(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-08
(45)【発行日】2024-05-16
(54)【発明の名称】送り装置及び送り装置の調整方法
(51)【国際特許分類】
B21D 43/02 20060101AFI20240509BHJP
【FI】
B21D43/02 H
(21)【出願番号】P 2023039520
(22)【出願日】2023-03-14
【審査請求日】2023-08-28
(73)【特許権者】
【識別番号】390014672
【氏名又は名称】株式会社アマダ
(73)【特許権者】
【識別番号】000128876
【氏名又は名称】株式会社アマダプレスシステム
(74)【代理人】
【識別番号】100123559
【氏名又は名称】梶 俊和
(74)【代理人】
【識別番号】100177437
【氏名又は名称】中村 英子
(72)【発明者】
【氏名】後藤 裕和
【審査官】豊島 唯
(56)【参考文献】
【文献】特開昭55-147437(JP,A)
【文献】特開2011-104650(JP,A)
【文献】特開2021-79388(JP,A)
【文献】実開昭52-50483(JP,U)
【文献】特開2009-154187(JP,A)
【文献】特開2014-104501(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B21D 43/00 - 43/02
B21C 47/16 - 47/18
B65H 23/188
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワークにS字状のループを形成させてプレス装置に前記ワークを搬送する送り装置であって、
前記ワークの搬送に伴い回転する上回転体を有し、前記ループの上方に設けられた上コンベアと、
前記ワークの搬送に伴い回転する下回転体を有し、前記ループの下方に設けられた下コンベアと、
前記上コンベアの上方に設けられ、前記ワークを磁力により引き上げるマグネットと、
前記マグネットを上下方向に移動させる駆動手段と、
を備える、送り装置。
【請求項2】
前記マグネットは、前記ループの量が変動する方向に少なくとも1つ設けられている、請求項1に記載の送り装置。
【請求項3】
前記マグネットは、前記ループの量が変動する方向に移動することが可能である、請求項1に記載の送り装置。
【請求項4】
前記上回転体は、前記マグネットの磁力により磁化しない材質の回転体である、請求項1に記載の送り装置。
【請求項5】
前記上回転体は、弾性体である、請求項4に記載の送り装置。
【請求項6】
前記上回転体は、樹脂である、請求項4に記載の送り装置。
【請求項7】
前記マグネットは、前記駆動手段によって前記ワークの垂れ下がりの度合いに応じた前記上下方向における位置に移動する、請求項1に記載の送り装置。
【請求項8】
前記マグネットは、前記ワークの垂れ下がりが大きいときには前記駆動手段によって下方に移動することで前記上下方向における位置を調整され、前記ワークの垂れ下がりが小さいとき、又は、ないときには、前記駆動手段によって上方に移動することで前記上下方向における位置を調整される、請求項7に記載の送り装置。
【請求項9】
ワークにS字状のループを形成させてプレス装置に前記ワークを搬送する送り装置の調整方法であって、
前記送り装置は、前記ワークの搬送に伴い回転する上回転体を有し、前記ループの上方に設けられた上コンベアと、前記ワークの搬送に伴い回転する下回転体を有し、前記ループの下方に設けられた下コンベアと、前記上コンベアの上方に設けられ、前記ワークを磁力により引き上げるマグネットと、前記マグネットを上下方向に移動させる駆動手段と、を備え、
前記ワークの垂れ下がりが大きいときには前記駆動手段によって前記マグネットを下方に移動させることで前記マグネットの前記上下方向における位置を調整し、前記ワークの垂れ下がりが小さいとき、又は、ないときには、前記駆動手段によって前記マグネットを上方に移動させることで前記マグネットの前記上下方向における位置を調整する調整工程を備える、送り装置の調整方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、送り装置及び送り装置の調整方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、高速化されたプレスシステムにおいては、ワークの巻き癖等を矯正しつつワークを搬送するレベラ等の送り装置で、矯正後のワークにS字状のループを形成させるものがある(例えば、特許文献1参照)。S字状のループを形成させることで、フィードロールによるワークの送り方向と、ループのR形状部までのワークの搬送方向とが同じ直線状となり、またループのR形状部の下部はガイドコロによって支えられループが揺れにくくなる。このため、いわゆるダウンループの課題とされていた、ループの揺れに起因するワークの変形や傷、送り装置の負荷変動等を低減できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ワークが薄板である場合や、ワークの送り長さが長くループの保有量が大きい場合には、S字状のループを形成する場合であっても、重力によるワークの垂れ下がりが発生してしまう。
【0005】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、ワークに形成されたS字状のループの垂れ下がりを低減することができる送り装置及び送り装置の調整方法を提供することを例示的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明の一態様は、以下の構成を備える。
【0007】
(1)ワークにS字状のループを形成させてプレス装置に前記ワークを搬送する送り装置であって、前記ワークの搬送に伴い回転する上回転体を有し、前記ループの上方に設けられた上コンベアと、前記ワークの搬送に伴い回転する下回転体を有し、前記ループの下方に設けられた下コンベアと、前記上コンベアの上方に設けられ、前記ワークを磁力により引き上げるマグネットと、前記マグネットを上下方向に移動させる駆動手段と、を備える、送り装置。
【0008】
(2)ワークにS字状のループを形成させてプレス装置に前記ワークを搬送する送り装置の調整方法であって、前記送り装置は、前記ワークの搬送に伴い回転する上回転体を有し、前記ループの上方に設けられた上コンベアと、前記ワークの搬送に伴い回転する下回転体を有し、前記ループの下方に設けられた下コンベアと、前記上コンベアの上方に設けられ、前記ワークを磁力により引き上げるマグネットと、前記マグネットを上下方向に移動させる駆動手段と、を備え、前記ワークの垂れ下がりが大きいときには前記駆動手段によって前記マグネットを下方に移動させることで前記マグネットの前記上下方向における位置を調整し、前記ワークの垂れ下がりが小さいとき、又は、ないときには、前記駆動手段によって前記マグネットを上方に移動させることで前記マグネットの前記上下方向における位置を調整する調整工程を備える、送り装置の調整方法。
【0009】
本発明の更なる目的又はその他の特徴は、以下添付図面を参照して説明される好ましい実施の形態によって明らかにされるであろう。
【発明の効果】
【0010】
本発明の一態様によれば、ワークに形成されたS字状のループの垂れ下がりを低減することができる送り装置及び送り装置の調整方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、実施形態のプレスシステムの構成を示す概略正面図である。
【
図2】
図2は、実施形態のプレスシステムのブロック図である。
【
図3】
図3は、実施形態のレベラの構成を示す正面図である。
【
図4】
図4は、実施形態のプレス装置の構成を示す概略斜視図である。
【
図5】
図5は、(a)従来のレベラでループの垂れ下がりが発生した様子を示す図、(b)実施形態のレベラでループの垂れ下がりが発生しない様子を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態のレベラにおいて、(a)マグネットをワークに近づけた状態を示す図、(b)マグネットを退避させた状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下の説明において、プレスシステムのプレス装置において加工が行われているときに、ワーク(コイル材)が搬送される方向を搬送方向という。また、ワークに加工が施される高さを加工高さといい、加工高さを搬送方向に沿って結んだ仮想線をパスラインという。なお、加工高さは、例えば、プレスシステムが設置されている床面やプレス装置の金型の下型やボルスタを基準とした高さである。
【0013】
[実施形態]
<プレスシステム>
図1は、本実施形態のプレスシステム1の構成を示す概略斜視図である。
図1にはワークの搬送方向及び上流、下流、上下方向、パスラインPL(破線)も示す。
図2は、本実施形態のプレスシステム1のブロック図である。本実施形態のプレスシステム1は、アンコイラ100、レベラ200、フィードロール400、プレス装置300を備えている。アンコイラ100、レベラ200は、プレス装置300の加工動作に連動して動作する。プレスシステム1は、床面10に設置される。以降の説明では、
図1~
図4を参照しながら各装置の構成・機能について説明する。
【0014】
<アンコイラ>
ワーク120を保持する保持装置であるアンコイラ100は、マンドレル110、制御部130、駆動部140を有している。マンドレル110には、プレス装置300の加工の対象物であるワーク120が保持されている。例えば、コイル状に巻かれたワーク120の内径がマンドレル110によって保持される。制御部130は、プレス装置300による加工動作と連動するように、駆動部140によってマンドレル110を回転させ、ワーク120の巻きほぐしを行う。
【0015】
アンコイラ100は、ワーク120がなくなるまで、一定の速度でワーク120をレベラ200に供給する。すなわち、アンコイラ100は、プレス装置300の動作に応じた速度でワーク120を供給する。ワーク120は、例えば、薄板鋼鈑等、磁石に引き付けられる材質のものである。
【0016】
<レベラ>
図1、
図2のレベラ200について、
図3も参照しながら説明する。
図3は、本実施形態のレベラ200の構成を示す図であり、搬送方向(上流、下流)及び上下方向も示す。なお、
図2のブロック図におけるレベラ200には、本実施形態に関わる要部のみ示している。レベラ200は、アンコイラ100に保持されたワーク120についた巻き癖等を矯正しながらワーク120を搬送する(供給する、送り出す、ともいう)送り装置として機能している。
【0017】
レベラ200には、アンコイラ100側からは一定の速度でワーク120が供給され、レベラ200からはフィードロール400との間のループに一定速度で矯正されたワーク120を供給する。フィードロール400はプレス装置300に加工に応じて間欠的にワーク120を搬送する。ここで、間欠的にワーク120を搬送するとは、フィードロール400が、プレス装置300の動作に応じた速度で運転・停止を繰り返しながらワーク120を搬送することを意味する。このように、レベラ200では、アンコイラ100から供給されるワーク120が矯正部210によって搬送される速度と、フィードロール400がプレス装置300に間欠的に供給する速度とが異なり、その差分を吸収するためのバッファ量としてワーク120がS字状のループを形成する量(以下、ループ量という。)が変動する。ループ量は、
図1では120A<120B<120Cの順に多くなっている。
【0018】
レベラ200は、矯正部210、ガイド220、ホイールコンベア230、センサ240、マグネット250、アーム252、シリンダ260、ストッパ270、制御部280、記憶部282、操作部284を有している。
【0019】
(レベラの下部)
矯正部210は、アンコイラ100から送られてきたワーク120の巻き癖等を矯正する装置であり、矯正部210の詳細な構成や矯正動作等は公知であるため説明を省略する。ガイド220は、矯正部210によって矯正されたワーク120を上部に導くための部材である。ここで、レベラ200を上部200Aと下部200Bとに分けた場合、矯正部210とガイド220は下部200Bに含まれる。ガイド220は、矯正されたワーク120が適切な曲げ半径(いわゆるR)を維持しながら、かつ、ワーク120にガイド220と摩擦で傷等が発生しないような状態を維持しながら、ワーク120をレベラ200の上部200Aに導く。
【0020】
ワーク120は、ガイド220によってS字状のループ(以下、S字ループという。)の下の曲線を描くことになる。ガイド220によって上部200Aに導かれたワーク120は、S字ループの上の曲線を描きつつ、フィードロール400へ送られる。なお、本実施形態では、レベラ200とフィーダであるフィードロール400とを別体として構成しているが、これらを一体に構成してもよい。
【0021】
(レベラの上部)
上部200Aには、ホイールコンベア230が設けられている。ホイールコンベア230は、上コンベアである上ホイールコンベア230a、下コンベアである下ホイールコンベア230bを有する。上ホイールコンベア230aには所定の間隔で複数の上回転体であるホイール232aが設けられ、下ホイールコンベア230bには所定の間隔で複数の下回転体であるホイール232bが設けられている。ホイール232a、ホイール232bを総称してホイール232ともいう。なお、
図3では、図を見易くするために、符号232a、232bは各1つのホイール232に対してのみ図示している。ワーク120は、上ホイールコンベア230aと下ホイールコンベア230bとの間で適切な曲げ半径を維持しながらフィードロール400へと送られる。ワーク120が搬送されるとき、ホイール232の一部又は全部がワーク120と接触しており、ワーク120の搬送に伴い(連動して)回転する。
【0022】
上述したように、プレス装置300の加工が行われている間、ワーク120はフィードロール400が搬送を停止しているため、上部200Aに形成されるループ量は変動する。
図1に示すように、ワーク120のループ量は、状態120Aでは小さく、破線で示す状態120B、状態120Cの順に大きくなる。上部200Aは、ワーク120のループ量を調節するバッファとして機能している。
【0023】
なお、本実施形態では、ホイールコンベアを用いたが、例えばローラーコンベア等、他のコンベアを用いてもよい。ホイールやローラーを用いることで、ワーク120に傷がつきにくくなる。
【0024】
センサ240は、ワーク120のループ量を検知するために用いられる。センサ240は、ワーク120のループ量が変動する方向、
図1等では搬送方向に沿って複数設けられる。本実施形態では、例えば4つのセンサ240a、240b、240c、240dが設けられている。また、センサ240は、搬送方向において移動可能に設けられている。ループ量が変動する方向に沿って複数のセンサ240を設けることで、制御部280はワーク120のループ量がどの程度かを判断することができる。
【0025】
センサ240は、例えば、光を照射する発光部と、発光部から照射された光を受光する受光部と、を有する光電センサである。このため、
図1に示すように、センサ240は、例えば発光部が上ホイールコンベア230aよりも上側に設けられ、受光部が下ホイールコンベア230bよりも下側に設けられる。すなわち、センサ240は、ワーク120がS字ループを形成する空間を挟んでペアで設けられる。なお、センサ240は、光電センサに限定されず、他のセンサであってもよい。
【0026】
センサ240は、センサ240の発光部と受光部との間にワーク120があるときとないときとで異なる信号を制御部280に出力する。例えば、本実施形態では、センサ240の発光部と受光部との間にワーク120があるときにハイレベルの信号を出力し、ワーク120がないときにローレベルの信号を出力する。なお、信号のレベルは逆であってもよい。
【0027】
例えば、センサ240a~240d全てがローレベルの信号を出力しているとき、制御部280はワーク120が状態120Aのループ量であると判断する。また、センサ240a~240cがローレベル、センサ240dがハイレベルの信号を出力しているとき、制御部280はワーク120が状態120Bのループ量であると判断する。さらに、センサ240a~240d全てがハイレベルの信号を出力しているとき、制御部280はワーク120が状態120Cのループ量であると判断する。
【0028】
マグネット250は、ワーク120の重力による垂れ下がりを防止するために、磁力によりワーク120を引き付ける(引き上げる)磁石部材であり、少なくとも1つ設けられている。
図1では、2つのマグネット250a、250bが設けられている。マグネット250が複数設けられる場合、マグネット250は、ワーク120のループ量が変動する方向、
図1では搬送方向に沿って、アーム252に設けられる。また、マグネット250は、搬送方向において移動可能に設けられている。
【0029】
マグネット250aは、マグネット250bよりも搬送方向における上流側に設けられている。また、マグネット250bは、搬送方向における最も下流側、すなわち、ワーク120のループ量が小さくなる方に設けられている。なお、本実施形態では、マグネット250aは、センサ240cとセンサ240dとの間に設けられているが、これに限定されない。上述したように、センサ240も搬送方向において移動することが可能である。このため、マグネット250a、250bとセンサ240a~240dとが互いに干渉する場合には、搬送方向における互いの位置関係は、上部200Aにおいて形成されるワーク120のループ量に応じて決定すればよい。
【0030】
なお、図の紙面に直交する方向(前後方向)において、センサ240とマグネット250を異なる位置に設けることができる構成の場合には、センサ240とマグネット250とが搬送方向において同じ位置にあっても干渉しない。このため、センサ240とマグネット250のいずれか一方、例えばセンサ240を搬送方向において固定してもよい。さらに、この場合、1つのマグネット250を、搬送方向に長尺の構成としてもよい。
【0031】
マグネット250は、さらに、上下方向にも移動可能に設けられている。アーム252の両端は、駆動手段であるシリンダ260に接続されている。より詳細には、
図1において、アーム252の左側(搬送方向における上流側)にはシリンダ260aが接続され、アーム252の右側(搬送方向における下流側)にはシリンダ260bが接続されている。シリンダ260が制御部280によって制御されることで、アーム252が上下移動し、アーム252の上下移動に連動して、マグネット250も上下に移動する。シリンダ260は、例えば空圧によるエアシリンダである。なお、シリンダは油圧等、他の流体によるものであってもよい。
【0032】
ストッパ270は、アーム252の上下移動の範囲を規制する部材である。なお、シリンダ260aにはストッパ270aが設けられ、シリンダ260bにはストッパ270bが設けられている。ストッパ270は、アーム252の下方向への移動については、マグネット250が上ホイールコンベア230aやワーク120と干渉しないように下方への移動を規制している。また、ストッパ270は、アーム252の上方向への移動については、アーム252が抜け落ちてしまわないように上方への移動を規制している。マグネット250については詳細を後述する。
【0033】
制御部280は、アンコイラ100、プレス装置300と協働してレベラ200を制御する。制御部280は、センサ240の検知結果に基づいて、ワーク120のレベラ200内での搬送速度を制御する。例えば、制御部280は、センサ240の検知結果に基づいて、上部200Aに形成されるワーク120のループ量が許容される最大のループ量よりも大きいと判断した場合には、ワーク120のレベラ200内での搬送速度を遅くする。一方、制御部280は、センサ240の検知結果に基づいて、上部200Aに形成されるワーク120のループ量が許容される最小のループ量よりも小さいと判断した場合には、ワーク120のレベラ200内での搬送速度を速くする。
【0034】
また、制御部280は、操作部284から入力された情報に基づいて、アーム252の上下方向における位置、言い換えれば、マグネット250の上下方向における位置を制御する。
【0035】
記憶部282には、制御部280がレベラ200を制御するための各種プログラムや各種パラメータ等が記憶されている。記憶部282には、例えば、ワーク120に関する情報とマグネット250の上下方向における位置に関する情報とが関連付けられて記憶されていてもよい。ここで、ワーク120に関する情報とは、例えば、材料、幅、厚さ(板厚)等を含む。また、幅とは、搬送方向及び上下方向に直交する方向、すなわち、
図1の紙面に直交する方向(前後方向)における長さである。さらに、マグネット250の上下方向における位置に関する情報とは、例えば、所定の高さを基準としたときの、基準からの高さ等を含む。
【0036】
操作部284は、例えば表示部と入力部とを有している。表示部は例えば液晶画面等である。入力部はボタンやキー等を含む。また、操作部284はタッチパネル等であってもよい。操作者は、表示部に表示された情報を見ながら、例えばワーク120に関する情報を入力部から入力する。制御部280は、操作部284から入力されたワーク120に関する情報に関連付けられたマグネット250の上下方向における位置の情報を抽出し、シリンダ260を制御する。これにより、マグネット250は、上下方向においてワーク120に応じた位置に移動する。なお、入力部には、単に上移動ボタン、下移動ボタンを設け、上移動ボタンが押下されるとシリンダ260によりマグネット250が上に移動し、下移動ボタンが押下されるとシリンダ260によりマグネット250が下に移動する構成としてもよい。すなわち、操作部284がペンダントコントローラのような形態であってもよい。
【0037】
なお、本実施形態では、シリンダ260よってアーム252を上下方向に移動させたがこれに限定されない。アーム252の上下方向における移動は、例えば、電動や手動等、他の方法で行われてもよい。
【0038】
また、シリンダ260の制御は、操作部284から入力された情報に基づいて行われたが、これに限定されない。例えば、レベラが、上部200Aにおけるワーク120の垂れ下がりを検知することができるセンサ等の検知手段を備えていてもよい。この場合、制御部280は、検知手段の検知結果に基づいて、ワーク120の垂れ下がりの度合いを判断し、垂れ下がりの度合いに応じてシリンダ260を制御し、マグネット250を上下移動させてもよい。
【0039】
<プレス装置>
図1のプレス装置300について、
図2、
図4を用いて説明する。
図4は、本実施形態のプレス装置300の構成を示す概略斜視図であり、例えば、一体型ストレートサイドフレーム型又はCフレーム型のプレス装置300の概略図である。
図4には、ワーク120の搬送方向や搬送方向における上流(左)、下流(右)、上下方向、及び前後方向(正面、背面)も示している。プレス装置300は、筐体302の内外に、駆動モータ304、伝達機構306、クランク軸308、コンロッド310、スライド312、ボルスタ322を有して構成される。また、プレス装置300は、コントローラ314、記憶部315、表示部316、入力部318、を有している。さらに、プレス装置300は、センサ324、ロータリーエンコーダ325、ギブ326を有している。
【0040】
駆動モータ304は、例えばサーボ制御されるサーボモータであり、回転量及び回転方向を制御しつつ伝達機構306、クランク軸308、コンロッド310を介して後述する金型303を上下移動させるものである。伝達機構306は、例えばギヤやベルト等の伝達部材を有して構成され、駆動モータ304のモータ軸の回転をクランク軸308へと伝達するものである。駆動モータ304への制御信号はコントローラ314から送られるようになっている。
【0041】
クランク軸308及びコンロッド310は、伝達機構306により伝達されたモータ軸の回転移動を往復移動(本実施形態では、上下移動)に変換するためのものである。モータ軸の回転によりクランク軸308が回転し、クランク軸308に一端近傍が連結されたコンロッド310にその回転が伝達されてコンロッド310が上下移動(昇降移動)するようになっている。
【0042】
また、クランク軸308には、クランク軸308の回転に連動して、オン信号又はオフ信号を出力するロータリーカムスイッチ(不図示)が設けられている。ロータリーカムスイッチは、例えばクランク軸308の回転が所定の角度となったとき、言い換えれば加工動作中の所定のタイミングとなったときに、オン信号又はオフ信号を出力する。ロータリーカムスイッチがオン信号(又はオフ信号)を出力するタイミングを、以下、出力タイミングという。コントローラ314は、ロータリーカムスイッチから出力される信号に基づいて、プレスシステム1の他の装置と連動し、加工動作を行っている。
【0043】
コンロッド310の他端近傍にはスライド312が連結されている。コンロッド310の上下移動に伴いスライド312がギブ326に沿って上下移動するようになっている。プレス装置300においては、スライド312と対向するようにボルスタ322が配置されている。スライド312のボルスタ322と対向する側の面(本実施形態では下面)に金型303の一部としての上型303aが装着される。ボルスタ322のスライド312と対向する側の面(本実施形態では上面)に金型303の一部として、上型303aと対になる下型303bが装着される。
【0044】
上型303aと下型303bとの間に加工の対象物としてのワーク120を配置し、上型303aと下型303bとで押圧することにより、プレス装置300によるワーク120に対するプレス加工(以下、単に加工ともいう)が行われる。ワーク120は、例えば
図4中左(上流)側から右(下流)側に搬送される。
【0045】
詳しくは、コントローラ314により制御されて駆動モータ304が回転する。駆動モータ304の回転が伝達機構306、クランク軸308を介してコンロッド310へと伝達され、スライド312が上下移動する。スライド312の下方移動によって上型303aと下型303bとが押圧され、ワーク120のプレス加工が行われる。すなわち、プレス装置300において、駆動モータ304、伝達機構306、クランク軸308、コンロッド310、スライド312がプレス部を構成する。伝達機構306には、クランク軸308の回転数を検知するための回転数検知手段であるロータリーエンコーダ325が設けられている。コントローラ314は、ロータリーエンコーダ325によりクランク軸308の回転数を検知することで、スライド312の位置を検知することが可能である。また、コントローラ314は、ロータリーエンコーダ325の検知結果に基づいてクランク軸308の角度を検知することも可能であり、角度検知手段としても機能する。なお、角度検知手段には上述したロータリーカムスイッチを含めてもよい。
【0046】
加工の際の荷重を検知する荷重検知手段であるセンサ324は、プレス装置300がワーク120にプレス加工を行う際に、コンロッド310に働く荷重を検知するためのセンサで、例えばロードセルである。センサ324は、例えば、筐体302に設置された歪ゲージであってもよい。センサ324は、コンロッド310のいずれかの位置(例えば、中央近傍位置)に設置されていてもよい。さらに、センサ324は複数設置されていてもよく、例えば筐体302の左右の歪をそれぞれ検知し、検知した結果を加算してトータルの荷重としてもよい。なお、
図4において、表示部316が配置されている側がプレス装置300の前側である。
【0047】
コントローラ314は、記憶部315に記憶されている各種プログラムに従ってプレス装置300を制御する。記憶部315には、使用される金型303ごとに対応するプログラム(モーションプログラム)が記憶されている。また、金型303に関する情報(例えば、金型の仕様を含む。)も記憶されている。表示部316は、プレス装置300の状態を示すデータを表示する。入力部318は、プレス装置300を操作するために必要なデータを入力するために用いられる。入力部318は、加工に必要なパラメータをユーザーが入力する際に用いられる。コントローラ314は、プレス装置300とプレスシステム1の他の装置とが互いに連動して加工を行うように制御している。
【0048】
<マグネットによるワークの垂れ下がり防止>
図5(a)は、従来のレベラ2000でループの垂れ下がりが発生した様子を示す図であり、(b)は本実施形態のレベラ200でループの垂れ下がりが発生しない様子を示す図である。
図5(a)には、従来のレベラ2000の上部2000Aを示し、(b)には本実施形態のレベラ200の上部200Aを示している。さらに、
図5には破線でパスラインPLも示す。
【0049】
ワーク120が薄板である場合や、ワーク120の送り長さが長く、ループの保有量が大きい場合には、S字ループを形成するレベラ2000であっても、
図5(a)の破線で示す枠α内に、ワーク120の自重と内部応力・弾性力の関係が保てなくなり、ワーク120の垂れ下がりが発生してワーク120をフィードロール400まで直線状に保つことができなくなる。
【0050】
S字の上側ではループの変曲部(R形状部分)が搬送方向に速い速度で移動する。このため、ループの垂れ下がりを防止する目的でワーク120の下部に支持部材を設けることは困難である。支持部材を設けることが困難なため、ループが垂れ下がり、ワーク120の折れ曲がりや、ループの揺れによるワーク120の変形や傷、ワーク120の搬送における抵抗の増加による送り精度の低下等が発生する。また、ワーク120を支持するための支持部材を移動可能に構成すればループの垂れ下がりは防止できるが、高速な送り速度に支持部材の移動を追従させて制御するのは困難である。
【0051】
そこで、本実施形態では、上ホイールコンベア230aの近傍、詳細には、上ホイールコンベア230aの上側にマグネット250を設け、マグネット250の磁力により、ワーク120を上方に引き上げることで、ワーク120の垂れ下がりを防止する。
【0052】
図5(a)に示す従来のレベラ2000では、S字ループに発生する垂れ下がりを防止する手段がなく、上述した課題が発生していた。一方、
図5(b)に示す本実施形態のレベラ200には、S字ループで垂れ下がりが発生すると予測される搬送方向における位置に、マグネット250a、250bを設けている。このため、マグネット250の磁力により、ワーク120が上に引き上げられ、言い換えれば、持ち上げられて垂れ下がりが発生しない。
【0053】
ここで、上ホイールコンベア230a(ホイール232a)は、マグネット250によって形成される磁界の影響を受けない材質である。すなわち、上ホイールコンベア230a(ホイール232a)は、樹脂やゴム等の弾性体等、磁化しない材質であることが好ましい。ホイール232aを樹脂とすることで、マグネットホイールに比べて、ワーク120との間の慣性が低減し、摩擦係数が小さくなることで、ワーク120の搬送速度を加速又は減速するときの傷の発生を防止することができる。
【0054】
本実施形態のマグネット250は、上ホイールコンベア230aの上からワーク120に磁力を及ぼしワーク120を吊り上げることで、ワーク120の高さをパスラインPLの高さに維持している(言い換えれば、規制している)(
図5(b)参照)。上ホイールコンベア230aのホイール232aは樹脂製であるため、マグネット250の影響を受けず、自在に回転することができる。マグネット250はワーク120に直接接触しないため、マグネット250の磁力はワーク120に間接的に及ぼされ、磁力の調整が可能であり、ワーク120をホイール232aに押し付ける力(押し付け力)(吸引力、吸着力)を調整することが可能である。マグネット250がワーク120に及ぼす磁力の調整について以下に説明する。
【0055】
<マグネットの上下移動>
図6を用いてマグネット250の上下移動について説明する。
図6(a)は、本実施形態のレベラ200においてマグネット250をワーク120に近づけた状態を示す図、(b)はマグネット250を退避させた状態を示す図である。
図6(a)に示すワーク120Dでは、垂れ下がりが大きいと予測されるため、シリンダ260によってアーム252を下方に移動させ、マグネット250を上ホイールコンベア230a、言い換えれば、ワーク120に近づける。このとき、マグネット250の下面とパスラインPLとの距離はL1である。これにより、
図5(a)の従来のレベラ2000のような垂れ下がり(破線で示すワーク120E)の発生を防止することができる。
【0056】
一方、
図6(b)に示すワーク120Fは、(a)のワーク120Dに比べて垂れ下がりが発生しにくい材質のものである。このような場合には、シリンダ260によってアーム252を上方に移動させ、マグネット250を上ホイールコンベア230a、言い換えれば、ワーク120Fから遠ざける、言い換えれば退避させる。このとき、マグネット250の下面とパスラインPLとの距離はL2である(L2>L1)。なお、ワーク120を上部200Aに挿入する前やレベラ200が停止する前に、マグネット250を
図6(b)の退避位置に移動させてもよい。
【0057】
ここで、アーム252は、距離L1と距離L2との間の任意の位置で停止することができる。このため、マグネット250は、ワーク120の垂れ下がりの度合いに応じた位置に設定する(調節する)ことができる。すなわち、マグネット250は、ワーク120の垂れ下がりの度合いが大きいほど下方に位置させ、ワーク120の垂れ下がりの度合いが小さいほど上方に位置させればよい。
【0058】
なお、本実施形態では、マグネット250の磁力は一定とし、マグネット250を上下移動可能とすることで、マグネット250と上ホイールコンベア230aとの距離を変更することが可能な構成としている。しかし、上下方向におけるマグネット250の位置を固定し、マグネット250の磁力をワーク120に応じて変更可能な構成としてもよい。
【0059】
このように、マグネット250と上ホイールコンベア230aとの間の距離を調節することが可能な構成とすることで、ワーク120を持ち上げる磁力の影響の度合いを調整することができる。一般に、マグネット250単体は、マグネットのホイールやローラーよりも安価であるため、コストを抑えることもできる。
【0060】
ここで、磁力によるワーク120の吸引力が強すぎると、ワーク120を搬送するときの抵抗が大きくなり、ワーク120の搬送の精度に影響したり、上ホイールコンベア230aにワーク120が強く押さえつけられて傷が発生したりするおそれがある。逆に、磁力によるワーク120の吸引力が弱すぎると、ループの垂れ下がりを防止する効果が小さくなってしまう。マグネット250の適切な吸引力は、ワーク120の材質、板厚等によって変わってくるため、吸引力は、本実施形態のように調整可能な構成とすることが好ましい。また、ワーク120を磁化させたくない場合、マグネット250をワーク120から退避させる(離す)ことで、ワーク120の磁化を防止することができる。
【0061】
<レベラ200の調整方法>
レベラ200の調整方法について説明する。レベラ200は、ワーク120の垂れ下がりが大きいときにはシリンダ260によってマグネット250を下方に移動させることでマグネット250の上下方向における位置が調整される(調整工程)。一方、レベラ200は、ワーク120の垂れ下がりが小さいとき、又は、ないときには、シリンダ260によってマグネット250を上方に移動させることでマグネット250の上下方向における位置が調整される(調整工程)。
【0062】
なお、マグネット250の位置の調整は、ワーク120をレベラ200に取り付けたときや、プレスシステム1の運転中にS字ループの垂れ下がりが顕著になったとき等、適切なタイミングで行われてよい。
【0063】
以上、本実施形態によれば、ワークに形成されたS字状のループの垂れ下がりを低減することができる送り装置及び送り装置の調整方法を提供することができる。
【0064】
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、その要旨の範囲内で様々な変形や変更が可能であり、例えば以下のような変形が可能である。
【0065】
上述した実施形態では、マグネットの移動を電動・油圧・手動等としたが、例えば、電磁石をオン又はオフする構成でもよい。また、電磁石を使用する場合には、電流、コイルの巻き数、鉄心等を変更することで、ワークに及ぼす磁力を調整してもよい。
【0066】
磁力を調整する方法としては、マグネットの位置を調整することができればよく、上述したストッパを有する構成に限定されない。例えば、磁石の種類を変更したり、数を変更したりすることで磁力を調整してもよい。
【0067】
また、マグネットには、残留磁力を防止する目的で、交流マグネットを使用してもよい。さらに、機械的にマグネットを回転させて、交番磁界を発生させる構成としてもよい。
【0068】
[趣旨1]
本発明の送り装置は、
ワークにS字状のループを形成させてプレス装置に前記ワークを搬送する送り装置であって、
前記ワークの搬送に伴い回転する上回転体を有し、前記ループの上方に設けられた上コンベアと、
前記ワークの搬送に伴い回転する下回転体を有し、前記ループの下方に設けられた下コンベアと、
前記上コンベアの上方に設けられ、前記ワークを磁力により引き上げるマグネットと、
前記マグネットを上下方向に移動させる駆動手段と、
を備える。
【0069】
[趣旨2]
前記マグネットは、前記ループの量が変動する方向に少なくとも1つ設けられていてもよい。
【0070】
[趣旨3]
前記マグネットは、前記ループの量が変動する方向に移動することが可能であってもよい。
【0071】
[趣旨4]
前記上回転体は、前記マグネットの磁力により磁化しない材質の回転体であってもよい。
【0072】
[趣旨5]
前記上回転体は、弾性体であってもよい。
【0073】
[趣旨6]
前記上回転体は、樹脂であってもよい。
【0074】
[趣旨7]
前記マグネットは、前記駆動手段によって前記ワークの垂れ下がりの度合いに応じた前記上下方向における位置に移動してもよい。
【0075】
[趣旨8]
前記マグネットは、前記ワークの垂れ下がりが大きいときには前記駆動手段によって下方に移動することで前記上下方向における位置を調整され、前記ワークの垂れ下がりが小さいとき、又は、ないときには、前記駆動手段によって上方に移動することで前記上下方向における位置を調整されてもよい。
【0076】
[趣旨9]
本発明の送り装置の調整方法は、
ワークにS字状のループを形成させてプレス装置に前記ワークを搬送する送り装置の調整方法であって、
前記送り装置は、前記ワークの搬送に伴い回転する上回転体を有し、前記ループの上方に設けられた上コンベアと、前記ワークの搬送に伴い回転する下回転体を有し、前記ループの下方に設けられた下コンベアと、前記上コンベアの上方に設けられ、前記ワークを磁力により引き上げるマグネットと、前記マグネットを上下方向に移動させる駆動手段と、を備え、
前記ワークの垂れ下がりが大きいときには前記駆動手段によって前記マグネットを下方に移動させることで前記マグネットの前記上下方向における位置を調整し、前記ワークの垂れ下がりが小さいとき、又は、ないときには、前記駆動手段によって前記マグネットを上方に移動させることで前記マグネットの前記上下方向における位置を調整する調整工程を備える。
【符号の説明】
【0077】
1 プレスシステム
10 床面
100 アンコイラ
110 マンドレル
120、120D、120E、120F ワーク
120A、120B、120C 状態
130 制御部
140 駆動部
200 レベラ
200A 上部
200B 下部
210 矯正部
220 ガイド
230 ホイールコンベア
230a 上ホイールコンベア、230a ホイールコンベア
232、232a、232b ホイール
240、240a、240b、240c、240d センサ
250、250a、250b マグネット
252 アーム
260、260a、260b シリンダ
270、270a、270b ストッパ
280 制御部
282 記憶部
284 操作部
300 プレス装置
302 筐体
303 金型、303a 上型、303b 下型
304 駆動モータ
306 伝達機構
308 クランク軸
310 コンロッド
312 スライド
314 コントローラ
315 記憶部
316 表示部
318 入力部
322 ボルスタ
324 センサ
325 ロータリーエンコーダ
326 ギブ
400 フィードロール
2000 レベラ
2000A 上部
PL パスライン
【要約】
【課題】ワークに形成されたS字状のループの垂れ下がりを低減することができる送り装置及び送り装置の調整方法を提供すること。
【解決手段】ワークにS字状のループを形成させてプレス装置にワークを搬送するレベラ200であって、ワークの搬送に伴い回転するホイール232aを有し、ループの上方に設けられた上ホイールコンベア230aと、ワークの搬送に伴い回転するホイール232bを有し、ループの下方に設けられたホイールコンベア230bと、ホイールコンベア230aの上方に設けられ、ワークを磁力により引き上げるマグネット250と、マグネット250を上下方向に移動させるシリンダ260と、を備える。
【選択図】
図3