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特許7485490ポリウレタン発泡体組成物およびそれの合成のための方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-08
(45)【発行日】2024-05-16
(54)【発明の名称】ポリウレタン発泡体組成物およびそれの合成のための方法
(51)【国際特許分類】
   C08G 18/00 20060101AFI20240509BHJP
   C08G 18/65 20060101ALI20240509BHJP
   C08G 18/48 20060101ALI20240509BHJP
   C08G 101/00 20060101ALN20240509BHJP
【FI】
C08G18/00 F
C08G18/00 H
C08G18/65 011
C08G18/48
C08G101:00
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2022521371
(86)(22)【出願日】2021-11-02
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-30
(86)【国際出願番号】 TR2021051118
(87)【国際公開番号】W WO2022146319
(87)【国際公開日】2022-07-07
【審査請求日】2022-06-02
(31)【優先権主張番号】2020/22114
(32)【優先日】2020-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TR
(73)【特許権者】
【識別番号】522000511
【氏名又は名称】ピムサ オ-トモティヴ アノニム シルケティ
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】エムレ インセカラ
【審査官】西山 義之
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/199608(WO,A1)
【文献】特開2018-002791(JP,A)
【文献】特開2008-036273(JP,A)
【文献】特開2020-015808(JP,A)
【文献】国際公開第2017/163863(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0368420(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08G 18/00-18/87
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
剛性および軽量性が必要とされる自動車部門における使用のためのポリウレタン発泡体組成物のための製造方法であって、
i.ポリオール用量調節を実行する工程段階と、
ii.膨張反応触媒をポリオールに加え、機械的混合で混合する工程段階と、
iii.混合を継続しながら、グリセリンを加える工程段階と、
iv.混合を継続しながら、界面活性剤を加える工程段階と、
v.混合を継続しながら、ゲル化反応触媒を加える工程段階と、
vi.混合を継続しながら、セル開放剤を加える工程段階と、
vii.混合を継続しながら、モノエチレングリコールを加える工程段階と、
viii.混合を継続しながら、n-ペンタン、シクロ-ペンタン、Cガス、およびCガスからなる群より選択される少なくとも1つの膨張剤を加える工程段階と、
ix.前記iiからviiiの段階で混合して得られるポリオールベース混合物の温度調節を実行する工程段階と、
x.別の場所でイソシアン化物用量調節を実行する工程段階と、
xi.反応容器に、ポリオールベース混合物を1つの側から、イソシアン化物を他の側から注入する工程段階と、
xii.反応の間、温度制御を実行し、前記反応の終わりに金型を開き、最終製品を取り出す工程段階と
を含む、製造方法。
【請求項2】
工程段階(ii)における膨張反応触媒は第三級アミンから選択される、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
工程段階(iv)における界面活性剤はシリコーンである、請求項1または2に記載の製造方法。
【請求項4】
工程段階(v)におけるゲル化反応触媒は第三級アミンから選択される、請求項1から3のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項5】
工程段階(viii)における膨張剤はn-ペンタンである、請求項1から4のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項6】
工程段階(viii)における前記加える工程は、閉システムにおいてポンプの助けによって実現される、請求項1から5のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項7】
工程段階(viii)における前記混合する工程は、400~600rpmで15~30分間行われる、請求項1から6のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項8】
工程段階(ix)における前記温度調節は、熱電対の助けによって温度を22~28℃に保持することによって行われる、請求項1から7のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項9】
工程段階(xi)において前記ポリオールベース混合物、140~180Paの圧力で注入され、一方でイソシアン化物は130~170Paの圧力で前記反応容器に注入される、請求項1から8のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項10】
工程段階(xi)における反応容器の温度は、42~48℃の範囲である、請求項1から9のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか一項に記載の製造方法によって合成されたポリウレタン発泡体であって、重量比で、
- 32~34%のMDIイソシアン化物と、
- 50~52%のポリエーテルトリオールと、
- 1~3%のセル開放剤と、
- 0.2~0.8%のグリセリンと、
- 5~7%のモノエチレングリコールと、
- 0.3~1%のゲル化反応触媒と、
- 0.1~0.4%の膨張反応触媒と、
- 0.4~0.8%のシリコン界面活性剤と、
- 5~8%のn-ペンタンと
を含む、ポリウレタン発泡体。
【請求項12】
前記膨張反応触媒は、30重量%のジプロピレングリコールを含むアミン触媒である、請求項11に記載のポリウレタン発泡体。
【請求項13】
前記ゲル化反応触媒は33重量%のジプロピレングリコールを含む触媒である、請求項11または12に記載のポリウレタン発泡体。
【請求項14】
前記セル開放剤は、KOH数30~35のポリオールの中から選択される、請求項11から13のいずれか一項に記載のポリウレタン発泡体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の軽量性を提供し、電力効率の増強を助ける、自動車部門における使用のためのポリウレタン発泡体組成物、およびその合成のための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
化石燃料の使用は、世界のCO放出の80%を占める。ポリウレタンの使用は、地球温暖化の主な原因であるCO放出を低減するためにも合理的なアプローチである。ポリウレタンは、低コストで高性能を示し、その高い機能性に起因して、大型家庭用品、自動車、建設、造船、医療用、および接着剤にわたる幅広い領域で使用される。
【0003】
ポリウレタンは、NCO基イソシアン化物とOH基のポリオールとの反応の結果として、開発されたポリマである。関与する反応は、完全に重合反応であり、プラスチックファミリのサブグループである。ポリウレタン発泡体は、4つの原材料、主にポリオール、イソシアン化物、浮遊ガス、および触媒の混合によって得られる。2つの流体であるイソシアン化物およびポリオールに加えて、閉鎖セル構造のポリウレタン発泡体は、活性化因子の化学反応の結果として得られる。発泡体組成の速度は触媒によって制御される。2つの原材料の適正な配合および発泡体反応制御により、ポリウレタン密度、機械的強度、閉鎖セル構造、熱強度、防音能などが決定される。
【0004】
地球的気候変化の認められる増大に起因して起こっている生態学的問題のために、いくつかの国および国際機関は対策を講じることを余儀なくされている。それらの対策のうち1つは、ポリウレタン発泡体のセル形成を提供する主な成分のうちの1つである膨張ガスを制御することであり、このことにより、オゾン層を薄くせず、低い地球温暖化スコアを有する膨張ガスの使用が必要となる。市販されている現行の膨張ガスの使用は、規制基準によって制限され、禁止されており、それらの代替物として市場に送り出されている新世代の膨張剤はコストが高い。現在使用されている炭化水素、特に、炭化水素(HCFC)およびヒドロフルオロカーボン(HFC)ガスの膨張ガスとしての使用は、京都議定書によって禁止されることが予想される。加えて、ポリウレタン材料の膨張剤として水(HO)を使用することができるが、水は、セミインテグラル材料において期待される、高い吸音性能および吸水強度を提供するためのスキン形成を提供することができない。
【0005】
したがって、ポリウレタンの製造において使用される組成物およびそこで適用されるパラメータは、最終製品の使用が便宜である領域を本来的に決定する。例えば、関連分野におけるEP1471086B1と番号を振られた特許文献は、具体的には、向上した弾性を有するポリウレタン発泡体の製造に関し、高弾性を示すポリウレタンの製造のための方法を開示している。その方法において、水の膨張剤としての使用が開示されている。加えて、2つの異なるプレポリマの使用が開示されている。
【0006】
関連分野における別の文献、TR2017/15478と番号を振られた特許は、具体的には、ハンドル、座席、肘掛け、および靴底における使用のために便宜である耐加水分解性ポリウレタン鋳造部品を製造することを目的とする。それのために開発されたこの方法は、膨張剤としての水の使用、および水に加えて、炭化水素の使用を開示している。開発された方法では、特に加水分解による経年劣化が防止されると述べている。
【0007】
上記ポリウレタンの製造のための4つの主原材料に加えて、他の化合物も組成に加えて最終製品の機能的特色を決定することができる。関連分野の文献が調査され、ポリウレタン使用の広範な領域が検討されると、行われる研究は不十分であるとわかる。高められた機能性を有し、かつ特に特定の使用領域にとりわけ特化されたポリウレタンの製造のための方法が必要とされていると考えられる。
【発明の概要】
【0008】
本発明は、上に言及した要求を満たし、すべての不利点を解消し、かついくつかの更なる利点を提供する、ポリウレタン発泡体組成物、およびその合成のための方法、およびそれのための製造方法に関する。
【0009】
本発明の主目的は、生態系への損傷が最小化され、自動車部門における軽量性および機械的強度が必要とされる領域での使用のために便宜である、軟質セミインテグラルポリウレタン発泡体組成物を得ることである。
【0010】
本発明の別の目的は、自動車部門、特にセミインテグラルシステムにおいて使用される場合、剛性とともに長い間、音響スキン構造保護を可能にする、ポリウレタン発泡体を得ることである。
【0011】
本発明の更なる目的は、低コストであり、ハロゲンを含有せず、かつ地球温暖化規制基準に対して便宜である膨張剤の使用によるポリウレタン発泡体製造方法を実現することである。
【0012】
上に言及する目的を実現するために、本発明は、自動車部門における剛性および軽量性がともに必要とされる領域における使用のために便宜であるポリウレタン発泡体組成物を合成するための製造方法であり、
- ポリオール用量調節を実行する工程段階と、
- 膨張反応触媒を便宜な量のポリオールに加え、機械的混合で混合する工程段階と、
- 混合を継続しながら、グリセリンを加える工程段階と、
- 混合を継続しながら、界面活性剤を加える工程段階と、
- 混合を継続しながら、ゲル化反応触媒を加える工程段階と、
- 混合を継続しながら、セル開放剤を加える工程段階と、
- 混合を継続しながら、モノ-エチレングリコールを加える工程段階と、
- 混合を継続しながら、n-ペンタン、シクロ-ペンタン、Cガス、およびCガスからなる群より選択される少なくとも膨張剤を加える工程段階と、
- ポリオールベース混合物の温度調節を実行する工程段階と、
- 別の場所でイソシアン化物用量調節を実行する工程段階と、
- 反応容器に、ポリオールベース混合物を1つの側から、イソシアン化物を他の側から注入する工程段階と、
- 反応の間、温度制御を実行し、反応の終わりに金型を開き、最終製品を取り出す工程段階と
を含む。
【0013】
上に言及した目的を実現するために、本発明は、上記方法の使用によって合成され、
- 32~34%のMDIイソシアン化物と、
- 50~52%のポリエーテルトリオールと、
- 1~3%のセル開放剤と、
- 0.2~0.8%のグリセリンと、
- 5~7%のモノエチレングリコールと、
- 0.3~1%のゲル化反応触媒と、
- 0.1~0.4%の膨張反応触媒と、
- 0.4~0.8%のシリコン界面活性剤と、
- 5~8%のn-ペンタンと
を含むポリウレタン発泡体である。
【0014】
本発明の構造的特徴および特性特徴、ならびにすべての利点は、以下に与えられる詳細な説明によってより良好に理解されるであろう。したがって、評価は詳細な説明を考慮して行われるべきである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
この詳細な説明において、本発明の主題であるポリウレタン発泡体組成物およびその合成のための方法、ならびに好ましい用途が、主題のより良い理解の目的で開示され、いかなる制限的効果も生じさせない仕方で説明される。
【0016】
本発明は、剛性および軽量性が必要とされる自動車部門における使用のために便宜であるポリウレタン発泡体組成物のための製造方法であり、
i.ポリオール用量調節を実行する工程段階と、
ii.膨張反応触媒を便宜な量のポリオールに加え、機械的混合で混合する工程段階と、
iii.混合を継続しながら、グリセリンを加える工程段階と、
iv.混合を継続しながら、界面活性剤を加える工程段階と、
v.混合を継続しながら、ゲル化反応触媒を加える工程段階と、
vi.混合を継続しながら、セル開放剤を加える工程段階と、
vii.混合を継続しながら、モノ-エチレングリコールを加える工程段階と、
viii.混合を継続しながら、n-ペンタン、シクロ-ペンタン、Cガス、およびCガスからなる群より選択される少なくとも膨張剤を加える工程段階と、
ix.ポリオールベース混合物の温度調節を実行する工程段階と、
x.別の場所でイソシアン化物用量調節を実行する工程段階と、
xi.反応容器に、ポリオールベース混合物を1つの側から、イソシアン化物を他の側から注入する工程段階と、
xii.反応の間、温度制御を実行し、反応の終わりに金型を開き、最終製品を取り出す工程段階と
を含む。
【0017】
本発明の好ましい用途において、(ii)と番号を振られた工程段階において言及された膨張反応触媒は、第三級アミンの中から選択される。最も好ましい用途によれば、膨張反応触媒として、30重量%のジプロピレングリコールを含むアミン触媒が好ましい。用途において、上記触媒は、商品名Tegoamin(登録商標) BDEを有する第3アミンである。
【0018】
段階(iii)で混合物に加えられるグリセリンは、交差結合として機能し、最終製品の寸法安定性を提供することに役立つ。加えて、それは、最終製品の剛性および弾性の調節において役割を有する。
【0019】
本発明の好ましい用途において、工程段階(iv)における界面活性剤は、シリコーンである。より好ましくは、室温で1.075±0.01cmの密度、粘度700±150mPas、7.4±1.2のpHのシリコーン界面活性剤が好ましい。均一で小さいセル構造は、形成されて、高い防縮性を有する最終製品を提供する。この用途において、上記界面活性剤の商品名はTEGOSTAB B 8905である。
【0020】
本発明の好ましい用途において、(v)と番号を振られた工程段階において言及されたゲル化反応触媒は、第三級アミンの中から選択される。好ましい用途によれば、ゲル化反応触媒として、33重量%のジプロピレングリコールを含む触媒が好ましい。用途において、上記触媒は、商品名Tegoamin(登録商標) 33を有する第3アミンである。
【0021】
工程段階(vi)において混合物に加えられるセル開放剤は、最終製品の遮音性に必要とされる開放セル構造を可能にする。本発明の好ましい用途において、セル開放剤として、30~35のKOH数(mg KOH/gポリオール)を有するポリオールが使用される。用途において、商品名oranol(登録商標) CP 1421のポリエーテルポリオールが使用される。
【0022】
段階(vii)で混合物に加えられるモノ-エチレングリコールは、交差結合として機能し、最終製品の寸法安定性を提供することに役立つ。
【0023】
工程段階(viii)における膨張剤は、膨張反応を可能にするだけでなく、最終製品のスキン形成を提供もする。本発明の好ましい用途において、工程段階(viii)における膨張剤として、n-ペンタンが使用される。上記段階において、上記加える工程は、ガスの蒸発を防止するために閉システムにおいて、ポンプの助けによって行われる。混合速度も、ガスをシステム中に保持するために重要である。上記段階において、上記混合する工程は、好ましくは400~600rpmで15~30分継続する。最も好ましい用途によれば、混合する工程は、500rpmで20分継続する。
【0024】
本発明の好ましい用途において、工程段階(ix)の後、最後に膨張剤を加えた後に得られるポリオールベース混合物の温度は、熱電対の助けによって22~28℃に保持される。この値は、好ましくは25℃である。
【0025】
本発明の好ましい用途において、工程段階(xi)において、ポリオールベース混合物は、140~180Paの圧力で注入され、イソシアン化物は130~170Paの圧力で注入される。値は、好ましくはポリオールベース混合物には160Paであり、一方でイソシアン化物には150Paである。ここで、別の重要な点は反応容器の温度である。本発明の反応容器の温度は、好ましくは42~48℃、最も好ましいものは45℃である。
【0026】
工程段階(xii)における反応金型の温度は、42~48℃の範囲である。ここで、温度の値は、最終製品のスキン厚さに達することに関して極めて重要である。反応の完了のために、それは3~7分間待ち、反応の終わりにそれは金型の形状になり、ポリウレタン発泡体は金型から取り出される。
【0027】
この順序で、かつそのようなパラメータを用いて、本発明の方法において適用される段階を実行することは極めて重要である。特に、膨張剤の選択、それをポリオールベース混合物と混合する速度、混合温度、および反応金型温度などのパラメータによって生じる相乗効果の助けによって、最終製品は望ましい剛性、軽量性、および寸法安定性を有しながら、製品の長い使用寿命も実現され、高い機械的強度を有するスキンも実現される。
【0028】
本発明はまた、上記方法を用いて合成されたポリウレタン発泡体である。本発明の用途において、上記ポリウレタン発泡体は、重量比で、
- 32~34%のMDIイソシアン化物と、
- 50~52%のポリエーテルトリオールと、
- 1~3%のセル開放剤と、
- 0.2~0.8%のグリセリンと、
- 5~7%のモノエチレングリコールと、
- 0.3~1%のゲル化反応触媒と、
- 0.1~0.4%の膨張反応触媒と、
- 0.4~0.8%のシリコン界面活性剤と、
- 5~8%のn-ペンタンと
を含む。
【0029】
本発明の用途において、上記ポリウレタン発泡体は、重量比で、
- 33.8%のMDIイソシアン化物と、
- 50.6%のポリエーテルトリオールと、
- 2.2%のセル開放剤と、
- 0.7%のグリセリンと、
- 5.4%のモノエチレングリコールと、
- 0.4%のゲル化反応触媒と、
- 0.2%の膨張反応触媒と、
- 0.7%のシリコーン界面活性剤と、
- 6%のn-ペンタンと
を含む。
【0030】
本発明の上述の用途において、上記ゲル化反応触媒および膨張反応触媒は、第三級アミン構造である。最も好ましい用途によれば、膨張反応触媒として、30重量%のジプロピレングリコールを含むアミン触媒が好ましい。好ましい用途によれば、ゲル化反応触媒として、ジプロピレングリコール中に33重量%のトリエチレンを含む触媒が好ましい。
【0031】
本発明の好ましい用途において、上記セル開放剤として、30~35のKOH数(mg KOH/gポリオール)を有するポリオールが選択される。
【0032】
本発明のポリウレタン発泡体は、130~300gr/dmの密度、1~2.5mmのスキン厚さ、最大5%の吸水を示す開放セル構造の最終製品として実現される。開放セル構造および厚スキン構造は、高い吸音性能を提供する。
【0033】
本発明の別の重要性は、本発明の方法、および方法によって合成されるポリウレタン発泡体が、現時点でのその代替物と比較して、生態系への損傷を最小化したことである。本発明の方法の助けによって、低コストで、ハロゲンを含まず、かつ地球温暖化規制基準に準拠するポリウレタン発泡体を製造することが可能である。