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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-08
(45)【発行日】2024-05-16
(54)【発明の名称】微粒子の捕集装置と画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 21/00 20060101AFI20240509BHJP
   G03G 15/00 20060101ALI20240509BHJP
   G03G 21/16 20060101ALI20240509BHJP
   B01D 46/00 20220101ALI20240509BHJP
   B01D 39/20 20060101ALI20240509BHJP
【FI】
G03G21/00 538
G03G15/00 550
G03G21/16 104
B01D46/00 302
B01D39/20 A
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020047654
(22)【出願日】2020-03-18
(65)【公開番号】P2021148904
(43)【公開日】2021-09-27
【審査請求日】2023-02-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100137752
【弁理士】
【氏名又は名称】亀井 岳行
(74)【代理人】
【識別番号】100085040
【弁理士】
【氏名又は名称】小泉 雅裕
(74)【代理人】
【識別番号】100108925
【弁理士】
【氏名又は名称】青谷 一雄
(74)【代理人】
【識別番号】100087343
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 智廣
(72)【発明者】
【氏名】野村 由佳
(72)【発明者】
【氏名】川谷 哲也
(72)【発明者】
【氏名】中山 豊
【審査官】市川 勝
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-229142(JP,A)
【文献】特開2016-114834(JP,A)
【文献】特開平06-319790(JP,A)
【文献】国際公開第00/048734(WO,A1)
【文献】特開2009-011976(JP,A)
【文献】特開2002-126054(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 21/00
G03G 15/00
G03G 21/16
B01D 46/00
B01D 39/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
粒径が100nm以下の超微粒子を含む空気が流れる流路空間を有する通気管と、
前記通気管の流路空間内を遮断する状態で配置され、前記空気に含まれる微粒子を捕集する捕集手段と、
を備え、
前記捕集手段は、1平方インチ当たりのセルの数が600以上かつ1400以下のハニカム構造からなる板状の通気部材であり、
前記通気部材の厚みが6mm以上かつ9mm以下であり、
前記ハニカム構造におけるセルどうしの境界部の厚みが0.015mm以上かつ0.02mm以下である微粒子の捕集装置。
【請求項2】
粒径が100nm以下の超微粒子を含む空気が流れる流路空間を有する通気管と、
前記通気管の流路空間内を遮断する状態で配置され、前記空気に含まれる超微粒子を捕集する捕集手段と、
を備え、
前記捕集手段は、1平方インチ当たりの開口率が94.2%以上かつ97.1%以下のハニカム構造からなる板状の通気部材であり、
前記通気部材の厚みが6mm以上かつ9mm以下であり、
前記ハニカム構造におけるセルどうしの境界部の厚みが0.015mm以上かつ0.02mm以下である微粒子の捕集装置。
【請求項3】
前記通気部材がアルミニウムで構成されている請求項1又は2に記載の微粒子の捕集装置。
【請求項4】
前記通気管の流路空間内で前記空気を送るべき方向に流す気流を発生させる気流発生手段を備え、
前記気流発生手段は、前記通気部材の前記空気が流れ込む側における風量が0.2m /分以上になるよう作動する請求項1乃至3のいずれか1項に記載の微粒子の捕集装置。
【請求項5】
装置本体内に存在する空気を収集して排気する排気手段を備え、
前記排気手段に請求項1乃至4のいずれか1項に記載の微粒子の捕集装置を組み合わせて配置した画像形成装置。
【請求項6】
未定着のトナー像を記録媒体に熱定着させる定着手段と、
前記排気手段として前記定着手段に存在する空気を収集して排気する第1排気手段と、
を備え、
前記第1排気手段に前記捕集装置を組み合わせて配置した請求項5に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、微粒子の捕集装置と画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、少なくとも1つ以上の第1のハニカム構造体と、少なくとも1つ以上の第2のハニカム構造体が配置されている内燃機関の排気系において使用される前記第2のハニカム構造体であって、第1のハニカム構造体のいずれか1つよりも圧力損失が小さく、2つ以上の電極が設けられているハニカム構造体が記載されている。
【0003】
特許文献2には、画像形成部において用紙上に転写されたトナー像を定着部で加熱および加圧して定着させる画像形成装置であって、定着部を冷却するための冷却風を定着部から排気するためのファンと、定着部から排気された冷却風を装置本体外に排気するための排気ダクトと、排気ダクト内に配置されたフィルタユニットとを備え、そのフィルタユニットがシリコンオイルを含侵させたフィルタを有する画像形成装置が記載されている。また特許文献2には、シリコン含侵フィルタの形状としてハニカム型等の形状が例示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2008-8151号公報(請求項1、図1など)
【文献】特開2012-32663号公報(請求項1、段落0027、図2など)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この発明は、捕集手段として1平方インチ当たりのセル数又は開口率が特定の数値範囲のハニカム構造からなる板状の通気部材を適用しない場合に比べて、圧力損失を抑制しつつ100μm以下の超微粒子を捕集して低減させることができる微粒子の捕集装置とその捕集装置を用いた画像形成装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明(1)の微粒子の捕集装置は、
粒径が100nm以下の超微粒子を含む空気が流れる流路空間を有する通気管と、
前記通気管の流路空間内を遮断する状態で配置され、前記空気に含まれる微粒子を捕集する捕集手段と、
を備え、
前記捕集手段は、1平方インチ当たりのセルの数が600以上かつ1400以下のハニカム構造からなる板状の通気部材であり、
前記通気部材の厚みが6mm以上かつ9mm以下であり、
前記ハニカム構造におけるセルどうしの境界部の厚みが0.015mm以上かつ0.02mm以下であるものである。
【0007】
この発明(2)の微粒子の捕集装置は、
粒径が100nm以下の超微粒子を含む空気が流れる流路空間を有する通気管と、
前記通気管の流路空間内を遮断する状態で配置され、前記空気に含まれる超微粒子を捕集する捕集手段と、
を備え、
前記捕集手段は、1平方インチ当たりの開口率が94.2%以上かつ97.1%以下のハニカム構造からなる板状の通気部材であり、
前記通気部材の厚みが6mm以上かつ9mm以下であり、
前記ハニカム構造におけるセルどうしの境界部の厚みが0.015mm以上かつ0.02mm以下であるものである。
【0008】
この発明(3)は、上記発明(1)又は(2)の微粒子の捕集装置において、前記通気部材がアルミニウムで構成されているものである。
この発明(4)は、上記発明(1)から(3)のいずれかの微粒子の捕集装置において、前記通気管の流路空間内で前記空気を送るべき方向に流す気流を発生させる気流発生手段を備え、前記気流発生手段は、前記通気部材の前記空気が流れ込む側における風量が0.2m /分以上になるよう作動するものである
【0009】
この発明()の画像形成装置は、装置本体内に存在する空気を収集して排気する排気手段を備え、前記排気手段に上記発明(1)から()のいずれかの微粒子の捕集装置を組み合わせて配置したものである。
この発明()は、上記発明()の画像形成装置において、未定着のトナー像を記録媒体に熱定着させる定着手段と、前記排気手段として前記定着手段に存在する空気を収集して排気する第1排気手段と、を備え、前記第1排気手段に前記捕集装置を組み合わせて配置したものである。
【発明の効果】
【0010】
上記発明(1)および(2)の微粒子の捕集装置によれば、捕集手段として1平方インチ当たりのセル数又は開口率が特定の数値範囲のハニカム構造からなる板状の通気部材を適用しない場合に比べて、圧力損失を抑制しつつ粒径が100μm以下の超微粒子を捕集して低減させることができる。
また、上記発明(1)および(2)の微粒子の捕集装置によれば、捕集手段における板状の通気部材の厚みが6mm以上かつ9mm以下でない場合に比べて、圧力損失を確実に抑制しつつ超微粒子を確実に捕集して低減させることができる。
さらに、上記発明(1)および(2)の微粒子の捕集装置によれば、捕集手段における板状の通気部材のハニカム構造におけるセルどうしの境界部の厚みが0.015mm以上かつ0.02mm以下でない場合に比べて、上記ハニカム構造からなる通気部材を確実に製作して得ることができる。
【0011】
上記発明(3)によれば、捕集手段における板状の通気部材がアルミニウムで構成されていない場合に比べて、通気部材が腐食するおそれがなく、超微粒子を確実に捕集して低減させることができる。
上記発明(4)によれば、気流発生手段が通気部材の空気の流れ込む側における風量が0.2m /分以上になるよう作動しない場合に比べて、風量の過少による二次障害を誘発させることなく、超微粒子を効率よく捕集して低減することができる。
【0012】
上記発明()の画像形成装置によれば、排気手段の捕集装置における捕集手段として1平方インチ当たりのセル数又は開口率が特定の数値範囲のハニカム構造からなる板状の通気部材を適用しない場合に比べて、捕集装置において圧力損失を抑制しつつ粒径が100μm以下の超微粒子を捕集して低減させることができ、装置本体外への超微粒子の排出を抑制することができる。
また、上記発明(5)の画像形成装置によれば、捕集手段における板状の通気部材の厚みが6mm以上かつ9mm以下でない場合に比べて、圧力損失を確実に抑制しつつ超微粒子を確実に捕集して低減させることができる。
さらに、上記発明(5)の画像形成装置によれば、捕集手段における板状の通気部材のハニカム構造におけるセルどうしの境界部の厚みが0.015mm以上かつ0.02mm以下でない場合に比べて、上記ハニカム構造からなる通気部材を確実に製作して得ることができる。
上記発明()によれば、第1排気手段の捕集装置において圧力損失を抑制しつつ定着手段で発生しやすい超微粒子を捕集して低減させることができ、装置本体外への超微粒子の排出を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】実施の形態1に係る画像形成装置の全体を示す概要図である。
図2図1の画像形成装置の一部である定着装置と微粒子の捕集装置の構成を示す概要図である。
図3】(A)は図2における微粒子の捕集装置を示す概要図、(B)は(A)の捕集装置における捕集手段である板状の通気部材を示す概要図である。
図4図3(B)の通気部材とその一部を示す概要図および拡大図である。
図5】試験T1等で採用した試験内容を示す概要図である。
図6】捕集装置による捕集効果のうち超微粒子の粒径と数量との関係について調べた結果を示すグラフ図である。
図7】通気部材のハニカム構造におけるセルの数および通気部材の厚みと超微粒子の捕集効率との関係について調べた試験の結果を示すグラフ図である。
図8】(A)は通気部材のハニカム構造におけるセルの数と圧力損失との関係について調べた試験T2の結果を示すグラフ図、(B)は通気部材の超微粒子の低減率と風量との関係について調べた試験の結果を示すグラフ図である。
図9】通気部材のハニカム構造におけるセルの数とハニカム構造の開口率との関係について、セルどうしの境界部の厚みの違いに応じて示すグラフ図である。
図10図7の結果について横軸を開口率にして書き換えた結果を示すグラフ図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、この発明を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。
【0015】
実施の形態1.
図1および図2には、この発明の実施の形態1に係る微粒子の捕集装置と画像形成装置が示されている。図1にはその画像形成装置の全体が示され、図2にはその画像形成装置の一部(主に定着装置と微粒子の捕集装置)が示されている。
図1等の各図面中に符号X,Y,Zで示す矢印は、各図面において想定した3次元空間の幅、高さおよび奥行の各方向を示す。また各図面においてX,Yの方向の矢印が交わる部分の丸印は、Zの方向が図面の鉛直下方に向いていることを示している。
【0016】
<画像形成装置>
図1に示される画像形成装置1は、例えば電子写真方式により画像を記録媒体の一例である用紙9に形成する装置である。また、この画像形成装置1は、例えば、情報端末機等の外部接続機器から入力される画像情報に対応した画像を形成する。このときの画像情報とは、例えば、文字、図形、写真、模様等の形成すべき画像に関係する情報である。
【0017】
画像形成装置1は、図1に示されるように、装置本体の一例としての筐体10を有しており、その筐体10の内部空間に、像形成装置2、給紙装置4、定着装置5、捕集装置6等を配置して構成されている。
筐体10は、各種の支持部材、外装材等の材料で所要の形状および構造に形成された構造物である。図1等における矢付きの一点鎖線は、筐体10内で用紙9が搬送されるときの主な搬送経路を示している。
【0018】
像形成装置2は、画像情報に基づいて現像剤としてのトナーで構成されるトナー像を形成して用紙9に転写する装置である。この像形成装置2は、矢印Aで示す方向に回転する像保持手段の一例である感光ドラム21を有し、その感光ドラム21の周囲に、帯電装置22、露光装置23、現像装置24、転写装置25、清掃装置26等の機器を配置して構成されている。
【0019】
このうち、帯電装置22は、感光ドラム21の外周面(像形成可能面)を所要の表面電位に帯電させる装置である。この帯電装置22は、例えば感光ドラム21の外周面の像形成域に接触させるとともに帯電電流が供給されるロール等の帯電部材を備えて構成されている。露光装置23は、感光ドラム21の帯電後の外周面に画像情報に基づく露光をして静電潜像を形成する装置である。この露光装置23は、外部から入力される画像情報が図示しない画像処理手段等で所要の処理が施されて生成される画像信号を受けて作動する。
【0020】
次に、現像装置24は、感光ドラム21の外周面に形成された静電潜像を対応する所定の色(例えばブラック)の現像剤(トナー)により現像して単色のトナー像として顕像化する装置である。転写装置25は、感光ドラム21の外周面に形成されたトナー像を用紙9に静電的に転写させる装置である。この転写装置25は、感光ドラム21の外周面に接触するとともに転写電流が供給されるロール等の転写部材を備えて構成されている。清掃装置26は、感光ドラム21の外周面に付着する不要なトナー、紙粉等の不要物をかき取るように除去して感光ドラム21の外周面を清掃する装置である。
この像形成装置2においては、感光ドラム21と転写装置25が対向する各部位がトナー像の転写を行う転写位置TPになる。
【0021】
給紙装置4は、像形成装置2における転写位置TPに供給すべき用紙9を収容して送り出す装置である。この給紙装置4は、用紙9を収容する収容体41と、用紙9を送り出す送出装置43等の機器を配置して構成されている。
【0022】
収容体41は、複数枚の用紙9を所要の向きで積載して収容する図示しない積載板を有し、筐体10の外部に引き出して用紙9の補充等の作業ができるよう取り付けられた収容部材である。送出装置43は、収容体41の積載板上に積載されている用紙9を、複数のロール等の送り出し機器により1枚ずつ繰り出す装置である。
用紙9は、筐体10内での搬送が可能であってトナー像の転写および定着が可能な普通紙、コート紙、厚紙等の記録媒体であればよく、その材質、形態等については特に制約されるものでない。
【0023】
定着装置5は、像形成装置2の転写位置TPで転写されたトナー像を用紙9に定着させる装置である。この定着装置5は、用紙9の導入口50aや排出口50bが設けられた筐体50の内部空間に、加熱用回転体51、加圧用回転体52等の機器を配置して構成されている。
【0024】
加熱用回転体51は、矢印で示す方向に駆動するよう回転するロール形態、ベルト-パット形態等からなる回転体であり、図示しない加熱手段により外表面が所要の温度に保たれるよう加熱されるものである。加圧用回転体52は、加熱用回転体51に所要の加圧下で接触して追従するよう回転するか又は駆動するよう回転するロール形態、ベルト-パット形態等からなる回転体である。加圧用回転体52としては、加熱手段により加熱されるものを適用してもよい。
この定着装置5では、加熱用回転体51と加圧用回転体52が接触する部位が、未定着像のトナー像を用紙9に定着するための加熱、加圧等の処理をする定着処理部(ニップ部)FNとして構成されている。
【0025】
図1における符号Rt1で示す一点鎖線の部分は、給紙装置4にある用紙9を転写位置TPまで搬送して供給する給紙搬送路である。この給紙搬送路Rt1は、用紙9を挟持して搬送する複数の搬送ロール44a,44bや、用紙9の搬送空間を確保して用紙9の搬送を案内する図示しない複数の案内部材等を配置して構成されている。
【0026】
この画像形成装置1による画像形成動作は、例えば、次のようにして行われる。
【0027】
すなわち、画像形成装置1では、図示しない制御手段が画像を形成する動作の指令を受けると、像形成装置2において帯電動作、露光動作、現像動作および転写動作が実行される一方で、給紙装置4において用紙9の転写位置TPへの給紙動作が実行される。これにより、感光ドラム21上にトナー像が形成される一方で、そのトナー像が給紙装置4から転写位置TPに供給された用紙9に転写される。
【0028】
続いて、画像形成装置1では、定着装置5において、トナー像が転写された用紙9がニップ部FNに導入されて通過する定着動作が実行される。これにより、未定着のトナー像が用紙9に定着される。定着後の用紙9は、例えば排出ロール45により筐体10の外部にある図示しない収容部に排出されて収容される。
以上により、画像形成装置1による1枚の用紙9の片面に対する画像形成動作が完了する。
【0029】
<微粒子の捕集装置>
微粒子の捕集装置6は、定着装置5およびその周辺から発生する微粒子を捕集する装置であり、図1から図3等に示されるように、通気管61、気流発生手段62、捕集手段63等を備えている。
【0030】
この捕集装置6により捕集する超微粒子は、主に、粒径が100nm(0.1μm)以下のいわゆる超微粒子(UFP:Ultra Fine Particle)である。
また、この捕集装置6により捕集する超微粒子は、例えば、トナーに含まれるワックス等の成分が定着処理(定着動作)時の加熱により揮発した後に冷却されて生成される微粒子(粉じん)に含まれる超微粒子が対象である。
【0031】
このうち通気管61は、微粒子が含まれる空気を流す流路空間61aを有する管状の構造物である。
実施の形態1における通気管61は、流路空間61aの横断面の形状がほぼ矩形からなる角筒状の管である。また、この通気管61は、図2図3に示されるように、その一端部61bが定着装置5の筐体50の側面部に設けられる排気手段の一例である排気機構55を構成する収集ダクト56に接続されている一方で、その他端部61cが筐体10の背面部10eに設けた排気機構55を構成する排気口12と接続されるよう配置されている。収集ダクト56は、定着装置5の筐体50における用紙9の導入口50aおよび排出口50bよりも上方の位置に設けられた吸気口56aから、その筐体50内やその周辺に存在する空気を収集して取り入れるものである。図2における符号10dは筐体10における上面部を示す。
【0032】
気流発生手段62は、通気管61の流路空間61a内で上記空気をその送るべき方向Cに流すための気流を発生させる手段である。
実施の形態1では、気流発生手段62として軸流ファンを適用している。軸流ファンは、例えば、図3に示されるように、断面円形の貫通部621aが形成された枠部621と、その枠部621の貫通部621aに存在して回転可能に支持されるとともに図示しない駆動モータが内蔵された軸部622と、その軸部622の周囲に立設された複数枚の羽根部623とで構成されている。
【0033】
気流発生手段62で発生させる気流の強さ(風量又は風速)については、例えば、画像形成装置1の筐体10内(本例では特に定着装置5の筐体50内)における温度の上昇や結露の発生や動作騒音の増加等の二次障害を防止することや、捕集手段63の良好な捕集性能を確保すること等の観点から適切な条件に設定するとよい。風量としては、後述する試験結果からも明らかなように、風量が増えるとUFPの低減率(捕集効率)が高まる傾向があるので、例えば捕集手段63の空気が流れ込む側での風量が0.2m3/分以上になるよう設定することが好ましい。
【0034】
捕集手段63は、通気管61の途中部分における流路空間61a内を横断する状態で配置され、その流路空間61a内を流れる空気に含まれる微粒子を捕集する手段である。
【0035】
実施の形態1における捕集手段63は、図3(B)等に示されるように、1平方インチ当たりのセル65の数が600以上かつ1400以下のハニカム構造からなる板状の通気部材66で構成されている。板状の通気部材66としては、例えば図4に一部拡大して示されるように断面がほぼ正六角形のセル65を隙間なく並べたハニカム構造からなる金属製のフィルタが適用される。
【0036】
ここで、セル65は、ハニカム構造の繰り返し単位となる最小部分であり、断面形状を維持して筒状に貫通した中空構造になっている。1平方インチ当たりのセル65の数は、例えば、画像処理による解析や、拡大鏡等の手段を用いることで計数される。
【0037】
また、このハニカム構造からなる板状の通気部材66で構成される捕集手段63は、例えば、図3等に示されるように通気領域を確保した形状の枠材64に取り付けて支持した状態で通気管61の流路空間61a内に固定される。
さらに、板状の通気部材66としての金属製のフィルタは、アルミニウム等の金属材料を用いて製造される。ちなみに、ハニカム構造からなる金属製のフィルタで構成され捕集手段63については、超微粒子の補正性能を向上させる等の機能を発揮する材料を表面に塗布(付着)させる必要がなく、金属そのものの表面をそのまま露出させた状態にしておいてよい。
【0038】
上記セル65の数については、その数が600未満になると、表面積が少なくなり超微粒子を捕集する性能が得られにくくなる。反対にセル65の数が1400を超える場合は、圧力損失が抑制されにくくなり、またそのセル数のハニカム構造からなる板状の通気部材を製造(加工)することが困難になる。
このセル65の数は、圧力損失の抑制と捕集効率の確保等の観点からすると、900以上かつ1000以下であることがより好ましい。
【0039】
また、ハニカム構造からなる板状の通気部材66で構成される捕集手段63は、その厚みDについて任意に選定することも可能であるが、その厚みDが3mm以上かつ9mm以下であることが好ましく、更には5mm以上かつ7mm以下であることがより好ましい。
このときの厚みDとは、セル65が貫通する方向又は空気を通過させる方向の寸法である。この厚みDが3mm未満になると、セル65の空気が通過する方向における表面積が少なくなり超微粒子を捕集する性能が得られにくくなる。反対に厚みDが9mmを超えると、圧力損失が抑制されにくくなる。
【0040】
さらに、捕集手段63は、図4に拡大して示されるように、ハニカム構造におけるセル65どうしの境界部67の厚みtが0.015mm以上かつ0.02mm以下になるよう構成されている。
この境界部67の厚みtが0.015mm未満であると、捕集手段63を構成する板状の通気部材を製造することが困難になり、また板状の通気部材の強度が弱くなりハニカム構造の形状を保ちにくくなる。反対に境界部67の厚みtが0.02mmを超えると、上記セル65の数を有するハニカム構造を得ることが難しくなる。
【0041】
また、この捕集装置6では、図2図3(A)に示されるように、捕集手段63を、通気管61において気流発生手段62よりも通気管61の流路空間61a内の空気の送られる方向Cの下流側の位置に配置している。なお捕集手段63については、その枠材64と通気管61の隙間漏れを抑制する等の観点からすると、通気管61において気流発生手段62よりも空気の送られる方向Cの上流側になる位置に配置することが好ましい。
【0042】
そして、この捕集装置6は、例えば定着装置5が作動している時期やその停止後の所定期間に少なくとも作動する。
【0043】
すなわち、捕集装置6は、作動時期になると、気流発生手段62が始動して、図3(A)に示されるように通気管61の流路空間61a内に矢印Cで示す方向に流れる気流が発生する。
これにより、定着装置5における定着動作で主に発生する微粒子を含む空気が、収集ダクト56を介して通気管61の流路空間61a内に吸引されるよう流れ込む。また、このとき流れ込んだ微粒子を含む空気Eaは、気流発生手段62の軸流ファンを通過して捕集手段63の手前側に捕集前の空気Ebとして送られる。
【0044】
続いて、捕集手段63の手前側に送られた微粒子を含む捕集前の空気Ebは、図3(A)に示されるように、捕集手段63を構成するハニカム構造からなる板状の通気部材66に衝突するとともに、そのハニカム構造のセル65内を通過するように移動する。
つまり、このときの捕集前の空気Ebは、1平方インチ当たりのセル65の数が600以上かつ1400以下のハニカム構造からなる板状の通気部材(金属製のフィルタ)66に衝突しながら通気部材66の各セル65内を通過する。
【0045】
これにより、捕集前の空気Ebに含まれている微粒子のうち粒径が100nm以下の超微粒子の少なくとも一部は、板状の通気部材66におけるハニカム構造の各セル65に付着して捕集される。この結果、捕集手段63を通過した捕集後の空気Ecにおいては、その捕集前の空気Ebに比べると、超微粒子が低減される。
最後に、このときの捕集後の空気Ecは、画像形成装置1の筐体10の排気口12から外部に排出される。
【0046】
<捕集効果に関する試験>
次に、この捕集装置6の捕集効果に関して行った試験T1について説明する。
【0047】
このときの捕集効果に関する試験T1は、ドイツの環境ラベルであるブルーエンジェルマークの試験規格(RAL-UZ205)に準拠して行った。
【0048】
試験T1は、図5に示されるように、密閉性の高い試験環境室である試験チャンバー100の空間110内に配置された載置台120上に測定対象となる画像形成装置1を設置して平衡化した後、その画像形成装置1を起動させて所定の画像形成動作を1分間行い、その画像形成動作中と動作停止後の所定時間内における室内の空気に含まれる超微粒子(UFP)の量などについて測定装置(TSI社製:凝縮粒子計数器CPC Model3775)150により測定することで行った。試験T1では、試験チャンバー100を所定の室内環境(温度:23℃、湿度:50%RH)に設定した。
【0049】
試験チャンバー100は、その容積が例えば5.1m3からなる室内を有し、給気口103から清浄された空気132が室内に供給されるとともに、排気口104から室内の空気133が排気されるようになっている。また、試験チャンバー100から排気された室内の空気133は、測定装置150に接続されて送られるようになっている。
【0050】
測定対象の画像形成装置1は、下記構成の板状の通気部材66からなる捕集手段63を採用した捕集装置6を組み合わせたものとした。また、比較基準の画像形成装置として、捕集手段63を取り付けない捕集装置6を組み合わせたものも用意した。
【0051】
板状の通気部材66としては、断面がほぼ正六角形のセル65の数を約950にしたハニカム構造からなる、厚みDが6mmであるアルミニウム製のフィルタを用いた。捕集装置6は、捕集手段63を構成する通気部材66の空気と接触させる部分の全面積を14,400mm2とした。また、捕集装置6は、通気部材66の空気が流れ込む側(上流側)における風量が0.33m3/分になるよう気流発生手段62である軸流ファンを回転駆動させた。さらに、捕集装置6は、試験における画像形成動作の開始から停止までの期間、作動させた。
【0052】
画像形成動作で形成した画像は、画像面積率が5%からなるBA(ブルーエンジェル)指定のチャートである。定着装置5としては、定着加熱温度が150~180℃に設定された定着動作を行うものを使用した。トナーとしては、樹脂、顔料、ワックス粒子等からなるトナーを用いた。
【0053】
そして、この試験T1では、超微粒子(UFP)の粒径とその数量(UFP数)との関係について調べた。このときの結果について図6に示す。
また、この試験T1では、比較基準の画像形成装置の場合(捕集手段63を取り付けない捕集装置6を適用した場合)についても同様の条件で調べた。
【0054】
図6に示される結果から、ハニカム構造からなる板状の通気部材66を取り付けた捕集装置6を備えた場合(フィルタ有り)の画像形成装置では、比較基準の画像形成装置の場合(フィルタ無し)の結果に比べると、粒径が100nm以下であるUFPの数量が少なくなっていることがわかる。
【0055】
続いて、UFPの数量を低減できる捕集手段63を構成する通気部材66におけるセル65の数および通気部材66の厚みDとUFPの捕集効率の関係について、試験T1により調べた。この試験T1の結果を図7に示す。
【0056】
このときの試験T1では、セル65の数および通気部材66の厚みDとして複数の値に設定したアルミニウム製のフィルタからなる板状の通気部材66をそれぞれ用意し、その各通気部材66を捕集装置6に交換して装着したときのUFPの捕集効率についてそれぞれ調べた。
【0057】
セル65の数としては600、950、1400の3種類を用意し、通気部材66の厚みDとしては図7にも示されるように3mm、6mm、9mmの3種類を用意し、これらを組み合わせた計9種類の通気部材66を用意した。
捕集効率は、各通気部材66のUFP数量と通気部材66がないときのUFP数量との差分を百分率で求めたものであり、UFPの低減率にも相当する。
【0058】
図7に示される結果から、UFPの捕集効率は、1平方インチ当たりのセル65の数が多くなるにつれて徐々に高くなることがわかる。また上記結果から、UFPの捕集効率は、セル数が同じであれば、通気部材66の厚みDが大きくなる(厚くなる)につれて徐々に高くなる傾向にあることもわかる。
【0059】
このため、捕集手段63を構成するハニカム構造からなる通気部材66では、そのセル65の数および通気部材66の厚さDとUFPの捕集効率との間にはほぼ比例する相関関係にあるといえそうである。
また上記結果から、このハニカム構造からなる通気部材66では、セル65の数が600以上でかつ1400以下の範囲であれば、またその通気部材66の厚さDが3mm以上でかつ9mm以下の範囲であれば、UFPを捕集して低減する効果が得られることがいえる。
【0060】
次に、捕集装置6における捕集手段63である通気部材66のセル65の数と圧力損失との関係について調べる試験T2を行った。
この試験T2の結果を図8(A)に示す。
【0061】
試験T2では、セル65の数として600、950、1400の3種類に設定した通気部材66を用意した。このときの通気部材66は、上記試験T1で使用したアルミニウム製のフィルタと同じものであり、その厚さDについてはいずれも6mmに設定したものである。
【0062】
また、試験T2における圧力損失は、捕集装置6において各セル数からなる通気部材66を通気管61内に交換しながらそれぞれ設置して気流発生手段62による一定の風量(0.33m3/分)の気流を発生させたときに、その通気部材66よりも上流側の位置での空気圧(Pa)と通気部材66よりも下流側の位置での空気圧(Pa)とを測定した後にその差分を圧力損失(Pa)として求めた。空気圧は、差圧計(TESTO社製:Model5122)を用いて測定した。
【0063】
図8(A)に示される結果から、上記セル数からなる通気部材66では、圧力損失が約2~8.5Paの範囲になることがわかる。このような範囲の圧力損失は、十分に抑制されたレベルであるといえる。また上記結果から、このときの通気部材66では、そのセル数が増えるについて圧力損失が徐々に大きくなることもわかる。
【0064】
したがって、捕集装置6では、上記試験T1の結果も併せて考察すると、圧力損失を抑制しつつUFPの捕集がなされるといえる。
ちなみに、捕集装置6では、圧力損失が6Pa以下になると、気流発生手段62の軸流ファンに対する負荷が減って消費電力も減る傾向が強くなり、また、その軸流ファンの動作音がより一層小さくなるので、より好ましい。
【0065】
次に、捕集手段63を構成する通気部材66のUFPの低減率と風量との関係について、上記試験T1により調べた。
このときの試験結果を図8(B)に示す。
【0066】
この試験では、通気部材66として、セル数が950であるハニカム構造からなるアルミニウム製のフィルタを用いた。また、通気部材66の厚みDは6mmとした。
またこの試験では、気流発生手段62の軸流ファンの回転速度を調整して捕集手段63の空気が流れ込む側の風量を0.15、0.33、0.53(m/分=m/min)の3種類に設定した。UFPの低減率については、試験T1における捕集効率と同様に求めた。
【0067】
図8(B)に示される結果から、上記セル数からなる通気部材66では、上記風量が増えると(風量が0.2m/分以上になる程度に増えると)UFPの低減率が高まる傾向にあることがわかる。
UFPの低減率(捕集効率)は、少なくとも30%以上であることが望ましいので、この観点からすると上記風量については約0.3m/分以上になるよう設定することがより好ましい。ちなみに、上記風量の上限値については、例えば、気流発生手段62の動作等を含む動作騒音の低減等の観点から設定することができる。
【0068】
また、この捕集装置6では、捕集手段63の通気部材66としてアルミニウム製のフィルタを適用しているので、腐食しにくく安定した長期使用が可能である。
【0069】
なお、この捕集装置6では、捕集手段63を構成する板状の通気部材66について、1平方インチ当たりのセル65の数が600以上かつ1400以下であるとともにセル65どうしの境界部67の厚みtが0.015mm以上かつ0.02mm以下になるハニカム構造からなる通気部材が好適であるとしているが、その構成のハニカム構造について1平方インチ当たりの開口率に換算して検討し直すと、図9に示されるような関係になる。
【0070】
図9に示される結果から、上記好適な通気部材66のハニカム構造については、1平方インチ当たりの開口率が最小値の94.2%から最大値の97.1%までの範囲に含まれるハニカム構造であると言い換えることができる。
【0071】
このことから、捕集装置6では、捕集手段63を構成する板状の通気部材66として、1平方インチ当たりの開口率が94.2%以上かつ97.1%以下のハニカム構造からなる通気部材が好ましいともいえる。この開口率についても、例えば上記1平方インチ当たりのセル65の数を計数する手法と同じ手法を用いて計測することができる。
【0072】
図10は、図7に示される通気部材66におけるセル65の数および通気部材66の厚みDとUFPの捕集効率の関係を調べた結果を、横軸をセル数に代えて開口率にして書き換えたときの結果を示すグラフ図である。
図10に示される結果から、UFPの捕集効率は、ハニカム構造の1平方インチ当たりの開口率が小さくなるにつれて徐々に高くなるともいえる。またこの結果からすれば、UFPの捕集効率は、開口率が同じであれば、通気部材66の厚みDが大きくなるにつれて徐々に高くなる傾向にあるともいえる。
【0073】
このため、捕集手段63を構成するハニカム構造からなる通気部材66では、通気部材66の厚さDとUFPの捕集効率との間にはほぼ反比例する相関関係にあるといえそうである一方で、その1平方インチ当たりの開口率とUFPの捕集効率との間にはほぼ反比例する相関関係にあるともいえそうである。
【0074】
[変形例]
この発明は、実施の形態1で例示した内容に何ら限定されるものではなく特許請求の範囲に記載の発明の要旨から逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能であり、例えば、以下に挙げるような変形例も含むものである。
【0075】
実施の形態1では、捕集手段63を構成する板状の通気部材66としてアルミニウム製のフィルタを例示したが、その通気部材66は、所要のハニカム構造を得ることができれば、アルミニウム以外の金属や、金属以外の材料を用いて製作される通気部材を適用することも可能である。
【0076】
また実施の形態1では、捕集装置6として気流発生手段62を備えた場合の構成例を示したが、捕集装置6を排気ファン等により気流を発生させる排気手段に組み合わせて設置する場合には、捕集装置6における気流発生手段62を省略することが可能である。気流発生手段62としては、軸流ファン以外の送風機器を適用してもよい。
【0077】
さらに実施の形態1では、微粒子の捕集装置6を画像形成装置1の定着装置5で発生する超微粒子が含まれる微粒子を捕集する捕集装置として適用する場合を例示したが、捕集装置6は、画像形成装置1の定着装置5以外の構成部分から発生する微粒子を含む空気を収集して排気する排気手段に、超微粒子を捕集する捕集装置として組み合わせて配置するよう適用してもよい。
また、この発明の捕集装置は、超微粒子の捕集が必要であれば、画像形成装置以外の各種の装置に適用することも可能である。
【0078】
この他、微粒子の捕集装置6を適用する画像形成装置は、実施の形態1で例示した形式の画像形成装置1に限定されず、電子写真方式を利用した他の形式(多色画像を形成する形式も含む)の画像形成装置であってもよい。さらに、捕集装置6を適用する画像形成装置については、電子写真方式以外の画像形成方式(例えば液滴噴射方式、印刷方式など)を採用する画像形成装置であっても構わない。
【符号の説明】
【0079】
1 …画像形成装置
5 …定着装置(定着手段の一例)
6 …微粒子の捕集装置
9 …用紙(記録媒体の一例)
10…筐体(装置本体の一例)
55…排気機構(排気手段又は第1排気手段の一例)
61…通気管
61a…流路空間
62…気流発生手段
63…捕集手段
65…セル
66…板状の通気部材
67…セルどうしの境界部
C …空気を送るべき方向
D …通気部材の厚み
t …境界部の厚み
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10