(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-08
(45)【発行日】2024-05-16
(54)【発明の名称】知能型製造設備の制御装置及びその制御方法
(51)【国際特許分類】
G05B 23/02 20060101AFI20240509BHJP
G05B 19/418 20060101ALI20240509BHJP
【FI】
G05B23/02 302Z
G05B19/418 Z
(21)【出願番号】P 2023069429
(22)【出願日】2023-04-20
【審査請求日】2023-04-21
(31)【優先権主張番号】10-2022-0179128
(32)【優先日】2022-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】520146732
【氏名又は名称】ワイセイテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】パク、ジュンヨン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ヒュンソー
(72)【発明者】
【氏名】キム、ジヒェオク
【審査官】稲垣 浩司
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-082200(JP,A)
【文献】特開2020-035443(JP,A)
【文献】特開2022-113522(JP,A)
【文献】特開2018-095429(JP,A)
【文献】特開2021-071818(JP,A)
【文献】特開2021-077205(JP,A)
【文献】特開2019-066957(JP,A)
【文献】特開2019-061598(JP,A)
【文献】特開2020-166407(JP,A)
【文献】特開2021-140400(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05B 23/02
G05B 19/418
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
知能型製造設備の制御装置の収集部により、対象製造設備の製造情報を収集する段階と、
前記制御装置の異常感知部により、前記製造情報に基づいて製造品質異常程度を生成する段階と、
前記制御装置の制御部により、前記製造品質異常程度に基づいて前記対象製造設備を制御する段階と、
を含み、
前記製造情報を収集する段階は、前記製造情報を前処理する段階を含み、
前記前処理する段階は、前記製造情報の精製必要程度、正規化必要程度及び増強必要程度のうち少なくとも一つが既設定された程度以上であれば、対応する必要程度に基づいて、精製手法、正規化手法及び増強手法のうち少なくとも一つを含む前処理手法を前記製造情報に適用する段階を含み、
前記製造情報は、定型情報及び非定型情報の少なくとも一方を含み、前記定型情報は、時系列情報を含み、前記非定型情報は、製造品のイメージ情報を含むが前記時系列情報を含まず、
前記前処理する段階は、前記製造情報が前記定型情報であれば、複数の増強手法のうち少なくとも一つの増強手法を利用して前記製造情報を増強し、前記製造情報が非定型情報であれば、前記製造情報に基づいて既設定された臨界程度を満たすまで、前記イメージ情報に
反転、カットおよび回転のうちの少なくとも一つを含む増強手法を行って偽イメージ情報を生成することで、前記製造情報を増強させ、
前記複数の増強手法は、
ガウシアン(Gaussian)分布で無作為に数を生成して前記製造情報と合わせる方式で、前記製造情報に雑音を追加して増強させる第1増強手法と、
前記製造情報の変数に既設定された量の大きさ変化を加えて増強させる第2増強手法と、
前記製造情報の時点を変換して増強させる第3増強手法と、を含み、
前記前処理する段階は、前記製造情報の値が一定の大きさ(magnitude)で変化しても
前記製造情報に含まれる少なくとも1つの情報に対応するラベル(label)を維持可能であれば、前記製造情報の各変数に任意の値を使用して掛け算を進行するように前記第2増強手法を利用して製造情報を増強させる段階、
前記時系列情報を含む前記定型情報である前記製造情報の時点を変換する既設定された行動時点変化がラベル(label)に
、学習に使用できないほどの影響に対応する既設定された程度の影響を与えなければ、前記時系列情報のサンプル間の時間間隔を既設定された程度に歪曲して前記サンプルの時間的位置を変更する方式で前記第3増強手法を利用して前記製造情報を増強させる段階を含
み、
前記製造情報に基づいて製造品質異常程度を生成する段階は、
製造情報及び製造された製品情報を学習データセットで学習し、Random Forestアルゴリズム、RNNアルゴリズム、CNNアルゴリズム、Autoencoderアルゴリズム、GANアルゴリズム及びTransformerアルゴリズムのうち少なくとも一つのアルゴリズムに基づいて複数の人工神経網を生成する段階と、
前記複数の人工神経網のうち出力される製造品質異常程度の正確度が最も高い人工神経網を、製造品質異常の探知及び予測のための異常感知人工神経網として設定する段階と、を含む、
知能型製造設備の制御装置の制御方法。
【請求項2】
前記製造情報を収集する段階は、
前記製造情報を分析する段階と、
前記製造情報及び分析結果を変数抽出人工神経網に入力して特質変数を出力する段階と、
を含むことを特徴とし、
前記変数抽出人工神経網は、
製造情報、製造情報分析結果及び特質変数を学習データセットとして学習したものである、
請求項1に記載の知能型製造設備の制御装置の制御方法。
【請求項3】
前記製造情報に基づいて製造品質異常程度を生成する段階は、
前記特質変数を前記異常感知人工神経網に入力して前記製造品質異常程度を出力する段階
をさらに含む、
請求項
2に記載の知能型製造設備の制御装置の制御方法。
【請求項4】
前記製造情報に基づいて製造品質異常程度を生成する段階は、
製造品質異常程度が既設定された臨界異常程度以上であれば、前記製造品質異常程度に複数の分析手法のうち少なくとも一つを適用して問題原因工程を算出する段階
をさらに含む、
請求項3に記載の知能型製造設備の制御装置の制御方法。
【請求項5】
前記製造情報に基づいて製造品質異常程度を生成する段階は、
前記問題原因工程に基づいて視覚化情報を生成する段階
をさらに含む、
請求項
4に記載の知能型製造設備の制御装置の制御方法。
【請求項6】
前記製造品質異常程度に基づいて前記対象製造設備を制御する段階は、
前記異常感知部により、前記問題原因工程に基づいて前記対象製造設備を制御する段階を含む、
請求項
4に記載の知能型製造設備の制御装置の制御方法。
【請求項7】
知能型製造設備の制御装置において、
対象製造設備の製造情報を収集する収集部と、
前記製造情報に基づいて製造品質異常程度を生成する異常感知部と、
前記製造品質異常程度に基づいて前記対象製造設備を制御する制御部と、
を含み、
前記収集部は、前記製造情報を前処理する前処理部を含み、
前記前処理部は、前記製造情報の精製必要程度、正規化必要程度及び増強必要程度のうち少なくとも一つが既設定された程度以上であれば、対応する必要程度に基づいて、精製手法、正規化手法及び増強手法のうち少なくとも一つを含む前処理手法を前記製造情報に適用し、
前記製造情報は、定型情報及び非定型情報の少なくとも一方を含み、前記定型情報は、時系列情報を含み、前記非定型情報は、製造品のイメージ情報を含むが前記時系列情報を含まず、
前記前処理部は、前記製造情報が前記定型情報であれば、複数の増強手法のうち少なくとも一つの増強手法を利用して前記製造情報を増強し、前記製造情報が非定型情報であれば、前記製造情報に基づいて既設定された臨界程度を満たすまで、前記イメージ情報に
反転、カットおよび回転のうちの少なくとも一つを含む増強手法を行って偽イメージ情報を生成することで、前記製造情報を増強させ、
前記複数の増強手法は、
ガウシアン(Gaussian)分布で無作為に数を生成して前記製造情報と合わせる方式で、前記製造情報に雑音を追加して増強させる第1増強手法と、
前記製造情報の変数に既設定された量の大きさ変化を加えて増強させる第2増強手法と、
前記製造情報の時点を変換して増強させる第3増強手法と、を含み、
前記前処理部は、前記製造情報の値が一定の大きさ(magnitude)で変化しても
前記製造情報に含まれる少なくとも1つの情報に対応するラベル(label)を維持可能であれば、前記製造情報の各変数に任意の値を使用して掛け算を進行するように前記第2増強手法を利用して製造情報を増強させ、
前記時系列情報を含む前記定型情報である前記製造情報の時点を変換する既設定された行動時点変化がラベル(label)に
、学習に使用できないほどの影響に対応する既設定された程度の影響を与えなければ、前記時系列情報のサンプル間の時間間隔を既設定された程度に歪曲して前記サンプルの時間的位置を変更する方式で前記第3増強手法を利用して前記製造情報を増強さ
せ、
前記異常感知部は、
製造情報及び製造された製品情報を学習データセットで学習し、Random Forestアルゴリズム、RNNアルゴリズム、CNNアルゴリズム、Autoencoderアルゴリズム、GANアルゴリズム及びTransformerアルゴリズムのうち少なくとも一つのアルゴリズムに基づいて複数の人工神経網を生成し、
前記複数の人工神経網のうち出力される製造品質異常程度の正確度が最も高い人工神経網を、製造品質異常の探知及び予測のための異常感知人工神経網として設定する、
知能型製造設備の制御装置。
【請求項8】
前記収集部は、
前記製造情報を分析する変数分析部と、
前記製造情報及び分析結果を変数抽出人工神経網に入力して特質変数を出力する変数出力部と、
を含み、
前記変数抽出人工神経網は、
製造情報、製造情報分析結果及び特質変数を学習データセットとして学習したものである、
請求項
7に記載の知能型製造設備の制御装置。
【請求項9】
前記異常感知部は、
前記特質変数を異常感知人工神経網に入力して前記製造品質異常程度を出力する異常出力部
を含むものである、
請求項
8に記載の知能型製造設備の制御装置。
【請求項10】
請求項1から請求項
6のいずれか一項に記載の知能型製造設備の制御装置の制御方法をコンピュータで実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、知能型製造設備の制御装置及びその制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
韓国では製造品質を増加させるための目的として、人工知能を活用した製造工程及び製造品の品質検証技術に関する研究開発が活発に行われている。特に、韓国の人工知能技術基盤の製造品質技術に対する実際の適用の側面からみると、製造と関連して獲得したイメージ及び映像データをディープラーニングに基づいて分析し、製造品質を検証する水準まで至った。
【0003】
しかし、人工知能を活用して製造工程及び製造品の品質を検証する技術は、開発費用が高く、開発時間が長いため、中小規模の製造社では当該技術を活用し難い。また、多様な設備と工程環境のため、各工場から派生する製造データが異なり、製造データによる人工知能技術も工場の特性に合わせて構築されなければならなかったため、製造業で当該人工知能基盤の製造工程及び製造品の品質検証技術を活用することが容易ではない。
【0004】
さらに、高い開発費用と長期間の開発時間のため、人工知能基盤の製造工程及び製造品の品質検証技術が構築されても、製造現場で非専門家が当該技術を活用する場合、検証の信頼性が足りなく当該技術が全部使用されず、製造現場の管理者及び実務者の判断によって製造工程で発生する問題への対処及び品質検証が行われるようになる。すなわち、従来技術は人工知能基盤として製造工程と製造品の品質を検証するのに限られるだけで、製造現場で問題状況を解決のための意思決定を自動化し、製造品の品質不良を防止するために自律的に工程を最適化する設備及び工程の制御技術は充分でない実情である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本願は、前述した従来技術の問題点を解決するためのもので、人工知能基盤の製造工程及び製造品の品質検証技術の開発費用が高く、開発時間は長く、汎用性が落ちるという問題を解決することができる知能型製造設備の制御装置及びその制御方法を提供することを目的とする。
【0007】
本願は、前述した従来技術の問題点を解決するためのもので、製造現場で問題状況を解決するための意思決定を自動化し、製造品の品質不良を防止するために自律的に工程を最適化する設備及び工程制御技術が充分でないという問題を解決することができる知能型製造設備の制御装置及びその制御方法を提供することを目的とする。
【0008】
但し、本願の実施例が達成しようとする技術的課題は、上記のような技術的課題に限定されず、また他の技術的課題が存在し得る。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の技術的課題を達成するための技術的手段として、本願の一実施例による知能型製造設備の制御装置の制御方法は、対象製造設備の製造情報を収集する段階と、前記製造情報に基づいて製造品質異常程度を生成する段階と、前記製造品質異常程度に基づいて前記対象製造設備を制御する段階とを含むことができる。
【0010】
本願の一実施例によると、前記製造情報を収集する段階は、前記製造情報を前処理する段階を含むことを特徴とすることができる。
【0011】
本願の一実施例によると、前記前処理する段階は、前記製造情報が定型情報であれば、複数の増強手法のうち少なくとも一つの増強手法を利用して前記製造情報を増強させ、前記製造情報が非定型情報であれば、前記製造情報に基づいて既設定された臨界程度を満たすまで加工された製造情報を生成することで前記製造情報を増強させることを特徴とすることができる。
【0012】
本願の一実施例によると、前記複数の増強手法は、前記製造情報に雑音を追加して増強させる第1増強手法と、前記製造情報の変数に既設定された量の大きさ変化を加えて増強させる第2増強手法と、前記製造情報の時点を変換して増強させる第3増強手法とを含むことができる。
【0013】
本願の一実施例によると、前記製造情報を収集する段階は、前記製造情報を分析する段階と、前記製造情報及び分析結果を変数抽出人工神経網に入力して特質変数を出力する段階とを含むことを特徴とし、前記変数抽出人工神経網は、製造情報、製造情報分析結果及び特質変数を学習データセットとして学習することができる。
【0014】
本願の一実施例によると、前記製造情報に基づいて製造品質異常程度を生成する段階は、製造情報及び製造された製品情報を学習データセットで学習した複数の人工神経網を生成する段階と、前記複数の人工神経網のうち出力される製造品質異常程度の正確度が最も高い人工神経網を異常感知人工神経網として設定する段階とを含むことを特徴とすることができる。
【0015】
本願の一実施例によると、前記製造情報に基づいて製造品質異常程度を生成する段階は、前記特質変数を前記異常感知人工神経網に入力して前記製造品質異常程度を出力する段階をさらに含むことを特徴とすることができる。
【0016】
本願の一実施例によると、前記製造情報に基づいて製造品質異常程度を生成する段階は、製造品質異常程度が既設定された臨界異常程度以上であれば、前記製造品質異常程度に複数の分析手法のうち少なくとも一つを適用して問題原因工程を算出する段階をさらに含むことを特徴とすることができる。
【0017】
本願の一実施例によると、前記製造情報に基づいて製造品質異常程度を生成する段階は、前記問題原因工程に基づいて視覚化情報を生成する段階をさらに含むことを特徴とすることができる。
【0018】
本願の一実施例によると、前記製造品質異常程度に基づいて前記対象製造設備を制御する段階は、前記問題原因工程に基づいて前記対象製造設備を制御することを特徴とすることができる。
【0019】
本願の一実施例による知能型製造設備の制御装置は、対象製造設備の製造情報を収集する収集部と、前記製造情報に基づいて製造品質異常程度を生成する異常感知部と、前記製造品質異常程度に基づいて前記対象製造設備を制御する制御部とを含むことができる。
【0020】
本願の一実施例によると、前記収集部は、前記製造情報を前処理する前処理部を含むことができる。
【0021】
本願の一実施例によると、前記収集部は、前記製造情報を分析する変数分析部と、前記製造情報及び分析結果を変数抽出人工神経網に入力して特質変数を出力する変数出力部とを含み、前記変数抽出人工神経網は、製造情報、製造情報分析結果及び特質変数を学習データセットとして学習することができる。
【0022】
本願の一実施例によると、前記異常感知部は、前記特質変数を前記異常感知人工神経網に入力して前記製造品質異常程度を出力する異常出力部を含むことができる。
【0023】
上述した課題解決手段は単に例示的なもので、本願を制限しようとする意図で解釈されてはならない。上述した例示的な実施例の他にも、図面及び発明の詳細な説明に追加的な実施例が存在することができる。
【発明の効果】
【0024】
前述した本願の課題解決手段によると、知能型製造設備の制御装置及びその制御方法を提供することで、人工知能基盤の製造工程及び製造品の品質検証技術の開発費用が高く、開発時間は長く、汎用性が落ちるという問題を解決することができるという効果がある。
【0025】
前述した本願の課題解決手段によると、知能型製造設備の制御装置及びその制御方法を提供することで、製造現場で問題状況を解決するための意思決定を自動化し、製造品の品質不良を防止するために自律的に工程を最適化する設備及び工程制御技術が充分でないという問題を解決することができる。
【0026】
但し、本願で得られる効果は、上記のような効果に限定されず、また他の効果が存在することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】本願の一実施例による知能型製造設備制御システムの概略的な構成図である。
【
図2】本願の他の一実施例による知能型製造設備制御システムの概略的な構成図である。
【
図3】本願の一実施例による知能型製造設備の制御装置の概略的なブロック図である。
【
図4】本願の他の一実施例による知能型製造設備の制御装置の概略的なブロック図である。
【
図5】本願の一実施例による製造情報に関するグラフを概略的に示した図面である。
【
図6】本願の一実施例による増強手法に関するグラフを概略的に示した図面である。
【
図7】本願の一実施例による増強手法の構造図を示した図面である。
【
図8】本願の一実施例による増強された製造情報の例示を概略的に示した図面である。
【
図9】本願の一実施例による製造品質異常に関する視覚化資料の例示を概略的に示した図面である。
【
図10】本願の一実施例による知能型製造設備の制御装置の制御方法に対するフローチャートである。
【
図11】本願の他の一実施例による知能型製造設備の制御装置の制御方法に対するフローチャートである。
【
図12】本願の他の一実施例による知能型製造設備の制御装置の制御方法に対するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下では、添付の図面を参照して本願が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施することができるように、本願の実施例を詳しく説明する。しかし、本願は、様々な異なる形態で具現されることができ、ここで説明する実施例に限定されない。そして、図面で本願を明確に説明するために、説明と関係ない部分は省略し、明細書全体を通じて類似した部分については類似した図面符号をつけた。
【0029】
本願明細書全体において、ある部分が他の部分と「連結」されているとすると、これは「直接的に連結」されている場合だけでなく、その中間に他の素子を挟んで「電気的に連結」または「間接的に連結」されている場合も含む。
【0030】
本願明細書全体において、ある部材が他の部材「上に」、「上部に」、「上端に」、「下に」、「下部に」、「下端に」位置しているとすると、これは、ある部材が他の部材に接している場合だけでなく、二つの部材間にまた他の部材が存在する場合も含む。
【0031】
本願明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とすると、これは、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0032】
図1は、本願の一実施例による知能型製造設備制御システムの概略的な構成図である。
【0033】
図1を参照すると、知能型製造設備制御システム1(以下、「本システム1」とも称する)は、知能型製造設備の制御装置100(以下、「本装置100」とも称する)、使用者端末200及び対象製造設備Aを含むことができる。
【0034】
本装置100は、対象製造設備Aの製造情報を収集し、製造情報に基づいて製造品質異常程度を生成し、製造品質異常程度に基づいて対象製造設備Aを制御することができる。
【0035】
本願の一実施例によると、本装置100は、使用者端末200により製造情報収集メニュー、製造品質生成メニュー及び製造設備制御メニューを提供することができる。例えば、本装置100が提供するアプリケーションプログラムを使用者端末200がダウンロードして設置し、設置されたアプリケーションを通じて製造情報収集メニュー、製造品質生成メニュー及び製造設備制御メニューが提供されることができる。
【0036】
本装置100は、使用者端末200及び対象製造設備Aとデータ、コンテンツ、各種の通信信号をネットワークを介して送受信し、データ格納及び処理の機能を有する全種類のサーバー、端末、またはデバイスを含むことができる。
【0037】
使用者端末200は、ネットワークを介して本装置100及び対象製造設備Aと連動するデバイスであって、例えば、スマートフォン(Smartphone)、スマートパッド(Smart Pad)、タブレットPC、ウェアラブルデバイスなどと、PCS(Personal Communication System)、GSM(登録商標)(Global System for Mobile communication)、PDC(Personal Digital Cellular)、PHS(登録商標)(Personal Handyphone System)、PDA(登録商標)(Personal Digital Assistant)、IMT(International Mobile Telecommunication)-2000、CDMA(Code Division Multiple Access)-2000、W-CDMA(W-Code Division Multiple Access)、Wibro(Wireless Broadband Internet)端末機のような全種類の無線通信装置及びデスクトップコンピュータ、スマートTVのような固定用端末機であってもよい。
【0038】
本装置100、使用者端末200及び対象製造設備A間の情報共有のためのネットワークの一例としては、3GPP(登録商標)(3rd Generation Partnership Project)ネットワーク、LTE(Long Term Evolution)ネットワーク、5Gネットワーク、WIMAX(登録商標)(World Interoperability for Microwave Access)ネットワーク、有無線インターネット(Internet)、LAN(Local Area Network)、Wireless LAN(Wireless Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、PAN(Personal Area Network)、ブルートゥース(登録商標)(Bluetooth(登録商標))ネットワーク、Wifi(登録商標)ネットワーク、NFC(Near Field Communication)ネットワーク、衛星放送ネットワーク、アナログ放送ネットワーク、DMB(Digital Multimedia Broadcasting)ネットワークなどが含まれることができ、これに限定されるものではない。
【0039】
対象製造設備Aは、対象製品を生産するための設備を意味し、本装置100によって制御されることができる。
【0040】
図2は、本願の他の一実施例による知能型製造設備制御システム1の概略的な構成図である。
【0041】
図2を参照すると、本システム1は、対象製造設備Aに付着する複数のセンサーを含み、アルゴリズムの異常有無をモニタリングし、制御までできるように設計された5Gエッジコンピュータインフラ基盤のデータ共有を行うことができる。
【0042】
本装置100は、収集された製造情報を利用して対象製造設備Aの製造工程プロセスを分析及び前処理を行い、特質変数を抽出し、抽出された特質変数を通じて製造品質の異常有無を感知または予測することができる。また、本装置100は、製造品質に異常が発生した時に問題の原因に基づいて生成した視覚化コンテンツを使用者端末200に出力し、問題の原因を解決するように対象製造設備Aの環境に合う設備制御を行うことができる。
【0043】
図3は、本願の一実施例による知能型製造設備の制御装置100の概略的なブロック図である。
【0044】
図3を参照すると、本装置100は、収集部110、異常感知部120及び制御部130を含むことができる。
【0045】
本願の一実施例によると、収集部110は、対象製造設備Aの製造情報を収集することができる。
【0046】
本願の一実施例によると、異常感知部120は、製造情報に基づいて製造品質異常程度を生成することができる。
【0047】
本願の一実施例によると、制御部130は、製造品質異常程度に基づいて対象製造設備Aを制御することができる。
【0048】
本願の一実施例によると、収集部110は、製造情報を前処理する前処理部を含むことができる。
【0049】
本願の一実施例によると、収集部110は、製造情報を分析する変数分析部と、製造情報及び分析結果を変数抽出人工神経網に入力して特質変数を出力する変数出力部とを含み、変数抽出人工神経網は、製造情報、製造情報分析結果及び特質変数を学習データセットとして学習することができる。
【0050】
本願の一実施例によると、異常感知部120は、特質変数を異常感知人工神経網に入力して製造品質異常程度を出力する異常出力部を含むことができる。
【0051】
図4は、本願の他の一実施例による知能型製造設備の制御装置100の概略的なブロック図である。
【0052】
図4を参照すると、本装置100は、データ収集部101、データ前処理部102、データモデル学習部103、説明可能な人工知能モデル視覚化部104及び自動工程制御システム部105を含むことができる。本装置100は、ビックデータを含むデータベース(図示せず)を含むことができる。データベースは、生産量、生産実績、生産日付、作業時間、不良数量、計画数量、目標数量、稼動率、部品コード、瞬間停止時間などを含む設備別に発生可能な全ての情報を含むが、これに限定されるものではない。
【0053】
また、本装置100の自動工程制御システム部105は、異種設備及び工程モニタリング技術(図示せず)、複合イベント分析処理技術(図示せず)、異常診断モニタリング通報技術(図示せず)及び5Gエッジコンピュータインフラ基盤のデータ共有技術(図示せず)などを含んでインフラを構築し、対象製造設備Aに自動工程制御を行うことができる。
【0054】
異種設備及び工程モニタリング技術(図示せず)は、対象製造設備Aの製造情報を収集して時間当たり既設定された個数以上(例えば、1秒当たり500,000個以上)のイベントを処理することができる環境を構築するために、ディスクストレージではなくコンピュータメモリーに情報を保管するデータベースを使用することができる。
【0055】
複合イベント分析処理技術(図示せず)は、対象製造設備Aで発生するリアルタイムの大容量の製造情報を処理するために、複合イベント分析処理技術を利用して、対象製造設備Aの並列工程の製造情報を速く処理することができる。
【0056】
異常診断モニタリング通報技術(図示せず)は、製造品質に異常が発生した場合、通報及び警告灯機能を活性化し、勤務者と管理者の使用者端末200にリアルタイム通報機能(文字及び電子メール含む)を提供する。また、本装置100は、製造情報を視覚的に表現するために、HTML5のようにモバイルウェッブ核心技術を適用することができる。すなわち、本装置100は、クライアントのサーバーと通信を構築して、他の外部(Active-X、Plug-in)機能を使用せずともウェッブサービス(付加機能)を提供することができる。
【0057】
5Gエッジコンピュータインフラ基盤のデータ共有技術(図示せず)は、使用者またはデータソースの物理的な位置やその近くでコンピューティングを行うことをいい、対象製造設備Aの製造工程で発生するセンシング情報は、エッジシステムを通じて前処理及び学習に活用され、ビックデータプラットホームでセンシング情報を分析した後、使用者端末200に送信して状況認識が進行されるようにすることができる。
【0058】
本願の一実施例によると、本装置100は、対象製造設備Aの製造情報を収集することができる。
【0059】
一例として、製造情報は、対象製造設備Aの製造工程情報を含むことができる。製造情報は、対象製造設備Aの電力、状態、稼動率などを含むことができる。製造情報は、対象製造設備Aに付着したセンサーから受信されたセンシング情報を含み、対象製造設備Aに付着したセンサーから受信されたセンシング情報は、対象製造設備Aの製造工程で発生し数値化することができる時系列情報を含み、対象製造設備Aに付着したセンサーは、光センサー、超音波センサー、赤外線センサーなどの多様なタイプのセンサーを含むことができる。製造情報は、対象製造設備Aが生産した製造品に対する多角度のイメージ情報を含むことができる。
【0060】
本願の一実施例によると、本装置100は、製造情報に基づいて製造品質異常程度を生成することができる。
【0061】
一例として、本装置100は、製造情報に基づいて対象製造設備Aで生産された製造品に異常があるか否かを感知する情報及び対象製造設備Aで生産予定である製造品に異常が含まれるか否かを予測する情報のうち少なくとも一つを含む製造品質異常程度を生成することができる。
【0062】
本願の一実施例によると、本装置100は、製造品質異常程度に基づいて対象製造設備Aを制御することができる。
【0063】
一例として、製造品質異常程度に基づいて、対象製造設備Aで生産された製造品に異常がなく生産予定である製造品に異常が含まれないように、本装置100は、対象製造設備Aに含まれた製造工程を制御することができる。
【0064】
本願の一実施例によると、本装置100は製造情報を前処理することができる。
【0065】
一例として、本装置100は、製造情報を時系列処理する前処理を行うことができる。本装置100は、製造情報に時系列処理する前処理を行うことで、製造設備の状態を確認することができる。
【0066】
他の一例として、前処理手法は、精製手法、正規化手法及び増強手法のうち少なくとも一つを含み、本装置100は、製造情報に前処理手法を適用することで前処理することができる。製造情報において、精製必要程度、正規化必要程度及び増強必要程度のうち少なくとも一つが既設定された程度以上であれば、対応する必要程度に基づいて、本装置100は製造情報に前処理手法を選択的に適用することができる。
【0067】
他の一例として、本装置100は、異常感知人工神経網に製造情報を入力する時に出力される製造品質異常程度の正確度が既設定された程度以上になるまで製造情報に前処理を行うことができる。
【0068】
図5は、本願の一実施例による製造情報に関するグラフを概略的に示した図面である。
【0069】
図5を参照すると、(a)は製造情報に含まれた電力の正常パターンに対応するグラフを意味し、(c)は製造情報に含まれた電力の異常パターンに対応するグラフを意味し、(b)及び(d)は時系列処理された製造情報または製造情報に含まれた時系列情報に対応するグラフを意味することができる。
【0070】
本願の一実施例によると、本装置100は、製造情報が定型情報であれば、複数の増強手法のうち少なくとも一つの増強手法を利用して製造情報を増強させることができる。
【0071】
一例として、定型情報は時系列情報を含むことができる。製造情報が時系列処理されると、定型情報として見なすことができる。よって、製造情報が時系列処理されれば、後述する複数の増強手法のうち少なくとも一つの増強手法を利用して製造情報を増強させることができる。
【0072】
本願の一実施例によると、本装置100は、製造情報が非定型情報であれば、製造情報に基づいて既設定された臨界程度を満たすまで加工された製造情報を生成することで製造情報を増強させることができる。
【0073】
一例として、非定型情報は、時系列処理されていない情報を含むことができる。非定型情報は、イメージ情報を含むことができる。よって、製造情報が時系列処理されていないと、本装置100は、製造情報に基づいて既設定された臨界程度を満たすまで加工された製造情報を生成して製造情報を増強させることができる。本装置100は、製造情報に含まれた生産された製造品のイメージ情報をGANアルゴリズムに適用して製造情報を増強させることができる。製造情報に含まれたイメージ情報に逆転、カット、回転などの増強手法を行うか、GANアルゴリズムを適用して偽イメージ情報を生成することで、異常があり得る様々な場合のイメージ情報を保有することができる。
【0074】
また、製造情報が非定型情報であれば、本装置100は、CycleGanアルゴリズムを利用して製造情報を増強させることができる。
【0075】
図6は、本願の一実施例による増強手法に関するグラフを概略的に示した図面である。
【0076】
図6を参照すると、Originalグラフは、増強されていない時系列処理された製造情報のグラフであることを確認することができる。ここで、(a)のOriginalグラフに対応する製造情報にJittering手法を適用して増強させると、(b)のJitteringグラフのように製造情報が増強することを確認することができる。また、(a)のOriginalグラフに対応する製造情報にScaling手法を適用して増強させると、(c)のScalingグラフのように製造情報が増強することを確認することができる。また、(a)のOriginalグラフに対応する製造情報にTime Warping手法を適用して増強させると、(d)のTime Warpingグラフのように製造情報が増強することを確認することができる。
【0077】
本願の一実施例によると、複数の増強手法は、製造情報に雑音を追加して増強させる第1増強手法を含むことができる。
【0078】
一例として、製造情報が時系列処理されると、本装置100は、第1増強手法を利用して製造情報を増強させることができる。第1増強手法を通じて、本装置100は、時系列処理された製造情報に雑音を追加して増強させることができる。第1増強手法が製造情報に適用されることで、雑音に対する堅固性が上昇し、これにより性能が向上されることができる。第1増強手法は、ガウシアン(Gaussian)分布で無作為に数を生成して時系列処理された製造情報と合わせる方式で実現されることができる。第1増強手法は、Jittering手法を含むことができる。
【0079】
本願の一実施例によると、複数の増強手法は、製造情報の変数に既設定された量の大きさ変化を加えて増強させる第2増強手法を含むことができる。
【0080】
一例として、製造情報が時系列処理され、製造情報の値が一定のmagnitudeで変化してもラベル(label)を維持可能であれば、本装置100は、第2増強手法を利用して製造情報を増強させることができる。第2増強手法を通じて、本装置100は、時系列処理された製造情報の各変数に一括して既設定された量の大きさ変化を加えて製造情報を増強させることができる。第2増強手法は、製造情報の各変数に任意の値を使用して掛け算を進行することにより実現されることができる。第2増強手法は、Scaling手法、Data scalingなどを含むことができる。
【0081】
本願の一実施例によると、複数の増強手法は、製造情報の時点を変換して増強させる第3増強手法を含むことができる。
【0082】
一例として、製造情報が時系列処理され、既設定された行動時点変化がラベル(label)に既設定された程度の影響を与えなければ、本装置100は、第3増強手法を利用して製造情報を増強させることができる。第3増強手法を通じて、本装置100は、時系列処理された製造情報の時系列値の時点を変換することにより、製造情報と類似した製造情報を生成して製造情報を増強させることができる。第3増強手法は、製造情報のサンプル間の時間間隔を既設定された程度に歪曲して、サンプルの時間的位置を変更して実現されることができる。第3増強手法は、warping手法、Time warpingなどを含むことができる。
【0083】
図7は、本願の一実施例による増強手法の構造図を示した図面である。
【0084】
図7を参照すると、非定型情報である製造情報にCycleGanアルゴリズムを適用して増加させる場合に関する構造図であることを確認することができる。既存のGANアルゴリズムは、一つの生成者と判別者で構成されたことに対し、CycleGANは、2個の生成者と2個の判別者で構成されることができる。ここで、(a)は第1生成者を意味し、第1ドメインのイメージ情報を第2ドメインのイメージ情報として生成することができる。(b)は、第1判別者を意味し、第1生成者が生成したイメージ(偽物)に対して真偽を判断することができる。(c)は、第2生成者を意味し、第2ドメインのイメージ情報を再び第1ドメインのイメージ情報に変換することができる。また、(d)は、第2判別者を意味し、第2生成者が生成したイメージ情報の真偽を判断することができる。
【0085】
図8は、本願の一実施例による増強された製造情報の例示を概略的に示した図面である。
【0086】
図8を参照すると、製造情報に含まれた非定型情報であるイメージ情報を前処理過程を通じて増強した例示であることを確認することができる。製造情報に含まれたイメージ情報は、対象製造設備Aの製造工程完了後に検証段階のイメージ情報であることができる。
【0087】
本願の一実施例によると、本装置100は、製造情報を分析することができる。
【0088】
本装置100は、製造情報に既設定された製造品質の異常を誘発する要因との連関有無を分析することができる。製造品質の異常を誘発する要因は、製造工程中に不良部品の組立、製造設備の急稼働、圧力による折り畳み、不規則な電力の供給、温度低下などを含むことができ、これに限定されるものではない。
【0089】
一例として、本装置100は、製造情報に基づいて対象製造設備Aの製造工程に対する分析を行い、対象製造設備Aが生産した製造品に対する分析を行うことができる。また、本装置100は、時系列処理された製造情報に時系列分析を行うことで、対象製造設備Aの状態が生産された製造品の異常と連関性があるか否かを把握することができる。
【0090】
本願の一実施例によると、本装置100は、製造情報及び分析結果を変数抽出人工神経網に入力して特質変数を出力することができる。
【0091】
一例として、本装置100は、製造情報及び時系列分析結果に基づいて特質変数を抽出し、製造情報及び時系列分析結果を変数抽出人工神経網に入力して特質変数(統計的特質(特徴)変数)を出力することができる。本装置100は、特質変数に対して有意味な変数を抽出することができる。この時、変数抽出人工神経網は、主成分分析アルゴリズムであることができるが、これに限定されるものではなく、既開発されたか今後開発される多様なアルゴリズムを適用することができる。
【0092】
本願の一実施例によると、変数抽出人工神経網は、製造情報、製造情報分析結果及び特質変数を学習データセットとして学習することができる。
【0093】
例えば、人工知能基盤の学習モデルは、機械学習(Machine Learning)、ディープラーニング(Deep Learning)などの人工知能基盤の学習を通じて生成されることができるが、これに限定されるものではなく、既開発されたか今後開発される多様な神経網体系を適用することができる。
【0094】
本願の一実施例によると、本装置100は、製造情報及び製造された製品情報を学習データセットで学習した複数の人工神経網を生成することができる。
【0095】
一例として、本装置100は、Random Forestアルゴリズム、RNNアルゴリズム、CNNアルゴリズム、Autoencoderアルゴリズム、GANアルゴリズム及びTransformerアルゴリズムのうち少なくとも一つのアルゴリズムに基づいて複数の人工神経網を生成し、製造情報及び製造された製品(製造品)情報を学習データセットに学習させることができる。
【0096】
Random Forestアルゴリズムは、数多くのDecision TreeがForestを構成し、それぞれの予測結果を一つの結果変数で平均化するアルゴリズムである。RNNアルゴリズムは、内部の循環構造が含まれている人工神経網の一種類であり、時間に依存的であるか順次的なデータ学習に活用され、循環構造によって現在の情報に以前情報が積もりながら情報表現が可能である。CNNアルゴリズムは、手動で特徴を抽出する必要がなくデータから直接学習する人工神経網であり、映像またはイメージから顔、客体、場面認識のためのパターンを探す時に有用である。Autoencoderアルゴリズムは、入力データを圧縮させた後、縮小し再び拡張して結果データを入力データと同一にする。GANアルゴリズムは、生成者と区分者が互いに対立して互いの性能を次第に改善しながら学習する人工知能神経網である。Transformerアルゴリズムは、既存のRNNアルゴリズムを補完してシーケンスを一度で並列処理し、どの部分が重要であるかを伝達して情報を反映することができる神経網である。
【0097】
本願の一実施例によると、本装置100は、複数の人工神経網のうち出力される製造品質異常程度の正確度が最も高い人工神経網を異常感知人工神経網として設定することができる。
【0098】
一例として、本装置100は、複数のマシーンランニングアルゴリズムを適用して生成された複数の人工神経網のうち出力される製造品質異常程度の正確度が最も高い人工神経網を異常感知人工神工網として設定することができる。異常感知人工神経網は、製造品質異常を探知し予測して品質工程を正確に分類するための目的を有することができる。換言すると、本装置100は、Random Forestアルゴリズム、RNNアルゴリズム、CNNアルゴリズム、Autoencoderアルゴリズム、GANアルゴリズム及びTransformerアルゴリズムのそれぞれを適用して人工神経網を生成し、出力される製造品質異常程度の正確度が最も高い人工神経網を製造品質異常の感知及び予測のための異常感知人工神経網として設定することができる。
【0099】
本願の一実施例によると、本装置100は、特質変数を異常感知人工神経網に入力して製造品質異常程度を出力することができる。
【0100】
一例として、製造品質異常程度に基づいて製造品に異常が感知されるか今後異常発生が予測されると、本装置100は、異常に対応する特質変数及び当該特質変数と連関した製造工程を使用者端末200に送信することができる。
【0101】
図9は、本願の一実施例による製造品質異常に関する視覚化資料の例示を概略的に示した図面である。
【0102】
図9を参照すると、特質変数である温度Aに基づいて異常であると判断される時点の問題原因に基づいて、(a)、(b)及び(c)のように視覚化することができることを確認することができる。
【0103】
本願の一実施例によると、本装置100は、製造品質異常程度が既設定された臨界異常程度以上であれば、製造品質異常程度に複数の分析手法のうち少なくとも一つを適用して問題原因工程を算出することができる。
【0104】
一例として、本装置100は、製造品質異常程度が既設定された臨界異常程度以上であれば、SHAP手法、Anchors手法、LIME手法、Counterfactual instances手法及びICE手法のうち少なくとも一つを製造品質異常程度に適用して説明可能な人工知能モデルを生成し、説明可能な人工知能モデルを利用して問題原因工程を算出することができる。
【0105】
SHAP手法は、それぞれの入力変数に対するSHAP値を計算することで、入力変数とモデルの結果値間の関係を分析し視覚化する人工知能手法である。Anchors手法は、他の特性値の変更が予測に影響を及ぼさない場合、予測を捕捉してローカル説明を生成する手法である。LIME手法は、全ての予測モデルに対する結果を解釈可能で信頼することができる方法で説明する新しい手法を提供するアルゴリズムである。Counterfactual Explanations手法は、因果的状況を「Aという状況が生じなかったらBという状況は発生しなかったはずである」という方式で説明する手法である。ICE手法は、入力値の変化によって出力値がどのように変わるかについて視覚化し、ターゲットにどの入力値が大きな影響を与えたのかを解釈することができる手法である。
【0106】
本願の一実施例によると、本装置100は、問題原因工程に基づいて視覚化情報を生成することができる。
【0107】
一例として、本装置100は、説明可能な人工知能モデルを利用して算出された問題原因工程に基づいて視覚化情報を生成することができる。本装置100は、製造工程が完了した製造品に異常があると判断すれば、当該原因が対象向上設備の製造工程のどの部分が原因であったのかを視覚化して提供することで、非専門家も容易に理解し信頼することができるようにする。
【0108】
本願の一実施例によると、本装置100は、問題原因工程に基づいて対象製造設備Aを制御することができる。
【0109】
一例として、本装置100が製造工程の完了した製造品に異常があると判断する場合、既設定された管理者の使用者端末200に問題原因工程を転送し、使用者端末200に入力された使用者入力に基づいて対象製造設備Aを制御することができる。
【0110】
他の一例として、本装置100は、既設定されたマニュアルに基づいて出力された問題原因工程に対応する工程制御を自動的に行うことができる。
【0111】
以下では、上記で詳しく説明された内容に基づいて、本願の動作の流れを簡単に説明する。
【0112】
図10は、本願の一実施例による知能型製造設備の制御装置100の制御方法に対するフローチャートである。
【0113】
図10を参照すると、S11段階において、本装置100は、対象製造設備Aの製造情報を収集することができる。次に、S12段階において、本装置100は、製造情報に基づいて製造品質異常程度を生成することができる。次にS13段階において、本装置100は、製造品質異常程度に基づいて対象製造設備Aを制御することができる。
【0114】
図11は、本願の他の一実施例による知能型製造設備の制御装置100の制御方法に対するフローチャートである。
【0115】
図11を参照すると、本装置100は、S101段階~S109段階を行うことができる。
【0116】
図12は、本願の他の一実施例による知能型製造設備の制御装置100の制御方法に対するフローチャートである。
【0117】
図12を参照すると、本装置100は、S1001段階~S1005段階を行うことができる。
【0118】
図10~
図12に示された知能型製造設備の制御装置100の制御方法は、上述した知能型製造設備の制御装置100によって行われることができる。よって、以下で省略した内容であるとしても、知能型製造設備の制御装置100について説明された内容は、知能型製造設備の制御装置100の制御方法に対する説明にも同一に適用されることができる。
【0119】
上述した説明において、段階S11~S13、S101~S109、S1001~S1005は、本願の具現例により、追加的な段階にさらに分割されるか、さらに少ない段階で組み合わせられることができる。また、一部段階は必要に応じて省略されてもよく、段階間の順序が変更されてもよい。
【0120】
本願の一実施例による知能型製造設備の制御装置100の制御方法は、多様なコンピュータ手段を通じて行われることができるプログラム命令形態で具現されてコンピュータ読取可能媒体に記録されることができる。上記コンピュータ読取可能媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを単独でまたは組み合わせて含むことができる。上記媒体に記録されるプログラム命令は、本発明のために特に設計されて構成されたものであるか、コンピュータソフトウェア当業者に公知されて使用可能なものであってもよい。コンピュータ読取可能記録媒体の例としては、ハードディスク、プロッピィーディスク及び磁気テープのような磁気媒体(magnetic media)、CD-ROM、DVDのような光記録媒体(optical media)、フロプティカルディスク(floptical disk)のような磁気-光媒体(magneto-optical media)、及びロム(ROM)、ラム(RAM)、フラッシュメモリー(登録商標)などのようなプログラム命令を格納し行うように特に構成されたハードウェア装置が含まれる。プログラム命令の例としては、コンパイラーにより作られるもののような機械語コードだけでなく、インタプリターなどを使用してコンピュータによって実行されることができる高級言語コードを含む。上記のハードウェア装置は、本発明の動作を行うために一つ以上のソフトウェアモジュールとして作動するように構成されることができ、その反対も同一である。
【0121】
また、前述した知能型製造設備の制御装置100の制御方法は、記録媒体に格納されるコンピュータにより実行されるコンピュータプログラムまたはアプリケーションの形態でも具現されることができる。
【0122】
前述した本願の説明は例示のためのものであり、本願が属する技術分野の通常の知識を有する者は、本願の技術的思想や必須的な特徴を変更せずに他の具体的な形態に容易に変形可能なことが理解できるであろう。従って、以上で記述した実施例は、全ての面で例示的なものであり、限定的ではないと理解すべきである。例えば、単一型で説明されている各構成要素は分散して実施されてもよく、同様に分散したもので説明されている構成要素も結合された形態で実施されてもよい。
【0123】
本願の範囲は、上記詳細な説明よりは後述する特許請求の範囲によって表され、特許請求の範囲の意味及び範囲、そしてその均等概念から導出される全ての変更または変形された形態が本願の範囲に含まれると解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0124】
1:知能型製造設備制御システム
100:知能型製造設備の制御装置
110:収集部
120:異常感知部
130:制御部
200:使用者端末
A:対象製造設備
【要約】 (修正有)
【課題】知能型製造設備の制御装置の制御方法を提供する。
【解決手段】知能型製造設備の制御装置の制御方法は、対象製造設備の製造情報を収集する段階と、前記製造情報に基づいて製造品質異常程度を生成する段階と、前記製造品質異常程度に基づいて前記対象製造設備を制御する段階とを含むことができる。
【選択図】
図1