(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-08
(45)【発行日】2024-05-16
(54)【発明の名称】吐出キャップ
(51)【国際特許分類】
B65D 47/20 20060101AFI20240509BHJP
B65D 47/32 20060101ALI20240509BHJP
【FI】
B65D47/20 110
B65D47/32 200
(21)【出願番号】P 2021091899
(22)【出願日】2021-05-31
【審査請求日】2023-12-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000006909
【氏名又は名称】株式会社吉野工業所
(74)【代理人】
【識別番号】100113169
【氏名又は名称】今岡 憲
(72)【発明者】
【氏名】山本 学
(72)【発明者】
【氏名】桑原 和仁
【審査官】森本 哲也
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-002756(JP,A)
【文献】実開昭61-180959(JP,U)
【文献】特開2021-054508(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 47/20
B65D 47/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体収納用の容器体(100)の口頸部(102)へ嵌着される装着筒(6)の上端に、挿通孔(24)を有する頂壁(20)を付設し、この頂壁から吐出筒(22)を起立したキャップ本体(4)と、
前記頂壁(20)に弾性支承手段(42)を介して支承させた縦向きの加圧棒(50)の先端側を、前記挿通孔(24)に気密に挿入させ、前記弾性支承手段(42)に押下げ用の押圧部(45)を設けた操作部材(40)と、
を具備しており、
前記押圧部(45)への押込みにより加圧棒(50)を下降させることが可能に設け、
かつ前記頂壁(20)の上側には、加圧棒(50)の長手方向の一部に設けた空気置換用孔(52)を配置し、
この空気置換用孔(52)が前記頂壁(20)の下側へ露出する状態となるまで加圧棒(50)を下降させることが可能に構成したことを特徴とする、吐出キャップ。
【請求項2】
前記空気置換用孔(52)は前記加圧棒(50)の上半部(50a)に形成されたことを特徴とする、請求項1に記載の吐出キャップ。
【請求項3】
前記弾性支承手段(42)を、前記頂壁(20)の上面に下端部(43)を組み付けた帽状弾性体に形成するとともに、この帽状弾性体の頂部(44)の上面を前記押圧部(45)とし、
前記頂部(44)から前記加圧棒(50)を垂設したことを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の吐出キャップ。
【請求項4】
前記キャップ本体(4)の上面を開閉する有頂筒状の上蓋(30)を前記装着筒(6)の上端側にヒンジ(28)を介して連結させるとともに、
前記頂壁(20)のうちのヒンジ(28)と反対側に前記吐出筒(22)を配置し、
かつ前記ヒンジ(28)及び吐出筒(22)の間に、前記挿通孔(24)及び操作部材(40)を配置させた
ことを特徴とする、請求項1から請求項3のいずれかに記載の吐出キャップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吐出キャップ、特にラー油・食酢などの各種液体を取り出すのに適した吐出キャップに関する。
【背景技術】
【0002】
ラー油・食酢などの吐出キャップとして、容器体の口頸部へ嵌着可能な環状の装着筒から縦方向への弾性圧縮可能な押釦兼用の帽状部を起立するとともに、この帽状部の下端部分から側外方へ吐出ノズルを突設したものが知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の吐出キャップは、内容液を滴出させたいときと内容液を注出(流体を連続した流れとして取り出すことをいう。)したいときとの使い分けが困難であった。
【0005】
本発明の第1の目的は、吐出筒から液体を滴出するモードと吐出筒から液体を注出させるモードとを使い分けることができる吐出キャップを提供することである。
本発明の第2の目的は、吐出筒から液体を滴出する操作と吐出筒から液体を注出させる操作とを簡単に切り替え可能な吐出キャップを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の手段は、液体収納用の容器体100の口頸部102へ嵌着される装着筒6の上端に、挿通孔24を有する頂壁20を付設し、この頂壁から吐出筒22を起立したキャップ本体4と、
前記頂壁20に弾性支承手段42を介して支承させた縦向きの加圧棒50の先端側を、前記挿通孔24に気密に挿入させ、前記弾性支承手段42に押下げ用の押圧部45を設けた操作部材40と、
を具備しており、
前記押圧部45への押込みにより加圧棒50を下降させることが可能に設け、
かつ前記頂壁20の上側には、加圧棒50の長手方向の一部に設けた空気置換用孔52を配置し、
この空気置換用孔52が前記頂壁20の下側へ露出する状態となるまで加圧棒50を下降させることが可能に構成した。
【0007】
本手段では、
図1に示す如く、装着筒6の上端に付設した頂壁20に挿通孔24を穿設させたキャップ本体4と、前記頂壁20に弾性支承手段42を介して支承させた縦向きの加圧棒50の先端側を前記挿通孔24に気密に挿入させ、前記弾性支承手段42に押下げ用の押圧部45を設けた操作部材40とを具備する。
また頂壁20の上側には、前記加圧棒50の長手方向の一部に設けた空気置換用孔52を配置しており、空気置換用孔52が前記頂壁20の下側へ露出する状態となるまで加圧棒50を下降させることが可能としている。
この構成では、まず
図3(A)に示すように、前記押圧部45への押込み操作で、前記加圧棒50を下降させることで、装着筒6と嵌着された容器体100の内部を加圧され、収納液体を前記吐出筒22から滴出させることができる。
また、
図3(B)に示すように、前記空気置換用孔52が前記頂壁20の下側へ露出する状態となるまで加圧棒50を下降させることにより、容器体100を外部へ連通させ、容器体100内の液体を吐出筒22から注出させることが可能となる。
従って、吐出筒22から液体を滴出するモードと、吐出筒22から液体を注出するモードとを適宜使い分けることができる。
【0008】
第2の手段は、第1の手段を有し、かつ前記空気置換用孔52は前記加圧棒50の上半部50aに形成されている。
【0009】
本手段では、
図1に示すように、前記空気置換用孔52は前記加圧棒50の上半部50aに形成されている。
そして
図3(A)に示すように、押圧部45と浅く押し込むときには、加圧棒50の下半部50bのみが前記頂壁20の下方へ進入して、前記容器体100の内部が加圧されるように設けた。これにより、吐出筒22から液体が滴出される。
また
図3(B)に示すように、押圧部45を深く押し込むときには、加圧棒50の上半部50aに設けた空気置換用孔52が頂壁20の下側に露出し、これにより、容器体100の内部が空気置換用孔52を介して外部に連通され、容器体100内の液体が吐出筒22を介して注出される。
この構造では、押圧部45の押込みの程度により、注出操作と吐出操作とを容易に切り替えることができる。
【0010】
第3の手段は、第1の手段又は第2の手段を有し、かつ前記弾性支承手段42を、前記頂壁20の上面に下端部43を組み付けた帽状弾性体に形成するとともに、この帽状弾性体の頂部44の上面を前記押圧部45とし、
前記頂部44から前記加圧棒50を垂設した。
【0011】
本手段では、
図1に示す如く、前記弾性支承手段42を、前記頂壁20の上面に下端部43を組み付けた帽状弾性体に形成している。
そして、この帽状弾性体の頂部44の上面を前記押圧部45とするとともに、頂部44から前記加圧棒50を垂設している。
この構造では、帽状弾性体が挿通孔24を覆うので、挿通孔24に埃などが付着する不都合を生じにくく、衛生的に使用できる。
【0012】
第4の手段は、第1の手段から第3の手段のいずれかを有し、かつ前記キャップ本体4の上面を開閉する有頂筒状の上蓋30を前記装着筒6の上端側にヒンジ28を介して連結させるとともに、
前記頂壁20のうちのヒンジ28と反対側に前記吐出筒22を配置し、
かつ前記ヒンジ28及び吐出筒22の間に、前記挿通孔24及び操作部材40を配置させた。
【0013】
本手段では、
図1に示すように、前記キャップ本体4の上面を開閉する有頂筒状の上蓋30を前記装着筒6の上端側にヒンジ28を介して連結させるとともに、前記頂壁20のうちのヒンジ28と反対側に前記吐出筒22を配置している。
そして前記ヒンジ28及び吐出筒22の間に、前記挿通孔24及び操作部材40を配置させた。
この構造では、前記上蓋30の内側に前記操作部材40をコンパクトに組み込むことができ、嵩張ることがないので、使い勝手がよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、吐出筒から液体を滴出するモードと、吐出筒から液体を注出するモードとを使い分けることができる。
また本発明によれば、吐出筒から液体を滴出する操作と吐出筒から液体を注出する操作とを簡単に切り替えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の実施形態に係る吐出キャップの閉蓋状態での断面図である。
【
図2】
図1に示す吐出キャップの開蓋状態での上面図である。
【
図3】
図1に示す吐出キャップの作用説明図であり、同図(A)は、液体を滴出する場合の操作を、同図(B)は液体を注出する場合の操作を、それぞれ示している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1から
図3は、本発明の実施形態に係る吐出キャップ2を示している。この吐出キャップは、キャップ本体4と、上蓋30と、操作部材40とを具備する。
【0017】
キャップ本体4は、
図1に示す如く、液体収納用の容器体100の口頸部102へ嵌着される装着筒6と、この装着筒6の上端に連設させて口頸部102の上面開口を覆う頂壁20とを有している。そして前記頂壁20の前部からは吐出筒22が立設されている。
なお、本明細書では、説明の便宜のために、
図1の右側を“後”と、同図の左側を“前”と、紙面と直交する方向を“左右”と称する。
図示例の装着筒6は、外筒部8と内筒部10との上端を環状壁部12で連結させた2重筒であるが、この構造は適宜変更することができる。
前記外筒部8と内筒部10との間には、前記口頸部102が挟持されている。前記外筒部8の内面下部には、前記口頸部102に係止させる係合突部9が付設されている。
また前記装着筒6の後部上端には、ヒンジ28を介して上蓋30が連結されている。
【0018】
本実施形態では、前記環状壁部12の上面からは、上蓋30側へ係合させるための蓋係合突部14が立設されている。
図示例では、前記蓋係合突部14は、背面側(後面側)に切り欠き部nを残して平面視C字形の円弧状に形成されている。そして、前記切り欠き部n内には複数の背面側突起16が立設されている。
これらの構造を省略して、蓋係合突部14を環状に形成しても構わない。
また図示例では、吐出キャップを分別廃棄するのに適した、公知の縦方向引き裂きラインL1及び周方向引き裂きラインL2が形成されている。縦方向引き裂きラインL1は、
図2に示す如く、外筒部8の外面に縦設された平面視略V字形の外周切込み部cの内端側の薄肉部として形成されている。また周方向引き裂きラインL2は、
図2に示す開蓋状態から上蓋30を側外方に引っ張ることにより、縦方向引き裂きラインL1と連続して周方向へ破断するように形成されている。図示例において、外筒部8の上端面から穿設したスリット溝18の下面内端の薄肉部、及び、外筒部8と環状壁部12との間の薄肉部は、周方向引き裂きラインL2の一部である。これら縦方向引き裂きライン及び周方向引き裂きラインの構造は省略しても構わない。
また前記外筒部8の上部には、前半側に、
図2に示すように、ほぼ180°の円弧範囲で平面視円弧状に外周から凹設された段凹部17が設けられている。この段凹部17に対して、上蓋30側から突設する後述の被覆壁35が近接し(
図1参照)、或いは当接するように設けられている。これらの構造は適宜変更することができる。
【0019】
本発明において、前記頂壁20の適所、図示例では頂壁20の後半部分(吐出筒22とヒンジ28との間の部分)には、挿通孔24及び嵌合溝26が形成されている。
前記挿通孔24は、後述の加圧棒50を挿入するための透孔である。
前記嵌合溝26は、後述の帽状弾性体42の下端部43を嵌着させるための上面開口の凹溝であり、図示例では、前記挿通孔24を中心とする円形状に形成されている。
【0020】
上蓋30は、キャップ本体4にヒンジ28を介して連結された側周壁(蓋周壁)32と、この側周壁32の上端に付設された天板37とを有している。そして、この天板37からは、前記吐出筒22内へ嵌挿された密閉筒38が垂設されている。
図示例では、前記側周壁32の下端部内周に、前記蓋係合突部14の外面と係合して閉蓋状態を維持する係合凹部33が周設されている。
また前記側周壁32の内面には、
図1に示す如く、前記係合凹部33の上方に位置させて、前記蓋係合突部14の内面に係止する複数の係合凸片34が付設されている。
また前記側周壁32の前部からは摘み部36が前方へ突設されている。
さらに前記側周壁32の下面からは、前記段凹部17に対応した円弧状の被覆壁35が垂設されている。
好適な図示例では、前記天板37から後述の通気孔47に近接させて、閉塞棒39を垂設している。この閉塞棒39は、上蓋30の閉蓋時に前記通気孔47を閉塞するように設けられており、これにより、後述の加圧棒50などに付着した内容液が後述の空気置換孔52内から通気孔47を経て漏れ出すことを防止する。
【0021】
操作部材40は、前記頂壁20に取り付けられた弾性支承手段42と、弾性支承手段42を介して昇降可能に支承された加圧棒50とを有する。
前記弾性支承手段42は、本実施形態において、前記嵌合溝26内に嵌着させた厚肉の下端部43を有する帽状弾性体として形成されている。
図示例の帽状弾性体42の頂部44は、平坦に近い上向きの凸状曲壁部であり、この頂部44の上面を押圧部45としている。もっとも、帽状弾性体42の形状は適宜変更することができ、例えば半球状のもの(弾性ドーム)であっても構わない。
前記帽状弾性体42の構造では、挿通孔24の上方を覆うことができるので、挿通孔24付近に埃などが付着しないなどの利点がある。
もっとも、弾性支承手段42は、加圧棒50を昇降可能に支承できればどのような形状でも構わない。
前記弾性支承手段42の頂部44から前記加圧棒50が一体的に垂設されている。
前記加圧棒50は、前記挿通孔24内へ気密に嵌入されており、前記押圧部45の押下げにより、
図3(A)に示すように、挿通孔24内を下降し、押下げ力を解放することで、上昇して原位置に復帰するように設けている。加圧棒50の機能は、前記押下げ操作により容器体100の内部を加圧し、吐出筒22からの液体の滴出(滴下)を促すことである。
押圧部45が押し下げられていない状態(
図1の状態)では、加圧棒50の下半部50bが前記挿通孔24内に嵌合されている。
また加圧棒50の上半部50aには空気置換用孔52が設けられている。この空気置換用孔52は、
図1の状態で前記頂壁20の上側に配置されている。
空気置換用孔52は、容器体内の液体と置換する外気の導入路であり、本実施形態において、
図1に示す如く、加圧棒50の表面に凹設された連通凹部53と、この連通凹部53の適所(図示例では上部)と連続させて、加圧棒50の上半部50aの中心部に穿設させた縦向きの連通路54とで形成している。この連通路54の上端は前記頂部44に開口させた通気孔47と連続している。
図示例において、連通凹部53は空気置換用孔52の下流側開口部としての役割を有する。
こうすることにより、
図3(B)に示す如く、空気置換用孔52の下流側開口部53が前記頂壁20の下側に露出する状態となるまで加圧棒50を下降させると、空気置換用孔52を介して外気が容器体100内へ入る。これにより、容器体100内の液体を、吐出筒22を介して注出することができる。
なお、図示例では、前記連通凹部53は、前記頂壁20の厚みdより大きい上下幅wを有しており、この連通凹部53が
図3(B)に示す状態で前記頂壁20の上下両側に亘って頂壁20の上側と下側とを連通させている。
この場合、前記連通路54を省略して、前記連通凹部53と弾性支承手段42の適所に設けた通気孔とで外気導入路を形成しても構わない。
なお、図示例では、帽状弾性体42の頂部44に、
図2に示す如く、前記通気孔47から放射状(図示例では十字状)に延びる複数の補助空気溝48を設け、これら通気孔47と補助空気溝48とで通気口46を形成している。
これにより、
図3(B)に示す如く、押圧部45を指で押した状態で前記連通路54が塞がることを回避できる。
【0022】
前記構成において、
図1に想像線で示すように、本発明の吐出キャップ2と容器体100の口頸部102に取り付けた後、上蓋30を開蓋して、容器体100を前方へ傾けた状態で、
図3(A)に示すように、前記空気置換用孔52が頂壁20の下側に露出しない範囲で、押圧部45を浅く押し込むと、加圧棒50が容器体100側へ進入することにより、容器体100内が加圧され、これにより、吐出筒22から液体が滴下される。
また、
図3(B)に示すように押圧部45を深く押し込むと、前記空気置換用孔52が頂壁20の下方へ露出し、外気が空気置換用孔52を介して容器体100内へ流入する。これにより、吐出筒22から液体が注出される。
故に液体を滴出するモード及び注出するモードを適切に使い分けることができる。そして、これらの使用モードの切り替えは、単に押圧部45の押込み量を加減すればよいから、滴出操作と注出操作とを簡単に切り替えることができる。
なお、
図1に示す閉蓋状態において、操作部材40をヒンジ28及び吐出筒22の間にスペースに配置されているから、このスペースを有効利用して、前記操作部材40を上蓋30の内部にコンパクトに組み込むことができる。
【0023】
次に本発明の実施形態による効果を説明する。
全ての態様に共通する事柄として、キャップ本体4の頂壁20に対して弾性支承手段42を介して支承させた縦向きの加圧棒50の先端側を、前記挿通孔24に気密に挿入させ、前記弾性支承手段42に押下げ用の押圧部45を設け、前記押圧部45への押込みにより、前記加圧棒50を下降させることが可能に設け、前記頂壁20の上側には、加圧棒50の長手方向の一部に設けた空気置換用孔52を配置し、この空気置換用孔52が頂壁20の下側へ露出する状態となるまで加圧棒50を下降させることが可能に設けた態様では、液体が滴出されるモードと、液体が注出されるモードとを、適宜使い分けることができる。
また、前記空気置換用孔52を前記加圧棒50の上半部50aに形成した態様では、押圧部45を浅く押し込むことで液体を滴出させ、また押圧部45を深く押し込むことで液体を注出させることができるので、単に押圧部45の押込みの程度を切り替えることで液体の滴出操作と注出操作とを簡単に切り替えることができる。
また、前記弾性支承手段42を、前記頂壁20の上面に下端部43を組み付けた帽状弾性体に形成し、帽状弾性体の頂部44から前記加圧棒50を垂設した態様では、帽状弾性体が挿通孔24を覆うので、挿通孔24に埃などが付着する不都合を生じにくい。
また、有頂筒状の上蓋30を前記装着筒6の上端側にヒンジ28を介して連結させ、このヒンジ28及び吐出筒22の間に、前記挿通孔24及び操作部材40を配置させた態様では、前記上蓋30の内側に前記操作部材40をコンパクトに組み込むことができる。
【符号の説明】
【0024】
2…吐出キャップ 4…キャップ本体 6…装着筒 8…外筒部 9…係合突部
10…内筒部 12…環状壁部 14…蓋係合突部 16…背面側突部
17…段凹部 18…スリット溝
20…頂壁 22…吐出筒 24…挿通孔 26…嵌合溝 28…ヒンジ
30…上蓋 32…側周壁 33…係合凹部 34…係止凸片
35…被覆壁 36…摘み部 37…天板 38…密封筒 39…閉塞棒
40…操作部材 42…弾性支承手段(帽状弾性体) 43…下端部
44…頂部 45…押圧部 46…通気口 47…通気孔 48…補助空気溝
50…加圧棒 50a…上半部 50b…下半部
52…空気置換用孔 53…連通凹部(下流側開口部) 54…連通路
100…容器体 102…口頸部
c…外周切込み部
d…頂壁の厚み L1…縦方向切り裂きライン L2…周方向切り裂きライン
n…切り欠き部 w…連通凹部の上下幅