IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日本電気株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-人物検索システム 図1
  • 特許-人物検索システム 図2
  • 特許-人物検索システム 図3
  • 特許-人物検索システム 図4
  • 特許-人物検索システム 図5
  • 特許-人物検索システム 図6
  • 特許-人物検索システム 図7
  • 特許-人物検索システム 図8
  • 特許-人物検索システム 図9
  • 特許-人物検索システム 図10
  • 特許-人物検索システム 図11
  • 特許-人物検索システム 図12
  • 特許-人物検索システム 図13
  • 特許-人物検索システム 図14
  • 特許-人物検索システム 図15
  • 特許-人物検索システム 図16
  • 特許-人物検索システム 図17
  • 特許-人物検索システム 図18
  • 特許-人物検索システム 図19
  • 特許-人物検索システム 図20
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-08
(45)【発行日】2024-05-16
(54)【発明の名称】人物検索システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/532 20190101AFI20240509BHJP
【FI】
G06F16/532
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2022518452
(86)(22)【出願日】2020-04-27
(86)【国際出願番号】 JP2020018001
(87)【国際公開番号】W WO2021220354
(87)【国際公開日】2021-11-04
【審査請求日】2022-10-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100124811
【弁理士】
【氏名又は名称】馬場 資博
(74)【代理人】
【識別番号】100088959
【弁理士】
【氏名又は名称】境 廣巳
(74)【代理人】
【識別番号】100097157
【弁理士】
【氏名又は名称】桂木 雄二
(74)【代理人】
【識別番号】100187724
【弁理士】
【氏名又は名称】唐鎌 睦
(72)【発明者】
【氏名】朴 君
【審査官】吉田 誠
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2011/046128(WO,A1)
【文献】特開2013-140475(JP,A)
【文献】特開2015-179431(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00 - 16/958
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力画像から所持物の画像を含んだ検索対象の人物の画像であるクエリ人物・所持物画像を抽出するクエリ人物・所持物画像抽出部と、
前記クエリ人物・所持物画像から前記所持物の画像を抽出するクエリ所持物画像抽出部と、
前記クエリ人物・所持物画像中の前記所持物の画像部分に対して、前記所持物の画像部分の画素値を値0に置換する処理、前記所持物の画像部分の画素値の重みを最小値に設定する処理、前記所持物の画像部分の画素値をランダムな値に置換する処理、および、前記所持物の画像部分をノイズ画像に置換する処理のうちの少なくとも1つの処理を施した後の前記クエリ人物・所持物画像であるクエリ人物画像を算出するクエリ人物画像算出部と、
前記クエリ人物画像からクエリ人物特徴量を抽出するクエリ人物特徴量抽出部と、
前記クエリ人物特徴量とデータベースに予め登録された登録人物に係る登録人物特徴量とを比較して、前記検索対象の人物が前記登録人物と同一人物であるか否かを判定する判定部と、
を備える人物検索システム。
【請求項2】
前記所持物の画像からクエリ所持物特徴量を抽出するクエリ所持物特徴量抽出部を、さらに備え、
前記判定部は、前記検索対象の人物と同一人物であると判定された前記登録人物に関連して前記データベースに予め登録された登録所持物特徴量と前記クエリ所持物特徴量とを比較して、前記登録人物が前記検索対象の人物と同一の所持物を所有しているか否かを判定するように構成されている、
請求項1に記載の人物検索システム。
【請求項3】
前記所持物の画像からクエリ所持物特徴量を抽出するクエリ所持物特徴量抽出部と、
前記クエリ人物特徴量と前記クエリ所持物特徴量とを統合したクエリ人物・所持物特徴量を算出する統合部とを、さらに備え、
前記判定部は、さらに、前記クエリ人物・所持物特徴量とデータベースに予め登録された登録人物に係る登録人物・所持物特徴量とを比較して、前記検索対象の人物が前記登録人物と同一人物であるか否かを判定するように構成されている、
請求項1または2に記載の人物検索システム。
【請求項4】
前記判定部は、
前記クエリ人物特徴量と前記登録人物特徴量とに基づいて前記判定を行う人物再特定部と、
前記人物再特定部を機械学習させる学習部と、を備え、
前記学習部は、
学習用の画像から所持物の画像を含んだ人物の画像である学習人物・所持物画像を抽出する学習人物・所持物画像抽出部と、
前記学習人物・所持物画像から前記所持物の画像を抽出する学習所持物画像抽出部と、
前記学習人物・所持物画像中の前記所持物の画像部分に対して、前記所持物の画像部分の画素値を値0に置換する処理、前記所持物の画像部分の画素値の重みを最小値に設定する処理、前記所持物の画像部分の画素値をランダムな値に置換する処理、および、前記所持物の画像部分をノイズ画像に置換する処理のうちの少なくとも1つの処理を施した後の前記学習人物・所持物画像である学習人物画像を算出する学習人物画像算出部と、
前記学習人物画像から前記機械学習に使用する学習人物特徴量を抽出する学習人物特徴量抽出部と、を備える、
請求項1乃至3の何れかに記載の人物検索システム。
【請求項5】
前記クエリ人物・所持物画像抽出部は、前記入力画像から所持物の画像を含んだ検索対象の人物の体全体の画像を前記クエリ人物・所持物画像として抽出する、
請求項1乃至4の何れかに記載の人物検索システム。
【請求項6】
コンピュータが、
入力画像から所持物の画像を含んだ検索対象の人物の画像であるクエリ人物・所持物画像を抽出し、
前記クエリ人物・所持物画像から前記所持物の画像を抽出し、
前記クエリ人物・所持物画像中の前記所持物の画像部分に対して、前記所持物の画像部分の画素値を値0に置換する処理、前記所持物の画像部分の画素値の重みを最小値に設定する処理、前記所持物の画像部分の画素値をランダムな値に置換する処理、および、前記所持物の画像部分をノイズ画像に置換する処理のうちの少なくとも1つの処理を施した後の前記クエリ人物・所持物画像であるクエリ人物画像を算出し、
前記クエリ人物画像からクエリ人物特徴量を抽出し、
前記クエリ人物特徴量とデータベースに予め登録された登録人物に係る登録人物特徴量とを比較して、前記検索対象の人物が前記登録人物と同一人物であるか否かを判定する、人物検索方法。
【請求項7】
前記コンピュータが、
さらに、
前記所持物の画像からクエリ所持物特徴量を抽出し、
前記判定では、さらに、前記検索対象の人物と同一人物であると判定された前記登録人物に関連して前記データベースに予め登録された登録所持物特徴量と前記クエリ所持物特徴量とを比較して、前記登録人物が前記検索対象の人物と同一の所持物を所有しているか否かを判定する、
請求項6に記載の人物検索方法。
【請求項8】
前記コンピュータが、
さらに、
前記所持物の画像からクエリ所持物特徴量を抽出し、
前記クエリ人物特徴量と前記クエリ所持物特徴量とを統合したクエリ人物・所持物特徴量を算出し、
前記判定では、さらに、前記クエリ人物・所持物特徴量とデータベースに予め登録された登録人物に係る登録人物・所持物特徴量とを比較して、前記検索対象の人物が前記登録人物と同一人物であるか否かを判定する、
請求項6または7に記載の人物検索方法。
【請求項9】
前記コンピュータが、
前記判定では、人物再特定部を使用して前記判定を行う前に、前記人物再特定部を機械学習させ、
前記機械学習では、
学習用の画像から所持物の画像を含んだ人物の画像である学習人物・所持物画像を抽出し、
前記学習人物・所持物画像から前記所持物の画像を抽出し、
前記学習人物・所持物画像中の前記所持物の画像部分に対して、前記所持物の画像部分の画素値を値0に置換する処理、前記所持物の画像部分の画素値の重みを最小値に設定する処理、前記所持物の画像部分の画素値をランダムな値に置換する処理、および、前記所持物の画像部分をノイズ画像に置換する処理のうちの少なくとも1つの処理を施した後の前記学習人物・所持物画像である学習人物画像を算出し、
前記学習人物画像から前記機械学習に使用する学習人物特徴量を抽出する、
請求項6乃至8の何れかに記載の人物検索方法。
【請求項10】
コンピュータに、
入力画像から所持物の画像を含んだ検索対象の人物の画像であるクエリ人物・所持物画像を抽出する処理と、
前記クエリ人物・所持物画像から前記所持物の画像を抽出する処理と、
前記クエリ人物・所持物画像中の前記所持物の画像部分に対して、前記所持物の画像部分の画素値を値0に置換する処理、前記所持物の画像部分の画素値の重みを最小値に設定する処理、前記所持物の画像部分の画素値をランダムな値に置換する処理、および、前記所持物の画像部分をノイズ画像に置換する処理のうちの少なくとも1つの処理を施した後の前記クエリ人物・所持物画像であるクエリ人物画像を算出する処理と、
前記クエリ人物画像からクエリ人物特徴量を抽出する処理と、
前記クエリ人物特徴量とデータベースに予め登録された登録人物に係る登録人物特徴量とを比較して、前記検索対象の人物が前記登録人物と同一人物であるか否かを判定する処理と、
を行わせるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人物検索システム、人物検索方法、および記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
監視カメラの映像から特定の人物を探し出す装置や方法が提案ないし実用化されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、複数の人物の頭部、顔、服装、鞄、バックパック、リュック、帽子、時計などのパーツ毎の特徴量を比較し、各パーツの類似度の総和がある一定の閾値以上である場合に、同一人物であると判定することにより、複数台のカメラの映像から特定の人物の対応付けや、要注意人物として指定した人物の検索を行う技術(以下、関連技術と記す)が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2020-13290号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上述した関連技術によれば、検索したい人物がバックパックなどの所持物を所持している場合、当該所持物が1つのパーツとして検出されることになる。その結果、所持物の影響を受けて同一人物の検索に失敗することがある。即ち、所持物を全く所持していない同一人物に係る他の画像や、色などが相違する別の所持物を所持している同一人物に係る他の画像が検索結果から漏れてしまうことがある。また、似たような所持物を所持している別の人物の画像が同一人物に係る他の画像として検索されてしまうことがある。
【0006】
本発明の目的は、上述した課題、すなわち、所持物の影響を受けて同一人物の検索に失敗することがある、という課題を解決する人物検索システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一形態に係る人物検索システムは、
入力画像から所持物の画像を含んだ検索対象の人物の画像であるクエリ人物・所持物画像を抽出するクエリ人物・所持物画像抽出部と、
前記クエリ人物・所持物画像から前記所持物の画像を抽出するクエリ所持物画像抽出部と、
前記クエリ人物・所持物画像中の前記所持物の画像部分に対して有意な特徴量が抽出されないような加工を施した後の前記クエリ人物・所持物画像であるクエリ人物画像を算出するクエリ人物画像算出部と、
前記クエリ人物画像からクエリ人物特徴量を抽出するクエリ人物特徴量抽出部と、
前記クエリ人物特徴量とデータベースに予め登録された登録人物に係る登録人物特徴量とを比較して、前記検索対象の人物が前記登録人物と同一人物であるか否かを判定する判定部と、
を備えるように構成されている。
【0008】
また、本発明の他の形態に係る人物検索方法は、
入力画像から所持物の画像を含んだ検索対象の人物の画像であるクエリ人物・所持物画像を抽出し、
前記クエリ人物・所持物画像から前記所持物の画像を抽出し、
前記クエリ人物・所持物画像中の前記所持物の画像部分に対して有意な特徴量が抽出されないような加工を施した後の前記クエリ人物・所持物画像であるクエリ人物画像を算出し、
前記クエリ人物画像からクエリ人物特徴量を抽出し、
前記クエリ人物特徴量とデータベースに予め登録された登録人物に係る登録人物特徴量とを比較して、前記検索対象の人物が前記登録人物と同一人物であるか否かを判定する、
ように構成されている。
【0009】
また、本発明の他の形態に係るコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、
コンピュータに、
入力画像から所持物の画像を含んだ検索対象の人物の画像であるクエリ人物・所持物画像を抽出する処理と、
前記クエリ人物・所持物画像から前記所持物の画像を抽出する処理と、
前記クエリ人物・所持物画像中の前記所持物の画像部分に対して有意な特徴量が抽出されないような加工を施した後の前記クエリ人物・所持物画像であるクエリ人物画像を算出する処理と、
前記クエリ人物画像からクエリ人物特徴量を抽出する処理と、
前記クエリ人物特徴量とデータベースに予め登録された登録人物に係る登録人物特徴量とを比較して、前記検索対象の人物が前記登録人物と同一人物であるか否かを判定する処理と、
を行わせるためのプログラムを記録するように構成されている。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、以上のような構成を有することにより、所持物の影響を受けて同一人物の検索に失敗するのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の第1の実施形態に係る人物検索システムのブロック図である。
図2】本発明の第1の実施形態におけるデータベースに保存されている情報の構成例を示す図である。
図3】本発明の第1の実施形態における人物・所持物画像の例を示す模式図である。
図4】本発明の第1の実施形態における所持物画像の例を示す模式図である。
図5】本発明の第1の実施形態における人物画像の例を示す模式図である。
図6】本発明の第1の実施形態に係る人物検索システムのデータベース更新動作の一例を示すフローチャートである。
図7】本発明の第1の実施形態に係る人物検索システムの検索動作の一例を示すフローチャートである。
図8】本発明の第1の実施形態における判定部の一例を示すブロック図である。
図9】本発明の第2の実施形態に係る人物検索システムのブロック図である。
図10】本発明の第2の実施形態におけるデータベースに保存されている情報の構成例を示す図である。
図11】本発明の第2の実施形態に係る人物検索システムのデータベース更新動作の一例を示すフローチャートである。
図12】本発明の第2の実施形態に係る人物検索システムの検索動作の一例を示すフローチャートである。
図13】本発明の第2の実施形態における判定部の一例を示すブロック図である。
図14】本発明の第3の実施形態に係る人物検索システムのブロック図である。
図15】本発明の第3の実施形態におけるデータベースに保存されている情報の構成例を示す図である。
図16】本発明の第3の実施形態に係る人物検索システムのデータベース更新動作の一例を示すフローチャートである。
図17】本発明の第3の実施形態に係る人物検索システムの検索動作の一例を示すフローチャートである。
図18】本発明の第3の実施形態における判定部の一例を示すブロック図である。
図19】本発明の人物検索システムのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図20】本発明の第4の実施形態に係る人物検索システムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る人物検索システム100のブロック図である。図1を参照すると、人物検索システム100は、カメラ110と、画像サーバ120と、表示装置130と、データベース140と、検索装置150と、登録装置160とを含んで構成されている。
【0013】
カメラ110は、防犯・監視の目的のために多くの人物が行きかう街頭、屋内などに設置された撮像装置である。カメラ110は、固定された場所から固定された撮像方向で同一或いは異なる撮像領域を撮像してよい。或いはカメラ110は、車などの移動体に搭載されて移動しながら同一或いは異なる撮像領域を撮像してよい。カメラ110の台数は任意である。1台のカメラ110であってもよいし、互いに異なる撮像領域を撮像する2台以上のカメラ110が存在していてもよい。カメラ110は、例えば、数百万画素程度の画素容量を有するCCD(Charge-Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary MOS)イメージセンサを備え、一定のフレームレートで連続して撮像を行うカラーカメラであってよい。
【0014】
画像サーバ120は、有線または無線によりカメラ110に接続され、カメラ110で撮像して得られた時系列の画像から構成される映像(動画)を過去一定期間分蓄積する。画像サーバ120は、例えば、カメラ110で撮像された画像をフレーム画像の単位で蓄積する。また、画像サーバ120は、各々のフレーム画像を、そのフレーム画像を取得したカメラ110を一意に識別するカメラIDと撮像時刻とに関連付けて蓄積する。
【0015】
表示装置130は、LCD(Liquid Crystal Display)などの画面表示装置から構成され、検索装置150からの指示に応じて、検索結果などの各種情報を画面表示するように構成されている。
【0016】
データベース140は、被検索対象となる人物に係る情報を保存する。図2は、データベース140に保存されている情報の構成例を示す。この例では、データベース140は、カメラID141、撮像時刻142、フレーム画像143、人物情報144から構成されるエントリを複数保存する。カメラID141の項目には、カメラ110を一意に識別するカメラIDが設定される。撮像時刻142およびフレーム画像143の各項目には、カメラ110の撮像時刻および当該撮像時刻で撮像されたフレーム画像が設定される。人物情報144の項目は、フレーム画像143から検出された人物の数だけ設けられる。
【0017】
個々の人物情報144は、登録人物・所持物画像1441と登録所持物画像1442と登録人物画像1443と登録人物特徴量1444とから構成される。登録人物・所持物画像1441の項目には、フレーム画像143から検出された人物の人物・所持物画像が設定される。人物・所持物画像には、人物が所定の所持物を所持していれば、人物以外の画像に当該所持物の画像が含まれている。所定の所持物は、例えばスーツケース、リュックなどが事前に定義されている。但し、所定の所持物の種類や数は任意である。以下では、バックパックを所定の所持物として説明する。この場合、例えば、人物がバックパックを背負っている人物については、バックパックとそれを所持している人物とが一体となった画像が、登録人物・所持物画像1441の項目に設定される。登録所持物画像1442の項目には、登録人物・所持物画像1441から抽出された所持物の画像が設定される。所定の所持物の画像が存在しない場合、登録所持物画像1442はNULLである。登録人物画像1443の項目には、登録人物・所持物画像1441中の登録所持物画像1442の画像部分に対して有意な特徴量が抽出されないような加工を施した人物画像が設定される。加工の種類については後述する。登録人物特徴量1444の項目には、登録人物画像1443から抽出された人物特徴量が設定される。人物特徴量の種類については後述する。
【0018】
検索装置150は、カメラ110の映像から特定の人物を探し出す装置である。検索装置150は、画像取得部151、人物・所持物画像抽出部152、所持物画像抽出部153、人物画像算出部154、人物特徴量抽出部155、および判定部156を備えている。
【0019】
画像取得部151は、画像サーバ120から映像を構成するフレーム画像を取得する。例えば、画像取得部151は、オペレータからの指示に従って、オペレータから指定されたカメラ110の指定された撮像時刻のフレーム画像を取得する。或いは、画像取得部151は、画像サーバ120から自動的にフレーム画像を取得する。画像取得部151が取得したフレーム画像は、クエリフレーム画像とも称する。
【0020】
人物・所持物画像抽出部152は、クエリフレーム画像から人物・所持物画像を抽出する。人物・所持物画像抽出部152は、クエリフレーム画像から自動的に人物・所持物画像を抽出する。或いは、人物・所持物画像抽出部152は、クエリフレーム画像上においてオペレータから指定された範囲内の画像を人物・所持物画像として抽出する。図3は、人物・所持物画像の例を示す。この例は、フレーム画像中のバックパックを背負った人物の外接矩形内の画像を人物・所持物画像としている。人物・所持物画像抽出部152によって抽出された人物・所持物画像は、クエリ人物・所持物画像とも称する。
【0021】
所持物画像抽出部153は、クエリ人物・所持物画像から人物の所持物の画像を抽出する。抽出する所持物は、予め定められている(本例ではバックパック)。所持物画像抽出部153は、クエリ人物・所持物画像から自動的に所持物の画像を抽出する。あるいは、所持物画像抽出部153は、クエリ人物・所持物画像上においてオペレータから指定された範囲内の画像を所持物画像として抽出する。図4は、図3に示した人物・所持物画像から抽出された所持物画像の例を示す。この例は、バックパックの外接矩形内を所持物画像として抽出している。なお、人物・所持物画像中のバックパックの画像部分を、セグメンテーション処理により所持物画像として抽出してもよい。所持物画像抽出部153によって抽出された所持物画像は、クエリ所持物画像とも称する。なお、クエリ人物・所持物画像中に所持物の画像が存在しない場合、即ち人物が所持物を有していなかった場合、クエリ所持物画像は抽出されないことになる。この場合、クエリ所持物画像はNULLである。
【0022】
人物画像算出部154は、クエリ人物・所持物画像中のクエリ所持物画像の部分に対して、有意な特徴量が抽出されないような加工を施した人物画像を算出する。上記加工の一例は、所持物画像の部分の画素値を値0に置換することである。また、上記加工の他の一例は、所持物画像の部分の画素値の重みを最小値に設定することである。また、上記加工の他の一例は、所持物画像の部分の画素値をランダムな値に置換することである。また、上記加工の他の一例は、所持物画像の部分をノイズ画像に置換することである。図5は、人物画像算出部154が算出した人物画像の例を示す。この例は、図3に示される人物・所持物画像中からセグメンテーション処理によりバックパックの画像部分を検出し、そのバックパックの画像部分の画素値を値0に置換している。人物画像算出部154によって算出された人物画像は、クエリ人物画像とも称する。
【0023】
人物特徴量抽出部155は、クエリ人物画像から人物特徴量を抽出する。抽出する特徴量の種類は、事前に定められている。人物特徴量は、人物の特徴量として使われるものであれば、任意である。例えば、人物特徴量は、人物の輪郭の形状や方向、腕や脚の形状、人物を特定する代表的な部位である顔の輪郭の形状や方向、目や鼻、口といった主構成要素の大きさ、形状、配置関係などが考えられるが、それら以外であってもよい。人物特徴量抽出部155によって抽出された人物特徴量は、クエリ人物特徴量とも称する。
【0024】
判定部156は、データベース140に保存されている人物の登録人物特徴量1444毎に、クエリ人物特徴量と登録人物特徴量1444とを比較して、クエリ人物画像の人物が登録人物画像1443の人物と同一人物である程度を表すスコアを算出する。比較の対象とする登録人物特徴量1444は、データベース140に保存されている全ての登録人物特徴量1444としてよい。或いは、比較の対象とする登録人物特徴量1444は、オペレータの指示で選択された特定のカメラIDを有する1または2以上のカメラ110のフレーム画像から抽出された人物の登録人物特徴量1444としてよい。或いは、比較の対象とする登録人物特徴量1444は、オペレータから指定された撮像時刻の時間帯に含まれるフレーム画像から抽出された人物の登録人物特徴量1444としてよい。
【0025】
また、判定部156は、算出されたスコアに基づいて、検索結果を選択(作成)する。例えば、判定部156は、登録人物特徴量1444をスコアの高い順にソートし、スコアの上位n個の登録人物特徴量1444に対応するn個の検索結果を選択する。ここで、nは1以上の正の整数であり、固定値または可変値としてよい。或いは、判定部156は、予め定められたスコア閾値を超えるスコアを有する1または複数の登録人物特徴量1444に対応する1または複数の検索結果を選択する。判定部156は、個々の検索結果には、例えば、登録人物特徴量1444、それに対応する登録人物・所持物画像1441、登録所持物画像1442、登録人物画像1443、カメラID141、撮像時刻142、およびフレーム画像143を含める。但し、検索結果に含まれる情報は上記以外の情報であってもよい。また、判定部156は、選択した1または複数の検索結果を表示装置130に表示し、または/および、図示しない外部装置に出力する。
【0026】
登録装置160は、画像サーバ120に蓄積された映像に基づいて、被検索対象となる人物に係る情報をデータベース140に記録する。登録装置160は、画像取得部161、人物・所持物画像抽出部162、所持物画像抽出部163、人物画像算出部164、人物特徴量抽出部165、および記憶制御部166を備える。これらのうち、画像取得部161、人物・所持物画像抽出部162、所持物画像抽出部163、人物画像算出部164、および人物特徴量抽出部165は、検索装置150における画像取得部151、人物・所持物画像抽出部152、所持物画像抽出部153、人物画像算出部154、および人物特徴量抽出部155と同様の機能を有する。
【0027】
記憶制御部166は、画像取得部161によって取得されたフレーム画像143、そのフレーム画像から検出された人物毎の人物情報144、そのフレーム画像を撮像したカメラID141、そのフレーム画像143の撮像時刻142から構成されるエントリをデータベース140に記憶させる。上記エントリの人物情報144には、人物・所持物画像抽出部162によって抽出された登録人物・所持物画像1441、所持物画像抽出部163によって抽出された登録所持物画像1442、人物画像算出部164によって算出された登録人物画像1443、および人物特徴量抽出部165によって抽出された登録人物特徴量1444が含まれる。
【0028】
上述したような検索装置150および登録装置160のそれぞれは、例えば、図19に示すようなコンピュータ1000と記録媒体2000とから構成される情報処理装置により実現することができる。コンピュータ1000は、CPU1100、主記憶装置1200、二次記憶装置1300、通信I/F装置1400、入力装置1500、表示装置1600、それらを相互に接続するバス1700などから構成される。記録媒体2000は、プログラム2100を記録する。記録媒体2000に記録されたプログラム2100は、コンピュータ1000の立ち上げ時に二次記憶装置1300にインストールされた後、主記憶装置1200に読み込まれ、CPU1100で実行されることにより、コンピュータ1000に検索装置150または登録装置160の各処理部の処理を行わせる。
【0029】
次に、人物検索システム100の動作を説明する。人物検索システム100の動作は、データベース更新動作と検索動作とに大別される。データベース更新動作は、登録装置160によって行われる。検索動作は、検索装置150によって行われる。
【0030】
最初に、データベース更新動作を、その処理の一例を示す図6のフローチャートを参照して説明する。登録装置160は、例えば、カメラ110で撮像された最新のフレーム画像が画像サーバ120に蓄積される毎に図6に示す処理を開始する。或いは、登録装置160は、画像サーバ120に蓄積された映像からオペレータによって被検索対象のフレーム画像が選択される毎に図6に示す処理を開始する。
【0031】
先ず、画像取得部161は、フレーム画像を画像サーバ120から取得する(ステップS1)。その際、画像取得部161は、フレーム画像を撮像したカメラ110のカメラID、フレーム画像の撮像時刻を画像サーバ120からフレーム画像と共に取得する。次に、人物・所持物画像抽出部162は、画像取得部161によって取得されたフレーム画像から登録人物・所持物画像1441を抽出する(ステップS2)。次に、所持物画像抽出部163は、人物・所持物画像抽出部162によって抽出された登録人物・所持物画像1441から登録所持物画像1442を抽出する(ステップS3)。次に、人物画像算出部164は、人物・所持物画像抽出部162によって抽出された登録人物・所持物画像1441中の所持物画像の部分に対して、有意な特徴量が抽出されないような加工を施した登録人物画像1443を算出する(ステップS4)。次に、人物特徴量抽出部165は、人物画像算出部164によって算出された登録人物画像1443から登録人物特徴量1444を抽出する(ステップS5)。次に、記憶制御部166は、画像取得部161によって取得されたフレーム画像143、そのフレーム画像から検出された人物毎の人物情報144、そのフレーム画像を撮像したカメラID141、そのフレーム画像143の撮像時刻142から構成されるエントリをデータベース140に追加する(ステップS6)。記憶制御部166は、人物情報144には、人物・所持物画像抽出部162によって抽出された登録人物・所持物画像1441、所持物画像抽出部163によって抽出された登録所持物画像1442、人物画像算出部164によって算出された登録人物画像1443、および人物特徴量抽出部165によって抽出された登録人物特徴量1444を含める。
【0032】
続いて、検索動作を、その処理の一例を示す図7のフローチャートを参照して説明する。検索装置150は、例えば、図示しない入力装置などからの入力によって起動されると、図7に示す処理を開始する。
【0033】
先ず、画像取得部151は、例えば、オペレータからの指示に従って、オペレータから指定されたカメラ110の指定された撮像時刻のフレーム画像を画像サーバ120からクエリフレーム画像として取得する(ステップS11)。次に、人物・所持物画像抽出部152は、例えば、オペレータからの指示に従って、クエリフレーム画像からクエリ人物・所持物画像を抽出する(ステップS12)。次に、所持物画像抽出部153は、クエリ人物・所持物画像から人物の所持物の画像をクエリ所持物画像として抽出する(ステップS13)。次に、人物画像算出部154は、クエリ人物・所持物画像中のクエリ所持物画像の部分に対して、有意な特徴量が抽出されないような加工を施したクエリ人物画像を算出する(ステップS14)。次に、人物特徴量抽出部155は、クエリ人物画像からクエリ人物特徴量を抽出する(ステップS15)。
【0034】
次に、判定部156は、データベース140に保存されている登録人物特徴量1444毎に、人物特徴量抽出部155によって抽出されたクエリ人物特徴量と登録人物特徴量1444とを比較して、登録人物画像1443の人物がクエリ人物画像の人物と同一人物である程度を表すスコアを算出する(ステップS16)。次に、判定部156は、算出されたスコアに基づいて、クエリ人物画像の人物と同一人物である確率が高い登録人物画像の人物の検索結果を1または複数選択する(ステップS17)。次に、判定部156は、選択した1または複数の検索結果を表示装置130に表示する(ステップS18)。
【0035】
このように検索装置150は、検索したい人物がバックパックなどの所定の所持物を所持している場合、所持物の画像を含んだ人物のクエリ人物・所持物画像中のクエリ所持物画像の部分に対して、有意な特徴量が抽出されないような加工を施したクエリ人物画像を算出し、この算出したクエリ人物画像からクエリ人物特徴量を抽出する。また、検索装置150は、クエリ人物特徴量をデータベース140に保存されている登録人物画像の登録人物特徴量と比較することにより、検索対象の人物が被検索対象の人物である程度を表すスコアを算出する。そして、検索装置150は、算出したスコアに基づいて、1または複数の検索結果を選択する。これによって、検索装置150は、所持物の影響を受けて同一人物の検索に失敗することが低減される。即ち、所持物を全く所持していない同一人物に係る登録人物画像や、色や形などが異なる別の所持物を所持している同一人物に係る登録人物画像が検索結果から漏れてしまうことが低減される。また、検索したい人物と似たような所持物を所持している別人物の登録人物画像が検索結果に含まれることが低減される。
【0036】
また、登録装置160は、登録対象とする人物がバックパックなどの所定の所持物を所持している場合、抽出した登録人物・所持物画像中の所持物の画像部分に対して、有意な特徴量が抽出されないような加工を施した登録人物画像を算出し、この算出した登録人物画像から登録人物特徴量を抽出する。そして、登録装置160は、上記登録人物特徴量をデータベース140に保存する。これによって、登録対象とする人物がバックパックなどの所定の所持物を所持している場合に、所持物の画像を含んだ人物の画像から登録人物特徴量を抽出してデータベース140に保存する構成と比較して、検索装置150は、所持物の影響を受けて同一人物の検索に失敗することがより一層低減される。
【0037】
続いて、判定部156の構成例について説明する。
【0038】
図8は、判定部156の一例を示すブロック図である。図8を参照すると、判定部156は、判定制御部170、人物再特定部172、表示制御部173、および学習部174から構成されている。
【0039】
人物再特定部172は、人物特徴量抽出部155によって抽出されたクエリ人物特徴量とデータベース140から取得された登録人物特徴量とを入力とし、クエリ人物特徴量を有するクエリ人物画像の人物と登録人物特徴量を有する登録人物画像の人物とが同一人物である程度を示すスコアを算出する。人物再特定部172は、例えば、一対の人物特徴量が同一人物に係る人物特徴量であるか否かを推定するための機械学習を行った学習済みの学習モデルにクエリ人物特徴量と登録人物特徴量とを入力することで、同一人物に係る人物特徴量であるか否かの推定確率を当該学習モデルから取得するように構成されている。学習モデルは、例えば、様々な同一人物に係る人物特徴量ペアおよび様々な相違人物に係る人物特徴量ペアを教師データとしてニューラルネットワークなどの機械学習アルゴリズムを用いた機械学習によって、事前に生成することができる。
【0040】
学習部174は、人物再特定部172の上記学習モデルを機械学習させるための手段である。学習部174は、画像蓄積部180、画像取得部181、人物・所持物画像抽出部182、所持物画像抽出部183、人物画像算出部184、人物特徴量抽出部185、人物再特定学習制御部186、およびID取得部187を備えている。
【0041】
画像蓄積部180は、学習用の複数の画像を蓄積している。画像蓄積部180には、人物IDに関連付けて、その人物IDによって一意に識別される人物の多種多様な画像が蓄積されている。同一人物の複数の画像は、人物の向き、顔の向き、服装の種類、バックパックなどの所持物の有無や種類などが互いに相違している。
【0042】
画像取得部181、人物・所持物画像抽出部182、所持物画像抽出部183、および人物画像算出部184は、検索装置150における画像取得部151、人物・所持物画像抽出部152、所持物画像抽出部153、および人物画像算出部154と同様の機能を有する。人物特徴量抽出部185は、人物画像算出部184によって算出された人物画像、すなわち、人物・所持物画像中の所持物画像の部分に対して有意な特徴量が抽出されないような加工を施した人物画像から、予め定められた人物特徴量を抽出する。また、人物特徴量抽出部185は、人物・所持物画像抽出部182によって抽出された人物・所持物画像から予め定められた人物特徴量を抽出する。ID取得部187は、同じ人物IDの人物の画像に対しては、同じ人物IDを人物再特定学習制御部186へ出力する。人物再特定学習制御部186は、人物特徴量抽出部185によって抽出された人物特徴量とID取得部187によって出力される人物IDとを使用して、人物再特定部172の機械学習を制御する。即ち、人物再特定学習制御部186は、様々な同一人物に係る人物特徴量ペアおよび様々な相違人物に係る人物特徴量ペアを教師データとしてニューラルネットワークなどの機械学習アルゴリズムを用いた機械学習によって、人物再特定部172の学習モデルを事前に生成する。
【0043】
判定制御部170は、人物特徴量抽出部155によって抽出されたクエリ人物特徴量を人物再特定部172の一方の入力に供給し、データベース140から取得した登録人物特徴量を人物再特定部172の他方の入力に供給し、人物再特定部172から出力される推定結果を取得する動作を、登録人物特徴量を適宜に入れ替えて繰り返すことで、登録人物特徴量毎の推定確率をスコアとして取得する。また、判定制御部170は、例えば、取得した複数のスコアを降順にソートし、上位n個のスコアに対応するn個の検索結果を表示制御部173に伝達する。表示制御部173は、これらn個の検索結果を表示装置130に表示する制御を行う。
【0044】
このように判定部156は、クエリ人物特徴量とデータベース140中の登録人物特徴量とを入力とし、クエリ人物特徴量を有するクエリ人物画像と登録人物特徴量を有する登録人物画像とが同一人物である程度を示すスコアを算出する人物再特定部172を備えている。そして、人物再特定部172は、人物・所持物画像中の所持物画像の部分に対して、有意な特徴量が抽出されないような加工を施した人物画像から抽出した人物特徴量を使用して、機械学習された学習モデルを有する。これによって、判定部156は、所持物の影響を受けて同一人物の判定に失敗することがより一層低減される。
【0045】
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施形態に係る人物検索システム200について図面を参照して説明する。
【0046】
図1に示した第1の実施形態に係る人物検索システム100では、所持物の有無や相違に関係せずに同一人物の検索を行った。これに対して、本実施形態に係る人物検索システム200では、上記に加えてさらに、同じ所持物を所持している状態の同一人物を検索する検索処理と、同じ所持物を所持していない状態の同一人物を検索する検索処理とを実現する。何れの検索処理を行うかは、検索要求毎にユーザが検索条件として指定するようにしてもよいし、事前に固定的に設定されていてもよい。以下、所持物の有無や相違に係らずに同一人物の画像を検索する検索処理を第1の検索処理、同じ所持物を所持している状態の同一人物を検索する検索処理を第2の検索処理、同じ所持物を所持していない状態の同一人物を検索する検索処理を第3の検索処理と称する。
【0047】
図9は、本発明の第2の実施形態に係る人物検索システム200のブロック図であり、図1と同一符号は同一部分を示す。人物検索システム200は、図1の人物検索システム100と比較して、データベース240、検索装置250、および登録装置260の箇所が相違し、それ以外の箇所は同じである。
【0048】
図10は、データベース240に保存されている情報の構成例を示す。データベース240は、図2のデータベース140と比較して、個々の人物情報144が、さらに登録所持物特徴量2445を有する点で相違し、それ以外は同じである。
【0049】
検索装置250は、図1の検索装置150と比較して、所持物特徴量抽出部257および判定部256の箇所が相違し、それ以外の箇所は同じである。
【0050】
所持物特徴量抽出部257は、所持物画像抽出部153によって抽出されたクエリ所持物画像から所持物の特徴量を抽出する。抽出する特徴量の種類は、事前に定められている。所持物の特徴量は、物体の特徴量として使われる特徴量であれば任意である。例えば、所持物の特徴量は、所持物の輪郭の形状や方向、色ヒストグラムなどであってよいが、それ以外であってもよい。所持物特徴量抽出部257によって抽出された所持物特徴量は、クエリ所持物特徴量とも称する。
【0051】
判定部256は、先ず、判定部156と同様の処理により、クエリ人物画像の人物と同一人物である確率が高い登録人物画像の人物の検索結果を1以上選択(作成)する。判定部256が選択する個々の検索結果には、例えば、登録人物・所持物画像1441、登録所持物画像1442、登録人物画像1443、登録人物特徴量1444、登録所持物特徴量2445、カメラID141、撮像時刻142、およびフレーム画像143が含まれる。次に、判定部256は、上記選択した検索結果を検索結果集合に格納する。
【0052】
次に、判定部256は、検索処理が、第1の検索処理、第2の検索処理、第3の検索処理の何れであるかを判定する。判定部256は、第1の検索処理であれば、検索結果集合に格納された1以上の検索結果を表示装置130に表示し、または/および、図示しない外部装置に出力する。そして、検索処理を終了する。
【0053】
また、判定部256は、第2の検索処理であれば、クエリ所持物画像がNULLか否かを調べ、NULLであれば、クエリ所持物画像が検出されなかった旨のエラーメッセージを表示装置130に表示し、または/および、図示しない外部装置に出力する。そして、検索処理を終了する。一方、クエリ所持物画像がNULLでなければ、判定部256は、以下の処理を行う。
【0054】
先ず、判定部256は、検索結果集合内の1つの検索結果に注目する。次に、判定部256は、注目中の検索結果に含まれる登録所持物画像1442がNULLか否かを調べ、NULLであるときは当該検索結果を検索結果集合から消去する。また、登録所持物画像1442がNULLでなければ、クエリ所持物特徴量と注目中の検索結果に含まれる登録所持物特徴量2445とを比較して、クエリ所持物画像の所持物と登録所持物画像1442の所持物とが同一であるか否かを判定する。そして、判定部256は、双方の所持物が同一でないと判定された注目中検索結果は検索結果集合から消去し、双方の所持物が同一であると判定された注目中検索結果は、検索結果集合にそのまま格納しておく。次に、判定部256は、検索結果集合内の他の1つの検索結果に注目を移し、上述した処理と同様の処理を繰り返す。次に、判定部256は、検索結果集合内の全ての検索結果に注目し終えると、検索結果集合に格納されている検索結果を表示装置130に表示し、または/および、図示しない外部装置に出力する。そして、検索処理を終了する。
【0055】
また、判定部256は、第3の検索処理であれば、クエリ所持物画像がNULLか否かを調べ、NULLであれば、クエリ所持物画像が検出されなかった旨のエラーメッセージを表示装置130に表示し、または/および、図示しない外部装置に出力する。そして、検索処理を終了する。一方、クエリ所持物画像がNULLでなければ、判定部256は、以下の処理を行う。
【0056】
先ず、判定部256は、検索結果集合内の1つの検索結果に注目する。次に、判定部256は、注目中の検索結果に含まれる登録所持物画像1442がNULLか否かを調べ、NULLであるときは、同じ所持物を所持していないため、当該検索結果を検索結果集合にそのまま格納しておく。また、登録所持物画像1442がNULLでなければ、クエリ所持物特徴量と注目中の検索結果に含まれる登録所持物特徴量2445とを比較して、クエリ所持物画像の所持物と登録所持物画像1442の所持物とが同一であるか否かを判定する。そして、判定部256は、双方の所持物が同一であると判定された注目中検索結果は検索結果集合から消去し、双方の所持物が同一でないと判定された注目中検索結果は、検索結果集合にそのまま格納しておく。次に、判定部256は、検索結果集合内の他の1つの検索結果に注目を移し、上述した処理と同様の処理を繰り返す。次に、判定部256は、検索結果集合内の全ての検索結果に注目し終えると、検索結果集合に格納されている検索結果を表示装置130に表示し、または/および、図示しない外部装置に出力する。そして、検索処理を終了する。
【0057】
登録装置260は、図1の登録装置160と比較して、所持物特徴量抽出部267および記憶制御部266の箇所が相違し、それ以外の箇所は同じである。
【0058】
所持物特徴量抽出部267は、所持物特徴量抽出部257と同様に、所持物画像抽出部163によって抽出された登録所持物画像から所持物の特徴量を抽出する。
【0059】
記憶制御部266は、画像取得部161によって取得されたフレーム画像143、そのフレーム画像から人物・所持物画像抽出部162によって検出された人物毎の人物情報144、そのフレーム画像を撮像したカメラID141、そのフレーム画像143の撮像時刻142から構成されるエントリをデータベース240に記憶させる。上記エントリの人物情報144には、人物・所持物画像抽出部162によって抽出された登録人物・所持物画像1441、所持物画像抽出部163によって抽出された登録所持物画像1442、人物画像算出部164によって算出された登録人物画像1443、人物特徴量抽出部165によって抽出された登録人物特徴量1444、所持物特徴量抽出部267によって抽出された登録所持物特徴量2445が含まれている。
【0060】
上述したような検索装置250および登録装置260のそれぞれは、検索装置150おおび登録装置160と同様に、例えば、図19に示すようなコンピュータ1000と記録媒体2000とから構成される情報処理装置により実現することができる。
【0061】
次に、人物検索システム200の動作を説明する。人物検索システム200の動作は、データベース更新動作と検索動作とに大別される。データベース更新動作は、登録装置260によって行われる。検索動作は、検索装置250によって行われる。
【0062】
最初に、データベース更新動作を、その処理の一例を示す図11のフローチャートを参照して説明する。登録装置260は、図11に示す処理を開始すると、先ず、登録装置160と同様なステップS1~S5の処理を行う。次に、登録装置260の所持物特徴量抽出部267は、所持物画像抽出部163によって抽出された登録所持物画像から登録所持物特徴量2445を抽出する(ステップS21)。次に、記憶制御部266は、画像取得部161によって取得されたフレーム画像143、そのフレーム画像から検出された人物毎の人物情報144、そのフレーム画像を撮像したカメラID141、そのフレーム画像143の撮像時刻142から構成されるエントリをデータベース240に記憶させる。記憶制御部266は、上記エントリの人物情報144には、人物・所持物画像抽出部162によって抽出された登録人物・所持物画像1441、所持物画像抽出部163によって抽出された登録所持物画像1442、人物画像算出部164によって算出された登録人物画像1443、人物特徴量抽出部165によって抽出された登録人物特徴量1444、所持物特徴量抽出部267によって抽出された登録所持物特徴量2445を含める。
【0063】
続いて、検索動作を、その処理の一例を示す図12のフローチャートを参照して説明する。検索装置250は、図12に示す処理を開始すると、先ず、検索装置150と同様に、ステップS11~S17の処理を行う。
【0064】
次に、検索装置250の所持物特徴量抽出部257は、所持物画像抽出部153によって抽出されたクエリ所持物画像から所持物の特徴量をクエリ所持物特徴量として抽出する(ステップS31)。次に、検索装置250の判定部256は、第1の検索処理、第2の検索処理、第3の検索処理の何れかの検索処理を行う(ステップS32)。判定部256は、第1の検索処理では、ステップS17で選択された検索結果を、所持物の有無や相違に係らずクエリ人物画像の人物と同一人物である確率が高い登録人物画像の人物の検索結果として、例えば表示装置130に表示する。また、判定部256は、第2の検索処理では、ステップS17で選択された検索結果のうち、クエリ所持物画像の所持物と同じ所持物を所持している状態の同一人物の検索結果だけを抽出して、例えば表示装置130に表示する。また、判定部256は、第3の検索処理では、ステップS17で選択された検索結果のうち、クエリ所持物画像の所持物と同じ所持物を所持していない状態の同一人物の検索結果だけを抽出して、例えば表示装置130に表示する。
【0065】
続いて、判定部256の構成例について説明する。
【0066】
図13は、判定部256の一例を示すブロック図である。図13を参照すると、判定部256は、判定制御部270、人物再特定部172、表示制御部173、学習部274、および所持物再特定部275から構成されている。判定制御部270、学習部274、および所持物再特定部275の箇所が、図8の判定部156と相違する。
【0067】
所持物再特定部275は、所持物特徴量抽出部257によって抽出されたクエリ所持物特徴量とデータベース240から取得された登録所持物特徴量2445とを入力とし、クエリ所持物特徴量を有するクエリ所持物画像の所持物と登録所持物特徴量2445を有する登録所持物画像1442の所持物とが同一の所持物である程度を示すスコアを算出する。所持物再特定部275は、例えば、一対の所持物特徴量が同一所持物に係る所持物特徴量であるか否かを推定するための機械学習を行った学習済みの学習モデルにクエリ所持物特徴量と登録所持物特徴量2445とを入力することで、同一所持物に係る所持物特徴量であるか否かの推定確率を当該学習モデルから取得するように構成されている。学習モデルは、例えば、様々な同一所持物に係る所持物特徴量ペアおよび様々な相違所持物に係る所持物特徴量ペアを教師データとしてニューラルネットワークなどの機械学習アルゴリズムを用いた機械学習によって、事前に生成することができる。
【0068】
学習部274は、人物再特定部172および所持物再特定部275の学習モデルを機械学習させるための手段である。学習部274は、画像蓄積部280、画像取得部181、人物・所持物画像抽出部182、所持物画像抽出部183、人物画像算出部184、人物特徴量抽出部185、人物再特定学習制御部186、ID取得部287、所持物特徴量抽出部288、および所持物再特定学習制御部289を備えている。このうち、画像蓄積部280、ID取得部287、所持物特徴量抽出部288、および所持物再特定学習制御部289の箇所が、図8の学習部174と相違し、それ以外は同じである。
【0069】
画像蓄積部280は、学習用の複数の画像を蓄積している。画像蓄積部280には、画像蓄積部180と同様に、人物IDに関連付けて、その人物IDによって一意に識別される人物の多種多様な画像が蓄積されている。また、画像蓄積部280には、所持物IDに関連付けて、その所持部IDによって一意に識別される所持物の多種多様な画像(所持物の画像を含んだ人物の画像)が蓄積されている。同一所持物の複数の画像は、所持物の向き、外装の種類や色などが互いに相違している。
【0070】
所持物特徴量抽出部288は、所持物特徴量抽出部257と同様に、所持物画像抽出部183によって抽出された所持物画像から所持物の特徴量を抽出する。ID取得部287は、同じ人物IDの人物の画像に対しては、同じ人物IDを人物再特定学習制御部186へ出力する。また、ID取得部287は、同じ所持物IDの所持物の画像に対しては、同じ所持物IDを所持物再特定学習制御部289へ出力する。所持物再特定学習制御部289は、所持物特徴量抽出部288によって抽出された所持物特徴量とID取得部287によって出力される所持物IDとを使用して、所持物再特定部275の機械学習を制御する。即ち、所持物再特定学習制御部289は、様々な同一所持物に係る所持物特徴量ペアおよび様々な相違所持物に係る所持物特徴量ペアを教師データとしてニューラルネットワークなどの機械学習アルゴリズムを用いた機械学習によって、所持物再特定部275の学習モデルを事前に生成する。
【0071】
判定制御部270は、先ず、判定制御部170と同様に人物再特定部172を使用した人物再特定の処理により、クエリ人物画像の人物と同一人物である確率が高い登録人物画像1443の人物の検索結果を1以上選択し、検索結果集合に格納する。次に、判定制御部270は、第1の検索処理、第2の検索処理、第3の検索処理の何れかの検索処理を行う。判定部256は、第1の検索処理では、検索結果集合に格納されている検索結果を、所持物の有無や相違に係らずクエリ人物画像の人物と同一人物である確率が高い登録人物画像の人物の検索結果として、表示制御部173を通じて表示装置130に表示する。また、判定部256は、第2の検索処理では、検索結果集合に格納されている検索結果のうち、クエリ所持物画像の所持物と同じ所持物を所持している状態の同一人物の検索結果だけを抽出して、表示制御部173を通じて表示装置130に表示する。また、判定部256は、第3の検索処理では、検索結果集合に格納されている検索結果のうち、クエリ所持物画像の所持物と同じ所持物を所持していない状態の同一人物の検索結果だけを抽出して、表示制御部173を通じて表示装置130に表示する。
【0072】
判定制御部270は、第2および第3の検索処理において、クエリ所持物画像の所持物と同じ所持物を所持しているか否かの判定は、所持物再特定部275を使用して行う。すなわち、判定制御部270は、所持物特徴量抽出部257によって抽出されたクエリ所持物特徴量を所持物再特定部275の一方の入力に供給し、検索結果中の登録所持物特徴量2445を所持物再特定部275の他方の入力に供給し、所持物再特定部275から出力される推定結果のスコアを所定の閾値と比較する。そして、判定制御部270は、スコアが閾値を超えていれば、双方の所持物は同一であると判定し、スコアが閾値以下であれば、双方の所持物は同一でなく相違すると判定する。
【0073】
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施形態に係る人物検索システム300について図面を参照して説明する。
【0074】
図1に示した第1の実施形態に係る人物検索システム100では、クエリ人物特徴量を使用して、所持物の有無や相違に関係せずに同一人物の検索を行った。これに対して、本実施形態に係る人物検索システム300では、上記に加えてさらに、クエリ人物特徴量とクエリ所持物特徴量とを統合したクエリ人物・所持物特徴量を使用して、同一人物を検索する。何れの検索処理を行うかは、検索要求毎にユーザが検索条件として指定するようにしてもよいし、事前に固定的に設定されていてもよい。以下、クエリ人物特徴量を使用する検索処理を第1の検索処理、クエリ人物・所持物特徴量を使用する検索処理を第4の検索処理と称する。
【0075】
図14は、本発明の第3の実施形態に係る人物検索システム300のブロック図であり、図1と同一符号は同一部分を示す。人物検索システム300は、図1の人物検索システム100と比較して、データベース340、検索装置350、および登録装置360の箇所が相違し、それ以外の箇所は同じである。
【0076】
図15は、データベース340に保存されている情報の構成例を示す。データベース340は、図2のデータベース140と比較して、個々の人物情報144が、さらに登録人物・所持物特徴量3445を有する点で相違し、それ以外は同じである。
【0077】
検索装置350は、図1の検索装置150と比較して、所持物特徴量抽出部357、統合部358および判定部356の箇所が相違し、それ以外の箇所は同じである。
【0078】
所持物特徴量抽出部357は、所持物画像抽出部153によって抽出されたクエリ所持物画像から所持物の特徴量を抽出する。抽出する特徴量の種類は、物体の特徴量であればよく、事前に定められている。所持物特徴量抽出部357によって抽出された所持物特徴量は、クエリ所持物特徴量とも称する。
【0079】
統合部358は、人物特徴量抽出部155によって抽出されたクエリ人物特徴量と所持物特徴量抽出部357によって抽出されたクエリ所持物特徴量を連結することにより、クエリ人物特徴量とクエリ所持物特徴量とを有する人物・所持物特徴量を算出する。所持物の画像を含む人物の画像である人物・所持物画像から特徴量を抽出する場合、所持物の画像に偏って特徴量が抽出され、或いは、その反対に人物の画像に偏って特徴量が抽出されることがある。所持物の画像に偏って特徴量が抽出されると、その分、人物特徴量が少なくなり、人物の再同定に失敗する確率が高まる。これに対して、人物・所持物画像から人物画像と所持物画像とを検出し、それぞれから抽出した人物特徴量と所持物特徴量とを統合した人物・所持物特徴量は、人物と所持物の何れか一方に特徴量の量が偏ることを防止することができる。統合部358によって算出される人物・所持物特徴量は、クエリ人物・所持物特徴量とも称する。
【0080】
判定部356は、先ず、判定部156と同様の処理により、クエリ人物画像の人物と同一人物である確率が高い登録人物画像の人物の検索結果を1以上選択する。判定部356が選択する個々の検索結果には、例えば、登録人物・所持物画像1441、登録所持物画像1442、登録人物画像1443、登録人物特徴量1444、登録人物・所持物特徴量3445、カメラID141、撮像時刻142、およびフレーム画像143が含まれる。
【0081】
次に、判定部356は、検索処理が、第1の検索処理、第4の検索処理の何れであるかを判定する。判定部356は、第1の検索処理であれば、上記選択した1以上の検索結果を表示装置130に表示し、または/および、図示しない外部装置に出力する。そして、検索処理を終了する。
【0082】
また、判定部356は、第4の検索処理であれば、以下の処理を行う。
【0083】
先ず、判定部356は、データベース340に保存されている人物の登録人物・所持物特徴量3446毎に、クエリ人物・所持物特徴量と登録人物・所持物特徴量3446とを比較して、クエリ人物・所持物画像の人物が登録人物・所持物画像1441の人物と同一人物である程度を表すスコアを算出する。比較の対象とする登録人物・所持物特徴量3446は、データベース340に保存されている全ての登録人物・所持物特徴量3446としてよい。或いは、比較の対象とする登録人物・所持物特徴量3446は、オペレータの指示で選択された特定のカメラIDを有する1または2以上のカメラ110のフレーム画像から抽出された人物の登録人物・所持物特徴量3446としてよい。或いは、比較の対象とする登録人物・所持物特徴量3446は、オペレータから指定された撮像時刻の時間帯に含まれるフレーム画像から抽出された人物の登録人物・所持物特徴量3446としてよい。
【0084】
また、判定部356は、算出されたスコアに基づいて、検索結果を選択する。例えば、判定部356は、登録人物・所持物特徴量3446をスコアの高い順にソートし、スコアの上位n個の登録人物・所持物特徴量3446に対応するn個の検索結果を選択する。ここで、nは1以上の正の整数であり、固定値または可変値としてよい。或いは、判定部356は、予め定められたスコア閾値を超えるスコアを有する1または複数の登録人物・所持物特徴量3446に対応する1または複数の検索結果を選択する。判定部356は、個々の検索結果には、例えば、第1の検索結果と同様の情報を含める。但し、検索結果に含まれる情報は上記以外の情報であってもよい。また、判定部356は、選択した1または複数の検索結果を表示装置130に表示し、または/および、図示しない外部装置に出力する。
【0085】
登録装置360は、図1の登録装置160と比較して、所持物特徴量抽出部367、統合部368および記憶制御部366の箇所が相違し、それ以外の箇所は同じである。
【0086】
所持物特徴量抽出部367は、所持物特徴量抽出部357と同様に、所持物画像抽出部163によって抽出された登録所持物画像から所持物の特徴量を抽出する。また、統合部368は、統合部358と同様に、人物特徴量抽出部165によって抽出された登録人物特徴量と所持物特徴量抽出部367によって抽出された登録所持物特徴量とを統合して登録人物・所持物特徴量3445を算出する。
【0087】
記憶制御部366は、画像取得部161によって取得されたフレーム画像143、そのフレーム画像から人物・所持物画像抽出部162によって検出された人物毎の人物情報144、そのフレーム画像を撮像したカメラID141、そのフレーム画像143の撮像時刻142から構成されるエントリをデータベース340に記憶させる。上記エントリの人物情報144には、人物・所持物画像抽出部162によって抽出された登録人物・所持物画像1441、所持物画像抽出部163によって抽出された登録所持物画像1442、人物画像算出部164によって算出された登録人物画像1443、人物特徴量抽出部165によって抽出された登録人物特徴量1444、統合部368で算出された登録人物・所持物特徴量3445が含まれている。
【0088】
上述したような検索装置350および登録装置360のそれぞれは、検索装置150おおび登録装置160と同様に、例えば、図19に示すようなコンピュータ1000と記録媒体2000とから構成される情報処理装置により実現することができる。
【0089】
次に、人物検索システム300の動作を説明する。人物検索システム300の動作は、データベース更新動作と検索動作とに大別される。データベース更新動作は、登録装置360によって行われる。検索動作は、検索装置350によって行われる。
【0090】
最初に、データベース更新動作を、その処理の一例を示す図16のフローチャートを参照して説明する。登録装置360は、図16に示す処理を開始すると、先ず、登録装置160と同様なステップS1~S5の処理を行う。次に、登録装置360の所持物特徴量抽出部367は、所持物画像抽出部163によって抽出された登録所持物画像から所持物の特徴量を登録所持物特徴量として抽出する(ステップS41)。次に、統合部368は、人物特徴量抽出部165によって抽出された登録人物特徴量と所持物特徴量抽出部367によって抽出された所持物特徴量とを統合した登録人物・所持物特徴量3445を算出する(ステップS42)。次に、記憶制御部366は、画像取得部161によって取得されたフレーム画像143、そのフレーム画像から検出された人物毎の人物情報144、そのフレーム画像を撮像したカメラID141、そのフレーム画像143の撮像時刻142から構成されるエントリをデータベース340に記憶させる(ステップS43)。記憶制御部366は、上記エントリの人物情報144には、人物・所持物画像抽出部162によって抽出された登録人物・所持物画像1441、所持物画像抽出部163によって抽出された登録所持物画像1442、人物画像算出部164によって算出された登録人物画像1443、人物特徴量抽出部165によって抽出された登録人物特徴量1444、統合部368によって算出された登録人物・所持物特徴量3445を含める。
【0091】
続いて、検索動作を、その処理の一例を示す図17のフローチャートを参照して説明する。検索装置350は、図17に示す処理を開始すると、先ず、検索装置150と同様に、ステップS11~S17の処理を行う。
【0092】
次に、検索装置350の所持物特徴量抽出部357は、所持物画像抽出部153によって抽出されたクエリ所持物画像から所持物の特徴量をクエリ所持物特徴量として抽出する(ステップS51)。統合部358は、人物特徴量抽出部155によって抽出された人物特徴量と所持物特徴量抽出部357によって抽出された所持物特徴量とを統合したクエリ人物・所持物特徴量を算出する(ステップS52)。次に、検索装置350の判定部356は、第1の検索処理、第4の検索処理の何れかの検索処理を行う(ステップS53)。判定部356は、第1の検索処理では、ステップS17で選択された検索結果を、所持物の有無や相違に係らずクエリ人物画像の人物と同一人物である確率が高い登録人物画像の人物の検索結果として、表示装置130に表示する。また、判定部356は、第4の検索処理では、クエリ人物・所持物特徴量と登録人物・所持物特徴量との比較に基づいた検索結果を生成し、表示装置130に表示する。
【0093】
続いて、判定部356の構成例について説明する。
【0094】
図18は、判定部356の一例を示すブロック図である。図18を参照すると、判定部356は、判定制御部370、人物再特定部172、表示制御部173、学習部374、および人物・所持物再特定部375から構成されている。判定制御部370、学習部374、および人物・所持物再特定部375の箇所が、図8の判定部156と相違する。
【0095】
人物・所持物再特定部375は、統合部358によって算出されたクエリ人物・所持物特徴量とデータベース340から取得された登録人物・所持物特徴量3445とを入力とし、クエリ人物・所持物特徴量を有するクエリ人物・所持物画像の人物と登録人物・所持物特徴量3445を有する登録人物・所持物画像1441の人物とが同一の人物である程度を示すスコアを算出する。人物・所持物再特定部375は、例えば、一対の人物・所持物特徴量が同一人物に係る人物・所持物特徴量であるか否かを推定するための機械学習を行った学習済みの学習モデルにクエリ人物・所持物特徴量と登録人物・所持物特徴量とを入力することで、同一人物に係る人物・所持物特徴量であるか否かの推定確率を当該学習モデルから取得するように構成されている。学習モデルは、例えば、様々な同一人物に係る人物・所持物特徴量ペアおよび様々な相違人物に係る人物・所持物特徴量ペアを教師データとしてニューラルネットワークなどの機械学習アルゴリズムを用いた機械学習によって、事前に生成することができる。
【0096】
学習部374は、人物再特定部172および人物・所持物再特定部375の学習モデルを機械学習させるための手段である。学習部374は、画像蓄積部180、画像取得部181、人物・所持物画像抽出部182、所持物画像抽出部183、人物画像算出部184、人物特徴量抽出部185、人物再特定学習制御部186、ID取得部387、所持物特徴量抽出部388、統合部389、および人物・所持物再特定学習制御部390を備えている。このうち、ID取得部387、所持物特徴量抽出部388、統合部389、および人物・所持物再特定学習制御部390の箇所が、図8の学習部174と相違し、それ以外は同じである。
【0097】
所持物特徴量抽出部388は、所持物特徴量抽出部357と同様に、所持物画像抽出部183によって抽出された所持物画像から所持物の特徴量を抽出する。統合部389は、人物特徴量抽出部185によって抽出された人物特徴量と所持物特徴量抽出部388によって抽出された所持物特徴量とを統合した人物・所持物特徴量を算出する。ID取得部387は、同じ人物IDの人物の画像に対しては、同じ人物IDを人物再特定学習制御部186および人物・所持物再特定学習制御部390へ出力する。人物・所持物再特定学習制御部390は、統合部389によって算出された人物・所持物特徴量とID取得部287によって出力される人物IDとを使用して、人物・所持物再特定部375の機械学習を制御する。即ち、人物・所持物再特定学習制御部390は、様々な同一人物に係る人物・所持物特徴量ペアおよび様々な相違人物に係る人物・所持物特徴量ペアを教師データとしてニューラルネットワークなどの機械学習アルゴリズムを用いた機械学習によって、人物・所持物再特定部375の学習モデルを事前に生成する。
【0098】
判定制御部370は、先ず、判定制御部170と同様に人物再特定部172を使用した人物再特定の処理により、クエリ人物画像の人物と同一人物である確率が高い登録人物画像の人物の検索結果を1以上選択し、検索結果集合に格納する。次に、判定制御部370は、第1の検索処理、第4の検索処理の何れかの検索処理を行う。判定部356は、第1の検索処理では、検索結果集合に格納されている検索結果を、所持物の有無や相違に係らずクエリ人物画像の人物と同一人物である確率が高い登録人物画像の人物の検索結果として、表示制御部173を通じて表示装置130に表示する。また、判定部356は、第4の検索処理では、クエリ人物・所持物特徴量と登録人物・所持物特徴量3445との比較に基づいた検索結果を生成し、表示装置130に表示する。
【0099】
判定制御部370は、第4の検索処理におけるクエリ人物・所持物特徴量と登録人物・所持物特徴量3445とによる同一人物か否かの判定は、人物・所持物再特定部375を使用して行う。すなわち、判定制御部370は、統合部358によって算出されたクエリ人物・所持物特徴量を人物・所持物再特定部375の一方の入力に供給し、データベース340から取り出した登録人物・所持物特徴量3445を人物・所持物再特定部375の他方の入力に供給する。そして、判定制御部370は、人物・所持物再特定部375から出力されるスコアに基づいて、第4の検索処理の結果を選択し、表示装置130に表示する。
【0100】
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施形態について、図20を参照して説明する。図20は、本実施形態に係る人物検索システム400のブロック図である。なお、本実施形態では、本発明の概要を説明する。
【0101】
図20を参照すると、人物検索システム400は、クエリ人物・所持物画像抽出部401と、クエリ所持物画像抽出部402と、クエリ人物画像算出部403と、クエリ人物特徴量抽出部404と、判定部405とを備えている。
【0102】
クエリ人物・所持物画像抽出部401は、入力画像から所持物の画像を含んだ検索対象の人物の画像であるクエリ人物・所持物画像を抽出するように構成されている。クエリ人物・所持物画像抽出部401は、例えば図1の人物・所持物画像抽出部152と同様に構成することができるが、それに限定されない。
【0103】
クエリ所持物画像抽出部402は、上記クエリ人物・所持物画像から所持物の画像を抽出するように構成されている。クエリ所持物画像抽出部402は、例えば図1の所持物画像抽出部153と同様に構成することができるが、それに限定されない。
【0104】
クエリ人物画像算出部403は、上記クエリ人物・所持物画像中の上記所持物の画像部分に対して有意な特徴量が抽出されないような加工を施した後のクエリ人物・所持物画像であるクエリ人物画像を算出するように構成されている。クエリ人物画像算出部403は、例えば図1の人物画像算出部154と同様に構成することができるが、それに限定されない。
【0105】
クエリ人物特徴量抽出部404は、上記クエリ人物画像からクエリ人物特徴量を抽出するように構成されている。クエリ人物特徴量抽出部404は、例えば図1の人物特徴量抽出部155と同様に構成することができるが、それに限定されない。
【0106】
判定部405は、上記クエリ人物特徴量と図示しないデータベースに予め登録された登録人物に係る登録人物特徴量とを比較して、検索対象の人物が登録人物と同一人物であるか否かを判定するように構成されている。判定部405は、例えば図1の判定部156と同様に構成することができるが、それに限定されない。
【0107】
このように構成された人物検索システム400は、以下のように動作する。先ず、クエリ人物・所持物画像抽出部401は、入力画像から所持物の画像を含んだ検索対象の人物の画像であるクエリ人物・所持物画像を抽出する。次に、クエリ所持物画像抽出部402は、上記クエリ人物・所持物画像から所持物の画像を抽出する。次に、クエリ人物画像算出部403は、上記クエリ人物・所持物画像中の上記所持物の画像部分に対して有意な特徴量が抽出されないような加工を施した後のクエリ人物・所持物画像であるクエリ人物画像を算出する。次に、クエリ人物特徴量抽出部404は、上記クエリ人物画像からクエリ人物特徴量を抽出する。次に、判定部405は、上記クエリ人物特徴量と図示しないデータベースに予め登録された登録人物に係る登録人物特徴量とを比較して、検索対象の人物が登録人物と同一人物であるか否かを判定する。
【0108】
以上のように構成され動作する人物検索システム400によれば、所持物の影響を受けて同一人物の検索に失敗するのを防止することができる。その理由は、人物検索システム400は、所持物の画像を含んだ検索対象の人物の画像であるクエリ人物・所持物画像中の所持物の画像部分に対して有意な特徴量が抽出されないような加工を施した後のクエリ人物・所持物画像からクエリ人物特徴量を抽出し、この抽出したクエリ人物特徴量と登録人物に係る登録人物特徴量とを比較して、検索対象の人物が登録人物と同一人物であるか否かを判定するためである。
【0109】
以上、上記各実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明の範囲内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。例えば、第2の実施形態と第3の実施形態とを組み合わせ、第1乃至第4の検索処理のうち検索条件や事前の設定によって選択された何れか1つの検索処理を実行するように構成された実施形態も本発明に含まれる。また、固定的に、第1の検索処理だけを実行するように構成された実施形態、第2の検索処理だけを実行するように構成された実施形態、第3の検索処理だけを実行するように構成された実施形態、第4の検索処理だけを実行するように構成された実施形態も本発明に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0110】
本発明は、監視カメラなどの映像から同一人物の画像を検索する場合などに利用できる。
【0111】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
[付記1]
入力画像から所持物の画像を含んだ検索対象の人物の画像であるクエリ人物・所持物画像を抽出するクエリ人物・所持物画像抽出部と、
前記クエリ人物・所持物画像から前記所持物の画像を抽出するクエリ所持物画像抽出部と、
前記クエリ人物・所持物画像中の前記所持物の画像部分に対して有意な特徴量が抽出されないような加工を施した後の前記クエリ人物・所持物画像であるクエリ人物画像を算出するクエリ人物画像算出部と、
前記クエリ人物画像からクエリ人物特徴量を抽出するクエリ人物特徴量抽出部と、
前記クエリ人物特徴量とデータベースに予め登録された登録人物に係る登録人物特徴量とを比較して、前記検索対象の人物が前記登録人物と同一人物であるか否かを判定する判定部と、
を備える人物検索システム。
[付記2]
前記所持物の画像からクエリ所持物特徴量を抽出するクエリ所持物特徴量抽出部を、さらに備え、
前記判定部は、前記検索対象の人物と同一人物であると判定された前記登録人物に関連して前記データベースに予め登録された登録所持物特徴量と前記クエリ所持物特徴量とを比較して、前記登録人物が前記検索対象の人物と同一の所持物を所有しているか否かを判定するように構成されている、
付記1に記載の人物検索システム。
[付記3]
前記所持物の画像からクエリ所持物特徴量を抽出するクエリ所持物特徴量抽出部と、
前記クエリ人物特徴量と前記クエリ所持物特徴量とを統合したクエリ人物・所持物特徴量を算出する統合部とを、さらに備え、
前記判定部は、さらに、前記クエリ人物・所持物特徴量とデータベースに予め登録された登録人物に係る登録人物・所持物特徴量とを比較して、前記検索対象の人物が前記登録人物と同一人物であるか否かを判定するように構成されている、
付記1または2に記載の人物検索システム。
[付記4]
前記判定部は、
前記クエリ人物特徴量と前記登録人物特徴量とに基づいて前記判定を行う人物再特定部と、
前記人物再特定部を機械学習させる学習部と、を備え、
前記学習部は、
学習用の画像から所持物の画像を含んだ人物の画像である学習人物・所持物画像を抽出する学習人物・所持物画像抽出部と、
前記学習人物・所持物画像から前記所持物の画像を抽出する学習所持物画像抽出部と、
前記学習人物・所持物画像中の前記所持物の画像部分に対して有意な特徴量が抽出されないような加工を施した後の前記学習人物・所持物画像である学習人物画像を算出する学習人物画像算出部と、
前記学習人物画像から前記機械学習に使用する学習人物特徴量を抽出する学習人物特徴量抽出部と、を備える、
付記1乃至3の何れかに記載の人物検索システム。
[付記5]
前記加工は、前記所持物の画像部分の画素値を値0に置換する処理、前記所持物の画像部分の画素値の重みを最小値に設定する処理、前記所持物の画像部分の画素値をランダムな値に置換する処理、および、前記所持物の画像部分をノイズ画像に置換する処理のうちの少なくとも1つの処理を含む、
付記1乃至4の何れかに記載の人物検索システム。
[付記6]
入力画像から所持物の画像を含んだ検索対象の人物の画像であるクエリ人物・所持物画像を抽出し、
前記クエリ人物・所持物画像から前記所持物の画像を抽出し、
前記クエリ人物・所持物画像中の前記所持物の画像部分に対して有意な特徴量が抽出されないような加工を施した後の前記クエリ人物・所持物画像であるクエリ人物画像を算出し、
前記クエリ人物画像からクエリ人物特徴量を抽出し、
前記クエリ人物特徴量とデータベースに予め登録された登録人物に係る登録人物特徴量とを比較して、前記検索対象の人物が前記登録人物と同一人物であるか否かを判定する、
人物検索方法。
[付記7]
さらに、
前記所持物の画像からクエリ所持物特徴量を抽出し、
前記判定では、さらに、前記検索対象の人物と同一人物であると判定された前記登録人物に関連して前記データベースに予め登録された登録所持物特徴量と前記クエリ所持物特徴量とを比較して、前記登録人物が前記検索対象の人物と同一の所持物を所有しているか否かを判定する、
付記6に記載の人物検索方法。
[付記8]
さらに、
前記所持物の画像からクエリ所持物特徴量を抽出し、
前記クエリ人物特徴量と前記クエリ所持物特徴量とを統合したクエリ人物・所持物特徴量を算出し、
前記判定では、さらに、前記クエリ人物・所持物特徴量とデータベースに予め登録された登録人物に係る登録人物・所持物特徴量とを比較して、前記検索対象の人物が前記登録人物と同一人物であるか否かを判定する、
付記6または7に記載の人物検索方法。
[付記9]
前記判定では、人物再特定部を使用して前記判定を行う前に、前記人物再特定部を機械学習させ、
前記機械学習では、
学習用の画像から所持物の画像を含んだ人物の画像である学習人物・所持物画像を抽出し、
前記学習人物・所持物画像から前記所持物の画像を抽出し、
前記学習人物・所持物画像中の前記所持物の画像部分に対して有意な特徴量が抽出されないような加工を施した後の前記学習人物・所持物画像である学習人物画像を算出し、
前記学習人物画像から前記機械学習に使用する学習人物特徴量を抽出する、
付記6乃至8の何れかに記載の人物検索方法。
[付記10]
前記加工は、前記所持物の画像部分の画素値を値0に置換する処理、前記所持物の画像部分の画素値の重みを最小値に設定する処理、前記所持物の画像部分の画素値をランダムな値に置換する処理、および、前記所持物の画像部分をノイズ画像に置換する処理のうちの少なくとも1つの処理を含む、
付記6乃至9の何れかに記載の人物検索方法。
[付記11]
コンピュータに、
入力画像から所持物の画像を含んだ検索対象の人物の画像であるクエリ人物・所持物画像を抽出する処理と、
前記クエリ人物・所持物画像から前記所持物の画像を抽出する処理と、
前記クエリ人物・所持物画像中の前記所持物の画像部分に対して有意な特徴量が抽出されないような加工を施した後の前記クエリ人物・所持物画像であるクエリ人物画像を算出する処理と、
前記クエリ人物画像からクエリ人物特徴量を抽出する処理と、
前記クエリ人物特徴量とデータベースに予め登録された登録人物に係る登録人物特徴量とを比較して、前記検索対象の人物が前記登録人物と同一人物であるか否かを判定する処理と、
を行わせるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【符号の説明】
【0112】
110 カメラ
120 画像サーバ
130 表示装置
140 データベース
150 検索装置
160 登録装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20