(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-08
(45)【発行日】2024-05-16
(54)【発明の名称】椅子式マッサージ機
(51)【国際特許分類】
A61H 7/00 20060101AFI20240509BHJP
【FI】
A61H7/00 322D
(21)【出願番号】P 2023071557
(22)【出願日】2023-04-25
(62)【分割の表示】P 2019121112の分割
【原出願日】2019-06-28
【審査請求日】2023-04-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000136491
【氏名又は名称】株式会社フジ医療器
(74)【代理人】
【識別番号】110001933
【氏名又は名称】弁理士法人 佐野特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】古谷 毅
【審査官】小野田 達志
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-016289(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61H 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被施療者の臀部及び大腿部を支持する座部と、
前記座部に対して立設され、被施療者の胴部を支持する背凭れ部と、
を備え、
前記背凭れ部は、
ベース部と、
前記ベース部に設けられ、前記背凭れ部の骨格である背フレームと、
被施療者の左右の上腕部の側部をそれぞれ押圧可能な一対の腕施療部と、
前記背フレームの左右両側に設けられて各々の前記腕施療部を支持する一対の支持部を有する支持フレームと、
前記ベース部に設けられ、左右方向に延びる回転軸を中心にして前記支持フレームを軸支する軸支部と、
前記背フレームに対して前記支持フレームを回動するアクチュエータと、
を有
し、
前記背フレームは、左右一対の立設部材と、左側の前記立設部材と右側の前記立設部材の間に設けられ、両者を接続する連結部を有し、
前記支持フレームは、前記支持部の上端部から左右方向の前記背フレーム側に延びる柱部をさらに有し、
前記アクチュエータは、
前記連結部及び前記支持フレームの前記柱部のうちの一方に接続されるロッド部と、
前記連結部及び前記支持フレームの前記柱部のうちの他方に軸支されて、前記ロッド部を伸張させる駆動部と、
を有し、
前記ロッド部が伸長すると、前記支持フレームが前記腕施療部とともに前記軸支部を支点として前記回転軸を中心に回動する、
椅子式マッサージ機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、椅子式マッサージ機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、エアバッグの膨縮により、被施療者の左右の上腕部の側部を圧迫施療する椅子式マッサージ機が知られている。たとえば、特許文献1では、背凭れ部の左右の側部から前側に、カバー部が延設されている。このカバー部は、被施療者が着座したときに、被施療者の上腕部の側部を覆う位置に設けられている。カバー部の内側には、上腕部の側部を押圧するエアバッグが設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、被施療者の体格には個人差があるため、椅子式マッサージ機に座る被施療者の上腕部の位置が異なる。そのため、特許文献1では、被施療者の座高が比較的高かったり比較的低くかったりする場合、エアバッグの上下方向の位置が上腕部の側部よりも下側又は上側となることがある。また、被施療者の体格によって、エアバッグの前後方向の位置が上腕部の側部からずれることもある。このような場合、上腕部の側部が適切に圧迫施療されない虞がある。このほか、特許文献1では、上腕部の側部を押圧するエアバッグは圧迫施療以外には用いられていないが、このエアバッグを用いた新たな施療が期待される。
【0005】
本発明は、上記の状況を鑑みて、被施療者の上腕部の側部を押圧可能な腕施療部の具体的な移動機構を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために本発明の一の態様による椅子式マッサージ機は、被施療者の臀部及び大腿部を支持する座部と、前記座部に対して立設され、被施療者の胴部を支持する背凭れ部と、を備え、前記背凭れ部は、前記背凭れ部の骨格である背フレームと、被施療者の左右の上腕部の側部をそれぞれ押圧可能な一対の腕施療部と、前記背フレームの左右両側に設けられて各々の前記腕施療部を支持する一対の支持部を有する支持フレームと、左右方向に延びる回転軸を中心にして前記支持フレームを軸支する軸支部と、前記背フレームに対して前記支持フレームを回動するアクチュエータと、を有する構成(第1の構成)とされる。
【0007】
上記第1の構成の椅子式マッサージ機は、前記支持フレームは、前記支持部の上端部から左右方向の前記背フレーム側に延びる柱部をさらに有し、前記アクチュエータは、前記背フレーム及び前記支持フレームの前記柱部のうちの一方に接続されるロッド部と、前記背フレーム及び前記支持フレームの前記柱部のうちの他方に軸支されて、前記ロッド部を伸張させる駆動部と、を有し、前記ロッド部が伸長すると、前記支持フレームが前記腕施療部とともに前記軸支持部を支点として前記回転軸を中心に回動する構成(第2の構成)であってもよい。
【0008】
上記第1又は第2の構成の椅子式マッサージ機において、前記背凭れ部は、上下方向に延びるガイドレールを有し、前記支持部は、前記アクチュエータの駆動により、前記ガイドレールに沿って移動可能である構成(第3の構成)であってもよい。
【発明の効果】
【0009】
本明細書中に開示されている椅子式マッサージ機によれば、被施療者の上腕部の側部を押圧可能な腕施療部の具体的な移動機構を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図2】椅子式マッサージ機の動作を制御する制御系を示すブロック図
【
図3】第1実施形態において椅子式マッサージ機が備える背凭れ部の要部を斜め前側から見た斜視図
【
図4】第1実施形態に係る背凭れ部の要部を斜め後側から見た斜視図
【
図5】第1実施形態に係る背凭れ部の要部の動作例を示す側面図
【
図6】第1実施形態に係る背凭れ部の要部の他の動作例を示す側面図
【
図7】第1実施形態の変形例に係る背凭れ部の要部を斜め後側から見た斜視図
【
図8】第2実施形態において椅子式マッサージ機が備える背凭れ部の要部を斜め前側から見た斜視図
【
図9】第2実施形態に係る背凭れ部の要部を斜め後側から見た斜視図
【
図10】第2実施形態に係る背凭れ部の要部の動作例を示す側面図
【
図11】第2実施形態に係る背凭れ部の要部の他の動作例を示す側面図
【
図12】第2実施形態の変形例に係る背凭れ部の要部を斜め後側から見た斜視図
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の例示的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0012】
図1は、椅子式マッサージ機100の斜視図である。以下では、椅子式マッサージ機100を「マッサージ機100」と称する。
【0013】
以下の説明において、後述する背凭れ部102が倒れていない状態のマッサージ機100に着座した被施療者から見て前側(正面側)を「前側」といい、背凭れ部102が倒れていない状態のマッサージ機100に着座した被施療者から見て後側(背面側)を「後側」という。また、背凭れ部102が倒れていない状態のマッサージ機100に着座した被施療者から見て上側(頭側)を「上側」といい、背凭れ部102が倒れていない状態のマッサージ機100に着座した被施療者から見て下側(脚側)を「下側」という。また、背凭れ部102が倒れていない状態のマッサージ機100に着座した被施療者から見て右側を「右側」といい、背凭れ部102が倒れていない状態のマッサージ機100に着座した被施療者から見て左側を「左側」という。
【0014】
<第1実施形態>
まず、
図1を参照して、第1実施形態を説明する。
【0015】
<マッサージ機>
マッサージ機100は、座部101と、背凭れ部102と、左右一対のベース部103L及び103Rと、左右一対の肘掛け部104L及び104Rと、オットマン105と、を備える。背凭れ部102、肘掛け部104L及び104R、並びにオットマン105は、座部101並びにベース部103L及び103Rを有する本体部に取り付けられる。
【0016】
座部101は、被施療者の臀部及び太腿部を支持する。
【0017】
背凭れ部102は、座部101に対して立設され、被施療者の頭、胴部(たとえば肩、腰、及び背中)などを支持する。背凭れ部102は、左右方向に沿って延びるリクライニング回転軸(図示省略)を中心にして回転可能に、座部101の後端に取り付けられている。背凭れ部102は、リクライニング回転軸を中心とする回動により、後側に倒すことが可能である。背凭れ部102には、施療ユニット1021と、腕施療部3L及び3Rと、が設けられる。施療ユニット1021は、後述する背フレーム2により支持されて、被施療者の背中を施療する。施療ユニット1021は、背凭れ部102に設けられる後述の施療ユニット用係合部211と係合し、背凭れ部102の長手方向に昇降可能である。施療ユニット1021は、施療子(図示省略)と、施療子に揉み動作を行わせる揉み駆動機構(図示省略)と、施療子にたたき動作を行わせるたたき駆動機構(図示省略)と、を有する。腕施療部3L及び3Rは、後に説明する。
【0018】
ベース部103Lは、座部101の左側に立設して設けられ、肘掛け部104Lを支持する。ベース部103Rは、座部101の右側に立設して設けられ、肘掛け部104Rを支持する。
【0019】
肘掛け部104Lは被施療者の左前腕部及び左手を支持し、肘掛け部104Rは被施療者の右前腕部及び右手を支持する。肘掛け部104L及び104Rは、互いに左右対称の形状である。肘掛け部104L及び104Rは、下側に向かって凹む凹部(符号省略)を有している。凹部は、被施療者の前腕部及び手を収納して支持する。凹部には、エアバッグ(図示省略)が設けられる。空気の供給/開放によるエアバッグの膨縮によって、被施療者の前腕部がマッサージされる。なお、この例示に限定されず、凹部には、エアバッグ以外の施療手段が設けられてもよい。或いは、凹部に施療手段が設けられなくてもよい。
【0020】
オットマン105は、被施療者の下腿部及び足を収容する。オットマン105は、座部101の前端部の下側において左右方向に沿って延びる回転軸(図示省略)を中心にして回転可能である。オットマン105には、エアバッグ(図示省略)が設けられる。該エアバッグの膨縮によって、被施療者の下腿部及び足がマッサージされる。
【0021】
<マッサージ機の制御系>
次に、マッサージ機100の制御系の構成例を説明する。
図2は、マッサージ機100の動作を制御する制御系を示すブロック図である。
【0022】
マッサージ機100は、操作部1011と、記憶部1012と、制御部1013と、駆動回路1014~1017と、アクチュエータ群1018と、エアポンプ1019と、電磁弁群1020と、前述の施療ユニット1021と、を備える。
【0023】
操作部1011は、被施療者などの操作入力を受け付け、該操作入力に基づく信号を制御部1013に出力する。
【0024】
記憶部1012は、電力供給が停止しても記憶した情報を保持する非一過性の記憶媒体である。記憶部1012は、たとえば、制御部1013がマッサージ機100の動作を制御するために必要なプログラム及びデータを記憶している。
【0025】
制御部1013は、マッサージ機100の動作を制御する。たとえば、制御部1013は、駆動回路1014を介してアクチュエータ群1018を制御する。制御部1013は、駆動回路1015を介してエアポンプ1019を制御する。制御部1013は、駆動回路1016を介して、電磁弁群1020を制御する。制御部1013は、駆動回路1017を介して、施療ユニット1021を制御する。
【0026】
アクチュエータ群1018は、複数のアクチュエータを含む。たとえば、アクチュエータ群1018は、背凭れ部102を回動させる背凭れ部用アクチュエータ、オットマン105を回動させるオットマン用アクチュエータ、及び、後述する支持フレーム4の動作用のアクチュエータ6などを含む。
【0027】
電磁弁群1020は、複数の電磁弁を含む。複数の電磁弁のうちの一部は、エアポンプ1019と、マッサージ機100に設けられるエアバッグ群との間に設けられ、両者間の連通/遮断を切り替える。なお、エアバッグ群は、たとえば、肘掛け部104L及び104Rに設けられるエアバッグなどの他、前述の腕施療部3L及び3Rとして用いられるエアバッグを含む。また、複数の電磁弁のうちの他の一部は、エアバッグ群と、外部との間に設けられ、両者間の連通/遮断を切り替える。たとえば、一部の電磁弁によりエアポンプ1019とエアバッグとが連通すると、エアポンプ1019から電磁弁を介してエアバッグ空気が供給されることによりエアバッグが膨張する。一方、他の一部の電磁弁の動作により外部とエアバッグとが連通すると、エアバッグ内の空気が電磁弁を介して外部に開放される。これにより、エアバッグ内の空気が開放され、エアバッグが収縮する。また、各々の電磁弁の動作により、エアバッグがエアポンプ1019とも外部とも連通しなくなると、エアバッグ内の空気量が保持される。
【0028】
<背凭れ部の構成>
図3~
図6は、第1実施形態に係る背凭れ部102の要部の構成例を示す図である。
図3は、第1実施形態に係る背凭れ部102の要部を斜め前側から見た斜視図である。
図4は、第1実施形態に係る背凭れ部102の要部を斜め後側から見た斜視図である。
図5は、第1実施形態に係る背凭れ部102の要部の動作例を示す側面図である。
図6は、第1実施形態に係る背凭れ部102の要部の他の動作例を示す側面図である。なお、
図3~
図6に示す「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」は、背凭れ部102が倒れていない状態での方向を示している。また、
図5及び
図6は、第1実施形態に係る背凭れ部102の要部の左側を見ている。
図5は、アクチュエータ6の後述するロッド部61を縮めた状態を示している。
図6は、アクチュエータ6のロッド部61を伸ばした状態を示している。
【0029】
背凭れ部102は、樹脂製のベース部1と、クッション部(図示省略)と、背フレーム2と、左右一対の腕施療部3L及び3Rと、支持フレーム4と、支持部用ガイドレール51L及び51Rと、アクチュエータ6と、を有する。なお、腕施療部3L及び3Rは「腕施療部3」と総称することがある。また、支持部用ガイドレール51L及び51Rは、「支持部用ガイドレール51」と総称することがある。
【0030】
ベース部1は、長手方向を有する左右一対の板部11L及び11Rと、架橋部12と、を有する。板部11L及び11Rの長手方向は、背凭れ部102の長手方向に沿って、それぞれ上下方向に延びる。板部11L及び11Rの短手方向は、それぞれ左右方向に延びる。架橋部12は、板部11L及び11Rの上端部を連結する。クッション部は、ベース部1の前面に配置される。クッション部には、たとえば硬質又は軟質の発泡部材などの緩衝性の高い素材が用いられる。
【0031】
背フレーム2は、背凭れ部102の骨格である。背フレーム2は、左右一対の立設部材21L及び21Rと、施療ユニット用係合部211と、上連結部22と、下連結部23と、架橋部24と、を有する。
【0032】
左側の立設部材21Lは、ベース部1の左側の板部11Lの後側の側面に設けられ、板部11Lの長手方向に沿って上下方向に延びる。右側の立設部材21Rは、右側の板部11Rの後側の側面に設けられ、板部11Rの長手方向に沿って上下方向に延びる。
【0033】
施療ユニット用係合部211は、左側の施療ユニット用ガイドレール211Lと、右側のラック211Rと、を有する。施療ユニット用ガイドレール211Lは、左側の立設部材21Lの後側の側面に設けられ、立設部材21Lの長手方向に沿って上下方向に延びる。施療ユニット用ガイドレール211Lは、移動する施療ユニット1021をガイドする。ラック211Rは、右側の立設部材21Rの後側の側面に設けられ、立設部材21Rの長手方向に沿って上下方向に延びる。ラック211Rの前側には、施療ユニット1021のピニオンギア(図示省略)と噛み合う複数の歯が設けられている。ピニオンギアの回転により、施療ユニット1021は、施療ユニット用ガイドレール211L及びラック211Rに沿って移動可能である。
【0034】
上連結部22は、立設部材21L及び21Rの上端部間に設けられ、両者を連結する。また、上連結部22には、取付部材220が設けられる。取付部材220は、上連結部22の左右方向における中央から後側に延びる。下連結部23は、立設部材21L及び21Rの下端部間に設けられ、両者を連結する。架橋部24は、上下方向から見てU字形状であり、立設部材21L及び21Rの上下方向における中央部を連結する。
【0035】
次に、腕施療部3は、支持フレーム4に取り付けられて支持され、被施療者がマッサージ機100に座った被施療者の左右の上腕部の側部を押圧可能である。左側の腕施療部3Lは、被施療者の左上腕部の側部を押圧可能である。右側の腕施療部3Rは、被施療者の右上腕部の側部を押圧可能である。
【0036】
各々の腕施療部3L及び3Rとして、本実施形態では、空気の供給により膨張し且つ空気の開放により収縮するエアバッグが用いられている。但し、各々の腕施療部3が被施療者の上腕部の側部に対して行う施療は、マッサージに限定されず、物理的手段を用いて行われる施療であればよい。従って、各々の腕施療部3が被施療者の左右の上腕部の側面に対して行う施療は、たとえば、上腕部の側部に熱を与える施療、被施療部に電気刺激を与える施療等であってもよい。各々の腕施療部3は、たとえば施療子、エアバッグ、振動子、ヒーター、電極パッドなどを単独又は複数の組み合わせで含む構成であってもよい。
【0037】
支持フレーム4は、左右一対の支持部41L及び41Rと、柱部42と、架橋部43と、を有する。なお、支持部41L及び41Rは、「支持部41」と総称することがある。
【0038】
支持部41は、背フレーム2の左右両側に設けられて各々の腕施療部3を支持する。左側の支持部41Lは、ベース部1の左側に設けられる。支持部41Lの左右方向における座部101側には、図示しない固定部材を用いて、腕施療部3Lが支持されて固定される。右側の支持部41Rは、ベース部1の右側に設けられる。支持部41Rの左右方向における座部101側には、図示しない他の固定部材を用いて、腕施療部3Rが支持されて固定される。なお、本実施形態では、支持部41Lは腕施療部3Lを間接的に支持しており、支持部41Rは腕施療部3Rを間接的に支持している。但し、この例示に限定されず、支持部41L及び41Rはそれぞれ、腕施療部3Rを直接に支持してもよい。
【0039】
各々の支持部41は、本実施形態では、第1枠体411と、第2枠体412と、を有する。第1枠体411及び第2枠体412は、L字形状である。第1枠体411は、上下方向に延びる上下部分と、該上下部分の下端部から前側に向かって延びる前後部分と、を有する。第2枠体412は、上下方向に延びる上下部分と、該上下部分の上端部から後側に向かって延びる前後部分とを有する。第1枠体411の前後部分の前端部は、第2枠体412の上下部分の下端部に接続されている。第2枠体412の前後部分の後端部は、第2枠体412の上下部分に接続されている。
【0040】
柱部42は、支持部41L及び41Rの上端部から左右方向の背フレーム2側に延びる。言い換えると、柱部42は、左右一対の支持部41L及び41Rの上端部間に設けられ、両者を連結する。柱部42の左端部は、左側の支持部41Lの上端部に接続される。柱部42の右端部は、右側の支持部41Rの上端部に接続される。また、柱部42には、取付部材420が設けられる。取付部材420は、柱部42の左右方向における中央から後側に延びる。
【0041】
架橋部43は、上下方向から見てU字形状であり、左右一対の支持部41L及び41Rの上下方向における中央部を連結する。本実施形態では、架橋部43は、第1枠体411の前後部分よりも上側、且つ第2枠体412の前後部分よりも下側に配置される。
【0042】
支持部用ガイドレール51は、支持部41を上下方向に案内する。左側の支持部用ガイドレール51Lは、ベース部1の左側の板部11Lの後側の側面に設けられ、板部11Lの長手方向に沿って上下方向に延びる。支持部用ガイドレール51Rは、右側の板部11Rの後側の側面に設けられ、板部11Rの長手方向に沿って上下方向に延びる。左右一対の支持部41は、アクチュエータ6の駆動により、支持部用ガイドレール51L及び51Rに沿って移動可能である。
【0043】
たとえば、支持部用ガイドレール51Lは支持部41Lに設けられたローラーなどの被係合部材(図示省略)と移動可能に係合し、支持部用ガイドレール51Rは支持部41Rに設けられたローラーなどの被係合部材(図示省略)と移動可能に係合する。そして、アクチュエータ6の駆動に応じて動く支持部41は、ローラーなどの被係合部材が支持部用ガイドレール51に沿って上下方向に案内されることにより、上下方向に移動できる。
【0044】
アクチュエータ6は、背フレーム2に対して支持フレーム4を動かすことが可能である。アクチュエータ6は、施療ユニット1021よりも上側に設けられ、特に最も上側に移動した施療ユニット1021よりも上側に設けられる。施療ユニット1021よりも上側の空間に設置される機構は、比較的少ない。そのため、マッサージ機100の他の機構の配置にあまり影響を及ぼすことなく、施療ユニット1021よりも上側の空間を有効に利用して、アクチュエータ6を設置できる。
【0045】
アクチュエータ6は、柱状のロッド部61と、駆動部62と、を有する。ロッド部61の長手方向における駆動部62側は、駆動部62内に収容可能である。駆動部62は、ロッド部61を駆動して駆動部62からロッド部61を伸縮させる。
【0046】
ロッド部61の柱部42側の端部は、取付部材420を介して、柱部42と回動可能に連結されている。駆動部62は、取付部材210を介して、背フレーム2の上連結部22に回動可能に軸支されている。より具体的には、ロッド部61の上端部が、柱部42の中央部に設けられた取付部材420の後端部と回動可能に連結されている。さらに、駆動部62の下端部が、上連結部22の中央部に設けられた取付部材210の後端部に回動可能に軸支されている。ロッド部61よりも重い駆動部62をロッド部61よりも下側にすることで、アクチュエータ6を安定して配置できる。さらに、背フレーム2及び支持フレーム4にアクチュエータ6を取り付け易くなる。
【0047】
但し、これらの例示に限定されず、駆動部62をロッド部61よりも上側に配置してもよい。たとえば、ロッド部61は、上連結部22の取付部材210に回動可能に軸支されてもよい。さらに、駆動部62は、柱部42の取付部材420と回動可能に連結されてもよい。言い換えると、ロッド部61は、背フレーム2の上連結部22と支持フレーム4の柱部42とのうちの一方と回動可能に接続されていればよい。駆動部62は、上連結部22と柱部42とのうちの他方に回動可能に軸支されていればよい。
【0048】
なお、アクチュエータ6は、本実施形態では、ロッド部61を駆動部62から伸長することで、背フレーム2に対して支持フレーム4を上側に動かしている。但し、この例示に限定されず、ロッド部61を短縮させて駆動部62内に収容することで、背フレーム2に対して支持フレーム4を上側に動かしてもよい。このような構成は、たとえば、支持フレーム4の柱部42が背フレーム2の上連結部22よりも下側に配置される構成とすることにより実現できる。
【0049】
第1実施形態によれば、
図5及び
図6に示すように、ロッド部61が上昇すると、支持フレーム4の支持部41は、腕施療部3とともに支持部用ガイドレール51に沿って上側に移動する。一方、ロッド部61が下降すると、支持部41は、腕施療部3とともに支持部用ガイドレール51に沿って下側に移動する。従って、アクチュエータ6の駆動により、被施療者の上腕部の側部を押圧可能な腕施療部3を上下方向に移動させることができる。
【0050】
この移動機構を用いて、腕施療部3及び支持フレーム4の上下方向における位置を調節することができる。たとえば空気の開放により腕施療部3L及び3Rが両者間に被施療者を把持できない程度、又は全く膨張していない状態で支持フレーム4を上下方向に移動させる。これにより、被施療者の上腕部の長手方向において、十分に膨張させた腕施療部3が上腕部の側部に当たる位置を適切に調節できる。
【0051】
また、たとえば左右一対の腕施療部3L及び3Rに空気を供給して同時に膨張させた状態で支持フレーム4を上側に移動させると、腕施療部3L及び3R間に挟まれた被施療者の上半身(たとえば左右の上腕部、及び該上腕部間の胴体)を上側に持ち上げて上側に移動させることができる。よって、被施療者の上半身と下半身との間(たとえば腹部、腰部など)にストレッチ施療を実施することもできる。
【0052】
<第1実施形態の変形例>
上述の第1実施形態では、柱部42を介して、左右一対の支持部41L及び41Rの上端部が連結されているため、支持部41L及び41Rの両方を上下動させる。対して、変形例では、左側の支持部41Lと右側の支持部41Rとの独立した上下動を実現している。以下では、第1実施形態と異なる変形例の構成を説明する。また、第1実施形態と同様の構成部には同じ符号を付し、その説明を省略することがある。
【0053】
図7は、第1実施形態の変形例に係る背凭れ部102の要部を斜め後側から見た斜視図である。なお、
図7に示す「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」は、背凭れ部102が倒れていない状態での方向を示している。
【0054】
図7に示すように、背フレーム2の上連結部22の中央部には、2つの取付部材220L及び220Rが設けられている。取付部材220L及び220Rは、上連結部22から後側に延びている。
【0055】
支持フレーム4の柱部42は、第1柱部42Lと、第2柱部42Rと、を有する。
【0056】
第1柱部42Lは、一対の支持部41L及び41Rのうちの一方の上端部から左右方向の背フレーム2側に延びる。
図7では、第1柱部42Lは、左側の支持部41Lの上端部から右側に延びている。また、第1柱部42Lの右端部には、第1柱部42Lから後側に延びる取付部材420Lが設けられている。
【0057】
第2柱部42Rは、一対の支持部41L及び41Rのうちの他方の上端部から左右方向の背フレーム2側に延びる。
図7では、第2柱部42Rは、右側の支持部41Rの上端部から左側に延びている。また、第2柱部42Rの左端部には、第2柱部42Rから後側に延びる取付部材420Rが設けられている。
【0058】
アクチュエータ6は、第1アクチュエータ6Lと、第2アクチュエータ6Rと、を有する。第1アクチュエータ6Lは、背フレーム2に対して、支持フレーム4の支持部41L及び第1柱部42Lを動かすことが可能である。第2アクチュエータ6Rは、背フレーム2に対して、支持フレーム4の支持部41R及び第2柱部42Rを動かすことが可能である。
【0059】
第1アクチュエータ6Lは、ロッド部61Lと、駆動部62Rと、を有する。
図7では、ロッド部61Lの第1柱部42L側の端部は、取付部材420Lを介して、第1柱部42Lと回動可能に連結されている。ロッド部61Lの駆動部62L側は、駆動部62L内に収容可能である。駆動部62Lは、取付部材210Lを介して、背フレーム2の上連結部22に回動可能に軸支されている。より具体的には、ロッド部61Lの上端部が、第1柱部42Lの中央部に設けられた取付部材420Lの後端部と回動可能に連結されている。さらに、駆動部62Lの下端部が、上連結部22の中央部に設けられた取付部材210Lの後端部に回動可能に軸支されている。
【0060】
第2アクチュエータ6Rは、ロッド部61Rと、駆動部62Rと、を有する。
図7では、ロッド部61Rの第2柱部42R側の端部は、取付部材420Rを介して、第2柱部42Rと回動可能に連結されている。ロッド部61Rの駆動部62R側は、駆動部62R内に収容可能である。駆動部62Rは、取付部材210Rを介して、背フレーム2の上連結部22に回動可能に軸支されている。より具体的には、ロッド部61Rの上端部が、第2柱部42Rの中央部に設けられた取付部材420Rの後端部と回動可能に連結されている。さらに、駆動部62Rの下端部が、上連結部22の中央部に設けられた取付部材210Rの後端部に回動可能に軸支されている。
【0061】
但し、
図7の例示に限定されず、第1アクチュエータ6Lにおいて、ロッド部61Lは、背フレーム2の上連結部22と支持フレーム4の第1柱部42Lとのうちの一方と回動可能に接続されていればよい。駆動部62Lは、上連結部22と第1柱部42Lとのうちの他方に回動可能に軸支されていればよい。及び/又は、第2アクチュエータ6Rにおいて、ロッド部61Rは、背フレーム2の上連結部22と支持フレーム4の第2柱部42Rとのうちの一方と回動可能に接続されていればよい。駆動部62Rは、上連結部22と第2柱部42Rとのうちの他方に回動可能に軸支されていればよい。
【0062】
本変形例では、第1アクチュエータ6Lのロッド部61Lの伸縮により、左側の支持部41Lは、左側の腕施療部3Lとともに、左側の支持部用ガイドレール51Lに沿って上下動できる。また、第2アクチュエータ6Rのロッド部61Rの伸縮により、右側の支持部41Rは、右側の腕施療部3Rとともに、右側の支持部用ガイドレール51Rに沿って上下動できる。さらに、第1アクチュエータ6L及び第2アクチュエータ6Rの動作は独立して動作できるので、支持部41L及び41Rはそれぞれ、独立して上下動できる。
【0063】
この移動機構を用いて、腕施療部3L及び支持部41Lの上下方向における位置と、腕施療部3R及び支持部41Rの上下方向における位置とを個別に調節することができる。たとえば空気の開放により腕施療部3L及び3Rが両者間に被施療者を把持できない程度、又は全く膨張していない状態で、支持部41L及び41Rを独立して上下方向に移動させる。これにより、被施療者の上腕部の長手方向において、十分に膨張させた腕施療部3Lが左上腕部の側部に当たる位置と、十分に膨張させた腕施療部3Rが右上腕部の側部に当たる位置とを独立して適切に調節できる。
【0064】
また、たとえば左右一対の腕施療部3L及び3Rに空気を供給して同時に膨張させた状態で支持部41L及び41Rの両方を上側に移動させると、腕施療部3L及び3R間に挟まれた被施療者の上半身(たとえば左右の上腕部、及び該上腕部間の胴体)を上側に持ち上げて上側に移動させることができる。この際、たとえばさらに、左側の支持部41Lと右側の支持部41Rとを独立して上下動させることにより、被施療者の上半身と下半身との間(たとえば腹部、腰部など)を左右方向に曲げることができる。よって、より複雑なストレッチ施療を実施できる。
【0065】
<第2実施形態>
次に、第2実施形態を説明する。第2実施形態では、左右方向に延びる後述の回転軸RAを中心として支持フレーム4を回動可能な構成とすることで、被施療者の上半身を背凭れ部102に押し付ける施療を実施できる。以下では、第1実施形態及びその変形例と異なる構成を説明する。また、第1実施形態及びその変形例と同様の構成部には同じ符号を付し、その説明を省略することがある。
【0066】
図8~
図11は、第2実施形態に係る背凭れ部102の要部の構成例を示す図である。
図8は、第2実施形態に係る背凭れ部102の要部を斜め前側から見た斜視図である。
図9は、第2実施形態に係る背凭れ部102の要部を斜め後側から見た斜視図である。
図10は、第2実施形態に係る背凭れ部102の要部の動作例を示す側面図である。
図11は、第2実施形態に係る背凭れ部102の要部の他の動作例を示す側面図である。なお、
図8~
図11に示す「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」は、背凭れ部102が倒れていない状態での方向を示している。また、
図10及び
図11は、第2実施形態に係る背凭れ部102の要部の左側を見ている。
図10は、アクチュエータ6のロッド部61を縮めた状態を示している。
図11は、アクチュエータ6のロッド部61を伸ばした状態を示している。
【0067】
背凭れ部102は、樹脂製のベース部1、クッション部(図示省略)、背フレーム2、左右一対の腕施療部3L及び3R、支持フレーム4、及びアクチュエータ6に加えて、軸支部52L及び52Rを有する。
【0068】
軸支部52L及び52Rは、支持フレーム4を軸支し、
図8~
図11では支持部41の第1枠体411の上下部分を軸支している。回転軸RAは、左右方向に延び、ベース部1よりも後側において、支持部41Lの第1枠体411Lの上下部分、及び軸支部52Lと、支持部41Rの第1枠体411Rの上下部分、及び軸支部52Rとを通っている。軸支部52Lは、ベース部1の左側の板部11Lの後側の側面に突設され、左側の支持部41Lに設けられた第1枠体411Lを回転軸RAを中心にして回動可能に軸支する。軸支部52Rは、右側の板部11Rの後側の側面に突設され、右側の支持部41Rに設けられた第1枠体411Rを回転軸RAを中心にして回動可能に軸支する。左右一対の支持部41は、アクチュエータ6の駆動により、回転軸RAを中心とする周方向に回動可能である。
【0069】
第2実施形態によれば、ロッド部61が伸長すると、支持フレーム4は、
図11に示すように、腕施療部3とともに回転軸RAを中心にして
図11における反時計回りに回動できる。一方、ロッド部61が短縮すると、支持フレーム4は、
図10に示すように、腕施療部3とともに回転軸RAを中心にして
図10における時計回りに回動できる。従って、被施療者の上腕部の側部を押圧可能な腕施療部3を前後方向に移動させることができる。
【0070】
従って、たとえば、左右一対の腕施療部3L及び3Rにより被施療者の左右の上腕部を押圧した状態(つまり、上半身が挟持された状態)で支持フレーム4を
図11における反時計回りに回動させると、腕施療部3L及び3R間に挟まれた被施療者の上半身を反時計回りに回動させて、上半身と下半身との間(たとえば腰部)を背凭れ部102に押し付ける施療を実施できる。
【0071】
さらに、左右一対の腕施療部3L及び3Rにより被施療者の左右の上腕部を押圧した状態(つまり、上半身が挟持された状態)で支持フレーム4を
図10における時計回りに回動させると、腕施療部3L及び3R間に挟まれた被施療者の上半身を時計回りに回動させて、被施療者の背中上部及び肩を背凭れ部102に押し付ける施療を実施できる。よって、被施療者に新たな心地よい施療を提供できる。
【0072】
また、座部101に座る被施療者に対する腕施療部3の前後方向における位置を適切に調節することもできる。たとえば腕施療部3L及び3Rが両者間に被施療者を把持していない状態で支持フレーム4を回転軸RAを中心とする周方向に回動させる。これにより、前後方向において、腕施療部3が上腕部の側部に当たる前後方向の位置を適切に調節することもできる。たとえば、上腕部の側部のより前側を腕施療部3で挟む位置に調節することにより、支持フレーム4を回動させたとき、被施療者の上半身と下半身との間(たとえば腰部)を背凭れ部102により強く押し付けることができる。或いは、上腕部の側部のより後側を腕施療部3で挟む位置に調節することにより、支持フレーム4を回動させたとき、被施療者の背中上部及び肩を背凭れ部102により強く押し付けることができる。
【0073】
次に、
図8~
図11に示すように、支持フレーム4において、L字形状の第1枠体411の上部は、後側に曲がっている。背フレーム2の上連結部22に設けられた取付部材420が上連結部22から延びる長さは、柱部42に設けられた取付部材420が柱部42から延びる長さよりも長くなっている。こうすれば、アクチュエータ6のロッド部61が駆動部62から延びる際、支持部41が回転軸RAを中心にしてより大きく回動することができる。従って、被施療者の上半身と下半身との間(たとえば腰部)、或いは背中上部及び肩を背凭れ部102に押し付ける施療をより容易に実施できる。
【0074】
また、
図8~
図11では、支持フレーム4の柱部42は背フレーム2の上連結部22よりも上側に配置され、アクチュエータ6のロッド部61は駆動部62よりも上側に配置される。但し、この例示に限定されず、ロッド部61は、駆動部62よりも下側に配置されてもよい。また、柱部42は、上連結部22よりも下側に配置されてもよい。
【0075】
<第2実施形態の変形例>
上述の第1実施形態では、柱部42を介して、左右一対の支持部41L及び41Rの上端部が連結されているため、支持部41L及び41Rの両方を同じ周方向に回動させる。対して、変形例では、左側の支持部41Lと右側の支持部41Rとを互いに異なる周方向に回動させることが可能である。以下では、第1実施形態及びその変形例、第2実施形態と異なる変形例の構成を説明する。また、第1実施形態及びその変形例、第2実施形態と同様の構成部には同じ符号を付し、その説明を省略することがある。
【0076】
図12は、第2実施形態の変形例に係る背凭れ部102の要部を斜め後側から見た斜視図である。なお、
図12に示す「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」は、背凭れ部102が倒れていない状態での方向を示している。
【0077】
図12に示すように、背フレーム2の上連結部22の中央部には、2つの取付部材220L及び220Rが設けられている。取付部材220L及び220Rは、上連結部22から後側に延びている。
【0078】
支持フレーム4の柱部42は、第1柱部42Lと、第2柱部42Rと、を有する。アクチュエータ6は、第1アクチュエータ6Lと、第2アクチュエータ6Rと、を有する。第1アクチュエータ6Lは、背フレーム2に対して支持フレーム4の第1柱部42Lを動かすことにより、支持部41Lを回動させることが可能である。第2アクチュエータ6Rは、背フレーム2に対して支持フレーム4の第2柱部42Rを動かすことにより、支持部41Rを回動させることが可能である。
【0079】
第1アクチュエータ6L及び第2アクチュエータ6Rの背フレーム2及び支持部41に対する接続などは、第1実施形態の変形例と同様であるため、前述の如く、その説明は省略する。
【0080】
第2実施形態の変形例では、支持部41L及び41Rはそれぞれ、独立して回動できる。従って、たとえば左右一対の腕施療部3L及び3Rにより被施療者の左右の上腕部を押圧した状態(つまり、上半身が挟持された状態)で、支持部41L及び41Rのうちの一方を反時計回りに回動させ、且つ、支持部41L及び41Rのうちの他方を時計回りに回動させることができる。
【0081】
この移動機構により、腕施療部3L及び支持部41Lの前後方向における位置と、腕施療部3R及び支持部41Rの前後方向における位置とを独立して調節することができる。これにより、十分に膨張させた腕施療部3が上腕部の側部に当たる前後方向の位置を独立して調節することができる。
【0082】
また、被施療者の上半身と下半身との間(たとえば腹部、腰部など)の左右方向の一方側を背凭れ部102に押し付け、且つ、被施療者の肩及び背中上部の左右方向の他方側を背凭れ部102に押し付ける施療を実施できる。よって、より複雑な施療を実施できる。
【0083】
なお、
図12では、支持部41L及び41Rは、同じ回転軸RAを中心に回動している。但し、この例示に限定されず、支持部41Lの回転軸と、支持部41Rの回転軸とは、互いに異なっていてもよい。この場合、回動する支持部41Lの回転軸は、左右方向に延び、ベース部1よりも後側において、支持部41Lの第1枠体411Lの上下部分、及び軸支部52Lを通る。回動する支持部41Rの回転軸は、左右方向に延び、ベース部1よりも後側において、支持部41Rの第1枠体411Rの上下部分、及び軸支部52Rを通る。
【0084】
以上、本発明の実施形態について説明した。なお、上述の実施形態は例示であり、その各構成要素及び各処理の組み合わせに色々な変形が可能であり、本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【符号の説明】
【0085】
100 (椅子式)マッサージ機
101 座部
102 背凭れ部
1021 施療ユニット
103L、103R ベース部
104L、104R 肘掛け部
105 オットマン
1 ベース部
11L、11R 板部
12 架橋部
2 背フレーム
21L、21R 立設部材
211 施療ユニット用係合部
211L 施療ユニット用ガイドレール
211R ラック
22 上連結部
220、220L、220R 取付部材
23 下連結部
24 架橋部
3、3L、3R 腕施療部
4 支持フレーム
41、41L、41R 支持部
411、411L、411R 第1枠体
412 第2枠体
42、42L、42R 柱部
420、420L、420R 取付部材
43 架橋部
51、51L、51R 支持部用ガイドレール
52L、52R 軸支部材
6 アクチュエータ
6L 第1アクチュエータ
6R 第2アクチュエータ
61、61L、62R ロッド部
62、61L、62R 駆動部