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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-08
(45)【発行日】2024-05-16
(54)【発明の名称】シフト装置
(51)【国際特許分類】
   F16H 61/26 20060101AFI20240509BHJP
【FI】
F16H61/26
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021569718
(86)(22)【出願日】2020-03-06
(86)【国際出願番号】 JP2020009782
(87)【国際公開番号】W WO2021140684
(87)【国際公開日】2021-07-15
【審査請求日】2023-01-24
(31)【優先権主張番号】202011000898
(32)【優先日】2020-01-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
(73)【特許権者】
【識別番号】000213954
【氏名又は名称】朝日電装株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095614
【弁理士】
【氏名又は名称】越川 隆夫
(72)【発明者】
【氏名】澤木 祐介
【審査官】小川 克久
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-004408(JP,A)
【文献】特開2017-125681(JP,A)
【文献】特開2015-105002(JP,A)
【文献】独国特許出願公開第102012111908(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16H 61/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のシフトペダルのシフト操作に応じて変位し得る軸部材と、
前記軸部材を変位可能に収容するとともに、当該軸部材が変位端に達した状態で一体的に移動して車両の変速操作を行わせ得るハウジングと、
前記軸部材に形成され、磁気を発生する磁気発生手段と、
前記ハウジングに取り付けられるとともに、前記磁気発生手段の磁気変化を検出することにより、前記ハウジングに対する前記軸部材の変位を検出する検出手段と、
を具備したシフト装置であって、
前記検出手段は、前記ハウジングの内部に配設され、前記軸部材の中心軸線上に配設されるとともに、前記磁気発生手段は、前記軸部材の中心軸線に対してオフセットした位置に形成されたことを特徴とするシフト装置。
【請求項2】
前記軸部材は、他の部位より側方に突出した複数の拡径部が形成された軸状部材から成り、前記拡径部の間には、コイルスプリングが取り付けられたことを特徴とする請求項1記載のシフト装置。
【請求項3】
前記軸部材は、その先端部に取付部材が取り付けられるとともに、当該取付部材に前記磁気発生手段が取り付けられることにより、当該磁気発生手段が前記軸部材の中心軸線に対して所定寸法オフセットした状態とされることを特徴とする請求項記載のシフト装置。
【請求項4】
前記磁気発生手段は、円筒状に形成された永久磁石から成ることを特徴とする請求項1~3の何れか1つに記載のシフト装置。
【請求項5】
前記ハウジングは、その側面に前記検出手段が取り付けられた収容ケースを嵌合可能な開口部を有することを特徴とする請求項1~4の何れか1つに記載のシフト装置。
【請求項6】
前記収容ケースは、シール材を充填可能な取付凹部を有し、当該取付凹部の底面における所定位置に前記検出手段が形成されたことを特徴とする請求項5記載のシフト装置。
【請求項7】
前記検出手段は、基板上に形成された磁気センサから成り、前記基板が前記取付凹部の底面に所定の締結手段にて固定されたことを特徴とする請求項6記載のシフト装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のシフトペダルのシフト操作を変速機に伝達して変速操作を行わせるためのシフト装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
二輪車等の変速機は、運転者によるシフトペダルのシフト操作に応じて変速操作可能とされており、従来、シフトペダルの操作力を変速機に伝達させる伝達経路の途中にシフト装置が取り付けられたものが提案されている。従来のシフト装置として、例えば特許文献1にて開示されているように、シフトペダルのシフト操作に応じて変位し得る軸部材と、軸部材を変位可能に収容したハウジングと、軸部材に取り付けられた磁石と、ハウジングに取り付けられた磁気センサとを有したものが挙げられる。
【0003】
かかる従来のシフト装置は、シフトペダルを操作開始して、ハウジングに対して軸部材が変位したことを磁気センサが検出すると、車両のエンジンを制御して駆動トルクを調整するとともに、当該軸部材が変位端に達した状態で軸部材とハウジングとが一体的に移動することにより変速機の変速操作を行わせるよう構成されていた。これにより、クラッチを操作することなく変速操作を行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】独国特許102010015036号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来技術においては、磁気センサがハウジングの外側に取り付けられていたため、外部の磁気の影響を受けて誤作動してしまう虞がある。また、外部の磁気の影響を抑制すべく磁気センサの周囲に外部の磁気を遮蔽する遮蔽部材を取り付けることも考えられるが、その場合、少なくとも遮蔽部材の分だけ部品点数が増加してしまい、組み付け性の低下及び製造コストの増大を招来してしまうという不具合がある。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、組み付け性及び製造コストを維持しつつ外部からの磁気の影響を抑制して誤作動を防止することができるシフト装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1記載の発明は、車両のシフトペダルのシフト操作に応じて変位し得る軸部材と、前記軸部材を変位可能に収容するとともに、当該軸部材が変位端に達した状態で一体的に移動して車両の変速操作を行わせ得るハウジングと、前記軸部材に形成され、磁気を発生する磁気発生手段と、前記ハウジングに取り付けられるとともに、前記磁気発生手段の磁気変化を検出することにより、前記ハウジングに対する前記軸部材の変位を検出する検出手段とを具備したシフト装置であって、前記検出手段は、前記ハウジングの内部に配設され、前記軸部材の中心軸線上に配設されるとともに、前記磁気発生手段は、前記軸部材の中心軸線に対してオフセットした位置に形成されたことを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のシフト装置において、前記軸部材は、他の部位より側方に突出した複数の拡径部が形成された軸状部材から成り、前記拡径部の間には、コイルスプリングが取り付けられたことを特徴とする。
【0009】
請求項3記載の発明は、請求項記載のシフト装置において、前記軸部材は、その先端部に取付部材が取り付けられるとともに、当該取付部材に前記磁気発生手段が取り付けられることにより、当該磁気発生手段が前記軸部材の中心軸線に対して所定寸法オフセットした状態とされることを特徴とする。
【0010】
請求項4記載の発明は、請求項1~3の何れか1つに記載のシフト装置において、前記磁気発生手段は、円筒状に形成された永久磁石から成ることを特徴とする。
【0011】
請求項5記載の発明は、請求項1~4の何れか1つに記載のシフト装置において、前記ハウジングは、その側面に前記検出手段が取り付けられた収容ケースを嵌合可能な開口部を有することを特徴とする。
【0012】
請求項6記載の発明は、請求項5記載のシフト装置において、前記収容ケースは、シール材を充填可能な取付凹部を有し、当該取付凹部の底面における所定位置に前記検出手段が形成されたことを特徴とする。
【0013】
請求項7記載の発明は、請求項6記載のシフト装置において、前記検出手段は、基板上に形成された磁気センサから成り、前記基板が前記取付凹部の底面に所定の締結手段にて固定されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
請求項1の発明によれば、検出手段は、ハウジングの内部に配設されたので、組み付け性及び製造コストを維持しつつ外部からの磁気の影響を抑制して誤作動を防止することができる。
【0015】
さらに、検出手段は、軸部材の中心軸線上に配設されるとともに、磁気発生手段は、軸部材の中心軸線に対してオフセットした位置に形成されたので、軸部材の中心軸線上に配設された検出手段に磁気発生手段が干渉するのを回避しつつ当該軸部材及び磁気発生手段を移動させることができる。
【0016】
請求項3の発明によれば、軸部材は、その先端部に取付部材が取り付けられるとともに、当該取付部材に磁気発生手段が取り付けられることにより、当該磁気発生手段が軸部材の中心軸線に対して所定寸法オフセットした状態とされるので、磁気発生手段を安定した状態で移動させることができる。
【0017】
請求項4の発明によれば、磁気発生手段は、円筒状に形成された永久磁石から成るので、比較的強い磁気を発生させることができ、検出手段による磁気変化の検出をより精度よく行わせることができる。
【0018】
請求項5の発明によれば、ハウジングは、その側面に検出手段が取り付けられた収容ケースを嵌合可能な開口部を有するので、検出手段を所定の位置に精度よく組み付けることができる。
【0019】
請求項6の発明によれば、収容ケースは、シール材を充填可能な取付凹部を有し、当該取付凹部の底面における所定位置に検出手段が形成されたので、検出手段の位置決め精度を向上させることができるとともに、シール材の充填作業をより容易に行わせることができる。
【0020】
請求項7の発明によれば、検出手段は、基板上に形成された磁気センサから成り、基板が取付凹部の底面に所定の締結手段にて固定されたので、検出手段の位置決め精度を向上させつつ基板を所定位置に強固に固定させて検出手段による検出を安定して行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の実施形態に係るシフト装置を示す平面図及び側面図
図2】同シフト装置を示す斜視図
図3図1におけるIII-III線断面図
図4図1におけるIV-IV線断面図
図5図1におけるV-V線断面図
図6】同シフト装置の軸部材に取付部材、磁石及びコイルスプリングが取り付けられた状態を示す正面図及び側面図
図7】同シフト装置の軸部材に取付部材、磁石及びコイルスプリングが取り付けられた状態を示す斜視図
図8】同シフト装置の軸部材を示す3面図
図9】同シフト装置の軸部材を示す斜視図
図10】同シフト装置の取付部材を示す正面図及び側面図
図11】同シフト装置のハウジングを示す3面図
図12】同シフト装置のハウジングを示す斜視図
図13】同シフト装置の収容ケースを示す斜視図
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
本実施形態に係るシフト装置1は、車両(特に二輪車)のシフトペダルのシフト操作を変速機に伝達して変速操作を行わせるためのもので、図1~7に示すように、軸部材Lと、ハウジング2と、収容ケース3と、磁気センサ5(検出手段)と、封止部材6と、取付部材7と、永久磁石M(磁気発生手段)とを有して構成されている。
【0023】
軸部材Lは、車両のシフトペダルに連結されるとともに、当該シフトペダルのシフト操作に応じて変位し得るもので、図8、9に示すように、第1拡径部La及び第2拡径部Lbが形成された軸状部材から成る。第1拡径部Laと第2拡径部Lbは、他の部位より側方に突出した部位から成り、これら第1拡径部La及び第2拡径部Lbの間には、コイルスプリングSが取り付けられている。
【0024】
また、軸部材Lは、図6、7に示すように、先端部Lcに取付部材7が取り付けられるとともに、図1~4に示すように、基端部Ldがハウジング2の下端部より延設されて組み付けられている。そして、軸部材Lの基端部Ldには、車両のシフトペダルが連結され得るよう構成されており、シフトペダルの操作に応じて上下方向に変位可能とされている。
【0025】
取付部材7は、軸部材の先端部Lcに取り付けられるとともに、永久磁石Mが取り付けられるもので、図10に示すように、永久磁石Mを挿通して取り付けるための取付穴7aと、軸部材Lの先端を挿通して組み付けるための挿通孔7bとを有して構成されている。かかる取付部材7に軸部材L及び永久磁石Mをそれぞれ組み付けることにより、図6、7に示すように、永久磁石Mが軸部材Lの中心軸線Cに対して所定寸法tだけオフセットした状態とされる。
【0026】
また、永久磁石Mは、円筒状に形成された磁石から成り、取付部材7の取付穴7aに取り付けられることにより、軸部材Lの中心軸線Cに対してオフセットした位置に形成されるようになっている。なお、軸部材Lに形成されて磁気を発生するものであれば、本実施形態に係る永久磁石Mに代えて、他の形状の永久磁石やプラスチック等に着磁したもの、或いは軸部材Lに直接着磁したもの等であってもよい。
【0027】
ハウジング2は、軸部材Lを変位可能に収容するとともに、当該軸部材Lが変位端に達した状態で一体的に移動して車両の変速操作を行わせ得るもので、図3、4、11、12に示すように、規制面2aと、連結部2bと、開口部2cと、挿通孔2dとを有して構成されている。規制面2aは、軸部材Lがa方向(図3、4参照)に変位する過程で第1拡径部Laと干渉する面から成り、かかる干渉により軸部材Lがa方向の変位端に達するとともに、当該軸部材Lが更にa方向に変位するのに伴い、軸部材L及びハウジング2が同方向に一体的に移動し得るようになっている。
【0028】
連結部2bは、ハウジング2の上部から突出した部位から成り、車両の変速機の入力機構等に連結されるよう構成されている。また、開口部2cは、ハウジング2の側面に形成され、磁気センサ5が取り付けられた収容ケース3を嵌合可能とされている。さらに、挿通孔2dは、軸部材Lの先端部Lcを挿通し得る孔から成り、当該軸部材Lの軸方向(a及びb方向)への変位を許容させるものである。
【0029】
一方、ハウジング2の下端部は、封止部材6が取り付けられており、かかる封止部材6には、規制面6a及び挿通孔6bが形成されている。規制面6aは、軸部材Lがb方向(図3、4参照)に変位する過程で第2拡径部Lbと干渉する面から成り、かかる干渉により軸部材Lがb方向の変位端に達するとともに、当該軸部材Lが更にb方向に変位するのに伴い、軸部材L及びハウジング2が同方向に一体的に移動し得るようになっている。また、挿通孔6bは、軸部材Lの基端部Ldを挿通し得る孔から成り、当該軸部材Lの軸方向(a及びb方向)への変位を許容させるものである。
【0030】
収容ケース3は、図1~4、13に示すように、シール材を充填可能な取付凹部3aを有するもので、当該取付凹部3aの底面における所定位置に磁気センサ5が形成されている。具体的には、磁気センサ5は、基板4上に形成されたホールIC素子等のセンサから成り、その磁気センサ5が形成された基板4が取付凹部3aの底面3aaにビスB(所定の締結手段)にて固定されるとともに、取付凹部3a内に防水のためのシール材が充填されるのである。なお、ビスBに代えて、基板4を取付凹部3aの底面3aaに固定するための他の締結手段としてもよい。
【0031】
しかるに、ハウジング2の開口部2cに対して磁気センサ5が取り付けられた収容ケース3を嵌合させて取り付けることにより、図5に示すように、磁気センサ5が永久磁石Mの近傍に位置することとなり、軸部材Lのa及びb方向の変位に伴う永久磁石Mの磁気変化を検出可能とされている。そして、磁気センサ5で磁気変化が検出されると、軸部材L(すなわち、シフトペダル)が変位開始したか、及び何れの方向(a方向又はb方向)に操作されたか判別されるので、その判別信号が例えば車両のECUに送信可能とされている。
【0032】
これにより、運転者がシフトペダルを操作開始して、ハウジング2に対して軸部材Lが変位したことを磁気センサ5が検出すると、車両のエンジンを制御して駆動トルクを調整するとともに、当該軸部材Lが変位端に達した状態で軸部材Lとハウジング2とが一体的に移動することにより変速機の変速操作を行わせることができる。
【0033】
ここで、本実施形態に係る磁気センサ5(検出手段)は、図4、5に示すように、ハウジング2の内部に配設されている。具体的には、本実施形態に係る磁気センサ5は、軸部材Lの中心軸線C上に配設されるとともに、永久磁石M(磁気発生手段)は、軸部材Lの中心軸線Cに対してオフセットした位置(寸法tだけオフセットした位置)に形成されている。
【0034】
これにより、本実施形態によれば、検出手段としての磁気センサ5がハウジング2の内部に配設されたので、組み付け性及び製造コストを維持しつつ外部からの磁気の影響(外乱)を抑制して誤作動を防止することができる。特に、本実施形態に係る磁気センサ5(検出手段)は、軸部材Lの中心軸線C上に配設されるとともに、永久磁石Mは、軸部材Lの中心軸線Cに対してオフセットした位置に形成されたので、軸部材Lの中心軸線C上に配設された磁気センサ5に永久磁石Mが干渉するのを回避しつつ当該軸部材L及び永久磁石Mを移動させることができる。
【0035】
さらに、本実施形態に係る軸部材Lは、その先端部Lcに取付部材7が取り付けられるとともに、当該取付部材7に永久磁石Mが取り付けられることにより、当該永久磁石Mが軸部材Lの中心軸線Cに対して所定寸法tだけオフセットした状態とされるので、永久磁石Mを安定した状態で移動させることができる。またさらに、本実施形態に適用される磁気発生手段は、円筒状に形成された永久磁石Mから成るので、比較的強い磁気を発生させることができ、磁気センサ5による磁気変化の検出をより精度よく行わせることができる。
【0036】
加えて、本実施形態に係るハウジング2は、その側面に磁気センサ5が取り付けられた収容ケース3を嵌合可能な開口部2cを有するので、磁気センサ5を所定の位置に精度よく組み付けることができる。また、本実施形態に係る収容ケース3は、シール材を充填可能な取付凹部3aを有し、当該取付凹部3aの底面3aaにおける所定位置に磁気センサ5が形成されたので、磁気センサ5の位置決め精度を向上させることができるとともに、シール材の充填作業をより容易に行わせることができる。
【0037】
さらに、本実施形態に係る検出手段は、基板4上に形成された磁気センサ5から成り、基板4が取付凹部3aの底面3aaに所定の締結手段(本実施形態においてはビスB)にて固定されたので、磁気センサ5の位置決め精度を向上させつつ基板4を所定位置に強固に固定させて磁気センサ5による検出を安定して行わせることができる。なお、検出手段は、永久磁石M(磁気発生手段)の磁気変化を検出することにより、ハウジング2に対する軸部材Lの変位を検出するものであれば、ホールIC素子等の他、種々の形態のものであってもよい。
【0038】
以上、本実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば磁気センサ5(検出手段)は、軸部材Lの中心軸線C上に配設されるものに限らず、ハウジング2の内部の他の位置に配設されるものであってもよい。また、永久磁石M(磁気発生手段)は、軸部材Lの中心軸線Cに対してオフセットした位置に形成されたものに限らず、軸部材Lの変位過程で干渉しないものであれば、軸部材Lの中心軸線Cに対してオフセットしない位置に形成されたものであってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0039】
検出手段がハウジングの内部に配設されたシフト装置であれば、外観形状が異なるもの或いは他の機能が付加されたもの等にも適用することができる。
【符号の説明】
【0040】
1 シフト装置
2 ハウジング
2a 規制面
2b 連結部
2c 開口部
2d 挿通孔
3 収容ケース
3a 取付凹部
3aa 底面
4 基板
5 磁気センサ(検出手段)
6 封止部材
6a 規制面
6b 挿通孔
7 取付部材
7a 取付穴
7b 挿通孔
L 軸部材
La 第1拡径部
Lb 第2拡径部
Lc 先端部
Ld 基端部
M 永久磁石(磁気発生手段)
S コイルスプリング
C 中心軸線
B ビス(締結手段)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13