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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-08
(45)【発行日】2024-05-16
(54)【発明の名称】グロメット及びインレット組立体
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/52 20060101AFI20240509BHJP
   B60R 16/02 20060101ALI20240509BHJP
【FI】
H01R13/52 B
B60R16/02 622
H01R13/52 D
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2021036168
(22)【出願日】2021-03-08
(65)【公開番号】P2022136519
(43)【公開日】2022-09-21
【審査請求日】2023-07-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000183406
【氏名又は名称】住友電装株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088672
【弁理士】
【氏名又は名称】吉竹 英俊
(74)【代理人】
【識別番号】100088845
【弁理士】
【氏名又は名称】有田 貴弘
(74)【代理人】
【識別番号】100117662
【弁理士】
【氏名又は名称】竹下 明男
(74)【代理人】
【識別番号】100103229
【弁理士】
【氏名又は名称】福市 朋弘
(72)【発明者】
【氏名】村田 拓弥
【審査官】高橋 学
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-053091(JP,A)
【文献】特開2009-252559(JP,A)
【文献】中国実用新案第212517659(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/52
B60R 16/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載されるインレットと前記インレットから延びる配線部材とを覆う本体部と、
前記インレットに設けられた被係止部と係止する係止部と、
を備え、
前記本体部には、前記インレットのうち外部充電コネクタとの接続部分が挿通される接続口と、前記配線部材が挿通される引出口とが形成され、
前記接続口は第1方向に開口し、
前記係止部は、前記インレットと前記本体部とが前記第1方向に延びる回転軸周りに回転したときに、前記回転軸の周方向に沿って、前記被係止部と係止可能に設けられており、
前記本体部には、前記第1方向と交差する第3方向に開口する排水口が形成されており、
前記係止部及び前記排水口は、前記接続口に対して前記第3方向に沿って、互いに反対側に設けられる、グロメット。
【請求項2】
請求項1に記載のグロメットであって、
前記引出口は前記第1方向と交差する第2方向に開口する、グロメット。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のグロメットであって、
前記被係止部として、前記第1方向に凹む凹部が形成され、
前記係止部は、前記本体部のうち前記接続口の周縁部における前記第1方向の端部よりも前記第1方向に突出し、前記凹部に嵌ることが可能な突起を含む、グロメット。
【請求項4】
請求項1から請求項のいずれか1項に記載のグロメットであって、
前記本体部には、前記第1方向に延びて、その内部空間が前記接続口をなす接続筒部と、前記接続筒部の中間部よりも先端側の周囲に突出する鍔部とが設けられている、グロメット。
【請求項5】
請求項に記載のグロメットであって、
前記係止部は、前記鍔部に設けられている、グロメット。
【請求項6】
外部充電コネクタとの接続部分と、被係止部とを有するインレットと、
前記インレットから延びる配線部材と、
前記インレット及び前記配線部材を覆う請求項1から請求項のいずれか1項に記載のグロメットと、
を備え、
前記接続部分が前記接続口を通じて前記グロメットの外に延び出ており、
前記配線部材が前記引出口を通じて前記グロメットの外に延び出ており、
前記インレットと前記本体部との第1方向に延びる回転軸の周方向に沿って前記係止部と前記被係止部とが係止している、インレット組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、グロメット及びインレット組立体に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、外部電源を用いて内部に搭載された蓄電装置に充電を行なう車両に設けられるインレット組立体を開示している。インレットベースの背面側には、インレットに連結されたケーブルを覆うグロメットが設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2011-175764号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のインレット組立体において、インレットベースとグロメットとが相対回転する可能性がある。
【0005】
そこで、インレットとグロメットとが相対回転することを抑制できる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示のグロメットは、車両に搭載されるインレットと前記インレットから延びる配線部材とを覆う本体部と、前記インレットに設けられた被係止部と係止する係止部と、を備え、前記本体部には、前記インレットのうち外部充電コネクタとの接続部分が挿通される接続口と、前記配線部材が挿通される引出口とが形成され、前記接続口は第1方向に開口し、前記係止部は、前記インレットと前記本体部とが前記第1方向に延びる回転軸周りに回転したときに、前記回転軸の周方向に沿って、前記被係止部と係止可能に設けられている、グロメットである。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、インレットとグロメットとが相対回転することを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は実施形態1にかかるグロメット及びこれを備えるインレット組立体を示す斜視図である。
図2図2はインレット組立体を示す平面図である。
図3図3はインレット組立体を示す側面図である。
図4図4図2のIV-IV線に沿った断面図である。
図5図5はインレットを示す背面図である。
図6図6はインレットを示す正面図である。
図7図7はグロメットを示す斜視図である。
図8図8はグロメットの第1変形例を示す背面図である。
図9図9はグロメットの第2変形例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
【0010】
本開示のグロメットは、次の通りである。
【0011】
(1)車両に搭載されるインレットと前記インレットから延びる配線部材とを覆う本体部と、前記インレットに設けられた被係止部と係止する係止部と、を備え、前記本体部には、前記インレットのうち外部充電コネクタとの接続部分が挿通される接続口と、前記配線部材が挿通される引出口とが形成され、前記接続口は第1方向に開口し、前記係止部は、前記インレットと前記本体部とが前記第1方向に延びる回転軸周りに回転したときに、前記回転軸の周方向に沿って、前記被係止部と係止可能に設けられている、グロメットである。係止部と被係止部とが、インレットと本体部との第1方向に延びる回転軸の周方向に沿って係止可能に設けられているため、回転軸周りでのインレットに対する本体部の回転を抑制することができる。
【0012】
(2)(1)のグロメットにおいて、前記引出口は前記第1方向と交差する第2方向に開口してもよい。これにより、接続口と引出口とが、互いに反対向きに開口する場合と比べて、インレット組立体の低背化が可能となる。また配線部材の質量等によって引出口にかかる荷重は、インレットに対して本体部を第1方向に沿った軸回りに回転させるトルクとして作用しうる。この場合でも、係止部及び被係止部が係止することによって、第1方向に延びる回転軸周りでのインレットに対する本体部の回転を抑制することができる。
【0013】
(3)(1)又は(2)のグロメットにおいて、前記被係止部として、前記第1方向に凹む凹部が形成され、前記係止部は、前記本体部のうち前記接続口の周縁部における前記第1方向の端部よりも前記第1方向に突出し、前記凹部に嵌ることが可能な突起を含んでもよい。これにより、グロメットをインレットに装着する際、突起を凹部に係止させやすい。
【0014】
(4)(1)から(3)のいずれか1つのグロメットにおいて、前記本体部には、前記第1方向と交差する第3方向に開口する排水口が形成されていてもよい。これにより、インレット組立体において、排水部材を別途設けずとも、インレットを通じてインレット組立体に浸入する水を排水できる。また、第3方向が鉛直下方向を向くようにグロメットが配置された場合には、排水口が鉛直下方向に交差する方向を向くため、排水口に水が浸入しにくくなる。
【0015】
(5)(4)のグロメットにおいて、前記係止部及び前記排水口は、前記接続口に対して前記第3方向に沿って、互いに反対側に設けられてもよい。これにより、排水口が鉛直下側に位置する場合、係止部が鉛直上側に位置することができ、作業者が係止部を確認しやすい。
【0016】
(6)(1)から(5)のいずれか1つのグロメットにおいて、前記本体部には、前記第1方向に延びて、その内部空間が前記接続口をなす接続筒部と、前記接続筒部の中間部よりも先端側の周囲に突出する鍔部とが設けられていてもよい。これにより、作業者が鍔部をつかんでグロメットをインレットに装着することができる。
【0017】
(7)(6)のグロメットにおいて、前記係止部は、前記鍔部に設けられていてもよい。これにより、作業者が鍔部をつかんでグロメットをインレットに装着する作業を行う際、係止部を目視しやすくなり、係止部を被係止部に係止させやすくなる。
【0018】
(8)また、本開示のインレット組立体は、外部充電コネクタとの接続部分と、被係止部とを有するインレットと、前記インレットから延びる配線部材と、前記インレット及び前記配線部材を覆う(1)から(7)のいずれか1つのグロメットと、を備え、前記接続部分が前記接続口を通じて前記グロメットの外に延び出ており、前記配線部材が前記引出口を通じて前記グロメットの外に延び出ており、前記インレットと前記本体部との第1方向に延びる回転軸の周方向に沿って前記係止部と前記被係止部とが係止している、インレット組立体である。インレットと本体部との第1方向に延びる回転軸の周方向に沿って係止部と被係止部とが係止しているため、回転軸周りでのインレットに対する本体部の回転を抑制することができる。
【0019】
[本開示の実施形態の詳細]
本開示のグロメット及びインレット組立体の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本開示はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0020】
[実施形態1]
以下、実施形態1にかかるグロメット及びこれを備えるインレット組立体について説明する。図1は実施形態1にかかるグロメット60及びこれを備えるインレット組立体10を示す斜視図である。図2はインレット組立体10を示す平面図である。図3はインレット組立体10を示す側面図である。図4図2のIV-IV線に沿った断面図である。
【0021】
<インレット組立体>
インレット組立体10は、車両に組込まれる。車両は、蓄電装置及びモータを備える電動車両である。車両は、蓄電装置の電力でモータを駆動することによって走行する。車両は、駆動源としてモータのみを備える電気自動車であってもよいし、モータとエンジンとを備えるハイブリッド車両であってもよい。車両における蓄電装置は、外部の充電スタンドから供給される電力によって充電される。インレット組立体10は、例えば、車両におけるボディの外面に設けられたインレット取付部80に取付けられる。図2には、インレット取付部80の一例が示されている。インレット取付部80は、例えば、ボディをなすパネル82の一部が車両の内側に凹む凹状に形成される。インレット取付部80のうち底部のパネル82には貫通孔84が形成される。インレット組立体10の一部は、パネル82よりも車両の内側に配置され、他の一部は貫通孔84を貫通する。
【0022】
インレット組立体10は、インレット20と配線部材50とグロメット60とを備える。インレット20は、外部充電コネクタが挿し込まれて電気的に接続されることが可能に構成される。外部充電コネクタは、例えば、充電スタンドから延びる充電ケーブルのコネクタである。インレット20は、外部充電コネクタとの接続部分を有する。接続部分は、外部充電コネクタが挿し込まれて電気的に接続される部分を含む。接続部分の一部はパネル82の貫通孔84を貫通する。配線部材50は、インレット20から延びる。配線部材50は、充電スタンドからの電力を車両の蓄電装置に向けて送る。グロメット60は、インレット20及び配線部材50を覆う。グロメット60には、接続口65及び引出口68が形成されている。インレット20における接続部分が接続口65を通じてグロメット60の外に延び出ている。配線部材50が引出口68を通じてグロメット60の外に延び出ている。グロメット60は、パネル82よりも車両の内部空間において、インレット20及び配線部材50の保護、インレット20の止水等を行う。
【0023】
本開示において、図2に示されるように、互いに直交するX方向、Y方向及びZ方向のうち、X方向が、インレット20がパネル82の貫通孔84を貫通する方向に平行な方向とされる。インレット20と外部充電コネクタとは、X方向に接続される。Z方向は、例えば、鉛直方向である。例えば、インレット20が車両の側面に設けられる場合、Y方向は車両の前後方向となる。例えば、インレット20が車両の前面又は後面に設けられる場合、Y方向は車両の幅方向となる。取付状態にない部材についても、取付状態とされた場合のX方向、Y方向及びZ方向に対応する方向を用いて説明される。
【0024】
<インレット及び配線部材>
インレット20及び配線部材50について、図1から図4に加えて図5から図6を参照しつつ説明する。図5はインレット20及び配線部材50を示す背面図である。図6はインレット20を示す正面図である。図5は車両の内側から見た図であり、図6は車両の外側から見た図である。
【0025】
ここではインレット20は、上記接続部分と固定部28とを有する。固定部28は、車両への固定に用いられる部分である。ここでは、複数の部品が組み合わされてインレット20における接続部分及び固定部が構成されている。インレット20は、かかる複数の部品として、第1部材22と第2部材32と端子40とを備える。
【0026】
第1部材22は、第1ハウジング部分24を有する。第1ハウジング部分24が貫通孔84を貫通している。第1ハウジング部分24の外形は、貫通孔84の形状に応じた形状とされるとよい。ここでは、第1ハウジング部分24の外形及び貫通孔84の形状が円形状とされる。第1ハウジング部分24には、第1ハウジング部分24をそれぞれX方向に貫通する第1キャビティ25及び第1水抜き孔26が形成されている。
【0027】
第2部材32は第2ハウジング部分34を有する。第2ハウジング部分34には、第2ハウジング部分34をそれぞれX方向に貫通する第2キャビティ35及び第2水抜き孔36が形成されている。第1ハウジング部分24及び第2ハウジング部分34はX方向に連結される。第2ハウジング部分34は、第1ハウジング部分24よりもX方向に沿って車両の内側に位置する。第1キャビティ25及び第2キャビティ35はX方向に連通して、1つのキャビティをなしている。当該キャビティ内に端子40が収容されて、接続部分をなしている。
【0028】
端子40の一端部は、インレット20に外部充電コネクタが挿し込まれたときに、外部充電コネクタにおける端子と電気的に接続される。端子40の他端部は、配線部材50と電気的に接続される。インレット20において、端子40と配線部材50とは接続された状態に維持されている。端子40と配線部材50との接続態様は特に限定されるものではなく、圧着、溶接などであってもよい。ここでは端子40として、電源線用の2つの端子40Aと、信号線用の2つの端子40Bとが設けられている。もちろん、端子40の数及び用途は、これに限られない。端子40の数及び用途は、外部充電コネクタの端子の数及び用途などに応じて適宜設定可能である。
【0029】
第1水抜き孔26及び第2水抜き孔36はX方向に連通して、1つの水抜き孔をなしている。水抜き孔は、インレット取付部80のうちパネル82よりも外側の空間に水がたまることを抑制する。インレット取付部80のうちパネル82よりも外側の空間にたまった水は、水抜き孔を通じて、パネル82よりも内側の空間に案内される。ここでは、水は、水抜き孔を通じて、グロメット60の内部に案内される。グロメット60における後述する排水口71を通じてグロメット60の外に排出される。
【0030】
第1部材22は、固定部28とリブ30とをさらに有する。固定部28は、第1ハウジング部分24の外面(ここではパネル82よりも車両の内部側に位置する部分の外面)から鍔状に突出する。固定部28は、パネル82の貫通孔84よりも大きく形成される。固定部28とパネル82との固定態様は、特に限定されるものではないが、例えば以下のように固定されてもよい。すなわち、固定部28には、固定孔が形成される。パネル82のうち貫通孔84の周縁部の内面にスタッドボルトが設けられる。スタッドボルトが固定孔に締結されて、固定部28とパネル82とが固定される。これにより、インレット20(インレット組立体10)がインレット取付部80に取付けられる。
【0031】
リブ30は、固定部28のうち室内側を向く面と、第1ハウジング部分24の側部の外面とをつなぐ。リブ30は、固定部28を補強する。本例では、リブ30は、複数(図1では5つ)設けられる。第1ハウジング部分24の側部の外面のうち5つのリブ30が設けられる部分は、側部の外面の周方向に沿って互いに間隔をあけて設けられる。5つのリブ30は、互いに平行に延びる。ここでは、5つのリブ30それぞれは、Y方向に間隔をあけつつ、XZ平面に平行に設けられる。
【0032】
第2部材32はハウジング側仕切37をさらに有する。ハウジング側仕切37は板状に形成されて、第2ハウジング部分34の後端面からX方向に延びる。ハウジング側仕切37のうちX方向に沿った先端部が開口している。ハウジング側仕切37は、端子40A同士を仕切る2つの第1仕切38を有する。さらにハウジング側仕切37は、水抜き孔の開口とキャビティの開口とを仕切る第2仕切39を有する。各第1仕切38には、YZ平面における一部に開口が形成される。当該開口から配線部材50Aのうち端子40Aと接続される部分よりも他端側の部分が引き出される。ここでは、各第1仕切38の開口は、Z方向に沿った上方に開口する。もっとも、2つの第1仕切38の開口は互いに別の向きに開口していてもよい。第2仕切39は、1つの第1仕切38とつながっていることによって、Y方向の一方側(ここではY方向負の側)に塞がっている。第2仕切39は、他の1つの第1仕切38とはつながっておらず、Y方向の他方側(ここではY方向正の側)に開口している。ここでは第2仕切39のY方向の開口の向きと、配線部材50の引出方向とが同じであるが、逆であってもよい。
【0033】
第1部材22は、第1ハウジング部分24、固定部28及びリブ30が一体に形成された一体成形品である。第2部材32は、第2ハウジング部分34及びハウジング側仕切37が一体に形成された一体成形品である。第1部材22及び第2部材32は、それぞれ絶縁性を有する樹脂等を材料によって形成される。第1部材22及び第2部材32は、それぞれ樹脂等の材料によって、金型一体形成されてもよい。
【0034】
本例では配線部材50として、電源線として用いられる複数(図5に示す例では2本)の配線部材50Aと、信号線として用いられる複数(図5に示す例では2本)の配線部材50Bとが設けられる。電源線となる配線部材50Aは、信号線となる配線部材50Bよりも太い。このため、電源線となる配線部材50Aは、信号線となる配線部材50Bよりも曲がりにくい。4本の配線部材50それぞれは、導体及び被覆層を有する単線の被覆電線である。4本の配線部材50が、グロメット60の外部から内部に延びる。電源線となる配線部材50Aの一端部は、端子40Aと接続される。信号線となる配線部材50Bの一端部は、端子40Bと接続される。4本の配線部材50の他端部は、グロメット60の外に延び出て、それぞれの接続相手に接続される。接続相手としては、車両の充電システムの仕様に応じて設定され、例えば、蓄電装置、AC-DCコンバータ、DC-DCコンバータ、又は電子制御ユニット(ECU)などが想定される。
【0035】
もちろん配線部材50の数及び用途は、これに限られるものではなく、車両の充電システムの仕様に応じて適宜設定可能である。例えば、配線部材50としては、複数の単線が1つのシースで覆われた複合ケーブルが用いられてもよく、複合ケーブルがグロメット60の外部から内部に延びてもよい。また例えば、インレット組立体10における配線部材として、外部充電コネクタと接続されないものがあってもよい。かかる配線部材として、例えば、インレット20に組込まれるセンサなどの電気部品に接続されるものがあってもよい。
【0036】
<グロメット>
グロメット60について、図1から図6に加えて図7を参照しつつ説明する。図7はグロメット60を示す斜視図である。
【0037】
グロメット60は、本体部62と鍔部74と係止部76とを備える。グロメット60は、本体部62と鍔部74と係止部76とが一体に形成された一体成形品である。グロメット60は、弾性を有する材料によって形成される。グロメット60の材料としては、例えば、弾性が高いEPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)などのエラストマを用いることができる。インレット20の第1部材22及び第2部材32の材料である樹脂は、かかるエラストマよりも硬い材料であるとよい。グロメット60は、上記のような弾性を有する材料によって、金型一体形成されてもよい。
【0038】
本体部62は、インレット20と配線部材50とを覆う。本体部62には、接続口65と引出口68とが形成されている。接続口65は第1方向に開口する。接続口65には、インレット20のうち外部充電コネクタとの接続部分が挿通される。引出口68は第1方向と交差する第2方向に開口する。引出口68には、配線部材50が挿通される。さらにここでは本体部62には、排水口71が形成されている。排水口71は、第1方向及び第2方向と交差する第3方向に開口する。排水口71は、本体部62に浸入する水を排水する。接続口65は、引出口68及び排水口71よりも大きい。
【0039】
第1方向は、X方向に平行な方向である。本例では、第1方向、第2方向及び第3方向は互いに直交する。第2方向は、Y方向に平行な方向である。第3方向は、Z方向に平行な方向である。もっとも、第1方向、第2方向及び第3方向は互いに直交していなくてもよい。例えば、第2方向は、X方向、Y方向及びZ方向と交差する方向であってもよい。
【0040】
本例では、本体部62は、第1部分63と第2部分64とを有する。さらに本例では、本体部62は、接続筒部66、引出筒部69、及び排水筒部72を有する。
【0041】
第1部分63は、インレット20の接続部分を主に覆う部分である。第2部分64は、配線部材50のうち端子40と接続される部分よりも他端側の部分であって第2方向に延びる部分を主に覆う部分である。第1部分63及び第2部分64はそれぞれ中空であり、第1部材22の内部空間と第2部材32の内部空間とはつながっている。第1部分63は、インレット20の接続部分を覆うことができる形状であればよく、インレット20の接続部分に応じた形状であると良い。第2部分64は、配線部材50のうち第2方向に延びる部分を覆うことができる形状であればよい。第2部分64の内部空間は、複数の配線部材50の外形の合計よりも大きい。第2部分64は、複数の配線部材50同士が密着することなく収容可能とされる。ここでは、第1部分63は円形断面が第1方向に続く形状を呈し、第2部分64は角形断面(ここでは四角形断面)が第2方向に連続する形状を呈している。
【0042】
第1部分63のうちX方向に沿った一方の端部に接続口65が設けられている。第1部分63のうち第1方向に沿った他方の端部(接続口65が設けられた端部と反対側の端部)には開口は形成されていない。第1部分63のうち第1方向に沿った中間部であって第3方向に沿って最も下方の部分に排水口71が設けられている。また第1部分63のうち排水口71が設けられた部分とは別の部分に第2部分64が設けられている。第2部分64は第1部分63と連なる部分から第2方向に延びる。第2部分64のうち第2方向に沿った先端部に引出口68が設けられている。
【0043】
接続筒部66は、第1部分63のうち第1方向に沿った一方の端部から第1方向に延びている。接続筒部66は、接続口65を第1方向に延長させている。接続筒部66の内部空間が接続口65をなしている。接続筒部66の内面には、リップ部67が設けられている。リップ部67は、接続部分の外面に接触可能に環状に形成されている。リップ部67は、接続部分の外面よりも小さく形成されているとよい。これにより接続部分を覆うリップ部67又は接続筒部66が広がるように弾性変形して、リップ部67が接続部分の外面に押し付けられることができる。リップ部67が接続部分の外面に押し付けられるように、接続筒部66の外面に結束バンド又は加締めリングなどが設けられてもよい。リップ部67は、第1方向に間隔をあけて複数(ここでは3つ)形成されている。各リップ部67は、接続筒部66の内面において、周方向に沿って一周全体にわたって形成されている。リップ部67は、1つのみ設けられていてもよい。
【0044】
引出筒部69は、第2部分64のうち第2方向に沿った先端面から第2方向に延びている。引出筒部69は、引出口68を第2方向に延長させている。引出筒部69の内部空間が引出口68をなしている。引出筒部69の内面には、リップ部70が設けられている。リップ部70は、配線部材50に接触可能に環状に形成されている。リップ部70は、配線部材50の外面よりも小さく形成されているとよい。これにより配線部材50を覆うリップ部70又は引出筒部69が広がるように弾性変形して、リップ部70が配線部材50の外面に押し付けられることができる。リップ部70は、第2方向に間隔をあけて複数(ここでは3つ)形成されている。各リップ部70は、引出筒部69の内面において、周方向に沿って一周全体にわたって形成されている。リップ部70は、1つのみ設けられていてもよい。引出筒部69と配線部材50とは、粘着テープ又は結束バンドなどの結束部材によって結束されていてもよい。例えば、配線部材50のうち引出筒部69から延び出た部分と引出筒部69との周囲に粘着テープが巻かれていてもよい。また例えば、配線部材50が挿通された引出筒部69の周囲に結束バンドが巻かれていてもよい。
【0045】
本例では、引出口68が複数(図1に示す例では、3つ)形成されている。複数の引出口68の中には、挿通される配線部材50の数が1本のみである引出口68が少なくとも1つ存在する。複数の引出口68に対応して、引出筒部69も複数(図1に示す例では、3つ)設けられている。3つの引出筒部69のうち2つの引出筒部69Aにリップ部70が形成され、残りの1つの引出筒部69Bにはリップ部70が形成されていない。2つの引出筒部69Aには、2本の配線部材50Aが1本ずつ分かれて挿通されている。1つの引出筒部69Bには、2本の配線部材50Bがまとめて挿通されている。配線部材50Aは配線部材50Bよりも曲がりにくいため、引出筒部69Aは配線部材50Aをなるべく曲げずに済む位置に設けられるとよい。ここでは、配線部材50Aは端子40Aと接続される部分から第3方向に沿って上方に延びる。このため、2つの引出筒部69Aは、引出筒部69Bよりも上方に位置する。
【0046】
排水筒部72は、第1部分63の側部の外面から第3方向に延びている。排水筒部72は、排水口71を第3方向に延長させている。排水筒部72の内部空間が排水口71をなしている。ここでは排水口71及び排水筒部72は角形状である。排水口71及び排水筒部72は、円形状などであってもよい。
【0047】
本体部62には、グロメット側仕切73が設けられている。グロメット側仕切73は、第3方向から見た場合に、排水口71と重なる。グロメット側仕切73は、本体部62の内部において配線部材50が配置される空間と、排水口71との間に配置されている。ここではハウジング側仕切37における第2仕切39は、第3方向から見た場合に、排水口71と重なる部分を有する。グロメット側仕切73は、第2仕切39と排水口71との間に配置されている。
【0048】
グロメット側仕切73は、仕切本体73aと一対の脚部73bとを有する。仕切本体73aは、第3方向から見た場合に、排水口71と重なる部分である。仕切本体73aは、第1部分63の側部の内面と第3方向に沿って間隔をあけて設けられる。一対の脚部73bは、仕切本体73aと第1部分63の側部とをつなぐ部分である。一対の脚部73bは、第2方向に沿って互いに離れて設けられる。第2方向に沿って一対の脚部73bの間に排水口71が設けられる。仕切本体73a及び一対の脚部73bは第1方向に沿って連続し、第1部分63の端面(接続口65が設けられた端面とは反対側の端面)につながっている。
【0049】
仕切本体73aは、第3方向から見た場合に、第1方向に沿った接続部分側において、排水口71と重ならない。これにより、インレット20における水抜き孔の開口から排水口71に水が達しやすい。もっとも、仕切本体73aは、第3方向から見た場合に、排水口71の全体と重なっていてもよい。
【0050】
ハウジング側仕切37における第2仕切39は、第3方向から見た場合に、第1方向に沿って接続部分側において、排水口71と重なる部分を有する。つまり、第3方向から見た場合に、グロメット側仕切73のない部分にハウジング側仕切37における第2仕切39が設けられている。これにより、グロメット側仕切73のない部分から端子40の収容空間側に砂塵等が侵入することを、ハウジング側仕切37における第2仕切39によって抑制できる。第2仕切39は、第1方向に沿って仕切本体73aと重なる部分まで延びている。第2仕切39は、第1方向に沿って排水口71の全体と重なっている。第2仕切39は、第1方向に沿って排水口71を越えた先まで延びている。
【0051】
鍔部74は、接続筒部66のうち第1方向に沿った中間部よりも先端側の周囲に設けられている。つまり、鍔部74は、第1部分63と間隔をあけて設けられる。ここでは鍔部74は、接続筒部66のうち第1方向に沿った先端部の周囲に設けられている。鍔部74は、接続筒部66の側面に全周にわたる環状に形成されている。もっとも鍔部74は、接続筒部66の側面に全周にわたる環状でなくともよく、接続筒部66の側面に部分的に形成されていてもよい。
【0052】
係止部76は、インレット20に設けられた被係止部31と係止する。係止部76と被係止部31とは、インレット20と本体部62との第1方向に延びる回転軸の周方向に沿って係止している。ここでの回転軸は、第1ハウジング部分24及び接続筒部66の中心を通って、第1方向に延びる。係止部76及び被係止部31が係止することによって、インレット20とグロメット60との接続口65周りでの回転が抑制されている。ここでは、インレット20において、隣り合う一対のリブ30同士の間の凹部31が被係止部31として機能する。隣り合う一対のリブ30は、X方向と交差する方向(ここではY方向)に間隔をあけつつ、固定部28からX方向に平行に延びる。一対のリブ30の先端において、リブ30同士の間がX方向に開口しており、この部分がX方向に凹む凹部31とみなされる。係止部76は、凹部31に嵌ることが可能な突起76を含む。突起76は、本体部62のうち接続口65の周縁部におけるX方向の端部よりもX方向に突出している。突起76の大きさは、凹部31の大きさと同じであってもよいし、小さくてもよい。ここでは突起76の大きさは、凹部31の大きさよりもわずかに小さい。突起76の大きさは、弾性変形して凹部31に収まることが可能な範囲であれば、凹部31の大きさよりも大きくてもよい。突起76の形状は、X方向に同一断面が連続する形状であってもよい。突起76の形状は、X方向に沿って先端側に行くにつれて徐々に細くなる形状であってもよい。
【0053】
ここでは係止部76は、鍔部74に設けられる。突起76は、鍔部74からX方向に沿って第1部分63とは反対側に突出するように設けられている。またここでは、係止部76及び排水口71は、接続口65の中心に対して第3方向に沿って、互いに反対側に設けられる。係止部76は第3方向に沿って接続口65の中心よりも上側に位置する。排水口71は第3方向に沿って接続口65の中心よりも下側に位置する。
【0054】
突起76は、凹部31に対して第1方向に沿った開口から挿入される。ここでは凹部31は、第3方向に沿った上側も開口している。突起76は、第3方向に沿った上側の開口から凹部31に挿入されてもよい。
【0055】
5つのリブ30は、第1ハウジング部分24の側部の外面から突出するに従って、X方向の寸法が小さくなる。これにより、グロメット60の接続口65が広げられてインレット20に被される際、突起76がリブ30と干渉しにくくなる。また、グロメット60がインレット20に被さった状態で、グロメット60及びインレット20が第1方向に延びる回転軸回りに相対回転しようとすると、リブ30のうち第1ハウジング部分24の側の第1方向に長い部分に、突起76が接触することができる。
【0056】
<効果等>
以上のように構成されたグロメット60及びこれを備えるインレット組立体10によると、係止部76と被係止部31とが、インレット20と本体部62との第1方向に延びる回転軸の周方向に沿って係止可能に設けられているため、回転軸周りでのインレット20に対する本体部62の回転を抑制することができる。
【0057】
また、引出口68は第1方向と交差する第2方向に開口する。これにより、接続口65と引出口68とが、互いに反対向きに開口する場合と比べて、インレット組立体10の低背化が可能となる。また配線部材50の質量等によって引出口68にかかる荷重は、インレット20に対して本体部62を第1方向に延びる回転軸回りに回転させるトルクとして作用しうる。この場合でも、係止部76及び被係止部31が係止することによって、第1方向に延びる回転軸周りでのインレット20に対する本体部62の回転を抑制することができる。
【0058】
また、被係止部31として、第1方向に凹む凹部31が形成され、係止部76は、本体部62のうち接続口65の周縁部における第1方向の端部よりも第1方向に突出し、凹部31に嵌ることが可能な突起76を含む。これにより、グロメット60をインレット20に装着する際、突起76を凹部31に係止させやすい。
【0059】
また、本体部62には、第1方向及び第2方向と交差する第3方向に開口する排水口71が形成されている。これにより、インレット組立体10において、排水部材を別途設けずとも、接続部分を通じてインレット組立体10に浸入する水を排水できる。また、第3方向が鉛直下方向を向くようにグロメット60が配置された場合には、排水口71が鉛直下方向に交差する方向を向くため、排水口71に水が浸入しにくくなる。
【0060】
また、係止部76及び排水口71は、接続口65に対して第3方向に沿って、互いに反対側に設けられる。これにより、排水口71が鉛直下側に位置する場合、係止部76が鉛直上側に位置することができ、作業者が係止部76を確認しやすい。
【0061】
また、本体部62には、第1方向に延びて、その内部空間が接続口65をなす接続筒部66と、接続筒部66の中間部よりも先端側の周囲に突出する鍔部74とが設けられている。これにより、作業者が鍔部74をつかんでグロメット60をインレット20に装着することができる。
【0062】
また、係止部76は、鍔部74に設けられている。これにより、作業者が鍔部74をつかんでグロメット60をインレット20に装着する作業を行う際、係止部76を目視しやすくなり、係止部76を被係止部31に係止させやすくなる。
【0063】
[変形例]
図8はグロメット60の第1変形例を示す背面図である。
【0064】
これまで、複数の引出口68のすべてが第2部分64における同じ面に設けられるものとして説明されたが、このことは必須の構成ではない。図8に示すグロメット160のように、第2部分64において、一部の引出口68が設けられる面と、他の一部の引出口68が設けられる面とが異なっていてもよい。図8に示すグロメット160では、一部の引出口68が設けられる面が、他の一部の引出口68が設けられる面よりも、第1部分63の中心から第2方向に離れている。図8に示すグロメット160では、電源線として用いられる配線部材50Aが挿通される引出口68Aが、信号線として用いられる配線部材50Bが挿通される引出口68Bよりも、第1部分63の中心から第2方向に離れている。信号線として用いられる配線部材50Bが挿通される引出口68Bが、電源線として用いられる配線部材50Aが挿通される引出口68Aよりも、第1部分63の中心から第2方向に離れていてもよい。
【0065】
図9はグロメット60の第2変形例を示す斜視図である。
【0066】
これまで、本体部62が第2部分64を有するものとして説明されたが、このことは必須の構成ではない。図9に示すグロメット260のように、本体部62が第2部分64を有していなくてもよい。
【0067】
またこれまで、引出口68が複数設けられるものとして説明されたが、このことは必須の構成ではない。図9に示すグロメット260のように、引出口68が1つのみ設けられていてもよい。この場合、グロメット260から延び出る配線部材50が複数であり、複数の配線部材50が1つの引出口68にまとめて挿通されていてもよい。また、グロメット260から延び出る配線部材50が1本のみであってもよい。
【0068】
またこれまで、引出口68がY方向正の側に開口している例が説明されたが、このことは必須の構成ではない。図9に示すグロメット260のように、引出口68がY方向負の側に開口していてもよい。
【0069】
またこれまで、係止部76及び排水口71が、接続口65に対して第3方向に沿って、互いに反対側に設けられるものとして説明されたが、このことは必須の構成ではない。図9に示すグロメット260のように、係止部76が接続口65の中心よりも排水口71側に形成されていてもよい。
【0070】
このほか、これまで引出口68が第1方向と交差する第2方向に開口するものとして説明されたが、このことは必須の構成ではない。引出口68が第1方向に開口していてもよい。つまり本体部において、接続口65と引出口68とが第1方向に沿って互いに反対側に形成されていてもよい。
【0071】
またこれまで、被係止部31として凹部31が形成され、係止部76として突起76が形成されるものとして説明されたが、このことは必須の構成ではない。被係止部31として突起が形成され、係止部76として凹部が形成されてもよい。また、突起と凹部とが第1方向と交差する方向に嵌ってもよい。
【0072】
またこれまで、本体部62に排水口71が形成されるものとして説明されたが、このことは必須の構成ではない。本体部62に排水口71が形成されていなくてもよい。
【0073】
またこれまで、係止部76が鍔部74に設けられるものとして説明されたが、このことは必須の構成ではない。係止部76は、接続筒部66の外面に設けられてもよいし、第1部分において接続口65の周縁部に設けられてもよい。この際、グロメット60に鍔部74が設けられていなくてもよい。
【0074】
またこれまで、本体部62に接続筒部66が設けられるものとして説明されたが、このことは必須の構成ではない。本体部62に接続筒部66が設けられずに、第1部分63に接続口65のみが設けられる構成であってもよい。また接続筒部66にリップ部67が設けられていなくてもよい。
【0075】
またこれまで、本体部62にグロメット側仕切73が設けられるものとして説明されたが、このことは必須の構成ではない。本体部62にグロメット側仕切73が設けられていなくてもよい。グロメット側仕切73は、第1部分63の内部に設けられていなくてもよい。例えば、グロメット側仕切73は、排水筒部72の内部に設けられていてもよい。
【0076】
またこれまで、本体部62に排水筒部72が設けられるものとして説明されたが、このことは必須の構成ではない。本体部62に排水筒部72が設けられずに、第1部分63に排水口71が設けられる構成であってもよい。
【0077】
またこれまで、本体部62に引出筒部69が設けられるものとして説明されたが、このことは必須の構成ではない。本体部62に引出筒部69が設けられずに、第1部分63又は第2部分64に引出口68のみが設けられる構成であってもよい。また引出筒部69にリップ部70が設けられていなくてもよい。
【0078】
なお、上記各実施形態及び各変形例で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0079】
10 インレット組立体
20 インレット
22 第1部材
24 第1ハウジング部分
25 第1キャビティ
26 第1水抜き孔
28 固定部
30 リブ
31 凹部
32 第2部材
34 第2ハウジング部分
35 第2キャビティ
36 第2水抜き孔
37 ハウジング側仕切
38 第1仕切
39 第2仕切
40、40A、40B 端子
50、50A、50B 配線部材
60、160、260 グロメット
62 本体部
63 第1部分
64 第2部分
65 接続口
66 接続筒部
67 リップ部
68 引出口
69、69A、69B 引出筒部
70 リップ部
71 排水口
72 排水筒部
73 グロメット側仕切
73a 仕切本体
73b 脚部
74 鍔部
76 突起(係止部)
80 インレット取付部
82 パネル
84 貫通孔
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9