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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-08
(45)【発行日】2024-05-16
(54)【発明の名称】粒子状洗濯組成物
(51)【国際特許分類】
   C11D 17/06 20060101AFI20240509BHJP
   B01J 2/00 20060101ALI20240509BHJP
   B01J 2/02 20060101ALI20240509BHJP
   B01J 2/26 20060101ALI20240509BHJP
   B01J 2/30 20060101ALI20240509BHJP
   C11D 1/62 20060101ALI20240509BHJP
   C11D 3/04 20060101ALI20240509BHJP
   C11D 3/08 20060101ALI20240509BHJP
   C11D 3/10 20060101ALI20240509BHJP
   C11D 3/12 20060101ALI20240509BHJP
   C11D 3/18 20060101ALI20240509BHJP
   C11D 3/37 20060101ALI20240509BHJP
   C11D 3/386 20060101ALI20240509BHJP
   C11D 3/40 20060101ALI20240509BHJP
   C11D 3/48 20060101ALI20240509BHJP
   C11D 3/50 20060101ALI20240509BHJP
【FI】
C11D17/06
B01J2/00 A
B01J2/00 B
B01J2/02 Z
B01J2/26
B01J2/30
C11D1/62
C11D3/04
C11D3/08
C11D3/10
C11D3/12
C11D3/18
C11D3/37
C11D3/386
C11D3/40
C11D3/48
C11D3/50
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2022578666
(86)(22)【出願日】2020-07-03
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-12
(86)【国際出願番号】 CN2020100132
(87)【国際公開番号】W WO2022000468
(87)【国際公開日】2022-01-06
【審査請求日】2022-12-19
(73)【特許権者】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE PROCTER & GAMBLE COMPANY
【住所又は居所原語表記】One Procter & Gamble Plaza, Cincinnati, OH 45202,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100122437
【弁理士】
【氏名又は名称】大宅 一宏
(74)【代理人】
【識別番号】100209495
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 さおり
(72)【発明者】
【氏名】シェン、ルイ
(72)【発明者】
【氏名】ヂァオ、プ
【審査官】中田 光祐
(56)【参考文献】
【文献】特表2003-503549(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0010781(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0169534(US,A1)
【文献】特開2004-210956(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C11D 1/00- 19/00
B01J 2/00- 2/30
D61L 1/01
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗濯組成物であって、
複数の顆粒であって、前記顆粒のそれぞれが、3mm以上12mm以下の最長寸法及び5以下のアスペクト比を有し、前記顆粒のそれぞれが、1mg~1gの質量を有し、前記顆粒が、前記顆粒の50重量%~99.9重量%の水溶性担体を含む、複数の顆粒と、
前記洗濯組成物の0.3重量%~重量%の複数の微粒子であって、前記微粒子が0.05μm~50μmの平均粒径を有する、複数の微粒子と、
を含
前記水溶性担体が、2,000~20,000ダルトンの重量平均分子量(Mw)を有するポリエチレングリコールであり、
前記微粒子が、ゼオライト、ヒュームシリカ、沈降シリカ、炭酸カルシウム、二酸化チタン、炭酸マグネシウム、粘土、カオリン、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、デンプン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、洗濯組成物。
【請求項2】
前記顆粒のそれぞれが、球形、半球形、圧縮半球形、円筒形、円盤形、円形、レンズマメ形、楕円形、立方形、長方形、星形、花形、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される規則的な形状を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記水溶性担体が、3,000~13,000ダルトンの重量平均分子量(Mw)を有するポリエチレングリコールである、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
前記微粒子が、0.1μm~15μmの平均粒径を有する、請求項1~のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
前記微粒子が、前記組成物の0.3重量%~2重量%の量で存在する、請求項1~のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
前記顆粒が、前記顆粒の0.1重量%~25重量%の、遊離香料、プロ香料、カプセル化香料、香料マイクロカプセル、及びこれらの組み合わせから選択される香料成分を更に含む、請求項1~のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
前記顆粒が、前記顆粒の0.2重量%~45重量%の第四級アンモニウム化合物を更に含む、請求項1~のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
前記顆粒が、前記顆粒の0.1重量%~10重量%のカチオン性ポリマーを更に含む、請求項1~のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
前記顆粒が、前記顆粒の0.01重量%~3重量%のジフェニルエーテル抗菌剤を更に含む、請求項1~のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
前記顆粒が、界面活性剤、酵素、着色剤、脂肪酸、抗菌剤、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される他の活性成分を更に含む、請求項1~のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項11】
洗濯組成物であって、
(i)前記洗濯組成物の25重量%~99.9重量%の複数の顆粒であって、
前記顆粒のそれぞれが、半球形又は圧縮半球形の形状を有し、
前記顆粒のそれぞれが、3mm以上12mm以下の最長寸法及び5以下のアスペクト比を有し、
前記顆粒のそれぞれが、1mg~1gの質量を有し、
前記顆粒が、前記顆粒の50重量%~99.9重量%の、3,000~13,000ダルトンの重量平均分子量を有するポリエチレングリコールを含む、複数の顆粒と、
(ii)前記洗濯組成物の0.3重量%~重量%の複数の微粒子であって、
前記微粒子が、0.1μm~15μmの平均粒径を有し、
前記微粒子が、ゼオライト、ヒュームシリカ、沈降シリカ、炭酸カルシウム、二酸化チタン、炭酸マグネシウム、粘土、カオリン、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、デンプン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、複数の微粒子と、
を含む、洗濯組成物。
【請求項12】
洗濯組成物であって、
(i)前記洗濯組成物の10重量%~90重量%の複数の第1の顆粒であって、前記第1の顆粒のそれぞれが、半球形又は圧縮半球形の形状を有し、前記第1の顆粒のそれぞれが、3mm以上12mm以下の最長寸法及び5以下のアスペクト比を有し、
前記第1の顆粒が、
前記第1の顆粒の50重量%~99.9重量%の、3,000~13,000ダルトンの重量平均分子量を有するポリエチレングリコール、並びに
前記顆粒の0.1重量%~25重量%の、遊離香料、プロ香料、カプセル化香料、香料マイクロカプセル、及びこれらの組み合わせから選択される香料成分、を含む、複数の第1の顆粒と、
(ii)前記洗濯組成物の10重量%~90重量%の複数の第2の顆粒であって、前記第2の顆粒のそれぞれが、半球形又は圧縮半球形の形状を有し、前記第2の顆粒のそれぞれが、3mm以上12mm以下の最長寸法及び5以下のアスペクト比を有し、
前記第2の顆粒が、
前記第2の顆粒の50重量%~99.9重量%の、3,000~13,000ダルトンの重量平均分子量を有するポリエチレングリコール、
前記第2の顆粒の0.5重量%~40重量%のエステル第四級アンモニウム化合物、並びに
前記第2の顆粒の0.2重量%~5重量%のカチオン性多糖類、を含む、複数の第2の顆粒と、
(iii)前記洗濯組成物の0.3重量%~重量%の複数の微粒子であって、前記微粒子が、0.1μm~15μmの平均粒径を有し、前記微粒子が、ゼオライト、ヒュームシリカ、沈降シリカ、炭酸カルシウム、二酸化チタン、炭酸マグネシウム、粘土、カオリン、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、デンプン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、複数の微粒子と、
を含む、洗濯組成物。
【請求項13】
請求項1に記載の洗濯組成物を製造する方法であって、
a.前記組成物の40重量%~99重量%の、3,000~13,000ダルトンの重量平均分子量を有するポリエチレングリコールを含む粘性材料を提供する工程と、
b.前記粘性材料を小さな開口部を通して移動コンベア表面上に通過させ、前記移動コンベア表面上で前記粘性材料を冷却して複数の顆粒を形成する工程と、
c.前記複数の顆粒を、0.1μm~15μmの平均粒径を有する複数の微粒子と混合して、前記洗濯組成物を形成する工程と、
を含む、方法。
【請求項14】
衣料品を処理するための方法であって、
洗濯機内に衣料品を提供する工程と、
前記洗濯機の洗浄サブサイクル中に前記衣料品を、請求項1~12のいずれか一項に記載の組成物と接触させる工程と、
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粒子状洗濯組成物、特に柔軟化及び/又は清涼化洗浄添加剤を含む粒子状洗濯組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
家庭での洗濯プロセスは、洗濯及び/又はすすぎサイクル中に布地に望ましい効果を与えることができる多数の材料で布地を処理する機会を消費者に提供する。洗剤組成物のパッケージとは別のパッケージ内の機能性組成物(香料粒子、漂白剤粒子、柔軟剤粒子など)によって、柔軟化又は清涼化などの効果をもたらすことができる。洗濯洗剤製品のパッケージとは別のパッケージに柔軟化/清涼化組成物粒子を有することは、使用される洗剤組成物の量とは無関係に柔軟化/清涼化組成物の量を消費者が選択することを可能にするので、有益であり得る。これにより、使用する柔軟化/清涼化組成物の量、また当該量によってかかる組成物が達成する、消費者にとって非常に有益な効果である柔軟化/清涼化の効果の程度をカスタマイズする機会を消費者に与えることができる。そのため、比較的大きく厚みのある機能性粒子(例えば、直径3mm以上、アスペクト比5以下の香料粒子)が市場に導入されている。このような柔軟化/清涼化機能性粒子は、消費者が洗濯工程で洗濯洗剤製品と一緒に投入することができ、いわゆる洗濯による柔軟化/清涼化を行うことができる。これは、洗剤製品とは別に洗濯機の別の区画に投入されなければならない、又は、すすぎ若しくは乾燥の次の工程の間、いわゆるすすぎによる柔軟化の間に投入しなければならない液体柔軟化製品の使用によって引き起こされる不便な経験とは対照的である。しかし、輸送、保管、及び/又は製造プロセスにおける高温(例えば40℃以上)及び/又は高湿(例えば60%以上)などの極端な条件下では、パッケージ内の微粒子機能性粒子が望ましい流動性を失う(例えば、一部の粒子が互いに固着する)リスクが潜在している。これは、製品の流動性の低下に起因して、又は複数の粒子が互いに固着して大きな塊となり容器の開口部を塞ぐ場合に、吐出が困難になる可能性があるため、望ましくない使用感が生じることがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、上記の懸念に対処する、すなわち、望ましい流動性を有する粒子状洗濯組成物を提供する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本明細書に記載の組成物は、環境変化(例えば、高温/高湿)に対してより耐性があり、したがって消費者が洗濯機に投入するのにより便利な改善された流動性を有する洗濯組成物を提供することができる。洗濯組成物は、柔軟化及び/又は清涼化洗浄添加剤を含む粒子状組成物で提供することができる。粒子状製品、特に粉の立たない粒子状物は、多くの消費者によって好まれる。粒子状製品は、消費者がパッケージから洗濯機に直接、又は洗濯機の投入区画に容易に投入することができる。あるいは消費者は、パッケージから、任意選択で1つ以上の投入用のしるしを備える投入カップに投入し、次いで粒子状物を洗濯機の投入区画に、又はドラムに直接投入することができる。投入カップが用いられる製品では、粒子状製品は、液体製品よりも面倒でない傾向がある。本明細書に記載の組成物は、極端な条件においてさえ、望ましい流動性を有する粒子状組成物を提供することができる。更に、本発明の粒子状洗濯組成物が、消費者に好まれる埃っぽさが少ない特性を有することは利点である。粒子状洗濯組成物は、パッケージから投入カップに容易に投入することができるという利点、又は洗濯機に直接投入することができるという利点がある。
【0005】
洗濯組成物は、比較的大きなサイズ(例えば、3mm~12mmの最長寸法)を有する複数の顆粒と、比較的小さなサイズ(例えば、0.05μm~50μm、又は例えば、0.1μm~15μm)を有する複数の微粒子と、を含むことができる。本出願人は、驚くべきことにかつ予想外に、質量が1mg~1gであり、最長寸法が3mm~12mmの形状を有する粒子状洗濯組成物に、比較的小さい範囲の平均粒径を有する微粒子を添加すると、特に輸送、保管、又は製造プロセスにおける高温(例えば40℃以上)及び/又は高湿(例えば60%以上)などの極端な状態において、このような洗濯組成物の流動性を著しく高めることができることを見出した。
【0006】
いかなる理論にも束縛されるものではないが、本発明の発明者らは、複数の顆粒の中に添加される微粒子が、顆粒の外面の一部又は外面全体を覆うことができると考える。微粒子は、顆粒の外面上に連続層を形成することができる、又は不連続であり、かつ顆粒の外面の別個の領域を覆うことができる。微粒子は、顆粒の表面の粘着性を低下させるように機能し得る。
【0007】
一態様において、本発明は、洗濯組成物であって、
i)複数の顆粒であって、当該顆粒のそれぞれが、3mm以上12mm以下の最長寸法及び5以下のアスペクト比を有し、当該顆粒のそれぞれが、1mg~1gの質量を有し、好ましくは、当該顆粒が、当該顆粒の25重量%~99.9重量%の水溶性担体を含む、複数の顆粒と、
ii)洗濯組成物の0.1重量%~10重量%の複数の微粒子であって、当該微粒子が0.05μm~50μmの平均粒径を有する、複数の微粒子と、を含む、洗濯組成物に関する。
【0008】
別の態様において、本発明は、洗濯組成物であって、
i)当該洗濯組成物の25重量%~99.9重量%の複数の顆粒であって、当該顆粒のそれぞれが、半球形又は圧縮半球形の形状を有し、
当該顆粒のそれぞれが、3mm以上12mm以下の最長寸法及び5以下のアスペクト比を有し、当該顆粒のそれぞれが、1mg~1gの質量を有し、当該顆粒が、当該顆粒の25重量%~99.9重量%の、3,000~13,000ダルトンの重量平均分子量を有するポリエチレングリコールを含む、複数の顆粒と、
ii)当該洗濯組成物の0.1重量%~10重量%の複数の微粒子であって、
当該微粒子が、0.1μm~15μm、好ましくは1μm~10μmの平均粒径を有し、当該微粒子が、ゼオライト、ヒュームシリカ、沈降シリカ、炭酸カルシウム、二酸化チタン、炭酸マグネシウム、粘土、カオリン、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、デンプン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、複数の微粒子と、を含む、洗濯組成物に関する。
【0009】
更に別の態様において、本発明は、洗濯組成物であって、
(i)当該洗濯組成物の10重量%~90重量%の複数の第1の顆粒であって、当該第1の顆粒のそれぞれが、半球形又は圧縮半球形の形状を有し、当該第1の顆粒のそれぞれが、3mm以上12mm以下の最長寸法及び5以下のアスペクト比を有し、当該第1の顆粒が、
(a)当該第1の顆粒の25重量%~99.9重量%の、3,000~13,000ダルトンの重量平均分子量を有するポリエチレングリコール、並びに
(b)当該顆粒の0.1重量%~25重量%の、遊離香料、プロ香料、カプセル化香料、香料マイクロカプセル、及びこれらの組み合わせから選択される香料成分、を含む、複数の第1の顆粒と、
(ii)当該洗濯組成物の10重量%~90重量%の複数の第2の顆粒であって、当該第2の顆粒のそれぞれが、半球形又は圧縮半球形の形状を有し、当該第2の顆粒のそれぞれが、3mm以上12mm以下の最長寸法及び5以下のアスペクト比を有し、当該第2の顆粒が、
(c)当該第2の顆粒の25重量%~99.9重量%の、3,000~13,000ダルトンの重量平均分子量を有するポリエチレングリコール、
(d)当該第2の顆粒の0.5重量%~40重量%のエステル第四級アンモニウム化合物、並びに
(e)当該第2の顆粒の0.2重量%~5重量%のカチオン性多糖類、を含む、複数の第2の顆粒と、
(iii)当該洗濯組成物の0.1重量%~10重量%の複数の微粒子であって、当該微粒子が、0.1μm~15μm、好ましくは1μm~10μmの平均粒径を有し、当該微粒子が、ゼオライト、ヒュームシリカ、沈降シリカ、炭酸カルシウム、二酸化チタン、炭酸マグネシウム、粘土、カオリン、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、デンプン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、複数の微粒子と、を含む、洗濯組成物に関する。
【0010】
更に別の態様において、本発明は、洗濯組成物を製造する方法であって、(a)当該組成物の40重量%~99重量%の、3,000~13,000ダルトンの重量平均分子量を有するポリエチレングリコールを含む粘性材料を提供する工程と、(b)当該粘性材料を小さな開口部を通して移動コンベア表面上に通過させ、当該移動コンベア表面上で当該粘性材料を冷却して複数の顆粒を形成する工程と、(c)当該複数の顆粒を、0.1μm~15μmの平均粒径を有する複数の微粒子と混合して、当該洗濯組成物を形成する工程と、を含む、方法に関する。
【0011】
更に別の態様において、本発明は、(i)洗濯機内に衣料品を提供する工程と、(ii)当該洗濯機の洗浄サブサイクル中に当該衣料品を本発明による組成物と接触させる工程と、を含む、衣料品を処理するための方法に関する。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の様々な実施形態の特徴及び利点は、本発明の幅広い表現を与えるように意図される特定の実施形態の例を含む、以下の明細書から明らかになるであろう。様々な修正が本明細書及び本発明の実施から当業者には明白となるであろう。本発明の範囲は、開示される特定の形態に限定されることを意図せず、また本発明は、「特許請求の範囲」により定義されるような本発明の趣旨及び範囲に当てはまる全ての変形形態、等価物、及び代替物を網羅する。
【0013】
本明細書で使用するとき、特許請求項において使用される「a」及び「an」などの用語は、特許請求される又は記載されるもののうちの1つ以上を意味すると理解される。用語「含む(comprise)」、「含む(comprises)」、「含んでいる(comprising)」、「含有する(contain)」、「含有する(contains)」、「含有している(containing)」、「含む(include)」、「含む(includes)」、「含んでいる(including)」は全て、非限定的であることを意味する。
【0014】
「粒子状洗濯洗剤組成物」という用語は、固体の粉末状又は顆粒の洗濯洗剤組成物、好ましくは自由流動性のある粉末状又は顆粒の洗濯洗剤組成物、例えば、布地用の万能洗浄剤又は強力洗浄剤、並びに漂白活性剤、すすぎ補助剤、添加剤、又は前処理製品などの洗濯助剤を指す。
【0015】
用語「アスペクト比」は、顆粒の最短寸法に対する最長寸法の比を指す。例えば、このような顆粒が半球形又は圧縮半球形を有する場合、アスペクト比は、顆粒の高さに対するベース径の比である。
【0016】
用語「から本質的になる」は、組成物が、列挙された成分以外の成分を約1%未満、好ましくは約0.5%未満含有することを意味する。
【0017】
更に、用語「実質的に含まない(substantially free of)」又は「実質的に含まない(substantially free from)」は、指定の材料が0重量%~約1重量%、好ましくは0重量%~約0.5重量%、より好ましくは0重量%~約0.2重量%の量で存在することを意味する。用語「本質的に含まない」は、指定の材料が、0重量%~約0.1重量%、好ましくは0重量%~約0.01重量%の量で存在し、より好ましくは分析的に検出可能な濃度で存在しないことを意味する。
【0018】
本明細書で使用するとき、全ての濃度及び比は、特に明記しない限り、重量に基づくものである。本明細書における全ての温度は、別途指示がない限り、摂氏(℃)である。本明細書における全ての条件は、特に明記しない限り、20℃及び大気圧下である。特に明記しない限り、ポリマーの分子量は全て、重量平均数分子量により決定される。
【0019】
本発明の洗濯組成物は、複数の顆粒及び複数の微粒子を含むことができる。本発明の洗濯組成物は、このような粒子状洗濯組成物の総重量に対して、例えば約25%~約99.9%、好ましくは約40%~約99.5%、より好ましくは約45%~約99.5%の範囲の量で、主要割合の顆粒を含むことができる。
【0020】
洗濯組成物中の顆粒は、以下の3つの重要な特徴によって特徴付けられる:
(1)約3mm以上、例えば約3mm~約12mm、好ましくは約3mm~約10mm、より好ましくは約4mm~約8mmの最長寸法、
(2)約5以下、例えば、約1~約5、好ましくは約1.5~約4、より好ましくは約2~約4のアスペクト比、及び
(3)約1mg~約5g、例えば、約1mg~約1g、あるいは約5mg~約500mg、あるいは約10mg~約250mg、あるいは約15mg~約125mgの質量。
【0021】
上記の最長寸法、アスペクト比、及び質量を有する顆粒を含有する組成物は、消費者が布地を手洗いしているときに視覚的にも嗅覚的にも喜ばせる、著しく改善された清涼感/柔軟性を提供することができ、また、洗浄中に布地の選択された領域を処理するためのスクラビング助剤として消費者によって使用される可能性も高い。最長寸法が3mm未満である場合、又はアスペクト比が5を超える場合、手洗いプロセス中に粒子状組成物が消費者に見えにくくなったり、スクラビング助剤の使用強度を感じられなくなったりすることがあり、それによって、清涼感/柔軟性が低下したり、制限される可能性がある。
【0022】
組成物は、後述の溶解速度試験を用いて、25℃の脱イオン水中で測定して、約8分以上、例えば約8分~約60分、好ましくは約10分~約45分、より好ましくは約15分~約30分の溶解速度を有し得る。このような粒子状組成物の溶解速度が5分未満である場合、消費者が気付く前にその大部分が完全に溶解してしまう可能性があり、これもまた清涼感の低下や制限につながることになる。
【0023】
本発明の組成物中の顆粒は、錠剤、丸剤、球体などに成形することができる。それらは、球形、半球形、圧縮半球形、円筒形、円盤形、円形、レンズマメ形、楕円形、立方形、長方形、星形、花形、及びこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される任意の形状を有し得る。レンズマメ形とは、レンズ豆の形状を指す。圧縮半球形は、同じ半径を有する半球形の湾曲よりも、曲面の湾曲が平均して少なくなるように少なくとも部分的に平らな半球形状に対応する形状を指す。圧縮半球形粒子は、約2.0~約5、あるいは約2.1~約4.5、あるいは約2.2~約4のアスペクト比(すなわち、基部と直交するその高さに対するその基部直径の比)を有することができる。楕円形状粒子とは、最大寸法及び最大寸法に直交する二次寸法を有する粒子を指し、最大寸法と二次寸法との比は、約1.2より大きく、好ましくは約1.5より大きく、より好ましくは約2より大きい。
【0024】
好ましくは、本発明の洗濯組成物中の顆粒は、半球形又は圧縮半球形を有する。このような半球形又は圧縮半球形の形状は、香料粒子の分離を大幅に減少させる、例えば、球状香料粒子と比較してほぼ半分に減少させるのに役立ち得ることが発見された。
【0025】
本発明の必須ではないが好ましい実施形態では、本発明の顆粒は、水よりも低い密度を有するため、水に浮くことができ、消費者がより認識しやすくなり、洗浄中にスクラビング助剤として使用するために消費者が手に取る可能性がより高くなる。例えば、このような顆粒は、約0.5g/cm~約0.98g/cm、好ましくは約0.7g/cm~約0.95g/cm、より好ましくは約0.8g/cm~約0.9g/cmの範囲の密度を有し得る。
【0026】
本発明の洗濯組成物中の複数の顆粒は、異なる形状、サイズ、質量、及び/又は密度を有し得る。
【0027】
水溶性担体
顆粒は、水溶性担体を含むことができる。水溶性担体は、布地ケア有益剤を洗浄液に運搬する役割を持つ。担体の溶解時に、布地ケア用有益剤は、洗浄液の中に分散される。
【0028】
水溶性担体は、短時間、例えば約10分未満で洗浄液に可溶である材料であり得る。水溶性担体は、水溶性無機アルカリ金属塩、水溶性アルカリ土類金属塩、水溶性有機アルカリ金属塩、水溶性有機アルカリ土類金属塩、水溶性炭水化物、水溶性ケイ酸塩、水溶性尿素、及びこれらの任意の組み合わせからなる群から選択され得る。
【0029】
アルカリ金属塩は、例えば、リチウムの塩、ナトリウムの塩、及びカリウムの塩、並びにこれらの任意の組み合わせからなる群から選択され得る。有用なアルカリ金属塩は、例えば、アルカリ金属フッ化物、アルカリ金属塩化物、アルカリ金属臭化物、アルカリ金属ヨウ化物、アルカリ金属硫酸塩、アルカリ金属重硫酸塩、アルカリ金属リン酸塩、アルカリ金属一水素リン酸塩、アルカリ金属二水素リン酸塩、アルカリ金属炭素塩、アルカリ金属一水素炭素塩、アルカリ金属酢酸塩、アルカリ金属クエン酸塩、アルカリ金属乳酸塩、アルカリ金属ピルビン酸塩、アルカリ金属ケイ酸塩、アルカリ金属アスコルビン酸塩、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され得る。
【0030】
アルカリ金属塩は、フッ化ナトリウム、塩化ナトリウム、臭化ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、硫酸ナトリウム、重硫酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸一水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム、フッ化カリウム、塩化カリウム、臭化カリウム、ヨウ化カリウム、硫酸カリウム、重硫酸カリウム、リン酸カリウム、リン酸一水素カリウム、リン酸二水素カリウム、炭酸カリウム、炭酸一水素カリウム、酢酸カリウム、クエン酸カリウム、乳酸カリウム、酒石酸カリウム、ケイ酸カリウム、カリウム、アスコルビン酸塩、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され得る。
【0031】
アルカリ土類金属塩は、マグネシウムの塩、カルシウムの塩など、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され得る。アルカリ土類金属塩は、アルカリ金属フッ化物、アルカリ金属塩化物、アルカリ金属臭化物、アルカリ金属ヨウ化物、アルカリ金属硫酸塩、アルカリ金属重硫酸塩、アルカリ金属リン酸塩、アルカリ金属一水素リン酸塩、アルカリ金属二水素リン酸塩、アルカリ金属炭素塩、アルカリ金属一水素炭素塩、アルカリ金属酢酸塩、アルカリ金属クエン酸塩、アルカリ金属乳酸塩、アルカリ金属ピルビン酸塩、アルカリ金属ケイ酸塩、アルカリ金属アスコルビン酸塩、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され得る。アルカリ土類金属塩は、フッ化マグネシウム、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、硫酸マグネシウム、リン酸マグネシウム、リン酸一水素マグネシウム、リン酸二水素マグネシウム、炭酸マグネシウム、炭酸一水素マグネシウム、酢酸マグネシウム、クエン酸マグネシウム、乳酸マグネシウム、酒石酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、アスコルビン酸マグネシウム、フッ化カルシウム、塩化カルシウム、臭化カルシウム、ヨウ化カルシウム、硫酸カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸一水素カルシウム、リン酸二水素カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸一水素カルシウム、酢酸カルシウム、クエン酸カルシウム、乳酸カルシウム、酒石酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、アスコルビン酸カルシウム、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され得る。
【0032】
無機アルカリ金属塩及び無機アルカリ土類金属塩などの無機塩は、炭素を含まない。有機アルカリ金属塩及び有機アルカリ土類金属塩などの有機塩は、炭素を含む。有機塩は、アルカリ金属塩又はソルビン酸のアルカリ土類金属塩(即ち、ソルビン酸塩(asorbate))であってもよい。ソルビン酸塩は、ソルビン酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、ソルビン酸マグネシウム、ソルビン酸カルシウム、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されてもよい。
【0033】
水溶性担体は、水溶性無機アルカリ金属塩、水溶性有機アルカリ金属塩、水溶性無機アルカリ土類金属塩、水溶性有機アルカリ土類金属塩、水溶性炭水化物、水溶性ケイ酸塩、水溶性尿素、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される物質であってよい、又はそれを含んでよい。水溶性担体は、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、酒石酸ナトリウム、酒石酸カリウム、酒石酸カリウムナトリウム、乳酸カルシウム、水ガラス、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、デキストロース、フルクトース、ガラクトース、イソグルコース、グルコース、スクロース、ラフィノース、イソマルト、キシリトール、氷砂糖、ざらめ糖、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され得る。一実施形態では、水溶性担体は、塩化ナトリウムであってよい。一実施形態では、水溶性担体は、食卓塩であってよい。
【0034】
水溶性担体は、重炭酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、ギ酸ナトリウム、ギ酸カルシウム、塩化ナトリウム、スクロース、マルトデキストリン、コーンシロップ固体、コーンスターチ、小麦デンプン、米デンプン、ジャガイモデンプン、タピオカデンプン、粘土、ケイ酸塩、クエン酸カルボキシメチルセルロース、脂肪酸、脂肪族アルコール、水素化獣脂のグリセリルジエステル、グリセロール、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される物質であってよい、又はそれを含んでよい。
【0035】
水溶性担体は、水溶性有機アルカリ金属塩、水溶性無機アルカリ土類金属塩、水溶性有機アルカリ土類金属塩、水溶性炭水化物、水溶性ケイ酸塩、水溶性尿素、デンプン、粘土、水不溶性ケイ酸塩、クエン酸カルボキシメチルセルロース、脂肪酸、脂肪族アルコール、水素化獣脂のグリセリルジエステル、グリセロール、ポリエチレングリコール、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され得る。
【0036】
水溶性担体は、二糖類、多糖類、シリケート、ゼオライト、カーボネート、サルフェート、シトレート、及びこれらの組み合わせからなる群から選択することができる。
【0037】
水溶性担体は、水溶性ポリマーであり得る。水溶性ポリマーは、ポリビニルアルコール(PVA)、変性PVA、ポリビニルピロリドン;PVA/ポリビニルピロリドン及びPVA/ポリビニルアミンなどのPVAコポリマー;部分加水分解されたポリ酢酸ビニル;ポリエチレンオキシドなどのポリアルキレンオキシド;ポリエチレングリコール;アクリルアミド、アクリル酸;セルロース;メチルセルロース、エチルセルロース及びプロピルセルロースなどのアルキルセルロース系材料;セルロースエーテル;セルロースエステル;セルロースアミド;ポリ酢酸ビニル;ポリカルボン酸及び塩;ポリアミノ酸又はペプチド;ポリアミド、ポリアクリルアミド;マレイン酸/アクリル酸のコポリマー;デンプン、変性デンプンを含む多糖類;ゼラチン;アルギネート;キシログルカン、キシラン、グルクロノキシラン、アラビノキシラン、マンナン、グルコマンナン、及びガラクトグルコマンナンを含む他のヘミセルロース系多糖類;並びにペクチン、キサンタン、及びカラギーナン、ローカストビーン、アラビア、トラガカントなどの天然ガム;並びにこれらの組み合わせからなる群から選択され得る。一実施形態では、ポリマーは、ポリアクリレート、特にスルホン化ポリアクリレート及び水溶性アクリレートコポリマー;並びにアルキルヒドロキシセルロース系材料、例えばメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、変性カルボキシメチルセルロース、デキストリン、エチルセルロース、プロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、マルトデキストリン、ポリメタクリレートを含む。更に別の実施形態では、水溶性ポリマーは、PVA;PVAコポリマー;ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC);及びこれらの混合物が挙げられ得るが、これらに限定されない。
【0038】
水溶性担体は、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール/ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール/ポリビニルアミン、部分加水分解ポリ酢酸ビニル、ポリアルキレンオキシド、ポリエチレングリコール、アクリルアミド、アクリル酸、セルロース、アルキルセルロース系材料、メチルセルロース、エチルセルロース、プロピルセルロース、セルロースエーテル、セルロースエステル、セルロースアミド、ポリ酢酸ビニル、ポリカルボン酸及び塩、ポリアミノ酸又はペプチド、ポリアミド、ポリアクリルアミド、マレイン酸/アクリル酸のコポリマー、多糖類、デンプン、加工デンプン、ゼラチン、アルジネート、キシログルカン、ヘミセルロース性多糖類、キシラン、グルクロノキシラン、アラビノキシラン、マンナン、グルコマンナン、ガラクトグルコマンナン、天然ガム、ペクチン、キサンタン、カラギーナン、ローカスビーン、アラビック、トラガカント、ポリアクリレート、スルホン化ポリアクリレート、水溶性アクリレートコポリマー、アルキルヒドロキシセルロース系材料、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、変性カルボキシ-メチルセルロース、デキストリン、エチルセルロース、プロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、マルトデキストリン、ポリメタクリレート、ポリビニルアルコールポリマー、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及びこれらの混合物からなる群から選択され得る。
【0039】
水溶性担体は、有機材料であり得る。有機の担体は、水に容易に可溶であるという利益をもたらすことができる。
【0040】
水溶性担体は、ポリエチレングリコール、酢酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、塩化ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、ポリプロピレングリコールポリオキソアルキレン、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールエーテル、硫酸ナトリウム、デンプン、及びこれらの混合物からなる群から選択され得る。
【0041】
水溶性担体は、ポリエチレングリコール(PEG)であってよい。PEGは、粒子が、本明細書にて開示した範囲の質量を有するときに、洗浄サイクル中に溶解するのに十分水溶性であることができるため、粒子を作製するのに用いるのに便利な材料であり得る。更に、PEGは、融解物として容易に処理され得る。PEGの融解温度の開始は、PEGの分子量の関数として変化し得る。粒子は、約25重量%~約99.9重量%の、約2,000~約20,000の重量平均分子量を有するPEGを含むことができる。PEGは比較的低コストであり、多くの異なる形状及びサイズに形成され、非封入香料の拡散を最小限に抑え、水によく溶解し得る。PEGは、様々な重量平均分子量で提供される。PEGの適切な重量平均分子量の範囲は、約2,000~約13,000、あるいは約4,000~約13,000、あるいは約4,000~約12,000、あるいは約4,000~約11,000、あるいは約5,000~約11,000、あるいは約6,000~約10,000、あるいは約7,000~約9,000、あるいはこれらの組み合わせを含む。PEGは、BASFから、例えば、PLURIOL E8000(8000が製品名であっても9000の重量平均分子量を有する)、又は他のPLURIOLの製品を入手可能である。
【0042】
顆粒は、顆粒の約25重量%~約99.9重量%のPEGを含むことができる。任意選択で、顆粒は、それぞれの顆粒の約30重量%~約99.5重量%、任意選択で約35重量%~約99重量%、任意選択で約50重量%~約94重量%、任意選択でこれらの組み合わせ、及び前述の範囲のいずれかのうちの任意の全百分率又は全百分率の範囲のPEGを含むことができる。
【0043】
担体は、以下からなる群から選択される材料を含むことができる;式H-(CO)-(CH(CH)CHO)-(CO)-OH、式中xは約50~約300であり、yは約20~約100であり、zは約10~約200であるというポリアルキレンポリマー;式(CO)-C(O)O-(CH-CH(式中、qは、約20~約200であり、rは、約10~約30である)のポリエチレングリコール脂肪酸エステル;式HO-(CO)-CH)-CH(式中、sは、約30~約250であり、tは、約10~約30である)のポリエチレングリコール脂肪アルコールエーテル;及びこれらの混合物。式H-(CO)-(CH(CH)CHO)-(CO)-OH(式中、xは、約50~約300であり、yは、約20~約100であり、zは、約10~約200である)のポリアルキレンポリマーは、ブロックコポリマー又はランダムコポリマーであり得る。
【0044】
担体は、以下を含むことができる;ポリエチレングリコール;式H-(CO)-(CH(CH)CHO)-(CO)-OH(式中、xは、約50~約300であり、yは、約20~約100であり、zは約10~約200である)のポリアルキレンポリマー;式(CO)-C(O)O-(CH-CH(式中、qは、約20~約200であり、rは、約10~約30である)のポリエチレングリコール脂肪酸エステル;及び式HO-(CO)-(CH)-CH(式中、sは、約30~約250であり、tは、約10~約30である)のポリエチレングリコール脂肪アルコールエーテル。
【0045】
担体は、式H-(CO)-(CH(CH)CHO)-(CO)-OH(式中xは約50~約300であり;yは、約20~約100であり、zは、約10~約200である)のポリアルキレンオキシドポリマーの顆粒を約20重量%~約80重量%含むことができる。
【0046】
担体は、式(CO)-C(O)O-(CH-CH(式中qは約20~約200であり、rは約10~約30である)の顆粒ポリエチレングリコール脂肪酸エステルを約1重量%~約20重量%含むことができる。
【0047】
担体は、式HO-(CO)-(CH)-CH(式中、sは約30~約250であり、tは約10~約30である)のポリエチレングリコール脂肪族アルコールエステルの顆粒を約1重量%~約10重量%含むことができる。
【0048】
香料成分
本発明の洗濯組成物中の顆粒は、約0.1重量%~約25重量%、任意選択で約0.2重量%~約20重量%、好ましくは約0.5重量%~約15重量%、より好ましくは約1重量%~約10重量%の1つ以上の香料成分、例えば遊離香料、プロ香料、カプセル化香料、香料マイクロカプセルなどを含んでもよい。顆粒は、遊離香料、カプセル化香料、及び/又は香料マイクロカプセルを含むことができる。一実施形態では、顆粒は、遊離香料を含み、カプセル化香料又は香料マイクロカプセルを実質的に又は本質的に含まない。更に別の実施形態では、顆粒は、それぞれ、カプセル化香料(すなわち、デンプン、シクロデキストリン、シリカ、ゼオライト、若しくは粘土などの担体材料によって担持される香料)又は香料マイクロカプセルを含むが、遊離香料を実質的に又は本質的に含まない。更に別の実施形態では、顆粒は、遊離香料及びカプセル化香料又は香料マイクロカプセルの両方を、例えば、約1:5~約5:1、あるいは約1:4~約4:1、更にあるいは約1:3~約3:1の範囲の重量比で含む。
【0049】
好ましくは、このような顆粒は、香料マイクロカプセル(PMC)、特に破砕性PMCを含有する。本発明の目的のために、「香料マイクロカプセル」又はPMCという用語は、香料マイクロカプセル及び香料ナノ粒子の両方を包含する。一実施形態では、PMCは、Appleton,Quest International,International Flavor&Fragrances又は他の好適な提供元から市販されているメラミン/ホルムアルデヒドシェルを含む。好ましい実施形態では、PMCのシェルは、PMCが布地に付着する能力を高めるためにポリマーでコーティングされている。本発明の洗濯組成物中の顆粒は、約0.1重量%~約20重量%、好ましくは約1重量%~約18重量%、より好ましくは約5重量%~約15重量%の香料マイクロカプセルを含むことができる。
【0050】
第四級アンモニウム化合物
顆粒は、洗浄を通して、特に洗浄及びすすぎサブサイクルを有する洗濯機の洗浄サブサイクル中に、顆粒が洗濯された布地に柔軟化効果をもたらすことができるように、第四級アンモニウム化合物を含むことができる。第四級アンモニウム化合物(クワット)は、エステル第四級アンモニウム化合物であり得る。好適な第四級アンモニウム化合物には、エステル第四級アンモニウム、アミド第四級アンモニウム、イミダゾリン第四級アンモニウム、アルキル第四級アンモニウム、アミドエステル第四級アンモニウム、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される材料が含まれるが、これらに限定されない。好適なエステル第四級アンモニウムとしては、モノエステル第四級アンモニウム、ジエステル第四級アンモニウム、トリエステル第四級アンモニウム、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される材料が挙げられるが、これらに限定されない。
【0051】
いかなる理論にも束縛されるものではないが、第四級アンモニウム化合物を含む顆粒の分散時間は、ヨウ素価が増加するにつれ減少する傾向にあると考えられており、この関係については、ある程度の変動性が存在することが認識されている。
【0052】
顆粒は、約0.2重量%~約45重量%の第四級アンモニウム化合物を含むことができる。第四級アンモニウム化合物は、約18~約60、任意に約18~約56、任意に約20~約60、任意に約20~約56、任意に約20~約42、及び前述の範囲内の任意の全ての数のヨウ素価を任意に有し得る。任意選択で、顆粒は、上述の範囲のヨウ素価のいずれか更に任意選択で有する、約0.5重量%~約40重量%の第四級アンモニウム化合物を含むことができる。任意選択で、顆粒は、上述の範囲のヨウ素価を更に任意選択で有する、約5重量%~約40重量%の第四級アンモニウム化合物を含むことができる。
【0053】
本発明に用いられる第四級アンモニウム化合物としては、例えば、米国特許第10377966(B2)号、同第10392582(B2)号、又は同第10487293(B2)号に記載のものを挙げることができる。
【0054】
カチオン性ポリマー
本発明の洗濯組成物中の顆粒は、カチオン性ポリマーを含むことができる。カチオン性ポリマーは、布地の第四級アンモニウム化合物上に堆積するのに役立つ堆積助剤、及び顆粒に含まれる可能性のある何らかの他の有益剤の効果をもたらすことができる。
【0055】
顆粒は、約0.1重量%~約10重量%のカチオン性ポリマーを含むことができる。任意に、顆粒は、約0.2重量%~約5重量%のカチオン性ポリマー、又は更に、約0.5重量%~約5重量%、又は更に、約1重量%~約4重量%のカチオン性ポリマー、又は更に、約3重量%のカチオン性ポリマーを含むことができる。理論に束縛されるものではないが、洗浄中の洗濯洗剤の洗浄能力は、顆粒中のカチオン性ポリマーの濃度を増加させると減少し、洗剤の許容可能な洗浄能力は、前述の範囲内に維持され得ると考えられる。
【0056】
カチオン性ポリマーは、約0.05meq/g(meqはミリ当量を意味する)超~23meq/g、好ましくは約0.1meq/g~約4meq/g、更により好ましくは約0.1meq/g~約2meq/g、最も好ましくは0.1meq/g~約1meq/gのカチオン性電荷密度を有し得る。
【0057】
上で言及したカチオン電荷密度は、目的の用途のpHにおけるものであり得、かかるpHは、約3~約9、任意に約4~約9であり得る。
【0058】
ポリマーのカチオン電荷密度とは、ポリマー上の正電荷数とポリマーの分子量との比を指す。電荷密度は、繰り返し単位当たりの正味電荷数を、繰り返し単位の分子量で除算することによって計算される。正電荷は、ポリマーの主鎖及び/又はポリマーの側鎖に位置してよい。このような好適なカチオン性ポリマーの平均分子量は、一般に約10,000~約10,000,000、又は更には約50,000~約5,000,000、又は更には約100,000~約3,000,000であり得る。
【0059】
本発明で使用される適切なカチオン性ポリマーは、例えば、米国特許第10377966(B2)号、同第10392582(B2)号、又は同第10487293(B2)号に記載されているものであり得る。カチオン性ポリマーの非限定的な例は、カチオン性又は両性の多糖類、タンパク質、及び合成ポリマーである。カチオン性多糖類としては、カチオン性セルロース誘導体、カチオン性グアーガム誘導体、キトサン及びその誘導体、並びにカチオン性デンプンが挙げられる。カチオン性多糖類は、約1,000~約2,000,000、好ましくは約100,000~約800,000の分子量を有する。好適なカチオン性多糖類としては、カチオン性セルロースエーテル、特にカチオン性ヒドロキシエチルセルロース及びカチオン性ヒドロキシプロピルセルロースが挙げられる。
【0060】
別の態様では、カチオン性ポリマーは、カチオン性多糖類からなる群から選択され得る。一態様では、カチオン性ポリマーは、カチオン性セルロースエーテル、カチオン性ガラクトマンナン、カチオン性グアーガム、カチオン性デンプン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され得る。
【0061】
カチオン性ポリマーの重量平均分子量は、RI検出を用いてポリエチレンオキシド標準物質に対してサイズ排除クロマトグラフィーによって測定したとき、約500~約5,000,000、又は約1,000~約2,000,000、又は約5000~約1,000,000ダルトンであってよい。一態様では、カチオン性ポリマーの重量平均分子量は、約100,000~約800,000ダルトンであり得る。
【0062】
カチオン性ポリマーは、粉末形態で提供され得る。カチオン性ポリマーは、無水状態で提供され得る。
【0063】
抗菌剤
本発明の洗濯組成物中の顆粒は、任意選択で、ジフェニルエーテル抗菌剤を含むことができる。好ましくは、顆粒は、顆粒の重量で約0.01%~約3%、好ましくは約0.02%~約2%、より好ましくは約0.05%~約1%、最も好ましくは約0.1%~約0.5%の当該ジフェニルエーテル抗菌剤を含むことができる。
【0064】
ジフェニルエーテル抗菌剤は、ハロゲン化又は非ハロゲン化のいずれかであり得るが、好ましくはハロゲン化である。好ましい実施形態において、ジフェニルエーテル抗菌剤は、式(I):
【0065】
【化1】
(式中、
各Yは、塩素、臭素、又はフッ素から独立して選択され、好ましくは塩素又は臭素、より好ましくは塩素であり、
各Zは、SOH、NO、又はC~Cアルキルから独立して選択され、
rは、0、1、2、又は3であり、好ましくは1又は2であり、
oは、0、1、2、又は3であり、好ましくは0、1又は2であり、
pは、0、1、又は2であり、好ましくは0であり、
mは、1又は2であり、好ましくは1であり、
nは、0又は1であり、好ましくは0である)のヒドロキシルジフェニルエーテルである。
【0066】
上記の式(I)の定義において、0は無を意味する。例えば、pが0の場合、zは式(I)に存在しない。各Y及び各Zは、同一であり得る又は異なり得る。一実施形態において、oは1、rは2、Yは塩素又は臭素である。この実施形態では、1つの塩素原子がベンゼン環に結合すると同時に臭素原子及び他の塩素原子が他のベンゼン環に結合する、あるいは、臭素原子がベンゼン環に結合すると同時に2つの塩素原子が他のベンゼン環に結合する、ことがあり得る。
【0067】
より好ましくは、ジフェニルエーテル抗菌剤は、4-4’-ジクロロ-2-ヒドロキシジフェニルエーテル、2,4,4’-トリクロロ-2’-ヒドロキシジフェニルエーテル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。最も好ましくは、当該ジフェニルエーテル抗菌剤は、より好ましくは4-4’-ジクロロ-2-ヒドロキシジフェニルエーテルである。
【0068】
本明細書に開示されたジフェニルエーテル抗菌剤に加えて、製剤の不安定化を招く濃度で存在しないことを条件に、他の抗菌剤も存在してもよい。その中でも、有用な更なる抗菌剤はキレート剤であり、特に、硬水中のグラム陰性微生物の耐性を低減させる上で有用である。酸性殺生物剤も存在してもよい。
【0069】
他の活性物質
本発明の洗濯組成物中の顆粒は、他の活性成分、例えば界面活性剤、酵素、着色剤、脂肪酸、酸化防止剤等を更に含むことができる。
【0070】
本発明の洗濯組成物中の顆粒は、脂肪酸を含むことができる。「脂肪酸」という用語は、本明細書では、非プロトン化又はプロトン化形態の脂肪酸を含むように、最も広い意味で使用される。当業者は、脂肪酸がプロトン化されているか、プロトン化されていないかが、ある程度、水性組成物のpHによって決まることを容易に理解するであろう。脂肪酸は、その非プロトン化形態、又は塩形態であり、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウムなどが挙げられるがこれらに限定されない、対イオンを伴い得る。「遊離脂肪酸」という用語は、別の化学部分に結合(共有結合又は別様に結合)していない脂肪酸を意味する。
【0071】
脂肪酸としては、12~25個、13~22個、又は更には16~20個の総炭素原子を含有し、かつ脂肪部分に10~22個、12~18個、又は更には14(ミッドカット)~18個の炭素原子を含有しているものを挙げることができる。
【0072】
脂肪酸は、以下のものに由来し得る:(1)動物脂肪及び/又は部分水素添加動物脂肪(牛脂、ラードなど)、(2)植物油、及び/又は部分水素添加植物油、例えば、キャノーラ油、ベニバナ油、ピーナッツ油、ヒマワリ油、ゴマ種子油、ナタネ油、綿実油、トウモロコシ油、ダイズ油、トール油、米ぬか油、パーム油、パーム核油、ココヤシ油、他の熱帯パーム油、アマニ油、キリ油など、(3)熱、圧力、アルカリ異性化反応及び触媒処理を介したアマニ油又はキリ油などの加工油及び/又は増粘油(bodied oil)、(4)飽和脂肪酸(例えばステアリン酸)、不飽和脂肪酸(例えばオレイン酸)、多不飽和脂肪酸(リノール酸)、分枝状脂肪酸(例えばイソステアリン酸)又は環状脂肪酸(例えば、多不飽和酸の飽和又は不飽和α-二置換シクロペンチル又はシクロヘキシル誘導体)を生じさせるための、上記のものの組み合わせ。
【0073】
異なる脂肪源由来の脂肪酸の混合物を使用することができる。
【0074】
不飽和脂肪酸のシス/トランス比が重要である場合があり、(C18:1材料の)シス/トランス比は、少なくとも1:1、少なくとも3:1、4:1以上、又は更には9:1以上である。
【0075】
また、酸化に対して、並びに結果として生じる色及び臭気の質の悪化に対してより安定であり得るため、イソステアリン酸などの分岐脂肪酸も好適である。
【0076】
脂肪酸は、0~140、50~120、又は更には85~105のヨウ素価を有し得る。
【0077】
顆粒は、約1重量%~約40重量%の脂肪酸を含むことができる。脂肪酸は、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され得る。脂肪酸は、飽和脂肪酸のブレンド、不飽和脂肪酸のブレンド、及びこれらの混合物であり得る。脂肪酸は、置換又は非置換であり得る。脂肪酸は、第四級アンモニウム化合物と共に提供することができる。脂肪酸は、ゼロのヨウ素価を有し得る。
【0078】
脂肪酸は、ステアリン酸、パルミチン酸、ココナッツ油、パーム核油、ステアリン酸パルミチン酸ブレンド、オレイン酸、植物油、部分水素添加植物油、及びこれらの混合物からなる群から選択され得る。
【0079】
脂肪酸は、ステアリン酸CAS No.57-11-4であり得る。脂肪酸は、パルミチン酸CAS No.57-10-3であり得る。脂肪酸は、ステアリン酸とココナッツ油とのブレンドであり得る。
【0080】
脂肪酸は、C12~C22脂肪酸であり得る。C12~C22脂肪酸は、獣脂又は植物由来のものを有することができ、飽和又は不飽和であってもよく、置換又は非置換であってもよい。
【0081】
理論に束縛されるものではないが、脂肪酸は、顆粒の配合物構成成分を均一に混合するための加工助剤として役立ち得る。
【0082】
本発明の顆粒は、任意選択で、1つ以上の着色剤、例えば、染料、顔料、及びこれらの組み合わせを、約0.0001重量%~約1重量%、好ましくは約0.001重量%~約0.5重量%、より好ましくは約0.005重量%~約0.1重量%の範囲の量で含むことができる。より好ましくは、着色剤は、青色、緑色、黄色、オレンジ色、ピンク色、赤色、紫色、灰色などからなる群から選択される色を顆粒に付与し、このような顆粒が、本発明の粒子状洗濯洗剤組成物中の白色又は淡色の外観の洗剤粒子と視覚的に対照的であるようにする。染料の例としては、Millikin ChemicalからのLIQUITINT BLUE BL又はLIQUITINT VIOLET BLが挙げられる。
【0083】
顆粒は、酸化防止剤を任意選択で含むことができる。酸化防止剤は、製造してから使用するまでの期間にわたって、顆粒の色又は臭いの安定性を高めることに役立ち得る。顆粒は、約0.01重量%~約1重量%の酸化防止剤、任意に約0.001重量%~約2重量%の酸化防止剤、場合により、約0.01重量%~約0.1重量%の酸化防止剤を含むことができる。酸化防止剤は、ブチル化ヒドロキシトルエンであってもよい。
【0084】
いくつかの好ましい実施形態では、本発明の洗濯組成物中の顆粒は、界面活性剤を実質的に含まないか、又は本質的に含まないが、これは、このような界面活性剤の存在により、顆粒を水に溶解するのを速める可能性があり、本発明の文脈では望ましくないためである。より好ましくは、本発明の顆粒は、任意の洗浄活性物質を実質的に含まないか、又は本質的に含まない。
【0085】
顆粒
顆粒は、約1mg~約1gの個々の質量を有し得る。顆粒が小さければ小さいほど、水には速く溶解する傾向にある。複数の顆粒は、約1mg~約1000mg、あるいは約5mg~約500mg、あるいは約5mg~約200mg、あるいは約10mg~約100mg、あるいは約20mg~約50mg、あるいは約35mg~約45mg、あるいは約38mgの、個別又は平均顆粒質量を有してよい。複数の顆粒は、約30mg未満、あるいは約15mg未満、あるいは、約5mg未満、あるいは約3mgの、質量の標準偏差を有してよい。上述の範囲の平均顆粒質量により、顆粒が典型的な洗浄サイクル中に溶解することができる、水への分散時間を提供することができる。理論によって束縛されることはないが、そのような質量の標準偏差を有する顆粒は、より広い質量の標準偏差を有する顆粒と比較して、より均一な水への分散時間を有することができると考えられる。顆粒の質量の標準偏差が小さいほど、分散時間はより均一になる。複数の顆粒を形成する個々の顆粒の質量は、所望の分散時間を提供するように設定され得、それは、洗濯機における典型的な洗浄サイクルの長さの一部であってもよい。約9000の重量平均分子量を有するポリエチレングリコールから形成される顆粒は、約38mgの平均粒子質量及び約3mgの質量の標準偏差を有することができる。
【0086】
複数の顆粒は、10mg未満の質量を有する顆粒を実質的に含まなくてもよい。これは、顆粒が空中浮遊する能力を制限するのに実用的であり得る。
【0087】
個々の粒子は、約0.003cm~約5cm、任意選択で約0.003cm~約1cm、任意選択で約0.003cm~約0.5cm、任意選択で約0.003cm~約0.2cm、任意選択で約0.003cm~約0.15cmの体積を有し得る。より小さい顆粒は、容器内への顆粒のより良好な充填性及び洗浄水へのより急速な溶解性を提供すると考えられる。
【0088】
組成物は、ASTMインターナショナルの、ASTM E11-13に規定されているように、ふるいNo.10上に保持される顆粒を含むことができる。組成物は、顆粒の約50重量%超、任意に約70重量%超、任意に約90重量%超が、ASTM International、ASTM E11-13によって規定されているように、ふるいNo.10上に保持される顆粒を含むことができる。ふるいNo.10上に保持される顆粒は、より小さい顆粒よりも取り扱いが容易であり得るため、そのようにサイズ決定された顆粒を提供することが望ましい場合がある。
【0089】
組成物は、ASTMインターナショナルの、ASTM E11-13に規定されているように、ふるいNo.6上に保持される顆粒を含むことができる。組成物は、顆粒の約50重量%超、任意に約70重量%超、任意に約90重量%超が、ASTM International、ASTM E11-13によって規定されているように、ふるいNo.6上に保持される顆粒を含むことができる。ふるいNo.6上に保持される顆粒は、より小さい顆粒よりも取り扱いが容易であり得るため、そのようなサイズの顆粒を提供することが望ましくあり得る。
【0090】
組成物は、公称ふるい目開きサイズ22.6mmを有するふるいを通過する顆粒を含むことができる。組成物は、公称ふるい目開きサイズ22.6mmを有するふるいを通過し、かつ公称ふるい目開きサイズ0.841mmを有するふるい上に保持される顆粒を含むことができる。公称目開きサイズ22.6mmを有するふるい上に保持されるようなサイズを有する顆粒は、一般的な洗浄サイクルにとっては多大すぎる分散時間を有する傾向がある。公称ふるい目開きサイズ0.841mmを有するふるいを通過するようなサイズを有する顆粒は、簡便に取り扱うには小さすぎる可能性がある。上記の限界内のサイズを有する顆粒は、分散時間と粒子の取り扱いの容易さとの間の適切なバランスを示し得る。
【0091】
本明細書に開示されるサイズを有する顆粒は、それらが容器、投与カップ、又は他の装置から洗浄槽又は洗濯機に注入されるときに、容易に空気中に浮遊しないように十分に大きくてもよい。更に、本明細書に開示されるそのような顆粒は、容器から投入カップ内に容易かつ正確に注入できる。したがって、このような顆粒によって、消費者が洗浄に送達する第四級アンモニウム化合物の量を制御することが容易になり得る。
【0092】
微粒子
本発明の洗濯組成物は、複数の微粒子を含む。当該微粒子は、約0.1μm~約15μmの平均粒径を有する。好ましくは、微粒子は、約1μm~約10μm、例えば約2μm~約10μm、又は約2μm、又は約3μm、又は約5μmの平均粒径を有する。微粒子は、顆粒の固着を少なくするために洗濯組成物に添加される。複数の微粒子は、本明細書に記載の複数の顆粒を少なくとも部分的にコーティングする。所望の状態は、微粒子によって完全にコーティングされた顆粒であるが、もちろん、連続的で高速な製造プロセスにおいて全ての場合において完全な被覆が可能であるとは限らないことが予想される。平均粒径が15μmを超えると、微粒子が顆粒上に均一で良好なコーティングを形成できない場合がある。コーティング被覆の程度を定量的に示すことは困難だが、微粒子の量をある程度増やすことにより、効果が改善されることが確認される。したがって、本発明の好ましい実施形態では、微粒子は、組成物の約0.1重量%以上の量で存在する。好ましくは、微粒子は、組成物の約0.2重量%の量で存在する。本出願人は同時に、微粒子の量が増えすぎると、望ましくない残留物が観察されることを発見した。流動性の改善と望ましくない残留物の最小化とのバランスにより、微粒子は組成物の約5重量%以下の量で存在し得る。好ましくは、微粒子は、0.1%~5%、又は任意選択で約0.2%~約4%、又は任意選択で約0.3%~3%、より好ましくは0.3%~2%の量である。
【0093】
微粒子は、ゼオライト、ヒュームシリカ、沈降シリカ、炭酸カルシウム、二酸化チタン、炭酸マグネシウム、粘土、カオリン、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、デンプン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含むことができる。任意選択で、材料の平均粒径が0.1μm~15μmの粒子であれば、流動性が良く、本発明の効果を与えない他の有機又は無機材料を使用することができる。
【0094】
粒子状洗濯組成物
本発明の組成物は、洗濯機又は洗濯用洗面器に投入するための投入量を集合的に構成してもよい。一回の投入量は、組成物の約1g~約50gを含むことができる。一回の投入量は、約5g~約50g、あるいは約10g~約45g、あるいは約20g~約40g、あるいはこれらの組み合わせ、及び前述の範囲のいずれかのうちの、任意のグラム整数、又はグラム整数の範囲を含んでよい。投入量を構成することができる複数の顆粒を形成する個々の顆粒は、約1mg~約5000mg、代替的に約1mg~約1000mg、代替的に約5mg~約200mg、代替的に約10mg~約200mg、代替的に約15mg~約50mg、代替的に約20mg~約50mg、代替的に約35mg~約45mg、代替的に約38mg、代替的にこれらの組み合わせ、及び前述のあらゆる範囲の全mg値又は全mg値の範囲の質量を有することができる。複数の顆粒は、異なるサイズ、形状、及び/又は質量を有する顆粒で構成され得る。ある投入量中の顆粒は、約15mm未満の最大寸法を各々有することができる。ある投入量中の顆粒の各々は、約1cm未満の最大寸法を有することができる。
【0095】
好ましい実施形態では、洗濯組成物は、洗濯組成物の25重量%~99.9重量%の複数の顆粒、及び0.1重量%~10重量%の複数の微粒子を含むことができる。当該顆粒のそれぞれは、半球形又は圧縮半球形の形状を有し、当該顆粒のそれぞれは、3mm以上12mm以下の最長寸法及び5以下のアスペクト比を有する。当該顆粒のそれぞれは、1mg~1gの質量を有する。当該顆粒は、顆粒の25重量%~99.9重量%の、3,000~13,000ダルトンの重量平均分子量を有するポリエチレングリコールを含む。当該微粒子は、0.1μm~15μm、好ましくは1μm~10μmの平均粒径を有し、微粒子は、ゼオライト、ヒュームシリカ、沈降シリカ、炭酸カルシウム、二酸化チタン、炭酸マグネシウム、粘土、カオリン、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、デンプン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0096】
別の好ましい実施形態では、洗濯組成物は、PEG及び香料を含有する複数の第1の顆粒と、PEG、エステル第四級アンモニウム化合物、及びカチオン性多糖類を含有する複数の第2の顆粒と、0.1μm~15μmの平均粒径を有する複数の微粒子と、を含む。第1の顆粒は、組成物中に10%~90%の量で存在し得る。第2の顆粒は、組成物中に10%~90%の量で存在し得る。微粒子は、組成物の0.1%~10%の量で存在し得る。具体的には、当該第1の顆粒及び第2の顆粒のそれぞれは、半球形又は圧縮半球形の形状を有し得る、又は少なくとも1つの実質的に平坦又は平坦な表面を有する形状を有し得る。
【0097】
更に、当該第1の顆粒及び第2の顆粒のそれぞれは、以下の3つの重要な特徴の少なくとも2つ、好ましくは全てによって特徴付けられ得る:
(1)約3mm以上、例えば、約3mm~12mm、好ましくは約3mm~約10mm、より好ましくは約4mm~約8mmの最長寸法;
(2)約5以下、例えば、約1~約5、好ましくは約1.5~約4、より好ましくは約2~約4のアスペクト比;及び
(3)約1mg~5g、例えば、約1mg~約1g、あるいは約5mg~約500mg、あるいは約10mg~約250mg、あるいは約15mg~約125mgの質量。
【0098】
第1の顆粒は、第1の顆粒の25重量%~99.9重量%の、3,000~13,000ダルトンの重量平均分子量を有するポリエチレングリコールと、0.1重量%~25重量%の、遊離香料、プロ香料、カプセル化香料、香料マイクロカプセル、及びこれらの組み合わせから選択される香料成分と、を含むことができる。
【0099】
第2の顆粒は、i)第2の顆粒の25重量%~99.9重量%の、3,000~13,000ダルトンの重量平均分子量を有するポリエチレングリコールと、ii)第2の顆粒の0.5重量%~40重量%のエステル第四級アンモニウム化合物と、iii)第2の顆粒の0.2重量%~5重量%のカチオン性多糖類と、を含むことができる。
【0100】
本発明の組成物中の微粒子は、0.1μm~15μm、好ましくは1μm~10μmの平均粒径を有することができ、当該微粒子は、ゼオライト、ヒュームシリカ、沈降シリカ、炭酸カルシウム、二酸化チタン、炭酸マグネシウム、粘土、カオリン、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、デンプン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0101】
洗濯組成物の製造
洗濯組成物中の複数の顆粒は、以下に記載する方法によって製造することができる。好都合に融解物として処理することができる担体の場合、回転成形(rotoforming)プロセスを使用することができる。融解キャリアと顆粒を構成する他の材料との混合物は、例えばバッチプロセス又は連続混合プロセスで調製される。融解混合物は、例えば、幅750mm、長さ10mのベルトを有する、Sandvik ROTOFORM 3000のロートフォーマに圧送することができる。ロトフォーミング装置は、回転シリンダーを有し得る。シリンダーは、機械横方向に10mm間隔、及び機械方向に9.35mm間隔に設定した直径2mmの孔を有し得る。シリンダーは、ベルトの上約3mmに設定され得る。ベルト速度及びシリンダーの回転速度は、約10m/分に設定され得る。融解混合物は、回転シリンダーにおける開口部を通過させ、回転シリンダーの下に設けられた移動コンベアに堆積させることができる。
【0102】
融解混合物を移動コンベア上で冷却し、複数の固体顆粒を形成することができる。冷却は、周囲冷却によってもたらされ得る。任意選択で、冷却は、コンベアの下側に常温水又は冷水を吹き付けることによってもたらされてもよい。
【0103】
顆粒が十分に凝集性になったならば、更なる加工及び又はパッケージングのために、顆粒をコンベアからコンベア下流にある加工装置に移してもよい。
【0104】
任意選択で、顆粒は気体と共に提供することができる。このような気体の吸蔵(occlusion)、例えば空気の吸蔵は、洗浄中に顆粒がより迅速に溶解するのを助けることができる。気体の吸蔵は、非限定的な例として、融解した前駆体物質にガスを注入し、混合物を粉砕することによってもたらすことができる。
【0105】
洗濯組成物中の顆粒は、他のアプローチを使用して製造することもできる。例えば、造粒又はプレス凝集が適切であり得る。顆粒化において、顆粒の構成材料を含有する前駆体物質を、回転式混合道具により圧密化し均質にして、顆粒化して顆粒を形成する。実質的に水を含まない前駆体物質について、多種多様なサイズの顆粒が作製され得る。
【0106】
プレス凝集において、顆粒の構成材料を含有する前駆体物質を、圧力をかけて、かつ剪断力の影響下において圧密化して可塑化し、均質化した後に、形成/形状化プロセスにより、プレス凝集機から放出する。プレス凝集技術としては、押出、ローラ圧縮による成形、ペレット化、及び錠剤化が挙げられる。
【0107】
顆粒の構成材料を含有する前駆体物質を、遊星ロール押出成形機、又は同方向回転若しくは逆回転スクリューを有する2軸押出機に送達することができる。バレル及び押出造粒ヘッドは、所望の押出温度まで加熱され得る。顆粒の構成材料を含有する前駆体物質を、圧力をかけて圧密化し、可塑化して、押出成形機ヘッド内の多孔押出しダイを通して、糸の形態で押出し、切刃を使用して大きさを形成する。押出ヘッダの穴径は、適切にサイズ決めされた顆粒を提供するために選択され得る。押出された顆粒は、球形整粒機(spheronizer)を使用して成形されて、球状の形状を有する顆粒を提供することができる。
【0108】
任意選択で、押出及び圧縮工程は、例えば、Amandus Kahl,Reinbek,Germanyから入手可能なフラットダイペレット化プレスなどの低圧押出機で実施されてもよい。任意選択で、押出及び圧縮工程は、Hosokawa Alpine Aktiengesellschaft,Augsburg,Germanyから入手可能なBEXTRUDERなどの低圧押出機で実施されてもよい。
【0109】
顆粒は、ローラ圧縮による成形を使用して作製され得る。ローラ圧縮による成形において、顆粒の構成材料を含有する前駆体物質を、2つのローラ間に導入し、2つのローラ間で、圧力をかけてロールし、圧縮化物のシートを形成する。ローラは、前駆体物質に対して高い線圧を提供する。ローラは、前駆体物質の加工特徴に応じて、所望に応じて加熱又は冷却され得る。圧密物のシートは、切断によって小片に分割される。小片は、例えば、球形整粒機を使用することによって更に成形され得る。
【0110】
洗濯組成物に含有される顆粒が製造された状態で、顆粒と0.1μm~15μmの平均粒径を有する微粒子とを混合する更なる工程を行うことにより、結果的に本発明の洗濯組成物を製造することができる。混合工程は、スプレーオンプロセス、又はブレンド及び撹拌プロセス、又は固体材料を混合するための他の任意の適切なプロセスによって行うことができる。微粒子の量は、洗濯組成物の総重量の0.1%~10%であり得る。特に小さなサイズの微粒子は、顆粒の表面の少なくとも一部、好ましくは実質的に全体をコーティングする。すなわち、本発明の洗濯組成物は、コアコーティング粒子として説明することができ、コーティングは微粒子からなり、コーティングがコア粒子の表面全体に均一にコーティングされていない場合がある。
【0111】
試験1:顆粒のアスペクト比
非球形の顆粒は、ノギスを使用して最長寸法と最短寸法を測定することができる。データのばらつきを抑えるために、典型的には10個の顆粒を測定し、次いで平均結果を使用することができる。ここでの顆粒のアスペクト比は、次の式を使用して算出される:アスペクト比=最長寸法/最短寸法。
【0112】
試験2:溶解速度試験
溶解速度試験は、粒子状組成物の溶解速度を測定するために用いられる。この試験は、室温(25℃)で400mlの透明ガラスビーカーに400mlの脱イオン水を加え、次いで約1グラムの試験組成物を脱イオン水に分散させることによって実施される。ストップウォッチを使用して、組成物が完全に溶解するまでに必要な合計時間を数える。
【実施例
【0113】
本明細書に記載の実施例は、本発明を例示することを意味するが、本発明の範囲を制限又は他の方法で規定するために使用するものではない。
【0114】
例1:流動性試験。
複数の顆粒及び複数の微粒子を含有する本発明の組成物(実施例B、C、E、及びF)と、微粒子を含有しない比較組成物(実施例A及びD)との流動性を、下記の表1に列挙されるように、試験して比較する。所望の量の顆粒例(ビーズD:Downy Moonlight Breezeビーズ、ビーズR:REWO 9203ビーズ)をジップロック(登録商標)バッグ中で秤量し、所望の量のゼオライトA(Aluminum Corporation of China Limited Shangdong Branch製)を秤量し、バッグに加える。バッグを振盪することによって顆粒とゼオライトを30秒間手動で混合し、均質化する。
【0115】
【表1】
ビーズD:88.7%のPEG9000、0.12%の重亜硫酸ナトリウム溶液(40%活性)、7.3%の香料(Funky Berry CS2016C J2)、3.86%のPMC、及び0.02%の染料(LIQUITINT VIOLET BL)を含有するDowny Moonlight Breezeビーズ。
^ビーズR:77%のPEG9000、3%のカチオン性HEC、及び20%の第四級アンモニウム化合物を含有するREWO 9230ビーズ(Evonik製)。
【0116】
得られた組成物を、中国本土で市販されているDowny Shrek Moonlight Breezeビーズ(150g)と同じボトルに移す。次いで、得られた組成物をオーブン内で24時間、40℃又は50℃で調整する。組成物をオーブンから取り出した直後に、製品がまだ調整された温度に維持されている間に、組成物を注ぎ出す。実質的な評価は、次の等級付けを使用することによって、流動性に関する訓練を受けたラボの専門家によって行われる:
1-流動性良好(+++);
2-流動性遅い(+)(わずかに固着);
3-流動性悪い(-)(非常に固着);
4-流動性なし(---)。
【0117】
ボトル内に残っている粒子の数を数える(ボトルの壁に固着していたり、塊になっていたりする)。ボトルに残った製品を秤量した。試験を2回行い、平均結果を算出して、以下の表2に記録する。
【0118】
【表2】
【0119】
表2の結果は、本発明の粒子状組成物に一定量の微粒子(ゼオライト)を添加すると、同じ粒子状組成物で微粒子を添加していない場合と比較して、40℃又は50℃で調整しても流動性が改善されることを示す。具体的には、ゼオライトをそれぞれ0.6%及び3%含有する実施例B及びCは、ゼオライトを含有しない実施例Aと比較して、はるかに良好な流動性を示し、後者は、40℃で調整した後、ボトル内に100を超える粒子が残っており、50℃での調整後、ほとんど全ての粒子が固着していることが確認された。混合ビーズの実施例(実施例D、E、及びF)に関しては、ゼオライトAの添加により、流動性の改善も観察される。
【0120】
例2:微粒子残留試験
実施例1からの本発明の組成物及び比較組成物を更に試験する。まず、各試験の前に洗浄及び乾燥することによって、パン及び標準試験ふるい(Tyler No.70)を準備する。ふるい及びパンを予め秤量する。300gの顆粒例(ビーズD、又はビーズD:ビーズRの1:1混合物)を、ジップロック(登録商標)バッグ中で秤量する。所望の量のゼオライトA(China Limited Shangdong BranchのAluminum Corporation製)を秤量し、バッグに加えて、実施例A~Fと同じ濃度の実施例A’~F’を構成する。バッグを振盪することによって、顆粒及びゼオライトを30秒間手動で混合し、均質化する。得られた組成物をふるいに移す。Vibrating Sieve Shaker(Retsch AS200)を用いて、振幅1.35mm/「g」でビーズを60秒間ふるいにかけ、残留物を予め秤量したパンで収集する。パンの質量増加分を秤量し、残留レベルを算出する(残留レベル=残留物の質量/添加した微粒子(ゼオライトA)の質量)。試験を2回行い、平均結果を算出して、以下の表3に記録する。
【0121】
【表3】
【0122】
表3の結果は、特定量の微粒子を組成物に添加すると、微粒子が本発明の組成物中の複数の顆粒にコーティング/固着し、微粒子の残留物がほとんど又は全く検出されないことを示している。
【0123】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示がない限り、そのような寸法は各々、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」と開示された寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
【0124】
相互参照される又は関連するあらゆる特許又は特許出願、及び本願が優先権又はその利益を主張する任意の特許出願又は特許を含む、本明細書に引用される全ての文書は、除外又は限定することを明言しない限りにおいて、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いかなる文献の引用も、本明細書中で開示又は特許請求されるいかなる発明に対する先行技術であるとはみなされず、あるいはそれを単独で又は他の任意の参考文献(単数又は複数)と組み合わせたときに、そのようないかなる発明も教示、示唆又は開示するとはみなされない。更に、本文書における用語の任意の意味又は定義が、参照により組み込まれた文書内の同じ用語の任意の意味又は定義と矛盾する場合、本文書においてその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
【0125】
本発明の特定の実施形態を例示及び説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく様々な他の変更及び修正を行うことができる点は当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にある全てのそのような変更及び修正を添付の特許請求の範囲に網羅することが意図される。