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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-08
(45)【発行日】2024-05-16
(54)【発明の名称】天板付什器
(51)【国際特許分類】
   A47B 13/00 20060101AFI20240509BHJP
   A47B 13/02 20060101ALI20240509BHJP
【FI】
A47B13/00 B
A47B13/02
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020031726
(22)【出願日】2020-02-27
(65)【公開番号】P2021132873
(43)【公開日】2021-09-13
【審査請求日】2023-01-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000000561
【氏名又は名称】株式会社オカムラ
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【氏名又は名称】鈴木 三義
(72)【発明者】
【氏名】山本 崇之
(72)【発明者】
【氏名】▲崎▼本 隆之
【審査官】神尾 寧
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-097199(JP,A)
【文献】実開昭56-111836(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2016/0345724(US,A1)
【文献】実公昭52-002653(JP,Y1)
【文献】実公昭47-038324(JP,Y1)
【文献】中国特許出願公開第108552734(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 13/00- 13/02
A47B 91/00
A47B 97/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
天板と、
床面から上方に延び、前記天板を下方から支持する脚本体と、前記脚本体に沿い、上下方向に延び配線を挿通可能な挿通空間が形成され、前記挿通空間の内外を連通させる開口部が水平方向に開口する通線部と、を有する複数の下部構造体と、
複数の前記下部構造体のうち、隣り合う前記下部構造体同士の間を接続するフレームと、
前記通線部に着脱可能に設けられるとともに、前記開口部を通じて前記通線部内で支持された状態で、前記フレームの下方に配置される載置部と、を備えている、
天板付什器。
【請求項2】
天板と、
床面から上方に延び、前記天板を下方から支持する脚本体と、前記脚本体に沿い、上下方向に延び配線を挿通可能な挿通空間が形成され、前記挿通空間の内外を連通させる開口部が水平方向に開口する通線部と、を有する下部構造体と、
前記天板の下方において、前記開口部を通じて前記通線部内で支持された載置部と、を備え、
前記通線部は、
前記開口部が形成された配線ガイドと、
前記配線ガイドの内側から前記配線ガイドに着脱可能に支持され、前記開口部の一部を閉塞するとともに、前記載置部を支持するカバー部材を備えている、
天板付什器。
【請求項3】
前記配線ガイドの前記開口部が上下方向に延びるスリット状に形成され、
前記カバー部材は、
第1カバーと、
前記第1カバーに対して上下方向の一方側に位置し、前記配線ガイドに着脱可能に支持される第2カバーと、を備えている、
請求項2に記載に天板付什器。
【請求項4】
前記開口部及び前記第2カバーの幅は、下方に向かうにしたがって漸次縮小している、
請求項3に記載の天板付什器。
【請求項5】
前記下部構造体は、前記脚本体と前記通線部とが一体に組み合わされて構成されている、
請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載の天板付什器。
【請求項6】
複数の前記下部構造体を備え、
前記載置部は、
前記複数の前記下部構造体の前記通線部内で各別に支持される複数の接続部と、
前記複数の前記接続部間に架け渡された架け渡し部と、を備えている、
請求項1から請求項5のうちいずれか一項に記載の天板付什器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、天板付什器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、天板付什器として、天板上に載置された機器に接続されたケーブル等を床等までガイドする通線部(配線ダクト)と、天板の下方の空間に配置される棚や足置き(フットステージ)等の載置部と、を備える構成が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、天板と、エンド脚と、中間脚と、横梁部材と、フットステージと、支持部材と、を備えるデスクについて記載されている。天板は、幅方向の端部がエンド脚又は中間脚に支持されている。横梁部材は、エンド脚又は中間脚に接続され、天板の下方に配置されている。フットステージは、エンド脚又は中間脚に接続され、下方から支持部材に支持され、天板の下方に配置されている。特許文献1には、横梁部材の奥側にケースウェイやトレイ等を架設して配線ダクトを形成し、配線ダクトを通して床面から天板上の機器にケーブル等の配線を行うことについて記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2019-83883号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載のデスクでは、配線ダクトは横梁部材の奥側に形成されるため、天板上から床面に垂らしたケーブル等は、横梁部材の奥側を通る部分しか隠れず、横梁部材の奥側を通過したケーブル等が見えやすく、美観が損なわれる場合があった。また、支持部材が中間脚から使用者側に向かって延びており、支持部材が見えやすく、美観が損なわれる場合があった。
【0006】
本発明はこのような事情を考慮してなされ、天板上の機器に接続された配線が見えにくく、天板の下方の空間に設けられる載置部の支持部材が見えにくい天板付什器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1態様に係る天板付什器は、天板と、床面から上方に延び、前記天板を下方から支持する脚本体と、前記脚本体に沿い、上下方向に延び配線を挿通可能な挿通空間が形成され、前記挿通空間の内外を連通させる開口部が水平方向に開口する通線部と、を有する下部構造体と、前記天板の下方において、前記開口部を通じて前記通線部内で支持された載置部と、を備えている。
【0008】
上記態様によれば、天板上の機器に接続された配線が、上下方向に延びる通線部の配線ガイドに挿通されるため、配線が使用者から見えにくい。載置部は下部構造体の通線部内で支持されるため、載置部の支持部材が使用者から見えにくく、美観を損なわない。
【0009】
ここで、前記通線部は、前記配線ガイドの内側から前記配線ガイドに着脱可能に支持され、前記開口部の一部を閉塞するとともに、前記載置部を支持するカバー部材を備えていてもよい。
【0010】
この場合、通線部内の配線がカバー部材に覆われて見えにくいため美観を損なわない。カバー部材は着脱可能であり、カバー部材を取り外して配線を通線部内に引き回すことができるため、配線の引き回しが容易である。着脱可能なカバー部材が載置部を支持するため、例えば載置部の支持位置や支持方法等が異なる複数種類のカバー部材を交換することにより、載置部の高さ又は載置部の形態等を変更することが可能となる。
【0011】
また、前記配線ガイドの前記開口部が上下方向に延びるスリット状に形成され、前記カバー部材は、第1カバーと、前記第1カバーに対して上下方向の一方側に位置し、前記配線ガイドに着脱可能に支持される第2カバーと、を備えていてもよい。
【0012】
この場合、カバー部材の第2カバーのみを交換して載置部の高さ又は載置部の形態等を変更することが可能となり、載置部の高さ又は載置部の形態を変更することが容易となる。
【0013】
また、前記開口部及び前記第2カバーの幅は、下方に向かうにしたがって漸次縮小していてもよい。
【0014】
この場合、第2カバーのうち、第2カバーを開口部内に位置させた状態で、第2カバーを配線ガイドに沿って下方に移動させることにより、第2カバーが開口部内に自然に嵌まり込む。これにより、配線ガイドに対する第2カバーの下方への移動が制限される。
【0015】
また、前記下部構造体は、前記脚本体と前記通線部とが一体に組み合わされて構成されていてもよい。
【0016】
この場合、下部構造体の外観に脚本体と通線部との接続部分が形成されず、下部構造体形状がシンプルになり、美観が良い。
【0017】
また、複数の前記下部構造体を備え、前記載置部は、前記複数の前記下部構造体の前記通線部内で各別に支持される複数の接続部と、前記複数の前記接続部間に架け渡された架け渡し部と、を備えていてもよい。
【0018】
この場合、複数の通線部が協働して載置部を支持することで、載置部の支持強度を確保でき、載置部を安定して支持することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明の上記態様によれば、天板上の機器に接続された配線が見えにくく、天板の下方の空間に設けられる載置部の支持部材が見えにくい天板付什器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の一実施形態に係る天板付什器の斜視図である。
図2】本発明の一実施形態に係る支持構造体の斜視図である。
図3】本発明の一実施形態に係る下部構造体の上部の分解斜視図である。
図4】本発明の一実施形態に係る下部構造体の下部の分解斜視図である。
図5】本発明の一実施形態に係る下部構造体の下部を示す斜視図である。
図6図5のVI-VI線に沿う断面図である。
図7】本発明の一実施形態に係るカバー部材及び載置部の変形例を示す斜視図である。
図8】本発明の一実施形態に係るカバー部材及び載置部の他の変形例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。以下の説明において、床面Fに直交する方向を上下方向(矢印UPが上側)とし、上下方向に直交する2方向をそれぞれ前後方向(矢印FRが前側)及び左右方向(矢印LHが左側)として説明する。
【0022】
[天板付什器]
図1は、天板付什器1の斜視図である。
図1に示すように、本実施形態の天板付什器1は、例えばオフィスや公共施設の会議室等に設置されたテーブルである。天板付什器1は、天板11と、支持構造体12と、足置き(載置部)13と、を備えている。
【0023】
<天板>
天板11は、平面視において例えば左右方向を長手方向とする長方形状とされている。
天板11には、天板11上に載置される電子機器の配線を天板11の下方に導く配線挿通孔23が形成されている。配線挿通孔23は、配線カバー24によって開閉可能に構成されている。なお、天板11の下方において、配線挿通孔23を下方から覆う配線ダクト等が設けられていてもよい。天板11のサイズや平面視形状等は、適宜変更が可能である。
この場合、天板11は、1枚の板材により構成されていてもよく、複数枚以上の板材が突き合わされて構成されていてもよい。
【0024】
<支持構造体>
図2は、支持構造体12の斜視図である。
図2に示すように、支持構造体12は、枠状に形成されて天板の下面に固定される外周フレーム20と、外周フレーム20の四隅に接続される脚状の下部構造体21と、を備えている。
【0025】
外周フレーム20は、天板11の外形よりも一回り小さい枠状に形成されている。外周フレーム20は、天板11の外周縁よりも内側に位置する部分で、天板11の下面に締結部材によって固定されている。
【0026】
<下部構造体>
図2に示すように、下部構造体21は、外周フレーム20の各角部において、天板11及び外周フレーム20に接続されている。なお、各下部構造体21は、何れも同様の構成であるため、以下の説明では一の下部構造体21を例にして説明する。
【0027】
図3は、下部構造体21の上部の分解斜視図である。図4は、下部構造体21の下部の分解斜視図である。図3及び図4に示すように、下部構造体21は、天板11の荷重を支持する脚部40と、脚部40に取り付けられるカバー部材42と、外周フレーム20と脚部40とを接続するブラケット43と、を備えている。なお、本実施形態において、脚部40、カバー部材42及びブラケット43は、それぞれ金属材料により形成されている。但し、脚部40の構成部材は、金属材料に限らず、木材や石材等を適宜選択してもよい。
【0028】
<脚部>
図2に示すように、脚部40は、床面Fから上方に起立している。本実施形態において、脚部40は、下方に向かうに従い隣り合う下部構造体21から離間する方向に延在している。なお、以下の説明では、水平方向のうち、脚部40が傾斜する方向をX方向といい、X方向に直交する方向をY方向という場合がある。
【0029】
図3に示すように、脚部40は、横断面視における外形が下方に向かうに従い漸次縮小している。脚部40は、外装部51と、内装部52と、を備えている。
【0030】
外装部51は、横断面視において、+X側に開口が形成される略筒状の形状を有する。
外装部51における+X側端部には、外装部51の内側に張り出す外装フランジ部57が形成されている。なお、下部構造体21は、外装部51の下端に設けられたアジャスタ59(図2参照)を介して床面Fに設置されている。
【0031】
内装部52は、外装部51内において、外装部51の上下方向の全長に亘って配置されている。内装部52は、横断面視において、+X側に開口が形成される略筒状の形状を有する。内装部52における+X側端部には、外装フランジ部57に沿って延びる内装フランジ部65が形成されている。内装部52は外装部51に接続されている。図3に示すように、内装部52におけるY方向の両端部には、係止孔67が形成されている。左右の係止孔67は、上下方向で対応する位置に、間隔をあけて複数形成されている。
【0032】
本実施形態では、脚部40のうち、内装部52と接していない-X側部分は脚本体77を構成している。
【0033】
一方、本実施形態では、脚部40のうち、外装部51と内装部52とが接する部分は、横断面視で+X側に開口部Oを有する配線ガイド78を構成している。配線ガイド78は、脚本体77に対して+X側で配線Cを上下方向に案内する。図3に示すように、開口部Oは、上下方向に沿って連続して形成されるスリット状である。開口部Oは、Y方向の幅が下方に向かうに従い漸次縮小している。
【0034】
<カバー部材>
図5及び図6に示すように、カバー部材42は、配線ガイド78の開口部Oを+X側から閉塞している。カバー部材42は、配線ガイド78(外装部51)の開口部Oに沿って上下方向に延びる帯状に形成されている。カバー部材42の上下方向の長さは、脚部40の長さよりも短くなっている。この場合、配線ガイド78の開口部Oのうち、カバー部材42よりも上方に位置する上端部は、上側配線挿入口123を構成している。
【0035】
一方、配線ガイド78の開口部Oのうち、カバー部材42よりも下方に位置する下端部は、下側配線挿入口125(図2参照)を構成している。各配線挿入口123,125は、カバー部材42の装着時において、配線ガイド78の内外を連通している。
【0036】
本実施形態の天板付什器1において、配線挿通孔23を通じて天板11の下方に引き回された配線Cは、上側配線挿入口123を通じて配線ガイド78内に進入する。配線ガイド78内に挿通された配線Cは、上側配線挿入口123を通って配線ガイド78内を下方に案内される。配線Cは、下側配線挿入口125を通じて配線ガイド78内から床面F上に引き出された後、外部電源等に接続される。
【0037】
図3及び図4に示すように、カバー部材42は、第1カバー120と、第2カバー220と、を備えている。第1カバー120は、閉塞部SF1と、取付片121を有している。閉塞部SF1は、板状であり、配線ガイド78の開口部O内に嵌り込んで開口部Oの一部を閉塞している。閉塞部SF1は、配線ガイド78の開口部Oと同様に、下側になるほどY方向の幅が漸次縮小している。
【0038】
図3に示すように、取付片121は閉塞部SF1におけるY方向の両端部から-X側に延在している。各取付片121には、係止爪122が突出している。係止爪122は、Y方向から見た側面視でL字状に形成されている。具体的に、係止爪122は、取付片121から-X側に延在した後、下方に延在している。係止爪122は、各取付片121において、上下方向で間隔をあけて形成されている。第1カバー120は、各係止爪122が対応する係止孔67内に係止されることで、内装部52に装着されている。これにより、第1カバー120は配線ガイド78の内側から配線ガイド78に支持される。閉塞部SF1は、第1カバー120の装着時において、外装フランジ部57の外面と面一に配置され、外装フランジ部57の外面から飛び出していないことが好ましい。
【0039】
なお、図3に示すように、取付片121の上端部には、上述した補助支持部41との干渉を避ける逃げ部126が形成されている。第1カバー120は、係止孔67から係止爪122を外して内装部52から取り外すことが可能である。
【0040】
図4に示すように、第2カバー220は、第1カバー120と別体である。第2カバー220は、第1カバー120の下方で、配線ガイド78の開口部Oの一部を閉塞している。第2カバー220は、閉塞部SF2と、係合部221と、脚222と、載置部支持片223と、を有している。
【0041】
閉塞部SF2は、板状であり、配線ガイド78の開口部O内に嵌り込んで開口部Oの一部を閉塞している。閉塞部SF2は、配線ガイド78の開口部Oと同様に、下側になるほどY方向の幅が漸次縮小している。
【0042】
係合部221は、第一突出部PR1と、当接部CNと、第二突出部PR2と、を有する。第一突出部PR1は、閉塞部SF2におけるY方向の両端部から-X側に延在している。当接部CNは、各第一突出部PR1の-X側の端部から、Y方向の第一突出部PR1と離間する側に延在している。第二突出部PR2は、各当接部CNの第一突出部PR1と反対側の端部から-X側に延在している。閉塞部SF2と、第一突出部PR1と、当接部CNと、第二突出部PR2と、は一体の板材を曲げ加工して折り目を形成することで各々が形成されてもよく、各々が別体として接合されて形成されてもよい。
【0043】
脚222は、係合部221の当接部CN及び第二突出部PR2の下側の端部から、下方に延在している。各脚222の間は、下方ほど間隔が狭くなっている。
【0044】
載置部支持片223は、閉塞部SF2の+X側の面から+X側に延在する。載置部支持片223は、板状であり、下方に凸に湾曲し、X方向視で略U字状である。載置部支持片223には、略中央に、載置部支持片223を上下方向に貫通するビス穴が形成されている。
【0045】
図5は、下部構造体21の下部を示す図である。第2カバー220は、第1カバー120の直下において、脚222側から配線ガイド78内に挿入される。図6は、図5のVI-VI線に沿う断面図である。図6に示すように、第2カバー220は、閉塞部SF2のうち配線ガイド78内に位置する部分から係合部221が張り出し、係合部221が配線ガイド78の内面の内装フランジ部65に重なり合った状態で、開口部Oの開口方向で配線ガイド78に係合する。これにより、第2カバー220が、開口部Oから開口部Oの開口方向に外れないように、配線ガイド78の+X側に係止される。閉塞部SF2は、第2カバー220の装着時において、外装フランジ部57の外面と面一に配置され、外装フランジ部57の外面から飛び出していないことが好ましい。
【0046】
第2カバー220は、脚222がアジャスタ59の上部に当接し、立脚する。これにより、各脚222の間が下側配線挿入口125となる。なお、閉塞部SF2を開口部O内に嵌まり込ませ、第2カバー220をアジャスタ59の上方で配線ガイド78に係合させ、脚222がアジャスタ59に当接しないようにしてもよい。また、例えばアジャスタに孔を形成し、脚222が孔を通ってアジャスタを貫通するようにして、脚222が床面Fに立脚するようになっていてもよい。第2カバー220は、第1カバー120の直下において、上端側から配線ガイド78より引き抜くことが可能である。
【0047】
配線ガイド78と、カバー部材42と、は配線Cを覆い隠しながら上側配線挿入口123から下側配線挿入口125まで通す通線部Pを構成している。図6に示すように、通線部Pは、配線ガイド78とカバー部材42とに囲まれた挿通空間WAに配線Cを挿通する。脚本体77と通線部Pとは、一体に組み合わされて構成されている。
【0048】
図2に示すように、下部構造体21において、配線ガイド78の開口部O及びカバー部材42は、脚部40で囲まれた空間Aに対向し、内側を向いている。すなわち、通線部Pは脚本体77に対し、脚部40で囲まれた空間Aに対向する内側に設けられている。
【0049】
<ブラケット>
図3に示すように、ブラケット43は、脚部40の上端部に設けられている。ブラケット43は、脚部40と外周フレーム20の角部とを接続している。ブラケット43は、脚部40と天板11とを接続している。ブラケット43は、外周フレーム20と脚部40とを接続する部材と、脚部40とブラケット43との相対位置を固定する部材と、を有している。
【0050】
<足置き(載置部)>
足置き13は、図2に示すように、天板11の下方に配置され、下部構造体21に接続される。足置き13は、金属材料により形成されている。但し、足置き13の構成部材は、金属材料に限らず、木材や石材等を適宜選択してもよい。足置き13は、架け渡し部13fと、接続部13cと、を有する。架け渡し部13fは、管状部材を加工し組立てて形成され、平面視で天板11より小さい枠状に形成されている。接続部13cは、架け渡し部13fの四隅から、外向きに突出している。足置きは、架け渡し部13fの下部に支柱が形成されてもよい。足置きは、架け渡し部13fに棚板が載置されてもよい。
【0051】
図4に示すように、足置き13の接続部13cは、下方の側面を貫通するビス穴を有する。接続部13cは、載置部支持片223の上部に載置され、接続部13cと載置部支持片223とのビス穴に共通のビスが螺合され、第2カバー220に接続される。これにより、足置き13は、第2カバー220が配線ガイド78内に支持されていることから、第2カバー220を介して通線部P内で支持される。接続部13cと第2カバー220との接続方法は、締結に限らず、溶接や嵌合等、適宜設計変更可能である。
【0052】
このように、足置き13は、接続部13cが第2カバー220を介して配線ガイド78の開口部Oに対向し、通線部Pに支持される。
【0053】
このように、本実施形態では、天板11上の機器に接続された配線Cが、上下方向に延びる通線部Pの配線ガイド78とカバー部材42とに囲まれた挿通空間WAに挿通される。載置部は下部構造体21の通線部内P内で支持される。
この構成によれば、天板11上の機器に接続された配線Cが、上下方向に延びる通線部Pの上方の上側配線挿入口123から通線部Pの下方の下側配線挿入口125に引き出されるまで配線ガイド78とカバー部材42とに囲まれた挿通空間WAに挿通されるため、配線Cが使用者から見えにくい。載置部は下部構造体21の通線P部内で支持されるため、載置部の支持部材が使用者から見えにくく、美観を損なわない。
【0054】
本実施形態では、通線部Pが、配線ガイド78の内側から配線ガイド78に着脱可能に支持され開口部Oを上側配線挿入口123及び下側配線挿入口125を除いて閉塞するカバー部材42を有する構成とした。載置部Pが、カバー部材42に支持される構成とした。
この構成によれば、通線部P内の配線Cがカバー部材42に覆われて見えにくいため美観を損なわない。カバー部材42は着脱可能であり、カバー部材42を取り外して配線Cを通線部P内に引き回すことができるため、配線Cの引き回しが容易である。着脱可能なカバー部材42が載置部を支持するため、例えば載置部の支持位置や支持方法等が異なる複数種類のカバー部材42を交換することにより、載置部の高さ又は載置部の形態等を変更することが可能となる。
【0055】
本実施形態では、開口部Oが上下方向に延びるスリット状に形成され、カバー部材42は、着脱可能であり載置部を支持する第2カバー220を有する構成とした。
この場合、カバー部材42の第2カバー220のみを交換して載置部の位置又は載置部の形態を変更することが可能となり、載置部の位置又は載置部の形態を変更することが容易となる。
【0056】
本実施形態では、第2カバー220の閉塞部SF2と開口部Oとが、下方に向かって幅が漸次縮小する構成とした。
この構成によれば、第2カバーのうち、係合部を配線ガイド内に位置させ、閉塞部を開口部内に位置させた状態で、第2カバー220を配線ガイド78に沿って下方に移動させることにより、閉塞部SF2が開口部O内に自然に嵌まり込む。これにより、閉塞部SF2によって配線ガイド78に対する第2カバー220の下方への移動が制限される。
【0057】
本実施形態では、第2カバー220は、係合部221が配線ガイド78の内面に重なり合った状態で、開口部Oの開口方向で配線ガイド78に係合する構成とした。
この構成によれば、係合部221によって第2カバー220が開口部Oの開口方向に抜けることが抑制される。
【0058】
本実施形態では、脚本体77と通線部Pとが一体に組み合わされている構成とした。
この構成によれば、下部構造体21の外観に脚本体77と通線部Pとの接続部分が形成されず、下部構造体21の形状がシンプルになり、美観が良い。
【0059】
本実施形態では、載置部は、複数の下部構造体21の通線部P内で各別に支持される複数の接続部13cと、複数の接続部13c間に架け渡された架け渡し部13fと、を備える構成とした。
この構成によれば、複数の通線部Pが協働して載置部を支持することで、載置部の支持強度を確保でき、載置部を安定して支持することができる。
【0060】
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されることはない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。本発明は上述した説明によって限定されることはなく、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。
【0061】
上述した実施形態では、天板付什器1としてテーブルを例にした場合について説明したが、この構成のみに限られない。天板付什器は、例えば棚等、少なくとも天板を有する構成であればよい。
【0062】
上述した実施形態では、脚部40が床面Fに対して傾斜して延在する構成について説明したが、この構成に限られない。脚部40は、床面Fに対して垂直に延在していてもよい。
上述した実施形態では、補助支持部41が配線ガイド78内に嵌合される構成について説明したが、この構成に限られない。補助支持部41は、脚本体77の側面に沿って固定される構成であればよい。この場合、補助支持部41は、外部に露出する構成であってもよい。
【0063】
上述した実施形態では、補助支持部41が脚本体77に対して+X側に配置される構成について説明したが、この構成に限られない。補助支持部41は、脚本体77の任意の側面に固定されていればよい。また、補助支持部41は、複数設けられていてもよい。
【0064】
上述した実施形態では、脚本体77と配線ガイド78とが一体に形成される構成について説明したが、この構成に限らない。脚本体と配線ガイドとは別体として形成されてもよい。
【0065】
上述した実施形態では、載置部が第2カバー220に接続される構成について説明したが、この構成に限らない。内装部52に載置部支持片223を形成し、載置部の接続部13cに接続片を形成して、載置部支持片223と接続片とを接合して載置部を通線部P内で支持してもよい。載置部支持片は湾曲していなくてもよい。
【0066】
上述した実施形態では、載置部が第2カバー220に支持される構成について説明したが、この構成に限らない。載置部が第1カバー120に支持されてもよい。第1カバー120と第2カバー220とが一体であってもよい。通線部が配線を挿通でき、載置部を支持できれば、配線ガイドとカバー部材とが一体であってもよく、カバー部材42を設けなくてもよい。
【0067】
上述した実施形態では、載置部として足置き13を採用した場合について説明したが、この構成に限らない。図7又は図8に示すように、載置部としてカップホルダーCH又はフックH等が採用されてもよい。
【0068】
上述した実施形態では、第1カバー120の下方に第2カバー220が配置される構成について説明したが、この構成に限らない。脚222を有さない第2カバーが第1カバー120の上方に配置されてカバー部材を構成してもよい。その場合は、例えば第1カバー120の閉塞部SF1上部に第2カバーの閉塞部SF2が当接し、第2カバーが第1カバー120により下方から支持される。
【0069】
上述した実施形態では、開口部Oが上下方向に延びるスリット状に形成される構成について説明したが、この構成に限らない。開口部は円形の孔等でもよい。
【0070】
上述した実施形態では、カバー部材42が配線ガイド78に係合及び嵌合される構成について説明したが、この構成に限らない。カバー部材は配線ガイドにビス止め等により締結されてもよい。
【0071】
上述した実施形態では、下部構造体21が4体である構成について説明したが、この構成に限らない。下部構造体21は1体以上あればよい。
【0072】
上述した実施形態では、開口部Oは脚部40で囲まれた空間Aに対向し、内側を向いている構成について説明したが、この構成に限らない。開口部は、外側を向いていてもよい。
【0073】
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上述した各変形例を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0074】
1…天板付什器
11…天板
13…足置き(載置部)
13c…接続部
13f…架け渡し部
21…下部構造体
40…脚部
42…カバー部材
43…ブラケット
77…脚本体
78…配線ガイド
120…第1カバー
220…第2カバー
221…係合部
A…空間
C…配線
F…床面
O…開口部
P…通線部
SF1…閉塞部
SF2…閉塞部
WA…挿通空間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8