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特許7485025広告契約作業支援装置、広告契約作業支援方法、及び、広告契約作業支援プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-08
(45)【発行日】2024-05-16
(54)【発明の名称】広告契約作業支援装置、広告契約作業支援方法、及び、広告契約作業支援プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0241 20230101AFI20240509BHJP
【FI】
G06Q30/0241
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2022528467
(86)(22)【出願日】2021-04-12
(86)【国際出願番号】 JP2021015147
(87)【国際公開番号】W WO2021246058
(87)【国際公開日】2021-12-09
【審査請求日】2022-11-29
(31)【優先権主張番号】P 2020097378
(32)【優先日】2020-06-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100149618
【弁理士】
【氏名又は名称】北嶋 啓至
(72)【発明者】
【氏名】杉浦 達也
【審査官】加内 慎也
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-030671(JP,A)
【文献】特開2005-323055(JP,A)
【文献】特開2008-287443(JP,A)
【文献】特開2020-077226(JP,A)
【文献】特開2001-357294(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の放送局の広告の販売枠を表す情報を取得する取得手段と、
前記複数の放送局の前記販売枠を、1つの表示画面に表示する販売枠表示手段と、
前記販売枠に対する購入希望を表す情報の入力を受け付ける受付手段と、
入力された前記購入希望を表す情報を、前記複数の放送局の間において、互いに異なる態様により前記表示画面に表示する購入希望表示手段と、
前記複数の放送局のうちの特定の放送局に対する前記購入希望を表す情報を、前記特定の放送局に送信する送信手段と、
を備え
前記販売枠表示手段は、前記複数の放送局に関して、前記販売枠をそれぞれ別々に表示するモードと、前記販売枠を互いに透過させることにより重畳表示するモードとを備え、
前記購入希望表示手段は、前記複数の放送局に関して、前記購入希望を表す情報をそれぞれ別々に表示するモードと、前記購入希望を表す情報を互いに透過させることにより重畳表示するモードとを備える、
広告契約作業支援装置。
【請求項2】
前記複数の放送局の一覧を前記表示画面に表示する放送局表示手段をさらに備え、
前記受付手段は、表示された前記複数の放送局のうちの少なくともいずれかが選択されたことを表す放送局選択情報の入力を受け付ける、
請求項1に記載の広告契約作業支援装置。
【請求項3】
前記受付手段は、前記放送局選択情報が示す放送局に関して、前記購入希望を表す情報の入力を受け付ける、
請求項2に記載の広告契約作業支援装置。
【請求項4】
前記購入希望表示手段は、前記放送局選択情報が示す放送局に関して、前記購入希望を表す情報を前記表示画面に表示する、
請求項2または請求項3に記載の広告契約作業支援装置。
【請求項5】
前記購入希望表示手段は、前記購入希望を表す情報を、前記複数の放送局の間において、互いに異なる色あるいは形状により前記表示画面に表示する、
請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の広告契約作業支援装置。
【請求項6】
前記販売枠表示手段は、時間帯ごとの前記販売枠及び番組関連情報を表すタイムテーブルを前記表示画面に表示し、
前記購入希望表示手段は、前記購入希望を表す情報を、前記タイムテーブルにおける、前記購入希望を表す情報が示す時間帯を表す位置に表示する、
請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の広告契約作業支援装置。
【請求項7】
前記購入希望表示手段は、前記購入希望を表す情報を確定するための決定ボタンを前記表示画面に表示し、
前記受付手段は、前記決定ボタンが押下されたことを表す情報の入力を受け付け、
前記送信手段は、前記決定ボタンが押下された際に、前記購入希望を表す情報を前記特定の放送局に送信する、
請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の広告契約作業支援装置。
【請求項8】
情報処理装置によって、
複数の放送局の広告の販売枠を表す情報を取得し、
前記複数の放送局の前記販売枠を、1つの表示画面に表示し、
前記販売枠に対する購入希望を表す情報の入力を受け付け、
入力された前記購入希望を表す情報を、前記複数の放送局の間において、互いに異なる態様により前記表示画面に表示し、
前記複数の放送局のうちの特定の放送局に対する前記購入希望を表す情報を、前記特定の放送局に送信する、
方法であって、
前記販売枠の表示において、前記複数の放送局に関して、前記販売枠をそれぞれ別々に表示するモードと、前記販売枠を互いに透過させることにより重畳表示するモードとを備え、
前記購入希望を表す情報の表示において、前記複数の放送局に関して、前記購入希望を表す情報をそれぞれ別々に表示するモードと、前記購入希望を表す情報を互いに透過させることにより重畳表示するモードとを備える、
広告契約作業支援方法。
【請求項9】
複数の放送局の広告の販売枠を表す情報を取得する取得処理と、
前記複数の放送局の前記販売枠を、1つの表示画面に表示する販売枠表示処理と、
前記販売枠に対する購入希望を表す情報の入力を受け付ける受付処理と、
入力された前記購入希望を表す情報を、前記複数の放送局の間において、互いに異なる態様により前記表示画面に表示する購入希望表示処理と、
前記複数の放送局のうちの特定の放送局に対する前記購入希望を表す情報を、前記特定の放送局に送信する送信処理と、
をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記販売枠表示処理は、前記複数の放送局に関して、前記販売枠をそれぞれ別々に表示するモードと、前記販売枠を互いに透過させることにより重畳表示するモードとを備え、
前記購入希望表示処理は、前記複数の放送局に関して、前記購入希望を表す情報をそれぞれ別々に表示するモードと、前記購入希望を表す情報を互いに透過させることにより重畳表示するモードとを備える、
広告契約作業支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広告契約作業支援装置、広告契約作業支援方法、及び、広告契約作業支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
放送局がインターネットのCM(Commercial Message)販売サイトにCM(広告とも称する)の販売枠を公開し、スポンサーあるいは広告代理店等が、このCM販売サイトを介してCM放送契約を作案して締結することが行われている。そして、このCM放送契約に関する手続きを、簡易にかつ迅速に行うための技術が期待されている。
【0003】
このような技術に関連する技術として、特許文献1には、インターネット上にオークションサイトを開設し、当該オークションサイトで地域及び日時を基準として選択できる広告枠を、表示画面に従って地域と日時に関して選択する広告枠の販売方法が開示されている。この方法では、先行入札者の入札額を越える入札額の入札をした後行入札者があった場合、 管理サーバから先行入札者にその旨の通知メールが自動的に送信される。この方法では、落札日時に入札者の中から最高の入札額を入札した入札者が落札したことを決定し、落札者には管理サーバからその旨の通知メールが自動的に送信される。
【0004】
また、特許文献2には、センターサーバと、通信ネットワークを介してセンターサーバと接続されたユーザの操作する通信端末と、通信ネットワークを介してセンターサーバと接続された各テレビ局のサーバとを備えたCMの放送枠販売システムが開示されている。このシステムにおけるセンターサーバは、各テレビ局の放送枠情報を格納しておく放送枠データベースを備える。当該センターサーバは、ユーザの通信端末から特定のテレビ局に関する放送枠情報の閲覧要求が出力された場合に、当該放送枠データベースから該当の放送枠情報を抽出し、当該通信端末に送信する。当該センターサーバは、当該通信端末から特定の放送枠に対する購入要求が出力された場合に、当該放送枠に当該ユーザの識別子を関連付けて購入済みの登録を行う。当該センターサーバは、当該通信端末から購入済みである放送枠に関して特定の広告情報が送信された場合に、当該広告情報を当該放送枠に関連付けて所定の記憶手段に格納し、当該広告情報を当該放送枠に係るテレビ局のサーバに送信する。
【0005】
また、特許文献3には、CM販売枠に関する空き枠情報をインターネットのホームページ上に掲載するCM枠斡旋システムが開示されている。このシステムは、ホームページに掲載したCM枠に対する顧客の端末からのCM販売枠の購入の申し込みを受け付け、受け付けたCM販売枠に関する情報を売約済みに更新する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2005-085165号公報
【文献】特開2004-129190号公報
【文献】特開2003-022381号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述したCM販売サイトにおけるCM放送契約の作案に必要な入力作業等は、通常、契約対象の放送局ごとに別々に行われている。一方、スポンサーは、複数の放送局との間における全体的なCM放送契約方針(放送局間におけるCM放送のバランス等)をふまえてCM放送契約の作案を行いたい場合がある。したがってそのような場合、一般的なCM販売サイトにおけるCM放送契約の作案に必要な入力作業の方法では、利便性に欠けるという問題がある。特許文献1乃至3は、この問題に関して特に言及していない。
【0008】
本発明の主たる目的は、複数の放送局との間における全体的なCM放送契約方針をふまえたCM放送契約の作案に必要な作業を行う際の利便性を向上できる放送契約作業支援装置等を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様に係る放送契約作業支援装置は、複数の放送局の広告の販売枠を表す情報を取得する取得手段と、前記複数の放送局の前記広告の販売枠を、1つの表示画面に表示する販売枠表示手段と、前記販売枠に対する購入希望を表す情報の入力を受け付ける受付手段と、入力された前記購入希望を表す情報を、前記複数の放送局間において、互いに異なる態様により前記表示画面に表示する購入希望表示手段と、前記複数の放送局のうちの特定の放送局に対する前記購入希望を表す情報を、前記特定の放送局に送信する送信手段と、を備える。
【0010】
上記目的を達成する他の見地において、本発明の一態様に係る放送契約作業支援方法は、情報処理装置によって、複数の放送局の広告の販売枠を表す情報を取得し、前記複数の放送局の前記広告の販売枠を、1つの表示画面に表示し、前記販売枠に対する購入希望を表す情報の入力を受け付け、入力された前記購入希望を表す情報を、前記複数の放送局間において、互いに異なる態様により前記表示画面に表示し、前記複数の放送局のうちの特定の放送局に対する前記購入希望を表す情報を、前記特定の放送局に送信する。
【0011】
また、上記目的を達成する更なる見地において、本発明の一態様に係る放送契約作業支援プログラムは、複数の放送局の広告の販売枠を表す情報を取得する取得処理と、前記複数の放送局の前記広告の販売枠を、1つの表示画面に表示する販売枠表示処理と、前記販売枠に対する購入希望を表す情報の入力を受け付ける受付処理と、入力された前記購入希望を表す情報を、前記複数の放送局間において、互いに異なる態様により前記表示画面に表示する購入希望表示処理と、前記複数の放送局のうちの特定の放送局に対する前記購入希望を表す情報を、前記特定の放送局に送信する送信処理と、をコンピュータに実行させる。
【0012】
更に、本発明は、係る放送契約作業支援プログラム(コンピュータプログラム)が格納された、コンピュータ読み取り可能な、不揮発性の記録媒体によっても実現可能である。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、複数の放送局との間における全体的なCM放送契約方針をふまえたCM放送契約の作案に必要な作業を行う際の利便性を向上できる放送契約作業支援装置等が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の第1の実施形態に係る放送契約作業支援装置10の構成を示すブロック図である。
図2】本発明の第1の実施形態に係る放送契約作業支援装置10が端末装置20のモニターに表示する表示画面200の態様を例示する図である。
図3】本発明の第1の実施形態に係る放送契約作業支援装置10が端末装置20のモニターに表示する表示画面200におけるタイムテーブルの態様の第1の変形例を表す図である。
図4】本発明の第1の実施形態に係る放送契約作業支援装置10が端末装置20のモニターに表示する表示画面200におけるタイムテーブルの態様の第2の変形例を表す図である。
図5A】本発明の第1の実施形態に放送契約作業支援装置10の動作を示すフローチャート(1/2)である。
図5B】本発明の第1の実施形態に放送契約作業支援装置10の動作を示すフローチャート(2/2)である。
図6】本発明の第2の実施形態に係る放送契約作業支援装置40の構成を示すブロック図である。
図7】本発明の各実施形態に係る放送契約作業支援装置を実現可能な情報処理装置900の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0016】
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る放送契約作業支援装置10の構成を示すブロック図である。放送契約作業支援装置10は、複数の放送局30との間において、CM(広告)の放送契約(CM放送契約とも称する)の作案に必要な作業を支援する装置である。放送局30は、例えばテレビ放送あるいはラジオ放送を行う放送局である。
【0017】
放送契約作業支援装置10は、複数の放送局30と、インターネット等の通信ネットワークを介して通信可能に接続されている。尚、本実施形態では、放送局30は、より具体的には、放送局におけるCM放送契約に関する処理を行うシステムを表すこととする。
【0018】
放送契約作業支援装置10は、端末装置20と、インターネット等の通信ネットワーク、あるいは専用の通信インタフェースを介して通信可能に接続されている。端末装置20は、放送契約作業支援装置10に対して情報を入力する、あるいは放送契約作業支援装置10から出力された情報を確認する際にユーザが使用する、例えばパーソナルコンピュータ等の情報処理装置である。端末装置20は、モニターの表示画面200に、放送契約作業支援装置10から出力された情報を出力し、ユーザは表示画面200が示す当該情報を参照しながら、CM放送契約の作案に必要な作業を行う。尚、端末装置20は、放送契約作業支援装置10に内蔵された装置でもよい。
【0019】
放送契約作業支援装置10は、取得部11、販売枠表示部12、受付部13、購入希望表示部14、送信部15、及び、放送局表示部16を備える。取得部11、販売枠表示部12、受付部13、購入希望表示部14、送信部15、及び、放送局表示部16は、順に、取得手段、販売枠表示手段、受付手段、購入希望表示手段、送信手段、及び、放送局表示手段の一例である。
【0020】
放送契約作業支援装置10は、後述する図7に例示する情報処理装置900によって実現される。尚、放送契約作業支援装置10は、上述した構成要素を実現する複数の情報処理装置900によって構成されてもよい。
【0021】
取得部11は、複数の放送局30のCMの販売枠を表す情報(CM販売枠とも称する)を、例えば通信ネットワークを介して取得する。取得部11は、個々の放送局30からCM販売枠を取得してもよい。取得部11は、あるいは、ある系列に属する複数の放送局30のキー局から、その複数の放送局30に関するCM販売枠をまとめて取得してもよい。
【0022】
販売枠表示部12は、取得部11によって取得された複数の放送局30のCM販売枠を、端末装置20のモニターにおいて、1つの表示画面200に表示する。
【0023】
図2は、本実施形態に係る放送契約作業支援装置10が表示する表示画面200の態様を例示する図である。図2に例示する表示画面200は、販売枠表示部12と、後述する購入希望表示部14及び放送局表示部16とによって、端末装置20のモニターに表示される。尚、放送契約作業支援装置10は、多数のCMの個々に関して、表示画面200を提供する。即ち、放送契約作業支援装置10は、例えばCM放送契約の作案に関するメニュー画面において、ユーザによってCM放送契約の対象とするCMが指定されたのち、表示画面200を表示する。
【0024】
販売枠表示部12は、複数の放送局30のCM販売枠を、例えば図2に例示する表示画面200におけるタイムテーブルの通りに表示する。図2に例示するタイムテーブルは、ある1週間における19時から23時までの4時間の時間帯におけるCM販売枠を表示している。販売枠表示部12は、ユーザがマウスを用いてタイムテーブルの右端に表示されたスクロールバーをクリックした場合、タイムテーブルをスクロール表示する。即ちこの場合、販売枠表示部12は、19時以前あるいは23時以降の時間帯におけるCM販売枠をスクロール表示する。ユーザによるマウスのクリック等の入力操作を表す情報は、図1に示す受付部13によって受け付けられる。尚、販売枠表示部12は、図2の例とは異なる態様でタイムテーブルを表示してもよい。例えば、タイムテーブルの期間は1週間以外の期間でもよく、一度に表示されるタイムテーブルの時間帯の長さは4時間以外でもよい。
【0025】
図2に例示するタイムテーブルは、1週間における19時から23時までの4時間の時間帯の全てにおいて、CM販売枠が存在することを示している。販売枠表示部12は、ある曜日のある時間帯(ブロックとも称する)に関して、例えば完売等によりCM販売枠が提供されない場合、CM販売枠が提供されないことを示す態様で、そのブロックを表示してもよい。販売枠表示部12は、CM販売枠が提供されないブロックを、例えば網掛け表示してもよいし、CM販売枠が提供されるブロックとは異なる色により表示してもよい。
【0026】
販売枠表示部12は、例えばタイムテーブルにおける各ブロックの中に、ブロックにおいて放送される放送局30ごとの番組に関する番組関連情報を表示する。番組関連情報は、例えば、取得部11によって取得されたCM販売枠に付加された情報でもよいし、あるいは、ユーザによって放送契約作業支援装置10に与えられた情報でもよい。
【0027】
図2に例示するタイムテーブルにおいて、例えば、月曜部の19時の時間帯のブロックにおける「A119」「B119」は、番組関連情報を表すこととする。「A119」は、複数の放送局30のうちの放送局Aが当該ブロックにおいて放送する番組の番組関連情報を表し、「B119」は、複数の放送局30のうちの放送局Bが当該ブロックにおいて放送する番組の番組関連情報を表す。タイムテーブルにおける月曜部の19時以外の時間帯のブロックに関しても同様である。
【0028】
「A119」「B119」等の番組関連情報は、具体的には例えば、各ブロックにおいて放送される番組の名称、番組の種別(ジャンル)、及び番組コードの少なくともいずれかを表す番組識別情報を含んでもよい。番組関連情報は、あるいは、各ブロックにおいて放送される番組の価値を表す番組価値情報を含んでもよい。番組価値情報は、例えば、プライムタイム等の番組が放送される時間帯の価値、あるいは番組の視聴率を表す。
【0029】
図1に示す放送局表示部16は、ユーザがCM放送契約の作案対象とする放送局30を選択する際に用いる放送局30の一覧を、表示画面200に表示する機能を備える。放送局表示部16は、例えば図2に例示する表示画面200における検索条件指定エリアを表示する。検索条件指定エリアは、ユーザがCM放送契約を作案する対象とする放送局30を指定する際に、放送局30の検索を支援するユーザインタフェースとしての機能を備える。但し、放送局30の検索に必要な情報は、ユーザによって放送契約作業支援装置10に事前に与えられていてもよいし、放送契約作業支援装置10によって外部の装置から取得されてもよい。
【0030】
放送局表示部16は、図2に例示する検索条件指定エリアにおいて、放送局30の放送地域、及び、放送局30が属する系列の少なくともいずれかをユーザが選択可能に放送局30の検索条件を表示する。図2に例示する検索条件指定エリアは、放送局30の放送地域に関する検索条件として、関東あるいは関西等を表す地域、及び、都道府県を含んでいる。
【0031】
尚、放送局表示部16によって表示される検索条件指定エリアの態様は、図2に例示する態様に限定されない。検索条件指定エリアが示す放送局30の検索条件は、例えば、放送局30の名称、あるいは、放送局30の識別コードなどでもよい。
【0032】
ユーザは、検索条件指定エリアにおいて、地域、都道府県、及び、系列の少なくともいずれかにおけるプルダウンメニューから検索条件を指定可能である。ユーザによって入力された検索条件は、受付部13によって受け付けられる。放送局表示部16は、ユーザによって指定された検索条件を満たす放送局30の一覧を、検索条件指定エリアにおける放送局の欄に表示する。放送局表示部16は、ユーザがマウスを用いて放送局の欄の右端に表示されたスクロールバーをクリックした場合、当該検索条件を満たす放送局30の一覧をスクロール表示する。
【0033】
受付部13は、検索条件指定エリアに表示された検索条件を満たす放送局30の一覧の中から、マウスのクリック等によって少なくともいずれかが選択された後に、「追加」ボタンが押下された、ユーザによる入力操作を表す放送局選択情報を受け付ける。この場合、放送局表示部16は、当該放送局選択情報が示す放送局30を、図2に例示する表示画面200における対象放送局選択エリアに追加して表示する。
【0034】
対象放送局選択エリアは、ユーザによって選択された個々の放送局30に関して、CM放送契約の作案対象とするか否か、及び、タイムテーブルに作案内容を表示するか否かをユーザが指定するためのエリアである。受付部13は、対象放送局選択エリア内における、ユーザによるマウスのクリック等の入力操作を受け付ける。図2に例示する表示画面200では、ユーザによる入力操作によって、作案対象の放送局30として放送局A及びBが指定され、タイムテーブルに作案内容を表示する放送局30として、放送局A乃至Eが指定されている。ユーザが対象放送局選択エリアにおいて指定した作案内容を表示するか否かの指定は、例えばユーザが「表示」ボタンを押下したタイミングで、販売枠表示部12によってタイムテーブルに反映される。
【0035】
図2に例示する通り、対象放送局選択エリアにおいて作案対象の放送局30として放送局A及びBが指定されている場合、受付部13は、ユーザにより入力された放送局A及びBに関するCM販売枠に対する購入希望を表す情報(購入希望情報とも称する)を受け付ける。タイムテーブルのあるブロックの時間帯における、放送局A及びBに関するCM販売枠に対する購入希望情報は、例えば、ユーザによる当該ブロックの位置にマウスのカーソルを移動させてマウスをクリックする入力操作によって、受付部13により受け付けられる。
【0036】
図1に示す購入希望表示部14は、受付部13によって受け付けられた購入希望情報を、複数の放送局30同士で、互いに異なる態様により表示画面200におけるタイムテーブルに表示する。
【0037】
図2に例示するタイムテーブルでは、購入希望表示部14は、放送局Aに関する購入希望情報を、例えば月曜日の19時の時間帯のブロック等における斜めの実線により表示する。購入希望表示部14は、放送局Bに関する購入希望情報を、例えば火曜日の20時の時間帯のブロック等における斜めの点線により表示する。購入希望表示部14は、放送局Cに関する購入希望情報を、例えば火曜日の22時の時間帯のブロック等における、放送局Bに関する点線とは態様が異なる斜めの点線により表示する。購入希望表示部14は、放送局Dに関する購入希望情報を、例えば日曜日の19時の時間帯のブロック等における、放送局B及びCに関する点線とは態様が異なる斜めの点線により表示する。購入希望表示部14は、放送局Eに関する購入希望情報を、例えば土曜日の19時の時間帯のブロック等における、放送局B乃至Dに関する点線とは態様が異なる斜めの点線により表示する。購入希望表示部14あるいは放送局表示部16は、個々の放送局30と当該放送局30に関する購入希望情報の表示態様との対応付けを表す情報を、表示画面200に表示してもよい。
【0038】
図2に例示するタイムテーブルにおける水曜日の19時の時間帯のブロックにおいて、購入希望表示部14は、放送局Aに関する購入希望情報を表す斜めの実線を2本表示している。あるブロックに含まれる購入希望情報を表す線の本数は、当該ブロックの時間帯におけるCMの放送回数を表す。例えば、購入希望情報を表す線が1本あたり2回のCMの放送を表す場合、図2に例示するタイムテーブルは、水曜日の19時の時間帯において、放送局Aで4回のCMが放送されることを表している。
【0039】
図2に例示するタイムテーブルにおける金曜日の22時の時間帯のブロックにおいて、購入希望表示部14は、放送局A、D、Eに関する購入希望情報を表す3本の線を表示している。これは、金曜日の22時の時間帯において、放送局A、D、EでCMが放送されることを表している。
【0040】
図2に例示する通り、対象放送局選択エリアにおいて、作案対象として放送局A及びBが指定されている状態において、あるブロックに関する購入希望情報の入力操作が行われた場合、購入希望表示部14は、当該ブロックに、放送局A及びBに関する購入希望情報を表す線を追加して表示する。購入希望表示部14は、あるブロックに関する購入希望情報の入力操作が行われるたびに、当該ブロックに、作案対象として指定されている放送局30に関する購入希望情報を表す線を追加して表示する。
【0041】
購入希望表示部14は、また、入力された購入希望情報を取り消すためのメニュー画面を提供する。購入希望表示部14は、例えば、入力済の購入希望情報を取り消すブロックの中でユーザがマウスを右クリックした際に、当該メニュー画面を表示画面200に表示する。購入希望表示部14は、あるブロックにおいて入力済の購入希望情報を取り消す入力操作が行われた場合、当該ブロックから購入希望情報を表す線の表示を削除する。
【0042】
購入希望表示部14による、複数の放送局30の間で購入希望情報を区別してタイムテーブルに表示する方法は、実線及び種別の異なる点線を用いることに限定されない。購入希望表示部14は、例えば、購入希望情報を表す線の色を変えることにより、複数の放送局30の間で購入希望情報を区別して表示してもよい。この場合、購入希望表示部14及び放送局表示部16は、対象放送局選択エリアにおける各放送局30を表す文字の色と、当該放送局30に関する購入希望情報を表す線の色とを同じにすることによって、放送局30と線の色との対応付けをユーザに示すことができる。
【0043】
購入希望表示部14は、あるいは、購入希望情報を表す図形あるいは記号を変えることにより、複数の放送局30の間で購入希望情報を区別して表示してもよい。より具体的には、購入希望表示部14は、例えば、あるブロックに関する購入希望情報を、放送局Aに関してはタイムテーブルにおける当該ブロック内に1つ以上の「〇」(円)により表示し、放送局Bに関しては1つ以上の「□」(四角形)により表示してもよい。
【0044】
上述した図2に例示する表示画面200は、1週間の番組が各放送局30とも1時間を単位とするブロック(単位ブロックとも称する)によって構成され、各放送局30からのCM販売枠が単位ブロックごとに提供されることを前提としている。この場合、販売枠表示部12は、図2に例示するタイムテーブルのように、複数の放送局30に関して互いに透過させることによりCM販売枠を重畳表示すればよい。そして、購入希望表示部14は、図2に例示するタイムテーブルのように、複数の放送局30に関して互いに透過させることにより購入希望情報を重畳表示すればよい。
【0045】
しかしながら一般的には、1週間の番組の編成(個々の番組の長さ)は、放送局30ごとに、及び、時間帯ごとに異なり、CM販売枠のブロックの長さも、複数の放送局30の間で異なることが多い。このような場合においても、放送契約作業支援装置10は、図2に例示するタイムテーブルの通り、複数の放送局30に関して、CM販売枠及び購入希望情報を互いに透過させることにより重畳表示してもよい。ただしその場合、放送局30ごとの番組の編成仕様によっては、ユーザが表示画面200において、CM販売枠及び購入希望情報を放送局30ごとに区別して視認しづらくなる可能性も考えられる。
【0046】
このような場合において、放送契約作業支援装置10が、表示画面200を図2に例示する態様とは異なる態様で表示する動作について、図3及び図4を参照して説明する。
【0047】
図3は、本実施形態に係る放送契約作業支援装置10が端末装置20のモニターに表示する、表示画面200におけるタイムテーブルの態様の第1の変形例を表す図である。但し、図3では、紙面の都合上、火曜日から土曜日までのタイムテーブルの記載、及び、図2に例示した検索条件指定エリア及び対象放送局選択エリアの記載を省略することとする。
【0048】
本変形例に係る販売枠表示部12は、図2に例示するタイムテーブルとは異なり、放送局30ごとのCM販売枠を、各曜日における異なる列に表示する。図3に例示するタイムテーブルにおいて、各曜日における左側の列は放送局Aに関するCM販売枠を表し、中央の列は放送局Bに関するCM販売枠を表し、右側の列は放送局Cに関するCM販売枠を表す。但し図3の例の場合、表示画面200における検索条件指定エリアにおいて、3つの放送局A乃至Cに関して、CM販売枠及び購入希望情報をタイムテーブルに表示する状態(即ち「表示ON」)に設定されていることとする。
【0049】
図3に示す例では、放送局A、B、Cごとに異なる列に表示されたCM販売枠に対して、ユーザによる購入希望情報の入力操作が行われるので、放送局表示部16は、図2のように、対象放送局選択エリアにおいて、作案対象を指定するための表示を行わなくてもよい。
【0050】
図4は、本実施形態に係る放送契約作業支援装置10が端末装置20のモニターに表示する、表示画面200におけるタイムテーブルの態様の第2の変形例を表す図である。但し、図4でも、図3と同様に、紙面の都合上、火曜日から土曜日までのタイムテーブルの記載、及び、図2に例示した検索条件指定エリア及び対象放送局選択エリアの記載を省略することとする。
【0051】
放送局A乃至Cの番組の編成は、図3に示す例と図4に示す例とで同様であることとする。本変形例に係る販売枠表示部12は、図2あるいは図3に例示するタイムテーブルとは異なり、放送局30ごとのCM販売枠を、放送局30を切り替えて表示する。
【0052】
図4の(a)は、対象放送局選択エリアにおいて、作案対象として放送局Aが指定された場合におけるタイムテーブルを表している。図4の(a)に例示するタイムテーブルは、図3に例示するタイムテーブルにおける放送局Aに関する列の部分に相当する。
【0053】
図4の(b)は、対象放送局選択エリアにおいて、作案対象として放送局Bが指定された場合におけるタイムテーブルを表している。図4の(b)に例示するタイムテーブルは、図3に例示するタイムテーブルにおける放送局Bに関する列の部分に相当する。
【0054】
図4の(c)は、対象放送局選択エリアにおいて、作案対象として放送局Cが指定された場合におけるタイムテーブルを表している。図4の(c)に例示するタイムテーブルは、図3に例示するタイムテーブルにおける放送局Cに関する列の部分に相当する。
【0055】
図4に示す例では、販売枠表示部12は、作案対象に指定された放送局30に関するCM販売枠をタイムテーブルに表示する。販売枠表示部12は、作案対象に指定された放送局30が例えば放送局Aから放送局Bに切り替わると、タイムテーブルの表示を放送局Aに関するCM販売枠から放送局Bに関するCM販売枠に切り替える。したがって、本変形例に係る放送局表示部16は、図2のように、対象放送局選択エリアにおいて、タイムテーブルに表示するか否かを指定するための表示を行わなくてもよい。
【0056】
購入希望表示部14は、図2に例示する通り、「決定」ボタンを表示画面200に表示する。「決定」ボタンは、表示画面200においてユーザによって入力された購入希望情報を確定するためのボタンである。受付部13は、「決定」ボタンがユーザによって押下された(即ち、ユーザが「決定」ボタンをマウスでクリックした)ことを表す情報の入力を受け付ける。
【0057】
図1に示す送信部15は、ユーザによって「決定」ボタンが押下された際に、個々の放送局30に関する購入希望情報を、個々の放送局30に送信する。例えば図2に示す例の場合、送信部15は、月曜日の19時の時間帯をはじめとする放送局Aに関する購入希望情報を、放送局Aに送信する。送信部15は、火曜日の20時の時間帯をはじめとする放送局Bに関する購入希望情報を、放送局Bに送信する。送信部15は、同様に、放送局C乃至Eに関する購入希望情報を、放送局C乃至Eに送信する。
【0058】
次に図5A、5Bのフローチャートを参照して、本実施形態に係る放送契約作業支援装置10の動作(処理)について詳細に説明する。
【0059】
取得部11は、複数の放送局30のCMの販売枠情報を取得する(ステップS101)。放送局表示部16は、図2に例示する検索条件指定エリア及び対象放送局選択エリアを、表示画面200に表示する(ステップS102)。
【0060】
受付部13がユーザによる放送局30の検索条件情報の入力を受け付けていない場合(ステップS103でNo)、処理はステップS103で待機する。受付部13が放送局30の検索条件情報の入力を受け付けた場合(ステップS103でYes)、放送局表示部16は、検索条件情報が表す検索条件を満たす放送局30の一覧を、検索条件指定エリアに表示する(ステップS104)。
【0061】
受付部13がユーザによる放送局選択情報の入力を受け付けていない場合(ステップS105でNo)、処理はステップS105で待機する。受付部13がユーザによる放送局選択情報の入力を受け付けた場合(ステップS105でYes)、販売枠表示部12は、放送局選択情報が表す放送局30に関するCMの販売枠情報と番組関連情報とを表すタイムテーブルを、表示画面200に表示する(ステップS106)。
【0062】
受付部13がユーザによる購入希望情報の入力を受け付けていない場合(ステップS107でNo)、処理はステップS107で待機する。受付部13がユーザによる購入希望情報の入力を受け付けた場合(ステップS107でYes)、購入希望表示部14は、購入希望情報を、複数の放送局30の間において互いに異なる態様により、タイムテーブルに表示する(ステップS108)。
【0063】
受付部13が決定ボタンの押下を表す情報の入力を受け付けていない場合(ステップS109でNo)、処理はステップS107へ戻る。受付部13が決定ボタンの押下を表す情報の入力を受け付けた場合(ステップS110でYes)、送信部15は、放送局30ごとの購入希望情報を、各々の放送局30に送信し(ステップS110)、全体の処理は終了する。
【0064】
本実施形態に係る放送契約作業支援装置10は、複数の放送局との間における全体的なCM放送契約方針をふまえたCM放送契約の作案に必要な作業を行う際の利便性を向上することができる。その理由は、本実施形態に係る放送契約作業支援装置10は、複数の放送局30のCM販売枠を1つの表示画面200に表示し、ユーザにより入力されたCM販売枠に対する購入希望情報を、放送局30の間において互いに異なる態様により表示画面200に表示するからである。
【0065】
以下に、本実施形態に係る放送契約作業支援装置10によって実現される効果について、詳細に説明する。
【0066】
CM販売サイトにおけるCM放送契約の作案に必要な入力作業等は、通常、契約対象の放送局ごとに別々に行われている。一方、スポンサーは、複数の放送局との間における全体的なCM放送契約方針(放送局間におけるCM放送のバランス等)をふまえてCM放送契約の作案を行いたい場合がある。したがってそのような場合、一般的なCM販売サイトにおけるCM放送契約の作案に必要な入力作業の方法では、利便性に欠けるという問題がある。
【0067】
このような問題に対して、本実施形態に係る放送契約作業支援装置10は、取得部11と販売枠表示部12と受付部13と購入希望表示部14と送信部15とを備え、例えば、図1乃至図5Bを参照して上述した通り動作する。即ち、取得部11は、複数の放送局30のCM(広告)の販売枠を表す情報を取得する。販売枠表示部12は、複数の放送局30のCMの販売枠を、1つの表示画面200に表示する。受付部13は、当該販売枠に対する購入希望を表す情報の入力を受け付ける。購入希望表示部14は、入力された当該購入希望を表す情報を、複数の放送局30の間において、互いに異なる態様により表示画面200に表示する。そして送信部15は、複数の放送局30のうちの特定の放送局30に対する当該購入希望を表す情報を、その特定の放送局30に送信する。
【0068】
即ち、本実施形態に係る放送契約作業支援装置10は、1つの表示画面200において、複数の放送局30のCM販売枠に対する購入希望情報を入力可能なユーザインタフェースを提供する。ユーザはこのようなユーザインタフェースによって、複数の放送局30に関するCM放送契約の作案内容を参照しながら、ある放送局30に関するCM放送契約の作案を行うことができる。したがって放送契約作業支援装置10は、複数の放送局との間における全体的なCM放送契約方針をふまえたCM放送契約の作案に必要な作業を行う際の利便性を向上することができる。
【0069】
また、本実施形態に係る放送契約作業支援装置10は、図2に例示する表示画面200における検索条件指定エリアを介して放送局30に関する検索条件の入力を受け付け、当該検索条件を満たす放送局30の一覧を、表示画面200に表示する。そして、その検索条件としては、放送局30の放送地域、放送局30が属する系列、放送局30の名称、放送局30の識別コードといった様々な情報を使用可能である。これにより、放送契約作業支援装置10は、CM放送契約の作案において作案対象とする放送局30を指定する際の利便性を向上することができる。
【0070】
また、本実施形態に係る放送契約作業支援装置10は、図2に例示するタイムテーブル内の各ブロックに、そのブロックにおける番組の番組関連情報を表示する。番組関連情報としては、番組の名称、番組の種別、及び、番組コードの少なくともいずれかを表す番組識別情報、あるいは、番組が放送される時間帯の価値、及び、番組の視聴率の少なくともいずれかを表す番組価値情報を使用可能である。これにより、放送契約作業支援装置10は、番組の内容あるいはCMの放送による費用対効果等をふまえてCM放送契約の作案を検討する際の利便性を向上することができる。
【0071】
また、本実施形態に係る放送契約作業支援装置10は、CM販売枠及び購入希望情報を、放送局30を切り替えて表示する場合もあれば、あるいは、複数の放送局30に関して互いに透過させることにより重畳表示する場合もある。したがって、放送契約作業支援装置10は、例えば各放送局30の番組の編成仕様等に応じた態様でタイムテーブルを表示画面200に表示するので、CM放送契約の作案に必要な作業を行う際の利便性を、より向上することができる。
【0072】
<第2の実施形態>
図6は、本発明の第2の実施形態に係る放送契約作業支援装置40の構成を示すブロック図である。放送契約作業支援装置40は、複数の放送局60との間において、広告(CM)の放送契約の作案に必要な作業を支援する装置である。
【0073】
本実施形態に係る放送契約作業支援装置40は、取得部41、販売枠表示部42、受付部43、購入希望表示部44、及び、送信部45を備えている。取得部41、販売枠表示部42、受付部43、購入希望表示部44、送信部45は、順に、取得手段、販売枠表示手段、受付手段、購入希望表示手段、送信手段の一例である。
【0074】
取得部41は、複数の放送局60の広告の販売枠を表す情報を取得する。
【0075】
販売枠表示部42は、複数の放送局60の広告の販売枠を、1つの表示画面50に表示する。表示画面50の態様は、例えば、上述した第1の実施形態において図2乃至図4を参照して説明した表示画面200と同様でもよい。
【0076】
受付部43は、ユーザによる当該販売枠に対する購入希望を表す情報の入力を受け付ける。
【0077】
購入希望表示部44は、入力された購入希望を表す情報を、複数の放送局60の間において、互いに異なる態様により表示画面50に表示する。購入希望表示部44は、例えば、第1の実施形態に係る購入希望表示部14と同様に、個々の放送局60に関する購入希望を表す情報を、種別あるいは色が互いに異なる線、あるいは、互いに異なる図形あるいは記号を用いて、表示画面50に表示する。
【0078】
送信部45は、複数の放送局30のうちの特定の放送局30に対する当該購入希望を表す情報を、その特定の放送局30に送信する。
【0079】
本実施形態に係る放送契約作業支援装置40は、複数の放送局との間における全体的なCM放送契約方針をふまえたCM放送契約の作案に必要な作業を行う際の利便性を向上することができる。その理由は、本実施形態に係る放送契約作業支援装置40は、複数の放送局60の広告の販売枠を1つの表示画面50に表示し、ユーザにより入力された広告の販売枠に対する購入希望情報を、放送局60の間において互いに異なる態様により表示画面50に表示するからである。
【0080】
<ハードウェア構成例>
上述した各実施形態において図1、及び、図6に示した放送契約作業支援装置における各部は、専用のHW(HardWare)(電子回路)によって実現することができる。また、図1、及び、図6において、少なくとも、下記構成は、プロセッサによって実行される命令を含むソフトウェアプログラムの機能(処理)単位(ソフトウェアモジュール)と捉えることができる。
・取得部11及び41、
・販売枠表示部12及び42、
・受付部13及び43、
・購入希望表示部14及び44、
・送信部15及び45、
・放送局表示部16。
【0081】
但し、これらの図面に示した各部の区分けは、説明の便宜上の構成であり、実装に際しては、様々な構成が想定され得る。この場合のハードウェア環境の一例を、図7を参照して説明する。
【0082】
図7は、本発明の各実施形態に係る放送契約作業支援装置を実現可能な情報処理装置900(コンピュータ)の構成を例示的に説明する図である。即ち、図7は、図1、及び、図6に示した放送契約作業支援装置を実現可能なコンピュータ(情報処理装置)の構成であって、上述した実施形態における各機能を実現可能なハードウェア環境を表す。
【0083】
図7に示した情報処理装置900は、構成要素として下記を備えている。
・CPU(Central_Processing_Unit)901、
・ROM(Read_Only_Memory)902、
・RAM(Random_Access_Memory)903、
・ハードディスク(記憶装置)904、
・通信インタフェース905、
・バス906(通信線)、
・CD-ROM(Compact_Disc_Read_Only_Memory)等の記録媒体907に格納されたデータを読み書き可能なリーダライタ908、
・モニターやスピーカ、キーボード等の入出力インタフェース909。
【0084】
即ち、上記構成要素を備える情報処理装置900は、これらの構成がバス906を介して接続された一般的なコンピュータである。情報処理装置900は、CPU901を複数備える場合もあれば、マルチコアにより構成されたCPU901を備える場合もある。
【0085】
そして、上述した実施形態を例に説明した本発明は、図7に示した情報処理装置900に対して、次の機能を実現可能なコンピュータプログラムを供給する。その機能とは、その実施形態の説明において参照したブロック構成図(図1、及び、図6)における上述した構成、或いはフローチャート(図5A及び5B)の機能である。本発明は、その後、そのコンピュータプログラムを、当該ハードウェアのCPU901に読み出して解釈し実行することによって達成される。また、当該装置内に供給されたコンピュータプログラムは、読み書き可能な揮発性のメモリ(RAM903)、または、ROM902やハードディスク904等の不揮発性の記憶デバイスに格納すれば良い。
【0086】
また、前記の場合において、当該ハードウェア内へのコンピュータプログラムの供給方法は、現在では一般的な手順を採用することができる。その手順としては、例えば、CD-ROM等の各種記録媒体907を介して当該装置内にインストールする方法や、インターネット等の通信回線を介して外部よりダウンロードする方法等がある。そして、このような場合において、本発明は、係るコンピュータプログラムを構成するコード或いは、そのコードが格納された記録媒体907によって構成されると捉えることができる。
【0087】
以上、上述した実施形態を模範的な例として本発明を説明した。しかしながら、本発明は、上述した実施形態には限定されない。即ち、本発明は、本発明のスコープ内において、当業者が理解し得る様々な態様を適用することができる。
【0088】
尚、上述した各実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうる。しかしながら、上述した各実施形態により例示的に説明した本発明は、以下には限られない。
【0089】
(付記1)
複数の放送局の広告の販売枠を表す情報を取得する取得手段と、
前記複数の放送局の前記広告の販売枠を、1つの表示画面に表示する販売枠表示手段と、
前記販売枠に対する購入希望を表す情報の入力を受け付ける受付手段と、
入力された前記購入希望を表す情報を、前記複数の放送局間において、互いに異なる態様により前記表示画面に表示する購入希望表示手段と、
前記複数の放送局のうちの特定の放送局に対する前記購入希望を表す情報を、前記特定の放送局に送信する送信手段と、
を備える広告契約作業支援装置。
【0090】
(付記2)
前記複数の放送局の一覧を前記表示画面に表示する放送局表示手段をさらに備え、
前記受付手段は、表示された前記複数の放送局のうちの少なくともいずれかが選択されたことを表す放送局選択情報の入力を受け付ける、
付記1に記載の広告契約作業支援装置。
【0091】
(付記3)
前記受付手段は、前記放送局選択情報が示す前記放送局に関して、前記購入希望を表す情報の入力を受け付ける、
付記2に記載の広告契約作業支援装置。
【0092】
(付記4)
前記購入希望表示手段は、前記放送局選択情報が示す前記放送局に関して、前記購入希望を表す情報を前記表示画面に表示する、
付記2または付記3に記載の広告契約作業支援装置。
【0093】
(付記5)
前記受付手段は、前記放送局の検索条件を表す検索条件情報の入力を受け付け、
前記放送局表示手段は、前記検索条件情報が表す前記検索条件を満たす前記放送局の一覧を、前記表示画面に表示する、
付記2乃至付記4のいずれか一項に記載の広告契約作業支援装置。
【0094】
(付記6)
前記検索条件は、前記放送局の名称、あるいは、前記放送局の識別コードである、
付記5に記載の広告契約作業支援装置。
【0095】
(付記7)
前記検索条件は、前記放送局の放送地域、及び、前記放送局が属する系列の少なくともいずれかである、
付記5に記載の広告契約作業支援装置。
【0096】
(付記8)
前記購入希望表示手段は、前記購入希望を表す情報を、前記複数の放送局間において、互いに異なる色あるいは形状により前記表示画面に表示する、
付記1乃至付記7のいずれか一項に記載の広告契約作業支援装置。
【0097】
(付記9)
前記販売枠表示手段は、時間帯ごとの前記広告の販売枠及び番組関連情報を表すタイムテーブルを前記表示画面に表示し、
前記購入希望表示手段は、前記購入希望を表す情報を、前記タイムテーブルにおける、前記購入希望を表す情報が示す時間帯を表す位置に表示する、
付記1乃至付記8のいずれか一項に記載の広告契約作業支援装置。
【0098】
(付記10)
前記番組関連情報は、番組の名称、番組の種別、及び、番組コードの少なくともいずれかを表す番組識別情報を含む、
付記9に記載の広告契約作業支援装置。
【0099】
(付記11)
前記番組関連情報は、番組が放送される時間帯の価値、及び、番組の視聴率の少なくともいずれかを表す番組価値情報を含む、
付記9に記載の広告契約作業支援装置。
【0100】
(付記12)
前記販売枠表示手段は、前記広告の販売枠を、前記放送局を切り替えて表示、あるいは、前記複数の放送局に関して互いに透過させることにより重畳表示し、
前記購入希望表示手段は、前記購入希望を表す情報を、前記放送局を切り替えて表示、あるいは、前記複数の放送局に関して互いに透過させることにより重畳表示する、
付記1乃至付記11のいずれか一項に記載の広告契約作業支援装置。
【0101】
(付記13)
前記購入希望表示手段は、前記購入希望を表す情報を確定するための決定ボタンを前記表示画面に表示し、
前記受付手段は、前記決定ボタンが押下されたことを表す情報の入力を受け付け、
前記送信手段は、前記決定ボタンが押下された際に、前記購入希望を表す情報を前記特定の放送局に送信する、
付記1乃至付記12のいずれか一項に記載の広告契約作業支援装置。
【0102】
(付記14)
情報処理装置によって、
複数の放送局の広告の販売枠を表す情報を取得し、
前記複数の放送局の前記広告の販売枠を、1つの表示画面に表示し、
前記販売枠に対する購入希望を表す情報の入力を受け付け、
入力された前記購入希望を表す情報を、前記複数の放送局間において、互いに異なる態様により前記表示画面に表示し、
前記複数の放送局のうちの特定の放送局に対する前記購入希望を表す情報を、前記特定の放送局に送信する、
広告契約作業支援方法。
【0103】
(付記15)
複数の放送局の広告の販売枠を表す情報を取得する取得処理と、
前記複数の放送局の前記広告の販売枠を、1つの表示画面に表示する販売枠表示処理と、
前記販売枠に対する購入希望を表す情報の入力を受け付ける受付処理と、
入力された前記購入希望を表す情報を、前記複数の放送局間において、互いに異なる態様により前記表示画面に表示する購入希望表示処理と、
前記複数の放送局のうちの特定の放送局に対する前記購入希望を表す情報を、前記特定の放送局に送信する送信処理と、
をコンピュータに実行させるための広告契約作業支援プログラムが格納された記録媒体。
【0104】
この出願は、2020年6月4日に出願された日本出願特願2020-097378を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
【符号の説明】
【0105】
10 放送契約作業支援装置
11 取得部
12 販売枠表示部
13 受付部
14 購入希望表示部
15 送信部
16 放送局表示部
20 端末装置
200 表示画面
30 放送局
40 放送契約作業支援装置
41 取得部
42 販売枠表示部
43 受付部
44 購入希望表示部
45 送信部
50 表示画面
60 放送局
900 情報処理装置
901 CPU
902 ROM
903 RAM
904 ハードディスク(記憶装置)
905 通信インタフェース
906 バス
907 記録媒体
908 リーダライタ
909 入出力インタフェース
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7