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特許7485730カスタム画面を既存のサードパーティーワークフローに透過的に差し込むための方法およびシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-08
(45)【発行日】2024-05-16
(54)【発明の名称】カスタム画面を既存のサードパーティーワークフローに透過的に差し込むための方法およびシステム
(51)【国際特許分類】
   G06F 21/31 20130101AFI20240509BHJP
   G06F 21/32 20130101ALI20240509BHJP
   G06F 21/35 20130101ALI20240509BHJP
【FI】
G06F21/31
G06F21/32
G06F21/35
【請求項の数】 20
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022110308
(22)【出願日】2022-07-08
(65)【公開番号】P2023051733
(43)【公開日】2023-04-11
【審査請求日】2022-10-18
(31)【優先権主張番号】17/491,206
(32)【優先日】2021-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519448326
【氏名又は名称】コニカ ミノルタ ビジネス ソリューションズ ユー.エス.エー., インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】IBC一番町弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ショーン ピニー
【審査官】宮司 卓佳
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-272352(JP,A)
【文献】特開2019-023859(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 21/31-21/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複合機の表示パネル上のサードパーティーワークフローに画面を差し込む方法であって、
前記方法は、
前記複合機の前記表示パネルにサードパーティーワークフローからの第1の画面を表示するステップと、
ユーザーからの第1の認証試行を前記複合機において検出するステップと、
前記ユーザーからの前記第1の認証試行の検出時に、前記複合機の前記表示パネルにおいて、前記複合機の認証アプリケーションにより認証ワークフローから第1の認証画面を前記サードパーティーワークフローに挿入するステップと、
前記複合機の複合機/サードパーティーアプリケーションフレームワークスイッチャーにより、前記第1の画面から、前記第1の認証画面に切り替えるステップと、
前記複合機から認証サーバーへ前記第1の認証試行に関連する認証データを送信するステップと、
前記認証サーバーから、前記第1の認証試行に関連する認証結果を受信するステップと、
前記ユーザーからの前記第1の認証試行の前記認証サーバーからの認証成功結果に続いて、前記サードパーティーワークフローからの第2の画面を前記複合機の前記表示パネル上に表示するステップと、を含む、方法。
【請求項2】
前記複合機の前記表示パネルに、前記ユーザーからの前記第1の認証試行の成功した認証時に、前記ユーザーからの1つ以上の追加の認証試行の要求を伴う1つ以上の認証画面を表示するステップと、
前記複合機から、前記1つ以上の追加の認証試行に関連付けられた認証データを前記認証サーバーに送信するステップと、
前記ユーザーからの前記1つ以上の追加の認証試行の認証が成功に際し、前記複合機の前記表示パネル上に、前記サードパーティーワークフロー画面からの前記第2の画面を表示するステップと、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の認証試行は、前記ユーザーの指紋であり、前記1つ以上の追加の認証試行は顔認識、個人識別番号(PIN)、およびモバイルデバイスによる認証のうちの1つ以上を含み、
前記複合機と通信する認証デバイスから前記ユーザーの前記指紋を受信するステップを、含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記複合機の前記表示パネルにおいて、前記複合機の起動時に、前記サードパーティーワークフローから、前記第1の画面として前記複合機の前記表示パネルに現れるサードパーティーロック画面を表示するステップをさらに含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記複合機の前記表示パネルにおいて、コピーボタンまたはスキャンボタンのうちの1つ以上を含むホーム画面を、前記サードパーティーワークフローからホーム画面を表示する、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記複合機上の認証アプリケーションを用いて、前記ユーザーからの前記第1の認証試行を検出するステップと、
前記複合機の前記認証アプリケーションを使用して、前記サードパーティーワークフローに挿入する第1の認証画面を選択するステップと、
前記複合機上の複合機/サードパーティーアプリケーションフレームワークスイッチャーに、選択された認証画面に表示を切り替えるよう指示するステップと、
前記複合機上の前記複合機/サードパーティーアプリケーションフレームワークスイッチャーを使用して、前記複合機上の前記サードパーティーワークフローから、前記複合機の前記表示パネル上の認証画面の挿入に切り替える、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記複合機のファームウェア、前記複合機/サードパーティーアプリケーションフレームワークスイッチャー、前記認証画面、前記認証アプリケーションをホストするステップをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記複合機上の前記認証アプリケーションから、前記第1の認証試行に関連する前記認証データを前記認証サーバーに送信するステップをさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記ユーザーの全体認証が成功した場合に、前記複合機上の前記表示パネルの制御をサードパーティーワークフローに戻すステップをさらに含み、
前記ユーザーの全体認証が成功することは、少なくとも前記ユーザーの第1の認証試行の認証が成功することを含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記複合機の前記表示パネルの制御を前記サードパーティーワークフロー画面に戻した後、前記複合機のサードパーティーアプリケーションに認証情報を提供し、前記サードパーティーワークフローからの次の画面を前記表示パネルに表示することを可能とするステップをさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記サードパーティーワークフローからの前記次の画面は、サードパーティーホームページである、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記サードパーティーワークフローは、前記複合機上のカスタムワークフローであり、前記カスタムワークフローは、前記複合機のための1つ以上のカスタム画面を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
複合機の表示パネル上のサードパーティーワークフローに画面を差し込むためのプロセスを実行するコンピュータープロセッサーによって実行されるコンピューター読み取り可能なプログラムであって、前記プロセスは、
前記複合機の前記表示パネルに前記サードパーティーワークフローからの第1の画面を表示する手順と、
ユーザーからの第1の認証試行を前記複合機において検出する手順と、
前記ユーザーからの前記第1の認証試行の検出時に、前記複合機の認証アプリケーションにより認証ワークフローから第1の認証画面を前記サードパーティーワークフローに挿入する手順と、
前記複合機の複合機/サードパーティーアプリケーションフレームワークスイッチャーにより、前記第1の画面から、前記第1の認証画面に切り替える手順と、
前記複合機から認証サーバーへの前記第1の認証試行に関連する認証データを送信する手順と、
認証サーバーから、前記第1の認証試行に関連する認証結果を受信するステップと、
前記ユーザーからの前記第1の認証試行の前記認証サーバーからの認証成功結果に続いて、前記サードパーティーワークフローからの第2の画面を前記複合機の前記表示パネル上に表示するステップと、を含む、コンピューター読取可能なプログラム。
【請求項14】
前記複合機の前記表示パネルに、前記ユーザーからの前記第1の認証試行の成功した認証時に、前記ユーザーからの1つ以上の追加の認証試行の要求を伴う1つ以上の認証画面を表示するステップと、
前記複合機から、前記1つ以上の追加の認証試行に関連付けられた認証データを前記認証サーバーに送信するステップと、
前記ユーザーからの前記1つ以上の追加の認証試行の認証が成功すると、前記複合機の表示パネル上に、サードパーティーワークフロー画面からの前記第2の画面を表示するステップと、を含む、請求項13に記載のコンピューター読取可能なプログラム。
【請求項15】
前記複合機の前記表示パネルにおいて、前記複合機の起動時に、前記サードパーティーワークフローから、前記第1の画面として前記複合機の前記表示パネルに現れるサードパーティーロック画面を表示するステップと、
前記複合機の前記表示パネルにおいて、コピーボタンまたはスキャンボタンのうちの1つ以上を含むホーム画面を、前記サードパーティーワークフローからホーム画面を表示するステップと、を含む、請求項13または14に記載のコンピューター読取可能なプログラム。
【請求項16】
前記複合機上の認証アプリケーションを使用して、前記ユーザーからの第1の認証試行を検出するステップと、
前記複合機上の認証アプリケーションを使用して、前記サードパーティーワークフローに挿入する第1の認証画面を選択するステップと、
前記複合機上の複合機/サードパーティーアプリケーションフレームワークスイッチャーに、選択された認証画面に表示を切り替えるよう指示するステップと、
前記複合機上の複合機/サードパーティーアプリケーションフレームワークスイッチャーを使用して、前記複合機上の前記サードパーティーワークフローから、前記複合機の表示パネル上の認証画面の挿入に切り替えるステップと、を含む、請求項13または14に記載のコンピューター読取可能なプログラム。
【請求項17】
表示パネルと、プロセッサーとを有する、複合機であって、前記プロセッサーは、
前記複合機の前記表示パネルにサードパーティーワークフローからの第1の画面を表示し、
ユーザーからの第1の認証試行を前記複合機において検出し、
前記ユーザーからの前記第1の認証試行の検出時に、前記複合機の認証アプリケーションにより認証ワークフローから第1の認証画面を前記サードパーティーワークフローに挿入し、
前記複合機の複合機/サードパーティーアプリケーションフレームワークスイッチャーにより、前記第1の画面から、前記第1の認証画面に切り替え、
前記複合機から認証サーバーへの前記第1の認証試行に関連する認証データを送信し、
前記認証サーバーから、前記第1の認証試行に関連する認証結果を受信し、
前記ユーザーからの前記第1の認証試行の前記認証サーバーからの認証成功結果に続いて、前記サードパーティーワークフローからの第2の画面を前記複合機の表示パネル上に表示することにより、
前記表示パネル上のサードパーティーワークフローに画面を差し込むように構成されている、複合機。
【請求項18】
前記プロセッサーは、さらに、
前記複合機の表示パネル上に、前記ユーザーからの前記第1の認証試行の成功した認証時に、前記ユーザーからの1つ以上の追加の認証試行の要求を伴う1つ以上の認証画面を表示し、
前記複合機から、前記1つ以上の追加の認証試行に関連付けられた認証データを認証サーバーに送信し、
前記ユーザーからの前記1つ以上の追加の認証試行の認証が成功した場合に、前記複合機の表示パネル上に、前記サードパーティーワークフロー画面からの前記第2の画面を表示するように構成されている、請求項17に記載の複合機。
【請求項19】
前記複合機の前記表示パネルにおいて、前記複合機の起動時に、前記サードパーティーワークフローから、前記第1の画面として前記複合機の前記表示パネルに現れるサードパーティーロック画面を表示し、
前記複合機の前記表示パネルにおいて、コピーボタンまたはスキャンボタンのうちの1つ以上を含むホーム画面を、前記サードパーティーワークフローからホーム画面を表示するように構成されている、請求項17または18に記載の複合機。
【請求項20】
前記プロセッサーは、さらに、
前記複合機上の認証アプリケーションを使用して、前記ユーザーからの第1の認証試行を検出し、
前記複合機上の認証アプリケーションを使用して、前記サードパーティーワークフローに挿入する第1の認証画面を選択し、
前記複合機上の複合機/サードパーティーアプリケーションフレームワークスイッチャーに、選択された認証画面に表示を切り替えるように指示し、
前記複合機上の前記複合機/サードパーティーアプリケーションフレームワークスイッチャーを使用して、前記複合機上の前記サードパーティーワークフローから、前記複合機の前記表示パネル上の認証画面の挿入に切り替える、請求項17または18に記載の複合機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
開示の分野
本開示はカスタム画面を透過的に既存のサードパーティーワークフローに差し込むための方法およびシステムに関し、より詳細には、サードパーティーソフトウェアおよび/またはワークフローへの修正を必要とすることなく、追加のカスタム画面を既存のサードパーティーワークフローに透過的に差し込むことによって、サードパーティー認証ワークフローに追加のセキュリティー機能を追加することをサポートする方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
背景
例えば、複合機(MFP)での生体認証のための認証方法は、ユーザーが複合機のロックを解除するために生体認証を試みる(例えば、ユーザーが指紋リーダーに指をタッチする)と、複合機パネル上の認証固有画面を必要とすることがある。認証プロセスが開始された後の認証固有画面は例えば、複合機が認証サーバーと通信する間に「待機してください」の図を含むことができる。加えて、認証は既知のユーザーに対して追加の認証、例えば、2要素認証(2FA)または多要素認証(MFA)のための個人識別番号(PIN)を促すことができる。さらに、認証画面は未知のユーザーに、その指紋を認証サーバーに登録するように促すことができる。追加の認証固有画面と機能も表示できる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記の機能を提供する際の1つの課題は、複合機が、サードパーティーアプリケーションが複合機パネルを制御することを可能にすることである。例えば、PaperCut、Kofax Equitrac、Pharos BluePrintなどのサードパーティー製品はサードパーティーベンダー向けの複合機のSDKフレームワークを使用して、複合機パネルのディスプレイを制御し、サードパーティーによって定義されたシーケンスでサードパーティーの画面を表示できる。
【0004】
例えば、サードパーティーアプリケーションがユーザー名およびパスワード認証をサポートする場合、第1のサードパーティー画面はユーザー名またはパスワードによってログインするようにユーザーに促し、有効なユーザー名およびパスワードを入力した後、次のサードパーティー画面はユーザーのホームページに進む前に、ユーザーの残りの現金残高を示しうる。しかし、MFPがバイオメトリック認証または追加のセキュリティー機能をサポートし、サードパーティーアプリケーションがサポートしない場合、別のシナリオが生じる。第1のサードパーティー画面が表示され、ユーザーが生体認証を開始すると、MFPは代わりに、未知のユーザーに認証サーバーまたは認証マネージャーに登録するように促す(例えば、指紋を登録する)か、または既知のユーザーが検出された後にPINを促す認証画面を表示したい場合がある。登録または認証が成功した後、サードパーティーのワークフローに戻り、サードパーティーの画面を再開する(例えば、ユーザーの残金残高を示す)ことが望ましい。しかしながら、サードパーティーアプリケーションまたはワークフローはユーザー認証中に利用可能な認証画面を知らないので、サードパーティーアプリケーションまたはワークフローはサードパーティーによる修正なしに認証画面に遷移することができない。このシナリオでは、MFPが追加の画面をサードパーティーのログインワークフローに差し込み、完了したときにサードパーティーのワークフローに戻す方法を提供することが望ましい。このような機能により、MFPベンダーはサードパーティーアプリケーションへの修正を必要としない方法で、既存のサードパーティーワークフローに新しいセキュリティー機能を追加することが可能であり、それによって、マーケットまでの時間を短縮し、バイオメトリック認証および2FA/MFAなどの新しいMFPセキュリティー機能が、すべてのサードパーティーMFPアプリケーションに利用可能であることを確実にする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
要約
例示的な実施形態によれば、サードパーティーアプリケーションの修正を回避するために、透過的であり、追加の認証画面をサポートするためにサードパーティーカスタマイズを必要としない方法およびシステムを有することが望ましい。例えば、認証画面をサードパーティーの画面ワークフローに透過的に差し込み、認証画面が完了すると、サードパーティーの画面およびワークフローを再開するための方法およびシステムを有することが望ましい。
【0006】
一態様によれば、複合機の表示パネル上に画面を差し込む方法であって、複合機の表示パネル上に、サードパーティーワークフローからの第1の画面を表示することと、ユーザーからの第1の認証試行を複合機上で検出することと、ユーザーからの第1の認証試行の検出時に、前記複合機の認証アプリケーションにより認証ワークフローからの第1の認証画面を、複合機の表示パネル上に挿入することと、前記複合機の複合機/サードパーティーアプリケーションフレームワークスイッチャーにより、前記第1の画面から、前記第1の認証画面に切り替えることと、複合機から、認証サーバーへの第1の認証試行に関連する認証データを送信することと、認証サーバーから、第1の認証試行に関連する認証結果を受信することと、ユーザーからの第1の認証試行の認証サーバーからの認証結果が成功した後に、複合機の表示パネル上に、第2の画面を表示することと、を含む方法。
【0007】
別の態様によれば、コンピュータープロセッサーによって複合機の表示パネル上のサードパーティーワークフローに画面を差し込むためのプロセスを実行するコンピューター読取可能なプログラムであって、上記プロセスはサーパーティーワークフローからの第1の画面を複合機の表示パネル上に表示することと、ユーザーからの第1の認証試行を複合機上で検出することと、上記ユーザーからの上記第1の認証試行の検出時に、前記複合機の認証アプリケーションにより認証ワークフローからの第1の画面をサードパーティーワークフローに挿入することと、前記複合機の複合機/サードパーティーアプリケーションフレームワークスイッチャーにより、前記第1の画面から、前記第1の認証画面に切り替えることと、上記第1の認証試行に関連する認証データを上記複合機から認証サーバーに送信することと、上記第1の認証試行に関連する認証結果を上記認証サーバーから受信することと、上記ユーザーからの上記第1の認証試行の上記認証サーバーからの認証結果が成功した後に、第2の画面を複合機の表示パネル上に表示すること、を含む。
【0008】
別の態様によれば、複合機は表示パネルと、プロセッサーとを備え、プロセッサーは複合機の表示パネル上に画面を差し込むように構成され、プロセッサーは複合機の表示パネル上に、サードパーティーワークフローからの第1の画面を表示することと、複合機上で、ユーザーからの第1の認証試行を検出することと、ユーザーからの第1の認証試行の検出時に、前記複合機の認証アプリケーションにより認証ワークフローからの第1の画面を、サードパーティーワークフローに挿入することと、前記複合機の複合機/サードパーティーアプリケーションフレームワークスイッチャーにより、前記第1の画面から、前記第1の認証画面に切り替えることと、複合機から、認証サーバーへの第1の認証試行に関連する認証データを送信することと、上記認証サーバーから、上記第1の認証試行に関連する認証結果を受信することと、上記ユーザーからの上記第1の認証試行の上記認証サーバーからの認証結果が成功した後に、第2の画面を、上記複合機の表示パネル上に表示することと、を備える。
【0009】
前述した一般的な説明と、以下の詳細な説明とは、どちらも例示的および説明的であり、特許請求される本発明のさらなる説明を提供するように意図されていることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図面の簡単な説明
図面は本発明のさらなる理解を与えるために添付されており、本明細書に組み込まれ、本明細書の一部の構成要素とする。図面は本発明の実施形態を示し、説明と共に、本発明の原理を説明するのに役立つ。
図1図1は、例示的な実施形態による、複合機(MFP)上の既存のサードパーティーワークフローにカスタム画面を透過的に差し込むためのシステムの図である。
図2図2は、例示的な実施形態による、カスタム画面を既存のサードパーティーワークフローに透過的に差し込むためのサーバーの図である。
図3図3は、本発明の一実施形態に係る複合機を示す図である。
図4図4は、例示的な実施形態による外部バイオメトリック装置の図である。
図5図5は、カスタム画面をサードパーティーワークフローに透過的に差し込む方法の例示的な実施形態である。
図6図6は、例示的な実施形態による、既存のサードパーティーワークフローにカスタム画面を透過的に差し込むための、複合機、認証サーバー、およびアプリケーションプログラミングインターフェース(API)通信システムサーバの例示的なブロック図である。
図7図7は、例示的な実施形態による、複合機上の既存のサードパーティーワークフローにカスタム画面を透過的に差し込むための方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
詳細な説明
ここで、本発明の好ましい実施形態を詳細に参照し、その例を添付の図面に示す。可能な場合はいつでも、同じまたは同様の部分を指すために、図面および説明において同じ参照番号が使用される。
【0012】
例示的な実施形態によれば、複合機のベンダーが既存のサードパーティーアプリケーションへの変更を必要とすることなく、透過的に意味のある追加のセキュリティー機能を追加するために、サードパーティー認証ワークフローを強化することを可能にする方法およびシステムを有することが望ましい。例示的な実施形態によれば、本明細書に開示される方法およびシステムは、複合機のベンダーがセキュリティーおよび市場要件をより迅速に満たし、セキュリティーおよび競争的な景観の変化に追随する柔軟性を可能にすることができる。
【0013】
例えば、すべてのサードパーティーベンダーアプリケーションが、例えば、外部バイオメトリック装置を介して認証をサポートするわけではない。したがって、外部バイオメトリック装置および認証管理サービスとともに使用するための方法およびシステムを有することが望ましく、それは、バイオメトリック画面またはメッセージを有さないサードパーティーアプリケーションを有する複合機のユーザーに対して、1つ以上のバイオメトリックに特有の画面およびメッセージをサポートし、表示する透過性画面切り替え機能を含む。
【0014】
例示的な実施形態によれば、認証プロセスが完了した後に、サードパーティーアプリケーションから画面制御を行い、サードパーティーアプリケーションに制御を戻すように構成された認証管理スイッチャーを追加することができる。認証管理スイッチャーは、例えば、ユーザーによる生体認証試行および/または1つ以上の他のトリガーイベントに応答して、画面制御を行うようにトリガーされうる。例示的な実施形態によれば、認証管理スイッチャーは、ユーザーの認証が完了したときにサードパーティーアプリケーションに制御を返すように構成することもでき、さらに、例えば、サードパーティー画面ワークフローの再開を可能にする。
【0015】
例示的な実施形態によれば、認証管理スイッチは、複合機ファームウェアの一部とすることができ、それは、例えば、バイオメトリック認証を開始すると、所定のトリガーイベントによって決定される適切な時間に、アプリケーションプログラミングインターフェース(API)画面と認証管理画面との間で複合機ビデオ出力を切り替えることができる。例えば、事前定義されたトリガーイベントは、バイオメトリック認証の代わりにセキュリティー関連画面に関連することができる。
【0016】
図1は、例示的な実施形態による、カスタム画面を既存のサードパーティーワークフローに透過的に差し込むためのシステム100の図である。図1に示されるように、システム100は1つ以上のサーバー200、202を含むことができ、これは、例えば、開示されるような、カスタム画面をサードパーティーワークフローに透過的に差し込むための方法およびシステムを用いて、認証管理サービスまたはアプリケーションをホストするように構成することができる。システム100は、また、ユーザー110、クライアント120、複合機300、および認証デバイス400を含むことができる。例示的な実施形態によれば、ユーザー110は複合機300にアクセスする前に認証デバイス400(例えば、外部バイオメトリック装置)を介して認証されることができる。システムは、また、例えば、リソースを複合機300に送信するように構成されたモバイルクライアント、および/または2要素認証のための認証デバイスとして、クライアント120を含むことができる。例えば、クライアント120は認証デバイス400によるユーザー110の認証時に、入力コード、例えば、一連の番号を受信するために使用されうる。
【0017】
クライアント120、1つ以上のサーバー200、202、複合機300、および認証デバイス400は、通信ネットワークまたはネットワーク130を介して互いに通信するように構成されうる。通信ネットワークまたはネットワーク130は、公衆電気通信回線、および/またはネットワーク(例えば、LANまたはWAN)でありうる。通信ネットワーク130の例は、本開示の実施形態と一致する任意の電気通信回線および/またはネットワークを含むことができ、それらには電気通信回線または電話回線、インターネット、イントラネット、図示のローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、および/または無線周波数(RF)および/または赤外線(IR)送信を使用するワイヤレス接続が含まれるが、これらに限定されない。一実施形態によれば、複合機300および認証装置400は、有線または無線で接続することができる。
【0018】
図2は、例示的な実施形態によるサーバー200、202の図である。図2に示すように、サーバー200、202は、複合機300を介して複合機300および認証装置400にアプリケーションおよび/またはサービスを提供するように構成することができる。また、例えば、1つ以上のサーバー200、202は、例えば、クラウドインフラストラクチャーおよびクラウドストレージを提供するクラウドに配備された複数のサーバー202とすることができる。サーバー200、202は、プロセッサーまたは中央処理装置(CPU)210と、ソフトウェアプログラムおよびデータを記憶するための1つ以上のメモリー220とを含むことができる。プロセッサーまたはCPU220は、サーバー200、202の機能の少なくとも一部を動作および/または制御するコンピュータープログラムの命令を実行するように構成される。サーバー200、202はまた、入力ユニット230、表示ユニットまたはグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)240、および通信ネットワーク(またはネットワーク)130に接続されたネットワークインターフェース(I/F)250を含むことができる。バス260は、サーバー200、202内の様々な構成要素210、220、230、240、および250を接続することができる。サーバー200、202はオペレーティングシステム(OS)を含むことができ、オペレーティングシステムはコンピューターハードウェアを管理し、本明細書に開示されるような様々なソフトウェアプログラムの効率的な実行のための共通サービスを提供する。
【0019】
図3は、例示的な実施形態による複合機(MFP)300の図である。図3に示されるように、複合機300(すなわち、プリンターまたは印刷装置)は、通信ネットワーク(またはネットワーク)130に接続されるネットワークインターフェース(I/F)390と、プロセッサーまたは中央処理装置(CPU)310と、およびソフトウェアプログラム、例えば、複合機のためのファームウェアおよびデータ(印刷されるファイルなど)321を記憶するための1つ以上のメモリー320とを含むことができる。例えば、ソフトウェアプログラム321は、プリンターコントローラーおよびトレイテーブルを含むことができる。プロセッサーまたはCPU310は、MFP30の機能の少なくとも一部を動作および/または制御するコンピュータープログラムの命令を実行する。MFP30は、また、入力ユニット330、ユーザーインターフェースまたはグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)340(すなわち、ディスプレイユニットまたはユーザーインターフェース画面)、スキャナーエンジン(またはスキャナー)350、プリンターエンジン360、複数の用紙トレイ370、および測色器380を含むことができる。例示的な実施形態によれば、ユーザーインターフェース340は、高解像度マルチメディアインターフェース(HDMI)、デジタルビジュアルインターフェース(DVI)、ビデオグラフィックスアレイ(VGA)などを含み得る。ディスプレイユーザーインターフェース340は、陰極線管(CRT)ディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオード(LED)ディスプレイ、容量性タッチディスプレイ、薄膜トランジスタ(TFT)ディスプレイなどを含む、データを表示するための任意の適切なタイプのディスプレイでありうる。
【0020】
例示的な実施形態によれば、測色計380は、カラープロファイルを生成するために印刷されたカラーパッチを測定するインライン測色計(ICCU)(または分光光度計)とすることができる。例示的な実施形態によれば、例えば、測色計(または分光光度計)380は、RGBスキャナーなどの1つ以上の色センサまたは測色計、印刷された用紙の経路、および任意の仕上げ装置またはデバイス(図示せず)に埋め込むことができる、光検出器を有するスペクトルスキャナー、または当技術分野で知られている他のそのような感知デバイスとすることができる。バス392は、複合機300内の様々な構成要素310、320、330、340、350、360、370、380、および390を接続することができる。複合機300は、また、コンピューターハードウェアを管理し、様々なソフトウェアプログラムの効率的な実行のための共通サービスを提供するオペレーティングシステム(OS)を含む。例示的な実施形態によれば、複合機300が複写機であることは、本開示の範囲内でありうる。
【0021】
例えば、本実施形態によれば、複合機300内の画像処理部はプリントコントローラーまたはCPU310の制御の下で各種の画像処理を行うことができ、処理された印刷画像データをプリントエンジン360に送信する。画像処理部は、画像認識システムなどの原稿を光学的に読み取るためのスキャナー部(スキャナーエンジン350)を含むこともできる。スキャナー部はスキャナーエンジン350から画像を受け取り、デジタル画像に変換する。プリントエンジン360は、画像処理部から送られてきた画像データに基づいて、印刷媒体(記録用紙)に画像を形成する。中央処理装置(CPU)(またはプロセッサー)310およびメモリー320は、印刷ジョブに含まれる印刷データを、プリンターまたは印刷エンジン360で使用されるラスター画像データに変換する処理であるRIP処理(ラスター画像処理)のためのプログラムを含むことができる。CPU310は、例えば、ネットワーク接続ユニットおよび/または入出力部(I/O部)390を介して受信された、データおよびジョブ情報を処理するように構成されたプリンターコントローラを含むことができる。
【0022】
CPU310は、また、オペレーティングシステム(OS)を含むことができ、これは、複合機内のソフトウェアプログラムとハードウェア構成要素との間の仲介として働く。オペレーティングシステム(OS)は、コンピューターハードウェアを管理し、様々なソフトウェアアプリケーションの効率的な実行のための共通サービスを提供する。例示的な実施形態によれば、プリンターコントローラは例えば、クライアント44から受信したデータおよびジョブ情報を処理して、印刷画像を生成することができる。
【0023】
例示的な実施形態によれば、ネットワークI/F390は、例えば、1つ以上のサーバー200、202および/またはクライアントデバイス120とのデータ転送を実行する。プリンターコントローラはデータを処理し、複合機の様々な他の構成要素を制御して、本明細書に記載の様々な方法を実行するようにプログラムすることができる。一実施形態によれば、印刷部の動作は、印刷部がクライアントデバイス120からネットワークI/F390を介して印刷ジョブデータストリームおよび/またはファックスデータストリームの形態でページ記述を受信すると開始する。ページ記述は、PostScript(登録商標)(PS)、Printer Control Language(PCL)、Portable Document Format(PDF)、および/またはXML Paper Specification(XPS)などの任意の種類のページ記述言語でありうる。本開示の例示的な実施形態と一致する複合機300の例は複合機(MFP)、レーザビームプリンター(LBP)、LEDプリンター、コピー機能を含む多機能レーザビームプリンターを含むが、これらに限定されない。
【0024】
例示的な実施形態によれば、複合機300は、また、少なくとも1つの自動トレイまたは用紙トレイ370、より好ましくは複数の自動トレイまたは用紙トレイを含むことができる。各自動トレイまたは用紙トレイ370は、例えば、用紙または紙様製品の印刷媒体(図示せず)のスタックを保持するビンまたはトレイを含むことができる。プリンターエンジンまたはプリントエンジン360は、例えば、入力トレイに格納することができる、印刷ジョブのための様々なサイズおよびワークフローの印刷媒体へのアクセスを有する。「印刷ジョブ」または「文書」は、関連するシートのセットであってもよく、通常、特定のユーザーからの、または他の方法で関連する、オリジナル印刷ジョブシートまたは電子文書ページ画像のセットからコピーされた1つ以上のコレート(collated)コピーセットである。
【0025】
例示的な実施形態によれば、印刷媒体は、好ましくは1つ以上の印刷媒体属性を有する紙または紙様媒体である。印刷媒体属性は例えば、紙の色、コーティング、粒子方向、印刷技術、明るさ、CIE、色合い、白色度、labColorなどを含むことができる。印刷品質を最大化するために、各タイプの印刷媒体の印刷媒体属性は最高品質の出力を得るために、例えば、複合機300のプリンター構成設定において、複合機300に入力されるか、または複合機300上でホストされるべきである。大部分の印刷媒体は、印刷媒体の製造、サイズ、タイプ、および他の属性に関する情報などの指標と共にパッケージ化され、連または他の既知の量で提供される。さらに、ほとんどの紙束または連はUPC(Universal Product Code)またはバーコードを含み、これは、印刷媒体の製造を含む印刷媒体のタイプを識別する。
【0026】
図4は、例示的な実施形態による例示的なバイオメトリック装置400の図である。例示的な実施形態によれば、例示的なバイオメトリック装置400は、生理学的または行動特性に基づいて、生体の識別を検証または認識する自動化された方法を使用する、セキュリティー識別および認証デバイスである。したがって、ユーザーは、複合機にパスワードを手動で入力する必要がない。ユーザーを認識する方法は例えば、指紋、心電図(ECGまたはEKG)情報、顔画像、虹彩、および音声認識を含むことができる。例えば、例示的な実施形態によれば、バイオメトリック装置400はインターフェース、例えば、ユーザー110の指紋を検出するように構成された入力/ディスプレイ430を含む外部バイオメトリック装置400でありうる。代替的に、バイオメトリック装置400は例えば、ユーザーの検知が心電図(ECG)およびその固有の特性、すなわち、着用者の心拍の電気的活動に基づくNymiTMバンドなどのウェアラブルデバイスであってもよい。
【0027】
図4に示されるように、バイオメトリック装置400はプロセッサーまたは中央処理装置(CPU)410と、ソフトウェアプログラムおよびデータ、例えば、オペレーティングシステムを記憶するための1つ以上のメモリー420とを含むことができる。例示的な実施形態によれば、プロセッサーまたはCPU410は、バイオメトリック装置400の機能の少なくとも一部を動作および/または制御するコンピュータープログラムの命令を実行する。バイオメトリック装置400は、また、入力ユニットおよび/または表示ユニットまたはグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)430と、ネットワークインターフェース(I/F)440とを含むことができ、これは、例えば、有線または無線技術、例えば、Bluetooth(登録商標)を介して、バイオメトリック装置400をMFP300に接続するように構成されている。バス450は、バイオメトリック装置400内の様々な構成要素410、420、430、440を接続することができる。
【0028】
例示的な実施形態によれば、BluetoothもしくはNFC(Near Field Communication)、または他のプロトコルが、本明細書で開示されるようなバイオメトリックデータ、アクセスコードおよび/または一時コードを転送および/または受信するために利用可能であるとき、ユーザー110のバイオメトリック装置400は、クライアント120、例えば、モバイルクライアント、タブレット、またはパーソナルコンピューターと通信することができる。例えば、クライアント120は、例えば、モバイルクライアント(またはモバイルデバイス)のメモリー内のウェブブラウザーにアクセスすることができる表示ユニットまたはグラフィカルユーザーインターフェースを含むことができる。モバイルクライアント(またはモバイルデバイス)は、また、コンピューターハードウェアを管理し、様々なソフトウェアプログラムの効率的な実行のための共通サービスを提供するオペレーティングシステム(OS)を含む。
【0029】
図5は、カスタム画面をサードパーティーワークフローに透過的に差し込むための方法500の例示的な実施形態である。図5に示されるように、ステップ510において、ユーザー110に対して、サードパーティーロック画面が、複合機300のユーザーインターフェース340上に表示されうる。例えば、ユーザー110は、「生体認証を開始してください」と提示されてもよい。例示的な実施形態によれば、ユーザー110はこの時点では知られていない、および/または認証されていない。複合機300の認証要求に応じて、ユーザー110は認証処理、例えば、認証装置400、例えば、ユーザーの指紋を検出する外部の生体認証装置を用いた生体認証を開始することができる。ユーザー110は、バイオメトリック装置400の指紋リーダーに1つ以上の指をタッチすることによって、バイオメトリック認証を開始することができる。ステップ512において示されるように、画面制御はサードパーティーから、サーバー200、202のうちの1つ以上でホストされうる認証管理アプリケーションまたは認証管理サービスに転送される。ステップ520において、認証管理サービスは認証管理画面をサードパーティーアプリケーションに差し込み、これは、複合機300のユーザーインターフェース340上に表示することができる。例えば、ユーザーインターフェース340はユーザー110が見つからないことを示し、指紋を登録するようにユーザー110に指示することができる。あるいはユーザー110が分かっている場合、認証管理サービスはユーザー110が認証されていることを検証することができ、認証管理サービスはステップ522において、ユーザーインターフェースを、ステップ530において表示されるサードパーティー画面に戻すことができる。
【0030】
例示的な実施形態によれば、複合機300のユーザーインターフェースをサードパーティー画面に戻すと、ユーザー110は既知であり、この時点で認証されている。加えて、例えば、複合機300のユーザーインターフェースが戻ると、例えば、ログイン画面または同様の画面を提示する前に、ユーザー110のための利用可能な口座残高の前において、例えば、追加のサードパーティー画面を表示することができる。ユーザー110によってログインが完了すると、例えば、2要素認証からPINまたはコードを入力すると、ユーザーインターフェースの制御はユーザーのホーム画面(例えば、コピー/スキャン/などのボタンを有するディスプレイ画面)に切り替えられうる。ステップ540において、ユーザーのホーム画面は、複合機300のユーザーインターフェース上に表示されうる。ステップ550ではログアウトを行うことができ、これはプロセスをステップ510に戻す。
【0031】
図6は、例示的な実施形態による、既存のサードパーティーワークフローにカスタム画面を透過的に差し込むための複合機600の例示的なブロック図である。複合機600は、外部認証サーバー660および/またはアプリケーションプログラミングインターフェース(API)通信システムサーバ670と通信することができる。例示的な実施形態によれば、アプリケーションプログラミングインターフェース(API)通信システムは、独自のAPI通信システム、例えば、コニカミノルタのOpenAPIを実行するように構成することができ、これにより、ソフトウェアアプリケーション開発者は、コニカミノルタ複合機と通信するアプリケーションを作成することができる。例示的な実施形態によれば、API通信システムおよび対応するサードパーティーアプリケーションは、例えば、サードパーティーアプリケーション開発およびソフトウェア開発キットのための複合機ベンダーによって提供されるフレームワークに応じて、OpenAPI以外のフレームワークを使用して開発することができる。
【0032】
例示的な実施形態によれば、起動時に、API通信システムアプリケーション642は、サードパーティーワークフロー画面をアプリケーションプログラミング画面データベース632から複合機パネル610に渡すように構成される。ユーザー110は、例えば、サードパーティーのワークフロー画面が、ユーザー110にログインを依頼するロック画面であることを見る。例えば、複合機へのログインは、ユーザー名およびパスワードの入力、カードリーダへのカードタップなどによって行うことができる。
【0033】
例示的な実施形態によれば、ユーザー110はバイオメトリック認証を開始する(例えば、認証管理サーバー660によってサポートされる指紋リーダーに1つ以上の指をタッチする)。例示的な実施形態によれば、指紋リーダーのタッチに基づいて、認証管理アプリケーション640は生体認証が開始されたことを検出し、第1の認証管理画面630を選択し、複合機/サードパーティーアプリケーションフレームワークスイッチャー620に生体認証の開始を指示(signals)する。複合機/サードパーティーアプリケーションフレームワークスイッチャー620は、ユーザー110の生体認証が開始したことを検出し、認証管理画面630を複合機パネル610に送信するように切り替える。例示的な実施形態によれば、複合機/サードパーティーアプリケーションフレームワークスイッチャー620、認証管理画面630、および認証管理アプリケーション640は、複合機600のファームウェア上でホストされる。
【0034】
一実施形態によれば、ユーザー110は、例えば、認証管理サーバー660との間で認証が進行中であることを示す認証管理画面630を見る。認証管理アプリケーション640は、生体認証情報を認証管理サーバー660に送信する。認証管理サーバー660は生体認証情報を確認し、成功した生体認証結果を返し、認証処理が2要素認証(2FA)であれば、例えば、追加のPIN認証が必要であることを示すことができる。次いで、ユーザー110は、ユーザー110に彼らの認証管理PINを入力するように促す認証管理画面630を見ることができる。ユーザー110は認証管理PINを入力し、例えば「次へ」ボタンをクリックする。
【0035】
一実施形態によれば、複合機600は認証管理PINを認証管理サーバー660に送信する。ユーザー110は、認証管理サーバー660との間で認証が進行中であることを示す認証管理画面630を見る。認証管理サーバー660は、認証管理PINを確認し、認証管理PINが認証管理サーバー660に格納されている認証管理PINと一致する場合、認証管理サーバー600は全体の認証結果を返すことができ、ユーザーの資格(credential)情報(例えば、API通信システムログイン情報)を返す。例示的な実施形態によれば、認証管理アプリケーション640は、ユーザーの資格情報が利用可能であることを検出し、複合機/サードパーティーアプリケーションフレームワークスイッチャー620に、制御をAPI通信システム画面632に戻すように通知する。複合機/サードパーティーアプリケーションフレームワークスイッチャー620は、API通信システム画面632を複合機パネル610に渡す。
【0036】
例示的な実施形態によれば、例えば、ユーザー110は、次に、API通信システムロック画面を見る。認証管理アプリケーション642はユーザーの資格情報をAPI通信システムアプリケーション642に供給することができる(例えば、API通信システムログイン情報)。API通信システムアプリケーション642はユーザー110を認証するために必要に応じてユーザーの資格情報を使用することができ、ワークフロー内の次の画面に移動する(例えば、ユーザーの口座残高を示す)。
【0037】
例示的な実施形態によれば、複合機600は、ユーザー資格のデータベース650、例えば、API通信システムのためのユーザー資格のデータベースを含むこともできる。さらに、複合機600は、ブート/ログアウトアプリケーション650、バイオメトリック認証開始アプリケーション652、ユーザー資格レディアプリケーション654、および追加のトリガーアプリケーション656を含むことができる。例えば、本方法およびシステムは指紋リーダーを使用して説明したが、本方法およびシステムはバイオメトリック、例えば、ウェアラブル、および他のデバイスと共に使用することができる。
【0038】
図7は、例示的な実施形態による、複合機上の既存のサードパーティーワークフローにカスタム画面を透過的に差し込むための方法700を示すフローチャートである。図7に示すように、ステップ702では、複合機の表示パネルに、サードパーティーワークフローからの第1の画面を表示する。ステップ704において、ユーザーからの第1の認証試行が、複合機上で検出される。ステップ706において、ユーザーからの第1の認証試行の検出時に、複合機の表示パネル上で認証ワークフローからの第1の画面がサードパーティーワークフローに挿入される。ステップ708において、第1の認証試行に関連する認証データが、複合機から認証サーバーに送信される。ステップ710において、第1の認証試行に関連する認証結果が認証サーバーから受信される。ステップ712において、ユーザーからの第1の認証試行の認証サーバーからの認証成功結果に続くサードパーティーワークフローからの第2の画面が、複合機の表示パネル上に表示される。
【0039】
例示的な実施形態によれば、方法は、ユーザーからの第1の認証試行の成功した認証の際に、ユーザーからの1つ以上の追加の認証試行の要求を伴う1つ以上の認証画面を複合機の表示パネル上に表示することと、1つ以上の追加の認証試行に関連する認証データを複合機から認証サーバーに送信することと、ユーザーからの1つ以上の追加の認証試行の成功した認証の際に、サードパーティーワークフロー画面からの第2の画面を複合機の表示パネル上に表示することとをさらに含むことができる。第1の認証試行はユーザーの指紋であり得、1つ以上の追加の認証試行は顔認識、個人識別番号(PIN)、およびモバイルデバイスによる認証のうちの1つ以上を含みうる。例えば、ユーザーの指紋は、複合機と通信する認証デバイスから受信することができる。加えて、モバイルデバイスは、例えば、ロック解除された後、認証試行として、複合機上のリーダーの上にモバイルデバイスを保持(すなわち、「スワイプ」)することができる。
【0040】
例示的な実施形態によれば、本方法は複合機の表示パネル上に、複合機の起動時にサードパーティーロック画面を表示することをさらに含むことができ、サードパーティーロック画面は、サードパーティーワークフローから第1の画面として複合機の表示パネル上に現れる。また、複合機の表示パネルにサードパーティーワークフローのホーム画面を表示することができる。ホーム画面は、コピーボタンまたはスキャンボタンのうちの1つ以上を含む。
【0041】
例示的な実施形態によれば、方法はユーザーからの第1の認証試行を複合機上の認証アプリケーションで検出することと、複合機上の認証アプリケーションで、第1の認証画面をサードパーティーワークフローに挿入することを選択することと、複合機上の複合機/サードパーティーアプリケーションフレームワークスイッチャーに指示(signal)して、選択された認証画面に表示を切り替えることと、複合機上の複合機/サードパーティーアプリケーションフレームワークスイッチャーで、複合機上のサードパーティーワークフローから、複合機の表示パネル上の認証画面の挿入に切り替えることと、を含むことができる。複合機/サードパーティーアプリケーションフレームワークスイッチャー、認証画面、および認証アプリケーションは、複合機のファームウェア上でホストすることができる。さらに、第1の認証試行に関連する認証データは、複合機上の認証アプリケーションから認証サーバーに送信されうる。
【0042】
例示的な実施形態によれば、方法はユーザーの全体認証が成功すると、複合機上の表示パネルの制御をサードパーティーワークフローに戻すことを含むことができ、ユーザーの全体認証が成功することは、少なくともユーザーの第1の認証試行の認証が成功することを含む。また、複合機の表示パネルの制御をサードパーティーワークフロー画面に戻した後、複合機のサードパーティーアプリケーションに認証情報を供給し、サードパーティーワークフローの次の画面を表示パネルに表示させることができる。例えば、サードパーティーワークフローからの次の画面は、サードパーティーホームページとすることができる。例示的な実施形態によれば、サードパーティーワークフローは複合機上のカスタムワークフローであり得、カスタムワークフローは複合機のための1つ以上のカスタム画面を含む。
【0043】
例示的な実施形態によれば、開示される方法およびプロセスは、コンピューター読取可能な媒体上で実施することができる。コンピューター読取可能な媒体は磁気記録媒体、光磁気記録媒体、または将来開発されるのであろう任意の他の記録媒体であってもよく、それらの全ては全て同じ方法で本発明に適用可能であると考えることができる。一次および二次重複生成物等を含むこのような媒体の重複は、疑いなく上記媒体と同等であると考えられる。さらに、本発明の実施形態がソフトウェアとハードウェアの組み合わせであっても、本発明の概念から全く逸脱しない。また、本発明はそのソフトウェア部分が予め記録媒体に書き込まれており、動作時に必要に応じて読み出されるようにしてもよい。
【0044】
本発明の範囲または趣旨から逸脱することなく、本発明の構造に様々な修正および変更を加えることができることは、当業者には明らかであろう。上記を考慮して、本発明は以下の特許請求の範囲およびそれらの均等物の範囲内にある限り、本発明の修正および変形を包含することが意図される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7