(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-08
(45)【発行日】2024-05-16
(54)【発明の名称】ヘッドアップディスプレイ装置
(51)【国際特許分類】
G02B 27/01 20060101AFI20240509BHJP
B60K 35/23 20240101ALI20240509BHJP
【FI】
G02B27/01
B60K35/23
(21)【出願番号】P 2020567717
(86)(22)【出願日】2020-01-24
(86)【国際出願番号】 JP2020002501
(87)【国際公開番号】W WO2020153474
(87)【国際公開日】2020-07-30
【審査請求日】2022-11-18
(31)【優先権主張番号】P 2019010238
(32)【優先日】2019-01-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000231512
【氏名又は名称】日本精機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100195648
【氏名又は名称】小林 悠太
(74)【代理人】
【識別番号】100175019
【氏名又は名称】白井 健朗
(74)【代理人】
【識別番号】100104329
【氏名又は名称】原田 卓治
(72)【発明者】
【氏名】水落 正彦
【審査官】堀部 修平
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-003897(JP,A)
【文献】特開2017-191186(JP,A)
【文献】特開2005-028984(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0045738(US,A1)
【文献】特開2018-120029(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 27/01
B60K 35/23 - 35/235
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示光を出射する表示部と、
前記表示光が通過する開口部、前記開口部の周囲に形成される貼付面、及び前記開口部に設けられる遮光壁を含む筐体と、
前記遮光壁に貼り付けられる低反射シートと、
前記開口部を塞ぐように設けられる透光性カバーと、
前記透光性カバーを前記貼付面に固定する接着部と、を備え、
前記透光性カバーは、前記低反射シートの端部と前記接着部を外部から隠すマスク部を備え、
前記遮光壁は、前記低反射シートの前記端部が位置し、前記接着部の厚さより高さが低く、前記貼付面から突出する突出壁部を備え、
前記突出壁部は、前記遮光壁と前記貼付面との境界部分に沿って延びる線状に形成され、
前記突出壁部は、前記貼付面よりも前記マスク部に近接し、
前記低反射シートの端部は、
前記突出壁部上に位置することにより、前記突出壁部よりも前記マスク部に近接する、
ヘッドアップディスプレイ装置。
【請求項2】
前記ヘッドアップディスプレイ装置は、車両の被投射部材に向けて前記表示光を出射することで、虚像を乗員から視認可能に表示し、
前記突出壁部は、前記遮光壁における前記乗員に近い縁部に設けられる、
請求項1に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
【請求項3】
前記接着部は両面テープであり、
前記突出壁部は前記両面テープの側面に対向して位置する位置決め面を備える、
請求項1又は2に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヘッドアップディスプレイ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、表示光をフロントガラス等の被投射部材に照射することにより虚像を表示するヘッドアップディスプレイ装置が知られている。例えば、特許文献1に記載のヘッドアップディスプレイ装置は、遮光部を有するケースと、遮光部に貼り付けられる太陽光の反射を抑制する低反射シートと、ケースの開口部を塞ぐ透光性カバーと、を備える。透光性カバーの周縁には、黒色の印刷によってカバーマスク部が形成されている。
例えば、特許文献2に記載の粘着シートは防塵シートを収容部の開口に固定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-3897号公報
【文献】特開2017-102305号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載のヘッドアップディスプレイ装置において、特許文献2に記載の粘着シートにより透光性カバーがケースの開口部に貼り付けられることが考えられる。この場合、
図7に示すように、粘着シート170には厚みがあるため、低反射シート180の上端部と透光性カバー150のカバーマスク部151との間には隙間Gpが生じやすい。これにより、低反射シート180の上端部がカバーマスク部151により隠されず、見栄えが低下する。透光性カバー150におけるカバーマスク部151の領域を増やすことにより、低反射シート180の上端部をカバーマスク部151から隠すことはできるものの、この場合には、表示光が通過する光路が狭まるため好ましくない。
【0005】
本発明は、上記実状を鑑みてなされたものであり、マスク部により低反射シートの端部を隠しつつ、光路を確保することができるヘッドアップディスプレイ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の観点に係るヘッドアップディスプレイ装置は、表示光を出射する表示部と、前記表示光が通過する開口部、前記開口部の周囲に形成される貼付面、及び前記開口部に設けられる遮光壁を含む筐体と、前記遮光壁に貼り付けられる低反射シートと、前記開口部を塞ぐように設けられる透光性カバーと、前記透光性カバーを前記貼付面に固定する接着部と、を備え、前記透光性カバーは、前記低反射シートの端部と前記接着部を外部から隠すマスク部を備え、前記遮光壁は、前記低反射シートの前記端部が位置し、前記接着部の厚さより高さが低く、前記貼付面から突出する突出壁部を備え、前記突出壁部は、前記遮光壁と前記貼付面との境界部分に沿って延びる線状に形成され、前記突出壁部は、前記貼付面よりも前記マスク部に近接し、前記低反射シートの端部は、前記突出壁部上に位置することにより、前記突出壁部よりも前記マスク部に近接する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ヘッドアップディスプレイ装置において、マスク部により低反射シートの端部を隠しつつ、光路を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置が搭載された車両の模式図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置の概略図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係る上ケース、透光性カバー、両面テープ及び低反射シートの分解斜視図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係る遮光部、透光性カバー、両面テープ及び低反射シートの断面図である。
【
図6】本発明の一実施形態に係る遮光部を有する上ケースの斜視図である。
【
図7】背景技術に係る遮光部、透光性カバー、粘着シート及び低反射シートの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明に係るヘッドアップディスプレイ装置の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1に示すように、ヘッドアップディスプレイ装置100は、車両200のダッシュボード内に設置される。ヘッドアップディスプレイ装置100は、車両200の被投射部材の一例であるフロントガラス201に向けて像を表す表示光Lを出射する。表示光Lはフロントガラス201で反射して視認者1(主に車両200の運転者)に到達する。これにより、虚像Vが視認者1により視認可能に表示される。
【0010】
図2に示すように、ヘッドアップディスプレイ装置100は、表示部10と、平面鏡20と、凹面鏡30と、筐体60と、透光性カバー50と、両面テープ70と、低反射シート80と、を備える。
【0011】
表示部10は、図示しない制御部による制御のもと、像を表す表示光Lを出射する。表示部10は、例えば、何れも図示しない、TFT(Thin Film Transistor)型の液晶表示パネルと、液晶表示パネルを照明する照明装置と、を備える。
【0012】
平面鏡20は、表示部10が出射した表示光Lを凹面鏡30に向けて反射させる。凹面鏡30は、平面鏡20で反射した表示光Lをフロントガラス201に向けて拡大させつつ反射させる。また、凹面鏡30は、車両後方斜め上方向HBへ表示光Lを反射させる。
【0013】
筐体60は、遮光性の金属で形成されるとともに、中空の略直方体をなす。筐体60内には、ヘッドアップディスプレイ装置100の各構成が収納されている。詳しくは、筐体60は、上方向に向けて開口する箱状をなす下ケース60bと、下ケース60bの開口部を塞ぐ上ケース60aと、を備える。
下ケース60b内には凹面鏡30及び平面鏡20が収容され、下ケース60bの外底面には表示部10が装着される。
【0014】
図6に示すように、上ケース60aは、矩形枠状に形成され、下ケース60bの上部に嵌め込まれている。上ケース60aは、開口部61と、貼付面62と、遮光壁63と、を備える。
開口部61は表示光Lが通過するように矩形孔を有する。
貼付面62は、両面テープ70が貼り付けられる面であり、開口部61を囲むように矩形枠状に形成される。貼付面62は、車両200の高さ方向Hに略直交する方向に延びる。貼付面62は、車両200の後方向B、すなわち、視認者1に向かうにつれて高さ方向Hに高くなるように形成される。
貼付面62の外周縁部には周壁部62aが形成されている。周壁部62aは貼付面62に立設している。周壁部62aは、貼付面62の後方向Bに位置し幅方向Wに延びる第1壁部62a1と、貼付面62の幅方向Wの両側に位置し前方向Fに延びる2つの第2壁部62a2と、を備える。2つの第2壁部62a2は、それぞれ第1壁部62a1の両端に連結される。周壁部62aは両面テープ70の貼り付け位置及び透光性カバー50の取り付け位置を位置決めする機能を有する。
【0015】
図6に示すように、遮光壁63は、開口部61における後方向Bの縁部に設けられ、後方向Bに向かうにつれて高さ方向Hに高くなるように傾斜した矩形板状に形成される。遮光壁63は、太陽光等の外光が筐体60内の表示光Lの光路に進入することを抑制する。
遮光壁63は幅方向Wに沿って延びる突出壁部63aを備える。突出壁部63aは、
図4に示すように、貼付面62との境界部分に位置し、貼付面62よりも高さ方向Hに高くなる。突出壁部63aは、高さ方向Hにおいて、両面テープ70の厚さよりも低く形成されている。突出壁部63aは、幅方向Wに沿って延びる直角三角形柱状をなす。突出壁部63aは、
図5に示すように、傾斜面63a1と、位置決め面63a2と、を備える。傾斜面63a1は、遮光壁63における低反射シート80が貼り付けられる面の上端となる。傾斜面63a1は、遮光壁63の上面と同一平面上に位置する。位置決め面63a2は、高さ方向Hに延び、傾斜面63a1の後方向Bに位置する。位置決め面63a2は、両面テープ70の側面に対向して位置し、両面テープ70の貼り付け位置を位置決めする機能を有する。位置決め面63a2は、上ケース60aを成形する図示しない金型の抜き方向に抜き勾配をつけた角度をなす。
突出壁部63aの上端と透光性カバー50の間の隙間Gpは、低反射シート80の厚さよりも大きく設定されている。これにより、透光性カバー50が上ケース60aに取り付けられる際に、透光性カバー50が低反射シート80の上端部に接触することが抑制される。
【0016】
図3に示すように、透光性カバー50は、上ケース60aの開口部61を塞ぐ湾曲した矩形板状をなす。透光性カバー50は、表示光Lが透過するアクリル等の透光性樹脂からなる。透光性カバー50の周縁には、黒色インク等の遮光性インクからなるマスク部51が形成されている。マスク部51は、透光性樹脂に遮光性インクが印刷されることにより形成される。
マスク部51は、両面テープ70を外部から隠すべく、高さ方向Hにおいて両面テープ70を含むように形成されている。また、
図4に示すように、マスク部51は、低反射シート80の上端部を外部から隠すべく、低反射シート80の上端部に高さ方向Hに対向するように位置する。
【0017】
図3に示すように、両面テープ70は、上ケース60aの貼付面62と透光性カバー50のマスク部51の間に位置し、マスク部51を貼付面62に対して固定する。両面テープ70は、例えば、厚さ約1mmであり、弾性変形可能に長方形の枠板状に形成される。両面テープ70は、それぞれ別体の4つのテープ部71a,71b,71c,71dを備える。4つのテープ部71a,71b,71c,71dは、貼付面62に貼り付けられることにより長方形の枠状をなす。テープ部71a,71bは、コ字状(U字状)をなし、互いに向き合うように前後方向に沿って並ぶ。テープ部71c,71dは、前後方向に長い長方形状をなし、コ字状(U字状)のテープ部71a,71bを互いに連結するようにテープ部71a,71bの間に位置する。
両面テープ70が4つのテープ部71a,71b,71c,71dに分割されることにより、両面テープ70の材料に対する両面テープ70の取り数の効率を上げることができる。例えば、両面テープ70の材料において、互いに向き合うコ字状(U字状)のテープ部71a,71bにより囲まれた領域から長方形のテープ部71c,71dを取る。これにより、両面テープ70を材料から取る際の材料の無駄を減らすことができる。
両面テープ70は弾性変形可能に形成されているため、透光性カバー50と上ケース60aの線膨張係数差によって発生する応力を吸収する機能を有する。
【0018】
図3に示すように、低反射シート80は、太陽光等の外光の反射を抑制するシートであり、遮光壁63の上面に貼り付けられる。低反射シート80は、遮光壁63の上面に対応する矩形のシート状をなす。低反射シート80は、発泡ウレタンが表面に塗布された黒色のシートである。低反射シート80は、例えば、耐熱性に優れ、発揮ガスの発生が少ないものであることが好ましい。低反射シート80は、図示しない両面テープ又は接着剤等により貼付面62に接着される。
【0019】
次に、上ケース60aに対する低反射シート80及び透光性カバー50の組み付け方法について説明する。この組み付け作業は、例えば、人により行われる。
まず、
図3に示すように、上ケース60aの遮光壁63の上面には低反射シート80が貼り付けられる。この際、
図5に示すように、低反射シート80の上端部は、遮光壁63における突出壁部63aの傾斜面63a1に位置する。
【0020】
そして、
図3及び
図5に示すように、両面テープ70の下面が上ケース60aの貼付面62に貼り付けられる。この際、両面テープ70は、周壁部62aと突出壁部63aの位置決め面63a2により位置決めされる。よって、両面テープ70の貼付面62への貼り付けが容易となる。
【0021】
次に、両面テープ70の上面には透光性カバー50が取り付けられる。この際、透光性カバー50のマスク部51は、高さ方向Hに両面テープ70を含みつつ、低反射シート80の上端部に高さ方向Hに重なる。透光性カバー50は周壁部62aにより位置決めされる。よって、透光性カバー50の上ケース60aへの取り付けが容易となる。
以上で、上ケース60aに対する低反射シート80及び透光性カバー50の組み付けが完了する。
【0022】
図5に示すように、突出壁部63aにより、低反射シート80の上端部は、透光性カバー50のマスク部51の直下に位置する。よって、低反射シート80の上端部は、突出壁部63aによってマスク部51に隠される。
【0023】
(効果)
以上、説明した一実施形態によれば、以下の効果を奏する。
【0024】
(1)ヘッドアップディスプレイ装置100は、表示光Lを出射する表示部10と、表示光Lが通過する開口部61、開口部61の周囲に形成される貼付面62、及び開口部61に設けられる遮光壁63を含む筐体60と、遮光壁63に貼り付けられる低反射シート80と、開口部61を塞ぐように設けられる透光性カバー50と、透光性カバー50を貼付面62に固定する接着部の一例である両面テープ70と、を備える。透光性カバー50は、低反射シート80の上端部と両面テープ70を外部から隠すマスク部51を備える。遮光壁63は、低反射シート80の上端部が位置し、両面テープ70の厚さより高さが低く、貼付面62から突出する突出壁部63aを備える。
この構成によれば、突出壁部63aが形成されることにより、透光性カバー50におけるマスク部51の領域を増やすことなく、すなわち、表示光Lの光路を狭めることなく、低反射シート80の上端部をマスク部51の直下に配置することができる。よって、マスク部51により低反射シート80の上端部を隠しつつ、ヘッドアップディスプレイ装置100における表示光Lの光路を確保することができる。これにより、視認者1のアイボックスを確保することができる。
【0025】
(2)ヘッドアップディスプレイ装置100は、車両200の被投射部材の一例であるフロントガラス201に向けて表示光Lを出射することで、虚像Vを乗員である視認者1から視認可能に表示する。突出壁部63aは、遮光壁63における視認者1に近い後方向Bの縁部に設けられる。
この構成によれば、ヘッドアップディスプレイ装置100における突出壁部63aが設けられる位置は、低反射シート80、両面テープ70及びマスク部51が密集するため、表示光Lの光路の確保が困難である。このように、表示光Lの光路の確保が困難な位置であっても、上述のように、突出壁部63aが形成されることにより、表示光Lの光路が確保される。
換言すると、貼付面62が、車両200の後方向B、すなわち、視認者1に向かうにつれて高さ方向Hに高くなるように形成され、車両後方斜め上方向HBへ表示光Lを出射するヘッドアップディスプレイ装置100は、視認者1に近い後方向Bの縁部付近の光路確保が特に困難である。したがって、当該縁部に突出壁部63aを設け光路の確保を行うと、より効果的である。
【0026】
(3)突出壁部63aは接着部の一例である両面テープ70の側面に対向して位置する位置決め面63a2を備える。
この構成によれば、両面テープ70を貼付面62に貼り付ける際に、両面テープ70の側面が突出壁部63aの位置決め面63a2に対向させることにより、正しい位置に両面テープ70を貼り付けることができる。
【0027】
なお、本発明は以上の実施形態及び図面によって限定されるものではない。本発明の要旨を変更しない範囲で、適宜、変更(構成要素の削除も含む)を加えることが可能である。以下に、変形の一例を説明する。
【0028】
(変形例)
上記実施形態においては、マスク部51を貼付面62に固定する接着部は両面テープ70であったが、両面テープ70に限らず、接着剤であってもよい。
また、突出壁部63aの位置決め面63a2は、両面テープ70の側面に対向することで両面テープ70の貼り付け位置を位置決めする位置決め機能を有していたが、この位置決め機能を有していなくてもよい。すなわち、突出壁部63aの位置決め面63a2は、両面テープ70の側面から離れて位置しており、位置決め機能を有していなくてもよい。
【0029】
上記実施形態においては、表示部10は、TFT型の液晶表示パネル及び照明装置を備えていたが、これらに代えて、有機EL(Electro-Luminescence)表示パネルを備えていてもよい。
【0030】
上記実施形態においては、突出壁部63aは、遮光壁63の上縁にのみ設けられていたが、これに限らず、遮光壁63の上縁から貼付面62に及ぶ範囲まで幅方向Wに沿って延びていてもよい。
【0031】
上記実施形態においては、両面テープ70が4つのテープ部71a,71b,71c,71dにより分割されていたが、分割される数は4つに限らず、3つ以下又は5つ以上であってもよい。両面テープ70は分割されずに構成されてもよい。
【0032】
上記実施形態においては、ヘッドアップディスプレイ装置100は車両200に搭載されていたが、車両200以外の飛行機、船等の乗り物に搭載されていてもよい。また、被投射部材はフロントガラスに限らず、専用のコンバイナであってもよい。
【符号の説明】
【0033】
10 表示部
20 平面鏡
30 凹面鏡
50,150 透光性カバー
51 マスク部
60 筐体
60a 上ケース
60b 下ケース
61 開口部
62 貼付面
62a 周壁部
63 遮光壁
63a 突出壁部
63a1 傾斜面
63a2 位置決め面
70 両面テープ
71a,71b,71c,71d テープ部
80,180 低反射シート
100 ヘッドアップディスプレイ装置
200 車両
201 フロントガラス
B 後方向
F 前方向
H 高さ方向
L 表示光
V 虚像
W 幅方向
Gp 隙間