(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-08
(45)【発行日】2024-05-16
(54)【発明の名称】装飾層が形成された付着型ジェルネイル及びこれの製造方法
(51)【国際特許分類】
A45D 29/18 20060101AFI20240509BHJP
A45D 29/00 20060101ALI20240509BHJP
【FI】
A45D29/18
A45D29/00
(21)【出願番号】P 2022573752
(86)(22)【出願日】2021-04-09
(86)【国際出願番号】 KR2021004486
(87)【国際公開番号】W WO2022211171
(87)【国際公開日】2022-10-06
【審査請求日】2022-11-30
(31)【優先権主張番号】10-2021-0040459
(32)【優先日】2021-03-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521261430
【氏名又は名称】チュ、ジン ウン
【氏名又は名称原語表記】JOO,Jinwoong
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】チュ、ジン ウン
【審査官】高橋 祐介
(56)【参考文献】
【文献】韓国登録特許第10-2194838(KR,B1)
【文献】特開2014-050966(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2019-0091056(KR,A)
【文献】特表2015-514473(JP,A)
【文献】特開2011-130931(JP,A)
【文献】特開2008-073502(JP,A)
【文献】特開2012-110667(JP,A)
【文献】特開2014-039698(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D 29/18
A45D 29/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
粘着剤層と、
前記粘着剤層の上部に形成されたカラーベース層と、
前記カラーベース層の上部に形成されたカラー印刷層と、
前記カラー印刷層の上部に形成されたジェルコーティング層と、
前記ジェルコーティング層の上部に形成された装飾層と、
を含み、
前記装飾層の下面は前記カラーベース層に配置さ
れ、
前記粘着剤層の下面に配置された離型紙をさらに含み、前記離型紙には前記装飾層のわくに対応する圧縮跡が生成された
ことを特徴とする付着型ジェルネイル。
【請求項2】
前記カラーベース層はウレタン材質で形成された
請求項1に記載の付着型ジェルネイル。
【請求項3】
前記カラーベース層はオープンセル(open cell)とクローズドセル(closed cell)が混合された構造で形成される
請求項1に記載の付着型ジェルネイル。
【請求項4】
前記カラーベース層の表面粗さは前記粘着剤層の表面粗さより小さい
請求項1に記載の付着型ジェルネイル。
【請求項5】
前記装飾層の側面には前記ジェルコーティング層が突き出されたジェル突出部が形成された
請求項1に記載の付着型ジェルネイル。
【請求項6】
前記ジェル突出部は前記装飾層のわくを覆うように形成される
請求項5に記載の付着型ジェルネイル。
【請求項7】
前記装飾層の下面には接着層が形成された
請求項1に記載の付着型ジェルネイル。
【請求項8】
前記装飾層は内部に開口部が形成され、前記開口部には接着層が充填形成された
請求項1に記載の付着型ジェルネイル。
【請求項9】
前記装飾層の下部には接着層と前記
カラーベース層が熱融合した組織融合部が形成された
請求項1に記載の付着型ジェルネイル。
【請求項10】
前記カラー印刷層は前記カラーベース層と接触しながら紫外線によって硬化される
請求項1に記載の付着型ジェルネイル。
【請求項11】
粘着剤層を形成する段階と、
前記粘着剤層上にカラーベース層を形成する段階と、
前記カラーベース層上にカラー印刷層を形成する段階と、
前記カラー印刷層上にジェルコーティング層を形成する段階と、
前記ジェルコーティング層上に装飾層を形成する段階と、
を含み、
前記装飾層の下面は前記カラーベース層に配置さ
れ、
また、前記粘着剤層の下面に、離型紙がさらに配置され、前記離型紙には、前記装飾層のわくに対応する圧縮跡が生成される
ことを特徴とする付着型ジェルネイルの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、付着型ジェルネイル及びこれの製造方法に関するものであり、より詳細には、ストン(Stone)のような装飾層を含む付着型ジェルネイル及びこれの製造方法に対するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、ネイルアートの場合多様な色相のマニキュアのような顔料などを爪や足指の爪などに塗布するか、またはビーズや宝石などのアクセサリーを爪に付着するなどの方式でなされて来た。
【0003】
しかし、このような液状の顔料を爪や足指の爪に塗布する方法は、顔料を塗布した後硬化させるために時間がたくさん必要となるので、使用者にとって不便さを誘発することがある。また、アクセサリーを付着する場合にも接着剤が完全に固まるまで時間が必要であり、付着が完了された後にも小さな衝撃に易しくアクセサリーが落ちるようになる問題があった。
【0004】
このような問題点らを解決するために使用者の爪や足指の爪に顔料を直接塗布する方法の代わりにネイルステッカーを付着する方法が使用されている。このような方法によれば、使用者が顔料を塗布して硬化させるまで待つ必要なしに簡単に爪や足指の爪にステッカーを付着することだけで爪と足指の爪を飾ることができて使用者が既存方式に比べてずっと迅速で容易にネイルアートを実施することができた。
【0005】
延いては、特許文献1-4に開示されたように最近には軟質の半固体状態であるステッカーを爪や足指の爪に付着した以後に紫外線硬化を進行するようにして、爪または足指の爪に付着された形態を維持する方法も提案されたことがある。
【0006】
しかし、特許文献1-4ではすべて粘着層または接着層の上にカラー層を具現する問題がある。言い換えれば、ジェルネイルでのカラー層はジェルネイルステッカーのカラーを決める重要な役割をするが、特許文献1-4は粘着層または接着層にすぐカラー層を形成するようになるので、着色性の落ちる問題が発生される。
【0007】
ひいては最近には、製品の高級化趨勢に合わせてストン(Stone)や金属でなされる装飾層をジェルネイルの最外殻に付着する製品が登場する趨勢である。しかし、このような装飾層を別に付けるためにはいちいち手作業で接着剤を塗布して付着しているので、製品の価格が著しく増加される問題があって装飾層が易しく剥離されてジェルネイルの品質が低下される問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】大韓民国登録特許第10-2024663号(2019.09.24)ジェルネイルステッカー
【文献】大韓民国登録特許第10-2024666号(2019.09.24)ジェルネイルステッカーの製造方法
【文献】大韓民国登録特許第10-11949267号2019.02.19)ジェルネイルステッカー及びこれの製造方法
【文献】大韓民国登録特許第10-1797203号(2017.11.15ネイルアート用半硬化ジェルネイルステッカー及びその製造方法
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、前記した従来技術の問題点を解決するためのものであり、本発明の目的は付加的装飾層を堅固にジェルネイルに付着することができる付着型ジェルネイル及びこれの製造方法を提供することにある。
また、本発明の目的は着色性または耐久性を著しく増大させた付着型ジェルネイル及びこれの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一側面による付着型ジェルネイルは、粘着剤層、前記粘着剤層の上部に形成されたカラーベース層、前記カラーベース層の上部に形成されたカラー印刷層、前記カラー印刷層の上部に形成されたジェルコーティング層、及び前記ジェルコーティング層の上部に形成された装飾層を含み、前記装飾層の下面は前記カラーベース層に配置される。
【0011】
この時、前記カラーベース層はウレタン材質で形成されることができる。
【0012】
また、前記カラーベース層はオープンセル(open cell)とクローズドセル(closed cell)が混合された構造で形成されることができる。
【0013】
また、前記カラーベース層の表面粗さは前記粘着剤層の表面粗さより小さく形成されることができる。
【0014】
また、前記装飾層の側面には前記ジェルコーティング層が突き出されたジェル突出部が形成されることができる。
【0015】
また、前記ジェル突出部は前記装飾層のわくを覆うように形成されることができる。
【0016】
また、前記装飾層の下面には接着層が形成されることができる。
【0017】
また、前記装飾層は内部に開口部が形成され、前記開口部には接着層が充填形成されることができる。
【0018】
また、前記装飾層の下部には接着層と前記ジェルコーティング層が熱融合した組織融合部が形成されることができる。
【0019】
また、前記粘着剤層の下面に配置された離型紙をさらに含み、前記離型紙には前記装飾層のわくに対応する圧縮跡が生成されることがある。
【0020】
また、前記カラー印刷層は前記カラーベース層と接触しながら紫外線によって硬化されることができる。
【0021】
一方、本発明の一側面による付着型ジェルネイルの製造方法は、粘着剤層を形成する段階、前記粘着剤層上にカラーベース層を形成する段階、前記カラーベース層上にカラー印刷層を形成する段階、前記カラー印刷層上にジェルコーティング層を形成する段階、及び前記ジェルコーティング層上に装飾層を形成する段階を含み、前記装飾層の下面は前記カラーベース層に配置されることができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明による付着型ジェルネイル及びこれの製造方法は、装飾層の下面をカラーベース層に配置されるようにしてストンのような飾りの付着力を極大化させながら大規模製作が可能であるようにさせる。
また、本発明はカラーベース層をポリウレタンで形成させてカラー印刷層の着色性と解像度を増加させる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明の第1実施例による付着型ジェルネイルの断面図である。
【
図2】本発明の第2実施例による付着型ジェルネイルの断面図である。
【
図3】本発明の第3実施例による付着型ジェルネイルの断面図である。
【
図4】本発明の第4実施例による付着型ジェルネイルの断面図である。
【
図5】本発明の第5実施例による付着型ジェルネイルの断面図である。
【
図6】本発明の第6実施例による付着型ジェルネイルの断面図である。
【
図7】本発明の第1実施例による付着型ジェルネイルの上部写真である。
【
図8】本発明の第1実施例による付着型ジェルネイルの下部写真である。
【
図9】本発明の第1実施例による付着型ジェルネイルの製造方法を示した流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の第1実施例による付着型ジェルネイルに対して説明する。
図1は本発明の第1実施例による付着型ジェルネイルの断面図である。
【0025】
図1を参照すれば、本発明の第1実施例による付着型ジェルネイル100は粘着剤層20、カラーベース30、カラー印刷層40、ジェルコーティング層50、及び装飾層60を含んでなされる。この時粘着剤層20はその製造のために離型紙10上で形成される。
【0026】
まず、離型紙10は粘着剤層20を形成するために支持する役割をして付着型ジェルネイル100の一番下端に位置することができる。このような離型紙10は付着型ジェルネイル100の使用時除去することができる。より詳細には、離型紙10はPET材質にシリコン離型処理原緞を含むことができる。
【0027】
粘着剤層20はアクリル水性系列、アクリル油性系列及びUV硬化型粘着剤のうちで少なくとも何れか一つを含んでなされるが、使用者の爪や足指の爪に直接付着される部分を言う。このような粘着剤層20は離型紙10上に塗布して形成する。
【0028】
粘着剤層20はアンチファンガル栄養グルー層として爪と足指の爪をケアするための栄養強化成分と細菌やかびなどから爪を保護するための抗菌成分を含むことができる。
【0029】
より詳細には、粘着剤層20はビタミン、カルシウム、ユーカリ、扁柏水及び天然ハーブのうちで少なくとも一つを含む。この時、栄養強化成分としてビタミンB5、ビタミンE、カルシウムなどを含み、抗菌成分としてユーカリ、扁柏水、天然ハーブを含むことができる。
【0030】
すなわち、本実施例による付着型ジェルネイルは栄養強化成分と抗菌成分を同時に含むので、ひんぱんなセルフネイル手術で損傷された使用者の爪と足指の爪を保護して爪表面の損傷を最小化することができる。
【0031】
カラーベース層30は粘着剤層20の上部に形成されるが、ウレタン原料にエアロゾルを添加してエアホールを生成するように形成されることができる。または、ウレタン原料をエステルポリマー系及びエーテルポリマー系を混合して使ってカラーベース層の内部構造がオープンセル(open cell)とクローズドセル(closed cell)が混合された構造で形成されることができるし、最小限の通気性を保障するためにオープンセルの嵩%の割合を5%以上で形成することが望ましい。
【0032】
このようなカラーベース層30の具備によって、付着型ジェルネイル100は酸素透過率が高くなって通気性を有することができて、使用者がジェルネイル100を爪や足指の爪に付着する場合、苦しさを感じないでより楽な着心地を有するようにできる。この時、ウレタンシート層30は20乃至50umの厚さを有することができる。
【0033】
ひいては、カラーベース層30はカラー印刷層40の下部に位置しながら白色系列でなされることができる。よって、本実施例による付着型ジェルネイル100ではカラー印刷層40で願う色相を示すためにCMYKを混合するか、または他の色相を混合したカラーインクを白色のカラーベース層30上に塗布するようになるので、色相の彩度が極大化されて表現力が増加するので、カラー層の色相解像度が増加されてカラー印刷層40のパターンがより鮮かに確認されることができる。
【0034】
さらに延いては、この場合にカラーベース層40の表面粗さは粘着剤層20の表面粗さより小さく形成される。粘着剤層20にすぐカラー印刷層40を塗布する場合には粘着剤層20の表面粗さに起因して印刷解像度が非常に落ちるようになる。しかし、ポリウレタンフィルムで構成されたカラーベース層30を先に粘着剤層20に接着し、ここに色相やパターンを印刷する場合には印刷解像度を極大化させることができる。したがって、前記した彩度の増加と併せて解像度の増加によってより微視的なパターンや模様の具現が可能になる。
【0035】
さらに延いては、カラーベース層30はカラー印刷層40が紫外線によって硬化される場合にカラー印刷層40を支持するようになる。すなわち、カラーベース層30は前述したように通気性構造を有するので、フレキシブル(flexible)でありながらも粘着剤層20より著しく大きい引張強度を有している。よって、カラー印刷層40が硬化される場合にもカラー印刷層40の嵩変化に対応してともに変形されるので、カラー層のクラック発生を減らしながら、他側で粘着剤層20との結合力もずっと維持するので、ジェルネイル100の耐久性を著しく増大させる。
【0036】
カラー印刷層40はカラーベース層30に塗布され、カラーインクを一定厚さで印刷して形成されることができる。カラー印刷層40に使用されるカラーインクとしてはCMYKなどがあるが、Cはブルー、Mはレッド、Yはイエロ、Kはブラックであり、このようなカラーインクを単独で使用するか、または適切に混合してカラー印刷層40を形成することができる。
【0037】
また、カラー印刷層40はネイルの模様パターンをともに印刷することができるが、各種印刷方法や金箔、銀箔、アルミ箔またはグリッター(きらめき)などでデザインを表現することができる。この時、カラー印刷層50はシルクスクリーン印刷、フレキソグラフィック印刷、オフセット印刷、デジタル印刷及びグラビア印刷などの方式によって形成されることができる。
【0038】
一方、カラー印刷層40上にはジェルコーティング層60が形成される。ジェルコーティング層60はUVジェルコーティング層(図示せず)またはLEDジェルコーティング層(図示せず)を含んでなされる。
【0039】
UVジェルコーティング層はオリゴマー、モノマー及び短波長開始剤を混合したUVジェルコーティング液を塗布して紫外線硬化方式で乾燥させることで形成されることができる。例えば、UVジェルコーティング層はオリゴマー40%乃至60%、モノマー30%乃至55%、短波長開始剤2%乃至10%を混合したUVジェルコーティング液を利用して形成されることができる。この時、オリゴマーはウレタン、アクリル、アクリルエポキシ、ポリエステル系列オリゴマーなどを使用することができるし、短波長開始剤はTPO、184などを使用することができる。また、塗布されたUVジェルコーティング液はUV紫外線硬化方式で乾燥させることでUVジェルコーティング層を形成することができる。
【0040】
このようなUVジェルコーティング層の場合、オリゴマーが基準値以上である時(すなわち、オリゴマーの含量が60%を超過する時)にジェルネイル100がとても柔軟(soft)になってジェルネイルの変形が発生することがあるし、スクラッチ、打痕などの損傷がたくさん生じて維持力が劣ることがある。よって、オリゴマーの含量は可能な60%を超過しないように混合することが必要である。
【0041】
反面、オリゴマーが基準値以下である時(すなわち、オリゴマーの含量が40%未満である時)には付着型ジェルネイル100がとても固く(hard)なって一般消費者の屈曲になった爪に付け難い。よって、密着感が落ちてジェルネイル100が離脱現象(爪や足指の爪から離れる現象)が生ずることがあるし、密着感がないので変形が発生することがある。よって、オリゴマーの含量が40%以上になるように混合することが望ましい。
【0042】
一方、UVジェルコーティング層でモノマーが基準値(例えば、55%含量)を超過すれば、製品の柔軟性と伸び率が下向きをすることがあって、屈曲になった爪や足指の爪に付ける密着感(密着力)が劣るので、長続き力が低下されることがある。反面、モノマーの含量が基準値(例えば、30%)未満なら、付着型ジェルネイル100がとても固くなるので、屈曲になった爪に付ける時に密着感(密着力)が劣りながら長続き力(爪や足指の爪に付いている付着力)が低くなるようになるので、モノマーを30%乃至55%範囲で混合することが望ましい。
【0043】
ここで、爪や足指の爪に対する密着力とは、付着型ジェルネイル100で離型紙10に具備された粘着剤層20が使用者の屈曲になった爪や足指の爪に落ちないでそのまま付着されていることを意味する。粘着剤層20の密着感を向上させることで付着型ジェルネイル100が爪や足指の爪に付いている密着感が優秀であるようにすることができる。
【0044】
また、UVジェルコーティング層で短波長開始剤が10%を超過すれば、製品の硬化状態がとても早くなって製造過程や流通過程で自然硬化が発生することがあるので、使用者の屈曲になった爪や足指の爪に付着型ジェルネイル100を付け難くなって、付けるようになってもジェルネイル100が爪や足指の爪で易しく剥離されることがある。このような現象を防止するためにUVジェルコーティング層の場合短波長開始剤を10%が超過しないように混合することができる。
【0045】
反面、短波長開始剤が基準値(例えば、2%)未満の場合には硬化速度が低下されて製品の堅固性が落ちることがある。これにより、異物が爪や足指の爪に易しく付くことができるし、変形も易しく発生することがあるし、長続き力も低下されることがある。よって、UVジェルコーティング層に使用される短波長開始剤の含量を2%以上になるように含量を合わせることが望ましい。
【0046】
LEDジェルコーティング層はオリゴマー、モノマー、長波長開始剤及びセルロースを混合したLEDジェルコーティング液を塗布して乾燥させることで形成されることができる。例えば、LEDジェルコーティング層はオリゴマー15%乃至40%、モノマー20%乃至30%、長波長開始剤0.1%乃至0.5%及びセルロース30%乃至55%を混合したLEDジェルコーティング液を利用して形成されることができる。また、塗布されたLEDジェルコーティング液は60度乃至100度の間で30分乃至60分程度乾燥させることで、LEDジェルコーティング層を形成することができる。このようにUVジェルコーティング層とLEDジェルコーティング層は透明コーティング層としてカラー印刷層40を保護する機能を遂行することができる。例えば、LEDジェルコーティング層は220マイクロンの厚さを有することができる。
【0047】
このようなLEDジェルコーティング層の場合、モノマーが基準値(例えば、30%)を超過すれば、付着型ジェルネイル100のべたつくことがひどくなることがあるし、堅固性が落ちることがある。また、付着型ジェルネイル100が使用者の手につくようになって、ジェルネイル100の形態が損傷されることがある。製品の硬化速度もたくさん低下される。このような現象を防止するようにLEDジェルコーティング層ではモノマーの含量を30%以下で合わせることが望ましい。反面、モノマーの含量が20%未満なら、ジェルネイル100がとても固くなって屈曲になった爪にジェルネイル100を付着する時密着感が落ちながら長続き力も減少することがある。よって、モノマーの含量を20%以上になるようにすることが望ましい。
【0048】
一方、LEDジェルコーティング層に含まれるオリゴマーが40%を超過すれば、紫外線に易しく硬化されることがある。すなわち、付着型ジェルネイル100の製造過程や流通過程で易しく自然硬化が発生することがある。これによって、使用者がLEDジェルコーティング層が硬化された後付着型ジェルネイル100を除去する場合、完全に除去されることができずに割れながらはげることがある。このような場合爪に損傷が発生することがある。反面、オリゴマーが15%未満なら、紫外線硬化時硬化速度がとても遅くなって、硬化が完全になされることができなくなって、このような状態でそのまま未硬化された製品を使用するようになれば、付着型ジェルネイル100がひどく損傷されることがある。このように形態変形、光沢感低下、異物などによって付着型ジェルネイル100の長続き力が劣ることがある。
【0049】
また、LEDジェルコーティング層の長波長開始剤が0.5%を超過すれば、実生活で光に露出されて易しく自然硬化が発生することがあって、使用者の屈曲になった爪や足指の爪に易しく付着型ジェルネイル100を付け難いし、付けた以後にもジェルネイル100が易しく落ちることがある。もし、長波長開始剤が0.1%未満の場合には硬化速度がとても遅くなって、ジェルネイル100の堅固性が落ちることがある。これにより、異物が易しく付いて、変形が易しく発生して長続き力も低下されることがある。
【0050】
また、LEDジェルコーティング層のセルロースが55%を超過されるように混合すれば、ジェルネイル100の伸び率がとても低くなって屈曲になった爪または足指の爪に付け難いことがある。すなわち、使用者の爪や足指の爪にジェルネイル100が完全に密着されなくて易しく落ちるようになるので、ジェルネイル100の粘着力と長続き力が低下されることがある。よって、LEDジェルコーティング層にはセルロースを55%以下になるように混合することが望ましい。一方、セルロースの含量が30%未満なら、付着型ジェルネイル100を半固体状態で作ってくれる機能が落ちることがあるので、セルロース含量を30%以上になるようにする必要がある。
【0051】
一方、本発明の第1実施例による付着型ジェルネイル100に使用されたモノマー、オリゴマー、長波長開始剤はすべて液状状態の製品として、紫外線に露出される場合だけに液状状態で固体に変わるようになる。この時、このような液状状態のジェルネイルをセルロースが半固体状態で作ってくれる機能を遂行することができる。
【0052】
一方、ジェルコーティング層50の上部には装飾層60が形成される。装飾層60はストン(Stone)、金属及び合成樹脂材質のうちで少なくとも一つで形成されることができる。しかし、後述する熱融着工程のために装飾層の材質はストンや金属材質で形成されることが望ましい。
【0053】
さらにひいては装飾層60は付着力を極大化させるためにその下面がカラーベース層40に配置されることができる。装飾層60は熱圧着の方法によって下部に圧縮力を加えながら付着されるが、この場合ポリウレタン材質であるカラーベースが一部溶融されて装飾層60の下面に密着するようになる。また、装飾層の下面は表面粗さが設定値以上のものを使用する場合にはカラーベースが表面粗さを誘発する部位に適切に挿入されるので、より付着力が増加するようになる。このような熱圧着は手作業が必要ないし大量自動生産が可能であるので、製造原価が著しく低減される。
【0054】
以下、本発明の第2実施例による付着型ジェルネイル200に対して説明する。
図2は、本発明の第2実施例による付着型ジェルネイルの断面図である。本実施例では以前実施例と同一な構成に対しては同一な参照符号を付与した。また、本実施例では以前実施例と同一な構成に対しては重複説明を略するようにする。
【0055】
本発明の第2実施例による付着型ジェルネイル200はジェル突出部55が形成されたことが特徴である。前述したように熱圧着の方法で装飾層60を付着する場合にジェルコーティング層50が一部溶融されて上部に突き出されて飛び出すジェル突出部55が形成される。ジェル突出部55は図示されたところのように装飾層60のわくを覆うように形成されるために装飾層60の付着力をさらに極大化させることができる。
【0056】
以下、本発明の第3実施例による付着型ジェルネイル300に対して説明する。
図3は、本発明の第3実施例による付着型ジェルネイルの断面図である。本実施例では以前実施例と同一な構成に対しては同一な参照符号を付与した。また、本実施例では以前実施例と同一な構成に対しては重複説明を略するようにする。
【0057】
本実施例では飾り部60の下面に接着層65が追加的に形成される。このような接着層65は熱圧着時カラーベース層30とより密接に接着される役割を遂行するので、装飾層60の付着力をさらに極大化させる。
【0058】
以下、本発明の第4実施例による付着型ジェルネイル400に対して説明する。
図4は、本発明の第4実施例による付着型ジェルネイルの断面図である。本実施例では以前実施例と同一な構成に対しては同一な参照符号を付与した。また、本実施例では以前実施例と同一な構成に対しては重複説明を略するようにする。
【0059】
本実施例では以前実施例でよりひいては装飾層60を熱圧着させる場合に温度範囲をより上昇させて第3実施例での接着部65が溶融されながらカラーベース層30と融合されて組織融合部70を形成した。このような組織融合部70は単純接着による付着力をさらに極大化させる。
【0060】
以下、本発明の第5実施例による付着型ジェルネイル500に対して説明する。
図5は、本発明の第5実施例による付着型ジェルネイルの断面図である。本実施例では以前実施例と同一な構成に対しては同一な参照符号を付与した。また、本実施例では以前実施例と同一な構成に対しては重複説明を略するようにする。
【0061】
本実施例では装飾層60’の形態を変更した。本実施例による装飾層60’は内部が空いた空間である開口部61を形成したが、このような開口部61には接着層65’が形成されている。
このような形態の装飾層60’を熱圧着させる場合に内部の接着剤がカラー印刷層30と熱融合して以前実施例と異なる形態の組織融合部70’が形成される。
【0062】
このような組織融合部70’は接着層65’が上部の装飾層を取ってくれながら下部方向には組織融合部70’が装飾層60’をより堅固に結合させるようにする。
【0063】
以下、本発明の第6実施例による付着型ジェルネイル600に対して説明する。
図6は、本発明の第6実施例による付着型ジェルネイルの断面図である。本実施例では以前実施例と同一な構成に対しては同一な参照符号を付与した。また、本実施例では以前実施例と同一な構成に対しては重複説明を略するようにする。
【0064】
本実施例では本実施例による製造方法によって離型紙10に圧縮跡15が生成されることを説明する。装飾層60’を熱圧着する場合に設定範囲以下の圧力が印加される場合には装飾層60’の下面がカラーベース層30に配置されることができなくなる問題が発生され、設定範囲以上の圧力が印加される場合には装飾層60’が離型紙10をくぐって出る現象が発生される。
【0065】
したがって、熱圧着時には設定範囲の圧力印加が非常に重要である。この場合、設定範囲の圧力を印加するようになれば、離型紙10がこっそり押された形態になるようにすることが望ましいが、この場合には離型紙10に圧縮跡15が生成されるほどの圧力であるかが望ましい。
【0066】
すなわち、離型紙10に圧縮跡15が生成されるが、離型紙10が抜けないほどの圧力印加時に装飾層60’の下面がカラーベース層30に配置されるようになる。
【0067】
以上の実施例によって製造された付着型ジェルネイルの写真を
図7及び
図8に図示した。
図7は、本発明の第1実施例による付着型ジェルネイルの上部写真であり、
図8は、本発明の第1実施例による付着型ジェルネイルの下部写真である。
【0068】
図7に示されたように、装飾層のわくに他の層が取り囲まれたことを確認することができる。このような他の層は前で説明したジェルコーティング層である。また、
図8を参照すれば、装飾層の下面わくが見えるが、これは離型紙に圧縮跡が発生されるほどの圧力が印加されたことを見せてくれる。
【0069】
以下、本発明の一実施例による付着型ジェルネイルの製造方法を説明する。
図9は本発明の第1実施例による付着型ジェルネイルの製造方法を示した流れ図である。
【0070】
図面を参照すれば、本実施例による付着型ジェルネイルの製造方法は、ベースフィルム上に粘着剤層を形成する段階(S10)、粘着剤層上にカラーベース層を形成する段階(S20)、カラーベース層上にカラー印刷層を形成する段階(S30)、カラー印刷層上にジェルコーティング層を形成する段階(S40)、及びジェルコーティング層上に装飾層(S50)を形成する段階を含んでなされる。
【0071】
この時、前と重複される説明は略することにして、本実施例では粘着剤層にカラーベース層を形成することと装飾層を形成することが一番重要である。この時、本実施例では粘着剤層を先に形成し、その上部にカラー層を形成するためにカラー層の硬化はクラックが誘発される大きい短所になる。よって、白色系列でカラーベースの役割をするが、表面粗さが粘着剤層より小くなって印刷解像度を高めながらカラー層が硬化される場合にもカラーベース層がカラー層を密着支持するようにしてカラー層と全体ジェルネイルの耐久性を著しく高めるようになる。
【0072】
また、装飾層は前述したように熱圧着して下面がカラーベース層に配置されるようにしながら上部にジェルコーティング層が突き出されたジェル突出部が形成されるようにして、下面には接着剤とカラーベース層が融合された組織融合部が形成されるようにして装飾層の付着力を極大化させる。
【0073】
以上のように、本明細書と図面には本発明の望ましい実施例に対して開示したし、たとえ特定用語らが使用されたが、これは単に本発明の技術内容を易しく説明して発明の理解を助けるための一般的な意味で使用されたことであって、本発明の範囲を限定しようとするものではない。ここに開示された実施例外にも本発明の技術的思想に土台を置いた他の変形例らが実施可能であるということは、本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者に自明なことである。
【符号の説明】
【0074】
100、200、300、400、500、600 付着型ジェルネイル
10 離型紙
15 圧縮跡
20 粘着剤層
30 カラーベース層
40 カラー印刷層
50 ジェルコーティング層
55 ジェル突出部
60 装飾層
65、65' 接着層
70、70' 組織融合部