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特許7485684正確な注射器による注射を補助するための外殻構造
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-08
(45)【発行日】2024-05-16
(54)【発明の名称】正確な注射器による注射を補助するための外殻構造
(51)【国際特許分類】
   A61M 5/32 20060101AFI20240509BHJP
   A61M 5/31 20060101ALI20240509BHJP
   A61M 5/315 20060101ALN20240509BHJP
【FI】
A61M5/32 530
A61M5/31 530
A61M5/315 550X
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021548253
(86)(22)【出願日】2020-02-19
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-04
(86)【国際出願番号】 US2020018889
(87)【国際公開番号】W WO2020172323
(87)【国際公開日】2020-08-27
【審査請求日】2023-02-06
(31)【優先権主張番号】16/279,907
(32)【優先日】2019-02-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】520062203
【氏名又は名称】ケービー メディカル, エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】クウォレク, マリリン
(72)【発明者】
【氏名】ブロック, ジョン
【審査官】竹下 晋司
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第04022207(US,A)
【文献】米国特許第04415101(US,A)
【文献】特表2007-530241(JP,A)
【文献】特表2014-515683(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 5/31
A61M 5/315
A61M 5/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
注射器外殻構造であって、
上側端と下側端とを有する主要本体であって、前記主要本体は、注射器注射筒と注射器プランジャとを有する注射器を除去可能に受容するように構成される、主要本体と、
前記主要本体上に往復移動可能に搭載される駆動プランジャと、
前記駆動プランジャ上の軸方向チャネル内に摺動可能に受容されるプランジャバーであって、前記プランジャバーは、上側端を有し、前記上側端は、前記注射器が前記主要本体上に受容されるときに前記注射器プランジャに除去可能に結合するように構成される、プランジャバーと、
前記駆動プランジャの下側端にある駆動爪であって、前記駆動爪は、前記プランジャバーに係合し、前記駆動プランジャが下向きに前進させられるときに下向き運動を前記プランジャバーに伝達し、前記駆動プランジャが上向きに後退させられると前記プランジャバーから係脱するように構成される、駆動爪と、
前記主要本体に対して固定された係止爪であって、前記係止爪は、前記プランジャバーに係合し、前記駆動プランジャが下向きに前進させられるときに前記プランジャバーが前記駆動プランジャによって下向きに前進させられることを可能にするが、前記駆動プランジャが上向きに後退させられるときに前記プランジャバーが前記駆動プランジャによって上向きに後退させられることを防止するように構成され、前記係止爪は、前記駆動プランジャの前記軸方向チャネル内に形成されたスロットを通って延在する、係止爪と
を備え
前記プランジャバーは、前記駆動爪および前記係止爪の両方によって係合させられる歯付きラチェット表面を有する、注射器外殻構造。
【請求項2】
前記係止爪は、前記主要本体に結合された一体型ヒンジとして形成され、前記歯付きラチェット表面に対して向けられ、前記係止爪は、前記主要本体に対する前記プランジャバーの下向き移動を可能にし、前記主要本体に対する前記プランジャバーの上向き移動を防止する、請求項に記載の注射器外殻構造。
【請求項3】
前記駆動爪は、前記駆動プランジャの下側端における一体型ヒンジとして形成され、前記歯付きラチェット表面に対して向けられ、前記駆動爪は、前記駆動プランジャが前進させられるときに前記主要本体に対する前記プランジャバーの下向き移動を引き起こし、前記プランジャバーが前記係止爪によって定位置に保持されるときに前記主要本体に対する前記駆動プランジャの上向き移動を可能にする、請求項に記載の注射器外殻構造。
【請求項4】
前記駆動爪は、一対の爪のアセンブリを備え、前記一対の爪のアセンブリは、前記駆動プランジャに枢動可能に取り付けられるカム機構を形成し、前記プランジャバーの底部内に形成されたチャネルの対向する内面に係合するように構成される先端を有する、請求項1に記載の注射器外殻構造。
【請求項5】
前記駆動爪アセンブリの各爪の前記先端は、前記プランジャバーの底部内に形成された前記チャネルの内面上に形成された表面に係合するように構成される歯付き表面を備え、各爪上の前記歯付き表面は、前記駆動プランジャが前進させられるときに前記チャネルの内面上の前記歯付き表面と係合し、前記駆動プランジャが後退させられるときに前記チャネルの内面上の前記歯付き表面から係脱する、請求項に記載の注射器外殻構造。
【請求項6】
主要本体は、前記注射器注射筒を除去可能に受容するための注射筒溝を有する上側表面を有する上部シェルと、前記係止爪アセンブリを搬送する上側表面を有する底部シェルとを備える、請求項1に記載の注射器外殻構造。
【請求項7】
主要本体は前記注射器上のプランジャボタンを受容するためのスロットを用いて前記主要本体に固定されるT-ハンドルをさらに備える、請求項に記載の注射器外殻構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2019年2月19日に出願された、米国特許出願第16/279,907号(Attorney Docket No.54094-703.501)の利益を主張し、その全開示が、参照することによって本明細書に援用される。
【0002】
1.発明の分野.本発明は、概して、医療デバイスおよび方法の分野に関する。より具体的には、本明細書に説明される発明は、ある用量の薬品を注射器から患者に送達するためのデバイスおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
既存の注射器は、プランジャを利用して、流体を注射筒から外に針を通して注射部位の中に押動させる。通常臨床設定では、施術者の利き手のフリーハンドが、プランジャを押下するために使用される親指と、方向および安定化を提供するためにフランジ上に設置された人差し指および中指とを用いて、注射器を展開する。標準的フリーハンド注射方法を使用することで、既存の使い捨て注射器は、単一の測定された用量として注射筒の総体積を送達する際に良好に機能する。しかしながら、いくつかの臨床的干渉(例えば、ボツリヌストキシン、デオキシコール酸、およびヒアルロン酸)は、注射器の含有量が、同一手技の間、複数の注射部位にわたって別個の離散単位(すなわち、用量)で再現可能に配分されることを要求する。
【0004】
フリーハンド注射は、便宜性を伴って同一手技の間離散単位を複数の部位に送達するためには、不正確かつ不精密な技法である。この実践は、熟練の医療専門家にとっても、正しくない用量を注射部位に投与するリスクを負うことになる。同一注射器を利用して正しくない用量を投与するリスクは、同一体積の流体を注射器から再現可能に押し出すために要求されるプランジャにかかる親指力の変化、および注射筒マーキングを異なる角度で可視化するように試みるときの測定値誤差を含むいくつかの要因に起因し得る。
【0005】
したがって、複数の投薬量のために十分な薬品体積で充填された注射器から正確な体積単位を投与するための装置および方法に対するニーズが存在する。
【0006】
2.背景技術の説明.背景特許および刊行物は、第US2015025502号、第US4415101号、第US4022207号、および第US2491978号を含む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】米国特許出願公開第2015-025502号明細書
【文献】米国特許第4415101号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、通常、0.01ml~0.1ml、典型的に、0.025ml~0.05mlの範囲内の体積を有する複数の連続的な小分割量または用量で患者に送達されるべき薬品(限定ではないが、ボツリヌストキシン、デオキシコール酸、およびヒアルロン酸等)で事前に充填されるか、または充填されるように適合されるかのいずれかである従来の注射器および針アセンブリを受容するように意図される注射器外殻構造を提供する。小分割量または用量の総数は、10~100、典型的に、20~40の範囲内であり得、注射器は、0.3ml~10.0mlの範囲内の薬品の総体積を搬送し得る。
【0009】
第1の側面では、本発明は、主要本体と、駆動プランジャと、プランジャバーと、駆動爪と、係止爪とを備える注射器外殻構造を備える。主要本体は、上側端と下側端とを有し、注射器注射筒と注射器プランジャとを有する注射器を除去可能に受容するように構成される。注射器は、典型的に、選択された薬品で事前に充填され、駆動プランジャは、主要本体上に往復移動可能に搭載される。プランジャバーは、駆動プランジャに対して摺動可能に搭載され、注射器が主要本体上に受容されるときに注射器プランジャに除去可能に結合するように構成された上側端を有する。駆動爪は、駆動プランジャの下側端に配置され、プランジャバーに係合し、駆動プランジャが下向きに前進させられるときに下向き運動をプランジャバーに伝達するように構成される。駆動爪はさらに、駆動プランジャが上向きに後退させられるときにプランジャバーから係脱するように構成される。これは、下記により詳細に説明されるように、駆動プランジャが、プランジャバーを漸増的に前進させ、事前に選択された用量の薬品を注射器から送達することを可能にする。係止爪は、主要本体に対して固定され、駆動プランジャが下向きに前進するときにプランジャバーが駆動プランジャによって下向きに前進させられることを可能にするが、駆動プランジャが上向きに後退させられるときにプランジャバーが駆動プランジャによって上向きに後退させられることを防止するように、プランジャバーに係合するように構成される。
【0010】
具体的実施形態では、プランジャバーは、駆動爪および係止爪の両方によって係合させられる歯付きラチェット表面を有する。そのような事例では、係止爪は、好ましくは、主要本体に結合された一体型ヒンジとして形成され、歯付きラチェット表面に対して向けられ、主要本体に対してプランジャバーの上向き移動を防止しながら、主要本体に対してプランジャバーの下向き移動を可能にする。同様に、駆動爪は、駆動プランジャの下側端に一体型ヒンジとして形成され得、典型的に、駆動プランジャが典型的にユーザの親指によって押下されると、主要本体に対してプランジャバーの下向き移動を引き起こすように、歯付きラチェット表面に対して向けられる。駆動爪は、駆動プランジャが主要本体に対して(典型的に戻りばねによって)上昇させられるときに歯付きラチェット表面から係脱する一方、プランジャバーは、係止爪によって定位置に保持される。
【0011】
代替実施形態では、下記にさらに詳述されるように、駆動爪は、一対の爪のアセンブリを備え、一対の爪のアセンブリは、駆動プランジャに枢動可能に取り付けられるカム機構を形成し、プランジャバーの底部内に形成されるチャネルの対向する内面に係合するように構成される先端を有する。典型的に、駆動爪アセンブリの各爪の先端は、歯付き表面を備え、歯付き表面は、プランジャバーの底部内に形成されるチャネルの内面上に形成された平滑であるか、粗面化されているか、または歯付きの表面に係合するように構成される。各爪上の歯付き表面は、駆動プランジャが前進させられるときにチャネルの内面に係合し、駆動プランジャが後退させられるときにチャネルの内面から係脱する。
【0012】
なおもさらに具体的事例では、プランジャバーは、駆動プランジャ上に形成される軸方向チャネル内に摺動可能に受容され得る。係止爪は、駆動プランジャの軸方向チャネル内に形成されるスロット、窓、または他の開口を通して延在し得、主要本体は、注射器注射筒を除去可能に受容するための注射筒溝を有する上側表面を有する上部シェルと、係止爪アセンブリを搬送する上側表面を有する底部シェルとを備え得る。なおもさらに、主要本体は、注射器上のプランジャボタンを受容するためのスロットまたは他のレセプタクルを有する主要本体に固定されるT-ハンドルを備え得る。
【0013】
本発明のさらなる側面では、複数の用量の薬品を事前に充填された注射器から送達するための方法は、事前に充填された注射器を注射器外殻構造に取り付け、事前に充填された注射器のプランジャボタンをプランジャバーに結合するステップを含む。駆動プランジャは、下向きに押下され、所定の距離だけプランジャバーを下向きに前進させ、ひいては、プランジャボタンを下向きに前進させ、所定の用量の薬品を注射器から分注し得る。用量を送達後、駆動プランジャは、(典型的に戻りばねによって)上向きに後退させられる一方、プランジャバーは、注射器外殻構造に対して不動化される。上記に説明される第2および第3のステップを繰り返し、付加的な所定の用量の薬品を注射器から送達することによって、複数の連続用量が送達される。
【0014】
これらの方法の具体的事例では、駆動プランジャは、駆動爪によって、プランジャバー上の歯付きラチェット表面に結合され得る。プランジャバーはさらに、注射器外殻構造に固定される係止爪によって不動化され得、係止爪は、プランジャバー上の歯付きラチェット表面に係合し、プランジャバーが注射器外殻構造に対して下向きに前進することを可能にし、プランジャバーが注射器外殻構造に対して上向きに移動すること防止する。
【0015】
さらなる例示的実施形態では、注射器外殻構造は、注射器注射筒と注射器プランジャとを有する注射器を除去可能に受容するように構成される主要本体を備える。駆動プランジャが、主要本体上に往復移動可能に搭載され、プランジャバーが、駆動プランジャ上の軸方向チャネル内に摺動可能に受容される。駆動プランジャは、注射器が主要本体の中に導入されるときに注射器プランジャに除去可能に結合するように構成され、駆動爪アセンブリが、駆動プランジャの上側表面に固定され、駆動プランジャが前進させられるときに駆動プランジャの前方運動をプランジャバーに伝達するように構成され、さらに、駆動プランジャが後退させられるときにプランジャバーから係脱するように構成される。係止爪アセンブリが、主要本体に固定され、スロットを通して延在し、スロットは、駆動プランジャ内の軸方向チャネルの底部内に形成され、プランジャバーに係合し、駆動プランジャが前進させられるときにプランジャバーが駆動プランジャによって一方向に前進させられることを可能にするが、駆動プランジャが後退させられるときにプランジャバーが駆動プランジャによって後退させられることを防止するように構成される。
【0016】
本発明の注射器外殻構造の付加的具体的実施形態では、駆動爪アセンブリは、一対の爪を備え、一対の爪は、駆動プランジャに枢動可能に取り付けられるカム機構を形成し、プランジャバーの底部内に形成されるチャネルの対向する内面に係合するように構成される先端を有する。通常、駆動爪アセンブリ上の各爪の先端は、歯付きまたは他の表面を備え、歯付きまたは他の表面は、プランジャバーの底部内に形成されるチャネルの対向する内側上の噛合表面、典型的に平滑プラスチック表面に係合し、それを駆動するように構成される。典型的に、各爪上の係合表面は、駆動プランジャが前進させられるときにチャネルの内面上の噛合表面と係合し、駆動プランジャが後退させられるときにチャネルの内面上の表面から係脱する。
【0017】
本発明の注射器外殻構造のさらなる具体的実施形態では、主要本体は、注射器注射筒を除去可能に受容するための注射筒溝を有する上側表面を有する上部シェルと、係止爪アセンブリを搬送する上側表面を有する底部シェルとを備える。主要本体はさらに、注射筒溝内に設置されるときに注射器注射筒を封入するためのヒンジ付きカバーを備え得る。
【0018】
他の例示的実施形態では、本発明の原理に従って構築される注射器外殻構造は、注射筒溝と、フランジスロットと、プランジャシュラウドとを有する主要本体正面を備え得る。プランジャバーが、プランジャボタン搭載部と、係止歯のセットと、駆動歯のセットとを備える。プランジャは、プランジャヘッドと、プランジャばねと、駆動爪のセットと、爪ばねと、締結具とを備える。主要本体背面が、係止爪と、ばね搭載部とを備える。注射筒溝は、主要本体正面に取り付けられるヒンジ付きドアによって封入され得、プランジャボタン搭載部は、フランジスロットとプランジャヘッドとの間に移動可能に位置付けられ得る。プランジャシュラウドは、フランジスロットとプランジャヘッドとの間に位置付けられ得、駆動歯のセットは、爪ばねを用いて駆動爪のセットに取り外し可能に結合され得る。プランジャばねは、プランジャヘッドに対向するばね搭載部に弾性的に係合させられ得、係止爪は、係止歯のセットに取り外し可能に結合され得る。
【0019】
さらなる例示的実施形態では、プランジャヘッドとプランジャシュラウドとの間の距離は、係止歯のセットの各歯間の係止爪によって進行させられる距離に対応し、注射器外殻構造は、なおもさらに、フランジスロットを囲繞して形成される特徴を備え得る。
【0020】
本発明のさらなる側面では、システムが、以前に説明されるような特徴の置換および組み合わせのいずれかおよび/または全てを有し得る。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
注射器外殻構造であって、
上側端と下側端とを有する主要本体であって、前記主要本体は、注射器注射筒と注射器プランジャとを有する注射器を除去可能に受容するように構成される、主要本体と、
前記主要本体上に往復移動可能に搭載される駆動プランジャと、
駆動プランジャ上に摺動可能に配置されるプランジャバーであって、前記プランジャバーは、上側端を有し、前記上側端は、前記注射器が前記主要本体上に受容されるときに前記注射器プランジャに除去可能に結合するように構成される、プランジャバーと、
前記駆動プランジャの下側端にある駆動爪であって、前記駆動爪は、前記プランジャバーに係合し、前記駆動プランジャが下向きに前進させられるときに下向き運動を前記プランジャバーに伝達し、前記駆動プランジャが上向きに後退させられると前記プランジャバーから係脱するように構成される、駆動爪と、
前記主要本体に対して固定された係止爪であって、前記係止爪は、前記プランジャバーに係合し、前記駆動プランジャが下向きに前進させられるときに前記プランジャバーが前記駆動プランジャによって下向きに前進させられることを可能にするが、前記駆動プランジャが上向きに後退させられるときに前記プランジャバーが前記駆動プランジャによって上向きに後退させられることを防止するように構成される、係止爪と
を備える、注射器外殻構造。
(項目2)
前記プランジャバーは、前記駆動爪および前記係止爪の両方によって係合させられる歯付きラチェット表面を有する、項目1に記載の注射器外殻構造。
(項目3)
前記係止爪は、前記主要本体に結合された一体型ヒンジとして形成され、前記歯付きラチェット表面に対して向けられ、前記係止爪は、前記主要本体に対する前記プランジャバーの下向き移動を可能にし、前記主要本体に対する前記プランジャバーの上向き移動を防止する、項目2に記載の注射器外殻構造。
(項目4)
前記駆動爪は、前記駆動プランジャの下側端における一体型ヒンジとして形成され、前記歯付きラチェット表面に対して向けられ、前記駆動爪は、前記駆動プランジャが前進させられるときに前記主要本体に対する前記プランジャバーの下向き移動を引き起こし、前記プランジャバーが前記係止爪によって定位置に保持されるときに前記主要本体に対する前記駆動プランジャの上向き移動を可能にする、項目3に記載の注射器外殻構造。
(項目5)
前記駆動爪は、一対の爪のアセンブリを備え、前記一対の爪のアセンブリは、前記駆動プランジャに枢動可能に取り付けられるカム機構を形成し、前記プランジャバーの底部内に形成されたチャネルの対向する内面に係合するように構成される先端を有する、項目1に記載の注射器外殻構造。
(項目6)
前記駆動爪アセンブリの各爪の前記先端は、前記プランジャバーの底部内に形成された前記チャネルの内面上に形成された表面に係合するように構成される歯付き表面を備え、各爪上の前記歯付き表面は、前記駆動プランジャが前進させられるときに前記チャネルの内面上の前記歯付き表面と係合し、前記駆動プランジャが後退させられるときに前記チャネルの内面上の前記歯付き表面から係脱する、項目5に記載の注射器外殻構造。
(項目7)
前記プランジャバーは、前記駆動プランジャ上の軸方向チャネル内に摺動可能に受容される、項目1に記載の注射器外殻構造。
(項目8)
前記係止爪は、前記駆動プランジャの軸方向チャネル内に形成されたスロットを通って延在する、項目7に記載の注射器外殻構造。
(項目9)
主要本体は、前記注射器注射筒を除去可能に受容するための注射筒溝を有する上側表面を有する上部シェルと、前記係止爪アセンブリを搬送する上側表面を有する底部シェルとを備える、項目1に記載の注射器外殻構造。
(項目10)
主要本体はさらに、前記注射器上のプランジャボタンを受容するためのスロットを用いて前記主要本体に固定されるT-ハンドルを備える、項目9に記載の注射器外殻構造。
(項目11)
複数の用量の薬品を事前に充填された注射器から送達するための方法であって、
(a)前記事前に充填された注射器を注射器外殻構造に取り付け、前記事前に充填された注射器のプランジャボタンを前記注射器外殻構造のプランジャバーに結合するステップと、
(b)前記注射器外殻構造上の駆動プランジャを下向きに押下し、所定の距離だけ前記プランジャバーを下向きに前進させ、前記プランジャボタンを下向きに前進させ、所定の用量の前記薬品を前記注射器から分注するステップと、
(c)前記プランジャバーを前記注射器外殻構造に対して不動化しながら、前記駆動プランジャを上向きに後退させるステップと、
(d)ステップ(b)および(c)を繰り返し、付加的な所定の用量の前記薬品を前記注射器から送達するステップと
を含む、方法。
(項目12)
前記駆動プランジャは、前記駆動プランジャに結合される駆動爪によって、前記プランジャバー上の歯付きラチェット表面に結合される、項目11に記載の方法。
(項目13)
前記プランジャバーは、前記注射器外殻構造に固定される係止爪によって不動化され、前記係止爪は、前記プランジャバー上の前記歯付きラチェット表面に係合し、前記プランジャバーが前記注射器外殻構造に対して下向きに前進することを可能にし、前記プランジャバーが前記注射器外殻構造に対して上向きに移動することを防止する、項目12に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【0021】
任意の特定の要素または作用の議論を容易に識別するために、参照番号の最上位の桁または複数の桁は、その要素が最初に紹介される図番号を指す。
【0022】
図1図1は、分解図で示される本発明の原理に従って構築される注射器外殻構造の第1の実施形態を図示する。
【0023】
図2図2は、図1の注射器外殻構造の上面図を図示する。
【0024】
図3図3は、図1の注射器外殻構造の側面図を図示する。
【0025】
図4図4は、図1の注射器外殻構造の近位端または「プランジャ」端の図である。
【0026】
図5図5は、本発明の原理に従って構築される注射器外殻構造の第2の例示的実施形態の斜視図である。
【0027】
図6図6は、図5の実施形態の中に組み込まれるある例示的プランジャバーを図示する。
【0028】
図7図7は、図5の実施形態の中に組み込まれるある例示的駆動プランジャを図示する。
【0029】
図8図8は、図5の実施形態の中に組み込まれるある例示的T-ハンドルを図示する。
【0030】
図9図9は、図5の実施形態の中に組み込まれるある例示的係止爪アセンブリを図示する。
【0031】
図10図10は、図5の実施形態の中に組み込まれるある例示的下側キャップまたはブラケットを図示する。
【0032】
図11図11は、図5の注射器外殻構造実施形態の側面断面図である。
【0033】
図12図12は、図5の実施形態におけるプランジャバーに係合するときの駆動爪および係止爪の詳細を示す詳細な分解図である。
【0034】
図13図13は、駆動プランジャによる注射器のプランジャボタンの係合を示す図5の注射器外殻構造の上側部分の詳細図である。
【0035】
図14A図14A図14Cは、駆動爪および係止爪が本発明の方法に従って駆動プランジャを前進させる方法をステップ毎に図示する。
図14B図14A図14Cは、駆動爪および係止爪が本発明の方法に従って駆動プランジャを前進させる方法をステップ毎に図示する。
図14C図14A図14Cは、駆動爪および係止爪が本発明の方法に従って駆動プランジャを前進させる方法をステップ毎に図示する。
【発明を実施するための形態】
【0036】
注射器外殻構造デバイスは、複数の用量で充填される標準的単一回使用の使い捨て注射器からの個々の単位の正確な送達を補助する。注射器外殻構造は、単一回使用かつ使い捨てであり、異なる注射器サイズおよび投薬要件を支援するように構成されることができる。注射器外殻構造は、標準的注射器の印象を人間工学的に複製する形成された特徴を含む。注射器外殻構造は、カム機構が注射筒の中に設定された距離だけ注射器のプランジャを前進させ、外骨格プランジャの各々の圧縮によって測定された体積を排出する間、注射器を定位置に保定する。触覚および/または可聴フィードバック(単数または複数)が、プランジャが圧縮されるときに提供される。充填された注射器は、注射器外殻構造の主要本体内に保定され、形成された特徴と、恒久的に閉鎖し不正開封を防止するヒンジ付きドアとによって、定位置に固着される。
【0037】
注射器のプランジャボタンは、プランジャが圧縮されると、設定された距離だけフランジおよび注射筒に向かって前進するプランジャバーに係合する。プランジャバーの前進は、プランジャに接続される駆動爪のセットによって駆動され、プランジャは、プランジャバーを前方に斜出させ、次いで、プランジャを伴ってその開始位置に戻るように係脱し、プランジャボタンのより近くのプランジャバーに再係合する。プランジャヘッドによってプランジャシュラウドに対して進行させられる距離は、係止歯のセットの各歯間の係止爪によって進行させられる距離に対応する。プランジャバーの各前進の間、係止爪は、プランジャバーを係脱し、プランジャが開始位置に戻ると再係合し、プランジャバーが方向を逆転させないように防止する。注射器の含有量が排出されると、注射器が損なわれていない状態で、外殻構造全体が、廃棄され、再使用されることができない。
【0038】
一側面において、注射器外殻構造は、注射筒溝とフランジスロットとプランジャシュラウドとを有する主要本体正面と、プランジャボタン搭載部を有するプランジャバーと、係止歯のセットと、駆動歯のセットとを含む。注射器外殻構造と併用されるプランジャは、プランジャヘッドと、プランジャばねと、駆動爪のセットと、爪ばねと、爪ばねおよび駆動爪のセットをプランジャに結合する締結具とを含む。外殻構造の主要本体背面部分は、係止爪と、ばね搭載部とを含む。
【0039】
注射筒溝は、主要本体正面に取り付けられるヒンジ付きドアに封入可能に位置合わせされ、プランジャボタンは、フランジスロットとプランジャヘッドとの間に移動可能に位置付けられる。プランジャシュラウドは、フランジスロットとプランジャヘッドとの間に位置付けられる。駆動歯のセットは、爪ばねを用いて駆動爪のセットに取り外し可能に結合され、爪ばねは、プランジャヘッドに対向するばね搭載部に弾性的に係合される。係止爪は、係止歯のセットに取り外し可能に結合される。
【0040】
図1を参照すると、注射器外殻構造100は、ドア102と、ヒンジピン106と、主要本体正面108と、プランジャバー110と、締結具112と、第1の駆動爪114と、爪ばね116と、第2の駆動爪118とを含む。プランジャ120は、プランジャヘッド134を含み、主要本体背面122は、係止爪126と、ばね搭載部144とを含む。プランジャバー110は、プランジャボタン搭載部136を含む。主要本体正面108は、注射筒溝142と、フランジスロット138と、プランジャシュラウド140とを含む。
【0041】
注射器外殻構造100は、標準的使い捨て注射器104に係合し、標準的使い捨て注射器104は、注射筒128と、フランジ130と、プランジャボタン132とを含む。注射器外殻構造100は、プランジャ120の圧縮に応じて、高度に制御された体積の流体を注射器104から送達する。主要本体正面108は、注射器104を受容するための形成された空洞を含む。形成された空洞は、注射器104のフランジ130および注射筒128を保定するための構造を含む。フランジスロット138は、フランジ130の拡大バージョンに類似する突出構造によって囲繞される。主要本体正面108は、ドア102を注射器104の注射筒に隣接して搭載するためのヒンジを含む。ドア102のヒンジおよび主要本体正面108は、ヒンジピン106を通して固着される。ヒンジピン106を用いて固着される間、ドア102は、揺動し、主要本体正面108の形成された空洞内の注射器104の注射筒128を包囲する。
【0042】
プランジャバー110は、注射器104のプランジャボタン132に係合する。プランジャバー110、プランジャ120、および主要本体背面122は、注射器104の長さに沿って一致するように位置合わせされる。プランジャバー110は、第1の駆動爪114および第2の駆動爪118を通してプランジャ120に、ならびに係止爪126を通して主要本体背面122に動作可能に結合される。第1の駆動爪114および第2の駆動爪118は、締結具112を通してプランジャ120に搭載される。第1の駆動爪114および第2の駆動爪118は、爪ばね116を用いて、プランジャバー110に弾性的に係合する。プランジャ120のプランジャヘッド134は、主要本体背面122から突出する。プランジャ120は、プランジャばね124を通して、主要本体背面122に弾性的に結合される。主要本体背面122の係止爪126は、プランジャ120の底部を通してスロット付き開口部を横断し、注射器104の反対側面上でプランジャバー110に係合する。
【0043】
注射器外殻構造100の動作の間、プランジャヘッド134は、プランジャヘッド134が主要本体背面122と一致するまで、主要本体背面122に向かって押動される。主要本体背面122に向かうプランジャヘッド134の移動は、流体を注射器104の注射筒128から押し出す。押し出しは、第1の駆動爪114および第2の駆動爪118がプランジャバー110を移動させ、プランジャボタン搭載部136をフランジ130に向かって駆動し、プランジャボタン132を注射筒128の中に押動させるときに生じる。第1の駆動爪114および第2の駆動爪118は、プランジャばね124の圧縮の間、フランジ130に向かうプランジャバー110の移動を駆動し、係止爪126をプランジャボタン132のより近くに位置替えする。
【0044】
プランジャヘッド134が解放されると、爪ばね116は、圧縮し、プランジャ120が開始位置に戻るにつれて、第1の駆動爪114および第2の駆動爪118が、プランジャバー110の長さまでプランジャボタン132に向かって移動することを可能にする。プランジャバー110は、係止爪126の係合を通して、プランジャ120の移動に対して定位置に保たれる。主要本体背面122に向かうプランジャヘッド134の進行距離は、プランジャバー110に沿った係止爪126の進行距離と一致する設定距離であり、プランジャヘッド134の圧縮毎に押し出される一致した体積をもたらす。係止爪126は、典型的に、プランジャバー110の底部上に形成された歯付きまたは「ラチェット付き」表面に係合し、プランジャ120が押下されると、プランジャバーの前進を可能にし、プランジャがその初期位置に戻ると、プランジャバーの後退を防止する。通常、係止爪126はまた、プランジャバー120の歯付きまたはラチェット付き底部が係止爪上でプランジャ110によって前進させられると、可聴および/または触覚フィードバックを提供する。
【0045】
図2は、注射器外殻構造100のある実施形態の正面図を図示し、ドア102と、主要本体正面108と、フランジ130と、プランジャボタン132と、プランジャヘッド134と、プランジャボタン搭載部136と、フランジスロット138と、プランジャシュラウド140とを示す。
【0046】
図3は、注射器外殻構造100の側面図を図示し、ドア102と、主要本体正面108と、主要本体背面122と、プランジャヘッド134と、フランジスロット138とを示す。
【0047】
図4は、注射器外殻構造100のある実施形態の上部立面図を図示し、主要本体正面108と、主要本体背面122と、プランジャヘッド134とを示す。
【0048】
本発明の注射器外殻構造の第2の実施形態が、図5から図14A図14Cに図示される。特に、図5図11を参照すると、注射器外殻構造200は、下側部分201aと、上側部分202bとを有する主要本体を備える。T-ハンドル204が、上側部分と下側部分との間の主要本体に固着される。駆動プランジャ206およびプランジャバー208は、主要本体202bの上側部分内、典型的には、図5に最も良くに見られるように、チャネル203内に搭載される。
【0049】
プランジャバー208は、典型的に、その正面表面上に形成された複数のラチェット歯210を有するであろう。ラチェット歯210は、下記により詳細に説明されるように、駆動プランジャ206の往復移動がプランジャバー208を漸増的に前進させることを可能にする。
【0050】
従来の注射器Sは、注射器プランジャSPとプランジャボタンSBとを有する注射筒BRを備える。針Nの上方の注射器Sの下側端は、外骨格の下側キャップまたはブラケット212によって定位置に保持される一方、注射器の中央部分上のフランジFは、T-ハンドル204内のスロット236内に保持され、注射器の上側端は、図13に見られるように、プランジャバー208のボタン搭載部244内のスロット246内のプランジャボタンSBに取り付けることによって保持される。注射器プランジャSPは、ボタン搭載部244内のカットアウト248を通して下向きに通過する。
【0051】
ここで図7を参照すると、駆動プランジャ206は、ユーザによって典型的に親指を使用して手動で押下されるヘッド224を有し、チャネル226が、図12および図13において最も良く観察されるように、プランジャバー208を受容するためのヘッドの正面表面内に形成される。窓228が、駆動爪230の上方の駆動プランジャ206のちょうど下側端内に形成され、同様に図12に見られるように、窓および駆動爪の構造は、一体型ヒンジ231をともに形成する。
【0052】
T-ハンドル204の詳細は、図8に見られることができる。T-ハンドルは、その上側端に一対の側方指骨受部235を有する基部234を含む。基部234は、図5に最も良く見られるように、注射器の主要本体を受容する通路240を有する。T-ハンドル204の表面の面内に形成されたスロット236は、注射器上の指骨を除去可能に受容し、注射器プランジャSPは、溝238を通して上向きに通過する。
【0053】
係止爪アセンブリ216が、図9に図示される。アセンブリは、その下側端に形成された係止爪218と、その上側端に形成されたヨーク220とを含む。係止爪218は、一体型ヒンジ219によってヨークに取り付けられ、これは、本明細書で下記にさらに詳細に説明されるように、プランジャバー208上のラチェット歯210によって力が係止爪に付与されるときに、爪の枢動または撓曲を可能にする。
【0054】
ここで図10を参照すると、下側キャップまたはブラケット212は、主要本体の下側部分202aの下側端の周囲に受容されるリング213を備える。留め金またはブラケット214が、図5に最も良く見られるように、その正面表面上に形成され、注射器の下側端を除去可能に受容する。
【0055】
ここで図11を参照すると、注射器外殻構造200内の注射器Sのアセンブリが、部分的断面に示される。特に、注射器ボタンSBが、プランジャバー208のボタン搭載部244内に受容され、プランジャバーの歯付きラチェット表面210の下側端が、係止爪218および駆動爪230によって係合させられることが分かる。
【0056】
ここで図11および図12を参照すると、注射器が未使用であり、注射器プランジャが押下されていないとき、駆動爪230は、最初に歯付きラチェット表面210の下側歯に係合する。係止爪218もまた、図13に示されるように、駆動プランジャ206内に形成された窓228を通して歯付きラチェット表面210に係合し、一体型ヒンジ231によって、駆動プランジャ206の下側端に結合される。主要本体の上側部分202aのチャネル203が、駆動プランジャ206を受容し、ひいては、チャネル226および駆動プランジャは、プランジャバー208を摺動可能に受容する。注射器プランジャSPは、プランジャボタンSBがスロット244内にあるように搭載される。
【0057】
ここで図14A図14Cを参照すると、駆動プランジャヘッド224を連続して押下することによる注射器プランジャSPの前進が、説明される。駆動プランジャ206およびプランジャバー208は、図14Aにおいてそれらの初期構成で示され、プランジャバーは、図5および図11に示されるように、完全に垂直に伸びている。駆動プランジャヘッド224を押下することによって、駆動プランジャ206上の駆動爪230が、プランジャバー208の歯付きラチェット表面210上の下側歯に係合しながら、下向きに駆動される。プランジャバー208が下向きに移動すると、係止爪218は、(図14A-14Cにおける画像に対して)右に変位し、隣接する歯が係止爪を過ぎて下向きに通過することを可能にする。駆動プランジャ206が完全に押下された後、プランジャバー208は、図14に示される構成にあり、注射器プランジャは、対応して、ある用量の薬品を分注するために押下されている。ドライバプランジャ206の完全押下後、ばね252が、図14Cに示されるように、駆動プランジャを上向きに戻るように移動させる。ラチェット歯表面210上の隣接する歯に対する係止爪218の係合は、駆動プランジャがその初期位置に戻るように上向きに移動するときにプランジャバーが定位置に留まるように、プランジャバー208を不動化するであろう。駆動爪230は、隣接する歯が従来のラチェット運動で上向きに移動すると右に変位する。図14Cに示されるように、プランジャバー208は、ここで、図14Aに示されるように、切り欠きによって、その初期位置に対して下向きに変位させられる。駆動プランジャ206を押下することは、プランジャバー208が完全に伸ばされ、薬品が注射器から完全に送達されるまで、複数の用量の薬品を送達するために、プランジャバー208を連続して押下するように繰り返されることができる。
【0058】
前述の例は、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。あらゆる修正、均等物、および代替が、本発明の範囲内である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14A
図14B
図14C