(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-08
(45)【発行日】2024-05-16
(54)【発明の名称】情報提供装置、情報提供方法、および情報提供プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/015 20230101AFI20240509BHJP
【FI】
G06Q30/015
(21)【出願番号】P 2022069702
(22)【出願日】2022-04-20
【審査請求日】2022-11-17
(73)【特許権者】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】出口 展子
(72)【発明者】
【氏名】伊東 宣之
(72)【発明者】
【氏名】細見 沙央梨
(72)【発明者】
【氏名】中村 まみ
【審査官】野口 俊明
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-067714(JP,A)
【文献】特開2001-249938(JP,A)
【文献】特開2012-190160(JP,A)
【文献】特開2020-190788(JP,A)
【文献】特開2011-227886(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者への情報提供対象に関する情報であって将来に関する情報を提供情報として複数特定する特定部と、
前記特定部によって特定された複数の前記提供情報を時系列に並べたコンテンツであって第1コンテンツ上の一部に重ねて表示される第2コンテンツを前記利用者に提供する提供部と、を備え
、
前記特定部は、
前記将来に関する情報と関連する情報である関連コンテンツを特定し、
前記提供部は、
前記特定部によって特定された前記関連コンテンツを提供する
ことを特徴とする情報提供装置。
【請求項2】
利用者への情報提供対象に関する情報であって将来に関する情報を提供情報として複数特定する特定部と、
前記特定部によって特定された複数の前記提供情報を時系列に並べたコンテンツであって第1コンテンツ上の一部に重ねて表示される第2コンテンツを前記利用者に提供する提供部と、を備え
、
前記特定部は、
前記利用者の商品購入履歴に基づいて、前記利用者が過去に購入した商品と関連する商品の将来の販売時期の情報を前記提供情報として特定する
ことを特徴とする情報提供装置。
【請求項3】
前記第2コンテンツは、
前記第1コンテンツ上をスライド可能なコンテンツである
ことを特徴とする請求項1
または2に記載の情報提供装置。
【請求項4】
前記第2コンテンツは、
時間的に現時点に近い情報を示す前記提供情報ほど上位の位置に配置される
ことを特徴とする請求項1
または2に記載の情報提供装置。
【請求項5】
前記特定部は、
前記利用者の情報に基づいて、前記提供情報を特定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報提供装置。
【請求項6】
前記特定部は、
前記利用者の商品購入履歴に基づいて、前記利用者が過去に購入した商品と関連する商品の将来の販売時期の情報を前記提供情報として特定する
ことを特徴とする請求項5に記載の情報提供装置。
【請求項7】
前記特定部は、
前記利用者がフォローの設定をしている対象であるフォロー対象の情報に基づいて、前記フォロー対象の将来に関する情報を前記
提供情報として特定する
ことを特徴とする請求項5に記載の情報提供装置。
【請求項8】
コンピュータが実行する情報提供方法であって、
利用者への情報提供対象に関する情報であって将来に関する情報を提供情報として複数特定する特定工程と、
前記特定工程によって特定された複数の前記提供情報を時系列に並べたコンテンツであって第1コンテンツ上の一部に重ねて表示される第2コンテンツを前記利用者に提供する提供工程と、を含
み、
前記特定工程は、
前記将来に関する情報と関連する情報である関連コンテンツを特定し、
前記提供工程は、
前記特定工程によって特定された前記関連コンテンツを提供する
ことを特徴とする情報提供方法。
【請求項9】
コンピュータが実行する情報提供方法であって、
利用者への情報提供対象に関する情報であって将来に関する情報を提供情報として複数特定する特定工程と、
前記特定工程によって特定された複数の前記提供情報を時系列に並べたコンテンツであって第1コンテンツ上の一部に重ねて表示される第2コンテンツを前記利用者に提供する提供工程と、を含み、
前記特定工程は、
前記利用者の商品購入履歴に基づいて、前記利用者が過去に購入した商品と関連する商品の将来の販売時期の情報を前記提供情報として特定する
ことを特徴とする情報提供方法。
【請求項10】
利用者への情報提供対象に関する情報であって将来に関する情報を提供情報として複数特定する特定手順と、
前記特定手順によって特定された複数の前記提供情報を時系列に並べたコンテンツであって第1コンテンツ上の一部に重ねて表示される第2コンテンツを前記利用者に提供する提供手順と、をコンピュータに実行させ
、
前記特定手順は、
前記将来に関する情報と関連する情報である関連コンテンツを特定し、
前記提供手順は、
前記特定手順によって特定された前記関連コンテンツを提供する
ことを特徴とする情報提供プログラム。
【請求項11】
利用者への情報提供対象に関する情報であって将来に関する情報を提供情報として複数特定する特定手順と、
前記特定手順によって特定された複数の前記提供情報を時系列に並べたコンテンツであって第1コンテンツ上の一部に重ねて表示される第2コンテンツを前記利用者に提供する提供手順と、をコンピュータに実行させ、
前記特定手順は、
前記利用者の商品購入履歴に基づいて、前記利用者が過去に購入した商品と関連する商品の将来の販売時期の情報を前記提供情報として特定する
ことを特徴とする情報提供プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報提供装置、情報提供方法、および情報提供プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、インターネットの飛躍的な普及に伴い、インターネットを介して様々な情報の提供が行われている。このような情報の提供を行う技術の一例として、例えば、特許文献1には、利用者に応じた情報を利用者に提供する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では、利用者に対して利便性の高い情報提供を行うといった点で改善の余地がある。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、利用者に対して利便性の高い情報提供を行うことができる情報提供装置、情報提供方法、および情報提供プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る情報提供装置は、特定部と、提供部とを備える。特定部は、利用者への情報提供対象に関する情報であって将来に関する情報を提供情報として複数特定する。提供部は、特定部によって特定された複数の提供情報を時系列に並べたコンテンツであって第1コンテンツ上の一部に重ねて表示される第2コンテンツを利用者に提供する。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、利用者に対して利便性の高い情報提供を行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報提供装置が行う情報提供処理を説明するための図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報提供システムの構成の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る端末装置の構成の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る情報提供装置の構成の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る利用者情報記憶部に記憶される利用者情報テーブルの一例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係るコンテンツ記憶部に記憶されるコンテンツテーブルの一例を示す図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係る情報提供装置の提供部によって提供される第1コンテンツおよび第2コンテンツの一例を示す図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係る情報提供装置の提供部によって提供される第1コンテンツ上をスライドさせた状態の第2コンテンツの一例を示す図である。
【
図9】
図9は、実施形態に係る情報提供装置の提供部によって提供される関連コンテンツの一例を説明するための図である。
【
図10】
図10は、実施形態に係る情報提供装置の提供部によって提供される提供情報の他の例を説明するための図である。
【
図11】
図11は、実施形態に係る情報提供装置の処理部による情報処理の一例を示すフローチャートである。
【
図12】
図12は、実施形態に係る端末装置の構成の他の例を示す図である。
【
図13】
図13は、実施形態に係る情報提供装置および端末装置の各々の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報提供装置、情報提供方法、および情報提供プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報提供装置、情報提供方法、および情報提供プログラムが限定されるものではない。また、各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
〔1.情報提供処理の一例〕
まず、
図1を参照し、実施形態に係る情報提供装置が行う情報提供処理について説明する。
図1は、実施形態に係る情報提供装置が行う情報提供処理を説明するための図である。
【0011】
図1に示す情報提供装置1は、各利用者Uの端末装置2と連携し、オンラインで各種の情報を各利用者Uに提供する情報処理装置であり、1以上のサーバまたはクラウドシステムなどにより実現される。
【0012】
情報提供装置1は、ポータルサイトなどを通じて各種の情報を提供する。利用者Uは、ポータルサイトなどを通じて、例えば、ニュース、天気、路線、ショッピング、オークション、チケット、ファイナンス、スポーツ、イベント、動画、音楽、テレビ番組、旅行、飲食店、渋滞、混雑、特売セール、経路、地図、ルート検索、ウェブ検索、または料理などに関するコンテンツを情報提供装置1から取得することができる。
【0013】
図1に示すように、情報提供装置1は、第1コンテンツを端末装置2に送信することで、第1コンテンツを利用者Uに提供する(ステップS1)。第1コンテンツは、例えば、ポータルサイトにおけるトップ画面のコンテンツであり、端末装置2に表示される。情報提供装置1は、例えば、端末装置2からのコンテンツ要求に基づいて、第1コンテンツを端末装置2に送信する。
【0014】
また、情報提供装置1は、利用者Uのコンテキストを推定する。利用者Uのコンテキストは、利用者Uの状況であり、例えば、比較的期間が長い利用者Uの状況、比較的期間が短い利用者Uの状況などが含まれる。
【0015】
比較的期間が長い利用者Uの状況は、例えば、日常生活をしている状態である日常生活状態、旅行している状態である旅行状態などであるが、かかる例に限定されない。比較的期間が短い利用者Uの状況は、例えば、仕事している状態である仕事状態、通勤している状態である通勤状態、食事をしている状態である食事状態、入浴している状態である入浴状態などであるが、かかる例に限定されない。
【0016】
情報提供装置1は、例えば、端末装置2から送信される利用者Uの位置情報に基づいて、利用者Uのコンテキストを推定する(ステップS2)。例えば、情報提供装置1は、利用者Uの移動履歴の情報などに基づいて、利用者Uのコンテキストを推定することができる。また、情報提供装置1は、利用者Uのスケジュール情報などから利用者Uのコンテキストを推定する。
【0017】
次に、情報提供装置1は、利用者Uの情報に基づいて、複数の提供情報を特定する(ステップS3)。複数の提供情報の各々は、利用者Uへの情報提供対象に関する情報であって将来に関する情報である。情報提供対象は、例えば、利用者Uが興味関心を有すると推定される商品、サービス、イベント、または人物などであり、利用者Uの情報に基づいて判定される。
【0018】
提供情報の特定に用いられる利用者Uの情報は、利用者Uのサービス利用履歴の情報、利用者Uのコンテキストの情報、利用者Uのフォロー情報、または利用者Uの属性の情報などである。利用者Uのサービス利用履歴の情報は、利用者Uの商品購入履歴の情報、利用者Uの検索履歴の情報、利用者Uの閲覧履歴の情報などである。利用者Uのフォロー情報は、利用者Uがフォローの設定をしている対象であるフォロー対象の情報である。
【0019】
例えば、情報提供装置1は、利用者Uの商品購入履歴に基づいて、利用者Uが過去に購入した商品と関連する商品の将来の販売時期の情報を提供情報として特定することができる。また、情報提供装置1は、利用者Uのフォロー情報に基づいて、フォロー対象の将来に関する情報を提供情報として特定することができる。フォロー情報には、利用者Uが設定したフォロー対象の情報が含まれる。
【0020】
また、情報提供装置1は、ステップS2で推定した利用者Uのコンテキストに応じた提供情報を特定することができる。情報提供装置1は、例えば、利用者Uのコンテキストが日常生活状態を示す場合に、日常生活に関係する情報であって将来に関する情報を提供情報として特定する。また、情報提供装置1は、利用者Uのコンテキストが旅行状態を示す場合に、旅行に関係する情報であって将来に関する情報を提供情報として特定する。
【0021】
次に、情報提供装置1は、ステップS3で特定した複数の提供情報を時系列に並べた第2コンテンツを生成する(ステップS4)。そして、情報提供装置1は、ステップS4で生成した第2コンテンツを端末装置2に送信することで、第2コンテンツを利用者Uに提供する(ステップS5)。
【0022】
第2コンテンツは、第1コンテンツ上の一部に重ねて表示されるコンテンツであり、利用者Uの端末装置2への操作によって、
図1に示すように、第1コンテンツ上をスライド可能である。そのため、利用者Uは、第1コンテンツを閲覧しつつ必要に応じて第2コンテンツを上方向にスライドすることで第2コンテンツを詳しく閲覧することができる。
【0023】
また、第2コンテンツは、第1コンテンツ上をスライドする前の状態では、時間的に現時点に最も近い提供情報Aが最も左に配置され、時間的に現時点に次に近い提供情報Bが提供情報Aの右に配置され、提供情報A,Bよりも時間的に現時点から遠い提供情報Cが提供情報Bの右に配置されている。
【0024】
このように、第2コンテンツでは、第1コンテンツ上をスライドする前の状態において、提供情報A,B,Cが時系列に配置されている。これにより、利用者Uは、提供情報A,B,Cの時間的関係を容易に把握することができ、情報提供装置1は、利用者Uに対して利便性の高い情報提供を行うことができる。
【0025】
また、第2コンテンツは、第1コンテンツ上をスライドした後の状態では、時間的に現時点に最も近い提供情報Aが最も上に配置され、時間的に現時点に次に近い提供情報Bが提供情報Aの下に配置され、提供情報Bよりも時間的に現時点から遠い提供情報Cが提供情報Bの下に配置されている。
【0026】
このように、第2コンテンツでは、第1コンテンツ上をスライドした後の状態においても、提供情報A,B,Cが時系列に配置されている。これにより、利用者Uは、提供情報A,B,Cの時間的関係を容易に把握することができ、利用者Uに対して利便性の高い情報提供を行うことができる。
【0027】
また、第1コンテンツ上をスライドする前の状態よりも第1コンテンツ上をスライドした後の状態の方が、提供情報A,B,Cで示される内容が詳しくなっている。そのため、利用者Uは、第2コンテンツをスライドすることによって、より詳しい情報を把握することができ、利用者に対して利便性の高い情報提供を行うことができる。
【0028】
なお、上述した例では、第2コンテンツは、第1コンテンツ上をスライドした前後で提供情報A,B,Cの配列方向や内容の詳細度合いが異なるが、第1コンテンツ上をスライドした前後で提供情報A,B,Cの配列方向や内容の詳細度合いは同じであってもよい。
【0029】
このように、実施形態に係る情報提供装置1は、利用者Uへの情報提供対象に関する情報であって将来に関する情報を提供情報として特定し、特定した提供情報を利用者Uに提供する。これにより、情報提供装置1は、将来に関する情報を利用者Uに提供することができることから、利用者Uに対して利便性の高い情報提供を行うことができる。
【0030】
また、情報提供装置1は、提供情報を複数特定し、特定した複数の提供情報を時系列に並べたコンテンツであって第1コンテンツ上に重ねて表示される第2コンテンツを利用者Uに提供する。これにより、情報提供装置1は、利用者Uに将来に関する情報を並べて第1コンテンツ上に重ねて表示させることができることから、利用者Uは、第1コンテンツを閲覧しつつ第2コンテンツの少なくとも一部を把握することができる。そのため、情報提供装置1は、利用者Uに対して利便性の高い情報提供を行うことができる。
【0031】
また、情報提供装置1は、利用者Uの情報に基づいて、利用者Uのコンテキストを推定し、推定したコンテキストに応じた情報を提供情報として特定する。これにより、情報提供装置1は、利用者Uのコンテキストに応じた将来に関する情報を利用者Uに提供することができ、利用者Uに対して利便性の高い情報提供を行うことができる。
【0032】
なお、上述した例では、情報提供装置1が第2コンテンツを生成して端末装置2に表示させるが、端末装置2が、情報提供装置1から情報を収集して第2コンテンツを生成し、生成した第2コンテンツを表示する構成であってもよい。この場合、端末装置2が、情報提供装置1と共にまたは単独で情報提供装置1の上述した機能の一部または全部を実行する情報提供装置として機能する。
【0033】
以下、このような処理を行う情報提供装置1および端末装置2を含む情報提供システムの構成などについて、詳細に説明する。
【0034】
〔2.情報提供システムの構成〕
図2は、実施形態に係る情報提供システムの構成の一例を示す図である。
図2に示すように、実施形態に係る情報提供システム100は、情報提供装置1と、端末装置2
1,2
2,・・・,2
nとを含む。nは、例えば、3以上の整数である。
【0035】
端末装置21は、利用者U1によって用いられ、端末装置22は、利用者U2によって用いられ、端末装置2nは、利用者Unによって用いられる。以下において、端末装置21,22,・・・,2nの各々を個別に区別せずに示す場合、端末装置2と記載する場合がある。
【0036】
情報提供装置1および端末装置2は、ネットワークNを介して、有線または無線により互いに通信可能に接続される。なお、
図2に示す情報提供システム100には、情報提供装置1が複数含まれてもよい。
【0037】
端末装置2は、例えば、デスクトップ型PC(Personal Computer)、ノート型PC、タブレット端末、スマートフォン、携帯電話機、またはPDA(Personal Digital Assistant)などである。なお、端末装置2は、上記例に限定されなくともよく、例えば、スマートウォッチまたはウェアラブルデバイス(Wearable Device)などであってもよい。
【0038】
〔3.端末装置2〕
図3は、実施形態に係る端末装置2の構成の一例を示す図である。
図3に示すように、実施形態に係る端末装置2は、通信部10と、表示部11と、操作部12と、センサ群13と、記憶部14と、処理部15とを備える。
【0039】
〔3.1.通信部10〕
通信部10は、例えば、NIC(Network Interface Card)などによって実現される。通信部10は、ネットワークNと有線または無線で接続され、ネットワークNを介して、情報提供装置1との間で情報の送受信を行う。
【0040】
〔3.2.表示部11〕
表示部11は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)または有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどである。
【0041】
〔3.3.操作部12〕
操作部12は、例えば、文字、数字、およびスペースを入力するためのキー、エンターキーおよび矢印キーなどを含むキーボード、マウス、および電源ボタンなどを含む。表示部11は、タッチパネル対応ディスプレイであり場合、操作部12はタッチパネルを含む。
【0042】
〔3.4.センサ群13〕
センサ群13は、例えば、測位センサ、加速度センサ、ジャイロセンサ、地磁気センサ、照度センサ、およびイメージセンサなどを含む。測位センサは、端末装置2の位置を検出するセンサである。加速度センサは、端末装置2の加速度を検出するセンサである。ジャイロセンサは、端末装置2の傾きおよび回転などの姿勢を検出するセンサである。地磁気センサは、地磁気を検出するセンサである。照度センサは、端末装置2の周囲の明暗を示す照度を検出するセンサであり、イメージセンサは、端末装置2の周囲を撮像するセンサである。
【0043】
〔3.5.記憶部14〕
記憶部14は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)などの半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスクなどの記憶装置によって実現される。
【0044】
記憶部14には、例えば、情報提供装置1から送信されネットワークNおよび通信部10を介して処理部15によって取得された情報およびセンサ群13によって検出された情報である検出情報などが記憶される。
【0045】
〔3.6.処理部15〕
処理部15は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)またはMPU(Micro Processing Unit)などによって、端末装置2内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。処理部15は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)またはFPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積回路により一部または全部が実現されてもよい。処理部15は、情報取得部16と、表示処理部17と、情報出力部18とを備える。
【0046】
〔3.6.1.情報取得部16〕
情報取得部16は、情報提供装置1から送信されネットワークNを介して通信部10で受信される種々のコンテンツを取得する。情報提供装置1から送信されるコンテンツは、例えば、上述した第1コンテンツおよび第2コンテンツなどである。
【0047】
〔3.6.2.表示処理部17〕
表示処理部17は、情報取得部16によって取得された情報を表示部11に表示させる。例えば、表示処理部17は、情報取得部16によって取得されたコンテンツなどを表示部11に表示させる。
【0048】
〔3.6.3.情報出力部18〕
情報出力部18は、例えば、利用者Uによる操作部12への操作に応じた情報である操作情報を情報提供装置1へ通信部10を介して送信する。また、情報出力部18は、センサ群13によって検出された情報である検出情報を情報提供装置1へ通信部10を介して送信する。
【0049】
〔4.情報提供装置1の構成〕
図4は、実施形態に係る情報提供装置1の構成の一例を示す図である。
図4に示すように、情報提供装置1は、通信部20と、記憶部21と、処理部22とを有する。
【0050】
〔4.1.通信部20〕
通信部20は、例えば、NICなどによって実現される。そして、通信部20は、ネットワークNと有線または無線で接続され、他の各種装置との間で情報の送受信を行う。例えば、通信部20は、端末装置2との間でネットワークNを介して情報の送受信を行う。
【0051】
〔4.2.記憶部21〕
記憶部21は、例えば、RAM、フラッシュメモリなどの半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスクなどの記憶装置によって実現される。記憶部21は、利用者情報記憶部30とコンテンツ記憶部31とを有する。
【0052】
〔4.2.1.利用者情報記憶部30〕
利用者情報記憶部30は、利用者Uに関する各種の情報を記憶する。
図5は、実施形態に係る利用者情報記憶部30に記憶される利用者情報テーブルの一例を示す図である。
図5に示す例では、利用者情報記憶部30に記憶される利用者情報テーブルは、「利用者ID」、「属性情報」、「履歴情報」、および「設定情報」といった項目の情報を含む。
【0053】
「利用者ID」は、利用者Uを識別する識別子である。「属性情報」は、「利用者ID」に対応付けられた利用者Uの属性に関する属性情報である。利用者Uの属性は、例えば、デモグラフィック属性、サイコグラフィック属性などである。デモグラフィック属性は、人口統計学的属性であり、例えば、年齢、性別、職業、居住地、年収、家族構成などである。サイコグラフィック属性は、心理学的属性であり、例えば、ライフスタイル、価値観、興味関心などである。
【0054】
「履歴情報」は、サービスの利用履歴などの情報を含む履歴情報であり、例えば、利用者Uの決済履歴情報、利用者Uの検索履歴情報、利用者Uの閲覧履歴情報、利用者Uのコンテキスト履歴情報、および利用者Uの移動履歴情報などを含む。
【0055】
利用者Uの決済履歴情報には、利用者Uが決済サービスを用いてオンライン、実店舗、または実施設などにおいて購入した商品に関する購入履歴情報、利用者Uが決済サービスを用いてオンライン、実店舗、実施設などにおいて有料で利用したサービスに関するサービス利用履歴情報などが含まれる。
【0056】
購入履歴情報には、利用者Uが購入した商品の情報、購入費用の情報、購入日時、購入店舗の情報などが含まれる。サービス利用履歴情報には、利用者Uが利用したサービスの情報、利用費用の情報、利用日時、利用店舗の情報などが含まれる。
【0057】
利用者Uの検索履歴情報は、例えば、検索サイトでのウェブコンテンツの検索履歴の情報、各種のウェブサイトでの検索履歴の情報などである。利用者Uの閲覧履歴情報は、利用者Uのウェブコンテンツの閲覧履歴の情報であり、例えば、利用者Uの物件情報の閲覧履歴の情報、コンビニエンスストアやスーパーマーケットなどの店舗のチラシの閲覧履歴の情報などの種々の情報を含む。
【0058】
利用者Uの移動履歴情報は、利用者Uの移動履歴の情報であり、例えば、単位時間毎の利用者Uの位置の情報を含む。なお、利用者Uの移動履歴情報は、訪問した店舗や施設などの情報であってもよい。利用者Uのコンテキスト履歴情報は、処理部22によって推定された利用者Uコンテキストの履歴情報である。
【0059】
「設定情報」は、利用者Uによって設定された情報であり、例えば、上述したフォロー情報を含む。なお、利用者Uによって設定された情報は、フォロー情報に限定されず、利用者Uによって設定されたその他の情報を含んでいてもよい。
【0060】
〔4.2.2.コンテンツ記憶部31〕
コンテンツ記憶部31は、コンテンツに関する情報を記憶する。
図6は、実施形態に係るコンテンツ記憶部31に記憶されるコンテンツテーブルの一例を示す図である。
図6に示した例では、コンテンツ記憶部31に記憶されるコンテンツテーブルは、「コンテンツID」、「コンテンツ」といった項目の情報を有する。
【0061】
「コンテンツID」は、コンテンツを識別する識別子である。「コンテンツ」は、「コンテンツID」に対応付けられたコンテンツに関する情報である。具体的には、コンテンツは、例えば、コンテンツの内容に関する情報またはコンテンツのアドレスの情報などである。
【0062】
コンテンツは、例えば、各種のコンテンツを提供するポータルサイトに関するコンテンツであり、例えば、ニュース、天気、路線、ショッピング、オークション、チケット、ファイナンス、スポーツ、イベント、動画、音楽、テレビ番組、旅行、飲食店、渋滞、混雑、特売セール、経路、地図、ルート検索、ウェブ検索、または料理などに関する種々のコンテンツである。チケットは、例えば、コンサート、演劇、歌舞伎、落語、漫才などのイベントのチケットである。なお、コンテンツは、ウェブブログサイト、SNS(Social Networking Service)サイト、決済サービスなどに関するコンテンツであってもよい。
【0063】
コンテンツは、将来に関する情報を含む。将来に関する情報は、例えば、将来の特売セールに関する情報、将来の路線に関する情報、将来の混雑に関する情報、および将来の渋滞に関する情報、旅行先エリアの将来のイベントに関する情報、旅行先エリアの飲食店の予約に関する情報、または旅行先エリアの将来の天気に関する情報などであるが、かかる例に限定されない。
【0064】
図6では、コンテンツID「C1」のコンテンツは、コンテンツ「CO1」であり、コンテンツID「C2」のコンテンツは、コンテンツ「CO2」であり、コンテンツID「C3」のコンテンツは、コンテンツ「CO3」である。なお、
図6に示した例では、コンテンツなどを、「CO1」、「CO2」、「CO3」などの抽象的な符号で表現したが、コンテンツは、例えば、各種情報を含むファイル形式のデータである。また、コンテンツ記憶部31は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。
【0065】
〔4.3.処理部22〕
処理部22は、コントローラであり、例えば、CPUまたはMPUなどのプロセッサによって、情報提供装置1内部の記憶装置(例えば、記憶部21)に記憶されている各種プログラム(情報提供プログラムの一例)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、処理部22は、例えば、ASICやFPGAなどの集積回路により一部または全部が実現されてもよい。
【0066】
図4に示すように、処理部22は、取得部40と、推定部41と、特定部42と、提供部43とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、処理部22の内部構成は、
図4に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
【0067】
〔4.3.1.取得部40〕
取得部40は、各種情報を取得する。取得部40は、記憶部21から各種の情報を取得する。取得部40は、利用者情報記憶部30およびコンテンツ記憶部31などから各種の情報を取得する。
【0068】
また、取得部40は、例えば、端末装置2または外部装置などから利用者Uの情報を取得し、取得した利用者Uの情報を利用者情報記憶部30に記憶することもできる。端末装置2から取得される利用者Uの情報には、例えば、上述した検出情報が含まれる。また、取得部40は、例えば、外部装置などから各種のコンテンツを取得し、取得したコンテンツをコンテンツ記憶部31に記憶することもできる。
【0069】
〔4.3.2.推定部41〕
推定部41は、利用者情報記憶部30から取得部40によって取得された利用者情報に基づいて、利用者Uのコンテキストを推定する。推定部41は、例えば、利用者情報に含まれる移動履歴情報に基づいて、利用者Uのコンテキストを推定する。
【0070】
利用者Uのコンテキストは、利用者Uの状況である。例えば、利用者Uの状況の種別には、比較的期間が長い利用者Uの状況、比較的期間が短い利用者Uの状況、利用者Uの瞬間的な状況などがある。
【0071】
比較的期間が長い利用者Uの状況は、例えば、日常生活をしている状態である日常生活状態、旅行している状態である旅行状態、出張している状態である出張状態、入院している状態である入院状態などであるが、かかる例に限定されない。
【0072】
比較的期間が短い利用者Uの状況は、例えば、仕事している状態である仕事状態、通勤している状態である通勤状態、食事をしている状態である食事状態、入浴している状態である入浴状態、または就寝している状態である就寝状態などであるが、かかる例に限定されない。
【0073】
また、利用者Uの瞬間的な状況は、例えば、利用者Uの動作状態、利用者Uによる端末装置2の操作状態、利用者Uの周辺環境の状態などを含んでいてもよい。利用者Uの動作状態は、例えば、移動中である状態、停止中である状態、運動中である状態などである。
【0074】
端末装置2の操作状態は、利用者Uが端末装置2で動画を見ている状態、利用者Uが端末装置2で音楽を見ている状態、利用者Uが端末装置2でニュースを見ている状態、利用者Uが端末装置2で検索をしている状態などである。利用者Uの周辺環境の状態は、例えば、利用者Uが位置している場所の天気の状態、気温の状態、湿度の状態、騒音の状態、日当りの状態、災害の状態などである。
【0075】
推定部41は、例えば、利用者情報を入力とし利用者Uの状況スコアを出力とする状況推定モデルを用いて、利用者Uの状況を推定することができる。状況推定モデルから出力される状況スコアは、状況毎のスコアであり、推定部41は、例えば、状況推定モデルから出力されるスコアのうち最も高い状況スコアに対応する状況を利用者Uの状況として推定することができる。また、推定部41は、利用者Uの状況の種別毎に利用者Uの状況を推定することもできる。なお、状況推定モデルは、状況毎に設けられてもよい。状況推定モデルは、例えば、ニューラルネットワークを用いた機械学習などによって生成される学習モデルであるが、かかる例に限定されない。
【0076】
〔4.3.3.特定部42〕
特定部42は、利用者情報記憶部30から取得部40によって取得された利用者Uの情報に基づいて、利用者Uへの情報提供対象に関する情報であって将来に関する情報を提供情報として特定する。以下において、将来に関する情報を将来情報と記載する場合がある。
【0077】
特定部42によって特定される提供情報は、コンテンツ記憶部31に記憶されたコンテンツであるが、かかる例に限定されず、例えば、他の装置から提供されるコンテンツのアドレスなどのリンク情報を含む情報であってもよい。
【0078】
利用者Uへの情報提供対象は、利用者Uへ提供する情報の対象であり、例えば、商品、サービス、イベント、店舗、施設、または人物などであるが、かかる例に限定されない。イベントは、例えば、スポーツイベント、音楽イベント、演劇イベント、カラオケ大会、講演会、学園祭、展示即売会、物産展などであるが、かかる例に限定されない。
【0079】
また、利用者Uへの情報提供対象は、例えば、利用者Uが興味関心を有すると推定される対象、利用者Uが過去に購入した商品および当該商品に関連する商品、利用者Uがフォローの設定をしている対象であるフォロー対象などである。
【0080】
利用者Uが興味関心を有すると推定される対象は、例えば、利用者Uのサイコグラフィック属性に基づいて特定部42によって判定される。利用者Uが過去に購入した商品および当該商品に関連する商品は、例えば、利用者Uの商品購入履歴に基づいて特定部42によって判定される。利用者Uがフォローの設定をしている対象であるフォロー対象は、利用者Uの設定情報に基づいて特定部42によって判定される。
【0081】
例えば、特定部42は、利用者Uの商品購入履歴に基づいて、利用者Uが過去に購入した商品と関連する商品である関連商品の将来の販売時期の情報を提供情報として特定することができる。関連商品は、利用者Uが過去に購入した商品との組み合わせで一緒に購入される頻度が高い商品、利用者Uが過去に購入した商品と同じブランドの商品、利用者Uが過去に購入した商品に含まれる消耗品、利用者Uが過去に購入した商品の新型の商品などである。
【0082】
関連商品は、利用者Uが過去に購入した商品がプロ野球チームAのグッズであれば、例えば、プロ野球チームAの将来販売されるグッズである。また、関連商品は、利用者Uが過去に購入した商品がノート型PCである場合、例えば、ワイヤレススピーカ、キーボード、ワイヤレスイヤホンなどである。
【0083】
特定部42は、利用者Uが興味関心を有すると推定される対象の将来の販売時期の情報を提供情報として特定することができる。例えば、特定部42は、利用者Uがサスペンス映画に興味関心を有すると推定される場合、新たに劇場で上映される予定のサスペンス映画の上映館、上映開始日、および予告編などの情報、または劇場で上映されているサスペンス映画の最終上映日の情報などを提供情報として特定することができる。
【0084】
また、特定部42は、利用者Uが芸能人Cに興味関心を有すると推定される場合、芸能人Cが出演する新ドラマの放送開始日時および予告編などの情報、または芸能人のコンサートチケットの販売開始日時および販売場所の情報などを提供情報として特定することができる。
【0085】
また、特定部42は、上述した関連商品の将来の販売時期の情報を提供情報として特定することができる。関連商品は、利用者Uが過去に購入した商品がプロ野球チームAのグッズであれば、例えば、プロ野球チームAの将来販売されるグッズである。また、関連商品は、利用者Uが過去に購入した商品がPCである場合、例えば、ワイヤレススピーカ、キーボード、ワイヤレスイヤホンなどである。
【0086】
また、特定部42は、フォロー対象の将来に関する情報を提供情報として特定することができる。例えば、フォロー対象が歌手Bである場合、フォロー対象に関する情報であって将来に関する情報は、歌手Bの将来のコンサートチケットの情報、または歌手Bの将来のニューアルバムの情報などである。コンサートチケットの情報は、コンサートチケットの発売日を示す情報およびコンサートチケットの購入サイトの情報などが含まれる。また、ニューアルバムの情報には、ニューアルバムの発売日を示す情報およびニューアルバムの購入サイトの情報などが含まれる。
【0087】
特定部42は、例えば、将来情報として、予め定められた条件を満たす将来情報を提供情報として特定する。予め定められた条件は、例えば、現時点から予め定められた期間前までの期間であるという条件、または直近のものから順に予め定められた数であるという条件などであるが、かかる例に限定されない。
【0088】
なお、特定部42は、予め定められた条件を満たす将来情報の数が閾値以上である場合、予め定められた条件を満たす複数の将来情報のうち重要度が高い将来情報を提供情報として特定することもできる。特定部42は、例えば、利用者情報を入力とし各対象の重要度スコアを出力する重要度推定モデルを用いて、将来情報の重要度を判定することができる。重要度推定モデルは、例えば、ニューラルネットワークを用いた機械学習などによって生成される学習モデルであるが、かかる例に限定されない。
【0089】
特定部42は、例えば、提供部43で提供された第2コンテンツのスライド履歴や第2コンテンツに含まれる提供情報の選択履歴などに基づいて、将来情報の重要度を判定することもできる。第2コンテンツのスライド履歴には、例えば、第2コンテンツがスライドされてから、第2コンテンツのうち各提供情報が端末装置2の表示部11に表示されていた時間を示す情報が含まれている。
【0090】
特定部42は、例えば、表示部11に表示されていた時間が長い提供情報で示される情報提供対象の提供情報ほど重要度が高いと判定したり、選択回数が多い提供情報で示される情報提供対象の提供情報ほど重要度が高いと判定したりすることができる。
【0091】
また、特定部42は、推定部41によって推定された利用者Uのコンテキストに応じた将来情報を提供情報として特定することもできる。例えば、特定部42は、利用者Uのコンテキストが日常生活状態を示す場合に、日常生活に関係する将来情報を提供情報として特定する。日常生活に関係する将来情報は、例えば、将来の特売セールに関する情報、将来の路線に関する情報、将来の混雑に関する情報、および将来の渋滞に関する情報のうちの少なくとも1つであるが、かかる例に限定されない。
【0092】
また、特定部42は、利用者Uのコンテキストが旅行状態を示す場合に、旅行に関係する将来情報を提供情報として特定する。旅行に関係する将来情報は、例えば、旅行先エリアのイベントに関する情報、旅行先エリアの飲食店の予約に関する情報、および旅行先エリアの天気に関する情報のうちの少なくとも1つであるが、かかる例に限定されない。
【0093】
また、特定部42は、利用者Uが移動中である場合、利用者Uが停止中である場合に比べて、提供情報として特定する将来情報の数を減らすことができる。この場合、特定部42は、利用者Uが移動中である場合、利用者Uが停止中である場合に比べて、重要度が高い将来情報や現時点に近い将来情報を優先して提供情報として特定する。
【0094】
また、特定部42は、利用者Uが運動状態である場合、スポーツイベントの将来情報やスポーツ用品の将来情報などを優先して提供情報として特定することができる。さらに、特定部42は、利用者Uが野球をしている状態である場合、プロ野球の将来情報や野球用品の将来情報などを優先して提供情報として特定することができる。
【0095】
また、特定部42は、将来情報と関連する情報である関連コンテンツを特定することもできる。例えば、特定部42は、将来情報に基づく利用者Uの行動に基づいて、将来情報に関連する行動を利用者Uに促す行動支援情報を関連コンテンツとして特定することもできる。
【0096】
例えば、利用者Uに提供情報として提供された将来情報が将来に開催されるイベントのチケットの販売に関する情報であり、利用者Uがかかる将来情報に基づいてイベントのチケットを購入したとする。この場合、特定部42は、行動支援情報として、イベントが開催される日を含む期間におけるイベントの開催エリアのホテルに関する情報を特定する。ホテルに関する情報は、例えば、客室に空きがあるホテルを示す情報、客室に空きがあるホテルを予約するサイトの情報などである。
【0097】
また、特定部42は、将来情報に基づく利用者Uの行動に基づいて、かかる将来情報に関連する将来情報を提供情報としてさらに特定することができる。例えば、将来情報が将来に開催されるイベントのチケットの販売に関する情報であり、利用者Uが将来情報に基づいてイベントのチケットを購入しようとしたが購入できなかったとする。
【0098】
この場合、特定部42は、行動支援情報として、利用者Uがチケットを購入できなかったイベントと関連するイベントの将来情報を特定する。利用者Uがチケットを購入できなかったイベントと関連するイベントの将来情報は、例えば、利用者Uがチケットを購入できなかったイベントと開催会場が異なる同一種類のイベントである。
【0099】
例えば、特定部42は、利用者Uがチケットを購入できなかったイベントが東京都で開催される歌手Dのコンサートである場合、東京都以外で開催される歌手Dのコンサートの将来情報を行動支援情報として特定することができる。
【0100】
また、特定部42は、利用者Uのコンテキストが端末装置2に表示されている第1コンテンツを用いたウェブ検索中である場合、検索クエリで示される対象の将来情報を提供情報として特定することができる。また、特定部42は、利用者Uのコンテキストが端末装置2を用いたオンラインゲームのプレイ状態である場合、プレイ中のオンラインゲームを対象とする将来情報を提供情報として特定することができる。
【0101】
また、特定部42は、利用者Uのコンテキストが端末装置2を用いた動画の鑑賞状態である場合、動画に登場する俳優が登場するイベントの将来情報を提供情報として特定することができる。また、特定部42は、利用者Uのコンテキストが端末装置2を用いた動画の鑑賞の中止である場合、鑑賞を中止した動画の配信終了日を示す将来情報を提供情報として特定することができる。
【0102】
なお、特定部42は、推定部41によって推定された利用者Uの状況の種別毎に将来情報を提供情報として特定したり、推定部41によって推定されたすべての種別の利用者Uの状況の組み合わせに対応する将来情報を提供情報として特定したりすることができる。
【0103】
〔4.3.4.提供部43〕
提供部43は、特定部42によって特定された提供情報を提供する。例えば、提供部43は、特定部42によって特定された提供情報を端末装置2に対して通信部20およびネットワークNを介して送信することによって、提供情報を利用者Uに提供する。
【0104】
提供部43は、特定部42によって特定された複数の提供情報を時系列で並べたコンテンツである第2コンテンツを利用者Uに提供する。また、提供部43は、第2コンテンツが重ねて表示される第1コンテンツを利用者Uに提供する。
【0105】
第1コンテンツは、例えば、ポータルサイトにおけるトップ画面のコンテンツであり、端末装置2の表示部11に表示される。提供部43は、例えば、端末装置2からのコンテンツ要求に基づいて、第1コンテンツを端末装置2に送信する。端末装置2の情報取得部16は、提供部43から提供される第1コンテンツを取得し、端末装置2の表示処理部17は、情報取得部16によって取得された第1コンテンツを表示部11に表示させる。
【0106】
また、提供部43は、特定部42によって特定された複数の提供情報を時系列で並べたコンテンツである第2コンテンツを端末装置2に対して通信部20およびネットワークNを介して送信する。第2コンテンツは、スライド可能なコンテンツであり、時間的に現時点に近い情報を示す提供情報ほど上位の位置に配置される。
【0107】
提供部43は、端末装置2からのコンテンツ要求がある場合に、第1コンテンツに加えて、第2コンテンツを利用者Uに提供するが、かかる例に限定されない。例えば、提供部43は、端末装置2の表示部11に第1コンテンツが表示されている状態で、特定部42によって複数の提供情報が特定された場合に第2コンテンツを利用者Uに提供することもできる。
【0108】
端末装置2の情報取得部16は、提供部43から提供される第2コンテンツを取得し、端末装置2の表示処理部17は、情報取得部16によって取得された第2コンテンツを第1コンテンツ上の一部に重畳した状態で表示部11に表示させる。
【0109】
初期状態では、表示部11の表示領域のうち第2コンテンツが表示される領域は、小さいが、第1コンテンツ上において第2コンテンツをスライドさせることによって、第2コンテンツが表示される領域を大きくすることができる。
【0110】
提供部43は、表示部11において利用者Uによる第2コンテンツのスライド操作がある場合、第1コンテンツ上において第2コンテンツをスライドさせ、第2コンテンツが表示される領域を大きくする。
【0111】
第2コンテンツにおいて時系列で配置される複数の提供情報は、時間的に現時点に近い提供情報ほど上位の位置に配置される。提供情報の配列方向が左右方向である場合、最上位の位置は、最も左の位置であり、提供情報の配列方向が上下方向である場合、最上位の位置は、最も上の位置である。これにより、利用者Uは、複数の提供情報の時間的関係を容易に把握することができる。
【0112】
図7は、実施形態に係る情報提供装置1の提供部43によって提供される第1コンテンツおよび第2コンテンツの一例を示す図である。
図7に示すように、第2コンテンツ60は、第1コンテンツ50上の一部に重ねて表示される。
【0113】
第1コンテンツ50は、検索ボックス51、検索ボタン52、複数のコンテンツ列53,54,55,56、およびタブ列57を含む。検索ボックス51には、利用者Uによる操作部12への操作によって検索キーワードが入力される。
【0114】
検索ボックス51に検索キーワードが入力された状態で利用者Uによる操作部12への操作によって検索ボタン52が選択されると、端末装置2の情報出力部18は、検索ボックス51に入力されている検索キーワードを含む検索クエリを情報提供装置1に送信する。提供部43は、検索クエリに含まれる検索キーワードに応じた検索結果を端末装置2に送信する。かかる検索結果は、情報取得部16によって取得され、表示処理部17によって表示部11に表示される。
【0115】
コンテンツ列53,54,55に含まれる各コンテンツは、利用者Uによる選択がある場合にリンク先のコンテンツに移行させるコンテンツであり、一部のコンテンツには、例えば、リンク先のコンテンツに含まれる情報の一部が表示される。コンテンツ列55に配列されるコンテンツは、タブ列57に含まれるタブの選択によって切り替えられる。コンテンツ列56は、初期画面に移行させためのホームボタンコンテンツの他、利用者Uによる選択がある場合にリンク先のコンテンツに移行させるコンテンツが含まれる。
【0116】
図7に示す状態では、第2コンテンツ60は、コンテンツ列55上の一部に重ねて表示されている。そのため、利用者Uは、コンテンツ列55の一部以外のコンテンツを閲覧しつつも、第2コンテンツ60を確認することができる。
【0117】
図7に示す例では、第2コンテンツ60は、提供情報61
1,61
2,61
3を含む。提供情報61
1は、芸能人Cのコンサートチケットに関するコンテンツであり、例えば、芸能人Cのコンサートチケットに関する詳細内容を示すコンテンツのアドレスなどのリンク情報を含む。提供情報61
2は、プロ野球チームGの開幕試合に関するコンテンツであり、例えば、プロ野球チームGの開幕試合に関する詳細内容を示すコンテンツのアドレスなどのリンク情報を含む。
【0118】
提供情報613は、芸能人Cの新ドラマに関するコンテンツであり、例えば、芸能人Cの新ドラマに関する詳細内容を示すコンテンツのアドレスなどのリンク情報を含む。以下において、提供情報611,612,613の各々を個別に区別せずに示す場合、提供情報61と記載する場合がある。
【0119】
提供部43は、利用者Uが操作部12への操作によって提供情報61を選択すると、選択した提供情報61に対応する詳細内容を示すコンテンツを端末装置2に提供し表示部11に表示させる。詳細内容を示すコンテンツは、例えば、コンテンツ列55およびタブ列57が表示される領域であるコンテンツ表示領域に、コンテンツ列55およびタブ列57に代えてまたは重ねて表示される。このとき、提供部43は、第2コンテンツ60を
図7に示す状態を維持するが、さらに小さなサイズに変更することもできる。
【0120】
また、提供部43は、操作部12への操作によって利用者Uに選択された提供情報61を第2コンテンツ60から削除することもできる。これにより、利用者Uは、詳細内容を示すコンテンツが表示されていない提供情報61を容易に把握することができる。
【0121】
提供部43は、予め定められた期間が過ぎるまで利用者Uによって何ら操作されない第2コンテンツ60を表示部11に表示している状態から表示されない状態に変更することができる。この場合、提供部43は、新たな提供情報61が特定部42によって特定された場合に、新たな提供情報61を含む第2コンテンツを利用者Uに提供したり、予め定められた期間が経過した場合に第2コンテンツ60を表示部11に再表示したりすることができる。
【0122】
また、提供部43は、例えば、第2コンテンツ60に含まれる提供情報61の重要度に応じて各提供情報61の表示態様を変更することができ、また、第2コンテンツ60全体の表示態様を変更することができる。提供情報61の表示態様は、例えば、背景色、文字の大きさ、枠の大きさ、枠の色などであるが、点滅速度を重要度によって変更してもよい。また、第2コンテンツ60全体の表示態様は、例えば、背景色、文字の大きさ、枠の大きさ、枠の色などであるが、点滅速度を重要度によって変更してもよい。
【0123】
また、提供部43は、特定部42によって新たに特定された提供情報61を第2コンテンツに追加したり、将来情報でなくなった提供情報61を第2コンテンツから削除したりすることができる。
【0124】
また、提供部43は、利用者Uによる操作部12への操作によって第2コンテンツ60が下方にスライドされた場合、第2コンテンツ60を提供情報61が表示されない位置まで下方に移動させる。このとき、第2コンテンツ60の引き出しタブ65は、表示部11に表示されており、かかる引き出しタブ65の操作によって、第2コンテンツ60を上方に引き出すことができる。なお、利用者Uは、操作部12への操作によって引き出しタブ65を上方に位置させたり、左側方に位置させたり、右側方に位置させたりすることもできる。
【0125】
図8は、実施形態に係る情報提供装置1の提供部43によって提供される第1コンテンツ50上をスライドさせた状態の第2コンテンツ60の一例を示す図である。
図8に示すように、第2コンテンツ60は、提供情報61
1,61
2,61
3に加え、日時情報62
1,62
2,62
3を含む。
【0126】
第2コンテンツ60は、第1コンテンツ50上をスライドして引き出された場合、提供情報61
1,61
2,61
3は上下方向に時系列に配置される。
図8に示す提供情報61
1,61
2,61
3は、
図7に示す提供情報61
1,61
2,61
3に比べて、詳しい内容を示す。これにより、利用者Uは、第2コンテンツをスライドするだけで、提供情報61
1,61
2,61
3を詳しく把握することができる。
【0127】
また、提供部43は、例えば、スライドスピードが遅いほど提供情報611,612,613で示される内容を少なくすることができ、スライドスピードが速いほど提供情報611,612,613で示される内容を多くすることができる。これにより、利用者Uは、スライドスピードを速くし、より詳しい内容を把握することができ、スライドスピードを遅くすることで、複数の提供情報を早く把握することができる。
【0128】
日時情報62
1は、提供情報61
1に対応する日時を示す情報であり、
図8に示す例では、芸能人Cのコンサートチケットの申し込み受付開始日時が示されるが、かかる例に限定されない。例えば、提供情報61
1が芸能人Cのコンサートチケットの申し込み受付終了に関する情報である場合、日時情報62
1は、例えば、芸能人Cのコンサートチケットの申し込み受付終了日時を示す情報である。なお、日時情報62
1は、芸能人Cのコンサートの開催日時を示す情報であってもよい。
【0129】
日時情報622は、提供情報612に対応する日時を示す情報であり、プロ野球チームGの開幕試合の開始日時を示す情報であるが、かかる例に限定されない。例えば、提供情報612がプロ野球チームGの開幕試合終了に関する情報である場合、日時情報622は、例えば、プロ野球チームGの開幕試合終了予定日時を示す情報である。
【0130】
日時情報623は、提供情報613に対応する日時を示す情報であり、芸能人Cの新ドラマの第2話の放送開始日時を示す情報であるが、かかる例に限定されない。例えば、提供情報613が芸能人Cの新ドラマの第1話の放送終了に関する情報である場合、日時情報623は、例えば、芸能人Cの新ドラマの第1話の放送終了日時を示す情報である。
【0131】
このように、第2コンテンツ60には、提供情報611,612,613が含まれており、利用者Uは、各提供情報611,612,613で示される情報の日時を容易に把握することができる。
【0132】
提供部43は、例えば、提供情報61に対して長押しなどの特定操作が行われた場合、提供情報61
1と関連する提供情報だけを表示部11に表示させることができる。例えば、
図8に示す場合、提供情報61
1に対して特定操作が行われた場合、提供情報61
1と関連する提供情報61
3を残し、提供情報61
1と関連しない提供情報61
2を第2コンテンツ60から削除することができる。
【0133】
図8に示す第2コンテンツ60では、3つの提供情報61が示されるが、4つ以上の提供情報61を含む場合、利用者Uはスクロール操作によって第2コンテンツ60をスクロールすることができる。
【0134】
提供部43は、特定部42によって関連コンテンツが特定された場合、関連コンテンツを利用者Uに提供する。関連コンテンツは、例えば、第2コンテンツ60の一部に含まれるが、第2コンテンツ60の一部または全部に重ねて表示されてもよい。
【0135】
図9は、実施形態に係る情報提供装置1の提供部43によって提供される関連コンテンツの一例を説明するための図である。
図9の(a)に示すように、第1コンテンツ50上の一部に第2コンテンツ60が重ねて表示されている状態で、利用者Uによって提供情報61
1が選択された場合、
図9の(b)に示すように、提供情報61
1に含まれるリンク情報に対応するリンク先のコンテンツ70が端末装置2に表示される。
【0136】
図9の(b)に示す例では、芸能人Cのコンサートチケットを購入するためのコンテンツ70が第2コンテンツ60の最上位に配置された状態で端末装置2に表示されている。
図9の(b)に示す状態で、利用者Uによる操作部12への操作によってコンテンツ70に含まれる購入ボタン71が選択された場合、
図9の(c)に示すように、チケット購入完了を示すコンテンツ72に加えて、ホテル予約のコンテンツのアドレスなどをリンク先の情報として含むコンテンツ73が関連コンテンツとして端末装置2に表示される。
【0137】
次に、
図9の(c)に示す状態で、利用者Uによる操作部12への操作によってコンテンツ73が選択された場合、
図9の(b)に示すように、ホテル予約のコンテンツ74が端末装置2に表示される。
【0138】
このように、提供部43は、提供情報に基づく利用者Uの行動に基づき、提供情報に関連する行動を利用者Uに促す行動支援情報であるコンテンツ73などを関連コンテンツとして利用者Uに提供することができる。
【0139】
図10は、実施形態に係る情報提供装置1の提供部43によって提供される提供情報の他の例を説明するための図である。
図10の(a)に示すように、第1コンテンツ50上の一部に第2コンテンツ60が重ねて表示されている状態で、利用者Uによって提供情報61
1が選択された場合、
図10の(b)に示すように、提供情報61
1に含まれるリンク情報に対応するリンク先のコンテンツ75が端末装置2に表示される。
【0140】
図10の(b)に示す例では、芸能人Cのコンサートチケットを購入するためのコンテンツ75が第2コンテンツ60の最上位に配置された状態で端末装置2に表示されているが、コンテンツ75には、芸能人Cのコンサートチケットが完売していることを示す情報が含まれている。
【0141】
図10の(b)に示す例では、コンテンツ75に加えて、芸能人Cのコンサートの別会場のチケットを購入するためのコンテンツのアドレスなどのリンク情報を含むコンテンツ76が提供情報として端末装置2に表示される。
【0142】
次に、
図10の(b)に示す状態で、利用者Uによる操作部12への操作によってコンテンツ76が選択された場合、
図10の(c)に示すように、芸能人Cのコンサートの別会場のチケットを購入するためのコンテンツ77が端末装置2に表示される。
【0143】
このように、提供部43は、例えば、提供情報に基づく利用者Uの行動に基づいて、提供情報611に関連し且つ利用者Uへの情報提供対象に関する情報であって別の将来に関する情報(例えば、コンテンツ76)を提供情報として利用者Uに提供することができる。コンテンツ76,77は、別の将来に関する情報の一例である。
【0144】
なお、提供部43は、利用者Uのメールアドレス宛に通信部20およびネットワークNを介して提供情報を送信することによって、提供情報を利用者Uに提供することもできる。
【0145】
〔5.処理手順〕
次に、実施形態に係る情報提供装置1の処理部22による情報処理の手順について説明する。
図11は、実施形態に係る情報提供装置1の処理部22による情報処理の一例を示すフローチャートである。
【0146】
図11に示すように、情報提供装置1の処理部22は、利用者Uからコンテンツ要求があるか否かを判定する(ステップS10)。次に、処理部22は、コンテンツ要求があると判定した場合(ステップS10:Yes)、第1コンテンツ50を利用者Uに提供する(ステップS11)。
【0147】
次に、処理部22は、利用者Uのコンテキストを推定する(ステップS12)。そして、処理部22は、利用者Uのコンテキストを含む利用者Uの情報に基づいて、利用者Uへの情報提供対象に関する情報であって将来に関する情報を提供情報61として特定する(ステップS13)。処理部22は、ステップS13で特定された複数の提供情報61を時系列に並べた第2コンテンツを利用者Uに提供する(ステップS14)。
【0148】
次に、処理部22は、関連コンテンツがあるか否かを判定する(ステップS15)。処理部22は、関連コンテンツがあると判定した場合(ステップS15:Yes)、関連コンテンツを利用者Uに提供する(ステップS16)。
【0149】
処理部22は、ステップS16の処理が終了した場合、関連コンテンツがないと判定した場合(ステップS15:No)、またはコンテンツ要求がないと判定した場合(ステップS10:No)、動作終了タイミングになったか否かを判定する(ステップS17)。処理部22は、例えば、情報提供装置1の電源がオフにされた場合、または情報提供装置1の不図示の操作部への操作によって終了操作が行われたと判定した場合に、動作終了タイミングになったと判定する。
【0150】
処理部22は、動作終了タイミングになっていないと判定した場合(ステップS17:No)、処理をステップS10へ移行し、動作終了タイミングになったと判定した場合(ステップS17:Yes)、
図11に示す処理を終了する。
【0151】
〔6.端末装置2の他の構成例〕
上述した例では、情報提供装置1が第2コンテンツを生成して端末装置2に表示させるが、端末装置2が情報提供装置1から情報を収集して第2コンテンツを生成し、生成した第2コンテンツを表示する構成であってもよい。この場合、端末装置2が、情報提供装置1と共に情報提供装置1の上述した機能の一部を実行する情報提供装置の一部として機能する。また、端末装置2は、情報提供装置1の上述した機能のすべてを実行する情報提供装置として機能する構成であってもよい。
【0152】
図12は、実施形態に係る端末装置2の構成の他の例を示す図である。
図12に示す端末装置2は、処理部15の機能が、
図3に示す端末装置2と異なる。
図12に示す端末装置2の処理部15は、推定部41と、特定部42と、提供部43とをさらに備える点で、
図3に示す端末装置2と異なる。
【0153】
図12に示す推定部41、特定部42、および提供部43は、例えば、
図4に示す推定部41、特定部42、および提供部43と同様に機能する。記憶部14には、端末装置2の利用者Uの情報が記憶されており、推定部41は、端末装置2に記憶されている利用者Uの情報に基づいて、利用者Uのコンテキストを推定する。なお、端末装置2に記憶されている利用者Uの情報は、例えば、センサ群13によって検出された情報である検出情報を含む。
【0154】
特定部42は、端末装置2に記憶されている利用者Uの情報や推定部41によって推定された利用者Uのコンテキストに基づいて、情報提供装置1に記憶されているコンテンツの中から特定情報を特定することができる。
【0155】
提供部43は、特定部42によって特定された複数の提供情報を時系列に並べた第2コンテンツ60を表示部11に表示させる処理を表示処理部17に実行させる。なお、提供部43は、表示処理部17の機能を含んでいてもよい。
【0156】
なお、端末装置2の特定部42は、情報提供装置1と連携して特定情報を特定することもできる。例えば、端末装置2の特定部42は、端末装置2に記憶されている利用者Uの情報や推定部41によって推定された利用者Uのコンテキストなどを含む特定要求を情報提供装置1に送信し、情報提供装置1に特定情報を特定させることもできる。
【0157】
この場合、情報提供装置1の特定部42が特定要求に含まれる利用者Uの情報に基づいて提供情報を特定し、情報提供装置1の提供部43が情報提供装置1の特定部42によって特定された提供情報が端末装置2に送信される。端末装置2の提供部43は、情報提供装置1から送信される複数の提供情報を時系列に並べた第2コンテンツ60を表示部11に表示させる。
【0158】
なお、端末装置2は、推定部41および特定部42のうちの一方または両方を含まない構成であってもよい。この場合、端末装置2の提供部43は、特定部42によって特定された複数の提供情報を情報提供装置1から取得し、取得した複数の提供情報を時系列に並べた第2コンテンツ60を表示部11に表示させる処理を表示処理部17に実行させる。
【0159】
このように、端末装置2は、情報提供装置1と連携して推定部41、特定部42、および提供部43の機能を実行することができ、推定部41、特定部42、および提供部43の機能を有する情報提供装置の一部として機能することができる。なお、以下において、上述した情報提供装置1と端末装置2の一部または全部とを含む構成を情報提供装置1と記載する場合がある。
【0160】
図12に示す処理部15は、例えば、CPUまたはMPUなどのプロセッサによって、端末装置2内部の記憶装置(例えば、記憶部14)に記憶されている各種プログラム(情報提供プログラムの一例)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。
【0161】
〔7.変形例〕
上述した第2コンテンツでは、複数の提供情報が時系列に並べて配置されるが、かかる例に限定されない。例えば、第2コンテンツは、提供情報が1つであってもよい。
【0162】
また、提供部43は、例えば、
図7に示すコンテンツ列55に配列された複数のコンテンツのうち利用者Uによって選択されたコンテンツで情報が示される対象の将来に関する情報を提供情報として含む第2コンテンツを利用者Uに提供することができる。例えば、提供部43は、コンテンツ列55に配列されたコンテンツが選択される毎に、利用者Uによって選択されたコンテンツで情報が示される対象の将来に関する情報を提供情報として含む第2コンテンツを利用者Uに提供することができる。
【0163】
〔8.ハードウェア構成〕
上述してきた実施形態に係る情報提供装置1および端末装置2の各々は、例えば
図13に示すような構成のコンピュータ80によって実現される。
図13は、実施形態に係る情報提供装置1および端末装置2の各々の機能を実現するコンピュータ80の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ80は、CPU81、RAM82、ROM(Read Only Memory)83、HDD(Hard Disk Drive)84、通信インターフェイス(I/F)85、入出力インターフェイス(I/F)86、およびメディアインターフェイス(I/F)87を有する。
【0164】
CPU81は、ROM83またはHDD84に記憶されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM83は、コンピュータ80の起動時にCPU81によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ80のハードウェアに依存するプログラムなどを記憶する。
【0165】
HDD84は、CPU81によって実行されるプログラム、および、かかるプログラムによって使用されるデータなどを記憶する。通信インターフェイス85は、ネットワークN(
図2参照)を介して他の機器からデータを受信してCPU81へ送り、CPU81が生成したデータを、ネットワークNを介して他の機器へ送信する。
【0166】
CPU81は、入出力インターフェイス86を介して、ディスプレイやプリンタなどの出力装置、および、キーボードまたはマウスなどの入力装置を制御する。CPU81は、入出力インターフェイス86を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU81は、入出力インターフェイス86を介して生成したデータを出力装置へ出力する。
【0167】
メディアインターフェイス87は、記録媒体88に記憶されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM82を介してCPU81に提供する。CPU81は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス87を介して記録媒体88からRAM82上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体88は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)などの光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)などの光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリなどである。
【0168】
例えば、コンピュータ80が実施形態に係る情報提供装置1として機能する場合、コンピュータ80のCPU81は、RAM82上にロードされたプログラムを実行することにより、処理部15や処理部22の機能を実現する。また、HDD84には、記憶部14内または記憶部21内のデータが記憶される。コンピュータ80のCPU81は、これらのプログラムを記録媒体88から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0169】
〔9.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0170】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0171】
例えば、上述した情報提供装置1は、複数のサーバコンピュータで実現してもよく、また、機能によっては外部のプラットホームなどをAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティングなどで呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0172】
また、上述してきた実施形態および変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0173】
〔10.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報提供装置1は、特定部42と、提供部43とを備える。特定部42は、利用者Uへの情報提供対象に関する情報であって将来に関する情報を提供情報として複数特定する。提供部43は、特定部42によって特定された複数の提供情報を時系列に並べたコンテンツであって第1コンテンツ50上の一部に重ねて表示される第2コンテンツ60を利用者Uに提供する。これにより、情報提供装置は、利用者Uに対して利便性の高い情報提供を行うことができる。
【0174】
また、第2コンテンツ60は、第1コンテンツ50上をスライド可能なコンテンツである。これにより、情報提供装置は、利用者Uに対してより利便性の高い情報提供を行うことができる。
【0175】
また、第2コンテンツ60は、時間的に現時点に近い情報を示す提供情報ほど上位の位置に配置される。これにより、情報提供装置は、利用者Uに対してより利便性の高い情報提供を行うことができる。
【0176】
また、特定部42は、将来に関する情報と関連する情報である関連コンテンツを特定し、提供部43は、特定部によって特定された関連コンテンツを提供する。これにより、情報提供装置は、利用者Uに対してより利便性の高い情報提供を行うことができる。
【0177】
また、特定部42は、利用者Uの情報に基づいて、提供情報を特定する。これにより、情報提供装置は、利用者Uに対してより利便性の高い情報提供を行うことができる。
【0178】
また、将来に関する情報は、利用者Uが興味を有すると推定されるイベントに関する情報である。これにより、情報提供装置は、利用者Uに対してより利便性の高い情報提供を行うことができる。
【0179】
また、特定部42は、利用者Uの商品購入履歴に基づいて、利用者Uが過去に購入した商品と関連する商品の将来の販売時期の情報を提供情報として特定する。これにより、情報提供装置は、利用者Uに対してより利便性の高い情報提供を行うことができる。
【0180】
また、特定部42は、利用者Uがフォローの設定をしている対象であるフォロー対象の情報に基づいて、フォロー対象の将来に関する情報を提供情報として特定する。これにより、情報提供装置は、利用者Uに対してより利便性の高い情報提供を行うことができる。
【0181】
以上、本願の実施形態を図面に基づいて詳細に説明したが、これは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0182】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0183】
1 情報提供装置
2,21,22,・・・,2n 端末装置
10,20 通信部
11 表示部
12 操作部
13 センサ群
14,21 記憶部
15,22 処理部
16 情報取得部
17 表示処理部
18 情報出力部
30 利用者情報記憶部
31 コンテンツ記憶部
40 取得部
41 推定部
42 特定部
43 提供部
100 情報提供システム
N ネットワーク