(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-08
(45)【発行日】2024-05-16
(54)【発明の名称】電動車両の操作装置
(51)【国際特許分類】
G05G 5/05 20060101AFI20240509BHJP
G05G 1/08 20060101ALI20240509BHJP
G05G 25/00 20060101ALI20240509BHJP
【FI】
G05G5/05
G05G1/08 A
G05G25/00 C
(21)【出願番号】P 2020062768
(22)【出願日】2020-03-31
【審査請求日】2023-01-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000002082
【氏名又は名称】スズキ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【氏名又は名称】松島 鉄男
(74)【代理人】
【識別番号】100125380
【氏名又は名称】中村 綾子
(74)【代理人】
【識別番号】100142996
【氏名又は名称】森本 聡二
(74)【代理人】
【識別番号】100166268
【氏名又は名称】田中 祐
(74)【代理人】
【識別番号】100170379
【氏名又は名称】徳本 浩一
(74)【代理人】
【氏名又は名称】有原 幸一
(72)【発明者】
【氏名】ラージャー ゴピナート
(72)【発明者】
【氏名】和田 昌祥
【審査官】増岡 亘
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-326163(JP,A)
【文献】特開2013-107508(JP,A)
【文献】特開2011-192127(JP,A)
【文献】特開昭60-156124(JP,A)
【文献】中国実用新案第207301855(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05G 5/05
G05G 1/08
G05G 25/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動車両を制御するように操作可能に構成され、かつハンドル軸線に沿って延びるハンドルシャフトと、
前記ハンドルシャフトの延在方向の基端側部分を収容する本体ケースを有する装置本体と
を備え、
前記ハンドルシャフトの延在方向の先端側部分が、前記本体ケースに対して車両幅方向の外方に配置される、電動車両の操作装置であって、
前記ハンドルシャフトが、その先端側及び基端側部分間に位置する中間部分を有し、
前記ハンドルシャフトの中間部分が、前記ハンドルシャフトの旋回軸線周りに旋回可能となるように前記装置本体によって支持され、
前記ハンドルシャフトの先端側部分が、基準位置に対して、前記旋回軸線周りにおける旋回方向の一方及び他方に揺動可能であり、
前記装置本体が、前記本体ケース内に配置される変位検出機構及び付勢機構を有し、
前記変位検出機構が、前記ハンドルシャフトの先端側部分の揺動に伴う前記ハンドルシャフトの変位を検出可能に構成され、
前記付勢機構が、前記ハンドルシャフトの先端側部分を前記基準位置に復帰可能とするように前記ハンドルシャフトの基端側部分を付勢する付勢部材を有して
おり、
前記付勢機構が2つの前記付勢部材を有し、
前記2つの付勢部材が、それぞれ、前記ハンドルシャフトの基端側部分に対して前記旋回方向の一方側及び他方側にそれぞれ位置する2つの圧縮コイルスプリングとなっており、
前記付勢機構が、前記2つの圧縮コイルスプリングに挿入可能となるように延びるスプリングシャフトを有し、
前記ハンドルシャフトの基端側部分には、前記スプリングシャフトを挿入可能とするように貫通する付勢孔が形成され、
前記スプリングシャフトが前記ハンドルシャフトの基端側部分の付勢孔に挿入され、かつ前記2つの圧縮コイルスプリングが前記スプリングシャフトに挿入された状態で、前記付勢機構における前記ハンドルシャフトの基端側部分の付勢がもたらされるようになっている、電動車両の操作装置。
【請求項2】
前記変位検出機構が、磁石と、前記磁石の磁気を検出可能に構成される磁気センサとを有し、
前記磁石が、前記ハンドルシャフトの旋回軸線方向の一方端部又は他方端部に配置され、
前記磁気センサが、前記ハンドルシャフトの先端側部分の揺動に伴う前記ハンドルシャフトの変位に応じた前記磁石の変位を検出可能とするように前記磁石に対向している、請求項1に記載の電動車両の操作装置。
【請求項3】
前記旋回軸線に対して前記ハンドルシャフトの延在方向の基端側にハンドル側規制部が設けられ、
前記ハンドル側規制部が、前記ハンドル軸線を囲むように位置する外周縁を有し、
前記本体ケース内にて、前記ハンドル側規制部の外周縁の周囲にケース側規制部が設けられ、
前記ハンドル側規制部は、前記ハンドルシャフトの先端部分が前記基準位置にある状態で、前記ケース側規制部と間隔を空けている、請求項1
または請求項2に記載の電動車両の操作装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動車両を制御するように操作可能に構成され、かつハンドル軸線に沿って延びるハンドルシャフトと、このハンドルシャフトを支持する本体ケースとを有する電動車両の操作装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電動車椅子、電動カート等の電動車両においては、走行動作に用いられる駆動装置を制御するために、車両幅方向に互いに間隔を空けた左右2つのハンドルを有する操作装置が設けられることがある。電動車両を使用するユーザは、典型的には、その両手によってこれらのハンドルを把持した状態でハンドルを操作し、電動車両においては、この操作に応じた駆動装置の制御によって種々の走行動作が可能となる。
【0003】
このようなハンドルを有する操作装置の一例としては、左右のハンドルが左側及び右側操舵反力アクチュエータの回動軸に固定され、かつこれら左右のハンドルの操作角に応じて電動車両が操舵される、操作装置が挙げられる。この操作装置においては、左側及び右側操舵反力アクチュエータが、それぞれ、搭乗者によって左右のハンドルに加えられる操舵力に抗する操舵反力を発生させるように構成されており、各操舵反力アクチュエータは、それに固定されるハンドルに対して操舵反力に抗するように操舵力が加えられたときに、初期位置から回転し、かつこの操舵力が除かれたときに、操舵反力によって初期位置に復帰するように回転する。(例えば、特許文献1を参照。)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記操作装置の一例における操舵反力アクチュエータは、典型的には、モータである。このような操舵反力アクチュエータにおいて、搭乗者の操舵力に抗する十分な操舵反力を発生させるためには、大型化かつ大重量のロータ及びステータを用いる必要がある。そのため、操舵反力アクチュエータは大型かつ大重量となり、このような操舵反力アクチュエータを有する操作装置が大型化かつ大重量化し、このような操作装置を有する電動車両が大型化かつ大重量化するおそれがある。さらには、電動車両の大型化及び大重量化は、電動車両の小回り性能等のような利便性を低下させるおそれがある。
【0006】
このような実情を鑑みると、電動車両の操作装置においては、操作装置を小型化可能とし、操作装置の重量を低減可能とし、電動車両の利便性を向上可能とすることが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
課題を解決するために、一態様に係る電動車両の操作装置は、電動車両を制御するように操作可能に構成され、かつハンドル軸線に沿って延びるハンドルシャフトと、前記ハンドルシャフトの延在方向の基端側部分を収容する本体ケースを有する装置本体とを備え、前記ハンドルシャフトの延在方向の先端側部分が、前記本体ケースに対して車両幅方向の外方に配置される、電動車両の操作装置であって、前記ハンドルシャフトが、その先端側及び基端側部分間に位置する中間部分を有し、前記ハンドルシャフトの中間部分が、前記ハンドルシャフトの旋回軸線周りに旋回可能となるように前記装置本体によって支持され、前記ハンドルシャフトの先端側部分が、基準位置に対して、前記旋回軸線周りにおける旋回方向の一方及び他方に揺動可能であり、前記装置本体が、前記本体ケース内に配置される変位検出機構及び付勢機構を有し、前記変位検出機構が、前記ハンドルシャフトの先端側部分の揺動に伴う前記ハンドルシャフトの変位を検出可能に構成され、前記付勢機構が、前記ハンドルシャフトの先端側部分を前記基準位置に復帰可能とするように前記ハンドルシャフトの基端側部分を付勢する付勢部材を有しており、前記付勢機構が2つの前記付勢部材を有し、前記2つの付勢部材が、それぞれ、前記ハンドルシャフトの基端側部分に対して前記旋回方向の一方側及び他方側にそれぞれ位置する2つの圧縮コイルスプリングとなっており、前記付勢機構が、前記2つの圧縮コイルスプリングに挿入可能となるように延びるスプリングシャフトを有し、前記ハンドルシャフトの基端側部分には、前記スプリングシャフトを挿入可能とするように貫通する付勢孔が形成され、前記スプリングシャフトが前記ハンドルシャフトの基端側部分の付勢孔に挿入され、かつ前記2つの圧縮コイルスプリングが前記スプリングシャフトに挿入された状態で、前記付勢機構における前記ハンドルシャフトの基端側部分の付勢がもたらされるようになっている。
【発明の効果】
【0008】
一態様に係る電動車両の操作装置においては、操作装置を小型化することができ、操作装置の重量を低減することができ、電動車両の利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、一実施形態に係る操作装置を有する電動車両を概略的に示す側面図である。
【
図2】
図2は、一実施形態に係る操作装置を、その本体ケースの上側部分を省略した状態で概略的に示す平面図である。
【
図3】
図3は、一実施形態に係る操作装置の車両幅方向の片側部分を、本体ケースを省略し、かつ本体ケース内の構成要素を分解した状態で概略的に示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
一実施形態に係る電動車両の操作装置について以下に説明する。本実施形態においては、
図1に示すように、操作装置10によって操作される電動車両1が、電動車椅子の機能を備えた電動歩行補助車となっている。この電動車両1は、電動歩行補助車として用いられるプッシュモード(
図1にて仮想線により示す)と、電動車椅子として用いられるドライブモード(
図1にて実線により示す)とに変形可能である。特に、電動車両1は、ドライブモードにて1人乗り電動車椅子として用いられるように構成することができる。
【0011】
しかしながら、電動車両はこれに限定されない。例えば、電動車両は、プッシュモードにてショッピングカート、台車等として用いられるように構成することができる。電動車両は、ドライブモードにて電動カート等として用いられるように構成することができる。電動車両は、プッシュモード及びドライブモードの一方のみで用いられるように構成することもできる。以下においては、電動車両を必要に応じて単に「車両」と呼ぶ。
【0012】
なお、本実施形態の説明に用いられる図面においては、車両を基準とした方向を次のように示す。
図1~
図4においては、車両前方及び車両後方を、それぞれ片側矢印F及び片側矢印Bによって示す。
図1~
図3においては、車両の前進方向を向いた場合の左側及び右側を、それぞれ片側矢印L及び片側矢印Rによって示す。そのため、車両幅方向は、片側矢印L及び片側矢印Rによって示される。さらに、
図1、
図3、及び
図4においては、車両上方及び車両下方を、それぞれ片側矢印U及び片側矢印Dによって示す。
【0013】
「操作装置の概略」
図1~
図4を参照して、本実施形態に係る操作装置10の概略を説明する。すなわち、操作装置10は概略的には次のように構成されている。
図1及び
図2を参照すると、操作装置10は、車両1を制御するように操作可能に構成される2つのハンドル20を有する。2つのハンドル20、すなわち、左右のハンドル20は、車両幅方向に互いに間隔を空けて配置される。2つのハンドル20は、車両幅方向にて略対称に構成することができる。
【0014】
本実施形態においては、このような2つのハンドル20のそれぞれが、以下に述べるような特徴的な構成を有する場合を説明する。以下の説明においては、2つのハンドル20について言及しない限り、2つのハンドル20のうち車両幅方向の片側のハンドル20を代表的に説明する。しかしながら、2つのハンドル20の一方のみが、上記特徴的な構成を有することもできる。
【0015】
図2及び
図3に示すように、ハンドル20は、ハンドル軸線20aに沿って延びるハンドルシャフト21を有する。操作装置10は、ハンドルシャフト21の延在方向の基端側部分を収容する本体ケース31を有する装置本体30を含む。ハンドルシャフト21の延在方向の先端側部分が、本体ケース31に対して車両幅方向の外方に配置される。
【0016】
ハンドルシャフト21は、その先端側及び基端側部分間に位置する中間部分を有する。ハンドルシャフト21の中間部分は、ハンドルシャフト21の旋回軸線21a周りに旋回可能となるように装置本体30によって支持されている。
図2の両側矢印Wにより示すように、ハンドルシャフト21の先端側部分が、基準位置に対して、旋回軸線21a周りにおける旋回方向の一方及び他方に揺動可能になっている。
【0017】
図2及び
図3に示すように、装置本体30は、本体ケース31内に配置される変位検出機構40及び付勢機構50を有する。変位検出機構40は、ハンドルシャフト21の先端側部分の揺動に伴うハンドルシャフト21の変位を検出可能に構成される。付勢機構50は、ハンドルシャフト21の先端側部分を基準位置に復帰可能とするようにハンドルシャフト21の基端側部分を付勢する付勢部材51を有している。
【0018】
さらに、操作装置10は概略的には次のように構成することができる。
図2及び
図3に示すように、変位検出機構40は、磁石41と、この磁石41の磁気を検出可能に構成される磁気センサ42とを有する。なお、
図2では、磁気センサ42は仮想線により示されている。磁石41は、ハンドルシャフト21の旋回軸線方向(すなわち、旋回軸線21aに沿った方向)の一方端部又は他方端部に配置される。磁気センサ42は、ハンドルシャフト21の先端側部分の揺動に伴うハンドルシャフト21の変位に応じた磁石41の変位を検出可能とするように磁石41に対向している。
【0019】
すなわち、変位検出機構は、概略的には、対向する2つの要素間の変位を過電流式に検出するように構成されている。しかしながら、変位検出機構はこれに限定されない。変位検出機構は、対向する2つの要素間の変位をダイヤルゲージ式、差動トランス式、超音波式、光学式、静電容量式等に検出するように構成することもできる。
【0020】
図2及び
図3に示すように、付勢機構50は2つの付勢部材51を有する。2つの付勢部材51は、それぞれ、ハンドルシャフト21の基端側部分に対して旋回方向の一方側及び他方側にそれぞれ位置する2つの圧縮コイルスプリング51となっている。しかしながら、付勢部材はこれに限定されない。各付勢部材は、引張コイルスプリング、トーションスプリング等とすることもできる。
【0021】
付勢機構50は、2つの圧縮コイルスプリング51に挿入可能となるように延びるスプリングシャフト52を有する。ハンドルシャフト21の基端側部分には、スプリングシャフト52を挿入可能とするように貫通する付勢孔21bが形成される。スプリングシャフト52がハンドルシャフト21の基端側部分の付勢孔21bに挿入され、かつ2つの圧縮コイルスプリング51がスプリングシャフト52に挿入された状態で、付勢機構50におけるハンドルシャフト21の基端側部分の付勢がもたらされるようになっている。
【0022】
図2~
図4に示すように、ハンドル20は、ハンドルシャフト21の旋回軸線21aに対してハンドルシャフト21の延在方向の基端側に配置されるハンドル側規制部23を有する。ハンドル側規制部23は、ハンドル軸線20aを囲むように位置する外周縁23aを有する。装置本体30は、本体ケース31内で、ハンドル側規制部23の外周縁23aの周囲に配置されるケース側規制部33を有する。ハンドル側規制部23は、ハンドルシャフト21の先端部分が基準位置にある状態で、ケース側規制部33と間隔を空けている。
【0023】
「電動車両の詳細」
図1を参照すると、車両1は詳細には次のように構成することができる。車両1は、その走行動作に用いられる電動機11aを有する駆動装置11を含む。車両1はまた、操作装置10の操作に応じて駆動装置11を制御可能とするように構成される制御装置12を有する。
【0024】
車両1は、駆動装置11によって走行動作可能に構成される移動ベース2を有する。移動ベース2は、前側ベース3と、この前側ベース3に対して車両後方に位置する後側ベース4とを有する。前側ベース3は、車両幅方向に互いに間隔を空けた左右の前輪3aを有する。後側ベース4は、車両幅方向に互いに間隔を空けた左右の後輪4aを有する。
【0025】
後側ベース4には駆動装置11の電動機11aが配置され、電動機11aは、左右の後輪4aをそれぞれ駆動可能に構成される左右のモータ11aとなっている。左右の後輪4aは、左右のモータ11aによってそれぞれ独立して駆動可能になっている。車両1は、左右のモータ11aがそれらの回転を防ぐように停止した状態で、ブレーキを掛けられるようになっている。さらに、移動ベース2には制御装置12が配置されている。特に明確に図示はしないが、制御装置12は、操作装置10及び左右のモータ11aと電気的に接続されている。
【0026】
図1の両側矢印K1により示すように、移動ベース2は、前輪3a及び後輪4a間のホイールベースを伸縮可能とするように、前側及び後側ベース3,4を互いに対して相対的に移動可能とするように構成されている。すなわち、移動ベース2は、ホイールベースを拡大した拡大状態(
図1にて実線により示す)と、拡大状態よりもホイールベースを縮小した縮小状態(
図1にて仮想線により示す)との間で変化可能に構成される。
【0027】
車両1は、移動ベース2上に配置されるシート5を有する。シート5は、着座面6aを有する着座部6を含む。
図1の両側矢印K2により示すように、シート5は、着座位置と退避位置との間で移動可能に構成される。具体的には、
図1にて実線により示すように、シート5は、着座位置にて着座面6aを車両上方に向けるように位置する。
図1にて仮想線により示すように、シート5は、退避位置にて着座部6を着座位置よりも車両前方に退避させるように位置する。
【0028】
車両1は、シート5の着座面6aに対応する背もたれとして用いることができるように構成される背板7を有する。背板7もまた移動ベース2上に配置される。
図1の両側矢印K3により示すように、背板7は、起立位置と倒伏位置との間で移動可能に構成される。具体的には、
図1にて実線により示すように、背板7は、起立位置にて着座面6aに対して車両後方かつ車両上方に位置する。また、
図1にて仮想線により示すように、背板7は、倒伏位置にて、起立位置に対して車両前方に位置する。
【0029】
車両1は、後側ベース4から車両上方に向かって立ち上がるフレーム8を有する。フレーム8は、車両前後方向にて車両1の後端寄りに位置する。シート5及び背板7は、フレーム8に対して車両前方に位置する。さらに、シート5は、着座位置と退避位置との間で移動可能となるようにフレーム8に旋回可能に取り付けられる。背板7は、起立位置と倒伏位置との間で移動可能となるようにフレーム8に旋回可能に取り付けられる。
【0030】
フレーム8は、その車両上下方向の上端寄りに位置する支柱8aを有する。操作装置10の装置本体30の本体ケース31は、支柱8aによって支持されている。さらに、本体ケース31は、支柱8aの車両上下方向の上端に取り付けられるとよい。
【0031】
図1にて実線により示すように、車両1のドライブモードでは、移動ベース2は拡大状態にある。さらに、ドライブモードでは、シート5及び背板7をそれぞれ着座位置及び起立位置に配置することができる。
図1にて仮想線により示すように、車両1のプッシュモードでは、移動ベース2は縮小状態にある。さらに、プッシュモードでは、シート5及び背板7をそれぞれ退避位置及び倒伏位置に配置することができる。特に、車両1がドライブモード及びプッシュモード間で変化するときに、拡大状態及び縮小状態間における移動ベース2の変化と、着座位置及び退避位置間におけるシート5との移動とが連動するとよい。
【0032】
「操作装置のハンドルの詳細」
図1~
図4を参照すると、操作装置10のハンドル20は詳細には次のように構成することができる。
図2及び
図3に示すように、操作装置10のハンドル20において、ハンドルシャフト21の旋回軸線21aは、実質的に車両1の鉛直方向に延びる鉛直線となっている。しかしながら、ハンドルシャフトの旋回軸線は鉛直線に対して傾斜することもできる。
【0033】
ハンドルシャフト21は、略直線形状に形成されている。しかしながら、ハンドルシャフトの形状はこれに限定されない。ハンドルシャフトは、少なくとも1つの湾曲部を有するように形成することもできる。ハンドルシャフト21の中間部分には、ハンドルシャフト21の旋回軸線21aに沿って貫通する旋回孔21cが形成されている。
【0034】
ハンドル20は、ユーザによって把持可能に構成されるグリップ22を有する。グリップ22は、ハンドル20の延在方向の他方端部寄りに位置する。グリップ22は、ハンドルシャフト21の延在方向の先端側部分における外周を覆うように配置される。特に
図2の両側矢印Wに示すように、2つのグリップ22の揺動量、すなわち、2つのハンドルシャフト21の先端側部分における揺動量に応じて、車両1(
図1に示す)の前進、後退、左旋回、右旋回等を行うように左右のモータ11a(
図1に示す)が制御される。
【0035】
図3及び
図4に示すように、ハンドル側規制部23は、ハンドルシャフト21の延在方向の基端に配置される。しかしながら、ハンドル側規制部は、ハンドルシャフトの旋回軸線とハンドルシャフトの基端との間に配置することもできる。ハンドル側規制部23は、ハンドルシャフト21の外周を覆うように配置されるカラー24を有する。カラー24の外周縁24aは、ハンドル側規制部23の外周縁23aを成す。
【0036】
ハンドルシャフト21は、カラー24がハンドルシャフト21の基端側から先端側に向かう方向の移動を規制可能とするように形成される段差21dを有する。ハンドル20は、カラー24がハンドルシャフト21の先端側から基端側に向かう方向の移動を規制可能とするように、ハンドルシャフト21に取り付けられるクリップ25を有する。
図3に示すように、ハンドルシャフト21には、このクリップ25を係合可能とするように形成されるクリップ溝21eが形成される。クリップ溝21eは、カラー24とハンドルシャフト21の基端側に隣接するように配置される。
【0037】
カラー24は、ハンドルシャフト21に対してハンドルシャフト21の延在方向に移動することを規制される。その一方で、カラー24は、ハンドルシャフト21に対してハンドルシャフト21の周方向に移動可能になっている。
【0038】
「操作装置の装置本体の詳細」
図1~
図4を参照すると、操作装置10の装置本体30は詳細には次のように構成することができる。
図2及び
図3に示すように、操作装置10の装置本体30は、ハンドル20、変位検出機構40、及び付勢機構50を取付可能とするように構成されるシャーシ32を有する。シャーシ32は、2つのハンドル20を取付可能とするように構成される。しかしながら、装置本体は、2つのハンドルをそれぞれ取り付け可能とするように構成される2つのシャーシを有することもできる。
【0039】
図3に示すように、装置本体30は、ハンドルシャフト21を旋回可能に装置本体30、すなわち、シャーシ32に取り付けるように構成されるハンドル取付機構60を有する。このような装置本体30のハンドル取付機構60は、ハンドルシャフト21の旋回軸線21aに沿って延びる旋回シャフト61を有する。旋回シャフト61は、ハンドルシャフト21の旋回孔21cに挿入可能に構成される本体部61aを有する。旋回シャフト61の本体部61aは、ハンドルシャフト21の旋回軸線21aに沿って旋回シャフト61の長手方向の基端部から同先端部まで延びる。
【0040】
旋回シャフト61は、その長手方向の基端部に位置するストッパ部61bを有する。ストッパ部61bの横断面は本体部61aの横断面よりも大きくなっている。旋回シャフト61の長手方向の先端部には、後述するクリップ64を係合可能とするように構成されるクリップ溝61cが形成されている。ハンドルシャフト21に加えてシャーシ32にもまた、旋回シャフト61の本体部61aを挿入可能とするように貫通する旋回孔32aが形成される。
【0041】
ハンドル取付機構60は、ハンドルシャフト21の旋回孔32a内で旋回シャフト61の本体部61aを軸支する軸受62を有する。
図3においては、一例として、ハンドル取付機構60は、2つの軸受62を有している。これら2つの軸受62は、それぞれ、ハンドルシャフト21の軸線方向の一方側及び他方側から旋回孔32a内に挿入される。
【0042】
ハンドル取付機構60は、旋回シャフト61を支持する支持プレート63を有する。支持プレート63には、旋回シャフト61の本体部61aを挿入可能とするように貫通する旋回孔63aが形成される。ハンドルシャフト21の旋回孔21cは、旋回軸線方向にて、シャーシ32の旋回孔32aと支持プレート63の旋回孔63aとの間に位置する。支持プレート63はシャーシ32に固定されている。特に、旋回孔63aに対して車両前後方向の両側にそれぞれ位置する支持プレート63の前端部及び後端部は、シャーシ32に固定することができる。
【0043】
このようなハンドル取付機構60がハンドル20を装置本体30に取り付けた状態では、旋回シャフト61の本体部61aが、シャーシ32の旋回孔32a、ハンドルシャフト21の旋回孔21c、支持プレート63の取付孔63aにこの順にて挿入される。旋回シャフト61の本体部61aが、シャーシ32の旋回孔32a、ハンドルシャフト21の旋回孔21c、支持プレート63の取付孔63aは、この順に旋回軸線21aに沿って並んでいる。旋回シャフト61の本体部61aは、ハンドルシャフト21を旋回シャフト61に対して旋回可能とするように、ハンドルシャフト21の旋回孔21c内で軸受62によって軸支される。
【0044】
支持プレート63は、旋回軸線方向にて、旋回シャフト61のクリップ溝61cよりもハンドルシャフト21寄りに位置する。クリップ64が旋回シャフト61のクリップ溝61cに係合する。旋回シャフト61のストッパ部61bが、旋回軸線方向にてシャーシ32に当接可能に配置され、かつクリップ64が、旋回軸線方向にて支持プレート63に当接に配置される。このようなストッパ部61b及びクリップ64が、旋回シャフト61の旋回軸線方向の移動を防いでいる。
【0045】
図2及び
図3に示すように、装置本体30の変位検出機構40においては、磁石41はハンドルシャフト21に配置され、かつ磁気センサ42は装置本体30に配置されている。しかしながら、変位検出機構においては、磁石を装置本体に配置することができ、かつ磁気センサをハンドルシャフトに配置することもできる。この場合、磁気センサは、後述する磁石の態様と同様の態様にて配置することができる。
【0046】
図2及び
図3に示すように、変位検出機構40は、磁石41を保持可能に構成される磁石ホルダ43を有する。磁石ホルダ43は、ハンドルシャフト21から突出するように形成されている。磁石ホルダ43の基端部は、ハンドルシャフト21に固定されている。磁石ホルダ43の先端部には、磁石41を収容可能とするように凹部43aが形成されている。
【0047】
磁石41及び磁石ホルダ43は、ハンドルシャフト21の中間部分にて旋回孔21cよりもハンドルシャフト21の延在方向の先端寄りに配置されている。さらに、磁石41及び磁石ホルダ43は、ハンドルシャフト21の車両上下方向の上端部に配置されている。
図2に示すように、磁気センサ42は、ハンドルシャフト21の延在方向にて磁石41と対向するように、旋回シャフト61に対して車両上方又は旋回シャフト61の外周に隣接するように配置される。磁石41及び磁気センサ42は、旋回軸線方向では互いに略一致するように配置されている。
【0048】
しかしながら、磁石及び磁石ホルダは、ハンドルシャフトの中間部分にて旋回孔よりもハンドルシャフトの延在方向の基端寄りに配置することもできる。また、磁石及び磁石ホルダは、ハンドルシャフトの車両上下方向の下端部に配置することができる。この場合、磁気センサは、ハンドルシャフトの延在方向にて磁石と対向するように、旋回シャフトに対して車両下方又は旋回シャフトの外周に隣接するように配置することができる。
【0049】
図2及び
図3に示すように、装置本体30の付勢機構50において、スプリングシャフト52は、その長手軸線52aに沿って延びる。スプリングシャフト52は、その長手軸線52aに沿って、スプリングシャフト52の長手方向の基端部から同先端部まで延びる本体部52bを有する。スプリングシャフト52は、その長手方向の基端部に位置するストッパ部52cを有する。ストッパ部52cの横断面は本体部52bの横断面よりも大きくなっている。シャーシ32には、スプリングシャフト52の本体部52bを挿入可能とするように貫通する付勢孔32bが形成される。ハンドルシャフト21の付勢孔21bは、ハンドルシャフト21の延在方向に延びる長孔形状に形成されている。
【0050】
付勢機構50は、スプリングシャフト52の本体部52bに挿入される第1ワッシャ53、第2ワッシャ54、及び第3ワッシャ55を有する。第1~第3ワッシャ53~55の貫通孔は、スプリングシャフト52の本体部52bを挿入可能とするように形成されている。第1~第3ワッシャ53~55の貫通孔は、圧縮コイルスプリング51の外径よりも小さくなるように形成されている。付勢機構50は、スプリングシャフト52の長手方向の先端部に取り付けられる第4ワッシャ56を有する。第4ワッシャ56の貫通孔は、スプリングシャフト52の本体部52bの横断面よりも小さくなっている。
【0051】
このような付勢機構50がハンドルシャフト21に取り付けられた状態では、スプリングシャフト52の本体部52bが、シャーシ32の付勢孔32b、第1ワッシャ53の貫通孔、2つの圧縮コイルスプリング51の一方、第2ワッシャ54の貫通孔、ハンドルシャフト21の付勢孔21b、第3ワッシャ55の貫通孔、2つの圧縮コイルスプリング51の他方にこの順にて挿入される。第4ワッシャ56が、スプリングシャフト52の先端部に固定される。シャーシ32の付勢孔32b、第1ワッシャ53の貫通孔、2つの圧縮コイルスプリング51の一方、第2ワッシャ54の貫通孔、ハンドルシャフト21の付勢孔21b、第3ワッシャ55の貫通孔、2つの圧縮コイルスプリング51の他方は、この順に、スプリングシャフト52の長手軸線52aに沿って並んでいる。
【0052】
2つの圧縮コイルスプリング51の一方は、スプリングシャフト52の長手軸線52aに沿って第1及び第2ワッシャ53,54間で伸縮可能な状態になっており、かつ2つの圧縮コイルスプリング51の他方は、スプリングシャフト52の長手軸線52aに沿って第3及び第4ワッシャ55,56間で伸縮可能な状態になっている。このような2つの圧縮コイルスプリング51の状態を維持するように、スプリングシャフト52のストッパ部52c及び第1ワッシャ53が、スプリングシャフト52の長手方向の移動を規制している。
【0053】
図3及び
図4に示すように、ケース側規制部33は、ハンドル側規制部23とハンドルシャフト21の旋回方向の両側にそれぞれ配置される2つの旋回規制壁33aを有する。2つの旋回規制壁33aの一方は、ハンドルシャフト21が基準位置から旋回方向の一方に向かって所定の操作範囲を超えて移動しようとすると、ハンドル側規制部23の移動を規制する。2つの旋回規制壁33aの他方は、ハンドルシャフト21が基準位置から旋回方向の一方に向かって所定の操作範囲を超えて移動しようとすると、ハンドル側規制部23と当接する。なお、操作範囲は、車両操作のために設定されるハンドルシャフト21の先端側部分の揺動量に対応するように設定される。
【0054】
ケース側規制部33は、ハンドル側規制部23に対して車両下方に配置される下側規制壁33bを有する。下側規制壁33bは、ハンドルシャフト21が上記操作範囲内にある状態でハンドル側規制部23が車両下方に移動しようとすると、そのハンドル側規制部23と当接する。
【0055】
ケース側規制部33は、ハンドル側規制部23に対して車両上方に配置される上側規制壁33cを有する。上側規制壁33cは、ハンドルシャフト21が上記操作範囲内にある状態でハンドル側規制部23が車両上方に移動しようとすると、そのハンドル側規制部23と当接する。
【0056】
2つの旋回規制壁33a及び下側規制壁33bは本体ケース31に形成される。2つの旋回規制壁33a及び下側規制壁33bは、略U字形状を成すように一体となっている。上側規制壁33cは、本体ケース31とは別体として形成された規制プレート34に設けられる。規制プレート34は、本体ケース31における2つの旋回規制壁33aの上端に取り付けられる。
【0057】
以上、本実施形態に係る操作装置10は、電動車両1を制御するように操作可能に構成され、かつハンドル軸線20aに沿って延びるハンドルシャフト21を有するハンドル20と、前記ハンドルシャフト21の延在方向の基端側部分を収容する本体ケース31を有する装置本体30とを備え、前記ハンドルシャフト21の延在方向の先端側部分が、前記本体ケース31に対して車両幅方向の外方に配置される、操作装置10であって、前記ハンドルシャフト21が、その先端側及び基端側部分間に位置する中間部分を有し、前記ハンドルシャフト21の中間部分が、前記ハンドルシャフト21の旋回軸線21a周りに旋回可能となるように前記装置本体30によって支持され、前記ハンドルシャフト21の先端側部分が、基準位置に対して、前記旋回軸線21a周りにおける旋回方向の一方及び他方に揺動可能であり、前記装置本体30が、前記本体ケース31内に配置される変位検出機構40及び付勢機構50を有し、前記変位検出機構40が、前記ハンドルシャフト21の先端側部分の揺動に伴う前記ハンドルシャフト21の変位を検出可能に構成され、前記付勢機構50が、前記ハンドルシャフト21の先端側部分を前記基準位置に復帰可能とするように前記ハンドルシャフト21の基端側部分を付勢する付勢部材51を有している。
【0058】
このような操作装置10においては、本体ケース31内の限られたスペースにて、変位検出機構40が、ハンドルシャフト21の変位を直接的に検出でき、かつ付勢機構50の付勢部材51が、ハンドルシャフト21の先端側部分を基準位置に復帰可能とするように直接的にハンドルシャフト21の基端側部分を付勢できる。そのため、従来のように操舵反力アクチュエータを用いる装置と比較して、操作装置10を小型化することができ、操作装置10の重量を低減することができる。さらには、電動車両1を小型化することができ、電動車両1の重量を低減することができ、その結果、電動車両1の利便性を向上させることができる。
【0059】
本実施形態に係る操作装置10においては、前記変位検出機構40が、磁石41と、前記磁石41の磁気を検出可能に構成される磁気センサ42とを有し、前記磁石41が、前記ハンドルシャフト21の旋回軸線方向の一方端部又は他方端部に配置され、前記磁気センサ42が、前記ハンドルシャフト21の先端側部分の揺動に伴う前記ハンドルシャフト21の変位に応じた前記磁石41の変位を検出可能とするように前記磁石41に対向している。
【0060】
このような操作装置10においては、磁石41及び磁気センサ42を用いて構成される変位検出機構40を、小型化することができ、かつその重量を低減することができる。そのため、操作装置10を小型化することができ、操作装置10の重量を低減することができる。
【0061】
本実施形態に係る操作装置10においては、前記付勢機構50が2つの前記付勢部材51を有し、前記2つの付勢部材51が、それぞれ、前記ハンドルシャフト21の基端側部分に対して前記旋回方向の一方側及び他方側にそれぞれ位置する2つの圧縮コイルスプリング51となっており、前記付勢機構50が、前記2つの圧縮コイルスプリング51に挿入可能となるように延びるスプリングシャフト52を有し、前記ハンドルシャフト21の基端側部分には、前記スプリングシャフト52を挿入可能とするように貫通する付勢孔21bが形成され、前記スプリングシャフト52が前記ハンドルシャフト21の基端側部分の付勢孔21bに挿入され、かつ前記2つの圧縮コイルスプリング51が前記スプリングシャフト52に挿入された状態で、前記付勢機構50における前記ハンドルシャフト21の基端側部分の付勢がもたらされるようになっている。
【0062】
このような操作装置10においては、2つの圧縮コイルスプリング51及びこれらを支持するスプリングシャフト52を用いて構成される付勢機構50を、小型化することができ、かつその重量を低減することができる。そのため、操作装置10を小型化することができ、操作装置10の重量を低減することができる。
【0063】
本実施形態に係る操作装置10においては、前記旋回軸線21aに対して前記ハンドルシャフト21の延在方向の基端側にハンドル側規制部23が設けられ、前記ハンドル側規制部23が、前記ハンドル軸線20aを囲むように位置する外周縁23aを有し、前記本体ケース31内にて、前記ハンドル側規制部23の外周縁23aの周囲にケース側規制部33が設けられ、前記ハンドル側規制部23は、前記ハンドルシャフト21の先端部分が前記基準位置にある状態で、前記ケース側規制部33と間隔を空けている。
【0064】
このような操作装置10においては、ハンドル20が予め設定されたその移動可能量を超えて移動することを防ぐことができる。よって、電動車両1の利便性を向上させることができる。
【0065】
ここまで本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明は、その技術的思想に基づいて変形及び変更可能である。
【符号の説明】
【0066】
1…電動車両(車両)
10…操作装置、20a…ハンドル軸線、21…ハンドルシャフト、21a…旋回軸線、21b…付勢孔、23…ハンドル側規制部、23a…外周縁
30…装置本体、31…本体ケース、33…ケース側規制部、40…変位検出機構、41…磁石、42…磁気センサ、50…付勢機構、51…付勢部材(圧縮コイルスプリング)、52…スプリングシャフト