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特許7484354燃料電池システムおよび燃料不足判定方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-08
(45)【発行日】2024-05-16
(54)【発明の名称】燃料電池システムおよび燃料不足判定方法
(51)【国際特許分類】
   H01M 8/04664 20160101AFI20240509BHJP
   H01M 8/0606 20160101ALI20240509BHJP
   H01M 8/04537 20160101ALI20240509BHJP
   H01M 8/0438 20160101ALI20240509BHJP
   H01M 8/04955 20160101ALI20240509BHJP
   H01M 8/04746 20160101ALI20240509BHJP
   H01M 8/12 20160101ALN20240509BHJP
【FI】
H01M8/04664
H01M8/0606
H01M8/04537
H01M8/0438
H01M8/04955
H01M8/04746
H01M8/12 101
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020067678
(22)【出願日】2020-04-03
(65)【公開番号】P2021163728
(43)【公開日】2021-10-11
【審査請求日】2023-02-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000000011
【氏名又は名称】株式会社アイシン
(74)【代理人】
【識別番号】110000017
【氏名又は名称】弁理士法人アイテック国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】太田 光国
【審査官】大内 俊彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-3885(JP,A)
【文献】特開2012-142122(JP,A)
【文献】特開2008-103198(JP,A)
【文献】特開2004-241236(JP,A)
【文献】特開2017-45648(JP,A)
【文献】特開2010-27580(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 8/00-8/2495
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アノードガスとカソードガスとの電気化学反応により発電する燃料電池スタックと、原燃料ガスを改質して前記アノードガスを生成する改質器とを含む燃料電池システムにおいて、
前記燃料電池スタックの出力電圧および出力電流から前記燃料電池スタックの内部抵抗を取得する抵抗取得部と、
前記抵抗取得部により取得される前記内部抵抗に基づいて、予め定められた第1時間における前記内部抵抗の平均である第1移動平均値と、前記第1時間よりも長い第2時間における前記内部抵抗の平均である第2移動平均値とを所定時間おきに算出する移動平均算出部と、
前記移動平均算出部により算出される前記第1移動平均値と前記第2移動平均値との差に基づいて前記改質器から前記燃料電池スタックに供給される前記アノードガスが不足しているか否かを判定する判定部と、
備える燃料電池システム。
【請求項2】
請求項1に記載の燃料電池システムにおいて、
前記判定部は、前記第1移動平均値と前記第2移動平均値との前記差が予め定められた閾値以上であるか否かを判定し、前記差が前記閾値以上である場合、前記改質器から前記燃料電池スタックに供給される前記アノードガスが不足しているとみなす燃料電池システム。
【請求項3】
請求項2に記載の燃料電池システムにおいて、
前記差が前記閾値以上であるときに、前記改質器への前記原燃料ガスを増量させるか、前記燃料電池スタックの出力を低下させるか、あるいは前記燃料電池スタックによる発電を停止させる燃料電池システム。
【請求項4】
アノードガスとカソードガスとの電気化学反応により発電する燃料電池スタックと、原燃料ガスを改質して前記アノードガスを生成する改質器とを含む燃料電池システムの燃料不足判定方法であって、
予め定められた第1時間における前記燃料電池スタックの内部抵抗の平均である第1移動平均値と、前記第1時間よりも長い第2時間における前記内部抵抗の平均である第2移動平均値とを所定時間おきに算出し、
前記第1移動平均値と前記第2移動平均値との差に基づいて前記改質器から前記燃料電池スタックに供給される前記アノードガスが不足しているか否かを判定する、
燃料不足判定方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、アノードガスとカソードガスとの電気化学反応により発電する燃料電池スタックを含む燃料電池システムおよび燃料不足判定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、燃料電池(燃料電池スタック)と、蓄電手段と、電気負荷および燃料電池に接続された第1のDC/DCコンバータと、電気負荷および蓄電手段に接続された双方向性の第2のDC/DCコンバータとを含む燃料電池電源装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この燃料電池電源装置では、第2のDC/DCコンバータを介して蓄電手段から電気負荷に電力を供給すると共に、第1のDC/DCコンバータを制御して燃料電池の電流出力を停止させた状態における燃料電池の端子間電圧と、第1のDC/DCコンバータを制御して燃料電池の出力電流を第1の所定電流値とした状態における燃料電池の端子間電圧と、当該第1の所定電流値とに基づいて、燃料電池の内部抵抗値が算出される。そして、当該燃料電池の内部抵抗値の変化から燃料電池の劣化レベルが判定される。
【0003】
また、従来、複数の燃料電池セルを含むセルスタック(燃料電池スタック)と、セルスタックの出力電流を検出する電流検出手段と、セルスタックの出力電圧と当該セルスタックの特定部位における一つまたは複数の燃料電池セルの出力電圧とを検出可能な電圧検出手段と、燃料ガスの供給量、酸化剤ガスの供給量およびセルスタックの出力電流を制御可能である制御手段と、セルスタックの所定部位の温度を検出する温度検出手段とを含む燃料電池システムが知られている(例えば、特許文献2参照)。この燃料電池システムにおいて、制御手段は、セルスタックの温度が安定した状態で、出力電流と燃料ガスの供給量と酸化剤ガスの供給量とを一定の比率で変化させたとき、あるいは燃料ガスの供給量および酸化剤ガスの供給量を一定にしたままセルスタックの出力電流を変化させたときの電圧検出手段による検出結果に基づいてセルスタックの特定部位の劣化状態を判定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2009-176491号公報
【文献】特開2010-027580号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、固体酸化物形の燃料電池スタックを含む燃料電池システムでは、燃料電池スタックに供給されるアノードガス(燃料ガス)の不足に起因した当該燃料電池スタックの故障を防止するために、アノードガスの不足を的確に検知する必要がある。しかしながら、上記特許文献には、燃料電池スタックの劣化を判定するための手法が記載されてはいるものの、アノードガスの不足を判定する手法が何ら開示されていない。一方、アノードガスの流量を測定するために高精度な流量計を用いた場合には、燃料電池システムのコストアップを招いてしまう。また、アノードガスが不足した場合、燃料電池スタックの周辺の燃焼部で燃焼させるオフガスが減少して当該燃焼部における温度が低下するので、燃焼部の温度低下を検知することで、アノードガスの不足を検知することができるであろう。しかしながら、燃焼部の温度低下の時定数は長く、燃焼部の温度からアノードガスの不足を検知するのには時間を要してしまう。
【0006】
そこで、本開示は、コストアップを抑制しつつ、燃料電池スタックに供給されるアノードガスの不足を応答性よく検知することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の燃料電池システムは、アノードガスとカソードガスとの電気化学反応により発電する燃料電池スタックと、原燃料ガスを改質して前記アノードガスを生成する改質器とを含む燃料電池システムにおいて、前記燃料電池スタックの出力電圧および出力電流から前記燃料電池スタックの内部抵抗を取得する抵抗取得部と、前記抵抗取得部により取得される前記内部抵抗に基づいて、予め定められた第1時間における前記内部抵抗の平均である第1移動平均値と、前記第1時間よりも長い第2時間における前記内部抵抗の平均である第2移動平均値とを所定時間おきに算出する移動平均算出部と、前記移動平均算出部により算出される前記第1移動平均値と前記第2移動平均値との差に基づいて前記改質器から前記燃料電池スタックに供給される前記アノードガスが不足しているか否かを判定する判定部とを含むものである。
【0008】
本開示の燃料電池システムにおいて、移動平均算出部は、予め定められた第1時間における燃料電池スタックの内部抵抗の平均である第1移動平均値と、第1時間よりも長い第2時間における内部抵抗の平均である第2移動平均値とを所定時間おきに算出する。そして、判定部は、第1移動平均値と第2移動平均値との差に基づいて、改質器から燃料電池スタックに供給されるアノードガスが不足しているか否かを判定する。すなわち、燃料電池スタックの発電中に改質器から当該燃料電池スタックに供給されるアノードガスが減少(不足)すると、燃料電池スタックの内部抵抗が大きくなり、第1移動平均値は第2移動平均値に比べて早期に増加する。従って、第1および第2移動平均値の差を監視することで、アノードガスの流量を精度よく検出可能な流量計を用いることなく、改質器から燃料電池スタックに供給されるアノードガスが不足しているか否かを速やかに判定することができる。これにより、本開示の燃料電池システムでは、コストアップを抑制しつつ、燃料電池スタックに供給されるアノードガスの不足を応答性よく検知することが可能となる。
【0009】
また、前記判定部は、前記第1移動平均値と前記第2移動平均値との前記差が予め定められた閾値以上であるか否かを判定し、前記差が前記閾値以上である場合、前記改質器から前記燃料電池スタックに供給される前記アノードガスが不足しているとみなすものであってもよい。
【0010】
更に、前記燃料電池システムは、前記差が前記閾値以上であるときに、前記改質器への前記原燃料ガスを増量させるか、前記燃料電池スタックの出力を低下させるか、あるいは前記燃料電池スタックによる発電を停止させるものであってもよい。
【0011】
本開示の燃料不足判定方法は、アノードガスとカソードガスとの電気化学反応により発電する燃料電池スタックと、原燃料ガスを改質して前記アノードガスを生成する改質器とを含む燃料電池システムの燃料不足判定方法であって、予め定められた第1時間における前記内部抵抗の平均である第1移動平均値と、前記第1時間よりも長い第2時間における前記内部抵抗の平均である第2移動平均値とを所定時間おきに算出し、前記第1移動平均値と前記第2移動平均値との差に基づいて前記改質器から前記燃料電池スタックに供給される前記アノードガスが不足しているか否かを判定するものである。
【0012】
かかる方法によれば、コストアップを抑制しつつ、燃料電池スタックに供給されるアノードガスの不足を応答性よく検知することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本開示の燃料電池システムを示す概略構成図である。
図2】本開示の燃料電池システムにおいて実行される燃料不足判定ルーチンの一例を示すフローチャートである。
図3図2の燃料不足判定ルーチンが実行される間の燃料利用率、燃焼電池スタックの出力電圧、第1および第2移動平均値の時間変化を例示するタイムチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に、図面を参照しながら、本開示の発明を実施するための形態について説明する。
【0015】
図1は、本開示の燃料電池システム10を示す概略構成図である。同図に示す燃料電池システム10は、アノードガス(燃料ガス)中の水素とカソードガス(酸化剤ガス)中の酸素との電気化学反応により発電する燃料電池スタックFCSを有する発電ユニット20と、湯水を貯留する貯湯タンク101を有する給湯ユニット100と、システム全体を制御する制御装置80とを含むコジェネレーションシステムである。また、発電ユニット20は、燃料電池スタックFCSや、断熱性材料により形成された箱型のモジュールケース31、気化器(蒸発器)33、2つの改質器34等を含む発電モジュール30と、発電モジュール30の気化器33に例えば都市ガス(天然ガス)やLPガスといった原燃料ガス(原燃料)を供給するための原燃料ガス供給系統40と、発電モジュール30の燃料電池スタックFCSにカソードガスとしての空気を供給するためのカソードガス供給系統50と、発電モジュール30の気化器33に改質水を供給するための改質水供給系統55と、発電モジュール30で発生した排熱を回収するための排熱回収系統60と、燃料電池スタックFCSの出力端子に接続されたパワーコンディショナ71と、これらを収容する筐体22とを含む。
【0016】
本実施形態において、発電モジュール30は、2つの燃料電池スタックFCSを含み、2つの燃料電池スタックFCSは、間隔をおいて互いに対向するようにモジュールケース31内に配置されたマニホールド32上に設置される。各燃料電池スタックFCSは、例えば酸化ジルコニウム等の電解質と当該電解質を挟持するアノード電極およびカソード電極とをそれぞれ有すると共に図1中左右方向(水平方向)に配列された複数の固体酸化物形の単セルSCを含む。各単セルSCのアノード電極内には、図示しないアノードガス通路が単セルSCの配列方向と直交する方向すなわち上下方向に延在するように形成されている。また、各単セルSCのカソード電極の周囲には、カソードガスを流通させる図示しないカソードガス通路が単セルSCの配列方向と直交する方向すなわち上下方向に延在するように形成されている。各単セルSCのアノードガス通路は、マニホールド32に形成された図示しないアノードガス通路に接続され、各単セルSCのカソードガス通路は、モジュールケース31内の図示しないカソードガス通路に接続される。
【0017】
発電モジュール30の気化器33および改質器34は、モジュールケース31内の2つの燃料電池スタックFCSの上方に両者と間隔をおいて配設される。本実施形態では、一方の燃料電池スタックFCSの上方に気化器33および一方の改質器34が配置され、他方の燃料電池スタックFCSの上方に他方の改質器34が配置される。更に、一方の燃料電池スタックFCSと気化器33および一方の改質器34との間、並びに他方の燃料電池スタックFCSと他方の改質器34との上下方向における間には、燃料電池スタックFCSの作動や、気化器33および改質器34での反応に必要な熱を発生させる燃焼部35が画成されている。各燃焼部35には、点火ヒータ36が設置され、少なくとも何れか一方の燃焼部35には、燃料電池スタックFCSに近接するように温度センサ37が設置されている。
【0018】
気化器33は、燃焼部35からの熱により原燃料ガス供給系統40からの原燃料ガスと改質水供給系統55からの改質水とを加熱し、原燃料ガスを予熱すると共に改質水を蒸発させて水蒸気を生成する。気化器33により予熱された原燃料ガスは、水蒸気と混ざり合い、予熱された原燃料ガスと水蒸気との混合ガスは、当該気化器33から改質器34に流入する。改質器34は、その内部に充填された例えばRu系またはNi系の改質触媒を有し、燃焼部35からの熱の存在下で、改質触媒による気化器33からの混合ガスの反応(水蒸気改質反応)によって水素ガスと一酸化炭素とを生成する。更に、改質器34は、水蒸気改質反応にて生成された一酸化炭素と水蒸気との反応(一酸化炭素シフト反応)によって水素ガスと二酸化炭素とを生成する。これにより、改質器34によって、水素、一酸化炭素、二酸化炭素、水蒸気、未改質の原燃料ガス等を含むアノードガスが生成されることになる。改質器34により生成されたアノードガスは、図示しない配管やマニホールド32のアノードガス通路を介して各単セルSCのアノード電極に供給される。
【0019】
また、燃料電池スタックFCSの各単セルSCのカソード電極には、モジュールケース31内のカソードガス通路を介して酸素を含むカソードガスとしての空気が供給される。各単セルSCのカソード電極では、酸化物イオン(O2 -)が生成され、当該酸化物イオンが電解質を透過してアノード電極で水素や一酸化炭素と反応することにより電気エネルギが得られる。各単セルSCにおいて電気化学反応(発電)に使用されなかったアノードガス(以下、「アノードオフガス」という)およびカソードガス(以下、「カソードオフガス」という)は、各単セルSCのアノードガス通路やカソードガス通路から上方の燃焼部35へと流出する。
【0020】
各単セルSCから燃焼部35に流入したアノードオフガスは、水素や一酸化炭素等の燃料成分を含む可燃性ガスであり、各単セルSCから燃焼部35に流入した酸素を含むカソードオフガスと混ざり合う。以下、アノードオフガスとカソードオフガスとの混合ガスを「オフガス」という。そして、点火ヒータ36により点火させられて燃焼部35でオフガス(アノードオフガス)が着火すると、当該オフガスの燃焼により、燃料電池スタックFCSの作動や、気化器33での原燃料ガスの予熱や水蒸気の生成、改質器34での水蒸気改質反応等に必要な熱が発生することになる。また、オフガスの燃焼に伴い、燃焼部35では、水蒸気を含む燃焼排ガスが生成される。
【0021】
図1に示すように、原燃料ガス供給系統40は、都市ガスやLPガスを供給する原燃料供給源1と気化器33とを結ぶ原燃料ガス供給管41と、当該原燃料ガス供給管41に組み込まれた原燃料ガス供給弁(電磁開閉弁)42および原燃料ガスポンプ44と、気化器33と原燃料ガスポンプ44との間に位置するように原燃料ガス供給管41に組み込まれた例えば常温脱硫式の脱硫器45とを含む。更に、原燃料ガス供給管41の原燃料ガス供給弁42と原燃料ガスポンプ44との間には、圧力センサ46と第1および第2流量計47,48とが組み込まれている。圧力センサ46は、原燃料ガスポンプ44の吐出口近傍に位置するように原燃料ガス供給管41に組み込まれ、当該原燃料ガス供給管41を流通する原燃料ガスの圧力を検出する。第1および第2流量計47,48は、図示しない温度センサおよびヒータを含む熱式流量計であり、当該ヒータから熱が与えられた原燃料ガスの温度変化に基づいて、原燃料供給源1から改質器34(気化器33)に向けて原燃料ガス供給管41を流通する原燃料ガスの単位時間あたりの流量をそれぞれ検出する。
【0022】
カソードガス供給系統50は、モジュールケース31内のカソードガス通路に接続されるカソードガス供給管51と、カソードガス供給管51のガス入口に設置されたエアフィルタ52と、カソードガス供給管51に組み込まれたブロワ53とを含む。ブロワ53を作動させることで、エアフィルタ52を介して吸入されたカソードガスとしての空気が当該ブロワ53により上記カソードガス通路を介して各燃料電池スタックFCSへと圧送(供給)される。また、カソードガス供給管51には、当該カソードガス供給管51を流通するカソードガスの単位時間あたりの流量が所定値に達するとオンする流量スイッチ54が設置されている。
【0023】
改質水供給系統55は、気化器33に接続される改質水供給管56と、改質水供給管56に接続されると共に改質水を貯留する改質水タンク57と、改質水供給管56に組み込まれた改質水ポンプ58とを含む。改質水ポンプ58を作動させることで、改質水タンク57内の改質水が当該改質水ポンプ58により気化器33へと圧送(供給)される。また、改質水タンク57内には、貯留されている改質水を精製する図示しない水精製器が設置されている。
【0024】
排熱回収系統60は、給湯ユニット100の貯湯タンク101に接続された循環配管61と、循環配管61を流通する湯水と発電モジュール30の燃焼部35からの燃焼排ガスとを熱交換させる熱交換器62と、循環配管61に組み込まれた循環ポンプ63とを含む。循環ポンプ63を作動させることで、当該循環ポンプ63により貯湯タンク101に貯留されている湯水を熱交換器62へと導入し、熱交換器62で燃焼排ガスから熱を奪って昇温した湯水を貯湯タンク101へと返送することができる。
【0025】
更に、排熱回収系統60は、循環配管61に組み込まれたラジエータ64と、ラジエータ64に空気を送り込むラジエータファン(電動ファン)65と、発電モジュール30からの電力を消費して循環配管61内の湯水を加熱する電気ヒータ(例えば、セラミックヒータ)66と、循環配管61内の湯水の温度を検出するサーミスタ(温度センサ)67とを含む。ラジエータ64は、熱交換器62と循環ポンプ63との間に位置するように循環配管61に組み込まれ、電気ヒータ66は、循環ポンプ63とラジエータ64との間に位置するように循環配管61に組み込まれる。更に、サーミスタ67は、電気ヒータ66に近接するように当該電気ヒータ66の下流側に設置される。
【0026】
電気ヒータ66は、発電モジュール30(燃料電池スタックFCS)に要求される出力が常用定格出力よりも低い場合、余剰電力を消費するように作動させられる。この際、温度センサ67により検出される温度が設定温度になるように、循環ポンプ63がデューティ制御されると共に、必要に応じてラジエータファン65が作動させられる。これにより、発電モジュール30に要求される出力が低い場合であっても、熱交換器62により各燃料電池スタックFCSの排熱を回収したり、電気ヒータ66に発電モジュール30の余剰電力を消費させたりしながら、発電モジュール30の運転を継続させることが可能となる。また、ラジエータファン65を適宜作動させてラジエータ64に空気を送り込むことで、循環配管61を流通する湯水を冷却し(放熱させ)、貯湯タンク101内の湯水の温度が必要以上に高まるのを抑制することができる。
【0027】
また、排熱回収系統60の熱交換器62(燃焼排ガスの通路)は、配管を介して改質水タンク57に接続されており、燃焼排ガス中の水蒸気が貯湯タンク101からの湯水との熱交換により凝縮することにより得られた凝縮水は、当該配管を介して改質水タンク57内に導入される。更に、熱交換器62の燃焼排ガスの通路は、排気管68に接続されている。これにより、発電モジュール30の燃焼部35から排出されて熱交換器62で水分が除去された排ガスは、排気管68を介して大気中に排出される。
【0028】
パワーコンディショナ71は、各燃料電池スタックFCSからの直流電力を昇圧するDC/DCコンバータや、DC/DCコンバータからの直流電力を交流電力に変換するインバータ等を含む(何れも図示省略)。パワーコンディショナ71(インバータ)の出力端子は、系統電源2に接続された電力ライン3に接続される。これにより、系統電源2からの電力と、各燃料電池スタックFCSからの電力(上記インバータにより変換された交流電力)との少なくとも何れか一方を家電製品等の複数の負荷4に供給することが可能となる。更に、燃料電池システム10は、パワーコンディショナ71に接続された電源基板72を含む。電源基板72は、各燃料電池スタックFCSからの直流電力や系統電源2からの交流電源を低圧の直流電力に変換し、原燃料ガス供給弁42や原燃料ガスポンプ44、ブロワ53、改質水ポンプ58、循環ポンプ63、ラジエータファン65等の補機類、温度センサ37等のセンサ類、更には制御装置80等に当該直流電力を供給する。
【0029】
また、パワーコンディショナ71や電源基板72等が配置される補機室内には、当該パワーコンディショナ71や電源基板72等を冷却するための冷却ファン(図示省略)と、換気ファン24とが配置されている。図示しない冷却ファンは、パワーコンディショナ71や電源基板72の発熱部に空気を送り込み、当該発熱部を冷却して昇温した空気は、換気ファン24により大気中に排出される。
【0030】
制御装置80は、CPU81や、各種プログラムを記憶するROM82、データを一時的に記憶するRAM83、入力ポートおよび出力ポート等(何れも図示省略)を含むコンピュータである。制御装置80は、温度センサ37や圧力センサ46、第1および第2流量計47,48、サーミスタ67等の検出値、流量スイッチ54からの信号、電圧センサ88により検出される発電モジュール30(燃料電池スタックFCS)の出力電圧(スタック電圧)Vs、電流センサ89により検出される発電モジュール30(燃料電池スタックFCS)の出力電流(スタック電流)Is等を入力ポートを介して入力する。また、制御装置80は、換気ファン24や、点火ヒータ36、原燃料ガス供給弁42のソレノイド、原燃料ガスポンプ44、ブロワ53、改質水ポンプ58、循環ポンプ63、ラジエータファン65、電気ヒータ66、パワーコンディショナ71(DC/DCコンバータおよびインバータ)、電源基板72,図示しない表示部等への制御信号を出力ポートを介して出力し、これらの機器を制御する。更に、制御装置80には、無線式または有線式の通信回線を介して図示しないリモコンが接続される。制御装置80は、燃料電池システム10のユーザーにより操作された当該リモコンからの信号に基づいて各種制御を実行する。
【0031】
ここで、上述のような燃料電池システム10において、改質器34から各燃料電池スタックFCSに実際に供給されるアノードガスの流量が発電に要求される流量に対して不足した場合、酸素が過剰になることでアノード電極等が酸化されて膨張し、それにより燃料電池スタックFCSが故障に至るおそれがある。このため、燃料電池システム10では、改質器34から各燃料電池スタックFCSに供給されるアノードガスの流量の発電に要求される流量に対する不足を検知して各燃料電池スタックFCSの故障を防止するために、制御装置80により図2に示す燃料不足判定ルーチンが実行される。
【0032】
図2の燃料不足判定ルーチンは、発電モジュール30の運転状態が定格運転状態である間に所定時間(例えば1秒)おきに繰り返し実行される。燃料不足判定ルーチンの開始に際して、制御装置80(CPU81)は、各燃料電池スタックFCS(発電モジュール30)の内部抵抗(スタック抵抗)RおよびフラグFの値を取得する(ステップS100)。内部抵抗Rは、電圧センサ88により検出される発電モジュール30(燃料電池スタックFCS)の出力電圧Vsを電流センサ89により検出される発電モジュール30(燃料電池スタックFCS)の出力電流Isで除することにより別途算出されるものである。フラグFは、発電モジュール30の定格運転中に各燃料電池スタックFCSに実際に供給されるアノードガスの流量が発電に要求される流量に対して不足していないときに値0に設定されるものである。
【0033】
ステップS100の処理の後、制御装置80は、取得した内部抵抗Rに基づいて、予め定められた第1時間である30秒間における各燃料電池スタックFCSの内部抵抗Rの平均である短期移動平均抵抗値(第1移動平均値)Rsと、第1時間よりも長い第2時間である180秒間における内部抵抗Rの平均である長期移動平均抵抗値(第2移動平均値)Rlとを算出する(ステップS110)。ステップS110において、制御装置80は、発電モジュール30の運転状態が定格運転に移行した後に最初(1回目、k=1)に短期移動平均抵抗値Rsを算出する際、次式(1)に従って、ステップS100にて取得した内部抵抗Rをそのまま短期移動平均抵抗値Rsとする。また、制御装置80は、発電モジュール30の定格運転中、2-30回目(2≦k≦30)に短期移動平均抵抗値Rsを算出する際、次式(2)に従って短期移動平均抵抗値Rsを算出し、31回目以降(k≧31)に短期移動平均抵抗値Rsを算出する際、次式(3)に従って短期移動平均抵抗値Rsを算出する。
【0034】
Rs(1)=R …(1)
Rs(k)=Rs(k-1)×(1-1/k)+R×1/k …(2)
Rs(k)=Rs(k-1)×(1-1/30)+R×1/30 …(3)
【0035】
更に、ステップS110において、制御装置80は、発電モジュール30の運転状態が定格運転に移行した後に最初(1回目、k=1)に長期移動平均抵抗値Rlを算出する際、次式(4)に従って、ステップS100にて取得した内部抵抗Rをそのまま長期移動平均抵抗値Rlとする。また、制御装置80は、発電モジュール30の定格運転中、2-180回目(2≦k≦180)に長期移動平均抵抗値Rlを算出する際、次式(5)に従って長期移動平均抵抗値Rlを算出し、181回目以降(k≧181)に長期移動平均抵抗値Rlを算出する際、次式(6)に従って長期移動平均抵抗値Rlを算出する。
【0036】
Rl(1)=R …(4)
Rl(k)=Rl(k-1)×(1-1/k)+R×1/k …(5)
Rl(k)=Rl(k-1)×(1-1/180)+R×1/180 …(6)
【0037】
上記式(1)-(3)および上記式(4)-(6)を用いることで、短期移動平均抵抗値Rsおよび長期移動平均抵抗値Rlの算出に際して、内部抵抗R等を格納しておくためのRAM83等の記憶領域を減らすことが可能となる。ただし、ステップS110では、過去の内部抵抗Rを必要な数(複数)だけRAM83等に格納しておき、当該複数の内部抵抗Rに基づいて短期移動平均抵抗値Rsおよび長期移動平均抵抗値Rlを算出してもよい。
【0038】
短期移動平均抵抗値Rsおよび長期移動平均抵抗値Rlを算出した後、制御装置80は、フラグFが値0であるか否かを判定する(ステップS120)。フラグFが値0であると判定した場合(ステップS120:YES)、制御装置80は、短期移動平均抵抗値Rsから長期移動平均抵抗値Rlを減じて両者の差ΔR(=Rs-Rl)を算出する(ステップS130)。更に、制御装置80は、差ΔRが予め定められた閾値ΔRref以上であるか否かを判定する(ステップS140)。
【0039】
閾値ΔRrefは、原燃料ガス供給系統40から発電モジュール30(各燃料電池スタックFCS)に供給される原燃料ガスのうちの実際に発電に利用されるアノードガスの割合である燃料利用率Ufが定格運転時の目標値(例えば、80%)よりも大きい値(例えば、85%)であるときの短期移動平均抵抗値Rsおよび長期移動平均抵抗値Rlとの差に基づいて定められる。差ΔRが閾値ΔRref未満であると判定した場合(ステップS140:NO)、制御装置80は、各燃料電池スタックFCSに実際に供給されるアノードガスの流量が発電に要求される流量に対して不足していないとみなし、燃料不足判定ルーチンを一旦終了させ、次の実行タイミングが到来した段階で、当該燃料不足判定ルーチンを再度実行する。
【0040】
これに対して、差ΔRが閾値ΔRref以上であると判定した場合(ステップS140:YES)、各燃料電池スタックFCSに実際に供給されるアノードガスの流量が発電に要求される流量に対して不足しているとみなし、制御装置80は、フラグFを値1に設定した上で(ステップS150)、アノードガスの不足を解消するための処理(ステップS160)を実行する。ステップS160において、制御装置80は、原燃料ガス供給系統40から改質器34に供給される原燃料ガスを増量させるか、あるいは発電モジュール30(各燃料電池スタックFCS)の出力を低下させる。ステップS160の処理を実行した後、制御装置80は、燃料不足判定ルーチンを一旦終了させ、次の実行タイミングが到来した段階で、当該燃料不足判定ルーチンを再度実行する。
【0041】
また、上記ステップS150にてフラグFが値1に設定したされた後に燃料不足判定ルーチンが実行されると、ステップS120にて否定判定がなされる。この場合、制御装置80は、ステップS150にてフラグFが値1に設定されてから所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS170)。フラグFが値1に設定されてから上記所定時間が経過していないと判定した場合(ステップS170:NO)、制御装置80は、上記ステップS170の処理を実行して燃料不足判定ルーチンを一旦終了させる。また、フラグFが値1に設定されてから所定時間が経過したと判定した場合(ステップS170:YES)、フラグFを値0に設定すると共にアノードガスの不足を解消するための処理を停止させ(ステップS180)、燃料不足判定ルーチンを一旦終了させる。
【0042】
上述のような燃料不足判定ルーチンが実行される結果、燃料電池システム10では、発電モジュール30の定格運転中に、30秒間における各燃料電池スタックFCSの内部抵抗Rの平均である短期移動平均抵抗値(第1移動平均値)Rsと、180秒間における内部抵抗Rの平均である長期移動平均抵抗値(第2移動平均値)Rlとが、移動平均算出部としての制御装置80により燃料不足判定ルーチンの実行周期である1秒(所定時間)おきに算出されていく(ステップS110)。そして、判定部としての制御装置80は、短期移動平均抵抗値Rsと長期移動平均抵抗値Rlとの差ΔRに基づいて、改質器34から各燃料電池スタックFCSに供給されるアノードガスが不足しているか否かを判定する(ステップS130,S140)。
【0043】
すなわち、発電モジュール30の発電中に改質器34から各燃料電池スタックFCSに供給されるアノードガスが減少(不足)すると、各燃料電池スタックFCSの内部抵抗Rが大きくなり、ステップS100にて取得される内部抵抗Rのばらつきが大きかったとしても、短期移動平均抵抗値Rs(図中実線参照)は、図3に示すように、長期移動平均抵抗値Rl(図中破線参照)に比べて早期に増加する。従って、短期移動平均抵抗値Rsと長期移動平均抵抗値Rlとの差ΔRを監視することで、アノードガスの流量を精度よく検出可能な流量計を用いることなく、改質器34から各燃料電池スタックFCSに供給されるアノードガスが不足しているか否かを速やかに判定することができる。これにより、燃料電池システム10では、コストアップを抑制しつつ、各燃料電池スタックFCSに供給されるアノードガスの不足を応答性よく検知し、アノードガスの不足を解消するための処理(ステップS160)を実行することが可能となる。
【0044】
ここで、図3に示すように、燃料利用率Ufが、燃料不足により例えば80%から90%に増加した場合、各燃料電池FCSの内部抵抗Rは、およそ30分で0.2Ω程度上昇する。これに対して、燃料電池FCSの劣化による内部抵抗Rの増加分は、燃料電池システム10の稼働時間がおよそ1万時間に達した段階で0.1Ω程度である。従って、アノードガスの不足による内部抵抗Rの増加は、燃料電池FCSの劣化による内部抵抗Rの増加分から明確に切り分け可能であり、燃料電池システム10の使用期間が長期化しても、短期移動平均抵抗値Rsと長期移動平均抵抗値Rlとの差ΔRからアノードガスの不足を応答性よく検知することができる。
【0045】
また、判定部としての制御装置80は短期移動平均抵抗値Rsと長期移動平均抵抗値Rlとの差ΔRが閾値ΔRref以上であるか否かを判定し(ステップS130-S150)、差ΔRが閾値ΔRref以上である場合、改質器34から各燃料電池スタックFCSに供給されるアノードガスが不足しているとみなす。そして、閾値Rrefは、燃料利用率Ufが定格運転時の目標値よりも大きい値であるときの短期移動平均抵抗値Rsおよび長期移動平均抵抗値Rlとの差(=Rs-Rl)に基づいて定められる。これにより、閾値ΔRrefを適正に定めると共に、差ΔRと閾値ΔRrefとの比較によりアノードガスの不足を的確に検知することが可能となる。
【0046】
なお、燃料電池システム10では、短期移動平均抵抗値Rsと長期移動平均抵抗値Rlとの差ΔRが閾値ΔRref以上であるときに、原燃料ガス供給系統40から改質器34に供給される原燃料ガスが増量させられるか、あるいは発電モジュール30(各燃料電池スタック)の出力を低下させられるが、これに限られるものではない。すなわち、図2のステップS140にて短期移動平均抵抗値Rsと長期移動平均抵抗値Rlとの差ΔRが閾値ΔRref以上であると判定されたときには、発電モジュール30(各燃料電池スタックFCS)による発電が停止されるように燃料電池システム10をシステム停止させてもよい。また、短期移動平均抵抗値Rsを算出するための第1時間は、30秒に限られるものではなく、アノードガスが不足した際の長期移動平均抵抗値Rlとの差を充分に確保し、かつアノードガスの不足を応答性よく検知可能な範囲で、30秒よりも短く定められてもよく、30秒よりも長く定められてもよい。更に、長期移動平均抵抗値Rlを算出するための第2時間も、180秒に限られるものではなく、アノードガスが不足した際の短期移動平均抵抗値Rsとの差を充分に確保し、かつアノードガスの不足を応答性よく検知可能な範囲で、180秒よりも短く定められてもよく、180秒よりも長く定められてもよい。
【0047】
以上説明したように、本開示の燃料電池システム10は、アノードガスとカソードガスとの電気化学反応により発電する燃料電池スタックFCSと、原燃料ガスを改質してアノードガスを生成する改質器34と、制御装置80とを含む。そして、制御装置80は、燃料電池スタックFCSの出力電圧Vsおよび出力電流Isから燃料電池スタックFCSの内部抵抗Rを取得する抵抗取得部(ステップS100)と、内部抵抗Rに基づいて、予め定められた第1時間である30秒間における内部抵抗Rの平均である短期移動平均抵抗値(第1移動平均値)Rsと、第1時間よりも長い第2時間である180秒間における内部抵抗Rの平均である長期移動平均抵抗値(第2移動平均値)Rlとを所定時間おきに算出する移動平均算出部(ステップS110)と、短期移動平均抵抗値Rsと長期移動平均抵抗値Rlとの差ΔRに基づいて改質器34から燃料電池スタックFCSに供給されるアノードガスが不足しているか否かを判定する判定部(ステップS140,S150)として機能する。これにより、燃料電池システム10では、コストアップを抑制しつつ、燃料電池スタックFCSに供給されるアノードガスの不足を応答性よく検知することが可能となる。
【0048】
また、本開示の発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本開示の外延の範囲内において様々な変更をなし得ることはいうまでもない。更に、上記実施形態は、あくまで発明の概要の欄に記載された発明の具体的な一形態に過ぎず、発明の概要の欄に記載された発明の要素を限定するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本開示の発明は、燃料電池システムの製造産業等において利用可能である。
【符号の説明】
【0050】
1 原燃料供給源、2 系統電源、3 電力ライン、4 負荷、10 燃料電池システム、20 発電ユニット、22 筐体、24 換気ファン、30 発電モジュール、31 モジュールケース、32 マニホールド、33 気化器、34 改質器、35 燃焼部、36 点火ヒータ、37 温度センサ、40 原燃料ガス供給系統、41 原燃料ガス供給管、42 原燃料ガス供給弁、44 原燃料ガスポンプ、45 脱硫器、46 圧力センサ、47 第1流量計、48 第2流量計、49 第3流量計、50 カソードガス供給系統、51 カソードガス供給管、52 エアフィルタ、53 ブロワ、54 流量スイッチ、55 改質水供給系統、56 改質水供給管、57 改質水タンク、58 改質水ポンプ、60 排熱回収系統、61 循環配管、62 熱交換器、63 循環ポンプ、64 ラジエータ、65 ラジエータファン、66 電気ヒータ、67 サーミスタ、68 排気管、71 パワーコンディショナ、72 電源基板、80 制御装置、81 CPU、82 ROM、83 RAM、88 電圧センサ、89 電流センサ、100 給湯ユニット、101 貯湯タンク、FCS 燃料電池スタック、SC 単セル。
図1
図2
図3