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  • 特許-GLP-1プロドラッグおよびその使用 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-07
(45)【発行日】2024-05-15
(54)【発明の名称】GLP-1プロドラッグおよびその使用
(51)【国際特許分類】
   C07K 14/575 20060101AFI20240508BHJP
   A61K 38/16 20060101ALI20240508BHJP
   A61K 47/54 20170101ALI20240508BHJP
   A61P 3/10 20060101ALI20240508BHJP
   A61P 3/04 20060101ALI20240508BHJP
   A61P 1/16 20060101ALI20240508BHJP
   A61P 9/00 20060101ALI20240508BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20240508BHJP
   A61P 13/12 20060101ALI20240508BHJP
【FI】
C07K14/575 ZNA
A61K38/16
A61K47/54
A61P3/10
A61P3/04
A61P1/16
A61P9/00
A61P25/00
A61P13/12
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2023514995
(86)(22)【出願日】2021-11-05
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-10
(86)【国際出願番号】 EP2021080747
(87)【国際公開番号】W WO2022096636
(87)【国際公開日】2022-05-12
【審査請求日】2023-03-03
(31)【優先権主張番号】20206198.2
(32)【優先日】2020-11-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(31)【優先権主張番号】21182351.3
(32)【優先日】2021-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】509091848
【氏名又は名称】ノヴォ ノルディスク アー/エス
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】イェスパー・エフ・ラウ
(72)【発明者】
【氏名】レナート・リッケ
(72)【発明者】
【氏名】バベシュ・プレムジー
(72)【発明者】
【氏名】セシリー・ミア・ヨルゲンセン
【審査官】林 康子
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-513544(JP,A)
【文献】特表2014-501712(JP,A)
【文献】国際公開第99/043706(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07K 14/575
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I:
A-Z(式I)
{式中、Zが、GLP-1ポリペプチドを含み、
Aが、以下の式II:
【化1】
[式中、Xが、以下の式III:
【化2】
(式中、p=1~5であり、
Yが、以下の式IV:
-A -A -A -A -(式IV)
(式中、A 、A 、およびA が、各々独立して、以下の化学式6、化学式7、化学式8、化学式9、化学式10、および化学式11:
化学式 6
【化3】
化学式 7
【化4】
化学式 8
【化5】
化学式 9
【化6】
化学式 10
【化7】
化学式 11
【化8】
から成る群から選択されるか、または存在せず、
が、前記化学式6および化学式7から成る群から選択され、
が、以下の化学式12および化学式13:
化学式 12
【化9】
(式中、n=12、14、16、または18である)
化学式 13
【化10】
(式中、m=9または10である)
から成る群から選択される)である)である]である}
を含む化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩、エステル、もしくはアミド。
【請求項2】
前記GLP-1ポリペプチドのN末端アミノ基が、アミド結合を介してAに連結している、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
前記GLP-1ポリペプチドのN末端残基が、Hisである、請求項1または2に記載の化合物。
【請求項4】
前記GLP-1ポリペプチドが、GLP-1(7-37)(配列番号1)と比較して、最大2個のアミノ酸変化を有する、GLP-1類似体である、請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項5】
Zが、セマグルチドである、請求項1~4のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項6】
前記残基A、A、A、A、Aが、アミド結合を介して相互連結されている、請求項1~5のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項7】
前記化合物が、プロドラッグであり、Zが、親薬剤であり、37℃およびpH7.4で、インビトロで決定された前記プロドラッグから薬剤への変換半減期が、少なくとも3.0日である、請求項1~のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項8】
前記化合物が、プロドラッグであり、Zが、親薬剤であり、ミニブタにおける前記プロドラッグの投与時に決定された、前記親薬剤の観察された終末相半減期が、80時間超である、請求項1~のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項9】
化学物質14、化学物質15、化学物質16、化学物質17、化学物質18、化学物質19、化学物質20、化学物質21、化学物質22、化学物質23、化学物質24、化学物質25、化学物質26、化学物質27、化学物質28、化学物質29、化学物質30、化学物質31、化学物質32、化学物質33、および化学物質34から成る群から選択される、請求項1~のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、エステル、もしくはアミド。
【請求項10】
求項1~のいずれか一項に記載の化合物を含む、医薬
【請求項11】
求項1~のいずれか一項に記載の化合物を含む、(i)糖尿病、(ii)肥満、(iii)非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)および非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、(iv)心血管疾患、(v)神経変性疾患、(vi)慢性腎臓疾患(CKD)、(vii)糖尿病性腎臓疾患(DKD)、(viii)末梢動脈疾患(PAD)、および/または(ix)心不全(HF)を治療するための医薬
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、DKP系プロドラッグおよびその治療的使用に関する。
【0002】
[配列表]
本出願は、電子形式の配列表とともに提出される。配列表の内容全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
プロドラッグ技術は、特定の投薬頻度に好適な特性を有する化合物を生成するために使用され得る。ジケトピペラジン(DKP)系プロドラッグは、以前に記載されている(例えば、[非特許文献1])。この技術は、2つのアミノ酸から成る部分が環化して6員環を形成し、それと同時に活性薬剤を放出する化学変換に基づく。
【0004】
[特許文献1]の主張は、ペプチドが、アミド結合連結を介したジペプチドの連結によって修飾されている、グルカゴンスーパーファミリーペプチドのプロドラッグ製剤を開示している。
【0005】
[特許文献2]の主張は、アミド結合を介して公知の薬剤と連結された非酵素的自己切断ジペプチド要素を開示している。
【0006】
[特許文献3]の主張は、ペプチドが、アミド結合連結を介したジペプチドの連結によって修飾されている、グルカゴンスーパーファミリーペプチドのプロドラッグ製剤を開示している。
【0007】
[特許文献4]の主張は、インスリン分泌性ペプチドのエステルプロドラッグを開示している。
【0008】
[特許文献5]の主張は、半減期が大幅に延長されたペプチド系プロドラッグを開示している。
【0009】
[特許文献6]の主張は、インスリンペプチドが、ジペプチドプロドラッグ要素のアミド結合連結によって修飾されている、インスリンおよびインスリン類似体のプロドラッグ製剤を開示している
【0010】
[特許文献7]の主張は、脂肪族アミン含有薬剤のジペプチド系プロドラッグを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【文献】国際公開第2010/071807号
【文献】国際公開第2010/080605号
【文献】国際公開第2011/163012号
【文献】国際公開第2013/127779号
【文献】国際公開第2014/152460号
【文献】国際公開第2016/049174号
【文献】国際公開第2011/089216号
【非特許文献】
【0012】
【文献】Arnab De,Richard D.DiMarchi,Investigation of the Feasibility of an Amide-based Prodrug Under Physiological Conditions,International Journal of Peptide Research and Therapeutics,2008,Vol 14,3,pp255-262
【発明の概要】
【0013】
GLP-1受容体作動薬は、慢性疾患の治療に広く使用されている。現在利用可能な経口GLP-1受容体作動薬は、1日1回投与する必要がある。1日1回よりも少ない頻度で投薬する治療レジメンは、患者の利便性の改善および患者のコンプライアンスの改善をもたらし得、その結果、1日1回よりも少ない頻度で投薬するのに好適な経口GLP-1受容体作動薬の開発は、利用可能な治療選択肢の有意な改善を構成するであろう。プロドラッグ技術を採用して、薬剤を特定の投薬レジメン、例えば、週1回の投薬に好適なものにする様式で、薬剤の特性を最適化することができる。本発明は、例えば、週1回の経口投与など、望ましい特性を有するプロドラッグに関する。
【0014】
第1の態様では、本発明は、式I:A-Z{式中、Zが、GLP-1ポリペプチドを含み、Aが、以下の式II:
【化1】
[式中、Xが、以下の式III:
【化2】
(式中、p=1~5であり、
Yが、遠位カルボン酸を有する親油性部分を含む)である]である}を含む化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、エステル、もしくはアミドに関する。
【0015】
第2の態様では、本発明は、医薬として使用するための本発明のプロドラッグに関する。1つの機能的態様では、本発明は、週1回の投薬に好適な変換半減期を有するプロドラッグを提供する。さらに、またはあるいは、別の機能的態様では、本発明は、週1回の投薬に好適な観察された終末相半減期を有するプロドラッグを提供する。さらに、またはあるいは、別の機能的態様では、本発明は、驚くほど高い経口バイオアベイラビリティを有するプロドラッグを提供する。本発明は、例示的な実施形態の開示から明らかになるであろうさらなる問題も解決し得る。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】ビーグル犬における経口投与後の試験化合物の用量正規化血漿濃度(対時間)プロファイル。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下において、ギリシャ文字は、それらの記号または対応する名称で表されてもよく、例えば、αがアルファであり、βがベータであり、εがイプシロンであり、γがガンマであり、ωがオメガであるといった具合である。また、μのギリシャ文字は「u」で表されてもよく、例えば、μlがulであり、μMがuMである。化学式または化学図中の記号*は、隣接する部分との結合点を示す。以下において、本明細書に別段の指示がない限り、単数形で提示される用語は複数の状況も含み、例えば、「化合物」について言及する場合、それが当該化合物の広範な定義内に含まれる全ての個々の変形物を包含することを理解されたい。
【0018】
本発明は、例えば、週1回の経口投与など、望ましい特性を有するプロドラッグに関する。第1の態様では、本発明は、式I:A-Z(式中、Zが、プロドラッグの変換時にAから放出される親薬剤である)を含むプロドラッグに関する。第2の態様では、本発明は、医薬として使用するための本発明のプロドラッグに関する。
【0019】
一般的な定義
本明細書で使用される「化合物」という用語は、分子実体を指し、したがって、「化合物」は、各化合物または化合物の群に対して定義される最小限の要素以外の異なる構造要素を有し得る。化合物という用語は、「構築物」という用語と互換的に使用される。「化合物」という用語は、本発明のプロドラッグを説明するために使用され得る。本発明の化合物は「化合物」と呼ばれ得、「化合物」という用語はまた、本明細書の薬学的に関連する形態を包含することを意味し、すなわち、本発明は、本明細書で定義される化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、アミド、もしくはエステルに関する。
【0020】
本明細書で使用される「ポリペプチド」または「ポリペプチド配列」という用語は、アミド(またはペプチド)結合を介して相互接続された一連の2つ以上のアミノ酸を含む化合物を指す。ポリペプチドという用語は、「ペプチド」という用語および「タンパク質」という用語と互換的に使用される。
【0021】
本明細書で使用される「類似体」という用語は、概して、配列に参照アミノ酸配列と比較して1つ以上のアミノ酸変化を有するポリペプチドを指す。当該アミノ酸変化は、アミノ酸付加、アミノ酸欠失、および/またはアミノ酸置換を含み得る。アミノ酸の置換、欠失、および/または付加は、「変異」とも呼ばれる場合がある。特定の実施形態では、類似体は、特定の変化を「含む」。他の特定の実施形態では、類似体は、特定の変化「から成る」または変化を「有する」。「含む(comprises)」または「含む(comprising)」という用語が、類似体におけるアミノ酸変化に関して使用される場合、当然のことながら、類似体は、その参照配列と比較して、さらなるアミノ酸変化を有し得る。「から成る」または「有する」という用語が、類似体におけるアミノ酸変化に関して使用される場合、当然のことながら、指定されたアミノ酸変異は、参照配列と比較して、類似体における唯一のアミノ酸変化である。
【0022】
「誘導体」という用語は、概して、1つ以上の置換基が、例えば、Lysのε-アミノ基との結合を介して、ポリペプチドのアミノ酸配列と共有結合している化学修飾ポリペプチドを指す。一実施形態では、本発明の化合物は、長期化特性を有する1つ以上の置換基がポリペプチドのアミノ酸配列と共有結合するように修飾されている誘導体を含む。
【0023】
本明細書で使用される「配列同一性」という用語は、2つのアミノ酸配列(例えば、ポリペプチド)がアライメントにおいて同じ位置に同じ残基を有する程度を指す。これは、単に「同一性」とも呼ばれる場合がある。配列同一性は、便利にパーセンテージで表され、すなわち、2つの配列間の100個のアラインされた位置のうち85個のアミノ酸が同一である場合、同一性の程度は85%である。本発明の目的のために、2つのアミノ酸配列間の配列同一性は、単純な手書きおよび目測、ならびに/またはNeedleman-Wunschアルゴリズムに基づく「アライン」などの標準的なタンパク質もしくはペプチドアライメントプログラムを使用することによって決定される。このアルゴリズムは、Needleman,S.B.and Wunsch,C.D.,(1970),Journal of Molecular Biology,48:443-453、およびMyers and W.Miller in“Optimal Alignments in Linear Space”CABIOS(computer applications in the biosciences)(1988)4:11-17によるアラインプログラムに記載されている。アライメントのために、デフォルトのスコアマトリックスBLOSUM62およびデフォルトの同一性マトリックスが使用されてもよく、ギャップにおける第1の残基に対するペナルティは-12、または好ましくは-10に設定されてもよく、ギャップにおける追加の残基に対するペナルティは-2、または好ましくは-0に設定されてもよい。
【0024】
アミノ酸
本明細書で使用される「アミノ酸」という用語は、任意のアミノ酸、すなわちタンパク質原性アミノ酸および非タンパク質原性アミノ酸の両方を指す。本明細書で使用される「タンパク質原性アミノ酸」という用語は、ヒトにおける遺伝子コードによってコードされる20個の標準アミノ酸を指す。本明細書で使用される「非タンパク質原性アミノ酸」という用語は、タンパク質原性アミノ酸とみなされない任意のアミノ酸を指す。一般に、アミノ酸残基は、例えば、ポリペプチド配列との関連で、本明細書で使用される場合、それらの完全な名称、それらの1文字コード、および/またはそれらの3文字コードによって特定され得る。これらの3つの方法は、完全に同等であり、互換的に使用される。以下において、光学異性体が記載されていない本発明のペプチドの各アミノ酸は、(別段の指定がない限り)L異性体を意味すると理解されるべきである。
【0025】
GLP-1ポリペプチド
本明細書で使用される「GLP-1ポリペプチド」という用語は、GLP-1受容体と結合することができる、および/またはGLP-1受容体を活性化することができるポリペプチドを指す。言い換えれば、GLP-1ポリペプチドは、GLP-1活性を有するポリペプチドである。言い換えれば、GLP-1ポリペプチドはGLP-1受容体作動薬である。GLP-1ポリペプチドは、他のタイプの受容体と結合し得る、および/または受容体を活性化し得る、すなわち、ポリペプチドがGLP-1受容体と結合する、および/または受容体を活性化する限り、それが関連し得る任意の他の受容体相互作用に関係なく、GLP-1ポリペプチドとしてみなされる。GLP-1受容体相互作用に関与するアミノ酸残基に加えて、GLP-1ポリペプチドは、GLP-1受容体相互作用に関与しないさらなるアミノ酸残基を含み得る。
【0026】
本明細書で使用される「GLP-1受容体作動薬」という用語は、GLP-1受容体と結合することができる、および/またはGLP-1受容体を活性化することができる化合物を指す。GLP-1受容体作動薬は「GLP-1活性」を有すると言われている。GLP-1受容体作動薬は、任意のタイプの分子足場、例えば、低分子、ポリペプチド、および抗体、またはそれらの任意の組み合わせに基づくことができる。GLP-1受容体作動薬は、GLP-1受容体を活性化することができる1つ以上の部分を含み得る。
【0027】
本明細書で使用される「GLP-1類似体」という用語は、ヒトグルカゴン様ペプチド-1(GLP-1(7-37))の類似体(またはバリアント)を指す。ヒトGLP-1(7-37)のアミノ酸配列は、配列番号1として配列表に含まれる。GLP-1類似体のアミノ酸配列は、GLP-1(7-37)と比較して、1つ以上のアミノ酸変化を有する。当該アミノ酸変化は、アミノ酸付加、アミノ酸欠失、および/またはアミノ酸置換を含み得る。セマグルチドのアミノ酸配列は、GLP-1類似体の非限定的な例である。
【0028】
本明細書で使用される「GLP-1誘導体」という用語は、1つ以上の置換基が、GLP-1ポリペプチドと共有結合されている、化学的に修飾されたGLP-1ポリペプチドを指す。例えば、GLP-1誘導体は、1つ以上の置換基が共有結合している、GLP-1類似体である。GLP-1誘導体の非限定的な例は、セマグルチドである。
【0029】
一実施形態では、本発明の化合物は、GLP-1ポリペプチドを含む。一実施形態では、GLP-1ポリペプチドは、セマグルチドのアミノ酸配列である。一実施形態では、本発明の化合物は、GLP-1ポリペプチドを含み、GLP-1ポリペプチドは、GLP-1類似体であり、GLP-1類似体は、GLP-1(7-37)(配列番号1)と比較して、最大3個のアミノ酸変化を有する。一実施形態では、本発明の化合物は、GLP-1ポリペプチドを含み、GLP-1ポリペプチドは、GLP-1類似体であり、GLP-1類似体は、GLP-1(7-37)(配列番号1)と比較して、最大2個のアミノ酸変化を有する。一実施形態では、本発明の化合物は、GLP-1誘導体を含む。一実施形態では、GLP-1ポリペプチドは、セマグルチドである。
【0030】
置換基
本明細書で使用される「置換基」という用語は、例えば、GLP-1ポリペプチドまたはGLP-1ポリペプチドのジペプチド伸長部、例えば、本発明の化合物に存在するジペプチド伸長部と結合し、したがってDKP部分の一部を形成する、ポリペプチドと共有結合する部分を指す。置換基がポリペプチドまたはジペプチドと結合する場合、このポリペプチドまたはジペプチドは「置換」と言われる。置換基がポリペプチドまたはアミノ酸残基と共有結合する場合、当該ポリペプチドまたはアミノ酸は置換基を「担持する」と言われる。置換基は、一連の個別に定義された部分を含み得、これらの部分は「置換要素」と呼ばれ得る。
【0031】
置換基は、アルブミンと非共有結合を形成することができ、それにより、血流中での化合物の循環が促進され、したがって、融合化合物とアルブミンとの凝集体が化合物の遊離形態を放出するために緩徐にしか崩壊しないため、化合物が血流中に存在する時間を長期化する効果を有し得、したがって、置換基が、全体として、「アルブミン結合部分」とも呼ばれ得、置換基が「長期化効果」を有すると言われ得る。置換基は、アルブミン結合、ひいては長期化に特に関連する部分を含み得、この部分は「プロトラクター」または「長期化部分」と呼ばれ得る。置換基は、遠位カルボン酸を有する親油性部分であり得る。
【0032】
置換基は、長期化部分とポリペプチドへの結合点との間の部分を含み得、この部分は「リンカー」と呼ばれ得る。リンカーは、いくつかの「リンカー要素」を含み得る。リンカー要素は、それらが分子の全体的な特性を改善するように、例えば、それらが経口バイオアベイラビリティ、変換半減期、または長期化効果を改善し、したがって、化合物の経口投与時の全体的な曝露プロファイルを改善するように選択され得る。
【0033】
長期化部分およびリンカーを記載するために使用される命名法は、当技術分野では通常通りであり、例えば、*-CO-*はカルボニルを指し、-CH2-はメチレンを指し、-COOHはカルボン酸を指す。置換基要素の非限定的な例が表1に列挙される。
【表1】
【0034】
本明細書で使用される「親油性部分」という用語は、合計で6個超~30個未満の炭素原子、好ましくは6個超~20個未満の炭素原子を有する脂肪族および/または環状炭化水素部分を含む部分を指す。親油性部分に関連して本明細書で使用される「遠位カルボン酸」という用語は、隣接する部分との親油性部分の結合点に対して親油性部分の最も遠い(末端)点に結合しているカルボン酸を指し、例えば、本発明の化合物では、遠位カルボン酸を有する親油性部分(例えば、化学式12および化学式13)は長期化部分であり、カルボン酸は、隣接するリンカー要素との親油性部分の結合点に対して親油性部分の最も遠い(末端)点に結合している(例えば、化学式6、化学式7)。遠位カルボン酸を有する親油性部分の非限定的な例は、化学式12および化学式13である。
【0035】
一実施形態では、本発明の化合物は、置換基を含む。一実施形態では、置換基は、遠位カルボン酸を有する親油性部分を含む。一実施形態では、遠位カルボン酸を有する親油性部分は、化学式12および化学式13から成る群から選択される。一実施形態では、置換基は、化学式6および化学式7から成る群から選択される部分を含む。一実施形態では、置換基は、以下の式IV:A-A-A-A-A-(式IV)(式中、A、A、およびAが、各々独立して、化学式6、化学式7、化学式8、化学式9、化学式10、および化学式11から成る群から選択されるか、または存在せず、Aが、化学式6および化学式7から成る群から選択され、Aが、化学式12および化学式13から成る群から選択される)である部分を含む。一実施形態では、残基A、A、A、A、Aは、アミド結合を介して相互連結される。
【0036】
プロドラッグ
本明細書で使用される「プロドラッグ」という用語は、インビボでの酵素的または非酵素的化学プロセスによる化学変換を受けて、親薬剤の放出をもたらす化合物を指す。本明細書で使用される「親薬剤」という用語は、プロドラッグの変換時にプロドラッグから放出される薬理学的に活性な化合物を指す。プロドラッグに関して本明細書で使用される「変換」という用語は、プロドラッグが酵素的または非酵素的様式で変換されて、親薬剤の放出をもたらすプロセスを指す。変換が起こる速度は、「変換半減期」によって定量化され得る。「変換半減期」は、変換の結果としてプロドラッグの濃度を半減させるのに必要な時間の長さである。「変換半減期」は、「プロドラッグから薬剤への変換半減期」または「プロドラッグから親薬剤への変換半減期」とも呼ばれる場合がある。
【0037】
インタクトなプロドラッグは、意図された薬理学的活性を有意な程度まで発揮せず、例えば、意図された薬理学的活性を対象とする治療レジメンと不適合なものにする程度まで発揮しない。親薬剤が放出されると、親薬剤からプロドラッグの意図される治療に関連する薬理学的活性が生じる。親薬剤がプロドラッグから放出される場合、それは、その「遊離形態」であると言われる。プロドラッグは、末端ジペプチド系アミド伸長の分子内環化時に所望の変換を達成することができ、その際に、伸長が親薬剤から切断されて、親薬剤のその遊離形態での放出がもたらされる。かかる分子内環化は、例えば、ジケトピペラジン(DKP)形成を介して、生理学的条件下で酵素非依存性プロセスとして起こり得る。DKP形成を介して変換されるプロドラッグでは、変換時に親薬剤が放出される部分は、「DKP部分」と呼ばれる。本発明のプロドラッグは、DKP部分のジペプチド部分と親薬剤の脂肪族アミン基との間に一時的なアミド結合を有し得る。変換半減期は、DKP部分の構造的性質に影響され得る。例えば、望ましい変換半減期は、本出願で例示されたDKP部分のジペプチドを使用することによって得ることができる。変換半減期は、DKP部分が連結している親薬剤の脂肪族アミノ酸の構造的性質によって影響され得る。例えば、望ましい変換半減期は、本出願で例示される親薬剤のN末端アミノ酸残基を使用することによって得ることができる。DKP部分は、親薬剤と結合したジペプチド系伸長であり得る。DKP部分は、ジペプチド以外の構造要素、例えば、ジペプチドと共有結合した置換基をさらに含み得る。DKP部分は、不活性であってもよく、または薬理学的活性に関連してもよい。本発明のプロドラッグの変換は、主に非酵素的様式で生じる。本発明の一態様では、本発明のプロドラッグは、DKP部分を含む。
【0038】
親薬剤としてDKP部分およびセマグルチドを含む本発明の化合物に使用される命名法の例を以下に提供する:Gly-Nα-4-[[(4S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブタノイル]アミノ]ブチル-Gly-セマグルチド。
【0039】
この化合物では、DKP部分は、アミド結合を介して相互接続された、第1のGly残基および第2のGly残基を含む。部分「4-[[(4S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブタノイル]アミノ]ブチル」は、第2のGly残基の窒素原子と共有結合している。第2のGly残基のカルボキシル基は、アミド結合を介してセマグルチドのアミノ酸配列のN末端アミノ基と共有結合している。化合物の完全な構造が以下に示される。
【化3】
【0040】
一実施形態において、本発明の化合物は、プロドラッグ、またはその薬学的に許容可能な塩、エステル、もしくはアミドである。一実施形態では、本発明のプロドラッグは、以下の式I:A-Zである。本発明の一実施形態では、Zは、親薬剤である。本発明の一実施形態では、Aは、DKP部分である。本発明の一実施形態では、Zは、GLP-1ポリペプチドを含む。本発明の一実施形態では、Aは、以下の式II:
【化4】
[Xが、以下の式III:
【化5】
(式中、p=1~5である)である]である。
【0041】
本発明の一実施形態では、Yは、末端カルボン酸を有する親油性部分を含む。本発明の一実施形態では、GLP-1ポリペプチドのN末端アミノ基は、アミド結合を介してAと連結される。本発明の一実施形態では、GLP-1ポリペプチドのN末端残基は、Hisである。本発明の一実施形態では、GLP-1ポリペプチドは、GLP-1類似体である。本発明の一実施形態では、GLP-1類似体は、GLP-1(7-37)(配列番号1)と比較して、最大3個のアミノ酸変化を有する。本発明の一実施形態では、GLP-1類似体は、GLP-1(7-37)(配列番号1)と比較して、最大2個のアミノ酸変化を有する。本発明の一実施形態では、Zは、GLP-1誘導体である。本発明の一実施形態では、Zは、セマグルチドである。本発明の一実施形態では、Xは、置換基である。本発明の一実施形態では、Xは、長期化効果を有する。本発明の一実施形態では、Yは、置換基である。本発明の一実施形態では、Yは、長期化効果を有する。
【0042】
一実施形態では、本発明の化合物は、化学物質14、化学物質15、化学物質16、化学物質17、化学物質18、化学物質19、化学物質20、化学物質21、化学物質22、化学物質23、化学物質24、化学物質25、化学物質26、化学物質27、化学物質28、化学物質29、化学物質30、化学物質31、化学物質32、化学物質33、および化学物質34から成る群から選択されるか、またはその薬学的に許容可能な塩、エステル、もしくはアミドである。一実施形態では、本発明の化合物は、化学物質14、またはその薬学的に可能な塩、エステル、もしくはアミドである。一実施形態では、本発明の化合物は、化学物質15、またはその薬学的に可能な塩、エステル、もしくはアミドである。一実施形態では、本発明の化合物は、化学物質16、またはその薬学的に可能な塩、エステル、もしくはアミドである。一実施形態では、本発明の化合物は、化学物質17、またはその薬学的に可能な塩、エステル、もしくはアミドである。一実施形態では、本発明の化合物は、化学物質18、またはその薬学的に可能な塩、エステル、もしくはアミドである。一実施形態では、本発明の化合物は、化学物質19、またはその薬学的に可能な塩、エステル、もしくはアミドである。一実施形態では、本発明の化合物は、化学物質20、またはその薬学的に可能な塩、エステル、もしくはアミドである。一実施形態では、本発明の化合物は、化学物質21、またはその薬学的に可能な塩、エステル、もしくはアミドである。一実施形態では、本発明の化合物は、化学物質22、またはその薬学的に可能な塩、エステル、もしくはアミドである。一実施形態では、本発明の化合物は、化学物質23、またはその薬学的に可能な塩、エステル、もしくはアミドである。一実施形態では、本発明の化合物は、化学物質24、またはその薬学的に可能な塩、エステル、もしくはアミドである。一実施形態では、本発明の化合物は、化学物質25、またはその薬学的に可能な塩、エステル、もしくはアミドである。一実施形態では、本発明の化合物は、化学物質26、またはその薬学的に可能な塩、エステル、もしくはアミドである。一実施形態では、本発明の化合物は、化学物質27、またはその薬学的に可能な塩、エステル、もしくはアミドである。一実施形態では、本発明の化合物は、化学物質28、またはその薬学的に可能な塩、エステル、もしくはアミドである。一実施形態では、本発明の化合物は、化学物質29、またはその薬学的に可能な塩、エステル、もしくはアミドである。一実施形態では、本発明の化合物は、化学物質30、またはその薬学的に可能な塩、エステル、もしくはアミドである。一実施形態では、本発明の化合物は、化学物質31、またはその薬学的に可能な塩、エステル、もしくはアミドである。一実施形態では、本発明の化合物は、化学物質32、またはその薬学的に可能な塩、エステル、もしくはアミドである。一実施形態では、本発明の化合物は、化学物質33、またはその薬学的に可能な塩、エステル、もしくはアミドである。一実施形態では、本発明の化合物は、化学物質34、またはその薬学的に可能な塩、エステル、もしくはアミドである。
【0043】
セマグルチド
セマグルチドは、GLP-1誘導体である。ヒトGLP-1(7-37)と比較して、セマグルチドは、8位にAib、34位にArg、および26位にLysの側鎖と共有結合した置換基を有する。セマグルチドのアミノ酸配列は、「[Aib8,Arg34]-GLP-1-(7-37)-ペプチド」として配列表に含まれ、本明細書ではそのように記載され得る。セマグルチドのアミノ酸配列は、GLP-1ポリペプチドである。セマグルチドのアミノ酸配列は、ヒトGLP-1(7-37)と比較して、2つのアミノ酸変化を有するGLP-1類似体である。セマグルチドのアミノ酸配列は、配列番号2として配列表に含まれる。
【0044】
セマグルチドの化学名は、N-ε26-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Arg34]GLP-1-(7-37)である。
【0045】
セマグルチドは以下の構造を有する。
【化6】
【0046】
セマグルチドの開発は、Lau et al:“Discovery of the Once-Weekly Glucagon-Like Peptide-1(GLP-1)Analogue Semaglutide”,Journal of Medicinal Chemistry,vol.58,no.18(2015),p.7370-7380に記載される。セマグルチドは、2型糖尿病の治療にはOzempic(登録商標)およびRybelsus(登録商標)として、ならびに慢性的な体重管理の治療にはWegovy(登録商標)として市販されている。セマグルチドは、WO2006/097537に記載されるものなど、当業者に公知の方法を使用して調製され得る。
【0047】
セマグルチドは、ヒトにおいて約1週間の終末相半減期を有する。セマグルチドは、2型糖尿病を有する成人のための注射用処方薬であるOzempic(登録商標)の活性薬剤であり、食事および運動とともに血糖を改善することができる。Ozempic(登録商標)の投薬頻度は、週1回である。セマグルチドはまた、2型糖尿病を有する成人のための経口処方薬であるRybelsus(登録商標)の活性薬剤であり、食事および運動とともに血糖を改善することができる。Rybelsus(登録商標)は、1日1回、錠剤で経口的に投与される。1日1回の経口投薬に代わる週1回の経口投薬による治療レジメンは、改善された患者の利便性および患者のコンプライアンスをもたらし得る。セマグルチドの特性は、週1回の経口投薬には最適ではない。セマグルチドは、それが体内に吸収されると好適な速度でセマグルチドに変換される好適なプロドラッグとして投与される場合、週1回の経口投薬に適合性となり得る。そのようなセマグルチドプロドラッグを設計することは、利用可能な治療選択肢の大幅な改善を構成するであろう。一実施形態では、本発明のプロドラッグの親薬剤は、セマグルチドである。
【0048】
機能特性
薬理学的に活性な化合物の治療的使用は、例えば、薬物動態特性がその化合物の投与後に所望の曝露に到達するのに好適ではないため、好適ではない薬物動態特性によって妨げられ得る。プロドラッグ技術を使用して、薬物動態特性を改善する、例えば、週1回の経口投薬に好適なものにすることができる。プロドラッグの投与後の親薬剤の曝露レベルは、プロドラッグから薬剤への変換半減期に依存し、したがって、好適な変換半減期を得ることにより、化合物が特定の投薬レジメン(例えば、週1回の投与)に好適なものになり得る。プロドラッグの投与後の親薬剤の曝露レベルは、親薬剤の観察された終末相半減期に依存し、したがって、好適な終末相半減期を得ることにより、化合物が特定の投薬レジメン(例えば、週1回の投与)に好適なものになり得る。経口投与されるプロドラッグの好適性は、消化管での吸収後に全身循環に到達するそれらの能力に依存し、したがって、好適な経口バイオアベイラビリティを得ることにより、化合物が経口投与(例えば、週1回の経口投与)に好適なものになり得る。
【0049】
第1の機能的態様によれば、本発明の化合物は、例えば、ヒトにおける週1回の投与に好適な、望ましい変換半減期を有する。第2の機能的態様によれば、本発明の化合物は、例えば、ヒトにおける週1回の投与に好適な、親薬剤の望ましい観察された終末相半減期と関連する。第3の機能的態様によれば、本発明の化合物は、例えば、ヒトにおける経口投与に好適な、望ましい経口バイオアベイラビリティを有する。
【0050】
変換半減期
プロドラッグから薬剤への変換が起こる速度は、変換半減期によって定量化され得る。本明細書で使用される「変換半減期」という用語は、変換の結果としてプロドラッグの濃度を半減させるのに必要な時間の長さを指す。ヒトにおける週1回の経口投与を意図したプロドラッグの望ましい変換半減期は、pH7.4および37℃で測定された場合、3.0~21日であり得る。
【0051】
プロドラッグは、末端ジペプチド系アミド伸長の分子内環化時に所望の変換を達成することができ、その際に、伸長が親薬剤から切断されて、親薬剤のその遊離形態での放出がもたらされる。かかる分子内環化は、例えば、ジケトピペラジン(DKP)形成を介して、生理学的条件下で酵素非依存性プロセスとして起こり得る。DKP形成を介して変換されるプロドラッグでは、変換時に親薬剤が放出される部分は、DKP部分と呼ばれる。変換半減期は、とりわけ、DKP部分の性質に依存し、したがって、例えば、DKP部分の分子設計を用いて、変換半減期を改善して(例えば、それを週1回の経口投与に好適なものにして)、プロドラッグの特性をある特定の投薬レジメン(例えば、週1回の経口投与)に好適なものにすることができる。
【0052】
変換半減期は、インビトロ、例えば、pH7.4および37℃で測定され得る。プロドラッグから薬剤への変換半減期は、変換半減期を測定するための一般的な方法に記載されているように測定することができる。一実施形態では、本発明の化合物は、プロドラッグである。本発明の一実施形態では、プロドラッグは、インビトロで、pH7.4および37℃で測定した場合、少なくとも3.0日、好ましくは少なくとも3.5日のプロドラッグから親薬剤への変換半減期を有する。本発明の一実施形態では、プロドラッグは、インビトロで、pH7.4および37℃で測定した場合、3.0~21日、好ましくは3.5~21日、最も好ましくは3.5~14日のプロドラッグから親薬剤への変換半減期を有する。
【0053】
観察された終末相半減期
多くの薬剤は、最初に急な勾配をたどり、その後に浅い勾配をたどる二相性の血漿配置曲線を呈する。浅い勾配をたどる相は、「終末相」と呼ばれ得る。本明細書で使用される「終末相半減期」という用語は、化合物の血漿濃度が終末相中に半減するのに必要な時間を指す。遊離形態で投与された場合の薬剤の終末相半減期は、プロドラッグとして投与された場合、遊離形態での薬剤の連続放出がインビボでのプロドラッグの変換時に起こるため、プロドラッグとして投与された場合の薬剤の半減期とは異なる。したがって、プロドラッグは、薬剤がゆっくりと放出されるデポーとして作用する。プロドラッグとして投与される場合、親薬剤の終末相半減期は、「観察された終末相半減期」とも呼ばれる場合がある。プロドラッグに関して使用される場合、「観察された終末相半減期」という用語は、プロドラッグの変換時に放出される親薬剤の観察された終末相半減期を指すことを理解されたい。
【0054】
ヒトにおける週1回の経口投与に好適な観察された終末相半減期は、ミニブタで決定された場合、80時間超、または好ましくは90時間超、または最も好ましくは99時間超であり得る。ヒトにおける週1回の経口投与に好適な観察された終末相半減期は、ミニブタで決定された場合、250時間未満、または好ましくは180時間未満であり得る。ヒトにおける週1回の経口投与に好適な観察された終末相半減期は、ミニブタで決定された場合、90~250時間の範囲であり得、または好ましくは99~180時間の範囲であり得る。
【0055】
観察された終末相半減期は、ミニブタで決定され得る。観察された終末相半減期は、終末相半減期を測定するための一般的な方法に記載されているように測定することができる。本発明の一実施形態では、本発明のプロドラッグの観察された終末相半減期は、ミニブタで決定された場合、80時間超である。本発明の一実施形態では、本発明のプロドラッグの観察された終末相半減期は、ミニブタで決定された場合、90時間超である。本発明の一実施形態では、本発明のプロドラッグの観察された終末相半減期は、ミニブタで決定された場合、99時間超である。本発明の一実施形態では、本発明のプロドラッグの観察された終末相半減期は、ミニブタで決定された場合、180時間未満である。本発明の一実施形態では、本発明のプロドラッグの観察された終末相半減期は、ミニブタで決定された場合、90~150時間である。本発明の一実施形態では、本発明のプロドラッグの観察された終末相半減期は、ミニブタで決定された場合、99~120時間である。
【0056】
経口バイオアベイラビリティ
薬理学的に活性な化合物による経口治療は、バイオアベイラビリティが乏しいため、妨げられる場合がある。「バイオアベイラビリティ」という用語は、投与後に全身循環に到達する化合物の能力を指し、投与時に全身循環に到達する化合物投薬量の分率度(fractional extent)として定量化され得る。経口投与用の薬剤の経口吸収性が高い(すなわち、経口投与後に消化管からの吸収性が高い)ことが望ましく、これは、高い吸収性が、薬剤の意図される全身濃度に到達するのに必要な投薬量を減少させ、したがって、例えば、錠剤サイズを小さくし、製造コストを削減することができるためである。
【0057】
本明細書で使用される「経口バイオアベイラビリティ」という用語は、経口投与後に全身循環に到達する化合物の能力を指す。経口バイオアベイラビリティは、化合物が経口投与後に消化管に吸収される程度を反映する。言い換えれば、高い経口バイオアベイラビリティは、高い経口吸収性に関連する。薬剤の高い経口バイオアベイラビリティは、経口投与後の高い薬剤曝露に関連する。経口バイオアベイラビリティは、WO2019/149880に記載されるようにビーグル犬において吸収促進剤ナトリウムN-(8-[2-ヒドロキシベンゾイル]アミノ)カプリレート(SNAC)との共製剤で測定され得る。
【0058】
経口バイオアベイラビリティは、経口バイオアベイラビリティを測定するための一般的な方法に記載されるように測定され得る。一実施形態では、本発明の化合物は、高い経口バイオアベイラビリティを有する。一実施形態では、本発明の化合物は、セマグルチドと同様の経口バイオアベイラビリティを有する。一実施形態では、本発明の化合物は、セマグルチドのバイオアベイラビリティに劣らない経口バイオアベイラビリティを有する。一実施形態では、本発明の化合物は、少なくともセマグルチドと同程度に高い経口バイオアベイラビリティを有する。一実施形態では、本発明の化合物は、ヒトにおける週1回の経口投薬に好適な経口バイオアベイラビリティを有する。一実施形態では、本発明の化合物は、ビーグル犬において決定され、かつCmax/用量[kg/L]として測定される経口バイオアベイラビリティを有する。一実施形態では、本発明の化合物は、ビーグル犬においてCmax/用量[kg/L]として測定される経口バイオアベイラビリティを有し、Cmax/用量[kg/L]は、0.10超であり、好ましくは>0.15超であり、最も好ましくは0.20超である。一実施形態では、本発明の化合物は、ビーグル犬において決定され、かつAUC/用量[kg*時間/L]として測定される経口バイオアベイラビリティを有する。一実施形態では、本発明の化合物は、ビーグル犬において決定され、かつAUC/用量[kg * 時間/L]として測定される経口バイオアベイラビリティを有し、AUC/用量[kg * 時間/L]は、2.0超であり、好ましくは5.0超であり、最も好ましくは10.0超である。
【0059】
GLP-1活性
本明細書で使用される「GLP-1活性」という用語は、GLP-1受容体を活性化する化合物の能力を指す。したがって、GLP-1活性は、「GLP-1効力」とも呼ばれる場合がある。GLP-1活性は、インビトロ効力、すなわち機能的GLP-1受容体アッセイにおける性能、より詳細には、クローン化ヒトGLP-1受容体を発現する細胞株におけるcAMP形成を刺激する能力として測定され得る。GLP-1活性は、EC50値として表すことができる。GLP-1受容体と結合する化合物の能力も、GLP-1活性の尺度として使用することができる。この場合、GLP-1活性は「GLP-1受容体親和性」と呼ぶことができ、活性はIC50値として表すことができる。GLP-1活性を調査する方法は当技術分野で周知であり、例えば、WO2011/073328、WO2011/080102、およびWO2012/062803に記載される。
【0060】
薬学的効能/医学的使用
本発明はまた、医薬として使用するための本発明の化合物に関する。本明細書で使用される「治療」という用語は、それを必要とする任意のヒト対象者の医学的治療を指す。治療は、予防的(preventive)、予防的(prophylactic)、緩和的、対症的、および/または治癒的であり得る。当該治療のタイミングおよび目的は、対象者の健康状態に従って、個体によって異なり得る。
【0061】
一実施形態では、本発明の化合物は、(i)糖尿病、(ii)肥満、(iii)非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)および非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、(iv)心血管疾患、(v)神経変性疾患、(vi)慢性腎臓疾患(CKD)、(vii)糖尿病性腎臓疾患(DKD)、(viii)末梢動脈疾患(PAD)、および/または(ix)心不全(HF)の治療および/または予防のために使用され得る。
【0062】
一実施形態では、本発明は、(i)、(ii)、(iii)、(iv)、(v)、(vi)、(vii)、(viii)、および(ix)のうちの1つ以上を治療する方法に関し、それを必要とする患者に有効量の本発明の化合物を、任意に1つ以上の追加の治療活性化合物と組み合わせて投与することを含む。
【0063】
一実施形態では、本発明の化合物は、あらゆる形態の糖尿病、例えば、高血糖、2型糖尿病、耐糖能障害、1型糖尿病、インスリン非依存性糖尿病、MODY(若年発症成人型糖尿病)、および妊娠糖尿病の治療および/もしくは予防、またはHbA1Cの低減が治療目標である疾患のために使用される。一実施形態では、化合物は、心血管疾患、例えば、X症候群、アテローム性動脈硬化症、心筋梗塞、冠動脈疾患、再灌流障害、脳卒中、脳虚血、早期心疾患もしくは早期心血管疾患、左心室肥大、冠動脈疾患、高血圧、本態性高血圧、急性高血圧緊急事態、心筋症、心機能不全、運動不耐性、急性および/もしくは慢性心不全、不整脈(arrhythmia)、不整脈(cardiac dysrhythmia)、失神(syncopy)、狭心症、心臓バイパスおよび/もしくはステント再閉塞、間欠性跛行(閉塞性アテローム性動脈硬化症)、拡張機能障害、および/もしくは収縮機能障害;ならびに/または血圧の低減、例えば、収縮期血圧の低減の治療のために使用することができる。一実施形態では、化合物は、以下の臨床転帰のうちの1つ以上が治療目標である、脂質異常症および/または疾患の治療のために使用される:総血清脂質の低下;HDLの増加;スモールデンスLDLの低下;VLDLの低下;トリグリセリドの低下;コレステロールの低下;ヒトにおけるリポタンパク質a(Lp(a))の血漿レベルの低下;アポリポタンパク質A(apo(A))の生成の阻害。一実施形態では、化合物は、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)および非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の治療に使用することができる。一実施形態では、本発明の化合物は、あらゆる形態のHF、例えば、低減した駆出率を伴う心不全(HFrEF)、中程度の駆出率を伴う心不全(HFmrEF)、および/もしくは保持された駆出率を伴う心不全(HFpEF)の治療ならびに/または予防のために使用される。
【0064】
一実施形態では、本発明の化合物は、以下の臨床転帰のうちの1つ以上が治療目標である肥満および/または摂食障害の治療のために使用される:食物摂取量の減少、エネルギー消費の増加、体重の減少、食欲の抑制、満腹感の誘導。一実施形態では、化合物は、神経変性疾患の治療に使用される。
【0065】
本発明の化合物による治療は、例えば、心血管治療薬、抗糖尿病薬、および/または抗肥満薬から選択される、1つ以上の追加の薬理学的に活性な物質と組み合わせることもできる。これらの薬理学的に活性な物質の例は、変力物質、βアドレナリン受容体遮断剤、HMG-CoAレダクターゼ阻害剤、アンギオテンシンII受容体拮抗剤、アンギオテンシン変換酵素阻害剤、カルシウムチャネル遮断剤、エンドセリン拮抗剤、レニン阻害剤、利尿剤、アルドステロン受容体遮断剤、エンドセリン受容体遮断剤、アルドステロン合成酵素阻害剤、CETP阻害剤、リラキシン、PCSK9阻害剤、BNPおよびNEP阻害剤、GLP-1類似体、インスリン、スルホニル尿素、ビグアニド、メグリチニド、グルコシダーゼ阻害剤、グルカゴン拮抗剤、DPP-IV阻害剤、SGLT2阻害剤である。本発明の化合物による治療は、心臓外科手術と組み合わせることもできる。
【0066】
医薬組成物
本発明はまた、本発明の化合物を含む医薬組成物(医薬製剤とも呼ばれる)にも関する。一実施形態では、化合物を含む医薬組成物は、少なくとも1つの薬学的に許容可能な賦形剤を含む。
【0067】
化合物またはその薬学的に許容可能な塩、アミド、もしくはエステル、および薬学的に許容可能な賦形剤を含む医薬組成物は、当該技術分野で公知のように調製され得る。
【0068】
「賦形剤」という用語は、活性治療成分以外の任意の成分を広範に指す。賦形剤は、不活性(inert)物質、不活性(inactive)物質、および/または医学的に活性でない物質であり得る。賦形剤は、例えば、担体、ビヒクル、希釈剤、錠剤補助剤として、ならびに/または活性物質の投与および/もしくは吸収を改善するために、様々な目的を果たすことができる。様々な賦形剤を含む薬学的に活性な成分の製剤は、当該技術分野において公知であり、例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy(例えば、第19版(1995年)および任意のそれ以降の版)を参照されたい。医薬組成物の追加の任意の成分には、例えば、湿潤剤、乳化剤、抗酸化剤、増量剤、金属イオン、油性賦形剤、タンパク質が含まれる。賦形剤の非限定的な例は、溶媒、希釈剤、緩衝剤、防腐剤、等張化剤、キレート剤、界面活性剤、および安定剤である。
【0069】
化合物を含む医薬組成物は、いくつかの剤形、例えば、溶液、懸濁液、錠剤、およびカプセル剤であり得る。化合物を含む医薬組成物は、それを必要とする患者に、局所部位、例えば、皮膚または粘膜部位、吸収を迂回する部位、例えば、動脈内、静脈内、心臓内、および吸収に関与する部位、例えば、皮膚内、皮膚下、筋肉内、経口、または腹部内などのいくつかの部位で投与され得る。投与される用量は、0.1ug/kg~100mg/kgの本発明の化合物を含み得る。
【0070】
好ましい実施形態では、本発明の化合物を含む医薬組成物は、化合物について示されたのと同じ薬学的効能のために使用される。
【0071】
製造工程
本発明の化合物(またはその断片)は、古典的なペプチド合成、例えば、t-BocもしくはFmoc化学または他の十分に確立された技術を使用する固相ペプチド合成によって調製することができ、例えば、Greene and Wuts,“Protective Groups in Organic Synthesis”,John Wiley&Sons,1999、Florencio Zaragoza Dorwald,“Organic Synthesis on solid Phase”,Wiley-VCH Verlag GmbH,2000、および“Fmoc Solid Phase Peptide Synthesis”,Edited by W.C.Chan and P.D.White,Oxford University Press,2000を参照されたい。さらに、または代替的に、化合物(またはその断片)は、全体または一部を組み換え法、すなわち、類似体をコードするDNA配列を含み、かつペプチドの発現を可能にする条件下で適切な栄養培地中でペプチドを発現することができる宿主細胞を培養することによって、生成され得る。これらのペプチドの発現に好適な宿主細胞の非限定的な例は、Escherichia coli、Saccharomyces cerevisiae、ならびに哺乳類BHKまたはCHO細胞株である。非コードアミノ酸を含む本発明のそれらの誘導体は、例えば、実験パートで記載されるように生成され得る。または、例えば、Hodgson et al:“The synthesis of peptides and proteins containing non-natural amino acids”,Chemical Society Reviews,vol.33,no.7(2004),p.422-430を参照されたい。
【0072】
本発明の誘導体を調製する方法の特定の例が、実験パートに含まれている。
【0073】
実施形態のリスト
1.式I:
A-Z(式I)
{式中、Zが、GLP-1ポリペプチドを含み、
Aが、以下の式II:
【化7】
[式中、Xが、以下の式III:
【化8】
(式中、p=1または3であり、
Yが、遠位カルボン酸を有する親油性部分を含む)である]である}を含む化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩、エステル、もしくはアミド。
2.GLP-1ポリペプチドのN末端アミノ基が、アミド結合を介してAと連結される、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
3.GLP-1ポリペプチドのN末端残基が、Hisである、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
4.Zが、GLP-1類似体を含む、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
5.Zが、GLP-1(7-37)(配列番号1)と比較して、最大3個のアミノ酸変化を有する、GLP-1類似体を含む、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
6.Zが、GLP-1(7-37)(配列番号1)と比較して、最大2個のアミノ酸変化を有する、GLP-1類似体を含む、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
7.Zが、GLP-1誘導体である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
8.Zが、セマグルチドである、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
9.Yが、化学式12および化学式13から成る群から選択される部分を含む、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
10.遠位カルボン酸を有する親油性部分が、化学式12および化学式13から成る群から選択される部分である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
11.Xが、置換基である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
12.Yが、置換基である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
13.Yが、長期化効果を有する、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
14.Yが、長期化部分である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
15.Yが、化学式12および化学式13から成る群から選択される部分を含む、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
16.Yが、化学式6および化学式7から成る群から選択される部分を含む、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
17.Yが、以下の式IV:
-A-A-A-A-(式IV)
(式中、A、A、およびAが、各々独立して、化学式6、化学式7、化学式8、化学式9、化学式10、および化学式11から成る群から選択されるか、または存在せず、
が、化学式6および化学式7から成る群から選択され、
が、化学式12および化学式13から成る群から選択される)である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
18.残基A、A、A、A、Aが、アミド結合を介して相互連結される、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
19.化合物が、化学物質14、化学物質15、化学物質16、化学物質17、化学物質18、化学物質19、化学物質20、化学物質21、化学物質22、化学物質23、化学物質24、化学物質25、化学物質26、および化学物質27から成る群から選択される、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
20.化学物質14、化学物質15、化学物質16、化学物質17、化学物質18、化学物質19、化学物質20、化学物質21、化学物質22、化学物質23、化学物質24、化学物質25、化学物質26、および化学物質27から成る群から選択される化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、エステル、もしくはアミド。
21.化学物質14である化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩、エステル、もしくはアミド。
22.化学物質15である化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩、エステル、もしくはアミド。
23.化学物質16である化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩、エステル、もしくはアミド。
24.化学物質17である化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩、エステル、もしくはアミド。
25.化学物質18である化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩、エステル、もしくはアミド。
26.化学物質19である化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩、エステル、もしくはアミド。
27.化学物質20である化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩、エステル、もしくはアミド。
28.化学物質21である化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩、エステル、もしくはアミド。
29.化学物質22である化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩、エステル、もしくはアミド。
30.化学物質23である化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩、エステル、もしくはアミド。
31.化学物質24である化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩、エステル、もしくはアミド。
32.化学物質25である化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩、エステル、もしくはアミド。
33.化学物質26である化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩、エステル、もしくはアミド。
34.化学物質27である化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩、エステル、もしくはアミド。
35.化合物が、プロドラッグであり、Zが、親薬剤であり、プロドラッグが、変換半減期を有する、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
36.変換半減期が、37℃、pH7.2で測定される、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
37.変換半減期が、37℃、pH7.4で測定される、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
38.変換半減期が、37℃、pH7.2~7.4で測定される、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
39.変換半減期が、インビトロで、37℃、pH7.2~7.4で測定される、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
40.変換半減期が、変換半減期を測定するための一般的な方法に記載されるように測定される、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
41.変換半減期が、週1回の経口投与に好適である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
42.変換半減期が、5~21日である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
43.変換半減期が、7~21日である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
44.変換半減期が、8~21日である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
45.変換半減期が、9~21日である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
46.変換半減期が、37℃、pH7.2で測定され、変換半減期が、5~21日である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
47.変換半減期が、37℃、pH7.2で測定され、変換半減期が、7~21日である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
48.変換半減期が、37℃、pH7.2で測定され、変換半減期が、8~21日である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
49.変換半減期が、37℃、pH7.2で測定され、変換半減期が、9~21日である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
50.変換半減期が、37℃、pH7.4で測定され、変換半減期が、5~21日である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
51.変換半減期が、37℃、pH7.4で測定され、変換半減期が、7~21日である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
52.変換半減期が、37℃、pH7.4で測定され、変換半減期が、8~21日である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
53.変換半減期が、37℃、pH7.4で測定され、変換半減期が、9~21日である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
54.変換半減期が、プロドラッグから薬剤への変換半減期である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
55.化合物が、観察された終末相半減期を有する、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
56.観察された終末相半減期が、週1回の経口投薬に好適である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
57.観察された終末相半減期が、ミニブタで決定された場合、100時間超である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
58.観察された終末相半減期が、ミニブタで決定された場合、140時間超である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
59.観察された終末相半減期が、ミニブタで決定された場合、250時間未満である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
60.観察された終末相半減期が、ミニブタで決定された場合、180時間未満である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
61.観察された終末相半減期が、ミニブタで決定された場合、100~250時間である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
62.観察された終末相半減期が、ミニブタで決定された場合、140~180時間である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
63.化合物が、経口バイオアベイラビリティを有する、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
64.化合物が、高い経口バイオアベイラビリティを有する、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
65.化合物が、セマグルチドと同様の経口バイオアベイラビリティを有する、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
66.化合物が、セマグルチドのバイオアベイラビリティに劣らない経口バイオアベイラビリティを有する、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
67.化合物が、少なくともセマグルチドと同程度に高い経口バイオアベイラビリティを有する、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
68.経口バイオアベイラビリティが、週1回の経口投与に好適である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
69.化合物が、プロドラッグである、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
70.セマグルチドが、
N-ε26-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Arg34]GLP-1-(7-37)である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
【化9】
71.先行する実施形態のいずれかに記載の化合物と、少なくとも1つの薬学的に許容可能な賦形剤と、を含む、医薬組成物。
72.医薬として使用するための、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
73.(i)糖尿病、(ii)肥満、(iii)非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)および非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、(iv)心血管疾患、(v)神経変性疾患、(vi)慢性腎臓疾患(CKD)、(vii)糖尿病性腎臓疾患(DKD)、(viii)末梢動脈疾患(PAD)、および/または(ix)心不全(HF)の治療に使用するための、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
74.医薬として使用するための、先行する実施形態のいずれかに記載の医薬組成物。
75.(i)糖尿病、(ii)肥満、(iii)非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)および非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、(iv)心血管疾患、(v)神経変性疾患、(vi)慢性腎臓疾患(CKD)、(vii)糖尿病性腎臓疾患(DKD)、(viii)末梢動脈疾患(PAD)、および/または(ix)心不全(HF)の治療に使用するための、先行する実施形態のいずれかに記載の医薬組成物。
76.(i)糖尿病、(ii)肥満、(iii)非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)および非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、(iv)心血管疾患、(v)神経変性疾患、(vi)慢性腎臓疾患(CKD)、(vii)糖尿病性腎臓疾患(DKD)、(viii)末梢動脈疾患(PAD)、および/または(ix)心不全(HF)を治療するための方法であって、薬学的に適切な量の先行する実施形態のいずれかに記載の化合物を、それを必要とする対象に投与することによる、方法。
77.先行する実施形態のいずれかに記載の化合物と、少なくとも1つの薬学的に許容可能な賦形剤と、を含む、医薬組成物。
78.医薬組成物であって、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物と、少なくとも1つの薬学的に許容可能な賦形剤と、を含み、(i)糖尿病、(ii)肥満、(iii)非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)および非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、(iv)心血管疾患、(v)神経変性疾患、(vi)慢性腎臓疾患(CKD)、(vii)糖尿病性腎臓疾患(DKD)、(viii)末梢動脈疾患(PAD)、および/または(ix)心不全(HF)から成る群から選択される疾患の治療のための、医薬組成物。
79.医薬の製造における、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物の使用であって、(i)糖尿病、(ii)肥満、(iii)非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)および非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、(iv)心血管疾患、(v)神経変性疾患、(vi)慢性腎臓疾患(CKD)、(vii)糖尿病性腎臓疾患(DKD)、(viii)末梢動脈疾患(PAD)、および/または(ix)心不全(HF)から成る群から選択される疾患を治療するための、使用。
【0074】
さらなる実施形態のリスト
1.式I:
A-Z(式I)
{式中、Zが、GLP-1ポリペプチドを含み、
Aが、以下の式II:
【化10】
[式中、Xが、以下の式III:
【化11】
(式中、p=1~5であり、
Yが、遠位カルボン酸を有する親油性部分を含む)である]である}を含む化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩、エステル、もしくはアミド。
2.GLP-1ポリペプチドのN末端アミノ基が、アミド結合を介してAと連結される、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
3.GLP-1ポリペプチドのN末端残基が、Hisである、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
4.GLP-1ポリペプチドが、GLP-1類似体である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
5.GLP-1ポリペプチドが、GLP-1類似体であり、GLP-1類似体が、GLP-1(7-37)(配列番号1)と比較して、最大3個のアミノ酸変化を有する、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
6.GLP-1ポリペプチドが、GLP-1類似体であり、GLP-1類似体が、GLP-1(7-37)(配列番号1)と比較して、最大2個のアミノ酸変化を有する、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
7.Zが、GLP-1誘導体である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
8.Zが、セマグルチドである、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
9.Yが、化学式12および化学式13から成る群から選択される部分を含む、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
10.遠位カルボン酸を有する親油性部分が、化学式12および化学式13から成る群から選択される部分である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
11.Xが、置換基である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
12.Xが、長期化効果を有する、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
13.Yが、置換基である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
14.Yが、長期化部分である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
15.Yが、化学式12および化学式13から成る群から選択される部分を含む、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
16.Yが、化学式6および化学式7から成る群から選択される部分を含む、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
17.Yが、以下の式IV:
-A-A-A-A-(式IV)
(式中、A、A、およびAが、各々独立して、化学式6、化学式7、化学式8、化学式9、化学式10、および化学式11から成る群から選択されるか、または存在せず、
が、化学式6および化学式7から成る群から選択され、
が、化学式12および化学式13から成る群から選択される)である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
18.残基A、A、A、A、Aが、アミド結合を介して相互連結される、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
19.化合物が、化学物質14、化学物質15、化学物質16、化学物質17、化学物質18、化学物質19、化学物質20、化学物質21、化学物質22、化学物質23、化学物質24、化学物質25、化学物質26、化学物質27、化学物質28、化学物質29、化学物質30、化学物質31、化学物質32、化学物質33、および化学物質34から成る群から選択される、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
20.化学物質14、化学物質15、化学物質16、化学物質17、化学物質18、化学物質19、化学物質20、化学物質21、化学物質22、化学物質23、化学物質24、化学物質25、化学物質26、化学物質27、化学物質28、化学物質29、化学物質30、化学物質31、化学物質32、化学物質33、および化学物質34から成る群から選択される化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、エステル、もしくはアミド。
21.化学物質14である化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩、エステル、もしくはアミド。
22.化学物質15である化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩、エステル、もしくはアミド。
23.化学物質16である化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩、エステル、もしくはアミド。
24.化学物質17である化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩、エステル、もしくはアミド。
25.化学物質18である化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩、エステル、もしくはアミド。
26.化学物質19である化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩、エステル、もしくはアミド。
27.化学物質20である化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩、エステル、もしくはアミド。
28.化学物質21である化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩、エステル、もしくはアミド。
29.化学物質22である化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩、エステル、もしくはアミド。
30.化学物質23である化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩、エステル、もしくはアミド。
31.化学物質24である化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩、エステル、もしくはアミド。
32.化学物質25である化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩、エステル、もしくはアミド。
33.化学物質26である化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩、エステル、もしくはアミド。
34.化学物質27である化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩、エステル、もしくはアミド。
35.化学物質28である化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩、エステル、もしくはアミド。
36.化学物質29である化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩、エステル、もしくはアミド。
37.化学物質30である化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩、エステル、もしくはアミド。
38.化学物質31である化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩、エステル、もしくはアミド。
39.化学物質32である化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩、エステル、もしくはアミド。
40.化学物質33である化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩、エステル、もしくはアミド。
41.化学物質34である化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩、エステル、もしくはアミド。
42.化合物が、プロドラッグであり、Zが、親薬剤である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
43.化合物が、プロドラッグであり、Aが、DKP部分である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
44.化合物が、プロドラッグであり、Zが、親薬剤であり、Aが、DKP部分である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
45.化合物が、プロドラッグであり、Aが、置換基を有するジペプチドである、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
46.化合物が、変換半減期を有する、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
47.化合物が、週1回の投薬に好適な変換半減期を有する、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
48.化合物が、長い変換半減期を有する、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
49.変換半減期が、インビトロで、37℃、pH7.4で測定される、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
50.変換半減期が、変換半減期を測定するための一般的な方法に記載されるように測定される、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
51.変換半減期が、少なくとも3.0日である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
52.変換半減期が、少なくとも3.5日である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
53.変換半減期が、少なくとも4日である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
54.変換半減期が、少なくとも3.0~21.0日である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
55.変換半減期が、少なくとも3.0~14.0日である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
56.変換半減期が、少なくとも3.5~14.0日である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
57.変換半減期が、37℃、pH7.4で測定され、変換半減期が、3.5~14日である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
58.変換半減期が、37℃、pH7.4で測定され、変換半減期が、4~14日である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
59.変換半減期が、プロドラッグから薬剤への変換半減期である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
60.親薬剤が、プロドラッグの投与時に観察された終末相半減期を有する、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
61.親薬剤が、プロドラッグの投与時に週1回の投与に好適な観察された終末相半減期を有する、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
62.親薬剤が、プロドラッグの投与時に観察された長い終末相半減期を有する、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
63.観察された終末相半減期が、プロドラッグの投与時に、ヒトにおける週1回の経口投与に好適である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
64.ミニブタにおけるプロドラッグの投与時に決定された、親薬剤の観察された終末相半減期が、80時間超である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
65.ミニブタにおけるプロドラッグの投与時に決定された、親薬剤の観察された終末相半減期が、90時間超である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
66.ミニブタにおけるプロドラッグの投与時に決定された、親薬剤の観察された終末相半減期が、99時間超である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
67.ミニブタにおけるプロドラッグの投与時に決定された、親薬剤の観察された終末相半減期が、180時間未満である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
68.ミニブタにおけるプロドラッグの投与時に決定された、親薬剤の観察された終末相半減期が、80~150時間である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
69.ミニブタにおけるプロドラッグの投与時に決定された、親薬剤の観察された終末相半減期が、90~150時間である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
70.ミニブタにおけるプロドラッグの投与時に決定された、親薬剤の観察された終末相半減期が、99~120時間である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
71.化合物が、経口バイオアベイラビリティを有する、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
72.化合物が、高い経口バイオアベイラビリティを有する、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
73.化合物が、セマグルチドと同様の経口バイオアベイラビリティを有する、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
74.化合物が、セマグルチドのバイオアベイラビリティに劣らない経口バイオアベイラビリティを有する、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
75.化合物が、少なくともセマグルチドと同程度に高い経口バイオアベイラビリティを有する、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
76.経口バイオアベイラビリティが、ヒトにおける週1回の経口投与に好適である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
77.経口バイオアベイラビリティが、ビーグル犬で決定される、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
78.経口バイオアベイラビリティが、3mgの化合物、300mgのナトリウムN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリレート(SNAC)、および7.7mgのステアリン酸マグネシウムを含む錠剤の投与時にビーグル犬で決定される、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
79.経口バイオアベイラビリティが、Cmax/用量[kg/L]として測定される、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
80.経口バイオアベイラビリティが、AUC/用量[kg*時間/L]として測定される、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
81.経口バイオアベイラビリティが、経口バイオアベイラビリティを測定するための一般的な方法に記載されるように決定される、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
82.経口バイオアベイラビリティが、ビーグル犬においてCmax/用量[kg/L]として測定され、Cmax/用量[kg/L]が、0.10超である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
83.経口バイオアベイラビリティが、ビーグル犬においてCmax/用量[kg/L]として測定され、Cmax/用量[kg/L]が、0.15超である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
84.経口バイオアベイラビリティが、ビーグル犬においてCmax/用量[kg/L]として測定され、Cmax/用量[kg/L]が、0.20超である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
85.経口バイオアベイラビリティが、ビーグル犬においてAUC/用量[kg*時間/L]として測定され、AUC/用量[kg*時間/L]が、2.0超である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
86.経口バイオアベイラビリティが、ビーグル犬においてAUC/用量[kg*時間/L]として測定され、AUC/用量[kg*時間/L]が、5.0超である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
87.経口バイオアベイラビリティが、ビーグル犬においてAUC/用量[kg*時間/L]として測定され、AUC/用量[kg*時間/L]が、10.0超である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
88.セマグルチドが、
N-ε26-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Arg34]GLP-1-(7-37)である、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
【化12】
89.先行する実施形態のいずれかに記載の化合物と、少なくとも1つの薬学的に許容可能な賦形剤と、を含む、医薬組成物。
90.化学物質14、化学物質15、化学物質16、化学物質17、化学物質18、化学物質19、化学物質20、化学物質21、化学物質22、化学物質23、化学物質24、化学物質25、化学物質26、化学物質27、化学物質28、化学物質29、化学物質30、化学物質31、化学物質32、化学物質33、および化学物質34から成る群から選択される化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、エステル、もしくはアミドと、少なくとも1つの薬学的に許容可能な賦形剤と、を含む、医薬組成物。
91.医薬として使用するための、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
92.(i)糖尿病、(ii)肥満、(iii)非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)および非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、(iv)心血管疾患、(v)神経変性疾患、(vi)慢性腎臓疾患(CKD)、(vii)糖尿病性腎臓疾患(DKD)、(viii)末梢動脈疾患(PAD)、および/または(ix)心不全(HF)の治療に使用するための、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物。
93.医薬として使用するための、先行する実施形態のいずれかに記載の医薬組成物。
94.(i)糖尿病、(ii)肥満、(iii)非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)および非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、(iv)心血管疾患、(v)神経変性疾患、(vi)慢性腎臓疾患(CKD)、(vii)糖尿病性腎臓疾患(DKD)、(viii)末梢動脈疾患(PAD)、および/または(ix)心不全(HF)の治療に使用するための、先行する実施形態のいずれかに記載の医薬組成物。
95.(i)糖尿病、(ii)肥満、(iii)非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)および非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、(iv)心血管疾患、(v)神経変性疾患、(vi)慢性腎臓疾患(CKD)、(vii)糖尿病性腎臓疾患(DKD)、(viii)末梢動脈疾患(PAD)、および/または(ix)心不全(HF)を治療するための方法であって、薬学的に適切な量の先行する実施形態のいずれかに記載の化合物を、それを必要とする対象に投与することによる、方法。
96.先行する実施形態のいずれかに記載の化合物と、少なくとも1つの薬学的に許容可能な賦形剤と、を含む、医薬組成物。
97.医薬組成物であって、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物と、少なくとも1つの薬学的に許容可能な賦形剤と、を含み、(i)糖尿病、(ii)肥満、(iii)非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)および非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、(iv)心血管疾患、(v)神経変性疾患、(vi)慢性腎臓疾患(CKD)、(vii)糖尿病性腎臓疾患(DKD)、(viii)末梢動脈疾患(PAD)、および/または(ix)心不全(HF)から成る群から選択される疾患の治療のための、医薬組成物。
98.医薬の製造における、先行する実施形態のいずれかに記載の化合物の使用であって、(i)糖尿病、(ii)肥満、(iii)非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)および非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、(iv)心血管疾患、(v)神経変性疾患、(vi)慢性腎臓疾患(CKD)、(vii)糖尿病性腎臓疾患(DKD)、(viii)末梢動脈疾患(PAD)、および/または(ix)心不全(HF)から成る群から選択される疾患を治療するための、使用。
【実施例
【0075】
この実験パートは、略語のリストから始まり、化合物を調製するための一般的な方法の節および曝露プロファイルに関連する特性を測定するための方法の節が続く。本発明を例証するために、いくつかの具体的な実施例を各節に組み込んでいる。全ての実施例化合物を本明細書に記載の一般的な方法に従って調製した。例示される化合物は、
配列番号3のアミノ酸配列を含む。
【0076】
【表2】
【0077】
本発明の化合物を調製するための一般的な方法
一態様では、本発明の誘導体は、本明細書の実施例に記載されているように調製することができる。一態様では、本発明の誘導体は、当技術分野で公知であるように調製することができ、すなわち、ペプチドの調製は、古典的なペプチド合成、例えば、BocもしくはFmoc化学または他の十分に確立された技術を使用する固相ペプチド合成によって生成することができ、例えば、Greene and Wuts,“Protective Groups in Organic Synthesis”,John Wiley&Sons,1999、Florencio Zaragoza Dorwald,“Organic Synthesis on solid Phase”,Wiley-VCH Verlag GmbH,2000、および“Fmoc Solid Phase Peptide Synthesis”,Edited by W.C.Chan and P.D.White,Oxford University Press,2000を参照されたい。
【0078】
脂肪酸および特殊アミノ酸の構成ブロック
オクタデカン二酸モノ-tert-ブチルエステルの合成を、WO2010/102886(27~28頁)に記載されるように行った。それに応じて、C14、C16、およびC20二酸の対応するモノ-tert-ブチルエステルを調製した。10-(4-tert-ブトキシカルボニルフェノキシ)デカン酸および11-(4-tert-ブトキシカルボニルフェノキシ)ウンデカン酸の合成を、WO2011/080103(131頁)の9-(4-tert-ブトキシカルボニルフェノキシ)ウンデカン酸について記載されるように行った。
【0079】
Fmoc-Ado-OH、H-Aeg(Fmoc)-OH*HCl、Fmoc-Aib-OH、Fmoc-Glu-OtBu、Boc-Gly-OH、Fmoc-Sar-OH、Fmoc-Aeg(N3)-OH、Fmoc-Abg(N3)-OH、3-アジドプロパン-1-アミン、3-アジドペンタン-1-アミン、および3-アジドヘキサン-1-アミンを、Novabiochem、Iris Biotech、またはEnamineから入手した。
【0080】
構成ブロックBoc-Gly-Aeg(Fmoc)-OHの合成:
【化13】
Boc-Gly-OH(11.6g、66.0mmol)をDMF(300mL)に溶解し、続いて、N,N,N′,N′-テトラメチル-O-(N-スクシンイミジル)ウロニウムテトラフルオロボレート(TSTU、19.9g、66.0mmol)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA、35.0mL、199mmol)を加えた。混合物を30分間攪拌し、H-Aeg(Fmoc)-OH*HCl(25.0g、66.0mmol)を一部導入した。反応混合物を3.5時間攪拌した。溶媒を減圧下で除去した。残渣を酢酸エチル(600mL)で希釈し、水(1×500mL)、10%クエン酸水溶液(1×500mL)、10%重炭酸ナトリウム水溶液(1×500mL)、および食塩水(1×500mL)で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル60、0.040~0.063mm;溶離剤:ジクロロメタン/メタノール4:1)により精製して、純粋なBoc-Gly-Aeg(Fmoc)-OHを黄色の泡状物として得た。収量:27.0g(82%)。H NMRスペクトラム(300MHz,AcOD-d,δ):7.81(d,J=7.5Hz,2H);7.65(d,J=7.4Hz,2H);7.47-7.27(m,4H);4.57(bs,2H);4.32-3.96(m,5H);3.46(bs,J=42.0Hz,4H);1.46(s,9H).LC-MS m/z計算値:498.2(M+H)。LC-MS m/z実測値:498.2(M+H)
【0081】
ペプチド合成
ペプチドの調製を、Protein Technologiesからのプレリュード固相ペプチドシンセサイザ(Prelude Solid Phase Peptide Synthesizer)またはシンフォニX(Symphony X)でFmoc系化学を使用するSPPSで行った。方法で使用したFmoc保護アミノ酸は、以下の標準的に推奨されるものである:例えばAnaspec、Bachem、Iris Biotech、またはNovabioChemから供給される、Fmoc-Ala-OH、Boc-Ala-OH、Fmoc-Arg(Pbf)-OH、Fmoc-Asp(OtBu)-OH、Fmoc-Gln(Trt)-OH、Fmoc-Glu(OtBu)-OH、Fmoc-Gly-OH、Fmoc-His(Trt)-OH、Fmoc-Ile-OH、Fmoc-Leu-OH、Fmoc-Phe-OH、Fmoc-Pro-OH、Fmoc-Ser(tBu)-OH、Fmoc-Thr(tBu)-OH、Fmoc-Trp(Boc)-OH、Fmoc-Tyr(tBu)-OH、Fmoc-Val-OH、およびFmoc-Lys(Mtt)-OH。
【0082】
Fmoc保護グリシン(Fmoc-Gly-Wang)を予め負荷したWang樹脂を使用した。その後のアミノ酸は、SPPS原理に従って、プレリュードまたはシンフォニXペプチドシンセサイザによる段階的な手順で導入した。
【0083】
Fmoc脱保護は、DMF中の20%ピペリジンで2×10分間行った。N末端アミノ酸のアルファ位への置換基の導入は、標準的なFmoc保護アミノ酸を使用して達成した。ペプチドカップリングは、DIC/Oxyma Pureを使用して実施した。アミノ酸/Oxyma Pure溶液(3~4倍のモル過剰でのDMF中の0.3M/0.3M)を最初に樹脂に加えた。次いで、同じモル当量のDICを加えた(DMF中の3M)。カップリング時間は1.5時間であった。いくつかの事例では、カップリング時間を増加させるか、またはカップリング工程を繰り返して、十分なレベルのカップリングを達成した。その後のキャッピング工程を、DMFまたはDIPEA中の1M無水酢酸を用いて実施した。
【0084】
アミノエチルグリシン(Aeg)の第一級アミノ基への置換基の導入を、Boc-Gly-Aeg(Fmoc)-OHを使用して達成した。あるいは、アミノ-エチル-グリシン(Aeg)またはアミノ-ブチル-グリシン(Abg)の第一級アミノ基への置換基の導入を、それぞれFmoc-Aeg(N)-OHまたはFmoc-Abg(N)-OHを使用して達成し、標準的な条件を使用するFmoc脱保護およびBoc-Gly-OHとのカップリングが続いた。アジド保護基をDMF中のTCEP(3当量)で還元し(2時間)、続いてMQ水/DMF(25:75)で還元した(1時間)。樹脂をDMF(6×)で洗浄した。その後、第一級アミノ基への置換基の導入は、標準的な条件で導入した。
【0085】
アミノ-プロピル-グリシン、アミノ-ペンチル-グリシン、およびアミノ-ヘキシル-グリシンの導入を、DCM中のブロモアセチル無水物(10当量)によるペプチジル結合セマグルチドのアルファ-アミンのブロモアセチル化(10時間)によって達成した。DMF(6×)で排出および洗浄した後、樹脂をDMF中の3-アジドプロパン-1-アミン、3-アジドペンタン-1-アミン、または3-アジドヘキサン-1-アミン(10当量)のそれぞれ、およびDIPEA(20当量)で処理した(3時間)。樹脂をDMF(6×)で洗浄した後、標準的な条件を使用してBoc-Gly-OHとカップリングさせた。
【0086】
続いて、アジド保護基をDMF中のTCEP(3当量)で還元し(2時間)、続いてMQ水/DMF(25:75)で還元した(1時間)。その後、第一級アミノ基への置換基の導入は、標準的な条件を使用して導入した。
【0087】
26位におけるリジンのイプシロン窒素での置換基の導入のために、Fmoc-Lys(Mtt)-OHを使用した。Mtt基をHFIP/DCM/TIPS(75:22.5:2.5)(2×20分)で処理することにより除去し、続いてDCMおよびDMFで洗浄した後、置換基をLysのイプシロン窒素に導入した。
【0088】
一般的な切断方法
ペプチドをTFA/TIPS/H2O/DTT(95:2:2:1)で2時間切断した後、溶液を冷ジエチルエーテルに排出し、遠心分離した。エーテルをデカントし、ペプチドをエーテルで2回洗浄した。
【0089】
誘導体の精製および定量のための一般的な方法
粗ペプチドをMQ水中の50%酢酸に溶解し、C18シリカゲルを含むカラムでの逆相分取HPLC(Waters Delta Prep 4000)によって精製した。溶出は、0.1%TFAを含むMQ水でMeCNの勾配を増加させて実施した。関連する画分をUPLCを使用して分析した。純粋な標的ペプチドを含む画分をプールした。得られた溶液を分析し(UPLC、LCMS)、ペプチド誘導体をCAD特異的HPLC検出器(Vanquish Thermo-FischerHPLC-CAD)を使用して定量した。生成物をガラスバイアルに分注した。バイアルをミリ細孔グラスファイバー前置フィルタでキャップした。凍結乾燥により、誘導体のトリフルオロ酢酸塩を白色固体として得た。
【表3】
【0090】
実施例1
Gly-Nα-2-[[(4S)-4-カルボキシ-4-(15-カルボキシペンタデカノイルアミノ)ブタノイル]アミノ]エチル-Gly-セマグルチド
【化14】
化学物質 14
LCMS
計算質量:M/3=1556.15、M/4=1167.36、M/5=934.09
実測質量 M/3=1556.06、M/4=1167.30、M/5=934.04
【0091】
実施例2
Gly-Nα-4-[[(4S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブタノイル]アミノ]ブチル-Gly-セマグルチド
【化15】
化学物質 15
計算質量:M/3=1574.84、M/4=1181.38、M/5=945.30
実測質量:M/3 1575.05、M/4=1181.54、M/5=945.43
【0092】
実施例3
Gly-Nα-2-[[(4S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブタノイル]アミノ]エチル-Gly-セマグルチド
【化16】
化学物質 16
LCMS
計算質量:M/3=1565.49、M/4=1174.37、M/5=939.67
実測質量:M/3=1565.71、M/4=1174.53、M/5=939.83
【0093】
実施例4
Gly-Nα-2-[[(4S)-4-カルボキシ-4-(13-カルボキシトリデカノイルアミノ)ブタノイル]アミノ]エチル-Gly-セマグルチド
【化17】
化学物質 17
LCMS
計算質量:M/3=1546.81、M/4=1160.36、M/5=928.49
実測質量:M/3=1546.83、M/4=1160.37、M/5=928.49
【0094】
実施例5
Gly-Nα-2-[[(4S)-4-カルボキシ-4-[10-(4-カルボキシフェノキシ)デカノイルアミノ]ブタノイル]アミノ]エチル-Gly-セマグルチド
【化18】
化学物質 18
LCMS
計算質量:M/3=1563.47、M/4=1172.86、M/5=938.49
実測質量:M/3=1563.48、M/4=1172.85、M/5=938.48
【0095】
実施例6
Gly-Nα-2-[[2-[2-[2-[[2-[2-[2-[[(4S)-4-カルボキシ-4-(15-カルボキシペンタデカノイルアミノ)ブタノイル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]エチル-Gly-セマグルチド
【化19】
化学物質 19
LCMS
計算質量:M/3=1652.86、M/4=1239.90、M/5=992.12
実測質量:M/3=1652.89、M/4=1239.91、M/5=992.13
【0096】
実施例7
Gly-Nα-2-[[(4S)-4-カルボキシ-4-[[(4S)-4-カルボキシ-4-[[(4S)-4-カルボキシ-4-(15-カルボキシペンタデカノイルアミノ)ブタノイル]アミノ]ブタノイル]アミノ]ブタノイル]アミノ]エチル-Gly-セマグルチド
【化20】
化学物質 20
LCMS
計算質量:M/3=1642.18、M/4=1231.88、M/5=985.71
実測質量:M/3=1642.20、M/4=1231.89、M/5=985.72
【0097】
実施例8
Gly-Nα-4-[[(4S)-4-カルボキシ-4-(15-カルボキシペンタデカノイルアミノ)ブタノイル]アミノ]ブチル-Gly-セマグルチド
【化21】
化学物質 21
LCMS
計算質量:M/3=1565.49、M/4=1174.37、M/5=939.70
実測質量:M/3=1565.76、M/4=1174.57、M/5=939.87
【0098】
実施例9
Gly-Nα-2-[[(2S)-4-カルボキシ-2-[[(2S)-4-カルボキシ-2-[[(4S)-4-カルボキシ-4-(15-カルボキシペンタデカノイルアミノ)ブタノイル]アミノ]ブタノイル]アミノ]ブタノイル]アミノ]エチル-Gly-セマグルチド
【化22】
化学物質 22
LCMS
計算質量:M/3=1642.18、M/4=1231.88、M/5=985.71
実測質量:M/3=1642.19、M/4=1231.89、M/5=985.71
【0099】
実施例10
Gly-Nα-2-[[(2S)-4-カルボキシ-2-[[(2S)-4-カルボキシ-2-[[(4S)-4-カルボキシ-4-(15-カルボキシペンタデカノイルアミノ)ブタノイル]アミノ]ブタノイル]アミノ]ブタノイル]アミノ]エチル-Gly-セマグルチド
【化23】
化学物質 23
LCMS
計算質量:M/3=1598.85、M/4=1199.39、M/5=959.71
実測質量:M/3=1598.87、M/4=1199.40、M/5=959.72
【0100】
実施例11
Gly-Nα-2-[[(2S)-2-[[(4S)-4-カルボキシ-4-(15-カルボキシペンタデカノイルアミノ)ブタノイル]アミノ]-3-ヒドロキシプロパノイル]アミノ]エチル-Gly-セマグルチド
【化24】
化学物質 24
LCMS
計算質量:M/3=1585.16、M/4=1189.12、M/5=951.50
実測質量:M/3=1585.17、M/4=1189.11、M/5=951.49
【0101】
実施例12
Gly-Nα-2-[[2-[[(4S)-4-カルボキシ-4-(15-カルボキシペンタデカノイルアミノ)ブタノイル]アミノ]アセチル]アミノ]エチル-Gly-セマグルチド
【化25】
化学物質 25
LCMS
計算質量:M/3=1575.16、M/4=1181.63、M/5=945.50
実測質量:M/3=1575.18、M/4=1181.63、M/5=945.50
【0102】
実施例13
Gly-Nα-2-[[(4S)-4-カルボキシ-4-[11-(4-カルボキシフェノキシ)ウンデカノイルアミノ]ブタノイル]アミノ]エチル-Gly-セマグルチド
【化26】
化学物質 26
LCMS
計算質量:M/3=1568.14、M/4=1176.35、M/5=941.28
実測質量:M/3=1568.16、M/4=1176.36、M/5=941.29
【0103】
実施例14
Gly-Nα-2-[[(4S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブタノイル]アミノ]エチル-Gly-セマグルチド
【化27】
化学物質 27
LCMS
計算質量:M/3=1574.84、M/4=1181.39、M/5=945.31
実測質量:M/3=1574.85、M/4=1181.38、M/5=945.30
【0104】
実施例15
Gly-N-2-[[(4S)-4-カルボキシ-4-[[(4S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブタノイル]アミノ]ブタノイル]アミノ]エチル-Gly-セマグルチド
【化28】
化学物質 28
LCMS
計算質量:M/3=1608.51、M/4=1206.63、M/5=965.50
実測質量:M/3=1608.57、M/4=1206.67、M/5=965.53
【0105】
実施例16
Gly-N-2-[[(2S)-2-[[(4S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブタノイル]アミノ]-3-ヒドロキシプロパノイル]アミノ]エチル-Gly-セマグルチド
【化29】
化学物質 29
LCMS
計算質量:M/3=1595.46、M/4=1196.85
実測質量:M/3=1595.23、M/4=1196.90
【0106】
実施例17
Gly-N-2-[[2-[[(4S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブタノイル]アミノ]アセチル]アミノ]エチル-Gly-セマグルチド
【化30】
化学物質 30
LCMS
計算質量:M/3=1584.50、M/4=1188.62、M/5=951.10
実測質量:M/3=1584.57、M/4=1188.66、M/5=951.12
【0107】
実施例18
Gly-N-2-[[(4S)-4-カルボキシ-2-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブタノイル]アミノ]エチル-Gly-セマグルチド
【化31】
化学物質 31
LCMS
計算質量:M/3=1566.44、M/4=1175.08
実測質量:M/3=1566.13、M/4=1174.86
【0108】
実施例19
Gly-N-3-[[(4S)-4-カルボキシ-4-(15-カルボキシペンタデカノイルアミノ)ブタノイル]アミノ]プロピル-Gly-セマグルチド
【化32】
化学物質 32
LCMS
計算質量:M/3=1560.82、M/4=1170.87、M/5=936.89
実測質量:M/3=1560.89、M/4=1170.91、M/5=937.12
【0109】
実施例20
Gly-N-5-[[(4S)-4-カルボキシ-4-(15-カルボキシペンタデカノイルアミノ)ブタノイル]アミノ]ペンチル-Gly-セマグルチド
【化33】
化学物質 33
LCMS
計算質量:M/3=1570.16、M/4=1177.87、M/5=942.50
実測質量:M/3=1570.25、M/4=1177.93、M/5=942.53
【0110】
実施例21
Gly-N-6-[[(4S)-4-カルボキシ-4-(15-カルボキシペンタデカノイルアミノ)ブタノイル]アミノ]ヘキシル-Gly-セマグルチド
【化34】
化学物質 34
LCMS
計算質量:M/3=1574.84、M/4=1181.38、M/5=945.30
実測質量:M/3=1574.92、M/4=1181.43、M/5=945.34
【0111】
実施例22-参照化合物
Arg-Nα-4-[[(4S)-4-カルボキシ-4-(15-カルボキシペンタデカノイルアミノ)ブタノイル]アミノ]ブチル-Gly-セマグルチド
【化35】
化学物質 35
LCMS
計算質量:M/3=1598.52、M/4=1199.14、M/5=959.51
実測質量:M/3=1598.80、M/4=1199.36、M/5=959.69
【0112】
実施例23-参照化合物
Gly-N-2-(アミノエチル)-Gly-セマグルチド
【化36】
化学物質 36
LCMS
計算質量:M/3=1423.73、M/4=1068.05、M/5=854.64
実測質量:M/3=1423.79、M/4=1068.09、M/5=854.67
【0113】
実施例24-参照化合物
ε-オクタデカノイル-DLys-Sar-セマグルチド
【化37】
化学物質 37
LCMS
計算質量:M/3=1526.50、M/4=1145.13、M/5=916.30
実測質量:M/3=1526.76、M/4=1145.32、M/5=916.46
【0114】
変換半減期を測定するための一般的な方法
本発明のプロドラッグのプロドラッグから薬剤への変換半減期を調査するためにアッセイを行った。変換半減期を、37℃でのインキュベーション時にpH7.4で、インビトロで調査した。
【0115】
ペプチドストック溶液を、凍結乾燥粉末をPBS緩衝液に200μMの目標まで溶解することにより調製した。PBS緩衝液は、CaClおよびMgClを含まないダルベッコのリン酸緩衝生理食塩水、pH=7.4に調整したGibco 14190-094であった。ペプチドストック溶液のpHを、0.02MHClまたは0.02M NaOHで7.4に調整した。試料を、固定インサートを備えたAgilentHPLCバイアルに充填した。バイアルにキャップをし、蒸発を防止した。HPLCバイアルを37℃でインキュベートし、試料を2週間にわたる異なる時点で回収し、-80℃で急速凍結し、分析まで-20℃で保存した。
【0116】
試料分析は、215nmでのUV検出およびMS(UPLC-UV-MS)を組み合わせたUPLCを使用して行った。1μlの試料を、1.7μmの粒子サイズおよび55℃に保持した、フロースルーニードル注入システムを備えたWaters Acquity UPLC、およびWaters Acquity CSH C18カラム(1*150mm)に注入した。100μl/分の流速は、溶媒Aとして水中の0.1%ギ酸および溶媒Bとしてアセトニトリル中の0.1%ギ酸を含む二成分溶媒マネージャポンプで供給された。勾配溶出は、0から4分まで15~32%のBを使用し、続いて4~54分まで32~48%のBを使用して行った。
【0117】
プロドラッグの同一性は、MSによって確認し、215nmでのUVシグナルからのピーク純度、面積%は、時間に対する自然対数としてプロットし、勾配(k)を使用して、第1次半減期(T1/2)=T1/2=Ln(2)/kを計算した。
【0118】
実施例25
本発明の化合物のプロドラッグから薬剤への変換半減期を、変換半減期を測定するための一般的な方法に記載されるように測定した。結果を表2に提示した。本発明の全ての化合物は、3.6日以上の変換半減期を有した。本発明の化合物は、驚くほど高い変換半減期と関連した。
【表4】
【0119】
終末相半減期を測定するための一般的な方法
アッセイを、その遊離形態で投与された薬剤の終末相半減期を調査するか、またはプロドラッグとして投与された薬剤(すなわち、親薬剤)の観察された終末相半減期を調査するために実施した。終末相半減期をミニブタで調査した。
【0120】
3匹のGottingenミニブタ(約25kg)に2つの中央カテーテルを装備した。1つのカテーテルは、例えば、pH7.4、生理食塩水でフラッシュした、フォスフェート、プロピレングリコール、およびポリソルベートなどの好適な製剤で製剤化した、10nmol/kg(0.05ml/kg)の試験化合物をi.v.投薬するために使用した。投薬後、血液試料(0.8ml)を、予め決定された時点(0~3週間)で第2のカテーテルを介して採取した。試料を遠心分離し、0.2mlの血漿を生体分析に使用した。
【0121】
生体分析を以下のように実施した:血漿試料をタンパク質沈殿によって破砕し、Turboflow LCMSによって分析した。標準物質は、関連する種からのブランク血漿に試験化合物を、典型的には0.5~500nMの範囲でスパイクすることによって調製した。標準物質、血漿ブランク、研究試料を、3体積のエタノールで沈殿させ、続いて4℃、6300rpmで30分間遠心分離した。より高いバックグラウンド干渉が観察されたマトリックスでは、1:1の比率でアセトニトリルを用いた第2の沈殿を行った。上清を、1%ギ酸を含む水で1:2(または1:1)の比率で希釈した。Cyclone turboflowカラム(TurboFlow Cyclone 0,5×50mm、Thermo Fischer Scientific)を室温で使用し、Aeris Peptide 3.6μm XB-C18分析カラム(2.1×50mm、Phenomenex)を 60℃で使用して、Turboflow LCMSによって試料を分析した。移動相A(1%ギ酸および5%メタノール/アセトニトリル(50/50)を含むMilli-Q水から成る)、ならびに移動相B(1%ギ酸および5%Milli-Q水を含むメタノール/アセトニトリル(50/50)から成る)を使用する、勾配溶出を使用した。QExactive Plus質量分析計を、単一イオンモニタリングモードで検出器として使用した。血漿試料中の濃度を計算するために、線形較正曲線(1/x2加重)を使用した。
【0122】
試験化合物の血漿濃度(対時間)プロファイルを評価し、標準的な薬物動態パラメータを、WinNonlin Phoenix 64(バージョン8.10、CERTARA)を使用した非区画化分析(NCA)により推定した。終末相半減期および/または観察された終末相半減期を、Rを最適化する最適なモデルを使用して推定した。モデルを、Phoenix 64(バージョン8.10、CERTARA)への NMLEアドオンを使用して、データに適合するように構築した。
【0123】
実施例26
終末相半減期および/または観測された終末相半減期を、終末相半減期を測定するための一般的な方法に記載されるように測定した。遊離形態で投与されたセマグルチドの終末相半減期は、ミニブタで69時間であった。本発明の4つの化合物および参照化合物の観察された終末相半減期を表3に示す。本発明の化合物の観察された(放出されたセマグルチドの)終末相半減期は、少なくとも100時間であった。本発明の化合物は、驚くほど高い観察された終末相半減期と関連付けられ、これは、本明細書で主張されるプロドラッグ技術の概念の証明を構成する。
【表5】
【0124】
経口バイオアベイラビリティを測定するための一般的な方法
このアッセイは、化合物の経口バイオアベイラビリティを測定するために実施した。アッセイは、関連する薬物動態パラメータおよび血漿濃度曲線によって記載されるように、ビーグル犬における経口投与後の試験化合物の曝露を決定した。
【0125】
経口投与用の錠剤の調製:本明細書に記載のアッセイに使用した試験化合物を含有する錠剤は、即時放出SNAC系錠剤であった。試験化合物を中性ナトリウム塩(pH7~8)として噴霧乾燥した。乾式造粒を、Gerteis MINI-PACTOR上でのローラー圧縮によって行った。3mgの試験化合物、300mgのナトリウムN-(8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ)カプリレート(SNAC)、および7.7mgのステアリン酸マグネシウムを含有する錠剤を、7.2×12mmのパンチを使用してKilian Style One上で生成した。
【0126】
経口投与後の吸収の決定:研究開始時の体重が約10~12kgで、1~5歳の8匹の雄のビーグル犬を使用した。ビーグル犬を囲い内に群別に収容し(12時間明:12時間暗)、Royal Canin Medium Adult dog(Royal Canin Products(中国支店)またはBrogaarden A/S(デンマーク))を個別かつ制限的に1日1回給餌した。運動および群の社交は、可能限りいつでも毎日許可された。イヌは、連続投与間に好適なウォッシュアウト期間を伴って反復薬物動態研究のために使用した。最初の薬物動態研究の開始前に、適切な順応期間を与えた。全ての取り扱い、投薬、および採血を、訓練を受けた熟練したスタッフが行った。研究前に、イヌを一晩絶食させ、投薬後0~4時間絶食させた。さらに、投薬1時間前から投薬4時間後までイヌの水へのアクセスを制限したが、それ以外、全期間を通して水に自由にアクセスさせた。
【0127】
試験化合物を含有する錠剤を以下の様式で投与した:錠剤投与の10分前に、イヌに約3nmol/kgの配列番号4を皮下投与した。錠剤をイヌの口の奥に置いて、噛むのを防いだ。その後、口を閉じ、シリンジを用いて10mLまたは50mLの水道水を与えて、錠剤の嚥下を促進した。プロドラッグの完全な血漿濃度-時間吸収プロファイルを十分に網羅するために、投与後336時間までの所定の時点で血液を採取した。各採血時点について、約1.2mLの全血を1.5mLのEDTAコーティングチューブに採取し、チューブを静かに回転させてEDTAで試料を混合させた。次いで、血液試料を、遠心分離(4分間、4℃、4000rpm)するまで氷上で維持した。血漿をドライアイス上でマイクロチューブにピペットで移し、分析まで-20℃で維持した。血液試料を必要に応じて、例えば、前脚の橈側皮静脈のベンフロンから最初の2時間、次いで、残りの時点については頸静脈からシリンジで採取した(最初の数滴をベンフロンから排出させて、試料中のベンフロンからのヘパリン生理食塩水を防いだ)。
【0128】
生体分析を以下のように実施した:試験化合物の血漿濃度を、血漿タンパク質沈殿によってアッセイし、液体クロマトグラフィー質量分析(LC-MS)によって分析した。標準物質は、典型的には2~200nMの範囲の最終濃度に到達するように、分析物でブランクイヌ血漿をスパイクすることによって調製した。標準物質、血漿ブランク、または研究試料を、3体積のエタノールを加え、続いて4℃で1時間、4000rpmで遠心分離することによって、タンパク質沈殿によりLC-MS用に調製した。上清を、1%のギ酸を含有する2体積のMilli-Q水で希釈した後、LC-MSシステムに注入した。使用したシステムは、Thermo ScientificからのOrbitrap Exploris 240質量分析計と連結させた、Thermo Scientific(Waltham,MA,USA)からのTranscend II Interface Module SRD3200システムであった。LCは、一次元捕捉カラムとしてCycloneカラム(CH-953288、Thermo Scientific)、および分析カラムとしてPoroshell 120 SB-C18 2.7μm(2.1×50mm、Agilent、Santa Clara,CA,USAから)を装備した。負荷ポンプの移動相の組成は以下の通りである:移動相Aは、95%のmilli-Q水、2.5%のアセトニトリル、2.5%のメタノール、および0.1%のギ酸から成る。移動相Bは、47.5%のアセトニトリル、47.5%のメタノール、5%のmilli-Q水、および0.1%のギ酸から成る。目的の分析物を、30%BでTurbo flowカラムから二次元分析カラムに負荷した。勾配溶出を、0.25分で0%の移動相Bから70%の移動相Bへ、1.17分で70%の移動相Bから80%の移動相Bへ、次いで、1.17分で80%の移動相Bから95%の移動相Bへの傾斜勾配で、移動相A(95%のmilli-Q水、2.5%のアセトニトリル、2.5%のメタノール、および0.1%のギ酸)および移動相B(47.5%のアセトニトリル、47.5%のメタノール、5%のmilli-Q水、および0.1%のギ酸)を使用して溶出ポンプで実行した。Orbitrap Exploris 240は、並行反応モニタリング(PRM)スキャンモードを備えた陽イオン化モードで動作した。血漿試料中の試験化合物濃度を計算して、最大血漿濃度(Cmax)を決定するために、線形較正曲線(1/x2加重)を使用した。分析のための品質管理試料を含んだ。標準物質および品質管理試料における公称濃度と計算された濃度との間の偏差は、15%を下回り、LLOQ試料は、20%を下回った。試験化合物の血漿濃度(対時間)プロファイルを評価し、標準的な薬物動態パラメータを、WinNonlin Phoenix 64(バージョン8.10、CERTARA)を使用した非区画化分析(NCA)により推定した。結果は、用量正規化された血漿濃度(対時間)プロファイル、ならびに用量補正された最大血漿濃度(Cmax/用量)および曲線下面積(AUC/用量)として報告した。
【0129】
実施例27
経口バイオアベイラビリティは、経口バイオアベイラビリティを測定するための一般的な方法に記載されるように決定した。本発明の4つの化合物および参照化合物の関連する薬物動態パラメータを表4に示す。本発明の化合物は、驚くほど高いCmax/用量と関連した。本発明の4つの化合物および参照化合物の用量正規化された血漿濃度(対時間)プロファイルを図1に示す。本発明の化合物は、用量正規化された血漿濃度プロファイルによって決定されるとき、驚くほど高い曝露と関連した。本発明の化合物は、驚くほど高い経口バイオアベイラビリティと関連した。
【表6】
図1
【配列表】
0007484018000001.app