(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-07
(45)【発行日】2024-05-15
(54)【発明の名称】交換式ウィックおよびヒータ組立体を有するエアロゾル送達装置
(51)【国際特許分類】
A24F 40/40 20200101AFI20240508BHJP
A24F 40/10 20200101ALI20240508BHJP
A24F 40/44 20200101ALI20240508BHJP
【FI】
A24F40/40
A24F40/10
A24F40/44
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022129197
(22)【出願日】2022-08-15
(62)【分割の表示】P 2019515953の分割
【原出願日】2017-09-21
【審査請求日】2022-09-13
(32)【優先日】2016-09-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516097871
【氏名又は名称】アール・エイ・アイ・ストラテジック・ホールディングス・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】パーシー・ディー・フィリップス
(72)【発明者】
【氏名】ジェームズ・ウィリアム・ロジャース
(72)【発明者】
【氏名】リサ・イー・ブラウン
(72)【発明者】
【氏名】ジェームズ・ダマパラス
(72)【発明者】
【氏名】マイケル・エフ・デイビス
(72)【発明者】
【氏名】ノア・マーク・ミンスコフ
【審査官】西村 賢
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/165814(WO,A1)
【文献】国際公開第2016/079151(WO,A1)
【文献】中国実用新案第205585321(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00-47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル送達装置であって、
一体形成されたリザーバを含むハウジングであって、リザーバがその中にエアロゾル前駆体組成物を保持するように構成されている、ハウジングと、
リザーバに取り外し可能に係合するように構成された気化ユニットと、
気化ユニットと連結可能に係合したマウスピースとを備え、
ハウジング、気化ユニット、およびマウスピースが、電気回路を集合的に形成する、エアロゾル送達装置。
【請求項2】
ハウジング内またはハウジング上に少なくとも1つの電気接点をさらに備え、電気接点が電気回路と電気的に接続している、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項3】
マウスピースが、気化ユニットと連結可能に係合して電気回路を形成するように構成される、請求項2に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項4】
マウスピースが、少なくとも1つの電気接点と係合して電気回路を形成するように構成される、請求項2に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項5】
電源をさらに備え、気化ユニットが液体輸送要素および加熱要素をさらに含み、ハウジング、気化ユニットおよびマウスピースが互いに連結可能に係合した際に、電源が電気回路を通して加熱要素に電流を供給するように構成される、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項6】
リザーバは再充填可能である、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項7】
リザーバは、開口端および反対側の閉鎖端をさらに備える、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項8】
気化ユニットとリザーバとの係合は、気化ユニットがリザーバの開口端内に少なくとも部分的に受け入れられるようなものである、請求項7に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項9】
気化ユニットは、気化ユニットがリザーバの開口端と係合したときに、気化ユニットの少なくとも一部をエアロゾル前駆体組成物から封止するように構成されたガスケットをさらに含む、請求項7に記載のエアロゾル送達装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、喫煙品などのエアロゾル送達装置に関し、さらに具体的には、エアロゾルの生成のために電気的に生成された熱を利用してもよいエアロゾル送達装置(例えば、一般に電子タバコと呼ばれる喫煙品)に関する。喫煙品は、タバコから製造され得るか、タバコに由来し得るか、そうでなければタバコを組み込み得る材料を組み込んでもよいエアロゾル前駆体組成物を加熱するように構成されてもよく、エアロゾル前駆体組成物は、人間が摂取するための吸入可能な物質を形成することができる。
【背景技術】
【0002】
使用のためにタバコを燃焼することを必要とする喫煙製品の改良品または代替品として、多くの喫煙装置が長年にわたって提案されてきた。これらの装置の多くは、紙巻タバコ、葉巻またはパイプの喫煙に関連する感覚を提供するように設計されているが、タバコの燃焼に起因する相当量の不完全燃焼および熱分解生成物を送達することはないと言われている。この目的のために、電気エネルギーを利用して揮発性材料を気化または加熱するか、タバコを著しく燃焼することなく紙巻タバコ、葉巻またはパイプの喫煙感覚を提供しようとする多くの喫煙製品、香味発生器および薬用吸入器が提案されている。例えば、参照により本明細書に組み込まれるRobinsonらの米国特許第7726320号明細書およびCollettらの米国特許第8881737号明細書に記載の背景技術に記載されている様々な代替の喫煙品、エアロゾル送達装置、エアロゾル前駆体組成物および発熱源を参照されたい。また、例えば、参照により本明細書に組み込まれるBlessらの米国特許出願公開第2015/0216232号明細書に記載の商標名および商業的供給元によって参照される様々な種類の喫煙品、エアロゾル送達装置および電気式発熱源を参照されたい。さらに、様々な種類の電気式エアロゾルおよび蒸気送達装置もまた、いずれも参照により本明細書に組み込まれるSearsらの米国特許出願公開第2014/0096781号明細書、Minskoffらの米国特許出願公開第2014/0283859号明細書、Searsらの米国特許出願公開第2015/0335070号明細書、Brinkleyらの米国特許出願公開第2015/0335071号明細書、Ampoliniらの米国特許出願公開第2016/0007651号明細書、Wormらの米国特許出願公開第2016/0050975号明細書に提案されている。
【0003】
エアロゾル送達装置のいくつかの既存の実施形態は、制御本体(すなわち電源組立体)およびカートリッジ(すなわちリザーバハウジング)を含む。制御本体内に電源(例えば電池)が配置されてもよく、カートリッジ内にエアロゾル前駆体組成物が保持および/または貯蔵されてもよい。カートリッジと制御本体とは、互いに係合して細長い管状構成を画定してもよい。しかし、エアロゾル送達装置および他のエアロゾル前駆体組成物貯蔵構成のための他の特定のフォームファクタが望ましい場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】米国特許第7726320号明細書
【文献】米国特許第8881737号明細書
【文献】米国特許出願公開第2015/0216232号明細書
【文献】米国特許出願公開第2014/0096781号明細書
【文献】米国特許出願公開第2014/0283859号明細書
【文献】米国特許出願公開第2015/0335070号明細書
【文献】米国特許出願公開第2015/0335071号明細書
【文献】米国特許出願公開第2016/0007651号明細書
【文献】米国特許出願公開第2016/0050975号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、エアロゾル送達装置(例えば、電子喫煙品)および同様の個人用装置に有用な材料およびそれらの組合せに関する。特に、本開示は、エアロゾル送達装置に含まれ得るリザーバ、および/またはエアロゾル送達装置とリザーバとを組み合わせる方法に関する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
様々な態様では、本開示は、ハウジングと、開口端および反対側の閉鎖端を有するリザーバとを含むエアロゾル送達装置を提供する。リザーバは、その中にエアロゾル前駆体組成物を保持するように構成される。さらに、エアロゾル送達装置は、ハウジング内またはハウジング上に電気接点を含む。エアロゾル送達装置は、液体輸送要素、加熱要素および電気コネクタを含む気化ユニットを含む。気化ユニットは、リザーバから加熱要素にエアロゾル前駆体組成物を移送するように液体輸送要素がリザーバに対して配置されるように、リザーバの開口端に取り外し可能に係合するように構成される。さらに、気化ユニットは、ハウジング内またはハウジング上の電気接点と係合するように構成される。
【0007】
いくつかの態様によれば、エアロゾル送達装置は、ハウジング内に配置された電源を含んでもよい。電源は、気化ユニットがリザーバの開口端と係合し動作位置に配置された際に、加熱要素に電流を供給するように構成されてもよい。エアロゾル送達装置は、気化ユニットと連結可能に係合したマウスピースをさらに含んでもよい。
【0008】
いくつかの態様では、マウスピースが気化ユニットと連結可能に係合して気化ユニットがリザーバの開口端と係合した際に、電源から電流を受け取るように、マウスピースは構成されてもよい。マウスピースが動作位置に配置された気化ユニットと連結可能に係合した際に、加熱要素に電流を供給するように、電源は構成されてもよい。
【0009】
いくつかの態様によれば、気化ユニットは外側シェルを含んでもよい。外側シェルは、外側シェルの第1の端部に近接した開口部と、外側シェルの反対側の第2の端部に近接した環状チャネルとを画定してもよい。さらに、加熱要素および液体輸送要素は外側シェル内に配置されてもよい。いくつかの態様では、ハウジングは、気化ユニットが動作位置に配置された際に、環状チャネルと動作可能に係合するように構成された係合要素をさらに含んでもよい。係合要素は電気接点を含んでもよい。いくつかの態様では、気化ユニットと連結可能に係合したマウスピースは、気化ユニットの電気コネクタがハウジング内またはハウジング上の電気接点と係合した際に、電源から電流を受け取るように構成されてもよい。
【0010】
いくつかの態様では、エアロゾル送達装置は、リザーバの開口端に近接して配置された封止要素を含む。気化ユニットは、気化ユニットが動作位置に配置された際に、封止要素と封止可能に係合してもよい。いくつかの態様によれば、封止要素は、気化ユニットがリザーバの開口端から取り外し可能に係合解除された際に、リザーバ内にエアロゾル前駆体組成物を保持するように構成されてもよい。さらに、封止要素は、気化ユニットが封止要素を横切り、リザーバの開口端から取り外し可能に係合解除された際に、気化ユニットから過剰のエアロゾル前駆体組成物を除去するように構成されてもよい。
【0011】
いくつかの態様によれば、ハウジングは、リザーバの開口端と流体連通する充填オリフィスを画定してもよい。エアロゾル送達装置は、リザーバにエアロゾル前駆体組成物を充填するための容器に取り外し可能かつ封止可能に係合するように構成された充填オリフィス係合要素をさらに含んでもよい。
【0012】
本開示はまた、リザーバを有するハウジングを含むエアロゾル送達装置を提供し得る。リザーバは、その中にエアロゾル前駆体組成物を保持するように構成される。さらに、エアロゾル送達装置は、リザーバと係合するように構成された取り外し可能な気化ユニットと、気化ユニットと連結可能に係合するマウスピースとを含む。さらに、ハウジング、気化ユニットおよびマウスピースは、電気回路を集合的に形成する。
【0013】
いくつかの態様によれば、エアロゾル送達装置はさらに、ハウジング内またはハウジング上に少なくとも1つの電気接点を含んでもよい。いくつかの態様では、電気接点は回路と電気的に接続している。追加的または代替的に、マウスピースは、気化ユニットと連結可能に係合して、電気回路を形成するように構成されてもよい。一態様によれば、マウスピースは、少なくとも1つの電気接点と係合して、電気回路を形成するように構成されてもよい。いくつかの態様では、エアロゾル送達装置は電源をさらに含んでもよく、気化ユニットは液体輸送要素および加熱要素を含んでもよい。電源は、ハウジング、気化ユニットおよびマウスピースが互いに連結可能に係合した際に、電気回路を通して加熱要素に電流を供給するように構成されてもよい。
【0014】
本開示はまた、ハウジングと、ハウジング内またはハウジング上に配置されたリザーバとを含むエアロゾル送達装置を提供し得る。リザーバは、開口端と反対側の閉鎖端とを含み、その中にエアロゾル前駆体組成物を保持するように構成される。エアロゾル送達装置は、ハウジング内またはハウジング上の電気接点と、ハウジング内に配置された電源とをさらに含む。電源は電気接点と電気的に接続している。さらに、エアロゾル送達装置は、ハウジング内に配置された制御器を含む。制御器は、電源によって電気接点に供給される電流を制御するように構成される。
【0015】
エアロゾル送達装置は、気化ユニットをさらに含んでもよく、気化ユニットが動作位置に配置された際に、気化ユニットの液体輸送要素が、リザーバから気化ユニット内の加熱要素にエアロゾル前駆体組成物を移送するようにリザーバに対して配置されるように、リザーバの開口端に取り外し可能に係合するように、気化ユニットは構成されてもよい。エアロゾル送達装置は、気化ユニットと連結可能に係合したマウスピースをさらに含んでもよい。
【0016】
いくつかの態様によれば、電源は、マウスピースが気化ユニットと連結可能に係合して気化ユニットが動作位置に配置された際に、加熱要素に電流を供給し、マウスピースと電気的に連通するように構成される。エアロゾル送達装置は、ハウジング内に係合要素をさらに含んでもよい。係合要素は、気化ユニットが動作位置に配置された際に、気化ユニットの外側シェルによって画定された環状チャネルと動作可能に係合するように構成されてもよい。いくつかの態様では、係合要素は、ハウジング内またはハウジング上に電気接点を含んでもよい。
【0017】
1つ以上の実施形態では、エアロゾル送達装置は、リザーバがハウジングに取り外し可能に係合するように構成することができる。例えば、リザーバは、ハウジングに挿入することができるか、ハウジングに取り付けることができる自己完結型のユニットとすることができる。いくつかの実施形態では、リザーバは、ハウジングの外壁に隣接して配置することができる。例えば、ハウジングは、ハウジングの外壁が水平部分と、接続された垂直部分とを含むように構成することができ、例えば、水平部分と垂直部分とは互いに実質的に90度の角度にすることができる。このようにして、リザーバは底壁と側壁とを含むことができ、リザーバの底壁はハウジング壁の水平部分と係合するように構成することができ、リザーバの側壁はハウジング壁の垂直部分と係合するように構成することができる。いくつかの実施形態では、ハウジングの外壁(例えば、上述の水平部分および/または垂直部分)は、リザーバを照明するように構成された光源を含むことができる。
【0018】
本発明は、限定するものではないが、以下の実施形態を含む。
【0019】
実施形態1:エアロゾル送達装置であって、ハウジングと、開口端および反対側の閉鎖端を有し、その中にエアロゾル前駆体組成物を保持するように構成されたリザーバと、ハウジング内またはハウジング上の電気接点と、液体輸送要素、加熱要素および電気コネクタを含む気化ユニットと、を含み、気化ユニットは、リザーバから加熱要素にエアロゾル前駆体組成物を移送するように液体輸送要素がリザーバに対して配置されるように、リザーバの開口端に取り外し可能に係合するように構成され、かつハウジング内またはハウジング上の電気接点に係合するように構成される、エアロゾル送達装置。
【0020】
実施形態2:先行または後続のいずれかの実施形態のエアロゾル送達装置であって、ハウジング内に配置された電源であって、気化ユニットがリザーバの開口端に係合し動作位置に配置された際に、加熱要素に電流を供給するように構成された電源と、気化ユニットと連結可能に係合したマウスピースと、をさらに含む、エアロゾル送達装置。
【0021】
実施形態3:先行または後続のいずれかの実施形態のエアロゾル送達装置であって、マウスピースが気化ユニットと連結可能に係合して気化ユニットがリザーバの開口端と係合した際に、マウスピースが電源と電気的に接続し、マウスピースが動作位置に配置された気化ユニットと連結可能に係合した際に、電源が加熱要素に電流を供給するようにさらに構成される、エアロゾル送達装置。
【0022】
実施形態4:先行または後続のいずれかの実施形態のエアロゾル送達装置であって、気化ユニットが外側シェルを含み、外側シェルが、外側シェルの第1の端部に近接した開口部と、外側シェルの反対側の第2の端部に近接した環状チャネルとを画定し、加熱要素および液体輸送要素が外側シェル内に配置される、エアロゾル送達装置。
【0023】
実施形態5:先行または後続のいずれかの実施形態のエアロゾル送達装置であって、ハウジングが係合要素をさらに含み、気化ユニットが動作位置に配置された際に、係合要素が環状チャネルに動作可能に係合するように構成される、エアロゾル送達装置。
【0024】
実施形態6:先行または後続のいずれかの実施形態のエアロゾル送達装置であって、係合要素が電気接点を含む、エアロゾル送達装置。
【0025】
実施形態7:先行または後続のいずれかの実施形態のエアロゾル送達装置であって、気化ユニットの電気コネクタがハウジング内またはハウジング上の電気接点と係合した際に、気化ユニットと連結可能に係合したマウスピースが電源と電気的に接続する、エアロゾル送達装置。
【0026】
実施形態8:先行または後続のいずれかの実施形態のエアロゾル送達装置であって、リザーバの開口端に近接して配置された封止要素をさらに含み、気化ユニットが動作位置に配置された際に、気化ユニットが封止要素と封止可能に係合し、気化ユニットがリザーバの開口端から取り外し可能に係合解除された際に、封止要素がリザーバ内にエアロゾル前駆体組成物を保持するように構成される、エアロゾル送達装置。
【0027】
実施形態9:先行または後続のいずれかの実施形態のエアロゾル送達装置であって、気化ユニットが封止要素を横切りリザーバの開口端から取り外し可能に係合解除された際に、封止要素が気化ユニットから過剰のエアロゾル前駆体組成物を除去するように構成される、エアロゾル送達装置。
【0028】
実施形態10:先行または後続のいずれかの実施形態のエアロゾル送達装置であって、ハウジングがリザーバの開口端と流体連通する充填オリフィスを画定する、エアロゾル送達装置。
【0029】
実施形態11:先行または後続のいずれかの実施形態のエアロゾル送達装置であって、充填オリフィスが、リザーバにエアロゾル前駆体組成物を充填するための容器に取り外し可能かつ封止可能に係合するように構成された充填係合要素を含む、エアロゾル送達装置。
【0030】
実施形態12:エアロゾル送達装置であって、その中にエアロゾル前駆体組成物を保持するように構成されたリザーバを含むハウジングと、リザーバに係合するように構成された取り外し可能な気化ユニットと、気化ユニットと連結可能に係合したマウスピースとを含み、ハウジング、気化ユニットおよびマウスピースが電気回路を集合的に形成する、エアロゾル送達装置。
【0031】
実施形態13:先行または後続のいずれかの実施形態のエアロゾル送達装置であって、ハウジング内またはハウジング上に少なくとも1つの電気接点をさらに含み、電気接点が電気回路と電気的に接続している、エアロゾル送達装置。
【0032】
実施形態14:先行または後続のいずれかの実施形態のエアロゾル送達装置であって、マウスピースが、気化ユニットと連結可能に係合して電気回路を形成するように構成される、エアロゾル送達装置。
【0033】
実施形態15:先行または後続のいずれかの実施形態のエアロゾル送達装置であって、マウスピースが、少なくとも1つの電気接点と係合して電気回路を形成するように構成される、エアロゾル送達装置。
【0034】
実施形態16:先行または後続のいずれかの実施形態のエアロゾル送達装置であって、電源をさらに含み、気化ユニットが液体輸送要素および加熱要素をさらに含み、ハウジング、気化ユニットおよびマウスピースが互いに連結可能に係合した際に、電源が電気回路を通して加熱要素に電流を供給するように構成される、エアロゾル送達装置。
【0035】
実施形態17:エアロゾル送達装置であって、ハウジングと、ハウジング内またはハウジング上に配置され、開口端および反対側の閉鎖端を有するリザーバであって、気化ユニットがリザーバと流体接続し且つ電気接点と電気的に接続するように、取り外し可能な気化ユニットを受け入れるように構成された開口部に近接したオリフィスを画定し、その中にエアロゾル前駆体組成物を保持するように構成されたリザーバと、ハウジング内またはハウジング上の電気接点と、ハウジング内に配置され、電気接点と電気的に接続している電源と、ハウジング内に配置され、電源によって電気接点に供給される電流を制御するように構成された制御器と、を含む、エアロゾル送達装置。
【0036】
実施形態18:先行または後続のいずれかの実施形態のエアロゾル送達装置であって、気化ユニットをさらに含み、気化ユニットが、リザーバの開口端に取り外し可能に係合するように構成されて、気化ユニットが動作位置に配置された際に、気化ユニットの液体輸送要素が、リザーバから気化ユニット内の加熱要素にエアロゾル前駆体組成物を移送するようにリザーバに対して配置されるようにする、エアロゾル送達装置。
【0037】
実施形態19:先行または後続のいずれかの実施形態のエアロゾル送達装置であって、リザーバおよび気化ユニットの一方または両方と連結可能に係合したマウスピースをさらに含む、エアロゾル送達装置。
【0038】
実施形態20:先行または後続のいずれかの実施形態のエアロゾル送達装置であって、マウスピースが気化ユニットと連結可能に係合して気化ユニットが動作位置に配置された際に、電源が、加熱要素に電流を供給するように且つマウスピースと電気的に連通するように構成される、エアロゾル送達装置。
【0039】
実施形態21:先行または後続のいずれかの実施形態のエアロゾル送達装置であって、ハウジング内に係合要素をさらに含み、気化ユニットが動作位置に配置された際に、係合要素が、気化ユニットの外側シェルによって画定された環状チャネルに動作可能に係合するように構成される、エアロゾル送達装置。
【0040】
実施形態22:先行または後続のいずれかの実施形態のエアロゾル送達装置であって、係合要素がハウジング内またはハウジング上に電気接点を含む、エアロゾル送達装置。
【0041】
実施形態23:先行または後続のいずれかの実施形態のエアロゾル送達装置であって、リザーバがハウジングに取り外し可能に係合する、エアロゾル送達装置。
【0042】
実施形態24:先行または後続のいずれかの実施形態のエアロゾル送達装置であって、リザーバがハウジングの外壁に隣接して配置される、エアロゾル送達装置。
【0043】
実施形態25:先行または後続のいずれかの実施形態のエアロゾル送達装置であって、ハウジングの外壁が、リザーバを照明するように構成された光源を含む、エアロゾル送達装置。
【0044】
本開示のこれらならびに他の特徴、態様および利点は、以下に簡単に説明する添付の図面とともに、以下の詳細な説明を読むことにより明らかになるであろう。本発明は、そのような特徴または要素が本明細書の特定の実施形態の説明において明示的に組み合わされているかどうかにかかわらず、2つ、3つ、4つまたはそれ以上の上述の実施形態の任意の組合せ、ならびに本開示に記載の任意の2つ、3つ、4つまたはそれ以上の特徴または要素の組合せを含む。本開示は、文脈上他に明確に指示されない限り、その様々な態様および実施形態のいずれかにおいて、開示された発明の任意の分離可能な特徴または要素が、組合せ可能であるように意図された通りに見えるように全体的に読み取られることを意図している。
【0045】
本開示は上述の一般的な用語で記載しており、添付の図面をこれから参照するが、これらの図面は必ずしも縮尺通りに描かれていない。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【
図1】本開示の一態様によるエアロゾル送達装置を示す。
【
図2】本開示の一態様による、
図1のエアロゾル送達装置の選択構成要素の分解図を示す。
【
図3A】本開示の一態様によるエアロゾル送達装置の上面図を示す。
【
図3B】本開示の別の態様によるエアロゾル送達装置の上面図を示す。
【
図4A】本開示の一態様によるエアロゾル送達装置の気化ユニットの概略図を示す。
【
図4B】本開示の一態様によるエアロゾル送達装置の気化ユニットの概略図を示す。
【
図5A】本開示の一態様による、
図4Aの気化ユニットを含むエアロゾル送達装置の概略図を示す。
【
図5B】本開示の一態様による、
図4Bの気化ユニットを含むエアロゾル送達装置の概略図を示す。
【
図6】本開示の一態様によるエアロゾル送達装置の気化ユニットの分解図を示す。
【
図7A】本開示の一態様によるエアロゾル送達装置の気化ユニットの斜視図を示す。
【
図7B】本開示の一態様によるエアロゾル送達装置の気化ユニットの断面図を示す。
【
図8】本開示の一態様によるエアロゾル送達装置のリザーバ組立体の分解図を示す。
【
図9】本開示の一態様によるエアロゾル送達装置のリザーバ組立体を示す。
【
図10】取り外し可能なリザーバ200を組み込んでいる実施形態を示す図である。
【
図11】取り外し可能なリザーバ200を組み込んでいる実施形態を示す図である。
【
図12】リザーバの壁上に形成された舌片を含む図である。
【発明を実施するための形態】
【0047】
本開示は、以下、その例示的な態様を参照して、さらに詳細に記載される。これらの例示的な態様は、本開示が徹底的かつ完全であり、本開示の範囲を当業者に完全に伝えるように記載される。実際、本開示は、多くの異なる形態で表現されてもよく、本明細書に記載の態様に限定されると解釈されるべきではない。むしろ、これらの態様は、本開示が、適用される法的要件を満たすように提供される。本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される単数形「a」、「an」、「the」は、文脈上他に明確に指示されない限り、複数の指示対象を含む。
【0048】
以下に記載されるように、本開示の態様は、エアロゾル送達システムに関する。本開示によるエアロゾル送達システムは、吸入可能な物質を形成するために、電気エネルギーを使用して(好ましくは、材料を著しく燃焼させることなく、および/または材料を著しく化学変化させることなく)材料を加熱し、そのようなシステムの構成要素は、最も好ましくは手持ち式装置と見なされるのに十分に小型の物品の形態を有する。すなわち、好ましいエアロゾル送達システムの構成要素を使用しても(すなわち、タバコの燃焼または熱分解の副産物から)煙が生成されず、むしろそれらの好ましいシステムを使用すると、例えば、その中に組み込まれたエアロゾル前駆体組成物などの特定の成分の揮発または気化に起因する蒸気/エアロゾルが生成される。好ましい態様では、エアロゾル送達システムの構成要素は、電子タバコとして特徴付けられてもよく、これらの電子タバコは、最も好ましくは、タバコおよび/またはタバコ由来成分を組み込み、ひいてはエアロゾル形態のタバコ由来成分を送達する。
【0049】
特定の好ましいエアロゾル送達システムのエアロゾル生成部品および/または構成要素は、そのいかなる成分も実質的に燃焼することなく、タバコを点火し燃焼させることによって(ひいては、タバコの煙を吸い込むことによって)使用される紙巻タバコ、葉巻またはパイプを喫煙するという数々の感覚(例えば、吸入および呼気の形式、味または香味の種類、感覚刺激効果、物理的感触、使用形式、目に見えるエアロゾルによってもたらされるような視覚的刺激など)をもたらし得る。例えば、本開示のエアロゾル生成部品のユーザは、喫煙者が従来の種類の喫煙品(例えば、炎によって点火することによって使用され、続いて焼き焦がされるおよび/または燃焼されるタバコを吸入することによって使用される紙巻タバコ、葉巻またはパイプ)を使用するのと同じように、その部品を保持し使用し、その部品によって生成されたエアロゾルを吸入するためにその部品の一端を吸い、選択された時間間隔で一服する、あるいは吸煙する等々を行うことができる。しかし、本明細書に記載の装置は、従来の紙巻タバコのように実質的に形状および寸法が定められている装置に限定されない。むしろ、本発明の装置は任意の形状をとってもよく、従来の紙巻タバコよりも実質的に大きいものとすることができる。特定の好ましい態様では、装置は、「手持ち式」装置と見なされるのに十分に小型であってよい。
【0050】
本開示のエアロゾル送達装置はまた、蒸気生成物品または薬剤送達物品として特徴付けることができる。したがって、そのような物品または装置は、吸入可能な形態または状態で、1つ以上の物質(例えば、香味および/または薬学的有効成分)を提供するように構成することができる。例えば、吸入可能な物質は、実質的に蒸気の形態(すなわち、その臨界点よりも低い温度で気相にある物質)であり得る。あるいは、吸入可能な物質は、エアロゾルの形態(すなわち、気体中の微細固体粒子または液滴の浮遊物)であり得る。分かりやすくするために、本明細書で使用される用語「エアロゾル」は、目に見えるかどうか、また煙状であると見なされ得る形態であるかどうかに関わりなく、人間の吸入に適した形態または種類の蒸気、気体およびエアロゾルを含むことを意味する。
【0051】
本開示の態様によれば、エアロゾル前駆体組成物は様々であり得る。最も好ましくは、エアロゾル前駆体組成物は、様々な原料または成分の組合せまたは混合物から構成される。特定のエアロゾル前駆体成分の選択、および使用されるそれらの成分の相対量は、エアロゾル生成装置によって生成される主流エアロゾルの全体的な化学組成を制御するために変更されてもよい。特に興味深いのは、本質的に一般に液体であると特徴付けることができるエアロゾル前駆体組成物である。例えば、代表的な一般に液体のエアロゾル前駆体組成物は、溶液、粘性ゲル、混和性成分の混合物、または懸濁成分もしくは分散成分を組み込んだ液体の形態を有し得る。典型的なエアロゾル前駆体組成物は、本開示の特徴であるエアロゾル生成装置の使用中に経験される条件下で熱に曝されると気化することができ、ひいては、吸入することができる蒸気およびエアロゾルを生成することができる。
【0052】
いくつかの態様によれば、エアロゾル送達装置は、タバコ、タバコ成分またはタバコ由来材料(すなわち、タバコから直接単離されるか合成的に調製され得るタバコ中に天然に見出される材料)を含み得るか、組み込み得る。例えば、エアロゾル送達装置は、カットフィラー形態のある量の風味豊かで芳香性のタバコを含んでもよい。いくつかの態様では、エアロゾル前駆体組成物は、Chenらの米国特許第9066538号明細書、Moldoveanuらの米国特許第9155334号明細書、Moldoveanuらの米国特許出願公開第2016/0015078号明細書、2016年2月12日に出願されたMarshallらの米国特許出願番号第15/043,177号明細書に記載されている方法に従って処理されるものなど、所望の品質を提供するように処理されるタバコ、タバコ成分またはタバコ由来材料を含み得、それらの開示は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0053】
追加的または代替的に、高度に精製されたタバコ由来のニコチン(例えば、98%超または99%超の純度を有する医薬品グレードのニコチン)またはその誘導体をエアロゾル前駆体組成物に組み込むことができる。代表的なニコチン含有抽出物は、参照により本明細書に組み込まれるBrinkleyらの米国特許第5159942号明細書に記載の技術を用いて提供することができる。特定の実施形態では、本発明の生成物は、タバコ由来でも合成由来でも、あらゆる供給源から得られたあらゆる形態のニコチンを含むことができる。本発明の生成物に使用されるニコチン化合物は、遊離塩基形態、塩形態、複合体として、または溶媒和物としてのニコチンを含むことができる。例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるHanssonらの米国特許第8741348号明細書に記載の遊離塩基形態のニコチンの説明を参照されたい。ニコチン化合物の少なくとも一部は、ニコチンポラクリレックス(nicotine polacrilex)などのニコチンがイオン交換樹脂中に結合しているニコチンの樹脂複合体の形態で使用することができる。例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるLichtneckertらの米国特許第3901248号明細書を参照されたい。ニコチンの少なくとも一部は塩の形態で使用することができる。ニコチンの塩は、Coxらの米国特許第2033909号明細書、Dullらの米国特許出願公開第2015/0344456号明細書、2015年11月25日に出願されたDullらの米国特許出願番号第15/951,939号明細書およびPerfetti,Beitrage Tabakforschung Int.,12,43-54(1983)に記載されている種類の成分および技術を使用して提供することができ、それらの開示は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。さらに、ニコチンの塩は、Pfaltz and Bauer,Inc.およびK&K Laboratories、Division of ICN Biochemicals,Inc.などの供給元から入手可能である。例示的な薬学的に許容されるニコチンの塩には、酒石酸塩(例えば、ニコチン酒石酸塩およびニコチン酒石酸水素塩)、塩化化合物(例えば、ニコチン塩酸塩およびニコチン二塩酸塩)、硫酸塩、過塩素酸塩、アスコルビン酸塩、フマル酸塩、クエン酸塩、リンゴ酸塩、乳酸塩、アスパラギン酸塩、サリチル酸塩、トシラート、コハク酸塩、ピルビン酸塩のニコチンの塩など、ニコチン塩水和物(例えば、ニコチン塩化亜鉛一水和物)などが挙げられる。特定の実施形態では、ニコチン化合物の少なくとも一部は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるBrinkleyらの米国特許出願公開第2011/0268809号明細書で説明されているように、レブリン酸を含むがこれに限定されない有機酸部分を有する塩の形態である。
【0054】
別の態様では、エアロゾル前駆体組成物は、エアロゾル形成材料(例えば、プロピレングリコール、グリセリンなどのような湿潤剤)を組み込むように処理、製造、生成および/または加工され得るタバコ、タバコ成分またはタバコ由来材料を含んでもよい。追加的または代替的に、エアロゾル前駆体組成物は少なくとも1つの香味剤を含んでもよい。エアロゾル前駆体組成物に含まれ得る追加の成分は、参照により本明細書に組み込まれるRobinsonらの米国特許第7726320号明細書に記載されている。エアロゾル生成装置にタバコおよび他の材料を組み込むための様々な様式および方法が、Brooksらの米国特許第4947874号明細書、Banerjeeらの米国特許第7290549号明細書、Cantrellらの米国特許第7647932号明細書、Robinsonらの米国特許第8079371号明細書およびCrooksらの米国特許出願公開第2007/0215167号明細書、Searsらの米国特許出願公開第2016/0073695号明細書に記載されており、それらの開示は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0055】
本開示のエアロゾル送達装置は、一般に、ハウジングと呼ばれ得る外側本体またはシェル内に設けられる多くの構成要素を含む。外側本体またはシェルの全体的な設計は変更可能であり、エアロゾル送達装置の全体的な寸法および形状を画定することができる外側本体の形式または構成は変更可能である。例示的な実施形態では、紙巻タバコまたは葉巻の形状に類似する細長い本体が、単一の一体型のハウジングから形成されてもよいか、細長いハウジングが、2つ以上の分離可能な本体から形成されてもよい。例えば、エアロゾル送達装置は、形状が実質的に管状であり得、従来の紙巻タバコまたは葉巻の形状に類似し得る細長いシェルまたは本体を含むことができる。一態様では、エアロゾル送達装置のあらゆる構成要素が、単一のハウジング内に収容される。あるいは、エアロゾル送達装置は、接合され、分離可能な2つ以上のハウジングを含むことができる。
【0056】
本開示のエアロゾル送達装置は、実質的に管状の形状ではないが、実質的にさらに大きい寸法に、すなわち、ユーザの手のひらに保持されるために実質的に「手のひらサイズ」に形成され得る外側ハウジングまたはシェルから形成され得る。ハウジングまたはシェルは、マウスピースを含むように構成することができ、および/または液体エアロゾル前駆体組成物などの消耗要素を含むことができる別個のシェル(例えば、カートリッジ)を収容するように構成されてもよい。いくつかの態様では、ハウジングまたはシェルは、気化器または噴霧器を含み得る別個のシェルを収容するように構成され得る。
【0057】
本開示のエアロゾル送達装置は、最も好ましくは、電源(すなわち、電力源)、少なくとも1つの制御構成要素(例えば、電源から物品の他の構成要素への電流の流れを制御することなどによって、発熱のための電力を作動、制御、調整および停止するための手段(例えば、マイクロコントローラまたはマイクロプロセッサ))、ヒータまたは発熱部材(例えば、単独でまたは1つ以上の追加要素と組み合わせて、一般に「噴霧器」と呼ばれ得る電気抵抗加熱要素または他の構成要素)、エアロゾル前駆体組成物(例えば、「スモークジュース(smoke juice)」、「e-リキッド(e-liquid)」および「e-ジュース(e-juice)」と一般に呼ばれる成分など、一般に、十分な熱を加えるとエアロゾルを生じることができる液体)ならびにエアロゾル吸入のためにエアロゾル送達装置を吸引することを可能にするマウスピースおよび口元領域(例えば、生成されたエアロゾルが吸入によりそこから引き出され得るように、物品を通る画定された空気流路)の何らかの組合せを含む。
【0058】
本開示のエアロゾル送達システム内の構成要素のさらに具体的な形式、構成および配置は、以下に提供されるさらなる開示に照らして明らかになるであろう。さらに、様々なエアロゾル送達システム構成要素の選択および配置は、本開示の背景技術の項で参照される代表的な製品などの市販の電子エアロゾル送達装置を考慮して理解することができる。本開示によるエアロゾル送達装置10の1つの例示的な態様が
図1に提供されている。エアロゾル送達装置10は、ハウジング100、リザーバ200および気化ユニット300を含む。
【0059】
様々な態様では、本開示は、エアロゾル送達装置10に交換式気化ユニット300およびリザーバ200を使用することにより、リザーバ200にエアロゾル前駆体組成物を充填することを容易にすることができるという点で特に有益である。多くの従来のエアロゾル送達装置(例えば、電子タバコ)は、リザーバ内に貯蔵されたエアロゾル前駆体組成物からエアロゾルを形成するために構成要素の組合せを利用する。例えば、いくつかの従来のエアロゾル送達装置は、リザーバを画定する同じハウジング内にヒータまたは加熱要素(例えば、一般に「噴霧器」と呼ばれる電気抵抗加熱要素または構成要素)を含む。これらの従来のエアロゾル送達装置内に組み込まれた噴霧器は、典型的には交換可能ではなく、したがって噴霧器の構成要素が機能不全になるか、および/または故障した際に廃棄される。さらに、一部の従来のエアロゾル送達装置は、例えば、ヒータまたは加熱要素および/またはウィックなどの交換可能な構成要素を含み得るが、操作が困難および/または複雑な多数の部品を含み得る。例えば、一部の従来のエアロゾル送達装置は、噴霧器を交換する前にリザーバから残りのエアロゾル前駆体組成物を排出することを必要とし得る、リザーバ本体内に配置された交換式噴霧器を含み得る。さらに、一部の従来のエアロゾル送達装置は、一方の開口端を通して気化ユニットを受け取り、反対側の第2の開口端からエアロゾル前駆体組成物を受け取るように構成されたリザーバを含み得る。このような装置は、例えば、ユーザがエアロゾル送達装置を組み立て、操作する(例えば、噴霧器を分解してリザーバにエアロゾル前駆体組成物を充填すること、リザーバからエアロゾル前駆体組成物を排出して加熱要素および/または液体輸送要素を交換することなど)際の困難などの様々な不利益を被る。
【0060】
本開示の態様によるエアロゾル送達装置10は、操作中の使用を容易にすることができる(例えば、リザーバにエアロゾル前駆体組成物を充填すること、加熱要素および/または液体輸送要素を交換することなど)。例えば、リザーバ200からエアロゾル前駆体組成物を排出する必要なく気化ユニット300を交換する能力により、改善されたユーザ体験を提供することができる。
【0061】
図1、
図2、
図3Aおよび
図3Bに示すように、ハウジング100は、上面102および底面104を含む。上面102は、少なくとも1つのオリフィス(例えば気化オリフィス108)を画定する。いくつかの態様では、ハウジング100の上面102は、気化オリフィス108および充填オリフィス110の両方を画定する。気化オリフィス108は、リザーバ200と流体連通してもよい。例えば、リザーバ200は、開口端202および反対側の閉鎖端204を含む。リザーバ200の開口端202は、気化オリフィス108と流体連通してもよい。さらに、リザーバ200の開口端202は、充填オリフィス110と流体連通してもよい。このように、気化ユニット300がリザーバ200の開口端202に取り外し可能に挿入され得るという点で、リザーバ200の開口端202が「開口している」と解釈されることが理解される。
【0062】
図1を参照すると、リザーバ200は、ハウジング100内に配置されてもよいか、ハウジング100に取り付けられてもよい。すなわち、いくつかの態様では、リザーバ200がハウジング100内に一体的に形成され、その中にしっかりと保持されるように構成されてもよいか、リザーバ200の少なくとも一部がエアロゾル送達装置10の外面の少なくとも一部を形成するように、リザーバ200がハウジング100に一体的に固定されてもよい。あるいは、リザーバ200は、ハウジング100に取り外し可能に係合する(例えば、ハウジング内に取り外し可能に挿入可能であるか、ハウジングに取り外し可能に取り付け可能である)ように構成されてもよい。リザーバ200は、実質的に円筒形の形状として図示されているが、開口端202および反対側の閉鎖端204を含む任意の好適な形状であってよい。いくつかの態様では、リザーバ200は、所望の量のエアロゾル前駆体組成物をその中に保持するように成形されてもよい。例えば、リザーバ200は、その中にエアロゾル前駆体組成物を保持するように構成されてもよく、リザーバ200は、エアロゾル前駆体組成物に対して不透過性である材料から形成されてもよい。いくつかの態様では、リザーバ200は、金属材料、セラミック材料、ガラス材料、ポリマー材料またはそれらの組合せから形成することができる。リザーバ200は、限られた量のエアロゾル前駆体組成物をその中に保持して、特定の量の従来の種類の喫煙品(例えば、紙巻タバコ、葉巻、パイプなど)を喫煙するという数々の感覚(例えば、吸入および呼気の形式、味または香味の種類、感覚刺激効果など)をもたらすように成形されてもよい。
【0063】
取り外し可能なリザーバ200を組み込んでいる実施形態が、
図9、
図10および
図11を参照して特に示されている。取り外し可能なリザーバ200は、開口頂部206および閉鎖底部207を有する外壁205によって画定することができる。リザーバ壁205の下部は嵌め込み可能であり、リザーバ壁205の残りの部分に対して寸法が縮小していてもよい。リザーバ200用のカバー209は、下部ガスケットハウジング210と、上部ガスケットハウジング215と、気化ユニット300を挿入することができる再封膜221を含む介在ガスケット220とから形成することができる。下部ガスケットハウジング210は、リザーバ200の外壁205の開口頂部206と係合する底部挿入壁212と、リザーバ200の壁205の上に位置する頂部リム壁211とを含む。介在ガスケット220は下部ガスケットハウジング210の基部213上に配置され、上部ガスケットハウジング215はその上に配置されて、上部ガスケットハウジング2105と下部ガスケットハウジング210とが相互接続されるようにする。適切に位置合わせされると、ガスケット延長部110aと、上部ガスケットハウジング延長部周囲110bと、下部ガスケットハウジングガスケットポート110cとが、充填オリフィス110を形成するように位置合わせされる。貯蔵中に、リザーバの頂部にリザーバキャップ230を取り付けることができる。
【0064】
ハウジング100は、取り外し可能なリザーバ200を受け入れるように構成された切欠部115を含むことができ、切欠部115は、切欠リム118に対して凹んでいてもよい切欠壁116および切欠床117を画定することができる。リザーバ壁205の背面205aが切欠壁116に対して位置決めされ、リザーバ壁207の閉鎖底部207が切欠床117に対して位置決めされるように、リザーバ200は切欠部115内に位置合わせされ得る。リザーバ200が切欠部115内に位置合わせされた際に、リザーバ200を定位置に固定するように、切欠リム118は構成することができる。切欠リム118は、例えば、リザーバ200の壁205上に形成された舌片219と位置合わせされ得る溝119を含んでもよい(
図12参照)。所望であれば、ハウジング100の切欠部115内にリザーバ200をさらに固定するために係止機構を含めることができる。リザーバ壁205の背面205aは、テクスチャード加工することができるか、表面処理を含むことができるか、ハウジング100の切欠壁116上に配置されたLED190からの光の透過率および/または拡散を向上させるために背面205aを構成するのに有用な他の要素を組み込むことができる。このようにして、リザーバハウジング200は光パイプを画定することができる。いくつかの実施形態では、センサ195もまた、切欠壁116および/または切欠床117上に存在してもよい。適切に挿入されたリザーバ200を検出するように、リザーバ200上の対応する信号を読み取って純正の適合性のあるリザーバが使用されていることを確認するように、リザーバ200内のエアロゾル前駆体組成物の量を検出する等々を行うように、センサ195は構成することができる。
【0065】
図2を参照すると、エアロゾル送達装置10はさらに、リザーバ200の開口端202に取り外し可能に係合するように構成された気化ユニット300を含む。気化ユニット300は、液体輸送要素306および加熱要素308(
図4Aおよび
図4Bに示される)を含み、外側シェル301を含んでもよい。いくつかの態様では、液体輸送要素306および加熱要素308は外側シェル301内に配置される。外側シェル301は、第1の端部302と反対側の第2の端部304とを含んでもよい。加えて、外側シェル301は、外側シェル301の第1の端部302に近接して開口部303を画定してもよい。
図2に示すように、気化ユニット300は、第1の端部302と反対側の第2の端部304との間に延びる直列に配置された第1および第2の部分を含んでもよい。いくつかの態様では、第1の部分は第1の端部302に向かって先細になってもよく、第2の部分は形状が実質的に円筒形であってよい。いくつかの態様では、第1および第2の部分は、ガスケット312または同様の要素によって分離されてもよい。したがって、外側シェル301は、いくつかの実施形態では、単一のハウジングまたは複数の相互接続されたサブハウジングから形成されてもよい。
図2に示すように、第1のサブハウジング301aは、第2のサブハウジング301bと相互接続して、外側シェル301を集合的に形成してもよい。さらに、追加の外側サブハウジング301cが含まれてもよい。本明細書でさらに説明するように、そのような第3のサブハウジング301cは、気化器300に吸気を向けるように機能することができる。気化ユニット300は、リザーバ200の開口端202を通って延びることによってリザーバ200の開口端202に取り外し可能に係合するように構成される。例えば、リザーバ200の開口端202は、気化ユニット300を受け入れるように構成されたオリフィスを画定してもよい。すなわち、気化ユニット300をリザーバ200に取り外し可能に係合させることは、リザーバの開口端202によって画定されたオリフィスを通して、気化ユニット300の第1の端部302、ひいては第1の端部302に近接して配置された開口部303を挿入することを含んでもよい。いくつかの態様では、気化ユニット300を受け入れるように構成されたリザーバオリフィスは、気化ユニット300に封止可能に係合するように成形および/またはサイズ決めされてもよい(すなわち、リザーバオリフィスの直径は、気化ユニット300の最大直径と実質的に同等であってよい)。
図5Aおよび
図5Bを参照すると、気化ユニット300がリザーバ200の開口端202と取り外し可能に係合した際に、外側シェル301の第1の端部302に近接して画定された開口部303がリザーバ200と流体連通してもよい。さらに、液体輸送要素306が、外側シェル301内に配置されて開口部303と流体連通してもよく、その結果、気化ユニット300がリザーバ200の開口端202と取り外し可能に係合した際に、液体輸送要素306はリザーバ200と流体連通してもよく、リザーバ200から加熱要素308にエアロゾル前駆体組成物を移送するように、液体輸送要素306はリザーバ200に対して配置されてもよい。すなわち、気化ユニット300が動作位置に配置された際に、液体輸送要素306がリザーバ200と流体連通して、リザーバ200から加熱要素308に所望の量のエアロゾル前駆体組成物を移送してもよい。いくつかの態様では、
図4Aおよび
図4Bに示すように、液体輸送要素306は、気化ユニットの外側シェル301の長手方向軸Yと平行に配置されてもよい。
【0066】
液体輸送要素306は、リザーバ200から加熱要素308へのエアロゾル前駆体組成物の移送を容易にするように構成された材料を含んでもよい。すなわち、液体輸送要素306は、吸収性であるか、吸着性であるか、他の方法でエアロゾル前駆体組成物を保持するように構成することができる。このように、エアロゾル前駆体組成物は、多孔質媒体上に被覆されるか、多孔質媒体によって吸着されるか、吸収されることを特徴とすることができる。いくつかの態様によれば、液体輸送要素306は、例えば、繊維および/または繊維状材料(例えば、織布または不織布)などの可撓性材料を含んでもよい。追加的または代替的に、液体輸送要素306は、Searsらの米国特許第8910640号明細書に記載されているものなどの編組材料を含んでもよい。非限定的な例には、綿、セルロース、ポリエステル、ポリアミド、ポリ乳酸、ガラス繊維、それらの組合せなどの天然および合成繊維がさらに挙げられ得る。いくつかの態様によれば、液体輸送要素306は、例えば、金属、セラミックなどのような非可撓性材料を含んでもよい。リザーバ200から加熱要素308にエアロゾル前駆体組成物を輸送するために液体輸送要素306に使用することができる他の例示的な材料には、炭化フィラメント(例えば、材料の非炭素成分を除去するために焼成した炭素質材料から形成された材料)、および炭素発泡体などの発泡体が挙げられ得る。液体輸送要素として使用するのに適した材料の例は、Davisらの米国特許出願公開第2015/0059780号明細書、Chapmanらの米国特許出願公開第2014/0261487号明細書、米国特許出願公開第2013/0255702号明細書および2016年1月5日に出願された米国特許出願番号第14/988,109号明細書に記載されており、それらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0067】
図4Aおよび
図4Bを参照すると、気化ユニット300は、気化ユニット300がリザーバ200の開口端202に取り外し可能に係合した際におよび/または動作位置に配置された際に、気化ユニット300の一部をエアロゾル前駆体組成物から実質的に封止するように構成されたガスケット312をさらに含んでもよい。すなわち、ガスケット312は、気化ユニット300がリザーバ200と流体連通した際に、気化ユニット300の一部を実質的に封止し、過剰量のエアロゾル前駆体組成物が封止された部分(例えば、蒸気形成チャンバ314)に入るのを実質的に防ぐように構成されてもよい。さらに、ガスケット312は、液体輸送要素306を受け入れるように構成された液体輸送要素開口部を画定してもよく、その結果、液体輸送要素306が、リザーバ200から加熱要素308にエアロゾル前駆体組成物を輸送してもよく、加熱要素308は、気化ユニット300の蒸気形成チャンバ314内に配置されてもよい。
【0068】
図2、
図4Aおよび
図4Bに示すように、外側シェル301は、気化ユニット300の外側シェル301の反対側の第2の端部304に近接して環状チャネル305をさらに画定してもよい。
図5Aおよび
図5Bを参照すると、エアロゾル送達装置10は、気化ユニット300がリザーバ200と係合した際におよび/または動作位置に配置された際に、気化ユニット300と動作可能に係合するように構成された係合要素120を含んでもよい。例えば、係合要素120は、気化ユニット300が動作位置に配置された際に環状チャネル305と動作可能に係合するように構成されてもよい。
図4A~
図5Bに示すように、気化ユニット300は、少なくとも1つの電気コネクタ310を含んでもよい。いくつかの態様では、
図4Bおよび
図5Bに示すように、気化ユニット300は、ハウジング100内またはハウジング100上に配置されたそれぞれの第1および第2の電気接点122a、122bと係合するように構成された第1の電気コネクタ310aおよび第2の電気コネクタ310bを含んでもよい。
【0069】
いくつかの態様によれば、
図4Aおよび
図5Aに示すように、環状チャネル305は、エアロゾル送達装置10のハウジング100内またはハウジング100上に配置された電気接点122と係合するように構成された電気コネクタ310を含んでもよい。いくつかの態様では、電気コネクタ310は、気化ユニット300が動作位置に配置された際に、電気接点122を含み得る係合要素120に連結可能に係合するように構成されてもよい。例えば、気化ユニット300が動作位置に配置された際に、付勢要素が電気接点122を気化ユニット300の電気コネクタ310に係合させるように、環状チャネル305内の電気コネクタ310に向かって電気接点122を付勢するように構成された付勢要素を、係合要素120は含んでもよい。いくつかの態様によれば、係合要素は、電気コネクタを含む気化ユニットの往復形状部材と連結可能に係合するように構成されたチャネルをハウジング内に含んでもよい。
【0070】
加熱要素308は液体輸送要素306を伴った加熱構成にあってよい。特に、加熱要素308は、液体輸送要素306の一部の周りに少なくとも部分的に延びてもよく、さらに詳細には、液体輸送要素306の第1の端部と反対側の第2の端部との間の位置で液体輸送要素306の周りに少なくとも部分的に延びてもよい。いくつかの態様では、加熱要素308に近接した液体輸送要素306の一部の上に被覆されたか、加熱要素308に近接した液体輸送要素306の一部によって吸着されたか、加熱要素308に近接した液体輸送要素306の一部によって吸収された、エアロゾル前駆体組成物を加熱して、ユーザによる吸入のためのエアロゾルを生成するように、加熱要素308は構成されてもよい。特に、加熱要素308は、電流が印加された際に抵抗加熱をもたらす材料から形成されてもよい。いくつかの態様によれば、加熱要素308はカーボンヒータを含んでもよい。前述のように、液体輸送要素306は炭素ウィックを含んでもよく、気化ユニット300の外側シェル301は炭素材料を含んでもよい。そのような材料により、有利には、気化ユニット300を環境に配慮して処分することができる。
【0071】
図4Aおよび
図4Bを参照すると、加熱要素308は、液体輸送要素306の一部の周りに巻かれた複数のコイルを画定するワイヤを含んでもよい。加熱要素308は、抵抗加熱をもたらし、第1の電気端子(すなわち、電気コネクタ310)と第2の電気端子320との間に延びてもよいワイヤ材料を含んでもよい。例えば、いくつかの態様では、ワイヤ材料は、カンタル(FeCrAL)、ニクロム、二珪化モリブデン(MoSi
2)、アルミニウムをドープした二珪化モリブデン(Mo(Si,Al)
2)、セラミック(例えば、正温度係数セラミック)、チタン、金、銀および/または関連合金を含んでもよいが、他の態様では、様々な他の材料が使用されてもよい。いくつかの態様では、加熱要素308は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるWardらの米国特許第9210738号明細書に記載されているように、液体輸送要素306の周りにワイヤを巻くことによって形成されてもよい。しかし、加熱要素308を形成するために方法の様々な他の態様が使用されてもよい。例えば、2015年7月24日に出願された米国特許出願番号第14/808,405号明細書、2015年12月3日に出願された米国特許出願番号第14/958,651号明細書(それらの内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)に記載されるように、加熱要素308は、輻射加熱を介して、液体輸送要素306内に配置されたエアロゾル前駆体組成物を加熱するように構成されてもよい。いくつかの態様によれば、2015年11月6日に出願された米国特許出願番号第14/934,763号明細書および2016年1月20日に出願された米国特許出願番号第15/002,056号明細書(それらの開示は参照により本明細書に組み込まれる)に記載されるように、加熱要素308は、誘導加熱を介してエアロゾル前駆体組成物を加熱するように構成されてもよい。追加的または代替的に、加熱要素308は、通電加熱を介して、液体輸送要素306によって吸収されたエアロゾル前駆体組成物を加熱するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、Collettらの米国特許第8881737号明細書、Brammerらの米国特許出願公開第2015/0117841号明細書、Brammerらの米国特許出願公開第2015/0117842号明細書およびBrammerらの米国特許出願公開第2015/0114409号明細書(それらの開示は参照により本明細書に組み込まれる)に記載されるように、マイクロヒータを使用することができる。
【0072】
いくつかの態様によれば、ハウジング100、気化ユニット300およびマウスピース400は、電気回路132を集合的に形成してもよい。例えば、
図5Aおよび
図5Bに示すように、気化ユニット300がハウジング100に含まれるリザーバ200の開口端202に取り外し可能に係合され、動作位置に配置された際に、電気コネクタ(例えば、第1の電気端子310)がハウジング100内またはハウジング100上の電気接点122と係合してもよい。電気接点122は、電気回路132と電気的に接続されてもよく、および/または電気回路132に含まれてもよい。
【0073】
いくつかの態様では、気化ユニット300は第2の電気端子320を含んでもよい。気化ユニット300、ハウジング100およびマウスピース400が電気回路132を集合的に形成した際に、加熱要素308に電流を供給するように、第1および第2の電気端子310、320は構成されてもよい。例えば、気化ユニット300の第1および第2の電気端子310、320を含む完成した電気回路132を通して加熱要素308(例えば、抵抗加熱要素)に電流を供給するように、ハウジング100内に配置された電源130は構成される。いくつかの態様では、
図4Bおよび
図5Bに示すように、気化ユニット300は、第3および第4の電気端子330、340を含んでもよい。第3の電気端子330は、第4の電気端子340と電気的に接続されてもよい。
【0074】
図5Aを参照すると、気化ユニット300がリザーバ200の開口端202と係合し、マウスピース400が気化ユニット300とハウジング100とに同時に連結可能に係合した際に、電気回路132が形成されてもよい。あるいは、
図5Bに示すように、気化ユニット300がリザーバ200の開口端202と係合し、マウスピース400が気化ユニット300のみと連結可能に係合した際に、電気回路132が形成されてもよい。すなわち、マウスピース400が気化ユニット300と連結可能に係合した際に、および/または気化ユニット300とハウジング100とに同時に連結可能に係合した際に、加熱要素308に電流を供給するように、第1および第2の電気端子310、320は構成されてもよい。
【0075】
いくつかの態様では、マウスピース400は、互いに電気的に接続され、それぞれがそれぞれの電気端子(例えば、気化ユニット300の第2の電気端子320、ハウジング10内またはハウジング10上に配置された電気接点122など)に係合するように構成された第1の電気端子402aおよび第2の電気端子402bを含んでもよい。例えば、
図5Aに示すように、マウスピース400が気化ユニット300およびハウジング100と同時に連結可能に係合した際に、第1の電気端子402aが、ハウジング100内またはハウジング100上に配置された第2の電気接点124と係合し、電気的に接続されて、電気回路132を形成してもよい。さらに、マウスピース400の第2の電気端子402bは、気化ユニット300の対応する第2の電気端子320と係合し、電気的に接続されて、電気回路132を形成してもよい。このように、気化ユニット300がハウジング100と係合した際にハウジング100と気化ユニット300とに同時に係合するマウスピース400は、ハウジング100内の電源130から加熱要素308に電流を伝達するように構成された電気回路132を形成してもよい。
【0076】
別の態様によれば、マウスピース400は、気化ユニット300がハウジング100と係合して電気回路132を形成した際に、気化ユニット300と単独に係合するように構成されてもよい。
図5Bに示すように、マウスピース400が気化ユニット300と連結可能に係合した際に、マウスピース400の第1の電気端子402aが気化ユニット300の第4の電気端子340と電気的に接続されてもよく、マウスピース400の第2の電気端子402bが気化ユニット300の第2の電気端子320と電気的に接続されてもよい。さらに、気化ユニット300がリザーバ200の開口端202と取り外し可能に係合し、動作位置に配置された際に、気化ユニットの第3の電気端子330が、ハウジング100内またはハウジング100上に配置された第2の電気接点124と係合し、電気的に接続されて、電気回路132を形成するように構成されてもよい。すなわち、
図5Aおよび
図5Bに示すように、電気回路132がハウジング100、気化ユニット300およびマウスピース400によって集合的に形成された際に、ハウジング100内に配置された電源130が、完成した電気回路132を通して加熱要素308に電流を供給してもよい。
【0077】
本開示による気化ユニット300の例示的な実施形態の分解図を
図6に示す。そのような実施形態は、本開示による使用に適した気化ユニット300の一例にすぎず、本明細書で説明する装置10は、この単一の実施形態のみに限定されないことを理解されたい。図示のように、気化ユニット300は、第1のサブハウジング301a、ガスケット312、外側コイル接点327、中央コイル接点325、液体輸送要素306、加熱要素308、流路管322、流路管ガスケット316、第2のサブハウジング301b、第3のサブハウジング301c、気化ユニットキャップ318およびOリング319を含む。
【0078】
本実施形態による気化ユニット300の構造を
図7Aおよび
図7Bにさらに示す。特に、第1のサブハウジング301aはその端部302で封止されているが、第1のサブハウジング301aの壁に形成された開口部303または複数の開口部を含み、第1のサブハウジング301aが、液体輸送要素306の一部を囲む毛細管として機能して、リザーバ200からのエアロゾル前駆体組成物を計量して供給することができるようにする。第1のサブハウジング301aは、第1のサブハウジング301a内のエアロゾル前駆体組成物の吸入口から蒸気形成チャンバ314を分離するのに有効なガスケット312に近接した第2のサブハウジング301bと相互接続する。第3のサブハウジング301cは、第2のサブハウジング301bの少なくとも一部の周りに外装され、第3のサブハウジング301cの内面と第2のサブハウジング301bの外面との間の空間は、吸気チャネル345を画定する。吸気チャネル345は、第2のサブハウジング301bを完全に取り囲む環状空間を含んでもよいか、1つ以上の個別のチャネルを含んでもよい。第2のサブハウジング301bには、吸気チャネル345を通過する空気を蒸気形成チャンバ314に向けるための1つ以上の蒸気形成チャンバ空気入口313が形成される。蒸気形成チャンバ314の内側では、ヒータ308が液体輸送要素306の周りに巻かれる。液体輸送要素306は流路管322の端部に隣接しており、この流路管はエアロゾル出口ポート323a、323bおよび323cを含む(ただし、エアロゾル出口ポートの正確な数は、少なくとも流路管322内に存在するエアロゾル出口ポートの上という条件によって変化し得る)。エアロゾル出口ポート323a、323bおよび323cはエアロゾル出口チャネル324内に開口し、エアロゾル出口チャネル324は気化ユニットキャップ318と係合する端部で開口する。流路管322は、具体的には気化ユニットキャップ318を通るチャネルを通過する。流路管ガスケット316は流路管322を囲み、流路管322と気化ユニットキャップ318との間の空気または蒸気の通過を防ぐ。気化ユニットキャップ318は、吸気チャネル345と流体連通する吸気ポート317aおよび317bを含む。Oリング319は、マウスピース400の内部に対してシールを形成する。
【0079】
図7Aおよび
図7Bをさらに参照すると、使用時に、エアロゾル前駆体組成物は液体輸送要素306を通って蒸気形成チャンバ314内に移動し、そこでヒータ308によって気化される。ユーザが、気化ユニット300の開口端304と流体連通しているマウスピース400(
図1および
図2参照)を吸引すると、空気が吸気ポート317aおよび317bに入り、吸気チャネル345を通過し、さらに蒸気形成チャンバ空気入口313を通過して、蒸気形成チャンバ314内の形成された蒸気と混合する。蒸気と混合した空気はエアロゾルを形成し、エアロゾルは、エアロゾル出口ポート323a、323bおよび323cを通ってエアロゾル出口チャネル324に引き込まれ、そこでマウスピース400を通過する。
【0080】
図8を参照すると、エアロゾル送達装置10は、装置が完全に組み立てられマウスピース400が定位置に配置されていなければ噴霧ユニット300内のヒータ308の作動を防ぐ安全な電気的接続を提供する。さらに具体的には、
図5A、
図7Bおよび
図8を参照すると、噴霧ユニット300がリザーバ200内に完全に挿入された際に、係合要素120(例えば、ばねの装着された戻り止め)が環状チャネル305に係合して、第2のサブハウジング301bおよび第3のサブハウジング301cを介して外側コイル接点327への電気的接続を形成する。外側コイル接点327はヒータ308の一端に接続し、ヒータ308の第2の端部は中央コイル接点325に接続し、これにより、流路管322との電気的接続がもたらされる。マウスピース400が装置10上に配置されると、電気接点ばね412aが流路管322と電気的に接続し、マウスピース接点412bがハウジング上の電気接点124と電気的に接続する。電気接点124および係合要素120は電池130と電気的に接続し、こうして回路が完成する。このようにして、マウスピースを取り外すと、電気的接続が切断され、取り外しおよび交換中に気化ユニット300が誤って加熱されるのを防ぐ。
【0081】
マウスピース400はまた、上述のように空気を流入させるための1つ以上の空気開口部417を含むことができる。空気開口部417は、装置10に入る空気の量を制御するために調整可能であり得る。
【0082】
いくつかの態様によれば、電源130は、ハウジング100内に配置された電池を含んでもよい。いくつかの態様では、ハウジング100内の電源は、使い捨てであるか再利用可能であると称され得る。例えば、電源は、交換式電池などの交換式電源を含んでもよい。別の態様では、電源は充電式電池を含んでもよく、したがって、典型的な電気コンセントへの接続、自動車の充電器(例えば、シガーソケット)への接続および/またはユニバーサルシリアルバス(USB)ケーブルなどを介したコンピュータへの接続を含む任意の種類の充電技術と組み合わされてもよい。例えば、一端にUSBコネクタと、対向端に制御本体コネクタとを含むアダプタが、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるNovakらの米国特許出願公開第2014/0261495号明細書に開示されている。有用な充電式電源の例には、リチウムイオン電池、さらに詳細にはリチウムポリマー電池が挙げられる。本開示に従って使用することができる電池の追加例がPeckerarらの米国特許出願公開第2010/0028766号明細書に記載されており、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0083】
いくつかの態様では、エアロゾル送達装置10は、ハウジング100内に複数の電源を含んでもよい。例えば、エアロゾル送達装置10は、異なる電荷を有する2つの電池を含んでもよい。一態様によれば、エアロゾル送達装置は、ハウジング100内の第2の電池の電荷の約半分の電荷を有する第1の電池を含んでもよい。エアロゾル送達装置10内に2つの異なる電荷を有する2つの別個の電池を組み込むことの1つの利点は、エアロゾル送達装置10のエネルギー密度を最大にすること、および/またはエアロゾル送達装置10の操作中にさらに効率的な電力管理を提供することである。本開示に従って使用することができる電池の例は、Peckerarらの米国特許出願公開第2010/0028766号明細書に記載されており、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0084】
エアロゾル送達装置10はさらに、ユーザに出力を提供するために、ハウジング100内および/またはハウジング100上に可変的に配置することができる標識および/または他のインジケータ(例えば、発光ダイオード(LED))を含んでもよい。LEDインジケータに加えて、またはLEDインジケータの代替として、追加のインジケータ(例えば、触覚フィードバック構成要素、音声フィードバック構成要素、LCDスクリーンなど)を含めることができる。LED構成要素など、視覚的刺激をもたらす構成要素、またはインジケータの追加の代表的な種類ならびにそれらの構成および使用は、参照により本明細書に組み込まれるSprinkelらの米国特許第5154192号明細書、Newtonの米国特許第8499766号明細書およびScatterdayの米国特許第8539959号明細書ならびにSearsらの米国特許出願公開第2015/0216233号明細書に記載されている。いくつかの実施形態では、例えば、ハウジング100上にLED190を存在させることができる。特に、リザーバ200の後方でハウジング100上にLEDが配置されてもよい。そのような位置決めは、審美性のためのリザーバ200の照明のため、および/またはリザーバ200内に残っているエアロゾル前駆体組成物の量を視覚化する能力を向上させるために有用であり得る。制御構成要素150は、規定の条件下で規定の時間にわたってLEDを照明するように構成することができる。例えば、マウスピース400が取り外され、ユーザがリザーバ200を充填している際に、押しボタンスイッチ160を係合させることによって、LEDがリザーバ200を照明して、特に弱い光の下で充填が容易になるように装置10を構成することができる。
【0085】
一態様では、エアロゾル送達装置10は、エアロゾル送達装置の動作状態に関する情報を表示するように構成された表示ユニット140を含んでもよい。例えば、
図3Aおよび
図3Bに示すように、表示ユニット140は、エアロゾル送達装置の設定に対応する標識を表示するように構成されてもよい。例えば、着目図に示すように、表示ユニット140は、加熱要素温度設定標識142、電力レベル標識144および操作性標識146(例えば、
図3Aでは使用するためにロック解除された温度および
図3Bではロックされた温度)の形態の視覚インジケータを提供するように構成される。
【0086】
図5Aおよび
図5Bを参照すると、エアロゾル送達装置10はさらに、ハウジング100内および/またはハウジング100上に、制御構成要素150(例えばマイクロコントローラ)および/または作動構成要素(例えば押しボタンスイッチ160)を含んでもよい。例えば、
図1、
図3Aおよび
図3Bに示すように、エアロゾル送達装置10は、装置の機能を制御するように構成された膜ポテンショメータ162を含んでもよい。別の態様では、エアロゾル送達装置10は、装置の様々な機能(例えば、装置の電源投入および切断など)を制御するように構成された押しボタンスイッチ160を含んでもよい。いくつかの態様では、エアロゾル送達装置10は、ユーザが装置の機能を制御し、ユーザに視覚的刺激または標識を出力することを可能にするように構成され得るタッチスクリーンを含んでもよい。追加的または代替的に、エアロゾル送達装置の特定の動きに基づくジェスチャ認識に適した構成要素(例えば、加速度計、ジャイロスコープなど)が、ユーザがエアロゾル送達装置10に入力を提供できるように作動構成要素として使用されてもよい。参照によりその全体が本明細書に組み込まれる2014年12月9日に出願されたHenryらの米国特許出願番号第14/565,137号明細書を参照されたい。
【0087】
ポテンショメータ162の存在は、ユーザによるヒータの簡単でリアルタイムの温度調整を提供するのに有用であり得る。例えば、ポテンショメータ162は、制御構成要素150とともに動作して、装置10の使用中に望まれる通り、(例えば、ポテンショメータ162上で指を上方にスライドさせることにより)ヒータの温度を上昇させ、(例えば、ポテンショメータ162上で指を下方にスライドさせることにより)ヒータの温度を低下させるように構成され得る。同様に、ポテンショメータ162上の所定の位置がヒータの所定の動作温度に対応するように構成することができ、ヒータの温度は、ポテンショメータ上のある位置に(例えば、高温では高く、低温では低く)触れることにより簡単に調整することができる。制御構成要素は、一定期間後に規定の温度設定点にヒータを戻すように構成することができる。しかし、装置10は、ユーザが上述のように温度を選択し、その温度を(例えば、押しボタンスイッチ160を押圧することによって)ロックし得るように構成することができる。使用中にユーザが温度を調整すると、表示ユニット140上の加熱要素温度設定標識142を介して有効温度範囲を視覚化することができる。
【0088】
いくつかの態様では、入力装置は、スマートフォンまたはタブレットなどのコンピュータまたはコンピューティング装置を含んでもよい。具体的には、エアロゾル送達装置は、USBコードまたは類似のプロトコルの使用などを介して、コンピュータまたは他の装置に配線されてもよい。エアロゾル送達装置はまた、コンピュータまたはコンピューティング装置と無線で通信するように構成されてもよい。例えば、2014年7月10日に出願されたAmpoliniらの米国特許出願番号第14/327,776号明細書(その開示は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)に記載されているように、読み出し要求を介して装置を制御するためのシステムおよび方法を参照されたい。そのような態様では、コンピュータまたは他のコンピューティング装置に関連してアプリケーションまたは他のコンピュータプログラム製品を使用して、エアロゾル送達装置に制御命令を入力してもよく、そのような制御命令は、例えば、ニコチン含有量および/または含有される追加の香味の含有量を選択することによって、特定の組成のエアロゾルを形成する能力を含む。
【0089】
図5Aおよび
図5Bを参照すると、エアロゾル送達装置10は、リザーバ200の開口端202に近接して配置された封止要素170をさらに含んでもよい。いくつかの態様では、封止要素170はリザーバ200内に配置されてもよい。さらにまた、封止要素170は、ハウジング100によって画定された気化オリフィス108に近接して配置されてもよい。気化ユニット300が動作位置に配置された際に、および/またはリザーバ200の開口端202と連結可能に係合した際に、気化ユニット300と封止可能に係合するように、封止要素170は構成されてもよい。すなわち、気化ユニット300がリザーバ200の開口端202と連結可能に係合した際に、リザーバ200の開口端202を通っておよび/またはハウジング100によって画定された気化オリフィス108を通って、実質的な量のエアロゾル前駆体組成物がリザーバから出るのを防ぐように封止要素170が構成されてもよい。さらに、気化ユニット300がリザーバ200の開口端202から切り離された際に、開口端202を通ってエアロゾル前駆体組成物がリザーバ200から漏れることを封止、保護および/または他の方法で実質的に防止するように封止要素170が構成されてもよい。このようにして、リザーバ200の開口端202は、液体が流出するのを実質的に妨げられていても、封止要素が気化ユニット300の自由な挿入および除去を可能にするという点で「開口している」と解釈されてもよい。例えば、封止要素170は、気化ユニット300に取り外し可能に係合するように構成された一方向弁を含んでもよい。すなわち、一方向弁は、気化ユニット300が係合解除された際に、リザーバ200内にエアロゾル前駆体組成物を保持するように構成されてもよい。いくつかの態様では、封止要素170は、気化ユニット300が封止要素170から取り外し可能に係合解除された際に、リザーバ200内にエアロゾル前駆体組成物を保持するように構成された可撓性材料を含む膜を含んでもよい。
【0090】
本開示の一態様によれば、封止要素170は、液体輸送要素306および/または外側シェル301と係合するようにさらに構成されてもよい。例えば、気化ユニット300の一部が封止要素170を横切った際に、気化ユニット300の液体輸送要素306および/または外側シェル301の一部から過剰のエアロゾル前駆体組成物を除去するように、封止要素170は構成されてもよい。気化ユニット300の一部が封止要素170を横切ると、封止要素170はそこから過剰量のエアロゾル前駆体組成物を除去する。いくつかの態様では、封止要素170は、気化ユニット300の液体輸送要素306および/または外側シェル301が膜を横切った際に、それらから過剰のエアロゾル前駆体組成物を除去する可撓性材料(例えば、シリコーン)を含む膜を含んでもよい。追加的または代替的に、封止要素170は、気化オリフィス108を横切って延びるポリマー材料を含んでもよい。いくつかの態様では、気化ユニット300がリザーバ200の開口端202に係合すると、気化ユニット300がリザーバ200内に延びるにつれて気化ユニット300が膜を貫通する。気化ユニット300がリザーバ200の開口端202から取り外し可能に係合解除された際に、気化ユニット300が膜を貫通することによって生じた開口部を再封止するように、封止要素170に含まれるポリマー材料が構成されてもよい。
【0091】
図3Aおよび
図3Bを参照すると、エアロゾル送達装置10は、リザーバ200にエアロゾル前駆体組成物を充填するための容器に取り外し可能かつ封止可能に係合するように構成された充填係合要素(180aおよび180b)をさらに含んでもよい。いくつかの態様では、
図2および
図3Aに示すように、充填係合要素180aは、充填オリフィス110に近接して配置されてもよく、様々な充填容器からエアロゾル前駆体組成物を受容するように構成されてもよい。さらに、充填係合要素180b(
図3B参照)は、認可された充填容器内に貯蔵された認可されたエアロゾル前駆体組成物を使用してリザーバ200に適切なエアロゾル前駆体組成物を充填するのを確実にするように、特定の充填容器に相互に係合するように配置された構造を含んでもよい。例えば、2015年7月17日に出願されたO’Brienらの米国特許出願番号第14/802,667号明細書(その開示は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)に記載されているようなエアロゾル送達装置を充填するためのシステムおよび方法を参照されたい。追加的または代替的に、充填係合要素(180aおよび180b)は、封止要素170のように、リザーバ200内に貯蔵されたエアロゾル前駆体組成物が充填オリフィス110を横切るのを防ぐように構成されてもよい。いくつかの態様によれば、エアロゾル送達装置は、気化ユニット300と係合して摂取用の蒸気を生成するようにするように構成された単一のオリフィス(すなわち、気化オリフィス108)を含んでもよく、充填容器から追加のエアロゾル前駆体組成物を受け取ってリザーバ200にエアロゾル前駆体組成物を提供するようにさらに構成されてもよい。
【0092】
上記の説明および関連する図面に示された教示の利益を有し、本開示が関連する当業者には、本開示の多くの変更および他の態様が思い浮かぶであろう。したがって、本開示は、本明細書に開示された特定の態様に限定されるものではなく、変更および他の態様が添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図されることを理解されたい。本明細書では特定の用語を使用しているが、それらは一般的かつ説明的な意味でのみ使用され、限定のために使用されない。