(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-07
(45)【発行日】2024-05-15
(54)【発明の名称】燃料電池システム
(51)【国際特許分類】
H01M 8/04 20160101AFI20240508BHJP
H01M 8/249 20160101ALI20240508BHJP
H01M 8/00 20160101ALI20240508BHJP
H01M 8/04014 20160101ALI20240508BHJP
H01M 8/2475 20160101ALI20240508BHJP
B60L 58/31 20190101ALI20240508BHJP
H01M 8/12 20160101ALN20240508BHJP
【FI】
H01M8/04 N
H01M8/249
H01M8/00 Z
H01M8/04014
H01M8/04 J
H01M8/04 Z
H01M8/2475
B60L58/31
H01M8/12 101
(21)【出願番号】P 2020205205
(22)【出願日】2020-12-10
【審査請求日】2023-08-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000003997
【氏名又は名称】日産自動車株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】507308902
【氏名又は名称】ルノー エス.ア.エス.
【氏名又は名称原語表記】RENAULT S.A.S.
【住所又は居所原語表記】122-122 bis, avenue du General Leclerc, 92100 Boulogne-Billancourt, France
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】弁理士法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】礒田 博之
(72)【発明者】
【氏名】筑後 隼人
(72)【発明者】
【氏名】臼田 昌弘
【審査官】大内 俊彦
(56)【参考文献】
【文献】特表2020-517068(JP,A)
【文献】特開2012-221630(JP,A)
【文献】特開2018-60780(JP,A)
【文献】特開2005-116368(JP,A)
【文献】特開2005-129386(JP,A)
【文献】特開2004-95345(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 8/00- 8/2495
B60L 50/00-58/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の燃料電池スタックと、
少なくとも2つの前記燃料電池スタックの間に配置される補機構造体と、
前記燃料電池スタックから排出されるオフガスを燃焼する排気燃焼器と、
前記排気燃焼器により燃焼された燃焼ガスと前記燃料電池スタックに供給する空気及び燃料の少なくとも一方とを用いて熱交換する熱交換器と、を備える車両用の燃料電池システムであって、
前記補機構造体は、前記燃料電池スタックに供給する空気及び燃料が流れるガス供給流路と、前記燃料電池スタックのオフガスが流れるオフガス流路と、前記排気燃焼器及び前記熱交換器の少なくとも一方と、を内蔵し、
前記補機構造体は、複数の面を有する構造体であって、当該複数の面のうち、車両走行時の走行風が吹き当たることによる放熱量が最も多くなる放熱面を有しており、
前記オフガス流路は、前記放熱面に沿って形成される部分を有する、
燃料電池システム。
【請求項2】
請求項1に記載の燃料電池システムであって、
前記複数の燃料電池スタックは、第1の燃料電池スタックと第2の燃料電池スタックを含み、
前記補機構造体は、前記排気燃焼器を内蔵するとともに、前記第1の燃料電池スタックと前記第2の燃料電池スタックとの間に配置され、
前記オフガス流路は、前記第1の燃料電池スタック内のガス流路と前記第2の燃料電池スタック内のガス流路とを直接連結する連結路と、前記第1の燃料電池スタック及び前記第2の燃料電池スタックのオフガスを前記排気燃焼器に供給する燃焼ガス供給路とを含む、
燃料電池システム。
【請求項3】
請求項2に記載の燃料電池システムであって、
前記連結路は、前記放熱面に沿って形成される、
燃料電池システム。
【請求項4】
請求項2に記載の燃料電池システムであって、
前記燃焼ガス供給路は、前記放熱面に沿って形成される、
燃料電池システム。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一つに記載の燃料電池システムであって、
前記オフガス流路における前記放熱面に沿って形成される部分は、前記放熱面の面方向に広く、前記放熱面に垂直な方向に狭い扁平した形状である、
燃料電池システム。
【請求項6】
請求項3に記載の燃料電池システムであって、
前記連結路は、前記第1の燃料電池スタック内のアノード流路と前記第2の燃料電池スタック内のアノード流路とを連結するアノード連結路と、前記第1の燃料電池スタック内のカソード流路と前記第2の燃料電池スタック内のカソード流路とを連結するカソード連結路と、を含み、
前記アノード連結路は、前記放熱面の左右両端近傍において前記放熱面に沿って形成され、
前記カソード連結路は、前記放熱面の面方向に広く、前記放熱面に垂直な方向に狭い扁平した形状であるとともに、前記放熱面に沿って、前記放熱面の中央から前記放熱面の左右両端近傍に形成された前記アノード連結路に近接する位置まで延在するように形成された、
燃料電池システム。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一つに記載の燃料電池システムであって、
前記補機構造体は、前記熱交換器を内蔵し、
前記オフガス流路における前記放熱面に沿って形成される部分は、前記放熱面側から見て前記補機構造体内の前記熱交換器を覆うように形成された、
燃料電池システム。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一つに記載の燃料電池システムであって、
前記補機構造体は、前記燃料電池スタックを保持する保持面を有し、
前記燃料電池スタックは、前記補機構造体の前記保持面と接する接続面を有し、前記接続面と前記保持面とが接することで前記補機構造体に保持される、
燃料電池システム。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか一つに記載の燃料電池システムであって、
前記燃料電池スタック及び前記補機構造体を収容する筐体をさらに備え、
前記補機構造体は、前記筐体に締結固定される、
燃料電池システム。
【請求項10】
請求項9に記載の燃料電池システムであって、
前記筐体は、少なくとも前記補機構造体の前記放熱面を覆うように前記補機構造体を収容する、
燃料電池システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、複数の燃料電池が積層される燃料電池スタックを上下2段に積層した燃料電池システムが開示されている。この燃料電池システムでは、上下2段の燃料電池スタックと、これら燃料電池スタック同士を連通させるガス供給管を筐体で覆い、下段の燃料電池スタックの下方に燃焼器や熱交換器等の補機を配置している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の燃料電池システムでは、燃焼器の一部が筐体の外部に露出している。そのため、燃焼器が放熱し、燃料電池システム起動時等にシステムを早期に始動できない虞がある。
【0005】
本発明は、上記の問題に鑑みたものであり、燃焼器等の温度低下を抑制可能な燃料電池システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、複数の燃料電池スタックと、少なくとも2つの燃料電池スタックの間に配置される補機構造体と、燃料電池スタックから排出されるオフガスを燃焼する排気燃焼器と、排気燃焼器により燃焼された燃焼ガスと燃料電池スタックに供給する空気及び燃料の少なくとも一方とを用いて熱交換する熱交換器と、を備える車両用の燃料電池システムが提供される。補機構造体は、燃料電池スタックに供給する空気及び燃料が流れるガス供給流路と、燃料電池スタックのオフガスが流れるオフガス流路と、排気燃焼器及び熱交換器の少なくとも一方と、を内蔵する。また、補機構造体は、複数の面を有する構造体であって、当該複数の面のうち、車両走行時の走行風が吹き当たることによる放熱量が最も多くなる放熱面を有しており、オフガス流路は、放熱面に沿って形成される部分を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、オフガス流路は、補機構造体における放熱量が最も多くなる放熱面に沿って形成される部分を有する。即ち、温度が高いオフガスが流れるオフガス流路を、温度低下が最も大きい放熱面に沿って形成している。このため、放熱面からの温度低下が抑制され、補機構造体に内蔵された排気燃焼器や熱交換器等の補機が、周囲の温度低下により放熱することを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、本発明の第1実施形態による燃料電池システムの概略構成図である。
【
図2a】
図2aは、補機構造体の上面斜視図である。
【
図2b】
図2bは、補機構造体の底面斜視図である。
【
図3a】
図3aは、補機構造体内部のガス流路を説明する模式図である。
【
図3b】
図3bは、補機構造体内部のガス流路を説明する模式図である。
【
図4】
図4は、補機構造体の前面に沿ったガス流路を説明する模式図である。
【
図6】
図6は、燃料電池システムを車両前方に搭載した例を示す斜視図である。
【
図7】
図7は、変形例による燃料電池システムを示す模式図である。
【
図8】
図8は、変形例による燃料電池システムを示す模式図である。
【
図9】
図9は、変形例による補機構造体のガス流路を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面等を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
【0010】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態による燃料電池システム100の概略構成図である。燃料電池システム100は、車両等に搭載され、燃料電池スタック1(1a,1b)に対して発電に必要となる燃料ガス(アノードガス)及び酸化剤ガス(カソードガス)を供給し、燃料電池スタック1を車両走行用の電動モータ等の電気負荷に応じて発電させるシステムである。
【0011】
図1に示すように、燃料電池システム100は、燃料電池スタック1(第1の燃料電池スタック1a及び第2の燃料電池スタック1b)、ガス流路及び補機を内蔵する補機構造体2等から構成される。燃料電池スタック1及び補機構造体2は、例えば、車体前方の原動機室に配置される。
【0012】
第1及び第2の燃料電池スタック1a,1bは、それぞれ複数の燃料電池または燃料電池単位セルを積層して構成され、アノードガスとカソードガスの供給を受けて発電する。燃料電池スタック1a,1bの発電源である個々の燃料電池は、例えば固体酸化物型燃料電池(SOFC)であり、高温で稼働する。
【0013】
第1の燃料電池スタック1aと第2の燃料電池スタック1bとは、補機構造体2を介して積層されている。即ち、燃料電池システム100は、2段に積層された燃料電池スタック1(1a,1b)を含み、積層された第1の燃料電池スタック1aと第2の燃料電池スタック1bとの間には、補機構造体2が介在している。
【0014】
また、第1の燃料電池スタック1aは、上端にエンドプレート11aを有し、第2の燃料電池スタック1bは、下端にエンドプレート11bを有している。エンドプレート11a,11bは、向かい合う一対の側面111a,111bに、それぞれボルト用の孔が設けられたフランジ12a,12bを2つずつ備える。フランジ12a,12bは、後述する補機構造体2に設けられたフランジ22a,22bに対向する位置に設けられる。このエンドプレート11aに設けられたフランジ12aと、補機構造体2に設けられたフランジ22aとは、フランジ12a及びフランジ22aに設けられたボルト用の孔を貫通する通しボルト21aによりボルト締めされている。これにより、第1の燃料電池スタック1aと補機構造体2とは締結固定される。同様に、エンドプレート11bに設けられたフランジ12bと、補機構造体2に設けられたフランジ22bとは、フランジ12b及びフランジ22bに設けられたボルト用の孔を貫通する通しボルト21bによりボルト締めされ、これにより、第2の燃料電池スタック1bと補機構造体2とは締結固定される。
【0015】
補機構造体2は、前面23、前面23に接続する第1の側面24、第1の側面24に対向する第2の側面25、前面23に対向する後面26、上面27、底面28を有する略直方体状の構造体で、金属等の塊から成る。本実施形態においては、補機構造体2の前面23は、燃料電池システム100が搭載される車両の前方方向を向いている。
【0016】
また、補機構造体2は、燃料電池システム100のガス流路と、補機としての燃焼器(排気燃焼器)一体型の熱交換器3(
図3a、
図3bを参照)を内蔵する。なお、ここでいう内蔵とは、すべてが補機構造体2の内部にある場合だけでなく、構成部品の一部は補機構造体2の外部に出ているが補機構造体2に固定されているような場合も含む。補機構造体2に内蔵されるガス流路は、補機構造体2の第1の側面24を介して燃料供給管4及び空気供給管5に接続し、補機構造体2の底面28を介して排気管6に接続している。なお、補機構造体2の内部構造の詳細は後述する。
【0017】
補機構造体2は、前述の通り、第1の燃料電池スタック1aと第2の燃料電池スタック1bとの間に介在し、上面(保持面)27が第1の燃料電池スタック1aの底面(接続面)に接し、底面(保持面)28が第2の燃料電池スタック1bの上面(接続面)に接している。これにより、第1及び第2の燃料電池スタック1a,1bは、補機構造体2に保持される。このように、補機構造体2は、2つの燃料電池スタック1a,1bの一方側端部の台座(エンドプレート)としての機能を兼ねている。
【0018】
また、補機構造体2は、第1の側面24と、第1の側面24に対向する第2の側面25に、それぞれボルト用の孔が設けられたフランジ22a,22bを2つずつ備える。フランジ22aは、補機構造体2の側面24,25の上部に設けられ、エンドプレート11aのフランジ12aと対向するように形成されている。一方、フランジ22bは、補機構造体2の側面24,25の下部に設けられ、エンドプレート11bのフランジ12bと対向するように形成されている。前述のとおり、フランジ12aとフランジ22a、及びフランジ12bとフランジ22bは、それぞれ通しボルト21a,21bによりボルト締めされ、これにより、第1及び第2の燃料電池スタック1a,1bと補機構造体2とは締結固定される。即ち、第1及び第2の燃料電池スタック1a,1bは、補機構造体2と面接触することで補機構造体2に保持されるとともに、通しボルト21a,21bにより補機構造体2に締結固定されている。
【0019】
なお、燃料電池スタック1a,1bと補機構造体2との締結構造は上記の方法に限るものではなく、燃料電池スタック1a,1bを補機構造体2に固定できれば、既知の如何なる方法を用いてもよい。
【0020】
燃料供給管4、空気供給管5及び排気管6はいずれも補機構造体2外部の配管(外部配管)であり、補機構造体2の外部から補機構造体2内のガス流路に接続している。燃料供給管4は、燃料電池スタック1に供給する燃料ガス(アノードガス)を補機構造体2内のガス流路に供給する配管である。空気供給管5は、燃料電池スタック1に供給する空気(カソードガス)を補機構造体2内のガス流路に供給する配管である。排気管6は、燃料電池スタック1からのオフガスを外部に排出する配管である。燃料供給管4及び空気供給管5は、補機構造体2の第1の側面24を介して補機構造体2内のガス流路に接続し、排気管6は、補機構造体2の底面28を介して補機構造体2内のガス流路に接続している。
【0021】
図2aは、補機構造体2と第1の燃料電池スタック1aとを取り外した状態における、補機構造体2の上面27方向から見た斜視図(補機構造体2の上面斜視図)である。また、
図2bは、補機構造体2と第2の燃料電池スタック1bとを取り外した状態における、補機構造体2の底面28方向から見た斜視図(補機構造体2の底面斜視図)である。
【0022】
補機構造体2は、燃料電池スタック1に供給する燃料及び空気が流れるガス供給流路である燃料供給路(アノードガス供給流路)71及び空気供給路(カソードガス供給流路)72を内蔵する。燃料供給路71は、第1の燃料電池スタック1aに燃料ガスを供給する流路であり、空気供給路72は、第2の燃料電池スタック1bに空気(カソードガス)を供給する流路である。
【0023】
図2a及び
図2bに示すように、燃料供給路71は、補機構造体2の上面27において開口し、空気供給路72は、補機構造体2の底面28において開口している。燃料供給路71は、補機構造体2と第1の燃料電池スタック1aとを締結した状態において、補機構造体2の上面27及び第1の燃料電池スタック1aの底面(接続面)を介して第1の燃料電池スタック1a内のガス流路に連結する。空気供給路72は、補機構造体2と第2の燃料電池スタック1bとを締結した状態において、補機構造体2の底面28及び第2の燃料電池スタック1bの上面(接続面)を介して第2の燃料電池スタック1b内のガス流路に連結する。
【0024】
また、補機構造体2は、オフガス流路73を内蔵する。オフガス流路73は、アノード連結路731、カソード連結路732、アノードオフガス流路733、カソードオフガス流路734及び燃焼ガス排出流路735を含む。
【0025】
アノード連結路731及びカソード連結路732は、第1の燃料電池スタック1a内のガス流路と、第2の燃料電池スタック1b内のガス流路とを連結する連結路である。アノード連結路731は、第1の燃料電池スタック1aにおいて一部が用いられた燃料ガス(アノードガス)を、第1の燃料電池スタック1aから第2の燃料電池スタック1bに供給する流路である。カソード連結路732は、第2の燃料電池スタック1bにおいて一部が用いられた空気(カソードガス)を第2の燃料電池スタック1bから第1の燃料電池スタック1aに供給する流路である。
【0026】
アノードオフガス流路733及びカソードオフガス流路734は、第1の燃料電池スタック1a及び第2の燃料電池スタック1bのオフガスを燃焼器一体型熱交換器3に供給する燃焼ガス供給路である。アノードオフガス流路733は、第2の燃料電池スタック1bからのアノードオフガスが流れる流路であり、カソードオフガス流路734は、第1の燃料電池スタック1aからのカソードオフガスが流れる流路である。アノードオフガス流路733及びカソードオフガス流路734は、いずれも補機構造体2内の燃焼器一体型熱交換器3に連結する。
【0027】
燃焼ガス排出流路735は、燃焼器一体型熱交換器3内で燃焼された排ガスが流れる流路である。
【0028】
図2a及び
図2bに示すように、カソードオフガス流路734は、補機構造体2の上面27において開口し、アノードオフガス流路733及び燃焼ガス排出流路735は、補機構造体2の底面28において開口している。また、アノード連結路731及びカソード連結路732は、補機構造体2の上面27及び底面28において開口している。カソードオフガス流路734は、補機構造体2と第1の燃料電池スタック1aとを締結した状態において、補機構造体2の上面27及び第1の燃料電池スタック1aの底面(接続面)28を介して第1の燃料電池スタック1a内のカソードオフガスが流れる通路に連結する。アノードオフガス流路733は、補機構造体2と第2の燃料電池スタック1bとを締結した状態において、補機構造体2の底面28及び第2の燃料電池スタック1bの上面(接続面)を介して第2の燃料電池スタック1b内のアノードオフガスが流れる通路に連結する。燃焼ガス排出流路735は、補機構造体2の底面28を介して排気管6(
図1を参照)に連結する。アノード連結路731及びカソード連結路732は、補機構造体2と第1の燃料電池スタック1aとを締結した状態において、補機構造体2の上面27及び第1の燃料電池スタック1aの底面(接続面)28を介して第1の燃料電池スタック1a内のガス流路に連結する。また、アノード連結路731及びカソード連結路732は、補機構造体2と第2の燃料電池スタック1bとを締結した状態において、補機構造体2の底面28及び第2の燃料電池スタック1bの上面(接続面)を介して第2の燃料電池スタック1b内のガス流路に連結する。
【0029】
このように、補機構造体2に内蔵される燃料供給路71、空気供給路72及びオフガス流路73は、補機構造体2の保持面(上面27,底面28)及び燃料電池スタック1の接続面を介して燃料電池スタック1に接続される。これにより、補機構造体2外部の配管から補機構造体2内のガス流路を介して燃料ガス及び空気を燃料電池スタック1に供給し、燃料電池スタック1からのオフガスを補機構造体2内のガス流路を介して外部に排出することができる。
【0030】
具体的には、外部配管から燃料供給路71に供給された燃料ガスは、補機構造体2の上面27を介して第1の燃料電池スタック1aに供給され、その一部が用いられた後、第1の燃料電池スタック1aから補機構造体2の上面27を介してアノード連結路731(オフガス流路73)に供給される。アノード連結路731に供給された燃料ガス(アノードガス)は、補機構造体2の底面28を介して第2の燃料電池スタック1bに供給される。第2の燃料電池スタック1bに用いられたアノードガスは、アノードオフガスとして第2の燃料電池スタック1bから補機構造体2の底面28を介してアノードオフガス流路733(オフガス流路73)に流入する。アノードオフガス流路733に流入したアノードオフガスは、アノードオフガス流路733から燃焼器一体型熱交換器3(
図3a、
図3bを参照)に供給される。なお、燃料電池スタック1内のアノード流路には改質触媒が塗られており、これにより、燃料ガスは、燃料電池スタック1内で改質される。
【0031】
一方、外部配管から空気供給路72に供給された空気(カソードガス)は、補機構造体2の底面28を介して第2の燃料電池スタック1bに供給され、その一部が用いられた後、第2の燃料電池スタック1bから補機構造体2の底面28を介してカソード連結路732(オフガス流路73)に供給される。カソード連結路732に供給された空気(カソードガス)は、補機構造体2の上面27を介して第1の燃料電池スタック1aに供給される。第1の燃料電池スタック1aに用いられたカソードガスは、カソードオフガスとして補機構造体2の上面27を介してカソードオフガス流路734(オフガス流路73)に流入する。カソードオフガス流路734に流入したカソードオフガスは、カソードオフガス流路734から燃焼器一体型熱交換器3(
図3a、
図3bを参照)に供給される。
【0032】
燃焼器一体型熱交換器3(
図3a、
図3bを参照)に供給されたアノードオフガス及びカソードオフガスは、燃焼器一体型熱交換器3内で混合されて燃焼され、燃焼された排ガスは燃焼ガス排出流路735から補機構造体2の底面28を介して排気管6(
図1を参照)に排出される。
【0033】
以上のとおり、燃料電池システム100においては、補機構造体2に内蔵されるガス流路を介して燃料電池スタック1に燃料及び空気が供給され、燃料電池スタック1からのオフガスは補機構造体2に内蔵された燃焼器一体型熱交換器3において燃焼される。
【0034】
ところで、車両用の燃料電池システムにおいて、排気燃焼器等の補機が放熱し、温度が低下すると、燃料電池システム起動時等にシステムを早期に始動できなくなる虞や、当該補機の性能が低下する虞がある。例えば、排気燃焼器等に車両走行時の走行風が吹き当たるような場合、排気燃焼器等が放熱しやすく、好ましくない。また、走行風が直接吹き当たらなくても、放熱量が大きくなる箇所から温度が低下していき、温度低下が排気燃焼器等の周囲まで伝達されることで、排気燃焼器等の放熱量が大きくなる場合もある。そこで本実施形態では、オフガス流路73を補機構造体2における放熱量が最も多くなる面(放熱面)に沿って形成することとした。即ち、燃料電池スタック1からのオフガスは高温であるため、高温のオフガスが流れるオフガス流路73を、放熱面に沿って形成することで、放熱面からの温度低下が抑制される。これにより、補機構造体に内蔵された排気燃焼器や熱交換器等の補機の放熱が抑制されるため、補機の温度低下が抑制される。
【0035】
なお、本実施形態においては、燃料電池システム100は車体前方の原動機室に配置されるため、走行風は車両の前方向から吹き当たる。従って、車両の前方向を向いた前面23が放熱面となる。
【0036】
図3a及び
図3bは、補機構造体2内部のガス流路を説明する模式図であり、補機構造体2の内部構成を取り出した図である。
図3aは補機構造体2の上面斜視図、
図3bは補機構造体2の底面斜視図である。
【0037】
図3a及び
図3bに示すように、補機構造体2は、補機としての燃焼器一体型熱交換器3と、ガス供給流路としての燃料供給路71及び空気供給路72と、オフガス流路73とを内蔵する。補機構造体2は、これらの補機3、ガス供給流路71,72、オフガス流路73に対し、金属等が鋳込まれて形成される。
【0038】
燃料供給路71は、外部から燃料供給管4を介して補機構造体2に供給される燃料ガスを第1の燃料電池スタック1aに供給するための流路であり、補機構造体2の後面26に沿って形成される。燃料供給路71は、直線部71aと、直線部71aから分岐する2つの湾曲部71bとを有している。直線部71aの一端は、燃料供給路71の入口711であり、補機構造体2の第1の側面24を介して燃料供給管4(
図1を参照)に接続している。燃料供給路71と燃料供給管4とが接続する部分は、フランジ(図示しない)等により固定されている。一方、直線部71aの他端は閉塞されている。2つの湾曲部71bは、直線部71aの両端付近においてそれぞれ直線部71aから分岐し、湾曲状に伸びている。各湾曲部71bの直線部71aと接続する側とは反対側の端部は、燃料供給路71の出口712であり、補機構造体2の上面(保持面)27を介して第1の燃料電池スタック1aに接続している。外部から供給される燃料ガスは、入口711から燃料供給路71に流入し、直線部71a及び湾曲部71bを介して出口712から第1の燃料電池スタック1aに供給される。
【0039】
空気供給路72は、空気供給管5を介して補機構造体2に供給される外部からの空気を、燃焼器一体型熱交換器3により熱交換(加熱)して燃料電池スタック1に供給するための流路である。空気供給路72は、一端(入口)721が補機構造体2の第1の側面24を介して空気供給管5(
図1を参照)に接続し、他端(出口)722は、補機構造体2の底面28を介して第2の燃料電池スタック1bに接続している。なお、空気供給路72と空気供給管5とが接続する部分は、フランジ(図示しない)等により固定されている。
【0040】
また、空気供給路72は、入口721と出口722との間の中間部分において、燃焼器一体型熱交換器3を通る。補機構造体2の外部から供給される空気は、空気供給路72の入口721から空気供給路72に流入し、中間部分において燃焼器一体型熱交換器3に流入する。後述するように、燃焼器一体型熱交換器3に流入した空気は、燃焼器一体型熱交換器3内において熱交換(加熱)され、出口722から第2の燃料電池スタック1bに供給される。
【0041】
オフガス流路73は、連結路であるアノード連結路731及びカソード連結路732と、燃焼ガス供給路であるアノードオフガス流路733及びカソードオフガス流路734と、燃焼ガス排出流路735とを含む。
【0042】
アノード連結路731は、第1の燃料電池スタック1aにおいて一部が使用された燃料ガス(アノードガス)を第2の燃料電池スタック1bに供給する流路であり、第1の燃料電池スタック1a内のアノード流路と第2の燃料電池スタック1b内のアノード流路とを直接連結する。アノード連結路731は、補機構造体2の前面23の左右両端近傍にそれぞれ形成され、補機構造体2の上面27と底面28の間を前面23に沿って直線的に形成される。アノード連結路731の一端は、アノード連結路731の入口7311であり、補機構造体2の上面27を介して第1の燃料電池スタック1a内のアノード流路に接続している。アノード連結路731の他端は、アノード連結路731の出口7312であり、補機構造体2の底面28を介して第2の燃料電池スタック1b内のアノード流路に接続している。このように、アノード連結路731は、第1の燃料電池スタック1a内のアノード流路と第2の燃料電池スタック1b内のアノード流路とを、補機構造体2の前面23に沿って直線的に直接連結する。従って、第1の燃料電池スタック1aと第2の燃料電池スタック1bとの間を連結する経路が最短化され、省スペース化及び部品点数を削減することができる。燃料供給路71から第1の燃料電池スタック1aに供給された燃料ガスは、アノード連結路731の入口7311からアノード連結路731に流入し、アノード連結路731の出口7312から第2の燃料電池スタック1bに供給される。
【0043】
カソード連結路732は、第2の燃料電池スタック1bにおいて一部が使用された空気(カソードガス)を第1の燃料電池スタック1aに供給する流路であり、第1の燃料電池スタック1a内のカソード流路と第2の燃料電池スタック1b内のカソード流路とを直接連結する。カソード連結路732は、補機構造体2の前面23の中央から、前面23の左右両端近傍に形成されたアノード連結路731に近接する位置まで延在するように形成される。また、カソード連結路732は、補機構造体2の上面27と底面28の間を、前面23に沿って直線的に形成される。カソード連結路732の一端は、カソード連結路732の入口7321であり、補機構造体2の底面28を介して第2の燃料電池スタック1b内のカソード流路に接続している。カソード連結路732の他端は、カソード連結路732の出口7322であり、補機構造体2の上面27を介して第1の燃料電池スタック1a内のカソード流路に接続している。このように、カソード連結路732は、第1の燃料電池スタック1a内のカソード流路と第2の燃料電池スタック1b内のカソード流路とを直線的に直接連結する。従って、第1の燃料電池スタック1aと第2の燃料電池スタック1bとの間を連結する経路が最短化され、省スペース化及び部品点数を削減することができる。空気供給路72から第2の燃料電池スタック1bに供給された空気は、カソード連結路732の入口7321からカソード連結路732に流入し、カソード連結路732の出口7322から第1の燃料電池スタック1aに供給される。
【0044】
本実施形態においては、燃料電池スタック1及び補機構造体2は、車体前方に配置される。このため、車両走行時の走行風は補機構造体2の前方から補機構造体2の前面23に吹き当たり、補機構造体2においては、前面23の放熱量が最も多くなる。上記のとおり、オフガス流路73であるアノード連結路731及びカソード連結路732は、補機構造体2の前面23に沿って形成されている。このように、高温のオフガスが流れるオフガス流路73が、補機構造体2において放熱量が最も多い放熱面(前面23)に沿って形成されているため、放熱面(前面23)からの温度低下が抑制される。従って、補機構造体2に内蔵された燃焼器一体型熱交換器3の放熱が抑制され、燃焼器一体型熱交換器(補機)3の温度低下が抑制される。
【0045】
また、補機構造体2の前面23に沿って形成されるアノード連結路731(オフガス流路73)及びカソード連結路732(オフガス流路73)は、第1の燃料電池スタック1aと第2の燃料電池スタック1bとを直接連結している。即ち、前面23に沿って形成されるオフガス流路73に断続される部分が無いため、放熱面(前面23)と燃焼器一体型熱交換器(排気燃焼器及び熱交換器)3との間に放熱パスが生じない。従って、放熱面(前面23)に向かって燃焼器一体型熱交換器(排気燃焼器及び熱交換器)3が放熱することが抑制され、燃焼器一体型熱交換器(補機)3の温度低下が抑制される。
【0046】
アノードオフガス流路733は、第2の燃料電池スタック1bからのアノードオフガスを燃焼器一体型熱交換器3に供給するための流路(燃焼ガス供給路)である。アノードオフガス流路733は、補機構造体2の後面26に沿って形成される。アノードオフガス流路733の一端(入口)7331は、補機構造体2の底面28を介して第2の燃料電池スタック1bに接続し、他端(出口)は燃焼器一体型熱交換器3に接続されている。第2の燃料電池スタック1bからのアノードオフガスは、アノードオフガス流路733の入口7331からアノードオフガス流路733に流入し、アノードオフガス流路733の出口から燃焼器一体型熱交換器3に供給される。
【0047】
カソードオフガス流路734は、第1の燃料電池スタック1aからのカソードオフガスを燃焼器一体型熱交換器3に供給するための流路(燃焼ガス供給路)である。カソードオフガス流路734は、補機構造体2の後面26に沿って形成される。カソードオフガス流路734は、一端(入口)7341が補機構造体2の上面27を介して第1の燃料電池スタック1aに接続し、他端(出口)は、燃焼器一体型熱交換器3に接続している。第1の燃料電池スタック1aからのカソードオフガスは、カソードオフガス流路734の入口7341からカソードオフガス流路734に流入し、カソードオフガス流路734の出口から燃焼器一体型熱交換器3に供給される。
【0048】
燃焼ガス排出流路735は、後述する燃焼器一体型熱交換器3において生成された燃焼ガスを外部に排出する流路である。燃焼ガス排出流路735は、一端(入口)は燃焼器一体型熱交換器3に接続され、他端(出口)7352は補機構造体2の底面28を介して排気管6(
図1を参照)に接続されている。なお、燃焼ガス排出流路735と排気管6とが接続する部分は、フランジ(図示しない)等により固定されている。
【0049】
燃焼器一体型熱交換器3は、熱交換器を排気燃焼器に一体化した補機であり、プレートを積層して構成される。燃焼器一体型熱交換器3は、空気供給路72に接続する流路と、アノードオフガス流路733、カソードオフガス流路734及び燃焼ガス排出流路735に接続する流路とを備える。燃焼器一体型熱交換器3には、アノードオフガス流路733及びカソードオフガス流路734から、アノードオフガス及びカソードオフガスがそれぞれ供給され、これらのガスは燃焼器一体型熱交換器3内で混合される。アノードオフガスとカソードオフガスとの混合ガスは、燃焼器一体型熱交換器3内で燃焼され、高温の燃焼ガスが生成される。また、燃焼器一体型熱交換器3には、空気供給路72から空気(カソードガス)が供給される。燃焼器一体型熱交換器3に供給された空気(カソードガス)は、燃焼器一体型熱交換器3において生成された前述の燃焼ガスを用いて熱交換される。これにより、燃料電池スタック1に供給される空気(カソードガス)が加熱される。燃焼器一体型熱交換器3において加熱された空気(カソードガス)は、空気供給路72から第2の燃料電池スタック1bに供給される。一方、燃焼器一体型熱交換器3において生成された燃焼ガスは、空気(カソードガス)と熱交換された後、燃焼ガス排出流路735に排出される。燃焼ガス排出流路735に排出された燃焼ガスは、補機構造体2の底面28を介して燃焼ガス排出流路735に接続する排気管6から燃料電池システム100が搭載される車両等の外部に排出される。
【0050】
このように、燃焼器と熱交換器とを一体化した燃焼器一体型熱交換器3を用いて、燃焼器一体型熱交換器3内で燃焼器が熱交換器を直接昇温させているため、燃焼器から熱交換器への経路が不要になる、または経路を短縮できる。
【0051】
なお、燃焼器一体型熱交換器3内におけるアノードオフガス流路733及びカソードオフガス流路734が供給される流路には、燃焼触媒が塗られており、これにより、混合ガスの燃焼が促進される。
【0052】
以上のとおり、本実施形態においては、オフガス流路73が放熱面(前面23)に沿って形成されているため、放熱面(前面23)からの温度低下が抑制され、補機構造体2に内蔵された燃焼器一体型熱交換器3の放熱が抑制される。
【0053】
また、燃焼器一体型熱交換器3を内蔵する補機構造体2が、積層する2つの燃料電池スタック1a,1bの間に配置されているため、燃焼器一体型熱交換器3の温度が低下しにくく、燃焼器一体型熱交換器3の温度を保温することができる。
【0054】
また、ガス流路と、燃焼器一体型熱交換器3とを補機構造体2に内蔵させて一体化しているため、燃料電池システム100全体の部品数や組み立て工程数を削減することができる。
【0055】
また、燃料電池スタック1a,1bを保持する補機構造体2にガス流路を内蔵しているため、燃料電池スタック1a,1bに接続するガス流路の流路長が短縮され、燃料電池スタック1a,1bに到達するまでの間に燃料や空気がガス流路から放熱することを抑制できる。
【0056】
なお、補機構造体2に内蔵される燃焼器一体型熱交換器3及び各ガス流路は、上記の構成に限られるものではない。オフガス流路73が放熱面(前面23)に沿って形成される部分を有していれば、補機構造体2内における各ガス流路の取り回しや補機(燃焼器一体型熱交換器3)の配置は如何なるものであってもよい。
【0057】
また、本実施形態では、補機構造体2に金属等を鋳込ませて燃焼器一体型熱交換器3及び各ガス流路を内蔵させているが、必ずしもこれに限られず、既知の如何なる方法を用いてこれらを補機構造体2に内蔵させてもよい。
【0058】
図4は、補機構造体2の上面斜視図であり、補機構造体2の前面23に沿ったガス流路を説明する模式図である。
図4では、補機構造体2内の構成について、連結路(アノード連結路731、カソード連結路732)及び燃焼器一体型熱交換器3のみを破線で示している。
【0059】
図4に示すように、アノード連結路731は、補機構造体2の上下方向(上面27と底面28とを垂直に結ぶ方向)に長く、左右方向(第1の側面24と第2の側面25とを垂直に結ぶ方向)に短い形状に構成される。また、アノード連結路731は、補機構造体2の前面23の左右両端近傍において、前面23に沿って、補機構造体2の上面27から底面28まで形成される。一方、カソード連結路732は、補機構造体2の前面23の面方向に広く、前面23に垂直な方向に狭い、扁平した形状に構成される。カソード連結路732は、前面23に沿って、補機構造体2の上面27から底面28まで形成されるとともに、前面23の中央から前面23の左右両端近傍に形成されたアノード連結路731に近接する位置まで延在するように形成される。このように、前面23に沿って形成されるカソード連結路732が、補機構造体2において最も放熱量の多い前面23の面方向に広く、前面23に垂直な方向に狭い扁平した形状を有しているため、走行風の吹き付けによる燃焼器一体型熱交換器3の放熱を広く抑制することができる。また、カソード連結路732を補機構造体2の前面23の両端に形成されたアノード連結路731に近接する位置まで延在させているため、前面23への走行風の吹き付けによる燃焼器一体型熱交換器3の放熱を最大限抑制することができる。さらに、前面23に垂直な方向に狭い形状であるため、省スペース化も実現される。
【0060】
図5aは補機構造体2の正面図、即ち、補機構造体2を前面23(放熱面)側から見た図であり、
図5bは補機構造体2の上面図、即ち、補機構造体2を上面27側から見た図である。
図4と同様に、
図5a、
図5bにおいても、補機構造体2内の構成について、連結路(アノード連結路731、カソード連結路732)及び燃焼器一体型熱交換器3のみを破線で示している。
【0061】
図5a及び
図5bに示すように、補機構造体2の前面23(放熱面)に沿って形成されるカソード連結路732は、前面23側から見て、補機構造体2の上下方向及び左右方向のいずれにおいても燃焼器一体型熱交換器3より大きい。即ち、カソード連結路732は、補機構造体2の前面23側から見て、燃焼器一体型熱交換器3を覆うように形成されている。このように、前面23(放熱面)側から見て、カソード連結路732(オフガス流路73)により燃焼器一体型熱交換器3が覆われているため、走行風の吹き付けによる温度低下が燃焼器一体型熱交換器3に伝達することが確実に防止される。また、燃焼器一体型熱交換器3を通過する空気(カソードガス)や燃焼ガスの温度が低下することも確実に防止される。
【0062】
図6は、燃料電池システム100を車両前方に搭載した例を示す斜視図である。
【0063】
図6に示すように、補機構造体2は、筐体81に収容され、筐体81はブラケット82を介して燃料電池システム100が搭載される車両のサイドメンバー83に取り付けられる。なお、図示を省略するが、補機構造体2に保持される燃料電池スタック1も同様に筐体81に収容される。
【0064】
筐体81は、燃料電池スタック1及び補機構造体2の車両前方側を収容するとともに補機構造体2が取り付けられるトレー形状の前側ケース811と、燃料電池スタック1及び補機構造体2の車両後方側を収容するとともに前側ケース811と接続する後側ケース812と、を備える。補機構造体2の前面23は、前側ケース811の外側からボルトなどの複数の締結部材813により筐体81に締結固定されている。前側ケース811と後側ケース812は互いの開口部を合わせて接続されるが、後側ケース812の開口部の一部は開口しており、その開口した部分から補機構造体2に接続された燃料供給管4、空気供給管5が延出している。
【0065】
筐体81におけるサイドメンバー83と略同じ高さとなる位置からは、ケース側ブラケット821が延出している。一方、サイドメンバー83のケース側ブラケット821に対抗する位置には車両側ブラケット822が取り付けられている。そして、ケース側ブラケット821が車両側ブラケット822にねじ止めされることで筐体81がサイドメンバー83に固定される。これにより、補機構造体2を収容する筐体81が車両に固定される。
【0066】
ところで、車両に燃料電池スタックを直接取り付ける場合、補強部材が必要となる。これに対し、本実施形態においては、上下に燃料電池スタック1a,1bを保持する補機構造体2を筐体81に収容し、筐体81に補機構造体2を締結するとともに、筐体81を車両に締結している。ここで、筐体81は補強部材として機能する。このため、燃料電池スタック1a,1b及び補機構造体2を筐体81に収容して車両に取り付ける本実施形態では、複数の燃料電池スタック1a,1bを車両に取り付けるための補強部材が不要となる。従って、燃料電池スタック1a,1bを車両に直接取り付ける場合に比べ、部品点数を削減することができる。
【0067】
また、筐体81の前側ケース811は、補機構造体2の前面23(放熱面)を覆う。これにより、補機構造体2内の燃焼器一体型熱交換器3の放熱をさらに抑制することができる。
【0068】
なお、補機構造体2を筐体81に締結固定する方法及び筐体81を車両に固定する方法は上記に限られず、既知の如何なる方法を用いてもよい。また、筐体81の構成も上記に限られず、燃料電池スタック1及び補機構造体2を収容し、且つ外部配管(燃料供給管4、空気供給管5)と補機構造体2とを接続可能に構成されていれば、既知の如何なる構成であってもよい。
【0069】
上記した実施形態に係る燃料電池システム100によれば、以下の効果を得ることができる。
【0070】
燃料電池システム100は、2つの燃料電池スタック1a,1bの間に配置される補機構造体2を備える。補機構造体2は、燃焼器一体型熱交換器(排気燃焼器及び熱交換器)3と、燃料電池スタック1に供給する空気及び燃料が流れるガス供給流路71,72と、燃料電池スタック1のオフガスが流れるオフガス流路73を内蔵する。補機構造体2は、車両走行時の走行風が吹き当たることによる放熱量が最も多くなる放熱面(前面23)を有し、オフガス流路73は、放熱面(前面23)に沿って形成される部分を有する。このように、温度が高いオフガスが流れるオフガス流路73を、温度低下が最も大きい放熱面(前面23)に沿って形成している。このため、放熱面(前面23)からの温度低下が抑制され、補機構造体2に内蔵された燃焼器一体型熱交換器(排気燃焼器及び熱交換器)3等の補機が、周囲の温度低下により放熱することを抑制できる。
【0071】
また、燃焼器一体型熱交換器3を内蔵する補機構造体2を2つの燃料電池スタック1a,1bの間に配置しているため、燃焼器一体型熱交換器3の温度は低下しにくい。即ち、燃焼器一体型熱交換器3の温度を保温することができる。
【0072】
また、2つの燃料電池スタック1a,1bの間に配置される補機構造体2に、燃焼器一体型熱交換器3とガス流路71~73を内蔵させて一体化しているため、燃料電池システム100全体を小型化できるとともに、部品数や組み立て工程数を削減することができる。即ち、燃料電池システム100を省スペース化及び低コスト化することができる。
【0073】
燃料電池システム100は、燃焼器一体型熱交換器(排気燃焼器及び熱交換器)3と、ガス供給流路71,72と、オフガス流路73とを内蔵する補機構造体2を備える。オフガス流路73は、第1の燃料電池スタック1a内のガス流路と第2の燃料電池スタック1b内のガス流路とを直接連結する連結路731,732と、燃料電池スタック1(1a,1b)のオフガスを燃焼器一体型熱交換器(排気燃焼器)3に供給する燃焼ガス供給路733,734とを含む。そして、連結路731,732は補機構造体2の放熱面(前面23)に沿って形成される。このように、温度が高いガスが流れる連結路731,732(オフガス流路73)を、温度低下が最も大きい放熱面(前面23)に沿って形成している。このため、放熱面(前面23)からの温度低下が抑制され、補機構造体2に内蔵された燃焼器一体型熱交換器(排気燃焼器及び熱交換器)3等の補機が、周囲の温度低下により放熱することを抑制できる。
【0074】
また、放熱面(前面23)に沿って形成される連結路731,732は、2つの燃料電池スタック1a,1bを直接連結するため、放熱面(前面23)と燃焼器一体型熱交換器(排気燃焼器及び熱交換器)3との間に放熱パスが生じない。従って、放熱面(前面23)に向かって燃焼器一体型熱交換器(排気燃焼器及び熱交換器)3が放熱することを抑制できる。
【0075】
燃料電池システム100は、オフガス流路73における放熱面(前面23)に沿って形成されるカソード連結路732が、放熱面(前面23)の面方向に広く、放熱面(前面23)に垂直な方向に狭い扁平した形状である。従って、放熱面(前面23)に対する走行風の吹き付けによる燃焼器一体型熱交換器3の放熱を広く抑制することができる。また、放熱面(前面23)に垂直な方向に狭い形状であるため、省スペース化が実現される。
【0076】
燃料電池システム100は、アノード連結路731は、放熱面(前面23)の左右両端近傍において放熱面に沿って形成される。また、カソード連結路732は、放熱面(前面23)に沿って、放熱面(前面23)の中央から放熱面(前面23)の左右両端近傍に形成されたアノード連結路731に近接する位置まで延在するように形成される。このように、カソード連結路732を放熱面(前面23)の中央から放熱面(前面23)の左右両端近傍まで延在させているため、前面23への走行風の吹き付けによる燃焼器一体型熱交換器3の放熱を最大限抑制することができる。
【0077】
燃料電池システム100は、オフガス流路73における放熱面(前面23)に沿って形成されるカソード連結路732が、放熱面(前面23)側から見て補機構造体2内の燃焼器一体型熱交換器(熱交換器)3を覆うように形成される。これにより、車両の走行風の吹き付けによる温度低下が燃焼器一体型熱交換器3に伝達することが確実に防止される。また、燃焼器一体型熱交換器3を通過する空気(カソードガス)や燃焼ガスの温度が低下することも確実に防止される。
【0078】
燃料電池システム100は、燃焼器一体型熱交換器(排気燃焼器及び熱交換器)3及びガス流路71~73を内蔵する補機構造体2が、燃料電池スタック1を保持する保持面27,28を有する。また、燃料電池スタック1は、保持面27,28と接する接続面を有し、接続面と保持面27,28とが接することで補機構造体2に保持される。このように、燃焼器一体型熱交換器(排気燃焼器及び熱交換器)3及びガス流路71~73を内蔵する補機構造体2によって、燃料電池スタック1を保持するため、構成部品が削減され、燃料電池システム100を小型化することができる。
【0079】
また、燃料電池スタック1を保持する補機構造体2にガス流路71~73を内蔵しているため、燃料電池スタック1に接続するガス流路71~73の流路長が短縮される。これにより、燃料電池スタック1に到達するまでの間に燃料や空気がガス流路71~73から放熱することを抑制できる。
【0080】
燃料電池システム100は、燃料電池スタック1a,1b及び補機構造体2を収容する筐体81を備え、補機構造体2は筐体81に締結固定される。筐体81は補強部材として機能するため、燃料電池スタック1a,1b及び補機構造体2を筐体81に収容して車両に取り付ける本実施形態では、複数の燃料電池スタック1a,1bを車両に取り付けるための補強部材が不要となる。従って、燃料電池スタック1a,1bを車両に直接取り付ける場合に比べ、部品点数を削減することができる。
【0081】
燃料電池システム100は、燃料電池スタック1a,1b及び補機構造体2を収容する筐体81を備え、筐体81は、補機構造体2の放熱面(前面23)を覆うように補機構造体2を収容する。これにより、補機構造体2に車両の走行風が吹き付けることにより補機構造体2内の燃焼器一体型熱交換器3が放熱することをさらに抑制することができる。
【0082】
なお、本実施形態においては、燃料電池システム100を車体前方の原動機室に配置する構成としたが、燃料電池システム100の搭載位置はこれに限られない。例えば、燃料電池システム100を車体の床下に配置してもよい。この場合、走行風は車両の下面方向から吹き当たるため、補機構造体2における車両の下面を向いた面が放熱面となる。従って、オフガス流路73は、当該面(放熱面)に沿って形成される部分を有するように構成される。
【0083】
また、本実施形態においては、熱交換器を排気燃焼器に一体化した燃焼器一体型熱交換器3を補機構造体2に内蔵する構成としたが、熱交換器と排気燃焼器をそれぞれ別の構成として補機構造体2に内蔵してもよい。また、熱交換器と排気燃焼器を別の構成とした場合、熱交換器及び排気燃焼器のいずれも補機構造体2に内蔵することが好ましいが、熱交換器及び排気燃焼器の一方を補機構造体2に内蔵する構成であってもよい。
【0084】
また、本実施形態においては、補機としての燃焼器一体型熱交換器3を補機構造体2に内蔵する構成としたが、補機構造体2に内蔵する補機類はこれらに限られない。例えば、改質器等を補機構造体2に内蔵してもよい。本実施形態では、燃料ガスの改質を燃料電池スタック1内で行う構成としたが、この場合、燃料ガスの改質は改質器により行われる。
【0085】
また、本実施形態においては、燃焼器一体型熱交換器3内で燃焼された燃料電池スタック1のオフガス(燃焼ガス)と、空気供給路72からの空気とを用いて燃焼器一体型熱交換器3内で熱交換する構成としたが必ずしもこれに限られない。例えば、燃料供給路71が燃焼器一体型熱交換器3に接続するような構成にして、燃焼ガスと燃料供給路72からの燃料とを用いて熱交換する構成としてもよい。即ち、燃焼器一体型熱交換器(熱交換器)3は、燃焼器一体型熱交換器(燃焼器)3内で燃焼された燃焼ガスと燃料電池スタック1に供給する空気及び燃料の少なくとも一方とを用いて熱交換する構成であればよい。
【0086】
また、本実施形態においては、燃料電池システム100が2つの燃料電池スタック1a,1bを備える構成としたが、燃料電池スタック1の個数は2つに限られず、3つ以上の燃料電池スタック1を備えていてもよい。例えば、
図7に示すように、4つの燃料電池スタック1a~1dの中心に補機構造体2を配置するような構成であってもよい。
【0087】
また、本実施形態においては、第1の燃料電池スタック1aと第2の燃料電池スタック1bとを補機構造体2を介して積層する構成としたが、第1の燃料電池スタック1aと第2の燃料電池スタック1bとは必ずしも積層させなくてもよい。例えば、
図8に示すように、補機構造体2の上面27に複数の燃料電池スタック1(1a,1b)を保持するような構成であってもよい。
【0088】
また、本実施形態においては、アノード連結路731及びカソード連結路732を補機構造体2の放熱面(前面23)に沿って形成しているが、必ずしもこれに限られず、オフガス流路73が放熱面に沿って形成される部分を有していればよい。例えば、
図9に示すように、燃料電池スタック1a,1bのオフガスを燃焼器一体型熱交換器(排気燃焼器)3に供給する燃焼ガス供給路(アノードオフガス流路733及びカソードオフガス流路734)を放熱面(前面23)に沿って形成してもよい。なお、
図9は、変形例による補機構造体2のガス流路を示す模式図であり、補機構造体2の側面図である。
図9において、補機構造体2内の構成は、燃焼ガス供給路(アノードオフガス流路733及びカソードオフガス流路734)、アノード連結路731及び燃焼器一体型熱交換器3のみを破線で示している。燃焼ガス供給路(アノードオフガス流路733及びカソードオフガス流路734)を流れるオフガスは、2つの燃料電池スタック1a,1bの両方において用いられた後のオフガスであるため、連結路731,732を流れるガスよりもさらに高温である。従って、燃焼ガス供給路によって放熱面(前面23)からの温度低下がより抑制され、補機構造体2に内蔵された燃焼器一体型熱交換器(排気燃焼器及び熱交換器)3等の補機が周囲の温度低下により放熱することをより抑制できる。
【0089】
また、省スペース化等の観点から、アノード連結路731及びカソード連結路732は、本実施形態のように燃料電池スタック1a,1bを直線的に連結する構造として経路を最短化することが好ましいが、必ずしもこれに限られない。補機構造体2の放熱面に沿って形成された部分を有していれば、アノード連結路731及びカソード連結路732は、一方のみが直線的に構成されていてもよく、また、どちらも直線的ではない構成であってもよい。
【0090】
また、補機構造体2の放熱面と燃焼器一体型熱交換器3との間に放熱パスを生じさせないために、アノード連結路731及びカソード連結路732は、本実施形態のように燃料電池スタック1a,1bを直接連結することが好ましいが、必ずしもこれに限られない。補機構造体2の放熱面に沿って形成された部分を有していれば、アノード連結路731及びカソード連結路732は、燃料電池スタック1a,1bを直接には連結していなくてもよい。
【0091】
また、本実施形態においては、アノード連結路731を補機構造体2の上下方向に長く、左右方向に短い形状にし、カソード連結路732を補機構造体2の前面23の面方向に広く、前面23に垂直な方向に狭い、扁平した形状にしたが、必ずしもこれに限られない。例えば、本実施形態とは逆に、カソード連結路732を補機構造体2の上下方向に長く、左右方向に短い形状にし、アノード連結路731を補機構造体2の前面23の面方向に広く、前面23に垂直な方向に狭い、扁平した形状にしてもよい。また、本実施形態においては、アノード連結路731は、補機構造体2の前面23の左右両端近傍に形成し、カソード連結路732は前面23の中央から前面23の左右両端近傍に延在するように形成したが、これも例えばカソード連結路732を前面の左右両端付近に、アノード連結路731を前面の中央に形成するようにしてもよい。即ち、補機構造体2の前面23に沿って形成されていれば、連結路はどのように形成してもよい。
【0092】
また、本実施形態においては、補機構造体2内のガス流路に接続する外部配管を燃料供給管4、空気供給管5、排気管6としたが、外部配管はこれらに限られない。例えば、外部配管として、燃料電池システム100起動時に燃焼器一体型熱交換器(燃焼器)3に燃料ガスを供給するための燃焼用燃料供給管を設けて、補機構造体2に、燃焼用燃料供給管と燃焼器一体型熱交換器(燃焼器)3とを接続する燃焼用燃料供給路を内蔵させてもよい。この場合、燃料電池システム100の起動時には、燃焼用燃料供給管から燃焼用燃料供給路を介して燃焼器一体型熱交換器(燃焼器)3に燃料ガスが供給される。これにより、燃焼器一体型熱交換器(燃焼器)3内にアノードオフガスが供給されていない燃料電池システム100の起動時においても、燃焼器一体型熱交換器(燃焼器)3に燃料が供給され、燃焼器一体型熱交換器(燃焼器)3内において空気と燃料の混合ガスが燃焼される。即ち、燃料電池システム100が暖機される。また、外部配管として、空気を熱交換させずに燃料電池スタック1に供給するためのバイパス空気供給管を設けて、補機構造体2に、燃焼器一体型熱交換器(熱交換器)3を経由せずにバイパス空気供給管と空気供給路72の出口722付近とを接続するバイパス空気供給路を内蔵させてもよい。これにより、バイパス空気供給管から供給された空気は、熱交換(加熱)されずに空気供給路72に供給される。従って、燃焼器一体型熱交換器(熱交換器)3により熱交換(加熱)された空気と、熱交換(加熱)されていない空気とが混合した空気が空気供給路72から燃料電池スタック1に供給される。従って、補機構造体2の外部において、燃料電池システム100の制御部(図示しない)によりバイパス空気供給管に供給される空気の量を調節することで、燃料電池スタック1に供給される空気の温度を調節することができる。さらに、外部配管として、燃料ガスに酸素を供給するためのPOX用配管を設けて、補機構造体2にPOX用配管に接続するPOX用流路を内蔵させてもよい。
【0093】
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
【符号の説明】
【0094】
1 燃料電池スタック
1a 第1の燃料電池スタック
1b 第2の燃料電池スタック
2 補機構造体
3 燃焼器一体型熱交換器(排気燃焼器、熱交換器)
4 燃料供給管(外部配管)
5 空気供給管(外部配管)
6 排気管(外部配管)
71 燃料供給路
72 空気供給路
73 オフガス流路
731 アノード連結路(連結路)
732 カソード連結路(連結路)
733 アノードオフガス流路(燃焼ガス供給路)
734 カソードオフガス流路(燃焼ガス供給路)
735 燃焼ガス排出流路
81 筐体
100 燃料電池システム