(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-07
(45)【発行日】2024-05-15
(54)【発明の名称】切削ツールのトレーサビリティを管理するための電子デバイス及び方法
(51)【国際特許分類】
B23Q 41/00 20060101AFI20240508BHJP
B23Q 17/00 20060101ALI20240508BHJP
B23B 27/16 20060101ALI20240508BHJP
G05B 19/418 20060101ALI20240508BHJP
【FI】
B23Q41/00 B
B23Q17/00 F
B23B27/16 Z
G05B19/418 Z
(21)【出願番号】P 2021577464
(86)(22)【出願日】2020-06-11
(86)【国際出願番号】 EP2020066169
(87)【国際公開番号】W WO2020260030
(87)【国際公開日】2020-12-30
【審査請求日】2023-04-12
(32)【優先日】2019-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】591106875
【氏名又は名称】セコ ツールズ アクティエボラーグ
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ボーダン, ミカエル
(72)【発明者】
【氏名】グラブニングスブローテン, ヤン
【審査官】小川 真
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-104096(JP,A)
【文献】国際公開第2018/169824(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0195031(US,A1)
【文献】特開2016-122440(JP,A)
【文献】特表2022-530449(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23Q 41/00
B23Q 17/00
B23B 27/14、27/16
G05B 19/418
C23C 14/00、16/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
製造プロセスにおいて、少なくとも第1の切削ツール(20a、20b、20c、20d)のトレーサビリティを管理するための電子デバイス(100、200、300)であって、
情報を読み取るよう構成されているリーダデバイス(10a、10b、10c)と、
前記リーダデバイス(10a、10b、10c)に動作可能に接続されている処理回路(102a、102b、102c)と、
を含み、
前記処理回路(102a、102b、102c)は、前記電子デバイス(100、200、300)に、
前記リーダデバイス(10a、10b、10c)により、前記少なくとも第1の切削ツール(20a、20b、20c、20d)の第1の切削ツール識別マーカ(41、42)に関する情報を取得すること、
少なくとも第1の切削ツール識別データ(1ctID、2ctID)を判定するために、前記少なくとも第1の切削ツール識別マーカ(41、42)をデコードすること、
前記リーダデバイス(10a、10b、10c)により、前記製造プロセスにおいて、前記少なくとも第1の切削ツール(20a、20b、20c、20d)を持ち運ぶよう構成されている少なくとも第1のキャリア(30a、30b)の第1のキャリア識別マーカ(43、44)に関する情報を取得すること、
少なくとも第1のキャリア識別データ(1cID、2cID)を判定するために、前記少なくとも第1のキャリア識別マーカ(43、44)をデコードすること、並びに
前記少なくとも第1の切削ツール識別データ(1ctID、2ctID)及び前記少なくとも第1のキャリア識別データ(1cID、2cID)を示す第1の関連データ(1AD)を生成すること、を実行させるよう構成されており、
前記リーダデバイス(10a、10b、10c)は、画像を取得するよう構成されているカメラであるか、又は、前記電子デバイスは、画像を取得するよう構成されているカメラをさらに含み、
前記処理回路(102a、102b、102c)は、前記電子デバイス(100、200、300)に、
前記少なくとも第1のキャリア(30a、30b)と、前記少なくとも第1の切削ツール(20a、20b、20c、20d)と、の画像を取得すること、
画像処理により、前記少なくとも第1のキャリア(30a、30b)上の前記少なくとも第1の切削ツール(20a、20b、20c、20d)の位置を判定するために、前記少なくとも第1のキャリア(30a、30b)に関する、前記少なくとも第1の切削ツール(20a、20b、20c、20d)の少なくとも第1の位置データ(1PD、2PD)を判定すること、並びに
前記少なくとも第1の切削ツール識別データ(1ctID、2ctID)及び前記少なくとも第1の位置データ(1PD、2PD)を示す第2の関連データ(2AD)を生成すること、を実行させるようさらに構成されており、
前記処理回路(102a、102b、102c)は、前記電子デバイス(100、200、300)に、
前記少なくとも第1のキャリア(30a、30b)と、前記少なくとも第1のキャリア(30a、30b)を受容するよう構成されている、少なくとも第1の配置位置(1PL、2PL、3PL、4PL)を含む少なくとも第1のプロセスステップデバイス(60a、60b)と、の画像を取得すること、
画像処理により、前記少なくとも第1のプロセスステップデバイス(60a、60b)における前記少なくとも第1のキャリア(30a、30b)の配置を判定するために、少なくとも第1のキャリア(30a、30b)が配置されている前記少なくとも第1の配置位置(1PL、2PL、3PL、4PL)に関する、前記少なくとも第1の切削ツール(20a、20b、20c、20d)を持ち運ぶ前記少なくとも第1のキャリア(30a、30b)の少なくとも第1の配置位置データ(1PLD、2PLD、3PLD、4PLD)を判定すること、並びに
前記少なくとも第1の切削ツール識別データ(1ctID、2ctID)及び前記少なくとも第1の配置位置データ(1PLD、2PLD、3PLD、4PLD)を示す第4の関連データ(4AD)を生成すること、を実行させるようさらに構成されている、
電子デバイス(100、200、300)。
【請求項2】
前記処理回路(102a、102b、102c)は、前記電子デバイス(100、200、300)に、
前記少なくとも第1のキャリア(30a、30b)と、前記少なくとも第1の切削ツール(20a、20b、20c、20d)と、の画像を取得すること、
画像処理により、前記少なくとも第1のキャリア(30a、30b)上の前記少なくとも第1の切削ツール(20a、20b、20c、20d)の配向を判定するために、前記少なくとも第1のキャリア(30a、30b)に関する、前記少なくとも第1の切削ツール(20a、20b、20c、20d)の少なくとも第1の配向データ(1OD、2OD)を判定すること、並びに
前記少なくとも第1の切削ツール識別データ(1ctID、2ctID)及び前記少なくとも第1の配向データ(1OD、2OD)を示す第3の関連データ(3AD)を生成すること、を実行させるようさらに構成されている、
請求項1に記載の電子デバイス(100、200、300)。
【請求項3】
前記処理回路(102a、102b、102c)は、前記電子デバイス(100、200、300)に、
少なくとも第1のプロセスステップ識別データ(1psID、2psID)を取得すること、並びに
前記少なくとも第1の切削ツール識別データ(1ctID、2ctID)及び前記少なくとも第1のプロセスステップ識別データ(1psID、2psID)を示す第5の関連データ(5AD)を生成すること、を実行させるようさらに構成されている、
請求項1又は2に記載の電子デバイス(100、200、300)。
【請求項4】
前記処理回路(102a、102b、102c)は、前記電子デバイス(100、200、300)に、
少なくとも第1のプロセスステップセンサデータ(1pssD、2pssD)を取得すること、並びに
前記少なくとも第1の切削ツール識別データ(1ctID、2ctID)及び前記少なくとも第1のプロセスステップセンサデータ(1pssD、2pssD)を示す第6の関連データ(6AD)を生成すること、を実行させるようさらに構成されている、
請求項1から3のいずれか一項に記載の電子デバイス(100、200、300)。
【請求項5】
前記処理回路(102a、102b、102c)は、前記電子デバイス(100、200、300)に、
前記少なくとも第1の関連データ(1AD、2AD、3AD、4AD、5AD、6AD)を、前記電子デバイス(100、200、300)に動作可能に接続されているメモリ(101a、101b、101c)に保存すること、及び
前記リーダデバイス(10a、10b、10c)により、前記少なくとも第1の切削ツール(20a、20b、20c、20d)の前記少なくとも第1の識別マーカ(41、42)に関する情報を取得し、少なくとも第1の切削ツール識別データ(1ctID、2ctID)を判定するために、前記少なくとも第1の切削ツール識別マーカ(41、42)をデコードすることによって、前記少なくとも第1の関連データ(1AD、2AD、3AD、4AD、5AD、6AD)を前記メモリ(101a、101b、101c)から取得すること、を実行させるようさらに構成されている、
請求項1から4のいずれか一項に記載の電子デバイス(100、200、300)。
【請求項6】
製造プロセスにおいて、少なくとも第1の切削ツール(20a、20b、20c、20d)のトレーサビリティを管理するための方法であって、
電子デバイス(100、200、300)のリーダデバイス(10a、10b、10c)であって、前記リーダデバイス(10a、10b、10c)に動作可能に接続されている処理回路(102a、102b、102c)を含むリーダデバイス(10a、10b、10c)により、前記少なくとも第1の切削ツール(20a、20b、20c、20d)の少なくとも第1の識別マーカ(41、42)に関する情報を取得すること(S1)と、
少なくとも第1の切削ツール識別データ(1ctID、2ctID)を判定するために、前記少なくとも第1の切削ツール識別マーカ(41、42)をデコードすること(S2)と、
前記リーダデバイス(10a、10b、10c)により、前記製造プロセスにおいて、前記少なくとも第1の切削ツール(20a、20b、20c、20d)を持ち運ぶよう構成されている少なくとも第1のキャリア(30a、30b)の少なくとも第1のキャリア識別マーカ(43、44)に関する情報を取得すること(S3)と、
少なくとも第1のキャリア識別データ(1cID、2cID)を判定するために、前記少なくとも第1のキャリア識別マーカ(43、44)をデコードすること(S4)と、
前記少なくとも第1の切削ツール識別データ(1ctID、2ctID)及び前記少なくとも第1のキャリア識別データ(1cID、2cID)を示す第1の関連データ(1AD)を生成すること(S5)と、
画像を取得するよう構成されているカメラの、前記少なくとも第1のキャリア(30a、30b)と、前記少なくとも第1の切削ツール(20a、20b、20c、20d)と、の画像を取得すること(S8)と、
画像処理により、前記少なくとも第1のキャリア(30a、30b)上の前記少なくとも第1の切削ツール(20a、20b、20c、20d)の位置を判定するために、前記少なくとも第1のキャリア(30a、30b)に関する、前記少なくとも第1の切削ツール(20a、20b、20c、20d)の少なくとも第1の位置データ(1PD、2PD)を判定すること(S9)と、
前記少なくとも第1の切削ツール識別データ(1ctID、2ctID)及び前記少なくとも第1の位置データ(1PD、2PD)を示す第2の関連データ(2AD)を生成すること(S10)と、
を含む方法であって、
画像を取得するよう構成されている前記カメラの、前記少なくとも第1のキャリア(30a、30b)と、前記少なくとも第1のキャリア(30a、30b)を受容するよう構成されている、少なくとも第1の配置位置(1PL、2PL、3PL、4PL)を含む少なくとも第1のプロセスステップデバイス(60a、60b)と、の画像を取得すること(S14)と、
画像処理により、前記少なくとも第1のプロセスステップデバイス(60a、60b)における前記少なくとも第1のキャリア(30a、30b)の配置を判定するために、前記少なくとも第1のキャリア(30a、30b)が配置されている前記少なくとも第1の配置位置(1PL、2PL、3PL、4PL)に関する、前記少なくとも第1の切削ツール(20a、20b、20c、20d)を持ち運ぶ前記少なくとも第1のキャリア(30a、30b)の少なくとも第1の配置位置データ(1PLD、2PLD、3PLD、4PLD)を判定すること(S15)と、
前記少なくとも第1の切削ツール識別データ(1ctID、2ctID)及び前記少なくとも第1の配置位置データ(1PLD、2PLD、3PLD、4PLD)を示す第4の関連データ(4AD)を生成すること(S16)と、
をさらに含む方法。
【請求項7】
画像を取得するよう構成されている前記カメラの、前記少なくとも第1のキャリア(30a、30b)と、前記少なくとも第1の切削ツール(20a、20b、20c、20d)と、の画像を取得すること(S11)と、
画像処理により、前記少なくとも第1のキャリア(30a、30b)上の前記少なくとも第1の切削ツール(20a、20b、20c、20d)の配向を判定するために、前記少なくとも第1のキャリア(30a、30b)に関する、前記少なくとも第1の切削ツール(20a、20b、20c、20d)の少なくとも第1の配向データ(1OD、2OD)を判定すること(S12)と、
前記少なくとも第1の切削ツール識別データ(1ctID、2ctID)及び前記少なくとも第1の配向データ(1OD、2OD)を示す第3の関連データ(3AD)を生成すること(S13)と、
をさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
少なくとも第1のプロセスステップ識別データ(1psID、2psID)を取得すること(S17)と、
前記少なくとも第1の切削ツール識別データ(1ctID、2ctID)及び前記少なくとも第1のプロセスステップ識別データ(1psID、2psID)を示す第5の関連データ(5AD)を生成すること(S18)と、
をさらに含む、請求項6又は7に記載の方法。
【請求項9】
少なくとも第1のプロセスステップセンサデータ(1pssD、2pssD)を取得すること(S19)と、
前記少なくとも第1の切削ツール識別データ(1ctID、2ctID)及び前記少なくとも第1のプロセスステップセンサデータ(1pssD、2pssD)を示す第6の関連データ(6AD)を生成すること(S20)と、
をさらに含む、請求項6から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記少なくとも第1の関連データ(1AD、2AD、3AD、4AD、5AD、6AD)を、前記電子デバイス(100、200、300)に動作可能に接続されているメモリ(101a、101b、101c)に保存することと、
前記リーダデバイス(10a、10b、10c)により、前記少なくとも第1の切削ツール(20a、20b、20c、20d)の前記少なくとも第1の識別マーカ(41、42)に関する情報を取得し、少なくとも第1の切削ツール識別データ(1ctID、2ctID)を判定するために、前記少なくとも第1の切削ツール識別マーカ(41、42)をデコードすることによって、前記少なくとも第1の関連データ(1AD、2AD、3AD、4AD、5AD、6AD)を前記メモリ(101a、101b、101c)から取得することと、
をさらに含む、請求項6から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
プログラム命令を含むコンピュータプログラムを有する非一時的コンピュータ可読媒体を含むコンピュータプログラム製品(500)であって、前記コンピュータプログラムは、処理回路(102a、102b、102c)にロード可能であり、前記コンピュータプログラムは、前記処理回路(102a、102b、102c)により実行されると、請求項6から10のいずれか一項に記載の方法を実行させるよう構成されている、コンピュータプログラム製品(500)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、切削ツールの製造プロセスの分野に関する。
【背景技術】
【0002】
切削ツールは、一片の材料から切り屑を除去するために使用される1つ又はそれ以上の切削エッジを含み得る。典型的には、切削ツールは、切削ツールホルダに挿入され、マシンが、例えば、その一片の材料を処理するために、切削ツールホルダを切削ツールと共に回転させる。その一片の材料は、切削ツールの切削エッジがその一片の材料と接すると処理される。切削ツールは、切削ツールにより処理されているその一片の材料から切り屑を除去するために使用される1つ又はそれ以上の切削エッジを含み得る。
【0003】
切削ツールを製造する際に、切削ツールは多くの製造ステップを経る。それぞれの異なる製造ステップでは、切削ツールは異なって処理される。今日では、切削ツールを製造する際に、異なる製造プロセスステップ内の多くの作業は、互いに完全に切り離されている。これは、1つの製造プロセスステップからの情報は、切削ツールにリンクしておらず、したがって、次の製造プロセスステップにリンクしていないことを意味する。製造プロセスステップにおいて問題が生じた場合、この問題は、しばしば、その特定の製造プロセスステップにて対処される。しかし、切削ツールに、それが製造プロセスを終えた後に問題が生じる場合、例えば、切削ツールが、一片の材料を処理するために使用される場合、その問題が発生したのは、製造プロセスのどこか、どのプロセスステップなのか、を理解することが難しくなり得、切削ツールを製造する際になんらかの誤りが生じることとなる。最良の場合では、製造プロトコルのマニュアルレビューにより、この問題の原因が見つかる場合がある。しかし、そのような製造プロトコルは時に手書きされており、切削ツールが製造された際の特定の製造プロセスステップでの状況は、常に容易に理解できるものではない。
【0004】
WO2018/169824A1は、付加的な製造のためのシステム及び方法を開示する。ここでは、製造された部品に識別手段が提供され、この部品は、識別可能なトレイ上に置かれる。製造プロセスに関するデータが、製造された部品に関連付けられ、データベースに記録される。
【0005】
US2014/195031A1は、燃料電池部品を追跡するシステム及び方法を開示する。ここでは、品質管理を改善するために、器具及び材料は、製作ステップを通して使用される。
【発明の概要】
【0006】
切削ツールの製造プロセスにおける、その切削ツールのトレーサビリティの容易な管理に対する要望がある。特に、発明者達は、切削ツールを製造する際に、単一の特定のプロセスステップ、又は、複数のプロセスステップを通して、切削ツールを持ち運ぶために使用される特定のキャリア上の特定の切削ツールの特定の位置及び配向を理解することに対する要望があることを特定した。各プロセスステップからのそのような情報は、続いて、例えば、後の段階にて、切削ツールを用いることにおける潜在的な問題に対する理由を特定することの評価に使用できる。この情報は、また、例えば、切削ツールの製造プロセスを改善するために、例えば、前のプロセスステップからの情報に依存する、後続のプロセスステップにおける設定のパラメータを調整するために、後続のプロセスステップへの入力として使用できる。切削ツールの製造業者と、切削ツールのエンドカスタマと、の双方は、各切削ツールに関連付けられている製造情報の詳細を理解することからの恩恵を、各切削ツールの寿命にわたって受ける。これらの詳細は、例えば、切削ツールの製造を改善するために、製造業者を助けることができる。
【0007】
本開示の目的は、従来技術における、上記に特定する欠点と、不都合な点と、の1つ又はそれ以上を、単一で、又は、いずれの組み合わせにて和らげ、軽減し、又は、無くすことを探し求める電子デバイスと、方法と、コンピュータプログラム製品と、を提供することである。
【0008】
本開示は、製造プロセスにおいて、少なくとも第1の切削ツールのトレーサビリティを管理するための電子デバイスを提案する。電子デバイスは、情報を読み取るよう構成されているリーダデバイスと、そのリーダデバイスに動作可能に接続されている処理回路と、を含む。処理回路は、電子デバイスに、リーダデバイスにより、少なくとも第1の切削ツールの第1の切削ツール識別マーカに関する情報を取得させ、少なくとも第1の切削ツール識別データを判定するために、少なくとも第1の切削ツール識別マーカをデコードさせるよう構成されている。処理回路は、電子デバイスに、リーダデバイスにより、製造プロセスにおいて、少なくとも第1の切削ツールを持ち運ぶよう構成されている少なくとも第1のキャリアの第1のキャリア識別マーカに関する情報を取得させ、少なくとも第1のキャリア識別データを判定するために、少なくとも第1のキャリア識別マーカをデコードさせるようさらに構成されている。処理回路は、電子デバイスに、少なくとも第1の切削ツール識別データ及び少なくとも第1のキャリア識別データを示す第1の関連データを生成させるようさらに構成されている。1つの態様によると、リーダデバイスは、画像を取得するよう構成されているカメラである。1つの態様によると、電子デバイスは、画像を取得するよう構成されているカメラをさらに含む。処理回路は、電子デバイスに、少なくとも第1のキャリアと、少なくとも第1の切削ツールと、の画像を取得させるようさらに構成されている。処理回路は、画像処理により、少なくとも第1のキャリア上の少なくとも第1の切削ツールの位置を判定するために、少なくとも第1のキャリアに関する、少なくとも第1の切削ツールの少なくとも第1の位置データを判定し、少なくとも第1の切削ツール識別データ及び少なくとも第1の位置データを示す第2の関連データを生成するようさらに構成されている。処理回路は、電子デバイスに、少なくとも第1のキャリアと、少なくとも第1のキャリアを受容するよう構成されている、少なくとも第1の配置位置を含む少なくとも第1のプロセスステップデバイスと、の画像を取得させるようさらに構成されている。処理回路は、電子デバイスに、画像処理により、少なくとも第1のプロセスステップデバイスにおける少なくとも第1のキャリアの配置を判定するために、少なくとも第1のキャリアが配置されている少なくとも第1の配置位置に関する、少なくとも第1の切削ツールを持ち運ぶ少なくとも第1のキャリアの少なくとも第1の配置位置データを判定させ、少なくとも第1の切削ツール識別データ及び少なくとも第1の配置位置データを示す第4の関連データを生成させるようさらに構成されている。第1の関連データを用いることの1つの利点は、少なくとも第1の切削ツール識別データに関連付けられている少なくとも第1の切削ツールを、少なくとも第1のキャリアに関連付けてトレースできることである。これは、例えば、特定の切削ツールを、特定の時点にて、特定のキャリアに関連付けてトレースできることを意味する。第2の関連データを用いることの1つの利点は、少なくとも第1の切削ツール識別データに関連付けられている少なくとも第1の切削ツールを、少なくとも第1のキャリア上の位置に関連付けてトレースでき、少なくとも第1の切削ツールが置かれたのは、少なくとも第1のキャリア上のどこであるかを判定できるようにすることである。第4の関連データを用いることの1つの利点は、少なくとも第1の切削ツール識別データに関連付けられている少なくとも第1の切削ツールを持ち運ぶ少なくとも第1のキャリアを、少なくとも第1のプロセスステップデバイスにおける少なくとも第1のキャリアの配置を判定するために、少なくとも第1の配置位置データに関連付けてさらにトレースできることである。
【0009】
1つの態様によると、処理回路は、電子デバイスに、少なくとも第1のキャリアと、少なくとも第1の切削ツールと、の画像を取得させ、画像処理により、少なくとも第1のキャリア上の少なくとも第1の切削ツールの配向を判定するために、少なくとも第1のキャリアに関する、少なくとも第1の切削ツールの少なくとも第1の配向データを判定させ、少なくとも第1の切削ツール識別データ及び少なくとも第1の配向データを示す第3の関連データを生成させるようさらに構成されている。第3の関連データを用いることの1つの利点は、少なくとも第1の切削ツール識別データに関連付けられている少なくとも第1の切削ツールを、少なくとも第1のキャリア上の配向に関連付けてトレースでき、少なくとも第1の切削ツールが、少なくとも第1のキャリア上においてどのように配向されているかを判定できるようにすることである。
【0010】
1つの態様によると、処理回路は、電子デバイスに、少なくとも第1のプロセスステップ識別データを取得させ、少なくとも第1の切削ツール識別データ及び少なくとも第1のプロセスステップ識別データを示す第5の関連データを生成させるようさらに構成されている。第5の関連データを用いることの1つの利点は、少なくとも第1の切削ツール識別データに関連付けられている少なくとも第1の切削ツールを、少なくとも第1のプロセスステップ識別データにより、少なくとも第1のプロセスステップに関連付けてトレースできることである。
【0011】
1つの態様によると、処理回路は、電子デバイスに、少なくとも第1のプロセスステップセンサデータを取得させ、少なくとも第1の切削ツール識別データ及び少なくとも第1のプロセスステップセンサデータを示す第6の関連データを生成させるようさらに構成されている。第6の関連データを用いることの1つの利点は、少なくとも第1の切削ツール識別データに関連付けられている少なくとも第1の切削ツールを、少なくとも第1のプロセスステップセンサデータに関連付けてトレースでき、例えば、少なくとも第1の切削ツールが処理されている状況がどのようなものであるかを理解できることである。
【0012】
1つの態様によると、処理回路は、電子デバイスに、少なくとも第1の関連データを、電子デバイスに動作可能に接続されているメモリに保存させ、少なくとも第1の関連データを、メモリから、リーダデバイスにより、少なくとも第1の切削ツールの少なくとも第1の識別マーカに関する情報を取得することと、少なくとも第1の切削ツール識別データを判定するために、少なくとも第1の切削ツール識別マーカをデコードすることと、により、取得させるようさらに構成されている。これは、他のものの中で、少なくとも第1の切削ツールへのアクセスを有することにより、製造プロセス中に、少なくとも第1の切削ツールに関連付けられている複数のデータをトレースするために、少なくとも第1の関連データをメモリから取得するために、リーダデバイスを使用できることを意味する。
【0013】
本開示は、製造プロセスにおいて、少なくとも第1の切削ツールのトレーサビリティを管理するための方法をさらに提案する。この方法は、リーダデバイスであって、そのリーダデバイスに動作可能に接続されている処理回路を含む電子デバイスのリーダデバイスにより、少なくとも第1の切削ツールの少なくとも第1の識別マーカに関する情報を取得することと、少なくとも第1の切削ツール識別データを判定するために、少なくとも第1の切削ツール識別マーカをデコードすることと、を含む。この方法は、リーダデバイスにより、製造プロセスにおいて、少なくとも第1の切削ツールを持ち運ぶよう構成されている少なくとも第1のキャリアの少なくとも第1のキャリア識別マーカに関する情報を取得することと、少なくとも第1のキャリア識別データを判定するために、少なくとも第1のキャリア識別マーカをデコードすることと、をさらに含む。この方法は、少なくとも第1の切削ツール識別データ及び少なくとも第1のキャリア識別データを示す第1の関連データを生成することをさらに含む。この方法は、画像を取得するよう構成されているカメラの、少なくとも第1のキャリアと、少なくとも第1の切削ツールと、の画像を取得することと、画像処理により、少なくとも第1のキャリア上の少なくとも第1の切削ツールの位置を判定するために、少なくとも第1のキャリアに関する、少なくとも第1の切削ツールの少なくとも第1の位置データを判定することと、をさらに含む。この方法は、少なくとも第1の切削ツール識別データ及び少なくとも第1の位置データを示す第2の関連データを生成することとをさらに含む。この方法は、画像を取得するよう構成されているカメラの、少なくとも第1のキャリアと、少なくとも第1のキャリアを受容するよう構成されている、少なくとも第1の配置位置を含む少なくとも第1のプロセスステップデバイスと、の画像を取得することをさらに含む。この方法は、画像処理により、少なくとも第1のプロセスステップデバイスにおける少なくとも第1のキャリアの配置を判定するために、少なくとも第1のキャリアが配置されている少なくとも第1の配置位置に関する、少なくとも第1の切削ツールを持ち運ぶ少なくとも第1のキャリアの少なくとも第1の配置位置データを判定することをさらに含む。この方法は、続いて、少なくとも第1の切削ツール識別データ及び少なくとも第1の配置位置データを示す第4の関連データを生成することをさらに含む。第1の関連データを用いることの1つの利点は、少なくとも第1の切削ツール識別データに関連付けられている少なくとも第1の切削ツールを、少なくとも第1のキャリアに関連付けてトレースできることである。これは、例えば、特定の切削ツールを、特定の時点にて、特定のキャリアに関連付けてトレースできることを意味する。第2の関連データを用いることの1つの利点は、少なくとも第1の切削ツール識別データに関連付けられている少なくとも第1の切削ツールを、少なくとも第1のキャリア上の位置に関連付けてトレースでき、少なくとも第1の切削ツールが置かれたのは、少なくとも第1のキャリア上のどこであるかを判定できるようにすることである。第4の関連データを用いることの1つの利点は、少なくとも第1の切削ツール識別データに関連付けられている少なくとも第1の切削ツールを持ち運ぶ少なくとも第1のキャリアを、少なくとも第1のプロセスステップデバイスにおける少なくとも第1のキャリアの配置を判定するために、少なくとも第1の配置位置データに関連付けてさらにトレースできることである。
【0014】
1つの態様によると、この方法は、画像を取得するよう構成されているカメラの、少なくとも第1のキャリアと、少なくとも第1の切削ツールと、の画像を取得することと、画像処理により、少なくとも第1のキャリア上の少なくとも第1の切削ツールの配向を判定するために、少なくとも第1のキャリアに関する、少なくとも第1の切削ツールの少なくとも第1の配向データを判定することと、をさらに含む。この方法は、少なくとも第1の切削ツール識別データ及び少なくとも第1の配向データを示す第3の関連データを生成することをさらに含む。第3の関連データを用いることの1つの利点は、少なくとも第1の切削ツール識別データに関連付けられている少なくとも第1の切削ツールを、少なくとも第1のキャリア上の配向に関連付けてトレースでき、少なくとも第1の切削ツールが、少なくとも第1のキャリア上においてどのように配向されているかを判定できるようにすることである。
【0015】
1つの態様によると、この方法は、少なくとも第1のプロセスステップ識別データを取得することと、少なくとも第1の切削ツール識別データ及び少なくとも第1のプロセスステップ識別データを示す第5の関連データを生成することと、をさらに含む。第5の関連データを用いることの1つの利点は、少なくとも第1の切削ツール識別データに関連付けられている少なくとも第1の切削ツールを、少なくとも第1のプロセスステップ識別データにより、少なくとも第1のプロセスステップに関連付けてトレースできることである。
【0016】
1つの態様によると、この方法は、少なくとも第1のプロセスステップセンサデータを取得することと、少なくとも第1の切削ツール識別データ及び少なくとも第1のプロセスステップセンサデータを示す第6の関連データを生成することと、をさらに含む。第6の関連データを用いることの1つの利点は、少なくとも第1の切削ツール識別データに関連付けられている少なくとも第1の切削ツールを、少なくとも第1のプロセスステップセンサデータに関連付けてトレースでき、例えば、少なくとも第1の切削ツールが処理されている状況がどのようなものであるかを理解できることである。
【0017】
1つの態様によると、この方法は、少なくとも第1の関連データを、電子デバイスに動作可能に接続されているメモリに保存することと、少なくとも第1の関連データを、メモリから、リーダデバイスにより、少なくとも第1の切削の少なくとも第1の識別マーカに関する情報を取得することと、少なくとも第1の切削ツール識別データを判定するために、少なくとも第1の切削ツール識別マーカをデコードすることと、により、取得することと、をさらに含む。これは、他のものの中で、少なくとも第1の切削ツールへのアクセスを有することにより、製造プロセス中に、少なくとも第1の切削ツールに関連付けられている複数のデータをトレースするために、少なくとも第1の関連データをメモリから取得するために、リーダデバイスを使用できることを意味する。
【0018】
本開示は、プログラム命令を含むコンピュータプログラムをそこに有する非一時的コンピュータ可読媒体を含むコンピュータプログラム製品をさらに提案する。コンピュータプログラムは、処理回路にロード可能であり、そのコンピュータプログラムが処理回路によって実行されると、本方法と、本方法のいずれの態様と、を実行するよう構成されている。
【0019】
上述することは、添付の図面に示すような、例示的実施形態のより具体的な以下の説明から明らかとなるであろう。添付の図面では、同様の参照記号は、異なる図を通して同じ部分を示す。図面は必ずしも原寸通りではなく、これらの例示的実施形態を示すことにおいて強調されている。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1a】本開示のいくつかの態様に係る異なる切削ツールを示す。
【
図1b】本開示のいくつかの態様に係る異なる切削ツールを示す。
【
図2a】本開示のいくつかの態様に係る異なるキャリア及び電子デバイスを示す。
【
図2b】本開示のいくつかの態様に係る異なるキャリア及び電子デバイスを示す。
【
図3a】本開示のいくつかの態様に係る、異なる配置位置での異なるプロセスステップデバイスを示す。
【
図3b】本開示のいくつかの態様に係る、異なる配置位置での異なるプロセスステップデバイスを示す。
【
図4a】
図4aは、本開示のいくつかの態様に係るキャリア及び電子デバイスを示す。
【
図4b】
図4bは、本開示のいくつかの態様に係るプロセスステップデバイス及び電子デバイスを示す。
【
図5】
図5は、本開示のいくつかの態様に係る方法ステップのフローチャートを示す。
【
図6】
図6は、本開示のいくつかの態様に係るコンピュータプログラム製品を示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本開示の態様を、添付の図面を参照してより詳細に以下に説明する。以下に開示するこれらの方法とデバイスとは、しかし、多くの異なる形態にて実現でき、下記の態様に限定されるものと理解すべきではない。図中の類似の参照番号は、これらの図面を通して、同様の要素を示す。
【0022】
ここに使用する用語は、本開示の特定の態様を説明することのみを目的としており、本開示を限定することを意図していない。ここで使用されるように、単数形の「a」、「an」、及び「the」は、そのコンテキストがさもなければ明確に示さない限りは、複数形を同様に含むことが意図されている。
【0023】
いくつかの実装では、及び、本開示のいくつかの態様によると、ブロックに記す機能又はステップは、動作図に記す順序以外に生じ得る。例えば、連続して示す2つのブロックは実際に、実質的に同時に実行され得るか、又は、関連する機能/行為によっては、これらのブロックが時に反対の順序にて実行されて得る。
【0024】
図面及び明細書では、本開示の例示的態様を開示する。しかし、これらの態様には、本開示の原理から実質的に離れることなく、多くの変形及び変更を行うことができる。したがって、本開示は、制限的なものではなく、実例となるものとみなされるべきであり、上述する特定の態様に限定されない。結果として、具体的な用語を採用しているものの、これらは、包括的かつ説明的な意味のみにおいて使用され、限定することを目的としていない。
【0025】
「含む(comprising)」という語句は、一覧するそれら以外の他の要素又はステップの存在を必ずしも除外せず、ある要素の前に置かれる「a」又は「an」という語句は、複数のそのような要素の存在を除外しないことに留意すべきである。いずれの参照記号も、特許請求の範囲を限定せず、例示的実施形態は、ハードウェア及びソフトウェアの双方を少なくとも部分的に用いて実装されてよく、各種の「手段(means)」、「ユニット(unit)」、又は「デバイス(device)」が、ハードウェアと同じアイテムにより表されてよいことにさらに留意すべきである。
【0026】
切削ツールの製造プロセスにおける、その切削ツールのトレーサビリティの容易な管理に対する要望がある。特に、発明者達は、切削ツールを製造する際に、単一の特定のプロセスステップ、又は、複数のプロセスステップを通して、切削ツールを持ち運ぶために使用される特定のキャリア上の特定の切削ツールの特定の位置及び配向を理解することに対する要望があることを特定した。各プロセスステップからのそのような情報は、続いて、後の段階にて、切削ツールを用いることにおける潜在的な問題に対する理由を特定することの評価に使用できる。この情報は、また、例えば、前のプロセスステップからの情報に依存する、後続のプロセスステップにおける設定のパラメータを調整するために、後続のプロセスステップへの入力として使用できる。切削ツールの製造業者と、切削ツールのエンドカスタマと、の双方は、各切削ツールに関連付けられている製造情報の詳細を理解することからの恩恵を、各切削ツールの寿命にわたって受ける。これらの詳細は、例えば、切削ツールの製造を改善するために、製造業者を助けることができる。
【0027】
本開示の目的は、従来技術における、上記に特定する欠点と、不都合な点と、の1つ又はそれ以上を、単一で、又は、いずれの組み合わせにて和らげ、軽減し、又は、無くすことを探し求める電子デバイスと、方法と、コンピュータプログラム製品と、を提供することである。
【0028】
本開示は、製造プロセスにおいて、少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dのトレーサビリティを管理するための電子デバイス100、200、300を提案する。1つの態様によると、少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dは、少なくとも第1の切削エッジ21、22である。1つの態様によると、少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dは、少なくとも第1の切削エッジ21、22を持つ切削インサートである。
【0029】
1つの態様によると、切削ツール20a、20b、20c、20dは、少なくとも第1の切削エッジ21、22と、第1の切削エッジ21、22に配置された少なくとも第1の識別マーカ41、42と、を含む。
【0030】
図1a及び
図1bは、本開示のいくつかの態様に係る異なる切削ツール20a、20bを示す。異なる種類の切削ツールがある。切削ツールの例として、切削インサート、ミリングカッター、ソリッドエンドミル、旋削ツール、削孔ツール、ボーリングヘッド、リーミングツール、スレッド旋削ツール、スレッドミリングツール、及びスレッドタッピングツールなどが挙げられる。
【0031】
1つの態様によると、少なくとも第1の識別マーカ41、42は、第1の切削ツール識別データ1ctID、2ctIDに関連付けられているマシン可読コードである。これは、少なくとも第1の切削エッジ21、22を、少なくとも第1の切削ツール識別データ1ctID、2ctIDを使用して特定できることを意味する。1つの態様によると、少なくとも第1の切削ツール識別データ1ctID、2ctIDは、固有のアイデンティティである。1つの態様によると、少なくとも第1の切削ツール識別データ1ctID、2ctIDは、数字、及び/又は、図と文字との組み合わせである。1つの態様によると、少なくとも第1の切削ツール識別データ1ctID、2ctIDは、シリアルナンバーである。
【0032】
図1aの例示的な図では、切削ツール20aは、第1の切削エッジ21と、第1の切削エッジ21に配置された第1の識別マーカ41と、を含む。1つの態様によると、切削ツール20aは、第2の切削エッジ22と、第2の切削エッジ22に配置された第2の識別マーカ42と、をさらに含む。これは、第1の切削エッジ21を、第1の切削ツール識別データ1ctIDを使用して特定することができ、第2の切削エッジ22を、第2の切削ツール識別データ2ctIDを使用して特定できることを意味する。換言すると、異なる切削エッジは異なる識別マーカを有し、各切削エッジを、個別の切削ツール識別データに関連付けることができる。
【0033】
1つの態様によると、少なくとも第1の識別マーカ41、42は、二次元コード、三次元コード、画像、クイックレスポンス(Quick Response又はQR)コード、大容量色付き二次元コード(High Capacity Colored Two Dimensional Code又はHCCTDC)、ヨーロッパ商品識別(European Article Number又はEAN)コード、DataMatrixコード、又はMaxiCodeの少なくともいずれ、又は、これらの少なくともいずれの組み合わせである。これは、少なくとも第1の識別マーカ41、42が、マシンにより、切削ツール20a上において視覚的に可読であり、例えば、切削ツールを扱うオペレータにより視覚的に検出可能でもあることを意味する。
【0034】
1つの態様によると、少なくとも第1の識別マーカ41、42は、業界標準マシン可読コードである。1つの態様によると、少なくとも第1の識別マーカ41、42は、企業内部のマシン可読コードである。1つの態様によると、少なくとも第1の識別マーカ41、42は、オープンソースマシン可読コードである。
【0035】
1つの態様によると、少なくとも第1の識別マーカ41、42は、異なる色を使用して適用される。1つの態様によると、少なくとも第1の識別マーカ41、42は、切削ツールにて、切削エッジの近くにエッチングされる、又は、切削エッジの表面にエッチングされる。
【0036】
1つの態様によると、マシン可読コードと切削エッジ情報データとの間の関連は、特定の識別マーカに対する既知のアルゴリズムにより画定される。1つの態様によると、切削エッジ情報データは、識別マーカの外観を判定する、特定の識別マーカのための既知のアルゴリズムを使用してコード化される。
【0037】
製造プロセスにおいて、少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dのトレーサビリティを管理するための電子デバイス100、200、300は、情報を読み取るよう構成されているリーダデバイス10a、10b、10cを含む。1つの態様によると、リーダデバイス10a、10b、10cは、画像を取得するよう構成されているカメラ、及び/又は、無線自動識別(Radio Frequency Identification)技術、若しくは、近距離無線通信(Near Field Communication)技術を介して情報を取得するよう構成されているラジオ、の少なくとも1つを含む。
【0038】
リーダデバイス10a、10b、10cは、電子デバイス100、200、300に統合されたコンポーネント、又は、スタンドアローンコンポーネントであってよい。1つの態様によると、電子デバイス100、200、300は、リーダデバイス10a、10b、10cに接続されるよう構成されている。1つの態様によると、電子デバイス100、200、300は、通信ネットワーク50に接続されるよう構成されている。
【0039】
図2a及び
図2bは、スマートフォン、タブレット、セルラーフォン、フィーチャーフォン、又はいずれの携帯電子デバイスの形態である電子デバイス100を示す。1つの例では、
図2aと
図2bとに示すように、リーダデバイス10aは、スマートフォンのカメラである。
【0040】
1つの例では、電子デバイス200は、
図4bに示すように、プロセスステップデバイス60aの一部である。
図4bに示す1つの例では、リーダデバイス10bは、電子デバイス200に接続されており、プロセスステップデバイス60aの一部としてインストールされているスタンドアローンリーダデバイスである。1つの態様によると、電子デバイスは、
図4bに示すように、通信ネットワーク50を介してリーダデバイス10cに接続されたリモートサーバ300である。
【0041】
1つの態様によると、電子デバイス100、200、300は、メモリ101a、101b、101cをさらに含む。1つの態様によると、1つの電子デバイス100、200、300は、
図4bに示すように、通信ネットワーク50を介して別の電子デバイス100、200、300に接続されるよう構成されている。
【0042】
1つの例では、通信ネットワーク50は、
図2a、
図2b、及び
図4bに示すように、無線ローカルエリアネットワーク(Wireless Local Area Network又はWLAN)、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)、Ultra-Wideband、近距離無線通信(Near Field Communication又はNFC)、無線自動識別(Radio Frequency Identification又はRFID)、又は同様のネットワークなどの、標準化された無線ローカルエリアネットワークである。1つの例では、通信ネットワーク50は、グローバルシステムフォーモバイルコミュニケーションズ(Global System for Mobile Communications又はGSM)、拡張GSM(Extended GSM)、汎用パケット無線サービス(General Packet Radio Service又はGPRS)、GSM進化型高速データレート(Enhanced Data Rates for GSM Evolution又はEDGE)、広帯域符号分割多重アクセス(Wideband Code Division Multiple Access又はWCDMA)、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution又はLTE)、狭帯域インターネットオブシングス(Narrowband-IoT)、5G、ワールドワイドインターオペラビリティフォーマイクロウェーブアクセス(Worldwide Interoperability for Microwave Access又はWiMAX)、ウルトラモバイルブロードバンド(Ultra Mobile Broadband又はUMB)、又は同様のネットワークなどの、標準化された無線ワイドエリアネットワークである。通信ネットワーク50はまた、ローカルエリアネットワークとワイドエリアネットワークとの双方の組み合わせとすることもできる。通信ネットワーク50はまた、有線ネットワークとすることもできる。1つの態様によると、通信ネットワーク50は、共通のインターネットプロトコル(Internet Protocol又はIP)により画定される。
【0043】
1つの態様によると、電子デバイス100、200、300は、別の電子デバイス100、200、300におけるメモリ101a、101b、101cに、通信ネットワーク50を介して接続されるよう構成されている。
【0044】
電子デバイス100、200、300は、リーダデバイス10a、10b、10cに動作可能に接続されている処理回路102a、102b、102cをさらに含む。
【0045】
1つの態様によると、処理回路102a、102b、102cは、電子デバイス100、200、300に、リーダデバイス10a、10b、10cにより、少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dの切削エッジ21、22に配置された識別マーカ41、42を検出させるよう構成されている。
【0046】
処理回路102a、102b、102cは、電子デバイス100、200、300に、リーダデバイス10a、10b、10cにより、少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dの第1の切削ツール識別マーカ41、42に関する情報を取得させ、少なくとも第1の切削ツール識別データ1ctID、2ctIDを判定するために、少なくとも第1の切削ツール識別マーカ41、42をデコードさせるよう構成されている。1つの態様によると、
図1aに視覚化されているように、切削ツール20aは、2つの切削エッジ21、22を有する。切削ツール20aの各切削エッジは、第1の切削ツール識別データ1ctID及び第2の切削ツール識別データ2ctIDを判定するためにデコードできる切削ツール識別マーカ41、42に関連付けられている。換言すると、この例では、同切削ツール20aは、第1の切削ツール識別データ1ctID及び第2の切削ツール識別データ2ctIDに関連付けられている。
【0047】
処理回路102a、102b、102cは、電子デバイス100、200、300に、リーダデバイス10a、10b、10cにより、製造プロセスにおいて、少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dを持ち運ぶよう構成されている少なくとも第1のキャリア30a、30bの第1のキャリア識別マーカ43、44に関する情報を取得させ、少なくとも第1のキャリア識別データ1cID、2cIDを判定するために、少なくとも第1のキャリア識別マーカ43、44をデコードさせるようさらに構成されている。処理回路102a、102b、102cは、電子デバイス100、200、300に、少なくとも第1の切削ツール識別データ1ctID、2ctID及び少なくとも第1のキャリア識別データ1cID、2cIDを示す第1の関連データ1ADを生成させるようさらに構成されている。1つの態様によると、第1の関連データ1ADは、時間情報データをさらに含む。1つの例では、第1の関連データ1ADは、第1の時点にてタイムスタンプされ、さらに、第2の時点にてタイムスタンプされる。換言すると、特定の時間又は特定の期間を、第1の関連データ1ADに関連付けることができる。1つの態様によると、第1の関連データ1ADは、メモリ101a、101b、101cに保存される。第1の関連データ1ADを用いることの1つの利点は、少なくとも第1の切削ツール識別データ1ctID、2ctIDに関連付けられている少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dを、少なくとも第1のキャリア30a、30bに関連付けてトレースできることである。これは、例えば、特定の切削ツール20aを、特定の時点にて、特定のキャリア30aに関連付けてトレースできることを意味する。
【0048】
図4aは、リーダデバイス10aにより、キャリア30aのキャリア識別マーカ44に関する情報と、少なくとも第1の切削ツール20aの第1の切削ツール識別マーカに関する情報と、を取得する例示的な電子デバイス100を示す。
【0049】
1つの態様によると、リーダデバイス10a、10b、10cは、カメラベースのリーダ、ビデオカメラリーダ、フォトダイオード付きペン型リーダ、レーザスキャナ、電荷結合素子(charge-coupled device又はCCD)リーダ、又は携帯電話のカメラのいずれである。
図4aでは、電子デバイス100の例示的なリーダデバイス10aは、携帯電話のカメラである。
【0050】
1つの態様によると、リーダデバイス10a、10b、10cは、画像を取得するよう構成されているカメラである。1つの態様によると、電子デバイスは、画像を取得するよう構成されているカメラをさらに含む。処理回路102a、102b、102cは、電子デバイス100、200、300に、少なくとも第1のキャリア30a、30bと、少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dと、の画像を取得させるようさらに構成されている。処理回路102a、102b、102cは、画像処理により、少なくとも第1のキャリア30a、30b上の少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dの位置を判定するために、少なくとも第1のキャリア30a、30bに関する、少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dの少なくとも第1の位置データ1PD、2PDを判定し、少なくとも第1の切削ツール識別データ1ctID、2ctID及び少なくとも第1の位置データ1PD、2PDを示す第2の関連データ2ADを生成するようさらに構成されている。
【0051】
1つの態様によると、処理回路102a、102b、102cは、画像処理により、少なくとも第1のキャリア30a、30b上の少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dの少なくとも第1の切削エッジ21、22の位置を判定するために、少なくとも第1のキャリア30a、30bに関する、少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dの少なくとも第1の切削エッジ21、22の少なくとも第1の位置データ1PD、2PDを判定し、少なくとも第1の切削ツール識別データ1ctID、2ctID及び少なくとも第1の位置データ1PD、2PDを示す第2の関連データ2ADを生成するようさらに構成されている。
【0052】
第2の関連データ2ADを用いることの1つの利点は、少なくとも第1の切削ツール識別データ1ctID、2ctIDに関連付けられている少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dを、少なくとも第1のキャリア30a、30b上の位置に関連付けてトレースでき、少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dが置かれたのは、少なくとも第1のキャリア30a、30b上のどこであるかを判定できるようにすることである。1つの態様によると、第2の関連データ2ADは、メモリ101a、101b、101cに保存される。1つの態様によると、第2の関連データ2ADは、時間情報データをさらに含む。1つの例では、第2の関連データ2ADは、第1の時点にてタイムスタンプされ、さらに、第2の時点にてタイムスタンプされる。換言すると、特定の時間又は特定の期間を、第2の関連データ2ADに関連付けることができる。
【0053】
1つの態様によると、少なくとも第1のキャリア30a、30bの画像は、少なくとも第1のキャリア30a、30b上の少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dの相対位置を判定するための配置情報をさらに含む。
図2a及び
図2bでは、配置情報を、キャリア30a上の文字A、B、C、及びDを用いて示す。この例では、文字A、B、C、及びDは、少なくとも第1のキャリア30a、30bの相対配置情報を可能にする文字、図、アイコン、図面、又は線などのいずれの情報であってよい。
【0054】
1つの態様によると、少なくとも第1の位置データ1PD、2PDは、少なくとも第1のキャリア30a、30b上の少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dの位置を判定するための二次元座標x、yである。
【0055】
1つの態様によると、
図2a及び
図2bに示すように、少なくとも第1のキャリア30a、30b上の少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dの位置を判定するために、仮想的な二次元平面x、yが使用される。1つの態様によると、仮想的な二次元平面は、少なくとも第1のキャリア30a、30b上の配置情報に基づいて判定される。1つの例では、
図2a及び
図2bに視覚化されているように、配置情報Aと配置情報Cとの間の線が、x軸を形成する。1つの例では、
図2a及び
図2bに視覚化されているように、配置情報Dと配置情報Bとの間の線が、y軸を形成する。1つの例では、
図2a及び
図2bに視覚化されているように、切削ツール20aは、キャリア30a上の位置x、yにある。1つの例では、仮想的な二次元平面は、ユーザインタフェース400aを介して電子デバイス100にのみ表示される。
【0056】
1つの態様によると、第1のキャリア識別マーカ43、44は、少なくとも第1のキャリア30a、30bの相対方向を示す方向インジケーションをさらに含む。1つの態様によると、少なくとも第1のキャリア識別データ1cID、2cIDを判定するために、少なくとも第1のキャリア識別マーカ43、44をデコードする際には、配置情報もまた、判定できる。1つの例では、そのようにデコードされた配置情報は、方向であってよい。1つの例では、方向は、二次元平面を画定するために使用できる。
図2aでは、キャリア識別マーカ44を、矢印と共に示す。識別マーカ44における矢印は、1つの例では、人の眼により読むことができる、視覚可能な矢印である。1つの例では、識別マーカ44における矢印は、人の眼には視覚可能ではないが、リーダデバイス10a、10b、10cによってのみ読むことができる。1つの例では、矢印は、ユーザインタフェース400aを介して電子デバイス100にのみ表示される。
【0057】
1つの態様によると、処理回路102a、102b、102cは、電子デバイス100、200、300に、少なくとも第1のキャリア30a、30bと、少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dと、の画像を取得させ、画像処理により、少なくとも第1のキャリア30a、30b上の少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dの配向を判定するために、少なくとも第1のキャリア30a、30bに関する、少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dの少なくとも第1の配向データ1OD、2ODを判定させ、少なくとも第1の切削ツール識別データ1ctID、2ctID及び少なくとも第1の配向データ1OD、2ODを示す第3の関連データ3ADを生成させるようさらに構成されている。
【0058】
1つの態様によると、処理回路102a、102b、102cは、電子デバイス100、200、300に、少なくとも第1のキャリア30a、30bと、少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dの少なくとも第1の切削エッジ21、22と、の画像を取得させ、画像処理により、少なくとも第1のキャリア30a、30b上の少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dの少なくとも第1の切削エッジ21、22の配向を判定するために、少なくとも第1のキャリア30a、30bに関する、少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dの少なくとも第1の切削エッジ21、22の少なくとも第1の配向データ1OD、2ODを判定させ、少なくとも第1の切削ツール識別データ1ctID、2ctID及び少なくとも第1の配向データ1OD、2ODを示す第3の関連データ3ADを生成させるようさらに構成されている。
【0059】
1つの態様によると、第3の関連データ3ADは、少なくとも第1のキャリア識別データ1cID、2cIDにさらに基づく。
【0060】
1つの態様によると、第3の関連データ3ADは、時間情報データをさらに含む。1つの例では、第3の関連データ3ADは、第1の時点にてタイムスタンプされ、さらに、第2の時点にてタイムスタンプされる。換言すると、特定の時間又は特定の期間を、第3の関連データ3ADに関連付けることができる。1つの態様によると、第3の関連データ3ADは、メモリ101a、101b、101cに保存される。第3の関連データ3ADを用いることの1つの利点は、少なくとも第1の切削ツール識別データ1ctID、2ctIDに関連付けられている少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dを、少なくとも第1のキャリア30a、30b上の配向に関連付けてトレースでき、少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dが、少なくとも第1のキャリア30a、30b上においてどのように配向されているかを判定できるようにすることである。
【0061】
図2aに視覚化されているような例では、複数の切削ツール20a、20b、20c、20dは、異なる配向を有して、キャリア30a上に置かれている。1つの態様によると、配向は、水平配向及び垂直配向の少なくとも1つとなるものと判定することができる。
図2aに示す例では、切削ツール20aなどの、複数の切削ツールが水平配向に置かれており、複数の切削ツールが垂直配向に置かれている。
図2aでは、切削ツール20dは、キャリア30aに関して特定の角度に向いている。
【0062】
1つの態様によると、配向データ1OD、2ODは、少なくとも第1のキャリア30a、30bに関する、少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dの回転角度により画定される。1つの態様によると、少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dの配向は、少なくとも第1のキャリア30a、30bの相対配置情報に関する複数の角度となるよう判定される。
【0063】
1つの態様によると、少なくとも第1のキャリア30a、30b上の少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dの配向を判定するために、仮想的な二次元平面x、yが使用される。1つの態様によると、配向データ1OD、2ODは、少なくとも第1のキャリア30a、30bの表面の二次元平面x、yを画定するx軸又はy軸のいずれを中心とする、少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dの回転角度により画定される。
【0064】
1つの態様によると、配向データ1OD、2ODは、少なくとも第1のキャリア30a、30bの表面の二次元平面x、yを画定するx軸及びy軸に鉛直する軸zを中心とする、少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dの回転角度によりさらに画定される。
【0065】
1つの態様によると、処理回路102a、102b、102cは、電子デバイス100、200、300に、少なくとも第1のキャリア30a、30bと、少なくとも第1のキャリア30a、30bを受容するよう構成されている、少なくとも第1の配置位置1PL、2PL、3PL、4PLを含む少なくとも第1のプロセスステップデバイス60a、60bと、の画像を取得させるようさらに構成されている。処理回路102a、102b、102cは、電子デバイス100、200、300に、画像処理により、少なくとも第1のプロセスステップデバイス60a、60bにおける少なくとも第1のキャリア30a、30bの配置を判定するために、少なくとも第1のキャリア30a、30bが配置されている少なくとも第1の配置位置1PL、2PL、3PL、4PLに関する、少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dを持ち運ぶ少なくとも第1のキャリア30a、30bの少なくとも第1の配置位置データ1PLD、2PLD、3PLD、4PLDを判定させ、少なくとも第1の切削ツール識別データ1ctID、2ctID及び少なくとも第1の配置位置データ1PLD、2PLD、3PLD、4PLDを示す第4の関連データ4ADを生成させるようさらに構成されている。
【0066】
1つの態様によると、第4の関連データ4ADは、メモリ101a、101b、101cに保存される。1つの態様によると、第4の関連データ4ADは、時間情報データをさらに含む。1つの例では、第4の関連データ4ADは、第1の時点にてタイムスタンプされ、さらに、第2の時点にてタイムスタンプされる。換言すると、特定の時間又は特定の期間を、第4の関連データ4ADに関連付けることができる。第4の関連データ4ADを用いることの1つの利点は、少なくとも第1の切削ツール識別データ1ctID、2ctIDに関連付けられている少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dを持ち運ぶ少なくとも第1のキャリア30a、30bを、少なくとも第1のプロセスステップデバイス60a、60bにおける少なくとも第1のキャリア30a、30bの配置を判定するために、少なくとも第1の配置位置データ1PLD、2PLD、3PLD、4PLDに関連付けてさらにトレースできることである。
【0067】
図3a及び
図3bは、2つの例示的なプロセスステップデバイス60a、60bを示す。1つの例では、プロセスステップデバイス60a、60bは、オーブンである。1つの例では、プロセスステップデバイス60a、60bは、少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dの焼結に使用される。1つの例では、プロセスステップデバイス60a、60bは、少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dのコーティングに使用される。
【0068】
1つの態様によると、少なくとも第1の配置位置データ1PLD、2PLD、3PLD、4PLDは、リーダデバイス10a、10b、10cにより取得された、少なくとも第1の配置位置1PL、2PL、3PL、4PLの少なくとも第1の配置位置識別マーカ46、47、48、49の画像をデコードすることにより取得される。
図3a及び
図3bの例では、配置位置1PL、2PL、3PL、4PLはそれぞれ、配置位置識別マーカ46、47、48、49に関連付けられている。
【0069】
図4aは、リーダデバイス10aにより、キャリア30aのキャリア識別マーカ44に関する情報と、少なくとも第1の切削ツール20aの第1の切削ツール識別マーカに関する情報と、を取得する例示的な電子デバイス100を示す。
図4bでは、例示的な電子デバイス100は、続いて、配置位置識別マーカ46の画像をデコードすることにより、及び、第1の配置位置1PLに置かれた際のキャリア30aのキャリア識別マーカ44の画像をデコードすることにより、キャリア30aの配置位置データをさらに取得する。
図4bの例では、キャリア30aは、少なくとも第1のプロセスステップデバイス60aにおける第1の配置位置1PLでのキャリア30aの配置を判定するために、第1の配置位置データ1PLDに関連付けられている。
【0070】
1つの態様によると、処理回路102a、102b、102cは、電子デバイス100、200、300に、少なくとも第1のプロセスステップ識別データ1psID、2psIDを取得させ、少なくとも第1の切削ツール識別データ1ctID、2ctID及び少なくとも第1のプロセスステップ識別データ1psID、2psIDを示す第5の関連データ5ADを生成させるようさらに構成されている。1つの態様によると、第5の関連データ5ADは、メモリ101a、101b、101cに保存される。1つの態様によると、第5の関連データ5ADは、時間情報データをさらに含む。1つの例では、第5の関連データ5ADは、第1の時点にてタイムスタンプされ、さらに、第2の時点にてタイムスタンプされる。換言すると、特定の時間又は特定の期間を、第5の関連データ5ADに関連付けることができる。第5の関連データ5ADを用いることの1つの利点は、少なくとも第1の切削ツール識別データ1ctID、2ctIDに関連付けられている少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dを、少なくとも第1のプロセスステップ識別データ1psID、2psIDにより、少なくとも第1のプロセスステップに関連付けてトレースできることである。
【0071】
1つの態様によると、少なくとも第1のプロセスステップ識別データ1psID、2psIDは、リーダデバイス10a、10b、10cにより取得された、少なくとも第1のプロセスステップデバイス60a、60bの少なくとも第1のプロセスステップ識別マーカ45の画像をデコードすることにより取得される。
【0072】
1つの態様によると、少なくとも第1のキャリア識別マーカ43、44と、少なくとも第1のプロセスステップ識別マーカ45と、少なくとも第1の配置位置識別マーカ46、47、48、49と、は、二次元コード、三次元コード、画像、クイックレスポンス(Quick Response又はQR)コード、大容量色付き二次元コード(High Capacity Colored Two Dimensional Code又はHCCTDC)、ヨーロッパ商品識別(European Article Number又はEAN)コード、DataMatrixコード、又はMaxiCodeの少なくともいずれ、又は、これらの少なくともいずれのの組み合わせである。
【0073】
1つの態様によると、少なくとも第1のプロセスステップ識別データ1psID、2psIDは、電子デバイス100、200、300のユーザインタフェース400aを介して、オペレータにより、少なくとも第1のプロセスステップ識別データ1psID、2psIDの入力により取得される。
【0074】
1つの態様によると、処理回路102a、102b、102cは、電子デバイス100、200、300に、少なくとも第1のプロセスステップセンサデータ1pssD、2pssDを取得させ、少なくとも第1の切削ツール識別データ1ctID、2ctID及び少なくとも第1のプロセスステップセンサデータ1pssD、2pssDを示す第6の関連データ6ADを生成させるようさらに構成されている。
【0075】
1つの態様によると、少なくとも第1のプロセスステップセンサデータ1pssD、2pssDは、少なくとも第1のプロセスステップデバイス60a、60bに関連付けられている少なくとも第1のセンサにより取得され、電子デバイス100、200、300に送信される。1つの例では、少なくとも第1のプロセスステップセンサデータ1pssD、2pssDは、温度データ、圧力データ、粒子密度データ、又はガスデータのいずれである。
【0076】
1つの態様によると、第6の関連データ6ADは、時間情報データをさらに含む。1つの例では、第6の関連データ6ADは、第1の時点にてタイムスタンプされ、さらに、第2の時点にてタイムスタンプされる。換言すると、特定の時間又は特定の期間を、第6の関連データ6ADに関連付けることができる。1つの態様によると、第6の関連データ6ADは、メモリ101a、101b、101cに保存される。
【0077】
第6の関連データ6ADを用いることの1つの利点は、少なくとも第1の切削ツール識別データ1ctID、2ctIDに関連付けられている少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dを、少なくとも第1のプロセスステップセンサデータ1pssD、2pssDに関連付けてトレースでき、例えば、少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dが処理されている状況がどのようなものであるかを理解できることである。
【0078】
1つの態様によると、処理回路102a、102b、102cは、電子デバイス100、200、300に、少なくとも第1の関連データ1AD、2AD、3AD、4AD、5AD、6ADを、電子デバイス100、200、300に動作可能に接続されているメモリ101a、101b、101cに保存させ、少なくとも第1の関連データ1AD、2AD、3AD、4AD、5AD、6ADを、メモリ101a、101b、101cから、リーダデバイス10a、10b、10cにより、少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dの少なくとも第1の識別マーカ41、42に関する情報を取得することと、少なくとも第1の切削ツール識別データ1ctID、2ctIDを判定するために、少なくとも第1の切削ツール識別マーカ41、42をデコードすることと、により、取得させるようさらに構成されている。これは、他のものの中で、少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dへのアクセスを有することにより、製造プロセス中に、少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dに関連付けられている複数のデータをトレースするために、少なくとも第1の関連データ1AD、2AD、3AD、4AD、5AD、6ADをメモリ101a、101b、101cから取得するために、リーダデバイス10a、10b、10cを使用できることを意味する。1つの態様によると、少なくとも第1の関連データ1AD、2AD、3AD、4AD、5AD、6ADのいずれは、電子デバイス100、200、300のユーザインタフェース400aを介してのユーザからのリクエストにより、メモリ101a、101b、101cから取得できる。1つの例では、ユーザからのリクエストは、少なくとも第1の切削ツール識別データ1ctID、2ctIDを含む。
【0079】
本開示は、製造プロセスにおいて、少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dのトレーサビリティを管理するための方法をさらに提案する。
図5は、本開示のいくつかの態様に係る方法ステップのフローチャートを示す。
【0080】
この方法は、電子デバイス100、200、300のリーダデバイス10a、10b、10cにより、少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dの少なくとも第1の識別マーカ41、42に関する情報を取得することS1と、少なくとも第1の切削ツール識別データ1ctID、2ctIDを判定するために、少なくとも第1の切削ツール識別マーカ41、42をデコードすることS2と、を含む。この方法は、リーダデバイスにより10a、10b、10c、製造プロセスにおいて、少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dを持ち運ぶよう構成されている少なくとも第1のキャリア30a、30bの少なくとも第1のキャリア識別マーカ43、44に関する情報を取得することS3と、少なくとも第1のキャリア識別データ1cID、2cIDを判定するために、少なくとも第1のキャリア識別マーカ43、44をデコードすることS4と、をさらに含む。この方法は、少なくとも第1の切削ツール識別データ1ctID、2ctID及び少なくとも第1のキャリア識別データ1cID、2cIDを示す第1の関連データ1ADを生成することS5をさらに含む。第1の関連データ1ADを用いることの1つの利点は、少なくとも第1の切削ツール識別データ1ctID、2ctIDに関連付けられている少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dを、少なくとも第1のキャリア30a、30bに関連付けてトレースできることである。これは、例えば、特定の切削ツール20aを、特定の時点にて、特定のキャリア30aに関連付けてトレースできることを意味する。
【0081】
1つの態様によると、この方法は、画像を取得するよう構成されているカメラの、少なくとも第1のキャリア30a、30bと、少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dと、の画像を取得することS6と、画像処理により、少なくとも第1のキャリア30a、30b上の少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dの位置を判定するために、少なくとも第1のキャリア30a、30bに関する、少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dの少なくとも第1の位置データ1PD、2PDを判定することS7と、をさらに含む。この方法は、少なくとも第1の切削ツール識別データ1ctID、2ctID及び少なくとも第1の位置データ1PD、2PDを示す第2の関連データ2ADを生成することS8をさらに含む。第2の関連データ2ADを用いることの1つの利点は、少なくとも第1の切削ツール識別データ1ctID、2ctIDに関連付けられている少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dを、少なくとも第1のキャリア30a、30b上の位置に関連付けてトレースでき、少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dが置かれたのは、少なくとも第1のキャリア30a、30b上のどこであるかを判定できるようにすることである。
【0082】
1つの態様によると、この方法は、画像を取得するよう構成されているカメラの、少なくとも第1のキャリア30a、30bと、少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dと、の画像を取得することS9と、画像処理により、少なくとも第1のキャリア30a、30b上の少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dの配向を判定するために、少なくとも第1のキャリア30a、30bに関する、少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dの少なくとも第1の配向データ1OD、2ODを判定することS10と、をさらに含む。この方法は、少なくとも第1の切削ツール識別データ1ctID、2ctID及び少なくとも第1の配向データ1OD、2ODを示す第3の関連データ3ADを生成することS11をさらに含む。第3の関連データ3ADを用いることの1つの利点は、少なくとも第1の切削ツール識別データ1ctID、2ctIDに関連付けられている少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dを、少なくとも第1のキャリア30a、30b上の配向に関連付けてトレースでき、少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dが、少なくとも第1のキャリア30a、30b上においてどのように配向されているかを判定できるようにすることである。
【0083】
1つの態様によると、この方法は、画像を取得するよう構成されているカメラの、少なくとも第1のキャリア30a、30bと、少なくとも第1のキャリア30a、30bを受容するよう構成されている、少なくとも第1の配置位置1PL、2PL、3PL、4PLを含む少なくとも第1のプロセスステップデバイス60a、60bと、の画像を取得することS12をさらに含む。この方法は、画像処理により、少なくとも第1のプロセスステップデバイス60a、60bにおける少なくとも第1のキャリア30a、30bの配置を判定するために、少なくとも第1のキャリア30a、30bが配置されている少なくとも第1の配置位置1PL、2PL、3PL、4PLに関する、少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dを持ち運ぶ少なくとも第1のキャリア30a、30bの少なくとも第1の配置位置データ1PLD、2PLD、3PLD、4PLDを判定することS13をさらに含む。この方法は、続いて、少なくとも第1の切削ツール識別データ1ctID、2ctID及び少なくとも第1の配置位置データ1PLD、2PLD、3PLD、4PLDを示す第4の関連データ4ADを生成することS14をさらに含む。第4の関連データ4ADを用いることの1つの利点は、少なくとも第1の切削ツール識別データ1ctID、2ctIDに関連付けられている少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dを持ち運ぶ少なくとも第1のキャリア30a、30bを、少なくとも第1のプロセスステップデバイス60a、60bにおける少なくとも第1のキャリア30a、30bの配置を判定するために、少なくとも第1の配置位置データ1PLD、2PLD、3PLD、4PLDに関連付けてさらにトレースできることである。
【0084】
1つの態様によると、この方法は、少なくとも第1のプロセスステップ識別データ1psID、2psIDを取得することS15と、少なくとも第1の切削ツール識別データ1ctID、2ctID及び少なくとも第1のプロセスステップ識別データ1psID、2psIDを示す第5の関連データ5ADを生成することS16と、をさらに含む。第5の関連データ5ADを用いることの1つの利点は、少なくとも第1の切削ツール識別データ1ctID、2ctIDに関連付けられている少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dを、少なくとも第1のプロセスステップ識別データ1psID、2psIDにより、少なくとも第1のプロセスステップに関連付けてトレースできることである。
【0085】
1つの態様によると、この方法は、少なくとも第1のプロセスステップセンサデータ1pssD、2pssDを取得することS17と、少なくとも第1の切削ツール識別データ1ctID、2ctID及び少なくとも第1のプロセスステップセンサデータ1pssD、2pssDを示す第6の関連データ6ADを生成することS18と、をさらに含む。第6の関連データ6ADを用いることの1つの利点は、少なくとも第1の切削ツール識別データ1ctID、2ctIDに関連付けられている少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dを、少なくとも第1のプロセスステップセンサデータ1pssD、2pssDに関連付けてトレースでき、例えば、少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dが処理されている状況がどのようなものであるかを理解できることである。
【0086】
1つの態様によると、この方法は、少なくとも第1の関連データ1AD、2AD、3AD、4AD、5AD、6ADを、電子デバイス100、200、300に動作可能に接続されているメモリ101a、101b、101cに保存することS19と、少なくとも第1の関連データ1AD、2AD、3AD、4AD、5AD、6ADを、メモリ101a、101b、101cから、リーダデバイス10a、10b、10cにより、少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dの少なくとも第1の識別マーカ41、42に関する情報を取得することと、少なくとも第1の切削ツール識別データ1ctID、2ctIDを判定するために、少なくとも第1の切削ツール識別マーカ41、42をデコードすることと、により、を取得することS20と、をさらに含む。これは、他のものの中で、少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dへのアクセスを有することにより、製造プロセス中に、少なくとも第1の切削ツール20a、20b、20c、20dに関連付けられている複数のデータをトレースするために、少なくとも第1の関連データ1AD、2AD、3AD、4AD、5AD、6ADをメモリ101a、101b、101cから取得するために、リーダデバイス10a、10b、10cを使用できることを意味する。
【0087】
本開示は、
図6に示すような、プログラム命令を含むコンピュータプログラムをそこに有する非一時的コンピュータ可読媒体を含むコンピュータプログラム製品500をさらに提案する。コンピュータプログラムは、処理回路102a、102b、102cにロード可能であり、そのコンピュータプログラムが処理回路102a、102b、102cにより実行されると、本方法と、本方法のいずれの態様と、を実行するよう構成されている。
【0088】
1つの態様によると、電子デバイス100、200、300は、ここに説明する方法の態様のいずれの又はそれ以上を実行するよう構成されている。本開示の1つの態様によると、この方法は、電子デバイス100、200、300においてダウンロードされて実行されるソフトウェアプログラムにおける命令により実行される。
【0089】
図面及び明細書では、例示的実施形態を開示する。しかし、これらの実施形態には、多くの変形及び変更を行うことができる。結果として、具体的な用語を採用しているものの、これらは、包括的かつ説明的な意味において使用され、以下の特許請求の範囲により画定される実施形態の範囲を限定することを目的としていない。