IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ バリアン・セミコンダクター・エクイップメント・アソシエイツ・インコーポレイテッドの特許一覧

特許7483614付加製造を使用したインターロックのための埋め込まれた特徴
<>
  • 特許-付加製造を使用したインターロックのための埋め込まれた特徴 図1
  • 特許-付加製造を使用したインターロックのための埋め込まれた特徴 図2
  • 特許-付加製造を使用したインターロックのための埋め込まれた特徴 図3
  • 特許-付加製造を使用したインターロックのための埋め込まれた特徴 図4
  • 特許-付加製造を使用したインターロックのための埋め込まれた特徴 図5
  • 特許-付加製造を使用したインターロックのための埋め込まれた特徴 図6
  • 特許-付加製造を使用したインターロックのための埋め込まれた特徴 図7
  • 特許-付加製造を使用したインターロックのための埋め込まれた特徴 図8
  • 特許-付加製造を使用したインターロックのための埋め込まれた特徴 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-07
(45)【発行日】2024-05-15
(54)【発明の名称】付加製造を使用したインターロックのための埋め込まれた特徴
(51)【国際特許分類】
   H01J 37/317 20060101AFI20240508BHJP
【FI】
H01J37/317 Z
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2020542594
(86)(22)【出願日】2019-01-10
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-05-20
(86)【国際出願番号】 US2019013014
(87)【国際公開番号】W WO2019156770
(87)【国際公開日】2019-08-15
【審査請求日】2020-10-01
【審判番号】
【審判請求日】2022-08-08
(31)【優先権主張番号】15/894,436
(32)【優先日】2018-02-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500324750
【氏名又は名称】バリアン・セミコンダクター・エクイップメント・アソシエイツ・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】チャニー, クレイグ アール.
(72)【発明者】
【氏名】マクラフリン, アダム エム.
【合議体】
【審判長】山村 浩
【審判官】松川 直樹
【審判官】吉野 三寛
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-206702(JP,A)
【文献】特開2003-7973(JP,A)
【文献】特開2005-327710(JP,A)
【文献】特開2000-267018(JP,A)
【文献】笠原春生ほか,集束イオンビームによるイオン注入,精密工学会誌,1990年7月,vol.56,no.7,pp.15-18
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01J37/00-37/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
イオン注入システムであって、
信号源と、
第1の識別特徴を内部に有する第1の構成要素と、
空洞および前記空洞内に配置された第2の識別特徴を有する第2の構成要素と、
受信機と、
前記受信機と通信し、前記第1の識別特徴と前記第2の識別特徴とを用いて、前記イオン注入システム内での動作が許可されていない構成要素を発見する、コントローラと
含み、
前記コントローラが前記信号源に対して信号を出力する旨の指示を出し、
前記指示に対応して、前記信号源が信号を出力し
前記第1の識別特徴が前記出力された信号を受信および、修正し、前記修正された信号を前記第2の構成要素に送信し、前記第2の識別特徴が前記修正された信号を受信し且つさらに修正し、
前記受信機が前記さらに修正された信号を受信し、
前記信号が光信号を含み
記信号源からの前記光信号が、前記第1の構成要素から前記第2の構成要素まで光ファイバケーブルを通過する
イオン注入システム。
【請求項2】
前記信号が、アナログ信号を含み、前記識別特徴が、前記信号の周波数、位相または振幅を修正する、請求項1に記載のイオン注入システム。
【請求項3】
前記信号が、デジタル信号を含み、前記識別特徴が、前記信号の周波数、デューティサイクルまたは位相を修正する、請求項1に記載のイオン注入システム。
【請求項4】
前記信号がデジタル信号を含み、前記識別特徴が、前記信号に固有の識別を付加することによって前記信号を修正する、請求項1に記載のイオン注入システム。
【請求項5】
イオン注入システムであって、
受信機と通信するコントローラと、
空洞および前記空洞内に配置された第1の識別特徴を有する第1の構成要素と、
信号源と
を含み、
前記コントローラが前記信号源に対して信号を出力する旨の指示を出し、
前記指示に対応して、前記信号源が信号を出力し、
前記第1の識別特徴が前記出力された信号を受信および修正し、
前記受信機が前記修正された信号を受信し、
前記コントローラが、前記受信機によって受信された前記信号を分析して、前記第1の構成要素の特性を決定して、前記イオン注入システム内での動作が許可されていない構成要素を発見し、
前記イオン注入システムが、空洞および第2の識別特徴を有する第2の構成要素をさらに含み、前記第1の識別特徴から出力された前記信号が、前記受信機によって受信される前に、前記第2の識別特徴によって受信および修正される、イオン注入システム。
【請求項6】
前記特性は、前記第1の構成要素が前記イオン注入システム上で動作することが認証されているか否かを含む、請求項5に記載のイオン注入システム。
【請求項7】
前記コントローラが、前記特性に基づいて動作を実行する、請求項5に記載のイオン注入システム。
【請求項8】
前記動作が、前記イオン注入システムの少なくとも1つの動作パラメータの修正を含む、請求項7に記載のイオン注入システム。
【請求項9】
前記動作が、オペレータへの警告を作動させることを含む、請求項7に記載のイオン注入システム。
【請求項10】
空洞および識別特徴を含む少なくとも1つの構成要素を含み、
前記空洞が、前記空洞の内部と前記構成要素の外部との間に少なくとも1つの通路を含み、
前記識別特徴が、前記空洞内に配置され、前記空洞の上部が、金属ストリップで密封され、前記構成要素が、光信号が光ファイバケーブルを通過し、前記識別特徴が前記光信号を受信するように、光ファイバケーブルを該構成要素と通信させる
動作が許可されていない構成要素を発見するイオン注入システム。
【請求項11】
前記識別特徴が、少なくとも1つの寸法において前記通路よりも大きい、請求項10に記載のイオン注入システム。
【請求項12】
前記識別特徴が、振幅変動素子、周波数変動素子または位相変動素子を含む、請求項10に記載のイオン注入システム。
【請求項13】
前記識別特徴によって受信される光信号を出力する信号源をさらに含む、請求項10に記載のイオン注入システム。
【請求項14】
前記空洞の前記上部が、超音波付加製造を使用して密封される、請求項10に記載のイオン注入システム。
【請求項15】
前記構成要素が、イオン源、抽出アセンブリ、プラテン、ターボポンプ、質量分析器、補正用磁石、加速段、減速段、分解開孔、ライナー、ドーズカップおよびファラデーカップのうち少なくとも1つを含む、請求項1、5または10に記載のイオン注入システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、付加的製造の技術分野に関し、より具体的には、インターロックおよび埋め込まれた識別特徴を有する構成要素の製造に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスは、複数の異なる構成要素を含む複雑な半導体処理システムを使用して製造される。半導体の歩留まりおよび性能は、これらの構成要素の相互作用および協働に依存する。例えば、1つの構成要素がターゲット仕様を下回ると、結果として得られる半導体デバイスに悪影響を及ぼす可能性がある。
【0003】
その結果、機器製造業者は、これらの複雑な半導体処理システムに使用するための高品質の構成要素を提供しようとする。次に、機器製造業者は、各構成要素の仕様に基づいて、全体的なシステム性能を指定する。
【0004】
これらの複雑な半導体システムで使用される構成要素の一部は、使用または摩耗により、すり減る可能性がある。多くの場合、交換部品は、第三販売者から入手可能である。残念ながら、これらの第三者による構成要素のいくつかは、元の構成要素と同じ仕様にされていないことがある。その結果、これらの劣った第三者による構成要素のために、性能、効率、または歩留まりが低下する可能性がある。
【0005】
残念ながら、ほとんどの半導体処理システムでは、システムが所望の仕様を満たす構成要素のみを含むか否かを判定することは不可能である。したがって、構成要素が交換された後に、システムはもはやその指定されたレベルで動作しなくなる可能性がある。この結果、元の製造業者は、これらの認められる品質または性能の問題に対処するための製品サポート努力を開始するよう求められることがある。
【0006】
半導体製造システムにおいて使用される構成要素が、そのシステムにおいて使用されることが認定されているか否かを判定する方法があれば、有益だろう。さらに、この方法が、構成要素に埋め込まれた何らかの識別特徴を使用して実行されれば、有利だろう。
【発明の概要】
【0007】
本開示は、半導体製造システム内の構成要素が、そのシステム内での使用を認証されているか否かを判定するための方法および装置を記載する。構成要素内に識別特徴を埋め込むことによって、コントローラは、その構成要素がシステム内で使用する資格があるかどうかを判定可能である。認証されていない構成要素を検出すると、システムは、ユーザに警告し、システムの動作を変更し、または、特定の実施形態では、システムの動作を停止することがある。この識別特徴は、識別特徴を極端な温度にさらすことなく、識別特徴を構成要素に埋め込むことを可能にする付加製造プロセスを使用することによって、構成要素に埋め込まれる。
【0008】
一実施形態によれば、イオン注入システムが開示される。イオン注入システムは、受信機と通信するコントローラと、空洞および空洞内に配置された識別特徴を有する構成要素とを含み、コントローラは、受信機に送信される前に、識別特徴によって受信および修正される信号を出力する。特定の実施形態では、信号は、光信号を含み、識別特徴は、信号の周波数、位相または振幅を修正する。特定の実施形態では、信号はアナログ信号を含み、識別特徴は、信号の周波数、位相または振幅を修正する。特定の実施形態では、信号はデジタル信号を含み、識別特徴は、信号の周波数、デューティサイクルまたは位相を修正する。特定の実施形態では、信号はデジタル信号を含み、識別特徴は、信号に固有の識別を付加することによって信号を修正する。
【0009】
別の実施形態によれば、イオン注入システムが開示される。イオン注入システムは、受信機と通信するコントローラと、空洞および空洞内に配置された識別特徴を有する構成要素とを含み、コントローラは、受信機に送信される前に、識別特徴によって受信および修正される信号を出力し、コントローラは、受信機によって受信された信号を分析して、構成要素の特性を決定する。特定の実施形態では、イオン注入システムは、空洞および第2の識別特徴を有する第2の構成要素を含み、識別特徴から出力された信号は、受信機によって受信される前に、第2の識別特徴によって受信および修正される。特定の実施形態では、特性は、構成要素がイオン注入システム上で動作することが認証されているか否かを含む。いくつかの実施形態では、コントローラは、特性に基づいて動作を実行する。動作は、イオン注入システムの少なくとも1つの動作パラメータの修正を含むことがある。動作は、オペレータへの警告を作動させることを含むことがある。
【0010】
別の実施形態によれば、イオン注入システムが開示される。イオン注入システムは、空洞と識別特徴とを含む少なくとも1つの構成要素を含み、空洞は、空洞の内部と構成要素の外部との間に少なくとも1つの通路を含み、識別特徴は、空洞内に配置され、空洞の上部は、金属ストリップで密封される。特定の実施形態では、識別特徴は、少なくとも1つの寸法において通路よりも大きい。特定の実施形態では、イオン注入システムは、第2の識別特徴を有する第2の構成要素を含み、識別特徴は、第2の識別特徴と通信する。特定の実施形態では、識別特徴は、振幅変動素子、周波数変動素子または位相変動素子を含む。いくつかの実施形態では、空洞の上部は、超音波付加製造を使用して密封される。
【0011】
本開示をより良く理解するために、添付の図面を参照するが、添付の図面において、類似の素子には類似の番号が付されている。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】A-Cは、一実施形態による、埋め込まれた識別特徴を有する構成要素の製造を示す。
図2】A-Cは、第2の実施形態による、埋め込まれた識別特徴を有する構成要素の製造を示す。
図3図1Cに示される構成要素を使用する認証メカニズムの第1の実施形態を示す。
図4図1Cに示される構成要素を使用する認証メカニズムの第2の実施形態を示す。
図5図1Cに示される構成要素を使用する認証メカニズムの第3の実施形態を示す。
図6】半導体製造システムの代表的な制御システムを示す。
図7】一実施形態による、識別特徴を有する多数の構成要素を有するシステムを示す。
図8】第2の実施形態による、識別特徴を有する多数の構成要素を有する装置を示す。
図9】埋め込まれた識別特徴を有する構成要素を利用するイオン注入システムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
上述のように、半導体製造システムは、複数の構成要素から構成されうる。識別特徴は、システムが構成要素を識別できるように、これらの構成要素のいずれかまたはすべてに埋め込まれることがある。識別特徴は、構成要素を識別するために使用されうる任意の素子でありうる。特定の実施形態では、構成要素は、ガスケット、フランジ、または他の同様の構成要素などの環状リングであってもよい。他の実施形態では、構成要素は、長方形の形状であってもよい。もちろん、構成要素は、任意の他の形状であってもよい。
【0014】
図1A-1Cは、識別特徴を構成要素に埋め込むために使用されるシーケンスを示す。図1Aは、環状リングまたは中空円筒として成形される構成要素100を示す。まず、図1Aに示すように、空洞110は、構成要素100の側壁に減算的に導入されうる。この空洞110は、いくつかの実施形態では、チャネルの形態であってもよい。この空洞110は、研削、エッチングまたは任意の他の適切なプロセスによって作られてもよい。さらに、空洞110は、任意の所望の幅および深さであってもよい。他の実施形態では、構成要素100は、付加製造を使用して形成されていることがある。この実施形態では、空洞110は、構成要素100が成長している際に形成されてもよい。さらに他の実施形態では、構成要素100は、鋳型または型を使用して形成されてもよい。この実施形態では、空洞110は、鋳型成形造または型成形プロセス中に形成されてもよい。全ての実施形態において、空洞110を有する構成要素100が形成される。
【0015】
空洞110を有する構成要素100が形成された後に、光ファイバケーブルなどの識別特徴120が、空洞110内に挿入されてもよい。光ファイバケーブルが図示されているが、任意の他のタイプの識別特徴が挿入されてもよいことが理解される。識別特徴は、プリント基板、電気回路、1つまたは複数の発光素子、1つまたは複数のセンサ、電気導管、またはこれらの素子の任意の組合せでありうる。
【0016】
識別特徴120が空洞110に挿入された後に、空洞110の上部が密封される。これは、付加製造技術を用いて行われてもよい。一実施形態では、構成要素100は、金属から作られてもよく、超音波付加製造プロセスが用いられてもよい。このプロセスでは、金属ストリップ130でありうる金属の層が、空洞110の上に配置される。金属ストリップ130は、いくつかの実施形態では、空洞110の幅よりも広いことがある。金属ストリップ130は、ホーンに向かって超音波を放射する1つまたは複数のトランスデューサを含む装置を使用して、構成要素100上に堆積される。金属ストリップ130は、ホーンと接触しており、従って、印加された圧力と同様に超音波にさらされる。これらの超音波は、熱を使用せずに金属ストリップ130を構成要素100に溶接する役割を果たす。いくつかの実施形態では、複数の金属ストリップ130が構成要素100に溶接される。従って、熱的な極端な状態に敏感な識別特徴でさえも、損傷なく、空洞110内に埋め込まれうる。空洞110が金属ストリップ130によって覆われている間、通路140は、空洞110の少なくとも一端に残る。特定の実施形態では、通路140は、空洞110の両端に残る。このようにして、光ファイバケーブルまたは電線のような導管は、空洞110を通り、空洞110の両端から出ることができる。特定の実施形態では、空洞110内に配置された識別特徴120は、少なくとも1つの寸法において通路140よりも大きく、これにより、金属ストリップ130が所定の位置に溶接されると、識別特徴120を空洞110から挿入または除去することができない。
【0017】
図1A-1Cは、チャネルに似た空洞110内に配置された識別特徴120を有する構成要素100を示すが、他の実施形態も可能である。図2A-2Cは、空洞160を含む直角プリズムの形態の構成要素150を示す。この空洞160は、多くの方法で形成することができる。例えば、空洞160は、研削、エッチング、または別の適切なプロセスなどの減法製造技術(subtractive manufacturing technique)によって形成することができる。あるいは、構成要素150は、型成形によって製造されてもよく、ここで、型成形は、空洞160を形成する突出部を含む。他の実施形態では、構成要素150は、付加製造を使用して形成されていることがある。この実施形態では、空洞160は、構成要素150が成長している際に形成されてもよい。一実施形態では、構成要素150は、金属で作られてもよい。
【0018】
図2Bにおいて、識別特徴170は、空洞160内に配置される。識別特徴120のように、識別特徴170は、光ファイバケーブル、プリント基板、電気回路、1つまたは複数の発光素子、1つまたは複数のセンサ、電気導管、またはこれらの要素の任意の組合せでありうる。さらに、空洞160を構成要素150の外面に連結する通路190が図示される。この通路190は、空洞160の対応する寸法よりも小さい少なくとも1つの寸法を有しうる。
【0019】
図2Cでは、金属ストリップ180は、超音波付加製造(UAM)の使用などによって、空洞160上に溶接される。上記のように、UAMは、熱を使用せずに溶接し、したがって、識別特徴170は、溶接プロセスによって損傷を受けない。さらに、識別特徴170が通路190よりも少なくとも1つの寸法で大きい場合、金属ストリップ180を除去せずに、構成要素150から識別特徴170を除去することは不可能である。空洞160は、1つまたは複数の通路190を介して構成要素の外部と連通することがある。例えば、図2Cに示す一実施形態では、通路190は、空洞160の両側に配置される。しかしながら、他の実施形態では、存在する通路190が1つだけでもよい。さらに他の実施形態では、存在する通路190が2つでもよいが、それらは、構成要素150の隣接する側または同じ側に配置されてもよい。さらに他の実施形態では、存在する通路190が3つ以上であってもよい。
したがって、通路190の数および位置は、本開示によって限定されない。
【0020】
さらに、図は、通路を単に開放されている通路として示しているが、コネクタまたは他の接合面構成要素が、これらの通路内に配置されて、隣接する構成要素および識別特徴が、まとめて物理的に連結されることがあると理解される。
【0021】
したがって、UAMプロセスは、その識別特徴を構成要素の外部に連結する通路よりも大きい識別特徴を、構成要素の内部に埋め込むことができるようにする。例えば、通路よりも大きい少なくとも1つの寸法を有するプリント基板が、構成要素内に埋め込まれてもよい。同様に、識別特徴は、通路よりも大きい少なくとも1つの寸法を有するセンサまたは発光素子を含みうる。
【0022】
このようにして、複雑な識別特徴が、複雑な識別スキームを可能にする構成要素内に埋め込まれることがある。さらに、識別特徴の上に金属ストリップを溶接するためにUAMを使用することは、構成要素をコピーまたは偽造しようとする者に妨害または障害を与える。
【0023】
構成要素内に空洞を形成し、その空洞内に識別特徴を配置し、超音波付加製造プロセスを通して内部に識別特徴を有する空洞の上部を密封する能力には、多くの用途がある。
【0024】
図3-5は、光ファイバケーブルを透過する光線を利用して、構成要素が半導体製造システムでの使用を認証されているか否かを判定する様々な実施形態を示す。各実施形態では、第1の構成要素210内に配置される光ファイバケーブル211内に光を放射するために、光源200が使用される。各実施形態では、光線が第2の構成要素230内の光ファイバケーブル231を出る際、光線の出力を捕捉するために、センサ220が使用される。この構成は、単に説明のためのものであることに留意されたい。例えば、センサ220は、いくつかの実施形態では、第2の構成要素230内に配置されてもよい。特定の実施形態では、光源200は、第1の構成要素210内に配置されてもよい。
【0025】
図3-5は、認証メカニズムが複数の異なる構成要素を含むことができることを示すために3つの構成要素を示す。しかし、認証メカニズムは、任意の数の構成要素を使用して実行されてもよい。例えば、第1の構成要素および第2の構成要素の一方または両方が省略されてもよい。あるいは、より多くの構成要素がまた、認証メカニズムに追加されてもよい。
【0026】
図3-5の各々は、第1の構成要素210と第2の構成要素230との間に配置された第3の構成要素を示す。特定の実施形態では、第1の構成要素210および第2の構成要素230は、第3の構成要素に隣接し、第3の構成要素を挟む。各図において、第3の構成要素は、認証メカニズムの一部として機能する識別特徴を含む。
【0027】
図3は、認証メカニズムの第1の実施形態を示す。この実施形態では、第1の構成要素210と第2の構成要素230との間に配置される第3の構成要素250は、識別特徴を含み、この識別特徴は、第1の構成要素210内の光ファイバケーブル211と第2の構成要素230内の光ファイバケーブル231とを接続する導管251である。この導管251は、光ファイバケーブルまたは他の適切な導管であってもよい。この実施形態では、光源200から放出された光は、第1の構成要素210、第2の構成要素230、および第3の構成要素250を通過した後に、センサ220によって受け取られることになる。センサ220が光を検出しない場合、認証は失敗する。
【0028】
図4は、認証メカニズムの第2の実施形態を示す。この実施形態では、第1の構成要素210と第2の構成要素230との間に配置される第3の構成要素260は、識別特徴を含み、この識別特徴は、第1の構成要素210内の光ファイバケーブル211と第2の構成要素230内の光ファイバケーブル231との間に配置される振幅変動素子261である。この振幅変動素子261は、光ファイバケーブル211から受信した信号を減衰させることがある。別の実施形態では、この振幅変動素子261は、光ファイバケーブル211から受信した信号を増幅することがある。この実施形態では、光源200から放出された光は、第1の構成要素210、第2の構成要素230、および第3の構成要素260を通過した後に、センサ220によって受け取られることになる。センサ220が光振幅の規定された変化を検出しない場合、認証は失敗する。図4は、光を減衰または増幅する単一の構成要素(すなわち、第2の構成要素230)を示すが、本開示は、この実施形態に限定されない。振幅修正は、複数の構成要素内で行われる可能性があり、複数回行われることがある。特定の実施形態では、システムが、どの構成要素が必要な識別特徴を有していないかを決定できるように、各構成要素の減衰または増幅は固有である。
【0029】
図5は、認証メカニズムの第3の実施形態を示す。この実施形態では、第1の構成要素210と第2の構成要素230との間に配置される第3の構成要素270は、識別特徴を含み、この識別特徴は、第1の構成要素210内の光ファイバケーブル211と第2の構成要素230内の光ファイバケーブル231との間に配置される周波数変動素子271である。この周波数変動素子271は、図5に示すように、一定の光線を一連のパルスに変換することができる。別の実施形態では、この周波数変動素子271は、光ファイバケーブル211から受信した時変信号を修正することがある。この実施形態では、光源200から放出された光は、第1の構成要素210、第2の構成要素230、および第3の構成要素270を通過した後に、センサ220によって受け取られることになる。センサ220が光周波数の定義された変化を検出しない場合、認証は失敗する。図5は、光線の周波数を修正する単一の構成要素(すなわち、第2の構成要素230)を示すが、本開示は、この実施形態に限定されない。周波数修正は、複数の構成要素内で行われる可能性があり、複数回行われることがある。
【0030】
他の実施形態では、識別特徴は、受信パルス信号の位相を変化させる位相変動素子であってもよい。特定の実施形態では、識別は、光線の1つまたは複数の特性を修正することがあり、この特性は、振幅、周波数および位相を含む。
【0031】
図3-5は、光源200およびセンサ220を示すが、他のデバイスを利用してもよいことが理解される。例えば、光源200および光ファイバケーブルの代わりに、認証機構は、アナログ電気信号および電気導管を利用してもよい。特定の実施形態では、光源200およびセンサ220は、アナログ電気構成要素によって置き換えられるが、識別特徴の機能は影響を受けない。言い換えると、識別特徴は、アナログ信号を受け渡し、その振幅を変化させ、その周波数を変化させ、またはその位相を変化させるために使用されることがある。
【0032】
さらに他の実施形態では、デジタル電気信号が、構成要素間で受け渡されることがある。例えば、特定の実施形態では、デジタル電気信号は、方形波、クロック信号、パルス列または他の変調信号を含むことがある。この実施形態では、識別特徴は、受信されたデジタル信号の周波数を変更することがある。特定の実施形態では、識別特徴は、受信されたデジタル信号の位相を変更することがある。さらに他の実施形態では、識別特徴は、受信されたデジタル信号を第2の構成要素に送信する前に、その受信されたデジタル信号のデューティサイクルを修正することがある。
【0033】
他の実施形態では、識別特徴は、半導体製造システムからの要求に応じて、識別子を提供することができる電気回路またはメモリストレージ素子を含むことがある。例えば、識別の要求は、コントローラによって送信されてもよい。この要求は、シリアルまたはパラレルインターフェースで送信されてもよい。応答して、識別特徴は固有の識別子を返す。別の実施形態では、デジタル信号は、第1の構成要素から第3の構成要素におよび第2の構成要素に送信されてもよい。各構成要素は、入力信号を受信すると、入力信号の終わりに固有の識別子を付加する。このようにして、システム内の最後の構成要素が信号をコントローラに返送した後に、コントローラは、システム内の構成要素のすべて、ならびにそれらの物理的構成を識別することができる。例えば、コントローラは、スタータシンボルを送信することによってシーケンスを開始することがある。第1の構成要素は、スタータシンボルを受信し、そのスタータシンボルの終わりに第1の固有の識別子を付加することがある。次の構成要素は、スタータシンボルと第1の固有識別子とを含むデジタルシーケンスを受信し、第2の固有識別子を付加することがある。これは、構成要素のすべてがデジタルシーケンスを受信し、それぞれの固有の識別子を付加するまで続く。その後、コントローラは、各構成要素とそれらが構成される順序を識別するために、受信したデジタルシーケンスを解析することができる。
【0034】
したがって、特定の実施形態では、各構成要素内の識別特徴は、互いに通信する。いくつかの実施形態では、識別特徴は、電気伝導体または光ファイバケーブルなどのケーブルを使用して接続される。構成要素は、特定の実施形態では、まとめてデイジーチェーン接続されてもよい。いくつかの実施形態では、コネクタは、通路にまたはその近くに配置される。構成要素は、2つの隣接する構成要素上に配置されたコネクタに取り付けられる導管を使用して接続される。他の実施形態では、1つの構成要素のためのコネクタは、隣接する構成要素のコネクタに直接取り付けられる。例えば、隣接する構成要素は、1つの構成要素が雄コネクタを有する一方で、隣接する構成要素が雌コネクタを利用するように構成されてもよい。このようにして、2つの構成要素は、隣接する識別特徴間の接続を確立するために、単にまとめて押圧することができる。コネクタは、標準的なコネクタであってもよく、またはカスタムメイドであってもよい。
【0035】
図6は、代表的な半導体製造システム300のための制御システムの簡略図を示す。半導体製造システム300は、第1の構成要素210、第2の構成要素230、および第3の構成要素310などの1つまたは複数の構成要素を含む。システムはまた、信号源320を含む。信号源は、光源、アナログ電気信号源またはデジタル信号源であってもよい。システムはまた、信号受信機330を含む。信号受信機330は、コントローラ340と通信していてもよい。コントローラ340は、ストレージ素子342と通信する処理ユニット341を含みうる。ストレージ素子342は、ダイナミックメモリ(DRAM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読出し専用メモリ(ROM)、電気的消去可能メモリ(EEROM)、フラッシュメモリ、磁気媒体または光学媒体などの任意の非一時的媒体であってよい。ストレージ素子342を形成するために、他のタイプの媒体が使用されてもよい。ストレージ素子342は、処理ユニット341によって実行されると、コントローラ340が本明細書に記載の機能を実行できるようにする命令を含む。処理ユニット341は、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、または埋め込みプロセッサなど、任意の適切なデバイスでありうる。
【0036】
動作中、コントローラ340は、信号源320に、特定の信号を出力するように指示することがある。その信号は、第1の構成要素210、第3の構成要素310、および第2の構成要素230を通過することがある。これらの構成要素のうちの1つまたは複数は、信号源320によって出力される信号を操作または変更することがある。信号は、最終的には、信号受信機330によって受信される。次いで、この受信信号は、信号受信機330またはコントローラ340のいずれかによって処理され、それが許容可能なパラメータ内にあるか否かを判定する。コントローラ340が、受信信号がこれらの基準を満たしていると決定した場合に、半導体製造システム300は正常に動作する。コントローラ340が、受信信号がこれらの基準を満たしていないと決定する場合、コントローラ340は、オペレータにこの事実を警告することがある。警告は、ディスプレイデバイスまたは遠隔デバイス上のように、視覚的メッセージの形態であってもよい。あるいは、警告は可聴アラームであってもよい。他の実施形態では、半導体製造システム300は、コントローラ340が、受信信号が基準を満たしていないと決定する場合に、機能しないことがある。
【0037】
図6は、3つの構成要素を通過する信号を示すが、他の実施形態も可能であることに留意されたい。例えば、認証されるべきシステム内の各それぞれの構成要素に対して、別個の信号源および信号受信機が使用されてもよい。
【0038】
図7は、一実施形態による識別特徴を有する複数の構成要素を有するシステムを示す。この構成では、イオン源700、シールドブッシング710、ブッシング720、ブッシングフランジ730、およびソースチャンバ740が存在する。これらの構成要素は、この順序で物理的に配置される。これらの構成要素のうちの1つまたは複数は、空洞780の上部がUAMを使用して密封された空洞780内に封入される識別特徴760を有することがある。コントローラ750は、システムに信号を導入するために使用されてもよい。このコントローラ750は、ストレージ素子と通信する処理ユニットを含むことがある。ストレージ素子は、ダイナミックメモリ(DRAM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読出し専用メモリ(ROM)、電気的消去可能メモリ(EEROM)、フラッシュメモリ、磁気媒体または光学媒体などの任意の非一時的媒体であってよい。ストレージ素子を形成するために、他のタイプの媒体も使用することができる。ストレージ素子は、処理ユニットによって実行されると、コントローラ750が本明細書に記載の機能を実行できるようにする命令を含む。処理ユニットは、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、または埋め込みプロセッサなど、任意の適切なデバイスでありうる。コントローラ750は、信号を送信する出力755と通信してもよい。
【0039】
上述のように、この信号は、光ファイバ信号、アナログ信号またはデジタル信号であってもよい。この信号は、各構成要素内に配置された空洞を通して構成要素間で送信される。上述のように、これらの構成要素のうちの1つまたは複数は、信号が構成要素を通して送信される際にその信号を修正する識別特徴760を含んでもよい。受信機770は、光センサまたは電気受信機でありうるが、様々な空洞によって画定された経路の遠位端に配置される。受信機770は、コントローラ750と通信することがある。次いで、コントローラ750は、受信機770によって受信された信号を分析する。特定の実施形態では、コントローラ750は、受信信号を、振幅、周波数、デューティサイクルおよび位相に関して予想される信号と比較する。他の実施形態では、コントローラは、受信したデジタル信号を解釈して、それをデコードすることがある。比較または分析の結果に基づいて、コントローラ750は、1つまたは複数の構成要素がシステム内での使用を認証されていないと決定することがある。この決定は、受信した振幅、周波数、デューティサイクル、または位相に基づいて行われることがある。この分析に基づいて、コントローラ750は、1つまたは複数の動作をとりうる。コントローラ750は、1つまたは複数の構成要素がシステムでの使用を認証されていない場合、オペレータに警告することがある。コントローラ750はまた、比較または分析の結果に基づいてシステムの動作を中止することがある。
【0040】
図8は、別の実施形態による、識別特徴を有する複数の構成要素を有するシステムを示す。この実施形態では、経路は、同じ位置で開始し終了するようにループ状である。例えば、コントローラ750は、ソースチャンバ740のような1つの構成要素に近接する出力755と通信することがある。受信機770はまた、ソースチャンバ740に近接して位置する。信号は、ソースチャンバ740、ブッシングフランジ730、ブッシング720、シールドブッシング710、およびイオン源700を通って進行する。イオン源700はまた、信号を出力し、次いで、信号は、受信機770に到着する前に、シールドブッシング710、ブッシング720、ブッシングフランジ730、およびソースチャンバ740を通って進行する。この実施形態では、各構成要素(イオン源700を除く)は、信号が構成要素を通ってループバックできるように2つの空洞を有する。イオン源700は、U字形に配置されうる単一の空洞を有する。
【0041】
図6-8は、コントローラを別個の構成要素として示しているが、他の実施形態も可能である。例えば、コントローラは、構成要素のうちの1つの中の空洞のうちの1つの中にあってもよい。
【0042】
上記の開示は、各構成要素がシステムの動作を認証されているシステムを記載しているが、他の実施形態も可能である。例えば、コントローラ750は、比較または分析の結果に基づいて、システムの1つまたは複数の動作パラメータを修正することがある。
【0043】
一実施形態では、イオン源700などの1つの構成要素は、交換可能な構成要素であってよく、システムと共に用いられうる複数の可能なイオン源が存在する。比較または分析の結果に基づいて、コントローラ750は、どのイオン源700が設置されたかを判定することがある。イオン源に基づいて、コントローラ750は、設置されるイオン源に応じて、バイアス電流およびアーク電流を変更することがある。例えば、大きなカソードイオン源が設置される場合に、カソードは、作動するためにより多くの熱を利用する可能性があるので、バイアス電流は増加するだろう。小さなカソード源については、バイアス電流が著しく低い可能性があり、よってコントローラ750は、どのイオン源700が設置されるかに応じて、これらのパラメータを自動的に調整するだろう。もちろん、この例は単に例示的なものであり、他のパラメータがまた、調整されてもよい。
【0044】
言い換えると、コントローラ750は、構成要素の特性に基づいて、1つまたは複数の動作を実行することがある。動作は、オペレータへの警告、システムの無効化、またはシステムの少なくとも1つの動作パラメータの修正を含みうる。構成要素の特性は、その構成要素がシステム上での動作を認証されているか否かを含んでもよく、または構成要素のアイデンティティを含んでもよい。
【0045】
図7-8は、イオン注入システムの一部を示すが、イオン注入システム内の他の構成要素もまた識別特徴を含みうると理解される。図9は、一実施形態によるイオン注入システムを示す。一実施形態では、イオン源910は、タングステンチャンバ内に収納された間接加熱カソード(IHC)を含むことがある。このイオン源910は、より大きなハウジング900内に含まれることがある。より大きなハウジング900の内部を所望の圧力に維持するために、ターボポンプ901が使用されることがある。イオン源910は、通常、かなりの電圧でバイアスされるので、イオン源910をより大きなハウジング900から電気的に絶縁する必要があろう。これは、ソースブッシング915を使用することによって達成されうる。
【0046】
イオン源910の外側には、イオン源910内で生成されたイオンを引き付けるように適切にバイアスされる1つまたは複数の電極から構成された抽出アセンブリ920がある。電極は、これらのイオンを電極に抜き出し、次いで電極を通過させる。いくつかの実施形態では、抽出電極921および抑制電極922などの複数の電極があってもよい。これらの電極は、異なる電圧であってもよく、したがって、互いに電気的に絶縁されている。これらは、抽出アセンブリ920を所定の位置に保持する絶縁マニピュレータアセンブリ925を使用することによって達成されうる。
【0047】
次いで、抽出されたイオンビーム930は、質量分析器940に進入することがある。1つまたは複数のライナー941は、質量分析器940内または他の構成要素内に配置されてもよい。イオンビームは、質量分析器940内のガイドチューブ(図示せず)を通って流れる。いくつかの実施形態では、四重極レンズ944またはアインセルレンズ(Einsel lens)などの集束素子が、イオンビームを集束させるために使用されてもよい。
分解開孔945は、質量分析器940の出力に配置され、所望の電荷/質量比を有するイオンのみを抽出する。次いで、分析されたイオンビーム950は、ここでは対象のイオンのみを含有しているが、基板990内に注入され、その基板990は、基板支持体またはプラテン980上に取り付けられうる。いくつかの実施形態では、補正用磁石960、および1つまたは複数の加速段または減速段970が、分析されたイオンビーム950の速度を調整するために採用されてもよい。これらの加速段または減速段970は、処理チャンバ985に近接して配置されてもよい。基板990および基板支持体またはプラテン980は、処理チャンバ985内に配置されてもよい。特定の実施形態では、ドーズカップおよびファラデーカップ995が、電流を測定するために処理チャンバ985内に配置されてもよい。
【0048】
これらの構成要素の多くは、空洞を備えていてもよく、空洞の上部は、UAWを使用して密封され、識別特徴を含む。これらの構成要素のいくつかは、イオン源910、抽出アセンブリ920、プラテン980、ターボポンプ901、質量分析器940、補正用磁石960、加速段または減速段970、分解開孔945、ライナー941、ドーズカップおよびファラデーカップ995、ならびにシステム内の種々の磁石を含む。
【0049】
本システムは多くの利点を有する。第1に、イオン注入システム内で動作することが認証されていないイオン注入システム内の構成要素の存在を検出することが有利でありうる。この能力は、イオン注入システムが、指定されたパラメータに従って誤動作することまたは動作しないことを防止することがある。加えて、構成要素内の識別特徴上に金属を溶接するために超音波付加製造を使用することは、認可されていない、イオン注入システムの交換部品を製造しようとする可能性のあるものに重大な損害を与える。第2に、イオン注入システムを構成する構成要素を決定する能力は、コントローラが、識別された構成要素に基づいてパラメータを変更または修正できるようにすることがある。これにより、構成中のヒューマンエラーの可能性が低減することがある。
【0050】
本開示は、本明細書に記載した特定の実施形態により、範囲が限定されるものではない。実際、本明細書に記載されているものに加えて、本開示の他の様々な実施形態および本開示に対する修正例は、前述の説明および添付の図面から当業者には明らかであろう。したがって、そのような他の実施形態および修正例は、本開示の範囲内にあることが意図されている。さらに、本開示は、特定の目的のための特定の環境において、特定の実施態様に照らして本明細書に記載されてきたが、当業者であれば、本開示の有用性が本明細書に限定されるものではなく、本開示は、任意の数の目的のために任意の数の環境において有利に実装されうることを認識するだろう。従って、以下に記載される特許請求の範囲は、本明細書に記載される本開示の全範囲および主旨を考慮して解釈されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9