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特許7484044リークポイント検出のための方法及び装置
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  • 特許-リークポイント検出のための方法及び装置 図1
  • 特許-リークポイント検出のための方法及び装置 図2
  • 特許-リークポイント検出のための方法及び装置 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-08
(45)【発行日】2024-05-16
(54)【発明の名称】リークポイント検出のための方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   G01M 3/24 20060101AFI20240509BHJP
【FI】
G01M3/24 D
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021536166
(86)(22)【出願日】2019-12-23
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-15
(86)【国際出願番号】 GB2019053683
(87)【国際公開番号】W WO2020136370
(87)【国際公開日】2020-07-02
【審査請求日】2022-10-12
(31)【優先権主張番号】1821177.1
(32)【優先日】2018-12-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】507261364
【氏名又は名称】エドワーズ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100170634
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 航介
(72)【発明者】
【氏名】ノリントン マイケル ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ピーターズ サイモン ニコラス
(72)【発明者】
【氏名】ハーバー ニール ウィリアム
(72)【発明者】
【氏名】オズボーン ケヴィン フレデリック
【審査官】佐々木 創太郎
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第05892163(US,A)
【文献】特開2002-122576(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01M 3/00- 3/40
G01N 29/00-29/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
真空ポンプ及び/又は除害システムの流体ライン上のリークポイントを検出する方法であって、
前記流体ラインが周囲圧力の空気で実質的に充填され、かつ、流体が前記流体ラインを通って移送されていない状態に前記流体ラインを維持しながら、超音波エミッタを使用して前記流体ラインに超音波を放出するステップと、
超音波検出器を使用して、前記放出された超音波が前記流体ライン上の前記リークポイントで前記流体ラインから出ていることを検出するステップと、
前記超音波検出器が前記放出された超音波を検出するまで、前記流体ラインに沿って前記超音波検出器を移動させるステップと、
前記超音波検出器によって、前記放出された超音波が前記流体ラインの前記リークポイントにて前記流体ラインから出ていることの通知を提供するステップと、
を含み、
前記状態は、特定の方向に前記流体ラインを通る流体のバルク移動がない状態であり、
前記超音波エミッタが、前記流体ラインに埋め込まれており、
前記超音波検出器が、前記超音波エミッタ及び前記流体ラインとは別個のユニットである、
方法。
【請求項2】
前記検出に基づいて前記リークポイントの位置を決定するステップを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記流体ラインを補修して前記リークポイントを取り除くステップを更に含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記超音波エミッタが、前記流体ラインに固定して取り付けられているか、又は前記流体ラインに取り外し可能に取り付けられている、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記流体ラインが、接合部において互いに接続された2つのパイプセクションを含み、前記放出された超音波が前記流体ラインを出るポイントは、前記2つのパイプセクション間の前記接合部である、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記流体ラインが、
冷却水を運ぶための流体ライン、
窒素ガスを運ぶための流体ライン、及び
清浄な乾燥空気を運ぶための流体ライン、
のうちのいずれか一つである、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
真空ポンプ及び/又は除害システムの流体ライン上のリークポイントを検出する方法であって、前記流体ラインは、特定の流体を搬送するように構成され、前記方法は、
前記特定の流体が前記流体ラインを通って運ばれていない状態で前記流体ラインを維持しながら、超音波エミッタを使用して前記流体ラインに超音波を放出するステップと、
超音波検出器を使用して、前記放出された超音波が前記流体ラインのリークポイントで前記流体ラインから出ていることを検出するステップと、
前記超音波検出器が前記放出された超音波を検出するまで、前記流体ラインに沿って前記超音波検出器を移動させるステップと、
前記超音波検出器によって、前記放出された超音波が前記流体ラインの前記リークポイントにて前記流体ラインから出ていることの通知を提供するステップと、
を含み、
前記超音波エミッタが、前記流体ラインに埋め込まれており、
前記超音波検出器が、前記超音波エミッタ及び前記流体ラインとは別個のユニットである、
方法。
【請求項8】
真空ポンプ及び/又は除害システムの流体ライン上のリークポイントを検出する方法であって、
流体が前記流体ラインを通って移送されていない状態で前記流体ラインを維持しながら、超音波エミッタを使用して前記流体ラインに超音波を放出するステップと、
超音波検出器を使用して、前記放出された超音波が前記流体ラインのリークポイントで前記流体ラインから出ていることを検出するステップと、
前記超音波検出器が前記放出された超音波を検出するまで、前記流体ラインに沿って前記超音波検出器を移動させるステップと、
前記超音波検出器によって、前記放出された超音波が前記流体ラインの前記リークポイントにて前記流体ラインから出ていることの通知を提供するステップと、
を含み、
前記状態は、特定の方向に前記流体ラインを通る流体のバルク移動がない状態であり、
前記超音波エミッタが、前記流体ラインに埋め込まれており、
前記超音波検出器が、前記超音波エミッタ及び前記流体ラインとは別個のユニットである、
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、真空ポンプ及び/又は除害システム又は他のタイプの産業機器におけるリークポイントの検出に関する。
【背景技術】
【0002】
真空ポンプ及び/又は除害システムは、例えば、半導体製造など、様々な技術分野で使用されている。通常、上記のシステムでは、真空ポンプ装置を使用して、プロセスガス(例えば、工業プロセスからのガス)を特定の場所からポンプで排出し、除害装置を使用して、生成された望ましくない物質(例えば、排気ガス)を除害(例えば、破壊又は廃棄)する。
【0003】
真空ポンプ及び/又は除害システムは、システムを通って様々な流体を搬送するための流体ラインを含む。通常、リークポイントを補修できるように、上記の流体ラインにリークポイントがあるかどうかを検出することが望ましい。
【発明の概要】
【0004】
本発明の第1の態様では、流体ライン上のリークポイントを検出する方法が提供され、本方法は、流体ラインが周囲圧力の空気で実質的に充填されている状態に流体ラインを維持しながら、超音波エミッタを使用して流体ラインに超音波を放出するステップと、超音波検出器を使用して、放出された超音波が流体ライン上のリークポイントで流体ラインから出ていることを検出するステップと、を含む。
【0005】
本方法は、超音波検出器が放出された超音波を検出するまで、流体ラインに沿って超音波検出器を移動させるステップを更に含むことができる。
【0006】
本方法は、超音波検出器によって、放出された超音波が流体ライン上のリークポイントで流体ラインから出ていることの通知を提供するステップを更に含むことができる。
【0007】
本方法は、検出に基づいてリークポイントの位置を決定するステップを更に含むことができる。
【0008】
本方法は、流体ラインを補修してリークポイントを取り除くステップを更に含むことができる。
【0009】
超音波エミッタは、流体ラインに埋め込むことができる。
【0010】
超音波エミッタは、流体ラインに固定して取り付けられるか、又は流体ラインに取り外し可能に取り付けることができる。
【0011】
超音波検出器は、超音波エミッタ及び流体ラインとは別個のユニットとすることができる。
【0012】
状態は、特定の方向に流体ラインを通る流体のバルク移動がない状態とすることができる。
【0013】
流体ラインは、接合部において互いに接続された2つのパイプセクションを含むことができる。放出された超音波が流体ラインを出るポイントは、2つのパイプセクション間の接合部とすることができる。
【0014】
流体ラインは、冷却水を運ぶための流体ライン、又は窒素ガスを運ぶための流体ライン、又は清浄な乾燥した空気を運ぶための流体ライン、の何れかとすることができる。
【0015】
流体ラインは、真空ポンプ及び/又は除害システムの流体ラインとすることができる。
【0016】
本発明の第2の態様では、流体ライン上のリークポイントを検出する方法が提供され、流体ラインは、特定の流体を搬送するように構成され、本方法は、流体ラインを特定の状態に維持しながら、流体は流体ラインを通って運ばれず、超音波エミッタを使用して流体ラインに超音波を放出するステップと、超音波検出器を使用して、放出された超音波が流体ライン上のリークポイントで流体ラインを出ていることを検出するステップと、を含む。
【0017】
本発明の第3の態様では、流体ライン上のリークポイントを検出する方法が提供され、本方法は、特定の方向に流体ラインを通る流体のバルク移動がない状態に流体ラインを維持しながら、超音波エミッタを使用して流体ラインに超音波を放出するステップと、超音波検出器を使用して、放出された超音波が流体ライン上のリークポイントで流体ラインから出ていることを検出するステップと、を含む。
【0018】
本発明の第4の態様では、流体ライン上のリークポイントを検出する方法が提供され、本方法は、流体が流体ラインを通って輸送されていない状態に流体ラインを維持しながら、超音波エミッタを使用して流体ラインに超音波を放出するステップと、超音波検出器を使用して、放出された超音波が流体ライン上のリークポイントで流体ラインを出ていることを検出するステップと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】真空ポンプ及び/又は除害システムの斜視図を示す概略図(正確な縮尺ではない)である。
図2】真空ポンプ及び/又は除害システム内のリークポイントを検出するためのリークポイント検出システムの側面図を示す概略図(正確な縮尺ではない)である
図3】リークポイント検出システムを使用してリークポイントを検出する方法の様々なステップを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1は、真空ポンプ及び/又は除害システム10の実施形態の斜視図を示す概略図(縮尺通りではない)である。
【0021】
真空ポンプ及び/又は除害システム10は、フレーム12、真空ポンプ及び/又は除害装置14、入力ライン16、出力ライン18、及び超音波エミッタ20を備える。真空ポンプ及び/又は除害システム10はまた、他の要素(例えば、電気配線、センサ、電子制御装置、他のライン、他の真空ポンプ及び/又は除害装置)を含むことが理解されるであろうが、これらは、簡単にする目的で図示されていない。真空ポンプ及び/又は除害システム10は、半導体製造施設などの施設において真空ポンプ及び/又は除害を実行するのに使用可能である。
【0022】
真空ポンプ及び/又は除害システム10は、統合システムとすることができる。「統合システム」という用語は、共通のシステムに一緒に統合された2又は3以上のモジュールを指すのに使用することができ、モジュールは、真空ポンプ装置を含むモジュール、除害装置を含むモジュール、並びに真空ポンプ及び/又は除害装置を制御するための電子制御装置を含むモジュールからなるモジュールの群から選択される。
【0023】
フレーム12は、真空ポンプ及び/又は除害装置14が配置される空間を定める。入力ライン16は、フレーム12によって定められた空間内に延在し、真空ポンプ及び/又は除害装置14の入口に流体接続されている。入力ライン16は、入口を介して真空ポンプ及び/又は除害装置14に流体を供給するように構成されている。出力ライン18は、フレーム12によって定められた空間内に延在し、真空ポンプ及び/又は除害装置14の出口に流体接続されている。出力ライン18は、上記出口を介して真空ポンプ及び/又は除害装置14から流体を受け取るように構成される。入力ライン及び出力ライン16、18はそれぞれ、1又は複数のパイプセクションから形成される。この実施形態では、入力及び出力ライン16、18は、冷却水ライン、すなわち、真空ポンプ及び/又は除害装置14を介して水を搬送して、真空ポンプ及び/又は除害装置14を冷却するためのラインである。
【0024】
超音波エミッタ20は、出力ライン18に取り付けられ、リークポイント検出システムの一部として使用可能である。これについては、図2及び図3を参照して説明する。
【0025】
図2は、リークポイント検出システム100の実施形態の側面図を示す概略図(縮尺通りではない)である。
【0026】
リークポイント検出システム100は、出力ライン18、超音波エミッタ20、及び超音波検出器22を備える。出力ライン18は、出力ライン18を通って搬送される流体が漏出するリークポイント24を有する。この実施形態では、出力ライン18は、接合部にて互いに接続された2つのパイプセクションを含み、リークポイント24は、2つのパイプセクション間の接合部に位置する。
【0027】
超音波エミッタ20は、超音波周波数(例えば40kHz)で超音波25を放出するように構成される。超音波エミッタ20は、超音波25を出力ライン18に放出することができるように、出力ライン18に取り付けられている。本実施形態では、超音波エミッタ20は、出力ライン18に埋め込まれている。より具体的には、出力ライン18は、その壁に開口部(又はポート)を有し、超音波エミッタ20は、開口部/ポートで受けられるように出力ライン18に取り付けられる(例えば、開口部/ポートの周りのフランジを介して取り付けられる)。超音波エミッタ20は、出力ライン18に固定して取り付けられるか、又は出力ライン18に取り外し可能に取り付けられてもよい。
【0028】
超音波検出器22は、検出範囲内(例えば、5cm以内)の超音波25の存在を検出するように構成される。詳細には、超音波検出器22は、超音波エミッタ20によって放出された超音波25を検出するように構成される。超音波検出器22はまた、その検出範囲内の超音波25の存在の検出に応答して、その検出範囲内で超音波25が検出されたことの通知を提供するように構成される。例えば、超音波検出器22は、ディスプレイを備えることができ、通知は、ディスプレイ上の視覚的通知とすることができる。或いは、通知は、アラームなどの可聴通知とすることができる。本実施形態では、超音波検出器22は、出力ライン18又は超音波エミッタ20に取り付けられておらず、出力ライン18及び超音波エミッタ20とは別のユニットを提示する。
【0029】
超音波エミッタ20及び超音波検出器22は、出力ライン18におけるリークポイント24を検出するのに使用可能である。これについて、図3を参照して説明する。
【0030】
図3は、図2に示されるリークポイント検出システム100を使用してリークを検出する方法の様々なステップを示すフローチャートである。
【0031】
図3のフローチャートに図示され以下に説明されるプロセスステップの一部は、省略されるか、又は以下に提示され図3に示されるものとは異なる順序で実行できることは理解されるであろう。更に、プロセスステップは、便宜上及び理解を容易にするために、離散的な時間的に連続するステップとして図示されているが、それでにもかかわらず、プロセスステップの一部は、実際には同時に実行されるか、少なくともある程度時間的に重複することができる。
【0032】
ステップs2において、ユーザは、出力ライン18を、周囲圧力の空気、すなわち出力ライン18が配置されている環境と同じ圧力の空気で実質的に満たされている状態に維持する。例えば、出力ライン18が大気圧の環境にある場合、空気は大気圧にあるものとすることができる。この状態では、出力ライン18は、流体を移送するために使用されておらず、すなわち、特定の方向に出力ライン18を通る流体の大きな移動はない。従って、この状態では、出力ライン18は、搬送するように構成された流体を搬送していない。
【0033】
ステップs4において、ステップs2について上記の状態に出力ライン18を維持しながら、ユーザは、超音波エミッタ20を動作して超音波25を出力ライン18に放出する。放出された超音波25は、出力ライン18内の空気を介して出力ライン18の内部を移動する。このようにして、放出された超音波25は、超音波エミッタ20からリークポイント24に移動し、リークポイント24で出力ライン18から出る。従って、超音波エミッタ20が超音波25を出力ライン18に放出するように動作すると、超音波25は、リークポイント24で出力ライン18から出るようになる。
【0034】
ステップs6において、ユーザは、超音波検出器22がその検出範囲にて放出された超音波の存在を検出するまで、出力ライン18に沿って超音波検出器22を移動させる。より具体的には、超音波検出器22は、出力ライン18に隣接する出力ライン18の外部に沿って、ユーザによって連続的に動かされる。リークポイント24が超音波検出器22の検出範囲内にある位置に超音波検出器22が到達すると、超音波検出器22は、リークポイント24にて出力ライン18から出る放出された超音波を検出する。
【0035】
ステップs8において、超音波検出器22の検出範囲内の放出された超音波25の存在の検出に応答して、超音波検出器22は、放出された超音波25がその検出範囲内で検出されたことの通知を提供する。例えば、通知は、超音波検出器22のディスプレイ上に表示される視覚的通知とすることができる。或いは、通知は、アラームなどの可聴通知とすることができる。
【0036】
ステップs10において、ユーザは、通知に基づいて、出力ライン18上にリークポイント24があると決定する。加えて、ユーザは、リークポイント24の位置は、超音波検出器22によって通知が提供された時点で、超音波検出器22に隣接する出力ライン18上の位置であると決定する。これに続いて、ユーザは、出力ライン18を補修してリークポイント24を取り除くことができる。
【0037】
従って、真空ポンプ及び/又は除害システムにおけるリークを検出するためのシステム及び方法が提供される。
【0038】
有利なことに、上記のシステム及び方法は、流体ラインを通して流体を移送することなく、流体ラインのリークを検出することを可能にする傾向がある。これは、移送される流体の実際のリークが発生することなくリークポイントを検出できることを意味するようなものであり、これは、流体ラインを介して移送される流体が危険物質(腐食性又は毒性など)である場合、又は高圧/高温である場合に特に有用となる。例えば、窒素ガスのリークは、流体ラインの周囲の環境で酸素の枯渇を引き起こす傾向があり、ユーザにとって危険となる。窒素ガスのリークを防ぐことで、この危険を回避できることになる。
【0039】
更に、流体ラインを介して流体を移送せずにリークを検出する機能により、リークチェックを比較的簡単且つ迅速に実施できる傾向があり、その結果、使用する真空ポンプ及び/又は除害システムのセットアップにかかる時間が短縮される傾向がある。
【0040】
有利なことに、上記のシステム及び方法は、パイプセクション間の接合部でリークがより頻繁に発生する傾向があることから、パイプセクション間に多くの接合部を有する大規模システム(統合された真空ポンプ及び/又は除害システムなど)にてリークを検出するのに使用される場合に特に有用となる傾向がある。
【0041】
上記の実施形態では、リークポイント検出システムを使用して、冷却水出力ラインにおけるリークを検出する。しかしながら、他の実施形態では、リークポイント検出システムは、別のタイプの流体ライン、例えば、プロセスガス入力ライン、プロセスガス出力ライン、清浄な乾燥空気を運ぶための流体ライン、窒素パージガスを運ぶための流体ラインなど、流体ラインと共に使用される。
【0042】
上記の実施形態では、リークポイント検出システムは、真空ポンプ及び/又は除害装置に流体接続されているラインにおけるリークを検出するのに使用される。しかしながら、他の実施形態では、リークポイント検出システムは、真空ポンプ及び/又は除害装置に流体接続されていない流体ラインのリークを検出するのに使用される。
【0043】
上記の実施形態では、リークポイントは、パイプの2つのセクション間の接合部に位置している。しかしながら、他の実施形態では、リークポイントは、流体ライン上の異なる位置にあり、すなわち、パイプの2つのセクション間の接合部にはない。一般に、リークポイントは流体ライン上の任意の場所に存在できることは理解されるであろう。
【0044】
上記の実施形態では、超音波検出器は、リークポイントを検出するために流体ラインに沿って連続的に移動される。しかしながら、他の実施形態では、超音波検出器は、流体ラインに沿って連続的に移動せず、代わりに、流体ライン上の様々な異なる位置に順次配置され、これらの位置の各々にリークポイントがあるかどうかを検出する。
【0045】
上記の実施形態では、リーク検出システムは、真空ポンプ及び/又は除害システムの流体ラインにおけるリークを検出するために使用される。しかしながら、リーク検出システムは、他のタイプの産業システムの流体ラインと共に使用できることを理解されたい。
【符号の説明】
【0046】
10 真空ポンプ及び/又は除害システム
12 フレーム
14 真空ポンプ及び/又は除害装置
16 入力ライン
18 出力ライン
20 超音波エミッタ
22 超音波検出器
24 リークポイント
25 超音波
100 リークポイント検出システム
図1
図2
図3