(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-08
(45)【発行日】2024-05-16
(54)【発明の名称】間仕切り用の2重ガラスパネルの下枠、上枠と、それを使用する間仕切り用の2重ガラスパネル
(51)【国際特許分類】
E04B 2/82 20060101AFI20240509BHJP
E04B 2/72 20060101ALI20240509BHJP
E04B 2/74 20060101ALI20240509BHJP
【FI】
E04B2/82 511H
E04B2/72 A
E04B2/74 501A
E04B2/74 541P
E04B2/82 501H
(21)【出願番号】P 2020141696
(22)【出願日】2020-08-25
【審査請求日】2023-08-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000184621
【氏名又は名称】小松ウオール工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090712
【氏名又は名称】松田 忠秋
(72)【発明者】
【氏名】山口 拓郎
【審査官】家田 政明
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-41292(JP,A)
【文献】特開2020-41291(JP,A)
【文献】特開2000-314196(JP,A)
【文献】実開平3-111708(JP,U)
【文献】特開平3-262853(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04B 2/72-2/82
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
床面に設置する上向きチャンネル状の下レール材と、該下レール材内に配置する複数の下アジャスタと、該下アジャスタを介して保持する下向きチャンネル状の補強材と、該補強材の上面に固定し、前記下レール材より幅広の下向きチャンネル状の下枠材と、該下枠材の幅に適合する断面上向きハット形の下カバー材とを備えてなり、前記下枠材は、前後の側板材を両側面に付設し、前記下カバー材は、前後の外フランジを介して前記下枠材の上面にねじ止めし、前記外フランジ上には、それぞれ前後のガラスを支承するセッティングブロックを配置し、前記各側板材は、前記下枠材のフランジの下端から前記セッティングブロック上のガラスの下端部までを隠蔽することを特徴とする間仕切り用の2重ガラスパネルの下枠。
【請求項2】
天井面に設置する下向きチャンネル状の上レール材と、該上レール材内に固定する複数の上アジャスタと、該上アジャスタを介して保持し、前記上レール材より幅広の上向きチャンネル状の上枠材と、該上枠材の幅に適合する断面下向きハット形の上カバー材と、該上カバー材の両側面にねじ止めする前後のガラス押えと、前記上枠材の各フランジの上端に掛止して前記ガラス押えの下側にまで垂下する前後の押縁材とを備えてなり、前記上カバー材は、前後の外フランジを介して前記上枠材の下面にねじ止めし、前記ガラス押えは、前後のガラスの上端部を前記上カバー材の側面との間に挟み込むことを特徴とする間仕切り用の2重ガラスパネルの上枠。
【請求項3】
請求項1記載の下枠と、該下枠に対向させて配置する請求項2記載の上枠と、前記下枠、上枠に建付する前後のガラスとを備えてなり、前記各ガラスは、外面側から施工するシーリング材を介して下端部、上端部を前記下枠、上枠にそれぞれ連結することを特徴とする間仕切り用の2重ガラスパネル。
【請求項4】
前記各ガラスは、平板状とし、前記下枠、上枠は、それぞれ直線状とすることを特徴とする請求項3記載の間仕切り用の2重ガラスパネル。
【請求項5】
前記各ガラスは、円弧状に湾曲させ、前記下枠、上枠は、それぞれ前記ガラスに適合する円弧状に湾曲させることを特徴とする請求項3記載の間仕切り用の2重ガラスパネル。
【請求項6】
前記各ガラスは、透明なジョイント材を介して連結する対称形の半部材を組み合わせ、前記各半部材は、中心角45°相当の円弧部の一端に所定幅の平板部を接線方向に延長して形成することを特徴とする請求項5記載の間仕切り用の2重ガラスパネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、直線状、円弧状のいずれの形態にも適用することができる間仕切り用の2重ガラスパネルの下枠、上枠と、それを使用する間仕切り用の2重ガラスパネルに関する。
【背景技術】
【0002】
円弧状に湾曲する間仕切り用の2重ガラスパネルを施工することができる床面側、天井面側のパネルの支持体が提案されている(たとえば特許文献1)。
【0003】
従来のパネルの支持体は、床面側、天井面側が共通の構成であって、それぞれチャンネル状のべース部材、高さ調整用の調整機構、前後のガラスを支承し、保持する支持部材、前後のガラス間に露出する支持部材を隠蔽するカバー部材、前後のガラスの下端部または上端部と各支持部材の側部とを隠蔽する前後のサイドカバー部材などを一体に組み立てて形成されている。なお、前後のガラスの上下両端部を拘束するために、各支持部材の側部に個別にねじ止めするガラス押えを併用してもよい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
かかる従来技術によるときは、カバー部材、サイドカバー部材は、それぞれ支持部材に付設する専用の係合部材に対して弾発的に係合させて着脱可能に構成されているため、所要部品点数が多く、各部材の形状も複雑であり、殊にカバー部材、サイドカバー部材、支持部材、ベース部材は、いずれもアルミダイキャスト製に限定されてしまう上、負荷荷重が異なる床面側、天井面側の支持体を同一構成にしていることと相俟って、全体の製造コストが過大になりがちであるなどという問題があった。
【0006】
そこで、この発明の目的は、かかる従来技術の問題に鑑み、床面側の下枠、天井面側の上枠の構成を異ならせるとともに、各部材の形状を単純化することによって、所要部品点数を少なくし、製造コストの低減を図ることができる間仕切り用の2重ガラスパネルの下枠、上枠と、それを使用する間仕切り用の2重ガラスパネルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる目的を達成するためのこの出願の請求項1の発明の構成は、床面に設置する上向きチャンネル状の下レール材と、下レール材内に配置する複数の下アジャスタと、下アジャスタを介して保持する下向きチャンネル状の補強材と、補強材の上面に固定し、下レール材より幅広の下向きチャンネル状の下枠材と、下枠材の幅に適合する断面上向きハット形の下カバー材とを備えてなり、下枠材は、前後の側板材を両側面に付設し、下カバー材は、前後の外フランジを介して下枠材の上面にねじ止めし、外フランジ上には、それぞれ前後のガラスを支承するセッティングブロックを配置し、各側板材は、下枠材のフランジの下端からセッティングブロック上のガラスの下端部までを隠蔽することをその要旨とする。
【0008】
請求項2の発明の構成は、天井面に設置する下向きチャンネル状の上レール材と、上レール材内に固定する複数の上アジャスタと、上アジャスタを介して保持し、上レール材より幅広の上向きチャンネル状の上枠材と、上枠材の幅に適合する断面下向きハット形の上カバー材と、上カバー材の両側面にねじ止めする前後のガラス押えと、上枠材の各フランジの上端に掛止してガラス押えの下側にまで垂下する前後の押縁材とを備えてなり、上カバー材は、前後の外フランジを介して上枠材の下面にねじ止めし、ガラス押えは、前後のガラスの上端部を上カバー材の側面との間に挟み込むことをその要旨とする。
【0009】
請求項3の発明の構成は、請求項1の発明の下枠と、下枠に対向させて配置する請求項2の発明の上枠と、下枠、上枠に建付する前後のガラスとを備えてなり、各ガラスは、外面側から施工するシーリング材を介して下端部、上端部を下枠、上枠にそれぞれ連結することをその要旨とする。
【0010】
なお、各ガラスは、平板状とし、下枠、上枠は、それぞれ直線状とすることができる。
【0011】
また、各ガラスは、円弧状に湾曲させ、下枠、上枠は、それぞれガラスに適合する円弧状に湾曲させてもよく、各ガラスは、透明なジョイント材を介して連結する対称形の半部材を組み合わせ、各半部材は、中心角45°相当の円弧部の一端に所定幅の平板部を接線方向に延長して形成してもよい。
【発明の効果】
【0012】
かかる請求項1の発明の構成によるときは、各部材は、弾発的な係合構造を用いないから、それぞれの形状を単純化することができる上、専用の係合部材も不要であり、所要部品点数を必要最少限に抑えることができる。また、前後のガラスの重量が負荷される下枠材は、前後の側板材を両側面に付設して補強するとともに、補強材を介して、たとえばねじジャッキ式の下アジャスタにより支承することによって、必要十分な強度を容易に実現することができる。なお、下レール材、補強材、下枠材、下カバー材、前後の側板材は、全体形態が直線状、円弧状のいずれの場合であっても、それぞれたとえば鋼板材料を所定の形状、サイズに裁断し、折曲げ加工して製作することができ、全体としての製造コストの低減を図ることができる。
【0013】
請求項2の発明の構成によるときは、各部材は、基本的に請求項1の発明と同等の効果を奏することができる。ただし、上アジャスタ、上枠材は、前後のガラスの重量が負荷される訳ではないため、前者は、たとえば互いにロック可能な2部材を相対移動可能に組み合わせるだけでよく、後者は、格別な補強を施さなくてよい。また、上レール材、上枠材、上カバー材、前後の押縁材は、それぞれたとえば鋼板材料を裁断して折曲げ加工して製作することができる。なお、各押縁材は、上枠材のフランジの上端から、ガラス押えと、ガラス押えを介して拘束中のガラスの上端部までとを体裁よく隠蔽することができる。
【0014】
請求項3の発明の構成によるときは、請求項1の発明の下枠、請求項2の発明の上枠に前後のガラスを組み合わせることにより、全体形態が直線状または円弧状の2重ガラスパネルを容易に構築することができる。
【0015】
各ガラスを平板状とし、下枠、上枠を直線状とすれば、全体形態を直線状にすることができ、各ガラスを円弧状に湾曲させ、下枠、上枠をそれぞれ円弧状にすれば、全体形態を円弧状にすることができる。
【0016】
中心角45°相当の円弧部を有する半部材を対称形に連結すれば、90°に湾曲するガラスを容易に作ることができ、建付作業も簡単である。なお、各半部材の一端に設ける平板部は、平板部の先端、すなわち前後のガラスの先端を容易に正しく同位置に切り揃えることができ、たとえば隣接する平板状の前後のガラスなどとの連結を一層容易に正確にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を以って発明の実施の形態を説明する。
【0019】
間仕切り用の2重ガラスパネルは、前後のガラス11、12と、床面F側の下枠20、天井面C側の上枠30とを備えてなる(
図1、
図2)。
【0020】
前後のガラス11、12は、共通の中心Oのまわりに円弧状に湾曲している。また、下枠20、上枠30は、上下に対向しており、ガラス11、12に適合する円弧状に湾曲している。すなわち、ガラス11、12、下枠20、上枠30の2重ガラスパネルは、全体として円弧状の形態に形成されている。
【0021】
ガラス11、12は、それぞれ中間のジョイント材13を介して連結する対称形の半部材11a、11a、12a、12aを組み合わせている。各半部材11a、12aは、中心角θ=45°相当の円弧部aの一端に所定幅の平板部bを接線方向に延長して形成されている。なお、各平板部bの先端には、ジョイント材13を介し、たとえば隣接する前後の平板状のガラス14、15が連結されている。ジョイント材13は、たとえばガラス11の半部材11a、11a、またはガラス12の半部材12a、12aの各対向端面に貼着する櫛歯状の連結部材13a、13aを互い違いに係合させて構成され(
図1、
図3)、各連結部材13aは、たとえば透明なポリカーボネート樹脂により一体成形されている。なお、ジョイント材13を介して連結する半部材11a、11aまたは半部材12a、12aは、上下に相対移動可能である。
【0022】
下枠20は、上向きチャンネル状の下レール材21、ねじジャッキ式の下アジャスタ22、下向きチャンネル状の補強材23、下向きチャンネル状の下枠材24、断面上向きハット形の下カバー材25を備えて形成され(
図2、
図4(A))、下枠材24の両側面には、前後の側板材26、26が一体に付設されている。
【0023】
下レール材21は、複数のアンカボルト21a、21a…を介して床面Fに設置されている。また、下アジャスタ22は、下レール材21内に複数個が配置されている。ただし、
図2、
図4(A)において、1本のアンカボルト21a、1個の下アジャスタ22のみが図示されている。
【0024】
下アジャスタ22は、下向き箱状の台座22aの上面にナット22bを固定し(
図4(A)、
図5)、ナット22bにねじ込む段付きのアジャストボルト22cを介して短い下向きチャンネル状の可動部材22dを高さ調節自在に保持している。可動部材22dの上方に突出するアジャストボルト22cの上端には、高さ調節用のすり割り22c1 が形成されている。ただし、
図5(A)~(C)は、それぞれ下アジャスタ22の正面図、側面図、平面図である。
【0025】
補強材23は、下アジャスタ22の可動部材22dに被せるようにして下レール材21内に保持されている(
図2、
図4(A))。補強材23は、下アジャスタ22を介して適切に高さ調節されると、両側面のねじ23a、23aを介して下レール材21にねじ止めされる。
【0026】
側板材26、26付きの下枠材24は、下レール材21、補強材23より幅広に形成され、ねじ24a、24aを介して補強材23の上面にねじ止めされている。各側板材26の上端は、下枠材24の上面よりも高く上方に突出しており、下端は、下枠材24の下端において内向きに折り曲げられている。なお、下アジャスタ22のアジャストボルト22cの上端部は、補強材23、下枠材24を貫通して下枠材24の上方にまで突出している。
【0027】
下カバー材25は、下枠材24の上面の幅に適合する全幅に形成されている。下カバー材25は、前後の外フランジ25a、25aを介し、ねじ25b、25bにより下枠材24の上面にねじ止めされている。なお、下カバー材25の外フランジ25a、25a上には、それぞれ前後のガラス11、12を支承するセッティングブロック27、27を配置することができ、前後のセッティングブロック27、27は、それぞれ下レール材21、補強材23、下枠材24、下カバー材25の長さ方向に複数個を分散して配置するものとする。また、下枠材24と一体の前後の側板材26、26は、セッティングブロック27、27の上面より高く起立している。
【0028】
上枠30は、下向きチャンネル状の上レール材31、上アジャスタ32、上向きチャンネル状の上枠材33、断面下向きハット形の上カバー材34、前後のガラス押え35、35、前後の押縁材36、36を備えて形成されている(
図2、
図4(B))。
【0029】
上レール材31は、支持金具31a、止めねじ31bを介し、天井面Cに設置されている。また、上アジャスタ32は、側面視下向きハット形のベース32aに対して側面視上向きチャンネル状の可動部材32bを上下に相対移動可能に組み合わせ(
図4(B)、
図6)、止めねじ32c、32cを介して上レール材31内に固定されている。可動部材32bの両側面には、それぞれ縦長のガイド孔32dの左右に上下2個ずつの丸孔32e、32e…が形成され、ガイド孔32d、左右の各1個の丸孔32e、32eには、それぞれガイド用のねじ32f、ロック用のねじ32gを貫通させてベース32a側にねじ込むことができる。すなわち、可動部材32bは、ベース32aに対し、適切に高さ調節した上、ロック用のねじ32g、32g…を介してロックすることができる。
【0030】
なお、上レール材31用の支持金具31a、止めねじ31bは、
図2に拘らず、上レール材31の長さ方向に複数組を設けるものとする。また、上アジャスタ32は、
図2に拘らず、上レール材31の長さ方向に複数個が配置されている。
【0031】
上枠材33は、上レール材31より幅広に形成され(
図2、
図4(B))、ねじ33a、33aを介して上アジャスタ32の可動部材32bの下面にねじ止めされている。上カバー材34は、上枠材33の幅に適合する全幅に形成され、前後の外フランジ34a、34aを介し、ねじ34b、34bにより上枠材33の下面にねじ止めされている。
【0032】
前後のガラス押え35、35は、それぞれ断面クランク状に折曲げ加工する板材であり、ねじ35aを介して上カバー材34の側面上部にねじ止めすることにより、前後のガラス11、12の上端部を上カバー材34の側面との間に挟み込んで拘束することができる。なお、前後のガラス押え35、35は、それぞれ上カバー材34の長さ方向に複数個が配置されている。
【0033】
前後の押縁材36、36は、それぞれ上端を内向きに折り曲げて断面縦長の逆L字状に形成され、内向きの上辺の下面には、小形のL字状のガイド片36aが付設されている。各押縁材36は、ガイド片36aによる下向きの隙間36bに上枠材33の上向きのフランジを挿入することにより、上枠材33のフランジの上端に掛止してガラス押え35の下側にまで垂下させることができる。
【0034】
前後のガラス11、12の下端部、上端部は、それぞれガラス11、12の外面側から施工するシーリング材28、28、37、37を介して下枠20、上枠30に連結されている(
図2)。
【0035】
下枠20側の下アジャスタ22、22…は、たとえば前後のガラス11、12の両端部、中央部の各ジョイント材13、13の位置に対応させて配置されている(
図1、
図7)。また、ガラス11、12用のセッティングブロック27、27…は、それぞれ半部材11a、12aの両端部に対応させて配置されている。一方、上枠30側の上アジャスタ32、32…は、前後のガラス11、12の両端部、中央部に対応させて配置され、ガラス押え35、35…は、各半部材11a、12aの両端部に対応させて配置されている。ただし、
図7において、前後のガラス11、12、半部材11a、11a、12a、12aは、後のガラス12、半部材12a、12aのみが図示されており、セッティングブロック27、27…、ガラス押え35、35…も、後のガラス12用のみが図示されている。
【0036】
前後のガラス11、12の建付手順は、たとえば次のとおりである(
図2)。ただし、ガラス11、12は、順不同に1枚ずつ同様の手順で建て付けるものとし、以下、ガラス11について説明する。
【0037】
すなわち、上枠30のガラス11側のガラス押え35、35…、押縁材36を取り付けない状態で、ガラス11を僅かに外側に倒しながら下端を下枠20のセッティングブロック27、27…上に支承させ、そのまま、垂直に起立させて下端部、上端部をそれぞれ下枠20の下カバー材25の側面、上枠30の上カバー材34の側面に押し付けて位置決めし、ガラス押え35、35…を取り付けてガラス11の上端部を拘束して押縁材36を取り付ける。つづいて、ガラス11の外面側から、下枠20の側板材26とガラス11の下端部との間、上枠30の押縁材36とガラス11の上端部との間にそれぞれシーリング材28、37を充填施工して建付作業を完了する。その後、同様にして、ガラス12を建付すればよい。ただし、シーリング材28、28、37、37の施工は、前後のガラス11、12のセット後にまとめて実施してもよい。
【0038】
以上の説明において、ガラス11、12の半部材11a、12aの一端の平板部bは、ガラス11、12の湾曲加工の便をも勘案して適切な幅に設定すればよく、これを省略することも可能である。
【0039】
また、ガラス11、12、下枠20、上枠30は、円弧状に湾曲させるに代えて、それぞれ平板状、直線状に形成することにより、全体形態が直線状の2重ガラスパネルを構築することができる。
【産業上の利用可能性】
【0040】
この発明は、製造コストを抑えながら良好な体裁外観を容易に実現することができるから、任意の用途の建築物の室内空間を仕切る目的などに広く好適に適用することができる。
【符号の説明】
【0041】
F…床面
C…天井面
a…円弧部
b…平板部
11、12…ガラス
11a、12a…半部材
13…ジョイント材
20…下枠
21…下レール材
22…下アジャスタ
23…補強材
24…下枠材
25…下カバー材
25a…外フランジ
26…側板材
27…セッティングブロック
28…シーリング材
30…上枠
31…上レール材
32…上アジャスタ
33…上枠材
34…上カバー材
34a…外フランジ
35…ガラス押え
36…押縁材
37…シーリング材
特許出願人 小松ウオール工業株式会社