(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-08
(45)【発行日】2024-05-16
(54)【発明の名称】フィルタ用のロッキング特徴部
(51)【国際特許分類】
B01D 29/11 20060101AFI20240509BHJP
B01D 29/13 20060101ALI20240509BHJP
B01D 27/08 20060101ALI20240509BHJP
F16L 55/24 20060101ALI20240509BHJP
【FI】
B01D29/10 501C
B01D29/14 B
B01D27/08
F16L55/24 Z
(21)【出願番号】P 2022550660
(86)(22)【出願日】2021-01-27
(86)【国際出願番号】 US2021015161
(87)【国際公開番号】W WO2021173283
(87)【国際公開日】2021-09-02
【審査請求日】2022-08-23
(32)【優先日】2020-02-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】391020193
【氏名又は名称】キャタピラー インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】CATERPILLAR INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リース、ジェフリー アール.
(72)【発明者】
【氏名】イメル、ジョン ティー.
(72)【発明者】
【氏名】モアハウス 三世、ダレル エル.
(72)【発明者】
【氏名】エーデヴァルト、スティーブン イー.
(72)【発明者】
【氏名】シュペングラー、フィリップ シー.
【審査官】目代 博茂
(56)【参考文献】
【文献】特表2004-506503(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0082373(US,A1)
【文献】特開平10-128014(JP,A)
【文献】特開昭62-074419(JP,A)
【文献】特表2014-502326(JP,A)
【文献】特開2013-049012(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D24/00-37/04
B01D46/00-46/90
F02M37/00-37/54
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも部分的に環状の構成を含み、長手方向軸(216)、半径方向(218)及び円周方向(217)を規定するフィルタ要素(200)であって、前記フィルタ要素(200)は、
中央通路(219)を規定する環状フィルタ媒体(202)と、
中央リザーバ(204)を規定する前記環状フィルタ媒体(202)の前記中央通路(
219)内に配設されたセンターチューブ(206)(前記環状フィルタ媒体(202)は、前記センターチューブ(206)及び前記中央リザーバ(204)を取り囲む)と、
前記長手方向軸(216)に沿って配設された前記センターチューブ(206)に結合された頂部開放端部(220)であって、流体が前記中央リザーバ(204)から前記フィルタ要素(200)の外部に流れることを可能にする開口部(210)を含む、頂部開放端部(220)と、
前記長手方向軸(216)に沿って配設された前記頂部開放端部(220)の反対側の前記センターチューブ(206)に結合された底部開放端部(222)であって、前記中央リザーバ(204)と連通している半径方向内表面(234)及び半径方向外表面(232)を規定する、底部開放端部(222)と、
前記底部開放端部(222)に近接して配設されたロッキング特徴部(236)であって、前記底部開放端部(222)から軸方向に延びる前記センターチューブ(206)の前記半径方向内表面(234)上に配設された入口スロット(238)を含む、ロッキング特徴部(236)と、を備え
、
前記センターチューブ(206)は、拡径底部環状部分(248)、縮径頂部環状部分(250)、及びそれらの間の移行環状部分(252)を含む前記底部開放端部(222)においてネックダウン構成を有する、フィルタ要素(200)。
【請求項2】
前記ロッキング特徴部(236)は、所定の方向(241)に沿って前記入口スロット(238)から軸方向上方及び円周方向に反時計回りに延びるランプスロット(240)をさらに備え、前記ランプスロット(240)は、前記入口スロット(238)と連通している、請求項1に記載のフィルタ要素(200)。
【請求項3】
前記ロッキング特徴部(236)は、前記ランプスロット(240)から円周方向に反時計回りに延びる円周方向ロッキングスロット(242)をさらに備え、前記円周方向ロッキングスロット(242)は、前記ランプスロット(240)と連通し、停止面(244)において終端する、請求項2に記載のフィルタ要素(200)。
【請求項4】
前記ロッキング特徴部(236)は、戻り止めノッチ(
246)をさらに備え、前記戻り止めノッチ(
246)は、それと連通している前記円周方向ロッキングスロット(242)から軸方向下方に延びる、請求項3に記載のフィルタ要素(200)。
【請求項5】
前記ロッキング特徴部(236)は、前記戻り止めノッチ(
246)から前記停止面(244)に延びる角度付き面(248)をさらに備え、前記角度付き面(248)は、前記ランプスロット(240)が延び
る前記所定の方向(241)に平行であり、前記停止面(244)が軸方向に延び
る、請求項4に記載のフィルタ要素(200)。
【請求項6】
キャニスターフィルタシステム(100)及び
請求項1に記載の前記フィルタ要素(200)と共に使用して、前記キャニスターフィルタシステム(100)内に前記フィルタ要素(200)を位置決め及び保持するためのペデスタル(300)であって、前記ペデスタル(300)は、
長手方向軸(306)、半径方向(308)、及び円周方向(310)を規定し、かつ
頂部自由端部(314)において終端する頂部環状部分(312)を含む少なくとも部分的に環状の本体(302)と、
前記頂部環状部分(312)から半径方向に延びるタブ(322)であって、第1の軸方向面(328)、底部円周面(330)、及び前記底部円周面(330)から延びる底部ランプ面(332)を含む、タブ(322)と、を備え
、
底部直径(320)を規定する底部環状部分(318)をさらに備え、前記頂部環状部分(312)は、前記底部直径(320)よりも小さい頂部直径(316)を規定し、
前記頂部環状部分(312)を前記底部環状部分(318)に接続させるラッパ状の環状部分(324)をさらに備える、ペデスタル(300)。
【請求項7】
前記タブ(322)は、前記底部ランプ面(332)に平行である前記第1の軸方向面(328)から延びる頂部ランプ面(334)と、前記頂部ランプ面(334)から延びる頂部円周面(336)と、前記底部ランプ面(332)を前記頂部円周面(336)に接続させる第2の軸方向面(338)と、をさらに備える、請求項6に記載のペデスタル(300)。
【請求項8】
前記底部環状部分(318)の前記底部直径(320)よりも大きい外径(344)を規定する環状外壁(342)と、前記底部環状部分(318)を支持するように構成された支持壁(346)と、前記環状外壁(342)を前記支持壁(346)に接続させる漏斗壁(348)と、を含むキャニスター部分(340)をさらに備える、請求項
6に記載のペデスタル(300)。
【請求項9】
フィルタ要素(200)及びペデスタル(300)を含むキャニスターフィルタシステム(100)であって、
前記フィルタ要素(200)は、少なくとも部分的に環状の構成を含み、長手方向軸(216)、半径方向(218)及び円周方向(217)を規定し、
中央通路(219)を規定する環状フィルタ媒体(202)と、
中央リザーバ(204)を規定する前記環状フィルタ媒体(202)の前記中央通路(219319)内に配設されたセンターチューブ(206)(前記環状フィルタ媒体(202)は、前記センターチューブ(206)及び前記中央リザーバ(204)を取り囲む)と、
前記長手方向軸(216)に沿って配設された前記センターチューブ(206)に結合された頂部開放端部(220)であって、流体が前記中央リザーバ(204)から前記フィルタ要素(200)の外部に流れることを可能にする開口部(210)を含む、頂部開放端部(220)と、
前記長手方向軸(216)に沿って配設された前記頂部開放端部(220)の反対側の前記センターチューブ(206)に結合された底部開放端部(222)であって、前記中央リザーバ(204)と連通している半径方向内表面(234)及び半径方向外表面(232)を規定する、底部開放端部(222)と、
前記底部開放端部(222)に近接して配設されたロッキング特徴部(236)であって、前記底部開放端部(222)から軸方向に延びる前記センターチューブ(206)の前記半径方向内表面(234)上に配設された入口スロット(238)を含む、ロッキング特徴部(236)と、を備え、
前記センターチューブ(206)は、拡径底部環状部分(248)、縮径頂部環状部分(250)、及びそれらの間の移行環状部分(252)を含む前記底部開放端部(222)においてネックダウン構成を有し、
前記ペデスタル(300)は、前記キャニスターフィルタシステム(100)内に前記フィルタ要素(200)を位置決め及び保持し、
長手方向軸(306)、半径方向(308)、及び円周方向(310)を規定し、かつ
頂部自由端部(314)において終端する頂部環状部分(312)を含む少なくとも部分的に環状の本体(302)と、
前記頂部環状部分(312)から半径方向に延びるタブ(322)であって、第1の軸方向面(328)、底部円周面(330)、及び前記底部円周面(330)から延びる底部ランプ面(332)を含む、タブ(322)と、を備え、
底部直径(320)を規定する底部環状部分(318)をさらに備え、前記頂部環状部分(312)は、前記底部直径(320)よりも小さい頂部直径(316)を規定し、
前記頂部環状部分(312)を前記底部環状部分(318)に接続させるラッパ状の環状部分(324)をさらに備える、キャニスターフィルタシステム(100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、交換可能なフィルタ要素を採用するキャニスタースタイルのフィルタシステムに関する。より具体的には、本開示は、汚れた流体がフィルタ要素の濾過媒体によって濾過されることを確実にするのを助けるシールを提供しながら、フィルタ要素を所望の位置に保持するためのロッキング特徴部を含むフィルタ要素に関する。
【背景技術】
【0002】
液体フィルタシステムは、ガス、オイル、ディーゼル燃料などの種々の流体を濾過して、これらの流体から汚染物質を除去するものとして知られている。例えば、ディーゼルエンジンでは、燃料ラインフィルタを使用して水及び破片を燃料から分離する。これらの汚染物質は、フィルタハウジング(キャニスターと呼ばれることもある)の下部に蓄積される可能性がある。通常、フィルタ要素のセンターチューブは、フィルタ媒体の支持を提供しますが、必ずしも望ましい位置及び保持を提供するとは限らない。
【0003】
Hackerらへ付与された米国特許出願公開番号20060207948号は、ハウジングと、サービスカバーと、サービスカバーに取り外し可能に固定されたセンターチューブと、取り外し可能に密封され、センターチューブに外接するフィルタカートリッジと、含む流体フィルタアセンブリ、並びにシール配置を開示する。シール配置は、センターチューブとハウジングの部分との間にあり、流体フィルタアセンブリが流体を濾過するように動作しているとき、そこを通って流れる清浄な流体の流れに対する排水の変化を閉じるようになっている。
【0004】
Hackerにおいて通常の動作中、流体フィルタアセンブリは、流体が流入口チャネルを通って、フィルタカートリッジを通って、センターチューブ内の開口部を通ってハウジングに流入し、そして流出口チャネルを通ってハウジングから流出することを可能にするように作動する。整備の方法は、ハウジングからサービスカバーを取り外して、サービスカバーと一緒にセンターチューブを取り外し、ハウジングから排水流通路を開くことを含む。次に、フィルタカートリッジは、センターチューブから取り外され、新しいフィルタカートリッジは、センターチューブに動作可能に装着される。次に、新しいフィルタカートリッジを有するセンターチューブを備えたサービスカバーは、ハウジングに動作可能に装着されて、排水流通路を閉塞する。
【0005】
Hackerにおいて、濾過の方法は、取り外し可能で交換可能なフィルタカートリッジを有するハウジング内に、濾過される流体を誘導した後、流体を、カートリッジ内のフィルタ媒体の管状領域を通って、次に、センターチューブ内の流体開口部を通って、そして清浄な流体の流通路内に誘導する。例示的方法は、フィルタカートリッジをセンターチューブに対して取り外し可能に密封することにより、流体がフィルタ媒体をバイパスするのを防ぐことを含む。例示的方法は、センターチューブをフィルタハウジングの他の部分に対して取り外し可能に密封することによって、流体が排水通路に流入するのを防ぐことも含むであろう。Hackerにおいて説明されているフィルタアセンブリを利用するシステムは、燃料システム、潤滑油システム、及び油圧システムを含む。
【0006】
Hackerは、フィルタ要素を出る前に、汚れた流体をフィルタ要素のフィルタ媒体に強制的に通過させるシールを提供しながらも、フィルタ要素を所望の位置に位置決め及び保持するために使用され得るセンターチューブ上の特徴部を開示することに失敗している。
【発明の概要】
【0007】
本開示の一実施形態によるフィルタ要素は、少なくとも部分的に環状の構成を含み、長手方向軸、半径方向及び円周方向を規定する。フィルタ要素は、中央通路を規定する環状フィルタ媒体、中央リザーバを規定する環状フィルタ媒体の中央通路内に配設されたセンターチューブを備え得、環状フィルタ媒体は、センターチューブ及び中央リザーバを取り囲む。頂部開放端部は、長手方向軸に沿って配設されたセンターチューブに結合され得、頂部開放端部は、流体が中央リザーバからフィルタ要素の外部に流れることを可能にする開口部を含む。底部開放端部は、長手方向軸に沿って配設された頂部開放端部の反対側のセンターチューブに結合され得、底部開放端部は、中央リザーバと連通している半径方向内表面及び半径方向外表面を規定する。ロッキング特徴部は、底部開放端部に近接して配設され得、ロッキング特徴部は、底部開放端部から軸方向に延びるセンターチューブの半径方向内表面上に配設された入口スロットを含む。
【0008】
本開示の一実施形態によるペデスタルは、キャニスターフィルタシステム及びフィルタ要素と共に使用して、キャニスターフィルタシステム内のフィルタ要素を位置決め及び保持するためのものである。ペデスタルは、長手方向軸、半径方向、及び円周方向を規定する少なくとも部分的に環状の本体を備え得、頂部自由端部において終端する頂部環状部分を含み得る。タブは、頂部環状部分から半径方向に延び得、タブは、第1の軸方向面、底部円周面、及び底部円周面から延びる底部ランプ面を含む。
【0009】
本開示の一実施形態によるキャニスターフィルタシステムは、少なくとも部分的に円筒形の構成を含み、長手方向軸及び半径方向を規定するフィルタ要素を備え得る。フィルタ要素は、中央通路を規定する環状フィルタ媒体、中央リザーバを規定する環状フィルタ媒体の中央通路内に配設されたセンターチューブを備え得、環状フィルタ媒体は、センターチューブ及び中央リザーバを取り囲む。頂部開放端部は、長手方向軸に沿って配設されたセンターチューブに結合され得、頂部開放端部は、流体が中央リザーバからフィルタ要素の外部に流れることを可能にする開口部を含み、底部開放端部は、長手方向軸に沿って配設された頂部開放端部の反対側のセンターチューブに結合される。頂部開放端部、及び底部開放端部又は長手方向軸に沿って配設された底部閉塞端部を含むキャニスターも提供され得る。長手方向軸、半径方向及び円周方向を規定する少なくとも部分的に環状の本体を含むペデスタルも提供され得る。ペデスタルはまた、頂部自由端部において終端し、かつ頂部直径を規定する頂部環状部分と、頂部直径よりも大きい底部直径を規定する底部環状部分と、頂部環状部分から半径方向に延びるタブと、を含み得る。ペデスタルは、キャニスターの底部閉塞端部上に載置され得、フィルタシールは、キャニスターに接触しながら、ペデスタルのタブの下、及び底部環状部分の周りに配設され得る。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】フィルタベース、キャニスター、及びフィルタ要素を含むフィルタアセンブリの正面断面図であり、フィルタ要素は、本開示の一実施形態によるロッキング特徴部を備えたセンターチューブと、ロッキング特徴部と嵌合するように構成されるペデスタルと、を含む。
【
図2】環状フィルタ媒体が取り外された状態で、本開示の一実施形態によるペデスタルとセンターチューブのロッキング特徴部との嵌合を示している、
図1と同様のフィルタアセンブリの底部部分の正面断面図である。
【
図3】ペデスタルがキャニスターの底部にどのように載置されているか又はそれから延びているかを示している、
図2のフィルタアセンブリの斜視図である。
【
図4】ペデスタルのタブとセンターチューブのロッキング特徴部との嵌合の拡大斜視図である。
【
図5】
図3フィルタアセンブリから分離して示されているキャニスター及びペデスタルを示している。
【
図6】フィルタシールの、底部に方向付けられた斜視図であり、ペデスタルの円筒面又は円錐面と嵌合するように構成されたそのアパーチャを示す。
【
図7】
図1のフィルタアセンブリから分離して示されているセンターチューブの斜視図である。
【
図8】センターチューブ(例えば、
図7のセンターチューブと同様の構成のもの)がどのようにフィルタアセンブリの頂端部においてベースと、そして底端部においてペデスタルと嵌合するように構成され得るかを概念的に示す斜視図である。
【
図9】センターチューブ及びペデスタルのロッキングスロットの嵌合を示す拡大詳細図であり、
図9にペデスタルが頂部近くに示されていることを除いて
図8の底部部分と同様である。ペデスタルのタブは、組み立て又はロック動作中に回転していることが示されている。
【
図10】
図9のペデスタルのタブが戻り止めノッチに入るほど小さいことを示している。
【
図11】
図8の頂部部分と同様に、センターチューブ及びペデスタルのロッキングスロットの嵌合を示す拡大詳細図である。ペデスタルのタブが大きすぎて戻り止めノッチに収まらないことが示されている。
【
図12】
図9及び
図10に関連付けられた動作又は組み立ての方法を含むフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
ここで本開示の実施形態を詳細に参照し、その例を、添付の図面に示す。可能な限り、図面全体にかけて同一の参照番号が同一又は類似の部分を指すために使用されるであろう。幾つかの場合、参照番号が本明細書に表示され、図面は、後に文字が続く参照番号、例えば100a、100b、又はプライム表示、例えば100’、100’’などを示すであろう。参照番号のすぐ後に文字又はプライムを使用することは、これらの特徴部が類似した形状であり、類似した機能を有し得ていることを示し、これは、幾何形状が対称面を中心に鏡像をなす場合によく行われることを理解されたい。本明細書では説明の便宜のために、文字又はプライムが本明細書に含まれない場合も多くあるが、記述された本明細書内で論じられる特徴部の重複を表示するために図面に示す場合もある。
【0012】
まず、ここで、本開示の様々な実施形態がどのように使用されるかを理解するための適切な文脈を読者に与えるために、フィルタシステムについて説明する。この説明は例示として与えられており、限定的な意味ではないことを理解されたい。本明細書に記載の装置又は方法の任意の実施形態は、任意のフィルタシステムと併用することができる。
【0013】
次に、様々な実施形態によるロッキング特徴部を備えたセンターチューブを含み得るフィルタ要素について論じる。この特徴部は、再利用可能なハウジング(キャニスターと呼ばれることがある)を備えた液体フィルタアセンブリの底部端部に位置し得、フィルタ要素をキャニスター(ハウジングと呼ばれることもある)内に半径方向及び軸方向に位置決めしながらも、シールを介してフィルタ媒体の異なる側で汚れた流体から清浄な流体を分離し得る。燃料-水分離器において、位置決め幾何形状は、要素がキャニスターの底部に延びるのを防ぐことによって、水(すなわち、水ボウル)又は破片を収集するためのチャンバーを生成するように構成され得る。
【0014】
図1は、本開示の様々な実施形態によるフィルタ要素200及びペデスタル300を使用し得るキャニスターフィルタシステム100を示す。
【0015】
キャニスターフィルタシステム100は、ベース102(ベースアダプタ102a及びフィルタベース102bに分割されるように示されているが、1つの一体型構成要素であり得る)、キャニスター104、ペデスタル300、及びフィルタ要素200を有することを含み得る。キャニスターフィルタシステム100は、ディーゼル又はガソリンあるいは他の液体燃料、潤滑油、油圧動力システム用の油圧作動油、トランスミッション液、あるいはおそらくエンジン用の吸入空気などの流体を濾過するために使用することができる。キャニスターフィルタシステム100はまた、燃料/水分離器フィルタとして使用され得る。本明細書に記載の特徴部を備えたキャニスターフィルタシステム100は、多くの異なる目的を果たし、他の多くの用途に適合するように、当業者によって適合させることができるであろう。
【0016】
ベース102は、流体がキャニスターフィルタシステム100に入る流入口チャネル106と、流体がキャニスターフィルタシステム100から出る流出口チャネル108と、を含む。クリップ110は、キャニスター104をベース102に取り付けるために提供される。ねじなどの他の取り付け構造が使用され得る。
【0017】
キャニスター104は、
図1に示すように、頂部開放端部112及び底部開放端部114、又は
図2及び
図3に示されるような底部閉塞端部116を含む。
【0018】
フィルタ要素200は、特定の用途に合わせるために多くの異なる形態をとることができる。例示の実施形態において、フィルタ要素200は、燃料又は潤滑油を濾過するのに非常に適している。フィルタ要素200は、センターチューブ206によって規定される中央リザーバ204を円周方向に取り囲む環状フィルタ媒体202を含み得る。環状フィルタ媒体202の軸方向端部は、端部キャップによって密封されるように示されている。
【0019】
頂端部キャップ208は、フィルタ要素200の軸方向の開放端部を規定し得る。頂端部キャップ208は、流体の通過を可能にする開口部210を含むので、「開放」と称される。
【0020】
一方では、底端部キャップ212は、フィルタ要素200の軸方向の閉塞端部を規定する。底端部キャップ212は、環状フィルタ媒体202の軸方向端部に隣接するフィルタ要素200の外部の任意の流体が濾過されないままセンターチューブ206に流入するのを防ぐので、「閉塞」と称される。
【0021】
頂端部キャップ208及び底端部キャップ212はそれぞれ、溶接、接着剤などを介してセンターチューブ206に結合され得る。代替的に、センターチューブ206、頂端部キャップ208、及び底端部キャップ212のいくつか又はすべては、一体の構成要素として構築され得る。逆に、底端部キャップ212及び/又は頂端部キャップ208は、センターチューブ206などとは別個の構成要素であり得る。キャニスターフィルタシステム100及びフィルタ要素200の底部の閉塞構成のさらなる詳細を、本明細書で後述する。
【0022】
動作中、濾過される流体は、流入口チャネル106に入り、キャニスター104と環状フィルタ媒体202との間の環状キャビティ118に流れる。次に、流体は、フィルタ媒体202内を貫通した後、センターチューブ206内に、
図1中のその内部に示されている穿孔214を通って流入する。
【0023】
次に、流体は、センターチューブ206から出て、頂端部キャップ208及び開口部210を通って流出口チャネル108に入る。フィルタ要素200の底部の密封構成は、環状フィルタ媒体202に出入りする流体チャネルを規定するのに役立ち、任意の流体が流出口チャネル108に直接流れることと、環状フィルタ媒体202をバイパスすることと、を防ぐ。そのために、本明細書で詳細に後述される密封特徴部が提供され得る。さらに、フィルタ要素の底部とキャニスターの底部との間にチャンバー(例えば、燃料-水分離器内の水ボウル、ドレインリザーバなど)を生成することが望ましい場合がある。したがって、本明細書で後述するように、位置決め特徴部を提供することができる。
【0024】
ここで、
図1~
図3を参照しながら、ロッキング及び/又は位置決め特徴部(単数又は複数)を提供する、本開示の様々な実施形態によるキャニスターフィルタシステム100について論じる。
【0025】
キャニスターフィルタシステム100は、少なくとも部分的に円筒形の構成を含み、長手方向軸216、円周方向217及び半径方向218を規定するフィルタ要素200を備え得る。フィルタ要素200は、中央通路219を規定する環状フィルタ媒体202と、中央リザーバ204を規定する環状フィルタ媒体220の中央通路219内に配設されたセンターチューブ206と、を備え得る。したがって、環状フィルタ媒体202は、センターチューブ206及び中央リザーバ204を取り囲む。
【0026】
図1に最もよく見られるように、フィルタ要素200は、長手方向軸216に沿って配設されたセンターチューブ206に結合された頂部開放端部220をさらに含み得る。頂部開放端部220は、流体が中央リザーバ204からフィルタ要素200の外部に流れることを可能にする開口部210を含む。
【0027】
同様に、フィルタ要素200は、長手方向軸216に沿っても配設された頂部開放端部220の反対側のセンターチューブ206に結合された底部開放端部222を含み得る。したがって、底部開放端部222は、ペデスタル300の挿入を可能にする。
【0028】
キャニスターフィルタシステム100はまた、長手方向軸216に対して頂部開放端部112(
図1を参照)及び底部閉塞端部116(
図2及び
図3を参照)を含むキャニスター104と、キャニスター104の底部閉塞端部114上に載置されているペデスタル300と、を含み得る。これは、ペデスタル300が、キャニスター104と一体型に成形されている
図1などの本開示の他の実施形態には当てはまらない可能性がある。
【0029】
ここで、
図2~
図5を見ると、ペデスタル300は、長手方向軸306、半径方向308、及び円周方向310(
図5を参照する、組み立てられるとフィルタ要素と同心であり得る)を規定する、少なくとも部分的に環状の本体302(
図5で最もよく見られるように端から端まで延びる貫通穴304を備えた完全に環状であってもよく、又は
図1に示されるようなものではなくてもよい)を含み得る。
【0030】
図5に焦点を当てると、本体302は、頂部自由端部314において終端する頂部環状部分312(それが開放されているか閉塞されているかに関係なく)を含み得、頂部直径316(すなわち、頂部外径)と、頂部直径316よりも大きい底部直径320(すなわち、底部外径)を規定する底部環状部分318と、も規定し得る。
【0031】
タブ322は、頂部環状部分312から半径方向に延び得、ペデスタル300の底部環状部分318と嵌合するように構成されたアパーチャ122を規定するフィルタシール120が提供され得る(
図6も参照)。
【0032】
図5を引き続き参照すると、ペデスタル300は、キャニスター104の底部閉塞端部114上に載置され得る。フィルタシール120は、キャニスター104に接触しながら、ペデスタル300のタブ322の下、及び底部環状部分318の周りに配設され得る。
【0033】
より具体的には、キャニスター104は、ペデスタル300の底部直径320よりも大きい外径126(
図1を参照)を規定する外側環状壁124と、ペデスタル300の底部環状部分318を支持するように構成された支持壁128と、支持壁128を外側環状壁124(
図5を参照)に接続させる円弧状壁130(他の構成が可能)と、を備える。
【0034】
図3に示すように、フィルタシール120は、円弧状壁130に接触し得、ドレインリザーバ132を形成し得る。より具体的には、センターチューブ206の底部開放端部222は、フィルタシール120に突き当たり得、センターチューブ206とフィルタシール120との間に液密シールと、フィルタシール120とキャニスター104の円弧状壁130との間に別の液密シールと、を生成する。
【0035】
図6を見ると、フィルタシールのフィルタシール120の厚さ134に対する外径136の比は、10.0~30.0の範囲であり得るが、穴径137に対する外径136の比は、1.5~3.0の範囲であり得る。フィルタシールのエラストマー組成に加えて、この幾何形状は、水密シールを提供しながら、センターチューブ及びペデスタルを接続させることを可能にする剛性と柔軟性との間の適切なバランスを提供し得る。例えば、55~65ショアA(例えば、60ショアA)のデュロメータを有するウレタンの材料を採用することができる。
【0036】
図2~
図4を見ると、センターチューブ206は、センターチューブ206の底部開放端部222から軸方向距離226に軸方向に延び、次いで円周方向に円周方向距離228に延びるロッキングスロット224を含む。
【0037】
図3及び
図5を参照すると、センターチューブ206は、内径230の範囲内に配設されたペデスタル300の頂部直径316よりもわずかに大きい(すなわち、クリアランスの.015インチ~.030インチ)内径230を規定し得、ペデスタル300のタブ322は、ロッキングスロット226内に配設され得、センターチューブ206の動きを案内するように構成され得る。この配置は、位置決め/センターリング機能を提供し得る。図示されていないが、環状フィルタ媒体がロッキングスロットを越えて軸方向に延びない場合など、幾つかの実施形態において、流体が環状フィルタ媒体202をバイパスするのを防ぐために、Oリング又は他のシールが、この界面138に提供され得る。
【0038】
図5で最もよく見られるように、ペデスタル300は、頂部環状部分312を底部環状部分318に接続させるラッパ状の環状部分324(例えば、円錐形状、円弧形状など)を含み得る。このような特徴部は、他の実施形態においては省略され得る。
図6で最もよく見られるように、センターチューブ206の半径方向内表面234は、ペデスタル上へのセンターチューブ/フィルタ要素の設置を容易にするために、一致する形状(例えば、角度付き又は先細り)を有し得る。これにより、タブがロッキングスロットに入るとき、案内が提供され得る。
【0039】
もう一度
図5を参照すると、底部環状部分318は、キャニスター104に取り付けられ得る。キャニスター例えば、キャニスター及びペデスタルが熱可塑性射出成形(例えば、ポリルエタン材料、ナイロン材料などを使用する)によって形成される場合、ペデスタルは、キャニスターに超音波溶接され、キャニスターと一体型に成形され、キャニスター上にスナップされ、キャニスターなどの上にねじ込まれ得る。また、キャニスターから突起が延びている場合があり、それを中心にペデスタルが中心などに置かれる。板金製作など、他の製造方法も可能である。金属を採用する場合、ペデスタルは、溶接、ろう付け、ねじ切りなどを介してキャニスターに取り付けられ得る。
【0040】
底部環状部分318は、底部環状部分318を通って半径方向に、おそらく軸方向下方に延びる少なくとも1つの貫通スロット326を規定し得る。これにより、水又は破片が、センターチューブ206の中央リザーバ204からドレインリザーバ132に出ることを可能にし得る(例えば、
図3を参照する)。
【0041】
ここで、少なくとも部分的に環状の構成(例えば、円錐形、円筒形、他の回転体など)を含むと共に使用され得、直前に説明したキャニスターフィルタシステム100と共に使用され得るフィルタ要素200について、
図1~
図4、及び
図7を参照して論じる。
【0042】
図1及び
図7を用いて始めると、フィルタ要素200は、長手方向軸216、半径方向218、及び円周方向217を規定し得る。さらに、フィルタ要素200は、中央通路219を規定する環状フィルタ媒体202を備え得る。
【0043】
センターチューブ206は、中央リザーバ204を規定する環状フィルタ媒体202の中央通路219内に配設され得る。したがって、環状フィルタ媒体202は、センターチューブ206及び中央リザーバ204を取り囲む。頂部開放端部220は、長手方向軸216に沿って配設されたセンターチューブ206に結合され得る。頂部開放端部220は、流体が中央リザーバ204からフィルタ要素200の外部に流れることを可能にする(又はその逆も可能にする)開口部210を含む。
【0044】
同様に、底部開放端部222は、長手方向軸216に沿って配設された頂部開放端部220と軸方向に反対側のセンターチューブ206に結合され得る。
図3で最もよく分かるように、底部開放端部222は、中央リザーバ204と連通している半径方向内表面234及び半径方向外表面232を規定し得る。
【0045】
図2~
図4を見ると、ロッキング特徴部236は、センターチューブ206の底部開放端部222に近接して配設され得る。ロッキング特徴部236は、底部開放端部222から軸方向上方に延びるセンターチューブ206の半径方向内表面234上に配設された入口スロット238を含み得る。この入口スロットは、組み立て中に、本明細書で先に示唆したセンターチューブ206がペデスタル300のタブ322上をスライドすることを可能にするように構成される。
【0046】
図4で最もよく分かるように、ロッキング特徴部236は、所定の方向241に沿って入口スロット238から軸方向上方及び円周方向に反時計回りに延びるランプスロット240をさらに備え得る。ランプスロット240は、入口スロット238と連通しているので、センターチューブ206が下方に移動するとき、ペデスタル300のタブ322が入口スロット238内で上方に移動するにつれて、タブ322は最終的にランプスロット240に到達する。センターチューブ206を円周方向にねじることにより、センターチューブ206が下方に移動可能となり、フィルタシール120に突き当たることが可能となる(例えば、
図3を参照)。他の実施形態において、この配置は、ランプスロットが軸方向上方、及び円周方向に時計回りに延びるように逆にすることが可能である。このような場合、センターチューブを反対方向にねじる必要があるであろう。
【0047】
図4を引き続き参照すると、ロッキング特徴部236は、ランプスロット240から円周方向に反時計回りに延びる円周方向ロッキングスロット242をさらに備え得る。円周方向ロッキングスロット242は、ランプスロット240と連通しており、停止面244において終端する。その結果、センターチューブ206が円周方向にねじられると、センターチューブの軸方向位置は、ペデスタル300のタブ322によって実質的に固定される。繰り返すと、この配置は、円周方向ロッキングスロットが時計回りの方向に延びるように逆にすることができ、センターチューブを反対方向に回転させる必要がある。
【0048】
センターチューブ206を反時計回り方向にねじり続けると、タブ322が停止面244に接触するか、ほぼ接触することが可能になり、その時点で、フィルタシール120によって加えられる上方力により、センターチューブ206は、タブ322が戻り止めノッチ246と係合するまでわずかに上方に移動する。戻り止めノッチ246は、それと連通している円周方向ロッキングスロット242から軸方向下方に延びる。ここで、センターチューブ206は、意図しない動きに対して、軸方向、半径方向、及び円周方向すべての所定位置にロックされる。
【0049】
角度付き面248は、タブ322の形状に一致して、戻り止めノッチ246から停止面244に延びることが可能である。したがって、角度付き面248は、ランプスロット240が延びる所定の方向241に平行であり得る。同様に、停止面244は、タブ322の形状に一致するように軸方向に延び得る。
【0050】
これらの様々な特徴部のための他の構成が可能である。
【0051】
図4及び
図7を見ると、センターチューブ206は、拡径底部環状部分248、縮径頂部環状部分250、及びそれらの間の移行環状部分252を含む底部開放端部222においてネックダウン構成(necked down configuration)を有する。入口スロット238は、拡径底部環状部分248及び移行環状部分252によって形成される。ランプスロット240は、移行環状部分252及び縮径頂部環状部分250によって形成されている。円周方向ロッキングスロット242及び戻り止めノッチ246は、縮径頂部環状部分250によって形成されている。
【0052】
繰り返すが、本開示の他の実施形態において、これらの特徴部のための他の構成が可能である。
【0053】
図7を見ると、センターチューブ206(したがって、フィルタ要素200)は、両端部が同様に又は同一に構築されるように構築されていることが分かる。したがって、センターチューブ206は、センターチューブの軸方向中間点を通って延びる軸を中心に、かつ長手方向軸216に垂直に180度の量だけ回転し得、それでもペデスタル300とともに設置され得る。これは、本開示の他の実施形態においては当てはまらない場合がある。このような場合、ベースをセンターチューブに取り付けるために頂部ロッキング特徴部を使用しても使用しなくてよい。キャニスターファイラーシステムにおける頂部ロッキング特徴部及び底部ロッキング特徴部の両方のロッキング特徴部の使用の例について、本明細書で後述する。
【0054】
入口スロット238の頂部部分、及びランプスロット240の全体、円周方向ロッキングスロット242、及び戻り止めノッチ246は、センターチューブ206を通って完全に半径方向に延びる。一方、入口スロット238の下部は、センターチューブ206(点線で示される)を通って完全に半径方向に延びるわけではない。したがって、サイドアクション(side action)は、これらの特徴部の貫通部分を形成し得る一方、底部コアは、入口スロットのブラインド部分を形成し得、サイドアクションに接触する。したがって、センターチューブは、熱可塑性射出成形プロセスを使用して製造され得る。センターチューブを形成するために、ナイロン、ポリウレタン、又は他の任意の適切な材料が使用され得る。
【0055】
他の製造プロセスなどの使用を容易にするために、これらの特徴部のため他の構成が採用され得る。
【0056】
次に、ここで、キャニスターフィルタシステム100と共に使用され得るペデスタル300、及びキャニスターフィルタシステム100内にフィルタ要素200を位置決め及び保持するためのフィルタ要素200について、
図4及び
図5を参照して論じる。
【0057】
ペデスタル300は、長手方向軸306、半径方向308及び円周方向310を規定する少なくとも部分的に環状の本体302を備えることができる。
【0058】
本体302は、本明細書で前述したように、頂部自由端部314において終端する頂部環状部分312を含み得る。タブ322は、頂部環状部分312から半径方向に延びる。タブ322は、第1の軸方向面328、底部円周面330、及び底部円周面330から延びる底部ランプ面332を含む。第1の軸方向面328は、入口スロット238の表面と係合するように構成され、底部円周面330は、円周方向ロッキングスロット242の表面と係合するように構成され、底部ランプ面332は、本明細書で前述したように、センターチューブ206のランプスロット240の表面と係合するように構成される。
【0059】
加えて、タブ322は、ランプスロット240の別の表面と係合するための底部ランプ面332に平行である第1の軸方向面328から延びる頂部ランプ面334をさらに備える。頂部円周面336は、円周方向ロッキングスロット242の別の表面と係合する頂部ランプ面334から延びる。第2の軸方向面338は、底部ランプ面332を頂部円周面336に接続させ、センターチューブ206の停止面244と係合するように構成される。
【0060】
ペデスタル300は、センターチューブ206の底部開放端部222に対して相補的形状にしてもよい。その結果、
図5で見られるように、ペデスタル300は、底部直径320を規定する底部環状部分318と、底部直径320よりも小さい頂部直径316を規定する頂部環状部分312と、を有し得る。また、ラッパ状の環状部分324(漏斗環状部分と呼ばれることもある)は、頂部環状部分312を底部環状部分318に接続させる。
【0061】
ペデスタル300は、キャニスター部分340(例えば、それに取り付けることができる)をさらに備え得、環状キャビティ118(
図1を参照)を形成するために、底部環状部分318の底部直径320よりも大きい外径344を規定する環状外壁342を含み得る。
図5で最もよく見られるように、支持壁346は、底部環状部分318を支持するように構成され、漏斗壁348は、環状外壁342を支持壁346に接続させる。
【0062】
図1、
図7及び
図8を参照すると、キャニスターフィルタシステム100及びそのセンターチューブ206は、センターチューブ206が、ベース102及びキャニスター104の両方をフィルタ要素200に取り付けるための頂部ロッキング特徴部及び底部ロッキング特徴部の両方を有するように変形され得ることが理解され得る。
図8に示すように、センターチューブ206の軸方向中間点を通過する軸を中心に180度回転していることと、頂部ペデスタル300がキャニスター104の代わりにベース102と動作可能に関連付けられ(例えば、本明細書で前述したようにキャニスターの代わりにベースに取り付けられ)得るように、センターチューブ206の長手方向軸216に垂直であることと、を除いて、
図5のものと同一に構成された頂部ペデスタル300が提供され得る。
【0063】
図8では、頂部ペデスタル300のものと同じように規定される長手方向軸306’、半径方向308’、及び円周方向310’を規定する少なくとも部分的に環状の本体302’を含む底部ペデスタル300’が提供され得る。
【0064】
底部ペデスタル300’は、頂部自由端部(明確には示されていないが、ペデスタル300について前述したもの又は
図1に示されているものと同様であると理解される)において終端し、頂部直径(明確には示されていないが、ペデスタル300について前述したもの又は
図1に示されているものと同様であると理解される)を規定する頂部環状部分312’を含み得る。同様に、底部ペデスタル300’はまた、頂部直径316’よりより大きな底部直径(明確には示されていないが、ペデスタル300について前述したもの又は
図1に示されているものと同様であると理解される)を規定する底部環状部分318’を含み得る。ラッパ状の環状部分324’は、頂部環状部分312’を底部環状部分318’に接続させる。また、底部タブ322’は、頂部環状部分312’から半径方向に延びる。
【0065】
底部環状部分318’は、本明細書で前述したようにペデスタル300と同様に底部環状部分318’を通って半径方向に、おそらく軸方向下方に延びる少なくとも1つの貫通スロット(明確には示されていないが、ペデスタル300について前述したものと同様であると理解される)を規定し得る。ペデスタル300が、幾つかの実施形態において
図8に示される底部ペデスタル300’に置き換えられ得ることを理解されたい。
【0066】
例えば、
図1、
図2及び
図3において、キャニスター104が、底部ペデスタル300’(
図8に示される)の底部直径よりも大きい外径126を規定する外側環状壁124を備え得ることを理解されたい。支持壁346は、底部ペデスタル300’の底部環状部分318’を支持し、円弧状壁130は、支持壁346を外側環状壁124に接続させるであろう。
【0067】
図2及び
図3で最もよく見られるように、フィルタシール120は、円弧状壁130に接触し、ドレインリザーバ132を形成するであろう。さらに、変形されたセンターチューブ206の底部開放端部222は、フィルタシール120に突き当たり、センターチューブ206とフィルタシール120との間に液密シールと、フィルタシール120と円弧状壁130との間に別の液密シールと、を生成するであろう。円弧状壁は、円錐形などの別の形状を有し得る。キャニスターが底部閉塞端部を有する場合など、幾つかの実施形態において、フィルタシールを省略してもよい。
【0068】
図8に戻って参照すると、センターチューブ206’は、センターチューブ206の底部開放端部222’から軸方向距離226’に軸方向に延び、次いで円周方向に円周方向距離228’に延びる底部ロッキングスロット224’を含む。センターチューブ206’はまた、センターチューブ206’の頂部開放端部220’から軸方向に別の軸方向距離226’’に延び、次いで、底部ロッキングスロット224’と比較して反対方向に円周方向に延びる頂部ロッキングスロット224’’を有し得る。
【0069】
さらに、センターチューブ206’は、センターチューブ206’の内径内に配設された底部ペデスタル300’の頂部直径よりもわずかに大きい内径(明確には示されていないが、ペデスタル300について前述したもの又は
図1に示されているものと同様であると理解される)を規定し得る。底部ペデスタル300’の底部タブ322’は、底部ロッキングスロット224’内に配設され、センターチューブ206’の動きを案内するように構成される。また、頂部ペデスタル300は、センターチューブ206’の内径よりもわずかに小さく、センターチューブ206’の内径内に配設された直径(例えば、316)を規定し得る。頂部ペデスタル300の頂部タブ322は、底部ペデスタル300’の底部タブ322’とは異なって構成され得、頂部タブ322は、ベースの動きを案内するために頂部ロッキングスロット224’’内に配設され得る。
【0070】
図8を引き続き参照すると、ここで、直前に説明したフィルタキャニスターシステムと共に使用され得る頂部ロッキング特徴部及び底部ロッキング特徴部の両方を有するセンターチューブ206’を備えたフィルタ要素について論じる。
図8に示されるセンターチューブ206’は、頂部ロッキング特徴部及び底部ロッキング特徴部の使用を同時に示すために簡略化されていることを理解されたい。実際には、センターチューブ206’の中央部分は、
図7に示されているものと同様の穿孔を有するであろう。
【0071】
本明細書で先に示唆したように、センターチューブ206’は、頂部開放端部220’の反対側のセンターチューブ206’に結合された底部開放端部222’を有し得、これらは両方とも長手方向軸306’に沿って配設される。底部開放端部222’は、中央リザーバ(
図8には明確に示されていない)と連通している半径方向内表面及び半径方向外表面232’を規定し得る。
【0072】
第1のロッキング特徴部236’は、底部開放端部222’に近接して配設され得る。第1のロッキング特徴部236’は、底部開放端部222’から軸方向上方に延びるセンターチューブ206’の半径方向内表面(
図8には明確に示されていない)上に配設された第1の入口スロット238’を含み得る。第1のランプスロット240’は、第1の入口スロット238’から第1の所定の方向241’に沿って軸方向上方及び円周方向に反時計回りに延び得、第1のランプスロット240’は、第1の入口スロット238’と連通している。進入スロットは、組み立て中に引き込みを提供するために軸方向に先細りにしてもよい。
【0073】
同様に、第2のロッキング特徴部236’’は、頂部開放端部220’に近接して配設され得る。第2のロッキング特徴部236’’は、頂部開放端部220’から軸方向下方に延びるセンターチューブ206’の半径方向内表面(
図8には明確に示されていない)に配設された第2の入口スロット238’’を含み得る。第2のランプスロット240’’は、第2の入口スロット238’’から第2の所定の方向241’’に沿って軸方向下方及び円周方向に時計回りに延び得、第2のランプスロット240’’は、第2の入口スロット238’’と連通している。
【0074】
図8に示されるように、第1の所定の方向241’及び第2の所定の方向241’’は、互いに平行である。例えば、第1のロッキング特徴部236’が、第2のロッキング特徴部236’’と同一に構成される場合に、長手方向軸306’に垂直な軸を中心に180度の量だけ回転し、次いで第2のロッキング特徴部236’’と軸方向及び円周方向に位置合わせされるとき、このことが当てはまる。これは、本開示の他の実施形態においては当てはまらない場合がある。
【0075】
第1のロッキング特徴部は、第1のランプスロット240’から円周方向に反時計回りに延びる第1の円周方向ロッキングスロット242’をさらに備え得、第1の円周方向ロッキングスロット242’は、第1のランプスロット240’と連通し、軸方向上方及び円周方向に反時計回りに延びる第1の傾斜表面254において終端する。
【0076】
同様に、第2のロッキング特徴部236’’は、第2のランプスロット240’’から円周方向に時計回りに延びる第2の円周方向ロッキングスロット242’’をさらに備え得、第2の円周方向ロッキングスロット242’’は、第2のランプスロット240’’と連通し、軸方向下方及び円周方向に時計回りに延びる第2の傾斜表面254’において終端する。
【0077】
第1のロッキング特徴部236’の場合、第1の戻り止めノッチ246’は、それと連通している第1の円周方向ロッキングスロット242’から軸方向上方に延び得る。同様に、第2のロッキング特徴部236’’の場合、第2の戻り止めノッチ246’’は、それと連通している第2の円周方向ロッキングスロット242’’から軸方向下方に延び得る。
【0078】
第1の戻り止めノッチ246’は、第1の傾斜表面254から軸方向上方に延びる第1の停止面244’において円周方向に終端し得、第2の戻り止めノッチ246’’は、第2の傾斜表面254’から軸方向下方に延びる第2の停止面244’’において円周方向に終端し得る。
【0079】
図8を見ると、センターチューブ206’は、拡径底部環状部分248’、縮径頂部環状部分250’、及びそれらの間の移行環状部分252’を含む底部開放端部222’においてネックダウン構成を有する。入口スロット238’は、拡径底部環状部分248’、移行環状部分252’、及び縮径頂部環状部分250’によって形成されている。第1のランプスロット240’は、縮径頂部環状部分250’によって形成されている。第1の円周方向ロッキングスロット242’及び第1の戻り止めノッチ246’は、縮径頂部環状部分250’によって形成されている。頂部開放端部220’も同様に説明されており、センターチューブ206’の軸方向中央平面を中心に鏡像をなしている。
【0080】
図5及び
図8を参照すると、直前に説明したフィルタ要素と共に使用され得る一対のペデスタル300、300’についてさらに詳細に論じる。
【0081】
一対のペデスタル300、300’のそれぞれは、長手方向軸306、306、半径方向308、308’、及び円周方向310、310’を規定する少なくとも部分的に環状の本体300、302’を備え得る。
【0082】
それぞれは、頂部自由端部314において終端する頂部環状部分312、312、及び頂部環状部分312、312’から半径方向に延びるタブ322、322’と、を有し得る。タブ322、322’は、第1の軸方向面328、328’、底部円周面330、330’、及び底部円周面330、330’から延びる底部ランプ面332、332’を含み得る。
図8で最もよく見られるように、一方のタブの表面は、他方のタブの対応する表面とは異なって構成され得る(例えば、異なる寸法を有する)が、必ずしもそうではない。
【0083】
なお、まだ
図5及び
図8を見ると、各タブ322、322’は、底部ランプ面332、332’に平行である第1の軸方向面328、328’から延びる頂部ランプ面334、334’と、頂部ランプ面334、334’から延びる頂部円周面336、336’と、底部ランプ面332、332’を頂部円周面336、336’に接続させる第2の軸方向面338、338’と、をさらに備え得る。
【0084】
各ペデスタル300、300’は、底部直径320を規定する底部環状部分318、318’をさらに備え得、頂部環状部分312、312’は、底部直径320よりも小さい頂部直径316を規定する。ラッパ状の環状部分324、324’は、頂部環状部分312、312’を底部環状部分320、320’に接続させ得る。
【0085】
一方のタブのこれらの様々な表面のすべては、他方のタブの対応する表面とは異なって構成されてもよい。したがって、一対のペデスタルのそれぞれのタブは、異なって構成されてもよい。
【0086】
図8に示すように、多数のロッキング特徴部及びタブは、センターチューブ206’の両端部で使用され得るが、必ずしもそうではない。
【0087】
図8における実施形態のための設置中、ベース及び/又は頂部ペデスタルは、最初にフィルタ要素のセンターチューブに取り付けられる。頂部タブは、その寸法により、上部戻り止めノッチに入らないようにされている。次に、ベース及びフィルタ要素は、底部タブが頂部タブよりも小さいため、底部タブが下部戻り止めノッチに安着するまで底部ペデスタルに取り付けられる。
【0088】
次に、本明細書で前述したものと同様のフィルタシステムと共に使用するための界面について、
図9~
図11を参照して論じる。
【0089】
界面400は、本明細書で前述したものと同じ又は類似の構成にされたフィルタ要素200を備え得る。フィルタ要素200は、第1のロッキングスロット404を規定する第1の開放端部402と、第2のロッキングスロット408を規定する第2の開放端部406と、を含み得る。第1のロッキングスロット404内に配設された第1のタブ412を含む第1のペデスタル410を提供してもよい。同様に、第2のロッキングスロット408内に配設された第2のタブ416を含む第2のペデスタル414を提供してもよい。第2のタブ416は、第1のタブ412とは異なって構成され得る。どちらのタブも、長方形、正方形、楕円形、円形、四角形などを含む任意の適切な構成を有し得る。
【0090】
幾つかの実施形態において、第1のロッキングスロット404は、フィルタ要素200の長手方向軸216に垂直な軸を中心に第1のスロットの幾何形状を180度の量だけ回転させ、次いで第1のロッキングスロット404を第2のロッキングスロット408と軸方向、円周方向、及び半径方向に位置合わせするとき、第2のロッキングスロット408と同一に構成され得る。これは、本開示の他の実施形態においては当てはまらない場合がある。
【0091】
図9及び
図10に示されるように、第1のロッキングスロット404は、フィルタ要素200の第1の開放端部402から軸方向に最も遠い先端420を規定する第1の戻り止めノッチ418を含み得、第1のタブ412は、第1の戻り止めノッチ418の内外へ軸方向に移動するように構成され得る。
【0092】
図11で最もよく見られるように、第2のロッキングスロット408は、フィルタ要素200の第2の開放端部406から軸方向に最も遠い先端420’を規定する第2の戻り止めノッチ422を含み得、第2のタブ416は、第2の戻り止めノッチ422の内外へ移動するのが防止されるように構成され得る。
【0093】
そのために、
図10及び
図11は、第1のタブ412が、第1の底部円周面幅426を規定する第1の底部円周面424を含み、第2のタブ416が、第1の底部円周面幅424よりも大きい第2の底部円周面幅430を規定する第2の底部円周面幅428を含むことを示している。軸方向スロート面432及び傾斜したスロート面434によって形成される、戻り止めノッチの入口のネック付きスロートに伴うこれらの構造の違いにより、第1のタブが戻り止めノッチに入ることが可能になるが、第2のタブはそうならない。
【0094】
また、第1のタブ412は、第1のランプ面436及び第2のランプ面438を含み、その両方は互いに平行であり、第1のランプ面436に対して垂直に測定される第1のランプ幅440を規定する。同様に、第2のタブ416は、第3のランプ面442及び第4のランプ面444を規定し、その両方は互いに平行であり、第3のランプ面442及び第4のランプ面444に対して垂直に測定される第2のランプ幅446を規定する。第2のランプ幅446は、第1のランプ幅440よりも大きくてもよく、戻り止めノッチ内へのその進入を遮断する。
【0095】
したがって、第1のタブ412は、軸方向に(第1のロッキングスロット404の入口部分内へ)、対角線方向に(第1のロッキングスロット404のランプ部分に沿って)、円周方向に(第1のロッキングスロット404の円周部分内で)、そして第1の戻り止めノッチ418内へ軸方向に移動するように構成され得るが、第2のタブ416は、第2のタブ416が第2の戻り止めノッチ422に入る前に、第2のロッキングスロット408内のストップ448(
図11を参照)に到達することを除いて、第1のタブと同様の方式で軸方向、対角線方向、及び円周方向に移動するように構成される。これは、本開示の他の実施形態においては当てはまらない場合がある。
【0096】
前述の特徴部のいずれも、本開示の他の実施形態において構成が異なるように変えられてもよい。特に、ロッキングスロットは、任意の望ましい経路をたどることができ、それらを形成する異なる構成の壁を有することができるが、タブは、円形、多角形などを含む任意の適切な構成を有することができる。
【産業上の利用可能性】
【0097】
実際には、本明細書に開示した任意の実施形態によるフィルタ要素、ペデスタル、又はキャニスターフィルタシステムは、OEM(相手先商標製造会社)又はアフターマーケットコンテキスト(aftermarket context)で取得又は提供され得る。前述した様々な特徴部を使用して、キャニスターフィルタシステムの様々な構成要素を所定の位置に適切に方向付けし、位置決めし、ロックすることが可能である。
【0098】
センターチューブ及びペデスタルは、プラスチック、金属などを含む任意の適切な材料から作製され得る。濾過されている流体と化学的に適合性のある材料を選択することが望ましい場合がある。
【0099】
先行の設計では、ハウジング(キャニスター)へのフィルタ要素の取り付けに関する問題があり得る。従来、フィルタ要素をハウジングに取り付けること、シールへの適切な力を維持すること、及びフィルタ要素をハウジングに位置合わせすることは困難である可能性がある。
【0100】
本開示の様々な実施形態は、新たに開発された方法がフィルタ要素をハウジングに設置することを可能にする。フィルタの設置は、ハウジング内のフィルタ要素の適切な位置合わせを確実にするだけでなく、シールへの下方力を維持するのに役立つ。さらに、フィルタ要素の新しい設計は、フィルタハウジングペデスタル上のタブが係合することを可能にするスロットをセンターチューブに含む。フィルタを回転させると、フィルタ要素とのハウジングとのロッキングと、純水と不純水などを分離するために、シールとのハウジングベースとの適切な係合を確実にするために役立つ必要な力と、を提供するであろう。さらに、スロット及びペデスタルタブは(数、位置、構成などにおいて)変更することができ、これによって、間違ったフィルタが使用されて機械構成要素が損傷することはない。
【0101】
より具体的には、下方ペデスタルのタブは、センターチューブの対応するロッキングスロットと係合し、フィルタが設置時にハウジング内に回転するとき、底部シールを所定の位置に押し込む下方力を提供する。また、頂部シールの位置も、適切にシールするように提供される。
【0102】
本開示の他の実施形態は、異なって機能するか、又は構造が異なる可能性があるため、直前に説明したすべての利点が得られるとは限らないことが企図される。
【0103】
幾つかの実施形態において、フィルタ要素/センターチューブは、ハウジングの底部においてタブ(単数又は複数)の頂部に着座することができる。このような場合、頂端部に適切なシールを提供することができるが、ユーザは、底部などにおけるシールを克服するための力を提供しなければならない場合がある。
【0104】
本開示の他の実施形態において、タブを含むペデスタルの特徴部が、ロッキング特徴部/スロットなどを含むセンターチューブ/フィルタ要素の特徴部と交換され得ることがさらに企図される。
【0105】
前述に照らして、本出願の実施形態によるキャニスターフィルタシステムの組み立て方法は、
図12に示されるように採用され得る。
【0106】
方法500は、第1のフィルタ構成要素を第2のフィルタ構成要素に挿入すること(ステップ502)と、第1のフィルタ構成要素又は第2のフィルタ構成要素の第1のタブが第1のフィルタ構成要素及び第2のフィルタ構成要素の他方に接触するまで挿入を続けること(ステップ504)と、を含み得る。例えば、フィルタ要素がフィルタベース又はキャニスターのタブに接触するまで(又はその逆)、フィルタ要素は、フィルタベース又はキャニスター(ハウジング)などに挿入され得る。
【0107】
特定の実施形態において、第1のフィルタ構成要素又は第2のフィルタ構成要素の第1のタブは、第1のフィルタ構成要素又は第2のフィルタ構成要素の他方の第1のスロット内にスライドする(ステップ506)。
【0108】
時々、第1のタブが第1のスロットのランプ部分に到達するまで、第1のタブは、第1のスロット内で上方にスライドする(ステップ508、例えば、
図2~
図4、
図8を参照する)。
【0109】
次に、第1のフィルタ構成要素又は第2のフィルタ構成要素を回転させて、第1のタブが第1のスロットの円周部分に到達するまで第1のタブを第1のスロットのランプ部分に沿ってスライドさせ、第1のフィルタ構成要素又は第2のフィルタ構成要素をシールと接触させ得る(ステップ510、例えば、
図2~
図4を参照する)。
【0110】
次に、第1のタブがストップ又は戻り止めノッチに到達するまで、第1のフィルタ構成要素又は第2のフィルタ構成要素(又はその両方)を回転させることができる(ステップ512、例えば、
図4、
図10、及び
図12を参照)。
【0111】
幾つかの実施形態において、第1のタブは、戻り止めノッチ内で上方又は下方にスライドする(ステップ514、例えば、
図4、
図8、及び
図10を参照する)。
【0112】
さらに別の実施形態において、方法500は、第1のフィルタ構成要素又は第2のフィルタ構成要素を第3のフィルタ構成要素に取り付け、シールを提供すること(ステップ516、例えば、1つ以上のシールを生成するためにキャニスター及びフィルタ要素がベースに取り付けられ得ることを示す
図1を参照)をさらに含み得る。
【0113】
方法500はまた、第3のフィルタ構成要素の第2のタブを第1のフィルタ構成要素又は第2のフィルタ構成要素の第2のスロットに、第2のタブが第2のスロットのランプ部分に到達するまで、挿入することを含み得る(ステップ518、例えば、
図1、
図8~
図11を参照)。
【0114】
そのような場合、方法500は、第2のタブが第2のスロットのランプ部分に沿ってスライドし、第2のスロットの円周部分に到達するまで第1のフィルタ構成要素又は第2のフィルタ構成要素を回転させることをさらに含み得、第2のタブが第2のストップ又は第2の戻り止めノッチに到達するまで回転を続ける(ステップ520)。
【0115】
第2の戻り止めノッチに到達した場合、第2のタブは、第2の戻り止めノッチ内で上方又は下方にスライドすることができる(ステップ522)。
【0116】
本開示の幾つかの実施形態のために
図1で最もよく見られるように組み立てられると、任意の流体の漏れを防ぐのを助けるために、底部シール140、内側頂部シール142、及び外側頂部シール144が生成され得る。
【0117】
上述の説明は、開示されたアセンブリ及び技法の例を提供するということが理解されよう。しかしながら、本開示の他の実装は、前述の例とは細部において異なる可能性があることが考慮される。本開示又はその例へのすべての参照は、その時点で論じられている特定の例を参照することを意図しており、より一般的に本開示の範囲に関する任意の制限を暗示することを意図していない。特定の特徴部に関する区別及び非難のすべての文言は、それらの特徴部に対する好みの欠如を示すことを意図しているが、別段の指示がない限り、そのような特徴部を本開示の範囲から完全に除外するものではない。
【0118】
本明細書における値の範囲の列挙は、本明細書に別段の記載がない限り、範囲内にある各別々の値を個別的に参照する略記法として機能することを単に意図し、各別々の値は、本明細書に個別的に列挙されているかのように本明細書に組み込まれている。
【0119】
本発明(単数又は複数)の範囲又は精神から逸脱することなく、本明細書で論じられるような装置及び組み立て方法の実施形態に対して様々な変更及び変形が行われ得ることは、当業者には明らかであろう。本開示の他の実施形態は、本明細書、及び本明細書に開示した様々の実施形態の実施を考慮することから、当業者には明らかになるであろう。例えば、一部の装備は、本明細書で説明されたものとは異なるように構築され、かつ機能する場合があり、任意の方法の特定のステップが省略されたり、具体的に述べたものとは異なる順序で実行されたり、場合によっては同時に又はサブステップで実行されたりする場合がある。さらに、様々な実施形態の特定の態様又は特徴部に対する変形又は変更が行われて、さらなる実施形態を生成し得、さらなる実施形態を提供するために、様々な実施形態の特徴部及び態様が、他の実施形態の他の特徴部又は態様に追加又は置換され得る。
【0120】
したがって、本開示は、適用法によって許可されるように、本明細書に添付された特許請求の範囲に列挙された主題のすべての変形及び同等物を含む。さらに、すべての可能な変形における上記の要素の任意の組み合わせは、本明細書に別段の指示がない限り、又は文脈によって明らかに矛盾しない限り、本開示に包含される。