(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-08
(45)【発行日】2024-05-16
(54)【発明の名称】光変調素子
(51)【国際特許分類】
G02F 1/025 20060101AFI20240509BHJP
【FI】
G02F1/025
(21)【出願番号】P 2021550629
(86)(22)【出願日】2020-09-18
(86)【国際出願番号】 JP2020035537
(87)【国際公開番号】W WO2021065578
(87)【国際公開日】2021-04-08
【審査請求日】2022-04-12
(31)【優先権主張番号】P 2019183556
(32)【優先日】2019-10-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成28年度、国立研究開発法人科学技術振興機構、戦略的創造研究推進事業(ACCEL)、「スローライト構造体を利用した非機械式ハイレゾ光レーダーの開発」、「光レーダーシステム実証」委託研究、産業技術力強化法第17条の適用を受ける特許出願
(73)【特許権者】
【識別番号】309015134
【氏名又は名称】富士通オプティカルコンポーネンツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小川 憲介
【審査官】奥村 政人
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-205459(JP,A)
【文献】特開2008-103392(JP,A)
【文献】国際公開第00/079601(WO,A1)
【文献】特開2014-036210(JP,A)
【文献】特開2000-066157(JP,A)
【文献】特表2016-536806(JP,A)
【文献】特開2014-126728(JP,A)
【文献】特開2018-146736(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0060970(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/00- 1/125
G02F 1/21- 7/00
H01L 21/28-21/288
H01L 21/44-21/445
H01L 29/40-29/47
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
PN接合を有するリブ部と、前記リブ部のP型領域と連続するP型スラブ領域と、前記リブ部のN型領域と連続するN型スラブ領域と、を有するリブ型光導波路と、
前記P型スラブ領域の上に形成され、ドーパントから隔離され
、内部に二次元ホールガス(2DHG)が形成された、前記P型スラブ領域の材質と電子親和力が異なる第1薄膜と、
を備えることを特徴とする光変調素子。
【請求項2】
前記第1薄膜は、前記リブ部の側壁からギャップを隔てて形成されることを特徴とする請求項1に記載の光変調素子。
【請求項3】
前記N型スラブ領域の上に形成され、前記N型スラブ領域の材質と電子親和力が異なる第2薄膜をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の光変調素子。
【請求項4】
前記第2薄膜は、前記リブ部の側壁からギャップを隔てて形成されることを特徴とする請求項3に記載の光変調素子。
【請求項5】
前記リブ型光導波路はSiを含み、前記第1薄膜はGeを含むことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の光変調素子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光変調素子に関する。
【背景技術】
【0002】
データセンタ、5Gバックホールにおける大容量光ネットワークや、コネクテッドカー、自律運転における高速光情報処理においては、帯域が必要とされるブロック間やデータセンター間の通信は光ネットワークが使われる。
【0003】
光ネットワークのトランシーバとして、電気信号から光信号への変換に、光変調素子が多用され、光変調素子の高速化と低コスト化が重要な課題となっている。
【0004】
図1(a)は、従来の光変調素子に用いられるリブ型光導波路900の断面図である。リブ型光導波路900は、コア910と、コア910を挟む上側クラッド層920、下側クラッド層922を有する。コア910の中央にはリブ型のPN接合912が形成され、リブ型のPN接合912の両側には、スラブ領域914,916が接続されている。スラブ領域914,916からは電極が引き出されている。電極間には直流の逆バイアス電圧と、それに重畳した交流電圧が印加される。交流電圧を制御することにより、コア910の屈折率を変化させることができ、位相シフタ(光変調器)として機能する。
【0005】
図1(b)は、
図1(a)のリブ型光導波路900の等価回路図である。リブ型光導波路900の等価回路は、容量Cと抵抗Rの直列接続回路であり、その時定数τは、式(1)で与えられる。Cは、PN接合912の容量であり、Rは、金属電極からPN接合912の間の抵抗成分である。
τ=2RC …(1)
【0006】
したがって、リブ型光導波路900を高速化するためには、Rを低減し、PN接合容量Cとの積RCで決まる応答時定数τを短縮することが必要である。
【0007】
特許文献1には、リブ型のPN接合912の両側のスラブ領域914,916のドーピング密度を高めて、キャリア(自由電子あるいはホール)密度を増やすことにより、直列抵抗Rを低減する技術が開示される。非特許文献1によれば、この技術では、周波数帯域54GHzの光変調が可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】特開2014-126728号公報
【文献】特開2019-049612号公報
【文献】特開2017-072808号公報
【非特許文献】
【0009】
【文献】J. Zhou et al., "Silicon Photonics Carrier Depletion Modulators Capable of 85Gbaud 16QAM and 64Gbaud 64QAM", Optical Fiber Communication Conference 2019, Page-Tu2H.2
【文献】J-H. Han, F. Boeuf, J. Fujikata, S. Takahashi, S Takagi, and M. Takenaka, “Efficient low-loss InGaAsP/Si hybrid MOS optical modulator,” Nature Photonics Vol.11, pp.486-490 (2017)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
特許文献1の技術では、スラブ領域のドーピング濃度(キャリア密度)が、4倍程度に高められる。その結果、自由キャリアによる光吸収が30%程度増加する。すなわち特許文献1の技術では、高速化と光損失がトレードオフの関係にある。光損失の増大を補うためには、入射レーザ光の強度増加もしくは光増幅が必要となり、消費電力が増大する。
【0011】
本発明は係る状況においてなされたものであり、そのある態様の例示的な目的のひとつは、光損失の増加を抑制しつつ高速化した光変調素子の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明のある態様は、光変調素子に関する。光変調素子は、PN接合を有するリブ部と、リブ部のP型領域と連続するP型スラブ領域と、リブ部のN型領域と連続するN型スラブ領域と、を有するリブ型光導波路と、P型スラブ領域の上に形成され、P型スラブ領域の材質とホールに対する電子親和力が異なる第1薄膜と、を備える。
【0013】
この態様によると、P型スラブ領域にドーパントが局在し、それと接する第1薄膜に二次元ホール系、すなわち薄い正孔層が形成される。二次元ホール系の易動度は従来の光変調素子の電子/ホール易動度より高いため、直接抵抗を大幅に削減でき、高速化が可能となる。また、高密度な自由キャリアは第1薄膜に存在するため、P型スラブ領域の光損失の増加を抑制できる。
【0014】
第1薄膜は、リブ部の側壁からギャップを隔てて形成されてもよい。ギャップを設けることにより、リブ部を導波する光が、第1薄膜およびP型スラブ領域に漏れるのを抑制できる。
【0015】
光変調素子は、N型スラブ領域の上に形成され、N型スラブ領域の材質と電子親和力が異なる第2薄膜をさらに備えてもよい。この態様によると、第2薄膜にドーパントが局在し、それと接するN型スラブ領域に、二次元電子系が形成される。二次元電子系の易動度は従来の光変調素子の電子/ホール易動度より高いため、直接抵抗を大幅に削減でき、高速化が可能となる。また、自由キャリアはN型スラブ領域に存在することとなるが、キャリア濃度は従来と同程度であるから、光損失も同程度である。
【0016】
第2薄膜は、リブ部の側壁からギャップを隔てて形成されてもよい。ギャップを設けることにより、リブ部を導波する光が、第2薄膜およびN型スラブ領域に漏れるのを抑制できる。
【0017】
リブ部のPN接合は、横型構造を有してもよい。リブ部のPN接合は、縦型構造を有してもよい。
【0018】
リブ型光導波路はSiを含み、第1薄膜(および第2薄膜)はGeを含んでもよい。これによりCMOSベースのプラットフォームに、光変調素子を容易に集積化できる。
【発明の効果】
【0019】
本発明のある態様によれば、損失増加を抑制しつつ、高速化を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】
図1(a)は、従来の光変調素子に用いられるリブ型光導波路の断面図であり、
図1(b)は、
図1(a)のリブ型光導波路の等価回路図である。
【
図2】実施の形態に係る光変調素子の断面図である。
【
図3】SiとGeのTypeIIヘテロ接合のバンド図である。
【
図4】
図4(a)、(b)は、
図2の光変調素子のP型領域、N型領域それぞれのキャリアおよびドーパントの分布を模式的に示す図である。
【
図5】Si,Ge,GaAsの易動度と、不純物濃度の関係を示す図である。
【
図6】実施の形態に係る光変調素子の電界強度のシミュレーション結果を示す図である。
【
図7】実施形態に係る光変調素子を利用したマッハツェンダー光変調器のシミュレーション結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
【0022】
図2は、実施の形態に係る光変調素子100の断面図である。光変調素子100は、リブ形状のコア110と、それを挟み込む上側クラッド層120および下側クラッド層122と、を備えるリブ型導波路を有する。
【0023】
コア110は、横型のPN接合を有するリブ部112と、リブ部112のP型領域と連続するP型スラブ領域114と、リブ部のN型領域と連続するN型スラブ領域116と、を有する。コア110はさらに第1薄膜130および第2薄膜132を備える。
【0024】
第1薄膜130は、P型スラブ領域114の上に形成される。第1薄膜130は、P型スラブ領域114の材質とホールに対する電子親和力が異なる半導体材料で構成することができる。半導体の電子親和力とは、外部の真空準位から半導体の伝導体の底にまで電子1個を移動させる際に得られるエネルギーである。
【0025】
第2薄膜132は、N型スラブ領域116の上に形成される。第2薄膜132は、N型スラブ領域116の材質と電子親和力が異なる半導体材料で構成することができる。
【0026】
たとえばシリコン導波路の場合、コア110はSi、クラッドはSiO2が選ばれる。この場合、第1薄膜130および第2薄膜132としては、Geが好適である。
【0027】
第1薄膜130は、リブ部112のP側の側壁からギャップgを隔てて形成するとよく、同様に第2薄膜132は、リブ部112のN側の側壁からギャップgを隔てて形成するとよい。
【0028】
光変調素子100の例示的な寸法を説明すると、リブ部112の横幅は、450~500nm、高さは220~400nm程度とすることができる。P型スラブ領域114およびN型スラブ領域116の厚みは100nm以下とすることが好ましい。第1薄膜130および第2薄膜132の膜厚は30~50nmが好適である。また、第1薄膜130とリブ部112の横方向のギャップ、第2薄膜132とリブ部112の横方向のギャップは、100~150nm程度とするとよい。
【0029】
以上が光変調素子100の構成である。続いてその動作を説明する。第1薄膜130とP型スラブ領域114の界面には、SiとGeのヘテロ接合が形成される。同様に、第2薄膜132とN型スラブ領域116の界面には、SiとGeのヘテロ接合が形成される。
図3は、SiとGeのTypeIIヘテロ接合のバンド図である。
図3の半導体ヘテロ接合のバンド配置は、電子親和力の相違により発生する。
【0030】
図4(a)、(b)は、
図2の光変調素子100のP型領域、N型領域それぞれのキャリアおよびドーパントの分布を模式的に示す図である。
【0031】
図4(a)を参照して、P型領域の様子を説明する。第1薄膜130とP型スラブ領域114の接合においては、P型スラブ領域114側のハッチングを付した領域にドーパントイオンが局在することとなる。そして、ドーパントイオンから隔離された第1薄膜130内に、二次元ホールガス(2DHG)が形成される。二次元ホールガスの易動度は、高濃度でアクセプタをドープしたSiの易動度に比べて2倍以上高い。したがって、第1薄膜130の電気伝導率を高めることができ、電極とPN接合の間の抵抗値Rpを従来に比べて1/2以下に低下させることができる。
【0032】
図4(b)を参照して、N型領域の様子を説明する。第2薄膜132とN型スラブ領域116の接合においては、第2薄膜132のハッチングを付した領域にドーパントが局在し、それと隔離されたN型スラブ領域116に、二次元電子ガス(2DEG)が形成される。二次元電子ガスの易動度は、高濃度でドナーをドープしたSiの易動度に比べて2倍以上高い。したがってN型スラブ領域116の電気伝導度が高まり、電極とPN接合間の抵抗Rnを従来に比べて1/2以下に低下させることができる。
【0033】
ここで光変調素子100の時定数は式(2)で表される。
τ=C×(Rp+Rn) …(2)
CはPN接合の接合容量であり、RpはP側の抵抗値であり、RnはN側の抵抗値である。上述のように、抵抗値Rp,Rnを低下させることができるため、高速動作が可能となる。
【0034】
光変調素子100の光損失について説明する。
図4(a)を参照すると、P型スラブ領域114には、高密度な自由キャリアが存在しないため、P型スラブ領域114の光損失の増加を抑制できている。
図4(b)を参照すると、自由キャリアである電子は、N型スラブ領域116に存在することとなるが、そのキャリア濃度は従来のN型スラブ領域116のそれと同程度であるから、光損失も同程度である。したがって、N型領域に関しても、光損失の増加は抑制されている。
【0035】
このように、実施の形態に係る光変調素子100によれば、光損失の増加を抑制しつつ、高速化することができる。
【0036】
実施の形態に係る光変調素子100と、特許文献1に記載の技術を比較する。半導体材料中の抵抗は、易動度μとキャリア濃度nの積に反比例する。
R∝1/(μ・n) …(3)
【0037】
従来技術では、キャリア濃度nを増加させるために、ドーピング密度を高めると、イオン化不純物散乱が増加し、易動度μが低下する。
図5は、Si,Ge,GaAsの易動度と、不純物濃度の関係を示す図である。たとえば帯域54GHzを実現する場合、10
18cm
-3のドーピング密度が必要となるところ、易動度μは、非ドープの場合(10
14cm
-3以下)に比べて、半分以下に低下する。
【0038】
これに対して、本実施の形態では、自由キャリアである電子およびホールは、イオン化不純物(ドーパント)と隔離した領域に発生するため、イオン化不純物による散乱を受けず、したがって非ドープの場合の易動度を維持することができる。これにより、本実施の形態によれば、従来技術よりもさらに抵抗値を低減することができ、周波数帯域を、従来の2倍の100GHzまで高めることが期待できる。
【0039】
図6は、実施の形態に係る光変調素子100の電界強度のシミュレーション結果を示す図である。
図6の下段には、シミュレーションで用いた各部分の寸法が示される。光変調素子100によれば、ビームをコア110のリブ部112およびその近傍に閉じ込めることができ、また良好なビームプロファイルを得ることができる。
【0040】
光変調素子100の用途は特に限定されないが、2個の光変調素子を、マッハツェンダー干渉計の2本のアームに配置して、光変調器を構成してもよい。
図7は、光変調素子100を利用したマッハツェンダー光変調器の周波数特性のシミュレーション結果(実線)を示す図である。なお比較のために、同寸法の従来技術に係る変調器の周波数特性のシミュレーション結果を破線で示す。
【0041】
マッハツェンダー光変調器は、光変調素子100のリブ型導波路を位相変調部として構成される。シミュレーションのパラメータは以下の通りである。
・位相変調部の導波路の寸法
リブ幅500nm、リブ高340nm、導波路長3mm
【0042】
・位相変調部の導波路における光損失を0.5dB/mmとした。なお従来技術の損失は1.0dB/mmとしている。
【0043】
シミュレーションでは、直列抵抗R、静電容量Cからなる電気回路として電気特性を数値解析し、得られた電気特性を、位相変調部の周波数特性として入力し、光干渉強度の周波数応答を導出した。抵抗Rおよび静電容量Cは以下の値を用いた。
・直列抵抗R 実施形態1.7Ω、 従来技術3.5Ω
・静電容量 実施形態、従来技術とも1.2pF(DC逆バイアス3V)
【0044】
このシミュレーション結果からわかるように、光損失が従来の-10dBから、本実施形態では、-5dBと5dB改善されている。また帯域(-3dB)を比較すると、従来は52GHzであったのに対して、本実施形態では105GHzとなり、おおよそ2倍まで帯域が広がっており、高速動作が可能であることが分かる。
【0045】
以上、本発明について、実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下、こうした変形例について説明する。
【0046】
(変形例1)
実施の形態では、第1薄膜130と第2薄膜132の両方を形成する場合を説明したがその限りでなく、第1薄膜130のみを形成することとしてもよいし、第2薄膜132のみを形成してもよい。
【0047】
(変形例2)
図8は、変形例2に係る光変調素子100Aの断面図である。この変形例では、リブ部112の肩の部分140,142に、不純物が低濃度でドープされている(補償ドープ)。
【0048】
(変形例3)
図9は、変形例3に係る光変調素子100Bの断面図である。実施の形態では、横構造のPN接合を説明したが、
図9に示すように、縦型構造のPN接合にも本発明は適用可能である。
【0049】
(変形例4)
実施の形態では、Si導波路を説明したが、本発明の適用はその限りでなく、その他の半導体材料をベースとした導波路にも適用可能である。例えば、化合物半導体GaAs/Al1-xGaxAsの組み合わせを利用してもよい。リブ部112、P型スラブ領域114、およびN型スラブ領域116を構成する材料としてAl1-xGaxAs混晶を利用し、第1薄膜130および第2薄膜132にはGaAs結晶を利用してもよい。この材料系では、TypeIヘテロ接合のバンド配置となるため、2DHGおよび2DEGはそれぞれ第1薄膜130および第2薄膜132に形成される。組成比xは、例えば、0.7としてよい。組成比xはこの値に限るものでなく、必要とする2DHGおよび2DEGの密度、あるいは加工後の酸化防止などの要求条件に応じて調節すればよい。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明は、光変調素子に関する。
【符号の説明】
【0051】
100 光変調素子
110 コア
112 リブ部
114 P型スラブ領域
116 N型スラブ領域
130 第1薄膜
132 第2薄膜
120 上側クラッド層
122 下側クラッド層