IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル)の特許一覧

特許7485783デュアルコネクティビティにおける動的電力共有のためのシグナリング拡張
<>
  • 特許-デュアルコネクティビティにおける動的電力共有のためのシグナリング拡張 図1
  • 特許-デュアルコネクティビティにおける動的電力共有のためのシグナリング拡張 図2
  • 特許-デュアルコネクティビティにおける動的電力共有のためのシグナリング拡張 図3
  • 特許-デュアルコネクティビティにおける動的電力共有のためのシグナリング拡張 図4
  • 特許-デュアルコネクティビティにおける動的電力共有のためのシグナリング拡張 図5
  • 特許-デュアルコネクティビティにおける動的電力共有のためのシグナリング拡張 図6
  • 特許-デュアルコネクティビティにおける動的電力共有のためのシグナリング拡張 図7
  • 特許-デュアルコネクティビティにおける動的電力共有のためのシグナリング拡張 図8
  • 特許-デュアルコネクティビティにおける動的電力共有のためのシグナリング拡張 図9
  • 特許-デュアルコネクティビティにおける動的電力共有のためのシグナリング拡張 図10
  • 特許-デュアルコネクティビティにおける動的電力共有のためのシグナリング拡張 図11
  • 特許-デュアルコネクティビティにおける動的電力共有のためのシグナリング拡張 図12
  • 特許-デュアルコネクティビティにおける動的電力共有のためのシグナリング拡張 図13
  • 特許-デュアルコネクティビティにおける動的電力共有のためのシグナリング拡張 図14
  • 特許-デュアルコネクティビティにおける動的電力共有のためのシグナリング拡張 図15
  • 特許-デュアルコネクティビティにおける動的電力共有のためのシグナリング拡張 図16
  • 特許-デュアルコネクティビティにおける動的電力共有のためのシグナリング拡張 図17
  • 特許-デュアルコネクティビティにおける動的電力共有のためのシグナリング拡張 図18
  • 特許-デュアルコネクティビティにおける動的電力共有のためのシグナリング拡張 図19
  • 特許-デュアルコネクティビティにおける動的電力共有のためのシグナリング拡張 図20
  • 特許-デュアルコネクティビティにおける動的電力共有のためのシグナリング拡張 図21
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-08
(45)【発行日】2024-05-16
(54)【発明の名称】デュアルコネクティビティにおける動的電力共有のためのシグナリング拡張
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/0457 20230101AFI20240509BHJP
   H04W 52/30 20090101ALI20240509BHJP
   H04W 72/0446 20230101ALI20240509BHJP
   H04W 72/232 20230101ALI20240509BHJP
【FI】
H04W72/0457 110
H04W52/30
H04W72/0446
H04W72/232
【請求項の数】 23
(21)【出願番号】P 2022560872
(86)(22)【出願日】2021-03-24
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-21
(86)【国際出願番号】 SE2021050253
(87)【国際公開番号】W WO2021206605
(87)【国際公開日】2021-10-14
【審査請求日】2022-12-06
(31)【優先権主張番号】63/006,494
(32)【優先日】2020-04-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【弁理士】
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100150670
【弁理士】
【氏名又は名称】小梶 晴美
(74)【代理人】
【識別番号】100194294
【弁理士】
【氏名又は名称】石岡 利康
(72)【発明者】
【氏名】ニンバルカー, アジット
(72)【発明者】
【氏名】ノリー, ラヴィキラン
(72)【発明者】
【氏名】ワーガー, ステファン
(72)【発明者】
【氏名】オーシノ, アントンニオ
(72)【発明者】
【氏名】クーラパティ, ハヴィシュ
【審査官】鈴木 重幸
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/065076(WO,A1)
【文献】欧州特許出願公開第03244675(EP,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2015-0109970(KR,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0100223(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0141520(US,A1)
【文献】国際公開第2019/122518(WO,A1)
【文献】Ericsson,Missing fields for Toffset coordination in INM[online],3GPP TSG RAN WG2 #111-e R2-2007578,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_111-e/Docs/R2-2007578.zip>,2020年08月06日
【文献】Qualcomm Incorporated,Remaining issues on uplink power control for NR-DC[online],3GPP TSG RAN WG1 #100_e R1-2000980,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_100_e/Docs/R1-2000980.zip>,2020年02月15日
【文献】TSG RAN WG1,LS on uplink power control for NR-NR Dual-Connectivity[online],3GPP TSG RAN WG2 #109bis-e R2-2002517,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_109bis-e/Docs/R2-2002517.zip>,2020年04月09日
【文献】TSG RAN WG1,LS on uplink power control for NR-NR Dual-Connectivity[online],3GPP TSG RAN WG1 #100_e R1-2001421,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_100_e/Docs/R1-2001421.zip>,2020年03月06日
【文献】Ericsson,Discussion on Toffset for NR-DC power control[online],3GPP TSG RAN WG2 #109bis-e R2-2003198,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_109bis-e/Docs/R2-2003198.zip>,2020年04月09日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
2次セルグループ(SCG)を提供するように設定された2次ノード(SN)とともに、ユーザ機器(UE)とのデュアルコネクティビティ(DC)におけるマスタセルグループ(MCG)を提供するように設定されたマスタノード(MN)のための方法であって、前記方法は、
少なくとも1つの制限パラメータを決定すること(1120)であって、前記少なくとも1つの制限パラメータが、UE UL SCG送信と重複するUE UL MCG送信のためのスケジューリングメッセージの最後のシンボルと、前記UE UL SCG送信の第1のシンボルとの間の最大時間オフセット値maxToffsetを指示し、それにより、前記少なくとも1つの制限パラメータは、SCG設定について指定された可能な値の間の最大UE処理値がmaxToffsetを超えないようなUEのSCG設定を選択するように前記SNを制限する、少なくとも1つの制限パラメータを決定すること(1120)と、
前記SNに、前記少なくとも1つの制限パラメータを送ること(1130)と
を含む、方法。
【請求項2】
前記少なくとも1つの制限パラメータが最大値を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
複数のスロットにわたって行われるUE UL SCG送信について、前記最大値が、前記複数のスロットのうちの各特定のスロットにおいて適用可能である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
maxToffsetがmax(T_MCG,maxT_SCG)によって決定され、
T_MCGが、前記UEのためのMCG設定に基づくUE UL MCG送信のためのMNスケジューリングメッセージの前記UEの最小必要処理時間であり、
maxT_SCGが、前記UEのためのSCG設定に基づくSNスケジューリングメッセージUE UL SCG送信の前記UEの最小必要処理時間T_SCGの最大許容値である、
請求項に記載の方法。
【請求項5】
前記少なくとも1つの制限パラメータが、UE UL SCG送信の第1のシンボルと、UE UL SCG送信機会と重複するUE UL MCG送信のためのより早いスケジューリングメッセージの最後の受信されたシンボルとの間の最小オフセットの前記UEの能力の指示を含む、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記方法が、前記SNから、前記UEのためのSCG設定のSN選択のための制限パラメータについての要求を受信すること(1110)をさらに含み、
決定された前記制限パラメータの前記少なくとも一部分が、前記要求に応答して前記SNに送られる、
請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
マスタセルグループ(MCG)を提供するように設定されたマスタノード(MN)とともに、ユーザ機器(UE)とのデュアルコネクティビティ(DC)における2次セルグループ(SCG)を提供するように設定された2次ノード(SN)のための方法であって、前記方法は、
前記MNから、少なくとも1つの制限パラメータを受信すること(1220)であって、前記少なくとも1つの制限パラメータがUE UL SCG送信と重複するUE UL MCG送信のためのスケジューリングメッセージの最後のシンボルと、前記UE UL SCG送信の第1のシンボルとの間の最大時間オフセット値maxToffsetを指示し、それにより、前記少なくとも1つの制限パラメータは、SCG設定について指定された可能な値の間の最大UE処理値がmaxToffsetを超えないようなUEのSCG設定を選択するように前記SNを制限する、少なくとも1つの制限パラメータを受信すること(1220)と、
前記制限パラメータに基づいて、
前記UEのためのSCG設定を決定することと、
前記UEのためのUL SCG送信をスケジュールすることと
のうちの1つまたは複数を実施すること(1230)と
を含む、方法。
【請求項8】
前記少なくとも1つの制限パラメータが最大値を含む、請求項に記載の方法。
【請求項9】
複数のスロットにわたって行われるUE UL SCG送信について、前記最大値が、前記複数のスロットのうちの各特定のスロットにおいて適用可能である、請求項に記載の方法。
【請求項10】
maxToffsetがmax(T_MCG,maxT_SCG)によって決定され、
T_MCGが、前記UEのためのMCG設定に基づくUE UL MCG送信のためのMNスケジューリングメッセージの前記UEの最小必要処理時間であり、
maxT_SCGが、前記UEのためのSCG設定に基づくSNスケジューリングメッセージUE UL SCG送信の前記UEの最小必要処理時間T_SCGの最大許容値である、
請求項に記載の方法。
【請求項11】
前記方法が、前記MNに、前記UEのためのSCG設定のSN選択のための制限パラメータについての要求を送ること(1210)をさらに含み、
前記制限パラメータが、前記要求に応答して前記MNから受信される、
請求項から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
マスタセルグループ(MCG)を介したユーザ機器(UE)(120、405、510、610、1310、1400、1730)とのデュアルコネクティビティ(DC)のために設定されたネットワークノード(105、110、115、300、350、410、420、520、620、1360、1530、1720)であって、前記ネットワークノードが、
前記UEと、および2次セルグループ(SCG)を介した前記UEとのDCのために設定された別のネットワークノード(105、110、115、300、350、410、420、530、630、1360、1530、1720)と通信するように設定された通信インターフェース回路(1390、1570、1726)と、
前記通信インターフェース回路と動作可能に結合された処理回路(1370、1560、1728)とを備え、それにより、前記処理回路と前記通信インターフェース回路とは、
少なくとも1つの制限パラメータを決定すること(1120)であって、前記少なくとも1つの制限パラメータがUE UL SCG送信と重複するUE UL MCG送信のためのスケジューリングメッセージの最後のシンボルと、前記UE UL SCG送信の第1のシンボルとの間の最大時間オフセット値maxToffsetを指示し、それにより、前記少なくとも1つの制限パラメータは、SCG設定について指定された可能な値の間の最大UE処理値がmaxToffsetを超えないようなUEのSCG設定を選択するように前記SNを制限する、少なくとも1つの制限パラメータを決定すること(1120)と、
前記少なくとも1つの制限パラメータを送ること(1130)と
を行うように設定された、ネットワークノード(105、110、115、300、350、410、420、520、620、1360、1530、1720)。
【請求項13】
前記処理回路と前記通信インターフェース回路とが、請求項2からに記載の方法のいずれかに対応する動作を実施するようにさらに設定された、請求項12に記載のネットワークノード。
【請求項14】
マスタセルグループ(MCG)を介したユーザ機器(UE)(120、405、510、610、1310、1400、1730)とのデュアルコネクティビティ(DC)のために設定されたネットワークノード(105、110、115、300、350、410、420、520、620、1360、1530、1720)であって、前記ネットワークノードは、
少なくとも1つの制限パラメータを決定すること(1120)であって、前記少なくとも1つの制限パラメータがUE UL SCG送信と重複するUE UL MCG送信のためのスケジューリングメッセージの最後のシンボルと、前記UE UL SCG送信の第1のシンボルとの間の最大時間オフセット値maxToffsetを指示し、それにより、前記少なくとも1つの制限パラメータは、SCG設定について指定された可能な値の間の最大UE処理値がmaxToffsetを超えないようなUEのSCG設定を選択するように前記SNを制限する、少なくとも1つの制限パラメータを決定すること(1120)と、
前記SNに、前記少なくとも1つの制限パラメータを送ること(1130)と
を行うようにさらに設定された、ネットワークノード(105、110、115、300、350、410、420、520、620、1360、1530、1720)。
【請求項15】
請求項2からに記載の方法のいずれかに対応する動作を実施するようにさらに設定された、請求項14に記載のネットワークノード。
【請求項16】
マスタセルグループ(MCG)を介したユーザ機器(UE)(120、405、510、610、1310、1400、1730)とのデュアルコネクティビティ(DC)のために設定されたネットワークノード(105、110、115、300、350、410、420、520、620、1360、1530、1720)の処理回路(1370、1560、1728)によって実行されたとき、前記ネットワークノードを、請求項1からに記載の方法のいずれかに対応する動作を実施するように設定するプログラム命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体(1330、1590)。
【請求項17】
マスタセルグループ(MCG)を介したユーザ機器(UE)(120、405、510、610、1310、1400、1730)とのデュアルコネクティビティ(DC)のために設定されたネットワークノード(105、110、115、300、350、410、420、520、620、1360、1530、1720)の処理回路(1370、1560、1728)によって実行されたとき、前記ネットワークノードを、請求項1からに記載の方法のいずれかに対応する動作を実施するように設定するプログラム命令を備えるコンピュータプログラム(1425、1731)。
【請求項18】
2次セルグループ(SCG)を介したユーザ機器(UE)(120、405、510、610、1310、1400、1730)とのデュアルコネクティビティ(DC)のために設定されたネットワークノード(105、110、115、300、350、410、420、530、630、1360、1530、1720)であって、前記ネットワークノードが、
前記UEと、およびマスタセルグループ(MCG)を介した前記UEとのDCのために設定された別のネットワークノード(105、110、114、300、350、410、420、520、620、1360、1530、1720)と通信するように設定された通信インターフェース回路(1390、1570、1726)と、
前記通信インターフェース回路と動作可能に結合された処理回路(1370、1560、1728)とを備え、それにより、前記処理回路と前記通信インターフェース回路とは、
前記別のネットワークノードから、少なくとも1つの制限パラメータを受信すること(1220)であって、前記少なくとも1つの制限パラメータがUE UL SCG送信と重複するUE UL MCG送信のためのスケジューリングメッセージの最後のシンボルと、前記UE UL SCG送信の第1のシンボルとの間の最大時間オフセット値maxToffsetを指示し、それにより、前記少なくとも1つの制限パラメータは、SCG設定について指定された可能な値の間の最大UE処理値がmaxToffsetを超えないようなUEのSCG設定を選択するように前記ネットワークノードを制限する、少なくとも1つの制限パラメータを受信すること(1220)と、
前記制限パラメータに基づいて、
前記UEのためのSCG設定を決定することと、
前記UEのためのUL SCG送信をスケジュールすることと
のうちの1つまたは複数を実施することと
を行うように設定された、ネットワークノード(105、110、115、300、350、410、420、530、630、1360、1530、1720)。
【請求項19】
前記処理回路と前記通信インターフェース回路とが、請求項から11に記載の方法のいずれかに対応する動作を実施するようにさらに設定された、請求項18に記載のネットワークノード。
【請求項20】
2次セルグループ(SCG)を介したユーザ機器(UE)(120、405、510、610、1310、1400、1730)とのデュアルコネクティビティ(DC)のために設定されたネットワークノード(105、110、115、300、350、410、420、530、630、1360、1530、1720)であって、前記ネットワークノードは、
マスターノード(MNから、少なくとも1つの制限パラメータを受信すること(1220)であって、前記少なくとも1つの制限パラメータがUE UL SCG送信と重複するUE UL MCG送信のためのスケジューリングメッセージの最後のシンボルと、前記UE UL SCG送信の第1のシンボルとの間の最大時間オフセット値maxToffsetを指示し、それにより、前記少なくとも1つの制限パラメータは、SCG設定について指定された可能な値の間の最大UE処理値がmaxToffsetを超えないようなUEのSCG設定を選択するように前記ネットワークノードを制限する、少なくとも1つの制限パラメータを受信すること(1220)と、
前記制限パラメータに基づいて、
前記UEのためのSCG設定を決定することと、
前記UEのためのUL SCG送信をスケジュールすることと
のうちの1つまたは複数を実施することと
を行うようにさらに設定された、ネットワークノード(105、110、115、300、350、410、420、530、630、1360、1530、1720)。
【請求項21】
請求項から11に記載の方法のいずれかに対応する動作を実施するようにさらに設定された、請求項20に記載のネットワークノード。
【請求項22】
2次セルグループ(SCG)を介したユーザ機器(UE)(120、405、510、610、1310、1400、1730)とのデュアルコネクティビティ(DC)のために設定されたネットワークノード(105、110、115、300、350、410、420、530、630、1360、1530、1720)の処理回路(1370、1560、1728)によって実行されたとき、前記ネットワークノードを、請求項から11に記載の方法のいずれかに対応する動作を実施するように設定するプログラム命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体(1330、1590)。
【請求項23】
2次セルグループ(SCG)を介したユーザ機器(UE)(120、405、510、610、1310、1400、1730)とのデュアルコネクティビティ(DC)のために設定されたネットワークノード(105、110、115、300、350、410、420、530、630、1360、1530、1720)の処理回路(1370、1560、1728)によって実行されたとき、前記ネットワークノードを、請求項から11に記載の方法のいずれかに対応する動作を実施するように設定するプログラム命令を備えるコンピュータプログラム(1425、1731)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、一般に無線通信の分野に関し、より詳細には、無線ネットワークにおける異なるネットワークノードによって提供される複数のサービングセルを介したデュアルコネクティビティにおいて設定されたユーザ機器(UE、たとえば、無線デバイス)の動作を改善する装置、方法、およびコンピュータ可読媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、新無線(New Radio:NR)とも呼ばれるセルラシステムの第5世代(「5G」)が、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)内で規格化されている。NRは、複数のおよび実質的に異なる使用事例をサポートするための最大フレキシビリティのために開発される。これらは、拡張モバイルブロードバンド(eMBB)と、マシン型通信(MTC)と、超高信頼低レイテンシ通信(URLLC)と、サイドリンクD2D(device-to-device)と、いくつかの他の使用事例とを含む。本開示は、一般に、NRに関するが、Long Term Evolution(LTE)技術が多くの特徴をNRと共有するので、コンテキストのためにLTE技術の以下の説明が提供される。
【0003】
LTEは、拡張UTRAN(E-UTRAN)としても知られる、3GPP内で開発され、リリース8および9において最初に規格化された、第4世代(4G)無線アクセス技術(RAT)のための包括的用語である。LTEは、様々な周波数帯域において利用可能であり、エボルブドパケットコア(EPC)ネットワークを含む、システムアーキテクチャエボリューション(SAE)と呼ばれる非無線態様に対する改善が付随する。LTEは、後続のリリースを通して発展し続ける。
【0004】
LTEとSAEとを備えるネットワークの全体的な例示的なアーキテクチャが、図1に示されている。E-UTRAN100は、eNB105、110、および115など、1つまたは複数のエボルブドノードB(eNB)と、UE120など、1つまたは複数のユーザ機器(UE)とを含む。3GPP規格内で使用される「ユーザ機器」または「UE」は、第3世代(「3G」)および第2世代(「2G」)3GPP RANが通常知られているような、E-UTRANならびにUTRANおよび/またはGERANを含む、3GPP規格準拠ネットワーク機器と通信することが可能である、任意の無線通信デバイス(たとえば、スマートフォンまたはコンピューティングデバイス)を意味する。
【0005】
3GPPによって指定されているように、E-UTRAN100は、無線ベアラ制御、無線アドミッション制御、無線モビリティ制御、スケジューリング、およびアップリンク(UL)およびダウンリンク(DL)におけるUEへのリソースの動的割り当て、ならびにUEとの通信のセキュリティを含む、ネットワークにおけるすべての無線関係機能の役目を果たす。これらの機能は、eNB105、110、および115など、eNB中に存在する。eNBの各々は、それぞれ、eNB105、110、および115によってサーブされるセル106、111、および115を含む、もう1つのセルを含む地理的カバレッジエリアをサーブすることができる。
【0006】
E-UTRANにおけるeNBは、図1に示されているように、X2インターフェースを介して互いと通信する。eNBはまた、EPC130へのE-UTRANインターフェースの役目を果たし、詳細には、図1中で、MME/S-GW134および138としてまとめて示されている、モビリティ管理エンティティ(MME)およびサービングゲートウェイ(SGW)へのS1インターフェースの役目を果たす。概して、MME/S-GWは、UEの全体的制御と、UEとEPCの残りとの間のデータフローの両方をハンドリングする。より詳細には、MMEは、非アクセス階層(NAS)プロトコルとして知られる、UEとEPCとの間のシグナリング(たとえば、制御プレーン)プロトコルを処理する。S-GWは、UEとEPCとの間のすべてのインターネットプロトコル(IP)データパケット(たとえば、データまたはユーザプレーン)をハンドリングし、UEが、eNB105、110、および115など、eNB間を移動するとき、データベアラのためのローカルモビリティアンカーとして働く。
【0007】
図2は、UEとeNBとMMEとの間の例示的な制御プレーン(CP)プロトコルスタックのブロック図を示す。例示的なプロトコルスタックは、UEとeNBとの間の物理(PHY)レイヤと、媒体アクセス制御(MAC)レイヤと、無線リンク制御(RLC)レイヤと、パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)レイヤと、無線リソース制御(RRC)レイヤとを含む。PHYレイヤは、LTE無線インターフェースを介したトランスポートチャネル上でデータを転送するためのリソースを提供する。MACレイヤは、論理チャネル上で、データ転送サービスを提供し、論理チャネルをPHYトランスポートチャネルにマッピングし、これらのサービスをサポートするためにPHYリソースを再割り当てする。RLCレイヤは、上位レイヤにまたは上位レイヤから転送されるデータの、誤り検出および/または訂正と、連結と、セグメンテーションと、リアセンブリと、並べ替えとを提供する。PDCPレイヤは、CPとユーザプレーン(UP)の両方について暗号化/解読と完全性保護とを提供し、ならびに、ヘッダ圧縮など、他のUP機能を提供する。例示的なプロトコルスタックは、UEとMMEとの間の非アクセス階層(NAS)シグナリングをも含む。
【0008】
RRCレイヤは、無線インターフェースにおけるUEとeNBとの間の通信、ならびにE-UTRANにおけるセル間のUEのモビリティを制御する。UEが電源投入された後に、UEは、ネットワークとのRRC接続が確立されるまで、RRC_IDLE状態にあることになり、RRC接続が確立されたときに、UEは、RRC_CONNECTED状態に遷移することになる(たとえば、ここで、データ転送が行われ得る)。UEは、ネットワークとの接続が解放された後に、RRC_IDLEに戻る。RRC_IDLE状態では、UEはどのセルにも属さず、(たとえば、E-UTRANにおいて)UEのためにRRCコンテキストが確立されず、UEはネットワークとUL同期外れである。たとえそうでも、RRC_IDLE状態にあるUEは、EPCにおいて知られており、割り振られたIPアドレスを有する。
【0009】
さらに、RRC_IDLE状態において、UEの無線機は、上位レイヤによって設定された間欠受信(DRX)スケジュール上でアクティブである。(「DRXオン持続時間」とも呼ばれる)DRXアクティブ期間中に、RRC_IDLE UEは、サービングセルによってブロードキャストされたシステム情報(SI)を受信し、セル再選択をサポートするためにネイバーセルの測定を実施し、UEがキャンピングしているセルをサーブするeNBを介したEPCからのページについてページングチャネルを監視する。
【0010】
UEは、RRC_IDLEからRRC_CONNECTED状態に移動するために、ランダムアクセス(RA)プロシージャを実施しなければならない。RRC_CONNECTED状態では、UEをサーブするセルは知られており、サービングeNBにおいてUEのために、UEとeNBとが通信することができるようにRRCコンテキストが確立される。たとえば、セル無線ネットワーク一時識別子(C-RNTI)、すなわち、UEとネットワークとの間のシグナリングのために使用されるUE識別情報が、RRC_CONNECTED状態にあるUEのために設定される。
【0011】
LTE PHYのための多元接続方式は、DLでは、サイクリックプレフィックス(CP)を用いた直交周波数分割多重(OFDM)に基づき、ULでは、サイクリックプレフィックスを用いたシングルキャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA)に基づく。対スペクトルと不対スペクトルにおける送信をサポートするために、LTE PHYは、周波数分割複信(FDD)と時分割複信(TDD)の両方をサポートする。FDD DL無線フレームは、10msの固定持続時間を有し、各々が0.5msの固定持続時間をもつ、0~19と標示された20個のスロットからなる。1msサブフレームは2つの連続するスロットを含み、その各々は、Nsc個のOFDMサブキャリアから構成されるNDL symb個のOFDMシンボルを含む。
【0012】
概して、物理チャネルが、上位レイヤから発信した情報を搬送するリソースエレメントのセットに対応する。LTE PHYによって提供されるダウンリンク(すなわち、eNBからUEへの)物理チャネルは、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)と、物理マルチキャストチャネル(PMCH)と、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)と、リレー物理ダウンリンク制御チャネル(R-PDCCH)と、物理ブロードキャストチャネル(PBCH)と、物理制御フォーマットインジケータチャネル(PCFICH)と、物理ハイブリッド自動再送要求指示チャネル(PHICH)とを含む。
【0013】
PBCHは、ネットワークにアクセスするためにUEによって必要とされる基本システム情報を搬送する。PDSCHは、ユニキャストDLデータ送信のために使用されるが、RAR(ランダムアクセス応答)、いくつかのシステム情報ブロック、およびページング情報の送信のためにも使用される、主要な物理チャネルである。PHICHは、UEによるUL送信についてのHARQフィードバック(たとえば、ACK/NAK)を搬送する。同様に、PDCCHは、(たとえば、PDSCHのための)DLスケジューリング割り振りと、(たとえば、PUSCHのための)ULリソースグラントと、ULチャネルについてのチャネル品質フィードバック(たとえば、CSI)と、他の制御情報とを搬送する。LTE PHY DLはまた、様々な参照信号と、同期信号と、発見信号とを含む。
【0014】
LTE PHYによって提供されるアップリンク(UL、すなわち、UEからeNBへの)物理チャネルは、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)と、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)と、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)とを含む。PUSCHは、PDSCHに対するアップリンクカウンターパートである。PUCCHは、HARQ確認応答、チャネル状態情報報告などを含む、アップリンク制御情報を送信するために、UEによって使用される。PRACHは、ランダムアクセスプリアンブル送信のために使用される。さらに、LTE PHY ULは様々な参照信号を含み、それらのうちのいくつかはULチャネルに関連付けられる(たとえば、DM-RSはPUSCHに関連付けられる)。
【0015】
デュアルコネクティビティ(DC)フレームワークは、LTE Rel-12において導入された。デュアルコネクティビティは、RRC_CONNECTED状態にあるUEが、非理想バックホールを用いて互いに接続された少なくとも2つの異なるネットワークポイントによって提供される無線リソースを消費する動作モードを指す。LTEでは、これらの2つのネットワークポイントは、「マスタeNB」(MeNB)および「2次eNB」(SeNB)と呼ばれることがある。より一般的には、マスタノード(MN)とアンカーノードとMeNBとは互換的に使用され得、2次ノード(SN)、ブースターノード、およびSeNBという用語は互換的に使用され得る。DCはキャリアアグリゲーション(CA)の特殊な事例と見なされ得、ここで、アグリゲートされたキャリア(またはセル)は、物理的に分離され、ロバストな大容量接続を介して接続されない、ネットワークノードによって提供される。
【0016】
より詳細には、DCでは、UEは、マスタセルグループ(MCG)および2次セルグループ(SCG)で設定される。セルグループ(CG)は、MeNBまたは(1つまたは複数の)SeNBのいずれかに関連付けられたサービングセルのグループであり、1つのMACエンティティと、関連付けられたRLCエンティティをもつ論理チャネルのセットと、1次セルと、随意に、1つまたは複数の2次セルとを含む。マスタセルグループ(MCG)は、MeNBに関連付けられたサービングセルのグループであり、1次セル(PCell)と、随意に、1つまたは複数の2次セル(SCell)とを含む。2次セルグループ(SCG)は、SeNBに関連付けられたサービングセルのグループであり、1次SCell(PSCell)と、随意に、1つまたは複数のSCellとを含む。
【0017】
「スペシャルセル」(または略して「SpCell」)という用語は、UEのMACエンティティが、それぞれ、MCGに関連付けられるのかSCGに関連付けられるのかに応じて、MCGのPCellまたはSCGのPSCellを指す。非DC動作(たとえば、CA)では、SpCellはPCellを指す。SpCellは、常にアクティブ化され、UEによる物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)送信および競合ベースランダムアクセスをサポートする。
【0018】
MeNBは、システム情報(SI)を提供し、UEへの制御プレーン接続を終端し、したがって、UEの制御ノードであり、SeNBとの間のハンドオーバを含む。たとえば、MeNBは、UEのために、eNBとモビリティ管理エンティティ(MME)との間の接続を終端する。SeNBは、MCGベアラと、SCGベアラと、MCGとSCGの両方からのリソースを有するスプリットベアラとを含む無線リソースベアラのための追加の無線リソース(たとえば、ベアラ)を提供する。SCellの再設定、追加および削除は、RRCによって実施され得る。新しいSCellを追加するとき、UEがSCellブロードキャストから直接SIを獲得する必要がないように、SCellのすべての必要とされるSIをUEに送るために専用RRCシグナリングが使用される。
【0019】
UEとのネットワークのRRC接続は、MeNBによってのみハンドリングされ、したがって、SRB(シグナリング無線ベアラ)は、常にMCGベアラタイプとして設定され、MeNBの無線リソースのみを使用する。しかしながら、MeNBはまた、SeNBからの入力に基づいてUEを設定することができ、このようにして、SeNBはUEを間接的に制御することができる。LTE-DC設定では、MeNBはXnインターフェースを介してSeNBに接続され、Xnインターフェースは、2つのeNB間のX2インターフェースと同じであるように現在選択されている。MeNBとSeNBの両方が、UEへのユーザプレーン(UP)を終端することができる。両方のノードによって提供されるアグリゲートされたUPは、良好なチャネル状態をもつユーザについてスループットを増加させ、MeNBとSeNBとの間の低レイテンシバックホール接続なしでも、単一のノードによってサポートされ得るよりも高いデータレートにおける受信および/または送信を可能にすることができる。
【0020】
いくつかのDC(またはより一般的には、マルチコネクティビティ)シナリオが、5G/NRネットワークについて考慮された。これらは、MNと(「gNB」と呼ばれる)SNの両方がUEと通信するためにNRインターフェースを採用することを除いて、上記で説明されたLTE-DCと同様であるNR-DCを含む。さらに、様々なマルチRAT DC(MR-DC)シナリオが考慮され、それにより、適合UEは、2つの異なるノード、すなわち、E-UTRA/LTEアクセスを提供する1つと、NRアクセスを提供する他の1つとによって提供されるリソースを利用するように設定され得る。
【0021】
DCでは、MCGおよび/またはSCGにおけるUE UL送信のために適切な電力レベルをセットするために、ならびに適用可能な限界を超えることを回避するために、DCシナリオにおいて、UL電力制御機構が必要とされる。いくつかのシナリオでは、MCGとSCGとはコロケートされないことがあり、それらの実装は、2つのセルグループについてのスケジューラの密な協調を可能にしないことがある。これらのシナリオでは、UE UL送信のためのネットワークスケジューリング判断は、MCGとSCGとの間で完全には協調されないことがあり、したがって、UEは、2つのセルグループにわたって送信電力を分配するために電力共有機構を使用する必要があり得る。
【0022】
従来、(たとえば、NR-DCで設定された)UEは、MCGが、遅くとも時間T-Toffsetまでには、スケジューリングメッセージによって時間Tにおいて開始するUL送信をスケジュールすることをUEが予想するように、時間オフセット(Toffset)を決定する。しかしながら、これらの従来のソリューションは、UEが、Toffsetを決定するためにMCG設定とSCG設定の両方の知識を有することに基づく。しかしながら、いくつかの非協調シナリオでは、MCGもSCGも他方の設定の知識を有せず、これは、NRネットワークにおいてDCをサポートすることについての様々な問題点、困難、および/または問題を引き起こすことがある。
【発明の概要】
【0023】
したがって、本開示の例示的な実施形態は、MNとSNの両方がUE処理時間要件の様々な態様に気づいていることを可能にし、それによりMCGおよび/またはSCG UE UL送信のスケジューリングを改善することによって、デュアルコネクティビティ(DC)において設定されたUEに関するこれらおよび他の問題、問題点、および/または困難に対処する。
【0024】
いくつかの実施形態は、SCGを提供するように設定されたSNとともに、UEとのDCにおけるMCGを提供するように設定されたMNのための方法(たとえば、プロシージャ)を含む。
【0025】
これらの例示的な方法は、SNによるUEのSCG設定の選択を制御するための1つまたは複数の制限パラメータを決定することであって、UEアップリンク(UL)SCG送信をスケジュールするSNメッセージのUEの最小必要処理時間T_SCGが、1つまたは複数の制限パラメータから導出された最大値よりも小さくなるような、1つまたは複数の制限パラメータを決定することを含むことができる。これらの例示的な方法は、SNに、決定された制限パラメータの少なくとも一部分を送ることをも含むことができる。
【0026】
いくつかの実施形態では、SNに送られた1つまたは複数の制限パラメータは、最大値を含むことができる。これらの実施形態のうちのいくつかでは、複数のスロットにわたって行われるUE UL SCG送信について、最大値は、複数のスロットのうちの各特定のスロットにおいて適用可能である。これらの実施形態のうちのいくつかでは、最大値はmaxT_SCGであり、maxT_SCGは、SNによるUEのSCG設定の選択を、選択されたSCG設定に従ってUL SCG送信をスケジュールするSNメッセージのUEの最小必要処理時間T_SCGがmaxT_SCGを超えないように、制御する。
【0027】
これらの実施形態のうちのいくつかでは、これらの例示的な方法は、UEのためのMCG設定を選択することであって、選択されたMCG設定に従ってUL MCG送信をスケジュールするMNメッセージのUEの最小必要処理時間T_MCGが、SNに送られたmaxT_SCGを超えないような、MCG設定を選択することをも含むことができる。いくつかの変形態では、MCG設定を選択することはまた、UE能力に基づき得る。いくつかの変形態では、SNに送られた制限パラメータは、T_MCGをも含む。
【0028】
これらの実施形態のうちのいくつかでは、これらの例示的な方法は、UEに、第1のUL MCG送信のための第1のスケジューリングメッセージを送ることをも含むことができる。そのような実施形態では、第1のスケジューリングメッセージの最後のシンボルが、第1のUL MCG送信の第1のシンボルの、T_MCG以上および最大値以下前にある。いくつかの変形態では、これらの例示的な方法は、SNから、最大可能SCG送信長max-SCGtxlengthの指示を受信すること、またはSNに、最大許容SCG送信長max-allowedSCGtxlengthの指示を送ることをも含むことができる。そのような実施形態では、第1のUL MCG送信は、場合によっては、max-SCGtxlengthまたはmax-allowedSCGtxlengthに基づいてスケジュールされる。
【0029】
最大値がmaxT_SCGであるいくつかの実施形態では、これらの例示的な方法は、SNから、
・ SNによって選択されたSCG設定に従ってUL SCG送信をスケジュールするSNメッセージのUEの最小必要処理時間T_SCGと、
・ UEのためのSCG設定のSN選択のための更新された制限パラメータについての要求と
のうちの1つまたは複数を受信することをも含むことができる。
そのような実施形態はまた、前に決定されたmaxT_SCGとは異なる更新されたmaxT_SCGを含む、1つまたは複数の更新された制限パラメータを決定することと、SNに、更新されたmaxT_SCGを含む更新された制限パラメータを送ることとを含む。これらの実施形態のうちのいくつかでは、maxT_SCGは、第1の持続時間だけT_MCGよりも大きく、更新されたmaxT_SCGは、T_MCGに等しいか、または第1の持続時間よりも小さい第2の持続時間だけT_MCGよりも大きいかのいずれかである。
【0030】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数の制限パラメータは、UE UL SCG送信と重複するUE UL MCG送信のためのスケジューリングメッセージの最後のシンボルと、UE UL SCG送信の第1のシンボルとの間の最大許容値maxToffsetを含むことができる。いくつかの変形態では、maxToffsetはmax(T_MCG,maxT_SCG)によって決定され、ここで、
・ T_MCGは、UEのためのMCG設定に基づくUE UL MCG送信のためのMNスケジューリングメッセージのUEの最小必要処理時間であり、
・ maxT_SCGは、UEのためのSCG設定に基づくSNスケジューリングメッセージUE UL SCG送信のUEの最小必要処理時間T_SCGの最大許容値である。
【0031】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数の制限パラメータは、UE UL SCG送信の第1のシンボルと、UE UL SCG送信機会と重複するUE UL MCG送信のためのより早いスケジューリングメッセージの最後の受信されたシンボルとの間の最小オフセットのUEの能力の指示を含むことができる。
【0032】
いくつかの実施形態では、これらの例示的な方法は、SNから、UEのためのSCG設定のSN選択のための制限パラメータについての要求を受信することをも含むことができる。決定された制限パラメータの少なくとも一部分は、その要求に応答してSNに送られる。
【0033】
他の実施形態は、MCGを提供するように設定されたMNとともに、UEとのDCにおけるSCGを提供するように設定されたSNのための方法(たとえば、プロシージャ)を含む。
【0034】
これらの例示的な方法は、MNから、SNによるUEのSCG設定の選択を制御するための1つまたは複数の制限パラメータを受信することであって、UEアップリンク(UL)SCG送信をスケジュールするSNメッセージのUEの最小必要処理時間T_SCGが、1つまたは複数の制限パラメータから導出された最大値よりも小さくなるような、1つまたは複数の制限パラメータを受信することを含むことができる。これらの例示的な方法は、1つまたは複数のパラメータに基づいて、以下の動作、すなわち、UEのためのSCG設定を決定することと、UEのためのUL SCG送信をスケジュールすることとのうちの1つまたは複数を実施することをも含むことができる。
【0035】
いくつかの実施形態では、SNに送られた1つまたは複数の制限パラメータは、最大値を含む。これらの実施形態のうちのいくつかでは、複数のスロットにわたって行われるUE UL SCG送信について、最大値は、複数のスロットのうちの各特定のスロットにおいて適用可能である。これらの実施形態のうちのいくつかでは、最大値はmaxT_SCGであり、maxT_SCGは、SNによるUEのSCG設定の選択を、選択されたSCG設定に従ってUL SCG送信をスケジュールするSNメッセージのUEの最小必要処理時間T_SCGがmaxT_SCGを超えないように、制御する。
【0036】
これらの実施形態のうちのいくつかでは、UEのためのSCG設定を決定することは、UEのためのSCG設定を選択することであって、選択されたSCG設定のT_SCGが、制限パラメータによって指示されたmaxT_SCGを超えないような、SCG設定を選択することを含むことができる。いくつかの実施形態では、SCG設定を選択することはまた、UE能力に基づき得る。いくつかの変形態では、1つまたは複数の制限パラメータは、UE UL SCG送信の第1のシンボルと、UE UL SCG送信と重複するUE UL MCG送信のためのより早いスケジューリングメッセージの最後の受信されたシンボルとの間の最小オフセットのUEの能力の指示を含むことができる。
【0037】
これらの実施形態のうちのいくつかでは、UEのためのUL SCG送信をスケジュールすることは、UEに、第1のUL SCG送信のための第1のスケジューリングメッセージを送ることを含むことができる。そのような実施形態では、第1のスケジューリングメッセージの最後のシンボルが、第1のUL SCG送信の第1のシンボルの、T_SCG以上およびmaxT_SCG以下前にある。いくつかの変形態では、これらの例示的な方法は、MNに、最大可能SCG送信長max-SCGtxlengthの指示を送ること、またはMNから、最大許容SCG送信長max-allowedSCGtxlengthの指示を受信することをも含むことができる。そのような実施形態では、第1のUL SCG送信は、場合によっては、max-SCGtxlengthまたはmax-allowedSCGtxlengthに基づいてスケジュールされる。
【0038】
いくつかの実施形態では、制限パラメータはまた、UEのためのMCG設定に基づくUL MCG送信のためのMNスケジューリングメッセージのUEの最小必要処理時間T_MCGを含む。そのような実施形態では、決定されたSCG設定のT_SCGが、T_MCGよりも大きいかまたはそれに等しい。
【0039】
最大値がMNから受信されるいくつかの実施形態では、これらの例示的な方法は、MNに、
・ SNによって選択されたSCG設定に従ってUL SCG送信をスケジュールするSNメッセージのUEの最小必要処理時間T_SCGと、
・ 更新された制限パラメータについての要求と
のうちの1つまたは複数を送ることをも含むことができる。
そのような実施形態はまた、MNから、更新された最大値を含む更新された制限パラメータを受信することと、更新された最大値よりも小さいかまたはそれに等しい更新されたT_SCGに対応する異なるSCG設定を選択することとを含む。
【0040】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数の制限パラメータは、UE UL SCG送信と重複するUE UL MCG送信のためのスケジューリングメッセージの最後のシンボルと、UE UL SCG送信の第1のシンボルとの間の最大許容値maxToffsetを含むことができる。いくつかの変形態では、maxToffsetはmax(T_MCG,maxT_SCG)によって決定され、ここで、
・ T_MCGは、UEのためのMCG設定に基づくUE UL MCG送信のためのMNスケジューリングメッセージのUEの最小必要処理時間であり、
・ maxT_SCGは、UEのためのSCG設定に基づくSNスケジューリングメッセージUE UL SCG送信のUEの最小必要処理時間T_SCGの最大許容値である。
【0041】
いくつかの実施形態では、これらの例示的な方法は、MNに、UEのためのSCG設定のSN選択のための制限パラメータについての要求を送ることをも含むことができる。制限パラメータは、その要求に応答してMNから受信され得る。
【0042】
他の実施形態は、本明細書で説明される例示的な方法のいずれかに対応する動作を実施するように設定されたネットワークノード(たとえば、基地局、eNB、gNB、ng-eNBなど、またはそれらの構成要素)を含む。他の実施形態は、処理回路によって実行されたとき、ネットワークノードを、本明細書で説明される例示的な方法のいずれかに対応する動作を実施するように設定するコンピュータ実行可能命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体を含む。
【0043】
本開示の実施形態のこれらおよび他の目的、特徴および利点は、以下で手短に説明される図面に鑑みて以下の発明を実施するための形態を読むと明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0044】
図1】3GPPによって規格化されたようなLong-Term Evolution(LTE)拡張UTRAN(E-UTRAN)およびエボルブドパケットコア(EPC)ネットワークの例示的なアーキテクチャの高レベルブロック図である。
図2】ユーザ機器(UE)とE-UTRANとの間の無線(Uu)インターフェースの制御プレーン部分の例示的なプロトコルレイヤのブロック図である。
図3】例示的な5G新無線(NR)ネットワークアーキテクチャの高レベル図である。
図4】例示的な5G新無線(NR)ネットワークアーキテクチャの高レベル図である。
図5】本開示の様々な例示的な実施形態による、5Gコアネットワーク(5GC)を使用するNR-DC事例のための例示的な2次ノード(SN)追加プロシージャを示す図である。
図6】本開示の様々な例示的な実施形態による、5GCを使用するNR-DCシナリオのための例示的な2次ノード(SN)修正プロシージャを示す図である。
図7】UEアップリンク(UL)送信のための様々なタイミング関係を示す図である。
図8】UEアップリンク(UL)送信のための様々なタイミング関係を示す図である。
図9】SCG上のUE単一スロットUL送信とMCG上のUE単一スロットUL送信とが重複することができる例示的なシナリオを示す図である。
図10】UE SCG UL送信が複数のULスロットにわたる例示的なシナリオを示す図である。
図11】本開示の様々な例示的な実施形態による、マスタノード(MN)のための例示的な方法(たとえば、プロシージャ)を示す図である。
図12】本開示の様々な例示的な実施形態による、2次ノード(SN)のための例示的な方法(たとえば、プロシージャ)を示す図である。
図13】本明細書で説明される様々な態様による、無線ネットワークの例示的な実施形態を示す図である。
図14】本明細書で説明される様々な態様による、UEの例示的な実施形態を示す図である。
図15】本明細書で説明されるネットワークノードの様々な実施形態の実装のために使用可能な例示的な仮想化環境を示すブロック図である。
図16】本明細書で説明される様々な態様による、様々な例示的な通信システムおよび/またはネットワークのブロック図である。
図17】本明細書で説明される様々な態様による、様々な例示的な通信システムおよび/またはネットワークのブロック図である。
図18】本開示の様々な例示的な実施形態による、実装され得るユーザデータの送信および/または受信のための例示的な方法(たとえば、プロシージャ)の流れ図である。
図19】本開示の様々な例示的な実施形態による、実装され得るユーザデータの送信および/または受信のための例示的な方法(たとえば、プロシージャ)の流れ図である。
図20】本開示の様々な例示的な実施形態による、実装され得るユーザデータの送信および/または受信のための例示的な方法(たとえば、プロシージャ)の流れ図である。
図21】本開示の様々な例示的な実施形態による、実装され得るユーザデータの送信および/または受信のための例示的な方法(たとえば、プロシージャ)の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
次に、添付の図面を参照しながら、本明細書で企図される実施形態のうちのいくつかがより十分に説明される。しかしながら、他の実施形態は、本明細書で開示される主題の範囲内に含まれており、開示される主題は、本明細書に記載される実施形態のみに限定されるものとして解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施形態は、当業者に主題の範囲を伝達するために、例として与えられる。
【0046】
概して、本明細書で使用されるすべての用語は、異なる意味が、明確に与えられ、および/またはその用語が使用されるコンテキストから暗示されない限り、関連のある技術分野における、それらの用語の通常の意味に従って解釈されるべきである。1つの(a/an)/その(the)エレメント、装置、構成要素、手段、ステップなどへのすべての言及は、別段明示的に述べられていない限り、そのエレメント、装置、構成要素、手段、ステップなどの少なくとも1つの事例に言及しているものとしてオープンに解釈されるべきである。本明細書で開示されるいずれの方法および/またはプロシージャのステップも、ステップが、別のステップに後続するかまたは先行するものとして明示的に説明されない限り、および/あるいはステップが別のステップに後続するかまたは先行しなければならないことが暗黙的である場合、開示される厳密な順序で実施される必要はない。本明細書で開示される実施形態のいずれかの任意の特徴は、適切であればいかなる場合も、任意の他の実施形態に適用され得る。同様に、実施形態のいずれかの任意の利点は、任意の他の実施形態に適用され得、その逆も同様である。同封の実施形態の他の目的、特徴、および利点は、以下の説明から明らかになろう。
【0047】
さらに、以下の用語が、以下で与えられる説明全体にわたって使用される。
・ 無線ノード:本明細書で使用される「無線ノード」は、「無線アクセスノード」または「無線デバイス」のいずれかであり得る。
・ 無線アクセスノード:本明細書で使用される「無線アクセスノード」(または等価的に、「無線ネットワークノード」、「無線アクセスネットワークノード」、または「RANノード」)は、信号を無線で送信および/または受信するように動作する、セルラ通信ネットワークの無線アクセスネットワーク(RAN)における任意のノードであり得る。無線アクセスノードのいくつかの例は、限定はしないが、基地局(たとえば、3GPP第5世代(5G)NRネットワークにおける新無線(NR)基地局(gNB)、あるいは3GPP LTEネットワークにおける拡張またはエボルブドノードB(eNB))と、基地局分散構成要素(たとえば、CUおよびDU)と、高電力またはマクロ基地局と、低電力基地局(たとえば、マイクロ基地局、ピコ基地局、フェムト基地局、またはホーム基地局など)と、無線アクセスバックホール統合伝送(IAB)ノードと、送信ポイントと、リモートラジオユニット(RRUまたはRRH)と、リレーノードとを含む。
・ コアネットワークノード:本明細書で使用される「コアネットワークノード」は、コアネットワークにおける任意のタイプのノードである。コアネットワークノードのいくつかの例は、たとえば、モビリティ管理エンティティ(MME)、サービングゲートウェイ(SGW)、パケットデータネットワークゲートウェイ(P-GW)、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)、セッション管理機能(AMF)、ユーザプレーン機能(UPF)、サービス能力公開機能(SCEF)などを含む。
・ 無線デバイス:本明細書で使用される「無線デバイス」(または略して「WD」)は、ネットワークノードおよび/または他の無線デバイスと無線で通信することによって、セルラ通信ネットワークへのアクセスを有する(すなわち、セルラ通信ネットワークによってサーブされる)任意のタイプのデバイスである。無線で通信することは、空中で情報を伝達するのに好適な、電磁波、電波、赤外波、および/または他のタイプの信号を使用して無線信号を送信および/または受信することを伴うことができる。別段に記載されていない限り、「無線デバイス」という用語は、本明細書では「ユーザ機器」(または略して「UE」)と互換的に使用される。無線デバイスのいくつかの例は、限定はしないが、スマートフォン、モバイルフォン、セルフォン、ボイスオーバーIP(VoIP)フォン、無線ローカルループ電話、デスクトップコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、無線カメラ、ゲーミングコンソールまたはデバイス、音楽記憶デバイス、再生器具、ウェアラブルデバイス、無線エンドポイント、移動局、タブレット、ラップトップコンピュータ、ラップトップ組込み機器(LEE)、ラップトップ搭載機器(LME)、スマートデバイス、無線顧客構内機器(CPE)、モバイル型通信(MTC)デバイス、モノのインターネット(IoT)デバイス、車載無線端末デバイスなどを含む。
・ ネットワークノード:本明細書で使用される「ネットワークノード」は、無線アクセスネットワーク(たとえば、上記で説明された無線アクセスノードまたは等価な名称)または、セルラ通信ネットワークのコアネットワーク(たとえば、上記で説明されたコアネットワークノード)のいずれかの一部である任意のノードである。機能的に、ネットワークノードは、無線デバイスと、ならびに/あるいは、無線デバイスへの無線アクセスを可能にし、および/または提供するための、および/または、セルラ通信ネットワークにおいて他の機能(たとえば、アドミニストレーション)を実施するための、セルラ通信ネットワーク中の他のネットワークノードまたは機器と、直接または間接的に通信することが可能な、そうするように設定された、構成された、および/または動作可能な機器である。
【0048】
本明細書で与えられる説明は3GPPセルラ通信システムに焦点を当て、したがって、3GPP専門用語または3GPP専門用語に類似した専門用語がしばしば使用されることに留意されたい。しかしながら、本明細書で開示される概念は、3GPPシステムに限定されない。限定はしないが、広帯域符号分割多元接続(WCDMA)、マイクロ波アクセスのための世界的相互運用性(WiMax)、ウルトラモバイルブロードバンド(UMB)、および汎欧州デジタル移動電話方式(GSM)を含む、他の無線システムも、本開示で説明される概念、原理、および/または実施形態から恩恵を受け得る。
【0049】
さらに、無線デバイスまたはネットワークノードによって実施されるものとして本明細書で説明される機能および/または動作は、複数の無線デバイスおよび/またはネットワークノード上で分散され得る。さらに、「セル」という用語が本明細書で使用されるが、(特に5G NRに関して)セルの代わりにビームが使用され得、したがって、本明細書で説明される概念がセルとビームの両方に等しく適用されることを理解されたい。
【0050】
図3は、次世代RAN(NG-RAN399)と5Gコア(5GC398)とからなる例示的な5Gネットワークアーキテクチャの高レベル図を示す。NG-RAN399は、1つまたは複数のNGインターフェースを介して5GCに接続されたgノードB(gNB)のセットを含むことができ、gNBは、図3中のgNB300とgNB350との間のXnインターフェース340など、1つまたは複数のXnインターフェースを介して互いに接続され得る。UEへのNRインターフェースに関して、gNBの各々は、周波数分割複信(FDD)、時分割複信(TDD)、またはそれらの組合せをサポートすることができる。
【0051】
NG-RAN399は、無線ネットワークレイヤ(RNL)とトランスポートネットワークレイヤ(TNL)とに階層化される。NG-RANアーキテクチャ、すなわち、NG-RAN論理ノードと、NG-RAN論理ノード間のインターフェースとは、RNLの一部として規定される。各NG-RANインターフェース(NG、Xn、F1)では、関係するTNLプロトコルと機能とが指定される。TNLは、ユーザプレーントランスポートとシグナリングトランスポートとのためのサービスを提供する。いくつかの例示的な設定では、「AMF領域」内のすべての5GCノードに各gNBが接続され、これは、3GPP TS23.501において規定されている。NG-RANインターフェースのTNL上の制御プレーン(CP)データとユーザプレーン(UP)データとのためのセキュリティ保護がサポートされる場合、NDS/IP(3GPP TS33.401)が適用されるものとする。
【0052】
図3に示されているNG RAN論理ノードは、中央(または集中型)ユニット(CUまたはgNB-CU)と1つまたは複数の分散(または非集中型)ユニット(DUまたはgNB-DU)とを含む。たとえば、図3中のgNB300は、gNB-CU310と、gNB-DU320および330とを含む。CU(たとえば、gNB-CU310)は、上位レイヤプロトコルをホストし、DUの動作を制御することなどの様々なgNB機能を実施する、論理ノードである。各DUは、下位レイヤプロトコルをホストし、機能的スプリットに応じて、gNB機能の様々なサブセットを含むことができる、論理ノードである。したがって、CUおよびDUの各々は、処理回路と、(たとえば、通信のための)トランシーバ回路と、電力供給回路とを含む、それらのそれぞれの機能を実施するために必要とされる様々な回路を含むことができる。その上、「中央ユニット」および「集中型ユニット」という用語は本明細書では互換的に使用され、「分散ユニット」および「非集中型ユニット」という用語も同様である。
【0053】
gNB-CUが、図3に示されているインターフェース322および332など、それぞれのF1論理インターフェース上で、その関連付けられたgNB-DUに接続する。gNB-CUおよび接続されたgNB-DUは、他のgNBおよび5GCにgNBとして見えるにすぎず、たとえば、F1インターフェースはgNB-CUを越えて見えない。図3によって示されているgNBスプリットCU-DUアーキテクチャでは、DCは、UEが同じCUによってサーブされる複数のDUに接続することを可能にすることによって、またはUEが異なるCUによってサーブされる複数のDUに接続することを可能にすることによって、達成され得る。
【0054】
図4は、次世代無線アクセスネットワーク(NG-RAN)499と5Gコア(5GC)498とを含む例示的な5Gネットワークアーキテクチャの別の高レベル図を示す。図に示されているように、NG-RAN499は、それぞれのXnインターフェースを介して互いと相互接続されるgNB410(たとえば、410a、b)とng-eNB420(たとえば、420a、b)とを含むことができる。gNBおよびng-eNBは、NGインターフェースを介して5GC498にも接続され、より詳細には、それぞれのNG-Cインターフェースを介してAMF(アクセスおよびモビリティ管理機能)430(たとえば、AMF430a、b)に接続され、それぞれのNG-Uインターフェースを介してUPF(ユーザプレーン機能)440(たとえば、UPF440a、b)に接続される。その上、AMF430a、bは、1つまたは複数のポリシ制御機能(PCF、たとえば、PCF450a、b)およびネットワーク公開機能(NEF、たとえば、NEF460a、b)と通信することができる。
【0055】
gNB410の各々は、周波数分割複信(FDD)、時分割複信(TDD)、またはそれらの組合せを含む、NR無線インターフェースをサポートすることができる。対照的に、ng-eNB420の各々は、LTE無線インターフェースをサポートするが、(図1に示されているものなどの)従来のLTE eNBとは異なり、NGインターフェースを介して5GCに接続することができる。gNBおよびng-eNBの各々は、図4に例示として示されているセル411a~bおよび421a~bを含む、もう1つのセルを含む地理的カバレッジエリアをサーブすることができる。いくつかの実施形態では、gNBおよびng-eNBはまた、それぞれのセルにおいてカバレッジを提供するために様々な指向性ビームを使用することができる。図4は、それぞれ、セル411aおよび421aを介したgNB410aおよびng-eNB420aとのデュアルコネクティビティ(DC)において動作するUE405をさらに示す。
【0056】
3GPP TR38.804は、MNとSNとがNR、LTE、またはその両方のいずれかを適用することができる、様々な例示的なデュアルコネクティビティ(DC)シナリオまたは設定について説明する。図4に示されているDC構成は、NGEN-DC(ng-eNBがMNとして働き、gNBがSNとして働く)またはNE-DC(gNBがMNとして働き、ng-eNBがSNとして働く)のいずれかであり得る。代替的に、UE404は、それぞれ、セル411aおよび411bを介したgNB410aおよび410bとのDCにおいて接続され得る。MNとSNとがNRを採用するこの代替構成は、NR-DCとして知られる。
【0057】
図5は、5GCを利用するNR-DC事例のための例示的な2次ノード(SN)追加プロシージャを示す。関与するエンティティは、UE(510)と、MN(520)と、SN(530)と、UPF(540)と、AMF(550)とを含む。これらのエンティティは、以下の説明ではそれらの参照番号なしに参照される。
【0058】
SN追加プロシージャは、MNによって始動され、SNからUEに無線リソースを提供するためにSNにおいてUEコンテキストを確立するために使用される。SCG無線リソースを必要とするベアラの場合、このプロシージャは、SCGの少なくとも初期サービングセルを追加するために使用され得る。このプロシージャは、(SCG設定が必要とされない場合)SN終端MCGベアラを設定するためにも使用され得る。図5の例示的なプロシージャに示されている動作は数値的にラベリングされるが、これは、以下の説明における明快さを容易にするために使用されるにすぎない。言い換えれば、数値順序は例示的であり、いくつかの実施形態では、様々な動作の順序が並べ替えられ得る。破線は、その実施が1つまたは複数の条件に依存し得る随意の動作を指示する。
【0059】
動作1において、MNは、QoSフロー特性(QoSフローレベルQoSパラメータ、PDUセッションレベルトランスポートネットワークレイヤ(TNL)アドレス情報、およびPDUセッションレベルネットワークスライス情報)を指示する、1つまたは複数の特定のPDUセッション/QoSフローのための無線リソースを割り当てることをターゲットSNに要求するために、SN追加要求メッセージを送る。たとえば、TNLアドレス情報は、3GPP TS38.423(v15.0.0)において規定されているものなど、GPRSトンネリングプロトコル(GTP)トンネルエンドポイント識別子(TEID)とTNLインターネットプロトコル(IP)アドレスとを含むことができる。このTNLアドレス情報は、概して「トンネル」を識別する。したがって、以下の説明では、「トンネル情報」、「(1つまたは複数の)トンネル識別子」、および「TNLアドレス情報」という用語は、互換的に使用される。
【0060】
さらに、SCG無線リソースを必要とするベアラの場合、MNは、UE能力全体とUE能力協調結果とを含む、要求されたSCG設定情報を指示する。この場合、MNはまた、(1つまたは複数の)SCGセルを選定し、設定するときにSNが使用するための最新の測定結果を提供する。MNはまた、スプリットSRB動作のための無線リソースを割り当てることをSNに要求することができる。MNはまた、SRB3がSN判断に基づいてセットアップされることを可能にするために(たとえば、SN終端ベアラがセットアップされない場合でも)必要とされるセキュリティ情報をSNに提供することができる。
【0061】
MNとSNとの間のXn-Uリソースを必要とするMN終端ベアラオプションの場合、MNは、Xn-U TNLアドレス情報をも提供することができる。SN終端ベアラの場合、MNは、利用可能なDRB IDのリストを提供することができる。S-NG-RANノードは、この情報を記憶し、SN終端ベアラを確立するときにその情報を使用するものとする。SNは要求を拒否し得る。
【0062】
MNとSNとの間のXn-Uリソースを必要とするSN終端ベアラオプションの場合、MNは、ステップ1において、SCGリソースがセットアップされることを要求されるPDUセッションごとのQoSフローのリストを提供し、それにより、SNが、QoSフローをDRBにどのようにマッピングすべきかを判断する。
【0063】
スプリットベアラの場合、それぞれのQoSフローについてのQoSが、MCGおよびSCGによって一緒に提供されるリソースの厳密な合計によって保証されるような量の、さらにはそれ以上のMCGリソースおよびSCGリソースが要求され得る。MN終端スプリットベアラの場合、MN判断は、NGインターフェース上で受信されるQoSフローパラメータとは異なり得る、SNにシグナリングされるQoSフローパラメータによって動作1において反映される。
【0064】
特定のQoSフローの場合、MNは、SCGベアラおよび/またはスプリットベアラの直接確立、すなわち、最初にMCGベアラを確立する必要がない確立を要求し得る。すべてのQoSフローがSN終端ベアラにマッピングされ得る、すなわち、MN終端ベアラにマッピングされるQoSフローがないことも可能にされる。
【0065】
動作2において、SNにおけるRRMエンティティがリソース要求を承認することが可能である場合、それは、それぞれの無線リソースを割り当て、ベアラタイプオプションに応じて、それぞれのトランスポートネットワークリソースを割り当てる。SCG無線リソースを必要とするベアラの場合、SNは、SN無線リソース設定の同期が実施され得るようにUEランダムアクセスをトリガする。SNは、PScellおよび他のSCG SCellを判断し、動作2において送られたSN追加要求確認応答メッセージ中に含まれているSN RRC設定メッセージ中で新しいSCG無線リソース設定をMNに提供する。MNとSNとの間のXn-Uリソースを必要とするベアラオプションの場合、SNは、それぞれのDRBのためのXn-U TNLアドレス情報と、SN終端ベアラのためのXn-U UL TNLアドレス情報と、MN終端ベアラのためのXn-U DL TNLアドレス情報とを提供する。SN終端ベアラの場合、SNは、それぞれのPDUセッションおよびセキュリティアルゴリズムのためのNG-U DL TNLアドレス情報を提供する。SCG無線リソースが要求された場合、SCG無線リソース設定が提供される。
【0066】
MN終端ベアラの場合、ユーザプレーンデータの送信が動作2の後に行われ得る。SN終端ベアラの場合、データフォワーディングとSNステータス転送とが動作2の後に行われ得る。CAを伴うPDCP複製が設定されたMN終端NR SCGベアラの場合、MNは、2つの別個のXn-Uベアラを割り当てる。CAを伴うPDCP複製が設定されたSN終端NR MCGベアラの場合、SNは、2つの別個のXn-Uベアラを割り当てる。
【0067】
随意の動作2aにおいて、MCGリソースを使用するSN終端ベアラの場合、MNは、Xn-Uアドレス指示メッセージ中でXn-U DL TNLアドレス情報を提供する。
【0068】
動作3において、MNは、SN RRC設定メッセージを含むMN RRC再設定メッセージを、好ましくはそれを修正することなしに、UEに送る。動作4において、UEは、新しい設定を適用し、必要な場合、SNのためのSN RRC応答メッセージを含むMN RRC再設定完了メッセージでMNに返答する。UEが、MN RRC再設定メッセージ中に含まれる設定(の一部)に準拠することができない場合、UEは、再設定失敗プロシージャを実施する。動作5において、MNは、UEから受信された場合は符号化されたSN RRC応答メッセージを含むSN再設定完了メッセージを介して、UEが成功裡に再設定プロシージャを完了したことをSNに知らせる。
【0069】
動作6において、SCG無線リソースを必要とするベアラで設定された場合、UEは、SNによって設定されたPSCellへの同期を実施する。UEがMN RRC再設定完了メッセージを送り、SCGへのランダムアクセス(RA)プロシージャを実施する順序は、規定されない。その上、SCGへの成功裡のRAプロシージャは、RRC接続再設定プロシージャの成功裡の完了のために必要とされない。動作7において、RLC AMを使用するSN終端ベアラの場合、MNは、SNステータス転送をSNに送る。
【0070】
動作8において、SN終端ベアラ、またはMNから移動されるQoSフローの場合、およびそれぞれのQoSフローのベアラ特性に応じて、MNは、MR-DC(たとえば、データフォワーディング)のアクティブ化によるサービス中断を最小限に抑えるためのアクションをとり得る。動作9~12において、SN終端ベアラの場合、5GCへのUP経路の更新は、PDUセッション経路更新プロシージャを介して実施される。
【0071】
図6は、5GCネットワークを利用するNR-DCシナリオのための例示的な2次ノード(SN)修正プロシージャを示す。関与するエンティティは、UE(610)と、MN(620)と、SN(630)と、UPF(640)と、AMF(650)とを含む。これらのエンティティは、以下の説明ではそれらの参照番号なしに参照される。
【0072】
図6に示されているSN修正プロシージャは、様々な目的のために、MN関与を伴って、SNによって始動され得る。これらの目的は、ユーザプレーンリソース設定の修正/解放をトリガすること、および(たとえば、新しいセキュリティ鍵が必要とされるとき、またはMNがPDCPデータ復元を実施する必要があるとき)PSCell変更をトリガすることなどを行うために、同じSN内のSCGの設定変更を実施することを含むことができる。MNは、解放またはPDUセッション/QoSフローについての要求を拒否することができない。SNはまた、SN終端ベアラのために使用されるべきさらなるDRB IDを提供すること、または、もはや必要とされないSN終端ベアラのために使用されるDRB IDを返すことをMNに要求するために、プロシージャを使用することができる。
【0073】
図6の例示的なプロシージャに示されている動作は数値的にラベリングされるが、これは、以下の説明における明快さを容易にするために使用されるにすぎない。言い換えれば、数値順序は例示的であり、いくつかの実施形態では、様々な動作の順序が並べ替えられ得る。破線は、その実施が1つまたは複数の条件に依存し得る随意の動作を指示する。
【0074】
動作1において、SNは、ユーザプレーンリソース設定関係コンテキスト、他のUEコンテキスト関係情報、およびSCGの新無線リソース設定を含んでいることがあるSN修正要求メッセージを送る。SNは、セキュリティ鍵の変更が必要とされるかどうかを判断することができる。セキュリティ鍵の変更の場合、含まれるPDCP変更指示が、SNセキュリティ鍵更新が必要とされることを指示することができる。MNがPDCPデータ復元を実施する必要がある場合、PDCP変更指示は、PDCPデータ復元が必要とされることを指示することができる。
【0075】
(単一のブロックとして示されている)動作2~3において、MN始動型SN修正プロシージャは、たとえば、SNセキュリティ鍵変更が適用される必要があるとき、SN修正必要メッセージによってトリガされ得る。CAを伴うPDCP複製が設定された、セットアップされるべきSN終端NR MCGベアラの場合、SNは、2つの別個のXn-Uベアラを割り当てる。
【0076】
動作4において、MNは、SN RRC設定メッセージを送ることを含む、UEへのRRC接続再設定プロシージャを始動する。UEは、受信された設定を適用し、必要な場合、SN RRC応答メッセージを含むMN RRC再設定完了メッセージで返答する(動作5)。UEが、MN RRC再設定メッセージ中に含まれる設定(の全部または一部)に準拠することができない場合、UEは、代わりに再設定失敗プロシージャを実施する。動作6において、再設定の成功裡の完了時に、MNは、SNに送られるSN修正確認メッセージ中でこの成功を指示する。このメッセージは、たとえば、SN RRC再設定完了メッセージを搬送することができる。
【0077】
動作7において、命令された場合、UEは、上記で説明されたSN追加プロシージャにおいて説明されたように、SNのPSCellへの同期を実施する。他の場合、UEは、新しい設定を適用した後にUL送信を実施することができる。動作8において、PDCP終端ポイントが、RLC確認型モード(AM)を使用するベアラについて変更された場合、およびRRC完全設定が使用されない場合、MNは、SNステータス転送メッセージをSNに送る。動作9において、適用可能な場合、MNとSNとの間のデータフォワーディングが行われ、図6は、ユーザプレーンリソース設定関係コンテキストがSNからMNに転送される事例を示す。動作10において、SNは、2次RATデータ使用量報告メッセージをMNに送り、UEに配信されたデータボリュームとUEから受信されたデータボリュームとを含む。
【0078】
動作11において、PDUセッション経路更新プロシージャが、MNと5GCとの間で実施される。この動作は、図5に示されている動作9~12に対応する。
【0079】
上記で手短に説明されたように、いくつかのシナリオでは、MCGとSCGとはコロケートされないことがあり、それらの実装は、それらのそれぞれのスケジューラの密な協調を可能にしないことがある。これらのシナリオでは、UE UL送信のためのネットワークスケジューリング判断は、MCGとSCGとの間で完全には協調されないことがあり、したがって、UEは、2つのセルグループにわたって送信電力を分配するために電力共有機構を使用する必要があり得る。
【0080】
従来のソリューションは、UEが、遅くとも時間T-Toffsetまでに受信されたスケジューリングメッセージによって時間Tにおいて開始するUL送信をMCGがスケジュールすることを(たとえば、NR-DCで設定された)UEが予想するように、時間オフセット(Toffset)を決定することに基づく。しかしながら、これらの従来のソリューションは、UEが、Toffsetを決定するためにMCG設定とSCG設定の両方の知識を有することに基づく。しかしながら、いくつかの非協調シナリオでは、MCGもSCGも他方の設定の知識を有せず、これは、NRネットワークにおいてDCをサポートすることについての様々な問題点、困難、および/または問題を引き起こすことがある。
【0081】
特に、従来のソリューションは、UEが、SCGおよびMCGの設定にわたるUL処理時間のセットの最大(maximum)に基づいて規定された、Toffset計算のための2つの能力のうちの1つを指示する、ネットワークへのUE能力シグナリングに基づく。より詳細には、現在の3GPP RAN1作業仮定によれば、UE能力は、Toffset計算のための以下の2つの代替形態のうちの1つを指示することができる。
1. 「ルックアヘッドなしのDPS」、ここで、Toffset=
である。

は、MCGのための設定に基づく、3GPP TS38.213および38.214において指定されているような、Tproc,2、Tproc,CSI
からの可能な値のいずれかの間の最大UE処理時間である。

は、SCGのための設定に基づく、3GPP TS38.213および38.214において指定されているような、Tproc,2、Tproc,CSI
からの可能な値のいずれかの間の最大UE処理時間である。
2. 「ルックアヘッドがあるDPS」、ここで、Toffset=
である。

は、MCGのための設定に基づく、3GPP TS38.213および38.214において指定されているような、Tproc,2、Tproc,CSI
からの可能な値のいずれかの間の最大UE処理時間である。

は、SCGのための設定に基づく、3GPP TS38.213および38.214において指定されているような、Tproc,2、Tproc,CSI
からの可能な値のいずれかの間の最大UE処理時間である。
【0082】
上記で参照されたパラメータのうちのいくつかは、以下のようにさらに説明され得る。UEが、NR-DC動作で設定され、同じ周波数範囲中でMCGにおけるアップリンク送信とSCGにおけるアップリンク送信とを有するとき、3GPP38.213v17.0.0の以下のテキストは、NR-DCについての合意したUE電力制御決定を表す。
***RAN1によって合意された3GPP38.213v.17.0.0仕様テキストを始める***
UEが、
- NR-DC-PC-mode=Dynamicを提供され、
- MCG上の送信を決定することによってSCG上の送信機会の第1のシンボルにおけるSCG上の総送信電力を決定する能力を指示することであって、MCG上の送信が、
- SCG上の送信機会の第1のシンボルからToffset超だけ早い最後のシンボルを伴うPDCCH受信においてDCIフォーマットによってスケジュールされ、
- SCG上の送信機会と重複する、
SCG上の総送信電力を決定する能力を指示することを行う場合、
UEは、SCG上の送信機会の始まりにおけるSCG上の最大送信電力を、
- UEが
総電力を伴うMCG上の送信を決定する場合、
- UEがMCG上の送信を決定しない場合、
として決定し、
ここで、

であり、

は、UEが能力についての第1の値を指示するとき、それぞれ、MCGおよびSCG上の設定に基づいて、Tproc,2、Tproc,CSI
の最大であり、

は、UEが能力についての第2の値を指示するとき、それぞれ、MCGおよびSCG上の設定に基づいて、Tproc,2、Tproc,CSI
の最大である。
UEは、MCG上の送信を有することを予想せず、MCG上の送信は、
- SCG上の送信機会の第1のシンボルからToffset以下だけ早い最後のシンボルを伴うPDCCH受信においてDCIフォーマットによってスケジュールされ、
- SCG上の送信機会と重複する。
***RAN1によって合意された3GPP38.213v.17.0.0仕様テキストを終了する***
【0083】
要約すると、NR-DCおよび動的電力共有で設定されたUEの場合、UEが時間Tにおいて開始するSCG上のUL送信を実施するようにスケジュールされた場合、UEは、時間Tにおいて開始するか、または時間Tにおいて開始するSCGアップリンク送信と重複する、MCG UL送信のための時間T-Toffsetの後に、スケジューリングメッセージを受信することを予想しない。上記でより詳細に説明されたように、UEは、「ルックアヘッドがあるDPS」および「ルックアヘッドなしのDPS」と呼ばれる、Toffset決定のための2つの代替能力のうちの1つを指示することができる。
【0084】
図7は、一般的なULシナリオのための(Tproc,2とTproc,CSIとを含む)最小UE処理時間、DCI受信、およびPUSCH送信の説明を示す。ネットワークは、UEが、対応するUL送信を準備し、送信するための(矢印の水平線によって示されている)最小処理時間を保証されるように、DLスケジューリングメッセージを(すなわち、DCI中で)送るべきである。最小処理時間は、UE能力、RRC設定、特定のスケジューリングメッセージ(たとえば、CSIが要求される場合、PUCCH/PUSCHが重複する場合など)、および他のファクタに基づいて、異なるアップリンク送信について変動することがある。UEの最小処理時間が満たされない場合、UEは、DLスケジューリングメッセージに応答した有効なUL送信を提供しないことがある。さらに、UEは、スケジューリングメッセージを廃棄または無視するか、あるいはスケジューリングメッセージを無効と見なし得る。
【0085】
図8は、SCG上の(Tproc,2とTproc,CSIとを含む)最小UE処理時間、Toffset、DCI受信、およびPUSCH送信の説明を示す。図8は、UEのためのMCG設定およびSCG設定にわたる最も大きい処理時間として計算されるToffsetを示し、たとえば、
である。このToffsetは、MCGにおけるスケジューリング制限になる。言い換えれば、時間T0において始まるようにスケジュールされたSCG UL送信の場合、MCGは、MCGスケジューリングメッセージが時間T0-Toffsetの前にUEによって受信されない限り、重複するMCG UL送信をスケジュールすることができない。したがって、MCGの(点線ボックスに示されている)可能なPUSCH送信は、T0-Toffsetの前に受信されたDCIによってのみスケジュールされ得る。図8では、最小処理時間は、矢印の水平線によって示されている。
【0086】
以下の表1は、UEによって報告された第1および第2の能力値に対応する例示的なUE Toffset決定を示す。表1に示されている例示的な決定は、2つの異なるサブキャリア間隔(またはヌメロロジー)、たとえば、15kHzおよび30kHzのための様々なパラメータについての例示的な値を使用する。表1はまた、BWP切替えがないこと、およびPDSCH/PUSCH処理能力1を伴うことを仮定する。この例では、第2の能力値について、パラメータTproc,CSIが適用可能でないと仮定される。
【0087】
手短に上述したように、現在の仮定の下では、両方のUE能力値について
を決定するために、MCG設定とSCG設定の両方の知識が必要とされる。上記の表1に示されているように、UEは、MCG設定とSCG設定の両方の知識を有し、したがって、Toffsetを計算することができる。しかしながら、ネットワーク側で、MN(またはMCG)もSN(またはSCG)も他方の設定を知らないいくつかのシナリオがある。現在、SNがMCG設定を決定するためのやり方はなく、MCG設定は、3GPP TS38.331において指定されている現在のノード間RRCシグナリングを介してMNによってSNに明示的に送られない。
【0088】
代わりに、SCG設定は、コンテナ(すなわち、オクテットストリング)内でSNからMNに渡されるが、MNは、SCG設定を理解するためにコンテナを処理することを必要とされない。代わりに、MNは、単に、上記で説明されたように、UEに送られるRRC再設定メッセージ中にオクテットストリングを含めることができる。現在、MNは、ノード間RRCメッセージの他のフィールドを介してMNがSCG設定に関して知る必要があるすべての情報を受信する。同じことが、MCG設定に関してSNに適用される。
【0089】
さらに、MNが、このようにして受信されたSCG設定を処理し、理解することを必要とすることは、MN実装に余分の負担をかけることになる。たとえば、MNは、
を決定するために、SCG設定の必要とされる部分を復号し、それらの部分にわたってパースする必要がある。MNとSNとが、異なる仕様リリース、さらには異なるRATをサポートする展開では、これは、MNおよびSNにとってかなりの負担になり、したがって、MNとSNとが互いの設定を復号し、および/または理解することを必要としないためのかなりのモチベーションになる。
【0090】
したがって、従来の技法および現在の仮定の下では、ネットワーク側でToffsetを決定することは可能でない。たとえそうでも、少なくともMNは、たとえば、PDCCHからスケジュールされたPUSCH送信までの、PDSCHからHARQ-ACK送信までのなど、スケジューリングオフセットを決定するためにUEによってサポートされるToffsetを知る必要がある。したがって、少なくともMN(またはMCG)とUE(および場合によってはSCG)とがToffsetの同じ知識を有することを確実にすることができるソリューションが必要とされる。その上、現在の機構はまた、特に、SCG UL送信が複数のスロットにわたり、スケジューリング制限を低減するためのソリューションも必要とされるとき、追加のネットワークスケジューリング制限を生じる。
【0091】
本開示の例示的な実施形態は、MNがUEのToffset能力を満たす様式でUEのUL送信を適切に識別し、スケジュールすることを可能にする技法および/または機構を提供することによって、これらおよび他の問題、困難、および/または問題点に対処する。そのような実施形態は、UE Toffset能力が超えられないかまたは違反されないことを確実にするためにMNおよびSNのための必要な情報を交換するために、gNB間シグナリング(たとえば、ノード間RRCメッセージ)を容易にすることができる。そのような実施形態は、MNがMCG中のUEをスケジュールするために仮定することができるToffsetのより良い推定値を識別するために、gNB間シグナリングを介したMNおよびSN協調を容易にすることができる。実施形態は主にNR-DCに関して説明されたが、そのような技法および/または機構はまた、同様の利益および/または利点を提供するために様々なMR-DCオプションに適用され得る。
【0092】
高レベルにおいて、いくつかの実施形態は、MNからSNに様々な情報を送ることを含む。この情報は、
が制限値よりも小さくなるように、SCG設定を判断するときにSNが従わなければならないToffsetに対する制限を含むことができる。この制限値は、maxToffset、または等価的にminToffsetと呼ばれることがあり、それは、これが最小値の最大(UE処理時間)を表すからである。maxToffsetをセットすることによって、MNは、MCG上でUEをスケジュールするときにMNが適用することができるスケジューリングオフセットを知る。代替的に、この情報は、
<maxT-SCGであることを確実にするために、SCG設定を判断するときにSNが尊重しなければならない(maxT-SCGと呼ばれる)
に対する制限を含むことができる。その情報は、SCG送信をスケジュールするときにSNが尊重しなければならない(max-allowedSCGtxlengthと呼ばれる)最大許容SCG UL送信長に対する制限をも含むことができる。これは、MNが、より効率的にMCG ULスケジューリング機会を決定することを可能にすることができる。
【0093】
高レベルにおいて、いくつかの実施形態は、SNからMNに様々な情報を送ることを含む。この情報は、MNによって課されるmaxToffsetまたはmaxT-SCGおよび/あるいはmax-allowedSCGtxlength制限の変更についての要求を含むことができる。SNは、maxToffsetまたはmaxT-SCGおよび/あるいはmax-allowedSCGtxlengthを増加/減少させることをMNに要求し得る。SN要求に応答すべきかどうか、およびSN要求に応答すべきである場合、どのように応答すべきかを判断することは、MN次第である。
【0094】
また、いくつかの実施形態では、MNおよびSNはまた、それぞれ、MCGおよびSCGにおけるそれらのそれぞれの関連付けられた参照処理時間
を共有することができる。MNおよびSNは、PUSCHおよびPUCCHのために使用されるそれらのそれぞれのUL送信長をも共有することができる。そのような共有される情報は、たとえばmaxToffsetについての妥当な推定値またはより厳しい上限を導出することによる、より効率的なスケジューリングのためにMNおよびSNによって使用され得る。
【0095】
実施形態の第1のグループは、UE Toffset能力が違反されないことを確実にするために互いとのMNおよびSN協調の原理に基づく。これは、Toffsetの実際の値を計算することなしに実施され、代わりに、MNとSNとは、maxToffset、T_MCG、およびT_SCGの値を交換する。
【0096】
これらの実施形態では、MNは、MNがMCGをスケジュールするために使用し、SNがSCG設定を選択するときに尊重しなければならないmaxToffsetを選択することができる。UEのみが
の両方の厳密な値を知っているので、このmaxToffsetは、UEが決定するToffsetに等しいかまたはそれよりも大きくなり得る。その上、UE Toffset能力を超えることなしにMCG上でUEをスケジュールするときにMNが使用することができるmaxToffsetを識別するためのMNおよびSN協調について、利益があり得る。
【0097】
MNは、以下で説明されるように、T-maxToffsetの後に、重複するMCG UL送信をスケジュールしない。maxToffsetがMNとSNの両方によって知られると、MNおよびSNは、それぞれ、MCGおよびSCG上で、それに応じてUEをスケジュールすることができる。maxToffsetが、UEによって決定されたToffsetよりも大きいかまたはそれに等しい限り、問題点はない。たとえそうでも、1つの暗示は、MNが、MCG上で、UEがサポートすることが可能であるよりも緩やかにUEをスケジュールしていることがあることである。
【0098】
いくつかの実施形態では、ネットワークは、UEがネットワークによって使用されている制限をも知るように、(RRCシグナリングを介して)maxToffsetをUEに知らせることができる。たとえば、UEの実際のToffsetが0.5msであったが、MNがMCGについて2msスケジューリング遅延を選定する場合、この知識は、UEによるより緩やかな処理を容易にすることができる。
【0099】
いくつかの実施形態では、maxToffsetに加えて、MNは、UE能力と選択されたMCG設定とに基づいて計算される(
とも呼ばれる)T_MCGをSNに知らせることができる。SNは依然としてmaxToffsetを尊重しなければならないが、T_MCGをも知ることは、SNがmaxToffsetの変更を要求すべきかどうかを判断するのを助けることができる。たとえば、MNが、SNがSCG設定を選択するいくらかの自由を与えることを希望する場合、MNは、T_MCG<maxToffsetを生じるMCG設定を選択していることがある。SNが、次いで、(以下でより詳細に説明される)T_SCG<maxToffsetを同じく提供するSCG設定を選択する場合、SNは、MNがmaxToffsetを更新し、より短いオフセットを伴ってUEをスケジュールすることができるように、より低いmaxToffsetをMNに求めることまたはMNにT_SCGを提供することのいずれかを行うことができる。他の実施形態では、MNはまた、潜在的再設定を含む、UEのための選択されたMCG設定について、MNが超えない参照T_MCG値をSNに知らせることができる。
【0100】
いくつかの実施形態では、SNは、UE能力と選択されたSCG設定とに基づいて計算される(
とも呼ばれる)T_SCGをMNに知らせることができる。MCGは、maxToffsetを調節するためにこの情報を使用することができる。いくつかの場合には、maxToffsetがgNB間インターフェース上で通信される場合、SNはいくつかのスケジューリング制限を適用することができ、したがって、UEに負担がかからない。たとえば、SNは、UEがSCG上のUL送信のためにスケジュールされるとき、そのUL送信がT_SCG>maxToffsetを有しないという何らかの保証をUEに与えることができる。たとえば、maxToffsetが1.5msである場合、UEは、3ms処理時間を必要とする動作(たとえば、CSI報告)についてSCG上でスケジュールされ得ない。同様に、この同じ例では、UEは、1.5ms超を必要とするDCIベース切替えを伴う複数のBWPで設定され得ない。他の実施形態では、SNはまた、再設定を含む、UEのための選択されたSCG設定について、SNが超えない参照T_SCG値をMNに知らせることができる。
【0101】
別の代替形態では、MNとSNとは、パラメータmaxT-SCGの値(すなわち、T_SCG=
の最大許容値)を交換する。たとえば、MNは、以下で説明されるノード間メッセージまたはXx-APメッセージを使用してSNにmaxT-SCGを指示することができる。SNは、
が、SCG設定についての適切なRRCパラメータ(たとえば、CSI報告のためのコードブックタイプ、SCGサービングセルのために設定されたBWPの数、CSI報告タイプ、サブキャリア間隔設定などに関係するパラメータ)を選択することによって、MNによって指示されたmaxT-SCGよりも小さいかまたはそれに等しいことを確実にすることができる。
【0102】
MNが
>maxT-SCGになるようにMCGを設定する場合、Toffsetは、MNによって設定された
と同程度の大きさになる。MNが
<maxT-SCGになるようにMCGを設定する場合、Toffsetは、maxT-SCGによって限度内にとどめられることになる。いくつかの場合には、maxT-SCGの指示は、シグナリングオーバーヘッドを低減するか、または、maxToffsetのシグナリングと比較してMNがそのMCG設定を選定するためのさらなるフレキシビリティを提供することができる。
【0103】
いくつかの実施形態では、MNとSNとの間のシグナリングは、ノード間RRCメッセージによって行われ得る。この場合、maxToffsetまたはmaxT-SCGおよびT_MCGのための新しいフィールドが、MNからSNへのノード間メッセージCG-ConfigInfoのconfigRestrictInfo情報エレメント(IE)中に追加され得る。SN-MNシグナリングの場合、T_SCGは、configRestrictModReqまたはCG-Config IE中に追加され得る。他の実施形態では、MNとSNとの間のシグナリングは、Xx-AP間メッセージによって行われ得る。この場合、maxToffsetまたはmaxT-SCG、T_MCG、およびT_SCGのための新しいフィールドが、各関連のあるプロシージャのための対応するメッセージ、たとえばSN追加、SN修正などに追加され得る。
【0104】
様々な実施形態では、maxToffsetがシグナリングによって交換されると、MN(たとえば、gNB)が、maxToffsetを使用して、1)SCG上の送信機会の第1のシンボルからmaxToffset以下だけ早い最後のシンボルを伴うPDCCH受信においてDCIフォーマットによってスケジュールされる、および2)SCG上の送信機会と重複する、MCG上の送信を妨げることができる。また、maxT-SCGが交換される場合、MNは、ToffsetがmaxT-SCGよりも大きくなるようにToffsetをセットし、1)SCG上の送信機会の第1のシンボルからToffset以下だけ早い最後のシンボルを伴うPDCCH受信においてDCIフォーマットによってスケジュールされる、および2)SCG上の送信機会と重複する、MCG上の送信を妨げることができる。
【0105】
いくつかの実施形態によるMNとSNとの間のシグナリングは、図5に示されているような、NR-DCのためのMN始動型SN追加プロシージャのコンテキストにおいて行われ得る。以下の説明は、これらの実施形態に従って修正される図5の動作に関係し、図5に示されている他の動作は、上記で説明されたように維持され得る。
【0106】
動作1において、SNにリソースを要求するとき、MNは、UE能力シグナリングに基づいてmaxToffsetを決定し、SNへのSN追加要求メッセージ中に含める。含められたmaxToffsetは、MNが使用し得る可能なMCG設定(たとえば、特徴セット、特徴セット組合せなど)にも基づく。いくつかの実施形態では、MNは、SNを支援するためにMCG設定に基づくT_MCGをも含めることができる。代替的に、MNは、maxT-SCGを決定し、含めることができる。このパラメータは、(たとえば、特徴セット、特徴セット組合せなどを含む)UE能力シグナリングにも基づき、MNが使用しようとする可能なMCG設定にも基づき得る。
【0107】
動作2において、maxToffsetまたはmaxT-SCGをもつSN追加要求メッセージを受信した後に、SNは、
が、maxT-SCGよりも小さくなるか、またはmaxToffsetよりも小さいToffset値を生じる(たとえば、UEによって計算されるToffsetがmaxToffsetよりも大きくならない)ような、SCG設定を選択する。SNは、SN追加要求確認応答メッセージ中で、選択されたSCG設定をMNに送り、これは、動作3においてUEにフォワーディングされる。SNは、SNによって使用されるオフセットをMNに知らせるために、選択されたSCG設定に基づくT_SCGをも含めることができる。
【0108】
いくつかの実施形態では、SNは、maxToffsetまたはmaxT-SCGの変更(たとえば、増加または減少)についての要求をも含めることができる。図5には示されていないが、そのような要求とともにSN追加要求確認応答メッセージを受信した後に、MNは、maxToffsetまたはmaxT-SCGの変更を行うべきかどうかを判断する。変更が行われる場合、MNは、(図5に示されていない)さらなるメッセージ中でSNに(1つまたは複数の)新しい値をシグナリングすることができる。
【0109】
同様の修正が、図6に示されているSN修正プロシージャの様々な動作に対して行われ得る。たとえば、同じパラメータが、図6に示されている動作1~3において送られる様々なメッセージ中でシグナリングされ得る。
【0110】
概して、3GPP TSは、極めて高いサンプリングレートにおけるサンプルの単位でUE処理時間を指定する。したがって、いくつかの実施形態では、パラメータ(たとえば、maxToffset、maxT-SCG、T_MCG、T_SCG)は、極めて細かい精度レベルまで算出され得る。いくつかの実施形態では、MNとSNとの間でパラメータをシグナリングするために必要とされるビット数を低減するために、量子化が使用され得る。たとえば、パラメータをシグナリングするための許容値は、0.125msの分解能で0.125msから4msの間にあり得、これは5ビットによって表され得る。そのような場合、0.46msのmaxToffsetまたはmaxT-SCGは0.5msに量子化され、この値に対応する5ビットフィールドがSNに送られる。
【0111】
いくつかの実施形態では、将来において追加される新しい特徴による極めて遅い処理時間を回避することによって前方互換性を確実にするために、UEによって計算されるToffsetに上限が適用され得る。例示的な上限は、Toffset=max(Toffset,5ms)であり得る。そのような上限は、たとえば、gNB間シグナリングに対する新しいパラメータ値の導入を必要とすることによって、NR-DC電力制御設計に悪影響を及ぼすことをも回避することができる。
【0112】
いくつかの実施形態では、MNは、MCGスケジューリングのために使用される(およびUEによって仮定される)Toffsetが、SNに指示されたmaxToffsetよりも大きくなるように、
を設定することができる。
【0113】
実施形態の第2のグループは、UEがToffset能力をSNに報告すること、および、SNが報告されたToffsetに違反することになる処理時間を伴うSCG UL送信をスケジュールする必要がある場合、SNがMNとネゴシエートすることの原理に基づく。
【0114】
たとえば、UEがToffset=1.5msを報告する場合、これは、SNが、SNがUE能力と選択されたSCG設定とに基づいて計算する、T_SCG>1.5msを必要とするSCG UL送信をスケジュールする(さらには、そのSCG UL送信のためにUEを設定する)ことができないことを意味する。しかしながら、SNが、いくつかのSCG UL送信がT_SCG>1.5ms処理時間(たとえば、BWP切替え対応、A-CSIなど)を必要とすることになることがわかった場合、SNは、Toffset=3msに変更することをMNに要求することができる。これは、上記で説明されたような、ノード間シグナリングによって行われ得る。MNがSNの要求を受け付ける場合、MNは、Toffset=3msにUEを設定する。その後、SNは、T_SCG>3msを必要とするSCG UL送信をスケジュールする(さらには、そのSCG UL送信のためにUEを設定する)ことができない。SNは、SCGにおけるあらゆる設定変更がノード間メッセージを必要とするとは限らないように、その好ましいT_SCGが、SNがMNに前に提供したものよりも大きくなったときのみ、MNに知らせる必要があることに留意されたい。
【0115】
これらの実施形態の別の利点は、MNにおける低減された複雑さである。そのような情報がなければ、T_SCGに対する上限を適切に識別するために、MCGは、ワーストケースSCG設定を識別するために帯域/帯域組合せおよび特徴セットを含むUE能力を処理する必要があり得る。これは原則として実現可能であり得るが、MNがSCGについての詳細な特徴セットをパースすることは、不必要に複雑であり、ネットワーク実装にとってまったく望ましくない。
【0116】
UEのToffset値は、様々なやり方でMNおよびSNに提供され得る。いくつかの実施形態では、UEは、新しいToffset値に関してMNおよびSNに知らせる。たとえば、MN追加時に、デフォルトまたは開始値が、ノード間RRCまたはX2/Xnシグナリングを介してMNによってSNに送られ得る。デフォルトToffset値は、デフォルトToffset値がMCGとSCGの両方について協調なしに機能することができるように、控え目な値であり得る。いくつかの場合には、デフォルトToffset値は、関連のある仕様、たとえば、3GPP TS38.331または38.213においてあらかじめ設定され得る。
【0117】
別の例として、UEが新しいMCGまたはSCG設定を受信するたびに、UEは、Toffsetを算出し、専用RRCシグナリングを介して(変更された場合)新しい値をMNに送る。いくつかの実施形態では、RRCメッセージは、UEAssistanceInformation、ULInformationTransfer、ULInformationTransferMRDC、またはUL-DCCHチャネル上で送られる任意の他の既存のRRCメッセージであり得る。しかしながら、新しいRRCメッセージはまた、Toffsetの新しい値を含むように規定され得る。いくつかの実施形態では、UEは、上記で説明されたもののいずれかを含む、新しいToffsetをMNに送るために使用される同じタイプのRRCメッセージを介して、新しいToffsetをSNに送ることができる。
【0118】
いくつかの実施形態では、ToffsetのUEの提供は、MNの要求によるものであり得る。たとえば、コンテナ(たとえば、上記で説明されたようなオクテットストリング)中でノード間RRCまたはX2/Xnシグナリングを介してSCG設定を受信したことに基づいて、MNは、SCG設定が変化したと決定する。応答して、MNは、新しいToffset値を要求するためにUEへのUE情報要求プロシージャをトリガする。MNは、UEInformationRequest、RRCReconfiguration、DLInformationTransfer、DLInformationTransfer-MRDCなど、今度はDL-DCCHチャネル上で送られる既存のRRCメッセージを送ることによって、UE情報要求プロシージャを始動することができる。新しいRRCメッセージも、この目的で規定され得る。
【0119】
別の例として、シグナリング無線ベアラ3(SRB3)が、SCG設定をMNを介してではなくUEに直接送るために、SNによって設定され、使用される場合、SNは、新しいToffsetが要求されるべきであることまたはSCG設定が変化したことを、ノード間RRCまたはX2/Xnシグナリング中の指示を介してMNに知らせる。SNからのこの指示に応答して、MNは、新しいToffsetを要求するためにUEへのUE情報要求プロシージャをトリガする。
【0120】
Toffsetを求めるMNからのUE情報要求を受信すると、UEは、Toffsetを算出し、ToffsetをUE情報応答プロシージャを介してMNに送ることができる。様々な実施形態では、UEは、UEInformationResponse、ULInformationTransfer、ULInformationTransferMRDCなど、今度はUL-DCCHチャネル上で送られる既存のRRCメッセージを送ることによって、UE情報応答プロシージャを始動することができる。新しいRRCメッセージも、この目的で規定され得る。いくつかの実施形態では、UEは、上記で説明されたもののいずれかを含む、算出されたToffsetをMNに送るために使用される同じタイプのRRCメッセージを介して、算出されたToffsetをSNに送ることができる。
【0121】
UEがSNではなくMNにToffsetをシグナリングする実施形態では、MNは、受信されたToffsetに基づいてMCG UL送信スケジューリングを調節し、次いで、ノード間RRCまたはX2/Xnシグナリングを介してSNにToffsetをシグナリングすることができる。別の例として、MNは、新しいToffsetの値が現在のToffsetに等しいかまたはそれよりも小さい場合、MCG UL送信スケジューリングを変更しないことを判断することができる。そのような場合、MNは、SNに新しいToffsetをシグナリングしない。
【0122】
MNから新しいToffsetを受信すると、いくつかの実施形態では、SNは、受信されたToffsetを記憶し、その現在のSCG設定を維持することができる。代替的に、MNから新しいToffsetを受信すると、SNは、上記で説明された様式で、シグナリングされたToffsetを変更する(たとえば、増加または減少させる)ための要求を送ることができる。そのような要求を受信すると、MNは、SN要求に適応するようにそのMCG設定を変更すべきかどうかを判断し、この判断をSNに指示することができる。
【0123】
実施形態の第3のグループは、スロットアグリゲーションに関する問題、問題点、および/または困難に対処することができる。上述のように、NR-DC電力共有のための現在の設計では、UEが、1)Toffset以下だけSCG上の送信機会の第1のシンボルよりも早い最後のシンボルを伴うPDCCH受信においてDCIフォーマットによってスケジュールされる、および2)SCG上の送信機会と重複する、MCG上の送信を有することを予想しないことが指定される。たとえそうでも、NRは、UE UL送信が単一のスロットまたは複数のスロットにわたることを可能にする。SCG UL送信が複数のスロットにわたる場合(たとえば、PUSCH pusch-AggregationFactor>1スロットがUEのために設定されたとき、あるいは、PUSCHまたはPUCCH繰返しが使用される場合)、これは、MCGのための低減されたスケジューリングフレキシビリティをもたらすことができる。
【0124】
例示のために、図9は、SCG上のUE単一スロットUL送信とMCG上のUE単一スロットUL送信とが重複することができる例示的なシナリオを示す。図9は、SCG時分割複信(TDD)およびSCS=30kHzを仮定して、SCGのためのアップリンク(「U」)、ダウンリンク(「D」)、および切替え(「S」)スロットの構成を示す。図9は、(たとえば、MCGスロットがSCGスロットの長さの2倍になるように)周波数分割複信(FDD)およびSCS=15kHzを仮定して、MCGのためのULおよびDLスロット構成をも示す。SCG UL送信では、UEがSCG送信の開始シンボルとMCG送信のためのULグラントを含んでいるPDCCHの終了との間に少なくともToffsetを有することをネットワークが確実にする場合、重複するMCG UL送信がスケジュールされ得る。図9に示されているように、SCG UL送信U1およびU2では、対応する重複するMCG UL送信U1mおよびU2mは、それぞれ、PDDCH P1mおよびP2mによってトリガされ得る。これは、P1mおよびP2mが、それぞれ、U1およびU2の少なくともToffset前方にあるからである。
【0125】
対照的に、図10は、スケジュールされたUE SCG UL送信が複数のULスロットにわたる別の例示的なシナリオを示す。U1は2つのULスロットにわたるので、MCGは、PDCCH P2mが、Toffset未満だけSCG送信機会の第1のシンボルよりも早い最後のシンボルを有することにより、PDCCH P2mを伴うU2mをスケジュールするのを制限される。ToffsetはSCG UL送信の始まり(すなわち、図10中のU1の第1のスロット)から計数されるので、PDCCH P2mは、この条件を満たさず、したがって、重複するUL送信U2mをトリガするために使用され得ない。
【0126】
いくつかの実施形態では、図10に示されているようなものなど、重複するマルチスロットUL送信シナリオは、NR-DC電力共有に関係する現在の仕様を修正することによって対処され得る。たとえば、代わりに、SCG UL送信(または送信機会)が複数のスロットにわたる場合、SCG UL送信(または送信機会)の各スロットについて、UEは、1)Toffset以下だけSCG上の送信機会のスロットの第1のシンボルよりも早い最後のシンボルを伴うPDCCH受信においてDCIフォーマットによってスケジュールされる、および2)SCG上の送信機会のスロットと重複する、MCG上の送信を有することを予想しないことが指定され得る。
【0127】
上記の修正では、SCG UL送信が複数のスロットにわたるときのMCGスケジューリングに対する追加のネットワーク制限は、緩められる。たとえば、図10に示されているPDCCH P2mは、Toffsetだけ第2のスロットUL1送信の前方にあり、したがって、これは、重複するMCG UL送信U2mをトリガするために使用され得る。これは、UEが、重複するMCG UL送信がスロットの始まりのToffset前方にあるPDCCHによってトリガされる限り、それらのMCG UL送信を考慮に入れることによってスロットごとにSCG UL送信のための電力を調節することを必要とする。
【0128】
より一般的には、上記の説明における「スロット」という用語は、他の持続時間、たとえば、0.5msまたは0.25msなどの固定持続時間、SCG/MCG送信のために使用されるOFDMシンボルの数などと置き換えられ得る。OFDMシンボルの数は、RRCシグナリングによってあらかじめ指定/あらかじめ設定される、設定される、または能力シグナリングの一部としてUEによって指示され得る。
【0129】
他の実施形態では、現在の仕様は、保持され、(max-SCGtxlengthと呼ばれる)最大可能SCG送信長をMNに指示するSNと組み合わせられ得る。この代替形態では、UEは、マルチスロットSCG送信のすべてのスロットにおいて同じ電力を維持することができる。MCGのためのネットワークスケジューリング制限があるが、これらは、max-SCGtxlengthの知識によって緩和され得る。言い換えれば、MNは、MCGスケジューリングを決定するときにワーストケースSCG設定を仮定する必要はない。
【0130】
他の実施形態では、現在の仕様は、保持され、MNが(max-allowedSCGtxlengthと呼ばれる)最大可能SCG送信長をSNに指示することと組み合わせられ得る。この代替形態では、UEは、マルチスロットSCG送信のすべてのスロットにおいて同じ電力を維持することができる。また、MNは、max-allowedSCGtxlengthを適切な値に限定することによってMCGスケジューリング制限を制御することができる。
【0131】
これらの実施形態では、max-SCGtxlengthまたはmax-allowedSCGtxlengthは、maxToffsetまたはmaxT-SCGを交換するための上記で説明されたものと同様の機構を使用して、ノード間シグナリングまたはXx-APメッセージを介してMNとSNとの間で交換され得る。たとえば、そのようなパラメータは、maxToffsetまたはmaxT-SCG、T_MCG、およびT_SCGを交換することに関して上記で説明された同様の様式で(たとえば、図6に示されているように)SN追加中に送られ得る。
【0132】
上記で説明された実施形態は、ネットワークノードのための例示的な方法(たとえば、プロシージャ)を図示する図11図12を参照しながらさらに説明され得る。言い換えれば、図11図12を参照しながら以下で説明される動作の様々な特徴は、上記で説明された様々な実施形態に対応する。例示的な方法は、特定の順序で特定のブロックによって示されているが、ブロックに対応する動作は、示されているのとは異なる順序で実施され得、示されているのとは異なる機能を有するブロックに組み合わせられ、および/または分割され得る。さらに、図11図12に示されている例示的な方法は、本明細書で説明されるものを含む、様々な利益、利点、および/または問題のソリューションを提供するために、(たとえば、互いにおよび/または図5図6に示されている方法とともに)協働的に使用され得る。随意のブロックまたは動作が、破線によって指示される。
【0133】
先行する説明および以下の説明における同じ用語のフォーマッティング(たとえば、イタリック体)の差が、そのような用語の意味に影響を及ぼすものとして解釈されるべきでないことに留意されたい。
【0134】
特に、図11は、本開示の様々な例示的な実施形態による、2次セルグループ(SCG)を提供するように設定された2次ノード(SN)とともに、ユーザ機器(UE)とのデュアルコネクティビティ(DC)におけるマスタセルグループ(MCG)を提供するように設定されたマスタノード(MN)のための例示的な方法(たとえば、プロシージャ)を示す。例示的な方法は、無線ネットワーク(たとえば、E-UTRAN、NG-RAN)におけるネットワークノード(たとえば、基地局、eNB、gNB、ng-eNBなど、またはそれらの構成要素)によって実施され得る。たとえば、図11に示されている例示的な方法は、本明細書で説明される他の図に従って設定されたネットワークノードによって実装され得る。
【0135】
例示的な方法は、ブロック1120の動作を含むことができ、ここで、MNは、SNによるUEのSCG設定の選択を制御するための1つまたは複数の制限パラメータを決定することであって、UEアップリンク(UL)SCG送信をスケジュールするSNメッセージのUEの最小必要処理時間T_SCGが、1つまたは複数の制限パラメータから導出された最大値よりも小さくなるような、1つまたは複数の制限パラメータを決定することを行うことができる。例示的な方法は、ブロック1130の動作をも含むことができ、ここで、MNは、SNに、決定された制限パラメータの少なくとも一部分を送ることができる。
【0136】
いくつかの実施形態では、SNに送られた1つまたは複数の制限パラメータは、最大値を含む。これらの実施形態のうちのいくつかでは、複数のスロットにわたって行われるUE UL SCG送信について、最大値は、複数のスロットのうちの各特定のスロットにおいて適用可能である。これらの実施形態のうちのいくつかでは、最大値はmaxT_SCGであり、maxT_SCGは、SNによるUEのSCG設定の選択を、選択されたSCG設定に従ってUL SCG送信をスケジュールするSNメッセージのUEの最小必要処理時間T_SCGがmaxT_SCGを超えないように、制御する。
【0137】
これらの実施形態のうちのいくつかでは、例示的な方法は、ブロック1140の動作をも含むことができ、ここで、MNは、UEのためのMCG設定を選択することであって、選択されたMCG設定に従ってUL MCG送信をスケジュールするMNメッセージのUEの最小必要処理時間T_MCGが、SNに送られたmaxT_SCGを超えないような、MCG設定を選択することを行うことができる。いくつかの変形態では、(ブロック1140において)MCG設定を選択することはまた、UE能力に基づき得る。いくつかの変形態では、SNに送られた制限パラメータは、T_MCGをも含む。
【0138】
これらの実施形態のうちのいくつかでは、例示的な方法は、ブロック1170の動作をも含むことができ、ここで、MNは、UEに、第1のUL MCG送信のための第1のスケジューリングメッセージを送ることができる。そのような実施形態では、第1のスケジューリングメッセージの最後のシンボルが、第1のUL MCG送信の第1のシンボルの、T_MCG以上および最大値以下前にある。いくつかの変形態では、例示的な方法は、ブロック1150またはブロック1160の動作をも含むことができる。ブロック1150において、MNは、SNから、最大可能SCG送信長max-SCGtxlengthの指示を受信することができる。ブロック1160において、MNは、SNに、最大許容SCG送信長max-allowedSCGtxlengthの指示を送ることができる。そのような実施形態では、第1のUL MCG送信は、max-SCGtxlengthまたはmax-allowedSCGtxlengthに基づいて(たとえば、ブロック1170において)スケジュールされる。
【0139】
最大値がmaxT_SCGであるいくつかの実施形態では、例示的な方法は、ブロック1180~1195の動作をも含むことができる。ブロック1180において、MNは、SNから、
・ SNによって選択されたSCG設定に従ってUL SCG送信をスケジュールするSNメッセージのUEの最小必要処理時間T_SCGと、
・ UEのためのSCG設定のSN選択のための更新された制限パラメータについての要求と
のうちの1つまたは複数を受信することができる。
ブロック1190において、MNは、前に決定されたmaxT_SCGとは異なる更新されたmaxT_SCGを含む、1つまたは複数の更新された制限パラメータを決定することができる。ブロック1195において、MNは、SNに、更新されたmaxT_SCGを含む更新された制限パラメータを送ることができる。これらの実施形態のうちのいくつかでは、maxT_SCGは、第1の持続時間だけT_MCGよりも大きく、更新されたmaxT_SCGは、T_MCGに等しいか、または第1の持続時間よりも小さい第2の持続時間だけT_MCGよりも大きいかのいずれかである。
【0140】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数の制限パラメータは、UE UL SCG送信と重複するUE UL MCG送信のためのスケジューリングメッセージの最後のシンボルと、UE UL SCG送信の第1のシンボルとの間の最大許容値maxToffsetを含む。いくつかの変形態では、maxToffsetはmax(T_MCG,maxT_SCG)によって決定され、ここで、
・ T_MCGは、UEのためのMCG設定に基づくUE UL MCG送信のためのMNスケジューリングメッセージのUEの最小必要処理時間であり、
・ maxT_SCGは、UEのためのSCG設定に基づくSNスケジューリングメッセージUE UL SCG送信のUEの最小必要処理時間T_SCGの最大許容値である。
【0141】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数の制限パラメータは、UE UL SCG送信の第1のシンボルと、UE UL SCG送信機会と重複するUE UL MCG送信のためのより早いスケジューリングメッセージの最後の受信されたシンボルとの間の最小オフセットのUEの能力の指示を含むことができる。
【0142】
いくつかの実施形態では、例示的な方法は、ブロック1110の動作をも含むことができ、ここで、MNは、SNから、UEのためのSCG設定のSN選択のための制限パラメータについての要求を受信することができる。決定された制限パラメータの少なくとも一部分は、その要求に応答して(たとえば、ブロック1120において)SNに送られる。
【0143】
さらに、図12は、本開示の様々な例示的な実施形態による、マスタセルグループ(MCG)を提供するように設定されたマスタノード(MN)とともに、ユーザ機器(UE)とのデュアルコネクティビティ(DC)における2次セルグループ(SCG)を提供するように設定された2次ノード(SN)のための例示的な方法(たとえば、プロシージャ)を示す。例示的な方法は、無線ネットワーク(たとえば、E-UTRAN、NG-RAN)におけるネットワークノード(たとえば、基地局、eNB、gNBなど、またはそれらの構成要素)によって実施され得る。たとえば、図12に示されている例示的な方法は、本明細書で説明される他の図に従って設定されたネットワークノードによって実装され得る。
【0144】
例示的な方法は、ブロック1220の動作を含むことができ、ここで、SNは、MNから、SNによるUEのSCG設定の選択を制御するための1つまたは複数の制限パラメータを受信することであって、UEアップリンク(UL)SCG送信をスケジュールするSNメッセージのUEの最小必要処理時間T_SCGが、1つまたは複数の制限パラメータから導出された最大値よりも小さくなるような、1つまたは複数の制限パラメータを受信することを行うことができる。例示的な方法は、ブロック1230の動作をも含むことができ、ここで、SNは、1つまたは複数のパラメータに基づいて、以下の動作、すなわち、UEのためのSCG設定を決定することと、UEのためのUL SCG送信をスケジュールすることとのうちの1つまたは複数を実施することができる。
【0145】
いくつかの実施形態では、SNに送られた1つまたは複数の制限パラメータは、最大値を含む。これらの実施形態のうちのいくつかでは、複数のスロットにわたって行われるUE UL SCG送信について、最大値は、複数のスロットのうちの各特定のスロットにおいて適用可能である。これらの実施形態のうちのいくつかでは、最大値はmaxT_SCGであり、maxT_SCGは、SNによるUEのSCG設定の選択を、選択されたSCG設定に従ってUL SCG送信をスケジュールするSNメッセージのUEの最小必要処理時間T_SCGがmaxT_SCGを超えないように、制御する。
【0146】
これらの実施形態のうちのいくつかでは、ブロック1230においてUEのためのSCG設定を決定することは、サブブロック1231の動作を含むことができ、ここで、SNは、UEのためのSCG設定を選択することであって、選択されたSCG設定のT_SCGが、制限パラメータによって指示されたmaxT_SCGを超えないような、SCG設定を選択することを行うことができる。いくつかの実施形態では、サブブロック1231においてSCG設定を選択することはまた、UE能力に基づき得る。いくつかの変形態では、1つまたは複数の制限パラメータは、UE UL SCG送信の第1のシンボルと、UE UL SCG送信と重複するUE UL MCG送信のためのより早いスケジューリングメッセージの最後の受信されたシンボルとの間の最小オフセットのUEの能力の指示を含むことができる。
【0147】
これらの実施形態のうちのいくつかでは、ブロック1230においてUEのためのUL SCG送信をスケジュールすることは、サブブロック1232の動作を含むことができ、ここで、SNは、UEに、第1のUL SCG送信のための第1のスケジューリングメッセージを送ることができる。そのような実施形態では、第1のスケジューリングメッセージの最後のシンボルが、第1のUL SCG送信の第1のシンボルの、T_SCG以上およびmaxT_SCG以下前にある。いくつかの変形態では、例示的な方法は、ブロック1240またはブロック1250の動作をも含むことができる。ブロック1240において、SNは、MNに、最大可能SCG送信長max-SCGtxlengthの指示を送ることができる。ブロック1250において、SNは、MNから、最大許容SCG送信長max-allowedSCGtxlengthの指示を受信することができる。そのような実施形態では、第1のUL SCG送信は、max-SCGtxlengthまたはmax-allowedSCGtxlengthに基づいて(たとえば、サブブロック1232において)スケジュールされる。
【0148】
いくつかの実施形態では、制限パラメータはまた、UEのためのMCG設定に基づくUL MCG送信のためのMNスケジューリングメッセージのUEの最小必要処理時間T_MCGを含む。そのような実施形態では、(たとえば、サブブロック1231における)決定されたSCG設定のT_SCGが、T_MCGよりも大きいかまたはそれに等しい。
【0149】
最大値がMNから受信されるいくつかの実施形態では、例示的な方法は、ブロック1260~1280の動作をも含むことができる。ブロック1260において、SNは、MNに、
・ (たとえば、サブブロック1231において)SNによって選択されたSCG設定に従ってUL SCG送信をスケジュールするSNメッセージのUEの最小必要処理時間T_SCGと、
・ 更新された制限パラメータについての要求と
のうちの1つまたは複数を送ることができる。
ブロック1270において、SNは、MNから、更新された最大値を含む更新された制限パラメータを受信することができる。ブロック1280において、SNは、更新された最大値よりも小さいかまたはそれに等しい更新されたT_SCGに対応する異なるSCG設定を選択することができる。
【0150】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数の制限パラメータは、UE UL SCG送信と重複するUE UL MCG送信のためのスケジューリングメッセージの最後のシンボルと、UE UL SCG送信の第1のシンボルとの間の最大許容値maxToffsetを含む。いくつかの変形態では、maxToffsetはmax(T_MCG,maxT_SCG)によって決定され、ここで、
・ T_MCGは、UEのためのMCG設定に基づくUE UL MCG送信のためのMNスケジューリングメッセージのUEの最小必要処理時間であり、
・ maxT_SCGは、UEのためのSCG設定に基づくSNスケジューリングメッセージUE UL SCG送信のUEの最小必要処理時間T_SCGの最大許容値である。
【0151】
いくつかの実施形態では、例示的な方法は、ブロック1210の動作をも含むことができ、ここで、SNは、MNに、UEのためのSCG設定のSN選択のための制限パラメータについての要求を送ることができる。制限パラメータは、その要求に応答して(たとえば、ブロック1220において)MNから受信され得る。
【0152】
本明細書で説明される主題は、任意の好適な構成要素を使用する任意の適切なタイプのシステムにおいて実装され得るが、本明細書で開示される実施形態は、図13に示されている例示的な無線ネットワークなどの無線ネットワークに関して説明される。簡単のために、図13の無線ネットワークは、ネットワーク1306、ネットワークノード1360および1360b、ならびにWD1310、1310b、および1310cのみを図示する。実際には、無線ネットワークは、無線デバイス間の通信、あるいは無線デバイスと、固定電話、サービスプロバイダ、または任意の他のネットワークノードもしくはエンドデバイスなどの別の通信デバイスとの間の通信をサポートするのに好適な任意の追加のエレメントをさらに含むことができる。示されている構成要素のうち、ネットワークノード1360および無線デバイス(WD)1310は、追加の詳細とともに図示される。無線ネットワークは、1つまたは複数の無線デバイスに通信および他のタイプのサービスを提供して、無線デバイスの、無線ネットワークへのアクセス、および/あるいは、無線ネットワークによってまたは無線ネットワークを介して提供されるサービスの使用を容易にすることができる。
【0153】
無線ネットワークは、任意のタイプの通信(communication)、通信(telecommunication)、データ、セルラ、および/または無線ネットワーク、あるいは他の同様のタイプのシステムを備え、および/またはそれらとインターフェースすることができる。いくつかの実施形態では、無線ネットワークは、特定の規格あるいは他のタイプのあらかじめ規定されたルールまたはプロシージャに従って動作するように設定され得る。したがって、無線ネットワークの特定の実施形態は、汎欧州デジタル移動電話方式(GSM)、Universal Mobile Telecommunications System(UMTS)、Long Term Evolution(LTE)、ならびに/あるいは他の好適な2G、3G、4G、または5G規格などの通信規格、IEEE802.11規格などの無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)規格、ならびに/あるいは、マイクロ波アクセスのための世界的相互運用性(WiMax)、Bluetooth、Z-Waveおよび/またはZigBee規格など、任意の他の適切な無線通信規格を実装することができる。
【0154】
ネットワーク1306は、1つまたは複数のバックホールネットワーク、コアネットワーク、IPネットワーク、公衆交換電話網(PSTN)、パケットデータネットワーク、光ネットワーク、ワイドエリアネットワーク(WAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)、有線ネットワーク、無線ネットワーク、メトロポリタンエリアネットワーク、およびデバイス間の通信を可能にするための他のネットワークを備えることができる。
【0155】
ネットワークノード1360およびWD1310は、以下でより詳細に説明される様々な構成要素を備える。これらの構成要素は、無線ネットワークにおいて無線接続を提供することなど、ネットワークノードおよび/または無線デバイス機能を提供するために協働する。異なる実施形態では、無線ネットワークは、任意の数の有線または無線ネットワーク、ネットワークノード、基地局、コントローラ、無線デバイス、中継局、ならびに/あるいは有線接続を介してかまたは無線接続を介してかにかかわらず、データおよび/または信号の通信を容易にするかまたはその通信に参加することができる、任意の他の構成要素またはシステムを備えることができる。
【0156】
ネットワークノードの例は、限定はしないが、アクセスポイント(AP)(たとえば、無線アクセスポイント)、基地局(BS)(たとえば、無線基地局、ノードB、エボルブドノードB(eNB)およびNRノードB(gNB))を含む。基地局は、基地局が提供するカバレッジの量(または、言い方を変えれば、基地局の送信電力レベル)に基づいてカテゴリー分類され得、その場合、フェムト基地局、ピコ基地局、マイクロ基地局、またはマクロ基地局と呼ばれることもある。基地局は、リレーを制御する、リレーノードまたはリレードナーノードであり得る。ネットワークノードは、リモート無線ヘッド(RRH)と呼ばれることがある、集中型デジタルユニットおよび/またはリモートラジオユニット(RRU)など、分散無線基地局の1つまたは複数(またはすべて)の部分をも含むことができる。そのようなリモートラジオユニットは、アンテナ統合無線機としてアンテナと統合されることも統合されないこともある。分散無線基地局の部分は、分散アンテナシステム(DAS)において、ノードと呼ばれることもある。
【0157】
ネットワークノードのさらなる例は、マルチ規格無線(MSR)BSなどのMSR機器、無線ネットワークコントローラ(RNC)または基地局コントローラ(BSC)などのネットワークコントローラ、基地トランシーバ局(BTS)、送信ポイント、送信ノード、マルチセル/マルチキャスト協調エンティティ(MCE)、コアネットワークノード(たとえば、MSC、MME)、O&Mノード、OSSノード、SONノード、測位ノード(たとえば、E-SMLC)、および/あるいはMDTを含む。別の例として、ネットワークノードは、以下でより詳細に説明されるように、仮想ネットワークノードであり得る。しかしながら、より一般的には、ネットワークノードは、無線ネットワークへのアクセスを可能にし、および/または無線デバイスに提供し、あるいは、無線ネットワークにアクセスした無線デバイスに何らかのサービスを提供することが可能な、そうするように設定された、構成された、および/または動作可能な任意の好適なデバイス(またはデバイスのグループ)を表すことができる。
【0158】
図13では、ネットワークノード1360は、処理回路1370と、デバイス可読媒体1380と、インターフェース1390と、補助機器1384と、電源1386と、電力回路1387と、アンテナ1362とを含む。図13の例示的な無線ネットワーク中に示されているネットワークノード1360は、ハードウェア構成要素の示されている組合せを含むデバイスを表すことができるが、他の実施形態は、構成要素の異なる組合せをもつネットワークノードを備えることができる。ネットワークノードが、本明細書で開示されるタスク、特徴、機能および方法および/またはプロシージャを実施するために必要とされるハードウェアおよび/またはソフトウェアの任意の好適な組合せを備えることを理解されたい。その上、ネットワークノード1360の構成要素が、より大きいボックス内に位置する単一のボックスとして、または複数のボックス内で入れ子にされている単一のボックスとして図示されているが、実際には、ネットワークノードは、単一の示されている構成要素を組成する複数の異なる物理構成要素を備えることができる(たとえば、デバイス可読媒体1380は、複数の別個のハードドライブならびに複数のRAMモジュールを備えることができる)。
【0159】
同様に、ネットワークノード1360は、複数の物理的に別個の構成要素(たとえば、ノードB構成要素およびRNC構成要素、またはBTS構成要素およびBSC構成要素など)から組み立てられ得、これらは各々、それら自体のそれぞれの構成要素を有することができる。ネットワークノード1360が複数の別個の構成要素(たとえば、BTS構成要素およびBSC構成要素)を備えるいくつかのシナリオでは、別個の構成要素のうちの1つまたは複数が、いくつかのネットワークノードの間で共有され得る。たとえば、単一のRNCが、複数のノードBを制御することができる。そのようなシナリオでは、各一意のノードBとRNCとのペアは、いくつかの事例では、単一の別個のネットワークノードと見なされ得る。いくつかの実施形態では、ネットワークノード1360は、複数の無線アクセス技術(RAT)をサポートするように設定され得る。そのような実施形態では、いくつかの構成要素は複製され得(たとえば、異なるRATのための別個のデバイス可読媒体1380)、いくつかの構成要素は再使用され得る(たとえば、同じアンテナ1362がRATによって共有され得る)。ネットワークノード1360は、ネットワークノード1360に統合された、たとえば、GSM、WCDMA、LTE、NR、WiFi、またはBluetooth無線技術など、異なる無線技術のための様々な示されている構成要素の複数のセットをも含むことができる。これらの無線技術は、同じまたは異なるチップまたはチップのセット、およびネットワークノード1360内の他の構成要素に統合され得る。
【0160】
処理回路1370は、ネットワークノードによって提供されるものとして本明細書で説明される、任意の決定動作、計算動作、または同様の動作(たとえば、いくつかの取得動作)を実施するように設定され得る。処理回路1370によって実施されるこれらの動作は、処理回路1370によって取得された情報を、たとえば、取得された情報を他の情報に変換することによって、処理すること、取得された情報または変換された情報をネットワークノードに記憶された情報と比較すること、ならびに/あるいは、取得された情報または変換された情報に基づいて、および前記処理が決定を行ったことの結果として、1つまたは複数の動作を実施することを含むことができる。
【0161】
処理回路1370は、単体で、または他のネットワークノード1360構成要素(たとえば、デバイス可読媒体1380)と併せてのいずれかで、ネットワークノード1360の様々な機能を提供するように動作可能な、マイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、中央処理ユニット、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、または任意の他の好適なコンピューティングデバイス、リソースのうちの1つまたは複数の組合せ、あるいはハードウェア、ソフトウェアおよび/または符号化された論理の組合せを備えることができる。そのような機能は、本明細書で説明される様々な無線特徴、機能、または利益のうちのいずれかを含むことができる。
【0162】
たとえば、処理回路1370は、デバイス可読媒体1380に記憶された命令、または処理回路1370内のメモリに記憶された命令を実行することができる。いくつかの実施形態では、処理回路1370は、システムオンチップ(SOC)を含むことができる。より具体的な例として、媒体1380に記憶された(コンピュータプログラム製品とも呼ばれる)命令は、処理回路1370によって実行されたとき、ネットワークノード1360を本明細書で説明される様々な例示的な方法(たとえば、プロシージャ)に対応する動作を実施するように設定することができる命令を含むことができる。
【0163】
いくつかの実施形態では、処理回路1370は、無線周波数(RF)トランシーバ回路1372とベースバンド処理回路1374とのうちの1つまたは複数を含むことができる。いくつかの実施形態では、無線周波数(RF)トランシーバ回路1372とベースバンド処理回路1374とは、別個のチップ(またはチップのセット)、ボード、または無線ユニットおよびデジタルユニットなどのユニット上にあり得る。代替実施形態では、RFトランシーバ回路1372とベースバンド処理回路1374との一部または全部は、同じチップまたはチップのセット、ボード、あるいはユニット上にあり得る。
【0164】
いくつかの実施形態では、ネットワークノード、基地局、eNBまたは他のそのようなネットワークデバイスによって提供されるものとして本明細書で説明される機能の一部または全部は、デバイス可読媒体1380、または処理回路1370内のメモリに記憶された、命令を実行する処理回路1370によって実施され得る。代替実施形態では、機能の一部または全部は、ハードワイヤード様式などで、別個のまたは個別のデバイス可読媒体に記憶された命令を実行することなしに、処理回路1370によって提供され得る。それらの実施形態のいずれでも、デバイス可読記憶媒体に記憶された命令を実行するか否かにかかわらず、処理回路1370は、説明される機能を実施するように設定され得る。そのような機能によって提供される利益は、処理回路1370単独に、またはネットワークノード1360の他の構成要素に限定されないが、全体としてネットワークノード1360によって、ならびに/または概してエンドユーザおよび無線ネットワークによって、享受される。
【0165】
デバイス可読媒体1380は、限定はしないが、永続記憶域、固体メモリ、リモートマウントメモリ、磁気媒体、光媒体、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、大容量記憶媒体(たとえば、ハードディスク)、リムーバブル記憶媒体(たとえば、フラッシュドライブ、コンパクトディスク(CD)またはデジタルビデオディスク(DVD))を含む、任意の形態の揮発性または不揮発性コンピュータ可読メモリ、ならびに/あるいは、処理回路1370によって使用され得る情報、データ、および/または命令を記憶する、任意の他の揮発性または不揮発性、非一時的デバイス可読および/またはコンピュータ実行可能メモリデバイスを備えることができる。デバイス可読媒体1380は、コンピュータプログラム、ソフトウェア、論理、ルール、コード、テーブルなどのうちの1つまたは複数を含むアプリケーション、および/または処理回路1370によって実行されることが可能であり、ネットワークノード1360によって利用される、他の命令を含む、任意の好適な命令、データまたは情報を記憶することができる。デバイス可読媒体1380は、処理回路1370によって行われた計算および/またはインターフェース1390を介して受信されたデータを記憶するために使用され得る。いくつかの実施形態では、処理回路1370およびデバイス可読媒体1380は、統合されていると見なされ得る。
【0166】
インターフェース1390は、ネットワークノード1360、ネットワーク1306、および/またはWD1310の間のシグナリングおよび/またはデータの有線または無線通信において使用される。示されているように、インターフェース1390は、たとえば有線接続上でネットワーク1306との間でデータを送るおよび受信するための(1つまたは複数の)ポート/(1つまたは複数の)端末1394を備える。インターフェース1390は、アンテナ1362に結合されるか、またはいくつかの実施形態では、アンテナ1362の一部であり得る、無線フロントエンド回路1392をも含む。無線フロントエンド回路1392は、フィルタ1398と増幅器1396とを備える。無線フロントエンド回路1392は、アンテナ1362および処理回路1370に接続され得る。無線フロントエンド回路は、アンテナ1362と処理回路1370との間で通信される信号を調整するように設定され得る。無線フロントエンド回路1392は、無線接続を介して他のネットワークノードまたはWDに送出されるべきであるデジタルデータを受信することができる。無線フロントエンド回路1392は、デジタルデータを、フィルタ1398および/または増幅器1396の組合せを使用して適切なチャネルおよび帯域幅パラメータを有する無線信号に変換することができる。無線信号は、次いで、アンテナ1362を介して送信され得る。同様に、データを受信するとき、アンテナ1362は無線信号を収集することができ、次いで、無線信号は無線フロントエンド回路1392によってデジタルデータに変換される。デジタルデータは、処理回路1370に受け渡され得る。他の実施形態では、インターフェースは、異なる構成要素および/または構成要素の異なる組合せを備えることができる。
【0167】
いくつかの代替実施形態では、ネットワークノード1360は別個の無線フロントエンド回路1392を含まないことがあり、代わりに、処理回路1370は、無線フロントエンド回路を備えることができ、別個の無線フロントエンド回路1392なしでアンテナ1362に接続され得る。同様に、いくつかの実施形態では、RFトランシーバ回路1372の全部または一部が、インターフェース1390の一部と見なされ得る。さらに他の実施形態では、インターフェース1390は、無線ユニット(図示せず)の一部として、1つまたは複数のポートまたは端末1394と、無線フロントエンド回路1392と、RFトランシーバ回路1372とを含むことができ、インターフェース1390は、デジタルユニット(図示せず)の一部であるベースバンド処理回路1374と通信することができる。
【0168】
アンテナ1362は、無線信号を送るおよび/または受信するように設定された、1つまたは複数のアンテナまたはアンテナアレイを含むことができる。アンテナ1362は、無線フロントエンド回路1390に結合され得、データおよび/または信号を無線で送信および受信することが可能な任意のタイプのアンテナであり得る。いくつかの実施形態では、アンテナ1362は、たとえば2GHzから66GHzの間の無線信号を送信/受信するように動作可能な1つまたは複数の全指向性、セクタまたはパネルアンテナを備えることができる。全指向性アンテナは、任意の方向に無線信号を送信/受信するために使用され得、セクタアンテナは、特定のエリア内のデバイスから無線信号を送信/受信するために使用され得、パネルアンテナは、比較的直線ラインで無線信号を送信/受信するために使用される見通し線アンテナであり得る。いくつかの事例では、2つ以上のアンテナの使用は、MIMOと呼ばれることがある。いくつかの実施形態では、アンテナ1362は、ネットワークノード1360とは別個であり得、インターフェースまたはポートを通してネットワークノード1360に接続可能であり得る。
【0169】
アンテナ1362、インターフェース1390、および/または処理回路1370は、ネットワークノードによって実施されるものとして本明細書で説明される任意の受信動作および/またはいくつかの取得動作を実施するように設定され得る。任意の情報、データおよび/または信号が、無線デバイス、別のネットワークノードおよび/または任意の他のネットワーク機器から受信され得る。同様に、アンテナ1362、インターフェース1390、および/または処理回路1370は、ネットワークノードによって実施されるものとして本明細書で説明される任意の送信動作を実施するように設定され得る。任意の情報、データおよび/または信号が、無線デバイス、別のネットワークノードおよび/または任意の他のネットワーク機器に送信され得る。
【0170】
電力回路1387は、電力管理回路を備えるか、または電力管理回路に結合され得、本明細書で説明される機能を実施するための電力を、ネットワークノード1360の構成要素に供給するように設定され得る。電力回路1387は、電源1386から電力を受信することができる。電源1386および/または電力回路1387は、それぞれの構成要素に好適な形態で(たとえば、各それぞれの構成要素のために必要とされる電圧および電流レベルにおいて)、ネットワークノード1360の様々な構成要素に電力を提供するように設定され得る。電源1386は、電力回路1387および/またはネットワークノード1360中に含まれるか、あるいは電力回路1387および/またはネットワークノード1360の外部にあるかのいずれかであり得る。たとえば、ネットワークノード1360は、電気ケーブルなどの入力回路またはインターフェースを介して外部電源(たとえば、電気コンセント)に接続可能であり得、それにより、外部電源は電力回路1387に電力を供給する。さらなる例として、電源1386は、電力回路1387に接続された、または電力回路1387中で統合された、バッテリーまたはバッテリーパックの形態の電力源を備えることができる。バッテリーは、外部電源が落ちた場合、バックアップ電力を提供することができる。光起電力デバイスなどの他のタイプの電源も使用され得る。
【0171】
ネットワークノード1360の代替実施形態は、本明細書で説明される機能、および/または本明細書で説明される主題をサポートするために必要な機能のうちのいずれかを含む、ネットワークノードの機能のいくつかの態様を提供することを担当することができる、図13に示されている構成要素以外の追加の構成要素を含むことができる。たとえば、ネットワークノード1360は、ネットワークノード1360への情報の入力を可能および/または容易にするための、ならびにネットワークノード1360からの情報の出力を可能および/または容易にするための、ユーザインターフェース機器を含むことができる。これは、ユーザが、ネットワークノード1360のための診断、メンテナンス、修復、および他のアドミニストレーティブ機能を実施することを可能および/または容易にすることができる。
【0172】
いくつかの実施形態では、無線デバイス(WD、たとえば、WD1310)は、直接人間対話なしに情報を送信および/または受信するように設定され得る。たとえば、WDは、内部または外部イベントによってトリガされたとき、あるいはネットワークからの要求に応答して、所定のスケジュールでネットワークに情報を送信するように設計され得る。WDの例は、限定はしないが、スマートフォン、モバイルフォン、セルフォン、ボイスオーバーIP(VoIP)フォン、無線ローカルループ電話、デスクトップコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、無線カメラ、ゲーミングコンソールまたはデバイス、音楽記憶デバイス、再生器具、ウェアラブルデバイス、無線エンドポイント、移動局、タブレット、ラップトップコンピュータ、ラップトップ組込み機器(LEE)、ラップトップ搭載機器(LME)、スマートデバイス、無線顧客構内機器(CPE)、モバイル型通信(MTC)デバイス、モノのインターネット(IoT)デバイス、車載無線端末デバイスなどを含む。
【0173】
WDは、たとえばサイドリンク通信、V2V(Vehicle-to-Vehicle)、V2I(Vehicle-to-Infrastructure)、V2X(Vehicle-to-Everything)のための3GPP規格を実装することによって、D2D(device-to-device)通信をサポートすることができ、この場合、D2D通信デバイスと呼ばれることがある。また別の特定の例として、モノのインターネット(IoT)シナリオでは、WDは、監視および/または測定を実施し、そのような監視および/または測定の結果を別のWDおよび/またはネットワークノードに送信する、マシンまたは他のデバイスを表すことができる。WDは、この場合、マシンツーマシン(M2M)デバイスであり得、M2Mデバイスは、3GPPコンテキストではMTCデバイスと呼ばれることがある。1つの特定の例として、WDは、3GPP狭帯域モノのインターネット(NB-IoT)規格を実装するUEであり得る。そのようなマシンまたはデバイスの特定の例は、センサー、電力計などの計量デバイス、産業用機械類、あるいは家庭用または個人用電気器具(たとえば、冷蔵庫、テレビジョンなど)、個人用ウェアラブル(たとえば、時計、フィットネストラッカーなど)である。他のシナリオでは、WDは車両または他の機器を表すことができ、車両または他の機器は、その動作ステータスを監視することおよび/またはその動作ステータスに関して報告すること、あるいはその動作に関連付けられた他の機能が可能である。上記で説明されたWDは無線接続のエンドポイントを表すことができ、その場合、デバイスは無線端末と呼ばれることがある。さらに、上記で説明されたWDはモバイルであり得、その場合、デバイスはモバイルデバイスまたはモバイル端末と呼ばれることもある。
【0174】
示されているように、無線デバイス1310は、アンテナ1311と、インターフェース1314と、処理回路1320と、デバイス可読媒体1330と、ユーザインターフェース機器1332と、補助機器1334と、電源1336と、電力回路1337とを含む。WD1310は、WD1310によってサポートされる、たとえば、ほんの数個を挙げると、GSM、WCDMA、LTE、NR、WiFi、WiMAX、またはBluetooth無線技術など、異なる無線技術のための示されている構成要素のうちの1つまたは複数の複数のセットを含むことができる。これらの無線技術は、WD1310内の他の構成要素と同じまたは異なるチップまたはチップのセットに統合され得る。
【0175】
アンテナ1311は、無線信号を送るおよび/または受信するように設定された、1つまたは複数のアンテナまたはアンテナアレイを含むことができ、インターフェース1314に接続される。いくつかの代替実施形態では、アンテナ1311は、WD1310とは別個であり、インターフェースまたはポートを通してWD1310に接続可能であり得る。アンテナ1311、インターフェース1314、および/または処理回路1320は、WDによって実施されるものとして本明細書で説明される任意の受信動作または送信動作を実施するように設定され得る。任意の情報、データおよび/または信号が、ネットワークノードおよび/または別のWDから受信され得る。いくつかの実施形態では、無線フロントエンド回路および/またはアンテナ1311は、インターフェースと見なされ得る。
【0176】
示されているように、インターフェース1314は、無線フロントエンド回路1312とアンテナ1311とを備える。無線フロントエンド回路1312は、1つまたは複数のフィルタ1318と増幅器1316とを備える。無線フロントエンド回路1314は、アンテナ1311および処理回路1320に接続され、アンテナ1311と処理回路1320との間で通信される信号を調整するように設定され得る。無線フロントエンド回路1312は、アンテナ1311に結合されるか、またはアンテナ1311の一部であり得る。いくつかの実施形態では、WD1310は別個の無線フロントエンド回路1312を含まないことがあり、むしろ、処理回路1320は、無線フロントエンド回路を備えることができ、アンテナ1311に接続され得る。同様に、いくつかの実施形態では、RFトランシーバ回路1322の一部または全部が、インターフェース1314の一部と見なされ得る。無線フロントエンド回路1312は、無線接続を介して他のネットワークノードまたはWDに送出されるべきであるデジタルデータを受信することができる。無線フロントエンド回路1312は、デジタルデータを、フィルタ1318および/または増幅器1316の組合せを使用して適切なチャネルおよび帯域幅パラメータを有する無線信号に変換することができる。無線信号は、次いで、アンテナ1311を介して送信され得る。同様に、データを受信するとき、アンテナ1311は無線信号を収集することができ、次いで、無線信号は無線フロントエンド回路1312によってデジタルデータに変換される。デジタルデータは、処理回路1320に受け渡され得る。他の実施形態では、インターフェースは、異なる構成要素および/または構成要素の異なる組合せを備えることができる。
【0177】
処理回路1320は、単体で、またはデバイス可読媒体1330などの他のWD1310構成要素と組み合わせてのいずれかで、WD1310機能を提供するように動作可能な、マイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、中央処理ユニット、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、または任意の他の好適なコンピューティングデバイス、リソースのうちの1つまたは複数の組合せ、あるいはハードウェア、ソフトウェアおよび/または符号化された論理の組合せを備えることができる。そのような機能は、本明細書で説明される様々な無線特徴または利益のうちのいずれかを含むことができる。
【0178】
たとえば、処理回路1320は、本明細書で開示される機能を提供するために、デバイス可読媒体1330に記憶された命令、または処理回路1320内のメモリに記憶された命令を実行することができる。より詳細には、媒体1330に記憶された(コンピュータプログラム製品とも呼ばれる)命令は、プロセッサ1320によって実行されたとき、無線デバイス1310を本明細書で説明される様々な例示的な方法(たとえば、プロシージャ)に対応する動作を実施するように設定することができる命令を含むことができる。
【0179】
示されているように、処理回路1320は、RFトランシーバ回路1322、ベースバンド処理回路1324、およびアプリケーション処理回路1326のうちの1つまたは複数を含む。他の実施形態では、処理回路は、異なる構成要素および/または構成要素の異なる組合せを備えることができる。いくつかの実施形態では、WD1310の処理回路1320は、SOCを備えることができる。いくつかの実施形態では、RFトランシーバ回路1322、ベースバンド処理回路1324、およびアプリケーション処理回路1326は、別個のチップまたはチップのセット上にあり得る。代替実施形態では、ベースバンド処理回路1324およびアプリケーション処理回路1326の一部または全部は1つのチップまたはチップのセットになるように組み合わせられ得、RFトランシーバ回路1322は別個のチップまたはチップのセット上にあり得る。さらに代替の実施形態では、RFトランシーバ回路1322およびベースバンド処理回路1324の一部または全部は同じチップまたはチップのセット上にあり得、アプリケーション処理回路1326は別個のチップまたはチップのセット上にあり得る。また他の代替実施形態では、RFトランシーバ回路1322、ベースバンド処理回路1324、およびアプリケーション処理回路1326の一部または全部は、同じチップまたはチップのセット中で組み合わせられ得る。いくつかの実施形態では、RFトランシーバ回路1322は、インターフェース1314の一部であり得る。RFトランシーバ回路1322は、処理回路1320のためのRF信号を調整することができる。
【0180】
いくつかの実施形態では、WDによって実施されるものとして本明細書で説明される機能の一部または全部は、デバイス可読媒体1330に記憶された命令を実行する処理回路1320によって提供され得、デバイス可読媒体1330は、いくつかの実施形態では、コンピュータ可読記憶媒体であり得る。代替実施形態では、機能の一部または全部は、ハードワイヤード様式などで、別個のまたは個別のデバイス可読記憶媒体に記憶された命令を実行することなしに、処理回路1320によって提供され得る。それらの特定の実施形態のいずれでも、デバイス可読記憶媒体に記憶された命令を実行するか否かにかかわらず、処理回路1320は、説明される機能を実施するように設定され得る。そのような機能によって提供される利益は、処理回路1320単独に、またはWD1310の他の構成要素に限定されないが、全体としてWD1310によって、ならびに/または概してエンドユーザおよび無線ネットワークによって、享受される。
【0181】
処理回路1320は、WDによって実施されるものとして本明細書で説明される、任意の決定動作、計算動作、または同様の動作(たとえば、いくつかの取得動作)を実施するように設定され得る。処理回路1320によって実施されるようなこれらの動作は、処理回路1320によって取得された情報を、たとえば、取得された情報を他の情報に変換することによって、処理すること、取得された情報または変換された情報をWD1310によって記憶された情報と比較すること、ならびに/あるいは、取得された情報または変換された情報に基づいて、および前記処理が決定を行ったことの結果として、1つまたは複数の動作を実施することを含むことができる。
【0182】
デバイス可読媒体1330は、コンピュータプログラム、ソフトウェア、論理、ルール、コード、テーブルなどのうちの1つまたは複数を含むアプリケーション、および/または処理回路1320によって実行されることが可能な他の命令を記憶するように動作可能であり得る。デバイス可読媒体1330は、コンピュータメモリ(たとえば、ランダムアクセスメモリ(RAM)または読取り専用メモリ(ROM))、大容量記憶媒体(たとえば、ハードディスク)、リムーバブル記憶媒体(たとえば、コンパクトディスク(CD)またはデジタルビデオディスク(DVD))、ならびに/あるいは、処理回路1320によって使用され得る情報、データ、および/または命令を記憶する、任意の他の揮発性または不揮発性、非一時的デバイス可読および/またはコンピュータ実行可能メモリデバイスを含むことができる。いくつかの実施形態では、処理回路1320およびデバイス可読媒体1330は、統合されていると見なされ得る。
【0183】
ユーザインターフェース機器1332は、人間のユーザがWD1310と対話することを可能および/または容易にする構成要素を含むことができる。そのような対話は、視覚、聴覚、触覚など、多くの形態のものであり得る。ユーザインターフェース機器1332は、ユーザへの出力を作り出すように、ならびにユーザがWD1310への入力を提供することを可能および/または容易にするように動作可能であり得る。対話のタイプは、WD1310にインストールされるユーザインターフェース機器1332のタイプに応じて変動することがある。たとえば、WD1310がスマートフォンである場合、対話はタッチスクリーンを介したものであり得、WD1310がスマートメーターである場合、対話は、使用量(たとえば、使用されたガロンの数)を提供するスクリーン、または(たとえば、煙が検出された場合)可聴警報を提供するスピーカーを通したものであり得る。ユーザインターフェース機器1332は、入力インターフェース、デバイスおよび回路、ならびに、出力インターフェース、デバイスおよび回路を含むことができる。ユーザインターフェース機器1332は、WD1310への情報の入力を可能および/または容易にするように設定され得、処理回路1320が入力情報を処理することを可能および/または容易にするために、処理回路1320に接続される。ユーザインターフェース機器1332は、たとえば、マイクロフォン、近接度または他のセンサー、キー/ボタン、タッチディスプレイ、1つまたは複数のカメラ、USBポート、あるいは他の入力回路を含むことができる。ユーザインターフェース機器1332はまた、WD1310からの情報の出力を可能および/または容易にするように、ならびに処理回路1320がWD1310からの情報を出力することを可能および/または容易にするように設定される。ユーザインターフェース機器1332は、たとえば、スピーカー、ディスプレイ、振動回路、USBポート、ヘッドフォンインターフェース、または他の出力回路を含むことができる。ユーザインターフェース機器1332の1つまたは複数の入力および出力インターフェース、デバイス、および回路を使用して、WD1310は、エンドユーザおよび/または無線ネットワークと通信し、エンドユーザおよび/または無線ネットワークが本明細書で説明される機能から恩恵を受けることを可能および/または容易にすることができる。
【0184】
補助機器1334は、概してWDによって実施されないことがある、より固有の機能を提供するように動作可能である。これは、様々な目的のために測定を行うための特殊なセンサー、有線通信などの追加のタイプの通信のためのインターフェースなどを備えることができる。補助機器1334の構成要素の包含、および補助機器1334の構成要素のタイプは、実施形態および/またはシナリオに応じて変動することがある。
【0185】
電源1336は、いくつかの実施形態では、バッテリーまたはバッテリーパックの形態のものであり得る。外部電源(たとえば、電気コンセント)、光起電力デバイスまたは電池など、他のタイプの電源も使用され得る。WD1310は、電源1336から、本明細書で説明または指示される任意の機能を行うために電源1336からの電力を必要とする、WD1310の様々な部分に電力を配信するための、電力回路1337をさらに備えることができる。電力回路1337は、いくつかの実施形態では、電力管理回路を備えることができる。電力回路1337は、追加または代替として、外部電源から電力を受信するように動作可能であり得、その場合、WD1310は、電力ケーブルなどの入力回路またはインターフェースを介して(電気コンセントなどの)外部電源に接続可能であり得る。電力回路1337はまた、いくつかの実施形態では、外部電源から電源1336に電力を配信するように動作可能であり得る。これは、たとえば、電源1336の充電のためのものであり得る。電力回路1337は、電源1336からの電力に対して、その電力を、WD1310のそれぞれの構成要素への供給に好適であるようにするために、任意の変換、または他の修正を実施することができる。
【0186】
図14は、本明細書で説明される様々な態様による、UEの一実施形態を示す。本明細書で使用されるユーザ機器またはUEは、必ずしも、関連のあるデバイスを所有し、および/または動作させる人間のユーザという意味におけるユーザを有するとは限らない。代わりに、UEは、人間のユーザへの販売、または人間のユーザによる動作を意図されるが、特定の人間のユーザに関連付けられないことがあるか、または特定の人間のユーザに初めに関連付けられないことがある、デバイス(たとえば、スマートスプリンクラーコントローラ)を表すことができる。代替的に、UEは、エンドユーザへの販売、またはエンドユーザによる動作を意図されないが、ユーザに関連付けられるか、またはユーザの利益のために動作され得る、デバイス(たとえば、スマート電力計)を表すことができる。UE1400は、NB-IoT UE、マシン型通信(MTC)UE、および/または拡張MTC(eMTC)UEを含む、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)によって識別される任意のUEであり得る。図14に示されているUE1400は、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)のGSM、UMTS、LTE、および/または5G規格など、3GPPによって公表された1つまたは複数の通信規格による通信のために設定されたWDの一例である。前述のように、WDおよびUEという用語は、互換的に使用され得る。したがって、図14はUEであるが、本明細書で説明される構成要素は、WDに等しく適用可能であり、その逆も同様である。
【0187】
図14では、UE1400は、入出力インターフェース1405、無線周波数(RF)インターフェース1409、ネットワーク接続インターフェース1411、ランダムアクセスメモリ(RAM)1417と読取り専用メモリ(ROM)1419と記憶媒体1421などとを含むメモリ1415、通信サブシステム1431、電源1433、および/または他の構成要素、あるいはそれらの任意の組合せに動作可能に結合された、処理回路1401を含む。記憶媒体1421は、オペレーティングシステム1423と、アプリケーションプログラム1425と、データ1427とを含む。他の実施形態では、記憶媒体1421は、他の同様のタイプの情報を含むことができる。いくつかのUEは、図14に示されている構成要素のすべてを利用するか、またはそれらの構成要素のサブセットのみを利用することができる。構成要素間の統合のレベルは、UEごとに変動することがある。さらに、いくつかのUEは、複数のプロセッサ、メモリ、トランシーバ、送信機、受信機など、構成要素の複数のインスタンスを含んでいることがある。
【0188】
図14では、処理回路1401は、コンピュータ命令およびデータを処理するように設定され得る。処理回路1401は、(たとえば、ディスクリート論理、FPGA、ASICなどにおける)1つまたは複数のハードウェア実装状態マシンなど、マシン可読コンピュータプログラムとしてメモリに記憶されたマシン命令を実行するように動作可能な任意の逐次状態マシン、適切なファームウェアと一緒のプログラマブル論理、適切なソフトウェアと一緒のマイクロプロセッサまたはデジタル信号プロセッサ(DSP)など、1つまたは複数のプログラム内蔵、汎用プロセッサ、あるいは上記の任意の組合せを実装するように設定され得る。たとえば、処理回路1401は、2つの中央処理ユニット(CPU)を含むことができる。データは、コンピュータによる使用に好適な形態での情報であり得る。
【0189】
図示された実施形態では、入出力インターフェース1405は、入力デバイス、出力デバイス、または入出力デバイスに通信インターフェースを提供するように設定され得る。UE1400は、入出力インターフェース1405を介して出力デバイスを使用するように設定され得る。出力デバイスは、入力デバイスと同じタイプのインターフェースポートを使用することができる。たとえば、UE1400への入力およびUE1400からの出力を提供するために、USBポートが使用され得る。出力デバイスは、スピーカー、サウンドカード、ビデオカード、ディスプレイ、モニタ、プリンタ、アクチュエータ、エミッタ、スマートカード、別の出力デバイス、またはそれらの任意の組合せであり得る。UE1400は、ユーザがUE1400に情報をキャプチャすることを可能および/または容易にするために、入出力インターフェース1405を介して入力デバイスを使用するように設定され得る。入力デバイスは、タッチセンシティブまたはプレゼンスセンシティブディスプレイ、カメラ(たとえば、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、ウェブカメラなど)、マイクロフォン、センサー、マウス、トラックボール、方向パッド、トラックパッド、スクロールホイール、スマートカードなどを含むことができる。プレゼンスセンシティブディスプレイは、ユーザからの入力を検知するための容量性または抵抗性タッチセンサーを含むことができる。センサーは、たとえば、加速度計、ジャイロスコープ、チルトセンサー、力センサー、磁力計、光センサー、近接度センサー、別の同様のセンサー、またはそれらの任意の組合せであり得る。たとえば、入力デバイスは、加速度計、磁力計、デジタルカメラ、マイクロフォン、および光センサーであり得る。
【0190】
図14では、RFインターフェース1409は、送信機、受信機、およびアンテナなど、RF構成要素に通信インターフェースを提供するように設定され得る。ネットワーク接続インターフェース1411は、ネットワーク1443aに通信インターフェースを提供するように設定され得る。ネットワーク1443aは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、コンピュータネットワーク、無線ネットワーク、通信ネットワーク、別の同様のネットワークまたはそれらの任意の組合せなど、有線および/または無線ネットワークを包含することができる。たとえば、ネットワーク1443aは、Wi-Fiネットワークを備えることができる。ネットワーク接続インターフェース1411は、イーサネット、TCP/IP、SONET、ATMなど、1つまたは複数の通信プロトコルに従って通信ネットワーク上で1つまたは複数の他のデバイスと通信するために使用される、受信機および送信機インターフェースを含むように設定され得る。ネットワーク接続インターフェース1411は、通信ネットワークリンク(たとえば、光学的、電気的など)に適した受信機および送信機機能を実装することができる。送信機および受信機機能は、回路構成要素、ソフトウェアまたはファームウェアを共有することができるか、あるいは、代替的に、別個に実装され得る。
【0191】
RAM1417は、オペレーティングシステム、アプリケーションプログラム、およびデバイスドライバなど、ソフトウェアプログラムの実行中に、データまたはコンピュータ命令の記憶またはキャッシングを提供するために、バス1402を介して処理回路1401にインターフェースするように設定され得る。ROM1419は、処理回路1401にコンピュータ命令またはデータを提供するように設定され得る。たとえば、ROM1419は、不揮発性メモリに記憶される、基本入出力(I/O)、起動、またはキーボードからのキーストロークの受信など、基本システム機能のための、不変低レベルシステムコードまたはデータを記憶するように設定され得る。記憶媒体1421は、RAM、ROM、プログラマブル読取り専用メモリ(PROM)、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EEPROM)、磁気ディスク、光ディスク、フロッピーディスク、ハードディスク、リムーバブルカートリッジ、またはフラッシュドライブなど、メモリを含むように設定され得る。
【0192】
一例では、記憶媒体1421は、オペレーティングシステム1423と、ウェブブラウザアプリケーション、ウィジェットまたはガジェットエンジン、あるいは別のアプリケーションなどのアプリケーションプログラム1425と、データファイル1427とを含むように設定され得る。記憶媒体1421は、UE1400による使用のために、多様な様々なオペレーティングシステムまたはオペレーティングシステムの組合せのうちのいずれかを記憶することができる。たとえば、アプリケーションプログラム1425は、プロセッサ1401によって実行されたとき、UE1400を本明細書で説明される様々な例示的な方法(たとえば、プロシージャ)に対応する動作を実施するように設定することができる、(コンピュータプログラム製品とも呼ばれる)実行可能プログラム命令を含むことができる。
【0193】
記憶媒体1421は、独立ディスクの冗長アレイ(RAID)、フロッピーディスクドライブ、フラッシュメモリ、USBフラッシュドライブ、外部ハードディスクドライブ、サムドライブ、ペンドライブ、キードライブ、高密度デジタル多用途ディスク(HD-DVD)光ディスクドライブ、内蔵ハードディスクドライブ、Blu-Ray光ディスクドライブ、ホログラフィックデジタルデータ記憶(HDDS)光ディスクドライブ、外部ミニデュアルインラインメモリモジュール(DIMM)、シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)、外部マイクロDIMM SDRAM、加入者識別モジュールまたはリムーバブルユーザ識別情報(SIM/RUIM)モジュールなどのスマートカードメモリ、他のメモリ、あるいはそれらの任意の組合せなど、いくつかの物理ドライブユニットを含むように設定され得る。記憶媒体1421は、UE1400が、一時的または非一時的メモリ媒体に記憶されたコンピュータ実行可能命令、アプリケーションプログラムなどにアクセスすること、データをオフロードすること、あるいはデータをアップロードすることを可能および/または容易にすることができる。通信システムを利用する製造品などの製造品は、記憶媒体1421中に有形に具現され得、記憶媒体1421はデバイス可読媒体を備えることができる。
【0194】
図14では、処理回路1401は、通信サブシステム1431を使用してネットワーク1443bと通信するように設定され得る。ネットワーク1443aとネットワーク1443bとは、同じ1つまたは複数のネットワークまたは異なる1つまたは複数のネットワークであり得る。通信サブシステム1431は、ネットワーク1443bと通信するために使用される1つまたは複数のトランシーバを含むように設定され得る。たとえば、通信サブシステム1431は、IEEE802.11、CDMA、WCDMA、GSM、LTE、UTRAN、WiMaxなど、1つまたは複数の通信プロトコルに従って、無線アクセスネットワーク(RAN)の別のWD、UE、または基地局など、無線通信が可能な別のデバイスの1つまたは複数のリモートトランシーバと通信するために使用される、1つまたは複数のトランシーバを含むように設定され得る。各トランシーバは、RANリンク(たとえば、周波数割り当てなど)に適した送信機機能または受信機機能をそれぞれ実装するための、送信機1433および/または受信機1435を含むことができる。さらに、各トランシーバの送信機1433および受信機1435は、回路構成要素、ソフトウェアまたはファームウェアを共有することができるか、あるいは、代替的に、別個に実装され得る。
【0195】
示されている実施形態では、通信サブシステム1431の通信機能は、データ通信、ボイス通信、マルチメディア通信、Bluetoothなどの短距離通信、ニアフィールド通信、ロケーションを決定するための全地球測位システム(GPS)の使用などのロケーションベース通信、別の同様の通信機能、またはそれらの任意の組合せを含むことができる。たとえば、通信サブシステム1431は、セルラ通信と、Wi-Fi通信と、Bluetooth通信と、GPS通信とを含むことができる。ネットワーク1443bは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、コンピュータネットワーク、無線ネットワーク、通信ネットワーク、別の同様のネットワークまたはそれらの任意の組合せなど、有線および/または無線ネットワークを包含することができる。たとえば、ネットワーク1443bは、セルラネットワーク、Wi-Fiネットワーク、および/またはニアフィールドネットワークであり得る。電源1413は、UE1400の構成要素に交流(AC)または直流(DC)電力を提供するように設定され得る。
【0196】
本明細書で説明される特徴、利益および/または機能は、UE1400の構成要素のうちの1つにおいて実装されるか、またはUE1400の複数の構成要素にわたって区分され得る。さらに、本明細書で説明される特徴、利益、および/または機能は、ハードウェア、ソフトウェアまたはファームウェアの任意の組合せで実装され得る。一例では、通信サブシステム1431は、本明細書で説明される構成要素のうちのいずれかを含むように設定され得る。さらに、処理回路1401は、バス1402上でそのような構成要素のうちのいずれかと通信するように設定され得る。別の例では、そのような構成要素のうちのいずれかは、処理回路1401によって実行されたとき、本明細書で説明される対応する機能を実施する、メモリに記憶されたプログラム命令によって表され得る。別の例では、そのような構成要素のうちのいずれかの機能は、処理回路1401と通信サブシステム1431との間で区分され得る。別の例では、そのような構成要素のうちのいずれかの非計算集約的機能が、ソフトウェアまたはファームウェアで実装され得、計算集約的機能がハードウェアで実装され得る。
【0197】
図15は、いくつかの実施形態によって実装される機能が仮想化され得る、仮想化環境1500を示す概略ブロック図である。本コンテキストでは、仮想化することは、ハードウェアプラットフォーム、記憶デバイスおよびネットワーキングリソースを仮想化することを含むことができる、装置またはデバイスの仮想バージョンを作成することを意味する。本明細書で使用される仮想化は、ノード(たとえば、仮想化された基地局または仮想化された無線アクセスノード)に、あるいはデバイス(たとえば、UE、無線デバイスまたは任意の他のタイプの通信デバイス)またはそのデバイスの構成要素に適用され得、機能の少なくとも一部分が、(たとえば、1つまたは複数のネットワークにおいて1つまたは複数の物理処理ノード上で実行する、1つまたは複数のアプリケーション、構成要素、機能、仮想マシンまたはコンテナを介して)1つまたは複数の仮想構成要素として実装される、実装形態に関する。
【0198】
いくつかの実施形態では、本明細書で説明される機能の一部または全部は、ハードウェアノード1530のうちの1つまたは複数によってホストされる1つまたは複数の仮想環境1500において実装される1つまたは複数の仮想マシンによって実行される、仮想構成要素として実装され得る。さらに、仮想ノードが、無線アクセスノードではないか、または無線コネクティビティ(たとえば、コアネットワークノード)を必要としない実施形態では、ネットワークノードは完全に仮想化され得る。
【0199】
機能は、本明細書で開示される実施形態のうちのいくつかの特徴、機能、および/または利益のうちのいくつかを実装するように動作可能な、(代替的に、ソフトウェアインスタンス、仮想アプライアンス、ネットワーク機能、仮想ノード、仮想ネットワーク機能などと呼ばれることがある)1つまたは複数のアプリケーション1520によって実装され得る。アプリケーション1520は、処理回路1560とメモリ1590とを備えるハードウェア1530を提供する、仮想化環境1500において稼働される。メモリ1590は、処理回路1560によって実行可能な命令1595を含んでおり、それにより、アプリケーション1520は、本明細書で開示される特徴、利益、および/または機能のうちの1つまたは複数を提供するように動作可能である。
【0200】
仮想化環境1500は、1つまたは複数のプロセッサのセットまたは処理回路1560を備える、汎用または専用のネットワークハードウェアデバイス(またはノード)1530を含むことができ、1つまたは複数のプロセッサのセットまたは処理回路1560は、商用オフザシェルフ(COTS)プロセッサ、専用の特定用途向け集積回路(ASIC)、あるいは、デジタルもしくはアナログハードウェア構成要素または専用プロセッサを含む任意の他のタイプの処理回路であり得る。各ハードウェアデバイスはメモリ1590-1を備えることができ、メモリ1590-1は、処理回路1560によって実行される命令1595またはソフトウェアを一時的に記憶するための非永続的メモリであり得る。たとえば、命令1595は、処理回路1560によって実行されたとき、ハードウェアノード1520を本明細書で説明される様々な例示的な方法(たとえば、プロシージャ)に対応する動作を実施するように設定することができる、(コンピュータプログラム製品とも呼ばれる)プログラム命令を含むことができる。そのような動作は、同じく、ハードウェアノード1530によってホストされた(1つまたは複数の)仮想ノード1520によるものであり得る。
【0201】
各ハードウェアデバイスは、ネットワークインターフェースカードとしても知られる、1つまたは複数のネットワークインターフェースコントローラ(NIC)1570を備えることができ、ネットワークインターフェースコントローラ(NIC)1570は物理ネットワークインターフェース1580を含む。各ハードウェアデバイスは、処理回路1560によって実行可能なソフトウェア1595および/または命令を記憶した、非一時的、永続的、マシン可読記憶媒体1590-2をも含むことができる。ソフトウェア1595は、1つまたは複数の(ハイパーバイザとも呼ばれる)仮想化レイヤ1550をインスタンス化するためのソフトウェア、仮想マシン1540を実行するためのソフトウェア、ならびに、それが、本明細書で説明されるいくつかの実施形態との関係において説明される機能、特徴および/または利益を実行することを可能にする、ソフトウェアを含む、任意のタイプのソフトウェアを含むことができる。
【0202】
仮想マシン1540は、仮想処理、仮想メモリ、仮想ネットワーキングまたはインターフェース、および仮想記憶域を備え、対応する仮想化レイヤ1550またはハイパーバイザによって稼働され得る。仮想アプライアンス1520の事例の異なる実施形態が、仮想マシン1540のうちの1つまたは複数上で実装され得、実装は異なるやり方で行われ得る。
【0203】
動作中に、処理回路1560は、ソフトウェア1595を実行してハイパーバイザまたは仮想化レイヤ1550をインスタンス化し、ハイパーバイザまたは仮想化レイヤ1550は、時々、仮想マシンモニタ(VMM)と呼ばれることがある。仮想化レイヤ1550は、仮想マシン1540に、ネットワーキングハードウェアのように見える仮想動作プラットフォームを提示することができる。
【0204】
図15に示されているように、ハードウェア1530は、一般的なまたは特定の構成要素をもつスタンドアロンネットワークノードであり得る。ハードウェア1530は、アンテナ15225を備えることができ、仮想化を介していくつかの機能を実装することができる。代替的に、ハードウェア1530は、多くのハードウェアノードが協働し、特に、アプリケーション1520のライフサイクル管理を監督する、管理およびオーケストレーション(MANO)15100を介して管理される、(たとえば、データセンタまたは顧客構内機器(CPE)の場合のような)ハードウェアのより大きいクラスタの一部であり得る。
【0205】
ハードウェアの仮想化は、いくつかのコンテキストにおいて、ネットワーク機能仮想化(NFV)と呼ばれる。NFVは、多くのネットワーク機器タイプを、データセンタおよび顧客構内機器中に位置し得る、業界標準高ボリュームサーバハードウェア、物理スイッチ、および物理記憶域上にコンソリデートするために使用され得る。
【0206】
NFVのコンテキストでは、仮想マシン1540は、プログラムを、それらのプログラムが、物理的な仮想化されていないマシン上で実行しているかのように稼働する、物理マシンのソフトウェア実装形態であり得る。仮想マシン1540の各々と、その仮想マシンに専用のハードウェアであろうと、および/またはその仮想マシンによって仮想マシン1540のうちの他の仮想マシンと共有されるハードウェアであろうと、その仮想マシンを実行するハードウェア1530のその一部とは、別個の仮想ネットワークエレメント(VNE)を形成する。
【0207】
さらにNFVのコンテキストでは、仮想ネットワーク機能(VNF)は、ハードウェアネットワーキングインフラストラクチャ1530の上の1つまたは複数の仮想マシン1540において稼働する特定のネットワーク機能をハンドリングすることを担当し、図15中のアプリケーション1520に対応する。
【0208】
いくつかの実施形態では、各々、1つまたは複数の送信機15220と1つまたは複数の受信機15210とを含む、1つまたは複数の無線ユニット15200は、1つまたは複数のアンテナ15225に結合され得る。無線ユニット15200は、1つまたは複数の適切なネットワークインターフェースを介してハードウェアノード1530と直接通信することができ、無線アクセスノードまたは基地局など、無線能力をもつ仮想ノードを提供するために仮想構成要素と組み合わせて使用され得る。このようにして構成されたノードは、本明細書の他の場所で説明されたような、1つまたは複数のUEとも通信することができる。
【0209】
いくつかの実施形態では、何らかのシグナリングが、ハードウェアノード1530と無線ユニット15200との間の通信のために代替的に使用され得る制御システム15230を介して実施され得る。
【0210】
図16を参照すると、一実施形態によれば、通信システムが、無線アクセスネットワークなどのアクセスネットワーク1611とコアネットワーク1614とを備える、3GPPタイプセルラネットワークなどの通信ネットワーク1610を含む。アクセスネットワーク1611は、NB、eNB、gNBまたは他のタイプの無線アクセスポイントなど、複数の基地局1612a、1612b、1612cを備え、各々が、対応するカバレッジエリア1613a、1613b、1613cを規定する。各基地局1612a、1612b、1612cは、有線接続または無線接続1615上でコアネットワーク1614に接続可能である。カバレッジエリア1613c中に位置する第1のUE1691が、対応する基地局1612cに無線で接続するか、または対応する基地局1612cによってページングされるように設定され得る。カバレッジエリア1613a中の第2のUE1692が、対応する基地局1612aに無線で接続可能である。この例では複数のUE1691、1692が示されているが、開示される実施形態は、唯一のUEがカバレッジエリア中にある状況、または唯一のUEが、基地局1612a、1612b、および1612cのいずれかに接続している状況に等しく適用可能である。
【0211】
通信ネットワーク1610は、それ自体、ホストコンピュータ1630に接続され、ホストコンピュータ1630は、スタンドアロンサーバ、クラウド実装サーバ、分散サーバのハードウェアおよび/またはソフトウェアにおいて、あるいはサーバファーム中の処理リソースとして具現され得る。ホストコンピュータ1630は、サービスプロバイダの所有または制御下にあり得、あるいはサービスプロバイダによってまたはサービスプロバイダに代わって動作され得る。通信ネットワーク1610とホストコンピュータ1630との間の接続1621および1622は、コアネットワーク1614からホストコンピュータ1630に直接延びることができるか、または随意の中間ネットワーク1620を介して進むことができる。中間ネットワーク1620は、パブリックネットワーク、プライベートネットワーク、またはホストされたネットワークのうちの1つ、またはそれらのうちの2つ以上の組合せであり得、中間ネットワーク1620は、もしあれば、バックボーンネットワークまたはインターネットであり得、特に、中間ネットワーク1620は、2つまたはそれ以上のサブネットワーク(図示せず)を備えることができる。
【0212】
図16の通信システムは全体として、接続されたUE1691、1692とホストコンピュータ1630との間のコネクティビティを可能にする。コネクティビティは、オーバーザトップ(OTT)接続1650として説明され得る。ホストコンピュータ1630および接続されたUE1691、1692は、アクセスネットワーク1611、コアネットワーク1614、任意の中間ネットワーク1620、および考えられるさらなるインフラストラクチャ(図示せず)を媒介として使用して、OTT接続1650を介して、データおよび/またはシグナリングを通信するように設定される。OTT接続1650は、OTT接続1650が通過する、参加する通信デバイスが、アップリンクおよびダウンリンク通信のルーティングに気づいていないという意味で、透過的であり得る。たとえば、基地局1612は、接続されたUE1691にフォワーディング(たとえば、ハンドオーバ)されるべき、ホストコンピュータ1630から発生したデータを伴う着信ダウンリンク通信の過去のルーティングについて、知らされないことがあるかまたは知らされる必要がない。同様に、基地局1612は、UE1691から発生してホストコンピュータ1630に向かう発信アップリンク通信の将来のルーティングに気づいている必要がない。
【0213】
次に、一実施形態による、前の段落において説明されたUE、基地局およびホストコンピュータの例示的な実装形態が、図17を参照しながら説明される。通信システム1700では、ホストコンピュータ1710が、通信システム1700の異なる通信デバイスのインターフェースとの有線接続または無線接続をセットアップおよび維持するように設定された通信インターフェース1716を含む、ハードウェア1715を備える。ホストコンピュータ1710は、記憶能力および/または処理能力を有することができる、処理回路1718をさらに備える。特に、処理回路1718は、命令を実行するように適応された、1つまたは複数のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、またはこれらの組合せ(図示せず)を備えることができる。ホストコンピュータ1710は、ホストコンピュータ1710に記憶されるかまたはホストコンピュータ1710によってアクセス可能であり、処理回路1718によって実行可能である、ソフトウェア1711をさらに備える。ソフトウェア1711はホストアプリケーション1712を含む。ホストアプリケーション1712は、UE1730およびホストコンピュータ1710において終端するOTT接続1750を介して接続するUE1730など、リモートユーザにサービスを提供するように動作可能であり得る。リモートユーザにサービスを提供する際に、ホストアプリケーション1712は、OTT接続1750を使用して送信されるユーザデータを提供することができる。
【0214】
通信システム1700は、通信システム中に提供される基地局1720をも含むことができ、基地局1720は、基地局1720がホストコンピュータ1710およびUE1730と通信することを可能にするハードウェア1725を備える。ハードウェア1725は、通信システム1700の異なる通信デバイスのインターフェースとの有線接続または無線接続をセットアップおよび維持するための通信インターフェース1726、ならびに基地局1720によってサーブされるカバレッジエリア(図17に図示せず)中に位置するUE1730との少なくとも無線接続1770をセットアップおよび維持するための無線インターフェース1727を含むことができる。通信インターフェース1726は、ホストコンピュータ1710への接続1760を容易にするように設定され得る。接続1760は直接であり得るか、あるいは、接続1760は、通信システムのコアネットワーク(図17に図示せず)を、および/または通信システムの外部の1つまたは複数の中間ネットワークを通過することができる。図示の実施形態では、基地局1720のハードウェア1725は、処理回路1728をも含むことができ、処理回路1728は、命令を実行するように適応された、1つまたは複数のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、またはこれらの組合せ(図示せず)を備えることができる。
【0215】
基地局1720は、内部的に記憶されるかまたは外部接続を介してアクセス可能なソフトウェア1721をも含む。たとえば、ソフトウェア1721は、処理回路1728によって実行されたとき、基地局1720を本明細書で説明される様々な例示的な方法(たとえば、プロシージャ)に対応する動作を実施するように設定することができる、(コンピュータプログラム製品とも呼ばれる)プログラム命令を含むことができる。
【0216】
通信システム1700は、すでに言及されたUE1730をも含むことができ、UE1730のハードウェア1735は、UE1730が現在位置するカバレッジエリアをサーブする基地局との無線接続1770をセットアップおよび維持するように設定された、無線インターフェース1737を含むことができる。UE1730のハードウェア1735は、処理回路1738をも含むことができ、処理回路1738は、命令を実行するように適応された、1つまたは複数のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、またはこれらの組合せ(図示せず)を備えることができる。
【0217】
UE1730は、UE1730に記憶されるかまたはUE1730によってアクセス可能であり、処理回路1738によって実行可能である、ソフトウェア1731をも含む。ソフトウェア1731はクライアントアプリケーション1732を含む。クライアントアプリケーション1732は、ホストコンピュータ1710のサポートのもとに、UE1730を介して人間のまたは人間でないユーザにサービスを提供するように動作可能であり得る。ホストコンピュータ1710では、実行しているホストアプリケーション1712は、UE1730およびホストコンピュータ1710において終端するOTT接続1750を介して、実行しているクライアントアプリケーション1732と通信することができる。ユーザにサービスを提供する際に、クライアントアプリケーション1732は、ホストアプリケーション1712から要求データを受信し、要求データに応答してユーザデータを提供することができる。OTT接続1750は、要求データとユーザデータの両方を転送することができる。クライアントアプリケーション1732は、クライアントアプリケーション1732が提供するユーザデータを生成するためにユーザと対話することができる。ソフトウェア1731は、処理回路1738によって実行されたとき、UE1730を本明細書で説明される様々な例示的な方法(たとえば、プロシージャ)に対応する動作を実施するように設定することができる、(コンピュータプログラム製品とも呼ばれる)プログラム命令をも含むことができる。
【0218】
一例として、図17に示されているホストコンピュータ1710、基地局1720およびUE1730は、それぞれ、図16のホストコンピュータ1630、基地局1612a、1612b、1612cのうちの1つ、およびUE1691、1692のうちの1つと同様または同等であり得る。つまり、これらのエンティティの内部の働きは、図17に示されているようなものであり得、別個に、周囲のネットワークトポロジーは、図16のものであり得る。
【0219】
図17では、OTT接続1750は、仲介デバイスとこれらのデバイスを介したメッセージの正確なルーティングとへの明示的言及なしに、基地局1720を介したホストコンピュータ1710とUE1730との間の通信を示すために抽象的に描かれている。ネットワークインフラストラクチャが、ルーティングを決定することができ、ネットワークインフラストラクチャは、UE1730からまたはホストコンピュータ1710を動作させるサービスプロバイダから、またはその両方からルーティングを隠すように設定され得る。OTT接続1750がアクティブである間、ネットワークインフラストラクチャは、さらに、ネットワークインフラストラクチャが(たとえば、ネットワークの負荷分散考慮または再設定に基づいて)ルーティングを動的に変更する判断を行うことができる。
【0220】
UE1730と基地局1720との間の無線接続1770は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従う。様々な実施形態のうちの1つまたは複数は、無線接続1770が最後のセグメントを形成するOTT接続1750を使用して、UE1730に提供されるOTTサービスの性能を改善する。より正確には、本明細書で開示される例示的な実施形態は、ネットワークが、データフローのエンドツーエンドサービス品質(QoS)を監視するためのフレキシビリティを改善することができ、それには、ユーザ機器(UE)と、5Gネットワークの外部のOTTデータアプリケーションまたはサービスなどの別のエンティティとの間のデータセッションに関連付けられた、データフローの対応する無線ベアラが含まれる。これらおよび他の利点は、5G/NRソリューションのより適時の設計、実装、および展開を容易にすることができる。さらに、そのような実施形態は、データセッションQoSのフレキシブルおよび適時の制御を容易にすることができ、これは、5G/NRによって想定される、およびOTTサービスの成長のために重要である、容量、スループット、レイテンシなどの改善につながることができる。
【0221】
1つまたは複数の実施形態が改善する、データレート、レイテンシおよび他のネットワーク動作態様を監視する目的での、測定プロシージャが提供され得る。測定結果の変動に応答して、ホストコンピュータ1710とUE1730との間のOTT接続1750を再設定するための随意のネットワーク機能がさらにあり得る。測定プロシージャおよび/またはOTT接続1750を再設定するためのネットワーク機能は、ホストコンピュータ1710のソフトウェア1711およびハードウェア1715でまたはUE1730のソフトウェア1731およびハードウェア1735で、またはその両方で実装され得る。実施形態では、OTT接続1750が通過する通信デバイスにおいて、またはその通信デバイスに関連して、センサー(図示せず)が展開され得、センサーは、上記で例示された監視された量の値を供給すること、あるいはソフトウェア1711、1731が監視された量を算出または推定することができる他の物理量の値を供給することによって、測定プロシージャに参加することができる。OTT接続1750の再設定は、メッセージフォーマット、再送信セッティング、好ましいルーティングなどを含むことができ、再設定は、基地局1720に影響を及ぼす必要がなく、再設定は、基地局1720に知られていないかまたは知覚不可能であり得る。そのようなプロシージャおよび機能は、当技術分野において知られ、実践され得る。いくつかの実施形態では、測定は、スループット、伝搬時間、レイテンシなどのホストコンピュータ1710の測定を容易にするプロプライエタリUEシグナリングを伴うことができる。測定は、ソフトウェア1711および1731が、ソフトウェア1711および1731が伝搬時間、エラーなどを監視する間にOTT接続1750を使用して、メッセージ、特に空のまたは「ダミー」メッセージが送信されることを引き起こすことにおいて、実装され得る。
【0222】
図18は、一実施形態による、通信システムにおいて実装される例示的な方法および/またはプロシージャを示すフローチャートである。通信システムは、いくつかの例示的な実施形態では、本明細書の他の図を参照しながら説明されたものであり得る、ホストコンピュータと基地局とUEとを含む。本開示の簡単のために、図18への図面参照のみがこのセクションに含まれる。ステップ1810において、ホストコンピュータはユーザデータを提供する。ステップ1810の(随意であり得る)サブステップ1811において、ホストコンピュータは、ホストアプリケーションを実行することによって、ユーザデータを提供する。ステップ1820において、ホストコンピュータは、UEにユーザデータを搬送する送信を始動する。(随意であり得る)ステップ1830において、基地局は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、ホストコンピュータが始動した送信において搬送されたユーザデータをUEに送信する。(また、随意であり得る)ステップ1840において、UEは、ホストコンピュータによって実行されるホストアプリケーションに関連付けられたクライアントアプリケーションを実行する。
【0223】
図19は、一実施形態による、通信システムにおいて実装される例示的な方法および/またはプロシージャを示すフローチャートである。通信システムは、本明細書の他の図を参照しながら説明されたものであり得る、ホストコンピュータと基地局とUEとを含む。本開示の簡単のために、図19への図面参照のみがこのセクションに含まれる。方法のステップ1910において、ホストコンピュータはユーザデータを提供する。随意のサブステップ(図示せず)において、ホストコンピュータは、ホストアプリケーションを実行することによって、ユーザデータを提供する。ステップ1920において、ホストコンピュータは、UEにユーザデータを搬送する送信を始動する。送信は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、基地局を介して通ることができる。(随意であり得る)ステップ1930において、UEは、送信において搬送されたユーザデータを受信する。
【0224】
図20は、一実施形態による、通信システムにおいて実装される例示的な方法および/またはプロシージャを示すフローチャートである。通信システムは、本明細書の他の図を参照しながら説明されたものであり得る、ホストコンピュータと基地局とUEとを含む。本開示の簡単のために、図20への図面参照のみがこのセクションに含まれる。(随意であり得る)ステップ2010において、UEは、ホストコンピュータによって提供された入力データを受信する。追加または代替として、ステップ2020において、UEはユーザデータを提供する。ステップ2020の(随意であり得る)サブステップ2021において、UEは、クライアントアプリケーションを実行することによって、ユーザデータを提供する。ステップ2010の(随意であり得る)サブステップ2011において、UEは、ホストコンピュータによって提供された受信された入力データに反応してユーザデータを提供する、クライアントアプリケーションを実行する。ユーザデータを提供する際に、実行されたクライアントアプリケーションは、ユーザから受信されたユーザ入力をさらに考慮することができる。ユーザデータが提供された特定の様式にかかわらず、UEは、(随意であり得る)サブステップ2030において、ホストコンピュータへのユーザデータの送信を始動する。方法のステップ2040において、ホストコンピュータは、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、UEから送信されたユーザデータを受信する。
【0225】
図21は、一実施形態による、通信システムにおいて実装される例示的な方法および/またはプロシージャを示すフローチャートである。通信システムは、本明細書の他の図を参照しながら説明されたものであり得る、ホストコンピュータと基地局とUEとを含む。本開示の簡単のために、図21への図面参照のみがこのセクションに含まれる。(随意であり得る)ステップ2110において、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、基地局は、UEからユーザデータを受信する。(随意であり得る)ステップ2120において、基地局は、ホストコンピュータへの、受信されたユーザデータの送信を始動する。(随意であり得る)ステップ2130において、ホストコンピュータは、基地局によって始動された送信において搬送されたユーザデータを受信する。
【0226】
本明細書で説明されるように、デバイスおよび/または装置が、半導体チップ、チップセット、あるいはそのようなチップまたはチップセットを備える(ハードウェア)モジュールによって表され得るが、これは、デバイスまたは装置の機能が、ハードウェア実装される代わりに、プロセッサ上での実行のためのまたはプロセッサ上で稼働されている実行可能ソフトウェアコード部分を備えるコンピュータプログラムまたはコンピュータプログラム製品などのソフトウェアモジュールとして実装される可能性を、除外しない。さらに、デバイスまたは装置の機能は、ハードウェアとソフトウェアとの任意の組合せによって実装され得る。デバイスまたは装置はまた、機能的に互いと協働するのか互いとは無関係であるのかにかかわらず、複数のデバイスおよび/または装置のアセンブリと見なされ得る。その上、デバイスおよび装置は、デバイスまたは装置の機能が保持される限り、システム全体にわたって分散して実装され得る。そのようなおよび同様の原理は当業者に知られていると見なされる。
【0227】
さらに、無線デバイスまたはネットワークノードによって実施されるものとして本明細書で説明される機能が、複数の無線デバイスおよび/またはネットワークノード上で分散され得る。言い換えれば、本明細書で説明されるネットワークノードおよび無線デバイスの機能は、単一の物理デバイスによる実施に限定されず、実際は、いくつかの物理デバイスの間で分散され得ると考えられる。
【0228】
別段に規定されていない限り、本明細書で使用される(技術用語および科学用語を含む)すべての用語は、本開示が属する技術の当業者によって通常理解されるものと同じ意味を有する。本明細書で使用される用語は、本明細書および関連技術の文脈におけるそれらの用語の意味に従う意味を有するものとして解釈されるべきであり、明確にそのように本明細書で規定されていない限り、理想的なまたは過度に形式的な意味において解釈されないことをさらに理解されよう。
【0229】
さらに、その明細書、図面、および例示的な実施形態を含む、本開示で使用されるいくつかの用語は、限定はしないが、たとえば、データおよび情報を含めて、いくつかの事例では同義的に使用され得る。互いに同義であり得るこれらの単語および/または他の単語が本明細書で同義的に使用され得るが、そのような単語が同義的に使用されないことが意図され得る事例があり得ることを、理解されたい。さらに、従来技術の知識が上記で参照により本明細書に明示的に組み込まれていない限り、従来技術の知識は、その全体が本明細書に明示的に組み込まれる。参照されるすべての刊行物は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0230】
そうでないことが明記されていない限り、本明細書で使用される、列挙された項目の結合的リスト(conjunctive list)(たとえば、「AおよびB」、「A、B、およびC」)が後続する、「のうちの少なくとも1つ」および「のうちの1つまたは複数」という句は、列挙された項目「からなるリストから各項目が選択される、少なくとも1つの項目」を意味するものとする。たとえば、「AおよびBのうちの少なくとも1つ」は、A、B、またはAおよびBのうちのいずれかを意味するものとする。同様に、「A、B、およびCのうちの1つまたは複数」は、A、B、C、AおよびB、BおよびC、AおよびC、またはA、B、およびCのうちのいずれかを意味するものとする。
【0231】
そうでないことが明記されていない限り、本明細書で使用される、列挙された項目の結合的リスト(たとえば、「AおよびB」、「A、B、およびC」)が後続する、「複数の(a plurality of)」という句は、列挙された項目「からなるリストから各項目が選択される、複数の(multiple)項目」を意味するものとする。たとえば、「複数のAおよびB」は、2つ以上のA、2つ以上のB、または少なくとも1つのAおよび少なくとも1つのBのうちのいずれかを意味するものとする。
【0232】
上記は、本開示の原理を示すにすぎない。本明細書の教示に鑑みて、説明される実施形態の様々な変更および改変が当業者に明らかになろう。したがって、本明細書で明示的に示されず、または説明されないが、本開示の原理を具現し、したがって、本開示の趣旨および範囲内にあり得る、多数のシステム、構成、およびプロシージャを、当業者は考案することができることが諒解されよう。当業者によって理解されるべきであるように、様々な例示的な実施形態が、互いに一緒に、ならびに互いに互換的に使用され得る。
【0233】
本明細書で説明される技法および装置の例示的な実施形態は、限定はしないが、以下の列挙された例を含む。
E1. マスタセルグループ(MCG)を提供するように設定されたマスタノード(MN)との、および2次セルグループ(SCG)を提供するように設定された2次ノード(SN)とのデュアルコネクティビティ(DC)のために設定されたユーザ機器(UE)のための方法であって、方法は、
MNに、UEアップリンク(UL)SCG送信機会の第1のシンボルと、UE UL SCG送信機会と重複するUE UL MCG送信のためのより早いスケジューリングメッセージの最後の受信されたシンボルとの間の最小オフセットUE能力Toffsetの指示を送ることと、
MNから、指示に従ってUL MCG送信のためのスケジューリングメッセージを受信することと、
時間的に少なくとも部分的に重複するUL MCG送信およびUL SCG送信を実施することと
を含む、方法。
E2. SNに、最小オフセットUE能力の指示を送ることをさらに含む、実施形態E1に記載の方法。
E3. UL MCG送信のための総送信電力に基づいて、UL MCG送信との重複中に、UL SCG送信のための総送信電力を決定することをさらに含む、実施形態E1またはE2に記載の方法。
E4. UL SCG送信が複数のスロットにわたって実施される、実施形態E1からE3のいずれか1つに記載の方法。
E5. 最小オフセットUE能力Toffsetが、UEアップリンク(UL)SCG送信機会の特定のスロットの第1のシンボルと、UE UL SCG送信機会の特定のスロットと重複するUE UL MCG送信のためのより早いスケジューリングメッセージの最後の受信されたシンボルとの間のものである、実施形態E4に記載の方法。
E6. 最小オフセットUE能力Toffsetが、UEアップリンク(UL)SCG送信機会の部分の第1のシンボルと、UE UL SCG送信機会の部分と重複するUE UL MCG送信のためのより早いスケジューリングメッセージの最後の受信されたシンボルとの間のものであり、
部分が、固定持続時間またはOFDMシンボルの数のうちの1つである、
実施形態E4に記載の方法。
E7. UEが、複数のスロットのすべてにおけるUL SCG送信について同じ総送信電力を維持する、実施形態E4からE6のいずれか1つに記載の方法。
E8. MNから、最小オフセットUE能力についての要求を受信することをさらに含み、最小オフセットUE能力の指示が、要求に応答してMNに送られる、実施形態E1からE7のいずれか1つに記載の方法。
E9. MCGのための設定およびMCGのための設定のうちの少なくとも1つを受信することと、
受信された少なくとも1つの設定に基づいて最小オフセットUE能力の変更を決定することと
をさらに含み、
最小オフセットUE能力の指示が、変更を決定したことに応答してMNに送られる、
実施形態E1からE7のいずれか1つに記載の方法。
E10. 方法が、
MNから、UE UL SCG送信機会の第1のシンボルと、UE UL SCG送信と重複するUE UL MCG送信のためのより早いスケジューリングメッセージの最後の受信されたシンボルとの間の、UE UL MCG送信をスケジュールするときにMNによって使用される最小スケジューリングオフセットminToffsetを受信することと、
最小スケジューリングオフセットに従ってスケジューリングメッセージを処理することと
をさらに含む、実施形態E1からE7のいずれか1つに記載の方法。
E11. 2次セルグループ(SCG)を提供するように設定された2次ノード(SN)とともに、ユーザ機器(UE)とのデュアルコネクティビティ(DC)におけるマスタセルグループ(MCG)を提供するように設定されたマスタノード(MN)によって実施される方法であって、方法は、
UEアップリンク(UL)SCG送信機会の第1のシンボルと、UE UL SCG送信機会と重複するUE UL MCG送信のためのより早いスケジューリングメッセージの最後の受信されたシンボルとの間の最小オフセットUE能力Toffsetに関係する1つまたは複数のパラメータを決定することと、
SNに、最小UEオフセット能力に関係するパラメータを送ることと、
UEに、最小オフセットUE能力に関係するパラメータに従ってUL MCG送信のためのスケジューリングメッセージを送ることと
を含む、方法。
E12. 1つまたは複数のパラメータが、UE UL SCG送信機会の第1のシンボルと、UE UL SCG送信と重複するUE UL MCG送信のためのより早いスケジューリングメッセージの最後の受信されたシンボルとの間の、UE UL MCG送信をスケジュールするときにMNによって使用される最小スケジューリングオフセットminToffsetを含む、実施形態E11に記載の方法。
E13. 1つまたは複数のパラメータが、UE能力とMCGの設定とに基づく推定された第1の最大UE処理時間T_MCGをも含む、実施形態E12に記載の方法。
E14. 方法が、SNから、UE能力とSCGの設定とに基づく推定された第2の最大UE処理時間T_SCGを受信することをさらに含み、
最小スケジューリングオフセットminToffsetが、推定された第2の最大UE処理時間T_SCGに基づいて決定される、
実施形態E11またはE12に記載の方法。
E15. 1つまたは複数のパラメータが、UEのためのSCG設定を決定するときにSNによって使用されるべき、許容される第2の最大UE処理時間maxT_SCGを含む、実施形態E11に記載の方法。
E16. UEから、最小オフセットUE能力の指示を受信することをさらに含み、1つまたは複数のパラメータが、受信された最小オフセットUE能力に基づいて決定される、実施形態E11からE15のいずれか1つに記載の方法。
E17. UEに、最小オフセットUE能力についての要求を送ることをさらに含み、最小オフセットUE能力の指示が、要求に応答して受信される、実施形態E16に記載の方法。
E18. UEに、MCGのための設定を送ることをさらに含み、最小オフセットUE能力の指示がMCG設定に応答して受信される、実施形態E16に記載の方法。
E19. SNから、最大可能SCG送信長max-SCGtxlengthの指示を受信することと、
SNに、最大許容SCG送信長max-allowedSCGtxlengthの指示を送ることと
のうちの1つをさらに含み、
UL MCG送信のためのスケジューリングメッセージがまた、最大可能SCG送信長または最大許容SCG送信長に従う、実施形態E11からE18のいずれか1つに記載の方法。
E20. UL SCG送信が複数のスロットにわたって実施され、
最小オフセットUE能力Toffsetが、UEアップリンク(UL)SCG送信機会の特定のスロットの第1のシンボルと、UE UL SCG送信機会の特定のスロットと重複するUE UL MCG送信のためのより早いスケジューリングメッセージの最後の受信されたシンボルとの間のものである、
実施形態E11からE19のいずれか1つに記載の方法。
E21. マスタセルグループ(MCG)を提供するように設定されたマスタノード(MN)とともに、ユーザ機器(UE)とのデュアルコネクティビティ(DC)における2次セルグループ(SCG)を提供するように設定された2次ノード(SN)によって実施される方法であって、方法は、
MNから、UEアップリンク(UL)SCG送信機会の第1のシンボルと、UE UL SCG送信機会と重複するUE UL MCG送信のためのより早いスケジューリングメッセージの最後の受信されたシンボルとの間の最小オフセットUE能力Toffsetに関係する1つまたは複数のパラメータを受信することと、
1つまたは複数のパラメータに基づいて、以下の動作、すなわち、
UEのためのSCG設定を決定することと、
UEのためのUL SCG送信をスケジュールすることと
のうちの1つまたは複数を実施することと
を含む、方法。
E22. 1つまたは複数のパラメータが、UE UL SCG送信機会の第1のシンボルと、UE UL SCG送信と重複するUE UL MCG送信のためのより早いスケジューリングメッセージの最後の受信されたシンボルとの間の、UE UL MCG送信をスケジュールするときにMNによって使用される最小スケジューリングオフセットminToffsetを含む、実施形態E21に記載の方法。
E23. 1つまたは複数のパラメータが、UE能力とMCGの設定とに基づく推定された第1の最大UE処理時間T_MCGをも含む、実施形態E22に記載の方法。
E24. 方法が、MNに、UE能力とSCGの設定とに基づく推定された第2の最大UE処理時間T_SCGを送ることをさらに含み、
受信された最小スケジューリングオフセットminToffsetが、推定された第2の最大UE処理時間に基づく、
実施形態E21またはE22に記載の方法。
E25. 1つまたは複数のパラメータが、UEのためのSCG設定を決定するときにSNによって使用されるべき、許容される第2の最大UE処理時間maxT_SCGを含む、実施形態E21に記載の方法。
E26. UEから、最小オフセットUE能力の指示を受信することをさらに含み、1つまたは複数の動作がまた、受信された最小オフセットUE能力に基づいて実施される、実施形態E21からE25のいずれか1つに記載の方法。
E27. UEに、最小オフセットUE能力についての要求を送ることをさらに含み、最小オフセットUE能力の指示が、要求に応答して受信される、実施形態E26に記載の方法。
E28. UEに、SCGのための設定を送ることをさらに含み、最小オフセットUE能力の指示がSCG設定に応答して受信される、実施形態E26に記載の方法。
E29. MNに、最大可能SCG送信長max-SCGtxlengthの指示を送ることと、
SNから、最大許容SCG送信長max-allowedSCGtxlengthの指示を受信することと
のうちの1つをさらに含み、
1つまたは複数の動作がまた、最大可能SCG送信長または最大許容SCG送信長に基づいて実施される、実施形態E21からE28のいずれか1つに記載の方法。
E30. UL SCG送信が複数のスロットにわたって実施され、
最小オフセットUE能力Toffsetが、UEアップリンク(UL)SCG送信機会の特定のスロットの第1のシンボルと、UE UL SCG送信機会の特定のスロットと重複するUE UL MCG送信のためのより早いスケジューリングメッセージの最後の受信されたシンボルとの間のものである、
実施形態E21からE29のいずれか1つに記載の方法。
E31. マスタセルグループ(MCG)を提供するように設定されたマスタノード(MN)との、および2次セルグループ(SCG)を提供するように設定された2次ノード(SN)とのデュアルコネクティビティ(DC)のために設定されたユーザ機器(UE)であって、UEは、
MNおよびSNと通信するように設定された無線インターフェース回路と、
無線インターフェース回路に動作可能に結合された処理回路であって、それにより、処理回路と無線インターフェース回路とが、実施形態1から10に記載の方法のいずれかに対応する動作を実施するように設定された、処理回路と
を備える、ユーザ機器(UE)。
32. マスタセルグループ(MCG)を提供するように設定されたマスタノード(MN)との、および2次セルグループ(SCG)を提供するように設定された2次ノード(SN)とのデュアルコネクティビティ(DC)のために設定されたユーザ機器(UE)であって、UEが、実施形態1から10に記載の方法のいずれかに対応する動作を実施するようにさらに構成された、ユーザ機器(UE)。
33. マスタセルグループ(MCG)を提供するように設定されたマスタノード(MN)との、および2次セルグループ(SCG)を提供するように設定された2次ノード(SN)とのデュアルコネクティビティ(DC)のために設定されたユーザ機器(UE)の処理回路によって実行されたとき、UEを、実施形態1から10に記載の方法のいずれかに対応する動作を実施するように設定するプログラム命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体。
34. マスタセルグループ(MCG)を提供するように設定されたマスタノード(MN)との、および2次セルグループ(SCG)を提供するように設定された2次ノード(SN)とのデュアルコネクティビティ(DC)のために設定されたユーザ機器(UE)の処理回路によって実行されたとき、UEを、実施形態1から10に記載の方法のいずれかに対応する動作を実施するように設定するプログラム命令を備えるコンピュータプログラム製品。
35. マスタセルグループ(MCG)を介したまたは2次セルグループ(SCG)を介したユーザ機器(UE)とのデュアルコネクティビティ(DC)のために設定されたネットワークノードであって、ネットワークノードは、
UEと、およびUEとのDCのために設定された別のネットワークノードと通信するように設定された通信インターフェース回路と、
通信インターフェース回路に動作可能に結合された処理回路であって、それにより、処理回路と通信インターフェース回路とが、実施形態11から30に記載の方法のいずれかに対応する動作を実施するように設定された、処理回路と
を備える、ネットワークノード。
36. マスタセルグループ(MCG)を介したまたは2次セルグループ(SCG)を介したユーザ機器(UE)とのデュアルコネクティビティ(DC)のために設定されたネットワークノードであって、ネットワークノードが、実施形態11から30に記載の方法のいずれかに対応する動作を実施するようにさらに構成された、ネットワークノード。
37. マスタセルグループ(MCG)を介したまたは2次セルグループ(SCG)を介したユーザ機器(UE)とのデュアルコネクティビティ(DC)のために設定されたネットワークノードの処理回路によって実行されたとき、ネットワークノードを、実施形態11から30に記載の方法のいずれかに対応する動作を実施するように設定するプログラム命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体。
38. マスタセルグループ(MCG)を介したまたは2次セルグループ(SCG)を介したユーザ機器(UE)とのデュアルコネクティビティ(DC)のために設定されたネットワークノードの処理回路によって実行されたとき、ネットワークノードを、実施形態11から30に記載の方法のいずれかに対応する動作を実施するように設定するプログラム命令を備えるコンピュータプログラム製品。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21