(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-08
(45)【発行日】2024-05-16
(54)【発明の名称】情報処理装置、および、ゲーム制御方法
(51)【国際特許分類】
A63F 13/80 20140101AFI20240509BHJP
【FI】
A63F13/80 H
(21)【出願番号】P 2020204552
(22)【出願日】2020-12-09
【審査請求日】2023-01-20
(73)【特許権者】
【識別番号】598098526
【氏名又は名称】株式会社ユニバーサルエンターテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】110001531
【氏名又は名称】弁理士法人タス・マイスター
(72)【発明者】
【氏名】汲田 敦司
(72)【発明者】
【氏名】大家 祟裕
(72)【発明者】
【氏名】白石 宗希
【審査官】安田 明央
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-334352(JP,A)
【文献】特開2020-096700(JP,A)
【文献】特開2020-174907(JP,A)
【文献】特開2018-094000(JP,A)
【文献】特開2009-136659(JP,A)
【文献】爆裂ワイルド火の鳥降臨!「Phoenix Fire Power Reels」紹介 - オンラインカジノガイドサイトHOWCASI,[online],2019年07月04日,https://howto-onlinecasino.com/phoenix-fire-power-reels/,2023年12月18日検索
【文献】quadra,CRON MULTI MAX DOUBLE & TRIPLE,[online],2018年04月12日,https://topline.royalflush.jp/cron-multi-max-double-triple/,2023年12月20日検索
【文献】セガサミークリエイション、ビデオスロットゲーム「Fortune Tiles of Dragon」と「Moonlight Treasure」がマカオの大型カジノ施設で稼働,gamebiz.jp,2019年09月22日,P1-P2,https://gamebiz.jp/news/248923
【文献】フィッシャーマンバトル ホーンテッドハンター インカ エンパイア,月刊アミューズメント・ジャーナル,(株)アミューズメント・ジャーナル,2004年10月30日,第4巻 第11号,P170
【文献】アドアーズオリジナルマシン_アドアーズ・ドット・ジェーピー,[online],アドアーズ,2020年08月15日,P1-P2,https://web.archive.org/web/20200815005648/https://www.adores.jp/originalmachine2.html
【文献】NEW MACHINE新着情報,パチスロ攻略マガジン9月号,株式会社双葉社,1997年09月01日,第6巻 第10号,P123-P125
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の変動表示領域を表示し、前記変動表示領域の夫々において、他のシンボルの代替となり得る
シンボルであって入賞した場合の配当数に乗算される倍率が異なる複数種類の第1シンボルおよび前記第1シンボルに変更され得る第2シンボルを含む複数のシンボルが配列されたシンボル列が変動表示された後、前記シンボル列に配列された一部のシンボルが、前記複数の変動表示領域においてマトリクスに配列された複数のブロックに1ずつ再配置されるシンボル表示領域を表示するディスプレイと
、
(A)前記複数のシンボルが配列されるシンボル列から前記シンボル表示領域に表示する再配置シンボルを決定する処理、
(B)前記複数の変動表示領域のうちの第1の変動表示領域に再配置される再配置シンボルに前記第1シンボルが含まれるか否かを判定する処理、
(C)前記第1の変動表示領域の前記再配置シンボルに前記第1シンボルが含まれる場合、前記第1の変動表示領域に隣接する第2の変動表示領域において、前記第2シンボルが、前記複数のブロックのうちの前記第1シンボルに隣接するブロックに再配置されるか否かを判定する処理、
(D)前記第2シンボルが、第2の変動表示領域における前記第1シンボルに隣接するブロックに再配置される場合、当該第2シンボルを前記第1シンボルに変更する処理、
(E)前記複数の変動表示領域の前記第1の変動表示領域を除くブロックにおいて、前記第1シンボルに変更した前記第2シンボルに隣接する第2シンボルを再帰的に前記第1シンボルへ変更する処理、
及び、
(F)変更後の前記再配置シンボルに基づいて入賞判定を行う処理
を実行し、
上記(B)の処理において前記第1の変動表示領域に複数種類の複数の第1シンボルが再配置されたと判定され、上記(D)及び上記(E)の処理において、前記第1の変動表示領域を除くブロックに再配置された第2シンボルが、前記複数種類の複数の第1シンボルから影響されて第1シンボルに変更される場合、当該第2シンボルを、前記複数種類の複数の第1シンボルのうち最も前記倍率が高い第1シンボルに変更する最高倍率優先適用を行うようにプログラムされたコントローラと、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
複数の変動表示領域を表示し、前記変動表示領域の夫々において、他のシンボルの代替となり得るシンボルであって入賞した場合の配当数に乗算される倍率が異なる複数種類の第1シンボルおよび前記第1シンボルに変更され得る第2シンボルを含む複数のシンボルが配列されたシンボル列が変動表示された後、前記シンボル列に配列された一部のシンボルが、前記複数の変動表示領域においてマトリクスに配列された複数のブロックに1ずつ再配置されるシンボル表示領域を表示するディスプレイと、
(A)前記複数のシンボルが配列されるシンボル列から前記シンボル表示領域に表示する再配置シンボルを決定する処理、
(B)前記複数の変動表示領域のうちの第1の変動表示領域に再配置される再配置シンボルに前記第1シンボルが含まれるか否かを判定する処理、
(C)前記第1の変動表示領域の前記再配置シンボルに前記第1シンボルが含まれる場合、前記第1の変動表示領域に隣接する第2の変動表示領域において、前記第2シンボルが、前記複数のブロックのうちの前記第1シンボルに隣接するブロックに再配置されるか否かを判定する処理、
(D)前記第2シンボルが、第2の変動表示領域における前記第1シンボルに隣接するブロックに再配置される場合、当該第2シンボルを前記第1シンボルに変更する処理、
(E)前記複数の変動表示領域の前記第1の変動表示領域を除くブロックにおいて、前記第1シンボルに変更した前記第2シンボルに隣接する第2シンボルを再帰的に前記第1シンボルへ変更する処理、及び、
(F)変更後の有効ライン上の前記再配置シンボルに基づいて入賞判定を行う処理
を実行し、
上記(B)の処理において前記第1の変動表示領域に複数種類の複数の第1シンボルが再配置されたと判定され、上記(D)及び上記(E)の処理において、前記第1の変動表示領域を除くブロックに再配置された第2シンボルが、前記複数種類の複数の第1シンボルから影響されて第1シンボルに変更される場合、当該第2シンボルを、前記複数種類の複数の第1シンボルのうち最も前記倍率が高い第1シンボルに変更する最高倍率優先適用を行い、前記最高倍率優先適用は、前記有効ラインに沿って隣接するシンボルだけではなく、前記有効ラインに沿わずに隣接するシンボルに対しても行うようにプログラムされたコントローラと、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項3】
複数の変動表示領域を表示し、前記変動表示領域の夫々において、他のシンボルの代替となり得る
シンボルであって入賞した場合の配当数に乗算される倍率が異なる複数種類の第1シンボルおよび前記第1シンボルに変更され得る第2シンボルを含む複数のシンボルが配列されたシンボル列が変動表示された後、前記シンボル列に配列された一部のシンボルが、前記複数の変動表示領域においてマトリクスに配列された複数のブロックに1ずつ再配置されるシンボル表示領域を表示
し、
(A)前記複数のシンボルが配列されるシンボル列から前記シンボル表示領域に表示する再配置シンボルを決定することと、
(B)前記複数の変動表示領域のうちの第1の変動表示領域に再配置される再配置シンボルに前記第1シンボルが含まれるか否かを判定することと、
(C)前記第1の変動表示領域の前記再配置シンボルに前記第1シンボルが含まれる場合、前記第1の変動表示領域に隣接する第2の変動表示領域において、前記第2シンボルが、前記複数のブロックのうちの前記第1シンボルに隣接するブロックに再配置されるか否かを判定することと、
(D)前記第2シンボルが、第2の変動表示領域における前記第1シンボルに隣接するブロックに再配置される場合、当該第2シンボルを前記第1シンボルに変更することと
(E)前記複数の変動表示領域の前記第1の変動表示領域を除くブロックにおいて、前記第1シンボルに変更した前記第2シンボルに隣接する第2シンボルを再帰的に前記第1シンボルへ変更することと、
(F)変更後の前記再配置シンボルに基づいて入賞判定を行うことと、を含
み、
上記(B)において前記第1の変動表示領域に複数種類の複数の第1シンボルが再配置され、上記(D)及び上記(E)において、前記第1の変動表示領域を除くブロックに再配置された第2シンボルが、前記複数種類の複数の第1シンボルから影響されて第1シンボルに変更される場合、当該第2シンボルを、前記複数種類の複数の第1シンボルのうち最も前記倍率が高い第1シンボルに変更する最高倍率優先適用を行うことを特徴とするゲーム制御方法。
【請求項4】
複数の変動表示領域を表示し、前記変動表示領域の夫々において、他のシンボルの代替となり得るシンボルであって入賞した場合の配当数に乗算される倍率が異なる複数種類の第1シンボルおよび前記第1シンボルに変更され得る第2シンボルを含む複数のシンボルが配列されたシンボル列が変動表示された後、前記シンボル列に配列された一部のシンボルが、前記複数の変動表示領域においてマトリクスに配列された複数のブロックに1ずつ再配置されるシンボル表示領域を表示し、
(A)前記複数のシンボルが配列されるシンボル列から前記シンボル表示領域に表示する再配置シンボルを決定することと、
(B)前記複数の変動表示領域のうちの第1の変動表示領域に再配置される再配置シンボルに前記第1シンボルが含まれるか否かを判定することと、
(C)前記第1の変動表示領域の前記再配置シンボルに前記第1シンボルが含まれる場合、前記第1の変動表示領域に隣接する第2の変動表示領域において、前記第2シンボルが、前記複数のブロックのうちの前記第1シンボルに隣接するブロックに再配置されるか否かを判定することと、
(D)前記第2シンボルが、第2の変動表示領域における前記第1シンボルに隣接するブロックに再配置される場合、当該第2シンボルを前記第1シンボルに変更することと
(E)前記複数の変動表示領域の前記第1の変動表示領域を除くブロックにおいて、前記第1シンボルに変更した前記第2シンボルに隣接する第2シンボルを再帰的に前記第1シンボルへ変更することと、
(F)変更後の有効ライン上の前記再配置シンボルに基づいて入賞判定を行うことと、を含み、
上記(B)において前記第1の変動表示領域に複数種類の複数の第1シンボルが再配置され、上記(D)及び上記(E)において、前記第1の変動表示領域を除くブロックに再配置された第2シンボルが、前記複数種類の複数の第1シンボルから影響されて第1シンボルに変更される場合、当該第2シンボルを、前記複数種類の複数の第1シンボルのうち最も前記倍率が高い第1シンボルに変更する最高倍率優先適用を行い、前記最高倍率優先適用は、前記有効ラインに沿って隣接するシンボルだけではなく、前記有効ラインに沿わずに隣接するシンボルに対しても行うことを特徴とするゲーム制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、および、ゲーム制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来スロットゲームでは、複数のリールが回転を開始し順次停止してゲーム結果である複数のシンボルがシンボル表示領域に再配置される。このようなスロットゲームでは、有効ライン上に同じ種類のシンボルが所定数以上停止表示(再配置)された場合に入賞となり、ライン配当を受けることかできるものがある。一方、プレイヤは、入賞が得られなかったときにはベットしたクレジットを失う(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
上記従来のスロットゲームにおいて再配置される特別なシンボルとして、他のシンボルの代替となり得るシンボルが存在する。このような特別なシンボルが、有効ライン上に配置されることでライン配当の可能性が高められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】米国特許出願公開第2004/0053676号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来の特別なシンボルが配置され、当該特別なシンボルが有効ライン上で隣接するいずれかのシンボルの代替となったとしても、有効ライン上に当該シンボルが所定数以上停止表示されなければ入賞とはならない。
【0006】
そこで、本発明は、特別なシンボルが再配置された場合の入賞の可能性をより向上させる情報処理装置およびゲーム制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の情報処理装置は、
複数の変動表示領域を表示し、前記変動表示領域の夫々において、他のシンボルの代替となり得る第1シンボルおよび前記第1シンボルに変更され得る第2シンボルを含む複数のシンボルが配列されたシンボル列が変動表示された後、前記シンボル列に配列された一部のシンボルが、前記複数の変動表示領域においてマトリクスに配列された複数のブロックに1ずつ再配置されるシンボル表示領域を表示するディスプレイと、
下記(A)~(F)の処理を実行するようにプログラムされたコントローラと、
を有することを特徴とする。
(A)前記複数のシンボルが配列されるシンボル列から前記シンボル表示領域に表示する再配置シンボルを決定する処理、
(B)前記複数の変動表示領域のうちの第1の変動表示領域に再配置される再配置シンボルに前記第1シンボルが含まれるか否かを判定する処理、
(C)前記第1の変動表示領域の前記再配置シンボルに前記第1シンボルが含まれる場合、前記第1の変動表示領域に隣接する第2の変動表示領域において、前記第2シンボルが、前記複数のブロックのうちの前記第1シンボルに隣接するブロックに再配置されるか否かを判定する処理、
(D)前記第2シンボルが、第2の変動表示領域における前記第1シンボルに隣接するブロックに再配置される場合、当該第2シンボルを前記第1シンボルに変更する処理、
(E)前記複数の変動表示領域の前記第1の変動表示領域を除くブロックにおいて、前記第1シンボルに変更した前記第2シンボルに隣接する第2シンボルを再帰的に前記第1シンボルへ変更する処理、
(F)変更後の前記再配置シンボルに基づいて入賞判定を行う処理。
【0008】
上記構成によれば、他のシンボルの代替となり得る第1シンボルが第1の変動表示領域に再配置された場合、この第1シンボルに第2の変動表示領域において隣接する第2シンボルが第1シンボルへ変更され、さらに第1の変動表示領域を除く複数の変動表示領域において、第1シンボルに隣接する第2シンボルが再帰的に第1シンボルへ変更されて入賞判定が行われる。これにより、第1の変動表示領域に第1シンボルが再配置された場合には、他の変動表示領域の第2シンボルが条件に応じて第1シンボルへ変更されることになる。その結果、第1シンボルという特別なシンボルが再配置された場合の入賞の可能性をより向上させることが可能となる。
【0009】
また、本発明の情報処理装置において、
前記複数のシンボルは、複数種類の前記第1シンボルを有し、前記複数種類の第1シンボルは、それぞれ入賞した場合の配当数に乗算される倍率が異なるように設定されており、
前記コントローラは、
前記第1の変動表示領域において複数種類の複数の第1シンボルが再配置され、前記第1の変動表示領域を除くブロックに再配置された第2シンボルが、前記複数種類の複数の第1シンボルから影響されて第1シンボルに変更される場合、当該第2シンボルを、前記複数種類の複数の第1シンボルのうち最も前記倍率が高い第1シンボルに変更してもよい。
【0010】
上記構成によれば、第2シンボルが、複数種類の複数の第1シンボルから影響される場合であっても、最も倍率が高い第1シンボルへ変更されるため、第1シンボルという特別なシンボルが再配置された場合の入賞時において、ユーザの有利さが低下してしまうことを防止することが可能となる。
【0011】
本発明のゲーム制御方法は、
複数の変動表示領域を表示し、前記変動表示領域の夫々において、他のシンボルの代替となり得る第1シンボルおよび前記第1シンボルに変更され得る第2シンボルを含む複数のシンボルが配列されたシンボル列が変動表示された後、前記シンボル列に配列された一部のシンボルが、前記複数の変動表示領域においてマトリクスに配列された複数のブロックに1ずつ再配置されるシンボル表示領域を表示することと、
前記複数のシンボルが配列されるシンボル列から前記シンボル表示領域に表示する再配置シンボルを決定することと、
前記複数の変動表示領域のうちの第1の変動表示領域に再配置される再配置シンボルに前記第1シンボルが含まれるか否かを判定することと、
前記第1の変動表示領域の前記再配置シンボルに前記第1シンボルが含まれる場合、前記第1の変動表示領域に隣接する第2の変動表示領域において、前記第2シンボルが、前記複数のブロックのうちの前記第1シンボルに隣接するブロックに再配置されるか否かを判定することと、
前記第2シンボルが、第2の変動表示領域における前記第1シンボルに隣接するブロックに再配置される場合、当該第2シンボルを前記第1シンボルに変更することと
前記複数の変動表示領域の前記第1の変動表示領域を除くブロックにおいて、前記第1シンボルに変更した前記第2シンボルに隣接する第2シンボルを再帰的に前記第1シンボルへ変更することと、
変更後の前記再配置シンボルに基づいて入賞判定を行うことと、
を含むことを特徴とする。
【0012】
上記構成によれば、他のシンボルの代替となり得る第1シンボルが第1の変動表示領域に再配置された場合、この第1シンボルに第2の変動表示領域において隣接する第2シンボルが第1シンボルへ変更され、さらに第1の変動表示領域を除く複数の変動表示領域において、第1シンボルに隣接する第2シンボルが再帰的に第1シンボルへ変更されて入賞判定が行われる。これにより、第1の変動表示領域に第1シンボルが再配置された場合には、他の変動表示領域の第2シンボルが条件に応じて第1シンボルへ変更されることになる。その結果、第1シンボルという特別なシンボルが再配置された場合の入賞の可能性をより向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】情報処理装置の概略構成を示す説明図である。
【
図2】情報処理装置の電気構成を示すブロック図である。
【
図8】スロットゲーム処理のフローチャートである。
【
図9】ボーナスゲーム処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明のゲームシステムを図面に基づいて説明する。
【0015】
図1に示すように、端末装置1は、インターネット回線99を介して、サーバ10にデータ通信可能に接続されており、端末装置1と、サーバ10とを有するゲームシステム100が構成されている。尚、ゲームシステム100はこれに限定されず端末装置1のみで構成されていてもよい。また、情報処理装置は、スマートフォン等の端末装置とサーバとを有するゲームシステム自体を意味するものであってもよい。また、本実施形態で説明する端末装置1の機能は、ゲームシステムの構成要素の何れが備えるものであってもよい。
【0016】
複数の端末装置1には、各端末装置1のOS(Operating System)に応じたアプリケーションストアサーバ等を介して共通のアプリケーションがインストールされている。本実施形態では、端末装置1にインストールされたアプリケーションにおけるゲーム要素としてスロットゲームがプレイ可能にされている。即ち、ユーザは、このアプリケーション上でスロットゲームをプレイすることが可能となる。尚、スロットゲームは、アプリケーションのアドインでもよい。即ち、スロットゲームは、アプリケーションの追加機能として、アプリケーションとは別にアプリケーションストアサーバやサーバ10等で提供されるものであってもよい。また、アプリケーションにおいて、演出態様や、ルールの異なる複数種類のスロットゲームがプレイ可能にされていてもよい。尚、アプリケーションは、ウェブブラウザであってもよい。
【0017】
スロットゲームは、累積可能なゲーム価値の消費を条件として開始される。スロットゲームの結果、入賞があった場合には入賞の種別と消費したゲーム価値とに応じたゲーム価値が、累積されたゲーム価値に追加される。このように、端末装置1は、結果に応じて、累積可能なゲーム価値を増減させるスロットゲームを実行する。ゲーム価値は、スロットゲームを開始するためだけに用いられる金銭的な価値を有さない情報(ゲームポイント)であってもよいし、金銭的な価値に相当する電子的な有価情報であってもよい。
【0018】
図1に示すように、本実施形態で例示する端末装置1は、所謂スマートフォンであり、筐体11の前面に設けられたディスプレイ2と、ディスプレイ2の全面に設けられたタッチパネル5と、を有している。ディスプレイ2には、ゲームが開始されることでシンボルの変動表示及び停止表示が行われるシンボル表示領域21が設けられる。
【0019】
シンボル表示領域21には、複数のスクロール領域151~155が設定され、夫々に設定されるシンボル列が縦方向にスクロールされ停止される。各スクロール領域は、上下方向に配列された複数の表示ブロック28で構成されている。即ち、シンボル表示領域21には、複数列複数行のマトリクス状に配列された表示ブロック28が設けられている。シンボル500が再配置された際には、各表示ブロック28にシンボル500が表示されるようになっている。本実施形態では、5列のスクロール領域151~155のそれぞれに3個の表示ブロック28が設けられるがこれに限定されない。すなわち、シンボル表示領域21において、表示ブロック28が、5列3行のマトリクス状に配列される。
【0020】
具体的に、端末装置1は、複数の変動表示領域としてのスクロール領域151~155(第1スクロール領域151、第2スクロール領域152、第3スクロール領域153、第4スクロール領域154、および、第5スクロール領域155)を表示し、スクロール領域151~155の夫々において、他のシンボルの代替となり得る第1シンボル520および第1シンボル520に変更され得る第2シンボル530を含む複数のシンボル500が配列されたシンボル列が変動表示された後、シンボル列に配列された一部のシンボルが、スクロール領域151~155においてマトリクスに配列された複数の表示ブロック28に1ずつ再配置されるシンボル表示領域21を表示するディスプレイ2を有している。
【0021】
本実施形態では、第1シンボル520は、有効ライン上の他のシンボル500の代替となり得るシンボルであるが、これに限定されない。例えば、所定数以上が再配置されることで入賞となるシンボルの代替となり得るシンボルであってもよい。なお、1つの有効ラインは、合計5つの表示ブロック28により構成される。有効ラインが有する5つの表示ブロック28は、スクロール領域151~155毎に1つの表示ブロック28が選択されて決定される。本実施形態では、有効ラインは、所謂「LEFT TO RIGHT」によって入賞が判定される。すなわち、各有効ラインが有する5つの表示ブロック28において、所定数以上の同じ種類のシンボル501が、スクロール領域151から順に連続して存在する場合に、当該種類のシンボル501に応じたライン配当を付与するように構成される。
【0022】
端末装置1は、複数のシンボル500が配列されるシンボル列からシンボル表示領域21に表示する再配置シンボルを決定する。そして、端末装置1は、スクロール領域151~155のうちの第1スクロール領域151に再配置される再配置シンボルに、「WILD」と付される第1シンボル520が含まれるか否かを判定する。なお、本実施形態では、第1シンボル520が含まれるか否かの判定対象となる変動表示領域は、シンボル表示領域21の左端領域を占める第1スクロール領域151であるがこれに限定されない。例えば、第1シンボル520が含まれるか否かの判定対象となるの変動表示領域は、シンボル表示領域21の右端領域を占める第5スクロール領域155であってもよいし、第2スクロール領域152~第4スクロール領域154のいずれかであってもよい。
【0023】
そして、端末装置1は、第1スクロール領域151の再配置シンボルに第1シンボル520が含まれる場合、第1スクロール領域151に隣接する第2スクロール領域152において、第2シンボル530が、複数の表示ブロック28のうちの第1シンボル520に隣接する表示ブロック28に再配置されるか否かを判定する。なお、第1シンボル520が含まれるか否かの判定対象となる変動表示領域が、第2スクロール領域152~第4スクロール領域154のいずれかである場合には、隣接する2つの変動表示領域において、第2シンボル530が、複数の表示ブロック28のうちの第1シンボル520に隣接する表示ブロック28に再配置されるか否かを判定してもよい。このように、第2の変動表示領域は、第1の変動表示領域に隣接していれば複数であってもよい。
【0024】
そして、端末装置1は、第2シンボルが、第2スクロール領域152における第1シンボル520に隣接する表示ブロック28に再配置される場合、当該第2シンボル530の表示態様を第1シンボル520の表示態様に変更する。当該表示態様の変更は、すべてのスクロール領域151~155において、シンボル列が変動表示されて停止表示された後に行われることが好ましいがこれに限定されない。例えば、スクロール領域151~155がタイミングをずらして順次に停止する場合、第2スクロール領域152の停止直後に表示態様の変更が行われてもよい。
【0025】
そして、端末装置1は、複数のスクロール領域151~155の第1スクロール領域151を除く表示ブロック28において、第1シンボル520に変更した第2シンボル530に隣接する第2シンボル530を再帰的に第1シンボル520へ変更する。すなわち、複数のスクロール領域152~155において、第1シンボル520に変更した第2シンボル530に隣接するという条件に合致する第2シンボル530を第1シンボル520へ変更するという処理を、当該条件に合致する第2シンボル530が存在しなくなるまで繰り返す。なお、この条件において、第1シンボル520に変更した第2シンボル530は除外される。また、複数のスクロール領域152~155において、第1シンボル520へ変更された第2シンボル530に隣接されない第2シンボル530は、そのまま第2シンボル530の状態が維持される。そして、端末装置1は、変更後の前記再配置シンボルに基づいて入賞判定を行う。このように、条件に合致する第2シンボル530は、第1シンボル520に変更され、第1シンボル520として入賞判定が行われることになる。
【0026】
このように、他のシンボル500の代替となり得る第1シンボル520が第1スクロール領域151に再配置された場合、この第1シンボル520に第2スクロール領域152の変動表示領域において隣接する第2シンボル530が第1シンボル520へ変更され、さらに第1スクロール領域151を除く第2~第5スクロール領域において、第1シンボル520に隣接する第2シンボル530が再帰的に第1シンボル520へ変更されて入賞判定が行われる。これにより、第1スクロール領域151に第1シンボル520が再配置された場合には、他のスクロール領域152~155の第2シンボル530が条件に応じて第1シンボル520へ変更されることになる。その結果、第1シンボル520という特別なシンボル500が再配置された場合の入賞の可能性をより向上させることが可能となる。
【0027】
なお、第1シンボル520は、他のシンボルの代替となり得る機能を有していることを条件に複数種類が存在し、さらに種類ごとに表示態様が異なるものであってもよい。すなわち、第2シンボル530から変更される第1シンボル520は、もともと再配置シンボルとして再配置されるシンボル500に含まれる第1シンボル520の表示態様とは異なるものであってもよい。
【0028】
上述のように、端末装置1は、筐体11の前面に設けられたディスプレイ2と、ディスプレイ2の全面に設けられたタッチパネル5と、を有している。本実施形態では、端末装置1は、スマートフォンを例示するが、携帯型及び据置型の何れであってもよい。携帯型の端末装置1としては、ポータブルコンピュータやラップトップコンピュータ、タブレット型パソコン、ハンドヘルド型パソコン、PDA(Personal Data Assistant)、等の携帯情報機器が例示される。
【0029】
ディスプレイ2は、画像を表示可能に構成されている。ディスプレイ2の表示方式としては、液晶方式、有機エレクトロルミネッセンス方式、CRT(Cathode Ray Tube)方式、プラズマ方式等の各種の表示方式が例示される。タッチパネル5は、ユーザの指等が接触した部位の座標を検出可能に構成されている。タッチパネル5には、電磁誘導方式、及び、静電容量方式等の既知の技術が採用される。端末装置1は、タッチパネル5が検出した座標からユーザが接触した画面上のオブジェクト、及び、スワイプ等のタッチの態様等を判定する。そして、端末装置1は、その判定結果に応じた応答を行う。尚、以下の説明において、端末装置1がユーザの入力対象となったオブジェクトを判定することを、ユーザがオブジェクトに対して選択やタッチ操作を行った、と記載する場合がある。
【0030】
尚、タッチパネル5は、ディスプレイ2の全面に設けられることに限定されない。例えば、タッチパネル5は、筐体11のディスプレイ2とは反対側の裏側に設けられるものであってもよい。また、タッチパネル5は、ディスプレイ2の一部に設けられていてもよい。
【0031】
また、本実施形態では、タッチパネル5が入力装置として作動し、スワイプ操作やタッチ操作等を受け付けるようになっているがこれに限定されない。例えば、入力装置として、マイクやカメラであってもよく、ユーザの音声やジェスチャを指示操作として受け付けてもよい。
【0032】
図2に示すように、端末装置1は、CPU101、ROM102、RAM103、フラッシュメモリ104、操作ボタン108、電源スイッチ109、バスライン110、ネットワークI/F111、カメラ112、撮像素子I/F113、マイク114、スピーカ115、音入出力I/F116、ディスプレイI/F117、センサーコントローラ118、近距離通信回路119、近距離通信回路119のアンテナ119aを、筐体11内に備えている。
【0033】
また、サーバ10は、CPU1101、ROM1102、RAM1103、ハードディスクドライブ等の記憶装置1104、ネットワークI/F1111を備える所謂コンピュータである。
【0034】
CPU(Central Processing Unit)101は、端末装置1におけるコントローラの主たる構成として機能し、端末装置1全体の動作を制御する。CPU1101は、サーバ10におけるコントローラの主たる構成として機能し、サーバ10全体の動作を制御する。即ち、CPU101・1101は、ゲームシステム100全体の動作を制御するコントローラとして機能する。ROM(Read Only Memory)102は、IPL(Initial Program Loader)等のCPU101の駆動に用いられるプログラムを記憶する。
【0035】
RAM(Random Access Memory)103・RAM1103は、CPU101・CPU1101のワークエリアとして使用される。操作ボタン108は、端末装置1を初期設定する場合などに操作されるボタンである。電源スイッチ109は、端末装置1の電源のON/OFFを切り換えるためのスイッチである。
【0036】
メモリとしてのフラッシュメモリ104は、ゲームプログラム、通信用プログラム、画像データ、及び音データ等の各種データを記憶するコンピュータが読み取り可能な非一過性の記録媒体である。記憶装置1104は、データベースとして機能し、複数の端末装置1毎のゲームデータを記憶するコンピュータが読み取り可能な非一過性の記録媒体である。サーバ10は、端末装置1のゲームプログラムからの要求に対して、適宜記憶装置1104のデータベースを参照して応答を返す。
【0037】
例えば、フラッシュメモリ104は、コントローラとしてのCPU101が実行するゲームプログラムを含む各種プログラムや各種プログラムが用いる各種のデータを格納する。換言すれば、当該プログラムは、CPU101とフラッシュメモリ104とを備えるコンピュータである端末装置1に、各種プログラムが有する処理を実行させる。端末装置1をゲームシステム100として考える場合には、フラッシュメモリ104・記憶装置1104が、コントローラとしてのCPU101・CPU1101が実行するゲームプログラムを含む各種プログラムや各種プログラムが用いる各種のデータを格納する。換言すれば、当該プログラムは、CPU101・CPU1101とフラッシュメモリ104・記憶装置1104とを備えるゲームシステム100である端末装置1に、各種プログラムが有する処理を実行させる。このように、端末装置1の処理や動作をプログラムやゲーム制御方法として置き換えることができる。このように、端末装置1の処理や動作をプログラム、プログラムが記憶されたコンピュータが読み取り可能な非一過性の記録媒体、及び、ゲーム制御方法等として置き換えることができる。
【0038】
尚、フラッシュメモリ104及び記憶装置1104に格納されるデータやプログラムは、工場出荷段階において予め格納されていてもよいし、或いは、図示しないサーバ等から通信手段によりダウンロードされて格納されていてもよい。通信手段は、インターネットやケーブルテレビ等の双方向に通信可能な伝送路であってもよいし、一方向にだけ情報を送信する放送であってもよい。また、フラッシュメモリ104及び記憶装置1104に格納されるデータやプログラムは、フロッピーディスクやCD-ROM、DVD-ROM、MO(光磁気ディスク)、フラッシュメモリ等の記録媒体に格納され、必要に応じて記録媒体から読み出されてインストールされてもよい。
【0039】
ネットワークI/F(Interface)111・ネットワークI/F1111は、インターネット等の通信ネットワークを利用してデータ通信をするためのインターフェースである。カメラ112は、CPU101の制御に従って被写体を撮像して画像データを得る内蔵型の撮像手段の一種である。撮像素子I/F113は、カメラ112の駆動を制御する回路である。マイク114は、音声を入力する内蔵型の集音手段の一種である。音入出力I/F116は、CPU101の制御に従ってマイク114及びスピーカ115との間で音信号の入出力を処理する回路である。ディスプレイI/F117は、CPU101の制御に従ってディスプレイ2に画像データを送信する回路である。ディスプレイ2は、筐体11の前面に設けられている。センサーコントローラ118は、ディスプレイ2に設けられたタッチパネル5からの入力を受け付ける回路である。近距離通信回路119は、NFC(Near Field Communication)(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等の通信回路である。バスライン110は、CPU101等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0040】
スロットゲームは、端末装置1にインストールされたアプリケーションにおけるゲーム要素としてユーザがプレイ可能にされている。スロットゲームは、複数のシンボルがシンボル表示領域21内において変動後に停止され(再配置)、シンボル表示領域21内に表示されたシンボルの組み合わせによりゲーム価値が付与されるゲームである。尚、複数のシンボルがシンボル表示領域内において変動後に停止された状態を『再配置』と称している。スロットゲームでは、通常ゲームを行い、通常ゲームにおいて所定の条件を満たした場合に、通常ゲームよりもユーザに有利なボーナスゲームを実行してもよい。
【0041】
ゲーム価値は、ゲーム内において擬似的にクレジットの代替として用いられるものであり、スロットゲームの実行条件としてベットに用いられる。即ち、ユーザは、ゲーム価値をベットして1のスロットゲーム(単位ゲーム)をプレイし、スロットゲームの結果としてゲーム価値を獲得し得る。
【0042】
『単位ゲーム』とは、ベットの受付開始から賞成立となり得る状態までの一連の動作である。即ち、単位ゲームは、ベットを受け付けるベットタイムと、停止されたシンボルを再配置するゲームタイムと、配当を付与する払出処理の払出タイムと、をそれぞれ1回含む状態である。
【0043】
図3に示すように、スロットゲームを実行するゲーム機とされた端末装置1は、下記の機能を有している。具体的に説明すると、端末装置1は、BET入力部601とスピン入力部602とを有している。尚、BET入力部601とスピン入力部602は、インプットデバイスの一種である。BET入力部601は、ユーザの操作によりベットを受け付ける機能を有している。スピン入力部602は、ユーザの操作、即ち、スタート操作によりゲームの開始を受け付ける機能を有している。
【0044】
また、端末装置1は、スタートチェック部603と、通常ゲーム実行部605と、ボーナスゲーム開始判定部606と、ボーナスゲーム実行部607と、抽選ゲーム実行部608と、乱数値抽出部615と、シンボル決定部612と、演出用乱数値抽出部616と、演出内容決定部613と、サウンド出力部617と、演出表示処理部618と、入賞判定部619と、賞付与部620と、ゲーム表示処理部631とを有している。
【0045】
通常ゲーム実行部605は、BET入力部601の操作を条件としてベースゲームである通常ゲームを実行する機能を有している。ボーナスゲーム開始判定部606は、通常ゲームにおいて再配置されたシンボルの組み合わせに基づいてボーナスゲームを実行するか否かを判定する。即ち、ボーナスゲーム開始判定部606は、ボーナストリガー条件が成立されたときに、ボーナスゲームに当選したと判定し、次回の単位ゲームからボーナスゲームを実行するようにボーナスゲーム実行部607に処理を移行する機能とを有している。抽選ゲーム実行部608は、ボーナスゲームを含む複数の賞を抽選する機能を有しており、ボーナスゲーム実行部607の実行後に実行されることによって、ボーナスゲームを繰り返して実行可能にしている。
【0046】
シンボル決定部612は、ベースゲーム処理部612aと、ボーナスゲーム処理部612bとを有している。これらの処理部612a・612bを含むシンボル決定部612は、乱数値抽出部615からの乱数値を用いて、再配置の対象となるシンボルを決定する機能と、決定したシンボルをディスプレイ2のゲーム領域291において再配置する機能と、シンボルの再配置情報を入賞判定部619に出力する機能と、シンボルの再配置の組合せに基づいて演出指令信号を演出用乱数値抽出部616に出力する機能とを有している。
【0047】
演出用乱数値抽出部616は、シンボル決定部612から演出指令信号を受けた場合に、演出用乱数値を抽出する機能と、演出用乱数値を演出内容決定部613に出力する機能とを有している。演出内容決定部613は、演出用乱数値を用いて演出内容を決定する機能と、決定した演出内容の映像情報を演出表示処理部618に出力する機能と、決定した演出内容の音声・発光情報をサウンド出力部617に出力する機能と、を有している。
【0048】
入賞判定部619は、シンボルの再配置情報が得られた場合に、シンボルの組合せに基づいて入賞の有無を判定する機能と、入賞したと判定したときに入賞役に基づいて払い出し量を算出する機能と、払い出し量に基づいた払い出し信号を賞付与部620に出力する機能と、を有している。賞付与部620は、遊技価値をユーザに払い出す機能を有している。
【0049】
さらに、本実施形態において、シンボル決定部612は、上述のように、複数のシンボル500が配列されるシンボル列からシンボル表示領域21に表示する再配置シンボルを決定する機能を有するとともに、以下のような機能を有する。すなわち、シンボル決定部612は、複数のスクロール領域151~155のうちの第1スクロール領域151に再配置される再配置シンボルに第1シンボル520が含まれるか否かを判定する機能を有する。また、シンボル決定部612は、第1スクロール領域151の再配置シンボルに第1シンボル520が含まれる場合、第1スクロール領域151に隣接する第2スクロール領域152において、第2シンボル530が、複数の表示ブロック28のうちの第1シンボル520に隣接する表示ブロック28に再配置されるか否かを判定する機能を有する。また、シンボル決定部612は、第2シンボル530が、第2スクロール領域152における第1シンボル520に隣接する表示ブロック28に再配置される場合、当該第2シンボル530を第1シンボル520に変更する機能を有する。また、シンボル決定部612は、複数のスクロール領域151~155の第1スクロール領域151を除くブロックにおいて、第1シンボル520に変更した第2シンボル530に隣接する第2シンボル530を再帰的に第1シンボルへ変更する機能を有する。
【0050】
また、本実施形態において、演出表示処理部618は、さらに、以下の機能を有していてもよい。すなわち、演出表示処理部618は、複数のスクロール領域151~155について、タイミングをずらして順次に停止させる演出を表示する機能を有する。また、演出表示処理部618は、複数のスクロール領域151~155が停止された後、第1スクロール領域151の第1シンボル520に隣接する第2スクロール領域152の第2シンボル530の表示態様を、第1シンボル520の表示態様に変更させる演出を表示する機能を有する。また、演出表示処理部618は、第1スクロール領域151の第1シンボル520に隣接する第2スクロール領域152の第2シンボル530の表示態様を第1シンボル520の表示態様に変更させた後、スクロール領域152~155において、当該第2シンボル530に隣接する第2シンボル530の表示態様を第1シンボル520の表示態様に変更させる演出を表示する機能を有する。さらに、演出表示処理部618は、スクロール領域152~155において、第1シンボル520の表示態様に変更させた第2シンボル530に隣接する第2シンボル530の表示態様を、第1シンボル520の表示態様に変更させる演出を再帰的に表示する機能を有する。
【0051】
また、本実施形態において、入賞判定部619は、さらに、変更後の前記再配置シンボルに基づいて入賞判定を行う機能を有する。
【0052】
尚、図示しないが、上記の各処理部による出力内容は、インターネット回線99等の通信回線を介して接続されるサーバ10へ適宜送信される。
【0053】
本実施形態においては、スマートフォンである端末装置1がこれら機能を有しているものとして処理や動作を説明するが、ゲームシステム100の構成要素に機能を分散させてもよい。例えば、スロットゲームの結果を決定するための抽選をサーバ10で行ってもよい。
【0054】
スロットゲームの基本的なゲーム内容について説明する。端末装置1は、スロットゲームとして、通常ゲームモードとボーナスゲームモードとの2種類のゲームモードを有する。通常ゲームモードは、通常ゲーム中のゲーム状態であり、ボーナスゲームモードは、フリーゲーム中のゲーム状態に相当する。端末装置1は、通常ゲームモードをメインとして単位ゲームを実行し、通常ゲームモードにおいてボーナストリガー条件が成立したときに、ゲームモードをボーナスゲームモードに移行する。例えば、ボーナスゲームのトリガーは、ボーナスシンボルが3個以上出現(再配置)するという条件である。尚、ボーナスゲームのトリガーは他の条件でもよい。
【0055】
通常ゲームモードについて具体的に説明すると、ディスプレイ2(
図1参照)に表示されたゲーム領域において、3行5列でビデオリールのスロットゲーム用シンボルが再配置可能にされている。ベット処理において、ベット数がユーザにより選択される。例えば、ベット数は、1、2、3、5、10等の選択がベットボタンの操作により選択可能にされていてもよいし、所望数を入力可能にされていてもよい。そして、これらのベット数の一部を累計した原資がジャックポットとされる。
【0056】
次に、ゲーム領域内において、ビデオリールが変動表示(スクロール移動)及び停止表示(スクロール停止)されることによって、シンボルが再配置されると、入賞の有無が判定される。そして、再配置されたシンボルの再配置の態様に基づいてウィン判定が行われる。例えば、ボーナスシンボルがゲーム領域内に3個以上再配置されればボーナスゲームトリガーの入賞となる。
【0057】
通常ゲームモードにおいて、ボーナスゲームのトリガー条件が成立すると、ボーナスゲームモードに移行し、先ず、フリーゲーム処理が実行される。
【0058】
フリーゲーム処理においては、フリーゲーム中に使用するフリーゲーム用のリール帯が決定されると共に、所定のフリーゲーム数が設定される。尚、フリーゲーム用のリール帯及びフリーゲーム数は、複数の選択中から乱数抽選より設定されてもよい。
【0059】
フリーゲームが実行されると、ウィン判定が行われる。尚、ウィン判定は、通常ゲームにおけるウィン判定と同一であってもよい。例えば、ボーナスシンボルがゲーム領域内に再度3個以上出現した場合は、ボーナスゲーム(フリーゲーム)のリトリガー条件が成立し、フリーゲーム数が加算される。
【0060】
この後、フリーゲームの終了判定が行われ、フリーゲーム数がすべて消化されていなければ、フリーゲームが継続され、残りのフリーゲームが実行される。
【0061】
なお、本実施形態では、ボーナスゲームは、第1ボーナスゲームと、第2ボーナスゲームとの2種類存在する。第1ボーナスゲーム、および、第2ボーナスゲームはいずれも、所定回数のフリーゲームを実行するものであるが、上述のような第2シンボル530から第1シンボル520への変更は、第2ボーナスゲームにおいてのみ許容される。すなわち、第2ボーナスゲームにおけるフリーゲームにおいてのみ、再配置される第2シンボル530が、条件に応じて、第1シンボル520に変更されるがこれに限定されない。
【0062】
第1ボーナスゲームおよび第2ボーナスゲームの開始条件は特に限定されないが、以下のようなものが例示される。例えば、第1ボーナスゲームの開始条件は、上述のように、ボーナスシンボルが3個以上出現(再配置)するという条件であってもよい。また、例えば、第2ボーナスゲームの開始条件は、通常ゲームにおいて、スクロール領域151~155のいずれか1つのすべての表示ブロック28に所定のシンボルが再配置するという条件であってもよい。また、例えば、第2ボーナスゲームの開始条件は、第1ボーナスゲームにおいてボーナスシンボルが3個以上出現(再配置)し、かつ、第1ボーナスゲームのフリーゲームがすべて終了するという条件であってもよい。また、第1ボーナスゲームの開始、第2ボーナスゲームの開始、および、所定の配当等、を含む報酬のいずれかが得られるミニゲームが、通常ゲームの単位ゲーム終了後に、所定の確率で発生するものであってもよい。なお、本実施形態では、第1ボーナスゲームの開始条件は、ボーナスシンボルが3個以上出現(再配置)するという条件であり、第2ボーナスゲームの開始条件は、第1ボーナスゲームにおいてボーナスシンボルが3個以上出現(再配置)するという条件を採用している。
【0063】
次に、図面を参照して、ディスプレイ2におけるシンボル表示領域21等の表示状態について具体的に例示する。
【0064】
図4は、第2ボーナスゲームにおいて、1のフリーゲームにおける変動表示が停止されたタイミングのシンボル表示領域21である。
図4に示すように、第1スクロール領域151には、1行目および3行目に、第1シンボル520が再配置されている。また、第2シンボル530は、第2スクロール領域152の1~3行目に再配置され、第3スクロール領域153の2行目および3行目に再配置され、第4スクロール領域154の2行目に再配置され、第5スクロール領域155の3行目に再配置されている。
【0065】
本実施形態では、シンボル500が複数種類の第1シンボル520を有している。具体的に、第1シンボル520は、等倍第1シンボル520aと、2倍第1シンボル(不図示)と、3倍第1シンボル(不図示)と、7倍第1シンボル520bと、を有している。2倍第1シンボルは、当該シンボルが再配置される有効ラインにおいて入賞が成立した場合、ライン配当が2倍になるシンボルである。また、3倍第1シンボルは、当該シンボルが再配置される有効ラインにおいて入賞が成立した場合、ライン配当が3倍になるシンボルである。また、7倍第1シンボル520bは、当該シンボルが再配置される有効ラインにおいて入賞が成立した場合、ライン配当が7倍になるシンボルである。このように、複数種類の第1シンボル520があり、それぞれ入賞した場合の配当数に乗算される倍率が異なるように設定されている。すなわち、複数種類の第1シンボルは、それぞれ入賞時の有利さが異なるように設定されている。
【0066】
等倍第1シンボル520a、2倍第1シンボル、および、3倍第1シンボルは、第1ボーナスゲームおよび第2ボーナスゲームのいずれにも出現する第1シンボル520であるが、7倍第1シンボル520bは、第2ボーナスゲームのみに出現するシンボルである。
図4においては、第1スクロール領域151の1行目に7倍第1シンボル520bが再配置され、第1スクロール領域151の3行目に等倍第1シンボル520aが再配置されている。
【0067】
図5は、第2スクロール領域152において、第1シンボル520に隣接する第2シンボルが、第1シンボルの表示態様に変更されたタイミングを示す図である。
図5に示すように、7倍第1シンボル520bに隣接する1行目の第2シンボル530のみが変更第1シンボル520cに変更されており、3行目の第2シンボル530は変更第1シンボル520cに変更されていない。これは、第2シンボル530が複数種類の第1シンボル520から影響される場合、最も倍率が高い第1シンボル520に変更されることを示すためである。すなわち、第2シンボル530が複数種類の第1シンボル520から影響される場合、最も倍率が高い第1シンボル520による表示態様の変更のみが表示され、それ以外の第1シンボル520による表示態様の変更はキャンセルされる。
【0068】
具体的に、
図5に示すように、第2スクロール領域152の3行目の第2シンボル530は、第1スクロール領域の等倍第1シンボル520aに隣接するため影響を受ける。しかしながら、この第2シンボル530は、第1スクロール領域の7倍第1シンボル520bに隣接する、第2スクロール領域152の1行目の第2シンボル530からの影響も受ける。したがって、等倍第1シンボル520aよりも有利に倍率が設定された7倍第1シンボル520bによる影響が、表示されることになる。なお、第2シンボル530は、いずれの倍率の第1シンボル520に変更されたとしても同じ表示態様である変更第1シンボル520cに変更されるがこれに限定されない。
【0069】
そして、
図6に示すように、第2スクロール領域152の変更第1シンボル530cに隣接する第2シンボル530が、順次、変更第1シンボル530cに変更される。このように、最も倍率が高い第1シンボル520に隣接する第2シンボル530から、連続的に広がるように、変更第1シンボル530cに変更される。これにより、変更された変更第1シンボル530cが影響を受けた第1シンボル530と、その倍率を明確に表示することができるようになっている。
【0070】
なお、本実施形態では、同じ有効ライン上に、複数の変更第1シンボル530cが存在する場合、それらの倍率をすべて加味した配当とするものであるがこれに限定されず、最も高い1つの倍率を加味した配当としてもよい。例えば、本実施形態では、同じ有効ライン上に、7倍第1シンボル530bの影響を受けた変更第1シンボル530cと、3倍第1シンボルの影響を受けた変更第1シンボル530cと、が存在する場合、当該有効ラインのライン配当は21倍となるが、最も倍率の高い7倍第1シンボル530bの倍率(7倍)を採用したライン配当であってもよい。
【0071】
このように、端末装置1は、第1スクロール領域151において複数種類の複数の第1シンボル520が再配置され、第1スクロール領域151を除く表示ブロック28に再配置された第2シンボル530が、複数種類の複数の第1シンボル520から影響される場合、当該第2シンボルを、複数種類の複数の第1シンボル520のうち最も倍率が高い第1シンボル520に変更する。
【0072】
次に、端末装置1に記憶されるデータテーブルの例を説明する。
【0073】
例えば、
図7に示すように、端末装置1のフラッシュメモリ104には、シンボル変更テーブルが記憶されている。シンボル変更テーブルは、第2ボーナスゲームの単位ゲームごとに更新されるデータテーブルであり、演出内容の決定と、配当の決定とに用いられる。
【0074】
具体的に、シンボル変更テーブルは、シンボル表示領域21が有するシンボル500が配置される配置位置ごとの格納領域を有している。格納領域は、行番号と列番号とで識別される。各格納領域には、単位ゲームが開始され、再配置シンボルが決定された後に、データが格納され得る。第1スクロール領域151に第1シンボル520が再配置される場合、再配置される表示ブロック28に対応する格納領域に、第1シンボル520が示す倍率が格納される。例えば、
図4に示すように、第1スクロール領域151の1行目に、7倍第1シンボル520bが格納される場合には、列番号1の行番号1の格納領域に、「7倍」を示す情報が格納されることになる。
【0075】
列番号2~列番号5は、第2スクロール領域152~第5スクロール領域155に対応しており、第2シンボル530が再配置され、かつ、第1シンボル520へ変更される場合、再配置される表示ブロック28に対応する格納領域に、第1シンボル520に変更された場合の倍率と、表示態様を変更第1シンボル520cへ変更する演出のタイミングを示す情報とが格納される。上述したように、第1シンボル520に隣接する第2シンボル530が存在した場合、繰り返しその第2シンボルを第1シンボル520の表示態様へ変更する演出を行う。演出タイミングは、その繰り返し回数に対応し、数値が大きいほど後のタイミングで表示態様の変更が行われることになる。
【0076】
図8を参照して、端末装置1のCPU101により実行されるスロットゲーム処理のゲームプログラムについて説明する。
【0077】
図8に示すように、CPU101は、1ゲーム終了時初期化処理を実行する(S1)。CPU101は、例えば、ベット数や抽選により決定されたシンボルなど、RAM103の作業領域において1回の遊技ごとに不要となるデータをクリアする。そして、CPU101は、通常ゲームスタート処理を実行する(S2)。通常ゲームスタート処理において、CPU101は、タッチパネル5などで選択されたベット額などの入力チェック等を行う。
【0078】
そして、CPU101は、通常ゲームシンボル抽選処理を実行する(S3)。この処理では、CPU101は、等倍第1シンボル520aを除く第1シンボル520や第2シンボル530が含まれない通常ゲーム用のシンボル列テーブルを参照して、乱数値に基づいた停止予定のシンボル500の抽選及び決定を行う。
【0079】
そして、CPU101は、払出数決定処理を実行する(S4)。具体的に、CPU101は、設定されたペイラインにおいてウイニングコンビネーションが成立し入賞しているか否かを判定し、入賞している場合にはペイラインに係る全ての入賞に関する払出数を決定する。尚、ボーナスゲームがトリガーしているか否かについても決定する。
【0080】
次に、CPU101は、通常ゲーム演出決定処理を実行する(S5)。次に、CPU101は、通常ゲームリール変動停止処理を実行する(S6)。この処理では、CPU101は、ステップS12で決定した内容の演出に基づき、当該演出内容をディスプレイ2に表示し、スピーカ115により音声を出力する等の制御を行う。
【0081】
次に、CPU101は、払出処理を実行する(S7)。具体的に、CPU101は、払出数記憶領域に格納されている値を、RAM103に設けられているクレジット数記憶領域に格納されている値(クレジット数カウンタ)に加算する。
【0082】
次に、CPU101は、ステップS11の処理に基づいて、ボーナスゲームトリガーが成立したか否かを判定する(S8)。ボーナスゲームトリガーが成立したと判定したときには(S8:YES)、CPU101は、ボーナスゲーム処理を実行する(S9)。
【0083】
一方、ボーナスゲームトリガーが成立していない場合(S8:NO)、又は、ステップS10のボーナスゲーム処理の実行後、CPU101は、S1から処理を再実行する。
【0084】
次に、
図9を参照して、端末装置1のCPU101により実行されるスロットゲーム処理のサブルーチンであるボーナスゲーム処理のゲームプログラムについて説明する。
【0085】
先ず、CPU101は、フリーゲーム数をセットする(S10)。例えば、CPU101は、フリーゲーム数として7をセットする。そして、CPU101は、実行するボーナスゲームに応じたシンボル列をセットする(S11)。例えば、第1ボーナスゲームが実行される場合は、7倍第1シンボル520bや第2シンボル530が含まれない第1ボーナスゲーム用のシンボル列が選択される。また、第2ボーナスゲームが実行される場合は、全ての第1シンボル520と第2シンボル530とが含まれる第2ボーナスゲーム用のシンボル列が選択される。
【0086】
このように、フリーゲームでは、通常ゲームで使用されたシンボル列テーブルとは異なる通常ゲーム用のものより有利なフリーゲーム用のシンボル抽選テーブルが用いられる。さらに、例えば、フリーゲームでは、以下のようなシンボル列が用いられてもよい。すなわちフリーゲーム用のシンボル列テーブルでは、配当数の多いウイニングコンビネーションに係るシンボルの割合が多い(又は停止確率が高い)、配当数の低いウイニングコンビネーションに係るシンボルが存在しない、ワイルドシンボルの数が多い(又は停止確率が高い)、ボーナスシンボルの数が多い(又は停止確率が高い)等が例示される。
【0087】
この後、CPU101は、1ゲーム終了時初期化処理を実行する(S12)。例えば、CPU101は、抽選により決定されたシンボルなど、RAM103の作業領域において1回の遊技ごとに不要となるデータをクリアする。尚、ボーナスゲームにおけるベット数は、第1ボーナスゲームに移行する直前の通常ゲームにおけるものが用いられる。
【0088】
この後、CPU101は、通常ゲームの場合と同様に、フリーゲームスタート処理(S13)、フリーゲームシンボル抽選処理(S14)を実行する。
【0089】
そして、CPU101は、第2ボーナスゲームであるか否かを判定し(S15)、第2ボーナスゲームである場合(S15:YES)には、シンボル変更テーブル(
図7参照)へのデータ格納処理を行う(S16)。具体的には、第1スクロール領域151に、第1シンボル520が再配置される場合には、CPU101は、第1シンボル520の種類に応じた倍率を格納する。また、スクロール領域152~155に、第1シンボル520へ変更される第2シンボル530が再配置される場合には、CPU101は、変更後の第1シンボル520の倍率と、変更タイミングとを格納する。
【0090】
そして、CPU101は、払出数決定処理を実行する(S17)。例えば、第2ボーナスゲームである場合には、CPU101は、ステップS14で決定した再配置シンボルと、シンボル変更テーブルに格納されるデータに基づいて、有効ライン上で成立するシンボルのコンビネーションで入賞を判定し、入賞したシンボルの種類と、入賞ライン上に存在する第1シンボル520の倍率と、ベット数と、に応じた配当を有効ラインごとに決定して合計値を払い出し数とする。
【0091】
この後、CPU101は、通常ゲームの場合と同様に、フリーゲーム演出決定処理(S18)、フリーゲームリール変動停止処理(S19)、払出処理(S20)を実行する。
【0092】
ただし、第2ボーナスゲームである場合、CPU101は、ステップS27において、シンボル変更テーブル(
図7参照)を参照し、第1シンボル520への変更対象となる第2シンボル530と、その変更タイミングとを取得したうえで、シンボル再配置後の演出内容を決定する。
【0093】
この後、CPU101は、セットされているフリーゲーム数を1デクリメントする(S21)。そして、CPU101は、ボーナスゲームが終了である否かを判定する(S22)。フリーゲーム数が0でない場合は(S22:NO)、CPU101は、ボーナスゲームが終了していないと判定し、ステップS12の処理からフリーゲームを再実行する。一方、フリーゲーム数が0である場合は(S22:YES)、CPU101は、第1ボーナスゲームであるか否かを判定する(S23)。
【0094】
第1ボーナスゲームである場合(S23:YES)、CPU101は、第2ボーナスゲームへ移行するか否かを判定する(S24)。具体的に、CPU101は、第1ボーナスゲームにおいて実行したフリーゲームのいずれかにおいて、ボーナスシンボルが3個以上出現(再配置)したか否かを判定する。第2ボーナスゲームへ移行する場合(S24:YES)、CPU101は、処理をステップS10へ移行し、第2ボーナスゲームをさらに実行する。ステップS23において第1ボーナスゲームであると判定した場合(S23:NO)、または、ステップS24において第2ボーナスゲームへ移行しない場合(S24:NO)、CPU101は、本サブルーチンを終了し、スロットゲーム処理に戻る。
【0095】
尚、図示しないが、スロットゲーム処理、及び、ボーナスゲーム処理において、払い出し数が決定した場合、CPU101は、サーバ10に対して、当該払い出し数を獲得数として送信する処理を実行する。
【0096】
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、各手段等の具体的構成は、適宜設計変更可能である。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0097】
また、上述した詳細な説明では、本発明をより容易に理解できるように、特徴的部分を中心に説明した。本発明は、上述した詳細な説明に記載する実施形態に限定されず、その他の実施形態にも適用することができ、その適用範囲は多様である。また、本明細書において用いた用語及び語法は、本発明を的確に説明するために用いたものであり、本発明の解釈を制限するために用いたものではない。また、当業者であれば、本明細書に記載された発明の概念から、本発明の概念に含まれる他の構成、システム、方法等を推考することは容易であると思われる。従って、請求の範囲の記載は、本発明の技術的思想の範囲を逸脱しない範囲で均等な構成を含むものであるとみなされなければならない。また、要約書の目的は、特許庁及び一般的公共機関や、特許、法律用語又は専門用語に精通していない本技術分野に属する技術者等が本出願の技術的な内容及びその本質を簡易な調査で速やかに判定し得るようにするものである。従って、要約書は、請求の範囲の記載により評価されるべき発明の範囲を限定することを意図したものではない。また、本発明の目的及び本発明の特有の効果を十分に理解するために、すでに開示されている文献等を充分に参酌して解釈されることが望まれる。
【0098】
上述した詳細な説明は、コンピュータで実行される処理を含むものである。以上での説明及び表現は、当業者が最も効率的に理解することを目的として記載している。本明細書では、1の結果を導き出すために用いられる各処理は、自己矛盾がない処理として理解されるべきである。また、各処理では、電気的又は磁気的な信号の送受信、記録等が行われる。各処理における処理では、このような信号を、ビット、値、シンボル、文字、用語、数字等で表現しているが、これらは単に説明上便利であるために用いたものであることに留意する必要がある。また、各処理における処理は、人間の行動と共通する表現で記載される場合があるが、本明細書で説明する処理は、原則的に各種の装置により実行されるものである。また、各処理を行うために要求されるその他の構成は、以上の説明から自明になるものである。
【符号の説明】
【0099】
1 情報処理装置
2 ディスプレイ
5 タッチパネル
10 サーバ
100 ゲームシステム