって、1以上の重量体をカバーによって間接的にのみ凹状チャネル内に保持するように構成された、固定具と、を有する、重量体組立体と、を有し、重量体組立体は、少なくともロック解除構成とロック構成との間で位置付け可能であり、重量体組立体がロック解除構成にあると、カバーの少なくとも一部は、凹状チャネルから外へ上昇し、1以上の重量体が、凹状チャネル内で選択的にスライド可能であり、重量体組立体がロック構成にあると、カバーは、凹状チャネル内に配設され、1以上の重量体が、凹状チャネル内に固定され、重量体組立体は、ロック解除構成及びロック構成双方で本体に連結されている。
【0005】
一例において、凹状チャネルは、1以上の重量体がスライド可能である軌道部を画成し、固定具は、軌道部から位置ズレしている。別の例において、凹状チャネルは、1以上のチャンバを有し、カバーは、1以上の対応する突出部を有し、重量体組立体がロック構成にあると、1以上の突出部は、1以上のチャンバ内に係合している。さらに別の例において、1以上の突出部は、ほぼ筒状であり、1以上の筒状の突出部は、固定具に対してほぼ平行である。依然として別の例において、凹状チャネルは、凹状チャネル内へ突出する1以上のカムを有し、カバーは、1以上の対応する切欠部を有し、重量体組立体がロック解除構成にあると、カバーの少なくとも一部は、1以上のカムで支持されており、重量体組立体がロック構成にあると、1以上のカムは、1以上の切欠部内に少なくとも部分的に受けられている。一例において、凹状チャネルは、凹状チャネル内へ突出する1以上の座部を有し、カバーは、1以上の対応する刻目部を有し、重量体組立体がロック構成にあると、1以上の座部は、1以上の刻目部と係合する。別の例において、1以上の座部は、少なくとも1つの傾斜面を有し、少なくとも1つの傾斜面は、固定具に対してほぼ平行である。
【0006】
別の態様において、本技術は、ゴルフクラブヘッドに関し、このゴルフクラブヘッドは:本体であって、下側縁部及び反対側にある上側縁部を有する打面と、下側縁部から延在するソールと、上側縁部から延在するクラウンと、を有し、打面、ソール及びクラウンのうちの1以上が、本体の外面を画成する、本体と;外面内に形成された凹状チャネルと;重量体組立体であって、凹状チャネル内に少なくとも部分的に配設された重量体と、凹状チャネルを少なくとも部分的に覆うように延在するカバーと、カバーを本体に連結する固定具であって、カバーによって間接的にのみ重量体を凹状チャネル内に保持するように構成された、固定具と、を有する重量体組立体と、を有し、重量体組立体は、少なくとも3つの構成、すなわち、カバーが凹状チャネル内に少なくとも部分的に配設され、それにより、重量体が凹状チャネル内に固定される、第1構成と、重量体が凹状チャネル内で選択的にスライド可能である、第2構成と、カバーが凹状チャネルから少なくとも部分的に抜け出し、それにより、重量体が、ゴルフクラブヘッドから完全に取外し可能である、第3構成と、の間で選択的に位置付け可能であり、カバーは、3つの構成全てにおいて本体に連結されている。
【0007】
一例において、凹状チャネルは、1以上のチャンバを有し、カバーは、1以上の対応する突出部を有し、1以上の突出部は、3つの構成全てにおいて、1以上のチャンバと係合する。別の例において、1以上の突出部それぞれは、複数の可撓性腕部を有する。さらに別の例において、1以上の突出部それぞれは、遠位端部に近接してかつ少なくとも1つのリブに配設された少なくとも1つの停止部を有する。依然としてさらに別の例において、第2構成は、1以上のチャンバのうち対応するチャンバと係合する少なくとも1つのリブによって少なくとも部分的に画成されている。一例において、第3構成が、1以上のチャンバのうち対応するチャンバと係合する少なくとも1つの停止部によって少なくとも部分的に画成されている。
【0008】
別の態様において、本技術は、ゴルフクラブヘッドに関し、このゴルフクラブヘッドは:本体であって、下側縁部及び反対側にある上側縁部を有する打面と、下側縁部から延在するソールと、上側縁部から延在するクラウンと、を有し、打面、ソール及びクラウンのうちの1以上が、本体の外面を画成する、本体と;外面内に形成された凹状チャネルと;重量体組立体であって、凹状チャネル内に少なくとも部分的に配設された重量体と、凹状チャネルを少なくとも部分的に覆うように延在するカバーと、カバーを本体に連結する固定具であって、カバーによって間接的にのみ重量体を凹状チャネル内に保持するように構成された、固定具と、を有する重量体組立体と、を有し、重量体は、カバーにスライド可能に係合しており、カバーは、少なくとも、カバーが凹状チャネルから少なくとも部分的に抜け出し、重量体が凹状チャネル内で選択的にスライド可能である、ロック解除構成と、カバーが凹状チャネル内に少なくとも部分的に配設され、重量体が凹状チャネル内に固定された、ロック構成と、に位置付け可能であり、重量体は、ロック解除構成とロック構成との間でカバーと共に移動する。
【0009】
一例において、棚部は、カバー内に画成されており、重量体の少なくとも一部を受けるように構成されている。別の例において、カバーは、外側面を有し、棚部は、外側面に近接して配設された外壁部と反対側にある内壁部とによって少なくとも画成されており、外壁部の幅は、内壁部の幅よりも大きい。依然として別の例において、カバーがロック構成にあると、重量体は、凹状チャネル内に完全に配設される。さらに別の例において、カバーは、外側面を有し、カバーがロック構成にあると、カバーの外側面は、本体の外面と位置合わせする。一例において、カバーは、外側面を有し、重量体の少なくも一部は、ロック構成において、カバーの外側面と本体の外面との間で視認可能である。別の例において、カバーは、摩擦材料体を有する内面を有する。
【0010】
この「課題を解決するための手段」は、「発明を実施するための形態」でさらに後述する簡素化した形態で概要の選択を導入するために提供されている。この「課題を解決するための手段」は、特許請求の範囲にある主題の重要な特徴及び必須の特徴を特定することを意図しておらず、特許請求の範囲にある主題の範囲を限定するために使用することも意図していない。
【0011】
以下の図面を参照しながら非限定的かつ非排他的な例を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】例示的な重量体組立体を有するゴルフクラブヘッドのソールを示す斜視図である。
【
図2】
図1における線2-2に沿って取ったゴルフクラブヘッドを示す横断面図であって、重量体組立体がロック構成にある、横断面図である。
【
図3】
図2の線3-3に沿って取った重量体組立体を示す横断面図である。
【
図4】
図1における線2-2に沿って取ったゴルフクラブヘッドを示す横断面図であって、重量体組立体がロック解除構成にある、横断面図である。
【
図5】
図4の線5-5に沿って取った重量体組立体を示す横断面図である。
【
図6】別の重量体組立体を有するゴルフクラブヘッドのソールを示す斜視図である。
【
図7】
図6の線7-7に沿って取った重量体組立体を示す横断面図である。
【
図8】別の重量体組立体を有するゴルフクラブヘッドを示す斜視図である。
【
図9】別の重量体組立体を有するゴルフクラブヘッドのソールを示す斜視図である。
【
図10】クラウンの一部を取り除いた
図9に示すゴルフクラブヘッドを示す頂面図である。
【
図11】
図9の線11-11に沿って取った重量体組立体を示す横断面図である。
【
図12】
図9の線12-12に沿って取った重量体組立体を示す横断面図である。
【
図14】別の重量体組立体を有するゴルフクラブヘッドのソールを示す斜視図である。
【
図15】
図14の線15-15に沿って取った重量体組立体を示す横断面図であって、重量体組立体を示す横断面図である。
【
図16】
図14の線16-16に沿って取った重量体組立体を示す横断面図である。
【
図17】
図14の線17-17に沿って取った重量体組立体を示す横断面図である。
【
図18】別の重量体組立体を有するゴルフクラブヘッドを示す分解斜視図である。
【
図19】
図18の線19-19に沿って取った重量体組立体を示す横断面図である。
【
図20】別の重量体組立体を示す部分断面斜視図である。
【
図21】
図20に示す重量体組立体を示す別の横断面図である。
【
図22】ロック構成にある別の重量体組立体を有するゴルフクラブヘッドのソールを示す斜視図である。
【
図23】
図22の線23-23に沿って取った重量体組立体を示す横断面図である。
【
図24】ロック解除構成にある
図22に示す重量体組立体を有するゴルフクラブヘッドのソールを示す斜視図である。
【
図25】
図24の線25-25に沿って取った重量体組立体を示す横断面図である。
【
図26】別の重量体組立体を有するゴルフクラブヘッドのソールを示す斜視図である。
【
図27】
図26の線27-27に沿って取った重量体組立体を示す横断面図である。
【
図28】別の重量体組立体を有するゴルフクラブヘッドのソールを示す分解斜視図である。
【
図30】別の重量体組立体を有するゴルフクラブヘッドのソールを示す斜視図である。
【
図31】
図30の線31-31に沿って取った重量体組立体を示す横断面図である。
【
図32】別の重量体組立体を有するゴルフクラブのソールを示す斜視図である。
【
図33】別の重量体組立体を有するゴルフクラブのソールを示す斜視図である。
【
図34】別の重量体組立体を有するゴルフクラブのソールを示す斜視図である。
【
図35】別の重量体組立体を有するゴルフクラブのソールを示す斜視図である。
【
図36】別の重量体組立体を有するゴルフクラブのソールを示す斜視図である。
【
図38】
図36の線38-38に沿って取った重量体組立体を示す横断面図である。
【
図39】
図36に示す重量体組立体のカバーを示す内面図である。
【
図40】
図36の線40-40に沿って取った重量体組立体であって重量体スライド構成にある重量体組立体を示す横断面図である。
【
図41】
図36の線40-40に沿って取った重量体組立体であって重量体取外構成にある重量体組立体を示す横断面図である。
【
図42】ロック構成にある別の重量体組立体を有するゴルフクラブのソールを示す斜視図である。
【
図43】ロック解除構成にある
図42に示す重量体組立体を有するゴルフクラブヘッドのソールを示す斜視図である。
【
図44】
図42の線44-44に沿って取った重量体組立体を有するゴルフクラブヘッドのソールを示す横断面図である。
【
図45】
図42の線44-44に沿って取った重量体組立体を示す部分断面斜視図である。
【
図46】別の重量体組立体を有するゴルフクラブヘッドを示す底面図である。
【
図47】
図46の線47-47に沿って取った重量体組立体を有するゴルフクラブヘッドを示す断面斜視図である。
【
図48】別のゴルフクラブヘッドを示す斜視図である。
【
図49】別の重量体組立体を有するゴルフクラブヘッドを示す底面図である。
【
図52】
図50に示す重量体組立体のカバーを示す頂面図である。
【
図53】
図50に示す重量体組立体のカバーを示す側面図である。
【
図54】別の重量体組立体を有するゴルフクラブヘッドを示す底面図である。
【
図55】
図54の線54-54に沿って取った重量体組立体を示す断面斜視図である。
【
図56】
図54の線54-54に沿って取ったカバーを示す横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本明細書で説明する技術は、フェアウェイメタル、ドライバーまたは他のゴルフクラブヘッドのようなゴルフクラブヘッドを意図しており、このゴルフクラブヘッドは、調整可能な重量体組立体を有する。ゴルフクラブヘッドの重量バランスを通して、ゴルフボールの飛行特性を改善し得、それにより、ゴルフクラブの性能を増加させる。本明細書で説明する例において、重量体組立体は、ゴルフクラブのヘッドのCG及び/またはMOIを選択的重量体の変位を通して調整できるようにし、フェイド、ドロー、打出角度、ボールスピン及び速度のようなゴルフボールの飛行特性に影響を与える。さらにまたはあるいは、重量体組立体は、ゴルフクラブヘッドのスイング重量を調整可能とする(例えば、ゴルフクラブヘッドの重量を増減する)ことができるようにする。
【0014】
例において、本技術は、ゴルフクラブヘッドにゴルフクラブに画成された凹状チャネルを設ける。スライド可能な重量体は、チャネル内に少なくとも部分的に配設されており、カバー及び固定具によってチャネル内に固定されている。カバーは、重量体をチャネル内に間接的に保持するように構成されており、それにより、固定具は、重量体と係合しない。この構成により、ゴルフクラブヘッドのCG及びMOIを細かく調節し得るように、重量体のサイズ、形状及び/または密度を調節できるようにする。また、カバーは、チャネル内での重量体の固定を増加させ、ゴルフクラブのスイング中における望まないガタツキまたは移動を低減するという追加の機能を有する。さらに、本明細書で説明する重量体組立体により、構成部材をクラブヘッドから完全に取り外す必要なく、重量体を迅速かつ容易に調整することを可能とする。これにより、クラブヘッドの調整中に構成部材をなくしたり誤って配置したりすることを低減する。一態様において、重量体は、カバーと係合し、それにより、2つの構成部材は、ゴルフクラブヘッドに対して共に移動し得る。また、重量体は、カバーに対して傾くことが制限され、それにより、チャネル内で重量体を拘束することを低減または防止する。
【0015】
図1は、例示的な重量体組立体104を有するゴルフクラブヘッド100のソール102を示す斜視図である。ゴルフクラブヘッド100は、本体106を有するメタルウッド型のゴルフクラブヘッドであり、この本体は、クラブヘッド100の前面に向けて位置し、(例えば
図8に示す)下縁部110及び上縁部112を有する打面108を有しており、これら下縁部及び上縁部それぞれは、クラブヘッド100のトウ114とヒール116との間で延在する。ソール102は、クラブヘッド100の底部側において下縁部110から延在しており、クラウン118は、クラブヘッド100の頂部において上縁部112から延在する。ソール102、打面108及びクラウン118は、共に連結されており、本体106の外面120に本体内に形成される内部キャビティ122(
図2参照)を画成する。ホーゼル124は、ヒール116に配設されており、シャフト(図示略)に連結するように構成されている。いくつかの例において、スカート126(
図8に示す)は、同様に、クラブヘッド100の一部を形成し得、クラウン118とソール102との間に位置する。いくつかの例において、かつ、本願のために、クラウン118は、依然として、スカート126を介して、ソール102に取り付けられるまたは連結されるとみなされ得る。さらに、本体106は、必要に応じてまたは望むなら、アイアン型のクラブヘッドまたはハイブリッド型のクラブヘッドのような任意の型のクラブヘッドを形成し得る。
【0016】
動作時において、ソール102は、全体として、クラブヘッド100をアドレス位置に置くとクラブヘッド100の下面を形成する。クラブヘッド100は、打面108で打つときにゴルフボール(図示略)の飛行特性に影響を与える重心(CG)及び慣性モーメント(MOI)を規定する。重量体組立体104は、クラブヘッド100に連結されており、それにより、クラブヘッド100のCG及び/またはMOIは、必要に応じてまたは望むように選択的に調整され得る。一例において、重量体組立体104は、移動可能な重量体128と、重量体128を所定位置に固定するように構成されたカバー130と、重量体組立体104をクラブヘッド100の1以上の他の部分に連結するための固定具132と、を有する。いくつかの例において、重量体128は、タングステンから形成され得る。例において、重量体128は、約2グラム以上約15グラム以下であり得る。いくつかの具体的な例において、重量体128は、約9グラムであり得る。
【0017】
細長い凹状チャネル134は、クラブヘッド100の外面120に形成されている。より具体的には、チャネル134は、ほぼ線形であり、クラブヘッド100のソール102に画成されている。他の例において、チャネル134は、必要に応じてまたは望むように、本体106の任意の他の場所(例えば、クラウン118またはスカート126)に画成され得る。チャネル134は、重量体128のうちの少なくとも一部を受けるように寸法付けられかつ形付けられており、それにより、重量体128は、チャネル内でスライド可能であり得る。一例において、チャネル134は、トウ114-ヒール116方向においてほぼ線形に延在しており、それにより、クラブヘッド100のCG及びMOIは、(重量体128を選択的に移動させることによって)フェイドまたはドローバイアスに関して調整され得る。チャネル134は、
図1に示すように、打面108の平面から角度方向で位置ズレされ得る。他の例において、チャネル134は、打面108に対してほぼ平行に延在し得る。一例において、固定具132は、チャネル134のヒール側に近接して位置付けられている。他の例において、固定具132は、チャネル134に対して任意の他の場所に位置付けられ得、重量体組立体104が本明細書で説明したように機能することができるようにする。例えば、
図26を参照して説明するように、チャネル134のほぼ中点において、または、チャネル134のトウ側に近接して位置付けられ得る。
【0018】
動作時においてかつ固定具132の使用を通して、カバー130は、本体106に連結されており、チャネル134を少なとも部分的に覆うように延在しており、それにより、重量体128をクラブヘッド100に対して選択的に固定する。また、カバー130は、チャネル134の少なくとも一部を覆っており、それにより、チャネル内に塵埃が溜まることを低減する。しかしながら、固定具132は、重量体128から分離しており、重量体128をクラブヘッド100に対して間接的に(例えば、カバー130を介して)のみ固定する。例において、固定具132及びカバー130は、カバー130との接触によってのみチャネル134内に重量体128を保持するように構成されており、それにより、固定具132は、重量体128と決して係合しない。本明細書で説明するように、固定具132が重量体128を間接的に保持すると、固定具132は、重量体128に決して直接係合せず、別個の構成部材(例えば、カバー130)は、クラブヘッド100に固定するために重量体128に直接係合する。
【0019】
カバー130は、固定具132を介して、クラブヘッド100から緩められ得または完全に取り外され得、重量体128がチャネル134内でスライドし、必要に応じてまたは望むようにCG及びMOIを選択的に調整できるようにする。重量体128が選択的移動可能であるので、重量体組立体104(例えば、固定具132、重量体128及びカバー130)は、重量体128の移動をできるようにしつつ、同様に、重量体128をクラブヘッド100のうちの1以上の部分に固定し、それにより、(例えば、クラブをスイングしている間における)望まない移動を低減するまたは防止する。固定具132を重量体128から分離することにより、重量体128のサイズ、形状及び/または密度は、クラブヘッド100のCG及びMOIをより細かく調節し得るように構成され得、それにより、ゴルフクラブヘッド100の性能を増加させる。重量体組立体104を以下でさらに説明する。
【0020】
図2は、
図1の線2-2に沿って取りかつロック構成136にある重量体組立体104を示すゴルフクラブヘッド100を示す横断面図である。
図3は、
図2の線3-3に沿って取った重量体組立体104を示す横断面図である。
図2及び
図3を共に参照すると、重量体組立体104がロック構成136にあると、カバー130は、チャネル134内に配設され、重量体128は、チャネル134内に固定され、それにより、移動を制限する。一例において、カバー130を本体106にロックするため、固定具132は、チャネル134のヒール端部内に位置付けられたナット138と螺合するネジ山付ボルトであり得る。いくつかの例において、ナット138は、本体106内に一体的に形成され得る。
【0021】
カバー130がロック構成136にあると、カバー130の外側面140は、本体106の外面120とほぼ位置合わせされる(例えば、面一にされる)。さらに、固定具132は、固定具軸142を画成する。例えば、固定具軸142は、平面146に対して所定角度144で配設され、この平面は、カバー130のうち固定具132に近接する外側面140に対して垂直である。角度144は、カバー130が本体106に対して移動し得る方向付けを画成する。角度144は、約0°(例えば、平面146と位置合わせされる)以上約88°以下であり得る。例えば、角度144は、約20°以上約50°以下であり得る。一例において、角度144は、約45°であり得る。
【0022】
例えば、単一の固定具132のみを使用してカバー130を本体106に連結し、固定具132は、重量体組立体104のヒール端部に位置付けられている。このように、カバー130の端部を本体106に接続するために、カバー130は、トウ端部から延在する1以上の突出部148を有し得る。突出部148は、チャネル134のトウ端部に画成された対応する1以上のチャンバ150内に受けられるように寸法付けられかつ形付けられている。重量体組立体104がロック構成136にあると、突出部148は、チャンバ150内に少なくとも部分的に受けられ、チャンバと係合する。固定具132とは反対側の位置においてカバー130を本体106に係合することによって、重量体128が固定具132から離間して位置付けられると、カバー130は、依然として、チャネル134内への重量体128の固定をできるようにし、ロック構成136にある重量体128の移動を低減するまたは防止する。例えば、突出部148は、カバー130のトウ-ヒール方向で延在しており、少なくとも1つの傾斜面152を有しており、この傾斜面152は、チャンバ150の対応する少なくとも1つの傾斜面154と摩擦係合する。いくつかの例において、傾斜面152、154は、固定具軸142とほぼ平行であり得る。他の例において、傾斜面152、154は、固定具軸142とは異なる角度(例えば、より急なまたはより緩い角度)に方向付けられ得る。またはあるいはさらに、突出部148及びチャンバ150は、トウ-ヒール方向に対してほぼ垂直に(例えば、
図2の紙面内へ及び紙面外へ)延在し得る。
【0023】
カバー130は、同様に、固定具132と反対側の端部との間の1以上の中間位置において本体106と係合し得る。座部156は、トウ端部とヒール端部との間の所定場所において、例えばチャネル134の中間場所に近接してチャネル134内へ突出し得る。座部156は、カバー130に画成された対応する刻目部158内に受けられるように寸法付けられかつ形付けられている。重量体組立体104がロック構成136にあると、座部156は、刻目部158内に少なくとも部分的に受けられ、刻目部158と係合する。このように固定具132から離間する位置においてカバー130を本体106に係合することは、同様に、重量体128をチャネル134内に固定し、ロック構成136にある重量体128の移動を低減するまたは防止する。一例において、座部156は、チャネル134のトウ-ヒール方向で延在し、少なくとも1つの傾斜面160を有しており、この傾斜面は、刻目部158の少なくとも1つの対応する傾斜面162と摩擦係合する。いくつかの例において、傾斜面160、162は、固定具軸142に対してほぼ平行であり得る。他の例において、傾斜面160、162は、チャネル134の底部に対して約3°以上約88°以下の角度で延在し得る。一例において、傾斜面160、162は、チャネル134の底部に対して約30°の角度で延在し得る。
【0024】
カム164は、同様に、トウ端部とヒール端部との間にある、例えば座部156とチャンバ150との間にある所定場所でチャネル134内に突出し得る。カム164は、カバー130に画成された対応する切欠部166内に受けられるように寸法付けられかつ形付けられている。重量体組立体104がロック構成136にあると、カム164は、切欠部166内に少なくとも部分的に受けられる。
図4を参照して、カム164及び切欠部166を以下にさらに説明する。
【0025】
一例において、カバー130は、長脚部168及び短脚部170を有するほぼL字状である。ロック構成136において、長脚部168は、外側面140を形成し、短脚部170は、チャネル134内に延在する。チャネル134が2つの反対側にある側壁部172、174と本体106の外面120から位置ズレした底軌道部176とから形成されている。カバー130の長脚部168は、チャネル134の軌道部176と対向しており、カバー130の短脚部170は、一方の側壁部172に隣接している。座部156及びカム164は、チャネル134の側壁部172から突出し得、対応する刻目部158及び切欠部166は、カバー130の短脚部170内に画成され得る。重量体128をチャネル134内かつロック構成136に固定すると、重量体128は、カバー130とチャネル134のうちの1以上の壁部(例えば、側壁部174及び/または軌道部176)との間で圧迫される。このように、重量体128は、重量体組立体104によってクラブヘッド100の1以上の位置に摩擦固定される。
【0026】
また、重量体128は、カバー130に対してスライド可能に連結され得る。カバー130の長脚部168は、カバーから延在するフランジ178を有し得る。フランジ178は、重量体128に画成された対応する溝部180内に少なくとも部分的に受けられるように寸法付けられかつ形付けられている。ロック構成136において、重量体128の所定部分は、カバー130によって被覆されておらず、チャネル134内に露出しており、それにより、この部分は、本体106の外面120の一部を形成する。これにより、チャネル134内の重量体128の場所を目視検査によって容易に判断できるようにする。
【0027】
図4は、
図1の線2-2に沿って取ったクラブヘッド100の横断面図であり、ロック解除構成182にある重量体組立体104を示す。
図5は、
図4の線5-5に沿って取った重量体組立体104の横断面図である。
図4及び
図5を参照すると、重量体組立体104がロック解除構成182にあると、カバー130の少なくとも一部は、チャネル134から上昇しかつ抜け出し、それにより、重量体128は、(例えば、トウ-ヒール方向184に沿って)チャネル134内で選択的にスライド可能である。一例において、固定具132は、((
図16に示す)ロックワッシャ186を用いて)カバー130に連結され得、それにより、カバー130は、固定具132が回転すると、(
図2に示す)固定具軸142に沿って移動する。カバー130及び固定具132は、必要に応じてまたは望むように、本体106から完全に取り外され得、それにより、重量体128をチャネル134から完全に取り外す。しかしながら、例において、重量体組立体104を(
図2及び
図3に示す)ロック構成136とロック解除構成182との間で移動させることは、重量体組立体104を本体106から連結解除することを必要としない。このように、ロック解除構成182において、カバー130は、本体106に連結されたままであり得、それにより、構成部材を紛失するまたは誤って配置する可能性が低い。いくつかの例において、固定具132及び/またはナット138は、硬質停止部(図示略)を有し得、この硬質停止部は、必要に応じてまたは望むように、固定具132がクラブヘッド100から完全に螺合解除されることを防止する。
【0028】
単一の固定具132のみを使用してカバー130を本体106に連結し、固定具132が重量体組立体104のヒール端部に位置付けられているので、カム164を使用してカバー130の端部がロック解除構成182においてチャネル134から上昇することを補助する。これにより、重量体128が固定具132から離間する位置に向けてより容易にスライドすることができるようになる。一例において、カム164は、チャネル134内をトウ-ヒール方向で延在し、少なくとも1つのカム面188を有し、このカム面は、切欠部166の対応するカム面190とスライド係合する。カム164が切欠部166内に受けられている場合において、カバー130がロック構成136からロック解除構成182に向けて移動するにしたがって、カム面188、190は、互いに当接してスライドし、カバー130のトウ端部を上昇させる。いくつかの例において、重量体組立体104がロック解除構成182にあると、カバー130の所定部分は、カム164に支持され得る。カム面188、190は、固定具軸142に対してほぼ平行であり得る。
【0029】
また、ロック解除構成182において、刻目部158は、座部156から離間するように上昇し得、(
図2に示すように)傾斜面160、162を係合解除する。ロック解除構成182において、刻目部158は、座部156に関して部分的にまたは完全に上昇し得る。突出部148は、同様に、チャンバ150から離間するように上昇し得る。しかしながら、突出部148は、チャンバ150と少なくとも部分的に係合したままであり得、それにより、重量体128は、カバー130のトウ端部から外へスライドできず、ロック解除構成182においてチャネル134内にあるままとなる。さらに、重量体128がカバー130(例えば、フランジ178及び溝部180)と係合しているので、重量体128は、ロック構成136とロック解除構成182との間でカバー130と共に移動する。これにより、重量体128は、ロック解除構成182においてより容易にスライド可能であるようにできる。
【0030】
いくつかの例において、1以上の重量体128、カバー130及びチャネル134は、(例えば、対応するカバー130にある戻止部及び重量体128にある(図示しない)凹所)相補的な機能を有し得、これら相補的な機能は、チャネル134及び/またはカバー130に対する重量体128の場所をインデックス付けする。これら相補的なインデックス機構は、重量体128が動いたときの触覚的なかつ/または可聴のフィードバックを提供し得る。また、相補的なインデックス機構は、同様に、重量体組立体104がロック構成136にあるときに、重量体128とチャネル134及び/またはカバー130との間の相対移動に対する増加した提供を提供し得る。
【0031】
図6は、別の重量体組立体200を有するゴルフクラブヘッド100のソール102を示す斜視図である。
図7は、
図6の線7-7に沿って取った重量体組立体200を示す横断面図である。特定の構成部材は、上述されており、そのため、必ずしもさらに説明しない。
図6及び
図7を同時に参照すると、重量体組立体200は、クラブヘッド100の本体106のソール102内に画成された凹状チャネル202を有するが、チャネル202は、前後方向でほぼ線形に延在しており、それにより、クラブヘッド100のCG及びMOIは、打出角度バイアスのために調整され得る。チャネル202は、
図6に示すように、打面108に対してほぼ垂直であり得る。他の例において、チャネル202は、打面108に対して鋭角または鈍角に延在し得る。重量体組立体200は、同様に、スライド可能な重量体204、カバー206及び固定具208を有する。この例において、固定具208は、チャネル202の後部に近接してかつ打面108の反対側に位置付けられている。他の例において、固定具208は、チャネル202に対する任意の他の場所に位置付けられ得、重量体組立体200が本明細書で説明したように機能できるようにする。例えば、チャネル202のおおよそ中点に、または、チャネル202の打面108側に近接して、位置付けられ得る。
【0032】
この例において、チャネル202は、2つの反対側にある側壁部、すなわちカバー側壁部210及びアンダーカット付側壁部212、並びに、本体106の外面120から位置ズレした底軌道部214によって形成されている。部分壁部216は、同様に、底軌道部214から延在する。ここで、カバー206は、カバー側壁部210に隣接して位置しており、角度付面218を有する。このように、重量体組立体200がロック構成(例えば、
図7)にあると、カバー206は、角度付面218に沿って圧迫力220を発生させ、この力は、下方向及び横方向双方で作用し、重量体204をカバー206とアンダーカット付側壁部212との間に固定する。したがって、重量体204は、重量体組立体200によってクラブヘッド100の1以上の部分に摩擦固定されており、かつ、角度付面218及びアンダーカット付側壁部212の下方に少なくとも部分的に固定されている。重量体204は、横断面形状において少なくとも部分的に台形状であり、それにより、側壁部212及びカバー206のアンダーカットは、重量体204をチャネル202内に保持することを補助する。また、カバー206は、部分壁部216と係合し、それにより、カバー206のうち固定具208から離間する部分は、チャネル202をアンダーカット付側壁部212に向けて移動する(例えば、曲がるまたは撓む)ことが抑制されている。さらに、部分壁部216は、固定具208の固定具軸(図示略)に対してほぼ平行であり、それにより、カバー206は、ロック構成とロック解除構成との間で案内される。いくつかの例において、重量体組立体200は、上述したような座部/刻目部インタフェースを有し得、カバー206をチャネル202内にさらに係合させ、クラブヘッド100の1以上の位置への重量体204の固定を増加させる。
【0033】
図8は、別の重量体組立体300を有するゴルフクラブヘッド100を示す斜視図である。特定の構成部材は、上述されており、そのため、必ずしもさらに説明はしない。この例において、クラブヘッド100は、打面108の反対側においてクラウン118とソール102との間に位置付けられたスカート126を有する。重量体組立体300は、クラブヘッド100の本体106のスカート126内に画成された凹状チャネル302を有し、クラブヘッド100の後周縁部に沿って延在しており、それにより、チャネル302は、湾曲形状を有する。重量体組立体300は、同様に、スライド可能な重量体304、カバー306及び固定具308を有する。この例において、固定具308は、本体106のヒール116側に連結されている。他の例において、固定具308は、必要に応じてまたは望むように、本体106のトウ114側に連結され得る。重量体組立体300は、本明細書で説明した重量体組立体の機能のうちの1以上を有し得、クラブヘッド100のCG及びMOIをフェイド-ドローバイアスに関して調整可能にできるようにしつつ、(
図8に示すように)ロック構成に重量体304を固定する。
【0034】
図9は、別の重量体組立体400を有するゴルフクラブヘッド100のソール102を示す斜視図である。
図10は、
図9に示すゴルフクラブヘッド100を示す上面図であり、クラウン118の一部を取り除いている。特定の構成部材は、上述されており、そのため、必ずしもさらに説明しない。
図9及び
図10を共に参照すると、重量体組立体400は、クラブヘッド100の本体106のソール102内に画成された凹状チャネル402を有しており、この凹状チャネル402は、トウ114-ヒール116方向でほぼ線形に延在する。重量体組立体400は、同様に、スライド可能な重量体404、カバー406及び固定具408を有する。チャネル402は、重量体404がスライドする底軌道部410を有する。この例において、固定具408及び固定具408が連結するナット412は、軌道部410から位置ズレされており、本体106の後部に向けて位置付けられている。固定具408を軌道部410から位置ズレさせることによって、軌道部410の長さをトウ-ヒール方向で延長し得、それにより、重量体404は、ソール102にあるより多くの数の場所に位置付けられ得る。他の例において、固定具408は、軌道部410から位置ズレされ、本体106の前方にかつ打面108に向けて位置付けられ得る。
【0035】
この例において、1以上の支持リブ414は、チャネル402からかつ本体106の内部キャビティ122内で延在し得る。支持リブ414は、チャネル402の長さに対してほぼ垂直である。支持リブ414は、チャネル402に構造的な強度を提供し、それにより、チャネル402は、カバー406がチャネル内にある重量体404を圧迫したときの変形に抗する。いくつかの例において、支持リブ414は、内部キャビティ122内においてソール102とクラウン118との間の全距離に延在し得る。
【0036】
図11は、
図9の線11-11に沿って取った重量体組立体400を示す横断面図である。
図12は、
図9の線12-12に沿って取った重量体組立体400を示す横断面図である。特定の構成部材は、上述されており、そのため、必ずしもさらに説明しない。
図11及び
図12を共に参照すると、重量体組立体400は、ロック構成で図示されており、それにより、重量体404は、チャネル402内に固定されている。この例において、重量体404は、弾性材料体416(例えば、ゴムベースの材料体)を有しており、この弾性材料体は、チャネル402及び/またはカバー406と係合し、ロック構成にある重量体404の固定をさらに増加させる。また、弾性材料体416は、クラブヘッドのスイング中にチャネル402内で重量体404のガタツキを低減する。
【0037】
この例において、チャネル402は、2つの反対側にある側壁部418、420と軌道部410とから形成されている。一方の側壁部420は、チャネル402内へ延在する細長いフィン422を有し得る。重量体404は、チャネル402内に少なくとも部分的に受けられるように寸法付けられかつ形付けられており、軌道部410に隣接して位置付けられた底面424と、フィン422と係合するスロット426と、を有する。また、スロット426の反対側において、重量体404は、カバー406のフランジ430と係合する溝部428を有する。弾性材料体416は、重量体404に連結され得、それにより、材料体416は、底面424から、そして同様にスロット426内へ延在する。一例において、弾性材料体416は、重量体404内にある1以上の穴部を通して延在する単一片であり得る。他の例において、弾性材料体416は、重量体404の1以上の外側面に付着され得る。依然として他の例において、弾性材料体416のうちの少なくとも一部は、重量体404自体を形成し得る。
【0038】
動作時において、カバー406がロック構成にあると、フランジ430は、重量体404の溝部428と係合し、重量体404をチャネル402内へ圧迫する。このように、弾性材料体416は、軌道部410及びチャネル402のフィン422と係合し得る。弾性材料体416を1以上の場所に係合することによって、チャネル402内における重量体404の固定を増加させる。これにより、チャネル402内における重量体404の望まない移動及びガタツキを低減する。いくつかの例において、弾性材料体416は、チャネル402内で圧迫されると変形し得る。カバー406が重量体404の一部のみと係合しているので、カバー406をロック解除構成(図示略)に関して上昇させる(符号432)と、重量体404は、チャネル402内を回転し得(符号434)、それにより、弾性材料体416は、軌道部410及びフィン422から係合解除し得る。この回転移動434により、ロック解除構成にある間に、弾性材料体416がチャネル面から離間して少なくとも部分的に位置付けられているので、重量体404がチャネル402内でより容易にスライド可能にすることができる。いくつかの例において、底面424から延在する弾性材料体416は、溝部428に近接しているのみであり得、それにより、重量体404の回転移動434を増加させる。
【0039】
カバー406横断面(
図12参照)においてほぼL字状であり、カバー内に重量体404の少なくとも一部を受ける。カバーは、フランジ430を有する第1脚部436と、チャネル402の側壁部418に隣接する第2脚部438と、を有する。フランジ430は、第2脚部438に対してほぼ平行であり得、それにより、長さ方向でカバー406構造的な剛性を増加させる。第2脚部438は、軌道部410の陥凹部440内に少なくとも部分的に延在し得、それにより、ロック構成にある間にカバー406が曲がることを減少させる。また、一例において、カバー406の突出部442は、形状においてほぼ筒状であり得る。突出部442は、対応する筒状チャンバ444内に受けられている。この突出部442及びチャンバ444構造は、(
図11に示すように)ロック構成におけるカバー406の本体106との係合を増加させる。いくつかの例において、突出部442の突出軸446は、固定具軸448に対してほぼ平行であり得る。この方向付けは、ロック構成とロック解除構成との間でカバー406の移動を案内する。いくつかの例において、突出部442は、テーパ状鼻部を有し得る。この例において、重量体404及びチャネル402は、相補的な機能部450を有し得、この機能部は、チャネル402に対する重量体404の場所をインデックス付けする。
【0040】
図13は、別の重量体組立体500を示す横断面図である。特定の構成部材は、上述されており、必ずしもさらに説明しない。
図9から
図12に説明した例と同様に、この例において、重量体組立体500は、クラブヘッドの本体106内に画成された凹状チャネル502を有する。重量体組立体500は、同様に、スライド可能な重量体504及びカバー506を有する。カバー506は、ロック構成で示されており、重量体504のスロット508は、チャネル502のフィン510と係合する。しかしながら、この例において、重量体504の底面512は、チャネル502の軌道部514に直接当接して位置付けられている。また、この例において、重量体504の底面512は、中空部516を有する。中空部516は、重量体組立体500がロック解除構成(図示略)にあると、重量体504にかかる摩擦スライド力を低減する。中空部516は、同様に、重量体504のサイズ及び形状を形成できるようにしつつ、重量体504の必要なまたは所望の質量及び/または密度を維持する。いくつかの例において、弾性材料体(図示略)は、中空部516内に少なくとも部分的に配設され得る。
【0041】
図14は、別の重量体組立体600を有するゴルフクラブヘッド100のソール102を示す斜視図である。特定の構成部材は、上述されており、そのため、必ずしもさらに説明しない。重量体組立体600は、クラブヘッド100の本体106のソール102内に画成された凹状チャネル602を有する。チャネル602は、トウ114-ヒール116方向でほぼ湾曲形状を有しており、それにより、クラブヘッド100のCG及びMOIは、フェイド-ドローバイアスに関して調整可能であり得る。いくつかの例において、ソール102及びクラウン118を共に連結した場合に、チャネル602の湾曲は、本体106の後周縁部と一致する。重量体組立体600は、同様に、スライド可能な重量体604、カバー606及び固定具608を有する。
【0042】
この例において、固定具608は、湾曲チャネル602の凹状領域内で本体106の打面108に向けて位置付けられている。この位置により、重量体604を本体106の後周縁部に隣接して位置付け、固定具608を湾曲チャネル602の凸状領域に位置付けて重量体604を打面108に接近させることと比較すると、クラブヘッド100のCG及びMOIの調整度を増加させる。また、重量体604は、トウ114側からヒール116側まで完全にスライドし得、固定具608に隣接してもチャネル602の任意の位置に位置し得る。他の例において、固定具608は、必要に応じてまたは望むように、湾曲チャネル602の凸状領域に位置付けられ得る。固定具608は、同様に、チャネル602のほぼ中点に位置付けられている。他の例において、固定具608は、チャネル602の中点から位置ズレされ得る、または、2以上の固定具608を使用してカバー606を(チャネル602の端部それぞれにおいて)本体106に連結し得る。
【0043】
図15は、
図15の線15-15に沿って取ったクラブヘッド100を示す横断面図であり、重量体組立体600を示す。
図16は、
図14の線16-16に沿って取った重量体組立体600を示す横断面図である。
図17は、
図14の線17-17に沿って取った重量体組立体600を示す横断面図である。特定の構成部材は、上述されており、そのため、必ずしもさらに説明しない。
図15から
図17を共に参照すると、重量体組立体600は、ロック構成で図示されており、重量体604は、底面610及び溝部612を有する。タブ614は、溝部612に隣接して配設されている。また、重量体604は、弾性材料体614を有する。この例において、弾性材料体614は、重量体604に連結されており、底面610からそして溝部612内へ延在する。弾性材料体614は、チャネル602に対してオーバーサイズとされており(例えば、0.1ミリメートル以上1.0ミリメートル以下の重なり)、それにより、材料体614は、変形しつつ、チャネル602内に圧迫され得る。他の例において、弾性材料体614は、重量体604の外側面に付着され得る。依然として他の例において、弾性材料体614は、重量体604自体を少なくとも部分的に形成し得る。
【0044】
カバー606は、重量体604の溝部612と係合するフランジ616を有するほぼC字状である。また、カバー606は、頂脚部618と、フランジ616の反対側にある側脚部620と、を有する。頂脚部618は、フランジ616及び側脚部620より大きい厚さを有し、それにより、長さ方向におけるカバー606の構造的な剛性を増加させる。固定具608は、ロックワッシャ186によってカバー606に連結されており、このロックワッシャは、固定具608がカバー606に対して回転することができるようにしつつ、カバー606が固定具軸622に沿って移動することを可能とし、チャネル602に対してカバー606を昇降させる。
【0045】
動作時において、カバー606がロック構成にあると、カバー606のフランジ616は、重量体604の溝部612内に係合する。これにより、重量体604は、カバー606とチャネル602の底軌道部624との間に圧迫される。ロック構成において、弾性材料体614は、カバー606及びチャネル602双方と係合し、クラブヘッド100の1以上の部分への重量体604の固定を増加させる。いくつかの例において、複数の溝部626は、底軌道部624内に画成されており、弾性材料体614は、溝部626内へ変形し、チャネル602内における重量体604の固定を容易にする。また、重量体604のタブ614は、本体106の外面120に近接して位置付けられ得、それにより、重量体604の位置は、視認可能であり得る。重量体組立体600がロック解除構成(図示略)にあると、カバー606は、チャネル602から外へ少なくとも部分的に上昇され、それにより、重量体604は、例えばタブ614を介して、チャネル内で選択的にスライド可能であり得る。
【0046】
カバー606の端部それぞれは、ほぼ筒状の突出部628を有し得、この突出部は、チャネル602の対応する筒状チャンバ630内に受けられる。突出部628は、固定具軸622に対してほぼ平行な突出軸632に沿って延在する。この方向付けにより、カバー606の移動をロック構成とロック解除構成との間で案内する。いくつかの例において、突出部628は、テーパ状鼻部を有し得る。また、チャンバ630は、
図15及び
図16に示すように、本体106の内部キャビティ122内へ開口し得る。他の例において、チャンバ630は、内部キャビティ122から閉塞され得る。1以上の支持リブ634は、同様に、必要に応じてまたは望むように、軌道部624からかつ内部キャビティ122内で延在し得る。
【0047】
図18は、別の重量体組立体700を有するゴルフクラブヘッド100を示す分解斜視図である。特定の構成部材は、上述されており、そのため、必ずしもさらに説明しない。
図14から
図17で説明した例と同様に、この例において、重量体組立体700は、クラブヘッド100の本体106内に画成された凹状チャネル702を有しており、チャネル702は、トウ114-ヒール116方向でほぼ湾曲形状を有する。いくつかの例において、ソール102とクラウン118とを共に連結すると、チャネル702の湾曲は、本体106の後周縁部と一致する。重量体組立体700は、同様に、スライド可能な重量体704、カバー706及び固定具708を有する。カバー706の端部それぞれにおいて、突出部710は、チャネル702内に係合するために延在し得る。
【0048】
図19は、
図18の線19-19に沿って取った重量体組立体700を示す横断面図である。特定の構成部材は、上述されており、そのため、必ずしもさらに説明しない。重量体組立体700は、
図19におけるロック構成で示されており、重量体704の底面712は、チャネル702の軌道部714に直接当接して位置付けられている。また、この例において、重量体704の底面712は、中空部716を有する、中空部716は、重量体組立体700がロック解除構成(図示略)にあると、重量体704にかかる摩擦スライド力を低減する。中空部716は、同様に、重量体704のサイズ及び形状を形成する事ができるようにしつつ、重量体704の必要なまたは望ましい質量及び/または密度を維持する。いくつかの例において、弾性材料体(図示略)は、中空部716内に少なくとも部分的に配設されている。
【0049】
また、カバー706は、重量体704に当接する角度付面718を有する。このように、重量体組立体700がロック構成(例えば、
図19)にあると、カバー706は、角度付面718に沿って圧迫力720を発生させ、この圧迫力は、下方及び横方向双方に作用し、重量体704をカバー706とチャネル702のアンダーカット付側壁部722との間に固定する。このように、重量体704は、重量体組立体700によって、クラブヘッド100の1以上の部分に摩擦固定される。
【0050】
図20は、別の重量体組立体800を示す部分横断面図である。
図21は、重量体組立体800を示す別の横断面図である。特定の構成部材は、上述されており、そのため、必ずしもさらに説明しない。
図20及び
図21を共に参照すると、横断面図は、例えば
図16及び
図17を参照して上述した例と同様に、ゴルフクラブヘッドの前後方向にほぼ沿っている。重量体組立体800は、本体106内に画成された凹状チャネル802を有する。重量体組立体800は、同様に、スライド可能な重量体(図示略)、カバー804及び固定具806を有する。この例において、チャネル802は、底軌道部808と2つの反対側にある側壁部810、812とによって画成されている。底軌道部808は、弾性材料体814を有し、この弾性材料体は、底軌道部に連結され、チャネル802内へ少なくとも部分的に延在する。弾性材料体814は、重量体と係合し、ロック構成におけるチャネル802内への重量体の固定をさらに増加させる。また、弾性材料体814は、クラブヘッドのスイング中における重量体のガタツキを低減する。さらにまたはあるいは、弾性材料体814は、必要に応じてまたは望むように、側壁部810、812のうちの1以上に連結され得る。依然として他の例において、弾性材料体814は、カバー804に連結され得る。
【0051】
この例において、弾性材料体814は、チャネル802の長手方向長さに沿って延在する。弾性材料体814の端部816それぞれにおいて、材料体の一部は、チャネル802内にあるアンダーカット領域818内に延在し得、それにより、弾性材料体814をチャネル802内に固定する。他の例において、弾性材料体814は、必要に応じてまたは望むように、チャネル802またはカバー804内に付着され得る。弾性材料体814の端部816は、カバー804の突出部822から位置ズレ820され得、それにより、弾性材料体814は、本明細書で説明したロック構成とロック解除構成との間におけるカバー804の移動と干渉しない。
【0052】
図22は、ロック構成にある別の重量体組立体900を有するゴルフクラブヘッド100のソール102を示す斜視図である。
図23は、
図22の線23-23に沿って取った重量体組立体900を示す横断面図である。特定の構成部材は、上述されており、そのため、必ずしもさらに説明しない。
図22及び
図23を共に参照すると、重量体組立体900は、ロック構成で示されており、クラブヘッド100の本体106のソール102内に画成された凹状チャネル902を有する。チャネル902は、トウ114-ヒール116方向でほぼ湾曲形状を有しており、それにより、クラブヘッド100のCG及びMOIは、フェイド-ドローバイアスに関して調整可能であり得る。いくつかの例において、チャネル902の湾曲は、ソール102及びクラウン118を共に連結すると、本体106の後周縁部に一致する。重量体組立体900は、同様に、トウ側にあるスライド可能な重量体904、ヒール側にあるスライド可能な重量体906、トウ側にあるカバー908、ヒール側にあるカバー910及び固定具912を有する。
【0053】
この例において、固定具912は、チャネル902内に配設されており、重量体組立体900を約半分に分割する。固定具912をチャネル902内に位置付けることによって、クラブヘッド100への重量体組立体900のサイズを低減する。また、固定具912の質量は、上述した固定具の例よりも打面108からさらに後方に移動する。重量体904、906は、
図22に示すように、カバー908、910面から延在する。他の例において、重量体904、906は、必要に応じてまたは望むように、他の凹状側面から延在し得る。この例では、重量体がチャネル902のトウ側からヒール側までそして逆方向に完全にスライドすることを固定具912が防止しているので、2つのスライド可能な重量体904、906を説明する。いくつかの例において、重量体組立体900は、1つのみのスライド可能な重量体を有し得、固定具912及びカバー908、910は、重量体がトウ114側とヒール116側との間を通ることを可能とするように構成されている。他の例において、重量体組立体900は、組立体を完全に分解することを必要とする1つのみのスライド可能な重量体を有し得、それにより、重量体をトウ側からヘッド側そして逆方向に移動させる。依然として他の例において、重量体904、906は、必要に応じてまたは望むように、チャネル902から完全に取外し可能であり得る。
【0054】
カバー908、910それぞれの一端部は、例えば本明細書で説明したように突出部/チャネルインタフェースを用いて、チャネル902と係合する一方で、カバー908、910それぞれの他の反対側の端部は、固定具912と係合する。この例において、固定具912は、ヘッドの下方に配設されたワッシャ914を有する。ワッシャ914は、ネジ山付シャフトから延在するほぼ筒状のフランジであり、このネジ山付シャフトは、カバー908、910内にある対応する溝部916双方と係合する。重量体組立体900がロック構成にあると、カバー908、910は、チャネル902内に配設され、溝部916を介して固定具912を用いて所定位置に固定され得、それにより、重量体904、906は、チャネル902内をスライドできず、所定位置でロックされる。また、カバー908、910は、本体106の外面と面一である。いくつかの例において、カバー908、910のうち溝部916を画成する部分は、チャネル902の底軌道部918までずっと延在し得、それにより、固定具912を過度に締結することを低減するまたは防止する。
【0055】
図24は、重量体組立体900がロック解除状態で示されたゴルフクラブヘッド100のソール102を示す斜視図である。
図25は、
図24の線25-25に沿って取った重量体組立体900を示す横断面図である。特定の構成部材は、上述されており、そのため、必ずしもさらに説明しない。
図24及び
図25を共に参照すると、重量体組立体900は、ロック解除構成で示されている。重量体組立体900が(
図22及び
図23に示す)ロック構成から移動すると、固定具912は、チャネル902から外へ少なくとも部分的に上昇するように回転される。固定具912のこの移動により、同様に、カバー908、910のうちワッシャ914と係合している端部をチャネル902から外へ少なくとも部分的に上昇させ、それにより、重量体904、906がチャネル902内でスライドできるようにする。いくつかの例において、重量体904、906は、カバー908、910と各別に係合し得、それにより、移動を容易にするために、軌道部918から離間するように上昇する。
【0056】
いくつかの例において、カバー908、910及び固定具912は、必要に応じてまたは望むように、本体106から完全に取り外され得、それにより、重量体904、906をチャネル902から完全に取り外す。しかしながら、重量体組立体900をロック構成とロック解除構成との間で移動させることは、重量体組立体900を本体106から連結解除することを必要としない。このように、ロック解除構成において、カバー908、910は、本体106に連結されたままであり、それにより、構成部材を紛失したり誤って配置したりすることがあまりない。
【0057】
この例において、カバー908、910がロック解除構成にあると、カバー908、910のうち固定具912の反対側にありかつ(例えば、突出部/チャネルインタフェースを用いて)チャネル902と係合する端部は、チャネル902と係合したままであり、カバー908、910が回転する回動点を形成し得る。他の例において、カバー908、910のうち固定具912の反対側にある端部は、本明細書で説明するように、チャネル902から外へ少なくとも部分的に上昇し得る。例えば、上述のように、カム及び切欠部インタフェースを通して行う。
【0058】
図26は、別の重量体組立体1000を有するゴルフクラブヘッド100のソール102を示す斜視図である。
図27は、
図26の線27-27に沿って取った重量体組立体1000を示す横断面図である。特定の構成部材は、上述されており、そのため、必ずしもさらに説明しない。
図26及び
図27を共に参照すると、重量体組立体1000は、ソール102内に画成されたほぼ線形の凹状チャネル1002を有する。重量体組立体1000は、同様に、スライド可能な重量体1004、カバー1006及び固定具1008を有する。この例において、固定具1008は、チャネル1002のほぼ中点に位置付けられてクラブヘッド100の後部に向けて位置ズレされ得る。固定具1008を中点場所に位置付けることによって、固定具1008とカバー1006の遠い端部との間の距離を低減し、それにより、重量体1004を固定するためのカバー1006とチャネル1002との間の係合を増加させる。
【0059】
図6及び
図7を参照して上述した例と同様に、チャネル1002は、2つの反対側にある側壁部、カバー側壁部1010及びアンダーカット付側壁部1012、並びに、本体106の外面120から位置ズレした底軌道部1014によって形成されている。部分壁部1016は、同様に、底軌道部1014から延在している。カバー1006は、カバー側壁部1010に隣接して位置しており、角度付面1018を有する。このように、重量体組立体1000がロック構成(例えば、
図27)にあると、カバー1006は、角度付面1018に沿う圧迫力を発生させ、この圧迫力は、下方及び横方向双方に作用し、カバー1006とアンダーカット付側壁部1012との間で重量体1004を固定する。したがって、重量体1004は、重量体組立体1000によって摩擦固定されており、角度付面1018及びアンダーカット付側壁部1012の下方に少なくとも部分的にある。したがって、カバー1006は、溝部1020を介して部分壁部1016と完全に係合し、それにより、カバー1006のうち固定具1008から離間する部分は、チャネル1002内をアンダーカット付側壁部1012に向けて移動する(例えば、曲がるまたは撓む)ことが制限される。さらに、部分壁部1016は、固定具1008の固定具軸(図示略)に対してほぼ平行であり、それにより、カバー1006は、ロック構成とロック解除構成との間の移動を案内する。
【0060】
図28は、別の重量体組立体1100を有するゴルフクラブヘッド100のソール102を示す分解斜視図である。
図29は、重量体組立体1100を示す横断面図である。特定の構成部材は、上述されており、そのため、必ずしもさらに説明しない。
図28及び
図29を共に参照すると、重量体組立体1100は、ソール102内に画成されたほぼ線形の凹状チャネル1102を有する。重量体組立体1100は、同様に、スライド可能な重量体1104、カバー組立体1106及び固定具1108を有する。この例において、固定具1108は、チャネル1102のほぼ中点に位置付けられ、クラブヘッド100の後部に向けて位置ズレされ得る。上述のように、カバー組立体1106がロック構成にあると、カバー組立体1106は、本体106に連結され、それにより、重量体1104は、移動やガタツキなく重量体組立体1100内に固定される。この例において、カバー組立体1106は、固定具部材1110、2つの反対側にある長手方向部材1112及び横方向部材1114を含む4片の組立体である。
【0061】
カバー組立体1106をロック構成(例えば、
図29)に向けて移動させると、固定具1108は、本体106に締結される。固定具1108は、固定具部材1110と係合し、固定具部材1110を固定具軸(図示略)に沿ってチャネル1102内へ移動させる。固定具部材1110は、長手方向部材1112双方と係合するテーパ状面を有しており、それにより、固定具部材1110は、チャネル1102内に引き下げられ、長手方向部材1112は、同様に、チャネル1102内に引き下げられ、角度付面1118に沿って圧迫力1116を発生させる。圧迫力1116は、下方及び横方向双方で横方向部材1114に作用し、横方向部材1114をチャネル1102内に位置付けて重量体1104を横方向部材1114とチャネルの側壁部1120との間で圧迫する。
【0062】
また、重量体組立体1100を本体106から引っ張り出すことを低減するまたは防止するため、横方向部材1114は、チャネル1102の切欠部1122と係合し得る。長手方向部材1112からの圧迫力1116は、横方向部材を切欠部1122に当接させてロックし、それにより、移動を防止する。さらにまたはあるいは、重量体1104の一部は、チャネル1102の側壁部1120と係合し得、それにより、重量体組立体1100を本体106から引っ張り出すことを低減する。また、固定具部材1110は、同様に、長手方向部材1112を固定具1108から離間するように押し(例えば、矢印1124)、それにより、部材1112の端部1126は、チャネル1102内にある対応するチャンバ1128と係合し、同様に、重量体組立体1100を本体106から引っ張り出すことを低減し得る。
【0063】
図30は、別の重量体組立体1200を有するゴルフクラブヘッド100のソール102を示す斜視図である。
図31は、
図30の線31-31に沿って取った重量体組立体1200を示す横断面図である。特定の構成部材は、上述されており、そのため、必ずしもさらに説明しない。
図30及び
図31を共に参照すると、重量体組立体1200は、ロック解除構成で示されており、凹状チャネル1202と、スライド可能な重量体1204と、カバー1206と、固定具1208と、を有する。チャネル1202、重量体1204及び固定具1208の構造、寸法、形状及び方向付けは、上述した例のいずれかと同様であり得る。しかしながら、この例において、カバー1206の幅1210は、打面108に向けて伸長しており、そのため、カバー1206は、ソール102のより大きい部分を形成し、チャネル1202の一部のみを被覆していない。
【0064】
いくつかの例において、カバー1206は、ソール102の表面積の75%以上を形成し得る。他の例において、カバー1206は、ソール102の表面積の50%以上を形成し得る。依然として他の例において、カバー1206は、ソール102の表面積の25%以上を形成し得る。依然としてさらなる例において、カバー1206は、ソール102の表面積の約10%以上約90%以下であり得る。他の例において、カバー1206は、ソール102の表面積の約25%以上約75%以下であり得る。
【0065】
重量体組立体1200のカバー1206を広げることによって、本体106のソール102を形成するゴルフクラブヘッド構造は、低減し得る。いくつかの例において、カバー1206は、本体106を製造する材料よりも軽量の材料(例えば、複合材料、プラスチックなど)から製造され得る。このように、必要に応じてまたは望むように、ソール構成を構築することによって節約した重量をクラブヘッド100の他の場所で使用し得、ゴルフボールの飛行特性を改善するためにクラブヘッド100のCG及びMOIを調整することをさらにできるようにする。いくつかの例において、ソールを構築することによって節約した重量をスライド可能な重量体1204内へ戻して含ませ得る。例えば、カバー1206は、11グラム以上だけソールを構築する重量を低減し得、この質量のうちの一部またはすべてを重量体1204内へ少なくとも部分的に含ませ得る。
【0066】
カバー1206は、カバーから延在する突出部1212を有し得、この突出部は、上述した例で説明したようにカバー1206の構造的な剛性を増加させるためにチャネル1202の端部それぞれ内で対応するチャンバ1214と係合するように構成されている。一例において、突出部1212は、ほぼ筒状であり得、固定具軸1216に対して平行であり得る。カバー1206のうち固定具1208から反対側において、カバー1206は、延長縁部1220に隣接する補強材1218を有し、この補強材は、クラブヘッド100の残りのソール102と摩擦係合し、縁部1220を本体106に固定する。いくつかの例において、補強材1218は、固定具軸1216に対してほぼ平行な角度で延在し得、それにより、本明細書で説明したように、ロック構成とロック解除構成との間でカバー1206の移動を案内する。補強材1218は、補強材1218の構造的な剛性を増加させるための1以上のブラケット1222を有し得る。
【0067】
図32は、別の重量体組立体1300を有するゴルフクラブヘッド100のソール102を示す斜視図である。特定の構成部材は、上述されており、そのため、必ずしもさらに説明しない。
図30及び
図31で説明した例と同様に、重量体組立体1300は、スライド可能な重量体1304をクラブヘッド100の1以上の部分に選択的に固定する細長いカバー1302を有する。しかしながら、この例において、固定具1306は、打面108により向けてかつカバー1302の延長縁部1308に隣接して位置付けられている。この例は、ゴルフクラブヘッド100の本体106に対する縁部1308の固定を増加させる。他の例において、固定具1306は、必要に応じてまたは望むように、他の場所に位置付けられ得る。例えば、固定具は、トウ114側に向けて、ヒール116側に向けて、カバー1302に中心付けられて、など、位置付けられ得る。
【0068】
図33は、別の重量体組立体1400を有するゴルフクラブヘッド100のソール102を示す斜視図である。特定の構成部材は、上述されており、そのため、必ずしもさらに説明しない。
図30から
図32で説明した例と同様に、重量体組立体1400は、スライド可能な重量体1404をクラブヘッド100の1以上の部分に選択的に固定する細長いカバー1402を有する。しかしながら、この例において、カバー1402は、ほぼV字状である延長した縁部1406を有する。また、カバー1402は、トウ114-ヒール116方向で対称である。他の例において、カバー1402は、必要に応じてまたは望むように、トウ114-ヒール116方向で非対称であり得る。
【0069】
図34は、別の重量体組立体1500を有するゴルフクラブヘッド100のソール102を示す斜視図である。特定の構成部材は、上述されており、そのため、必ずしもさらに説明しない。
図30から
図33で説明した例と同様に、重量体組立体1500は、スライド可能な重量体1504をクラブヘッド100の1以上の部分に選択的に固定する細長いカバー1502を有する。しかしながら、この例において、カバー1502は、トウ114側の方向で非対称である。他の例において、カバー1502は、必要に応じてまたは望むように、ヒール116側の方向で非対称であり得る。
【0070】
図35は、別の重量体組立体1600を有するゴルフクラブヘッド100のソール102を示す斜視図である。特定の構成部材は、上述されており、そのため、必ずしもさらに説明しない。
図30から
図34で説明した例と同様に、重量体組立体1600は、スライド可能な重量体1604をクラブヘッド100の1以上の部分に選択的に固定する細長いカバー1602を有する。しかしながら、この例において、カバー1602は、ほぼC字状の延長した縁部1606を有する。また、カバー1602は、トウ114-ヒール116方向で対称である。他の例において、カバー1602は、必要に応じてまたは望むように、トウ114-ヒール116方向で非対称である。
【0071】
図36は、別の重量体組立体1700を有するゴルフクラブヘッド100のソール102を示す斜視図である。
図37は、重量体組立体1700を示す分解斜視図である。特定の構成部材は、上述されており、そのため、必ずしもさらに説明しない。
図36及び
図37を共に参照すると、凹状チャネル1702は、クラブヘッド100の本体106のソール102内に画成されている。チャネル1702は、トウ114-ヒール116方向でほぼ湾曲形状を有しており、それにより、クラブヘッド100のCG及びMOIは、フェイド-ドローバイアスに関して調整され得る(例えば、重量体組立体1700のカバー1706にある「F」及び「D」の表示)。一例において、チャネル1702の湾曲は、ソール102とクラウン118とを共に連結した場合に、打面108の反対側において本体106の後外周縁部にほぼ対応する。重量体組立体1700は、スライド可能な重量体1704、カバー1706及び固定具1708を有する。
【0072】
この例において、カバー1706は、トウ端部1710及び反対側のヒール端部1712を有するほぼU字状である。固定具1708は、ロックワッシャ1714(例えば、保持クリップ)によってカバー1706に連結されており、ロックワッシャは、端部1710、1712間のほぼ中点においてカバー1706の内側凹面側に位置付けられている。固定具1708は、本体106のソール102内に形成されたナット1716と螺合するネジ山付ボルトである。ロックワッシャ1714は、固定具1708を回転させるとカバー1706を凹状チャネル1702に関して固定具軸1718(
図38参照)に沿って線形移動M(例えば、昇降)させることができる。固定具1708は、本体106の前方かつ打面108に向けて凹状チャネル1702から位置ズレされている。固定具1708から凹状チャネル1702を位置ズレさせることによって、凹状チャネル1702の長さをトウ-ヒール方向で延長させ得、それにより、重量体1704は、ソール102のより多い数の場所で位置付けられ得る。また、固定具をカバー1706の内側凹面側に隣接して位置付けることによって、重量体1704は、本体106の外周縁部に近接して配設され、それにより、重量体1704は、クラブヘッド100のCG及びMOIの調整度を増加させる。
【0073】
カバー1706の端部1710、1712それぞれは、カバーから延在する突出部1720を有する。突出部1720は、凹状チャネル1702の端部に画成された対応するチャンバ1722内にかつ本体106のソール102内に受けられるように寸法付けられかつ形付けられている。突出部1720は、ほぼ筒状形状であり得、本体106とのカバー1706の係合を増加させ、それにより、重量体1704は、カバー1706によって凹状チャネル1702内に固定すると、移動やガタツキを制限する。突出部1720(
図38参照)の突出部1724は、固定具軸1718に対してほぼ平行であり、それにより、凹状チャネル1702に対するカバー1706の移動を案内する。
【0074】
動作時において、重量体組立体1700は、少なくとも3つの構成間で選択的に移動可能であり、クラブヘッド100のCG及びMOIを調整可能とすることができる。より具体的には、第1のまたはロック構成において、カバー1706は、凹状チャネル1702内に少なくとも部分的に配設されており、それにより、重量体1704は、チャネル1702内に固定され、移動を制限する。このロック構成を
図36に示す。重量体組立体1700がロック構成にあると、突出部1720は、チャンバ1722内に少なくとも部分的に受けられ、チャンバと係合する。カバーの端部1710、1712においてカバー1706を本体106に係合することによって、重量体1704が固定具1708から離間して位置付けられると、カバー1706は、依然として、チャネル1702内での重量体1704の固定をできるようにし、ロック構成にある重量体1704の移動を低減するまたは防止する。ロック構成は、ゴルフクラブヘッド100をスイングするときに使用される。
【0075】
また、重量体組立体1700は、少なくとも2の他の構成へ位置付け可能であり得、これら他の構成は、凹状チャネル1702と共に選択的にスライド可能にできるようにし、また、重量体1704を重量体組立体1700及びクラブヘッド100から完全に取外し可能にできるようにする。第2のすなわち重量体移動構成において、カバー1706は、凹状チャネル1702から部分的に抜け出し、重量体1704の位置を調整し得る。しかしながら、重量体1704は、依然として、重量体組立体1700内に保持されており、クラブヘッド100から完全には取り外され得ない。この構成を
図40に示し、以下で詳述する。第3のまたは重量体取外構成において、カバー1706は、重量体1704を完全に取り外し得るように位置付けられており、例えば、それにより、(例えば、別の質量を有する)別の重量体をクラブヘッド100と共に使用し得、それにより、スイング重量を調整する。この構成を
図41に示し、以下に詳述する。しかしながら、3つの構成それぞれにおいて、カバー1706は、本体106に連結されたままであり、それにより、カバー1706を完全に取り外す必要はない。しかしながら、いくつかの例において、重量体組立体1700は、必要に応じてまたは望むように、本体106から完全に取外し可能である
【0076】
部分壁部1726は、凹状チャネル1702内に配設されている。重量体1704は、対応する凹所1728(
図38に示す)を有しており、それにより、重量体1704は、部分壁部1726に沿ってスライドし得る。部分壁部1726は、重量体組立体1700が重量体移動構成にあると、重量体1704を完全に取り外すことを少なくとも部分的に防止する。いくつかの例において、重量体1704は、少なくとも1つの位置決機構1730(
図37)を有し得る。機構1730は、複数の位置決ラグ1732(
図39に示す)のうちの1以上と係合するように寸法付けられかつ形付けられており、これら位置決ラグは、重量体組立体1700がロック構成にあると、カバー1706から延在する。位置決ラグ1732及び機構1730は、凹状チャネル1702内の具体的な場所に重量体1704を位置決めすることを容易にする。一例において、位置決ラグ1732は、ほぼ円錐台状であり、位置決機構1730は、対応する凹状形状を有する。他の例において、ラグ1732及び機構1730は、カバー1706及び重量体1704が本明細書で説明したように機能できるようにする他の形状及び/またはサイズを有し得る。
【0077】
図38は、
図36の線38-38に沿って取った重量体組立体1700を示す横断面図である。特定の構成部材は、上述されており、そのため、必ずしもさらに説明しない。上述のように、重量体1704は、カバー1706によって凹状チャネル1702内に固定されている。固定具1708は、カバー1706をゴルフクラブヘッドの本体106に位置付けて固定し、そのため、固定具1708は、重量体1704を間接的にのみ保持する。いくつかの例において、ワッシャ(図示略)は、固定具1708にかつ本体106とカバー1706との間に位置付け得る。凹状チャネル1702は、角部1738を有するほぼL字状構成で配設された底軌道壁部1734及び側壁部1736によって横断面で形成されている。この例において、角部1738は、90°以下の角度を有する。別の態様において、角部1738は、90°未満の角度を有し、それにより、側壁部1736は、アンダーカットされている。このように、重量体組立体1700がロック構成にあると、カバー1706は、重量体1704を角部1738内にかつ側壁部1736に当接して楔付けし、凹状チャネル1702内に、かつ、側壁部1736の下方に少なくとも部分的に、重量体1704を摩擦固定する。
【0078】
角部1738に隣接してかつ底軌道壁部1734上において、部分壁部1726は、上方向で延在しかつ高さH1を有する。重量体1704は、部分壁部1726の少なくとも一部を受ける対応する凹所1728を有する。部分壁部1726は、ロックかつ重量体スライド構成にあるときに、重量体1704を重量体組立体1700内に少なくとも部分的に収容する。重量体1704は、同様に、凹状チャネル1702からかつカバー1706の下方から外へ突出する尾部1740を有する。重量体1704の尾部1740は、必要に応じてまたは望むように、ユーザが重量体1704を把持したりスライドさせたりするための構造を形成する。尾部1740は、同様に、クラブヘッドの外面において視認可能であり、それにより、尾部の位置は、視覚検査によって容易に判断される。この例において、尾部1740は、凹状チャネル1702の底軌道壁部1734の形状に少なくとも部分的に対応する。他の例において、尾部1740は、必要に応じてまたは望むように、他のサイズ及び/または形状を有し得る。
【0079】
図39は、重量体組立体1700(
図36から
図38に示す)のカバー1706の内面1742を示す図である。カバー1706は、凹面を有するほぼU字状であり、開口部1744において固定具を受ける。凹面に近接して、内面1742は、複数の位置決ラグ1732を有し、これら位置決ラグは、重量体1704(
図37参照)内で位置決機構1730と係合するように構成されている。(例えば、第1のロック構成において)係合すると、カバー1706は、凹状チャネルの角部内にかつ側壁部に当接して重量体を楔付けする。しかしながら、カバー1706が凹状チャネルから抜け出すと、位置決ラグ1732は、重量体から係合解除し、それにより、(例えば、重量体スライド構成において)重量体を移動させ得る、または、それにより、(例えば、重量体取外構成において)重量体を完全に取り外し得る。
【0080】
カバー1706の端部1710、1712それぞれは、突出部1720を有しており、この突出部は、固定具に加え、カバー1706をクラブヘッドの本体に固定する。この例において、突出部1720は、3つの構成(例えば、ロック、重量体移動及び重量体取外構成)すべてにおいて、チャンバ1722(
図37に示す)と係合する。さらに、突出部1720は、同様に、3つの構成それぞれを少なくとも部分的に画成する。突出部1720は、ほぼ筒状形状であり、本体のソールを通ってかつチャンバ1722を介してクラブヘッドの内部キャビティ内へ延在する。この例において、突出部1720は、ほぼ筒状の突出部1720から周方向に間隔をあけた複数の可撓性腕部1746を有する。図示のように、突出部1720は、3つの別個の可撓性腕部1746を有する。他の例において、突出部1720は、必要に応じてまたは望むように、他の数(例えば、2つ、4つ、5つなど)の可撓性腕部1746有し得る。
【0081】
図40は、
図36の線40-40に沿って取った重量体スライド構成にある重量体組立体1700を示す横断面図である。突出部1720は、(カバー1706の内面1742に対する)遠位端部1748を有し、この遠位端部は、テーパ状鼻部として形成されており、それにより、カバー1706は、クラブヘッドの本体106内に圧入され得、内部キャビティ122内へかつチャンバ1722にわたって延在する。例えば、可撓性腕部1746は、径方向に反り得、それにより、チャンバ1722を通して延在し、所定位置にスナップ係合する。この接続により、カバー1706を本体106に固定し、そして、必要に応じてまたは望むように、完全に取り外すことが可能となる。しかしながら、カバー1706は、重量体1704を調整するために取り外される必要はない。遠位端部1748は、突出部1720の径方向外側に延在する少なくとも1つの停止部1750を有する。この例において、突出部1720は、テーパ状鼻部の一部として形成されている。突出部1720は、同様に、(カバー1706の内面1742に対する)近位端部1752を有し、この近位端部は、ほぼ筒状の柱体として形成されている。近位端部1752は、カバー1706がロック構成にあると、チャンバ1722と摩擦係合する。この係合により、(固定具に加え)カバー1706が重量体1704を凹状チャネル1702内に固定することを容易にする。また、リブ1754は、遠位端部1748と近位端部1752との間に位置付けられており、停止部1750から距離D1だけ位置ズレしている。
【0082】
カバー1706が重量体1704を凹状チャネル1702内に固定しているときに重量体組立体1700を(
図36に示す)ロック構成から、重量体1704が凹状チャネル1702内でスライドできるようにする(
図40に示す)重量体移動構成まで、移動させるため、ネジ山付固定具1708を回転させ、それにより、カバー1706は、凹状チャネル1702から抜け出す。リブ1754がチャンバ1722の端壁部1756と係合すると、カバー1706がさらに移動することを制限し、クラブヘッドの本体106に対する高さH2までカバー1706を上げる。このように、カバー1706は、重量体組立体1700が重量体移動構成にあることを表示する。重量体移動構成を越えて重量体取外位置まで重量体組立体1700を移動させるため、可撓性腕部1746が撓んでカバー1706が凹状チャネル1702からさらに抜け出し得るまで、リブ1754とチャンバ1722との間の係合を克服するように、(固定具1708の回転を介して)さらなる力を重量体組立体1700に生じさせる。
【0083】
図41は、
図36の線40-40に沿って取り、重量体取外構成にある重量体組立体1700を示す横断面図である。いったん(例えば、固定具1708を回転させてカバー1706の移動を駆動させることを介して)リブ1754と端壁部1756との係合を強引に克服すると、重量体組立体1700は、(
図40に示す)重量体移動構成から重量体取外構成まで移動し得る。重量体取外構成において、カバー1706が凹状チャネル1702からさらに抜け出すので、重量体1704は、凹状チャネル1702から完全に取り外され得る。停止部1750がチャンバ1722の端壁部1756と係合すると、カバー1706のさらなる移動を制限し、カバー1706を高さH3まで上げる。高さH3は、(
図40に示す)以前の重量体スライド構成の高さH2より大きい。このように、カバー1706は、重量体組立体1700が重量体取外構成にあり重量体1704を完全に取り外し得ることを示す。いくつかの例において、重量体組立体1700は、重量体取外構成を越えて移動され得、カバー1706を完全に取り外すことを可能とする。この場合において、可撓性腕部1746が撓んでカバー1706を完全に取り外し得るまで、停止部1750とチャンバ1722との間の係合を克服するように、さらなる力を重量体組立体1700に生じさせる。一例において、停止部1750は、リブ1754よりも径方向で大きく、そのため、カバー1706を完全に取り外すために必要な力は、重量体移動構成と重量体取外構成との間で移動するために必要な力よりも大きい。
【0084】
リブ1754が重量体移動構成を少なくとも部分的に画成し、停止部1750が重量体取外構成を少なくとも部分的に画成するので、(
図40に示す)リブ1754と停止部1750との間の距離D1は、カバー1706が2つの異なる構成H2及びH3間で上がる高さを画成する。一態様において、距離D1は、約5mmであり得る。また、一例において、距離D1は、(
図37及び
図38に示す)部分壁部1726の高さH1以上であり得、それにより、重量体取外構成において、重量体1704は、部分壁部1726よりも上昇し得、重量体組立体1700から取り外され得る。他の例において、リブ1754及び停止部1750のうちのいずれかは、カバー1706から完全に取り外され得、それにより、カバー1706は、必要に応じてまたは望むように、2つの構成のみの間で移動する。
【0085】
図42は、ロック構成にある別の重量体組立体1804を有する別のゴルフクラブヘッド1800のソール1802を示す斜視図である。ゴルフクラブヘッド1800は、フェアウェイメタル型のゴルフクラブヘッドであり、このヘッドは、(
図43に示す)下縁部1810及び上縁部1812を有する打面1808を有し、縁部それぞれは、トウ1814とヒール1816との間で延在する。ソール1802は、クラブヘッド1800の底部側にある下縁部1810から延在し、クラウン1818は、クラブヘッド1800の頂部にある上縁部1812から延在する。ソール1802、打面1808及びクラウン1818は、共に連結されており、それにより、(
図44に示す)内部キャビティ1822が形成されている本体1806の外面1820を画成する。ホーゼル1824は、ヒール1816に配設されており、シャフト(図示略)に連結するように構成されている。フェアウェイメタル型のクラブヘッド1800における構成部材(例えば、ソール、打面、クラウン、ホーゼルなど)の機能は、
図1から
図41におけるメタルウッド型のゴルフクラブヘッドの例において上述した構成部材の機能と同様である。しかしながら、フェアウェイメタル型のゴルフクラブヘッド1800は、地面から直接ボールを打ち得、それにより、突出部分のないソール1802のほぼ滑らかな外面1820を必要とするまたは望む。
図42に示すように、クラブヘッド1800は、フェアウェイメタル型のクラブヘッドであるが、本体1806は、必要に応じてまたは望むなら、アイアン型のクラブヘッド、ハイブリッド型のクラブヘッドまたはメタルウッド型のクラブヘッドなど、任意の型のクラブヘッドを形成し得る。さらに、後述する重量体組立体1804の機能は、必要に応じてまたは望むように、追加でまたはあるいは、本明細書で説明する任意の型のクラブヘッドで利用され得る。
【0086】
この例において、凹状チャネル1826は、クラブヘッド1800の本体1806のソール1802内に画成されている。チャネル1826は、トウ1814-ヒール1816方向で延在しており、それにより、クラブヘッド1800のCG及びMOIは、フェイド-ドローバイアスに関して調整され得る(例えば、重量体組立体1804のカバー1830にある「F」及び「D」の表示)。重量体組立体1804は、チャネル1826内に少なくとも部分的に配設されたスライド可能な重量体1828と、チャネル1826を少なくとも部分的に覆うように延在するカバー1830と、カバー1830を本体1806に連結するように構成された固定具1832と、を有する。固定具1832は、カバー1830を介して間接的に重量体1828を凹状チャネル1826内に保持し、それにより、重量体1828を使用してクラブヘッド1800のCG及びMOIを調整し得る。この例において、重量体組立体1804及び凹状チャネル1826は、ゴルフクラブヘッド1800の前部セクションに位置している。「前部セクション」は、ソール1802及びクラウン1818が打面1808から最も遠くで共に連結されている場合に、重量体1828が本体1806の最も後方の外周縁部よりも打面1808に近接していること、を意味する。
【0087】
図42に示すように、重量体組立体1804は、ロック構成にあり、カバー1830は、凹状チャネル1826内に少なくとも部分的に配設されており、重量体1828は、チャネル1826内に固定され、移動は、制限されている。カバー1830及び重量体組立体1804がロック構成にあると、重量体1828は、チャネル1826内に完全に配設されており、重量体1828のいずれの部分も本体1806の外面1820より上方に延在しない。また、カバー1830は、外側面1834を有し、カバー1830及び重量体組立体1804がロック構成にあると、カバー1830の外側面1834は、本体1806の外面1820と位置合わせされ、カバー1830のいずれの部分も本体1806の外面1820から上方に延在しない。重量体組立体1804が凹状チャネル1826内に完全に配設されており、かつ、本体1806の外面1820と少なくとも位置合わせされているまたは外面の下方にあるので、クラブヘッド1800の外面1820における平滑性を維持し、それにより、地面との良好な相互作用を促進する。
【0088】
図43は、ロック解除構成にある重量体組立体1804を有するゴルフクラブヘッド1800のソール1802を示す斜視図である。特定の構成部材は、上述されており、そのため、必ずしもさらに説明しない。固定具1832の回転を介して、カバー1830は、凹状チャネル1826からそしてロック解除構成へ少なくとも部分的に抜け出し得る。ロック解除構成において、重量体1828は、チャネル1826内を選択的にスライド可能であり、それにより、必要に応じてまたは望むように、CG及びMOIを調整する。この例において、重量体1828は、カバー1830と係合し、それにより、重量体1828は、ロック解除構成とロック構成との間でカバー1830と共に移動し、ロック解除構成にあると、凹状チャネル1826から少なくとも部分的に抜け出す。当然ながら、
図42及び
図43が2つの異なる構成、すなわちロック構成及びロック解除構成にある重量体組立体1804を示して説明したが、重量体組立体1804は、必要に応じてまたは望むように、2を超える構成間で移動可能であり得る。例えば、重量体組立体1804は、
図36から
図41を参照して上述したように、少なくとも3つの構成、すなわちロック構成、重量体移動構成及び重量体取外構成間で移動し得る。
【0089】
図44は、
図42の線44-44に沿って取った重量体組立体1804を有するゴルフクラブヘッド1800を示す横断面図である。
図45は、
図42の線44-44に沿って取った重量体組立体1804を示す部分斜視横断面図である。
図44及び
図45を共に参照すると、特定の構成部材は、上述されており、そのため、必ずしもさらに説明しない。固定具1832は、本体1806のソール1802内に形成されたナット1836と螺合するネジ山付ボルトである。固定具1832は、ロックワッシャ1838によってカバー1830に連結されており、それにより、(例えば、固定具1832の回転を介した)線形移動をカバー1830に伝達し、カバー1830は、本明細書で説明したように、凹状チャネル1826内へまたは凹状チャネルから外へ移動し得る。
【0090】
この例において、チャネル1826は、底軌道部1840及び2つの反対側にある側壁部1842、1844によって画成されている。第1側壁部1842は、打面1808に隣接しており、第2側壁部1844は、ソール1802の後部に隣接している。カバー1830は、長脚部1846及び短脚部1848を有するほぼL字状である。短脚部1848は、固定具1832に連結された部分を有しており、短脚部1848及び固定具1832は、第2側壁部1844に隣接して位置付けられている。短脚部1848は、同様に、フランジ1850を有する。重量体1828は、フランジ1850を受けるように寸法付けられかつ形付けられた溝部1852を有する。重量体1828は、カバー1830と、かつ、溝部1852内に少なくとも部分的に受けられたフランジ1850と、スライド可能に係合している。カバー1830と重量体1828との間のこの係合により、重量体1828は、カバー1830と共に(
図42に示す)ロック構成と(
図43に示す)ロック解除構成との間で移動する(例えば、チャネル1826から抜け出しかつチャネル内へ戻るように降下する)ことができるようになりつつ、同様に、重量体1828は、重量体組立体がロック解除構成にあると、トウ-ヒール方向でカバー1830に対してスライドできるようになる。カバー1830がロック構成にあると、長脚部1846は、同様に、重量体1828をほぼ被覆し、それにより、クラブヘッド1800の外面1820の平滑性を増加させる。
【0091】
底軌道部1840は、チャネル1826内へ延在する複数の隆起部1854を有する。この例では、3つの隆起部1854があり、これら隆起部それぞれは、重量体1828のフェードバイアス位置、重量体1828のドローバイアス位置及び重量体1828の中央中立位置に各別に対応している。また、第1側壁部1842は、複数の隆起部1854に対応する複数の窪部1856を有する。重量体1828は、隆起部1854を受けるように寸法付けられかつ形付けられた中空部1858と、窪部1856内に受けられるように寸法付けられかつ形付けられた位置表示器1860と、を有する。動作時において、重量体組立体1804が(
図43に示す)ロック解除構成にあると、重量体1828は、隆起部1854の上方へ上がり、それにより、重量体は、隆起部1854とチャネル1826の窪部1856との間で選択的に移動され得る。いったん重量体1828を位置付けると、重量体組立体1804は、(
図42に示す)ロック構成へ移動し得、選択した隆起部1854は、重量体1828の中空部1858内に少なくとも部分的に受けられ、位置表示器1860は、選択した窪部1856内に少なくとも部分的に受けられる。
【0092】
この例において、重量体1828の位置表示器1860の少なくとも一部は、重量体組立体1804がロック構成にあると、クラブヘッド100の外面1820において視認可能である。これにより、ユーザは、クラブヘッド1800にある重量体1828の位置を容易に視覚的に確認することが可能となる。当然ながら、3つの隆起部1854及び窪部1856を示して説明したが、任意の他の数の隆起部及び窪部の位置決機構を設けて凹状チャネル1826内における重量体1828の位置を確定し得る。例えば、5組の隆起部及び窪部を設け得る。また、位置表示器1860は、切欠部を有し、それにより、カバー1830が(
図43に示す)ロック解除構成へ上がると、位置表示器1860は、窪部1856から外へ完全にスライドし、第1側壁部1842の上方へ移動し得、重量体1828の位置を調整する。
【0093】
カバー1830は、同様に、1以上の突出部1862を有し得、これら突出部は、凹状チャネル1826の対応するチャンバ1864内に受けられるように寸法付けられかつ形付けられている。突出部1862は、本体1806とのカバー1830の係合を増加させるように構成されており、それにより、重量体1828は、カバー1830によって凹状チャネル1826内に固定されると、移動やガタツキを制限する。いくつかの例において、突出部1862は、
図36から
図41を参照して上述した突出部と同様であり得、1以上の可撓性腕部、テーパ状鼻部、停止部及び少なくとも1つのリブを有する。
【0094】
図46は、別の重量体組立体1900を有するゴルフクラブヘッド1800を示す底面図である。
図47は、
図46の線47-47に沿って取った重量体組立体1900を有するゴルフクラブヘッド1800を示す斜視横断面図である。
図46及び
図47を共に参照すると、特定の構成部材は、上述されており、そのため、必ずしもさらに説明しない。
図42から
図45で説明した例と同様に、重量体組立体1900は、スライド可能な重量体1904を凹状チャネル1906内に選択的に固定するカバー1902を有する。重量体1904は、カバー1902と係合し、それにより、重量体1904は、2以上の構成間でカバー1902と共に移動する。しかしながら、この例において、カバー1902は、カバー1902がロック構成にあると、チャネル1906内に重量体1904を完全に被覆する。カバー1902は、少なくとも部分的に透光性を有する材料から形成され得、それにより、重量体1904の位置は、ユーザに視認可能である。
【0095】
図48は、別のゴルフクラブヘッド2000を示す斜視図である。
図49は、別の重量体組立体2002を有するゴルフクラブヘッド2000を示す底面図である。
図48及び
図49を共に参照すると、ゴルフクラブヘッド2000は、アイアン型のゴルフクラブヘッドであり、このゴルフクラブヘッドは、ゴルフボールを打つように構成された打面2004を有する。打面2004は、トップライン部分2006、トウ部分2008及びヒール部分2010に接続されている。トウ部分2008及びヒール部分2010は、同様に、トップライン部分2006に少なくとも部分的に接続されている。ヒール部分2010は、シャフト(図示略)に連結されるように構成されたホーゼル2012に接続されている。ゴルフクラブヘッド2000は、同様に、バック部分2016を有し、このバック部分は、ソール2014、トップライン部分2006、トウ部分2008及びヒール部分2010に少なくとも部分的に取り付けられている。
【0096】
打面2004、トップライン部分2006、トウ部分2008、ヒール部分2010及びバック部分2016のようなゴルフクラブヘッド2000の構成部材は、鋼鉄のような金属材料からなり得る。ゴルフクラブヘッド2000の構成部材は、鋳造処理を通して形成され得る。いくつかの構成部材は、単一片として鋳造され得、残りの構成部材は、鋳造処理に続いて取り付けられ得る。例えば、ソール2014、トップライン部分2006、トウ部分2008、ヒール部分2010及びバック部分2016は、単一片として鋳造され得る。そして、打面2004は、溶接または2つのクラブヘッド構成部材を互いに取り付けるための他の適切な処理を介してその単一片に取り付けられ得る。このような例において、打面2004は、挿入片であり得る。
【0097】
動作時において、ソール2014は、クラブヘッド2000をアドレス位置に配置すると、全体として、クラブヘッド2000の下面を形成する。クラブヘッド2000は、打面2004で打つとゴルフボールの飛行特性に影響を与える重心(CG)及び慣性モーメント(MOI)を規定する。重量体組立体2002は、クラブヘッド2000に連結されており、それにより、クラブヘッド2000のCG及び/またはMOIは、必要に応じてまたは望むように、選択的に調整され得る。この例において、重量体組立体2002は、移動可能な重量体2018と、重量体2018を所定位置に固定するように構成されたカバー2020と、重量体組立体2002をクラブヘッド2000のうちの1以上の位置に連結するための固定具2022と、を有する。細長い凹状チャネル2024は、クラブヘッド2000のソール2014に形成されており、重量体2018の少なくとも一部を受けるように寸法付けられているかつ形付けられている。上述した例と同様に、固定具2022は、カバー2020によって間接的にのみ重量体2018をチャネル2024内に保持するように構成されている。また、カバー2020は、固定具2022を介して、緩められ得、または完全に取り外され得、必要に応じてまたは望むように、重量体2018がチャネル2024内でスライドし、CG及びMOIを選択的に調整できるようにする。
【0098】
この例において、固定具2022は、重量体組立体2002のトウ端部に位置付けられており、チャネル2024と位置合わせされている。他の例において、固定具2022は、必要に応じてまたは望むように、重量体組立体2002のヒール端部に位置付けられ得る。
【0099】
図50は、別の重量体組立体2100を示す横断面図である。
図51は、重量体組立体2100を示す概略図である。
図50及び
図51を共に参照すると、凹状チャネル2102は、クラブヘッド(上述したクラブヘッド100、1800及び/または2000)の本体2104内に画成されている。重量体組立体2100は、スライド可能な重量体2106及びカバー2108を有する。固定具(図示略)は、チャネル2102内に重量体2106を保持するために使用されている。この例において、カバー2108は、重量体2106をチャネル2102内に固定すると、重量体2106の少なくとも一部と係合する内面2110を有する。この例において、カバー2108の内面2110の少なくとも一部は、摩擦材料ライナー2112を有する。摩擦材料体2112は、カバー2108がロック構成にあると、重量体2106と摩擦係合するように構成されている。重量体2106をカバー2108と摩擦係合することによって、重量体2106は、チャネル2102内に固定されつつ、重量体2106のチャネル内におけるガタツキを低減するまたは防止する。この例において、摩擦材料体は、黄銅のような柔らかい金属材料であり得る。
【0100】
摩擦材料体2112は、重量体2106と対になる表面に複数の溝部2114を有し得る。この例において、溝部2114は、三角形状であり得るが、本明細書では、他の形状も同様に想定される。クランプ負荷2116は、摩擦材料体2112にかけられており、材料体は、(
図51に示すように)撓んで重量体2106を所定位置に保持し、チャネル2102、重量体2106及びカバー2108の組合体の特有の表面に一致する。いったん変形を行って接触応力を設立すると、摩擦材料体2112は、さらには変形しない。重量体2106をカバー2108と摩擦係合することによって、重量体2106は、チャネル2102内の任意の場所に位置付けられ得、インデックス機構を有する必要はない。また、インデックス機構を除去することにより、重量体2106及びチャネル2102は、よりほぼ平坦な表面を有し、この表面は、製造効率を増加させる。
【0101】
この例において、カバー2108は、同様に、1以上の突出刻目部2118を有し得、これら突出刻目部は、本体2104内にある対応するキャビティ2120と係合する。刻目部2118は、ほぼ円形状を有し得る。刻目部2118及びキャビティ2120を
図52及び
図53を参照して以下で詳述する。当然ながら、摩擦材料体2112がカバー2108に連結されるように図示されているが、追加でまたはあるいは、摩擦材料体2112は、重量体2106に連結され得る。
【0102】
図52は、(
図50に示す)重量体組立体2100のカバー2108を示す頂面図である。
図53は、カバー2108を示す側面図である。
図52及び
図53を共に参照すると、特定の構成部材は、上述されており、そのため、必ずしもさらに説明しない。カバー2108は、複数の突出刻目部2118を有しており、これら突出刻目部は、本体2104内にある対応するキャビティ2120と係合する。カバー2108を複数の場所で係合することによって、カバー2108は、重量体を固定すると、本体2104の外面との位置合わせから外れるように曲がることが制限または防止される。
図53に示すように、側部キャビティは、テーパ状とされ得、それにより、カバー1206が所定角度でスライドすることを許容する。
【0103】
図54は、ロック構成にある別の重量体組立体2202を有する別のゴルフクラブヘッド2200を示す底面図である。ゴルフクラブヘッド2200は、ソール2206を有する本体2204を有し、重量体組立体2202は、ソール2206上に配設されている。本体2204は、同様に、打面及びクラウン(両者共図示略)を有し、それにより、本体2204は、外面2208を有する。一態様において、ゴルフクラブヘッド2200は、フェアウェイメタル型のゴルフクラブヘッドであるが、本体2204は、必要に応じてまたは望むなら、アイアン型のクラブヘッド、ハイブリッド型のクラブヘッド、または、ドライバーもしくはメタルウッド型のクラブヘッド(例えば、
図1から
図53に図示した例のうちの1以上)など、任意の型のクラブヘッドを形成し得る。また、クラブヘッド2200の構成部材(例えば、ソール、打面、クラウン、ホーゼルなど)は、
図1から
図53において上述した構成部材の機能と同様である。さらに、必要に応じてまたは望むなら、後述する重量体組立体2202の特徴は、追加でまたはあるいは、本明細書で説明した任意の方のクラブヘッドで利用され得る。
【0104】
この例において、凹状チャネル2210は、クラブヘッド2200の本体2204のソール2206内に画成されている。凹状チャネル2210は、トウ-ヒール方向で延在しており、それにより、クラブヘッド2200のCG及びMOIを(フェイド-ドローバイアスに関して)調整し得る。重量体組立体2202は、チャネル2210内に少なくとも部分的に配設されたスライド可能な重量体2212と、チャネル2210を少なくとも部分的に覆うように延在するカバー2214と、カバー2214を本体2204に連結するように構成された固定具2216と、を有する。固定具2216は、カバー2214を介して間接的に重量体2212を凹状チャネル2210内に保持し、それにより、重量体2212は、クラブヘッド2200のCG及びMOIを調整するために使用され得る。
【0105】
図54に示すように、重量体組立体2202は、ロック構成にあり、カバー2214は、凹状チャネル2210内に少なくとも部分的に配設され、重量体2212は、チャネル2210内に固定され、それにより、移動を制限する。カバー2214及び重量体組立体2202がロック構成にあると、重量体2212の少なくとも一部は、本体2204とカバー2214との間で視認可能である。この構成により、ユーザは、凹状チャネル2210内に重量体2212が存在することをより容易に決定できるようになる。重量体組立体2202は、同様に、本明細書で説明したように、ロック解除構成へ移動され得る。例えば、固定具2216の回転を介して、カバー2214は、凹状チャネル2210から少なくとも部分的に抜け出し得、重量体2212を再び位置付けることをできるようにする。
【0106】
この例において、重量体2212は、カバー2214と重なりかつカバーと係合し、それにより、重量体及びカバー双方は、ロック構成とロック解除構成との間で共に移動する。さらに、この係合は、凹状チャネル2210に対して昇降すると、重量体2212がカバー2214に対して捻れたり傾いたりすることを低減するまたは防止する。このように、重量体2212は、重量調整中に凹状チャネル2201内で曲がることを防止し、それにより、重量体組立体2202の性能を増加させる。
【0107】
図55は、
図54の線54-54に沿って取った重量体組立体2202を示す斜視横断面図である。
図56は、
図54の線54-54に沿って取ったカバー2214を示す横断面図である。
図55及び
図56を共に参照すると、カバー2214は、重量体2212とスライド可能に係合するように構成された棚部2218を有する。一例において、棚部2218は、クラブヘッドの打面を向きかつ固定具2216から離間する方向で開口する。また、棚部2218は、トウ-ヒール方向でカバー2214内を延在する。しかしながら、当然ながら、棚部2218は、必要に応じてまたは望むように、任意の他の方向付け及び/または方向でカバー2214内に画成され得、本明細書で説明したような調整可能な重量体の機能性を実現すること、である。カバー2214がロック解除位置にあると、重量体2212は、クラブヘッドに対して上がり、それにより、重量体2212は、棚部2218及び(
図54に示す)凹状チャネル2210内を選択的にスライド可能である。反対に、カバー2214がロック位置にあると、重量体2212は、凹状チャネル2210及び棚部2218内に少なくとも部分的に配設されており、これら凹状チャネル及び棚部内に固定され、それにより、重量体2212の移動を制限するまたは防止する。一例において、棚部2218は、重量体2212とのカバー2214の重なりを提供し、それにより、重量体2212が凹状チャネル内で曲がることを低減する。
【0108】
棚部2218は、外壁部2220と反対側にある内壁部2222とを有する。本明細書で説明するように、棚部2218の外壁部及び内壁部は、(
図54に示す)クラブヘッドの本体2204の内部キャビティを参照している。このように、外壁部2220は、カバー2214の外側面2224に近接して配設されている。重量体2212は、棚部2218の外壁部2220と内壁部2222との間に、かつ、棚部2218の内壁部2226に当接して、少なくとも部分的にスライド可能に受けられるように構成されている。棚部2218の3つの壁部は、重量体2212をカバー2214内に保持し、それにより、重量体2212の位置は、ロック構成とロック解除構成との間で移動しているときにカバー2214に対して傾くことを制限または防止されている。この構成により、重量体2212は、重量体組立体2202内で曲がることが制限され、そのため、重量体組立体2202の性能を増加させる。
【0109】
一例において、カバー2214内における重量体2212のこの位置は、棚部2218の外壁部2220に対する重量体2212の角度方向位置として規定された傾斜角2228によって測定され得る。一態様において、傾斜角2228は、ロック解除構成及びロック構成双方においてほぼ同じである。別の態様において、傾斜角2228は、ロック解除構成及びロック構成双方において棚部2218の外壁部2220に対してほぼ平行である。重量体2212は、外面2230を有しており、この外面は、棚部2218内に受けられると、カバー2214の外壁部2220、内壁部2222及び内壁部2226に直接当接して位置付けられる。このように、重量体2212の外面2230は、ロック解除構成及びロック構成双方において、棚部2218の壁部に直接当接する外面の位置を維持する。
【0110】
重量体2212は、棚部2218から少なくとも部分的に外へ延在する位置表示器2232を有する。位置表示器2232は、重量体組立体2202がロック解除構成にあると、重量体2212を選択的にスライドさせるために使用され得る。ロック構成にあると、位置表示器2232は、カバー2214とクラブヘッドの本体との間で視認可能であり、それにより、ユーザは、クラブヘッドの重量特性を容易に決定し得る。また、位置表示器2232は、凹状チャネルの窪部(例えば、
図45に示す窪部1856など)内に配設され得る。重量体2212は、同様に、凹状チャネルの隆起部(例えば、
図45に示す隆起部1854など)を受けるように寸法付けられかつ形付けられた中空部2234を有する。この例において、中空部2234は、棚部2218の内壁部2222に隣接して配設されている。
【0111】
カバー2214は、同様に、1以上の突出部2236を有し得、これら突出部は、凹状チャネルの対応するチャンバ(図示略)内に受けられるように寸法付けられかつ形付けられている。突出部2236は、ゴルフクラブヘッド本体を有するカバー2214の係合を増加させるように構成されており、それにより、重量体2212は、カバー2214によって凹状チャネル内に固定されると、移動やガタツキを制限する。突出部2236は、同様に、カバー2214を(
図54に示す)本体2204から抜き出すことを規制するために使用され得、カバー2214を本体から完全に螺合解除して抜き出す前に軟質停止部を形成する。いくつかの例において、突出部2236は、
図36から
図41を参照して上述した突出部と同様であり得、突出部には、1以上の可撓性腕部、テーパ状鼻部、停止部及び少なくとも1つのリブが挙げられる。
【0112】
この例において、内壁部2226に対する外壁部2220の幅2238は、内壁部2222の幅2240より大きい。この構成により、重量体2212は、重量体組立体2202内で傾いたり曲がったりすることなく棚部2218内に保持できるようになる。また、重量体2212は、中空部2234及び位置表示器2232を有し、これら中空部及び位置表示器は、棚部2218から外へ延在し得、本明細書で説明したように、重量体組立体2202の機能を可能とする。例えば、内壁部2226は、重量体2212の中空部2234が凹状チャネル内で対応する構造体と係合できるようにする。一態様において、外壁部の幅は、内壁部の幅よりも約2倍以上約4倍である。別の態様において、外壁部2220の幅2238:内壁部2222の幅2240の比率は、2:1またはこれより大きい。さらに別の態様において、外壁部2220の幅2238:内壁部2222の幅2240の比率は、3:1またはこれより大きい。依然として別の態様において、外壁部2220の幅2238:内壁部2222の幅2240の比率は、約2:1と約4:1との間である。当然ながら、他の比率の値を本明細書において同様に想定し、明確には列挙しないことがある。
【0113】
図57は、重量体2212を示す斜視図である。
図58は、重量体2212の概略頂面図である。
図57及び
図58を共に参照すると、
図54と同様に、重量体2212の少なくとも一部は、重量体組立体2202がロック構成にあると、カバー2214の外側面と本体2204の外面2208との間で露出されかつ視認可能である。すなわち、間隙は、カバー2214の一部と本体2204との間に少なくとも部分的に形成されており、重量体は、この間隙を少なくとも部分的に埋める。例えば、位置表示器2232は、ゴルフクラブヘッド2200に露出されかつ視認可能であり得る。この構成により、重量体2212の位置を容易に決定できるようになる。しかしながら、重量体2212は、完全には露出されかつ視認可能ではない。重量体2212のうちゴルフクラブヘッド2200に露出している部分を低減し、クラブヘッド2200の外面1820とカバー2214との間の平滑性を増加させる。このように、ゴルフクラブヘッド2200は、増加した性能(例えば、地面から直接ゴルフボールを打つこと、空力性能など)を有しつつ、本明細書で説明するように、重量体組立体2202を介して重量体調整可能機能を有する。
【0114】
この例において、重量体2212の約0%以上約30%以下は、本体2204の外面2208とロック構成にあるカバー2214の外側面との間で露出されて視認可能である。一態様において、重量体2212の約10%以上約20%以下は、本体2204の外面2208とロック構成にあるカバー2214の外側面との間で露出されて視認可能である。さらに別の態様において、重量体2212の約16%は、露出されている。当然ながら、他のパーセント値を本明細書において同様に想定し、明確には上記で列挙されないことがある。図面に示していないが、重量体2212は、本発明の範囲及び内容から逸脱することなく完全に視認不能であり得る。
【0115】
図57を参照すると、重量体2212のうち視認可能であり露出されたパーセント(例えば、部分2242)は、重量体2212の外面領域2230に基づき得る。本明細書で使用するように、重量体2212の外面2230は、
図57に示すように、重量体形状の1以上の側部及び外周縁部全体を含む。例えば、一態様において、重量体2212の外面2230のうち約0%以上約30%は、本体2204の外面2208とロック構成にあるカバー2214の外側面との間で露出している。別の態様において、重量体2212の外面2230のうち約10%以上約20%以下は、本体2204の外面2208とロック構成にあるカバー2214の外表面との間で露出している。さらに別の態様において、重量体2212の約16%は、露出されている。当然ながら、他のパーセント値を本明細書において同様に想定し、明確には上記で列挙されないことがある。
【0116】
図58を参照すると、重量体2212のうち視認可能であり露出されたパーセント(例えば、部分2244)は、重量体2212の平面領域2246に基づき得る。本明細書で使用するように、平面領域2246は、重量体形状のうち1つの突出側部のみにある面領域(例えば、頂部平面領域)である。頂部平面領域を
図58に示す一方、他の重量体側部(例えば、右側平面領域、左側平面領域など)を本明細書において同様に想定する。例えば、一態様において、重量体2212の平面領域2246のうち約0%以上約30%以下は、本体2204の外面2208とロック構成にあるカバー2214の外側面との間で露出する。別の態様において、重量体2212の平面領域2246のうち約10%以上約20%以下は、本体2204の外面2208とロック構成にあるカバー2214の外側面との間で露出する。さらに別の態様において、重量体2212の平面領域2246のうち約16%は、露出する。当然ながら、他のパーセント値を本明細書において同様に想定し、明確には上記で列挙されないことがある。
【0117】
具体的な実施形態及び態様を本明細書で説明しかつ具体的な例を提供したが、この技術の範囲は、これら具体的な実施形態及び例に限定されない。例えば、様々な本例は、ドライバー、フェアウェイメタル及びアイアンとして使用するために特に描写されているが、本技術は、メタルウッド、フェアウェイメタルもしくはウッド、アイアン、または、ハイブリッド型のゴルフクラブに適用され得る。さらに、上記例それぞれは、別の例と組み合わされ得る、かつ/または、いくつかの例のうち1以上の特徴を他の例と組み合わせ得る。当業者は、他の実施形態または本技術の範囲及び製品内にある改良を実現する。したがって、具体的な構造、作用または媒体を例示的な実施形態のみとして開示する。また、以下の特許請求の範囲で使用されるような用語「およそ」、「ほぼ」または「約」の限定が当業者に対して上記明細書から不明確である場合には、これら用語は、説明した値の10%内にあることを意味する。本技術の範囲は、以下の特許請求の範囲及び均等物によって規定される。
【符号の説明】
【0118】
100 ゴルフクラブヘッド、102 ソール、104 重量体組立体、106 本体、108 打面、110 下縁部、112 上縁部、114 トウ、116 ヒール、118 クラウン、120 外面、122 内部キャビティ、124 ホーゼル、126 スカート、128 重量体、130 カバー、132 固定具、134 凹状チャネル、136 ロック構成、138 ナット、140 外側面、142 固定具軸、144 角度、146 平面、148 突出部、150 チャンバ、152 傾斜面、154 傾斜面、156 座部、158 刻目部、160 傾斜面、162 傾斜面、164 カム、166 切欠部、168 長脚部、170 短脚部、172 側壁部、174 側壁部、176 底軌道部、178 フランジ、180 溝部、182 ロック解除構成、184 トウ-ヒール方向、186 ロックワッシャ、188 カム面、190 カム面、200 重量体組立体、202 凹状チャネル、204 重量体、206 カバー、208 固定具、210 カバー側壁部、212 側壁部、212 アンダーカット付側壁部、214 底軌道部、216 部分壁部、218 角度付面、220 圧迫力、300 重量体組立体、302 凹状チャネル、304 重量体、306 カバー、308 固定具、400 重量体組立体、402 凹状チャネル、404 重量体、406 カバー、408 固定具、410 底軌道部、412 ナット、414 支持リブ、416 弾性材料体、418 側壁部、420 側壁部、422 フィン、424 底面、426 スロット、428 溝部、430 フランジ、432 符号、434 回転移動、436 第1脚部、438 第2脚部、440 陥凹部、442 突出部、444 筒状チャンバ、446 突出軸、448 固定具軸、450 機能部、500 重量体組立体、502 凹状チャネル、504 重量体、506 カバー、508 スロット、510 フィン、512 底面、514 軌道部、516 中空部、600 重量体組立体、602 湾曲チャネル,凹状チャネル、604 重量体、606 カバー、608 固定具、610 底面、612 溝部、614 弾性材料体,タブ、616 フランジ、618 頂脚部、620 側脚部、622 固定具軸、624 底軌道部、626 溝部、628 突出部、630 筒状チャンバ、632 突出軸、634 支持リブ、700 重量体組立体、702 凹状チャネル、704 重量体、706 カバー、708 固定具、710 突出部、712 底面、714 軌道部、716 中空部、718 角度付面、720 圧迫力、722 アンダーカット付側壁部、800 重量体組立体、802 凹状チャネル、804 カバー、806 固定具、808 底軌道部、810 側壁部、812 側壁部、814 弾性材料体、816 端部、818 アンダーカット領域、820 位置ズレ、822 突出部、900 重量体組立体、902 凹状チャネル、904 重量体、906 重量体、908 カバー、910 カバー、912 固定具、914 ワッシャ、916 溝部、918 底軌道部、1000 重量体組立体、1002 凹状チャネル、1004 重量体、1006 カバー、1008 固定具、1010 カバー側壁部、1012 アンダーカット付側壁部、1014 底軌道部、1016 部分壁部、1018 角度付面、1020 溝部、1100 重量体組立体、1102 凹状チャネル、1104 重量体、1106 カバー組立体、1108 固定具、1110 固定具部材、1112 長手方向部材、1114 横方向部材、1116 圧迫力、1118 角度付面、1120 側壁部、1122 切欠部、1124 矢印、1126 端部、1128 チャンバ、1200 重量体組立体、1202 凹状チャネル、1204 重量体、1206 カバー、1208 固定具、1210 幅、1212 突出部、1214 チャンバ、1216 固定具軸、1218 補強材、1220 延長縁部、1222 ブラケット、1300 重量体組立体、1302 カバー、1304 重量体、1306 固定具、1308 延長縁部、1400 重量体組立体、1402 カバー、1404 重量体、1406 縁部、1500 重量体組立体、1502 カバー、1504 重量体、1600 重量体組立体、1602 カバー、1604 重量体、1606 縁部、1700 重量体組立体、1702 凹状チャネル、1704 重量体、1706 カバー、1708 ネジ山付固定具、1710 トウ端部、1712 ヒール端部、1714 ロックワッシャ、1716 ナット、1718 固定具軸、1720 突出部、1722 チャンバ、1724 突出軸、1726 部分壁部、1728 凹所、1730 位置決機構、1732 位置決ラグ、1734 底軌道壁部、1736 側壁部、1738 角部、1740 尾部、1742 内面、1744 開口部、1746 可撓性腕部、1748 遠位端部、1750 停止部、1752 近位端部、1754 リブ、1756 端壁部、1800 ゴルフクラブヘッド、1802 ソール、1804 重量体組立体、1806 本体、1808 打面、1810 下縁部、1812 上縁部、1814 トウ、1816 ヒール、1818 クラウン、1820 外面、1824 ホーゼル、1826 凹状チャネル、1828 重量体、1830 カバー、1832 固定具、1834 外側面、1836 ナット、1838 ロックワッシャ、1840 底軌道部、1842 第1側壁部、1844 第2側壁部、1846 長脚部、1848 短脚部、1850 フランジ、1852 溝部、1854 隆起部、1856 窪部、1858 中空部、1860 位置表示器、1862 突出部、1864 チャンバ、1900 重量体組立体、1902 カバー、1904 重量体、1906 凹状チャネル、2000 ゴルフクラブヘッド、2002 重量体組立体、2004 打面、2006 トップライン部分、2008 トウ部分、2010 ヒール部分、2012 ホーゼル、2014 ソール、2016 バック部分、2018 重量体、2020 カバー、2022 固定具、2024 凹状チャネル、2100 重量体組立体、2102 凹状チャネル、2104 本体、2106 重量体、2108 カバー、2110 内面、2112 摩擦材料体,摩擦材料ライナー、2114 溝部、2116 クランプ負荷、2118 突出刻目部、2120 キャビティ、2200 ゴルフクラブヘッド、2201 凹状チャネル、2202 重量体組立体、2204 本体、2206 ソール、2208 外面、2210 凹状チャネル、2212 重量体、2214 カバー、2216 固定具、2218 棚部、2220 外壁部、2222 内壁部、2224 外側面、2226 内壁部、2228 傾斜角、2230 外面領域,外面、2232 位置表示器、2234 中空部、2236 突出部、2238 幅、2240 幅、2242 部分、2244 部分、2246 平面領域、CG 重心、D1 距離、H2 構成、H3 構成、M 線形移動、MOI 慣性モーメント