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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-07
(45)【発行日】2024-05-15
(54)【発明の名称】ズームレンズ及びそれを有する撮像装置
(51)【国際特許分類】
   G02B 15/20 20060101AFI20240508BHJP
【FI】
G02B15/20
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2020101793
(22)【出願日】2020-06-11
(65)【公開番号】P2021196449
(43)【公開日】2021-12-27
【審査請求日】2023-05-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110412
【弁理士】
【氏名又は名称】藤元 亮輔
(74)【代理人】
【識別番号】100104628
【弁理士】
【氏名又は名称】水本 敦也
(74)【代理人】
【識別番号】100121614
【弁理士】
【氏名又は名称】平山 倫也
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 匠
【審査官】森内 正明
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-172696(JP,A)
【文献】特開2016-90746(JP,A)
【文献】特開2017-122747(JP,A)
【文献】特開2012-47813(JP,A)
【文献】特開2019-70827(JP,A)
【文献】特開2017-122746(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 9/00 - 17/08
G02B 21/02 - 21/04
G02B 25/00 - 25/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体側から像側へ順に配置された、負の屈折力の前群と、全体として正の屈折力の後群と、からなるズームレンズであって、
前記後群は、物体側から像側へ順に配置された、正の屈折力の第1部分群と、絞りと、正の屈折力の第2部分群と、負の屈折力の第3部分群と、第4部分群とを有し、
ズーミングに際して前記前群と前記後群の間隔は変化し、
ズーミングおよびフォーカシングの少なくとも一方に際して前記第3部分群と前記第4部分群の間隔は変化し、
前記第1部分群、前記第3部分群、および前記第4部分群は、像振れ補正の際に不動であって、
前記第2部分群は、前記像振れ補正の際に光軸に対して垂直方向の成分を持つように移動し、
前記第1部分群は、正レンズと負レンズとを有し、
前記第2部分群は、1枚の正レンズと1枚の負レンズとが接合された接合レンズからなり、
前記第3部分群の焦点距離をf23n、広角端における前記第1部分群から前記第3部分群までの合成焦点距離をf2w、広角端における前記絞りから前記第2部分群の物体側面頂点までの距離をdw、広角端における全系の光学全長をLwとしたとき、
-2.0<f23n/f2w<-0.5
0.04≦|dw/Lw|<0.10
なる条件を満たすことを特徴とするズームレンズ。
【請求項2】
望遠端における前記第2部分群の横倍率をβ22t、望遠端における前記第2部分群より像側の全てのレンズの横倍率をβ22rtとしたとき、
1.0<(1-β22t)×β22rt<3.0
なる条件を満たすことを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
【請求項3】
前記第1部分群の焦点距離をf21p、前記第2部分群の焦点距離をf22pとしたとき、
0.5<f21p/f22p<2.0
なる条件を満たすことを特徴とする請求項1または2に記載のズームレンズ。
【請求項4】
前記第2部分群の焦点距離をf22p、前記第3部分群の焦点距離をf23nとしたとき、
-1.5<f22p/f23n<-0.5
なる条件を満たすことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のズームレンズ。
【請求項5】
前記第2部分群の焦点距離をf22p、広角端における前記第1部分群から前記第3部分群までの合成焦点距離をf2wとしたとき、
0.5<f22p/f2w<2.0
なる条件を満たすことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のズームレンズ。
【請求項6】
前記第3部分群の最も物体側のレンズ面の曲率半径をrn1、前記第3部分群の最も像側の曲率半径をrn2としたとき、
-8.0<(rn1+rn2)/(rn1-rn2)<-2.0
なる条件を満たすことを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載のズームレンズ。
【請求項7】
前記第4部分群は正の屈折力を有し、
フォーカシングの際、前記第4部分群の一部または全てのレンズが移動すること特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載のズームレンズ。
【請求項8】
前記前群は、前記ズーミングに際して移動することを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載のズームレンズ。
【請求項9】
前記前群は、負レンズと正レンズとを有することを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載のズームレンズ。
【請求項10】
前記第3部分群は、負の屈折力の一枚のレンズからなることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載のズームレンズ。
【請求項11】
前記後群は、前記第1部分群、前記第2部分群、前記第3部分群、および前記第4部分群から成ることを特徴とする請求項1から1のいずれか一項に記載のズームレンズ。
【請求項12】
前記後群は、前記第1部分群、前記第2部分群、前記第3部分群、前記第4部分群、前記第4部分群の像側に配置された第5部分群から成り、
ズーミングに際して前記第4部分群と前記第5部分群の間隔は変化することを特徴とする請求項1から1のいずれか一項に記載のズームレンズ。
【請求項13】
前記第5部分群は、負の屈折力を有することを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
【請求項14】
請求項1から1のいずれか一項に記載のズームレンズと、
該ズームレンズによって形成された像を受光する撮像素子とを有することを特徴とする撮像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はズームレンズ及びそれを有する撮像装置に関し、特にデジタルスチルカメラ、ビデオカメラ、監視用カメラ、車載カメラなどの撮像装置に好適なものである。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタルスチルカメラ、ビデオカメラにおいて、全系が小型で高解像力(高い光学性能)のズームレンズが求められている。
【0003】
また、ズームレンズに手ぶれ等の偶発的な振動が伝わったときに生ずる画像のぶれ(像振れ)を補償する機構(防振機構)を備えていること等が要求されている。これらの要求に応えるズームレンズとして、最も物体側に負の屈折力のレンズ群を配置したネガティブリード型のズームレンズが知られている。このネガティブリード型のズームレンズにおいて、像振れを一部のレンズ群(防振群、像振れ補正群)を光軸に対して垂直方向の成分を持つように移動させて補償する防振機構を有したズームレンズが知られている(特許文献1、特許文献2)。
【0004】
特許文献1では、物体側から像側へ順に、負の屈折力の第1レンズ群、正の屈折力の第2レンズ群、負または正の屈折力の後続群を持つ3群構成または4群構成のズームレンズが開示されている。特許文献1のズームレンズでは、第2レンズ群内の一部のレンズ部を光軸と垂直方向に移動させ、像振れ補正を行うズームレンズを開示している。
【0005】
特許文献2では、物体側から像側へ順に、負の屈折力の第1レンズ群、正の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群、負の屈折力の第4レンズ群よりなる4群構成のズームレンズが開示されている。特許文献2のズームレンズでは、第2レンズ群内の一部のレンズ部で像振れ補正を行い、第3レンズ群が光軸方向に移動することでフォーカシングを行うズームレンズを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2018-025572号公報
【文献】特開2019-008235号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
近年、像振れ補正のために像振れ補正群を光軸に対して垂直方向に移動させて補正する場合には、移動機構(防振機構)の小型化、及び省電力を図るために像振れの補正群が小型軽量であることが求められている。また、像振れ補正時の収差変動、特に色収差の変動が少なく、像振れ補正時にも良好なる光学性能が維持されること等が求められている。
【0008】
一般的にズームレンズの一部のレンズ群を像振れ補正群とし、光軸に対して垂直方向に移動させて像振れの補正を行うことができる。しかしながら、ズームレンズのレンズ構成及び像振れ補正のために移動させる像振れ補正群のレンズ構成が適切でないと、所望の像振れ補正量を得るために、像振れ補正群の移動量が大きくなる。あるいは、像振れ補正時の光学性能が大きく低下したり、像振れ補正群のレンズ径の大型化したりする。このため、防振機構を有するズームレンズにおいて、全体のズーム構成や像振れ補正群のレンズ構成等を適切に設定することが重要になってくる。特に、ズームレンズを構成するレンズ群の数、各レンズ群の屈折力、像振れ補正群の構成等を適切に設定することが必要となる。
【0009】
本発明は、像振れ補正時の収差変動を良好に補正し、全ズーム範囲にわたり像振れ補正時に高い光学性能が得られる小型なズームレンズを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一側面としてのズームレンズは、物体側から像側へ順に配置された、負の屈折力の前群と、全体として正の屈折力の後群と、からなるズームレンズであって、前記後群は、物体側から像側へ順に配置された、正の屈折力の第1部分群と、絞りと、正の屈折力の第2部分群と、負の屈折力の第3部分群と、第4部分群とを有し、ズーミングに際して前記前群と前記後群の間隔は変化し、ズーミングおよびフォーカシングの少なくとも一方に際して前記第3部分群と前記第4部分群の間隔は変化し、前記第1部分群、前記第3部分群、および前記第4部分群は、像振れ補正の際に不動であって、前記第2部分群は、前記像振れ補正の際に光軸に対して垂直方向の成分を持つように移動し、前記第1部分群は、正レンズと負レンズとを有し、前記第2部分群は、1枚の正レンズと1枚の負レンズとが接合された接合レンズからなり、前記第3部分群の焦点距離をf23n、広角端における前記第1部分群から前記第3部分群までの合成焦点距離をf2w、広角端における前記絞りから前記第2部分群の物体側面頂点までの距離をdw、広角端における全系の光学全長をLwとしたとき、
-2.0<f23n/f2w<-0.5
0.04≦|dw/Lw|<0.10
なる条件を満たすことを特徴とする。

【0011】
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施例において説明される。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、像振れ補正時の収差変動を良好に補正し、全ズーム範囲にわたり像振れ補正時に高い光学性能を有する小型なズームレンズを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】実施例1のズームレンズの広角端におけるレンズ断面図である。
図2】実施例1のズームレンズの広角端(A)、中間ズーム位置(B)、望遠端(C)における収差図である。
図3】実施例1のズームレンズの望遠端における0.3度の像位置変位後の横収差図である。
図4】実施例2のズームレンズの広角端におけるレンズ断面図である。
図5】実施例2のズームレンズの広角端(A)、中間ズーム位置(B)、望遠端(C)における収差図である。
図6】実施例2のズームレンズの望遠端における0.3度の像位置変位後の横収差図である。
図7】実施例3のズームレンズの広角端におけるレンズ断面図である。
図8】実施例3のズームレンズの広角端(A)、中間ズーム位置(B)、望遠端(C)における収差図である。
図9】実施例3のズームレンズの望遠端における0.3度の像位置変位後の横収差図である。
図10】実施例4のズームレンズの広角端におけるレンズ断面図である。
図11】実施例4のズームレンズの広角端(A)、中間ズーム位置(B)、望遠端(C)における収差図である。
図12】実施例4のズームレンズの望遠端における0.3度の像位置変位後の横収差図である。
図13】実施例5のズームレンズの広角端におけるレンズ断面図である。
図14】実施例5のズームレンズの広角端(A)、中間ズーム位置(B)、望遠端(C)における収差図である。
図15】実施例5のズームレンズの望遠端における0.3度の像位置変位後の横収差図である。
図16】本発明の撮像装置の要部概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本発明の好ましい実施の形態を添付の図面に基づいて詳細に説明する。
【0015】
図1は、本発明の実施例1のズームレンズの広角端(短焦点距離端)におけるレンズ断面図である。図2(A)、(B)、(C)はそれぞれ実施例1のズームレンズの広角端、中間ズーム位置、望遠端における収差図である。実施例1のズームレンズは、ズーム比2.74、開口比4.1~7.3程度のズームレンズである。図3は実施例1のズームレンズの望遠端における0.3度の像位置変位後の横収差図である。
【0016】
図4は本発明の実施例2のズームレンズの広角端におけるレンズ断面図である。図5(A)、(B)、(C)はそれぞれ実施例2のズームレンズの広角端、中間ズーム位置、望遠端における収差図である。実施例2のズームレンズは、ズーム比2.77、開口比4.1~7.3程度のズームレンズである。図6は実施例2のズームレンズの望遠端における0.3度の像位置変位後の横収差図である。
【0017】
図7は本発明の実施例3のズームレンズの広角端におけるレンズ断面図である。図8(A)、(B)、(C)はそれぞれ実施例3のズームレンズの広角端、中間ズーム位置、望遠端における収差図である。実施例3のズームレンズは、ズーム比2.35、開口比4.1~7.2程度のズームレンズである。図9は実施例3のズームレンズの望遠端における0.3度の像位置変位後の横収差図である。
【0018】
図10は本発明の実施例4のズームレンズの広角端におけるレンズ断面図である。図11(A)、(B)、(C)はそれぞれ実施例4のズームレンズの広角端、中間ズーム位置、望遠端における収差図である。実施例4のズームレンズは、ズーム比2.77、開口比4.1~7.3程度のズームレンズである。図12は実施例4のズームレンズの望遠端における0.3度の像位置変位後の横収差図である。
【0019】
図13は本発明の実施例5のズームレンズの広角端におけるレンズ断面図である。図14(A)、(B)、(C)はそれぞれ実施例5のズームレンズの広角端、中間ズーム位置、望遠端における収差図である。実施例5のズームレンズは、ズーム比2.78、開口比4.1~7.3程度のズームレンズである。図15は実施例5のズームレンズの望遠端における0.3度の像位置変位後の横収差図である。
【0020】
各実施例の光学系としてのズームレンズはデジタルスチルカメラ、ビデオカメラ、監視用カメラ、車載カメラなどの撮像装置に用いられる。
【0021】
各実施例のレンズ断面図において、左方が物体側(前方)で、右方が像側(後方)である。SPは絞りである。IPは像面であり、デジタルスチルカメラやビデオカメラの撮影光学系として使用する際にはCCDセンサやCMOSセンサ等の固体撮像素子(光電変換素子)の撮像面が置かれる。又、銀塩フィルム用カメラの撮影光学系として使用する際にはフィルム面の感光面が置かれている。
【0022】
実施例1、2のズームレンズにおいて、後群LPは物体側から像側へ順に、正の屈折力の第1部分群SL1と、正の屈折力の第2部分群SL2と、負の屈折力の第3部分群SL3と、正の屈折力の第4部分群SL4と、負の屈折力の第5部分群SL5とを有する。像振れ補正に際して第2部分群SL2が移動する。ズーミングの際、第1部分群SL1から第3部分群SL3まで隣り合う部分群の間隔は固定であり、第3部分群SL3と第4部分群SL4の間隔、第4部分群SL4と第5部分群SL5の間隔が変化する。無限遠から近距離へのフォーカシングに際して、第4部分群が像側から物体側へ移動する。後群LPは、更に第1部分群SL1と第2部分群SL2との間に配置された絞りを有する。
【0023】
実施例3のズームレンズにおいて、後群LPは物体側から像側へ順に、正の屈折力の第1部分群SL1と、正の屈折力の第2部分群SL2と、負の屈折力の第3部分群SL3と、正の屈折力の第4部分群SL4とを有する。像振れ補正に際して第2部分群SL2が移動する。ズーミングの際、第1部分群SL1から第3部分群SL3まで隣り合う部分群の間隔は固定であり、第3部分群SL3と第4部分群SL4の間隔が変化する。無限遠から近距離へのフォーカシングに際して、第4部分群SL4の一部のレンズが像側から物体側へ移動する。後群LPは、更に第1部分群SL1と第2部分群SL2との間に配置された絞りを有する。
【0024】
実施例4のズームレンズにおいて、後群LPは物体から順に、正の屈折力の第1部分群SL1と、正の屈折力の第2部分群SL2と、負の屈折力の第3部分群SL3と、正の屈折力の第4部分群SL4と、負の屈折力の第5部分群SL5とを有する。像振れ補正に際して第2部分群SL2が移動する。ズーミングの際、第1部分群SL1から第5部分群SL5まで隣り合う部分群の間隔が変化する。無限遠から近距離へのフォーカシングに際して、第4部分群SL4が像側から物体側へ移動する。後群LPは、更に第1部分群SL1と第2部分群SL2との間に配置された絞りを有する。
【0025】
実施例5のズームレンズにおいて、後群LPは物体から順に、正の屈折力の第1部分群SL1と、正の屈折力の第2部分群SL2と、負の屈折力の第3部分群SL3と、正の屈折力の第4部分群SL4と、負の屈折力の第5部分群SL5とを有する。像振れ補正に際して第2部分群SL2が移動する。ズーミングの際、第1部分群SL1と第2部分群SL2の間隔は固定であり、第2部分群SL2と第3部分群SL3の間隔、第3部分群SL3と第4部分群SL4の間隔、第4部分群SL4と第5部分群SL5の間隔が変化する。無限遠から近距離へのフォーカシングに際して、第4部分群SL4が像側から物体側へ移動する。後群LPは、更に第1部分群SL1と第2部分群SL2との間に配置された絞りを有する。
【0026】
なお、各部分群は一枚のレンズから構成されていても良いし、複数のレンズから成っていても良い。
【0027】
各実施例の収差図において、FnoはFナンバー、ωは半画角(°)である。球面収差図において、dはd線(波長587.56nm)、gはg線(波長435.835nm)である。
【0028】
非点収差図においてΔSはd線におけるサジタル像面、ΔMはd線におけるメリディオナル像面である。歪曲収差はd線について示している。倍率色収差図はg線について示している。
【0029】
本発明のズームレンズは、物体側から像側へ順に負の屈折力の前群LNと、全体として正の屈折力の後群LPとから構成される。また、後群LPは物体側から像側へ順に、少なくとも正の屈折力の第1部分群SL1と、正の屈折力の第2部分群SL2と、負の屈折力の第3部分群SL3と、第4部分群SL4とを有する。像振れ補正に際して第1部分群SL1、第3部分群SL3、第4部分群SL4は不動であるが、第2部分群SL2は光軸に対して垂直方向の成分を持つように移動する。また、ズーミングの際、少なくとも前群LNと後群LPの間隔は変化する。
【0030】
ネガティブリード型のズームレンズにおいて、防振機構を持つレンズ部分群を適切に配置することで、防振段数の拡大と像振れ補正時の移動量抑制によるレンズの小型化を達成することができる。正の屈折力を持つ防振群である第2部分群SL2の物体側に正の屈折力を持つ第1部分群SL1を配置することで、防振群SL2の正の屈折力が強くなりすぎることを防ぐことができる。これにより、軸上色収差や球面収差の補正と、像振れ補正時の光学性能の補正を両立することが可能となる。
【0031】
また、防振群SL2の像側に負の屈折力を持つ第3部分群SL3を配置することで、防振群SL2の正の屈折力を適正化することができ、像振れ補正時の光学性能の確保と、防振段数の拡大の両立が可能となる。
【0032】
さらに、各実施例のズームレンズでは、負の屈折力を持つ第3部分群SL3の像側に第4部分群SL4を配置している。そして、ズーミングおよびフォーカシングの少なくとも一方に際して、第3部分群SL3と第4部分群SL4の間隔は変化する。第3部分群SL3の像側でフォーカシングを行う場合、主に軸外光線によって発生する像面湾曲や倍率色収差を適切に補正しつつ、無限遠撮影時から近距離撮影時まで良好な光学性能を有することが可能となる。また、ズーミングに際して第3部分群SL3と第4部分群SL4の間隔を変化させることでズーミングに伴う諸収差の変動を良好に補正することが可能となる。
【0033】
以上のように、ネガティブリード型のズームレンズにおいて、像振れ補正時の収差変動を良好に補正し、像振れ補正時にも高い光学性能を有す小型なズームレンズが得られる。
【0034】
各実施例において、更に好ましくは次の条件式(1)から(7)のうち1つ以上を満足するのがよい。
【0035】
ここで、望遠端における第2部分群SL2の横倍率をβ22t、望遠端における第2部分群SL2より像側の全てのレンズの横倍率をβ22rtとする。第1部分群SL1の焦点距離をf21p、第2部分群SL2の焦点距離をf22p、第3部分群SL3の焦点距離をf23nとする。広角端における第1部分群SL1から第3部分群SL3までの合成焦点距離をf2wとする。広角端における絞りSPから第2部分群SL2の物体側面頂点までの距離をdw、広角端における全系の光学全長をLwとする。第3部分群SL3の最も物体側のレンズ面の曲率半径をrn1、第3部分群SL3の最も像側の曲率半径をrn2とする。
【0036】
1.0<(1-β22t)×β22rt<3.0 ・・・(1)
0.5<f21p/f22p<2.0 ・・・(2)
-1.5<f22p/f23n<-0.5 ・・・(3)
0.5<f22p/f2w<2.0 ・・・(4)
-2.0<f23n/f2w<-0.5 ・・・(5)
0.01<|dw/Lw|<0.10 ・・・(6)
-8.0<(rn1+rn2)/(rn1-rn2)<2.0 ・・・(7)
条件式(1)は望遠端における第2部分群SL2の像シフト敏感度を規定したものである。ここで、像シフト敏感度TSとは、像振れ補正群を光軸に対して垂直方向に移動させたときの像振れ補正群の垂直方向の移動量ΔLとそのときの像面での像(結像位置)の光軸に対して垂直方向の移動量ΔIの比(TS=ΔI/ΔL)である。
【0037】
条件式(1)を適正化することで、像振れ補正時における第2部分群SL2の垂直方向への移動量を抑え、レンズの小型化を図ることができる。
【0038】
条件式(1)の上限を超えると、像振れ補正時における防振機構の移動量を小さくすることができるが、第2部分群SL2の屈折力が強くなり、球面収差の悪化を招く。条件式(1)の下限を超えると、第2部分群SL2の屈折力が弱くなり、所定の像振れ補正を達成するための第2部分群SL2の移動量が増加し、防振機構の大型化を招くため好ましくない。
【0039】
条件式(2)は第1部分群SL1の焦点距離f21pと第2部分群SL2の焦点距離f22pの比を規定したものである。主として後群LP内において、正の屈折力を有する2つの部分群の屈折力を適正化することで、防振機構の移動量の抑制と良好な光学性能を両立することができる。
【0040】
条件式(2)の上限を超えると、第2部分群SL2の屈折力が強くなり、像振れ補正時における防振機構の移動量を抑えることができるが、球面収差の悪化を招く。条件式(2)の下限を超えると、第1部分群SL1の屈折力が強くなり、レンズ全長の小型化には有利となるが、防振機構を有する第2部分群SL2への軸上光線のうちマージナル光線の入射角が大きくなってしまう。この結果、像振れ補正時における光学性能が悪化しやすくなる。
【0041】
条件式(3)は第2部分群SL2の焦点距離f22pと第3部分群SL3の焦点距離f23nの比を規定したものである。主として後群LP内において、防振機構を有する正の屈折力を有する第2部分群SL2の像側に負の屈折力を持つ第3部分群SL3を配置し、その焦点距離を適正化することで、防振機構の移動量の抑制と良好な光学性能を両立することができる。
【0042】
条件式(3)の上限を超えると、防振機構を有する第2部分群SL2の屈折力が弱くなり、像振れ補正時における第2部分群SL2の移動量が増加するため好ましくない。条件式(3)の下限を超えると、第3部分群SL3の屈折力が強くなり、レンズ全長の小型化には有利となるが、軸外光線が大きく発散され、第3部分群SL3より像側の部分群の有効径の大型化を招く。
【0043】
条件式(4)は第2部分群SL2の焦点距離f22pと広角端における第1部分群SL1から第3部分群SL3までの合成焦点距離f2wの比を規定したものである。第2部分群SL2の焦点距離を適正化することで、像振れ補正時における移動量の抑制と良好な光学性能を両立することができる。
【0044】
条件式(4)の上限を超えると、第2部分群SL2の屈折力が弱くなり、諸収差発生の抑制には有利となるが、像振れ補正時における第2部分群SL2の移動量が増加するため好ましくない。条件式(4)の下限を超えると、第2部分群SL2の屈折力が強くなり、像振れ補正時における第2部分群SL2の移動量を抑えることができるが、球面収差の悪化を招く。
【0045】
条件式(5)は第3部分群SL3の焦点距離f23nと広角端における第1部分群SL1から第3部分群SL3までの合成焦点距離f2wの比を規定したものである。第3部分群SL3の焦点距離を適正化することで、像振れ補正時における移動量の抑制と良好な光学性能を両立することができる。
【0046】
条件式(5)の上限を超えると、第3部分群SL3の屈折力が強くなり、第2部分群SL2の屈折力を適正化し、第2部分群SL2の移動量を抑制できるが、主に軸外光線によって発生する像面湾曲や歪曲収差の発生による光学性能の悪化を招くため好ましくない。条件式(5)の下限を超えると、第3部分群SL3の屈折力が弱くなり、主に軸外光線によって発生する像面湾曲や歪曲収差の発生は抑制できるが、第2部分群SL2の屈折力を適正化することが困難となり、像振れ補正時における第2部分群SL2の移動量が増加するため好ましくない。
【0047】
条件式(6)は広角端における絞りSPから第2部分群SL2の物体側面頂点までの距離dwと広角端における全系の光学全長Lwの比を規定したものである。
【0048】
条件式(6)の上限を超えると、絞りSPと第2部分群SL2の間隔が長くなり、軸上マージナル光線が高くなるため、像振れ補正時における光学性能の悪化を招き好ましくない。条件式(6)の下限を超えると、絞りSPと第2部分群SL2の間隔が短くなり、防振機構の配置が困難となるため好ましくない。
【0049】
条件式(7)は第3部分群SL3のシェイプファクタ(レンズ形状)を規定したものである。
【0050】
条件式(7)の上限を超えると、第3部分群SL3の屈折力が強くなり、主に軸外光線によって発生する像面湾曲や歪曲収差の補正が困難となるため好ましくない。条件式(7)の下限を超えると、第3部分群SL3の屈折力が弱くなり、第2部分群SL2の屈折力を適正化することが困難となり、像振れ補正時における第2部分群SL2の移動量が増加するため好ましくない。
【0051】
好ましくは条件式(1)乃至(7)の数値範囲を次の如く設定するのが良い。
【0052】
1.3<(1-β22)×β22r<2.7 ・・・(1a)
0.7<f21p/f22p<1.7 ・・・(2a)
-1.4<f22p/f23n<-0.6 ・・・(3a)
0.7<f22p/f2w<1.7 ・・・(4a)
-1.8<f23n/f2w<-0.8 ・・・(5a)
0.015<|dw/Lw|<0.080 ・・・(6a)
-7.0<(rn1+rn2)/(rn1-rn2)<-2.5・・・(7a)
更に好ましくは条件式(1a)乃至(7a)の数値範囲を次の如く設定するのが良い。
【0053】
1.4<(1-β22)×β22r<2.6 ・・・(1b)
0.75<f21p/f22p<1.60 ・・・(2b)
-1.30<f22p/f23n<-0.75 ・・・(3b)
0.90<f22p/f2w<1.55 ・・・(4b)
-1.7<f23n/f2w<-0.9 ・・・(5b)
0.018<|dw/Lw|<0.070 ・・・(6b)
-6.3<(rn1+rn2)/(rn1-rn2)<-3.0・・・(7b)
前群LNはズーミングの際光軸方向に移動することが望ましい。これにより、広角端または中間ズーム位置でのレンズ全長の小型化が可能となる。
【0054】
前群LNは少なくとも一枚の負レンズと少なくとも一枚の正レンズを有することが望ましい。これにより、広角端における倍率色収差の補正、歪曲収差の適正化が可能となる。
【0055】
後群LP内の第1部分群SL1は少なくとも一枚の正レンズと少なくとも一枚の負レンズを有することが望ましい。これにより、第1部分群SL1の屈折率を強くしつつ、軸上色収差の補正を行うことが可能となる。
【0056】
第3部分群SL3は負の屈折力を有する一枚のレンズからなることが望ましい。これにより、レンズ全長の短縮と、主に軸外光線によって発生する諸収差の抑制の両立が可能となる。
【0057】
第4部分群SL4が正の屈折力を有し、かつフォーカシングの際、第4部分群SL4の一部または全てのレンズが光軸方向に移動することが望ましい。これによりフォーカシングに際しての収差変動をより効果的に抑制することが可能となる。
【0058】
以下、実施例1~5にそれぞれ対応する数値実施例1~5を示す。
【0059】
各数値実施例の面データにおいて、riは物体側より順に第i番目の面の曲率半径、di(mm)は物体側より順に第i番目と第i+1番目間の軸上間隔(光軸上の距離)、ndiは物体側より順に第i番目の光学部材の材質のd線に対する屈折率である。νdiは物体側より順に第i番目の光学部材の材質のアッベ数である。なお、ある材料のアッベ数νdは、フラウンホーファ線のd線(587.6nm)、F線(486.1nm)、C線(656.3nm)における屈折率をNd、NF、NCとするとき、νd=(Nd-1)/(NF-NC)で表される。
【0060】
なお、各数値実施例において、d、焦点距離(mm)、Fナンバー、半画角(°)は全て各実施例の光学系が無限遠物体に焦点を合わせた時の値である。「バックフォーカス」は、レンズ最終面(最も像側のレンズ面)から近軸像面までの光軸上の距離を空気換算長により表記したものである。「レンズ全長」は、ズームレンズの最前面(最も物体側のレンズ面)から最終面までの光軸上の距離にバックフォーカスを加えた長さである。
【0061】
また、光学面が非球面の場合は、面番号の右側に、*の符号を付している。非球面形状は、Xを光軸方向の面頂点からの変位量、hを光軸と垂直な方向の光軸からの高さ、Rを近軸曲率半径、kを円錐定数、A4、A6、A8、A10、A12を各次数の非球面係数とするとき、
x=(h2/R)/[1+{1-(1+k)(h/R)21/2 +A4×h4+A6×h6+A8×h8+A10×h10+A12×h12
で表している。なお、各非球面係数における「e±XX」は「×10±XX」を意味している。
【0062】

(数値実施例1)
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
1 123.708 1.20 1.83481 42.7
2 21.374 5.46
3 120.122 1.20 1.60311 60.6
4 34.846 0.78
5 26.625 3.00 1.92286 20.9
6 40.918 (可変)
7 49.621 2.14 1.77250 49.6
8 -159.258 0.50
9 13.760 4.50 1.49700 81.5
10 -134.994 1.00 1.78590 44.2
11 23.310 6.69
12(絞り) ∞ (可変)
13 19.343 1.04 1.74077 27.8
14 12.179 4.75 1.51742 52.4
15 -93.662 (可変)
16 -11.456 1.20 1.96300 24.1
17 -17.629 (可変)
18 -98.079 4.12 1.80000 29.8
19 -20.057 (可変)
20* -19.075 2.50 1.53110 55.9
21* -19.677 2.86
22 -17.003 2.00 1.88300 40.8
23 -44.739 (可変)
像面 ∞

非球面データ
第20面
K=0.00000e+000 A4=4.20157e-006 A6=5.72660e-007 A8=-6.94053e-010

第21面
K=0.00000e+000 A4=6.01118e-006 A6=4.23733e-007

各種データ
ズーム比 2.74
広角 中間 望遠
焦点距離 24.86 38.85 68.13
Fナンバー 4.12 5.10 7.31
画角 38.31 29.11 17.62
像高 19.64 21.64 21.64
レンズ全長 102.91 97.95 104.95
BF 13.00 22.13 37.46

d6 30.06 14.38 1.41
d12 3.72 3.72 3.72
d15 4.00 4.00 4.00
d17 5.68 4.71 4.51
d19 1.50 4.07 8.90
d23 13.00 22.13 37.46

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 -31.10
2 7 36.27
3 13 39.34
4 16 -37.56
5 18 30.79
6 20 -31.13

(数値実施例2)
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
1 108.586 1.20 1.80400 46.6
2 21.327 5.86
3 169.244 1.20 1.51633 64.1
4 28.330 0.50
5 24.780 3.42 1.85478 24.8
6 40.442 (可変)
7 74.376 2.00 1.51633 64.1
8 -73.781 0.51
9 14.459 4.50 1.49700 81.5
10 -60.889 1.00 1.81600 46.6
11 51.262 6.01
12(絞り) ∞ (可変)
13 25.706 2.45 1.48749 70.2
14 -67.886 (可変)
15 -12.288 1.20 1.84666 23.8
16 -24.422 (可変)
17 -128.155 4.27 1.77047 29.7
18 -21.345 (可変)
19* -18.859 2.50 1.53110 55.9
20* -19.913 2.89
21 -16.231 2.00 1.88300 40.8
22 -36.115 (可変)
像面 ∞

非球面データ
第19面
K=0.00000e+000 A4=-1.96892e-005 A6=5.89993e-007 A8=-4.51652e-010

第20面
K=0.00000e+000 A4=-1.91709e-005 A6=4.20764e-007

各種データ
ズーム比 2.77
広角 中間 望遠
焦点距離 24.60 37.07 68.20
Fナンバー 4.12 5.06 7.31
画角 38.60 30.27 17.60
像高 19.64 21.64 21.64
レンズ全長 103.78 98.47 104.49
BF 13.00 21.01 35.63

d6 31.23 16.31 1.43
d12 6.29 6.29 6.29
d14 4.00 4.00 4.00
d16 6.24 5.27 5.08
d18 1.50 4.08 10.55
d22 13.00 21.01 35.63

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 -31.00
2 7 33.01
3 13 38.58
4 15 -30.60
5 17 32.67
6 19 -33.19

(数値実施例3)
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
1 1336.663 1.30 1.77250 49.6
2 20.570 1.41
3* 28.036 1.50 1.58313 59.4
4* 21.838 2.53
5 23.042 4.46 2.00100 29.1
6 37.777 (可変)
7* 12.861 4.00 1.58313 59.4
8* 12.683 2.14
9 14.404 7.00 1.49700 81.5
10 -15.409 1.00 1.61340 44.3
11 70.334 2.00
12(絞り) ∞ (可変)
13 28.878 1.04 1.96300 24.1
14 16.340 3.00 1.80100 35.0
15 430.130 (可変)
16 -9.734 1.20 1.62041 60.3
17 -15.681 (可変)
18 -137.087 4.74 1.87070 40.7
19 -25.226 3.19
20 -22.989 2.00 1.85478 24.8
21 -68.069 1.20
22 -295.419 2.50 1.92286 20.9
23 -92.087 (可変)
像面 ∞

非球面データ
第3面
K=0.00000e+000 A4=5.21412e-005 A6=-2.20073e-007 A8=5.43077e-010

第4面
K=0.00000e+000 A4=4.72381e-005 A6=-2.55452e-007 A8=5.94739e-010

第7面
K=0.00000e+000 A4=-1.55805e-005 A6=-5.36694e-008 A8=-1.62591e-010

第8面
K=0.00000e+000 A4=-7.68425e-007 A6=-3.05208e-008 A8=1.00578e-009

各種データ
ズーム比 2.35
広角 中間 望遠
焦点距離 28.68 42.81 67.45
Fナンバー 4.12 5.25 7.16
画角 34.41 26.81 17.78
像高 19.64 21.64 21.64
レンズ全長 105.26 102.53 115.51
BF 13.00 20.64 36.88

d6 29.19 13.69 1.44
d12 2.00 2.00 2.00
d15 7.64 7.64 7.64
d17 7.24 12.37 21.36
d23 13.00 20.64 36.88

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 -43.14
2 7 42.73
3 13 45.77
4 16 -44.83
5 18 80.93

(数値実施例4)
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
1 120.883 1.20 1.77250 49.6
2 21.592 5.17
3 122.600 1.20 1.60311 60.6
4 26.671 0.64
5 24.605 3.37 1.85478 24.8
6 41.898 (可変)
7 52.842 1.93 1.72916 54.7
8 -119.758 0.84
9 15.021 4.50 1.49700 81.5
10 -119.427 1.00 1.85150 40.8
11 30.787 4.89
12(絞り) ∞ (可変)
13 28.451 1.04 1.72047 34.7
14 12.857 3.46 1.63854 55.4
15 -174.840 (可変)
16 -11.274 1.20 2.00100 29.1
17 -15.540 (可変)
18 -104.670 3.91 1.72825 28.5
19 -21.550 (可変)
20* -29.913 2.50 1.53110 55.9
21* -28.530 3.33
22 -18.626 2.00 1.95375 32.3
23 -46.003 (可変)
像面 ∞

非球面データ
第20面
K=0.00000e+000 A4=-5.61900e-006 A6=3.75750e-007 A8=-3.79977e-010

第21面
K=0.00000e+000 A4=-3.66808e-006 A6=3.08570e-007

各種データ
ズーム比 2.77
広角 中間 望遠
焦点距離 24.50 39.36 67.92
Fナンバー 4.12 5.17 7.31
画角 38.72 28.80 17.67
像高 19.64 21.64 21.64
レンズ全長 100.87 96.84 103.49
BF 13.00 19.58 32.75

d6 28.68 12.85 1.70
d12 5.44 5.50 3.37
d15 6.26 6.99 9.15
d17 3.81 5.01 5.57
d19 1.50 4.74 8.77
d23 13.00 19.58 32.75

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 -30.23
2 7 36.12
3 13 44.45
4 16 -47.74
5 18 36.54
6 20 -34.81

(数値実施例5)
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
1 161.056 1.20 1.77250 49.6
2 21.356 5.11
3 78.020 1.20 1.78800 47.4
4 30.696 1.11
5 26.430 4.03 1.85478 24.8
6 56.461 (可変)
7 36.811 2.04 1.74320 49.3
8 -991.629 0.50
9 13.277 4.50 1.49700 81.5
10 -148.848 1.00 1.80400 46.6
11 17.826 5.13
12(絞り) ∞ (可変)
13 22.846 1.04 1.80518 25.4
14 12.936 4.28 1.63854 55.4
15 -73.785 (可変)
16 -11.221 1.20 1.90043 37.4
17 -16.862 (可変)
18 -85.938 3.77 1.70585 30.2
19 -19.442 (可変)
20* -27.738 2.50 1.53110 55.9
21* -23.379 5.61
22 -20.950 2.00 1.88300 40.8
23 -119.884 (可変)
像面 ∞

非球面データ
第20面
K=0.00000e+000 A4=6.95149e-005 A6=6.67973e-007 A8=-1.48716e-009

第21面
K=0.00000e+000 A4=7.78983e-005 A6=6.15996e-007

各種データ
ズーム比 2.78
広角 中間 望遠
焦点距離 24.56 39.58 68.24
Fナンバー 4.12 5.34 7.31
画角 38.66 28.66 17.59
像高 19.64 21.64 21.64
レンズ全長 102.04 98.69 105.78
BF 13.00 23.10 38.31

d6 28.77 13.92 1.43
d12 4.42 4.42 4.42
d15 4.96 5.64 6.57
d17 3.10 3.88 4.93
d19 1.57 1.50 3.90
d23 13.00 23.10 38.31

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 -34.65
2 7 47.62
3 13 32.69
4 16 -41.43
5 18 34.78
6 20 -32.83

各数値実施例における種々の値を、以下の表1にまとめて示す。
【0063】
【表1】
【0064】
[撮像装置]
次に、本発明の光学系を撮像光学系として用いたデジタルスチルカメラ(撮像装置)の実施例について、図16を用いて説明する。図16において、10はカメラ本体、11は実施例1乃至5で説明したいずれかの光学系によって構成された撮影光学系である。12はカメラ本体に内蔵され、撮影光学系11によって形成された光学像を受光して光電変換するCCDセンサやCMOSセンサ等の固体撮像素子(光電変換素子)である。カメラ本体10はクイックターンミラーを有する所謂一眼レフカメラでも良いし、クイックターンミラーを有さない所謂ミラーレスカメラでも良い。
【0065】
このように本発明の光学系をデジタルスチルカメラ等の撮像装置に適用することにより、レンズが小型である撮像装置を得ることができる。
【0066】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
【符号の説明】
【0067】
LN 前群
LP 後群
SL1 第1部分群
SL2 第2部分群
SL3 第3部分群
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16