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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-07
(45)【発行日】2024-05-15
(54)【発明の名称】エアロゾル生成装置及びその動作方法
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/53 20200101AFI20240508BHJP
   A24F 40/51 20200101ALI20240508BHJP
【FI】
A24F40/53
A24F40/51
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2022560940
(86)(22)【出願日】2021-11-01
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-18
(86)【国際出願番号】 KR2021015583
(87)【国際公開番号】W WO2022098020
(87)【国際公開日】2022-05-12
【審査請求日】2022-10-05
(31)【優先権主張番号】10-2020-0145531
(32)【優先日】2020-11-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100172683
【弁理士】
【氏名又は名称】綾 聡平
(74)【代理人】
【識別番号】100219265
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 崇大
(72)【発明者】
【氏名】キム,ヨンファン
(72)【発明者】
【氏名】ハン,デナム
(72)【発明者】
【氏名】ユン,スンウク
(72)【発明者】
【氏名】イ,スンウォン
(72)【発明者】
【氏名】チャン,ソクス
【審査官】下原 浩嗣
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/099539(WO,A2)
【文献】国際公開第2020/190000(WO,A2)
【文献】特許第6683865(JP,B1)
【文献】国際公開第2012/134117(WO,A2)
【文献】特開2001-197175(JP,A)
【文献】特表2021-524749(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/53
A24F 40/51
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成装置において、
エアロゾル生成物質を加熱するヒータと、
前記エアロゾル生成装置の外部から流入されるか、前記エアロゾル生成装置の内部から漏れた液体によって短絡(short)された場合、浸水信号を生成する少なくとも1つの浸水検出モジュールと、
前記浸水信号に基づいて前記ヒータの動作を制御する制御回路と、を含み、
前記浸水検出モジュールは、浸水された程度によって信号のサイズが異なる浸水信号を生成され、
前記制御回路は、
前記浸水信号のサイズが第1しきい値以上であり、第2しきい値未満である場合、前記浸水信号のサイズが前記第1しきい値以下に落ちるまで前記ヒータの加熱動作を制限し、
前記浸水信号のサイズが前記第2しきい値以上である場合、バッテリ電力供給を遮断する、エアロゾル生成装置。
【請求項2】
前記浸水検出モジュールは、
前記制御回路が実装された基板上で前記制御回路の周囲に配置される、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項3】
外部のデバイスとの通信を遂行するか、前記エアロゾル生成装置のバッテリを充電するためのコネクティングポートをさらに含み、
前記浸水検出モジュールは、前記コネクティングポートの周囲に配置される、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項4】
前記制御回路は、
受信された前記浸水信号に基づいて、浸水お知らせ、前記ヒータの加熱動作の制限及びバッテリの電力供給の遮断のうち、少なくとも1つを遂行する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項5】
前記浸水検出モジュールは、
第1極及び前記第1極と離隔して配置された第2極を含み、前記第1極と前記第2極との間の領域を浸透する液体によって前記第1極と前記第2極とが電気的に連結されるとき、浸水信号を生成する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置
【請求項6】
少なくとも1つの浸水検出モジュールは、他の位置に配置される複数の浸水検出モジュールを含み、
前記複数の浸水検出モジュール液体によって短絡されるとき、互いに異なる大きさの浸水信号を生成し、
前記制御回路は、
互いに異なる大きさの浸水信号に基づき、前記複数の前記浸水検出モジュールのうち、短絡された浸水検出モジュールの位置を判断する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項7】
エアロゾル生成装置において、
エアロゾル生成物質を加熱するヒータと、
前記エアロゾル生成装置の外部から流入されるか、前記エアロゾル生成装置の内部から漏れた液体によって短絡(short)された場合、浸水信号を生成する少なくとも1つの浸水検出モジュールと、
前記浸水信号に基づいて前記ヒータの動作を制御する制御回路と、を含み、
前記浸水検出モジュールは、外部に露出されない前記ヒータの隠された部分の縁部に配置され、
前記制御回路は、
前記浸水検出モジュールから受信された前記浸水信号に基づいて前記ヒータを加熱して液体を気化させる、エアロゾル生成装置。
【請求項8】
前記第1極及び前記第2極は、
前記制御回路が実装された基板上で前記制御回路の縁部と対応する形状を有し、前記制御回路の縁部に配置される、請求項5に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項9】
エアロゾル生成装置において、
エアロゾル生成物質を加熱するヒータと、
前記エアロゾル生成装置の外部から流入されるか、前記エアロゾル生成装置の内部から漏れた液体によって短絡(short)された場合、浸水信号を生成する少なくとも1つの浸水検出モジュールと、
前記浸水信号に基づいて前記ヒータの動作を制御する制御回路と、を含み、
前記浸水検出モジュールは、
前記制御回路が実装された基板上で前記制御回路の周囲に配置され、
第1極及び前記第1極と離隔して配置された第2極を含み、前記第1極と前記第2極との間の領域を浸透する液体によって前記第1極と前記第2極とが電気的に連結されるとき、浸水信号を生成し、
前記第1極及び前記第2極は、
前記制御回路が実装された基板上で前記制御回路の縁部と対応する形状を有し、前記制御回路の縁部に配置される、エアロゾル生成装置。
【請求項10】
エアロゾル生成装置の動作方法において、
前記エアロゾル生成装置の外部から流入されるか、または前記エアロゾル生成装置の内部から漏れた液体によって、前記エアロゾル生成装置の浸水検出モジュールが短絡されるとき、浸水信号を生成する段階と、
前記浸水信号が受信されたと判断に基づいてヒータの加熱動作の制御を遂行する段階と、を含み、
前記浸水検出モジュールは、浸水された程度によって信号のサイズが異なる浸水信号を生成され、
前記制御を遂行する段階において、
前記浸水検出モジュールから受信される信号を周期的にモニタリングし、前記浸水検出モジュールから受信された信号のサイズが既定のしきい値(threshold)を超える場合、浸水信号が受信されたと判断され、
前記制御を遂行する段階において、
前記浸水信号のサイズが第1しきい値以上であり、第2しきい値未満である場合、前記浸水信号のサイズが前記第1しきい値以下に落ちるまで前記ヒータの加熱動作を制限し、
前記浸水信号のサイズが前記第2しきい値以上である場合、バッテリ電力供給を遮断する、エアロゾル生成装置の動作方法。
【請求項11】
エアロゾル生成装置の動作方法において、
前記エアロゾル生成装置の外部から流入されるか、または前記エアロゾル生成装置の内部から漏れた液体によって、前記エアロゾル生成装置の浸水検出モジュールが短絡されるとき、浸水信号を生成する段階と、
前記浸水信号が受信されたと判断に基づいてヒータの加熱動作の制御を遂行する段階と、を含み、
前記浸水検出モジュールは、外部に露出されない前記ヒータの隠された部分の縁部に配置され、
前記制御を遂行する段階において、
前記浸水検出モジュールから受信された前記浸水信号に基づいて前記ヒータを加熱して液体を気化させる、エアロゾル生成装置の動作方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル生成装置及びその動作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、伝統的なシガレットの短所を克服する代替方法に関する需要が増加している。例えば、シガレットを燃焼させてエアロゾルを生成する方法ではない、エアロゾル生成装置を用いてシガレットまたはエアロゾル生成物質を加熱することで、エアロゾルを生成するシステムに関する需要が増加している。これにより、加熱式シガレットまたは加熱式エアロゾル生成装置に対する研究が活発に進められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
マイクロコントローラユニット(MCU)のようなエアロゾル生成装置の電気的要素は、外部環境から流入される、液体またはエアロゾル生成装置の使用に係わる液体による浸水(wetness)によって損傷されうる。その場合、エアロゾル生成装置は、誤作動するか、または故障する。したがって、浸水検出に対応して適切な措置を取るように、エアロゾル生成装置の浸水如何を検出する必要がある。
【0004】
本開示が解決しようとする課題は、前述したような技術的課題に限定されず、以下の実施例からさらに他の技術的課題が類推されうる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
多様な実施例は、浸水を検出する機能を有するエアロゾル生成装置及びその動作方法を提供しようとする。
【0006】
上述した技術的課題を達成するための技術的手段として、本開示の一側面によるエアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物質を加熱するヒータ;前記エアロゾル生成装置の外部から流入されるか、エアロゾル生成装置の内部から漏れた液体によって短絡(short)された場合、浸水信号を生成する少なくとも1つの浸水検出モジュール;及び前記浸水信号に基づいて前記ヒータの動作を制御する制御回路;を含む。
【0007】
また、本開示の他の側面によるエアロゾル生成装置の動作方法は、前記エアロゾル生成装置の外部から流入されるか、または前記エアロゾル生成装置の内部から漏れた液体によって、エアロゾル生成装置の浸水検出モジュールが短絡されるとき、浸水信号を生成する段階;及び前記浸水信号が受信されたと判断に基づいてヒータの加熱動作を非活性化するための制御を遂行する段階;を含む。
【発明の効果】
【0008】
本開示の多様な実施例によるエアロゾル生成装置は、液体による短絡感知に基づいてヒータの加熱動作を非活性化することができる。
【0009】
結果として、本開示の多様な実施例によるエアロゾル生成装置は、エアロゾル生成装置の浸水が激しくなることを防止することができる。
【0010】
併せて、本開示の多様な実施例によるエアロゾル生成装置は、浸水による誤作動、故障などを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】例示的な実施例によるエアロゾル生成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図2A】例示的な実施例によるサセプタを含むエアロゾル生成装置を構成する要素を説明するための図面である。
図2B】例示的な実施例によるエアロゾル生成物質を保有する交換可能なカートリッジと、それを備えたエアロゾル生成装置を構成する要素を説明するための図面である。
図2C】例示的な実施例によるエアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を示す図面である。
図2D】例示的な実施例によるエアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を示す図面である。
図2E】例示的な実施例によるエアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を示す図面である。
図3】例示的な実施例によるエアロゾル生成装置内部において浸水検出モジュールが配置される領域の例を示す図面である。
図4】例示的な実施例による浸水検出モジュールが液体と接触して電気的に短絡されることで、浸水を検出することを説明するための図面である。
図5A】例示的な実施例による浸水検出モジュールを説明するための図面である。
図5B】例示的な実施例による浸水検出モジュールを説明するための図面である。
図5C】例示的な実施例による浸水検出モジュールを説明するための図面である。
図5D】例示的な実施例による浸水検出モジュールを説明するための図面である。
図6】例示的な実施例によるエアロゾル生成装置の動作方法を示すフローチャートである。
図7】例示的な実施例による浸水信号のサイズに基づいてエアロゾル生成装置の動作を制御する過程を示す図面である。
図8A】例示的な実施例による浸水検出モジュールがエアロゾル生成装置に配置された例を示す図面である。
図8B】例示的な実施例による浸水検出モジュールがエアロゾル生成装置に配置された例を示す図面である。
図8C】例示的な実施例による浸水検出モジュールがエアロゾル生成装置に配置された例を示す図面である。
図9A】例示的な実施例による浸水検出モジュールの形状を示す図面である。
図9B】例示的な実施例による浸水検出モジュールの形状を示す図面である。
図9C】例示的な実施例による浸水検出モジュールの形状を示す図面である。
図9D】例示的な実施例による浸水検出モジュールの形状を示す図面である。
図9E】例示的な実施例による浸水検出モジュールの形状を示す図面である。
図10】例示的な実施例による多様な形状を有する浸水検出モジュールが、制御回路が実装された基板上に配置された例を示す図面である。
図11】例示的な実施例によるエアロゾル生成装置の動作方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
実施例で使用される用語は、多様な実施例での機能を考慮しながら可能な限り、現在広く使用される一般的な用語を選択したが、それは、当分野に従事する技術者の意図または判例、新たな技術の出現などによっても異なる。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、当該発明の説明部分において、詳細にその意味を記載する。したがって、多様な実施例で使用される用語は、単なる用語の名称ではない、その用語が有する意味と多様な実施例の全般にわたる内容に基づいて定義されなければならない。
【0013】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、それは、特別に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいということを意味する。また、明細書に記載した「…部」、「…モジュール」などの用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、それは、ハードウェアまたはソフトウェアによって具現されるか、あるいは、ハードウェアとソフトウェアとの結合によっても具現される。
【0014】
ここで、使用された「少なくとも1つ」のような表現は、全体構成リスト(list)を修飾し、リストの個別構成を修飾しない。例えば、「a、b及びcのうち、少なくとも1つ」という表現は、「a」、「b」、「c」、「aとb」、「aとc」、「bとc」または「a、b及びc」をいずれも含むと理解されねばならない。
【0015】
以下、添付図面に基づいて実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施可能なように詳細に説明する。しかし、実施例は、様々な互いに異なる形態にも具現され、ここで説明する実施例に限定されない。
【0016】
以下、図面を参照して多様な実施例を詳細に説明する。
図1は、例示的な実施例によるエアロゾル生成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0017】
図1を参照すれば、エアロゾル生成装置100は、バッテリ110、ヒータ120、制御回路130、ユーザインターフェース140、メモリ150、センサ160、浸水検出モジュール170及びコネクティングポート180を含む。しかし、エアロゾル生成装置100内部のハードウェア構成要素は、図1に図示されたところに限定されない。エアロゾル生成装置100の設計によって、図1に図示されたハードウェア構成のうち、一部が省略されるか、新たな構成がさらに追加されうるということを、本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0018】
以下、エアロゾル生成装置100に含まれた各構成が位置する空間を限定せず、各構成の動作について説明する。
【0019】
バッテリ110は、エアロゾル生成装置100の動作に用いられる電力を供給する。例えば、バッテリ110は、ヒータ120が加熱されるように電力を供給する。また、バッテリ110は、エアロゾル生成装置100内に備えられた他のハードウェア構成、すなわち、ヒータ120、制御回路130、ユーザインターフェース140、メモリ150、センサ160、浸水検出モジュール170及びコネクティングポート180の動作に必要な電力を供給する。バッテリ110は、充電可能なバッテリであるか、使い捨てバッテリである。例えば、バッテリ110は、リチウムポリマー(LiPoly)バッテリでもあるが、それに制限されない。
【0020】
ヒータ120は、制御回路130の制御によってバッテリ110から電力を供給される。ヒータ120は、バッテリ110から電力を供給され、エアロゾル生成装置100に挿入されたシガレットを加熱するか、エアロゾル生成装置100に装着されたカートリッジを加熱する。また、ヒータ120は、エアロゾル生成物質を加熱することで、エアロゾルを生成することができる。
【0021】
ヒータ120は、エアロゾル生成装置100の本体(body)に位置しうる。または、エアロゾル生成装置100が本体及びカートリッジで構成される場合、ヒータ120は、カートリッジに位置しうる。ヒータ120がカートリッジに位置する場合、ヒータ120は、本体及びカートリッジのうち、少なくともいずれか1箇所に位置したバッテリ110から電力を供給されうる。
【0022】
ヒータ120は、任意の適した電気抵抗性物質によっても形成される。例えば、適した電気抵抗性物質は、チタン、ジルコニウム、タンタル、白金、ニッケル、コバルト、クロム、ハフニウム、ニオブ、モリブデン、タングステン、錫、ガリウム、マンガン、鉄、銅、ステンレス鋼、ニクロムなどを含む金属または金属合金でもあるが、それらに制限されない。また、ヒータ120は、金属熱線(wire)、導電性トラック(track)が配置された金属熱板(plate)、セラミック発熱体などによっても具現されるが、それらに制限されない。
【0023】
ヒータ120は、エアロゾル生成装置100の収容空間に挿入されたシガレットを加熱することができる。エアロゾル生成装置100の収容空間にシガレットが収容されることにより、ヒータ120は、シガレットの内部及び/または外部に位置する。これにより、ヒータ120は、シガレット内のエアロゾル生成物質を加熱し、エアロゾルを発生させうる。
【0024】
一方、ヒータ120は、カートリッジに含まれた構成でもある。カートリッジは、ヒータ120、液体伝達手段及び液体保存部を含む。液体保存部に収容されたエアロゾル生成物質は、液体伝達手段に移動し、ヒータ120は、液体伝達手段に吸収されたエアロゾル生成物質を加熱し、エアロゾルを発生させうる。例えば、ヒータ120は、ニッケルクロムのような素材を含み液体伝達手段に巻かれるか、液体伝達手段に隣接して配置されうる。
【0025】
ヒータ120は、誘導加熱式ヒータでもある。ヒータ120は、シガレットまたはカートリッジを誘導加熱方式で加熱するための導電性コイルを含み、シガレットまたはカートリッジには、誘導加熱式ヒータによって加熱されるサセプタが含まれうる。
【0026】
制御回路130は、エアロゾル生成装置100の全般的な動作を制御するハードウェアである。制御回路130は、MCU(micro controller unit)のような少なくとも1つのプロセッサを含む。プロセッサは、多数の論理ゲートのアレイ状にも提供され、汎用的なマイクロプロセッサと、該マイクロプロセッサで実行されうるプログラムが保存されたメモリの組合わせによっても提供される。また、プロセッサが他形態のハードウェアの形態にも提供されるということを、本実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0027】
制御回路130は、少なくとも1つのセンサ160によってセンシングされた結果を分析し、続く(subsequent)処理を制御する。
【0028】
制御回路130は、少なくとも1つのセンサ160によってセンシングされた結果に基づいて、ヒータ120の動作が開始または終了されるように、ヒータ120に供給される電力を制御する。また、制御回路130は、少なくとも1つのセンサ160によってセンシングされた結果に基づいて、ヒータ120が所定の温度まで加熱されるか、適切な温度を保持するように、ヒータ120に供給される電力の量及び電力が供給される時間を制御する。
【0029】
制御回路130は、エアロゾル生成装置100に対するユーザ入力が受信されれば、ヒータ120の動作を開始するために、ヒータ120を予熱モードに設定する。また、制御回路130は、パフ感知センサを用いてユーザのパフを感知すれば、ヒータ120のモードを予熱モードから動作モードに切り換えられる。また、制御回路130は、パフ感知センサを用いてパフ回数をカウントすることで、制御回路130は、パフ回数が既設定の回数に到逹すれば、ヒータ120への電力供給を中断する。
【0030】
制御回路130は、少なくとも1つのセンサ160によってセンシングされた結果に基づいて、ユーザインターフェース140を制御する。例えば、パフ感知センサによってパフ回数をカウントした後、パフ回数が既設定の回数に到逹すれば、制御回路130は、ランプ、モータ及びスピーカのうち、少なくともいずれか1つを用いて、ユーザにエアロゾル生成装置100が直ぐ終了するということを予告する。
【0031】
制御回路130は、浸水検出モジュール170から浸水に係わる信号を受信する。例えば、制御回路130は、浸水検出モジュール170が液体と接触されることにより、短絡されるとき、生成された浸水信号を受信することができる。
【0032】
制御回路130は、受信された信号が浸水検出モジュール170の短絡を示す浸水信号であるか否かを判断する。例えば、制御回路130は、浸水検出モジュール170から受信された信号のサイズ(level)が既定のしきい値以上である場合、受信された信号は、浸水信号であると判断する。
【0033】
制御回路130は、浸水信号が受信されたと判断された場合、ヒータ120の加熱動作を非活性化するための制御を遂行する。例えば、制御回路130は、浸水検出モジュール170から浸水信号が受信されたと判断された場合、浸水お知らせ、加熱動作の制限、バッテリ110の電力供給遮断などが遂行されるように、エアロゾル生成装置100を制御し、それに制限されるものではない。
【0034】
浸水お知らせは、ユーザインターフェース140を活用して遂行されうる。例えば、エアロゾル生成装置100は、ユーザに触覚的に浸水に係わる情報を伝達するために振動する。他の例示において、エアロゾル生成装置100は、エアロゾル生成装置100に含まれるディスプレイ、ランプなどを活用してユーザに視覚的に浸水に係わる情報を伝達する。さらに他の例として、エアロゾル生成装置100は、エアロゾル生成装置100に含まれるスピーカなどを活用してユーザに聴覚的に浸水に係わる情報を伝達する。また、他の方式の浸水お知らせ方法があるということを、本実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0035】
ユーザは、浸水お知らせに基づいてエアロゾル生成装置100が浸水されたことを認知し、浸水に対する措置を取る。例えば、ユーザは、浸水された部分を探して液体を拭き取るか、パフ動作を中止することで、浸水が激しくなることを防止する。浸水に対する措置によって、エアロゾル生成装置100の誤作動、故障などが予防される。
【0036】
また、制御回路130は、浸水信号が受信されたと判断された場合、加熱動作を制限するか、バッテリに供給される電力を遮断し、エアロゾル生成装置100の作動を中断させ、これにより、エアロゾル生成装置100の誤作動、故障などが予防される。
【0037】
また、浸水お知らせ動作は、エアロゾル生成装置100が電源が遮断されていて、再び電源がオンになる場合にも遂行される。例えば、制御回路130は、浸水信号が受信されたと判断された場合、浸水に係わる情報(例えば、時間、浸水程度、浸水位置など)をメモリ150に保存する。制御回路130がメモリ150に、浸水に係わる情報を保存することで、エアロゾル生成装置100の電源が遮断されても、浸水に係わる情報が保持されうる。エアロゾル生成装置100がまた電源オンになれば、浸水に係わる情報がユーザに提供されうる。したがって、ユーザは、エアロゾル生成装置100が電源が遮断されていて、電源オンになった場合にも、エアロゾル生成装置100が電源オフになる前に浸水されたことが分かり、ユーザは、これにより、浸水に対する措置を取ることができる。
【0038】
ユーザインターフェース140は、ユーザにエアロゾル生成装置100の状態に係わる情報を提供する。ユーザインターフェース140は、視覚情報を出力するディスプレイまたはランプ、触覚情報を出力するモータ、音情報を出力するスピーカ、ユーザから入力された情報を受信するか、ユーザに情報を出力する入/出力(I/O)インターフェーシング手段(例えば、ボタンまたはタッチスクリーン)とデータ通信を行うか、充電電力を供給されるための端子、外部デバイスと無線通信(例えば、WI-FI,WI-FI Direct,Bluetooth(登録商標),NFC(Near-Field Communication)など)を遂行するための通信インターフェーシングモジュールなどの多様なインターフェーシング手段を含む。
【0039】
但し、エアロゾル生成装置100には、前記例示された多様なユーザインターフェース140の例示のうち、一部のみが取捨選択されて具現されうる。
【0040】
メモリ150は、エアロゾル生成装置100内で処理される各種データを保存するハードウェアであって、メモリ150は、制御回路130で処理されたデータ及び処理されるデータを保存することができる。メモリ150は、DRAM(dynamic random access memory),SRAM(static random access memory)のようなRAM(random access memory), ROM(read-only memory),EEPROM(electrically erasable programmable read-only memory)などの多様な種類によっても具現される。
【0041】
メモリ150には、エアロゾル生成装置100の動作時間、最大パフ回数、現在パフ回数、少なくとも1つの温度プロファイル及びユーザの喫煙パターンに係わるデータ、エアロゾル生成装置100の浸水情報などが保存されうる。
【0042】
一方、図1には、図示されていないが、エアロゾル生成装置100は、別途のクレードルと共に、エアロゾル生成システムを構成してもよい。例えば、クレードルは、エアロゾル生成装置100のバッテリ110を充電するのに用いられる。例えば、エアロゾル生成装置100は、クレードル内部の収容空間に収容された状態で、クレードルのバッテリから電力を供給され、エアロゾル生成装置100のバッテリ110を充電することができる。
【0043】
エアロゾル生成装置100は、外部に露出されているコネクティングポート180を通じて、エアロゾル生成装置100に流入された外部液体による浸水の恐れに露出されうる。また、エアロゾル生成装置100は、他の電子装置(例えば、スマートフォン)とは異なり、エアロゾル生成装置100内でエアロゾル生成過程中に発生する液滴(droplet)や液状組成物のようなエアロゾル生成物質などによって浸水の恐れに露出されうる。例えば、外部衝撃などによって、エアロゾル生成装置100に含まれていた液状組成物が漏れ、そのような液漏れは、エアロゾル生成装置100の内部に流入されて浸水に係わる問題をもたらす。エアロゾルによる液滴も、外部衝撃などによって、エアロゾル生成装置100の内部に流入され、同様に、浸水に係わる問題をもたらす。
【0044】
一実施例によれば、エアロゾル生成装置100は、そのような浸水危険からエアロゾル生成装置100を保護するために浸水検出モジュール170を含む。浸水検出モジュール170は、エアロゾル生成装置100の内部に配置されうる。例えば、浸水検出モジュール170は、コネクティングポート180が実装された基板上でコネクティングポート180の横に配置され、制御回路130が実装された基板の縁部に配置され、エアロゾル生成装置100の内部に対応するヒータ120の一領域に配置されうる。浸水検出モジュール170が配置される位置には、制限がなく、浸水検出が必要な適切な位置に配置されうる。
【0045】
浸水検出モジュール170は、エアロゾル生成装置100が浸水された場合、浸水を示す信号を生成する。例えば、浸水検出モジュール170は、エアロゾル生成装置100の外部から流入された液体またはエアロゾル生成装置100の内部から漏れた液体と接触されることにより、浸水信号を生成することができる。
【0046】
コネクティングポート180は、周辺装置とエアロゾル生成装置100とを連結するための連結端であって、エアロゾル生成装置100が外部のデバイスと通信を遂行するか、エアロゾル生成装置100のバッテリ110を充電するために使用されるが、それに制限されない。
【0047】
コネクティングポート180は、例えば、USB(Universal Serial Bus)ポートでもある。その場合、バージョン(例えば、USB3.2)またはUSBタイプ(例えば、USBType-C)には、制限がない。また、USBポート以外に他の種類のポートが使用されうるということは、本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0048】
図2Aないし図2Eは、図1のエアロゾル生成装置100の多様な実施例である。すなわち、エアロゾル生成装置100は、誘導加熱方式を利用するか、カートリッジ220を含むか、蒸気化器270を含む多様なタイプのエアロゾル生成装置200aないし200eによっても具現される。図2Aないし図2Eにおいて、バッテリ110aないし110e、ヒータ120aないし120e及び制御回路130aないし130eは、それぞれ図1のバッテリ110、ヒータ120及び制御回路130に対応しうる。
【0049】
図2Aは、例示的な実施例によるサセプタを含むエアロゾル生成装置200aを構成する要素を説明するための図面である。
【0050】
エアロゾル生成装置200aは、エアロゾル生成装置100の一例示でもある。
【0051】
図2Aを参照すれば、エアロゾル生成装置200aは、コイル121及びサセプタ(susceptor)122を含むヒータ120a、バッテリ110a及び制御回路130Aを含む。但し、それに制限されず、他の汎用的な要素がエアロゾル生成装置200aにさらに含まれうる。
【0052】
エアロゾル生成装置200aは、誘導加熱(induction heating)方式によってエアロゾル生成装置200aに収容されるシガレットを加熱することで、エアロゾルを生成することができる。誘導加熱方式は、外部磁場によって発熱する磁性体に交番磁場(alternating magnetic field)を印加して磁性体が交番磁場によって発熱される方式を意味する。
【0053】
磁性体に交番磁場が印加される場合、磁性体には、渦流損(eddy current loss)及びヒステリシス損(hysteresis loss)によるエネルギー損が発生し、損失されるエネルギーが熱エネルギーとして磁性体から放出されうる。磁性体に印加される交番磁場の振幅または周波数が大きいほど磁性体から多くの熱エネルギーが放出されうる。エアロゾル生成装置200aは、磁性体に交番磁場を印加することで、磁性体から熱エネルギーを放出させ、磁性体から放出される熱エネルギーをシガレットに伝達することができる。
【0054】
外部磁場によって発熱する磁性体は、サセプタ122でもある。サセプタ122は、エアロゾル生成装置200aの内部に提供されるか、切片、薄片またはストリップなどの形状によってシガレット内部に含まれうる。
【0055】
サセプタ122の物質の少なくとも一部は、強磁性体(ferromagnetic subsutance)によって形成されうる。例えば、サセプタ122の物質は、金属または炭素を含む。サセプタ122の物質は、フェライト(ferrite)、強磁性合金(ferromagnetic alloy)、ステンレス鋼(stainles ssteel)及びアルミニウム(Al)のうち、少なくとも1つを含む。また、サセプタ122の物質は、黒鉛(graphite)、ジルコニア(zirconia)のようなセラミック、ニッケル(Ni)やコバルト(Co)のような遷移金属、ホウ素(B)やリン(P)のような半金属のうち、少なくとも1つを含んでもよい。
【0056】
エアロゾル生成装置200aは、シガレットを収容することができる。エアロゾル生成装置200aには、シガレットを収容するための空間が形成されうる。シガレットを収容するための空間には、サセプタ122が配置されうる。サセプタ122は、内部にシガレットを収容するための収容空間が形成される円筒状を有する。したがって、シガレットがエアロゾル生成装置200aに収容される場合、シガレットは、サセプタ122の収容空間に収容され、シガレットの外側面の少なくとも一部を取り囲む位置にサセプタ122が配置されうる。
【0057】
ヒータ120aは、エアロゾル生成装置200aに収容されるシガレットを加熱することができる。前述したように、ヒータ120aは、誘導加熱方式でシガレットを加熱することができる。ヒータ120aは、外部磁場によって発熱するサセプタ物質を含み、エアロゾル生成装置200aは、ヒータ120aに交番磁場を印加することができる。
【0058】
コイル121がエアロゾル生成装置200aに備えられうる。コイル121は、サセプタ122に交番磁場を印加することができる。エアロゾル生成装置200aからコイル121に電力が供給される場合、コイル121内部に磁場が形成されうる。コイル121に交流電流が印加される場合、コイル121内部に形成される磁場の方向は、持続的に変更されうる。サセプタ122がコイル121内部に位置して周期的に方向が変わる交番磁場に露出される場合、サセプタ122が発熱し、サセプタ122に収容されるシガレットが加熱されうる。
【0059】
コイル121は、サセプタ122の外側面に沿って巻線されうる。コイル121は、エアロゾル生成装置200aの外部ハウジングの内面に沿って巻線されうる。コイル121が巻線されて形成される内部空間にサセプタ122が位置し、コイル121に電力が供給される場合、コイル121によって生成される交番磁場がサセプタ122に印加されうる。
【0060】
バッテリ110aは、エアロゾル生成装置200aに電力を供給する。バッテリ110aは、コイル121に電力を供給する。バッテリ110aは、エアロゾル生成装置200aに供給される直流をコイル121に供給される交流に変換する変換部を含む。
【0061】
制御回路130Aは、コイル121に供給される電力を制御する。制御回路130は、コイル121に供給される電力が調整されるようにバッテリ110aを制御する。例えば、制御回路130は、サセプタ122の温度に基づいてサセプタ122がシガレットを加熱する温度を一定に保持するための制御を遂行する。
【0062】
図2Bは、例示的な実施例によるエアロゾル生成物質を保有する交換可能なカートリッジ220と、エアロゾル生成装置200bの要素を説明するための図面である。
【0063】
図2Bに示された実施例に係わるエアロゾル生成装置200bは、エアロゾル生成物質を保有するカートリッジ220と、カートリッジ220を支持する本体210を含む。エアロゾル生成装置200bは、図1のエアロゾル生成装置100に対応しうる。
【0064】
エアロゾル生成装置200bは、カートリッジ220なしに本体210だけで構成されうる。その場合、エアロゾル生成装置200bのハードウェア構成は、本体210に配置される。他の実施例において、エアロゾル生成装置200bは、本体210及びカートリッジ220で構成されうる。その場合、エアロゾル生成装置200bのハードウェア構成は、本体210及びカートリッジ220に分けられて配置されうる。または、エアロゾル生成装置200bの特定ハードウェアの構成のうち、少なくとも一部は、本体210及びカートリッジ220それぞれに位置してもよい。
【0065】
エアロゾル生成物質を収容したカートリッジ220は、本体210に結合されうる。カートリッジ220の一部が本体210の収容空間219に挿入されることで、カートリッジ220が本体210に装着されうる。
【0066】
カートリッジ220は、液体状態や、固体状態や、気体状態や、ゲル(gel)状態のうち、いずれか1つの状態を有するエアロゾル生成物質を含む。エアロゾル生成物質は、液状組成物を含む。例えば、液状組成物は、揮発性タバコ香成分を含むタバコ含有物質を含む液体でもあり、非タバコ物質を含む液体でもある。
【0067】
カートリッジ220は、本体210から伝達される電気信号または無線信号などによって作動することで、カートリッジ220の内部のエアロゾル生成物質の相(phase)を気相に変換してエアロゾル(aerosol)を発生させる機能を遂行する。エアロゾルは、エアロゾル生成物質から発生した蒸気化された粒子と空気とが混合された状態の気体を意味する。
【0068】
ヒータ120bは、電気抵抗によって熱を発生させることで、液体伝達手段に伝達されるエアロゾル生成物質を加熱するために、銅、ニッケル、タングステンなどの金属素材を含む。ヒータ120bは、例えば、金属熱線(wire)、金属熱板(plate)、セラミック発熱体などに具現され、ニクロム線のような素材を用いて伝導性フィラメントによって具現されるか、液体伝達手段に巻かれるか、液体伝達手段に隣接して配置されうる。
【0069】
図2Cないし図2Eは、例示的な実施例によるエアロゾル生成装置200cないし200eにシガレット260が挿入された例を示す図面である。
【0070】
図2Cを参照すれば、エアロゾル生成装置200cは、バッテリ110c、制御回路130c及びヒータ120cを含む。図2D及び図2Eを参照すれば、エアロゾル生成装置200d、200eは、蒸気化器270をさらに含む。また、エアロゾル生成装置200cないし200eの内部空間には、シガレット260が挿入されうる。エアロゾル生成装置200cないし200eは、図1のエアロゾル生成装置100に対応しうる。
【0071】
図2Cないし図2Eに図示されたエアロゾル生成装置200cないし200eには、本実施例に係わる構成要素が図示されている。したがって、図2Cないし図2Eに図示された構成要素以外に他の汎用的な構成要素がエアロゾル生成装置200cないし200eにさらに含まれるということを、本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0072】
また、図2D及び図2Eには、エアロゾル生成装置200d、200eにヒータ120d、120eが含まれていると図示されているが、必要によって、ヒータ120d、120eは、省略されうる。
【0073】
図2Cには、バッテリ110c、制御回路130c及びヒータ120cが一列に配置されていると図示されている。また、図2Dには、バッテリ110d、制御回路130d、蒸気化器270及びヒータ120dが一列に配置されていると図示されている。また、図2Eには、蒸気化器270及びヒータ120eが並列に配置されていると図示されている。しかし、エアロゾル生成装置200cないし200eの内部構造は、図2Cないし図2Eに図示されたところに限定されない。すなわち、エアロゾル生成装置200cないし200eの設計によって、バッテリ110cないし110e、制御回路130cないし130e、ヒータ120cないし120e及び蒸気化器270の配置は、変更されうる。
【0074】
シガレット260がエアロゾル生成装置200cないし200eに挿入されれば、エアロゾル生成装置200cないし200eは、ヒータ120cないし120e及び/または蒸気化器270を作動させ、シガレット260及び/または蒸気化器270からエアロゾルを発生させうる。ヒータ120cないし120e及び/または蒸気化器270によって発生したエアロゾルは、シガレット260を通過してユーザに伝達される。
【0075】
バッテリ110cないし110eは、エアロゾル生成装置200cないし200eの動作に用いられる電力を供給する。
【0076】
蒸気化器270は、液状組成物を加熱し、エアロゾルを生成し、生成されたエアロゾルは、シガレット260を通過してユーザに伝達されうる。すなわち、蒸気化器270によって生成されたエアロゾルは、エアロゾル生成装置200d、200eの気流通路に沿って移動し、気流通路は、蒸気化器270によって生成されたエアロゾルがシガレットを通過してユーザに伝達されるように構成されうる。
【0077】
例えば、蒸気化器270は、液体保存部、液体伝達手段(例えば、芯(wick)など)及び加熱要素(例えば、金属熱線など)を含んでもよいが、それに限定されない。例えば、液体保存部、液体伝達手段及び加熱要素は、独立したモジュールとしてエアロゾル生成装置200d、200eに含まれうる。
【0078】
液体保存部は、液状組成物を保存することができる。例えば、液状組成物は、揮発性タバコ香成分を含むタバコ含有物質を含む液体でもあり、非タバコ物質を含む液体でもある。液体保存部は、蒸気化器270から/に脱/付着するように作製され、蒸気化器270と一体として作製されうる。
【0079】
蒸気化器270は、カトマイザ(cartomizer)または霧化器(atomizer)とも称されるが、それに限定されない。
【0080】
図2Cないし図2Eには、図示されていないが、エアロゾル生成装置200cないし200eは、別途のクレードルと共にシステムを構成してもよい。例えば、クレードルは、エアロゾル生成装置200cないし200eのバッテリ110cないし110eの充電に用いられうる。または、クレードルとエアロゾル生成装置200cないし200eが結合された状態でヒータ120が加熱されうる。
【0081】
多様な実施例によれば、図1のエアロゾル生成装置100は、図2Aないし図2Eのエアロゾル生成装置200aないし200eの類型のうち、少なくとも1つを含む。例えば、エアロゾル生成装置100は、図2Aないし図2Eのエアロゾル生成装置と内部構成要素の配置が互いに異なっており、使用されるシガレットまたはカートリッジの類型も互いに異なる。一実施例によれば、エアロゾル生成装置100は、図2Aないし図2Eのエアロゾル生成装置200aないし200eの構成及び/または、機能のうち、少なくとも一部を含む。他の実施例によれば、エアロゾル生成装置100のエアロゾル生成方法は、図2Aないし図2Eのエアロゾル生成装置200aないし200eのエアロゾル生成方法と同一及び/または類似した方法を含む。
【0082】
図3は、例示的な実施例によるエアロゾル生成装置内部において浸水検出モジュールが配置される領域の例を示す図面である。
【0083】
図3を参照すれば、エアロゾル生成装置300は、コネクティングポート330、制御回路350及びヒータ370含む。エアロゾル生成装置300は、上述した図1図2Aないし図2Eのエアロゾル生成装置100、200aないし200eに対応し、上述したエアロゾル生成装置100、200aないし200eの機能を遂行する。
【0084】
コネクティングポート330、制御回路350及びヒータ370それぞれ上述した図1のコネクティングポート180、制御回路130及びヒータ120に対応し、上述したコネクティングポート180及び制御回路130、ヒータ120の機能を遂行する。
【0085】
図1に図示された浸水検出モジュール170は、エアロゾル生成装置300内部に配置されうる。例えば、浸水検出モジュール170は、図3に図示されたようにコネクティングポート330の縁部311に配置されうる。また、浸水検出モジュール170は、コネクティングポート330の縁部311のうち、一部のみに配置されうる。また、たとえ図3に図示されていないにしても、浸水検出モジュール170は、コネクティングポート330から流入された液体がエアロゾル生成装置300の内部素子に侵透可能な経路上に配置されうる。浸水検出モジュール170が浸水検出のために異なって配置されうるということを、本実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0086】
コネクティングポート330の縁部に配置される浸水検出モジュール170は、外部に露出されたコネクティングポート330から流入される液体を検出することができる。
【0087】
他の例として、浸水検出モジュール170は、図3に図示されたように制御回路350の縁部312の周囲に配置されうる。例えば、浸水検出モジュール170は、制御回路350を取り囲むように配置され、制御回路350の一部と隣接して配置されうる。たとえ図3には、図示されていないにしても、浸水検出モジュール170は、液体が制御回路350に流入されうる経路上に配置されうる。制御回路350の縁部に配置された浸水検出モジュール170は、エアロゾル生成装置300の外部から流入された液体またはエアロゾル生成装置300の内部から漏れた液体を検出することができる。浸水検出モジュール170は、エアロゾル生成装置300の外部から流入された液体またはエアロゾル生成装置300の内部から漏れた液体を検出することで、浸水の発生を予防することができる。
【0088】
制御回路350は、エアロゾル生成装置300の全般的な動作を制御するハードウェアであり、これは、浸水に敏感なので、制御回路350の浸水は、エアロゾル生成装置300に致命的な問題を発生させうる。一実施例によれば、浸水検出モジュール170は、浸水を検出することで、エアロゾル生成装置300が誤作動するか、故障するなどの問題が発生することを防止する。
【0089】
さらに他の例として、浸水検出モジュール170は、ヒータ370と隣接して配置されうる。例えば、浸水検出モジュール170は、外部に露出されないヒータ370の一部の縁部313に配置されうる。エアロゾル生成装置300に含まれたヒータ370は、外部に露出されてシガレットと接触する一部(以下、「露出部分」)を含み、エアロゾル生成装置300の内部に位置し、バッテリ、制御回路350、カートリッジ及び蒸気化器と連結される一部(以下、「隠蔽部分」)を含む。浸水検出モジュール170は、ヒータ370の隠蔽部分の縁部313を取り囲むように配置されうる。または、浸水検出モジュール170は、ヒータ370の隠蔽部分の一部と隣接して配置されうる。また、たとえ図3には、図示されていないにしても、浸水検出モジュール170は、ヒータ370と隣接しつつ、カートリッジ、蒸気化器のように液体がエアロゾル生成装置300の内部素子に流入されうる経路上に配置されうる。
【0090】
ヒータ370の隠蔽部分の縁部313に配置される浸水検出モジュール170は、エアロゾル生成装置300の外部から流入された液体またはエアロゾル生成装置300の内部から漏れた液体を検出する。したがって、浸水検出モジュール170は、浸水の発生を防止する。
【0091】
一方、複数の浸水検出モジュール170は、それぞれコネクティングポート330の縁部311、制御回路350の縁部312及びヒータ370の縁部313に配置されうる。すなわち、配置されうる浸水検出モジュール170の個数には、制限がなく、必要によって配置される浸水検出モジュール170の個数を調節することができる。
【0092】
また、浸水検出モジュール170は、コネクティングポート330、制御回路350及びヒータ370といずれも隣接して(すなわち、端上に)配置されうる。または、浸水検出モジュール170は、コネクティングポート330、制御回路350及びヒータ370のうち、一部にのみ隣接して配置されうる。例えば、浸水検出モジュール170は、コネクティングポート330及び制御回路350にのみ隣接して配置されうる。他の例示において、浸水検出モジュール170は、制御回路350にのみ隣接して配置されうる。また、浸水検出モジュール170は、エアロゾル生成装置300に含まれた他のハードウェア構成と隣接して配置されうる。
【0093】
浸水検出モジュール170の配置が上述した例に限定されない。浸水検出モジュール170が配置されうる位置には、制限がなく、浸水検出が必要な他の適切な位置に配置されうる。
【0094】
図4は、例示的な実施例による浸水検出モジュールが液体と接触して電気的に短絡されることで、浸水を検出することを説明するための図面である。
【0095】
図4に図示された浸水検出モジュール400は、上述した図1の浸水検出モジュール170に対応し、上述した浸水検出モジュール170の機能を遂行する。
【0096】
図4を参照すれば、浸水検出モジュール400は、第1極410及び第2極430を含む。第1極410及び第2極430は、伝導性物質の素子によって製造されうる。浸水検出モジュール400は、図示された2個の極410、430以外に追加極をさらに含んでもよい。
【0097】
浸水検出モジュール400に含まれた複数の極410、430は、互いに離隔して配置されうる。すなわち、複数の極410、430は、図4に図示されたように互いに接触せず、配置されうる。第1極410及び第2極430が離隔して配置されることで、第1極410と第2極430との間に液体450が浸透されうる。図4は、第1極410と第2極430との間に液体450が存在しない一般状態470と第1極410及び第2極430との間に液体450が侵透した浸水状態490を示す図面である。
【0098】
浸水状態490において、浸水検出モジュール400は、液体450によって電気的に短絡され、電気的に短絡されることで浸水信号を生成することができる。特に、第1極410と第2極430との間の領域に液体450が侵透することにより、浸水検出モジュール400が電気的に短絡されれば、浸水検出モジュール400は、浸水信号を生成することができる。浸水信号は、制御回路130に伝送されうる。信号が受信されれば、制御回路130は、受信された信号が浸水検出モジュールの短絡を示す浸水信号であるか否かを判断する。例えば、受信された信号のサイズが既定値であるしきい値(threshold)を超過する場合、受信された信号が浸水信号と判断されうる。他の例示において、受信された信号のサイズが既定値であるしきい値以下である場合、受信された信号が浸水信号と判断されうる。
【0099】
浸水状態490において、図4に図示されたように、液体450は、第1極410と第2極430との間の大部分の空間を満たすように侵透することができる。または、液体450は、第1極410と第2極430との間の空間の一部のみ液体450と接触するように侵透することもできる。
【0100】
浸水検出モジュール400は、浸水された程度によって信号のサイズが異なる浸水信号を生成する。図4に図示された浸水状態490のように、液体450が離隔して配置された第1極410と第2極430との間の大部分の空間を満たすように浸透された場合、浸水の程度が深刻な場合である。逆に、液体450が第1極410と第2極430との間の空間の一部のみ液体450と接触されるように浸透された場合、浸水の程度が軽微な場合である。浸水検出モジュール400で深刻な浸水が発生した場合には、浸水信号の軽微な浸水が発生した場合よりもさらに大きい信号のサイズを有する。他の例示において、浸水検出モジュール400で深刻な浸水が発生した場合、浸水信号の軽微な浸水が発生した場合よりもさらに小さい信号のサイズを有する。
【0101】
一方、第1極410と第2極430との間に浸透された液体450は、エアロゾル生成装置100の外部から流入された液体でもあり、エアロゾル生成装置100の内部から漏れた液体でもある。例えば、液体450は、外部環境(例えば、雨水)からコネクティングポート130を介して流入された液体でもある。また、液体450は、エアロゾル生成過程においてエアロゾルによって発生する液滴(droplet)でもある。また、液体450は、エアロゾル生成物質に提供された液状組成物でもある。例えば、エアロゾル生成装置100に含まれた液状組成物が外部衝撃によってエアロゾル生成装置100の内部に漏れる恐れがある。但し、液体450は、上述した例に限定されない。
【0102】
図5Aないし図5Dは、例示的な実施例による浸水検出モジュールを説明するための図面である。
【0103】
浸水検出モジュール400は、電気的に短絡されることで、物理的、化学的、機械的または電気的特性などが変化されうる。浸水検出モジュール400は、変化された特性に基づいて、短絡前に生成された信号と信号のサイズが互いに異なる浸水信号を生成する。したがって、図1の制御回路130は、浸水検出モジュール400で受信された信号のサイズに基づいて、図1のエアロゾル生成装置100が浸水されたか否かを判断する。例えば、制御回路130は、浸水検出モジュール400から受信された信号のサイズが指定されたしきい値を超過する場合、浸水が発生したと(すなわち、浸水信号が受信されたと)判断する。一実施例によれば、浸水検出モジュール400は、浸水が発生していない状態では、しきい値よりも小さいか同じ信号サイズを有する信号を生成する。または、浸水検出モジュール400は、浸水が発生していない状態では、制御回路410によって感知されうる如何なる信号も生成しない。また、制御回路130は、浸水信号の信号サイズ(すなわち、しきい値を超過する信号サイズを有する信号)に基づいて浸水程度、浸水が発生した位置などを判断する。
【0104】
図5Aを参照すれば、電気的に連結されない浸水検出モジュール400の2つのノードは、浸水検出モジュール400が液体との接触によって電気的を短絡されることにより、互いに連結されうる。したがって、以前に感知されていない新たな電流が感知されうる。
【0105】
例えば、離隔して配置された第1極410及び第2極430は、それぞれ電力印加端子510(例えば、バッテリ、電力制御回路など)及びグラウンド511に連結されうる。浸水なしに、離隔して配置された第1極410及び第2極430がそれぞれ電力印加端子510及びグラウンド511に連結された場合、第1極410及び第2極430が互いに電気的に連結されない。しかし、第1極410及び第2極430の間の領域に液体が侵透することにより、第1極410及び第2極430は、互いに電気的に連結され、新たな電流が流れる。
【0106】
浸水検出モジュール400は、流れる電流の強度に基づいて信号のサイズが互いに異なる浸水信号を生成する。例えば、第1極410及び第2極430が電気的に連結される前には、浸水信号を生成せず、第1極410及び第2極430が互いに電気的に連結されて電流が流れる場合、浸水信号を生成する。
【0107】
但し、それに制限されず、反対の方式によっても作動する。例えば、浸水検出モジュール400は、一般状態で特定の信号サイズの浸水信号を生成する。制御回路130は、短絡によって浸水検出モジュール400が浸水信号を生成しないとき、浸水が発生したと判断する。
【0108】
図5Bを参照すれば、浸水検出モジュール400が液体と接触されることにより、浸水検出モジュール400が電気的に短絡されうる。その結果、浸水検出モジュール400に流れる電流の強度が変化されうる。すなわち、液体と接触される前の浸水検出モジュール400に流れる電流の強度と、液体と接触された後の浸水検出モジュール400に流れる電流の強度とが互いに異なる。また、浸水された程度によって浸水検出モジュール400に流れる電流の強度が互いに異なる。すなわち、浸水検出モジュール400に含まれた第1極410及び第2極430の間の領域に液体が侵透することにより、第1極410が第2電極430と電気的に連結されうる。その結果、流れる電流の強度が変化されうる。
【0109】
浸水検出モジュール400は、電流センサ512と連結され、浸水検出モジュール400に流れる電流の強度変化は、浸水検出モジュール400と連結された電流センサ512を用いて測定されうる。また、電流センサ512を用いて測定された電流の強度に基づいて浸水検出モジュール400から信号のサイズが互いに異なる浸水信号が生成されうる。
【0110】
図5Cを参照すれば、浸水検出モジュール400は、液体と接触されることにより、電気的に短絡されうる。その結果、浸水検出モジュール400のキャパシタンス(capacitance)が変化されうる。例えば、浸水検出モジュール400に含まれ、第1極410及び第2極430の間の領域に液体が侵透することにより、誘電率が変化されるか、電気的に短絡されることで電気的特性などの変化によって浸水検出モジュール400のキャパシタンスが変化されうる。浸水検出モジュール400は、静電容量センサ(capacitive sensor)513と連結され、浸水検出モジュール400のキャパシタンス変化は、浸水検出モジュール400と連結された静電容量センサ513を用いて測定されうる。また、静電容量センサ513を用いて測定されたキャパシタンスに基づいて浸水検出モジュール400から信号のサイズが互いに異なる浸水信号が生成されうる。
【0111】
図5Dを参照すれば、浸水検出モジュール400が液体と接触されることにより、電気的に短絡されうる。その結果、浸水検出モジュール400のADC(Analog-to-Digital Conversion)値が変化されうる。例えば、浸水検出モジュール400に含まれ、第1極410及び第2極430の間の領域に液体が侵透することにより、浸水検出モジュール400に印加される電圧の大きさ、浸水検出モジュール400に流れる電流の強度、浸水検出モジュール400の誘電率、浸水検出モジュール400のキャパシタンスなどが変化されうる。結果として、上述した変化によってADC値が変化されうる。
【0112】
浸水検出モジュール400はADC(Analog-to-Digital Conversion)514と連結され、ADC(Analog-to-Digital Conversion)514を用いて浸水検出モジュール400のADC(Analog-to-Digital Conversion)値が導出されうる。また、ADC(Analog-to-Digital Conversion)値に基づいて浸水検出モジュール400から信号のサイズが互いに異なる浸水信号が生成されうる。
【0113】
制御回路130は、上述したように浸水信号の信号サイズに基づいて浸水如何、浸水程度、浸水が発生した位置などを判断することができる。
【0114】
図6は、例示的な実施例によるエアロゾル生成装置の動作方法を示すフローチャートである。図6のエアロゾル生成装置の動作方法は、図1のエアロゾル生成装置100で処理される段階を含む。
【0115】
図6を参照すれば、S610段階において、エアロゾル生成装置100に含まれる制御回路130は、浸水検出モジュール170で生成された(すなわち、受信された)信号を周期的にモニタリングすることができる。例えば、制御回路130は、毎秒ごとに浸水検出モジュール170で生成された信号をモニタリングし、それに制限されるものではない。
【0116】
S630段階において、エアロゾル生成装置100に含まれる制御回路130は、浸水検出モジュール170から受信された信号のサイズが既設定のしきい値を超過するか否かを判断する。例えば、図5Aないし図5Dを参照して上述したように、浸水検出モジュール400のキャパシタンス、電流の強度及びADC(Analog-to-Digital Conversion)値のうち、少なくとも1つに基づいて、浸水検出モジュール170から信号のサイズが互いに異なる浸水信号が生成されうる。制御回路130は、浸水検出モジュール170のキャパシタンス、電流の強度及びADC(Analog-to-Digital Conversion)値のうち、少なくとも1つに基づいて生成された信号のサイズが既設定のしきい値を超過するか否かを判断する。
【0117】
S650段階において、エアロゾル生成装置100に含まれる制御回路130は、受信された信号のサイズが既設定のしきい値を超過する場合、浸水信号が受信(すなわち、受信された信号が浸水信号)されたと判断する。
【0118】
それと異なって、モニタリングされた信号のサイズが既定のしきい値以下である場合、制御回路130は、浸水信号が発生していないと判断し、S610段階に戻って浸水検出モジュール170によって生成された信号を一定周期でモニタリングする。
【0119】
上述したようにエアロゾル生成装置100は、浸水検出モジュール170を含み、電気的に短絡されることにより、浸水検出モジュール170に流れる電流の強度、浸水検出モジュール1700のキャパシタンス及び浸水検出モジュール170のADC(Analog-to-Digital Conversion)値のうち、少なくとも1つが変化し、電流の強度、キャパシタンス及びADC値によって信号のサイズが互いに異なる浸水信号を生成し、エアロゾル生成装置100に含まれた制御回路130は、浸水信号を周期的にモニタリングし、浸水信号のサイズが既設定のしきい値を超過する場合、浸水信号が受信されたと判断する。
【0120】
S670段階において、エアロゾル生成装置100に含まれる制御回路130は、浸水信号が受信されたと判断された場合、浸水信号に基づいてヒータ120を制御する。例えば、制御回路130は、浸水お知らせ、制限(例えば、非活性化)、ヒータ120の加熱動作、バッテリ110の電力供給遮断などが遂行されるように、エアロゾル生成装置100を制御する。
【0121】
図7は、例示的な実施例による浸水信号のサイズに基づいて、エアロゾル生成装置の動作を制御する過程を示す図面である。
【0122】
図7を参照すれば、S710段階において、エアロゾル生成装置100に含まれる制御回路130は、浸水信号のサイズを測定する。浸水信号のサイズは、浸水検出モジュール170の浸水程度によって異なりうる。例えば、浸水程度が深刻な場合の浸水信号値は、浸水程度が軽微な場合の浸水信号値よりも大きい値と測定され、その反対の場合も可能である。また、図5Aないし図5Dを参照して上述したように、浸水検出モジュール400が液体によって短絡されたとき、キャパシタンス、電流の強度、ADC(Analog-to-Digital Conversion)値などに基づいて浸水信号のサイズが異なる。
【0123】
S730段階において、エアロゾル生成装置100に含まれる制御回路130は、測定された浸水信号のサイズが第1しきい値以上である否かを判断する。
【0124】
S750段階において、エアロゾル生成装置100に含まれる制御回路130は、浸水信号のサイズが第1しきい値以上であると判断した場合、浸水信号のサイズが第2しきい値以上である否かを判断する。
【0125】
S770段階において、エアロゾル生成装置100に含まれる制御回路130は、浸水信号のサイズが第1しきい値以上で第2しきい値未満であると判断された場合、液体が気化されることにより、浸水信号サイズが第1しきい値未満になるまで加熱動作を制限することができる。
【0126】
例えば、浸水の程度が激しくなるほど浸水信号のサイズが大きくなると仮定するとき、浸水信号のサイズが第1しきい値以上であり、第2しきい値未満であれば、軽微な浸水が発生したと判断されうる。その場合、浸水は、エアロゾル生成装置100の誤作動や故障などの深刻な問題を引き起こすとは予想されない。但し、軽微な浸水が発生したときにも、エアロゾル生成装置100の加熱動作が持続する場合、エアロゾル生成装置100の誤作動や故障などの問題が発生しうる。したがって、上述した軽微な浸水が発生した場合には、エアロゾル生成装置100の加熱動作が誤作動や故障などの問題を防止するように制限されうる。
【0127】
軽微な浸水の場合、浸水問題が容易に解決されうる。例えば、浸水の原因であった液体は、経時的に気化されうる。したがって、制御回路130は、浸水信号のサイズが第1しきい値未満になるまで、エアロゾル生成装置100の加熱動作を制限することができる。
【0128】
S780段階において、エアロゾル生成装置100に含まれる制御回路130は、浸水信号のサイズが第2しきい値以上であると判断された場合、エアロゾル生成装置100に含まれたバッテリ110の電力供給を遮断する。例えば、浸水信号のサイズが第2しきい値以上であるとき、深刻な浸水が発生したと判断されうる。その場合、深刻な浸水によって、エアロゾル生成装置100の誤作動や故障などの深刻な問題が発生する。したがって、深刻な浸水が発生した場合には、エアロゾル生成装置100に含まれたバッテリ110の電力供給を遮断する。バッテリ110の電力供給を遮断することで浸水による誤作動、故障などの問題が激しくなることを防止しうる。また、ユーザがエアロゾル生成装置100のバッテリ110の電力供給が遮断されることを認知し、浸水に対する措置を取ることができる。
【0129】
また、バッテリ110の電力供給が遮断される前に、上述したようにエアロゾル生成装置100のメモリ150に浸水に係わる情報が保存されうる。
【0130】
しきい値の個数が制限されるものではない。例えば、エアロゾル生成装置100は、浸水信号のサイズによって上述した2個のしきい値以外に追加しきい値を含む。
【0131】
図8Aないし図8Cは、例示的な実施例による浸水検出モジュールがエアロゾル生成装置に配置された例を示す図面である。
【0132】
図8Aないし図8Cに図示されたように、エアロゾル生成装置100内部には、複数の浸水検出モジュール(811ないし814、831ないし833、及び851ないし853)が配置されうる。実施例によって、エアロゾル生成装置100に含まれる浸水検出モジュール170の個数は、図8Aないし図8Cに図示されたところと異なってもいる。
【0133】
複数の浸水検出モジュールは、短絡されたとき、互いに異なる大きさの浸水信号を生成する。例えば、複数の浸水検出モジュールのキャパシタンスまたは誘電率が互いに異なる場合、互いに異なるキャパシタンスまたは誘電率によって複数の浸水検出モジュールによって生成された浸水信号が異なる信号サイズを有する。
【0134】
他の例として、複数の浸水検出モジュールと抵抗とが直列に連結され、浸水検出モジュールから発生する浸水信号のサイズが異なる。複数の浸水検出モジュールと連結する抵抗それぞれは、同一値または互いに異なる値を有する。互いに異なる値を有する抵抗を浸水検出モジュールに連結する場合、他の位置に配置された浸水モジュールを通じて流れる電流の強度は、他の値を有する。すなわち、浸水信号のサイズに基づいて、複数の浸水検出モジュールのうち、いかなる浸水検出モジュールで浸水が発生したかが判断されうる。
【0135】
したがって、制御回路130は、互いに異なる大きさの浸水信号に基づいて複数の浸水検出モジュール170のうち、電気的に短絡された浸水検出モジュールの位置を把握する。その結果、浸水に対するさらに適した措置を取ることができる。例えば、コネクティングポート180で浸水が発生したことをユーザが認知した場合、浸水原因となる液体を拭き上げるなどの方法で除去する。他の例示において、エアロゾル生成装置の内部で浸水が発生したと判断された場合、ユーザは、外部衝撃によるエアロゾル生成装置の損傷を確認する。
【0136】
図8Aを参照すれば、浸水検出モジュール811ないし814は、エアロゾル生成装置内部に含まれる素子820の縁部に配置されうる。例えば、図8Aに図示されたように浸水検出モジュール811ないし814は、制御回路、MCUのような素子820を取り囲むように配置されうる。また、たとえ図8Aに図示されていないにしても、浸水検出モジュール811ないし814は、エアロゾル生成装置内部に含まれた素子820の一部の横にのみ配置されうる。浸水検出モジュール811ないし814が制御回路、MCUのような素子820と隣接して配置される場合、エアロゾル生成装置の重要構成の深刻な浸水を防止する。結果として、エアロゾル生成装置の誤作動または故障が防止されうる。
【0137】
図8Bを参照すれば、浸水検出モジュール831ないし833は、コネクティングポート840の縁部に配置されうる。但し、浸水検出モジュール831ないし833の数と配置とが、それに限定されるものではない。浸水検出モジュール831ないし833がコネクティングポート840の縁部に配置されることで、外部からコネクティングポート840を介して流入される液体による浸水も防止することができる。
【0138】
図8Cを参照すれば、エアロゾル生成装置870において浸水検出モジュール851ないし853は、ヒータ860の隠蔽部分の縁部に配置されうる。ヒータ860の縁部に配置された浸水検出モジュール851ないし853が液体と接触することで、浸水検出モジュール851ないし853が電気的に短絡されれば、制御回路130は、浸水検出モジュール851ないし853からの浸水信号に基づいて浸水が発生したと決定する。その場合、制御回路130は、ヒータを加熱させて温度を高め、これにより、ヒータ860の縁部に配置された浸水検出モジュール851ないし853に浸透された液体は、気化されうる。したがって、エアロゾル生成装置870は、自体的に浸水問題を解決することができる。
【0139】
また、エアロゾル生成装置の内部に含まれうる素子820の縁部に配置される浸水検出モジュールの個数、コネクティングポート840の縁部に配置される浸水検出モジュールの個数及びヒータ860の隠蔽部分の縁部に配置される浸水検出モジュールの個数には、制限がない。例えば、たとえ図8Aないし図8Cには、図示されていないにしても、素子820の側面、コネクティングポート840の側面及びヒータ860の側面それぞれには、2個以上の浸水検出モジュールが配置されうる。
【0140】
図9Aないし図9Eは、例示的な実施例による浸水検出モジュールの形状を示す図面である。
【0141】
図4の浸水検出モジュール400は、多様な形状を有し、形状に制限はない。例えば、浸水検出モジュール400は、図9Aないし図9Eに図示されたような形状を有する。図9Aないし図9Eを参照すれば、浸水検出モジュール400は、四角形、円形、棒形、折り曲げられた形状、湾曲された形状などの形状を有する。但し、それらに制限されず、浸水検出モジュール400が様々な形状を有するということは、本実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0142】
また、浸水検出モジュール400は、図9Aないし図9Eにそれぞれ図示された2個の極以外に追加極を含みうる。
【0143】
図10は、例示的な実施例による多様な形状を有する浸水検出モジュールが制御回路が実装された基板上に配置された例を示す図面である。
【0144】
図10を参照すれば、浸水検出モジュール1051ないし1054は、制御回路1030の縁部と対応する形状を有し、浸水検出モジュール1051ないし1054は、基板1000上で制御回路1030の縁部に配置されうる。
【0145】
例えば、浸水検出モジュール1051は、制御回路1030の折り曲げられた縁部と周辺回路素子1011の形状及び位置を考慮した折り曲げられた形状を有し、浸水検出モジュール1051は、折り曲げられた形状と対応する位置に配置される。
【0146】
また、浸水検出モジュール1052は、制御回路1030の湾曲された縁部と周辺回路素子1012の形状及び位置を考慮した湾曲された形状を有し、浸水検出モジュール1052は、湾曲された形状と対応する位置に配置される。
【0147】
また、浸水検出モジュール1053は、制御回路1030の折り曲げられた縁部と周辺回路素子1013及び1014の形状及び位置を考慮した折り曲げられた形状を有し、浸水検出モジュール1053は、折り曲げられた形状と対応する位置に配置される。
【0148】
また、浸水検出モジュール1054は、制御回路1030の平らな縁部と周辺回路素子1011及び1014の形状及び位置を考慮した三角形を有し、浸水検出モジュール1054は、三角形と対応する位置に配置される。
【0149】
すなわち、浸水検出モジュール1051ないし1054は、基板1000上で制御回路1030の端の形状に対応するように製造され、彼に対応する位置に配置されうる。これにより、一実施例によるエアロゾル生成装置は、制御回路1030の形状、周辺回路素子1011及び1014の形状または位置などを考慮せず、同じ形状を有する浸水検出モジュールが配置される場合よりもさらに精巧で安全に浸水を防止することができる。
【0150】
図11は、例示的な実施例によるエアロゾル生成装置の動作方法を示すフローチャートである。
【0151】
図11を参照すれば、エアロゾル生成装置の動作方法は、図1に図示されたエアロゾル生成装置100において処理される段階を含む。
【0152】
S1110段階において、浸水検出モジュールは、エアロゾル生成装置100の外部から流入された液体またはエアロゾル生成装置100の内部から漏れた液体と接触されることにより、電気的に短絡(short)されるとき、浸水信号を生成する。浸水信号のサイズは、浸水された程度、浸水が発生した位置など多様な原因によっても異なる。
【0153】
S1130段階において、エアロゾル生成装置100に含まれた制御回路130は、浸水検出モジュール170から電気的短絡を示す浸水信号が受信されたか否かを判断する。例えば、制御回路130は、浸水検出モジュール170から受信された信号のサイズが既定のしきい値を超過する場合、受信された信号は、浸水信号であると判断する。
【0154】
S1150段階において、エアロゾル生成装置100に含まれた制御回路130は、浸水信号が受信されたと判断された場合、ヒータ120の加熱動作を制御する。例えば、制御回路130は、浸水検出モジュール170から浸水信号が受信されたと判断された場合、浸水お知らせ、加熱動作の制限、バッテリ110の電力供給遮断などが遂行されるように、エアロゾル生成装置100を制御することができる。
【0155】
図1の浸水検出モジュール170または制御回路130のように、図面においてブロックで表現される構成要素、要素、モジュールまたはユニット(この段落で総称して「構成要素」)のうち、少なくとも1つは、前述した例示的な実施例によってそれぞれの機能を行う多様な数のハードウェア、ソフトウェア及び/またはファームウェア構造として具現されうる。例えば、これら構成要素のうち、少なくとも1つは、メモリ、プロセッサ、論理回路、ルックアップテーブルのような1つ以上のマイクロプロセッサの制御を通じてそれぞれの機能を行うことができる直接回路構造または他の制御装置を使用することができる。また、これらの構成要素のうち、少なくとも1つは、モジュール、プログラムまたはコードの一部によって具体的に具現され、これは、特定論理機能を遂行するための1つ以上の実行可能な命令を含み、1つ以上のマイクロプロセッサまたは他の制御装置によって実行される。また、これら構成要素のうち、少なくとも1つは、それぞれの機能を遂行する中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサなどのプロセッサを含むか、それによって具現されうる。これらコンポーネントのうち、2以上は、1以上の単一コンポーネントによって結合され、単一コンポーネントは、結合された2以上のコンポーネントの全ての動作または機能を遂行する。また、これらコンポーネントのうち、少なくとも1つの機能のうち、一部は、他のコンポーネントによっても遂行される。
【0156】
上述した実施例についての説明は、一例示に過ぎず、当該技術分野で通常の知識を有する者であれば、それにより、多様な変形及び均等な他の実施例が可能であるという点を理解できるであろう。したがって、発明の真の保護範囲は、特許請求の範囲によって決定されねばならず、特許請求の範囲に記載された内容と同等な範囲にある全ての相違点は、特許請求の範囲によって決定される保護範囲に含まれると解釈されねばならない。
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
図6
図7
図8A
図8B
図8C
図9A
図9B
図9C
図9D
図9E
図10
図11