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  • 特許-照明器具、接続ユニットおよび点灯装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-08
(45)【発行日】2024-05-16
(54)【発明の名称】照明器具、接続ユニットおよび点灯装置
(51)【国際特許分類】
   H05B 45/14 20200101AFI20240509BHJP
   H05B 45/345 20200101ALI20240509BHJP
   H05B 45/385 20200101ALI20240509BHJP
   H05B 45/34 20200101ALI20240509BHJP
【FI】
H05B45/14
H05B45/345
H05B45/385
H05B45/34
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2020122306
(22)【出願日】2020-07-16
(65)【公開番号】P2022018884
(43)【公開日】2022-01-27
【審査請求日】2023-01-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】390014546
【氏名又は名称】三菱電機照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100082175
【弁理士】
【氏名又は名称】高田 守
(74)【代理人】
【識別番号】100106150
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 英樹
(74)【代理人】
【識別番号】100148057
【弁理士】
【氏名又は名称】久野 淑己
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 浩士
(72)【発明者】
【氏名】平本 雄也
【審査官】土谷 秀人
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-040220(JP,A)
【文献】特開2016-066433(JP,A)
【文献】特開2006-114324(JP,A)
【文献】特開昭59-126972(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0125242(US,A1)
【文献】特開2012-164633(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21K 9/00 - 9/90
F21S 2/00 - 45/70
H05B 39/00 - 39/10
H05B 45/00 - 45/58
H05B 47/00 - 47/29
F21V 23/00 - 99/00
B60Q 1/00 - 1/56
H01L 33/00 - 33/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
点灯装置と、光源モジュールと、接続ユニットと、を備え、
前記点灯装置は、
一対の出力端子と、
フィードバック端子と、
第1スイッチング素子のオンオフにより電力を生成し、前記電力を前記一対の出力端子から出力して光源を点灯させる点灯回路と、
前記フィードバック端子から入力されるフィードバック値と、予め定められた第1基準値とが一致するように、前記第1スイッチング素子のオンオフを制御する第1制御回路と、
を備え、
前記光源モジュールは、
前記一対の出力端子の一方と接続される第1光源端子と、
第2光源端子と、
前記第1光源端子と前記第2光源端子との間に接続された前記光源と、
を備え、
前記接続ユニットは、
前記フィードバック端子と接続され、前記フィードバック値を出力する第1接続端子と、
前記一対の出力端子の他方と接続される第2接続端子と、
前記第2光源端子を介して前記光源と直列に接続される電流検出部と、
を備え
前記接続ユニットとして、リプル抑制機能が設けられていない接続ユニットと、リプル抑制機能が設けられている接続ユニットとが選択可能に設けられることを特徴とする照明器具。
【請求項2】
前記接続ユニットは、前記点灯装置と前記光源モジュールに対して着脱可能に設けられることを特徴とする請求項1に記載の照明器具。
【請求項3】
前記リプル抑制機能が設けられていない前記接続ユニットにおいて、前記電流検出部は、前記第1接続端子と前記第2接続端子との間に接続され、
前記第1制御回路は、前記電流検出部の検出値である前記フィードバック値と前記第1基準値とが一致するように、前記点灯回路を定電流制御することを特徴とする請求項1または2に記載の照明器具。
【請求項4】
前記リプル抑制機能が設けられている前記接続ユニットは、
前記電流検出部と直列に接続された第2スイッチング素子と、
前記電流検出部の検出値が予め定められた第2基準値と一致するように前記第2スイッチング素子のオンオフを制御する第2制御回路と、
を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の照明器具。
【請求項5】
前記第1接続端子は、前記電流検出部と前記第2スイッチング素子とが形成する直列回路の両端電圧に対応する電圧を前記フィードバック値として出力することを特徴とする請求項4に記載の照明器具。
【請求項6】
前記接続ユニットは、前記第2スイッチング素子のインピーダンスを制御することを特徴とする請求項4または5に記載の照明器具。
【請求項7】
前記第2基準値は、外部からの信号に応じて変更されることを特徴とする請求項4から6の何れか1項に記載の照明器具。
【請求項8】
前記接続ユニットは、
前記第2光源端子と接続される第3接続端子と、
前記点灯装置から前記第2制御回路の電源を供給される第4接続端子と、
を備えることを特徴とする請求項4から7の何れか1項に記載の照明器具。
【請求項9】
電流検出部と、
前記電流検出部と直列に接続されたスイッチング素子と、
前記電流検出部の検出値が予め定められた基準値と一致するように前記スイッチング素子のオンオフを制御する制御回路と、
点灯装置でのフィードバック制御に用いられるフィードバック値を出力する第1接続端子と、
前記点灯装置の出力端子と接続される第2接続端子と、
前記電流検出部と前記スイッチング素子とが形成する直列回路に電流を供給する第3接続端子と、
前記制御回路の電源が供給される第4接続端子と、
を備え
前記点灯装置に対してリプル抑制機能が設けられていない接続ユニットと選択可能に接続されることを特徴とする接続ユニット。
【請求項10】
前記第1接続端子は、前記直列回路の両端電圧に対応する電圧を前記フィードバック値として出力することを特徴とする請求項9に記載の接続ユニット。
【請求項11】
前記基準値は、外部からの信号に応じて変更されることを特徴とする請求項9または10に記載の接続ユニット。
【請求項12】
一対の出力端子と、
フィードバック端子と、
スイッチング素子のオンオフにより電力を生成し、前記電力を前記一対の出力端子から出力して光源を点灯させる点灯回路と、
前記フィードバック端子から入力されるフィードバック値と、予め定められた基準値とが一致するように、前記スイッチング素子のオンオフを制御する制御回路と、
を備え
前記フィードバック値として、リプル抑制機能が設けられていない接続ユニットと、リプル抑制機能が設けられている接続ユニットからのフィードバック値が選択可能に構成されていることを特徴とする点灯装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、照明器具、接続ユニットおよび点灯装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、交流入力電力を直流出力電力に変換してLED負荷に供給するLED駆動装置が開示されている。このLED駆動装置は、オンオフ制御されるスイッチング素子と、LED負荷に直列に接続され、LED負荷に流れる電流リプルを低減するリプル電流低減部と、制御回路とを備える。制御回路は、LED負荷とリプル電流低減部との接続点におけるフィードバック電圧に基づきスイッチング素子をオンオフ制御することにより直流出力電力を所定値に制御する。リプル電流低減部は、インピーダンスを可変制御するフィードバック型定電流制御回路を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第5110197号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に示されるLED駆動装置では、リプル電流低減部を追加することで製造コストが上昇する可能性がある。また、リプル電圧と光源に流れる電流の積による損失が発生し、回路効率が低下するおそれがある。また、リプル対策機能が予め盛り込まれた環境にLED駆動装置を設置する場合、リプル電流低減部が不要となる可能性がある。
【0005】
本開示は、上述の課題を解決するためになされたもので、リプル抑制機能の有無を切り替えることができる照明器具、接続ユニットおよび点灯装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る照明器具は、点灯装置と、光源モジュールと、接続ユニットと、を備え、該点灯装置は、一対の出力端子と、フィードバック端子と、第1スイッチング素子のオンオフにより電力を生成し、該電力を該一対の出力端子から出力して光源を点灯させる点灯回路と、該フィードバック端子から入力されるフィードバック値と、予め定められた第1基準値とが一致するように、該第1スイッチング素子のオンオフを制御する第1制御回路と、を備え、該光源モジュールは、該一対の出力端子の一方と接続される第1光源端子と、該第2光源端子と、該第1光源端子と該第2光源端子との間に接続された該光源と、を備え、該接続ユニットは、該フィードバック端子と接続され、該フィードバック値を出力する第1接続端子と、該一対の出力端子の他方と接続される第2接続端子と、該第2光源端子を介して該光源と直列に接続される電流検出部と、を備え、該接続ユニットとして、リプル抑制機能が設けられていない接続ユニットと、リプル抑制機能が設けられている接続ユニットとが選択可能に設けられる。
【0007】
本開示に係る接続ユニットは、電流検出部と、該電流検出部と直列に接続されたスイッチング素子と、該電流検出部の検出値が予め定められた基準値と一致するように該スイッチング素子のオンオフを制御する制御回路と、点灯装置でのフィードバック制御に用いられるフィードバック値を出力する第1接続端子と、該点灯装置の出力端子と接続される第2接続端子と、該電流検出部と該スイッチング素子とが形成する直列回路に電流を供給する第3接続端子と、該制御回路の電源が供給される第4接続端子と、を備え、該点灯装置に対してリプル抑制機能が設けられていない接続ユニットと選択可能に接続される。
【0008】
本開示に係る点灯装置は、一対の出力端子と、フィードバック端子と、スイッチング素子のオンオフにより電力を生成し、該電力を該一対の出力端子から出力して光源を点灯させる点灯回路と、該フィードバック端子から入力されるフィードバック値と、予め定められた基準値とが一致するように、該スイッチング素子のオンオフを制御する制御回路と、を備え、該フィードバック値として、リプル抑制機能が設けられていない接続ユニットと、リプル抑制機能が設けられている接続ユニットからのフィードバック値が選択可能に構成されている。
【発明の効果】
【0009】
本開示に係る照明器具では、接続ユニットの種類によりリプル抑制機能の有無を切り替えることができる。
【0010】
本開示に係る接続ユニットでは、点灯装置に接続ユニットを接続することでリプル抑制機能の有無を切り替えることができる。
【0011】
本開示に係る点灯装置では、点灯装置に接続する接続ユニットの種類によりリプル抑制機能の有無を切り替えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施の形態1に係るリプル抑制機能を有さない照明器具の回路ブロック図である。
図2】実施の形態1に係るリプル抑制機能を有する照明器具の回路ブロック図である。
図3】実施の形態2に係る照明器具の回路ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
各本実施の形態に係る照明器具、接続ユニットおよび点灯装置について図面を参照して説明する。同じ又は対応する構成要素には同じ符号を付し、説明の繰り返しを省略する場合がある。また、以下で接続という場合には、電気的な接続を含むものとする。
【0014】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係るリプル抑制機能を有さない照明器具100の回路ブロック図である。照明器具100は点灯装置1と、光源モジュール90と、接続ユニット50と、を備える。
【0015】
光源モジュール90は、第1光源端子91と、第2光源端子92と、複数の光源93を備える。複数の光源93は、第1光源端子91と第2光源端子92との間に接続される。光源93はLED等の発光素子である。複数の光源93は直列に接続されている。複数の光源93は並列または直並列に接続されても良い。また、光源モジュール90は、光源93を少なくとも1つ備えれば良い。
【0016】
接続ユニット50は、第1接続端子71と、第2接続端子72と、第1接続端子71と第2接続端子72との間に接続された電流検出部51とを備える。本実施の形態の電流検出部51は、LED電流検出抵抗である。電流検出部51は、抵抗素子に限定されず、光源モジュール90に流れる電流を検出できれば良い。
【0017】
点灯装置1は、外部との接続点として、一対の入力端子81、82と、一対の出力端子31、32と、フィードバック端子33とを備える。また、点灯装置1は、整流回路8、コンデンサ9、フライバック回路10、スナバ回路20、制御回路40、コンデンサ42、43、44および電解コンデンサ13を備える。
【0018】
点灯装置1において、整流回路8には入力端子81、82を介して交流電源7が接続される。交流電源7は商用電源とも呼ばれる。整流回路8の出力端子間にはコンデンサ9が接続される。
【0019】
フライバック回路10はトランス11とダイオード12とスイッチング素子Q1から構成される。フライバック回路10は、整流回路8から供給される脈流電圧をスイッチング動作により直流電圧に変換している。フライバック回路10は、スイッチング素子Q1のオンオフにより電力を生成し、この電力を一対の出力端子31、32から出力して光源93を点灯させる点灯回路である。
【0020】
スイッチング素子Q1は、例えばMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)である。スイッチング素子Q1は、第1端子、第2端子および制御端子を有する。スイッチング素子Q1がMOSFETの場合、第1端子はドレイン端子、第2端子はソース端子、制御端子はゲート端子である。制御端子は、第1、2端子間をスイッチングするための端子である。スイッチング素子Q1の第1端子はダイオード23のアノードに接続される。スイッチング素子Q1の第2端子は、コンデンサ9の負極に接続される。スイッチング素子Q1の制御端子は制御回路40に接続される。
【0021】
トランス11の一次側の一端は、コンデンサ9の正極に接続される。トランス11の一次側の他端は、スイッチング素子Q1の第1端子に接続される。トランス11の二次側の一端は、ダイオード12のアノードに接続される。ダイオード12のカソードは、出力端子31に接続される。トランス11の二次側の他端とダイオード12のカソードとの間には、電解コンデンサ13が接続される。電解コンデンサ13は、フライバック回路の出力を平滑している。
【0022】
コンデンサ9にはスナバ回路20が接続される。スナバ回路20は、抵抗21、コンデンサ22、ダイオード23で構成される。抵抗21の一端およびコンデンサ22の正極は、コンデンサ9の正極に接続される。抵抗21の他端およびコンデンサ22の負極は、ダイオード23のカソードに接続される。フライバック回路10では、脈流電圧を直流電圧へ変換する際、トランス11のリーケージインダクタンスの影響で、トランス11の二次側に伝達されなかったエネルギーが、スイッチング素子Q1両端にキックバック電圧として発生する。スナバ回路20は、このキックバック電圧を抑制している。
【0023】
点灯装置1の出力端子31は、第1光源端子91と接続される。つまり、出力端子31は光源モジュール90のアノード側と接続される。光源モジュール90のカソード側に設けられた第2光源端子92は、接続ユニット50の第1接続端子71および点灯装置1のフィードバック端子33と接続されている。電流検出部51は、第2光源端子92を介して光源93と直列に接続される。接続ユニット50の第2接続端子72は、点灯装置1の出力端子32に接続される。出力端子32は、フライバック回路10のマイナス側の出力に接続されている。
【0024】
制御回路40は、誤差増幅器41と駆動回路45を備える。フィードバック端子33は、誤差増幅器41の一方の入力端子に接続される。誤差増幅器41の一方の入力端子と出力端子32との間には、コンデンサ42が接続される。誤差増幅器41の他方の入力端子と出力端子32との間には、コンデンサ43が接続されている。誤差増幅器41の出力端子と出力端子32との間には、コンデンサ44が接続される。また、誤差増幅器41の出力端子には、駆動回路45が接続される。駆動回路45はスイッチング素子Q1の制御端子に接続されている。制御回路40はスイッチング素子Q1のオンオフを制御する。制御回路40は、例えばマイコン、集積回路等から形成される。
【0025】
フライバック回路10の出力電流は、出力端子31、光源モジュール90、電流検出部51、出力端子32の順で流れる。光源モジュール90に流れる電流は、電流検出部51で電圧に変換される。第1接続端子71は、フィードバック端子33と接続される。第1接続端子71はフィードバック端子33にフィードバック値を出力する。本実施の形態において、フィードバック値は電流検出部51の検出値である。つまり、フィードバック値は電流検出部51に発生する電圧である。
【0026】
制御回路40は、フィードバック端子33から入力されるフィードバック値を誤差増幅器41で検出する。制御回路40は自らコンデンサ43の充電を行う。これにより、制御回路40は、誤差増幅器41の他方の入力端子に基準電圧である第1基準値を生成する。誤差増幅器41はこのフィードバック値と第1基準値とを比較し、その誤差がゼロになるように、駆動回路45を介しスイッチング動作を行う。このように、制御回路40は、フィードバック値と、予め定められた第1基準値とが一致するように、スイッチング素子Q1のオンオフを制御する。従って、フライバック回路10は定電流制御される。
【0027】
なお、コンデンサ44は位相補償のために設けられる。これにより、フィードバックの周期が交流電源7の周期以下となるようフィードバック制御を実施できる。
【0028】
本実施の形態では、フライバック回路10は力率改善動作により直流電圧を生成する。この為、フライバック回路10の出力端子31、32間には商用電源に由来するリプル電圧が重畳される。すなわち光源モジュール90と電流検出部51の両端には、リプル電圧が重畳される。この為、光源93に流れる電流はリプルを伴った電流となる。このリプル電流は電解コンデンサ13の容量により変化する。しかし、リプル電圧をゼロにするには、一般に大容量の電解コンデンサ13が必要となる。このため、電解コンデンサ13により十分にリプルを除去することは困難である。
【0029】
図2は、実施の形態1に係るリプル抑制機能を有する照明器具200の回路ブロック図である。照明器具200は、照明器具100の接続ユニット50を接続ユニット250に交換することで得られる。照明器具100と照明器具200において、同じ点灯装置1および光源モジュール90が用いられる。
【0030】
接続ユニット250は、スイッチング素子Q2、電流検出部52、制御回路53、抵抗55、56およびコンデンサ57を備える。電流検出部52はLED電流検出抵抗である。電流検出部52は抵抗素子に限定されず、スイッチング素子Q2に流れる電流を検出できれば良い。スイッチング素子Q2は例えばMOSFETである。
【0031】
接続ユニット250は、第1接続端子71、第2接続端子72、第3接続端子73および第4接続端子を備える。第1接続端子71はフィードバック端子33と接続される。第2接続端子72は出力端子32と接続される。第3接続端子73は第2光源端子92と接続される。第4接続端子74は、出力端子31および第1光源端子91と接続される。また、第4接続端子74は、制御回路53のVcc端子と接続される。第4接続端子74は、点灯装置1から制御回路53の電源を供給される。
【0032】
スイッチング素子Q2と電流検出部52は直列に接続され直列回路を形成する。スイッチング素子Q2の第1端子は、第3接続端子73を介して光源モジュール90のカソード側に接続される。このように、第3接続端子73は、電流検出部52とスイッチング素子Q2とが形成する直列回路に電流を供給する。スイッチング素子Q2の第2端子には電流検出部52の一端が接続される。電流検出部52の他端は、第2接続端子72に接続される。スイッチング素子Q2と電流検出部52が形成する直列回路と並列に、抵抗55、56の直列回路が接続される。第1接続端子71は、抵抗55、56の接続点と接続される。
【0033】
抵抗55、56は分圧回路を形成する。抵抗55、56の接続点は、第1接続端子71を介してフィードバック端子33に接続される。第1接続端子71は、点灯装置1でのフィードバック制御に用いられるフィードバック値を出力する。第1接続端子71は、電流検出部52とスイッチング素子Q2とが形成する直列回路の両端電圧に対応する電圧を、フィードバック値としてフィードバック端子33に出力する。つまり、抵抗55、56は、スイッチング素子Q2のドレイン電圧を分圧し、フィードバック端子33に入力する。よって、フライバック回路10は、スイッチング素子Q2のドレイン電圧が一定となるよう定電圧動作する。
【0034】
制御回路53は誤差増幅器54を有する。誤差増幅器54の一方の入力端子には、スイッチング素子Q2の第2端子が接続される。誤差増幅器54の他方の入力端子と第2接続端子72との間には、コンデンサ57が接続される。誤差増幅器54の出力端子には、スイッチング素子Q2の制御端子が接続される。制御回路53は、コンデンサ57に自ら充電することで、第2基準値を生成する。
【0035】
制御回路53は、電流検出部52の検出値が予め定められた第2基準値と一致するようにスイッチング素子Q2のオンオフを制御する。つまり、誤差増幅器54は、電流検出部52に流れる電流が予め定められた値と同じになるよう、スイッチング素子Q2の制御端子への印加電圧を調整する。これにより、制御回路53は、スイッチング素子Q2を能動領域で動作させ、インピーダンスを調整することで定電流制御を行う。
【0036】
フライバック回路10の力率改善動作の為、光源モジュール90、スイッチング素子Q2および電流検出部52が形成する直列回路の両端に、リプル電圧が印加される。ここで、接続ユニット250は、スイッチング素子Q2のインピーダンスを制御する。接続ユニット250のインピーダンス制御により、光源モジュール90の両端に印加される電圧は一定となり、光源モジュール90に流れる電流は一定となる。つまり、スイッチング素子Q2がリプル電圧分を受け持つことで、光源モジュール90に印加される電圧が一定となり、LED電流のリプルが抑制される。従って、リプル電流を抑制できる。
【0037】
以上より、本実施の形態では、点灯装置1及び光源モジュール90を共通とし、接続ユニット50、250を選択することで、リプル抑制機能の有無を切り替えることができる。接続ユニット50が使用される照明器具100では、リプル抑制機能は設けられない。接続ユニット250が使用される照明器具200では、リプル抑制機能が設けられる。
【0038】
接続ユニット50が使用される照明器具100では、リプル抑制機能は設けられないため、リプル抑制による損失に基づく回路効率の低下を抑制できる。この損失は、リプル電圧とLED電流の積に対応する。従って、高効率且つ低コストの照明器具100を実現できる。監視カメラ等の照明の影響を受ける機器を使用する環境では、リプル抑制機能が予め盛り込まれていることがある。このような環境下において、特に接続ユニット50を選択することができる。
【0039】
本実施の形態では、接続ユニットの種類により、リプル抑制機能の有無を切り替えることができる。このため、点灯装置にリプル抑制機能の切り替え機構を設ける必要がなく、点灯装置1を低コストで製造できる。また、本実施の形態の照明器具100、200では、点灯装置1及び光源モジュール90を共通化できる。このため、リプル抑制機能の有無に応じて、複数の点灯装置1を開発する必要がなく、機種数を抑制できる。従って、開発費を抑制できる。
【0040】
また、接続ユニット50、250の部品の定数調整により、点灯装置1の出力電流を調整することができる。定数調整では、例えば接続ユニット50、250が有する抵抗の抵抗値等が調整される。これにより、出力電流の大きさに応じて点灯装置1をクラス分けしなくても良い。従って、点灯装置1及び光源モジュール90をさらに標準化できる。
【0041】
また、本実施の形態の点灯装置1は、出力端子31、32およびフィードバック端子33を備える。点灯装置1にこれらの端子を準備しておくことで、点灯装置1に接続する接続ユニットの種類によりリプル抑制機能の有無を切り替えることができる。また、接続ユニットの種類により点灯装置1の制御または出力電力を切り替えることができる。
【0042】
また、出力端子31、32、フィードバック端子33、第1光源端子91、第2光源端子92は、他の端子と接続及び解除が可能な構造である。また、第1接続端子71、第2接続端子72、第3接続端子73、第4接続端子74も他の端子と接続及び解除が可能な構造である。これにより、接続ユニット50は第1接続端子71、第2接続端子72により、点灯装置1と光源モジュール90に対して着脱可能に設けられる。同様に、接続ユニット250は第1接続端子71、第2接続端子72、第3接続端子73、第4接続端子74により、点灯装置1と光源モジュール90に対して着脱可能に設けられる。従って、リプル抑制機能の有無を容易に切り替えることができる。
【0043】
なお、図1ではフィードバック端子33と第1接続端子71とをつなぐ配線に第2光源端子92が接続されている。この変形例として、接続ユニット50は、第2光源端子92と電流検出部51を接続するための接続端子をさらに有しても良い。
【0044】
本実施の形態では、点灯回路をフライバック回路としている。点灯回路は、脈流から直流へ変換する回路であれば、バックブースト回路、バックコンバータ回路等他のスイッチング回路でも良い。
【0045】
また、接続ユニットは、図1、2に示されるものに限定されない。接続ユニットは、点灯装置1および光源モジュール90と接続されることで、光源モジュール90に電流を供給して照明としての機能を果たすことが可能であれば、他の回路でも問題ない。
【0046】
また、接続ユニット50と接続された場合、点灯装置1は定電流動作し、接続ユニット250と接続された場合、点灯装置1は定電圧動作する。これに限らず、接続ユニット250と接続された場合に点灯装置1は定電流動作しても良い。つまり、第1接続端子71からフィードバック端子33にLED電流値がフィードバックされても良い。
【0047】
これらの変形は、以下の実施の形態に係る照明器具、接続ユニットおよび点灯装置について適宜応用することができる。なお、以下の実施の形態に係る照明器具、接続ユニットおよび点灯装置については実施の形態1との共通点が多いので、実施の形態1との相違点を中心に説明する。
【0048】
実施の形態2.
図3は、実施の形態2に係る照明器具300の回路ブロック図である。本実施の形態の照明器具300は、接続ユニット350の構成が照明器具100、200と異なる。点灯装置1および光源モジュール90は実施の形態1と同様である。
【0049】
接続ユニット350は、接続ユニット250の構成に加え、レギュレータ回路58、分圧抵抗59、60、スイッチング素子Q3、調光IF(Interface)回路62をさらに備える。レギュレータ回路58は、第4接続端子74を介して点灯装置1から電力を供給され、定電圧を生成する。レギュレータ回路58と第2接続端子72との間には分圧抵抗59、60の直列回路が接続される。分圧抵抗59、60の接続点には、スイッチング素子Q3の第1端子および誤差増幅器54が接続される。スイッチング素子Q3の第2端子は第2接続端子72に接続される。スイッチング素子Q3の制御端子は、調光IF回路62に接続される。スイッチング素子Q3の制御端子は、第1、2端子間をスイッチングするための端子である。
【0050】
分圧抵抗59、60により、誤差増幅器54には第2基準値が入力される。外部の調光器63からは調光信号が入力される。接続ユニット350は、調光信号を受信する調光端子75を備えても良い。調光信号は調光IF回路62で検出される。調光IF回路62は、調光信号に応じて予め定められたデューティのPWM(Pulse Width Modulation)信号を発する。PWM信号に応じて、スイッチング素子Q3はオンオフする。これにより、第2基準値が調光信号に応じた値に調整される。従って、LED電流を調光信号に応じた値に制御することができる。このように、第2基準値は、外部からの信号に応じて変更され手も良い。
【0051】
なお、各実施の形態で説明した技術的特徴は適宜に組み合わせて用いてもよい。
【符号の説明】
【0052】
1 点灯装置、7 交流電源、8 整流回路、9 コンデンサ、10 フライバック回路、11 トランス、12 ダイオード、13 電解コンデンサ、20 スナバ回路、21 抵抗、22 コンデンサ、23 ダイオード、31 出力端子、32 出力端子、33 フィードバック端子、40 制御回路、41 誤差増幅器、42 コンデンサ、43、44 コンデンサ、45 駆動回路、50 接続ユニット、51 電流検出部、52 電流検出部、53 制御回路、54 誤差増幅器、55、56 抵抗、57 コンデンサ、58 レギュレータ回路、59、60 分圧抵抗、62 調光IF回路、63 調光器、71 第1接続端子、72 第2接続端子、73 第3接続端子、74 第4接続端子、75 調光端子、81、82 入力端子、90 光源モジュール、91 第1光源端子、92 第2光源端子、93 光源、100、200 照明器具、250 接続ユニット、300 照明器具、350 接続ユニット、Q1、Q2、Q3 スイッチング素子
図1
図2
図3