(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-08
(45)【発行日】2024-05-16
(54)【発明の名称】端末デバイス、及びネットワークデバイス
(51)【国際特許分類】
H04B 7/08 20060101AFI20240509BHJP
H04L 27/26 20060101ALI20240509BHJP
H04J 13/00 20110101ALI20240509BHJP
H04W 72/232 20230101ALI20240509BHJP
H04W 16/28 20090101ALI20240509BHJP
【FI】
H04B7/08 810
H04L27/26 114
H04J13/00
H04W72/232
H04W16/28
(21)【出願番号】P 2023034367
(22)【出願日】2023-03-07
(62)【分割の表示】P 2021505854の分割
【原出願日】2018-08-03
【審査請求日】2023-03-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】ガオ ユーカイ
(72)【発明者】
【氏名】ワン ガン
【審査官】齊藤 晶
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第108259401(CN,A)
【文献】国際公開第2019/215888(WO,A1)
【文献】Huawei, HiSilicon,TP for single-PDCCH NCJT in Rel-15[online],3GPP TSG RAN WG1 #92 R1-1802542,2018年02月16日,[検索日:2018.09.06],Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_92/Docs/R1-1802542.zip>
【文献】Huawei, HiSilicon,Details of QCL assumptions and related RS design considerations[online],3GPP TSG RAN WG1 #90b R1-1717309,2017年10月02日,[検索日:2018.07.13],Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_90b/Docs/R1-1717309.zip>
【文献】Nokia, Nokia Shanghai Bell,Remaining Issue on DMRS Port Mapping and its Impact on CQI/MCS[online],3GPP TSG RAN WG1 #92b R1-1805100,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_92b/Docs/R1-1805100.zip>,2018年04月20日
【文献】AT & T,Remaining Issues for MIMO Codeword Mapping[online],3GPP TSG RAN WG1 #92b R1-1804654,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_92b/Docs/R1-1804654.zip>,2018年04月20日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/08
H04L 27/26
H04J 13/00
H04W 72/232
H04W 16/28
IEEE Xplore
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-2
CT WG1
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末デバイスであって、
ネットワークデバイスから、ダウンリンク制御情報(DCI:Downlink Control Information)を受信する手段と、
DMRSのための複数のグループに対応するそれぞれの送信構成指示(TCI:Transmission Configuration Indication)状態を、前記DCIの1つのフィールドから決定する手段と、
データのないDemodulation Reference Signal code domain multiplexing(DMRS CDM)グループの数とDMRSポートを対応づける第1のテーブルに基づいて、前記DMRSポートを決定する手段と、
前記ネットワークデバイスから、前記DMRSを受信する手段と、
を有し、
前記第1のテーブルは、前記DCIの1つのフィールドが1つのTCI状態のみに対応している場合に参照される、データのないDMRS CDMグループの数とDMRSポートを対応づける第2のテーブルとは異なる、
端末デバイス。
【請求項2】
前記複数のグループはそれぞれ、前記DMRSの複数のポートに対応する、請求項1に記載の端末デバイス。
【請求項3】
前記複数のグループは、複数のTransmission Reception Point(TRP)に対応する、請求項1に記載の端末デバイス。
【請求項4】
前記ネットワークデバイスは、前記複数のTRPのうち1つである、請求項3に記載の端末デバイス。
【請求項5】
ネットワークデバイスであって、
端末デバイスへ、ダウンリンク制御情報(DCI:Downlink Control Information)を送信する手段を有し、
ここで、前記DCIの1つのフィールドは、DMRSのための複数のグループに対するそれぞれの送信構成指示(TCI:Transmission Configuration Indication)状態を示し、
データのないDemodulation Reference Signal code domain multiplexing(DMRS CDM)グループの数とDMRSポートを対応づける第1のテーブルに基づいて、前記DMRSポートが決定され、
前記端末デバイスへ、前記DMRSを送信する手段をさらに有し、
前記第1のテーブルは、前記DCIの1つのフィールドが1つのTCI状態のみに対応している場合に参照される、データのないDMRS CDMグループの数とDMRSポートを対応づける第2のテーブルとは異なる、
ネットワークデバイス。
【請求項6】
前記複数のグループはそれぞれ、前記DMRSの複数のポートに対応する、請求項5に記載のネットワークデバイス。
【請求項7】
前記複数のグループは、複数のTransmission Reception Point(TRP)に対応する、請求項5に記載のネットワークデバイス。
【請求項8】
前記ネットワークデバイスは、前記複数のTRPのうち1つである、請求項7に記載のネットワークデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、一般的に、無線通信に関し、特に、マルチTRP通信のための方法、デバイス、及びコンピュータ読み取り可能な媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
3GPP規格の最新発展は、進化したパケットコア(EPC:Evolved Packet Core)ネットワークのロングタームエボリューション(LTE:Long Term Evolution)、E‐UTRAN(Evolved UMTS Terrestrial Radio Access Network)と呼ばれ、通常、「4G」とも呼ばれる。さらに、「5G新しい無線(NR:New Radio)」という用語は、様々なアプリケーションやサービスをサポートすることが期待される進化した通信技術を指す。5G NRは、遅延、信頼性、セキュリティ、スケーラビリティ(例えば、IoT(Internet of Things))に関連する新たな要求、及びその他の要求を満たすために、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP:Third Generation Partnership Project)によって公表された継続的なモバイルブロードバンドの進化の一部である。5G NRのいくつかの態様は、4Gロングタームエボリューション(LTE)規格に基づくことがある。
【0003】
近年、NRシステムの研究が認められた。NRは、拡張モバイルブロードバンド、大規模なマシンタイプ通信、超高信頼・低遅延通信を含む、全ての定義された利用状況、要求、配置状況に対応する単一の技術フレームワークを目的とし、100GHzまでの周波数範囲を考慮する。new radioアクセス用のマルチアンテナスキームの検討は既に開始され、マルチアンテナスキーム、ビーム管理、チャネル状態情報(CSI:Channel State Information)取得、参照信号及び疑似コロケーション(QCL:quasi co-located)が含まれる。また、NRでは、シングルTRP送信及びマルチTRP送信が合意された。しかし、マルチTRP/パネル送信については、現状の研究で優先に考慮されず、今後の開発で検討される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般的に、本開示の例示的な実施形態は、マルチTRP通信のための方法、デバイス、及びコンピュータ読み取り可能な媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の態様では、通信のための方法を提供する。この方法は、端末デバイスで、端末デバイスと通信する複数のネットワークデバイスのうちの少なくとも1つからダウンリンク制御情報(DCI)を受信することを含み、複数のネットワークデバイスのそれぞれは、復調参照信号(DMRS)を送信するための複数のDMRSポートを含む異なるDMRSグループを有する。この方法は、DCIから、複数のネットワークデバイスのDMRSグループに対するそれぞれの送信構成指示(TCI)状態、及び複数のネットワークデバイスによって送信されるDMRSを受信するためのDMRSポートを決定することをさらに含む。この方法は、TCI状態に基づいて、DMRSポートで複数のネットワークデバイスからDMRSを受信することをさらに含む。
【0006】
第2の態様では、通信のための方法を提供する。この方法は、端末デバイスと通信する複数のネットワークデバイスのうちの1つのネットワークデバイスにおいて、複数のネットワークデバイスのそれぞれのDMRSグループに対するTCI状態、及び複数のネットワークデバイスがDMRSを端末デバイスに送信するためのDMRSポートを決定することを含む。DMRSグループのそれぞれは、複数のDMRSポートを含む。この方法は、TCI状態及びDMRSポートを示すDCIを生成することをさらに含む。この方法は、端末デバイスがTCI状態に基づいてDMRSポートで複数のネットワークデバイスからDMRSを受信するように、DCIを端末デバイスに送信することをさらに含む。
【0007】
第3の態様では、端末デバイスを提供する。この端末デバイスは、プロセッサと、命令を格納するメモリとを備える。メモリ及び命令は、プロセッサによって、端末デバイスに、端末デバイスと通信する複数のネットワークデバイスのうちの少なくとも1つからDCIを受信させるように構成される。複数のネットワークデバイスのそれぞれは、DMRSを送信するための複数のDMRSポートを含む異なるDMRSグループを有する。メモリ及び命令は、さらに、プロセッサによって、端末デバイスに、DCIから、複数のネットワークデバイスのDMRSグループに対するそれぞれのTCI状態、及び複数のネットワークデバイスによって送信されるDMRSを受信するためのDMRSポートを決定させるように構成される。メモリ及び命令は、さらに、プロセッサによって、端末デバイスに、TCI状態に基づいてDMRSポートで複数のネットワークデバイスからDMRSを受信させるように構成される。
【0008】
第4の態様では、ネットワークデバイスを提供する。このネットワークデバイスは、プロセッサと、命令を格納するメモリとを備える。メモリ及び命令は、プロセッサによって、ネットワークデバイスに、端末デバイスと通信するネットワークデバイスを含む複数のネットワークデバイスのそれぞれのDMRSグループに対するTCI状態、及び複数のネットワークデバイスがDMRSを端末デバイスに送信するためのDMRSポートを決定させるように構成される。DMRSグループのそれぞれは、複数のDMRSポートを含む。メモリ及び命令は、さらに、プロセッサによって、ネットワークデバイスに、TCI状態及びDMRSポートを示すDCIを生成させるように構成される。メモリ及び命令は、さらに、プロセッサによって、端末デバイスがTCI状態に基づいてDMRSポートで複数のネットワークデバイスからDMRSを受信するように、DCIを端末デバイスに送信させるように構成される。
【0009】
第5の態様では、命令が格納されたコンピュータ読み取り可能な媒体を提供する。この命令は、デバイスの少なくとも1つのプロセッサで実行される場合、デバイスに第1の態様に記載の方法を実行させる。
【0010】
第6の態様では、命令が格納されたコンピュータ読み取り可能な媒体を提供する。この命令は、デバイスの少なくとも1つのプロセッサで実行される場合、デバイスに第2の態様に記載の方法を実行させる。
【0011】
本概要のセクションは、本開示の実施形態の主要な又は本質的な特徴を特定することを意図しておらず、本開示の範囲を限定するために使用されることを意図していないことを理解されたい。本開示の他の特徴は、以下の説明により容易に理解できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
添付図面を参照しながら本開示のいくつかの実施形態をより詳細に説明することを通して、本開示の上記及び他の目的、特徴、及び利点がより明らかになる。
【0013】
【
図1】本開示のいくつかの実施形態が実施されることができる通信環境の概略図である。
【0014】
【
図2】本開示のいくつかの実施形態にかかるネットワークデバイスと端末デバイスとの間の通信プロセスを例示するフローチャートを示す。
【0015】
【
図3】本開示のいくつかの実施形態にかかる複数のTCIフィールドの例を示す。
【0016】
【
図4】本開示のいくつかの実施形態にかかる2ビットを有する第2のTCIフィールドの例を示す。
【0017】
【
図5】本開示のいくつかの実施形態にかかる例示的な方法のフローチャートを示す。
【0018】
【
図6】本開示のいくつかの実施形態にかかる別の例示的な方法のフローチャートを示す。
【0019】
【
図7】本開示のいくつかの実施形態の実施に適するデバイスの簡略的なブロック図である。
【0020】
図面全体において、同一又は類似の参照番号は、同一又は類似の要素を表す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本開示の原理を、いくつかの例示的な実施形態を参照して説明する。これらの実施形態は、例示の目的のみで記載され、本開示の範囲に関するいかなる制限を示唆することなく、当業者が本開示を理解及び実施することに寄与することを理解されたい。本明細書で説明される開示は、以下に説明されるもの以外の様々な態様で実施されることができる。
【0022】
以下の説明及び特許請求の範囲において、別途定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語及び科学用語は、本開示が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。
【0023】
本明細書で使用されるとき、「送受信ポイント(送信/受信ポイント)」という用語は、一般的に、ユーザ機器と通信するステーションを示すことができる。しかしながら、送受信ポイント(送信/受信ポイント)は、基地局(BS:Base Station)、セル、Node-B、Evolved NodeB(eNB)、次世代NodeB(gNB)、送受信ポイント(TRP:Transmission Reception Point)、セクタ、サイト、ベーストランシーバシステム(BTS:Base Transceiver System)、アクセスポイント(AP:Access Point)、中継ノード(RN:Relay Node)、リモート無線ヘッド(RRH:Remote Radio Head)、無線ユニット(RU:Radio Unit)、アンテナなどのような異なる用語と呼ばれてもよい。
【0024】
即ち、本開示の文脈において、送受信ポイント(送信/受信ポイント)、基地局(BS)、又はセルは、符号分割多元接続(CDMA:Code Division Multiple Access)における基地局コントローラ(BSC:Base Station Controller)、WCDMA(登録商標)におけるNode-B、LTEにおけるeNB又はセクタ(サイト)、NRにおけるgNB又はTRPなどによってカバーされる領域又は機能の一部を示す包括的な概念として解釈され得る。従って、送信/受信ポイント、基地局(BS)、及び/又はセルの概念は、メガセル、マクロセル、マイクロセル、ピコセル、フェムトセルなどの様々なカバレッジエリアを含むことができる。さらに、そのような概念は、中継ノード(RN)、リモート無線ヘッド(RRH)、又は無線ユニット(RU)の通信範囲を含むことができる。
【0025】
本開示の文脈において、ユーザ機器及び送受信ポイント(送信/受信ポイント)は、本明細書に開示される技術及び技術的概念を具体化するために使用される包括的な意味を有する2つの送信/受信主体であってもよく、特定の用語又は単語に限定されない。さらに、ユーザ機器及び送受信ポイント(送信/受信ポイント)は、本実施形態に関連して開示される技術及び技術的概念を具現化するために使用される包括的な意味を有する、アップリンク又はダウンリンクの送信/受信主体であってもよく、特定の用語又は単語に限定されない。ここで、アップリンク(UL:Uplink)送信/受信は、データがユーザ機器から基地局に送信されるスキームである。また、ダウンリンク(DL:Downlink)送信/受信は、データが基地局からユーザ機器に送信されるスキームである。
【0026】
本明細書で使用されるとき、単数形である「1つ(a)」、「1つ(an)」、及び「前記(the)」は、文脈からそうでないことが明確に示されていない限り、複数形も含むことを意図している。「含む」という用語及びその変形は、「含むがこれに限定されない」ことを意味するオープンな用語として読まれる。「に基づいて」という用語は、「少なくとも部分的に基づいて」として読まれる。「一実施形態」及び「実施形態」という用語は、「少なくとも1つの実施形態」として読まれる。「別の実施形態」という用語は、「少なくとも1つの他の実施形態」として読まれる。「第1」、「第2」などの用語は、異なるオブジェクト又は同じオブジェクトを指すことができる。以下には、明示的及び暗黙的なその他の定義が含まれることがある。
【0027】
いくつかの例では、値、手順、又は装置は、「最もよい」、「最も低い」、「最も高い」、「最小」、「最大」などとして言及される。そのような記述は、多くの使用される機能的選択肢から選択可能であり、このような選択は、他の選択に比べてより良く、小さい、高い、又はより好ましい必要がないことを示すと意図していることを理解されたい。
【0028】
図1は、本開示のいくつかの実施形態が実施されることができる通信環境100の概略図である。通信環境100では、2つのネットワークデバイス110、120及び端末デバイス130が存在する。端末デバイス130は、無線通信リンクを介して、ネットワークデバイス110、120の一方又は両方と通信することができる。いくつかの実施形態では、ネットワークデバイス110、120は、協同して端末デバイス130にサービスを提供する2つの基地局であってもよい。この場合、ネットワークデバイス110、120は、通信リンク155を介して互いに通信してもよい。いくつかの他の実施形態では、ネットワークデバイス110、120は、端末デバイス130にサービスを提供する1つの基地局の異なる送信/受信ユニットであってもよい。いくつかのさらなる実施形態では、ネットワークデバイス110、120は、2つのTRP、又は2つのパネル、又は2つのセル、又は1つのTRP/パネル/セル内の2つのグループのアンテナポート/エレメントであってもよい。本明細書で使用されるとき、複数のネットワークデバイスが端末デバイスと通信することに関する無線通信(例えば、通信環境100)は、マルチTRP通信とも呼ばれることがある。
【0029】
図1に示すネットワークデバイスの数及び端末デバイスの数は、いかなる限定を示唆することなく、例示の目的のみであることを理解されたい。実際に、通信環境100は、本開示の実施形態を実施するのに適する任意の適切な数のネットワークデバイス及び任意の適切な数の端末デバイスを含むことができる。
【0030】
本明細書で使用されるとき、「ネットワークデバイス」又は「基地局」(BS:Base Station)という用語は、端末デバイスが通信できるセル又はカバレッジを提供し、又はホストすることができるデバイスを指す。ネットワークデバイスの例として、Node B(NodeB又はNB)、Evolved NodeB(eNodeB又はeNB)、次世代NodeB(gNB)、送信/受信ポイント(TRP:Transmission/Reception Point)、リモート無線ユニット(RRU:Remote Radio Unit)、無線ヘッド(RH:Radio Head)、リモート無線ヘッド(RRH:Remote Radio Head)、及びフェムトノードやピコノードなどの低パワーノードなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0031】
本明細書で使用されるとき、「端末デバイス」という用語は、無線又は有線通信機能を有する任意のデバイスを指す。端末デバイスの例として、ユーザ機器(UE:User Equipment)、パーソナルコンピュータ、デスクトップ、移動電話、セルラー電話、スマートフォン、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)、ポータブルコンピュータ、デジタルカメラなどの画像キャプチャデバイス、ゲームデバイス、音楽記憶・再生機器、又は無線や有線インターネットアクセス及びブラウジングなどを可能にするインターネット機器などが挙げられるが、これらに限定されない。説明の目的のために、以下、端末デバイスの例としてUEを参照していくつかの実施形態を説明し、「端末デバイス」及び「ユーザ機器」(UE)という用語は、本開示の文脈で互換的に使用されることができる。
【0032】
通信環境100における通信は、任意の適切な規格に準拠してもよく、ここでの規格は、モバイル通信用グローバルシステム(GSM:Global System for Mobile Communications)、EC‐GSM‐IoT(Extended Coverage Global System for Mobile Internet of Things)、ロングタームエボリューション(LTE:Long Term Evolution)、LTEエボリューション、LTEアドバンスト(LTE-A:LTE‐Advanced)、広帯域符号分割多元接続(WCDMA:Wideband Code Division Multiple Access)、符号分割多元接続(CDMA:Code Division Multiple Access)、GSM EDGE無線アクセスネットワーク(GERAN:GSM EDGE Radio Access Network)などを含むが、これらに限定されない。さらに、通信は、現在知られている、又は将来に開発される任意の世代の通信プロトコルに従って実施されてもよい。通信プロトコルの例として、第1世代(1G)、第2世代(2G)、2.5G、2.75G、第3世代(3G)、第4世代(4G)、4.5G、第5世代(5G)の通信プロトコルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0033】
上述したように、端末デバイス130は、順方向リンク及び逆方向リンクでの送信を介して、ネットワークデバイス110、120の一方又は両方と通信することができる。本明細書で使用されるとき、順方向リンク(又はダウンリンク)は、アクセスネットワークから端末への通信リンクを指し、逆方向リンク(又はアップリンク)は、端末からアクセスネットワークへの通信リンクを指す。
【0034】
通信環境100によって例示される無線通信システムにおいて、復調参照信号(DMRS:Demodulation Reference Signal)は、通信チャネル(例えば、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH:Physical Downlink Control Channel)及び/又は物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH:Physical Downlink Shared Channel))を介して送信される情報を正確に又はコヒーレントに復号化するために、該通信チャネルに関する変調/復調情報を提供する参照信号の一種であってもよい。
【0035】
DMRSの送信において、ネットワークデバイス110、120は、送信のために対応するリソース(「DMRSリソース」とも呼ばれる)を割り当て、及び/又はどのDMRSシーケンスが送信されるかを指定してもよい。いくつかのシナリオでは、ネットワークデバイス110、120及び端末デバイス130は、いずれも複数のアンテナポート(又はアンテナエレメント)を備え、アンテナポート(アンテナエレメント)によって、指定されたRSシーケンスを送信することができる。
【0036】
多数のDMRSポートに関連付けられるDMRSリソースのセットも指定されてもよい。DMRSポートは、DMRSシーケンスの一部又は全部から、時間領域、周波数領域、及び/又はコード領域におけるRS送信に対して割り当てられたリソース領域の1つ又は複数のリソース要素(RE:Resource Element)への特定のマッピングとも呼ばれる。このようなリソース割り当て情報及び他の必要な情報は、DMRSの送信に先立って端末デバイス130に示されてもよい。例えば、DMRS構成は、上位レイヤシグナリング(例えば、無線リソース制御(RRC:Radio Resource Control)及び/又は媒体アクセス制御(MAC:Medium Access Control)制御要素(CE:Control Element))、及び/又は動的シグナリング(例えば、ダウンリンク制御情報(DCI:Downlink Control Information))を介して端末デバイスに送信されることができる。
【0037】
いくつかの実施形態では、疑似コロケーション(QCL:quasi‐co‐location)タイプは、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH及び/又は参照信号に対して構成されてもよい。RSの例として、ダウンリンク又はアップリンク復調参照信号(DMRS)、CSI‐RS、SRS、位相トラッキング参照信号(PTRS:Phase Tracking Reference Signal)、トラッキング参照信号(TRS:Tracking Reference Signal)、微細時間‐周波数トラッキング参照信号(TRS)、トラッキング用CSI‐RS、同期信号(SS:Synchronization Signal)/物理放送チャネル(PBCH:Physical Broadcast Channel)ブロック、SSブロック(SSB)などが含まれるが、これらに限定されない。例えば、QCLタイプは、「QCL‐TypeA」:{ドップラーシフト、ドップラー広がり、平均遅延、平均広がり}、「QCL‐TypeB」:{ドップラーシフト、ドップラー広がり}、「QCL‐TypeC」:{ドップラーシフト、平均遅延}、及び「QCL‐TypeD」:{空間Rxパラメータ}のうちの少なくとも1つであってもよい。
【0038】
図1に示すように、ネットワークデバイス110は、DMRS125を端末デバイス130に送信してもよく、ネットワークデバイス120は、DMRS135を端末デバイス130に送信してもよい。端末デバイス130にDMRS125、135を送信するために、ネットワークデバイス110、120は、それぞれのDMRSグループ112、122を有してもよい。ネットワークデバイス110は、DMRSグループ112から、DMRS125を送信するためのDMRSポートを選択してもよく、ネットワークデバイス120は、DMRSグループ122から、DMRS135を送信するためのDMRSポートを選択してもよい。いくつかの実施形態では、DMRSグループは、DMRSを送信するためのDMRSポートのグループを指してもよい。1つのDMRSグループ内のDMRSポートは、互いに疑似コロケーション化(疑似コロケート(quasi co-located))(QCL)されてもよい。
【0039】
いくつかの実施形態では、端末デバイスに対してコードワードの数が構成されてもよい。例えば、その数は、1又は2であってもよい。例えば、コードワードの数は、無線リソース制御(RRC)及び/又は媒体アクセス制御(MAC)及び/又は物理レイヤ(PHY:Physical Layer)におけるシグナリングを介して構成されてもよい。
【0040】
いくつかの実施形態では、DMRS構成のためのパラメータのセットは、端末デバイスに対して構成されてもよい。パラメータのセットは、DMRS用のシンボルの最大数/最大長、DMRSのタイプ等のうちの少なくとも1つを含んでもよい。例えば、パラメータのセットは、無線リソース制御(RRC)及び/又は媒体アクセス制御(MAC)及び/又は物理レイヤ(PHY)におけるシグナリングを介して構成されてもよい。
【0041】
いくつかの実施形態では、DMRS用のシンボルの最大数/最大長(例えば、最大数/最大長はMである)は、1つのPDSCH送信期間における各DMRS送信状況のためのシンボルの最大数であってもよく、1つのDMRS送信状況は、K個の連続シンボルでのDMRS送信であってもよい。例えば、Mは1、2、3又は4であってもよい。例えば、Kは1、2、3又は4であってもよく、KはM以下である。いくつかの実施形態では、DMRS用のシンボルの最大数/最大長(例えば、最大数/最大長はMである)は、前方DMRS(front-loaded DMRS)用のシンボルの最大数であってもよく、ここで、前方DMRSは、1つのPDSCH送信期間におけるK個の連続シンボルでの最初のDMRS送信状況である。例えば、Mは、1、2、3又は4であってもよい。例えば、Kは、1、2、3又は4であってもよく、KはM以下である。
【0042】
いくつかの実施形態では、DMRSのタイプは、時間領域及び/又は周波数領域におけるDMRS構成のパターンであってもよい。端末デバイスに対して最大2つのタイプのDMRS(例えば、DMRSタイプ1及び/又はDMRSタイプ2)が構成されることができる。いくつかの実施形態では、DMRSタイプ1は、(例えば、DMRSの最大数/最大長が2である場合)最大8個のDMRSポートを含むことができる。DMRSポートは、FDM(Frequency Domain Multiplexing、周波数領域多重化)、周波数領域におけるCDM(Code Domain Multiplexing、コード領域多重化)、及び時間領域におけるCDMのうちの少なくとも1つで多重化される。いくつかの実施形態では、DMRSタイプ1は、(例えば、DMRSの最大数/最大長が1である場合)最大4個のDMRSポートを含むことができる。DMRSポートは、FDM及び周波数領域におけるCDMのうちの少なくとも1つで多重化される。
【0043】
いくつかの実施形態では、DMRSタイプ2は、(例えば、DMRSの最大数/最大長が2である場合)最大12個のDMRSポートを含むことができる。DMRSポートは、FDM(周波数領域多重化)、周波数領域におけるCDM(コード領域多重化)、及び時間領域におけるCDMのうちの少なくとも1つで多重化される。いくつかの実施形態では、DMRSタイプ2は、(例えば、DMRSの最大数/最大長が1である場合)最大6個のDMRSポートを含むことができる。DMRSポートは、FDM及び周波数領域におけるCDMのうちの少なくとも1つで多重化される。
【0044】
いくつかの実施形態では、DMRSポートが時間領域及び/又は周波数領域におけるCDMのみで多重化される場合、DMRSポートは、{ドップラーシフト、ドップラー広がり、平均遅延、平均広がり、空間Rxパラメータ}及び/又は平均利得に関して互いにQCL化される。代替的に、DMRSポートは、QCL‐TypeA及びQCL‐TypeD、及び/又は平均利得に関して互いにQCL化される。
【0045】
いくつかの実施形態では、G個のDMRSグループが端末デバイスに対して構成されてもよい。例えば、Gは、1、2、3又は4であってもよい。例えば、G個のDMRSグループは、無線リソース制御(RRC)及び/又は媒体アクセス制御(MAC)及び/又は物理レイヤ(PHY)におけるシグナリングを介して構成されてもよい。いくつかの実施形態では、ダウンリンク送信をスケジューリングするDCIにおいて、各DMRSグループに対して1つのTCI状態が構成されるべきである。即ち、1つのDCIにおいて、最大G個のTCI状態が構成されるべきである。例えば、G個のTCI状態は、同じであってもよいし、異なってもよい。
【0046】
いくつかの実施形態では、異なるDMRSグループ内のDMRSポートは、FDM及び/又はTDM(時間領域多重化)で多重化されるべきである。いくつかの実施形態では、DMRSタイプ1の場合、最大8個のDMRSポートは{0,1,2,3,4,5,6,7}であってもよい。DMRSポート{0,1,4,5}は、周波数領域におけるCDM及び/又は時間領域におけるCDMで多重化されており、{ドップラーシフト、ドップラー広がり、平均遅延、平均広がり、空間Rxパラメータ}及び/又は平均利得に関して互いにQCL化されるべきであり、且つ、1つのDMRSグループ内にあるべきである。DMRSポート{2,3,6,7}は、周波数領域におけるCDM及び/又は時間領域におけるCDMで多重化されており、{ドップラーシフト、ドップラー広がり、平均遅延、平均広がり、空間Rxパラメータ}及び/又は平均利得に関して互いにQCL化されるべきであり、且つ、1つのDMRSグループ内にあるべきである。
【0047】
いくつかの実施形態では、DMRSポートのグループ化の例として、3GPP仕様書で定義されているDMRSタイプ1の場合、最大2つのDMRSグループ(DMRSグループG1及び/又はDMRSグループG2)が構成されてもよい。例えば、2つのDMRSグループが構成されている場合、DMRSグループG1は{0,1,4,5}からの少なくとも1つのDMRSポートを含んでもよく、DMRSグループG2は{2,3,6,7}からの少なくとも1つのDMRSポートを含んでもよい。別の例では、1つのDMRSグループのみが構成されている場合、1つのDMRSグループG1又はDMRSグループG2のみが存在し、DMRSグループG1又はDMRSグループG2は、{0,1,2,3,4,5,6,7}からの少なくとも1つのDMRSポートを含んでもよい。
【0048】
いくつかの実施形態では、異なるDMRSグループ内のDMRSポートは、FDM及び/又はTDM(時間領域多重化)で多重化されるべきである。いくつかの実施形態では、DMRSタイプ2の場合、最大12個のDMRSポートは{0,1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11}であってもよい。DMRSポート{0,1,6,7}は、周波数領域におけるCDM及び/又は時間領域におけるCDMで多重化されており、{ドップラーシフト、ドップラー広がり、平均遅延、平均広がり、空間Rxパラメータ}及び/又は平均利得に関して互いにQCL化されるべきであり、且つ、1つのDMRSグループ内にあるべきである。DMRSポート{2,3,8,9}は、周波数領域におけるCDM及び/又は時間領域におけるCDMで多重化されており、{ドップラーシフト、ドップラー広がり、平均遅延、平均広がり、空間Rxパラメータ}及び/又は平均利得に関して互いにQCL化されるべきであり、且つ、1つのDMRSグループ内にあるべきである。DMRSポート{4,5,10,11}は、周波数領域におけるCDM及び/又は時間領域におけるCDMで多重化されており、{ドップラーシフト、ドップラー広がり、平均遅延、平均広がり、空間Rxパラメータ}及び/又は平均利得に関して互いにQCL化されるべきであり、且つ、1つのDMRSグループ内にあるべきである。
【0049】
いくつかの実施形態では、DMRSポートのグループ化の例として、3GPP仕様書で定義されているDMRSタイプ2の場合、最大2つのDMRSグループ(DMRSグループG1及び/又はDMRSグループG2)が構成されてもよい。例えば、2つのDMRSグループが構成されている場合、DMRSグループG1は、{0,1,6,7,4,5,10,11}からの少なくとも1つのDMRSポートを含んでもよく、DMRSグループG2は、{2,3,8,9}からの少なくとも1つのDMRSポートを含んでもよい。別の例では、2つのDMRSグループが構成されている場合、DMRSグループG1は{0,1,6,7}からの少なくとも1つのDMRSポートを含んでもよく、DMRSグループG2は{2,3,8,9,4,5,10,11}からの少なくとも1つのDMRSポートを含んでもよい。別の例では、2つのDMRSグループが構成されている場合、DMRSグループG1は{0,1,6,7,2,3,8,9}からの少なくとも1つのDMRSポートを含んでもよく、DMRSグループG2は{4,5,10,11}からの少なくとも1つのDMRSポートを含んでもよい。別の例では、1つのDMRSグループのみが構成されている場合、1つのDMRSグループG1又はDMRSグループG2のみが存在し、DMRSグループG1又はDMRSグループG2は、{0,1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11}からの少なくとも1つのDMRSポートを含んでもよい。
【0050】
いくつかの実施形態では、DMRSポートのグループ化の例として、3GPP仕様書で定義されているDMRSタイプ2の場合、3つのDMRSグループ(DMRSグループG1、DMRSグループG2、及びDMRSグループG3)が構成されてもよい。例えば、3つのDMRSグループが構成されている場合、DMRSグループG1は、{0,1,6,7}からの少なくとも1つのDMRSポートを含んでもよく、DMRSグループG2は、{2,3,8,9}からの少なくとも1つのDMRSポートを含んでもよく、DMRSグループG3は、{4,5,10,11}からの少なくとも1つのDMRSポートを含んでもよい。
【0051】
いくつかの実施形態では、3GPP仕様書で定義されているDMRSタイプ1又はDMRSタイプ2の場合、2つのDMRSグループ(DMRSグループG1及び/又はDMRSグループG2)が構成される。いくつかの実施形態では、DMRSグループG1からのDMRSポート及びDMRSグループG2からのDMRSポートは、QCL‐TypeBに関して、又は{ドップラーシフト、ドップラースプレッド}に関して、互いにQCL化されてもよい。いくつかの実施形態では、DMRSグループG1からのDMRSポート及びDMRSグループG2からのDMRSポートは、QCL‐TypeA、QCL‐TypeB、QCL‐TypeC及びQCL‐TypeDのうちのいずれに関しても、互いにQCL化されなくてもよい。いくつかの実施形態では、DMRSグループG1からのDMRSポート及びDMRSグループG2からのDMRSポートは、{ドップラーシフト、ドップラー広がり、平均遅延、平均広がり、空間Rxパラメータ}及び/又は平均利得に関して互いにQCL化されてもよい。代替的に、DMRSグループG1からのDMRSポート及びDMRSグループG2からのDMRSポートは、QCL‐Type A及びQCL‐Type Dに関して互いにQCL化されてもよい。
【0052】
現在の仕様書では、ダウンリンク制御情報(DCI)にTCIフィールドがあってもよく、端末デバイスはTCI状態で構成されてもよく、TCI状態は、1つ又は2つのダウンリンク参照信号とPDSCHのDMRSポートとの間のQCL関係を構成するためのパラメータを含んでもよい。端末デバイスは、DMRSタイプ及び/又はDMRSの最大数/最大長及び/又はコードワードの数で構成されてもよい。端末デバイスは所与のDMRSタイプ、所与のDMRSの最大数/最大長の値、及び所与のコードワードの数の値で構成されている場合、アンテナポート、データのないDMRS CDMグループの数、前方DMRSシンボルの数、DMRSポートの数、及びDMRSポートのインデックスのうちの少なくとも1つを示すための1つの対応するテーブルが存在する。
【0053】
異なるDMRSのタイプ及び/又は異なるDMRSの最大数/最大長の値及び/又は異なるコードワードの数については、対応するテーブルは異なってもよい。ここで、テーブルは、アンテナポート、データのないDMRS CDMグループの数、前方DMRSシンボルの数、DMRSポートの数、及びDMRSポートのインデックスのうちの少なくとも1つを示すために構成される。所与の対応するテーブル、所与のコードワードの数、及びテーブル内の異なる値/インデックスについては、データのないDMRS CDMグループの数、前方DMRSシンボルの数、DMRSポートの数、及びDMRSポートのインデックスのうちの少なくとも1つが異なっている。
【0054】
いくつかの実施形態では、1つよりも多い(例えば、2つの)DMRSグループが端末デバイスに対して構成されている場合、端末デバイスに対して、1つのDCIにおいて、1つ又は2つのTCI状態が構成されてもよい。いくつかの実施形態では、1つのDCI内のTCI状態の数は、2つのDMRSグループからのDMRSポート間のQCL関係に依存する。例えば、2つのDMRSグループからのDMRSポートが、QCL‐TypeA、QCL‐TypeB、QCL‐TypeC、及びQCL‐TypeDのうちの少なくとも1つに関して互いにQCL化されていない場合、1つのDCI内のTCI状態の数は、2であってもよい。別の例では、2つのDMRSグループからのDMRSポートが、{ドップラーシフト、ドップラー広がり、平均遅延、平均広がり、空間Rxパラメータ}及び/又は平均利得に関して互いにQCL化されている場合、1つのDCI内のTCI状態の数は、1であってもよい。
【0055】
いくつかの実施形態では、1つのDCI内のTCI状態の数は、DMRSポートの数に依存する。例えば、DMRSポートの数が2である場合、1つのDCI内のTCI状態の数は2であってもよい。例えば、1つのDCI内の2つのTCI状態は、同じであってもよいし、互いに異なってもよい。別の例として、DMRSポートの数が1である場合、1つのDCI内のTCI状態の数は1であってもよい。
【0056】
いくつかの実施形態では、端末デバイスは、DMRSタイプ及び/又はDMRSの最大数/最大長及び/又はコードワードの数で構成されてもよい。端末デバイスが、所与のDMRSタイプ、所与のDMRSの最大数/最大長の値、及び所与のコードワードの数で構成されている場合、対応するテーブルは、1つのDCI内のTCI状態の異なる数に基づいて異なってもよい。ここで、テーブルは、アンテナポート、データのないDMRS CDMグループの数、前方DMRSシンボルの数、DMRSポートの数、及びDMRSポートのインデックスのうちの少なくとも1つを示すために構成される。
【0057】
例えば、1つのDCI内のTCI状態の数が1である場合、所与のDMRSタイプ、所与のDMRSの最大数/最大長の値、及び所与のコードワードの数について、アンテナポート、データのないDMRS CDMグループの数、前方DMRSシンボルの数、DMRSポートの数、及びDMRSポートのインデックスのうちの少なくとも1つを示すための対応するテーブルは、テーブルPであってもよい。例えば、テーブルPは、現在の3GPP仕様書で定義されている通りである。別の例として、1つのDCI内のTCI状態の数が2である場合、所与のDMRSタイプ、所与のDMRSの最大数/最大長の値、及び所与のコードワードの数について、アンテナポート、データのないDMRS CDMグループの数、前方DMRSシンボルの数、DMRSポートの数、及びDMRSポートのインデックスのうちの少なくとも1つを示すための対応するテーブルは、テーブルQであってもよい。
【0058】
いくつかの実施形態では、テーブルP及びテーブルQ用の値の数は異なってもよい。いくつかの実施形態では、テーブルP及びテーブルQの構成用のビット数は異なってもよい。いくつかの実施形態では、所与のデータのないDMRS CDMグループの数の値、所与のDMRSポートの数、所与のDMRSポートのインデックス、及び/又は所与の前方DMRSシンボルの数の値について、テーブルPには1つの指示しかない。いくつかの実施形態では、所与のデータのないDMRS CDMグループの数の値、所与のDMRSポートの数、所与のDMRSポートのインデックス、及び/又は所与の前方DMRSシンボルの数の値について、テーブルQには1つよりも多い指示が存在する。
【0059】
例えば、この1つよりも多い指示は、異なるTCI状態を示してもよい。いくつかの実施形態では、テーブルP内に少なくとも1つのインデックスが存在してもよい。ここで、テーブルP内の少なくとも1つのインデックスで示されるアンテナポート、データのないDMRS CDMグループの数、前方DMRSシンボルの数、DMRSポートの数、DMRSポートのインデックスの指示のうちの少なくとも1つは、テーブルQ内のいずれかのインデックスで示されるアンテナポート、データのないDMRS CDMグループの数、前方DMRSシンボルの数、DMRSポートの数、DMRSポートのインデックスの指示(indication)のうちの少なくとも1つとは異なっている。
【0060】
いくつかの実施形態では、端末デバイスは、DMRSタイプ、及び/又はDMRSの最大数/最大長、及び/又はコードワードの数で構成されてもよい。端末デバイスは、1つのDCI内の2つのTCI状態で構成されてもよい。端末デバイスは所与のDMRSタイプ、所与のDMRSの最大数/最大長の値、及び所与のコードワードの数で構成されている場合、対応するテーブルは、1つのDCI内の2つのTCI状態の値に基づいて異なってもよい。ここで、このテーブルは、アンテナポート、データのないDMRS CDMグループの数、前方DMRSシンボルの数、DMRSポートの数、及びDMRSポートのインデックスのうちの少なくとも1つを示すために構成されている。
【0061】
いくつかの実施形態では、1つのDCI内の2つのTCI状態が同じである場合、所与のDMRSタイプ、所与のDMRSの最大数/最大長の値、及び所与のコードワードの数について、アンテナポート、データのないDMRS CDMグループの数、前方DMRSシンボルの数、DMRSポートの数、及びDMRSポートのインデックスのうちの少なくとも1つを示すための対応するテーブルは、テーブルPであってもよい。例えば、テーブルPは、現在の3GPP仕様書で定義されている通りである。いくつかの実施形態では、1つのDCI内の2つのTCI状態が異なる場合、所与のDMRSタイプ、所与のDMRSの最大数/最大長の値、及び所与のコードワードの数について、アンテナポート、データのないDMRS CDMグループの数、前方DMRSシンボルの数、DMRSポートの数、及びDMRSポートのインデックスのうちの少なくとも1つを示すための対応するテーブルは、テーブルQであってもよい。
【0062】
いくつかの実施形態では、テーブルPとテーブルQ用の値の数は異なってもよい。いくつかの実施形態では、テーブルPとテーブルQの構成用のビット数は異なってもよい。いくつかの実施形態では、テーブルP内に少なくとも1つのインデックスが存在してもよい。ここで、テーブルP内の当該少なくとも1つのインデックスで示されるアンテナポート、データのないDMRS CDMグループの数、前方DMRSシンボルの数、DMRSポートの数、DMRSポートのインデックスの指示のうちの少なくとも1つは、テーブルQ内のいずれかのインデックスで示されるアンテナポート、データのないDMRS CDMグループの数、前方DMRSシンボルの数、DMRSポートの数、DMRSポートのインデックスの指示のうちの少なくとも1つとは異なっている。
【0063】
いくつかの実施形態では、2つのTCI状態(例えば、TCI状態#1及びTCI状態#2)が1つのDCIに構成され、且つ2つのTCI状態が異なる場合、所与のDMRSタイプ、所与のDMRSの最大数/最大長の値、及び所与のコードワードの数について、アンテナポート、データのないDMRS CDMグループの数、前方DMRSシンボルの数、DMRSポートの数、及びDMRSポートのインデックスのうちの少なくとも1つを示すための対応するテーブルは、テーブルQであってもよい。いくつかの実施形態では、TCI状態#1は、DMRSグループG1に対して構成される。TCI状態#2は、DMRSグループG2に対して構成される。
【0064】
いくつかの実施形態では、テーブルQにおけるデータのないDMRS CDMグループの数、前方DMRSシンボルの数、DMRSポートの数、及びDMRSポートのインデックスのうちの少なくとも1つの構成は、いくつかの制限を有してもよい。いくつかの実施形態では、テーブルQにおける各指示/インデックス/値によって示されるDMRSポートの数は、2以上であってもよい。いくつかの実施形態では、テーブルQにおける各指示/インデックス/値によって示されるDMRSポートは、異なるDMRSグループに含まれるべきである。いくつかの実施形態では、テーブルQにおける各指示/インデックス/値について、当該指示/インデックス/値に対して構成されるR個のDMRSポートが存在してもよい。R個の指示のDMRSポート内では、少なくとも2つのDMRSポートがFDMで多重化されるべきである。いくつかの実施形態では、テーブルQにおける1つの指示/インデックス/値に対するDMRSポートの数が1である場合、このDMRSポートには第1のTCI状態のみが使用される。即ち、第2のTCI状態は無視される。
【0065】
DMRSポートのグループ化の例として、3GPP仕様書で定義されているDMRSタイプ1の場合、1つのDMRSグループはDMRSポート{0,1,4,5}を含んでもよく、別のDMRSグループはDMRSポート{2,3,6,7}を含んでもよい。DMRSポートのグループ化の別の例として、3GPP仕様書で定義されているDMRSタイプ2の場合、1つのDMRSグループはDMRSポート{0,1,6,7}を含んでもよく、別のDMRSグループはDMRSポート{2,3,8,9}を含んでもよく、DMRSポート{4,5,10,11}は、1つのグループにしか追加できない。
【0066】
即ち、DMRSポート{4,5,10,11}が前者のDMRSグループに追加された場合、第1のDMRSグループはDMRSポート{0,1,6,7,4,5,10,11}を含み、別のDMRSグループはDMRSポート{2,3,8,9}を含むことになる。DMRSポート{4,5,10,11}が後者のDMRSグループに追加された場合、第1のDMRSグループはDMRSポート{0,1,6,7}を含み、別のDMRSグループはDMRSポート{2,3,8,9,4,5,10,11}を含むことになる。
【0067】
さらに、DMRSグループ112、122は、それぞれのTCI(Transmission Configuration Indication)状態114、124を有してもよい。以下では、TCI状態114、124は、それぞれのTCIフィールドによって示される場合、TCIフィールド114、124と呼ばれることもある。一般的に、TCI状態は、1つのRSセット内のDL RSとPDSCH DMRSポートとの間のQCL関係を含む送信構成を示す。本明細書で使用されるとき、TCI状態114、124の可能なTCI状態は、TCI状態A~Gのような大文字で表されてもよい。
【0068】
3GPP仕様書で規定されているように、UEは、PDSCHをスケジューリングするCORESETに対して、「有効」に設定された上位層パラメータtci‐PresentInDCIで構成されている場合、CORESETで送信されるPDCCHのDCIフォーマット1_1にTCIフィールドが存在すると仮定する。tci‐PresentInDCIが、PDSCHをスケジューリングするCORESETに対して構成されていない場合、又はPDSCHがDCIフォーマット1_0でスケジューリングされる場合、PDSCHアンテナポートの疑似コロケーションを決定するために、UEは、PDSCHのTCI状態が、PDCCH送信に使用されるCORESETに適用されるTCI状態と同一であると仮定する。
【0069】
tci‐PresentInDCIが「有効」に設定されている場合、PDSCHがDCIフォーマット1_1でスケジューリングされているとき、PDSCHアンテナポートの疑似コロケーションを決定するために、UEは、DCIによって検出されたPDCCHにおける「送信構成指示(Transmission Configuration Indication)」フィールドの値に応じたTCI状態を使用する。UEは、DL DCIの受信と対応するPDSCHの受信との間の時間オフセットが閾値Threshold‐Sched‐Offset(ここで、閾値は報告されたUE能力に基づくものである)以上である場合、サービングセルのPDSCHのDMRSポートとTCI状態におけるRSとは、示されたTCI状態によって与えられるQCLタイプパラメータに関して疑似コロケーション化される(疑似コロケーションされる)と仮定してもよい。
【0070】
言い換えれば、端末デバイス130がネットワークデバイス110によって送信されるDMRS125を正常に受信するために、ネットワークデバイス110がDMRS125を送信するために選択されたDMRSポートと、DMRSグループ112に対するTCI状態114とを端末デバイス130に通知する必要がある。一般的に、ネットワークデバイス110は、例えばPDCCHで運ばれることができるダウンリンク制御情報(DCI:Downlink Control Information)115において、選択されたDMRSポート及びTCI状態114を端末デバイス130に示してもよい。
【0071】
より具体的には、PDCCHは、例えば、UL又はDLにおけるリソース割り当てを端末デバイスに示すためにDCIを運ぶ。DCIは、様々な情報を伝えることができるが、有用な内容は、システムの配置や運用の具体的なケースに依存する。上述したように、DCIフォーマット1_1は、TCIのフィールドを含み、上位層パラメータtci‐PressentInDCIが有効でない場合、TCIのフィールドが0ビットであり、他の場合、TCIのフィールドが3ビットである。また、DCIフォーマット1_1は、ネットワークデバイスが使用するDMRSポートを示す、4ビット、5ビット又は6ビットのアンテナポートのフィールドを含む。以下のテーブルI‐Aは、DMRSタイプ1のアンテナポートのフィールドの例を示し、DMRSの最大数/最大長は2である。ビット数は5ビットである。
【表1】
以下のテーブルI‐Bは、DMRSタイプ1のアンテナポートのフィールドの例を示し、DMRSの最大数/最大長は1である。ビット数は4ビットである。
【表2】
以下のテーブルI‐Cは、DMRSタイプ2のアンテナポートのフィールドの例を示し、DMRSの最大数/最大長は1である。ビット数は5ビットである。
【表3】
以下のテーブルI‐Dは、DMRSタイプ2のアンテナポートのフィールドの例を示し、DMRSの最大数/最大長は2である。ビット数は6ビットである。
【表4】
【表5】
【0072】
例えば、テーブルI‐Aについて、アンテナポートのフィールドの値が5である場合、選択されたDMRSポートはDMRSポート2であり、アンテナポートのフィールドの値が10である場合、選択されたDMRSポートはDMRSポート0~3であり、アンテナポートのフィールドの値が28である場合、選択されたDMRSポートはDMRSポート0、1、4、5である。
【0073】
即ち、端末デバイスは、ネットワークデバイスによって送信されるDCIにおけるアンテナポートのフィールドからDMRSのDMRSポートを決定し、TCIのフィールド(存在する場合は3ビット)からTCI状態を決定してもよい。従来のソリューションでは、1つのDMRSグループに対して、1つの3ビットのTCIフィールドと、1つの構成可能なDMRS指示フィールドしか存在しておらず、例えばマルチTRP通信に対して複数のDMRSグループが導入されると、より多くのTCIフィールドが必要となる。例えば、
図1に示されるような通信環境100では、ネットワークデバイス110、120の両方に対して、選択されたDMRSポート及びTCI状態114、124を示すために、DCI115を拡張する必要がある。上記の技術問題及び従来のソリューションにおける潜在的な他の技術問題を解決するために、本開示の実施形態は、マルチTRP通信のための方法、デバイス、及びコンピュータ読み取り可能な媒体を提供する。本開示の実施形態は、低減されたオーバーヘッドを有するマルチTRP通信のソリューションを提供する。
【0074】
本開示の原理及び実施形態について、
図2を参照して以下に詳細に説明する。
図2は、本開示のいくつかの実施形態にかかるネットワークデバイスと端末デバイスとの間の通信のプロセス200を例示するフローチャートを示す。説明の目的のために、プロセス200について、
図1を参照して説明する。いくつかの実施形態では、プロセス200は、
図1のネットワークデバイス110、120及び端末デバイス130に関連する。
【0075】
以下、一般性を損なうことなく、また説明を容易にするために、2つのネットワークデバイス又は2つのTRP又は2つのパネル110、120に関連するシナリオに関して例示的な実施形態を説明する。本開示の実施形態は、3つ以上のネットワークデバイスに関連する他のシナリオにも適用され得ることを理解されたい。さらに、以下の例示的な実施形態は、ネットワークデバイス110が関連する指示を端末デバイス130に送信するものとして説明されるが、これらの指示は、他の実施形態でネットワークデバイス120、又はネットワークデバイス110、120の両方によって送信されてもよい。
【0076】
図2に示すように、ネットワークデバイス又はTRP又はパネル110は、TCI状態114、124を決定する(205)。例えば、ネットワークデバイス又はTRP又はパネル110、120は、それぞれ、各自のDMRSグループ112、122に対してTCI状態114、124を決定してもよい。この場合、ネットワークデバイス又はTRP又はパネル120は、例えば通信リンク155を介して、TCI状態124をネットワークデバイス110に通知してもよい。より一般的には、端末デバイス130と通信する複数のネットワークデバイスのそれぞれのDMRSグループに対するTCI状態は、複数のネットワークデバイスのいずれかによって決定されてもよい。いくつかの他の実施形態では、複数のネットワークデバイスは、DMRSグループに対するTCI状態を決定するとともに、これらの決定されたTCI状態をネットワークデバイス110に通知する共通の制御エンティティを有してもよい。
【0077】
さらに、ネットワークデバイス又はTRP又はパネル110は、ネットワークデバイス又はTRP又はパネル110、120がDMRSを端末デバイス130に送信するためのDMRSポートをさらに決定する(205)。例えば、ネットワークデバイス又はTRP又はパネル110、120は、それぞれ、各自のDMRSを送信するために選択されたDMRSポートを決定してもよい。この場合、ネットワークデバイス又はTRP又はパネル120は、ネットワークデバイス又はTRP又はパネル120によって選択されたDMRSポートについて、例えば通信リンク155を介してネットワークデバイス又はTRP又はパネル110に通知してもよい。
【0078】
より一般的には、端末デバイス130と通信する複数のネットワークデバイス又はTRP又はパネルのDMRSポートは、複数のネットワークデバイス又はTRP又はパネルのいずれかによって決定されてもよい。いくつかの他の実施形態では、複数のネットワークデバイス又はTRP又はパネルは、複数のネットワークデバイス又はTRP又はパネルのDMRSポートを決定するとともに、これらの決定されたDMRSポートをネットワークデバイス又はTRP又はパネル110に通知する共通の制御エンティティを有してもよい。
【0079】
ネットワークデバイス又はTRP又はパネル110は、TCI状態114、124及びネットワークデバイス又はTRP又はパネル110、120の選択されたDMRSポートを示すDCI115を生成する(210)。言い換えれば、従来のソリューションとは異なり、DCI115によって示されるTCI状態及びDMRSポートは、それぞれ、複数のネットワークデバイス又はTRP又はパネル110、120に対応する複数のDMRSグループ112、122に対するものである。前述したように、現在の3GPP仕様書では、DCI(例えば、DCIフォーマット1_1)内の3ビットのTCIフィールド1つのみがサポートされている。2つ以上のDMRSグループ(例えば、DMRSグループ112、122)が導入される場合、2つ以上の対応するTCIフィールドが必要となる。しかし、それぞれ3ビットを有するTCIフィールドをより多く、直接に増加させると、シグナリングオーバーヘッドがやや大きくなる可能性がある。
【0080】
いくつかの実施形態では、端末デバイスは1つのDCI内に2つのTCI状態で構成されている場合、DCIに2つのTCIフィールドが存在してもよい。TCIがDCI内に存在するように構成される場合、各TCIフィールドは3ビットを含む。
【0081】
ネットワークデバイス又はTRP又はパネル110、120のTCI状態114、124及びDMRSポートを示すためのシグナリングオーバーヘッドを低減するために、ネットワークデバイス又はTRP又はパネル110は、DCI115でTCI状態114を示すとともに、TCI状態124がTCI状態114と同一であるか否かを示してもよい。この場合、TCI状態124の指示は、1ビットのみに削減されることができる。言い換えれば、ネットワークデバイス120のDMRSグループ122に対するTCI状態124を示すためのオーバーヘッドは、最小化されることができる。
【0082】
いくつかの実施形態では、端末デバイスは、1つのDCIに2つのTCI状態(例えば、TCI状態#1及びTCI状態#2)で構成されている。いくつかの実施形態では、TCI状態#1は、TCIグループX(例えば、TCIグループXは、TCI状態X0、X1、...Xw-1を含む)から選択されてもよい。TCIグループXには、最大W個のTCI状態が存在してもよい。いくつかの実施形態では、TCI状態#2は、TCIグループYから選択されてもよい。TCIグループYには、最大V個のTCI状態が存在してもよい(例えば、TCIグループYは、TCI状態Y0、Y1、...Yv-1を含む)。
【0083】
いくつかの実施形態では、2つのTCI状態#1及び#2は、同じTCIグループから選択されてもよく、即ち、W=V及びX=Yであってもよい。具体的に、TCI状態#1及び#2に対して1つのTCIグループのみが構成されてもよい。いくつかの実施形態では、2つのTCI状態#1及び#2は、異なるTCIグループから選択されてもよく、即ち、W≠V及び/又はX≠Yであってもよく、及び/又は、TCIグループX内の少なくとも1つの値は、TCIグループY内の任意の値とは異なる。いくつかの実施形態では、TCI状態#2用のTCIグループYは、TCI状態#1用のTCIグループXの部分集合(サブセット)であってもよい。即ち、V≦Wであり、且つTCIグループY内のYiの各値はTCIグループXに含まれる。
【0084】
いくつかの実施形態では、TCI状態#1及び/又はTCI状態#2を示すためのビット数は、ceil(log2(W))であってもよい。例えば、Wは、1、2、4又は8であり、TCI状態#1及び/又はTCI状態#2を示すためのビット数は、それぞれ0、1、2又は3であってもよい。別の例では、TCI状態#1及び/又はTCI状態#2を示すためのビット数は3に固定され、TCIグループにおいて、TCI状態の数Wは8以下であってもよい。別の例では、TCI状態#1及び/又はTCI状態#2を示すためのビット数は2に固定され、TCIグループにおいて、TCI状態の数Wは4以下であってもよい。別の例では、TCI状態#1及び/又はTCI状態#2を示すためのビット数は1に固定され、TCIグループにおいて、TCI状態の数Wは2以下であってもよい。
【0085】
いくつかの実施形態では、TCI状態#2を示すためのビット数は、ceil(log2(V))であってもよい。例えば、Vは、1、2、4又は8であり、TCI状態#2を示すためのビット数は、それぞれ0、1、2又は3であってもよい。別の例では、TCI状態#2を示すためのビット数は3に固定され、TCIグループにおいて、TCI状態の数Vは8以下であってもよい。別の例では、TCI状態#2を示すためのビット数は2に固定され、TCIグループにおいて、TCI状態の数Vは4以下であってもよい。別の例では、TCI状態#2を示すためのビット数は1に固定され、TCIグループにおいて、TCI状態の数Vは2以下であってもよい。
【0086】
いくつかの実施形態では、TCI状態#1の指示とTCI状態#2の指示は、DCIにおいて異なってもよい。いくつかの実施形態では、TCI状態#1の指示は1つの部分のみを含み、TCI状態#1は、ceil(log2(W))ビットで明示的に構成されている。例えば、Wは1、2、4又は8であり、TCI状態#1を示すためのビット数は、それぞれ0、1、2又は3であってもよい。別の例では、TCI状態#1を示すためのビット数は3に固定され、TCIグループにおいて、TCI状態の数Wは8以下であってもよい。別の例では、TCI状態#1を示すためのビット数は2に固定され、TCIグループにおいて、TCI状態の数Wは4以下であってもよい。別の例では、TCI状態#1を示すためのビット数は1に固定され、TCIグループにおいて、TCI状態の数Wは2以下であってもよい。
【0087】
いくつかの実施形態では、所与のDMRSタイプ、所与のDMRSの最大数/最大長の値、及び所与のコードワードの数について、アンテナポート、データのないDMRS CDMグループの数、前方DMRSシンボルの数、DMRSポートの数、及びDMRSポートのインデックスのうちの少なくとも1つを示すための対応するテーブルは、テーブルQであってもよい。いくつかの実施形態では、TCI状態#2の指示は、テーブルQ内に示される。いくつかの実施形態では、テーブルQには、データのないDMRS CDMグループの数の同じ値、DMRSポートの数の同じ値、DMRSポートの同じインデックス、及び/又は前方DMRSシンボルの数の同じ値を示すV個の値/インデックス/指示が存在してもよい。ここで、テーブルQにおけるデータのないDMRS CDMグループの数の同じ値、DMRSポートの数の同じ値、DMRSポートの同じインデックス、及び/又は前方DMRSシンボルの数の同じ値を示すV個の値/インデックス/指示は、TCIグループY内のTCI状態#2の最大V個の値を示すために使用される。
【0088】
いくつかの実施形態では、所与のDMRSタイプ、所与のDMRSの最大数/最大長の値、及び所与のコードワードの数の値について、以下のテーブルQ1は、アンテナポートのフィールドの例を示し、データのないDMRS CDMグループの数、前方DMRSシンボルの数、DMRSポートの数、DMRSポートのインデックス、及びTCI状態#2の値のうちの少なくとも1つを示している。テーブルQ1において、J1k(ここで、kは整数であり、且つk≧1である)は指示値である。N_1k(ここで、kは整数であり、且つk≧1である)は、データのないDMRS CDMグループの数であり、例えば、N_1k(ここで、kは整数であり、且つk≧1である)のそれぞれは1、2、又は3であってもよい。D_1k(ここで、kは整数であり、且つk≧1である)は、DMRSポートであり、例えば、所与のk(ここで、kは整数であり、且つk≧1である)の値について、D_1kは、少なくとも1つのDMRSポートであってもよい。F_1k(ここで、kは整数であり、且つk≧1である)は、前方DMRSシンボルの数であり、例えば、F_1k(ここで、kは整数であり、且つk≧1である)のそれぞれは、1又は2であってもよい。
【0089】
いくつかの実施形態では、Yi_k(ここで、i_k∈{0,1,...vk-1}、kは整数であり且つk≧1であり、vkは整数であり且つvk≧1である)は、所与のN_1k、D_1k及び/又はF_1kの値に対する可能なTCI値である。例えば、kの異なる値について、vkは同じであってもよいし、異なってもよい。別の例では、vkは{1,2,3,4,5,6,7,8}のうちの少なくとも1つであってもよい。いくつかの実施形態では、k及び/又はvkの異なる値について、Yi_k(ここで、i_k∈{0,1,...vk-1}、kは整数であり且つk≧1であり、vkは整数であり且つvk≧1である)は、単一の集合(グループ)Yj(ここで、j∈{0,1,...M-1}、Mは整数であり、M≧1であり、且つM≧max(vk)である)からの異なる部分集合であってもよい。即ち、k及び/又はvkの各値について、Yi_k(ここで、i_k∈{0,1,...vk-1})は、Yj(ここで、j∈{0,1,...M-1}、Mは整数であり、M≧1であり、且つM≧max(vk))の部分集合である。例えば、単一の集合Yj(ここで、j∈{0,1,...M-1})は{Y0,Y1,Y2,Y3,Y4,Y5,Y6,Y7}であってもよく、k及び/又はvkの各値について、Yi_k(ここでi_k∈{0,1,...vk-1})は{Y0,Y1,Y2,Y3,Y4,Y5,Y6,Y7}の部分集合である。
【0090】
いくつかの実施形態では、D_1k(ここで、kは整数であり、且つk≧1である)で示されるDMRSポートのうちの少なくとも2つのDMRSポートは、FDM及び/又はTDMで多重化される。TCI状態#2に対して示される値の具体的な値(特定の値)Y
i_k(ここで、i_k∈{0,1,...vk-1}、kは整数であり且つk≧1であり、vkは整数であり且つvk≧1である)は、本開示の実施形態に対するいかなる限定をすることなく、例示に過ぎないことを理解されたい。TCI状態#2に対して示される値は、他の実施形態で任意の適切な値を有してもよい。いくつかの実施形態では、所与のDMRSタイプ、所与のDMRSの最大数/最大長の値、及び所与のコードワードの数の値について、データのないDMRS CDMグループの数、前方DMRSシンボルの数、DMRSポートの数、及びDMRSポートのインデックスのうちの少なくとも1つを示すための対応するテーブルが、テーブルQ1の部分集合であることも可能である。いくつかの実施形態では、データのないDMRS CDMグループの数の列、及び/又はDMRSポートの数の列が存在しなくてもよい。いくつかの実施形態では、例えば、前方DMRSシンボルの数が1に固定される場合、又は2に固定される場合、テーブルには前方DMRSシンボルの数の列が存在しなくてもよい。
【表6】
【0091】
いくつかの実施形態では、TCI状態#2の指示は、2つの部分を含む。いくつかの実施形態では、TCI状態#2の指示の第1部分は、TCI状態#2の値がTCI状態#1の値と同じであるか、又は異なるかを示すための1ビットのみである。例えば、TCI状態#2の指示の第1部分内の1ビットが0である場合、TCI状態#2の値はTCI状態#1の値と同じであり、TCI状態#2の指示の第1部分内の1ビットが1である場合、TCI状態#2の値はTCI状態#1の値とは異なる。別の例では、TCI状態#2の指示の第1部分内の1ビットが0である場合、TCI状態#2の値はTCI状態#1の値とは異なり、TCI状態#2の指示の第1部分内の1ビットが1である場合、TCI状態#2の値はTCI状態#1の値と同じである。
【0092】
いくつかの実施形態では、TCI状態#2の値は、TCI状態#1の値と異なる。所定のDMRSタイプ、所与のDMRSの最大数/最大長の値、及び所与のコードワードの数について、アンテナポート、データのないDMRS CDMグループの数、前方DMRSシンボルの数、DMRSポートの数、及びDMRSポートのインデックスのうちの少なくとも1つを指示するための対応するテーブルは、テーブルQであってもよい。いくつかの実施形態では、TCI状態#2の指示の第2部分は、テーブルQに示されている。
【0093】
いくつかの実施形態では、テーブルQにおいて、データのないDMRS CDMグループの数の同じ値、DMRSポートの数の同じ値、DMRSポートの同じインデックス、及び/又は前方DMRSシンボルの数の同じ値を示すV個の値/インデックス/指示が存在してもよい。テーブルQにおけるデータのないDMRS CDMグループの数の同じ値、DMRSポートの数の同じ値、DMRSポートの同じインデックス、及び/又は前方DMRSシンボルの数の同じ値を示すV個の値/インデックス/指示は、例えば、示されるTCI状態#1の値がグループY内のTCI状態#2の可能な値のいずれとも異なる場合、TCIグループY内のTCI状態#2の最大V個の値を示すために使用される。
【0094】
いくつかの実施形態では、テーブルQにおいて、データのないDMRS CDMグループの数の同じ値、DMRSポートの数の同じ値、DMRSポートの同じインデックス、及び/又は前方DMRSシンボルの数の同じ値を示すV-1個の値/インデックス/指示が存在してもよい。テーブルQにおけるデータのないDMRS CDMグループの数の同じ値、DMRSポートの数の同じ値、DMRSポートの同じインデックス、及び/又は前方DMRSシンボルの数の同じ値を示すV-1個の値/インデックス/指示は、TCIグループY内のTCI状態#2の最大V-1個の値を示すために使用される。ここで、例えば、示されるTCI状態#1の値が、TCIグループYにおけるTCI状態#2の可能な値の1つと同じであり、且つTCIグループYにおける他のV-1個の可能な値と異なる場合に、上記のTCI状態のV-1個の値は、示されるTCI状態#1とは異なる。
【0095】
いくつかの実施形態では、所与のDMRSタイプ、所与のDMRSの最大数/最大長の値、及び所与のコードワードの数の値について、以下のテーブルQ2‐A及びQ2‐Bは、アンテナポートのフィールドの例を示し、データのないDMRS CDMグループの数、前方DMRSシンボルの数、DMRSポートの数、DMRSポートのインデックス、及びTCI状態#2の値のうちの少なくとも1つを示している。テーブルにおいて、J2k(ここで、kは整数であり、且つk≧1)は指示値である。N_2k(ここで、kは整数であり、且つk≧1である)は、データのないDMRS CDMグループの数であり、例えば、N_2k(ここで、kは整数であり、且つk≧1である)のそれぞれは1、2、又は3であってもよい。D_2k(ここで、kは整数であり、且つk≧1である)は、DMRSポートであり、例えば、所与のk(ここで、kは整数であり、且つk≧1である)の値について、D_2kは、少なくとも1つのDMRSポートであってもよい。F_2k(ここで、kは整数であり、且つk≧1である)は、前方DMRSシンボルの数であり、例えば、F_2k(ここで、kは整数であり、且つk≧1である)のそれぞれは、1又は2であってもよい。
【0096】
いくつかの実施形態では、Yi_k(ここで、i_k∈{0,1,...vk-1}、kは整数であり且つk≧1であり、vkは整数であり且つvk≧1である)は、所与のN_2k、D_2k及び/又はF_2kの値に対する可能なTCI値である。例えば、kの異なる値について、vkは同じであってもよいし、異なってもよい。別の例では、vkは{1,2,3,4,5,6,7,8}のうちの少なくとも1つであってもよい。いくつかの実施形態では、k及び/又はvkの異なる値について、Yi_k(ここで、i_k∈{0,1,...vk-1}、kは整数であり且つk≧1であり、vkは整数であり且つvk≧1である)は、単一の集合Yj(ここで、j∈{0,1,...M-1}、Mは整数であり、M≧1であり、且つM≧max(vk)である)からの異なる部分集合であってもよい。即ち、k及び/又はvkの各値について、Yi_k(ここで、i_k∈{0,1,...vk-1})は、Yj(ここで、j∈{0,1,...M-1}、Mは整数であり、M≧1であり、且つM≧max(vk))の部分集合である。例えば、単一の集合Yj(ここで、j∈{0,1,...M-1})は、{Y0,Y1,Y2,Y3,Y4,Y5,Y6,Y7}であってもよく、k及び/又はvkの各値について、Yi_k(ここでi_k∈{0,1,...vk-1})は、{Y0,Y1,Y2,Y3,Y4,Y5,Y6,Y7}の部分集合である。
【0097】
いくつかの実施形態では、D_2k(ここで、kは整数であり、且つk≧1である)で示されるDMRSポートのうちの少なくとも2つのDMRSポートは、FDM及び/又はTDMで多重化される。J2h(ここで、hは整数であり、且つh≧1である)は、指示値である。N_2h(ここで、hは整数であり、且つh≧1である)は、データのないDMRS CDMグループの数であり、例えば、N_2h(ここで、hは整数であり、且つh≧1である)のそれぞれは、1、2、又は3であってもよい。D_2h(ここで、hは整数であり、且つh≧1である)は、DMRSポートであり、例えば、所与のh(ここで、hは整数であり、且つh≧1である)の値について、D_2hは、少なくとも1つのDMRSポートであってもよい。F_2h(ここで、hは整数であり、且つh≧1である)は、前方DMRSシンボルの数であり、例えば、F_2h(ここで、hは整数であり、且つh≧1である)のそれぞれは、1又は2であってもよい。
【0098】
いくつかの実施形態では、Yi_h(ここで、i_h∈{0,1,...vh-1}、hは整数であり且つh≧1であり、vhは整数であり且つvh≧1である)は、所与のN_2h、D_2h及び/又はF_2hの値に対する可能なTCI値である。例えば、hの異なる値について、vhは同じであってもよいし、異なってもよい。別の例では、vhは{1,2,3,4,5,6,7,8}のうちの少なくとも1つであってもよい。いくつかの実施形態では、h及び/又はvhの異なる値について、Yi_h(ここで、i_h∈{0,1,...vh-1}、hは整数であり且つh≧1であり、vhは整数であり且つvh≧1である)は、単一の集合Yj(ここで、j∈{0,1,...M-1}、Mは整数であり、M≧1であり、且つM≧max(vh))からの異なる部分集合であってもよい。即ち、h及び/又はvhの各値について、Yi_h(ここで、i_h∈{0,1,...vh-1})は、Yj(ここで、j∈{0,1,...M-1}、Mは整数であり、M≧1であり、且つM≧max(vh))の部分集合である。例えば、単一の集合Yj(ここでj∈{0,1,...M-1})は、{Y0,Y1,Y2,Y3,Y4,Y5,Y6,Y7}であってもよく、h及び/又はvhの各値について、Yi_h(ここでi_h∈{0,1,...vh-1})は、{Y0,Y1,Y2,Y3,Y4,Y5,Y6,Y7}の部分集合である。いくつかの実施形態では、D_2h(ここで、hは整数であり、且つh≧1である)で示されるDMRSポートのうちの少なくとも2つのDMRSポートは、FDM及び/又はTDMで多重化される。
【0099】
いくつかの実施形態では、Yp_kはTCI状態#1に対して示され、Yp_kはYi_k(ここで、i_k∈{0,1,...vk-1})に含まれる。この場合、TCI状態#2の値がTCI状態#1の値と異なるように示される場合、Yp_k(TCI状態#1に対して示される)を除いて、TCI状態#2についてvk-1個の可能な値が存在してもよい。即ち、データのないDMRS CDMグループの数の同じ値、DMRSポートの数の同じ値、DMRSポートの同じインデックス、及び/又は前方DMRSシンボルの数の同じ値を示すvk-1個の値/インデックス/指示が存在してもよい。データのないDMRS CDMグループの数の同じ値、DMRSポートの数の同じ値、DMRSポートの同じインデックス、及び/又は前方DMRSシンボルの数の同じ値は、TCIグループ内のTCI状態#2の最大vk-1個の値Yi_k(ここで、i_k∈{0,1,...vk-1}、且つi_k≠p_k)を示すために使用される。ここで、TCI状態のvk-1個の値は、示されるTCI状態#1の値Yp_kとは異なる。
【0100】
具体的な例として、テーブルQ2‐Aには、TCI状態#1に対してY0kが示された場合の例が示されている。この場合、TCI状態#2の値がTCI状態#1の値と異なるように示される場合、Y0k(TCI状態#1に対して示される)を除いて、TCI状態#2についてvk-1個の可能な値が存在してもよい。即ち、データのないDMRS CDMグループの数の同じ値、DMRSポートの数の同じ値、DMRSポートの同じインデックス、及び/又は前方DMRSシンボルの数の同じ値を示すvk-1個の値/インデックス/指示が存在してもよい。テーブルQ2‐AにおけるデータのないDMRS CDMグループの数の同じ値、DMRSポートの数の同じ値、DMRSポートの同じインデックス、及び/又は前方DMRSシンボルの数の同じ値を示すvk-1個の値/インデックス/指示は、TCIグループ内のTCI状態#2の最大vk-1個の値Yi_k(ここで、i_k∈{0,1,...vk-1}且つi_k≠0k)を示すために使用される。ここで、TCI状態のvk-1個の値は、示されたTCI状態#1の値とは異なる。
【0101】
TCI状態#1に対して示される値の具体的な値Y0kは、本開示の実施形態に対するいかなる限定をすることなく、例示に過ぎないと理解されたい。TCI状態#1に対して示される値は、他の実施形態で任意の適切な値Yi_k(ここで、i_k∈{0,1,...vk-1}、kは整数であり且つk≧1であり、vkは整数であり且つvk≧1である)を有してもよい。TCI状態#2に対して示される値の具体的な値Yi_k(ここで、TCI状態#2に対してi_k∈{0,1,...vk-1}、なおTCI状態#1に対する値Yjを除く)は、本開示の実施形態に対するいかなる限定をすることなく、例示に過ぎないと理解されたい。TCI状態#2に対して示される値は、他の実施形態で任意の適切な値を有してもよい。
【0102】
いくつかの実施形態では、所与のDMRSタイプ、所与のDMRSの最大数/最大長の値、及び所与のコードワードの数の値について、データのないDMRS CDMグループの数、前方DMRSシンボルの数、DMRSポートの数、及びDMRSポートのインデックスのうちの少なくとも1つを示すための対応するテーブルが、テーブルQ2‐Aの部分集合であることも可能である。いくつかの実施形態では、例えば、前方DMRSシンボルの数が1に固定される場合、又は2に固定される場合、テーブルには、前方DMRSシンボルの数の列が存在しなくてもよい。
【表7】
【0103】
いくつかの実施形態では、YqはTCI状態#1に対して示され、YqはYi_h(ここで、i_h∈{0,1,...vh-1}、hは整数であり且つh≧1であり、vhは整数であり且つvh≧1である)に含まれない。この場合、TCI状態#2の値がTCI状態#1の値と異なるように示される場合、TCI状態#2についてvh個の可能な値が存在してもよい。即ち、データのないDMRS CDMグループの数の同じ値、DMRSポートの数の同じ値、DMRSポートの同じインデックス、及び/又は前方DMRSシンボルの数の同じ値を示すvh個の値/インデックス/指示が存在してもよい。データのないDMRS CDMグループの数の同じ値、DMRSポートの数の同じ値、DMRSポートの同じインデックス、及び/又は前方DMRSシンボルの数の同じ値を示すvh個の値/インデックス/指示は、TCIグループ内のTCI状態#2の最大vh個の値Yi_h(ここで、i_h∈{0,1,...vh-1})を示すために使用される。ここで、TCI状態のvh個の値は、TCI状態#1の指示値Yqとは異なる。
【0104】
具体的な例として、テーブルQ2‐Bには、TCI状態#1に対してYqが示された場合の例が示されている。この場合、TCI状態#2の値がTCI状態#1の値と異なるように示された場合、TCI状態#2についてvh個の可能な値が存在してもよい。即ち、データのないDMRS CDMグループの数の同じ値、DMRSポートの数の同じ値、DMRSポートの同じインデックス、及び/又は前方DMRSシンボルの数の同じ値を示すvh個の値/インデックス/指示が存在してもよい。テーブルQ2‐BにおけるデータのないDMRS CDMグループの数の同じ値、DMRSポートの数の同じ値、DMRSポートの同じインデックス、及び/又は前方DMRSシンボルの数の同じ値を示すvh個の値/インデックス/指示は、TCIグループ内のTCI状態#2の最大vh個の値Yi_h(ここで、i_h∈{0,1,...vh-1})を示すために使用される。ここで、TCI状態のvh個の値は、示されたTCI状態#1とは異なる。
【0105】
TCI状態#1に対して示される値の具体的な値Yqは、本開示の実施形態に対するいかなる制限をすることなく、例示に過ぎないと理解されたい。TCI状態#1に対して示される値は、他の実施形態で、Yi_h(ここで、i_h∈{0,1,...vh-1}、hは整数であり且つh≧1であり、vhは整数であり且つvh≧1である)内のいずれの値とも異なる任意の適切なYqの値を有してもよい。TCI状態#2に対して示される値の具体的な値Yi_h(ここで、i_h∈{0,1,...vh-1}、hは整数であり且つh≧1であり、vhは整数であり且つvh≧1である)は、本開示の実施形態に対するいかなる制限をすることなく、例示に過ぎないと理解されたい。TCI状態#2に対して示される値は、他の実施形態で任意の適切な値を有してもよい。
【0106】
いくつかの実施形態では、所与のDMRSタイプ、所与のDMRSの最大数/最大長の値、及び所与のコードワードの数の値について、データのないDMRS CDMグループの数、前方DMRSシンボルの数、DMRSポートの数、及びDMRSポートのインデックスのうちの少なくとも1つを示すための対応するテーブルが、テーブルQ2‐Bの部分集合であることも可能である。いくつかの実施形態では、例えば、前方DMRSシンボルの数が1に固定される場合、又は2に固定される場合、テーブルには、前方DMRSシンボルの数の列が存在しなくてもよい。
【表8】
【0107】
いくつかの実施形態では、テーブル2Q‐Aとテーブル2Q‐Bを組み合わせてもよい。例えば、YqがTCI状態#1に対して示されている場合、YqはYi_h(ここで、i_h∈{0,1,...vh-1}、hは整数であり且つh≧1であり、vhは整数であり且つvh≧1である)に含まれないが、Yi_k(ここで、i_k∈{0,1,...vk-1})に含まれる。この場合、所与のN_2h、D_2h及び/又はF_2hの値を示すvh個の値/インデックス/指示が存在してもよい。所与のN_2h、D_2h及び/又はF_2hの値を示すvh個の値/インデックス/指示は、TCIグループ内のTCI状態#2の最大vh個の値Yi_h(ここで、i_h∈{0,1,...vh-1})を示すために使用され、ここで、TCI状態のvh個の値は、示されたTCI状態#1の値Yqとは異なる。所与のN_2k、D_2k及び/又はF_2kの値を示すvk-1個の値/インデックス/指示が存在してもよい。所与のN_2k、D_2k及び/又はF_2kの値を示すvk-1個の値/インデックス/指示は、TCIグループ内のTCI状態#2の最大vk-1個の値Yi_k(ここで、i_k∈{0,1,...vk-1}、且つi_k≠0k)を示すために用いられ、ここで、TCI状態のvk-1個の値は示されたTCI状態#1とは異なる。
【0108】
例えば、ネットワークデバイス110は、DCI115内の3ビットでTCI状態114、例えばTCI状態Bを示してもよい。TCI状態124について、上記の1ビットが0に設定されている場合、TCI状態124がTCI状態114と同じであり、即ち、TCI状態Bである。この例では、TCI状態114は8個の可能なTCI状態のうちの1つであってもよく、3ビットで示されてもよい。いくつかの他の実施形態では、TCI状態114は、任意の数の可能なTCI状態を有してもよく、任意の適切なビット数で示されてもよい。
【0109】
ネットワークデバイス110は、DCI115においてTCI状態124がTCI状態114と異なることを示す場合、DCI115において単一の指示を使用して、TCI状態124及びDMRS125、135を送信するために使用されるDMRSポートを示してもよい。即ち、DMRSグループ122に対するTCIフィールド124は、複数のネットワークデバイスがDMRSを送信するDMRSポートと組み合わせて構成されている。このように、ネットワークデバイス120の特定のTCI状態の指示は、DCIの既存のフィールドを再利用することで実施されるので、余分なオーバーヘッドはない。
【0110】
いくつかの実施形態では、具体的な例として、TCI状態は最大8個(例えば、TCI状態{A,B,C,D,E,F,G,H})であってもよい。例えば、TCIフィールド114に対してTCI状態Bが構成されている。DMRSタイプ1について、DMRSの最大数/最大長が2であり、及び/又はコードワードの数が1である場合、TCIフィールド124及びDMRSポートは、以下のテーブルII-A-1によるDCI115に運ばれるアンテナポートのフィールドによって示されてもよい。テーブルII-A-1において、TCIフィールド124は、より一般的に第2のTCI状態と呼ばれる。TCI状態#1に対して示される値の具体的な値Bは、本開示の実施形態に対するいかなる制限をすることなく、例示に過ぎないことを理解されたい。TCI状態#1に対して示される値は、他の実施形態で{A,B,C,D,E,F,G,H}からの任意の適切な値を有してもよい。
【0111】
いくつかの実施形態では、DMRSタイプ1について、DMRSの最大数/最大長が2であり、及び/又はコードワードの数が1である場合、データのないDMRS CDMグループの数、前方DMRSシンボルの数、DMRSポートの数、DMRSポートのインデックス、及び第2のTCI状態の値のうちの少なくとも1つを示すための対応するテーブルが、テーブルII-A-1の部分集合であることも可能である。いくつかの実施形態では、例えば、前方DMRSシンボルの数が1に固定される場合、又は2に固定される場合、テーブルには、前方DMRSシンボルの数の列が存在しなくてもよい。いくつかの実施形態では、テーブルにはデータのないDMRS CDMグループの数の列が存在しなくてもよい。いくつかの実施形態では、データのないDMRS CDMグループの数は、1に固定されてもよいし、2に固定されてもよい。いくつかの実施形態では、データのないDMRS CDMグループの数の値は、1ではない。
【0112】
いくつかの実施形態では、DMRSポートは、テーブルにおける{(0‐2),(0‐3),(0,2),(0,2,4,6)}の部分集合であってもよい。いくつかの実施形態では、DMRSポートは、いくつかの他の構成であってもよく、その構成では、1つよりも多いDMRSポートが存在する。この1つよりも多いDMRSポートのうち、少なくとも2つのDMRSポートは、FDM及び/又はTDMで多重化される。いくつかの実施形態では、DMRSポートは、いくつかの他の構成であってもよく、その構成では、1つよりも多いDMRSポートが存在する。この1つよりも多いDMRSポートのうち、少なくとも2つのDMRSポートは、異なるDMRSグループからのものである。例えば、少なくとも1つのDMRSポートはDMRSグループG1からのものであり、少なくとも1つのDMRSポートはDMRSグループG2からのものである。
【0113】
いくつかの実施形態では、第2のTCI状態の値は、テーブルにおける{A,B,C,D,E,F,G,H}の部分集合であってもよい。いくつかの実施形態では、DMRSポートの異なる構成に対して、第2のTCI状態の値の数は異なってもよい。いくつかの実施形態では、指示(ここで、指示が「予約」されていない)の数がRである場合、テーブル用のビットは、ceil(log
2(R))である。いくつかの実施形態では、DMRSポートの異なる構成に対して、第2のTCI状態の値の数は異なってもよい。
【表9】
【0114】
具体的な例として、TCI状態は最大8個(例えば、TCI状態{A,B,C,D,E,F,G,H})であってもよい。例えば、TCIフィールド114に対してTCI状態Cが構成されている。DMRSタイプ1について、DMRSの最大数/最大長が2であり、及び/又はコードワードの数が2である場合、TCIフィールド124及びDMRSポートは、以下のテーブルII‐A‐2によるDCI115に運ばれるアンテナポートのフィールドによって示されてもよい。テーブルII-A-2において、TCIフィールド124は、より一般的に第2のTCI状態と呼ばれる。TCI状態#1に対して示される値の具体的な値Cは、本開示の実施形態に対するいかなる限定をすることなく、例示に過ぎないことを理解されたい。TCI状態#1に対して示される値は、他の実施形態で{A,B,C,D,E,F,G,H}からの任意の適切な値を有してもよい。
【0115】
いくつかの実施形態では、DMRSタイプ1について、DMRSの最大数/最大長が2であり、及び/又はコードワードの数が2である場合、データのないDMRS CDMグループの数、前方DMRSシンボルの数、DMRSポートの数、DMRSポートのインデックス、及び第2のTCI状態の値のうちの少なくとも1つを示すための対応するテーブルが、テーブルII-A-2の部分集合であることも可能である。いくつかの実施形態では、例えば、前方DMRSシンボルの数が1に固定される場合、又は2に固定される場合、テーブルには、前方DMRSシンボルの数の列が存在しなくてもよい。いくつかの実施形態では、テーブルには、データのないDMRS CDMグループの数の列が存在しなくてもよい。いくつかの実施形態では、データのないDMRS CDMグループの数は、1に固定されてもよいし、2に固定されてもよい。いくつかの実施形態では、データのないDMRS CDMグループの数の値は1ではない。
【0116】
いくつかの実施形態では、DMRSポートは、テーブルにおける{(0‐4)、(0,1,2,3,4,6)、(0,1,2,3,4,5,6)、(0,1,2,3,4,5,6,7)}の部分集合であってもよい。いくつかの実施形態では、DMRSポートは、いくつかの他の構成であってもよく、その構成では、1つよりも多いDMRSポートが存在する。この1つよりも多いDMRSポートのうち、少なくとも2つのDMRSポートは、FDM及び/又はTDMで多重化される。いくつかの実施形態では、DMRSポートは、いくつかの他の構成であってもよく、その構成では、1つよりも多いDMRSポートが存在する。この1つよりも多いDMRSポートのうち、少なくとも2つのDMRSポートは、異なるDMRSグループからのものである。例えば、少なくとも1つのDMRSポートはDMRSグループG1からのものであり、少なくとも1つのDMRSポートはDMRSグループG2からのものである。
【0117】
いくつかの実施形態では、第2のTCI状態の値は、テーブルにおける{A,B,C,D,E,F,G,H}の部分集合であってもよい。いくつかの実施形態では、DMRSポートの異なる構成に対して、第2のTCI状態の値の数は異なってもよい。いくつかの実施形態では、指示(ここで、指示が「予約」ではない)の数がRである場合、テーブル用のビットは、ceil(log
2(R))である。いくつかの実施形態では、テーブルII-A-2用のビット数は、テーブルII-A-1、即ち、DMRSタイプが1であり、DMRSの最大数/最大長が2であり、コードワードの数が1であるテーブル用のビット数と同じである。いくつかの実施形態では、DMRSポートの異なる構成に対して、第2のTCI状態の値の数は異なってもよい。
【表10】
【0118】
いくつかの実施形態では、具体的な例として、TCI状態は最大8個(例えば、TCI状態{A,B,C,D,E,F,G,H})であってもよい。例えば、TCIフィールド114に対してTCI状態Bが構成されている。DMRSタイプ1について、DMRSの最大数/最大長が1であり、及び/又はコードワードの数が1である場合、TCIフィールド124及びDMRSポートは、以下のテーブルII-B-1によるDCI115に運ばれるアンテナポートのフィールドによって示されてもよい。テーブルII-B-1において、TCIフィールド124は、より一般的に第2のTCI状態と呼ばれる。TCI状態#1に対して示される値の具体的な値Bは、本開示の実施形態に対するいかなる限定をすることなく、例示に過ぎないことを理解されたい。TCI状態#1に対して示される値は、他の実施形態で{A,B,C,D,E,F,G,H}からの任意の適切な値を有してもよい。いくつかの実施形態では、DMRSタイプ1について、DMRSの最大数/最大長が1であり、及び/又はコードワードの数が1である場合、データのないDMRS CDMグループの数、前方DMRSシンボルの数、DMRSポートの数、DMRSポートのインデックス、及び第2のTCI状態の値のうちの少なくとも1つを示すための対応するテーブルが、テーブルII-B-1の部分集合であることも可能である。いくつかの実施形態では、例えば、前方DMRSシンボルの数が1に固定される場合、又は2に固定される場合、テーブルには、前方DMRSシンボルの数の列が存在しなくてもよい。いくつかの実施形態では、テーブルには、データのないDMRS CDMグループの数の列が存在しなくてもよい。いくつかの実施形態では、データのないDMRS CDMグループの数の列は、1に固定されてもよいし、2に固定されてもよい。いくつかの実施形態では、データのないDMRS CDMグループの数の値は1ではない。
【0119】
いくつかの実施形態では、DMRSポートは、テーブルにおける{(0‐2)、(0‐3)、(0,2)}の部分集合であってもよい。いくつかの実施形態では、DMRSポートは、いくつかの他の構成であってもよく、その構成では、1つよりも多いDMRSポートが存在する。この1つよりも多いDMRSポートのうち、少なくとも2つのDMRSポートは、FDM及び/又はTDMで多重化される。いくつかの実施形態では、DMRSポートは、いくつかの他の構成であってもよく、その構成では、1つよりも多いDMRSポートが存在する。この1つよりも多いDMRSポートのうち、少なくとも2つのDMRSポートは、異なるDMRSグループからのものである。例えば、少なくとも1つのDMRSポートはDMRSグループG1からのものであり、少なくとも1つのDMRSポートはDMRSグループG2からのものである。
【0120】
いくつかの実施形態では、第2のTCI状態の値は、テーブルにおける{A,B,C,D,E,F,G,H}の部分集合であってもよい。いくつかの実施形態では、DMRSポートの異なる構成に対して、第2のTCI状態の値の数は異なってもよい。いくつかの実施形態では、指示(ここで、指示が「予約」されていない)の数がRである場合、テーブル用のビットは、ceil(log
2(R))である。いくつかの実施形態では、DMRSポートの異なる構成に対して、第2のTCI状態の値の数は異なってもよい。
【表11】
【0121】
具体的な例として、TCI状態は最大8個(例えば、TCI状態{A,B,C,D,E,F,G,H})であってもよい。例えば、TCIフィールド114に対してTCI状態Cが構成されている。DMRSタイプ2について、DMRSの最大数/最大長が1であり、及び/又はコードワードの数が1である場合、TCIフィールド124及びDMRSポートは、以下のテーブルIII-C-1によるDCI115に運ばれるアンテナポートのフィールドによって示されてもよい。テーブルII-C-1において、TCIフィールド124は、より一般的に第2のTCI状態と呼ばれる。TCI状態#1に対して示される値の具体的な値Cは、本開示の実施形態に対するいかなる限定をすることなく、例示に過ぎないことを理解されたい。TCI状態#1に対して示される値は、他の実施形態で{A,B,C,D,E,F,G,H}のうちの任意の適切な値を有してもよい。
【0122】
いくつかの実施形態では、DMRSタイプ2について、DMRSの最大数/最大長が1であり、及び/又はコードワードの数が1である場合、データのないDMRS CDMグループの数、前方DMRSシンボルの数、DMRSポートの数、DMRSポートのインデックス、及び第2のTCI状態の値のうちの少なくとも1つを示すための対応するテーブルが、テーブルIII‐C‐1の部分集合であることも可能である。いくつかの実施形態では、例えば、前方DMRSシンボルの数が1に固定される場合、又は2に固定される場合、テーブルには、前方DMRSシンボルの数の列が存在しなくてもよい。いくつかの実施形態では、テーブルには、データのないDMRS CDMグループの数の列が存在しなくてもよい。いくつかの実施形態では、データのないDMRS CDMグループの数は、1に固定されてもよいし、2に固定されてもよいし、3に固定されてもよい。いくつかの実施形態では、データのないDMRS CDMグループの数の値は1ではない。
【0123】
いくつかの実施形態では、DMRSポートは、テーブルにおける{(0‐2)、(0‐3)、(0,2)、(3‐5)}の部分集合であってもよい。いくつかの実施形態では、DMRSポートは、いくつかの他の構成であってもよく、その構成では、1つよりも多いDMRSポートが存在する。この1つよりも多いDMRSポートのうち、少なくとも2つのDMRSポートは、FDM及び/又はTDMで多重化される。いくつかの実施形態では、DMRSポートは、いくつかの他の構成であってもよく、その構成では、1つよりも多いDMRSポートが存在する。この1つよりも多いDMRSポートのうち、少なくとも2つのDMRSポートは、異なるDMRSグループからのものである。例えば、少なくとも1つのDMRSポートはDMRSグループG1からのものであり、少なくとも1つのDMRSポートはDMRSグループG2からのものである。
【0124】
いくつかの実施形態では、第2のTCI状態の値は、テーブルにおける{A,B,C,D,E,F,G,H}の部分集合であってもよい。いくつかの実施形態では、DMRSポートの異なる構成に対して、第2のTCI状態の値の数は異なってもよい。いくつかの実施形態では、指示(ここで、指示が「予約」ではない)の数がRである場合、テーブル用のビットは、ceil(log
2(R))である。いくつかの実施形態では、DMRSポートの異なる構成に対して、第2のTCI状態の値の数は異なってもよい。
【表12】
【0125】
具体的な例として、TCI状態は最大8個(例えば、TCI状態{A,B,C,D,E,F,G,H})であってもよい。例えば、TCIフィールド114に対してTCI状態Cが構成されている。DMRSタイプ2について、DMRSの最大数/最大長が1であり、及び/又はコードワードの数が2である場合、TCIフィールド124及びDMRSポートは、以下のテーブルIII-C-2によるDCI115に運ばれるアンテナポートのフィールドによって示されてもよい。テーブルII-C-2において、TCIフィールド124は、より一般的に第2のTCI状態と呼ばれる。TCI状態#1に対して示される値の具体的な値Cは、本開示の実施形態に対するいかなる限定をすることなく、例示に過ぎないことを理解されたい。TCI状態#1に対して示される値は、他の実施形態で{A,B,C,D,E,F,G,H}からの任意の適切な値を有してもよい。
【0126】
いくつかの実施形態では、DMRSタイプ2について、DMRSの最大数/最大長が1であり、及び/又はコードワードの数が2である場合、データのないDMRS CDMグループの数、前方DMRSシンボルの数、DMRSポートの数、DMRSポートのインデックス、及び第2のTCI状態の値のうちの少なくとも1つを示すための対応するテーブルが、テーブルII-C-2の部分集合であることも可能である。いくつかの実施形態では、例えば、前方DMRSシンボルの数が1に固定される場合、又は2に固定される場合、テーブルには、前方DMRSシンボルの数の列が存在しなくてもよい。いくつかの実施形態では、テーブルには、データのないDMRS CDMグループの数の列が存在しなくてもよい。いくつかの実施形態では、データのないDMRS CDMグループの数は、1に固定されてもよいし、2に固定されてもよいし、3に固定されてもよい。いくつかの実施形態では、データのないDMRS CDMグループの数の値は1ではない。
【0127】
いくつかの実施形態では、DMRSポートは、テーブルにおける{(0‐4)、(0‐5)}の部分集合であってもよい。いくつかの実施形態では、DMRSポートは、いくつかの他の構成であってもよく、その構成では、1つよりも多いDMRSポートが存在する。この1つよりも多いDMRSポートのうち、少なくとも2つのDMRSポートは、FDM及び/又はTDMで多重化される。いくつかの実施形態では、DMRSポートは、いくつかの他の構成であってもよく、その構成では、1つよりも多いDMRSポートが存在する。この1つよりも多いDMRSポートのうち、少なくとも2つのDMRSポートは、異なるDMRSグループからのものである。例えば、少なくとも1つのDMRSポートはDMRSグループG1からのものであり、少なくとも1つのDMRSポートはDMRSグループG2からのものである。
【0128】
いくつかの実施形態では、第2のTCI状態の値は、テーブルにおける{A,B,C,D,E,F,G,H}の部分集合であってもよい。いくつかの実施形態では、DMRSポートの異なる構成に対して、第2のTCI状態の値の数は異なってもよい。いくつかの実施形態では、指示(ここで、指示が「予約」されていない)の数がRである場合、テーブル用のビットは、ceil(log
2(R))である。いくつかの実施形態では、テーブルII-C-2用のビット数は、テーブルII-C-1、即ち、DMRSタイプが2であり、DMRSの最大数/最大長が1であり、コードワードの数が1であるテーブル用のビット数と同じである。いくつかの実施形態では、DMRSポートの異なる構成に対して、第2のTCI状態の値の数は異なってもよい。いくつかの実施形態では、Tは、63、31又は15であってもよい。
【表13】
【0129】
具体的な例として、TCI状態は最大8個(例えば、TCI状態{A,B,C,D,E,F,G,H})であってもよい。例えば、TCIフィールド114に対してTCI状態Cが構成されている。DMRSタイプ2について、DMRSの最大数/最大長が2であり、及び/又はコードワードの数が1である場合、TCIフィールド124及びDMRSポートは、以下のテーブルII-D-1によるDCI115に運ばれるアンテナポートのフィールドによって示されてもよい。テーブルII-D-1において、TCIフィールド124は、より一般的に第2のTCI状態と呼ばれる。TCI状態#1に対して示される値の具体的な値Cは、本開示の実施形態に対するいかなる制限をすることなく、例示に過ぎないことを理解されたい。TCI状態#1に対して示される値は、他の実施形態で{A,B,C,D,E,F,G,H}からの任意の適切な値を有してもよい。
【0130】
いくつかの実施形態では、DMRSタイプ2について、DMRSの最大数/最大長が2であり、及び/又はコードワードの数が1である場合、データのないDMRS CDMグループの数、前方DMRSシンボルの数、DMRSポートの数、DMRSポートのインデックス、及び第2のTCI状態の値のうちの少なくとも1つを示すための対応するテーブルが、テーブルII-D-1の部分集合であることも可能である。いくつかの実施形態では、例えば、前方DMRSシンボルの数が1に固定される場合、又は2に固定される場合、テーブルには、前方DMRSシンボルの数の列が存在しなくてもよい。いくつかの実施形態では、テーブルには、データのないDMRS CDMグループの数の列が存在しなくてもよい。いくつかの実施形態では、データのないDMRS CDMグループの数は、1に固定されてもよいし、2に固定されてもよいし、3に固定されてもよい。いくつかの実施形態では、データのないDMRS CDMグループの数の値は1ではない。
【0131】
いくつかの実施形態では、DMRSポートは、テーブルにおける{(0‐2)、(0‐3)、(0,2)、(3‐5)}の部分集合であってもよい。いくつかの実施形態では、DMRSポートは、いくつかの他の構成であってもよく、その構成では、1つよりも多いDMRSポートが存在する。この1つよりも多いDMRSポートのうち、少なくとも2つのDMRSポートは、FDM及び/又はTDMで多重化される。いくつかの実施形態では、DMRSポートは、いくつかの他の構成であってもよく、その構成では、1つよりも多いDMRSポートが存在する。この1つよりも多いDMRSポートのうち、少なくとも2つのDMRSポートは、異なるDMRSグループからのものである。例えば、少なくとも1つのDMRSポートはDMRSグループG1からのものであり、少なくとも1つのDMRSポートはDMRSグループG2からのものである。
【0132】
いくつかの実施形態では、第2のTCI状態の値は、テーブルにおける{A,B,C,D,E,F,G,H}の部分集合であってもよい。いくつかの実施形態では、DMRSポートの異なる構成に対して、第2のTCI状態の値の数は異なってもよい。いくつかの実施形態では、指示(ここで、指示が「予約」されていない)の数がRである場合、テーブル用のビットは、ceil(log
2(R))である。いくつかの実施形態では、DMRSポートの異なる構成に対して、第2のTCI状態の値の数は異なってもよい。
【表14】
【0133】
具体的な例として、TCI状態は最大8個(例えば、TCI状態{A,B,C,D,E,F,G,H})であってもよい。例えば、TCIフィールド114に対してTCI状態Cが構成されている。DMRSタイプ2について、DMRSの最大数/最大長が2であり、及び/又はコードワードの数が2である場合、TCIフィールド124及びDMRSポートは、以下のテーブルII-D-2によるDCI115に運ばれるアンテナポートのフィールドによって示されてもよい。テーブルII-D-2において、TCIフィールド124は、より一般的に第2のTCI状態と呼ばれる。TCI状態#1に対して示される値の具体的な値Cは、本開示の実施形態に対するいかなる限定をすることなく、例示に過ぎないことを理解されたい。TCI状態#1に対して示される値は、他の実施形態で{A,B,C,D,E,F,G,H}からの任意の適切な値を有してもよい。
【0134】
いくつかの実施形態では、DMRSタイプ2について、DMRSの最大数/最大長が2であり、及び/又はコードワードの数が2である場合、データのないDMRS CDMグループの数、前方DMRSシンボルの数、DMRSポートの数、DMRSポートのインデックス、及び第2のTCI状態の値のうちの少なくとも1つを示すための対応するテーブルが、テーブルII-D-2の部分集合であることも可能である。いくつかの実施形態では、例えば、前方DMRSシンボルの数が1に固定される場合、又は2に固定される場合、テーブルには、前方DMRSシンボルの数の列が存在しなくてもよい。いくつかの実施形態では、テーブルには、データのないDMRS CDMグループの数の列が存在しなくてもよい。いくつかの実施形態では、データのないDMRS CDMグループの数は、1に固定されてもよいし、2に固定されてもよいし、3に固定されてもよい。いくつかの実施形態では、データのないDMRS CDMグループの数の値は1ではない。
【0135】
いくつかの実施形態では、DMRSポートは、テーブルにおける{(0‐4)、(0‐5)、(0,1,2,3,6)、(0,1,2,3,6,8)、(0,1,2,3,6,7,8)、(0,1,2,3,6,7,8,9)}の部分集合であってもよい。いくつかの実施形態では、DMRSポートは、いくつかの他の構成であってもよく、その構成では、1つよりも多いDMRSポートが存在する。この1つよりも多いDMRSポートのうち、少なくとも2つのDMRSポートは、FDM及び/又はTDMで多重化される。いくつかの実施形態では、DMRSポートは、いくつかの他の構成であってもよく、その構成では、1つよりも多いDMRSポートが存在する。この1つよりも多いDMRSポートのうち、少なくとも2つのDMRSポートは、異なるDMRSグループからのものである。例えば、少なくとも1つのDMRSポートはDMRSグループG1からのものであり、少なくとも1つのDMRSポートはDMRSグループG2からのものである。
【0136】
いくつかの実施形態では、第2のTCI状態の値は、テーブルにおける{A,B,C,D,E,F,G,H}の部分集合であってもよい。いくつかの実施形態では、DMRSポートの異なる構成に対して、第2のTCI状態の値の数は異なってもよい。いくつかの実施形態では、指示(ここで、指示が「予約」されていない)の数がRである場合、テーブル用のビットは、ceil(log
2(R))である。いくつかの実施形態では、テーブルII-D-2用のビット数は、テーブルII-D-1、即ち、DMRSタイプが2であり、DMRSの最大数/最大長が2であり、コードワードの数が1であるテーブル用のビット数と同じである。いくつかの実施形態では、DMRSポートの異なる構成に対して、第2のTCI状態の値の数は異なってもよい。いくつかの実施形態では、Tは、63、31又は15であってもよい。
【表15】
【0137】
テーブルII-A-1は、3GPP仕様書で定義されているDMRSタイプ1を考慮することに注意されたい。DMRSポートを異なるDMRSグループにグループ化することで、アンテナポートのフィールドで示されるいくつかの可能なDMRSポートは、マルチTRP通信で使用できない。従って、テーブルI-Aと比較して、テーブルII-A-1は、4つの可能なDMRSポートの指示のみを含み、即ち、DMRSポート{0‐2}、DMRSポート{0‐3}、DMRSポート{0,2}、及びDMRSポート{0,2,4,6}である。可能なDMRSポートの指示のそれぞれについて、TCIフィールド124がTCIフィールド114と同一である場合を除いて、TCIフィールド124に対して示される可能なTCI状態が7個残り、これらのTCI状態は、テーブルII-A-1に大文字A~Gで示されている。
【0138】
このように、ネットワークデバイス110は、DMRSを送信するために選択されたDMRSポートと同じアンテナポートのフィールドでTCI状態124を示してもよい。例えば、テーブルII-A-1に示すように、アンテナポートのフィールドが値10を有する場合、DMRSを送信するためにネットワークデバイス110、120で選択されたDMRSポート125、135はDMRSポート0-3であり、DMRSグループ122に対するTCI状態124は状態「E」である。
【0139】
3GPP仕様書で定義されているDMRSタイプ2については、第1のDMRSグループがDMRSポート{0,1,6,7}を含み、且つ別のDMRSグループがDMRSポート{2,3,8,9,4,5,10,11}を含む場合、例えばマルチTRP/パネル通信について異なるTCI状態が存在すると、使用できないいくつかのDMRSポートに対する指示も存在することを理解されたい。従って、TCIフィールド124及びDMRSを送信するために選択されたDMRSポートは同様に単一の指示によって示されてもよい。
【0140】
いくつかの実施形態では、第1のDMRSグループG1がDMRSポート{0,1,6,7}を含み、第2のDMRSグループG2がDMRSポート{2,3,8,9,4,5,10,11}を含む場合、この2つのDMRSグループに対して2つの異なるTCI状態の値が構成されると、DMRSポートのいくつかの構成が使用されなくてもよい。例えば、2つのDMRSグループに対して2つの異なるTCI状態の値が構成されている場合、DMRSポート(0,1,2,3,4,5)の指示は使用されなくてもよい。別の例では、2つのDMRSグループに対して2つの異なるTCI状態の値が構成されている場合、DMRSポート(3,4,5)の指示は使用されなくてもよい。
【0141】
いくつかの実施形態では、第1のDMRSグループG1がDMRSポート{0,1,6,7,4,5,10,11}を含み、第2のDMRSグループG2がDMRSポート{2,3,8,9}を含む場合、2つのDMRSグループに対して2つの異なるTCI状態の値が構成されると、DMRSポートのいくつかの構成は使用されなくてもよい。例えば、2つのDMRSグループに対して2つの異なるTCI状態の値が構成されている場合、DMRSポート{0,1,2,3,4,5}の指示は使用されなくてもよい。
【0142】
いくつかの実施形態では、第1のDMRSグループG1がDMRSポート{0,1,6,7,2,3,8,9}を含み、第2のDMRSグループG2がDMRSポート{4,5,10,11}を含む場合、2つのDMRSグループに対して2つの異なるTCI状態の値が構成されると、DMRSポートのいくつかの構成は使用されなくてもよい。例えば、2つのDMRSグループに対して2つの異なるTCI状態の値が構成されている場合、DMRSポート{0,1,2,3}の指示は使用されなくてもよい。別の例として、2つのDMRSグループに対して2つの異なるTCI状態の値が構成されている場合、DMRSポート(0,2)の指示は使用されなくてもよい。
【0143】
別の例では、2つのDMRSグループに対して2つの異なるTCI状態の値が構成されている場合、DMRSポート(0,1,2)の指示は使用されなくてもよい。別の例では、2つのDMRSグループに対して2つの異なるTCI状態の値が構成されている場合、DMRSポート(0,1,2,3,4)の指示は使用されなくてもよい。別の例では、2つのDMRSグループに対して2つの異なるTCI状態の値が構成されている場合、DMRSポート(0,1,2,3,4,5)の指示は使用されなくてもよい。
【0144】
別の例では、2つのDMRSグループに対して2つの異なるTCI状態の値が構成されている場合、DMRSポート(0,1,2,3,6)の指示は使用されなくてもよい。別の例では、2つのDMRSグループに対して2つの異なるTCI状態の値が構成されている場合、DMRSポート(0,1,2,3,6,8)の指示は使用されなくてもよい。別の例では、2つのDMRSグループに対して2つの異なるTCI状態の値が構成されている場合、DMRSポート(0,1,2,3,6,7,8)の指示は使用されなくてもよい。別の例では、2つのDMRSグループに対して2つの異なるTCI状態の値が構成されている場合、DMRSポート(0,1,2,3,6,7,8,9)の指示は使用されなくてもよい。
【0145】
いくつかの実施形態では、上記の指示について、2つのDMRSグループに対して2つの異なるTCI状態の値が構成されている場合、2つのDMRSグループに対して当該2つのTCI状態の値のうちの1つのみが想定されてもよい。例えば、第1のTCI状態の値又は第2のTCI状態の値が想定されてもよい。
【0146】
いくつかの実施形態では、端末デバイスは、1つのDCIに2つのTCI状態(例えば、TCI状態#1及びTCI状態#2)で構成される。いくつかの実施形態では、TCI状態#1は、TCIグループX(例えば、TCIグループXは、TCI状態X0、X1、...Xw-1を含む)から選択されてもよい。TCIグループXには、最大W個のTCI状態が存在してもよい。いくつかの実施形態では、TCI状態#2は、TCIグループYから選択されてもよい。TCIグループYには、最大V個のTCI状態が存在してもよい(例えば、TCIグループYは、TCI状態Y0、Y1、...Yv-1を含む)。いくつかの実施形態では、TCI状態#2用のTCIグループYは、TCI状態#1用のTCIグループXの部分集合であってもよい。即ち、V≦Wであり、TCIグループYにおけるYiの各値は、TCIグループXに含まれる。
【0147】
いくつかの実施形態では、DCIには、2つのTCI状態(TCI状態#1及びTCI状態#2)の値をそれぞれ示すために、2つのフィールド(TCIフィールド#1及びTCIフィールド#2)が存在してもよい。いくつかの実施形態では、TCIフィールド#2におけるビット数は、TCIフィールド#1におけるビット数よりも少なくてもよい。いくつかの実施形態では、TCI状態#2の可能な値の数は、TCI状態#1の可能な値の数よりも少なくてもよい。いくつかの実施形態では、TCIフィールド#1におけるTCI状態#1を示すためのビット数は、ceil(log2(w))であってもよい。
【0148】
例えば、Wは1、2、4又は8であってもよく、TCI状態#1及び/又はTCI状態#2を示すためのビット数は、それぞれ0、1、2又は3であってもよい。別の例では、TCI状態#1を示すためのビット数は3に固定され、TCIグループにおいて、TCI状態の数Wは8以下であってもよい。別の例では、TCI状態#1を示すためのビット数は2に固定され、TCIグループにおいて、TCI状態の数Wは4以下であってもよい。別の例では、TCI状態#1及び/又はTCI状態#2を示すためのビット数は1に固定され、TCIグループにおいて、TCI状態の数Wは、2以下であってもよい。
【0149】
いくつかの実施形態では、TCIフィールド#2におけるTCI状態#2を示すためのビット数は、ceil(log2(V+1))であってもよい。異なるTCI状態#2の値を示すためのV+1個のインデックスが存在してもよく、このV+1個のインデックスのうち、TCI状態#1の値と同じであるTCI状態#2の値を示すための1つのインデックス(例えば、インデックス「000」又はインデックス「0」)がある。他のV個のインデックスは、TCIグループY内のTCI状態の値を示すために用いられる(例えば、TCIグループYは、TCI状態Y0,Y1,...Yv-1を含む)。
【0150】
例えば、Vは{1,2,3,4,5,6,7}のうちのいずれかであってもよく、TCI状態#2を示すためのビット数は、それぞれ0、1、2又は3であってもよい。別の例では、TCI状態#2を示すビット数は3に固定され、TCIグループにおいて、TCI状態の数V+1は8以下であってもよい。別の例では、TCI状態#2を示すためのビット数は2に固定され、TCIグループにおいて、TCI状態の数V+1は4以下であってもよい。別の例では、TCI状態#2を示すためのビット数は1に固定され、TCIグループにおいて、TCI状態の数V+1は2以下であってもよい。
【0151】
いくつかの実施形態では、1つのDCIにおけるTCI状態の可能な値の数は8以下である。TCI状態の可能な値は、TCIグループXから選択され、例えば、Xは{A,B,C,D,E,F,G,H}の部分集合である。いくつかの実施形態では、{A,B,C,D,E,F,G,H}の集合は、2つのサブグループに分割されてもよい。例えば、TCI状態の第1のサブグループS1は、{A,B,C,D}の部分集合であり、TCI状態の第2のサブグループS2は、{E,F,G,H}の部分集合であってもよい。いくつかの実施形態では、端末デバイスは、1つのDCIに2つのTCI状態(例えば、TCI状態#1及びTCI状態#2)で構成される。いくつかの実施形態では、TCI状態#1は、TCIグループXからの値で示されてもよい。TCI状態#2は、サブグループS1又はサブグループS2からの値で示されてもよい。TCI状態#2がサブグループS1からの値で示されるか、或いはサブグループS2からの値で示されるかは、示されたTCI状態#1の値に依存する。例えば、示されたTCI状態#1の値がサブグループS1内にない場合、TCI状態#2は、サブグループS1からの値で示される。別の例では、示されたTCI状態#1の値がサブグループS2内にない場合、TCI状態#2は、サブグループS2からの値で示される。
【0152】
いくつかの実施形態では、マルチユーザスケジューリングのための端末デバイスごとの直交DMRSポートの最大数は、4よりも大きくてもよい。いくつかの実施形態では、2つのDMRSグループ(例えば、DMRSグループG1及びDMRSグループG2)が端末デバイスに対して構成され、2つの異なるTCI状態の値が端末デバイスに対して構成される。いくつかの実施形態では、直交DMRSポートの数(ここで、直交DMRSポートが端末デバイスに対して構成され、且つ、DMRSグループG1に含まれる)は、4以下である。端末デバイスは、(端末デバイスに対して構成されたDMRSポートを除く)DMRSグループG1内の残りの直交DMRSポートのすべてが、別の端末デバイスへのPDSCHの送信に関連付けられていないことを想定しない。いくつかの実施形態では、直交DMRSポート(ここで、直交DMRSポートが端末デバイスに対して構成され、且つ、DMRSグループG2に含まれる)の数は、4以下である。端末デバイスは、(端末デバイスに対して構成されたDMRSポートを除く)DMRSグループG2内の残りの直交DMRSポートのすべてが、別の端末デバイスへのPDSCHの送信に関連付けられていないことを想定しない。
【0153】
より一般的に、ネットワークデバイス110は、DCI115内の2つのTCIフィールドを使用してTCI状態114、124を示してもよい。これについて、
図3は、本開示のいくつかの実施形態にかかる複数のTCIフィールド310、320の例300を示す。フィールド310、320は、2つのビットマップ310、320と呼ばれることもあり、ビットマップ320は、ビットマップ310よりも少ないビット数を有する。このように、複数のネットワークデバイスに対する異なるTCI状態が柔軟に示されることができ、拡張が容易になる。
【0154】
ビットマップ310、320により、ネットワークデバイス110は、ビットマップ310の値を用いて、TCI状態114の特定のTCI状態を示してもよい。例えば、TCI状態114について8個の可能なTCI状態がある場合、ビットマップ310は3ビットを含んでもよい。TCI状態114について16個の可能なTCI状態がある場合、ビットマップ310は4ビットを含んでもよい。以降は同様である。ビットマップ320について、その所定値は、TCI状態124がTCI状態114と同一であることを示してもよい。ビットマップ320の所定値と異なる他の値は、特定のTCI状態を示してもよい。
【0155】
図4は、本開示のいくつかの実施形態にかかる2ビットの第2のTCIフィールド320の例400を示す。例えば、これは、TCI状態124に対して示される可能なTCI状態の数が3未満である場合であってもよい。これは、ビットマップ320が2ビットに低減されることができることを意味する。例400では、第2のTCIフィールド310の値が「00」である場合、TCI状態124はTCI状態114と同一であり、第2のTCIフィールド310の値が「01」である場合、TCI状態124はTCI状態「A」であり、第2のTCIフィールド310の値が「10」である場合、TCI状態124はTCI状態「B」であり、第2のTCIフィールド310の値が「11」である場合、TCI状態124はTCI状態「C」であってもよい。
【0156】
具体的な第2のTCIフィールド310の値及び具体的なTCI状態A-Cは、本開示の実施形態に対するいかなる限定をすることなく、例示に過ぎないことを理解されたい。第2のTCIフィールド310の値及び示されるTCI状態は、他の実施形態で任意の適切な対応関係を有してもよい。
【0157】
いくつかの実施形態では、TCI状態114、124を決定するために、ネットワークデバイス110は、DMRSグループに対するすべての潜在的なTCI状態(例えば、TCI状態A-H)を、異なるTCI状態のグループに分割してもよい。例えば、TCI状態の第1のグループは{A、B、C、D}を含み、TCI状態の第2のグループは{E、F、G、H}を含んでもよい。様々な他の分割方法が可能であることを理解されたい。他の実施形態では、このTCI状態のグループ化は、通信ネットワーク内の他のエンティティ、例えば上位レイヤエンティティによって実行されてもよい。
【0158】
TCI状態114について、ネットワークデバイス110は、すべてのTCI状態のグループからのすべての潜在的なTCI状態(例えば、TCI状態A-H)から選択してもよい。そして、TCI状態124について、ネットワークデバイス110は、TCI状態114を含むグループとは異なるグループから可能なTCI状態を選択してもよい。例えば、TCI状態114がTCI状態の第1のグループからのTCI状態Aである場合、TCI状態124は、TCI状態の第2のグループから選択される。
【0159】
即ち、2以上のDMRSグループが上位レイヤに構成される場合、TCI状態は上位レイヤ、及び/又はMAC CEにおいて2つ以上のグループにグループ化されることもでき、例えば最大8個のTCI状態がマッピングされることができる。この場合、TCI状態114について、最大8個のTCI状態がマッピングされることができ、TCI状態124について、最大K個のTCI状態がマッピングされることができ、例えば、K≦8である。このように、ネットワークデバイス120のDMRSグループ122に対するTCI状態124の可能なTCI状態を減少させることができ、従って、TCI状態124を示すためのオーバーヘッドを低減させることができる。
【0160】
図2に戻り、ネットワークデバイス110は、DCI115を端末デバイス130に送信してもよい(215)。これにより、端末デバイス130は、後に、TCI状態114、124に基づいて、ネットワークデバイス110、120によって選択されたDMRSポートで、ネットワークデバイス110、120からDMRS125、135を受信することができる。いくつかの実施形態では、DCI115は、ネットワークデバイス110から端末デバイス130へのPDCCHに運ばれてもよい。
【0161】
本開示のいくつかの実施形態では、マルチTRP通信のためのレイヤーマッピングのソリューションも提案する。一般的に、情報ビットの同じブロックから発生するチャネルエンコードされたビットは、典型的には「コードワード」と呼ばれる。これは、LTE仕様書で、特定のトランスポートブロックにサービスを提供する単一のHARQプロセスから特定のサブフレームに向けた出力を説明するために使用される用語でもあり、例えば、ターボエンコーディング、レートマッチング、インターリーブなどを実行することで情報ビットを処理した結果である。LTEのもう1つの興味深い特徴は、送信側及び受信側の両方で複数のアンテナをサポートすることである。複数の送信アンテナのデバイス又はシステムでは、結果として得られたコードワードが変調され、送信用の送信アンテナに分配される。例えば、4つの送信アンテナのシステムにおいて、第1の変調コードワードは、最初の2つの送信アンテナにマッピングされ、第2の変調コードワードは、残りの2つの送信アンテナにマッピングされてもよい。
【0162】
さらに、プリコーディングは、マルチアンテナ送信と組み合わせて使用される一般的な技術である。プリコーディングに関する基本的な原理は、現在のチャネル条件も潜在的に考慮しながら、変調シンボルをアンテナに混合して分散させることである。プリコーディングは、例えば、変調シンボルを含むシンボルベクトルを搬送する情報に、チャネルに適合するように選択された行列を乗算することによって実施されることができる。これにより、シンボルベクトルのシーケンスは、並列シンボルストリームのセットを形成し、このようなシンボルストリームのそれぞれは、典型的には「レイヤ」と呼ばれる。従って、特定の実施形態におけるプリコーダの選択に応じて、レイヤは特定のアンテナに直接に対応することができ、あるいは、レイヤは、プリコーダマッピングを介して、複数のアンテナ(アンテナポートとしても知られている)に分散されることができる。このようなシステムでコードワードが特定のレイヤに割り当てられるメカニズムは、「マッピング」と呼ばれ、より具体的には「コードワードからレイヤへのマッピング(codeword to layer mapping)」と呼ばれる。
【0163】
上述したように、マルチTRP通信において、複数のネットワークデバイスに対して異なるDMRSグループが存在する。従って、レイヤマッピングを実行する際に、1つのDMRSグループ内のDMRSポートに関連する空間レイヤに1つのコードワードをマッピングすることが望ましい。従って、マルチTRP通信シナリオに対してレイヤマッピングを実行する際に、ネットワークデバイス110は、1つのコードワードを、DMRSグループのうちの1つのDMRSグループ内のDMRSポートに関連する空間レイヤにマッピングしてもよい。この目的のために、マルチTRP通信に対して、異なるコードワードのレイヤマッピングのより多くの指示が導入されてもよい。このように、同じコードワードが、互いに疑似コロケーション化されたDMRSポートに関連するレイヤにマッピングされるので、マルチTRP通信の性能が改善されることができる。
【0164】
いくつかの実施形態では、端末デバイスは、DMRSのタイプ、及び/又はDMRSの最大数/最大長、及び/又はコードワードの数で構成されてもよい。端末デバイスが、所与のDMRSタイプ、所与のDMRSの最大数/最大長の値、及び2つのコードワード(例えば、CW#0及びCW#1)で構成されている場合、アンテナポート、データのないDMRS CDMグループの数、前方DMRSシンボルの数、DMRSポートの数、及びDMRSポートのインデックスのうちの少なくとも1つを示すための、1つの対応するテーブルQが存在する。
【0165】
いくつかの実施形態では、所与のデータのないDMRS CDMグループの数、所与のDMRSポートの数(例えば、数はLであり、ここで、Lは整数であり、且つL≧1である)、所与のDMRSポートのインデックス(例えば、{P1,P2,P3,...PL})、及び/又は所与の前方DMRSポートの数について、構成されたDMRSポート(例えば、{P1,P2,P3,...PL})は、2つのDMRSグループ(例えば、DMRSグループG1及びDMRSグループG2)内に含まれる。
【0166】
いくつかの実施形態では、2つのDMRSグループに対して、1つのTCI状態のみ、又は2つの同じTCI状態が構成される。所与のデータのないDMRS CDMグループの数、所与のDMRSポートの数(例えば、数はLであり、ここでLは整数であり、且つL≧1である)、所与のDMRSポートのインデックス(例えば、{P
1,P
2,P
3,...P
L})、及び/又は所与の前方DMRSポートの数について、レイヤマッピングはマッピングスキームAであり、2つのコードワードは、構成されたDMRSポート{P
1,P
2,P
3,...P
L}に基づいて、昇順にマッピングされる。即ち、CW#0は、ポート
【数1】
にマッピングされ、CW#1は、ポート
【数2】
にマッピングされる。
【0167】
いくつかの実施形態では、2つのDMRSグループに対して、2つの異なるTCI状態が構成される。所与のデータのないDMRS CDMグループの数、所与のDMRSポートの数(例えば、数はLであり、ここで、Lは整数であり、且つL≧1である)、所与のDMRSポートのインデックス(例えば、{P1,P2,P3,...PL})、及び/又は所与の前方DMRSポートの数について、レイヤマッピングはマッピングスキームBであり、各コードワードは、構成されたDMRSポート{P1,P2,P3,...PL}に基づいて、昇順にDMRSポートにマッピングされ、DMRSポートは1つのDMRSグループ内にある。例えば、CW#0はDMRSグループG1に含まれるポートにマッピングされ、CW#1はDMRSグループG2に含まれるポートにマッピングされる。
【0168】
いくつかの実施形態では、テーブルQにおいて、データのないDMRS CDMグループの数の同じ値、DMRSポートの数の同じ値、DMRSポートの同じインデックス、及び/又は前方DMRSシンボルの数の同じ値を示す2つの値/インデックス/指示が存在してもよい。テーブルQにおけるデータのないDMRS CDMグループの数の同じ値、DMRSポートの数の同じ値、DMRSポートの同じインデックス、及び/又は前方DMRSシンボルの数の同じ値を示す2つの値/インデックス/指示は、2つの異なるレイヤマッピングスキーム(レイヤマッピングA及びレイヤマッピングB)を示すために使用される。
【0169】
いくつかの実施形態では、DMRSタイプ1及びDMRSポート0-4による指示について、2つの異なるTCI状態が構成されている場合、CW#0はDMRSポート{2,3}にマッピングされ、CW#1はDMRSポート{0,1,4}にマッピングされてもよい。1つのTCI状態のみ、又は2つの同じTCI状態が構成されている場合、CW#0はDMRSポート{0,1}にマッピングされ、CW#1はDMRSポート{2,3,4}にマッピングされてもよい。
【0170】
いくつかの実施形態では、DMRSタイプ1及び/又はDMRSタイプ2、ならびにDMRSポート(0,1,2)による指示について、2つの異なるTCI状態が構成されている場合、CW#0はDMRSポート{2}にマッピングされ、CW#1はDMRSポート{0,1}にマッピングされてもよい。1つのTCI状態のみ、又は2つの同じTCI状態が構成されている場合、CW#0はDMRSポート{0}にマッピングされ、CW#1はDMRSポート{1,2}にマッピングされてもよい。
【0171】
いくつかの実施形態では、DMRSタイプ1及びDMRSポート(0,1,2,3,4,6)による指示について、2つの異なるTCI状態が構成されている場合、CW#0はDMRSポート{0,1,4}にマッピングされ、CW#1はDMRSポート{2,3,6}にマッピングされてもよい。1つのTCI状態のみ、又は2つの同じTCI状態が構成される場合、CW#0はDMRSポート{0,1,2}にマッピングされ、CW#1はDMRSポート{3,4,6}にマッピングされてもよい。
【0172】
いくつかの実施形態では、DMRSタイプ1及びDMRSポート(0,1,2,3,4,5,6)による指示について、2つの異なるTCI状態が構成されている場合、CW#0はDMRSポート{2,3,6}にマッピングされ、CW#1はDMRSポート{0,1,4,5}にマッピングされてもよい。1つのTCI状態のみ、又は2つの同じTCI状態が構成される場合、CW#0はDMRSポート{0,1,2}にマッピングされ、CW#1はDMRSポート{3,4,5,6}にマッピングされてもよい。
【0173】
いくつかの実施形態では、DMRSタイプ1及びDMRSポート(0,1,2,3,4,5,6,7)による指示について、2つの異なるTCI状態が構成されている場合、CW#0はDMRSポート{0,1,4,5}にマッピングされ、CW#1はDMRSポート{2,3,6,7}にマッピングされてもよい。1つのTCI状態のみ、又は2つの同じTCI状態が構成される場合、CW#0はDMRSポート{0,1,2,3}にマッピングされ、CW#1はDMRSポート{4,5,6,7}にマッピングされてもよい。
【0174】
いくつかの実施形態では、DMRSタイプ2及びDMRSポート(3,4,5)による指示について、2つの異なるTCI状態が構成されている場合、CW#0はDMRSポート{5}にマッピングされ、CW#1はDMRSポート{3,4}にマッピングされてもよい。1つのTCI状態のみ、又は2つの同じTCI状態が構成されている場合、CW#0はDMRSポート{3}にマッピングされ、CW#1はDMRSポート{4,5}にマッピングされてもよい。
【0175】
いくつかの実施形態では、DMRSタイプ2及びDMRSポート(0,1,2,3,4)による指示について、2つの異なるTCI状態が構成されている場合、CW#0はDMRSポート{2,3}にマッピングされ、CW#1はDMRSポート{0,1,4}にマッピングされてもよい。1つのTCI状態のみ、又は2つの同じTCI状態が構成される場合、CW#0はDMRSポート{0,1}にマッピングされ、CW#1はDMRSポート{2,3,4}にマッピングされてもよい。
【0176】
いくつかの実施形態では、DMRSタイプ2及びDMRSポート(0,1,2,3,4,5)による指示について、2つの異なるTCI状態が構成されている場合、CW#0はDMRSポート{0,1}にマッピングされ、CW#1はDMRSポート{2,3,4,5}にマッピングされてもよい。代替的に、2つの異なるTCI状態が構成されている場合、CW#0はDMRSポート{2,3}にマッピングされ、CW#1はDMRSポート{0,1,4,5}にマッピングされてもよい。1つのTCI状態のみ、又は2つの同じTCI状態が構成されている場合、CW#0はDMRSポート{0,1,2}にマッピングされ、CW#1はDMRSポート{3,4,5}にマッピングされてもよい。
【0177】
いくつかの実施形態では、DMRSタイプ2及びDMRSポート(0,1,2,3,6)による指示について、2つの異なるTCI状態が構成されている場合、CW#0はDMRSポート{2,3}にマッピングされ、CW#1はDMRSポート{0,1,6}にマッピングされてもよい。1つのTCI状態のみ、又は2つの同じTCI状態が構成されている場合、CW#0はDMRSポート{0,1}にマッピングされ、CW#1はDMRSポート{2,3,6}にマッピングされてもよい。
【0178】
いくつかの実施形態では、DMRSタイプ2及びDMRSポート(0,1,2,3,6,8)による指示について、2つの異なるTCI状態が構成されている場合、CW#0はDMRSポート{0,1,6}にマッピングされ、CW#1はDMRSポート{2,3,8}にマッピングされてもよい。1つのTCI状態のみ、又は2つの同じTCI状態が構成されている場合、CW#0はDMRSポート{0,1,2}にマッピングされ、CW#1はDMRSポート{3,6,8}にマッピングされてもよい。
【0179】
いくつかの実施形態では、DMRSタイプ2及びDMRSポート(0,1,2,3,6,7,8)による指示について、2つの異なるTCI状態が構成されている場合、CW#0はDMRSポート{2,3,8}にマッピングされ、CW#1はDMRSポート{0,1,6,7}にマッピングされてもよい。1つのTCI状態のみ、又は2つの同じTCI状態が構成されている場合、CW#0はDMRSポート{0,1,2}にマッピングされ、CW#1はDMRSポート{3,6,7,8}にマッピングされてもよい。
【0180】
いくつかの実施形態では、DMRSタイプ2及びDMRSポート(0,1,2,3,6,7,8,9)による指示について、2つの異なるTCI状態が構成されている場合、CW#0はDMRSポート{0,1,6,7}にマッピングされ、CW#1はDMRSポート{2,3,8,9}にマッピングされてもよい。また、1つのTCI状態のみ、又は2つの同じTCI状態が構成されている場合、CW#0はDMRSポート{0,1,2,3}にマッピングされ、CW#1はDMRSポート{6,7,8,9}にマッピングされてもよい。
【0181】
例えば、2つのDMRSグループが構成され、且つこの2つのDMRSグループに対して異なるTCI状態が存在する場合、DMRSテーブル(例えば、テーブルI-A、テーブルI-B、テーブルI-C、テーブルI-D、テーブルQ1、テーブルQ2-A、テーブルQ2-B、テーブルII-A-1、テーブルII-A-2、テーブルII-B-1、テーブルII-C-1、テーブルII-C-2、テーブルII-D-1及びテーブルII-D-2)におけるコードワードからレイヤへのマッピングは、異なる解釈を有してもよい。特に、DMRSタイプ1の場合、DMRSポート0-4による指示について、1つの単一のTCI状態及び/又は1つの単一のDMRSグループが存在する場合、現在の仕様書で定義されているようなマッピング方式が使用されてもよく、2つの異なるTCI状態が存在する場合、マッピング方式は、1つのコードワードについてDMRSポート{2,3}であり、別のコードワードについてDMRSポート{0,1,4}であるべきである。これについて、以下の「テーブルIIの一部」を参照してさらに詳細に説明する。
【表16】
【0182】
上記に示すように、アンテナポートのフィールドの値が0である場合、DMRSポートは0-4である。2つのDMRSグループは、DMRSポート{0,1,4,5}及びDMRSポート{2,3,6,7}である。従って、単一のTCI状態について、コードワード0は、DMRSポート0、1に関連する空間レイヤにマッピングされ、コードワード1は、DMRSポート2、3、4に関連する空間レイヤにマッピングされてもよい。また、2つのDMRSグループに対して2つのTCI状態が存在する場合、コードワード0はDMRSポート2、3に関連する空間レイヤにマッピングされ、コードワード1はDMRSポート0、1、4に関連する空間レイヤにマッピングされてもよい。このように、同じコードワードが同じDMRSグループからのDMRSポートに関連するレイヤにマッピングされることが確保された。DMRSタイプ2の例を、以下のテーブルIIIを参照して説明する。
【表17】
【0183】
上記に示すように、アンテナポートのフィールドの値が1である場合、DMRSポートは0-5である。上述したように、DMRSタイプ2について、1つのDMRSグループは、DMRSポート{0,1,6,7}を含んでもよく、別のDMRSグループは、DMRSポート{2,3,8,9}を含んでもよく、DMRSポート{4,5,10,11}は、1つのグループにしか追加できない。従って、単一のTCIについて、コードワード0は、DMRSポート0、1、2に関連する空間レイヤにマッピングされ、コードワード1は、DMRSポート3、4、5に関連する空間レイヤにマッピングされてもよい。2つのDMRSグループに対して2つのTCI状態が存在する場合、コードワード0はDMRSポート2、3に関連する空間レイヤにマッピングされ、コードワード1はDMRSポート0、1、4、5に関連する空間レイヤにマッピングされてもよい。代替的に、コードワード0は、DMRSポート0、1に関連する空間レイヤにマッピングされ、コードワード1は、DMRSポート2、3、4、5に関連する空間レイヤにマッピングされてもよい。他の実施形態では、DMRSタイプ2によるレイヤマッピングは、マルチTRP通信に使用されなくてもよい。
【0184】
図2に続いて、端末デバイス130は、例えばPDCCHを介して、ネットワークデバイス110からDCI115を受信する(215)。他の実施形態では、端末デバイス130は、端末デバイス130と通信するネットワークデバイスの任意の組み合わせからDCIを受信してもよい。
【0185】
上述したように、ネットワークデバイス110は、DCI115において、TCI状態114、124及びDMRS125、135を送信するためのDMRSポートを示した。これに対応して、受信側では、端末デバイス130は、DCI115から、ネットワークデバイス110、120のDMRSグループ112、122に対するTCI状態114、124を決定する(220)。端末デバイス130は、DCI115から、ネットワークデバイス110、120によって送信されるDMRS125、135を受信するためのDMRSポート220を決定する(220)。
【0186】
ネットワークデバイス110が、DCI115でTCI状態114を示し、且つTCI状態124がTCI状態114と同一であるか否かを示す場合、これに対応して、受信側では、端末デバイス130は、まずTCI状態114を決定し、次にTCI状態124がTCI状態114と同一であるか否かを決定してもよい。TCI状態124がTCI状態114と異なる場合、端末デバイス130は、DCI115における単一の指示に基づいて、TCI状態124、及びDMRS125、135を受信するためのDMRSポートを決定してもよい。
【0187】
ネットワークデバイス110が、TCI状態114、124を示すために2つのビットマップ310、320を設定する場合、端末デバイス130は、この2つのビットマップ310、320を取得してもよい。そして、端末デバイス130は、ビットマップ310の値に基づいてTCI状態114を決定する。ビットマップ320が所定値を有する場合、端末デバイス130は、TCI状態124がTCI状態114と同一であると決定する。ビットマップ320が所定値と異なる値を有する場合、端末デバイス130は、その値に基づいてTCI状態124を決定する。
【0188】
端末デバイス130は、TCI状態114に基づいて、DMRSグループ112に属するDMRSポートでネットワークデバイス110からDMRS125を受信する(225)。同様に、端末デバイス130は、TCI状態124に基づいて、DMRSグループ122に属するDMRSポートでネットワークデバイス120からDMRS135を受信する(230)。端末デバイス130と通信するネットワークデバイスがより多く存在する場合、これらのネットワークデバイスによって送信されるDMRSも同様に受信されてもよい。
【0189】
本開示のいくつかの実施形態では、位相トラッキング参照信号(PTRS)を使用するマルチTRP通信に関するソリューションも提案する。一般的に、5G NRで起こる最も明らかな変化は、5Gの容量を大幅に高めるための非常に有望なアプローチとしての、より高いミリ波(mmWave)周波数への移行である。しかし、ミリ波デバイス及びネットワークアクセスポイントは、主に送信機と受信機の周波数発振器のミスマッチにより、厳重な位相雑音に悩む。
【0190】
基本的に、位相雑音は、キャリア周波数にアップコンバートされる有効成分やロッシー素子における雑音によって発生する。周波数合成器は、一般的に基準発振器(又はクロック)、電圧制御発振器(VCO:Voltage Controlled Oscillator)、及び分周器、位相周波数検出器チャージポンプ、ループフィルタを備える位相同期ループ(PLL:phase‐locked loop)で構成される。この点について、5G NRには、位相をトラッキングし、且つ位相雑音による性能低下を緩和するために、PTRSが導入される。
【0191】
複数のTRP/パネルが異なる水晶発振器(CO:Crystal Oscillator)で構成される場合、2つ以上のPTRSポートが必要になる。この場合、(SFNのように)すべてのレイヤを複数のTRP/パネルから透過させることは実現できない。マルチTRP/パネル通信の信頼性を高めるために、1つの可能なソリューションは、追加のDMRS数を動的に増加させること、即ち追加のDMRSポートで追加のDMRSを送信することである。これは、DCI115内の別のフィールドによって暗黙的に示されてもよいし、テーブルI~IIIのようなテーブル内のDMRSポートの指示によって暗黙的に示されてもよい。
【0192】
いくつかの実施形態では、端末デバイスに対して1つのDMRSグループのみが構成され、この単一のDMRSグループに対して2つの異なるTCI状態が1つのDCI内に構成される。端末デバイスは、追加のDMRSの実際の数が3であると仮定してもよい。代替的に、端末デバイスは、追加のDMRSの実際の数が、構成された追加のDMRSの数に1を加えた数であると仮定してもよい。
【0193】
いくつかの実施形態では、端末デバイスは、DMRSタイプ、及び/又はDMRSの最大数/最大長、及び/又はコードワードの数が構成されてもよい。端末デバイスは所与のDMRSタイプ、所与のDMRSの最大数/最大長の値、及び所与のコードワードの数で構成されている場合、アンテナポート、データのないDMRS CDMグループの数、前方DMRSシンボルの数、DMRSポートの数、及びDMRSポートのインデックスのうちの少なくとも1つを示すように構成される対応するテーブルが存在してもよい。
【0194】
いくつかの実施形態では、対応するテーブルにおいて、データのないDMRS CDMグループの数の同じ値、DMRSポートの数の同じ値、DMRSポートの同じインデックス、及び/又は前方DMRSシンボルの数の同じ値を示すU(ここで、Uは整数であり、且つU≧1)個の値/インデックス/指示が存在してもよい。データのないDMRS CDMグループの数の同じ値、DMRSポートの数の同じ値、DMRSポートの同じインデックス、及び/又は前方DMRSシンボルの数の同じ値を示すU個の値/インデックス/指示は、異なる追加のDMRSの数及び/又は異なるレイヤマッピングスキームを示すために使用される。
【0195】
いくつかの実施形態では、対応するテーブルにおいて、データのないDMRS CDMグループの数の同じ値、DMRSポートの数の同じ値、DMRSポートの同じインデックス、及び/又は前方DMRSシンボルの数の同じ値を示す2つの値/インデックス/指示が存在してもよい。データのないDMRS CDMグループの数の同じ値、DMRSポートの数の同じ値、DMRSポートの同じインデックス、及び/又は前方DMRSシンボルの数の同じ値を示す2つの値/インデックス/指示は、異なるレイヤ内のデータが同じであるか否かを示すために使用される。
【0196】
いくつかの実施形態では、1つよりも多いレイヤは端末デバイスに対して構成されてもよい。端末デバイスに対して構成される追加のレイヤマッピングスキームがあってもよい。例えば、同じデータは、少なくとも2つのレイヤで送信される。いくつかの実施形態では、この2つのレイヤは2つのDMRSポートに対応し、この2つのDMRSポートは異なるDMRSグループ内にある。いくつかの実施形態では、この2つのレイヤは2つのDMRSポートに対応し、この2つのDMRSポートはFDM及び/又はTDMで多重化される。いくつかの実施形態では、端末デバイスに対して構成されるDMRSポートの総数は、1よりも大きく、Mよりも小さい。例えば、Mは、2、3、4、5、6、7又は8である。
【0197】
いくつかの実施形態では、端末デバイスは、送信されるべきコードワードのそれぞれに対する複素数値(複素値)の変調シンボル(complex-valued modulation symbols)がM個のレイヤにマッピングされると仮定する。コードワードqに対する複素数値の変調シンボル
【数3】
は、レイヤx(i)=[x
(0)(i),...,x
(v-1)(i)]
Tにマッピングされるべきである。ただし、
【数4】
であり、ここで、vはレイヤの数であり、
【数5】
はレイヤごとの変調シンボルの数である。[]
Tは転置である。
【0198】
いくつかの実施形態では、レイヤの数が2であり、且つコードワードの数が1である場合、コードワードからレイヤへのマッピングは、x
(0)(i)=d
(0)(i)、x
(1)(i)=d
(0)(i)、且つ
【数6】
である。いくつかの実施形態では、レイヤの数が3であり、且つコードワードの数が1である場合、コードワードからレイヤへのマッピングは、x
(0)(i)=d
(0)(i)、x
(1)(i)=d
(0)(i)、x
(2)(i)=d
(0)(i)、且つ
【数7】
である。いくつかの実施形態では、レイヤの数が4であり、且つコードワードの数が1である場合、コードワードからレイヤへのマッピングは、x
(0)(i)=d
(0)(i)、x
(1)(i)=d
(0)(i)、x
(2)(i)=d
(0)(i)、x
(3)(i)=d
(0)(i)、且つ
【数8】
である。いくつかの実施形態では、レイヤの数が4であり、且つコードワードの数が2である場合、コードワードからレイヤへのマッピングは、x
(0)(i)=d
(0)(i)、x
(1)(i)=d
(0)(i)、x
(2)(i)=d
(1)(i)、x
(3)(i)=d
(1)(i)、且つ
【数9】
である。
【0199】
従って、ネットワークデバイス110は、DCI115において、ネットワークデバイス110、120がさらなるDMRSを端末デバイス130に送信するためのさらなるDMRSポートを示してもよい。これに対応して、端末デバイス130は、DCI115からさらなるDMRSポートを決定し、さらなるDMRSポートでネットワークデバイス110、120からさらなるDMRSを受信してもよい。このように、マルチTRP/パネル通信の信頼性は、不十分なPTRSポートによって制限されない。
【0200】
マルチTRP/パネル通信の信頼性を高めるために、別の可能なソリューションとして、同じデータを有するレイヤを導入することが考えられる。即ち、1つのコードワードが2つのレイヤにマッピングされてもよい。従って、ネットワークデバイス110は、DMRSポートに対応する複数のレイヤで同じデータを送信し、複数のレイヤのそれぞれのPTRSポートでPTRSを送信してもよい。これに対応して、端末デバイス130は、DMRSポートに対応する複数のレイヤで同じデータを受信し、複数のレイヤのそれぞれのPTRSポートでPTRSを受信し、複数のレイヤのそれぞれで受信したデータに対して、それぞれのPTRSに基づいて位相補償を行い、複数のレイヤで受信した補償後のデータを結合してもよい。
【0201】
例えば、2つのレイヤを例にとると、この2つのレイヤは2つのTCI状態で構成され、及び/又は2つのPTRSが必要である。この2つのレイヤによって同じデータを送信してもよく、端末デバイス130は、この2つのレイヤに対する2つの別々のPTRSポートで位相雑音を補償し、そして、補償されたデータを結合する。従って、マルチTRP/パネル通信のより高い信頼性が達成される。
【0202】
PTRSに関するいくつかの実施形態では、異なるDMRSポートで送信されるDMRSの特性に応じて、マルチTRP/パネル通信に対してレイヤ数の制限が実行されてもよい。これについて、ネットワークデバイス110は、PTRSを送信し、DMRSを送信するためのDMRSポートの数を所定の数に制限してもよい。これに対応して、受信側では、PTRSを受信したことに応答して、端末デバイス130は、DMRSを送信するためのDMRSポートの数が所定の数に制限されたと決定してもよい。
【0203】
より具体的には、複数のTRP/パネルが構成されるとき、PTRSが必要であることを仮定する。この場合、3GPP仕様書に基づき、DMRSは、DMRSタイプ1について最大4個のレイヤ、DMRSタイプ2について最大6個のレイヤしか構成できない。複数のTRP/パネルに対して2つのコードワードが必要である場合、DMRSタイプ2のDMRSに対する5個のレイヤ及び/又は6個のレイヤのみがマルチTRP/パネル通信に使用できる。これにより、DMRSに関連する通信のオーバーヘッドを低減させることができる。
【0204】
図5は、本開示のいくつかの実施形態にかかる例示的な方法500のフローチャートである。方法500は、端末デバイス、例えば
図1に示す端末デバイス130によって実施されることができる。図示を容易にするために、方法500の例示的な実施形態について、
図1を参照して説明する。
【0205】
ブロック510において、端末デバイス130は、端末デバイス130と通信する複数のネットワークデバイスのうちの少なくとも1つからDCIを受信する。複数のネットワークデバイスのそれぞれは、DMRSを送信するための複数のDMRSポートを含む異なるDMRSグループを有する。ブロック520において、端末デバイス130は、DCIから、複数のネットワークデバイスのDMRSグループに対するそれぞれのTCI状態、及び複数のネットワークデバイスによって送信されるDMRSを受信するためのDMRSポートを決定する。ブロック530において、端末デバイス130は、TCI状態に基づいて、DMRSポートで複数のネットワークデバイスからDMRSを受信する。
【0206】
いくつかの実施形態では、各DMRSグループにおけるDMRSポートは、互いに疑似コロケーション化されてもよい。いくつかの実施形態では、TCI状態を決定する際に、端末デバイス130は、DMRSグループのうちの第1のDMRSグループに対する第1のTCI状態を決定し、且つDMRSグループのうちの第2のDMRSグループに対する第2のTCI状態が第1のTCI状態と同一であるか否かを決定してもよい。いくつかの実施形態では、第2のTCI状態が第1のTCI状態と異なると決定したことに応答して、端末デバイス130は、DCI内の単一の指示に基づいて、第2のTCI状態及びDMRSポートを決定してもよい。
【0207】
いくつかの実施形態では、TCI状態を決定する際に、端末デバイス130は、DCIから第1のビットマップ及び第2のビットマップを取得してもよい。第1のビットマップは、第2のビットマップよりも多いビットを有してもよい。端末デバイス130は、第1のビットマップの値に基づいて、DMRSグループのうちの第1のDMRSグループに対する第1のTCI状態を決定してもよい。第2のビットマップが所定値を有することに応答して、端末デバイス130は、DMRSグループのうちの第2のDMRSグループに対する第2のTCI状態が第1のTCI状態と同一であると決定してもよい。第2のビットマップが所定値と異なる値を有することに応答して、端末デバイス130は、その値に基づいて第2のTCI状態を決定してもよい。
【0208】
いくつかの実施形態では、端末デバイス130は、DCIからさらなるDMRSポートを決定し、複数のネットワークデバイスからさらなるDMRSポートでさらなるDMRSを受信してもよい。
【0209】
いくつかの実施形態では、端末デバイス130は、DMRSポートに対応する複数のレイヤで同じデータを受信し、複数のレイヤに対するそれぞれのPTRSポートで位相トラッキング参照信号(PTRS)を受信し、複数のレイヤのそれぞれで受信したデータに対して、それぞれのPTRSに基づいて位相補償を実行し、複数のレイヤで受信した補償後のデータを結合してもよい。
【0210】
いくつかの実施形態では、PTRSを受信したことに応答して、端末デバイス130は、DMRSを送信するためのDMRSポートの数が所定の数に制限されていることを決定してもよい。
【0211】
図6は、本開示のいくつかの実施形態にかかる別の例示的な方法600のフローチャートを示す。方法600は、ネットワークデバイス、例えば
図1に示すネットワークデバイス110によって実施されることができる。図示を容易にするために、方法600の例示的な実施形態について、
図1を参照して説明する。
【0212】
ブロック610において、ネットワークデバイス110は、端末デバイスと通信するネットワークデバイス110を含む複数のネットワークデバイスのそれぞれのDMRSグループに対するTCI状態と、複数のネットワークデバイスがDMRSを端末デバイスに送信するためのDMRSポートとを決定する。各DMRSグループは、複数のDMRSポートを含む。ブロック620において、ネットワークデバイス110は、TCI状態及びDMRSポートを示すDCIを生成する。ブロック630において、ネットワークデバイス110は、端末デバイスがTCI状態に基づいてDMRSポートで複数のネットワークデバイスからDMRSを受信するように、DCIを端末デバイスに送信する。
【0213】
いくつかの実施形態では、各DMRSグループにおけるDMRSポートは、互いに疑似コロケーション化されてもよい。いくつかの実施形態では、DCIを生成する際に、ネットワークデバイス110は、DCIにおいてDMRSグループのうちの第1のDMRSグループに対する第1のTCI状態を示し、且つDCIにおいてDMRSグループのうちの第2のDMRSグループに対する第2のTCI状態が第1のTCI状態と同一であるか否かを示してもよい。いくつかの実施形態では、DCIにおいて第2のTCI状態が第1のTCI状態と異なることを示すことに応答して、ネットワークデバイス110は、DCIにおいて単一の指示を使用して第2のTCI状態及びDMRSポートを示してもよい。
【0214】
いくつかの実施形態では、DCIを生成する際に、ネットワークデバイス110は、DCIに第1のビットマップ及び第2のビットマップを設定してもよい。第1のビットマップは、第2のビットマップよりも多いビットを有してもよい。ネットワークデバイス110は、第1のビットマップの値を用いて、DMRSグループのうちの第1のDMRSグループに対する第1のTCI状態を示し、第2のビットマップの所定値を用いて、DMRSグループのうちの第2のDMRSグループに対する第2のTCI状態が第1のTCI状態と同一であることを示し、第2のビットマップの所定値と異なる値を用いて、第2のTCI状態を示すようにしてもよい。
【0215】
いくつかの実施形態では、ネットワークデバイス110は、DMRSグループに対する潜在的なTCI状態を異なるTCI状態のグループに分割し、潜在的なTCI状態から、DMRSグループのうちの第1のDMRSグループに対する第1のTCI状態を選択し、第1のTCI状態を含むグループと異なるグループから、DMRSグループのうちの第2のDMRSグループに対する第2のTCI状態を選択するようにしてもよい。
【0216】
いくつかの実施形態では、ネットワークデバイス110は、コードワードを、DMRSグループのうちの1つのDMRSグループのDMRSポートに関連する空間レイヤにマッピングしてもよい。いくつかの実施形態では、ネットワークデバイス110は、DCIにおいて、複数のネットワークデバイスがさらなるDMRSを端末デバイスに送信するためのさらなるDMRSポートを示してもよい。
【0217】
いくつかの実施形態では、ネットワークデバイス110は、DMRSポートに対応する複数のレイヤで同じデータを送信し、複数のレイヤに対するそれぞれのPTRSポートでPTRSを送信してもよい。いくつかの実施形態では、ネットワークデバイス110は、PTRSを送信し、且つDMRSを送信するためのDMRSポートの数を所定の数に制限してもよい。
【0218】
図7は、本開示のいくつかの実施形態の実施に適するデバイス700の簡略的なブロック図である。デバイス700は、
図1に示すネットワークデバイス110、120又は端末デバイス130のさらなる例示的な実施形態とみなすことができる。従って、デバイス700は、ネットワークデバイス110、120或いは端末デバイス130の少なくとも一部で実施され、又はネットワークデバイス110、120或いは端末デバイス130の少なくとも一部として実施されることができる。
【0219】
図示されるように、デバイス700は、プロセッサ710と、プロセッサ710に接続されているメモリ720と、プロセッサ710に接続されている適切な送信機(TX)及び受信機(RX)740と、TX/RX740に接続されている通信インターフェースとを含む。メモリ720は、プログラム730の少なくとも一部を格納する。TX/RX740は、双方向通信用である。TX/RX740は、通信を容易にするために少なくとも1つのアンテナを有するが、実際には、本願で言及されるアクセスノードは複数あってもよい。通信インターフェースは、eNB間の双方向通信用のX2インターフェース、モビリティマネジメントエンティティ(MME:Mobility Management Entity)/サービングゲートウェイ(S-GW:Serving Gateway)とeNBとの間の通信用のS1インターフェース、eNBとリレーノード(RN)との間の通信用のUnインターフェース、又はeNBと端末デバイスとの間の通信用のUuインターフェースなど、他のネットワーク要素との通信に必要な任意のインターフェースを表してもよい。
【0220】
プログラム730は、関連するプロセッサ710によって実行されると、デバイス700が、本明細書で
図5又は
図6を参照して説明したように、本開示の実施形態に従って動作することを可能にするプログラム命令を含むと想定される。本明細書の実施形態は、デバイス700のプロセッサ710によって実行可能なコンピュータソフトウェアにより、又はハードウェアにより、又はソフトウェアとハードウェアとの組み合わせにより実施されてもよい。プロセッサ710は、本開示の様々な実施形態を実施するように構成されてもよい。さらに、プロセッサ710とメモリ720の組み合わせは、本開示の様々な実施形態を実施するのに適した処理手段750を形成してもよい。
【0221】
メモリ720は、ローカル技術ネットワークに適した任意のタイプのものであってもよく、非限定的な例として、非一時的コンピュータ読み取り可能な記憶媒体、半導体系のメモリデバイス、磁気メモリデバイス及びシステム、光メモリデバイス及びシステム、固定メモリデバイス及びリムーバブルメモリなどの任意の適切なデータ記憶技術を使用して実施されてもよい。デバイス700には1つのメモリ720のみが示されているが、デバイス700には物理的に別個である複数のメモリモジュールがあってもよい。プロセッサ710は、ローカル技術ネットワークに適した任意のタイプのものであってもよく、非限定的な例として、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、マイクロプロセッサ、DSP(Digital Signal Processor)、及びマルチコアプロセッサアーキテクチャに基づくプロセッサのうちの1つ又は複数を含んでもよい。デバイス700は、メインプロセッサを同期させるクロックに時間的に従属する特定用途向け集積回路チップなどの複数のプロセッサを有してもよい。
【0222】
本開示の装置及び/又はデバイスに含まれる構成要素は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、又はそれらの任意の組み合わせを含む様々な態様で実施されてもよい。一実施形態では、1つ又は複数のユニットは、ソフトウェア及び/又はファームウェア、例えば、記憶媒体に記憶されたマシン実行可能な命令を使用して実装されてもよい。マシン実行可能な命令に加えて又はその代わりに、装置及び/又はデバイスにおけるユニットの一部又は全部は、少なくとも部分的には1つ又は複数のハードウェアロジックコンポーネントによって実装されてもよい。例えば、使用され得るハードウェアロジックコンポーネントの例示的なタイプには、FPGA(Field‐programmable Gate Array)、特定用途向け集積回路(ASIC:Application‐specific Integrated Circuit)、特定用途向け標準製品(ASSP:Application‐specific Standard Product)、SOC(System‐on‐a‐chip system)、CPLD(Complex Programmable Logic Device)などが含まれるが、これらに限定されない。
【0223】
一般的に、本開示の様々な実施形態は、ハードウェア又は専用回路、ソフトウェア、ロジック、又はそれらの任意の組み合わせで実施されてもよい。いくつかの態様はハードウェアで実施され、他の態様はコントローラ、マイクロプロセッサ、又は他のコンピューティングデバイスによって実行され得るファームウェア又はソフトウェアで実施されてもよい。本開示の実施形態の様々な態様は、ブロック図、フローチャート、又は他の何らかの画像表現を使用して例示及び説明されたが、本明細書に記載されるこれらのブロック、装置、システム、技術又は方法は、非限定的な例として、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、専用回路又はロジック、汎用ハードウェア又はコントローラ又は他のコンピューティングデバイス、又はそれらのいくつかの組み合わせで実施されてもよいことを理解されたい。
【0224】
本開示は、さらに、非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に有形に格納された少なくとも1つのコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品は、
図5及び
図6を参照して上述したプロセス又は方法を実行するために、プログラムモジュールに含まれるものなどの、対象の実プロセッサ又は仮想プロセッサ上のデバイスで実行されるコンピュータ実行可能な命令を含む。一般的に、プログラムモジュールは、特定のタスクを実行したり、特定の抽象データ型を実施したりするルーチン、プログラム、ライブラリ、オブジェクト、クラス、コンポーネント、データ構造などを含む。プログラムモジュールの機能は、様々な実施形態で記載されたプログラムモジュール間で組み合わせる、又は分割されることができる。プログラムモジュールのためのマシン実行可能な命令は、ローカルデバイス又は分散型デバイス内で実行されてもよい。分散型デバイスでは、プログラムモジュールがローカル記憶媒体とリモート記憶媒体の両方に配置されてもよい。
【0225】
本開示の方法を実行するためのプログラムコードは、1つ又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで書かれてもよい。これらのプログラムコードは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又は他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ又はコントローラに提供されることにより、プログラムコードがプロセッサ又はコントローラによって実行されると、フローチャート及び/又はブロック図に規定される機能/動作が実現される。プログラムコードは、完全にマシン上で実行されてもよく、その一部がマシン上で実行されてもよく、スタンドアロンのソフトウェアパッケージとして実行されてもよく、一部がマシン上で実行され且つ一部がリモートマシン上で実行されてもよく、完全にリモートマシン又はサーバ上で実行されてもよい。
【0226】
上記プログラムコードは、命令実行システム、装置、又はデバイスによって、又はそれと関連して使用されるためのプログラムを含む、又は格納することができる任意の有形媒体であり得るマシン読み取り可能な媒体上で具現化されてもよい。マシン読み取り可能な媒体は、マシン読み取り可能な信号媒体又はマシン読み取り可能な記憶媒体であってもよい。マシン読み取り可能な媒体は、電子、磁気、光学、電磁気、赤外線、又は半導体システム、装置、デバイス、あるいは前記の任意の適切な組み合わせを含むが、これらに限定されない。マシン読み取り可能な記憶媒体のより具体的な例として、1つ又は複数のワイヤによる電気的接続、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、消去可能なプログラム可能な読み取り専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバー、ポータブルコンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、光学式ストレージデバイス、磁気ストレージデバイス、又は前記の任意の適切な組み合わせが挙げられる。
【0227】
さらに、動作が特定の順序で描かれているが、これは、望ましい結果を達成するために、そのような動作が図示の特定の順序又は連続順序で実行されること、又はすべての描かれた動作が実行されることを要求するものとして理解されるべきではない。特定の状況では、マルチタスク及び並列処理が有利である場合がある。同様に、上記の説明にはいくつかの特定の実施形態の詳細が含まれているが、これらは本開示の範囲を限定するものとして解釈されるべきではなく、特定の実施形態に特有の特徴の説明として解釈されるべきである。別々の実施形態の文脈で説明されている特定の特徴は、単一の実施形態に組み合わせて実施されてもよい。逆に、単一の実施形態の文脈で説明されている様々な特徴も、複数の実施形態で別々に、又は任意の適切なサブコンビネーションで実施されてもよい。
【0228】
本開示は、構造的特徴及び/又は方法論的動作に特有の用語で説明されたが、添付の特許請求の範囲で限定される本開示は、必ずしも上述の特定の特徴又は動作に限定されないことを理解されたい。むしろ、上述の特定の特徴及び動作は、特許請求の範囲を実施する例示的な形態として説明されている。