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特許7485044価値譲渡装置、価値譲渡システム、価値譲渡方法及び価値譲渡プログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-08
(45)【発行日】2024-05-16
(54)【発明の名称】価値譲渡装置、価値譲渡システム、価値譲渡方法及び価値譲渡プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/40 20120101AFI20240509BHJP
   G06Q 20/06 20120101ALI20240509BHJP
【FI】
G06Q20/40 300
G06Q20/06
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2022536111
(86)(22)【出願日】2020-07-17
(86)【国際出願番号】 JP2020027971
(87)【国際公開番号】W WO2022014061
(87)【国際公開日】2022-01-20
【審査請求日】2023-06-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】田川 理沙
(72)【発明者】
【氏名】平本 憲由
【審査官】渡邉 加寿磨
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-62937(JP,A)
【文献】特開2020-95590(JP,A)
【文献】特開2008-21324(JP,A)
【文献】特開2016-189162(JP,A)
【文献】特開2002-15200(JP,A)
【文献】特開2017-142691(JP,A)
【文献】特開2016-51284(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0065822(US,A1)
【文献】特開2005-267146(JP,A)
【文献】特開2020-67686(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のユーザを含む撮影画像を取得する取得手段と、
前記撮影画像から抽出された前記複数のユーザのそれぞれの生体情報における生体認証を制御する認証制御手段と、
前記生体認証に成功した2以上のユーザのリストを外部端末へ出力する出力手段と、
前記外部端末から、前記リストのうち電子的な価値情報の譲渡元及び譲渡先ユーザの選択と当該価値情報の譲渡分の入力とを受け付ける受付手段と、
前記譲渡元のユーザから前記譲渡先のユーザへの前記譲渡分の譲渡制御を行う譲渡制御手段と、
を備える価値譲渡装置。
【請求項2】
前記出力手段は、
前記生体認証に成功した各ユーザに対応付けられた価値情報を取得し、
当該取得した価値情報を前記外部端末へ出力し、
前記受付手段は、
前記価値情報の出力後に前記外部端末から前記譲渡分の入力を受け付ける
請求項1に記載の価値譲渡装置。
【請求項3】
前記出力手段は、前記リストに含まれる第1のユーザを示す第1の指標と、第2のユーザを示す第2の指標とを、前記外部端末の表示部に表示させるように出力し、
前記受付手段は、前記外部端末から前記第1の指標の表示位置を前記第2の指標の表示位置へ移動させる操作を受け付けた場合、前記第1のユーザを前記譲渡元及び前記第2のユーザを前記譲渡先と選択されたものとして受け付ける
請求項1又は2に記載の価値譲渡装置。
【請求項4】
前記受付手段は、前記譲渡先のユーザが2以上の場合、前記外部端末から、各譲渡先のユーザに対する前記譲渡分の受取量の入力を受け付け、
前記譲渡制御手段は、各譲渡先のユーザに対応付けられた前記価値情報に、各ユーザに対応する前記受取量を加えて前記譲渡制御を行う
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の価値譲渡装置。
【請求項5】
前記受付手段は、前記譲渡元のユーザが2以上の場合、前記外部端末から、各譲渡元のユーザから譲渡される前記価値情報の譲渡量のそれぞれを前記譲渡分の入力として受け付け、
前記譲渡制御手段は、各譲渡元のユーザに対応付けられた前記価値情報から、各ユーザに対応する前記譲渡量を減じて前記譲渡制御を行う
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の価値譲渡装置。
【請求項6】
前記価値情報と当該価値情報を保有するユーザとを対応付けて記憶する記憶手段をさらに備え、
前記譲渡制御手段は、前記譲渡分について、前記譲渡元のユーザから前記譲渡先のユーザへ前記記憶手段における対応付けを変更することにより、前記譲渡制御を行う
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の価値譲渡装置。
【請求項7】
前記譲渡制御手段は、
前記譲渡元として選択されたユーザに対応する情報端末へ譲渡確認を送信し、
当該情報端末から譲渡承諾を受信した場合、当該ユーザを前記譲渡元のユーザとして前記譲渡制御を行う
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の価値譲渡装置。
【請求項8】
前記受付手段は、前記譲渡先として選択されたユーザの識別情報の入力をさらに受け付け、
前記譲渡制御手段は、
前記生体認証の結果に基づき前記譲渡先として選択されたユーザの識別情報を特定し、
前記譲渡先として選択されたユーザにおける前記受け付けた識別情報と前記特定した識別情報とが一致する場合、当該ユーザを前記譲渡先のユーザとして前記譲渡制御を行う
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の価値譲渡装置。
【請求項9】
前記価値情報は、電子ポイント、電子クーポン、電子マネー、暗号資産又は電子チケットの少なくともいずれかを含む
請求項1乃至8のいずれか1項に記載の価値譲渡装置。
【請求項10】
前記認証制御手段は、前記複数のユーザを含むユーザ群の生体情報を記憶した認証装置に対して、前記複数のユーザのそれぞれの生体情報における生体認証を行わせる
請求項1乃至9のいずれか1項に記載の価値譲渡装置。
【請求項11】
前記複数のユーザを含むユーザ群の生体情報を記憶した生体情報記憶手段をさらに備え、
前記認証制御手段は、前記ユーザ群の生体情報と前記複数のユーザのそれぞれの生体情報とを照合して生体認証を行う
請求項1乃至9のいずれか1項に記載の価値譲渡装置。
【請求項12】
複数のユーザを含む撮影画像を撮影する顔認証端末と、
価値譲渡装置とを備え、
前記価値譲渡装置は、
前記顔認証端末から前記撮影画像を取得する取得手段と、
前記撮影画像から抽出された前記複数のユーザのそれぞれの生体情報における生体認証を制御する認証制御手段と、
前記生体認証に成功した2以上のユーザのリストを前記顔認証端末へ出力する出力手段と、
前記顔認証端末から、前記リストのうち電子的な価値情報の譲渡元及び譲渡先ユーザの選択と当該価値情報の譲渡分の入力とを受け付ける受付手段と、
前記譲渡元のユーザから前記譲渡先のユーザへの前記譲渡分の譲渡制御を行う譲渡制御手段と、
を備える価値譲渡システム。
【請求項13】
前記出力手段は、
前記生体認証に成功した各ユーザに対応付けられた価値情報を取得し、
当該取得した価値情報を前記顔認証端末へ出力し、
前記受付手段は、
前記価値情報の出力後に前記顔認証端末から前記譲渡分の入力を受け付ける
請求項12に記載の価値譲渡システム。
【請求項14】
コンピュータが、
複数のユーザを含む撮影画像を取得し、
前記撮影画像から抽出された前記複数のユーザのそれぞれの生体情報における生体認証を制御し、
前記生体認証に成功した2以上のユーザのリストを外部端末へ出力し、
前記外部端末から、前記リストのうち電子的な価値情報の譲渡元及び譲渡先ユーザの選択と当該価値情報の譲渡分の入力とを受け付け、
前記譲渡元のユーザから前記譲渡先のユーザへの前記譲渡分の譲渡制御を行う、
価値譲渡方法。
【請求項15】
複数のユーザを含む撮影画像を取得する取得処理と、
前記撮影画像から抽出された前記複数のユーザのそれぞれの生体情報における生体認証を制御する認証制御処理と、
前記生体認証に成功した2以上のユーザのリストを外部端末へ出力する出力処理と、
前記外部端末から、前記リストのうち電子的な価値情報の譲渡元及び譲渡先ユーザの選択と当該価値情報の譲渡分の入力とを受け付ける受付処理と、
前記譲渡元のユーザから前記譲渡先のユーザへの前記譲渡分の譲渡制御を行う譲渡制御処理と、
をコンピュータに実行させる価値譲渡プログラム
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、価値譲渡装置、価値譲渡システム、価値譲渡方法及び非一時的なコンピュータ可読媒体に関し、特に、経済的な価値を示す電子データである価値情報の譲渡を行うための価値譲渡装置、価値譲渡システム、価値譲渡方法及び非一時的なコンピュータ可読媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
商取引の程度に応じて利用者にポイントを付与し、ポイントの累積数に応じたサービスを利用者に還元することが一般的となっている。ここで、ポイントを獲得するために顔認証等の生体認証技術が用いられることも考えられている。
【0003】
特許文献1には、生体認証データを使用してカジノ顧客を特定するシステムに関する技術が開示されている。当該システムは、生体認証に成功したユーザを特定し、特定したユーザを追跡するものである。また、特許文献2には、ポイントシステムに対応した電子機器に関する技術が開示されている。当該電子機器は、ポイントシステムにおいて取得したポイントを他人に譲渡するために用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2020-047260号公報
【文献】特開2002-015200号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ポイント等の電子的な価値情報の利用を促進させるために生体認証技術の活用の余地がある。
【0006】
本開示は、このような問題点を解決するためになされたものであり、生体認証を用いて価値情報の譲渡を容易にすることで価値情報の利用を促進させるための価値譲渡装置、価値譲渡システム、価値譲渡方法及び非一時的なコンピュータ可読媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の第1の態様にかかる価値譲渡装置は、
複数のユーザを含む撮影画像を取得する取得手段と、
前記撮影画像から抽出された前記複数のユーザのそれぞれの生体情報における生体認証を制御する認証制御手段と、
前記生体認証に成功した2以上のユーザのリストを外部端末へ出力する出力手段と、
前記外部端末から、前記リストのうち電子的な価値情報の譲渡元及び譲渡先ユーザの選択と当該価値情報の譲渡分の入力とを受け付ける受付手段と、
前記譲渡元のユーザから前記譲渡先のユーザへの前記譲渡分の譲渡制御を行う譲渡制御手段と、
を備える。
【0008】
本開示の第2の態様にかかる価値譲渡システムは、
複数のユーザを含む撮影画像を撮影する顔認証端末と、
価値譲渡装置とを備え、
前記価値譲渡装置は、
前記顔認証端末から前記撮影画像を取得する取得手段と、
前記撮影画像から抽出された前記複数のユーザのそれぞれの生体情報における生体認証を制御する認証制御手段と、
前記生体認証に成功した2以上のユーザのリストを前記顔認証端末へ出力する出力手段と、
前記顔認証端末から、前記リストのうち電子的な価値情報の譲渡元及び譲渡先ユーザの選択と当該価値情報の譲渡分の入力とを受け付ける受付手段と、
前記譲渡元のユーザから前記譲渡先のユーザへの前記譲渡分の譲渡制御を行う譲渡制御手段と、
を備える。
【0009】
本開示の第3の態様にかかる価値譲渡方法は、
コンピュータが、
複数のユーザを含む撮影画像を取得し、
前記撮影画像から抽出された前記複数のユーザのそれぞれの生体情報における生体認証を制御し、
前記生体認証に成功した2以上のユーザのリストを外部端末へ出力し、
前記外部端末から、前記リストのうち電子的な価値情報の譲渡元及び譲渡先ユーザの選択と当該価値情報の譲渡分の入力とを受け付け、
前記譲渡元のユーザから前記譲渡先のユーザへの前記譲渡分の譲渡制御を行う。
【0010】
本開示の第4の態様にかかる価値譲渡プログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体は、
複数のユーザを含む撮影画像を取得する取得処理と、
前記撮影画像から抽出された前記複数のユーザのそれぞれの生体情報における生体認証を制御する認証制御処理と、
前記生体認証に成功した2以上のユーザのリストを外部端末へ出力する出力処理と、
前記外部端末から、前記リストのうち電子的な価値情報の譲渡元及び譲渡先ユーザの選択と当該価値情報の譲渡分の入力とを受け付ける受付処理と、
前記譲渡元のユーザから前記譲渡先のユーザへの前記譲渡分の譲渡制御を行う譲渡制御処理と、
をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0011】
本開示により、生体認証を用いて価値情報の譲渡を容易にすることで価値情報の利用を促進させるための価値譲渡装置、価値譲渡システム、価値譲渡方法及び非一時的なコンピュータ可読媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本実施形態1にかかる価値譲渡装置の構成を示すブロック図である。
図2】本実施形態1にかかる価値譲渡方法の流れを示すフローチャートである。
図3】本実施形態2にかかる価値譲渡システムの全体構成を示すブロック図である。
図4】本実施形態2にかかる認証装置の構成を示すブロック図である。
図5】本実施形態2にかかる顔情報登録処理の流れを示すフローチャートである。
図6】本実施形態2にかかる認証装置による顔認証処理の流れを示すフローチャートである。
図7】本実施形態2にかかる顔認証端末の構成を示すブロック図である。
図8】本実施形態2にかかる価値譲渡装置の構成を示すブロック図である。
図9】本実施形態2にかかる価値譲渡処理の流れを示すシーケンス図である。
図10】本実施形態2にかかるユーザリスト表示画面の例を示す図である。
図11】本実施形態2にかかる譲渡元ユーザの選択例を示す図である。
図12】本実施形態2にかかる譲渡先ユーザの選択例及び譲渡ポイント入力例を示す図である。
図13】本実施形態2にかかる譲渡結果表示画面の例を示す図である。
図14】本実施形態2にかかる譲渡元及び譲渡先の他の選択例を示す図である。
図15】本実施形態3にかかる価値譲渡システムの全体構成を示すブロック図である。
図16】本実施形態3にかかる価値譲渡装置の構成を示すブロック図である。
図17】本実施形態3にかかる価値譲渡処理の流れを示すシーケンス図である。
図18】本実施形態3にかかる譲渡処理の流れを示すフローチャートである。
図19】本実施形態3にかかるユーザリスト表示画面の例を示す図である。
図20】本実施形態3にかかる譲渡元ユーザの選択例及び譲渡量の入力例を示す図である。
図21】本実施形態3にかかる譲渡先ユーザの選択例及び受取量の入力例を示す図である。
図22】本実施形態3にかかる譲渡結果表示画面の例を示す図である。
図23】本実施形態4にかかる価値譲渡システムの全体構成を示すブロック図である。
図24】本実施形態4にかかる価値譲渡装置の構成を示すブロック図である。
図25】本実施形態4にかかる価値譲渡処理の流れを示すシーケンス図である。
図26】本実施形態5にかかる価値譲渡処理の流れを示すシーケンス図である。
図27】本実施形態5にかかる譲渡先ユーザの選択例及びユーザIDの入力例を示す図である。
図28】本実施形態6にかかる価値譲渡装置の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下では、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一又は対応する要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略される。
【0014】
<実施形態1>
図1は、本実施形態1にかかる価値譲渡装置10の構成を示すブロック図である。価値譲渡装置10は、経済的な価値を示す電子データである価値情報について、1以上のユーザから1以上の他のユーザへ譲渡を行うための情報処理装置である。ここで、価値譲渡装置10は、ネットワーク(不図示)に接続される。ネットワークは、有線であっても無線であってもよい。また、当該ネットワークには、外部端末(不図示)が接続されている。外部端末は、任意のユーザを撮影し、撮影画像をネットワークを介して価値譲渡装置10へ送信し、価値譲渡装置10から受信した情報を画面に表示する。また、外部端末は、ユーザにより入力された価値情報の譲渡分をネットワークを介して価値譲渡装置10へ送信する。
【0015】
価値譲渡装置10は、取得部11と、認証制御部12と、出力部13と、受付部14と、譲渡制御部15とを備える。取得部11は、複数のユーザを含む撮影画像を取得する。認証制御部12は、撮影画像から抽出された複数のユーザのそれぞれの生体情報における生体認証を制御する。ここで、生体情報は、顔特徴情報、虹彩情報、指紋情報等である。尚、複数の人物の生体情報が予め価値譲渡装置10に保存されている場合、認証制御部12は、認証処理を行う。または、複数の人物の顔特徴情報が予め価値譲渡装置10の外部の認証装置に保存されている場合、認証制御部12は、認証装置に認証を行わせ、認証結果を取得する。
【0016】
出力部13は、生体認証に成功した2以上のユーザのリストを外部端末へ出力する。受付部14は、外部端末から、リストのうち電子的な価値情報の譲渡元及び譲渡先ユーザの選択と当該価値情報の譲渡分の入力とを受け付ける。譲渡制御部15は、譲渡元のユーザから譲渡先のユーザへの譲渡分の譲渡制御を行う。
【0017】
図2は、本実施形態1にかかる価値譲渡方法の流れを示すフローチャートである。まず、取得部11は、複数のユーザを含む撮影画像を取得する(S11)。次に、認証制御部12は、撮影画像から抽出された各ユーザの生体情報における生体認証を制御する(S12)。そして、出力部13は、生体認証に成功した2以上のユーザのリストを外部端末へ出力する(S13)。続いて、受付部14は、外部端末から、リストのうち電子的な価値情報の譲渡元及び譲渡先ユーザの選択と当該価値情報の譲渡分の入力とを受け付ける(S14)。その後、譲渡制御部15は、譲渡元のユーザから譲渡先のユーザへの譲渡分の譲渡制御を行う(S15)。
【0018】
このように、本実施形態により、生体認証を用いて価値情報の譲渡を容易にすることで価値情報の流通を支援して、価値情報の利用を促進させることができる。
【0019】
尚、価値譲渡装置10は、図示しない構成としてプロセッサ、メモリ及び記憶装置を備えるものである。また、当該記憶装置には、本実施形態にかかる画像提供方法の処理が実装されたコンピュータプログラムが記憶されている。そして、当該プロセッサは、記憶装置からコンピュータプログラムを前記メモリへ読み込ませ、当該コンピュータプログラムを実行する。これにより、前記プロセッサは、取得部11、認証制御部12、出力部13、受付部14及び譲渡制御部15の機能を実現する。
【0020】
または、取得部11、認証制御部12、出力部13、受付部14及び譲渡制御部15は、それぞれが専用のハードウェアで実現されていてもよい。また、各装置の各構成要素の一部又は全部は、汎用または専用の回路(circuitry)、プロセッサ等やこれらの組合せによって実現されもよい。これらは、単一のチップによって構成されてもよいし、バスを介して接続される複数のチップによって構成されてもよい。各装置の各構成要素の一部又は全部は、上述した回路等とプログラムとの組合せによって実現されてもよい。また、プロセッサとして、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、FPGA(field-programmable gate array)等を用いることができる。
【0021】
また、価値譲渡装置10の各構成要素の一部又は全部が複数の情報処理装置や回路等により実現される場合には、複数の情報処理装置や回路等は、集中配置されてもよいし、分散配置されてもよい。例えば、情報処理装置や回路等は、クライアントサーバシステム、クラウドコンピューティングシステム等、各々が通信ネットワークを介して接続される形態として実現されてもよい。また、価値譲渡装置10の機能がSaaS(Software as a Service)形式で提供されてもよい。
【0022】
<実施形態2>
実施形態2は、上述した実施形態1の具体例である。図3は、本実施形態2にかかる価値譲渡システム1000の全体構成を示すブロック図である。価値譲渡システム1000は、撮影画像に含まれるユーザの顔認証を行い、顔認証に成功したユーザリストの中からポイントの譲渡元及び譲渡先の選択と譲渡分の入力を受け付けて、譲渡元から譲渡先へ譲渡分のポイントの譲渡制御を行う情報システムである。尚、以下の説明では、生体認証を顔認証とし、生体情報を顔特徴情報とするが、生体認証及び生体情報は撮影画像を利用する他の技術を適用可能である。例えば、生体情報は、指紋、声紋、静脈、網膜、瞳の虹彩の模様(パターン)といった個人に固有の身体的特徴から計算されるデータ(特徴量)を用いても構わない。
【0023】
価値譲渡システム1000は、認証装置100、価値譲渡装置200及び顔認証端末300を備える。認証装置100、価値譲渡装置200及び顔認証端末300のそれぞれは、ネットワークNを介して接続されている。ここで、ネットワークNは、有線又は無線の通信回線である。
【0024】
認証装置100は、複数のユーザの顔特徴情報を記憶する情報処理装置である。また、認証装置100は、外部から受信した顔認証要求に応じて、当該要求に含まれる顔画像又は顔特徴情報について、各ユーザの顔特徴情報と照合を行い、照合結果(認証結果)を要求元へ返信する。
【0025】
図4は、本実施形態2にかかる認証装置100の構成を示すブロック図である。認証装置100は、顔情報DB(DataBase)110と、顔検出部120と、特徴点抽出部130と、登録部140と、認証部150とを備える。顔情報DB110は、ユーザID111と当該ユーザIDの顔特徴情報112とを対応付けて記憶する。顔特徴情報112は、顔画像から抽出された特徴点の集合である。尚、認証装置100は、顔特徴情報112の登録ユーザからの要望に応じて、顔情報DB110内の顔特徴情報112を削除してもよい。または、認証装置100は、顔特徴情報112の登録から一定期間経過後に削除してもよい。
【0026】
顔検出部120は、顔情報を登録するための登録画像に含まれる顔領域を検出し、特徴点抽出部130に出力する。特徴点抽出部130は、顔検出部120が検出した顔領域から特徴点を抽出し、登録部140に顔特徴情報を出力する。また、特徴点抽出部130は、価値譲渡装置200から受信した顔画像に含まれる特徴点を抽出し、認証部150に顔特徴情報を出力する。
【0027】
登録部140は、顔特徴情報の登録に際して、ユーザID111を新規に発行する。登録部140は、発行したユーザID111と、登録画像から抽出した顔特徴情報112とを対応付けて顔情報DB110へ登録する。認証部150は、顔特徴情報112を用いた顔認証を行う。具体的には、認証部150は、顔画像から抽出された顔特徴情報と、顔情報DB110内の顔特徴情報112との照合を行う。認証部150は、顔特徴情報の一致の有無を価値譲渡装置200に返信する。顔特徴情報の一致の有無は、認証の成否に対応する。尚、顔特徴情報が一致する(一致有)とは、一致度が所定値以上である場合をいうものとする。
【0028】
図5は、本実施形態2にかかる顔情報登録処理の流れを示すフローチャートである。ここで、情報登録端末(不図示)は、各ユーザの顔を含む身体を撮影し、撮影画像(登録画像)を含む顔情報登録要求をネットワークNを介して認証装置100へ送信する。情報登録端末は、例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン又はタブレット端末等の情報処理装置である。例えば、情報登録端末は、顔認証端末300であってもよい。
【0029】
まず、認証装置100は、顔情報登録要求に含まれる登録画像を取得する(S21)。例えば、認証装置100は、顔情報登録要求を、情報登録端末からネットワークNを介して受け付ける。次に、顔検出部120は、登録画像に含まれる顔領域を検出する(S22)。次に、特徴点抽出部130は、ステップS22で検出した顔領域から特徴点を抽出し、登録部140に顔特徴情報を出力する(S23)。最後に、登録部140は、ユーザID111を発行し、当該ユーザID111と顔特徴情報112とを対応付けて顔情報DB110に登録する(S24)。なお、認証装置100は、情報登録端末から顔特徴情報112を受信し、ユーザID111と対応付けて顔情報DB110に登録してもよい。
【0030】
図6は、本実施形態2にかかる認証装置100による顔認証処理の流れを示すフローチャートである。まず、特徴点抽出部130は、顔認証要求に含まれる認証用の顔画像を取得する(S31)。例えば、認証装置100は、価値譲渡装置200からネットワークNを介して顔認証要求を受信し、顔認証要求に含まれる顔画像からステップS21からS23のように顔特徴情報を抽出する。または、認証装置100は、価値譲渡装置200から顔特徴情報を受信してもよい。次に、認証部150は、取得した顔特徴情報を、顔情報DB110の顔特徴情報112と照合する(S32)。顔特徴情報が一致した場合、つまり、顔特徴情報の一致度が所定値以上である場合(S33のYes)、認証部150は、顔特徴情報が一致したユーザのユーザID111を特定し(S34)、顔認証に成功した旨と特定したユーザID111とを価値譲渡装置200に返信する(S35)。一致する顔特徴情報が存在しない場合(S33のNo)、認証部150は、顔認証に失敗した旨を価値譲渡装置200に返信する(S36)。
【0031】
尚、ステップS32において、認証部150は、顔情報DB110内の全ての顔特徴情報112との照合を試みる必要はない。例えば、認証部150は、顔認証要求を受け付けた当日から数日前までの期間に登録が行われた顔特徴情報と優先的に照合を試みるとよい。これにより、照合速度が向上し得る。また、上記優先的な照合に失敗した場合、残り全ての顔特徴情報と照合を行うようにするとよい。
【0032】
図3に戻り説明を続ける。顔認証端末300は、撮影装置とタッチパネル等の入出力装置とを含む情報処理装置であり、外部端末の一例である。尚、顔認証端末300は、ユーザU1が携帯する情報端末であるユーザ端末であってもよい。顔認証端末300が上述した情報登録端末である場合、顔認証端末300は、ユーザU1及びU2の顔認証に用いる登録画像を個別に撮影する。顔認証端末300は、登録画像を含めた顔情報登録要求をネットワークNを介して認証装置100へ送信する。尚、ユーザU1及びU2は、他の情報端末を用いて登録画像を撮影し、顔情報登録を行っても良い。尚、顔認証端末300は、ユーザU1及びU2が一緒に撮影された画像を登録画像としてもよい。その場合、顔認証端末300は、登録画像から各ユーザの顔領域を抽出し、顔領域ごとに登録画像としてもよい。または、顔認証端末300は、複数のユーザを含む一の登録画像を含めて顔情報登録要求を送信しても良い。その場合、認証装置100は、受信した登録画像から各ユーザの顔領域を抽出し、顔領域ごとに顔情報登録を行う。
【0033】
また、顔認証端末300は、ユーザU1及びU2の顔認証に用いる認証用の顔画像を撮影する。顔認証端末300は、認証用の画像を含めた顔認証要求をネットワークNを介して価値譲渡装置200へ送信する。そして、顔認証端末300は、価値譲渡装置200からネットワークNを介して顔認証に成功したユーザのリストを受信し、画面に表示する。続いて、顔認証端末300は、ユーザU1又はU2の操作により、譲渡元及び譲渡先のユーザの選択とポイントの譲渡分(譲渡ポイント数)の入力とを受け付けて、譲渡元及び譲渡先のユーザを示す情報及び譲渡ポイント数を譲渡要求に含めて送信する。そして、顔認証端末300は、価値譲渡装置200からネットワークNを介して譲渡結果を受信し、画面に表示する。
【0034】
図7は、本実施形態2にかかる顔認証端末300の構成を示すブロック図である。顔認証端末300は、カメラ310、記憶部320、通信部330、入出力部340及び制御部350を備える。カメラ310は、制御部350の制御に応じて撮影を行う撮影装置である。記憶部320は、顔認証端末300の各機能を実現するためのプログラムが格納される記憶装置である。通信部330は、ネットワークNとの通信インタフェースである。入出力部340は、画面等の表示装置(表示部)と入力装置を含む。入出力部340は、例えば、タッチパネルであってもよい。制御部350は、顔認証端末300が有するハードウェアの制御を行う。制御部350は、撮影制御部351と、登録部352と、認証制御部353と、表示制御部354と、受付部355とを備える。
【0035】
撮影制御部351は、カメラ310を制御し、ユーザU1及びU2の個別の登録画像又はユーザU1及びU2を含む認証用画像を撮影する。登録画像及び認証用画像は、少なくとも各ユーザの顔領域を含む画像である。撮影制御部351は、登録画像を登録部352へ出力する。また、撮影制御部351は、認証用画像を認証制御部353へ出力する。
【0036】
登録部352は、登録画像を含む顔情報登録要求をネットワークNを介して認証装置100へ送信する。認証制御部353は、認証用画像を含む顔認証要求をネットワークNを介して価値譲渡装置200へ送信する。表示制御部354は、価値譲渡装置200からネットワークNを介して各種画面データを受信し、受信した画面データを入出力部340に表示する。受付部355は、ユーザU1又はU2による入出力部340に対する操作を受け付け、受け付けた操作に対応する操作情報をネットワークNを介して価値譲渡装置200へ送信する。
【0037】
図3に戻り説明を続ける。価値譲渡装置200は、顔認証端末300により撮影された撮影画像に含まれるユーザU1及びU2における顔認証を制御し、顔認証に成功したユーザのリストを生成し、当該リストを顔認証端末300へ出力する。また、価値譲渡装置200は、顔認証端末300から、リストの中から譲渡元及び譲渡先のユーザの選択と譲渡ポイント数の入力を受け付ける。そして、価値譲渡装置200は、譲渡元から譲渡先へ譲渡ポイント数分のポイントを譲渡する制御を行う。価値譲渡装置200は、複数台のサーバに冗長化されてもよく、各機能ブロックが複数台のコンピュータで実現されてもよい。
【0038】
次に、価値譲渡装置200について詳細に説明する。図8は、本実施形態2にかかる価値譲渡装置200の構成を示すブロック図である。価値譲渡装置200は、記憶部210と、メモリ220と、通信部230と、制御部240とを備える。記憶部210は、ハードディスク、フラッシュメモリ等の記憶装置である。記憶部210は、プログラム211と、ポイント管理情報212と、ユーザ管理情報213とを記憶する。プログラム211は、価値譲渡プログラムの一例であり、本実施形態2にかかる価値譲渡方法の処理が実装されたコンピュータプログラムである。
【0039】
ポイント管理情報212は、電子的な価値情報の一例である「ポイント」と、ポイントを保有するユーザとを対応付けて管理するための情報である。ポイントは、商品やサービスと交換可能な擬似貨幣的価値を有するものである。尚、価値情報は、ポイント以外に、電子クーポン、電子マネー、暗号資産又は電子チケット等であってもよい。つまり、経済的な価値を示す電子データであり、通貨に相当する貨幣的価値を有するものや,擬似貨幣的価値を有するものが含まれる。ポイント管理情報212は、ユーザID2121と、ポイント2122とが対応付けられている。ユーザID2121は、ユーザの識別情報の一例である。ポイント2122は、例えば、数値情報である。
【0040】
ユーザ管理情報213は、ユーザの個人情報を管理する情報である。ユーザ管理情報213は、ユーザID2131と個人情報2132とを対応付けた情報である。個人情報2132は、対応付けれたユーザID2131の氏名、ニックネーム、住所、電話番号、顔画像等である。
【0041】
メモリ220は、RAM(Random Access Memory)等の揮発性記憶装置であり、制御部240の動作時に一時的に情報を保持するための記憶領域である。通信部230は、ネットワークNとの通信インタフェースである。
【0042】
制御部240は、価値譲渡装置200の各構成を制御するプロセッサつまり制御装置である。制御部240は、記憶部210からプログラム211をメモリ220へ読み込ませ、プログラム211を実行する。これにより、制御部240は、取得部241、認証制御部242、出力部243、受付部244及び譲渡制御部245の機能を実現する。
【0043】
取得部241は、上述した取得部11の一例である。取得部241は、ネットワークNを介して顔認証端末300から顔認証要求を受信し、顔認証要求に含まれる撮影画像を取得し、取得した撮影画像を認証制御部242へ出力する。
【0044】
認証制御部242は、上述した認証制御部12の一例である。認証制御部242は、撮影画像から抽出されたユーザU1及びU2の顔特徴情報における顔認証を制御する。ここでは、認証制御部242は、認証装置100に対して、各ユーザの顔特徴情報における顔認証をユーザごとに行わせる。具体的には、認証制御部242は、取得部241により取得された撮影画像からユーザU1及びU2の顔領域を特定し、各顔領域から顔特徴情報を抽出する。そして、認証制御部242は、ユーザごとに、抽出した顔特徴情報を含めた顔認証要求をネットワークNを介して認証装置100へ送信し、認証装置100から顔認証結果を受信する。尚、認証制御部242は、撮影画像からユーザU1及びU2の顔領域を検出し、顔領域の画像を顔認証要求に含めて、顔認証要求を送信してもよい。
【0045】
出力部243は、上述した出力部13の一例である。出力部243は、顔認証に成功した2以上のユーザのリストを顔認証端末300へ出力する。また、出力部243は、顔認証に成功した各ユーザに対応付けられたポイントを取得する。さらに、出力部243は、リスト内の各ユーザの個人情報を取得する。そして、出力部243は、取得したポイント及び個人情報をリストと共に顔認証端末300へ出力する。
【0046】
受付部244は、上述した受付部14の一例である。受付部244は、顔認証端末300から、リストのうちポイントの譲渡元及び譲渡先ユーザの選択とポイントの譲渡ポイント数の入力とを受け付ける。特に、受付部244は、出力部243によるポイントの出力後に顔認証端末300から譲渡ポイント数の入力を受け付ける。つまり、顔認証端末300を操作するユーザは、リスト内の各ユーザの保有ポイントを確認した上で、譲渡ポイント数を入力できる。よって、適切な入力を支援できる。
【0047】
譲渡制御部245は、上述した譲渡制御部15の一例である。譲渡制御部245は、譲渡元のユーザから譲渡先のユーザへの譲渡ポイント数分のポイントの譲渡制御を行う。具体的には、譲渡制御部245は、譲渡分について、譲渡元のユーザIDから譲渡先のユーザIDへ記憶部210におけるポイント管理情報212の対応付けを変更することにより、譲渡制御を行う。
【0048】
図9は、本実施形態2にかかる価値譲渡処理の流れを示すシーケンス図である。まず、顔認証端末300は、ユーザU1及びU2を撮影する(S401)。そして、顔認証端末300は、撮影画像をネットワークNを介して価値譲渡装置200へ送信する(S403)。これに応じて、価値譲渡装置200の取得部241は、撮影画像を受信することにより取得する。
【0049】
次に、認証制御部242は、撮影画像から各ユーザの顔領域を特定する(S403)。ここでは、認証制御部242は、撮影画像内のユーザU1の顔領域とユーザU2の顔領域とを特定する。そして、認証制御部242は、特定した各顔領域から顔特徴情報を抽出する。つまり、認証制御部242は、ユーザU1の顔特徴情報f1と、ユーザU2の顔特徴情報f2とを抽出する。
【0050】
続いて、認証制御部242は、ユーザごとに顔認証処理を行う(S404)。例えば、認証制御部242は、ユーザU1の顔特徴情報f1を含めた顔認証要求r1をネットワークNを介して認証装置100へ送信する。認証装置100は、価値譲渡装置200から受信した顔認証要求r1に含まれる顔特徴情報f1について、顔情報DB110内の顔特徴情報112と照合して顔認証を行う。ここでは、顔認証に成功したものとする。このとき、認証装置100は、顔認証に成功したユーザID111(つまりユーザU1のユーザID)を特定し、顔認証に成功した旨と特定したユーザID111を顔認証結果に含める。そして、認証装置100は、顔認証結果をネットワークNを介して価値譲渡装置200へ送信する。価値譲渡装置200は、認証装置100から受信した顔認証結果の成否を確認し、成功を示す場合、顔認証結果に含まれるユーザIDを特定する。つまり、価値譲渡装置200は、ユーザU1が顔認証に成功したと判定する。
【0051】
次に、認証制御部242は、ユーザU2の顔特徴情報f2を含めた顔認証要求r2をネットワークNを介して認証装置100へ送信する。認証装置100は、上記同様に顔認証を行う。ここでは、ユーザU2の顔認証に成功したものとする。つまり、顔認証結果には、ユーザU2のユーザIDが含まれる。認証装置100は、当該顔認証結果をネットワークNを介して価値譲渡装置200へ送信する。価値譲渡装置200は、認証装置100から受信した顔認証結果の成否を確認し、ユーザU2が顔認証に成功したと判定する。
【0052】
その後、出力部243は、顔認証に成功したユーザIDのリストを生成する(S405)。具体的には、出力部243は、各顔認証結果からユーザIDを取得し、取得したユーザIDをまとめてリストを生成する。
【0053】
そして、出力部243は、生成したリスト内の個人情報及び保有ポイントを取得する(S406)。具体的には、出力部243は、ユーザ管理情報213の中から、ユーザU1及びU2それぞれのユーザID2131に対応付けられた個人情報2132を取得する。また、出力部243は、ポイント管理情報212の中からユーザU1及びU2それぞれのユーザID2121に対応付けられたポイント2122を取得する。
【0054】
その後、出力部243は、取得した個人情報及びポイントと上記リストとをネットワークNを介して顔認証端末300へ送信する(S407)。例えば、出力部243は、取得した個人情報及びポイント並びにリストに基づきユーザリスト表示画面のデータを生成し、生成した画面データを送信する。
【0055】
顔認証端末300は、価値譲渡装置200から受信した情報に基づきユーザリスト表示画面を表示する(S408)。尚、顔認証端末300は、受信した情報からユーザリスト表示画面を生成してもよいし、ユーザリスト表示画面の画面データそのものを受信してもよい。
【0056】
図10は、本実施形態2にかかるユーザリスト表示画面510の例を示す図である。ユーザ名表示欄511及び512は、各ユーザの個人情報としてユーザ名を表示する欄である。ここでは、ユーザ名表示欄511にユーザU1のユーザ名「A」が表示され、ユーザ名表示欄512にユーザU2のユーザ名「B」が表示されていることを示す。顔画像513及び514は、各ユーザの顔を含む身体領域の画像である。ここでは、顔画像513にユーザU1の顔画像が表示され、顔画像514にユーザU2の顔画像が表示されていることを示す。保有ポイント表示欄515及び516は、各ユーザが保有するポイント数を表示する欄である。ここでは、保有ポイント表示欄515にユーザU1が200ポイントを保有することを示し、保有ポイント表示欄516にユーザU2が100ポイントを保有することを示す。譲渡ポイント入力欄517は、譲渡元ユーザが譲渡する譲渡ポイント数を入力する欄である。この時点(譲渡元ユーザが選択される前)では入力されていないことを示すが、入力可能である。また、譲渡ポイント入力欄517には、譲渡元ユーザの選択後や譲渡先ユーザの選択後にも入力又は変更可能である。
【0057】
そして、顔認証端末300は、ユーザU1から譲渡元及び譲渡先ユーザの選択を受け付ける(S409)。まず、ユーザリスト表示画面510には、「譲渡元ユーザを選択して下さい。」とのメッセージが表示されている。そこで、ユーザU1は、ユーザU1の顔画像513を選択したものとする。つまり、顔認証端末300は、ユーザU1から譲渡元ユーザとしてユーザU1の選択を受け付ける。
【0058】
図11は、本実施形態2にかかる譲渡元ユーザの選択例を示す図である。顔画像513が選択されたことに応じて、顔認証端末300は、ユーザ名表示欄511の上部に譲渡元ユーザ表示5181を表示し、顔画像513及び保有ポイント表示欄515を太線で表示し、「譲渡先ユーザを選択して下さい。」とのメッセージを表示する。そこで、ユーザU1は、ユーザU2の顔画像514を選択したものとする。つまり、顔認証端末300は、ユーザU1から譲渡先ユーザとしてユーザU2の選択を受け付ける。
【0059】
続いて、顔認証端末300はユーザU1から譲渡ポイントの入力を受け付ける(S410)。図12は、本実施形態2にかかる譲渡先ユーザの選択例及び譲渡ポイント入力例を示す図である。顔画像514が選択されたことに応じて、顔認証端末300は、ユーザ名表示欄512の上部に譲渡先ユーザ表示5182を表示し、顔画像514及び保有ポイント表示欄516を太線で表示し、「譲渡ポイントを入力して下さい。」とのメッセージを表示する。そこで、ユーザU1は、譲渡ポイント入力欄517に「50」を入力したものとする。つまり、顔認証端末300は、ユーザU1から譲渡ポイント数として「50」の入力を受け付ける。このとき、顔認証端末300は、ユーザリスト表示画面510内に譲渡実行ボタン519を表示する。譲渡実行ボタン519は、押下されると譲渡要求が送信される。
【0060】
そこで、ユーザU1は、譲渡実行ボタン519を押下したものとする。このとき、顔認証端末300は、ユーザリスト表示画面510上で選択された譲渡元及び譲渡先のユーザIDと入力された譲渡ポイント数とを含めた譲渡要求を、ネットワークNを介して価値譲渡装置200へ送信する(S411)。
【0061】
価値譲渡装置200の受付部244は、顔認証端末300から譲渡要求を受信し、譲渡要求に含まれる譲渡元及び譲渡先のユーザIDと入力された譲渡ポイント数とを取得する。ここでは、受付部244は、譲渡元としてユーザU1及び譲渡先としてユーザU2が選択されたとして受け付ける。また、受付部244は、譲渡ポイント数として「50」が入力されたとして受け付ける。
【0062】
そして、譲渡制御部245は、譲渡処理を行う(S412)。具体的には、譲渡制御部245は、ポイント管理情報212内の譲渡元ユーザであるユーザU1(Aさん)のユーザID2121に対応付けられたポイント2122「200」から譲渡ポイント数「50」を減算して更新する。そのため、Aさんの更新後の保有ポイントは「150」となる。また、譲渡制御部245は、ポイント管理情報212内の譲渡先ユーザであるBさんのユーザID2121に対応付けられたポイント2122「100」に、譲渡ポイント数「50」を加算して更新する。そのため、Bさんの更新後の保有ポイントは「150」となる。
【0063】
出力部243は、譲渡元ユーザ及び譲渡先ユーザの更新後の保有ポイントと譲渡ポイント数を含めた譲渡結果をネットワークNを介して顔認証端末300へ送信する(S413)。例えば、出力部243は、更新後の保有ポイントと譲渡ポイント数、譲渡元ユーザ及び譲渡先ユーザの個人情報及び顔画像に基づき、譲渡結果表示画面のデータを生成し、生成した画面データを送信する。
【0064】
顔認証端末300は、価値譲渡装置200から受信した譲渡結果に基づき譲渡結果表示画面を表示する(S414)。尚、顔認証端末300は、受信した譲渡結果から譲渡結果表示画面を生成してもよいし、譲渡結果表示画面の画面データそのものを受信してもよい。図13は、本実施形態2にかかる譲渡結果表示画面520の例を示す図である。ユーザ名表示欄521及び顔画像522は、それぞれ譲渡元ユーザであるユーザU1のユーザ名及び顔画像が表示されていることを示す。保有ポイント表示欄523は、譲渡後(更新後)に譲渡元ユーザが保有するポイント数を表示する欄である。ここでは、Aさん(ユーザU1)が150ポイント保有していることを示す。ユーザ名表示欄525及び顔画像526は、それぞれ譲渡先ユーザであるユーザU2のユーザ名及び顔画像が表示されていることを示す。保有ポイント表示欄527は、譲渡後(更新後)に譲渡先ユーザが保有するポイント数を表示する欄である。ここでは、Bさん(ユーザU2)が150ポイント保有していることを示す。譲渡ポイント524は、譲渡ポイント数を表示する欄である。ここでは、50ポイントが譲渡されたことを示す。尚、価値譲渡装置200は、譲渡結果表示画面を譲渡先ユーザが所持するユーザ端末へ送信し、譲渡の承諾/拒否を譲渡先ユーザから受け付けてもよい。
【0065】
このように、本実施形態では、顔認証に成功したユーザの中から価値情報の譲渡元及び譲渡先を選択し、入力された譲渡分を、選択された譲渡元ユーザから譲渡先ユーザへ譲渡するものである。選択候補のユーザのリストアップを1回の撮影による顔認証により行うため、譲渡に関わるユーザは、リストの中から容易に対象ユーザを選択できる。そして、価値情報の譲渡(移転)を円滑に実行できる。それ故、譲渡先ユーザは、自身の操作によらず価値情報の譲渡を受けることができる。よって、その後の価値情報の利用が促進される。
【0066】
尚、本実施形態では、撮影画像に2名が含まれている場合を示した。その場合、図10で一方のユーザが譲渡元ユーザとして選択された後、譲渡先ユーザの選択を要求することなく、未選択である他方のユーザを譲渡先ユーザとして選択されたとみなしてもよい。例えば、図10で譲渡元ユーザとして選択されなかったユーザを譲渡先とみなしてよいかの確認画面を表示してもよい。また、図10で一方のユーザが譲渡元ユーザとして選択された後、図12のように、「譲渡ポイントを入力して下さい。」とのメッセージを表示した画面に遷移してもよい。
【0067】
尚、本実施形態にかかる譲渡元及び譲渡先の選択操作は、上述したもの以外であってもよい。例えば、ユーザリスト表示画面において、あるユーザの顔画像を他のユーザの顔画像までドラッグ操作を行うことで、ドラッグされた顔画像のユーザを譲渡元、ドラッグ先の顔画像のユーザを譲渡先として選択されたとみなしてもよい。すなわち、出力部243は、リストに含まれる第1のユーザを示す第1の指標と、第2のユーザを示す第2の指標とを、顔認証端末300の表示部に表示させるように出力してもよい。その場合、受付部244は、顔認証端末300から第1の指標の表示位置を第2の指標の表示位置へ移動させる操作を受け付けた場合、第1のユーザを譲渡元及び第2のユーザを譲渡先と選択されたものとして受け付ける。例えば、ユーザU1の顔画像をドラッグ操作によりユーザU2の顔画像に重ね合わせた場合、ユーザU1を譲渡元、ユーザU2を譲渡先として受け付けたものとみなす。これにより、譲渡元及び譲渡先の選択を容易にすることができる。
【0068】
図14は、本実施形態2にかかる譲渡元及び譲渡先の他の選択例を示す図である。ユーザリスト表示画面510aには、ユーザリスト表示画面510と異なり、「譲渡元から譲渡先へドラッグして下さい。」とのメッセージが表示されている。また、ユーザ名表示欄511及び顔画像513は、上述した第1の指標の一例であり、ユーザ名表示欄512及び顔画像514は、上述した第2の指標の一例とする。
【0069】
そこで、ユーザU1は、ユーザU1の顔画像513をドラッグ操作により、ユーザU2の顔画像514まで移動させたとする。この場合、顔認証端末300は、ユーザU1を譲渡元、ユーザU2を譲渡先として譲渡要求に含める。そのため、価値譲渡装置200の受付部244は、受信した譲渡要求から、ユーザU1を譲渡元、ユーザU2を譲渡先として受け付けることができる。尚、ドラッグ操作以外の操作により譲渡元及び譲渡先を選択してもよい。例えば、最初に画面に指が触れた場所に対応するユーザを譲渡元として選択されたものとする。その後、指で画面をなぞり(このとき、最初に選択されたユーザの顔画像が移動しなくてよい)、最後に画面から指が離れた場所のユーザを譲渡先として選択されたものとしてもよい。
【0070】
<実施形態3>
本実施形態3は、上述した実施形態2の変形例である。本実施形態3では、N対Nで価値情報の譲渡を行う例を示す。図15は、本実施形態3にかかる価値譲渡システム1000aの全体構成を示すブロック図である。価値譲渡システム1000aは、上述した価値譲渡システム1000と比べて、価値譲渡装置200が価値譲渡装置200aに置き換わったものである。また、顔認証端末300の前には、ユーザU1からU4が存在するものとする。尚、本実施形態3では、顔認証端末300の前に3名以上存在すればよい。その他の構成は、価値譲渡システム1000と同等である。
【0071】
図16は、本実施形態3にかかる価値譲渡装置200aの構成を示すブロック図である。価値譲渡装置200aは、上述した価値譲渡装置200と比べて、プログラム211がプログラム211aに置き換わり、受付部244及び譲渡制御部245が受付部244a及び譲渡制御部245aに置き換わったものである。その他の構成は、価値譲渡装置200と同等である。
【0072】
プログラム211aは、本実施形態3にかかる価値譲渡方法の処理が実装されたコンピュータプログラムである。受付部244aは、受け付けた譲渡先のユーザが2以上の場合、顔認証端末300から、各譲渡先のユーザに対する譲渡分の受取量の入力を受け付ける。また、受付部244aは、受け付けた譲渡元のユーザが2以上の場合、顔認証端末300から、各譲渡元のユーザから譲渡される価値情報の譲渡量のそれぞれを譲渡分の入力として受け付ける。譲渡制御部245aは、各譲渡先のユーザに対応付けられた価値情報に、各ユーザに対応する受取量を加えて譲渡制御を行う。また、譲渡制御部245aは、各譲渡元のユーザに対応付けられた価値情報から、各ユーザに対応する譲渡量を減じて前記譲渡制御を行う。
【0073】
図17は、本実施形態3にかかる価値譲渡処理の流れを示すシーケンス図である。まず、顔認証端末300は、ユーザU1からU4を撮影する(S401a)。そして、顔認証端末300は、撮影画像をネットワークNを介して価値譲渡装置200aへ送信する(S402)。これに応じて、価値譲渡装置200aの取得部241は、撮影画像を受信することにより取得する。
【0074】
次に、認証制御部242は、撮影画像から各ユーザの顔領域を特定する(S403)。ここでは、認証制御部242は、撮影画像内のユーザU1、U2、U3及びU4のそれぞれの顔領域を特定し、各ユーザの顔特徴情報を抽出する。
【0075】
続いて、認証制御部242は、ユーザごとに顔認証処理を行う(S404)。例えば、認証制御部242は、各ユーザの顔特徴情報を含めた4つの顔認証要求をネットワークNを介して認証装置100へ送信し、各顔認証要求に応じた4つの顔認証結果を受信する。そして、認証制御部242は、各ユーザについて顔認証の成否を判定する。ここでは、ユーザU1からU4のそれぞれが顔認証に成功したものとする。
【0076】
その後、出力部243は、顔認証に成功したユーザIDのリストを生成する(S405)。ここでは、リストにユーザU1からU4のユーザIDが含まれる。そして、出力部243は、生成したリスト内の個人情報及び保有ポイントを取得する(S406)。その後、出力部243は、取得した個人情報及びポイントと上記リストとをネットワークNを介して顔認証端末300へ送信する(S407)。顔認証端末300は、価値譲渡装置200aから受信した情報に基づきユーザリスト表示画面を表示する(S408a)。
【0077】
図19は、本実施形態3にかかるユーザリスト表示画面530の例を示す図である。顔画像531は、ユーザU1からU4のそれぞれに対応する顔画像が表示されていることを示す。ユーザ名表示欄532は、各ユーザの個人情報としてユーザ名を表示する欄である。ここでは、ユーザU1のユーザ名「A」、ユーザU2のユーザ名「B」、ユーザU3のユーザ名「C」及びユーザU4のユーザ名「D」が表示されていることを示す。保有ポイント表示欄533は、各ユーザが保有するポイント数を表示する欄である。ここでは、ユーザU1が「200」、ユーザU2が「100」、ユーザU3が「50」及びユーザU4が「10」のポイントをそれぞれ保有していることを示す。譲渡量入力欄534は、譲渡元ユーザとして選択された場合に、保有ポイントのうちの譲渡ポイント数を入力する欄である。受取量入力欄535は、譲渡先ユーザとして選択された場合に、受け取るポイント数を入力する欄である。合計譲渡ポイント表示欄536は、譲渡量入力欄534の合計値を表示する欄である。尚、譲渡量入力欄534及び受取量入力欄535は、顔画像531のより近くに配置されてもよい。
【0078】
そして、顔認証端末300は、ユーザU1から譲渡元ユーザの選択及び各ユーザの譲渡量の入力を受け付ける(S409a)。まず、ユーザリスト表示画面530には、「譲渡元ユーザを選択して下さい。」とのメッセージが表示されている。そこで、ユーザU1は、ユーザU1及びU2の顔画像531を選択したものとする。つまり、顔認証端末300は、ユーザU1から譲渡元ユーザとしてユーザU1及びU2の選択を受け付ける。または、ユーザU1は、ユーザリスト表示画面530に対して指で円形を描いた際に囲まれた顔画像を譲渡元ユーザとしてもよい。そして、譲渡元ユーザを複数選択する場合、全ての譲渡元ユーザを選択し終えた後に、譲渡元の選択完了を示すボタンを押下してもよい。その場合、ユーザリスト表示画面530に表示されたユーザリストのうち選択されなかったユーザを譲渡先ユーザとしてもよい。続けて、ユーザU1は、ユーザU1の譲渡量入力欄534に「80」、ユーザU2の譲渡量入力欄534に「20」を入力したものとする。つまり、顔認証端末300は、ユーザU1からユーザU1及びU2のそれぞれの譲渡量の入力を受け付ける。
【0079】
図20は、本実施形態3にかかる譲渡元ユーザの選択例及び譲渡量の入力例を示す図である。ユーザU1及びU2の顔画像531が選択されたことに応じて、顔認証端末300は、対応する顔画像531を太線で表示する。このとき併せて、顔認証端末300は、ユーザU1及びU2のユーザ名表示欄532又は保有ポイント表示欄533付近に、譲渡元ユーザ表示5381を表示する。そして、顔認証端末300は、上述した譲渡量の入力に応じて、ユーザU1の譲渡量534aには「80」、ユーザU2の譲渡量534bには「20」を表示し、譲渡量を合計した「100」を合計譲渡ポイント表示欄536に表示する。その後、顔認証端末300は、「譲渡先ユーザを選択して下さい。」とのメッセージを表示する。
【0080】
そして、顔認証端末300は、ユーザU1から譲渡先ユーザの選択及び各ユーザの受取量の入力を受け付ける(S410a)。このとき、ユーザU1は、ユーザU3及びU4の顔画像531を選択したものとする。つまり、顔認証端末300は、ユーザU1から譲渡先ユーザとしてユーザU3及びU4の選択を受け付ける。続けて、ユーザU1は、ユーザU3の受取量入力欄535に「30」、ユーザU4の受取量入力欄535に「70」を入力したものとする。つまり、顔認証端末300は、ユーザU1からユーザU3及びU4のそれぞれの譲渡量の入力を受け付ける。
【0081】
図21は、本実施形態3にかかる譲渡先ユーザの選択例及び受取量の入力例を示す図である。ユーザU3及びU4の顔画像531が選択されたことに応じて、顔認証端末300は、対応する顔画像531を太線で表示する。このとき併せて、顔認証端末300は、ユーザU3及びU4のユーザ名表示欄532又は保有ポイント表示欄533付近に、譲渡先ユーザ表示5382を表示する。そして、顔認証端末300は、上述した受取量の入力に応じて、ユーザU3の受取量535aには「30」、ユーザU4の受取量535bには「70」を表示する。その後、顔認証端末300は、受取量535aと535bの合計値が合計譲渡ポイント表示欄536の値と一致する場合、譲渡実行ボタン537を表示し、「譲渡実行ボタンを押して下さい。」とのメッセージを表示する。譲渡実行ボタン537は、押下されると譲渡要求が送信される。尚、受取量535aと535bの合計値が合計譲渡ポイント表示欄536の値と異なる間は、譲渡実行ボタン537が表示されない。また、受取量の入力後、譲渡量の入力値を調整してもよい。
【0082】
そこで、ユーザU1は、譲渡実行ボタン537を押下したものとする。このとき、顔認証端末300は、ユーザリスト表示画面530上で選択された譲渡元及び譲渡先のユーザIDと各ユーザの譲渡量及び受取量とを含めた譲渡要求を、ネットワークNを介して価値譲渡装置200へ送信する(S411a)。
【0083】
価値譲渡装置200aの受付部244aは、顔認証端末300から譲渡要求を受信し、譲渡要求に含まれる譲渡元及び譲渡先のユーザIDと各ユーザの譲渡量及び受取量とを取得する。そして、譲渡制御部245aは、譲渡処理を行う(S412a)。
【0084】
図18は、本実施形態3にかかる譲渡処理の流れを示すフローチャートである。まず、受付部244aは、上述した通り、顔認証端末300からネットワークNを介して譲渡要求を受信することにより受け付ける(S501)。次に、受付部244aは、譲渡要求から譲渡元及び譲渡先のユーザID、並びに、譲渡量及び受取量を取得する(S502)。ここでは、受付部244aは、譲渡元としてユーザU1及びU2、譲渡先としてユーザU3及びU4が選択されたとして受け付ける。また、受付部244aは、ユーザU1の譲渡量として「80」、ユーザU2の譲渡量として「20」、ユーザU3の受取量として「30」、ユーザU4の受取量として「70」が入力されたとして受け付ける。
【0085】
そして、譲渡制御部245aは、譲渡元ユーザのポイントから、対応する譲渡量を減算する(S503)。具体的には、譲渡制御部245aは、ポイント管理情報212内の譲渡元ユーザであるユーザU1(Aさん)のユーザID2121に対応付けられたポイント2122「200」から譲渡量「80」を減算して更新する。そのため、Aさんの更新後の保有ポイントは「120」となる。また、譲渡制御部245aは、ポイント管理情報212内の譲渡元ユーザであるユーザU2(Bさん)のユーザID2121に対応付けられたポイント2122「100」から譲渡量「20」を減算して更新する。そのため、Bさんの更新後の保有ポイントは「80」となる。
【0086】
また、譲渡制御部245aは、譲渡先ユーザのポイントに、対応する受取量を加算する(S504)。具体的には、譲渡制御部245aは、ポイント管理情報212内の譲渡先ユーザであるCさんのユーザID2121に対応付けられたポイント2122「50」に、受取量「30」を加算して更新する。そのため、Cさんの更新後の保有ポイントは「80」となる。また、譲渡制御部245aは、ポイント管理情報212内の譲渡先ユーザであるDさんのユーザID2121に対応付けられたポイント2122「10」に、受取量「70」を加算して更新する。そのため、Dさんの更新後の保有ポイントは「80」となる。
【0087】
出力部243は、譲渡元ユーザ及び譲渡先ユーザの更新後の保有ポイントと譲渡量と受取量を含めた譲渡結果をネットワークNを介して顔認証端末300へ送信する(S413)。例えば、出力部243は、更新後の保有ポイントと譲渡量及び受取量、譲渡元ユーザ及び譲渡先ユーザの個人情報及び顔画像に基づき、譲渡結果表示画面のデータを生成し、生成した画面データを送信する。
【0088】
顔認証端末300は、価値譲渡装置200から受信した譲渡結果に基づき譲渡結果表示画面を表示する(S414)。図22は、本実施形態3にかかる譲渡結果表示画面540の例を示す図である。譲渡量541は、Aさん(ユーザU1)から譲渡されたポイント数を示す。譲渡量542は、Bさん(ユーザU2)から譲渡されたポイント数を示す。受取量543は、Cさん(ユーザU3)が受け取ったポイント数を示す。受取量544は、Dさん(ユーザU4)が受け取ったポイント数を示す。保有ポイント表示欄545及び546は、譲渡後(更新後)に譲渡元ユーザが保有するポイント数を表示する欄である。ここでは、Aさん(ユーザU1)が120ポイント保有し、Bさん(ユーザU2)が80ポイント保有していることを示す。保有ポイント表示欄547及び548は、譲渡後(更新後)に譲渡先ユーザが保有するポイント数を表示する欄である。ここでは、Cさん(ユーザU3)が80ポイント保有し、Dさん(ユーザU4)が80ポイント保有していることを示す。
【0089】
このように、本実施形態により、N対Nの価値情報の譲渡を適切かつ容易に行うことができる。尚、譲渡元又は譲渡先の一方が1人であっても他方が複数であればよい。つまり、1対N又はN対1の価値情報の譲渡にも適用できるのはもちろんである。これにより、実施形態2と比べてより多くのユーザの間で価値情報を容易に流通させることができる。
【0090】
<実施形態4>
本実施形態4は、上述した実施形態2又は3の変形例である。価値情報の譲渡において譲渡元又は譲渡先についての顔認証と共に他の認証を行う二要素認証を採用するものである。特に、本実施形態4では、他の認証としてユーザが所持する情報端末への譲渡確認を行うものである。
【0091】
上述した実施形態2又は3では、価値情報の譲渡を行うために顔認証端末300の前に譲渡元及び譲渡先のユーザが全員が揃っている必要がある。しかしながら、譲渡元及び譲渡先のユーザが揃っているとは限らない。そこで、顔認証のためにユーザを撮影する際に、別途撮影された顔画像を顔認証端末300のカメラ310にかざして撮影させることが考えられる。但し、その場合、譲渡元又は譲渡先が預かり知らぬところで譲渡が行われてしまうことが起こり得る。特に、譲渡元が成り済まされて、不当に価値情報が奪われてしまうおそれもある。そこで、本実施形態4では、顔認証と共に他の認証を組み合わせることで、譲渡の承諾における確証を強化するものである。尚、本実施形態4は、譲渡元又は譲渡先のいずれに対しても適用できる。
【0092】
尚、カメラ310の撮影領域に一部のユーザと不在のユーザの顔写真とが存在していてもよい。または、カメラ310の撮影領域に2以上の顔写真が存在していてもよい。尚、以下では実施形態2の変形例として説明するが、実施形態3にも同様に適用可能である。
【0093】
図23は、本実施形態4にかかる価値譲渡システム1000bの全体構成を示すブロック図である。価値譲渡システム1000bは、上述した価値譲渡システム1000と比べて、価値譲渡装置200が価値譲渡装置200bに置き換わり、情報端末400が追加されたものである。その他の構成は、価値譲渡システム1000と同等である。
【0094】
情報端末400は、ユーザU1が所持する携帯端末であり、例えば、スマートフォン、タブレット端末等である。情報端末400は、電話番号等の端末を識別する端末情報が対応付けられている。情報端末400は、ネットワークNに接続されている。そのため、価値譲渡装置200bは、端末情報によりネットワークNを介して情報端末400への譲渡確認メッセージの通知が可能とする。また、情報端末400は、譲渡確認メッセージへの応答として、ユーザU1から入力された譲渡承諾または譲渡拒絶の旨をネットワークNを介して価値譲渡装置200bへ返信可能である。
【0095】
図24は、本実施形態4にかかる価値譲渡装置200bの構成を示すブロック図である。価値譲渡装置200bの記憶部210は、上述した価値譲渡装置200と比べて、プログラム211がプログラム211bに置き換わり、ユーザ管理情報213に端末情報2133が追加されたものである。また、価値譲渡装置200bの制御部240は、譲渡制御部245が譲渡制御部245bに置き換わったものである。その他の構成は、価値譲渡装置200と同等である。
【0096】
プログラム211bは、本実施形態4にかかる価値譲渡方法の処理が実装されたコンピュータプログラムである。端末情報2133は、情報端末400を識別する情報であり、例えば、電話番号、電子メールアドレス、SNSアプリのID等である。端末情報2133は、ユーザID2131に対応付けられている。
【0097】
譲渡制御部245bは、譲渡元として選択されたユーザに対応する情報端末400へ譲渡確認を送信し、情報端末400から譲渡承諾を受信した場合、当該ユーザを譲渡元のユーザとして譲渡制御を行う。これにより、譲渡元の成り済ましを抑制できる。尚、譲渡先に対して譲渡確認を行っても構わない。すなわち、譲渡制御部245bは、譲渡先として選択されたユーザに対応する情報端末へ譲渡確認を送信し、情報端末から譲渡承諾を受信した場合、当該ユーザを譲渡先のユーザとして譲渡制御を行うようにしてもよい。
【0098】
図25は、本実施形態4にかかる価値譲渡処理の流れを示すシーケンス図である。まず、ステップS401からS411までは、上述した図9と同様である。ステップS411に応じて、価値譲渡装置200bの受付部244は、顔認証端末300から譲渡要求を受信し、譲渡要求に含まれる譲渡元及び譲渡先のユーザIDと入力された譲渡ポイント数とを取得する。ここでは、受付部244は、譲渡元としてユーザU1及び譲渡先としてユーザU2が選択されたとして受け付けたものとする。
【0099】
そして、譲渡制御部245bは、受け付けたユーザに対応する端末情報を取得する(S4061)。ここでは、譲渡制御部245bは、ユーザ管理情報213の中から、譲渡元であるユーザU1のユーザID2131に対応付けられた端末情報2133を取得する。ここで、取得された端末情報は、ユーザU1が所持する情報端末400に対応するものである。
【0100】
尚、譲渡制御部245bは、ユーザ管理情報213の中から、譲渡先であるユーザU2のユーザID2131に対応付けられた端末情報2133を取得しても構わない。または、譲渡制御部245bは、譲渡元及び譲渡先のそれぞれのユーザに対応する端末情報を取得しても構わない。
【0101】
譲渡制御部245bは、取得した端末情報を宛先として、譲渡確認メッセージをネットワークNを介して送信する(S4062)。情報端末400は、受信した譲渡確認メッセージを表示し、ユーザU1の操作により譲渡承認を受け付ける。そして、情報端末400は、譲渡承認の旨をネットワークNを介して価値譲渡装置200bへ返信する(S4063)。価値譲渡装置200bの譲渡制御部245bは、譲渡承認の旨の受信により、ユーザU1を譲渡元のユーザとする。続いて、上述した図9と同様に、ステップS412からS414が行われる。
【0102】
このように、本実施形態により、価値情報の譲渡において譲渡元又は譲渡先についての顔認証と共に他の認証を行う二要素認証を実現できる。そして、二要素認証を行うことで、譲渡の承認の確証を強化できる。例えば、譲渡の際に、譲渡元又は譲渡先のユーザのいずれかが顔認証端末300の前に存在しなくても、顔認証用の画像に別途撮影された顔画像をかざすことで、容易かつ安全に価値情報の譲渡を実現できる。また、譲渡元又は譲渡先のユーザの両方が顔認証端末300の前に存在せず、第三者が譲渡元又は譲渡先の顔画像を用いて価値情報の譲渡を行っても良い。
【0103】
<実施形態5>
本実施形態5は、上述した実施形態4の変形例である。本実施形態5は、価値情報の譲渡において譲渡元又は譲渡先についての顔認証と共に他の認証を行う二要素認証を行うものである。特に、本実施形態5では、他の認証としてユーザの識別情報の入力を要求するものである。尚、本実施形態5は、譲渡元又は譲渡先のいずれに対しても適用できる。尚、本実施形態5にかかる全体構成及び価値譲渡装置の構成は、以下を除き、上述した図3及び図8と同等であるため、図示及び説明を省略する。
【0104】
本実施形態5にかかる受付部244は、譲渡先として選択されたユーザの識別情報の入力をさらに受け付ける。ここで、識別情報は、例えば、ユーザIDであるが、パスワード等であってもよい。識別情報がパスワード等の場合、個人情報2132にパスワード等が含まれているものとする。
【0105】
また、本実施形態5にかかる譲渡制御部245は、生体認証の結果に基づき譲渡先として選択されたユーザの識別情報を特定する。そして、譲渡制御部245は、譲渡先として選択されたユーザにおける受け付けた識別情報と、特定した識別情報とが一致する場合、当該ユーザを譲渡先のユーザとして譲渡制御を行う。
【0106】
尚、受付部244が譲渡元の識別情報を受け付けて、譲渡制御部245が譲渡元のユーザの生体認証結果から識別情報を特定しても構わない。
【0107】
図26は、本実施形態5にかかる価値譲渡処理の流れを示すシーケンス図である。まず、ステップS401からS407までは、上述した図9と同様である。ステップS407の後、顔認証端末300は、上述したユーザリスト表示画面を表示し(S408)、ユーザU1から譲渡元及び譲渡先ユーザの選択を受け付ける(S409)。
【0108】
続いて、顔認証端末300は、ユーザU1から譲渡先ユーザのユーザIDの入力を受け付ける(S409b)。図27は、本実施形態5にかかる譲渡先ユーザの選択例及びユーザIDの入力例を示す図である。ユーザリスト表示画面550は、上述した図12と比べて、ユーザID入力欄5121が追加で表示されたものである。例えば、ユーザID入力欄5121は、ユーザU1により譲渡先の顔画像が選択された後に表示されるものとする。ユーザID入力欄5121は、譲渡先ユーザのユーザIDの入力欄である。ここでは、Bさん(ユーザU2)のユーザID「bbbb」が入力されたことを示す。
【0109】
ここで、ユーザU1は、譲渡実行ボタン519を押下したものとする。このとき、顔認証端末300は、譲渡要求に、ユーザリスト表示画面550上で選択された譲渡元及び譲渡先のユーザIDと入力された譲渡ポイント数に加えて、ユーザID入力欄5121に入力されたユーザIDを含める。そして、顔認証端末300は、当該譲渡要求を、ネットワークNを介して価値譲渡装置200へ送信する(S411b)。
【0110】
価値譲渡装置200の受付部244は、顔認証端末300から譲渡要求を受信し、譲渡要求に含まれる譲渡元及び譲渡先のユーザIDと入力された譲渡ポイント数と入力された譲渡先のユーザIDを取得する。ここでは、受付部244は、譲渡元としてユーザU1及び譲渡先としてユーザU2が選択されたとして受け付ける。また、受付部244は、譲渡ポイント数として「50」が入力されたとして受け付ける。さらに、受付部244は、入力されたユーザID「bbbb」を受け付ける。
【0111】
そして、譲渡制御部245は、顔認証結果に含まれるユーザU2のユーザIDと、入力されたユーザID「bbbb」とを照合する(S411c)。尚、顔認証結果に含まれるユーザU2のユーザIDの代わりに、譲渡要求に含まれる譲渡先のユーザIDを用いても構わない。ここでは、ユーザIDが一致したものとする。そこで、図9と同様に、ステップS412以降が行われる。
【0112】
このように、本実施形態によっても、上述した実施形態4と同様の効果を奏することができる。
【0113】
尚、実施形態4及び5の二要素認証は、撮影画像の顔が顔写真から撮影されたものである場合、つまり、第三者により顔写真がかざされたと判定され場合に適用するとよい。ここで、撮影画像の顔が顔写真から撮影されたものであるかの判定としては、例えば、モーションライブネス(指示通りに顔が動くか)や、赤外線カメラによる撮影画像の解析、撮影動画の目が動いているか否かの判定等の生体検知により実現できる。そして、生体検知により撮影画像の顔が顔写真から撮影されたものと判定された場合、実施形態4の情報端末への譲渡確認や実施形態5の入力されたユーザIDの照合を行うようにすると良い。
【0114】
尚、実施形態4及び5の二要素認証は、顔写真がかざされた場合だけでなく、本人がその場にいて実際の顔が撮影された場合に行っても良い。
【0115】
<実施形態6>
本実施形態6は、上述した実施形態2から5の変形例である。本実施形態6は、生体認証機能を価値譲渡装置に内蔵させたものである。尚、以下では実施形態2の変形例として説明するが、実施形態3から5にも同様に適用可能である。また、本実施形態6にかかる価値譲渡システムは、上述した価値譲渡システム1000と同様であるため、図示及び説明を省略する。
【0116】
図28は、本実施形態6にかかる価値譲渡装置200dの構成を示すブロック図である。価値譲渡装置200dの記憶部210は、上述した価値譲渡装置200と比べて、プログラム211がプログラム211dに置き換わり、ユーザ管理情報213に顔特徴情報2134が追加されたものである。また、価値譲渡装置200dの制御部240は、上述した価値譲渡装置200と比べて、認証制御部242が認証制御部242dに置き換わったものである。
【0117】
プログラム211dは、本実施形態6にかかる価値譲渡方法の処理が実装されたコンピュータプログラムである。
【0118】
顔特徴情報2134は、上述した認証装置100の顔特徴情報112に相当するものである。顔特徴情報2134は、ユーザID2131と対応付けられている。つまり、ユーザ管理情報213は、上述した顔情報DB110を包含するものであり、複数のユーザの生体情報を記憶した生体情報記憶手段の一例である。
【0119】
認証制御部242dは、複数のユーザを含むユーザ群の顔特徴情報とユーザU1及びU2のそれぞれの顔特徴情報とを照合して顔認証を行う。すなわち、認証制御部242dは、取得した撮影画像に含まれる各ユーザの顔領域から抽出された顔特徴情報と、記憶部210に記憶された顔特徴情報2134とを照合して顔認証を行うことにより、顔認証結果を取得する。
【0120】
尚、本実施形態では、上述した図9及び図17のステップS404が、認証制御部242dによる価値譲渡装置200d内での顔認証処理に置き換わる。
【0121】
このように、本実施形態6においても上述した実施形態2と同様の効果を奏することができる。尚、本実施形態6に実施形態3から5の変形を行っても良いことはもちろんである。
【0122】
<その他の実施形態>
尚、上述の実施形態では、ハードウェアの構成として説明したが、これに限定されるものではない。本開示は、任意の処理を、CPUにコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。
【0123】
上述の例において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、DVD(Digital Versatile Disc)、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0124】
なお、本開示は上記実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。また、本開示は、それぞれの実施形態を適宜組み合わせて実施されてもよい。
【0125】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
(付記E1)
複数のユーザを含む撮影画像を取得する取得手段と、
前記撮影画像から抽出された前記複数のユーザのそれぞれの生体情報における生体認証を制御する認証制御手段と、
前記生体認証に成功した2以上のユーザのリストを外部端末へ出力する出力手段と、
前記外部端末から、前記リストのうち電子的な価値情報の譲渡元及び譲渡先ユーザの選択と当該価値情報の譲渡分の入力とを受け付ける受付手段と、
前記譲渡元のユーザから前記譲渡先のユーザへの前記譲渡分の譲渡制御を行う譲渡制御手段と、
を備える価値譲渡装置。
(付記E2)
前記出力手段は、
前記生体認証に成功した各ユーザに対応付けられた価値情報を取得し、
当該取得した価値情報を前記外部端末へ出力し、
前記受付手段は、
前記価値情報の出力後に前記外部端末から前記譲渡分の入力を受け付ける
付記E1に記載の価値譲渡装置。
(付記E3)
前記出力手段は、前記リストに含まれる第1のユーザを示す第1の指標と、第2のユーザを示す第2の指標とを、前記外部端末の表示部に表示させるように出力し、
前記受付手段は、前記外部端末から前記第1の指標の表示位置を前記第2の指標の表示位置へ移動させる操作を受け付けた場合、前記第1のユーザを前記譲渡元及び前記第2のユーザを前記譲渡先と選択されたものとして受け付ける
付記E1又はE2に記載の価値譲渡装置。
(付記E4)
前記受付手段は、前記譲渡先のユーザが2以上の場合、前記外部端末から、各譲渡先のユーザに対する前記譲渡分の受取量の入力を受け付け、
前記譲渡制御手段は、各譲渡先のユーザに対応付けられた前記価値情報に、各ユーザに対応する前記受取量を加えて前記譲渡制御を行う
付記E1乃至E3のいずれか1項に記載の価値譲渡装置。
(付記E5)
前記受付手段は、前記譲渡元のユーザが2以上の場合、前記外部端末から、各譲渡元のユーザから譲渡される前記価値情報の譲渡量のそれぞれを前記譲渡分の入力として受け付け、
前記譲渡制御手段は、各譲渡元のユーザに対応付けられた前記価値情報から、各ユーザに対応する前記譲渡量を減じて前記譲渡制御を行う
付記E1乃至E4のいずれか1項に記載の価値譲渡装置。
(付記E6)
前記価値情報と当該価値情報を保有するユーザとを対応付けて記憶する記憶手段をさらに備え、
前記譲渡制御手段は、前記譲渡分について、前記譲渡元のユーザから前記譲渡先のユーザへ前記記憶手段における対応付けを変更することにより、前記譲渡制御を行う
付記E1乃至E3のいずれか1項に記載の価値譲渡装置。
(付記E7)
前記譲渡制御手段は、
前記譲渡元として選択されたユーザに対応する情報端末へ譲渡確認を送信し、
当該情報端末から譲渡承諾を受信した場合、当該ユーザを前記譲渡元のユーザとして前記譲渡制御を行う
付記E1乃至E6のいずれか1項に記載の価値譲渡装置。
(付記E8)
前記受付手段は、前記譲渡先として選択されたユーザの識別情報の入力をさらに受け付け、
前記譲渡制御手段は、
前記生体認証の結果に基づき前記譲渡先として選択されたユーザの識別情報を特定し、
前記譲渡先として選択されたユーザにおける前記受け付けた識別情報と前記特定した識別情報とが一致する場合、当該ユーザを前記譲渡先のユーザとして前記譲渡制御を行う
付記E1乃至E6のいずれか1項に記載の価値譲渡装置。
(付記E9)
前記価値情報は、電子ポイント、電子クーポン、電子マネー、暗号資産又は電子チケットの少なくともいずれかを含む
付記E1乃至E8のいずれか1項に記載の価値譲渡装置。
(付記E10)
前記認証制御手段は、前記複数のユーザを含むユーザ群の生体情報を記憶した認証装置に対して、前記複数のユーザのそれぞれの生体情報における生体認証を行わせる
付記E1乃至E9のいずれか1項に記載の価値譲渡装置。
(付記E11)
前記複数のユーザを含むユーザ群の生体情報を記憶した生体情報記憶手段をさらに備え、
前記認証制御手段は、前記ユーザ群の生体情報と前記複数のユーザのそれぞれの生体情報とを照合して生体認証を行う
付記E1乃至E9のいずれか1項に記載の価値譲渡装置。
(付記B1)
複数のユーザを含む撮影画像を撮影する顔認証端末と、
価値譲渡装置とを備え、
前記価値譲渡装置は、
前記顔認証端末から前記撮影画像を取得する取得手段と、
前記撮影画像から抽出された前記複数のユーザのそれぞれの生体情報における生体認証を制御する認証制御手段と、
前記生体認証に成功した2以上のユーザのリストを前記顔認証端末へ出力する出力手段と、
前記顔認証端末から、前記リストのうち電子的な価値情報の譲渡元及び譲渡先ユーザの選択と当該価値情報の譲渡分の入力とを受け付ける受付手段と、
前記譲渡元のユーザから前記譲渡先のユーザへの前記譲渡分の譲渡制御を行う譲渡制御手段と、
を備える価値譲渡システム。
(付記B2)
前記出力手段は、
前記生体認証に成功した各ユーザに対応付けられた価値情報を取得し、
当該取得した価値情報を前記顔認証端末へ出力し、
前記受付手段は、
前記価値情報の出力後に前記顔認証端末から前記譲渡分の入力を受け付ける
付記B1に記載の価値譲渡システム。
(付記C1)
コンピュータが、
複数のユーザを含む撮影画像を取得し、
前記撮影画像から抽出された前記複数のユーザのそれぞれの生体情報における生体認証を制御し、
前記生体認証に成功した2以上のユーザのリストを外部端末へ出力し、
前記外部端末から、前記リストのうち電子的な価値情報の譲渡元及び譲渡先ユーザの選択と当該価値情報の譲渡分の入力とを受け付け、
前記譲渡元のユーザから前記譲渡先のユーザへの前記譲渡分の譲渡制御を行う、
価値譲渡方法。
(付記D1)
複数のユーザを含む撮影画像を取得する取得処理と、
前記撮影画像から抽出された前記複数のユーザのそれぞれの生体情報における生体認証を制御する認証制御処理と、
前記生体認証に成功した2以上のユーザのリストを外部端末へ出力する出力処理と、
前記外部端末から、前記リストのうち電子的な価値情報の譲渡元及び譲渡先ユーザの選択と当該価値情報の譲渡分の入力とを受け付ける受付処理と、
前記譲渡元のユーザから前記譲渡先のユーザへの前記譲渡分の譲渡制御を行う譲渡制御処理と、
をコンピュータに実行させる価値譲渡プログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体。
【0126】
以上、実施形態(及び実施例)を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態(及び実施例)に限定されものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【符号の説明】
【0127】
10 価値譲渡装置
11 取得部
12 認証制御部
13 出力部
14 受付部
15 譲渡制御部
1000 価値譲渡システム
1000a 価値譲渡システム
1000b 価値譲渡システム
100 認証装置
110 顔情報DB
111 ユーザID
112 顔特徴情報
120 顔検出部
130 特徴点抽出部
140 登録部
150 認証部
200 価値譲渡装置
200a 価値譲渡装置
200b 価値譲渡装置
200d 価値譲渡装置
210 記憶部
211 プログラム
211a プログラム
211b プログラム
211d プログラム
212 ポイント管理情報
2121 ユーザID
2122 ポイント
213 ユーザ管理情報
2131 ユーザID
2132 個人情報
2133 端末情報
2134 顔特徴情報
220 メモリ
230 通信部
240 制御部
241 取得部
242 認証制御部
242d 認証制御部
243 出力部
244 受付部
244a 受付部
245 譲渡制御部
245a 譲渡制御部
245b 譲渡制御部
300 顔認証端末
310 カメラ
320 記憶部
330 通信部
340 入出力部
350 制御部
351 撮影制御部
352 登録部
353 認証制御部
354 表示制御部
355 受付部
400 情報端末
510 ユーザリスト表示画面
510a ユーザリスト表示画面
511 ユーザ名表示欄
512 ユーザ名表示欄
5121 ユーザID入力欄
513 顔画像
514 顔画像
515 保有ポイント表示欄
516 保有ポイント表示欄
517 譲渡ポイント入力欄
5181 譲渡元ユーザ表示
5182 譲渡先ユーザ表示
519 譲渡実行ボタン
520 譲渡結果表示画面
521 ユーザ名表示欄
522 顔画像
523 保有ポイント表示欄
524 譲渡ポイント
525 ユーザ名表示欄
526 顔画像
527 保有ポイント表示欄
530 ユーザリスト表示画面
531 顔画像
532 ユーザ名表示欄
533 保有ポイント表示欄
534 譲渡量入力欄
534a 譲渡量
534b 譲渡量
535 受取量入力欄
535a 受取量
535b 受取量
536 合計譲渡ポイント表示欄
537 譲渡実行ボタン
5381 譲渡元ユーザ表示
5382 譲渡先ユーザ表示
540 譲渡結果表示画面
541 譲渡量
542 譲渡量
543 受取量
544 受取量
545 保有ポイント表示欄
546 保有ポイント表示欄
547 保有ポイント表示欄
548 保有ポイント表示欄
550 ユーザリスト表示画面
N ネットワーク
U1 ユーザ
U2 ユーザ
U3 ユーザ
U4 ユーザ
図1
図2
図3
図4
図5
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