(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-08
(45)【発行日】2024-05-16
(54)【発明の名称】油中水型乳化化粧料
(51)【国際特許分類】
A61K 8/81 20060101AFI20240509BHJP
A61K 8/06 20060101ALI20240509BHJP
A61Q 19/00 20060101ALI20240509BHJP
A61Q 1/02 20060101ALI20240509BHJP
A61Q 17/04 20060101ALI20240509BHJP
【FI】
A61K8/81
A61K8/06
A61Q19/00
A61Q1/02
A61Q17/04
(21)【出願番号】P 2020545978
(86)(22)【出願日】2019-09-06
(86)【国際出願番号】 JP2019035123
(87)【国際公開番号】W WO2020054590
(87)【国際公開日】2020-03-19
【審査請求日】2022-07-19
(31)【優先権主張番号】P 2018173046
(32)【優先日】2018-09-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000001959
【氏名又は名称】株式会社 資生堂
(74)【代理人】
【識別番号】100092901
【氏名又は名称】岩橋 祐司
(72)【発明者】
【氏名】松尾 綾野
(72)【発明者】
【氏名】曽我部 敦
(72)【発明者】
【氏名】大澤 友
(72)【発明者】
【氏名】人見 真央
(72)【発明者】
【氏名】池田 智子
(72)【発明者】
【氏名】文 春明
【審査官】駒木 亮一
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-030687(JP,A)
【文献】国際公開第2015/052804(WO,A1)
【文献】特開2012-188394(JP,A)
【文献】特開2010-116354(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00- 8/99
A61Q 1/00-90/00
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
Japio-GPG/FX
Mintel GNPD
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記成分(a)~(d);
(a)ポリアクリル酸
及び/又はポリアクリル酸の塩のポリマーであって、
重量平均分子量が
150万~350万であり、且つ、分子量1000万以上の分子種の含有量が10質量%以下であり、
1質量%水溶液としたときの25℃における粘度が1Pa・s以下であるポリマー、
(b)成分(a)以外の水相成分
(c)油性成分を
10~60質量%以下
(d)HLBが7以下である乳化剤
を含むことを特徴とする油中水型乳化化粧料。
【請求項2】
成分(a)の含有量が0.005%~2%である、請求項1に記載の油中水型乳化化粧料。
【請求項3】
前記成分(a)の重量平均分子量が
200万~350万である、請求項1または2に記載の油中水型乳化化粧料。
【請求項4】
さらに、成分(e)疎水化処理粉体を含むことを特徴とする、請求項1-3のいずれかに記載の油中水型乳化化粧料。
【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本出願は、2018年9月14日付け出願の日本国特許出願2018-173046号の優先権を主張しており、ここに折り込まれるものである。
【技術分野】
【0002】
本発明は、分子量制御された水溶性ポリマーを配合した配合油中水型乳化化粧料に関する。
【背景技術】
【0003】
水溶性の合成高分子は、水または水性溶媒を連続相とする組成物の粘度調節に大きく貢献している。特に、ポリアクリル酸若しくはその塩、または、ポリ(2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸)(以降、PAMPSと略記する場合がある)若しくはその塩は、その水溶性の高さから、さまざまな分野の水系及び水中油型組成物に増粘剤として汎用されている。
【0004】
しかしながら、これらの水溶性合成高分子は、増粘作用だけでなく、糸を引くような性質(曳糸性)も示すため、曳糸性が敬遠される組成物(例えば、化粧料)には配合量が制限されるという事情があった。
【0005】
この問題に対し、本発明者は、市場で流通しているポリアクリル酸塩等が曳糸性を示すのは、その中に混入している巨大分子(具体的には、分子量が1000万以上となった分子)の効果であることを見出した(特許文献1)。これらは、合成過程で過重合されたものであり、重合開始頻度や重合速度を十分に制御できない通常の方法で合成した場合には、避けられない副産物である。
【0006】
本発明者は、RAFT重合法で合成することにより前記巨大分子の含有量が10質量%以下となったポリアクリル酸塩及びPAMPS塩では、本来の増粘効果が維持されたまま、曳糸性のみが大幅に低減することを明らかにした。そして、当該分子量制御されたポリマーを従来の(市販の)ポリマーに代えて増粘剤として用いることで、曳糸性が感じられない水系及び水中油型乳化化粧料が製造できることを報告した(特許文献1)。
【0007】
しかしながら、上記は分子量制御されたポリアクリル酸若しくはその塩等を“水相が連続相である系”に配合した場合の効果であり、“油相が連続相である系”、すなわち、油中水型乳化組成物の内水相に配合した場合の効果は全くの未知数であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、使用感や使用性が改善された油中水型乳化化粧料の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題に対して本発明者が鋭意研究を重ねた結果、油性成分の配合量が60%以下である油中水型乳化化粧料の内水相に分子量制御されたポリアクリル酸塩を配合すると、のびが非常に良くなり、べたつき感が減少し、リッチ感が増し、肌にうるおいとなめらかさを付与する効果に一層優れることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0011】
すなわち、本発明は以下を包含する。
[1] 下記成分(a)~(c);
(a)ポリアクリル酸、ポリアクリル酸の塩、ポリ(2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸)、及びポリ(2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸)の塩からなる群より選ばれる1以上のポリマーであって、重量平均分子量が100万~400万であり、且つ、1質量%水溶液としたときの25℃における粘度が1Pa・s以下であるポリマー、
(b)成分(a)以外の水相成分
(c)油性成分を60質量%以下
(d)乳化剤
を含むことを特徴とする油中水型乳化化粧料。
[2] 成分(a)の含有量が0.005%~2%である、前記[1]に記載の油中水型乳化化粧料。
[3] 前記成分(a)の重量平均分子量が150万~400万である、前記[1]または[2]に記載の油中水型乳化化粧料。
[4]さらに、成分(e)疎水化処理粉体を含むことを特徴とする、前記[1]-[3]のいずれかに記載の油中水型乳化化粧料。
【発明の効果】
【0012】
本発明により、のびが非常に良く、べたつき感が少なく、リッチ感に富み、肌にうるおいやなめらかさを与える効果に優れる油中水型乳化化粧料が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の好適な実施形態について説明する。
本発明に係る油中水型乳化化粧料は、成分(a)及び成分(b)からなる水相が、成分(d)の作用により、成分(c)を含む油相中に乳化粒子として分散したものである。以下、各成分について詳述する。
【0014】
(a)成分
本発明における(a)成分は、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸の塩、ポリ(2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸)、及びポリ(2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸)の塩からなる群より選ばれる1以上のポリマーであって、重量平均分子量が100万~400万であり、且つ、1質量%水溶液としたときの25℃における粘度が1Pa・s以下であるポリマーである。また、本発明の(a)成分は、直鎖状のポリマーである。
【0015】
前記“1質量%水溶液としたときの25℃における粘度が1Pa・s以下”という要件は、当該ポリマー中に“分子量が1000万以上の分子種が10質量%以下しか含まれていない”ことを意味する。重量平均分子量が100万~400万である直鎖状のポリマーでは、分子量が1000万以上の分子種の含有量が10質量%以下ならば、1質量%水溶液としたときの25℃における粘度は1Pa・s以下となるからである。
【0016】
前記粘度は、ストレス制御型レオメータを用いて測定される、10s-1のひずみ速度における60秒後の見かけ粘度値である。ストレス制御型レオメータとしては、コーンプレート型ジオメトリーを好適に用いることができる。
【0017】
本書では、“重量平均分子量が100万~400万であり、且つ、1質量%水溶液としたときの25℃における粘度が1Pa・s以下である直鎖状ポリマー”を“分子量制御ポリマー”と呼ぶ場合がある。そして、前記分子量制御ポリマーの要件を満たすポリアクリル酸、ポリ(2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸)を、各々”分子量制御ポリアクリル酸”、”分子量制御PAMPS”と呼ぶ場合がある。ここで、“PAMPS”とは、ポリ(2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸)の略記である。
【0018】
本発明に係る成分(a)の重量平均分子量は100万~400万であり、好ましくは150万~400万、より好ましくは200万~350万、さらに好ましくは200万~300万である。重量平均分子量が100万より小さいと適切なリッチ感が得られない場合があり、400万より大きいとべたつきが生じる場合がある。
【0019】
前記塩の種類としては、アルカリ金属塩(例として、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩等)、有機アミン塩(例として、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、トリイソプロパノールアミン塩等)、及び、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール、2-アミノ-2-メチル-1、3-プロパンジオール、2-アミノ-2-ヒドロキシメチル-1、3-プロパンジオール、L-アルギニン、L-リジン、L-アルキルタウリン等の塩基性窒素含有化合物の塩等が挙げられる。このうち、一価のアルカリ金属塩及び有機アミン塩が好ましく、さらに好ましくはナトリウム塩、カリウム塩、トリエタノールアミン塩、最も好ましくはナトリウム塩である。
【0020】
本発明において、ポリアクリル酸塩又はPAMPS塩とは、ポリアクリル酸又はPAMPSを前記塩基(すなわち、前記アルカリ金属、有機アミン、塩基性窒素含有化合物等)で中和することで得られる化合物、あるいは、前記塩基であらかじめ酸部分を中和したアクリル酸又は2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸(以下、AMPSと略記)を重合することで得られる化合物を意味する。
【0021】
・分子量制御ポリマーの合成方法
本発明に係る成分(a)は、公知のリビング重合法により合成することができる。リビング重合には、リビングアニオン重合、リビングカチオン重合、リビングラジカル重合(精密ラジカル重合、又は制御ラジカル重合)が挙げられる。
リビングラジカル重合には、ニトロキシドを介した(ラジカル)重合、又はニトロキシド媒介(ラジカル)重合(NLRP)、原子移動ラジカル重合(ATRP)、可逆的付加-開裂連鎖移動(RAFT)重合等が挙げられる。原子移動ラジカル重合(ATRP)には、電子移動由来アクチベーターATRP、又は電子移動により生成する活性化剤ATRP(AGET ATRP)、電子移動由来再生アクチベーターATRP又は電子移動により再生される活性化剤ATRP(ARGET ATRP)、連続的に活性種を再生するための開始剤ATRP又は活性化剤が定常的に再生する開始剤ATRP(ICAR ATRP)、逆ATRP(Reverse ATRP)が挙げられる。可逆的付加-開裂連鎖移動(RAFT)重合の派生技術として、有機テルルを成長末端とするリビングラジカル重合、又は有機テルル媒介リビングラジカル重合(TERP)、アンチモン媒介リビングラジカル重合(SBRP)、ビスマス媒介リビングラジカル重合(BIRP)が挙げられる。その他のリビングラジカル重合として、ヨウ素移動ラジカル重合(IRP)、コバルト媒介ラジカル重合(CMRP)等が挙げられる。
【0022】
アクリル酸の直接重合は重合の簡便さから好ましいが、触媒などの不溶塩の生成等で重合が困難な場合には、t-ブチルアクリレート、アクリル酸メトキシメチル、アクリル酸メチル等の保護アクリル酸エステルを使用し、その後脱保護を行うことで、目的の高分子化合物を得ることができる。
【0023】
本発明においては、特に高分子量体の分子量制御(すなわち、分子量分布の狭い高分子化合物の合成)が可能な点で可逆的付加-開裂連鎖移動重合法(RAFT重合法)が好ましい(特許文献4)。連鎖移動剤はジチオ型、トリチオ型が好ましい。重合開始剤は連鎖移動剤と化学構造が近いものが好ましく、アゾ系開始剤が好ましい。重合溶媒は特に限定されず、モノマー、ポリマーへの溶解性が高いものが適宜選択される。重合時間は、数時間から100時間程度が好適である。
【0024】
・分子量測定方法
分子量制御ポリマーの分子量は、重量平均分子量については光散乱法、超遠心法、クロマトグラフィー法等、数平均分子量については浸透圧法、クロマトグラフィー法等の公知の方法によって測定することができる。なかでも、少量の試料で簡便に重量平均分子量、数平均分子量、及び分子量分布が得られる点でクロマトグラフィー法が好ましく、さらには、ゲルパーミエーションクロマトグラフ法(以下、GPCと略記)が好適である。
なお、本願で用いる分子量分布は、GPC解析によって得られた重量平均分子量を数平均分子量で除した値である。
【0025】
本発明に係る油中水型乳化化粧料における成分(a)の配合量は、0.005~2質量%、好ましくは0.005~1.5質量%、より好ましくは0.005~1質量%である。配合量が0.005質量%未満であると適切なリッチ感が得られない場合があり、2質量%を越えて配合するとべたつきを生じる場合がある。
【0026】
(b)成分(a)以外の水相成分
本発明には、成分(a)以外の水相成分として、水などの水系溶媒のほか、通常化粧品に使用される水性成分を本発明の効果を損なわない範囲で配合することができる。
【0027】
水系溶媒の例としては、水、水溶性アルコール等が挙げられる。
水としては、蒸留水、逆浸透水、イオン交換水等の精製水、及び水道水等を用いることができる。
水溶性アルコールとしては、例えば、低級アルコール、多価アルコール、多価アルコール重合体、2価のアルコールアルキルエーテル類、2価アルコールアルキルエーテル類、2価アルコールエーテルエステル、グリセリンモノアルキルエーテル、糖アルコール等が挙げられる。
【0028】
低級アルコールとしては、例えば、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、イソブチルアルコール、t-ブチルアルコール等が挙げられる。
【0029】
多価アルコールとしては、例えば、2価アルコール(例えば、ジプロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、エチレングリコール、トリメチレングリコール、1,2-ブチレングリコール、テトラメチレングリコール、2,3-ブチレングリコール、ペンタメチレングリコール、2-ブテン-1,4-ジオール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール等)、3価アルコール(例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン等)、4価アルコール(例えば、ジグリセリン、1,2,6-ヘキサントリオール等のペンタエリスリトール等)、5価アルコール(例えば、キシリトール、トリグリセリン等)、6価アルコール(例えば、ソルビトール、マンニトール等)、多価アルコール重合体(例えば、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコールートリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ジグリセリンートリグリセリン、テトラグリセリン、ポリグリセリン等)、2価のアルコールアルキルエーテル類(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ2-メチルヘキシルエーテル、エチレングリコールイソアミルエーテル、エチレングリコールベンジルエーテル、エチレングリコールイソプロピルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル等)等が挙げられる。
【0030】
水性成分の例としては、保湿剤、水溶性高分子、親水性粉体、無機塩、有機塩、ビタミン類、pH調整剤等が挙げられる。
【0031】
保湿剤としては、1,3-ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、キシリトール、マルチトール、マルトース、D-マンニット等が挙げられる。さらに、ポリオキシエチレン(以下、POE)・ポリオキシプロピレン(以下、POP)共重合体ジアルキルエーテルを配合することもできる。POE・POP共重合体ジアルキルエーテルのアルキル基は同一でも異なっていてもよい炭素数1~4のアルキル基であり、好ましくはメチル基、エチル基であり、特に好ましくはメチル基である。POE基はPOE基とPOP基の合計に対して20~80重量%であることが好ましい。POE・POPはランダム型、ブロック型の何れでもよいが、好ましくはランダム型である。このようなPOE・POP共重合体ジアルキルエーテルについては、例えば、特開2004-83541号公報、特開2006-265135号公報などに記載されている。そのような化合物としては、例えば、POE(9)POP(2)ジメチルエーテル、POE(7)POP(12)ジメチルエーテル、POE(14)POP(7)ジメチルエーテル、POE(17)POP(4)ジメチルエーテル、POE(10)POP(10)ジメチルエーテル、POE(6)POP(14)ジメチルエーテル、POE(15)POP(5)ジメチルエーテル、POE(25)POP(25)ジメチルエーテル、POE(27)POP(14)ジメチルエーテル、POE(55)POP(28)ジメチルエーテル、POE(36)POP(41)ジメチルエーテル、POE(9)POB(2)ジメチルエーテル、POE(14)POB(7)ジメチルエーテル、POE(10)POP(10)ジエチルエーテル、POE(10)POP(10)ジプロピルエーテル、POE(10)POP(10)ジブチルエーテル等が挙げられる。
【0032】
水溶性高分子としては、アラビアゴム、カラギーナン、ペクチン、カンテン、クインスシード(マルメロ)、デンプン、アルゲコロイド(褐藻エキス)等の植物系高分子、デキストラン、プルラン等の微生物系高分子、コラーゲン、カゼイン、ゼラチン等の動物系高分子、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等のデンプン系高分子、アルギン酸ナトリウム等のアルギン酸系高分子、グルタミン酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー(CARBOPOLなど)等のビニル系高分子、ポリオキシエチレン系高分子、ポリオキエチレンポリオキシプロピレン共重合体系高分子、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリルアミド等のアクリル系高分子、ベントナイト、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ラポナイト等の無機系水溶性高分子等が挙げられる。
【0033】
親水性粉体としては、無機粉末(例えば、タルク、カオリン、セリサイト、白雲母、合成雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、バーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、珪藻土、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、シリカ、ヒドロキシアパタイト、ゼオライト、窒化ホウ素、セラミクスパウダー等);有機粉末(例えば、ポリアミド樹脂粉末(ナイロン粉末)、ポリエチレン粉末、ポリメタクリル酸メチル粉末、ポリスチレン粉末、スチレンとアクリル酸の共重合体樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、ポリ四弗化エチレン粉末、セルロース粉末等);無機白色顔料(例えば、酸化亜鉛等);無機赤色系顔料(例えば、チタン酸鉄等);無機紫色系顔料(例えば、マンゴバイオレット、コバルトバイオレット等);無機緑色系顔料(例えば、酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等);無機青色系顔料(例えば、群青、紺青等);パール顔料(例えば、酸化チタンコーテッドマイカ、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタンコーテッドマイカ、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等);金属粉末顔料(例えば、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等);ジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料(例えば、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、及び青色404号などの有機顔料、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号及び青色1号等);天然色素(例えば、クロロフィル、β-カロチン等)等が挙げられる。
【0034】
(c)油性成分
本発明には、(c)油性成分として、通常化粧品に使用される油分を本発明の効果を損なわない範囲で配合することができる。
本発明に配合することができる油分の例としては、炭化水素、エステル油、植物性油脂、動物性油脂、高級アルコール、高級脂肪酸、シリコーン油等が挙げられる。
【0035】
炭化水素としては、流動パラフィン、パラフィン、スクワラン、スクワレン、オゾケライト、プリスタン、セレシン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等が挙げられる。
【0036】
エステル油としては、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12-ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジ2-エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N-アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ2-ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ2-エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン、セチル2-エチルヘキサノエート、テトラ2-エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、トリ2-エチルヘキサン酸グリセリン、2-エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ2-へプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オレイル、アセトグリセライド、パルミチン酸2-へプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、N-ラウロイル-L-グルタミン酸-2-オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ-2-へプチルウンデシル、エチルラウレート、セバシン酸ジ-2-エチルヘキシル、ミリスチン酸2-ヘキシルデシル、パルミチン酸2-ヘキシルデシル、アジピン酸ジ2-ヘキシルデシル、セバシン酸ジイソプロピル、クエン酸トリエチル、コハク酸ジエチルヘキシル等が挙げられる。
【0037】
植物性油脂としては、アボガド油、ツバキ油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、オリーブ油、ナタネ油、ゴマ油、ヒマシ油、落花生油、アーモンド油、大豆油、茶実油、ホホバ油、胚芽油等が挙げられる。
動物性油脂としては、タートル油、卵黄油、ミンク油等が挙げられる。
【0038】
高級アルコールとしては、オレイルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、べへニルアルコール、オクチルドデカノール、デシルテトラデカノール、ホホバアルコール、セチルアルコールミリスチルアルコール等が、高級脂肪酸としては、オレイン酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、エイコサペンタエン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、べヘン酸等が挙げられる。
【0039】
シリコーン油としては、例えば鎖状ポリシロキサン(例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン等)、3次元網目状構造を形成しているシリコーン樹脂、シリコーンゴム、アクリルシリコーン類等が挙げられる。
【0040】
また、上記以外にも、多量の水を吸収(抱水)することのできる「抱水性油分」を配合することもできる。抱水性油分とは、水を保持する性質を有する油分であり、特に抱水力100%以上、すなわち自重以上の水を保持できるものが好ましい。
抱水性油分としては、ヘキサオキシステアリン酸ジペンタエリトリット、テトラ(ベヘン酸/安息香酸/エチルヘキサン酸)ペンタエリスリット、マカデミアナッツ油脂肪酸フェトステリル、N-ラウロイル-L-グルタミン酸ジ(フェトステリル、2-オクチルドデシル)、トリイソステアリン酸グリセリン、マカデミアナッツ油ポリグリセリル-6エステルズベヘネート等が挙げられる。
【0041】
上記油分のうち、本発明には、揮発性油分を好適に用いることができる。連続相である油相が揮発性油分を含むことにより、肌へのフィット感及びつや感等の使用性の向上が期待されるからである。ここで揮発性油分とは、常圧における沸点が260℃以下である油分(低沸点油分)を指す。代表的なものとしては、イソパラフィン系炭化水素油やシリコーン油が挙げられる。
低沸点イソパラフィン系炭化水素油としては、例えばイソドデカン、イソヘキサデカンなどが挙げられる。また、低沸点シリコーン油としては、ケイ素数4~6の環状ジメチルポリシロキサン、ケイ素数2~5の鎖状ジメチルポリシロキサンが挙げられる。
【0042】
本発明に係る油中水型乳化化粧料には、上記油分を1種又は2種以上用いることができる。本発明の油中水型乳化化粧料における油分の好適な配合量としては、10~60質量%、特に好ましくは15~50質量%である。
【0043】
また、本発明には、成分(c)として、紫外線吸収剤を配合することもできる。
紫外線吸収剤の例としては、例えば、安息香酸系紫外線吸収剤(例えば、パラアミノ安息香酸(以下、PABA)、PABAモノグリセリンエステル、N,N-ジプロポキシPABAエチルエステル、N,N-ジエトキシPABAエチルエステル、N,N-ジメチルPABAエチルエステル、N,N-ジメチルPABAブチルエステル等);アントラニル酸系紫外線吸収剤(例えば、ホモメンチル-N-アセチルアントラニレート等);サリチル酸系紫外線吸収剤(例えば、アミルサリシレート、メンチルサリシレート、ホモメンチルサリシレート、オクチルサリシレート、フェニルサリシレート、ベンジルサリシレート、p-イソプロパノールフェニルサリシレート等);ケイ皮酸系紫外線吸収剤(例えば、オクチルメトキシシンナメート、エチル-4-イソプロピルシンナメート、メチル-2,5-ジイソプロピルシンナメート、エチル-2,4-ジイソプロピルシンナメート、メチル-2,4-ジイソプロピルシンナメート、プロピル-p-メトキシシンナメート、イソプロピル-p-メトキシシンナメート、イソアミル-p-メトキシシンナメート、オクチル-p-メトキシシンナメート(2-エチルヘキシル-p-メトキシシンナメート)、2-エトキシエチル-p-メトキシシンナメート、シクロヘキシル-p-メトキシシンナメート、エチル-α-シアノ-β-フェニルシンナメート、2-エチルヘキシル-α-シアノ-β-フェニルシンナメート、グリセリルモノ-2-エチルヘキサノイル-ジパラメトキシシンナメート等);ベンゾフェノン系紫外線吸収剤(例えば、2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2'-ジヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2,2'-ジヒドロキシ-4,4'-ジメトキシベンゾフェノン、2,2',4,4'-テトラヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4'-メチルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン-5-スルホン酸塩、4-フェニルベンゾフェノン、2-エチルヘキシル-4'-フェニル-ベンゾフェノン-2-カルボキシレート、2-ヒドロキシ-4-n-オクトキシベンゾフェノン、4-ヒドロキシ-3-カルボキシベンゾフェノン等);3-(4'-メチルベンジリデン)-d,l-カンファー、3-ベンジリデン-d,l-カンファー;2-フェニル-5-メチルベンゾキサゾール;2,2'-ヒドロキシ-5-メチルフェニルベンゾトリアゾール;2-(2'-ヒドロキシ-5'-t-オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール;2-(2'-ヒドロキシ-5'-メチルフェニルベンゾトリアゾール;ジベンザラジン;ジアニソイルメタン;4-メトキシ-4'-t-ブチルジベンゾイルメタン;5-(3,3-ジメチル-2-ノルボルニリデン)-3-ペンタン-2-オン、ジモルホリノピリダジノ;2-エチルヘキシル-2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリレート;2,4-ビス-{[4-(2-エチルヘキシルオキシ)-2-ヒドロキシ]-フェニル}-6-(4-メトキシフェニル)-(1,3,5)-トリアジン等が挙げられる。
【0044】
また、本発明には、成分(c)として、油溶性薬剤、香料等を配合してもよい。油溶性薬剤の例としては、ビタミンA、ビタミンA誘導体等の油溶性ビタミン等が挙げられる。
【0045】
本発明において、(c)油性成分の配合量は60質量%以下であり、好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下である。成分(c)の配合量が60質量%を超えると、本発明の効果をすべて備える油中水型乳化化粧料を得るのが困難になる。
【0046】
(d)乳化剤
本発明には、(d)乳化剤として、化粧料に通常使用可能なものを用いることができる。
乳化剤としては、HLBが7以下のものを用いることができ、特に5以下のものが好ましい。なお、上記HLBの値は、HLB=7+11.7・log(MW/MO)(ただし、MWは親水基部の分子量を表し、MOは親油基部の分子量を表す)で表される川上式により算出することができる。
【0047】
本発明に好適に用いることができる乳化剤としては、例えば、有機変性粘度鉱物、シリコーン系界面活性剤、多価アルコール脂肪酸エステル系界面活性剤等が挙げられる。
有機変性粘度鉱物としては、例えば、ジメチルアルキルアンモニウムヘクトライト、ベンジルジメチルステアリルアンモニウムヘクトライト、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム処理ケイ酸アルミニウムマグネシウム等が挙げられる。
【0048】
シリコーン系界面活性剤としては、例えば、ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)メチルポリシロキサン共重合体、ポリオキシエチレンメチルポリシロキサン共重合体、シリコーン鎖分岐型メチルポリシロキサン共重合体、アルキル鎖分岐型ポリオキシエチレンメチルポリシロキサン共重合体、アルキル鎖・シリコーン鎖分岐型ポリオキシエチレンメチルポリシロキサン共重合体、架橋型ポリオキシエチレンメチルポリシロキサン、アルキル基含有架橋型ポリオキシエチレンメチルポリシロキサン、分岐型ポリグリセリン変性シリコーン、アルキル基分岐型ポリグリセリン変性シリコーン等が挙げられる。
【0049】
多価アルコール脂肪酸エステル系界面活性剤としては、例えば、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等が挙げられる。
【0050】
本発明に係る油中水型乳化化粧料における(d)乳化剤の配合量は、組成物全量に対して、0.01~10質量%であることが好ましく、さらに好ましくは0.1~5質量%である。
【0051】
(e)疎水化処理粉体
本発明に係る油中水型乳化化粧料には、さらに、(e)疎水化処理粉体を配合しても良い。
疎水化処理粉体の例としては、例えば、粉体の表面を、メチルハイドロジェンポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン等のシリコーン類(シリコーンエラストマーを含む)、デキストリン脂肪酸エステル、高級脂肪酸、高級アルコール、脂肪酸エステル、金属石鹸、アルキルリン酸エーテル、フッ素化合物、またはスクワラン、パラフィン等の炭化水素類等を用いて、溶媒を使用する湿式法、気相法、メカノケミカル法等により疎水化処理したもの、あるいは粉体をシリカで被覆した後、アルキル変性したシランカップリング剤等によって疎水化処理を施したものなどが挙げられる。
このうち、疎水化処理としては、シリコーン類による処理が好ましく、特にエラストマー処置を好適に用いることができる。本発明に好適に用いることができるシリコーンエラストマーの例としては、アミノ基を有するシリコーンポリマー(特に好ましくは、側鎖型アミノ変性シリコーン)と、カルボキシル基を有するシリコーンポリマーとを混合し、加熱することによって製造されるエラストマー(WO2017/209077参照)を挙げることができる。
【0052】
前記疎水化処理を行う粉体としては、特に制限されることはなく、例えば、タルク、カオリン、セリサイト、白雲母、酸化チタン、酸化鉄などの無機白色顔料、酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄などの無機赤色形顔料、黄酸化鉄、黄土などの無機黄色系顔料、マンゴバイオレット、コバルトバイオレットなどの無機紫色系顔料、酸化クロム、水酸化クロム、コバルトチタン酸などの無機緑色系顔料、群青、紺青などの無機青色系顔料、酸化チタンコーテッド雲母、酸化チタンコーテッドオキシ酸化ビスマス、オキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドタルク、魚鱗箔、着色酸化チタンコーテッド雲母などのパール顔料、アルミニウムパウダー、カッパーパウダーなどの金属粉末顔料、合成雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、バーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、珪藻土、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、α-酸化鉄、水和酸化鉄、シリカ、ヒドロキシアパタイトなどの無機粉末、ナイロンパウダー、ポリエチレンパウダー、ベンゾグアナミンパウダー、微結晶性セルロース、シリコーンパウダーなどの有機粉末等が挙げられる。また、微粒子酸化チタンや微粒子酸化亜鉛などの紫外線防御粉末や、有機粉末に無機粉末を被覆した複合粉末なども挙げられる。
【0053】
本発明では、成分(a)とともに疎水化処理粉体を配合することで、肌になめらかさを付与する効果とべたつきのなさを一層向上させることができる。特に、疎水化処理粉体としてシリコーンエラストマーを用いた場合に、一段と顕著な効果が得られる。
【0054】
本発明に係る油中水型乳化化粧料における疎水化処理粉体の配合量は、化粧料に対し0.1~20質量%、好ましくは1~10質量%である。疎水化処理粉体の配合量が0.1質量%より少ないとなめらかさが感じられない場合があり、20質量%を超えるとのびやすさが失われる場合がある。
【0055】
本発明に係る油中水型乳化化粧料には、本発明の効果を損なわない範囲で化粧品に通常用いられるその他の成分を適宜配合し、化粧料を製造することができる。
【0056】
本発明に係る化粧料の製品形態は特に制限されず、例えば、ファンデーション、化粧下地、頬紅、アイシャドー、アイライナー、アイブロウ、マスカラなどのメークアップ化粧料や、クリーム、乳液、パック、日焼け止め化粧料などのスキンケア化粧料が挙げられる。
【0057】
本発明にかかる油中水型乳化化粧料は、定法に従って作製することができる。例えば、油相成分を混合溶解し、それを攪拌しながら水相成分に添加して乳化させることにより製造してもよい。
【実施例】
【0058】
以下に、実施例を用いて本発明をさらに詳細に説明するが、この実施例により本発明の範囲が限定されるべきものではない。また、本実施例における配合量は、特に断りがない限り、質量%である。
【0059】
最初に、実施例で用いた分子量制御ポリアクリル酸ナトリウムの合成方法を示す。
<製造例1>
リビングラジカル重合のRAFT重合法を用いて分子量制御されたポリアクリル酸ナトリウムを合成した。重合開始剤として4,4’-アゾビス-(4-シアノ吉草酸)(V-501、和光純薬工業社製)、連鎖移動剤としては、4-シアノペンタン酸ジチオベンゾエート(非特許文献1に従い合成、以降、CPDと略記)を用いた。
イオン交換水(9ml)にアクリル酸(2514mg)、メチレンビスアクリルアミド(9.6μg)、及びV-501(0.17mg)を溶解し、CPD(0.17mg)を溶解させたメタノール溶液(1ml)を加え、アルゴン雰囲気下、60℃で24時間重合反応を行った。重合反応後、水酸化ナトリウム水溶液を添加してpH6~7程度に中和した後、精製水に対して4日間透析し、その後凍結乾燥を行うことで分子量制御ポリアクリル酸ナトリウム-3(1.99g、収率79%)を回収した。GPCを用いて解析した結果、重量平均分子量は326万、分子量分布は1.7であった。
【0060】
下表において*でマークした成分は以下のものである。
*1:タルクJA-68R(浅田製粉社製)を、アミノエチルアミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体とPCAジメチコンからなるエラストマーで表面処理したもの(WO2017/209077の試験例3-1のエラストマー処理タルクに相当)
【0061】
表1-4に記載した処方の油中水型乳化化粧料を下記製造方法に従って作製し、下記方法によって物性を評価した。表1と2はクリーム、表3はファンデーション、表4はファンデーションの処方である。さらに、下記項目(7)~(10)について、専門パネルを用いた実使用試験を行った。結果を各表に合わせて示す。
【0062】
<製造方法>
エラストマー処理タルク以外の油相成分を混合し、約80℃に加熱して溶解した後、エラストマー処理タルクを添加混合して分散させた。一方で、水相成分を混合し、約80℃に加熱した。前記油相成分のパーツを比較的強く攪拌しながら前記水相成分のパーツを徐添し、乳化させた後、撹拌冷却して油中水型乳化化粧料を得た。
【0063】
<物性評価等>
・硬度
25℃の雰囲気下にて、レオメーター(不動工業株式会社製:NRM-3002D;直径11.3mm、3mm針入)を用いて硬度を測定した。本発明においては、硬度が5以上であった場合に、クリームとして適切な硬度と判断した。
・粘度
調製直後の各試料の粘度(mPa・s)を、30℃で、回転型型粘度計(BL型、12rpm、1分間)を用いて測定した。
・乳化粒子径
光学顕微鏡(OLYMPUS社製:BX60)により観察した。
・製剤化
各表では、所望の化粧料の剤形となったものをA、ならなかったものをCで示した。
【0064】
<実使用試験>
専門パネル10名に対し、試験組成物を顔に塗布してもらい、リッチ感、のびのよさ、肌のうるおい、肌のなめらかさ、べたつきのなさについて、当該効果の有無を回答してもらった。回答結果を以下の基準に従って集計し、表中に記載した。
S:9名以上が、効果があると答えた。
A:7名以上8名以下が、効果があると答えた。
B:5名以上6名以下が、効果があると答えた。
C:4名以下が、効果があると答えた。
本発明においては、SとAを合格、BとCを不合格とした。
【0065】
【0066】
表1に示されるように、比較例1のクリームではのびが悪く、べたつきも感じられたが、当該処方に(a)分子量制御ポリアクリル酸ナトリウム(製造例1)を水相成分として追加した実施例1のクリームでは、のびが非常に良く、べたつきのなさに優れるとともに、肌にうるおいを付与する効果にも非常に優れていた。また、当該クリームは、リッチ感と肌になめらかさを付与する効果にも優れていた(実施例1)。
さらに、実施例1の処方にエラストマー処理タルクを追加したクリーム(実施例2)では、肌になめらかさを付与する効果とべたつきのなさにも非常に優れていた。
【0067】
【0068】
また、表2に示されるように、比較例2のクリームではのびが悪く、べたつきも感じられたが、当該処方に(a)分子量制御ポリアクリル酸ナトリウム(製造例1)を水相成分として追加した実施例3のクリームでは、のびが非常に良く、べたつきのなさに優れるとともに、肌にうるおいを付与する効果にも非常に優れていた。また、当該クリームは、リッチ感と肌になめらかさを付与する効果にも優れていた(実施例3)。
さらに、実施例3の処方にエラストマー処理タルクを追加したクリーム(実施例4)では、肌になめらかさを付与する効果とべたつきのなさにも非常に優れていた。
【0069】
上記は、成分(c)の配合量が比較的少ないクリーム間での比較だが(配合量が15質量%または26質量%)、当該配合量が49質量%(比較例3、実施例5)と60質量%(比較例4、実施例6)のクリームにおいても、(a)分子量制御ポリアクリル酸ナトリウム(製造例1)を追加することにより、リッチ感、のびのよさ、べたつきのなさが顕著に向上した(比較例3vs実施例5)と60質量%(比較例4vs実施例6)。
さらに、成分(c)の配合量が68質量%となるまで油分の配合量を上げた場合にはクリームと呼べる剤形にはならなかったが(比較例5)、当該処方に(a)分子量制御ポリアクリル酸ナトリウム(製造例1)を追加するとクリームが得られた(比較例6)。しかしながら、比較例6のクリームでは、のびのよさ、肌のうるおい、肌のなめらかさ、及びべたつくのなさは得られなかった。
【0070】
よって、成分(c)の配合量が60質量%以下の油中水型乳化化粧料の内水相に分子量制御されたポリアクリル酸塩を配合すると、のびが非常に良くなり、べたつき感が減少し、リッチ感が増し、肌にうるおいとなめらかさを付与する効果に一層優れることが示された。
【0071】
次に、分子量制御されていないポリアクリル酸塩との効果の違いを検討した。当該ポリアクリル酸塩としては、重量平均分子量が75万と400万の市販品のポリアクリル酸(シグマアルドリッチ社製)を本願製造例1と同様に水酸化ナトリウムで中和したものを用いた。
【表3】
【0072】
表3に示されるように、比較例2の処方に分子量制御されていないポリアクリル酸を追加すると、べたつきのなさは改善したが、のびの良さや、肌にうるおいやなめらかさを付与する効果に変化はなかった(比較例7、8)。
よって、前述した使用感の向上、特にのびの良さと肌にうるおいやなめらかさを付与する効果の顕著な向上は、水相に追加されたポリアクリル酸塩が分子量制御されていることに起因することが示された。
【0073】
【0074】
表4に示されるように、比較例9の処方に(a)分子量制御ポリアクリル酸ナトリウム(製造例1)を追加したファンデーション(実施例7)では、比較例9の処方のファンデーションと比べて、リッチ感、のびのよさ、肌にうるおいやなめらかさを付与する効果、べたつきのなさに優れていた。そして、エラストマー処理タルクをさらに追加したファンデーション(実施例8)では、肌になめらかさを付与する効果にも優れていた。
【0075】
以上の結果より、(c)油性成分の配合量が60質量%以下である油中水型乳化化粧料に分子量制御されたポリアクリル酸塩を配合すると、のびが非常に良くなり、べたつき感が減少し、リッチ感が増し、肌にうるおいとなめらかさを付与する効果に一層優れることが示された。
【0076】
以下に、本発明の油中水型乳化化粧料の処方例を挙げる。本発明がこれらの処方例によって何ら限定されないことはいうまでもない。なお、配合量は全て化粧料全量に対する質量%を表している。
【0077】
処方例1:ボディクリーム
成分 配合量(質量%)
ジメチルポリシロキサン 3
デカメチルシクロペンタシロキサン 13
ドデカメチルシクロヘキサシロキサン 12
ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体 1
エタノール 2
イソプロパノール 1
グリセリン 3
ジプロピレングリコール 5
ポリエチレングリコール6000 5
ヘキサメタリン酸ナトリウム 0.05
酢酸トコフェロール 0.1
カフェイン 0.1
ウイキョウエキス 0.1
ハマメリスエキス 0.1
ニンジンエキス 0.1
L-メントール 適量
パラオキシ安息香酸エステル 適量
エデト酸三ナトリウム 0.05
ジモルホリノピリダジノン 0.01
トリメトキシ桂皮酸メチルビス(トリメチルシロキシ)シリルイソペンチル
0.1
黄酸化鉄 適量
チタン酸コバルト 適量
ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト 1.5
分子量制御ポリアクリル酸ナトリウム(製造例1) 0.2
ポリビニルアルコール 0.1
ヒドロキシエチルセルロース 0.1
トリメチルシロキシケイ酸 2
香料 適量
精製水 残余
合計 100.00
【0078】
処方例2:日焼け止めクリーム
成分 配合量(質量%)
デカメチルシクロペンタシロキサン 20
トリメチルシロキシケイ酸 1
ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体 2
ジプロピレングリコール 4
スクワラン 5
シリコーン被覆微粒子酸化チタン 10
疎水化処理タルク 6
パラベン 適量
フェノキシエタノール 適量
分子量制御ポリアクリル酸ナトリウム(製造例1) 0.05
エデト酸三ナトリウム 0.02
4-t-ブチル-4'-メトキシジベンゾイルメタン 0.1
パラメトキシ桂皮酸2-エチルヘキシル 7
ジパラメトキシ桂皮酸モノ-2-エチルヘキサン酸グリセリル 0.5
球状ポリエチレン粉末 5
ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト 1
香料 適量
精製水 残余
合計 100.00
【0079】
処方例3:日焼け止めクリーム
成分 配合量(質量%)
ジメチルポリシロキサン 5
デカメチルシクロペンタシロキサン 20
トリメチルシロキシケイ酸 3
ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体 3
ジプロピレングリコール 3
2-エチルヘキサン酸セチル 1
シリコーン被覆微粒子酸化亜鉛 10
タルク 1
シリコーン被覆微粒子酸化チタン 7
パラベン 適量
フェノキシエタノール 適量
分子量制御ポリアクリル酸ナトリウム(製造例1) 0.005
エデト酸3ナトリウム 0.2
ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト 1
ポリメチルメタクリル酸共重合体球状粉末 3
香料 適量
精製水 残余
合計 100.00
【0080】
処方例4:日焼け止めクリーム
成分 配合量(質量%)
デカメチルシクロペンタシロキサン 20
エタノール 5
イソステアリルアルコール 2
ジプロピレングリコール 3
イソステアリン酸 2
トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル 5
2-エチルヘキサン酸セチル 2
デキストリン脂肪酸エステル被覆微粒子酸化チタン 2
塩化ナトリウム 2
エデト酸3ナトリウム 適量
ユビナールT-150(BASF社製) 1
4-t-ブチル-4’'-メトキシジベンゾイルメタン 1
パラメトキシ桂皮酸2-エチルヘキシル 7.5
カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.5
分子量制御ポリアクリル酸ナトリウム(製造例1) 1
エチルセルロ-ス 1
球状アクリル樹脂粉末 5
香料 適量
精製水 残余
合計 100.00
【0081】
処方例5:クリーム
成分 配合量(質量%)
デカメチルシクロペンタシロキサン 20
α-オレフィンオリゴマー 10
ワセリン 1
マイクロクリスタリンワックス 3
デカメチルシクロペンタシロキサン 5
グリセリン 10
ジプロピレングリコール 2
1,3-ブチレングリコール 2
エリスリトール 2
スクワラン 1
グリセリン脂肪酸エステルエイコサンニ酸縮合物 0.1
イソステアリン酸 1
2-エチルヘキサン酸セチル 5
塩化ナトリウム 0.5
ヘキサメタリン酸ナトリウム 0.05
グリチルレチン酸ステアリル 0.05
コウボエキス 0.1
リン酸L-アスコルビルマグネシウム 2
酢酸トコフェロール 0.5
チオタウリン 0.1
DL-ピロリドンカルボン酸ナトリウム 1
ウコンエキス 0.1
エデト酸3ナトリウム 0.1
ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト 2
カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.1
分子量制御ポリアクリル酸ナトリウム(製造例1) 0.5
パラベン 適量
香料 適量
精製水 残余
合計 100.00
【0082】
処方例6:クリーム
成分 配合量(質量%)
ミネラルオイル 2
セチルPEG/PPG-10/1ジメチコン 2
ラウリルPEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン 2
シクロメチコン 8
トリメチルシロキシケイ酸 2
(アクリル酸アルキル/ジメチコン)コポリマー 1
エタノール 5
グリセリン 1
1,3-ブチレングリコール 8
トリエチルヘキサノイン 4
ジピバリン酸PPG-3 1
ミリスチン酸イソプロピル 5
セバシン酸ジイソプロピル 5
疎水化処理チタン 15
フェノキシエタノール 適量
エデト酸二ナトリウム 適量
t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン 2
オクトクリレン 8
ジステアルジモニウムヘクトライト 1
ポリメタクリル酸メチル 5
分子量制御ポリアクリル酸ナトリウム(製造例1) 0.3
トラネキサム酸 2
香料 適量
精製水 残余
合計 100.00
【0083】
処方例7:クリーム
成分 配合量(質量%)
ミネラルオイル 2
PEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン 1
ジメチコン 12
PEG-10ジメチコンクロスポリマー 3
エタノール 5
グリセリン 5
ジプロピレングリコール 3
1,3-ブチレングリコール 2
PEG-150 1
分子量制御ポリアクリル酸ナトリウム(製造例1) 2
ポリメチルシルセスキオキサン 1
クエン酸 0.15
クエン酸ナトリウム 0.05
食塩 1
トラネキサム酸 2
フェノキシエタノール 0.35
エデト酸二ナトリウム 0.1
セルロースガム 0.25
香料 適量
精製水 残余
合計 100.00
【0084】
処方例8:クリーム
成分 配合量(質量%)
デカメチルシクロペンタシロキサン 15
トリメチルシロキシケイ酸 5
ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体 5
グリセリン 5
1,3-ブチレングリコール 5
マルチトール液 2
分子量制御ポリアクリル酸ナトリウム(製造例1) 0.1
マカデミアナッツ油 2
スクワラン 2
ヒドロキシステアリン酸コレステリル 0.5
2-エチルヘキサン酸セチル 2
塩化ジステアリルジメチルアンモニウム 0.2
L-アスコルビン酸硫酸エステル2ナトリウム 0.1
α-トコフェロール2-L-アスコルビン酸リン酸ジエステルカリウム
0.1
酢酸トコフェロール 0.05
魚コラーゲン 0.4
コンドロイチン硫酸ナトリウム 0.01
ヒアルロン酸ナトリウム 0.1
エデト酸三ナトリウム 0.05
ジパラメトキシ桂皮酸モノ-2-エチルヘキサン酸グリセリル 0.05
ケイ酸アルミニウムマグネシウム 0.3
パラベン 適量
精製水 残余
合計 100.00
【0085】
処方例9:ファンデーション
成分 配合量(質量%)
ジメチルポリシロキサン 3
デカメチルシクロペンタシロキサン 10
ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体 3
ドデカメチルシクロヘキサシロキサン 5
グリセリン 4
1,3-ブチレングリコール 5
分子量制御ポリアクリル酸ナトリウム(製造例1) 0.5
パルミチン酸 0.5
塩化ジステアリルジメチルアンモニウム 0.2
金属石鹸処理タルク 2
架橋型シリコーン末(トレフィルE-506) 0.1
ベンガラ被覆雲母チタン 0.5
N-ラウロイル-L-リジン 2
L-グルタミン酸ナトリウム 2
酢酸トコフェロール 0.1
δ-トコフェロール 0.1
パラオキシ安息香酸エステル 適量
フェノキシエタノール 0.2
球状ナイロン末 1
球状ポリアクリル酸アルキル粉末 3
メリロートエキス 2
デキストリン脂肪酸処理タルク 3
デキストリン脂肪酸処理二酸化チタン 15
デキストリン脂肪酸処理黄酸化鉄 3
デキストリン脂肪酸処理黒酸化鉄 0.5
精製水 残余
合計 100.00
【0086】
処方例10:ファンデーション
成分 配合量(質量%)
ジメチルポリシロキサン 15
デカメチルシクロペンタシロキサン 20
ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体 5
高分子量アミノ変性シリコーン 0.1
グリセリン 5
1,3-ブチレングリコール 10
分子量制御ポリアクリル酸ナトリウム(製造例1) 0.1
パルミチン酸 0.5
マカデミアナッツ油脂肪酸コレステリル 0.1
塩化ジステアリルジメチルアンモニウム 0.2
アルキル変性シリコン樹脂被覆黄酸化鉄 2
アルキル変性シリコン樹脂被覆ベンガラ 1
アルキル変性シリコン樹脂被覆黒酸化鉄 0.3
アルキル変性シリコン樹脂被覆酸化チタン 10
アルキル変性シリコン樹脂被覆酸化タルク 1.5
シリコーン被覆紡錘状酸化チタン 3
L-グルタミン酸ナトリウム 0.5
酢酸DL-α-トコフェロール 0.1
パラオキシ安息香酸エステル 適量
トリメトキシケイヒ酸メチルビス(トリメチルシロキシ)シリルイソペンチル
0.1
ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト 1.5
球状ナイロン末 1
香料 適量
精製水 残余
合計 100.00
【0087】
処方例11:ファンデーション
成分 配合量(質量%)
ジメチルポリシロキサン 3
デカメチルシクロペンタシロキサン 15
ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体 3
グリセリン 3
1,3-ブチレングリコール 5
分子量制御ポリアクリル酸ナトリウム(製造例1) 0.1
パルミチン酸 0.5
塩化ジステアリルジメチルアンモニウム 0.2
グリセロール変性シリコン樹脂被覆セリサイト 0.5
デキストリン脂肪酸被覆黄酸化鉄被覆雲母チタン 0.5
デキストリン脂肪酸被覆酸化チタン 2
デキストリン脂肪酸被覆酸化鉄・酸化チタン焼結物(PK) 12
デキストリン脂肪酸被覆タルク 10
メチルハイドロジェンポリシロキサン処理酸化チタン被覆セリサイト
0.5
窒化ホウ素 0.5
微粒子酸化チタン 0.5
ベンガラ被覆雲母チタン 0.5
フィトステロール 0.1
L-グルタミン酸ナトリウム 1.5
ジパルミチン酸アスコルビル 0.1
酢酸DL-α-トコフェロール 0.1
アセチル化ヒアルロン酸ナトリウム 0.1
パラオキシ安息香酸エステル 適量
フェノキシエタノール 適量
ベンガラ被覆雲母チタン 0.5
デキストリン脂肪酸被覆黄酸化鉄 2
デキストリン脂肪酸被覆黒酸化鉄 0.2
球状ナイロン末 1
精製水 残余
合計 100.00
【0088】
処方例12:二層タイプファンデーション
成分 配合量(質量%)
デカメチルシクロペンタシロキサン 10
ドデカメチルシクロヘキサシロキサン 20
トリメチルシロキシケイ酸 1
ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)メチルポリシロキサン共重合体
3
エタノール 10
分子量制御ポリアクリル酸ナトリウム(製造例1) 0.3
イソステアリン酸 0.5
アルキル変性シリコン樹脂被覆酸化チタン 10
パルミチン酸デキストリン被覆酸化チタン 5
パルミチン酸デキストリン被覆タルク 5
針状微粒子酸化チタン 1
球状無水ケイ酸 5
無水ケイ酸被覆マイカ 適量
クエン酸ナトリウム 適量
N-ラウロイル-L-リジン 0.5
酢酸DL-α-トコフェロール 0.1
D-δ-トコフェロール 0.1
クララエキス 1
パルミチン酸デキストリン被覆ベンガラ 適量
パルミチン酸デキストリン被覆黄酸化鉄 適量
パルミチン酸デキストリン被覆黒酸化鉄 適量
メリロートエキス 2
精製水 残余
合計 100.00
【0089】
処方例13:クリームファンデーション
成分 配合量(質量%)
ジメチルポリシロキサン 6mPas 5
デカメチルシクロペンタシロキサン 25
ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体 3
グリセリン 1
1,3-ブチレングリコール 5
キシリット 0.5
分子量制御ポリアクリル酸ナトリウム(製造例1) 1
イソステアリン酸 0.5
アルキル変性シリコン樹脂被覆無水ケイ酸 2
タルク 0.5
ステアリン酸アルミニウム 1
ベンガラ被覆雲母チタン 0.1
ヘキサメタリン酸ナトリウム 0.05
グリチルリチン酸ジカリウム 0.1
L-セリン 0.1
オトギリソウエキス 0.1
酢酸DL-α-トコフェロール 0.2
チオタウリン 0.1
トゲナシエキス 0.1
シャクヤクエキス 0.1
アセチル化ヒアルロン酸ナトリウム 0.1
ユキノシタエキス 0.1
パラオキシ安息香酸エステル 適量
フェノキシエタノール 適量
パルミチン酸デキストリン被覆黄酸化鉄 0.1
ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト 1
トリメチルシロキシケイ酸 1.5
球状無水ケイ酸 1
球状ポリエチレン末 5
香料 適量
精製水 残余
合計 100.00
【0090】
処方例14:化粧下地
成分 配合量(質量%)
ジメチルポリシロキサン 6mPas 5
デカメチルシクロペンタシロキサン 30
ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体 3
ドデカメチルシクロヘキサシロキサン 1
グリセリン 5
ジプロピレングリコール 5
分子量制御ポリアクリル酸ナトリウム(製造例1) 0.02
セージ油 0.1
タルク 0.1
雲母チタン 0.1
架橋型シリコーン末(トレフィルE-506) 3
ポリメチルシルセスキオキサン粉末 10
酢酸トコフェロール 0.1
δ-トコフェロール 0.1
チオタウリン 0.1
西洋ハッカエキス 0.1
パラオキシ安息香酸エステル 適量
フェノキシエタノール 適量
エデト酸3ナトリウム 適量
有色顔料 適量
ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト 1.5
精製水 残余
合計 100.00
【0091】
処方例15:コンシーラー
成分 配合量(質量%)
ジメチルポリシロキサン 2
デカメチルシクロペンタシロキサン 15
ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体 3
グリセリン 5
1,3-ブチレングリコール 6
D-マンニット 1
分子量制御ポリアクリル酸ナトリウム(製造例1) 0.5
スクワラン 0.5
デキストリン脂肪酸被覆酸化チタン 10
デキストリン脂肪酸被覆タルク 10
球状ポリメチルシルセスキオキサン粉末 0.1
ベンガラ被覆雲母チタン 0.5
L-グルタミン酸ナトリウム 2
野ばらエキス 0.1
フェノキシエタノール 適量
ベンガラ被覆雲母チタン 0.5
デキストリン脂肪酸被覆黄酸化鉄 1.5
デキストリン脂肪酸被覆黒酸化鉄 0.5
精製水 残余
合計 100.00