(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-09
(45)【発行日】2024-05-17
(54)【発明の名称】照明コントローラ、照明システム、及び、照明方法
(51)【国際特許分類】
H05B 47/165 20200101AFI20240510BHJP
H05B 47/105 20200101ALI20240510BHJP
H05B 47/155 20200101ALI20240510BHJP
H05B 47/18 20200101ALI20240510BHJP
H05B 47/19 20200101ALI20240510BHJP
【FI】
H05B47/165
H05B47/105
H05B47/155
H05B47/18
H05B47/19
(21)【出願番号】P 2020140109
(22)【出願日】2020-08-21
【審査請求日】2023-05-16
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】平松 宏司
(72)【発明者】
【氏名】村上 薫
(72)【発明者】
【氏名】坂本 幸司
(72)【発明者】
【氏名】姫野 徹
(72)【発明者】
【氏名】内畠 充
【審査官】安食 泰秀
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-070832(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0174343(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 47/165
H05B 47/105
H05B 47/155
H05B 47/18
H05B 47/19
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
照明器具を制御するための1個の照明制御データが分割され、それぞれに順番が付与された複数のユニットデータを順次取得する取得部と、
取得された前記複数のユニットデータを記憶する記憶部と、
記憶された前記複数のユニットデータを前記順番に従って実行することで前記照明器具を制御する制御部と、
前記取得部による前記複数のユニットデータの取得が中断されたことを検出する検出部とを備え、
前記制御部は、前記検出部が前記複数のユニットデータの取得が中断されたことを検出した場合に、取得が中断された前記複数のユニットデータの替わりに、記憶され且つ実行されている前記複数のユニットデータのうち1個以上に基づいて前記照明器具を制御
し、
前記制御部は、前記検出部が前記複数のユニットデータの取得が中断されたことを検出した場合に、記憶され且つ実行されている前記複数のユニットデータのうち1個以上に基づいて前記照明器具を制御するための推定ユニットデータを推定して生成する推定部を有し、
前記制御部は、生成された前記推定ユニットデータを実行することで前記照明器具を制御する
照明コントローラ。
【請求項2】
前記制御部は、前記検出部が前記複数のユニットデータの取得が中断されたことを検出した場合に、記憶され且つ実行されている前記複数のユニットデータのうち1個以上をそのまま実行することで前記照明器具を制御する
請求項1に記載の照明コントローラ。
【請求項3】
前記複数のユニットデータのそれぞれは、前記照明器具が放つ光の特性を制御するための特性データと、前記特性データを実行する時間に関する時間データとを含む
請求項2に記載の照明コントローラ。
【請求項4】
前記制御部は、前記検出部が前記複数のユニットデータの取得が中断されたことを検出した場合に、記憶され且つ実行されている前記複数のユニットデータのうち1個以上を繰り返し実行することで前記照明器具を制御する
請求項2又は3に記載の照明コントローラ。
【請求項5】
照明器具を制御するための1個の照明制御データが分割され、それぞれに順番が付与された複数のユニットデータを順次取得する取得部と、
取得された前記複数のユニットデータを記憶する記憶部と、
記憶された前記複数のユニットデータを前記順番に従って実行することで前記照明器具を制御する制御部と、
前記取得部による前記複数のユニットデータの取得が中断されたことを検出する検出部とを備え、
前記制御部は、前記検出部が前記複数のユニットデータの取得が中断されたことを検出した場合に、取得が中断された前記複数のユニットデータの替わりに、記憶され且つ実行されている前記複数のユニットデータのうち1個以上に基づいて前記照明器具を制御し、
前記制御部は、前記検出部が前記複数のユニットデータの取得が中断されたことを検出した場合に、記憶され且つ実行されている前記複数のユニットデータのうち1個以上をそのまま実行することで前記照明器具を制御し、
前記制御部は、前記検出部が前記複数のユニットデータの取得が中断されたことを検出した場合に、記憶され且つ実行されている前記複数のユニットデータのうち1個以上をラストインファーストアウトの順で実行することで前記照明器具を制御する
照明コントローラ。
【請求項6】
照明器具を制御するための1個の照明制御データが分割され、それぞれに順番が付与された複数のユニットデータを順次取得する取得部と、
取得された前記複数のユニットデータを記憶する記憶部と、
記憶された前記複数のユニットデータを前記順番に従って実行することで前記照明器具を制御する制御部と、
前記取得部による前記複数のユニットデータの取得が中断されたことを検出する検出部とを備え、
前記制御部は、前記検出部が前記複数のユニットデータの取得が中断されたことを検出した場合に、取得が中断された前記複数のユニットデータの替わりに、記憶され且つ実行されている前記複数のユニットデータのうち1個以上に基づいて前記照明器具を制御し、
前記制御部は、前記検出部が前記複数のユニットデータの取得が中断されたことを検出した場合に、記憶され且つ実行されている前記複数のユニットデータのうち1個以上をそのまま実行することで前記照明器具を制御し、
前記制御部は、前記検出部が前記複数のユニットデータの取得が中断されたことを検出した場合に、記憶され且つ実行されている前記複数のユニットデータのうち1個以上をラストインファーストアウトの順で実行した後に、ファーストインファーストアウトの順で実行することで前記照明器具を制御する
照明コントローラ。
【請求項7】
前記複数のユニットデータのそれぞれと前記推定ユニットデータとは、前記照明器具が放つ光の特性を制御するための特性データと、前記特性データを実行する時間に関する時間データとを含み、
前記特性データは、前記照明器具が放つ光の、光量を示す光量データ及び色度を示す色度データを含む
請求項
1に記載の照明コントローラ。
【請求項8】
前記推定部は、記憶され且つ実行されている前記複数のユニットデータのうち1個以上が含む前記特性データに基づいて、前記推定ユニットデータを推定して生成する
請求項
7に記載の照明コントローラ。
【請求項9】
前記推定部は、外挿法を用いて前記推定ユニットデータを推定して生成する
請求項
7又は8に記載の照明コントローラ。
【請求項10】
前記推定部は、前記複数のユニットデータのそれぞれが含む前記特性データに含まれる前記光量データに基づく光量の変化量に関する光量変化量データに基づいて、前記推定ユニットデータを推定して生成する
請求項
7~9のいずれか1項に記載の照明コントローラ。
【請求項11】
前記推定部は、前記光量データに示される光量が所定の範囲内の値となるように、前記推定ユニットデータを推定して生成する
請求項
7~10のいずれか1項に記載の照明コントローラ。
【請求項12】
前記推定部は、前記色度データに示される色度がランダムとなるように、前記推定ユニットデータを推定して生成する
請求項
7~11のいずれか1項に記載の照明コントローラ。
【請求項13】
前記推定部は、前記検出部が前記複数のユニットデータの取得が中断されたことを検出した場合に、前記推定ユニットデータとは異なる推定ユニットデータをさらに推定して生成し、
前記制御部は、生成された異なる前記推定ユニットデータを実行することで前記照明器具を制御する
請求項
1及び7~12のいずれか1項に記載の照明コントローラ。
【請求項14】
前記推定部は、記憶され且つ実行されている前記複数のユニットデータのうち、最初に記憶されている前記ユニットデータと最後に記憶されている前記ユニットデータとに基づいて、前記推定ユニットデータを推定して生成する
請求項
1及び7~13のいずれか1項に記載の照明コントローラ。
【請求項15】
前記検出部が、前記複数のユニットデータの取得が中断されたことを検出した後に、前記複数のユニットデータの取得が再開されたことを検出した場合に、
前記記憶部は、取得が再開された前記複数のユニットデータを記憶し、
前記推定部は、記憶され且つ実行されている前記複数のユニットデータと、取得が再開され且つ記憶されている前記複数のユニットデータとに基づいて、前記推定ユニットデータを推定して生成する
請求項
1及び7~14のいずれか1項に記載の照明コントローラ。
【請求項16】
前記照明器具と、
請求項1~
15のいずれか1項に記載の照明コントローラと、
請求項1~
15のいずれか1項に記載の照明コントローラをネットワークと接続させるゲートウェイ装置とを備える
照明システム。
【請求項17】
照明器具を制御するための1個の照明制御データが分割され、それぞれに順番が付与された複数のユニットデータを順次取得する取得ステップと、
取得された前記複数のユニットデータを記憶する記憶ステップと、
記憶された前記複数のユニットデータを前記順番に従って実行することで前記照明器具を制御する制御ステップと
前記取得ステップによる前記複数のユニットデータの取得が中断されたことを検出する検出ステップとを含み、
前記制御ステップは、前記検出ステップで前記複数のユニットデータの取得が中断されたことを検出した場合に、取得が中断された前記複数のユニットデータの替わりに、記憶され且つ実行されている前記複数のユニットデータのうち1個以上に基づいて前記照明器具を制御
し、
前記制御ステップは、前記検出ステップが前記複数のユニットデータの取得が中断されたことを検出した場合に、記憶され且つ実行されている前記複数のユニットデータのうち1個以上に基づいて前記照明器具を制御するための推定ユニットデータを推定して生成する推定ステップを有し、
前記制御ステップは、生成された前記推定ユニットデータを実行することで前記照明器具を制御する
照明方法。
【請求項18】
照明器具を制御するための1個の照明制御データが分割され、それぞれに順番が付与された複数のユニットデータを順次取得する取得ステップと、
取得された前記複数のユニットデータを記憶する記憶ステップと、
記憶された前記複数のユニットデータを前記順番に従って実行することで前記照明器具を制御する制御ステップと
前記取得ステップによる前記複数のユニットデータの取得が中断されたことを検出する検出ステップとを含み、
前記制御ステップは、前記検出ステップで前記複数のユニットデータの取得が中断されたことを検出した場合に、取得が中断された前記複数のユニットデータの替わりに、記憶され且つ実行されている前記複数のユニットデータのうち1個以上に基づいて前記照明器具を制御し、
前記制御ステップは、前記検出ステップが前記複数のユニットデータの取得が中断されたことを検出した場合に、記憶され且つ実行されている前記複数のユニットデータのうち1個以上をそのまま実行することで前記照明器具を制御し、
前記制御ステップは、前記検出ステップが前記複数のユニットデータの取得が中断されたことを検出した場合に、記憶され且つ実行されている前記複数のユニットデータのうち1個以上をラストインファーストアウトの順で実行することで前記照明器具を制御する
照明方法。
【請求項19】
照明器具を制御するための1個の照明制御データが分割され、それぞれに順番が付与された複数のユニットデータを順次取得する取得ステップと、
取得された前記複数のユニットデータを記憶する記憶ステップと、
記憶された前記複数のユニットデータを前記順番に従って実行することで前記照明器具を制御する制御ステップと
前記取得ステップによる前記複数のユニットデータの取得が中断されたことを検出する検出ステップとを含み、
前記制御ステップは、前記検出ステップで前記複数のユニットデータの取得が中断されたことを検出した場合に、取得が中断された前記複数のユニットデータの替わりに、記憶され且つ実行されている前記複数のユニットデータのうち1個以上に基づいて前記照明器具を制御し、
前記制御ステップは、前記検出ステップが前記複数のユニットデータの取得が中断されたことを検出した場合に、記憶され且つ実行されている前記複数のユニットデータのうち1個以上をそのまま実行することで前記照明器具を制御し、
前記制御ステップは、前記検出ステップが前記複数のユニットデータの取得が中断されたことを検出した場合に、記憶され且つ実行されている前記複数のユニットデータのうち1個以上をラストインファーストアウトの順で実行した後に、ファーストインファーストアウトの順で実行することで前記照明器具を制御する
照明方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明コントローラ、照明システム、及び、照明方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、動画像データ又は照明制御データなどのデータの送受信を行う装置が知られている。例えば、特許文献1に開示されるデータ送信装置は、データパケットを生成するパケット生成手段と、データパケットのネットワーク伝送時のエラーを修復するための誤り訂正パケットを、データパケットごとに生成する誤り訂正パケット生成手段とを備える。さらに、データ送信装置は、データを取得する取得装置に、データパケット及び誤り訂正パケットを送信する。
【0003】
このため、データ送信装置は、例えば、取得装置でのデータの取得が中断される(例えば、データの欠落)などの通信エラーに関する問題が発生した場合に、データを復元できる確率を高めることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記データ送信装置において、データを復元できる確率を高めるためには、データパケットと誤り訂正パケットとを生成する必要があり、つまりは、取得装置に送信されるデータ構造が複雑化されている。
【0006】
ところで、照明制御データなどのデータを取得して、取得したデータに基づいて照明器具を制御する照明コントローラが知られている。このような照明コントローラが取得装置として照明制御データを取得する場合にも、上記の通信エラーに関する問題が発生し得る。
【0007】
本発明は、通信エラーに関する問題が発生した場合でも、簡便に照明器具を制御することができる照明コントローラなどを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様に係る照明コントローラは、照明器具を制御するための1個の照明制御データが分割され、それぞれに順番が付与された複数のユニットデータを順次取得する取得部と、取得された前記複数のユニットデータを記憶する記憶部と、記憶された前記複数のユニットデータを前記順番に従って実行することで前記照明器具を制御する制御部と、前記取得部による前記複数のユニットデータの取得が中断されたことを検出する検出部とを備え、前記制御部は、前記検出部が前記複数のユニットデータの取得が中断されたことを検出した場合に、取得が中断された前記複数のユニットデータの替わりに、記憶され且つ実行されている前記複数のユニットデータのうち1個以上に基づいて前記照明器具を制御する。
【0009】
本発明の一態様に係る照明システムは、上記照明器具と、上記照明コントローラと、上記の照明コントローラをネットワークと接続させるゲートウェイ装置とを備える。
【0010】
本発明の一態様に係る照明方法は、照明器具を制御するための1個の照明制御データが分割され、それぞれに順番が付与された複数のユニットデータを順次取得する取得ステップと、取得された前記複数のユニットデータを記憶する記憶ステップと、記憶された前記複数のユニットデータを前記順番に従って実行することで前記照明器具を制御する制御ステップと前記取得ステップによる前記複数のユニットデータの取得が中断されたことを検出する検出ステップとを含み、前記制御ステップは、前記検出ステップで前記複数のユニットデータの取得が中断されたことを検出した場合に、取得が中断された前記複数のユニットデータの替わりに、記憶され且つ実行されている前記複数のユニットデータのうち1個以上に基づいて前記照明器具を制御する。
【発明の効果】
【0011】
本発明の照明コントローラなどは、通信エラーに関する問題が発生した場合でも、簡便に照明器具を制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、実施の形態1に係る照明システムの機能構成を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、実施の形態1に係る照明システムの動作例のフローチャートである。
【
図3】
図3は、実施の形態1に係る複数のユニットデータの処理の一例が示された図である。
【
図4】
図4は、実施の形態1に係る複数のユニットデータの処理の他の例が示された図である。
【
図5】
図5は、実施の形態1に係る制御部が複数のユニットデータを実行する第1例が示される図である。
【
図6】
図6は、実施の形態1に係る制御部が複数のユニットデータを実行する第2例が示される図である。
【
図7】
図7は、実施の形態1に係る制御部が複数のユニットデータを実行する第3例が示される図である。
【
図8】
図8は、実施の形態2に係る照明システムの機能構成を示すブロック図である。
【
図9】
図9は、実施の形態2に係る照明システムの動作例のフローチャートである。
【
図10】
図10は、実施の形態2に係る制御部が推定ユニットデータを実行する第4例が示される図である。
【
図11】
図11は、実施の形態2に係る制御部が推定ユニットデータを実行する第5例が示される図である。
【
図12】
図12は、実施の形態2に係る制御部が推定ユニットデータを実行する第6例が示される図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0014】
なお、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付し、重複する説明は省略または簡略化される場合がある。
【0015】
また、以下の実施の形態における「同時」などのタイミングを表す用語については、厳密な意味に解釈されるべきではない。
【0016】
(実施の形態1)
[構成]
まず、本実施の形態に係る照明システムの構成について説明する。
図1は、本実施の形態に係る照明システム600の機能構成を示すブロック図である。
【0017】
本実施の形態に係る照明システム600は、照明器具500を制御するためのシステムである。照明システム600は、具体的には、サーバ装置200から出力された照明制御データに基づいて、照明コントローラ100が照明器具500を制御するシステムである。一例として、照明システム600は、屋外空間を照明器具500を用いて演出する照明演出のために用いられる。
【0018】
図1が示すように、照明システム600は、サーバ装置200と、ゲートウェイ装置400と、照明コントローラ100と、照明器具500とを備える。
【0019】
[サーバ装置]
まず、サーバ装置200について説明する。サーバ装置200は、照明器具500を制御するための照明制御データを分割して、分割されることで得られた照明制御データである複数のユニットデータを照明コントローラ100に出力するクラウドサーバである。より具体的には、サーバ装置200は、情報処理部と、通信部と、記憶部と(いずれも不図示)を有する。
【0020】
サーバ装置200の情報処理部は、1個の照明制御データを複数のユニットデータに分割する情報処理を行う処理部である。情報処理部は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサによって実現されてもよい。ユニットデータとは、所謂データパケットである。
【0021】
サーバ装置200の通信部は、サーバ装置200が照明コントローラ100とインターネットなどの広域通信ネットワーク300を介して通信を行うための通信モジュール(通信回路)である。通信部は、分割された複数のユニットデータを照明コントローラ100に順次出力する。通信部によって行われる通信は、例えば、無線通信であるが、有線通信であってもよい。通信に用いられる通信規格についても特に限定されない。
【0022】
サーバ装置200の記憶部は、情報処理部によって実行されるプログラム、及び、上記情報処理を行うために用いられる各種情報などが記憶される記憶装置である。また、記憶部は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)などによって実現される。
【0023】
[ゲートウェイ装置]
ゲートウェイ装置400は、サーバ装置200が出力した複数のユニットデータを広域通信ネットワーク300を介して取得し、照明コントローラ100に向けて出力する中継器である。
【0024】
[照明コントローラ]
次に、照明コントローラ100について説明する。照明コントローラ100は、例えば、汎用の調光操作装置であるが、照明システム600の専用装置であってもよい。照明コントローラ100は、具体的には、通信部110と、検出部120と、制御部130と、記憶部140とを有する。
【0025】
通信部110は、照明コントローラ100がサーバ装置200及び照明器具500と通信を行うための通信モジュール(通信回路)である。通信部110は、取得部111と、出力部112とを含む。取得部111は、サーバ装置200から出力された複数のユニットデータを順次取得する。複数のユニットデータのそれぞれには順番が付与されており、取得部111はこの順番に従って複数のユニットデータを順次取得するとよい。出力部112は、後述する制御部130によって、照明器具500に出力信号を出力するように制御される。通信部110によって行われる通信は、例えば、無線通信であるが、有線通信であってもよい。通信に用いられる通信規格についても特に限定されない。
【0026】
記憶部140は、取得部111によって取得された複数のユニットデータを記憶する記憶装置である。また、記憶部140は、検出部120と制御部130とによって実行されるプログラム、及び、情報処理を行うために用いられる各種情報などを記憶する記憶装置である。また、記憶部140は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)などによって実現される。
【0027】
検出部120は、取得部111による複数のユニットデータの取得が中断されたことを検出する情報処理を行う処理部である。検出部120は、上記の取得が中断されたことを検出した場合、制御部130に取得が中断されたことを示す情報を通知する。
【0028】
制御部130は、記憶部140によって記憶された複数のユニットデータを順番に従って実行することで照明器具500を制御する情報処理を行う処理部である。より具体的には、複数のユニットデータを実行することで、照明器具500を制御するための出力信号を出力部112に出力するように制御する。
【0029】
また、検出部120及び制御部130のそれぞれは、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサによって実現されてもよい。
【0030】
本実施の形態においては、照明コントローラ100は、所謂ストリーミング方式によって、複数のユニットデータを取得し、実行する。つまり、照明コントローラ100においては、複数のユニットデータの一部が取得部111によって取得される処理、及び、複数のユニットデータの他部が制御部130によって実行される処理が、同時に行われる場合がある。例えば、所定の順番が付与されている1個のユニットデータが制御部130によって実行されているときに、当該所定の順番以降の順番が付与されている他の1個のユニットデータが取得部111によって取得されている場合がある。
【0031】
[照明器具]
照明器具500は、照明コントローラ100によって制御され、光を放つ装置である。照明器具500が光を放つことで、照明システム600は屋外空間を演出することができる。なお、本実施の形態においては、照明システム600は、1個の照明器具500を備えるが、複数の照明器具500を備えてもよい。
【0032】
[動作例]
以下、照明システム600の動作例について
図2~
図4を用いて説明する。
図2は、本実施の形態に係る照明システム600の動作例のフローチャートである。
図3は、本実施の形態に係る複数のユニットデータの処理の一例が示された図である。
図4は、本実施の形態に係る複数のユニットデータの処理の他の例が示された図である。
【0033】
まず、サーバ装置200の情報処理部が1個の照明制御データを複数のユニットデータに分割する(S10)。
【0034】
図3及び
図4が示すように、本実施の形態においては、1個の照明制御データは、サーバ装置200によって、第1ユニットデータ1~第13ユニットデータ13を含む13個のユニットデータに分割される。なお、以下においては、第1ユニットデータ1~第13ユニットデータ13のそれぞれを第1UD1~第13UD13と記載し、ユニットデータをUDと記載する場合がある。また、
図3以降の図においては、第1ユニットデータ1~第13ユニットデータ13のそれぞれをUD1~UD13と図示する場合がある。
【0035】
また、
図3及び
図4の横軸は、構成要素のそれぞれが複数のUDを処理する時間を示しており、これ以降の図においても同様である。
【0036】
上述の通り、この複数のUDのそれぞれには、順番が付与されている。本実施の形態においては、分割された13個のUDは、第nUDn(nは1~13)と記載されており、このnが順番に相当する。付与された順番は、制御部130が実行する順を示す。また、付与された順番は、サーバ装置200の通信部が複数のUDを出力する順、取得部111が複数のUDを取得する順、記憶部140が複数のUDを記憶する順を示してもよい。このとき、制御部130、サーバ装置200の通信部、取得部111及び記憶部140のそれぞれは、複数のUDのうち付与された順番の数字が小さいUDの順に、複数のUDを処理する。また、制御部130、サーバ装置200の通信部、取得部111及び記憶部140のそれぞれは、複数のUDのそれぞれを1個ずつ処理する。
【0037】
また、複数のUDのそれぞれが照明器具500が放つ光の特性を制御するための特性データと、特性データを実行する時間に関する時間データとを含んでいてもよい。
【0038】
時間データは、複数のUDのそれぞれの実行開始時刻のデータを含む。また、時間データは、複数のUDのそれぞれの実行終了時刻のデータを含んでもよい。実行開始時刻は、制御部130が1個のUDの実行を開始する時刻である実行開始時刻であり、実行終了時刻は、制御部130が1個のUDの実行を終了する時刻である。特性データは、照明器具500が放つ光の、光量を示す光量データ及び色度を示す色度データを含む。より具体的には、特性データは、例えば1個のUDの実行開始時刻から実行終了時刻までの期間において、経時変化する光量データと色度データとを含む。
【0039】
複数のUDのそれぞれは、1個の照明制御データが何個のUDに分割されたかを示す情報である分割情報を含んでいるとよい。本実施の形態においては、複数のUDのぞれぞれは、1個の照明制御データが13個のUDに分割されていることを示す分割情報を含んでいる。
【0040】
次に、サーバ装置200の通信部は、分割された複数のUDを照明コントローラ100に順次出力する(S20)。
図3及び
図4には、第1UD1~第6UD6が順次出力された例が示されている。このとき、サーバ装置200の通信部は、第1UD1、第2UD2、第3UD3、第4UD4、第5UD5及び第6UD6をこの順で、1個ずつ出力する。
【0041】
続いて、取得部111は、複数のUDを順次取得する(S30)。
【0042】
ここで、本実施の形態に係る照明システム600が用いられる環境において、取得部111が複数のUDを取得する際の問題の一例を記載する。照明システム600が照明演出のために用いられる環境においては、照明演出を鑑賞する多くの客が集まる場合がある。この場合、照明システム600の構成要素の間で通信が行われ難くなり、例えば、サーバ装置200から出力された複数のUDのうち一部の取得が中断される(例えば、UDの欠落)などの通信エラーに関する問題が発生し得る。この通信エラーに関する問題が発生することで照明コントローラ100が照明器具500を制御できない場合、照明演出は、照明器具500が光を放たなくなるなどの悪影響を受けてしまう。
【0043】
なお、
図3には、取得部111による第1UD1~第6UD6の取得が中断されていない例が示されており、
図4には、取得部111による第1UD1~第4UD4の取得が中断されず且つ第5UD5及び第6UD6の取得が中断された例が示されている。
図4以降の図においては、取得が中断されたUD、つまりは、取得されていないUDは破線で囲まれている。
【0044】
次に、制御部130は、取得された複数のUDのうち1個以上のUDを記憶するための空き容量があるか否かを判断する(S40)。空き容量があれば(S40でYes)、記憶部140は、取得された1個のUDを記憶する(S50)。なお、S50において、充分に大きい空き容量があれば、記憶部140は、取得された複数のUDを順次記憶する。
【0045】
空き容量がなければ(S40でNo)、制御部130は、記憶部140が記憶している複数のUDを削除することで、空き容量を確保する(S60)。つまり、記憶部140がUDを記憶するために必要な記憶容量の残量が無い場合、制御部130は記憶部140が記憶している複数のUDのうち順番の数字が最も小さいUDを削除することで、空き容量を確保する。この後、記憶部140は、取得された1個以上のUDを記憶する(S50)。
【0046】
図3には、記憶部140によって第1UD1~第6UD6が記憶されている例が示されており、
図4には、記憶部140によって第1UD1~第4UD4が記憶され且つ第5UD5及び第6UD6が記憶されていない例が示されている。
【0047】
さらに、検出部120は、複数のUDの取得が中断されたか否かを検出する(S70)。より具体的には、検出部120は、複数のUDのうち1個以上のUDの取得が中断されたか否かを検出する。
【0048】
まずは、検出部120が、複数のUDの取得が中断されたことを検出しなかった場合(S70でNo)について説明する。この場合とは、取得部111は出力された複数のUDのうち全てを取得している場合である。
図3が示すように、取得部111は第1UD1~第6UD6を取得し、記憶部140は第1UD1~第6UD6を記憶している。
【0049】
このときに、つまりは、上記の通信エラーに関する問題が発生していない場合に、制御部130は、記憶部140によって記憶された複数のUDを順番に従って実行することで照明器具500を制御する(S80)。また、複数のUDのそれぞれが特性データと時間データとを含む場合には、制御部130は、順番と特性データと時間データとに従って、複数のUDを実行することで照明器具500を制御してもよい。
【0050】
次に、検出部120が、複数のUDの取得が中断されたことを検出した場合(S70でYes)について説明する。この場合とは、取得部111は、出力された複数のUDのうち一部を取得し、複数のUDのうち他部を取得していない場合であり、上記の通信エラーに関する問題が発生した場合である。
図4が示すように、取得部111は第1UD1~第4UD4を取得し且つ第5UD5及び第6UD6を取得しておらず、記憶部140は第1UD1~第4UD4を記憶し且つ第5UD5及び第6UD6を記憶していない。
【0051】
このとき、検出部120は、制御部130に取得が中断されたことを示す情報を通知する。当該情報が通知された制御部130は、以下の処理を行う。
【0052】
制御部130は、取得が中断された複数のUDの替わりに、記憶され且つ実行されている複数のUDのうち1個以上に基づいて、照明器具500を制御する。より具体的には、制御部130は、記憶され且つ実行されている複数のUDのうち1個以上をそのまま実行することで照明器具500を制御する(S90)。
【0053】
記憶され且つ実行されている複数のUDは第1UD1~第4UD4であり、取得が中断された複数のUDは第5UD5及び第6UD6である。また、「取得が中断された複数のUDの替わりに」とは、「当該複数のUDが取得されたと仮定した場合に、当該複数のUDが制御部130によって実行されるタイミングで」を意味する。つまり、制御部130は、取得されなかった複数のUDが実行されるはずであったタイミングで、記憶され且つ実行されている複数のUDのうち1個以上を実行することで照明器具500を制御する。
【0054】
具体例としては、
図4が示すように、制御部130は、取得が中断された第5UD5及び第6UD6の替わりに(第5UD5及び第6UD6が実行されるタイミングで)、記憶され且つ実行されている第1UD1及び第2UD2を実行する。
【0055】
以上まとめると、上記の通信エラーに関する問題が発生しても、制御部130は、記憶され且つ実行されている複数のUDのうち1個以上を実行することで照明器具500を制御することができる。つまり、このような照明システム600が用いられる照明演出は、上記の通信エラーに関する問題が発生しても、照明器具500が光を放たなくなるなどの悪影響を受けてしまうことを抑制できる。また、照明システム600は、従来技術に記載されるような複雑化されたデータ構造の照明制御データなどを必要とせず、簡便に照明器具500を制御することがきる。
【0056】
さらに、検出部120が、複数のUDの取得が中断されたか否かを検知する方法について、以下の第1方法及び第2方法を用いて、
図4を参照しながら説明する。
【0057】
まず、第1方法においては、13個のUDのそれぞれが1個の照明制御データが13個のUDに分割されていることを示す分割情報を含んでいる。
【0058】
検出部120は、取得部111によって取得されたUD(例えば第1UD1)が含む分割情報に基づいて、1個の照明制御データが13個のUDに分割されていることを検出する。また、制御部130が第4UD4を実行しているときに、検出部120は分割情報に基づいて、13個のUDのうち、4個のUD(第1UD1~第4UD4)が取得され、かつ、残りの9個のUD(第5UD5~第13UD13)が取得されていないことを検出する。このように、制御部130が実行中のUD(ここでは第4UD4)の次に実行するUD(ここでは第5UD5)を取得部111が取得していないとき、検出部120は、複数のUDの取得が中断されたことを検出する。
【0059】
次に、第2方法においては、複数のUDのそれぞれが含む時間データが用いられる。ここでは、複数のUDのそれぞれが含む時間データは、上記の実行開始時刻及び実行終了時刻と、照明制御データの実行開始時刻及び実行終了時刻とを含んでいる。このとき、第1UD1の実行開始時刻と照明制御データの実行開始時刻とは一致し、第13UD13の実行終了時刻と照明制御データの実行終了時刻とは一致する。
【0060】
一例として、
図4が示すように制御部130が第4UD4を実行しているときに、検出部120は時間データに基づいて、第4UD4の実行終了時刻と照明制御データの実行終了時刻との間に差分があることを検出する。このように、制御部130が実行中のUD(ここでは第4UD4)の実行終了時刻と照明制御データの実行終了時刻との間に差分があるとき、検出部120は、複数のUDの取得が中断されたことを検知する。
【0061】
次に、複数のUDの取得が中断されたことを検出した場合(S70でYes)に制御部130がS90で行う処理を以下の第1例~第3例と
図5~
図7とを用いて説明する。
【0062】
<第1例>
図5は、本実施の形態に係る制御部130が複数のUDを実行する第1例が示される図である。
【0063】
第1例においては、
図5が示すように、取得部111は第1UD1~第4UD4及び第13UD13を取得し第5UD5~第12UD12を取得しておらず、記憶部140は第1UD1~第4UD4及び第13UD13を記憶している。よって、検出部120は、第5UD5~第12UD12の取得が中断されたことを検出し、この後、第13UD13の取得が再開されたことを検出している。なお、後述する第2例及び第3例においても同様である。
【0064】
図5には、縦軸及び横軸で表されるグラフが示されている。このグラフの横軸は、制御部130が複数のUDを実行する時間を示し、このグラフの縦軸は、複数のUDのそれぞれが含む特性データの光量データに基づいた光量を示している。以下では、1個のUDが含む特性データの光量データに基づいた光量を、UDの光量と記載する場合がある。また、この縦軸は、複数のUDのそれぞれが含む特性データの色度データに基づいた色度を示してもよい。なお、このグラフに関する記載は、第2例及び第3例に対応する
図6及び
図7と、後述する
図10~
図12においても同様である。
【0065】
第1例においては、制御部130は、検出部120が複数のUDの取得が中断されたことを検出した場合に、記憶され且つ実行されている複数のUDのうち1個以上を繰り返し実行することで照明器具500を制御する。
【0066】
図5が示すように、制御部130は、記憶され且つ実行されている複数のUDのうち、第1UD1~第4UD4を繰り返し実行することで照明器具500を制御する。例えば、検出部120が複数のUDのうち1個のUD(ここでは第5UD)の取得が中断されたことを検知すると、制御部130は、記憶され実行されている複数のUDのうち第1UD1を実行し始める。
【0067】
また、制御部130は、記憶され且つ実行されている複数のUDのうち1個以上(ここでは、第1UD1~第4UD4)をファーストインファーストアウトの順で実行することで照明器具500を制御する。
【0068】
ここで、ファーストインファーストアウト(FIFO:First In First Out)とは、制御部130が、記憶部140によって先に記憶されたUDから順に、複数のUDを実行することを意味する。つまり、制御部130は、第1UD1、第2UD2、第3UD3及び第4UD4の順に、複数のUDを実行する。なお、ファーストインファーストアウトとは、制御部130が、複数のUDのうち付与された順番の数字が小さいUDの順に、複数のUDを実行することを意味してもよい。
【0069】
さらに、検出部120が複数のUDのうち1個以上のUD(ここでは第13UD13)の取得が再開されたことを検出した場合に、記憶部140は、取得が再開された1個以上のUDを記憶する。制御部130は、取得が再開され且つ記憶された1個以上のUDを実行することで照明器具500を制御する。
【0070】
つまり、制御部130は、取得が再開され且つ記憶された1個以上のUD(ここでは第13UD13)が実行されるタイミングまで、記憶され且つ実行されている複数のUDのうち1個以上を繰り返し実行することで照明器具500を制御する。
【0071】
このように、制御部130が複数のUDのうち1個以上を繰り返し実行することで、
図5が示すように、照明器具500が途切れずに光を放つ。つまり、上記の通信エラーに関する問題が発生しても、照明器具500が光を放たなくなるなどの悪影響を受けてしまうことを抑制でき、照明演出を鑑賞する客に違和感を与えにくい。
【0072】
<第2例>
図6は、本実施の形態に係る制御部130が複数のUDを実行する第2例が示される図である。
【0073】
第2例においては、制御部130は、検出部120が複数のUDの取得が中断されたことを検出した場合に、記憶され且つ実行されている複数のUDのうち1個以上をラストインファーストアウトの順で実行することで照明器具500を制御する。
【0074】
ここで、ラストインファーストアウト(LIFO:Last In First Out)とは、制御部130が、記憶部140によって後に記憶されたUDから順に、複数のUDを実行することを意味する。つまり、制御部130は、第4UD4、第3UD3、第2UD2及び第1UD1の順に、複数のUDを実行する。なお、ラストインファーストアウトとは、制御部130が、複数のUDのうち付与された順番の数字が大きいUDの順に、複数のUDを実行することを意味してもよい。
【0075】
このように、制御部130が複数のUDのうち1個以上をラストインファーストアウトの順で実行することで、
図6が示すように、制御部130は、2回連続で、1個のUD(ここでは、第4UD4)を実行する。1個のUDが2回連続で実行されるときには、照明器具500が放つ光の光量が滑らかに変化するため、上記の通信エラーに関する問題が発生しても、照明演出を鑑賞する客に違和感を与えにくい。
【0076】
<第3例>
図7は、本実施の形態に係る制御部130が複数のUDを実行する第3例が示される図である。
【0077】
第3例においては、制御部130は、検出部120が複数のUDの取得が中断されたことを検出した場合に、以下の処理を実行する。この場合、制御部130は、記憶され且つ実行されている複数のUDのうち1個以上をラストインファーストアウトの順で実行した後に、ファーストインファーストアウトの順で実行することで照明器具500を制御する。
【0078】
これにより、
図7が示すように、制御部130は、2回連続で1個のUD(ここでは、第4UD4)を実行し、さらに、2回連続で他の1個のUD(ここでは、第1UD1)を実行する。1個のUD及び他の1個のUDが2回連続で実行されるときには、照明器具500が放つ光の光量が滑らかに変化するため、上記の通信エラーに関する問題が発生しても、照明演出を鑑賞する客に違和感を与えにくい。
【0079】
[効果など]
本実施の形態に係る照明コントローラ100は取得部111と、記憶部140と、制御部130と、検出部120とを備える。制御部130は、検出部120が複数のUDの取得が中断されたことを検出した場合に、取得が中断された複数のUDの替わりに、記憶され且つ実行されている複数のUDのうち1個以上に基づいて照明器具500を制御する。
【0080】
これにより、上記の通信エラーに関する問題が発生しても、制御部130は、記憶され且つ実行されている複数のUDのうち1個以上を実行することで照明器具500を制御することができる。つまり、このような照明コントローラ100が用いられる照明演出は、上記の通信エラーに関する問題が発生しても、照明器具500が光を放たなくなるなどの悪影響を受けてしまうことを抑制できる。また、照明コントローラ100は、従来技術に記載されるような複雑化されたデータ構造の照明制御データなどを必要とせず、簡便に照明器具500を制御することがきる。
【0081】
また、例えば、制御部130は、検出部120が複数のUDの取得が中断されたことを検出した場合に、記憶され且つ実行されている複数のUDのうち1個以上をそのまま実行することで照明器具500を制御する。
【0082】
これにより、照明コントローラ100の制御部130は、記憶され且つ実行されている複数のUDのうち1個以上をそのまま実行することで照明器具500を制御することができるため、より簡便に照明器具500を制御することがきる。
【0083】
また、例えば、複数のUDのそれぞれは、照明器具500が放つ光の特性を制御するための特性データと、特性データを実行する時間に関する時間データとを含む。
【0084】
これにより、制御部130は、特性データ及び時間データに基づいて、照明器具500を制御することができる。
【0085】
また、例えば、制御部130は、検出部120が複数のUDの取得が中断されたことを検出した場合に、記憶され且つ実行されている複数のUDのうち1個以上を繰り返し実行することで照明器具500を制御する。
【0086】
これにより、第1例及び
図5が示すように、照明器具500が途切れずに光を放つことができる。
【0087】
また、例えば、制御部130は、検出部120が複数のUDの取得が中断されたことを検出した場合に、記憶され且つ実行されている複数のUDのうち1個以上をラストインファーストアウトの順で実行することで照明器具500を制御する。
【0088】
これにより、第2例及び
図6が示すように、制御部130は、2回連続で、1個のUD(第2例では第4UD4)を実行することができる。
【0089】
また、例えば、検出部120が複数のUDの取得が中断されたことを検出した場合に、制御部130は、以下の処理を実行する。この場合、制御部130は、記憶され且つ実行されている複数のUDのうち1個以上をラストインファーストアウトの順で実行した後に、ファーストインファーストアウトの順で実行することで照明器具500を制御する。
【0090】
これにより、第3例及び
図7が示すように、制御部130は、2回連続で1個のUD(第3例では第4UD4)を実行し、さらに、2回連続で他の1個のUD(第3例では第1UD1)を実行することができる。
【0091】
また、本実施の形態に係る照明システム600は、照明器具500と、照明コントローラ100と、ゲートウェイ装置400とを備える。
【0092】
これにより、照明システム600が用いられる照明演出は、上記の通信エラーに関する問題が発生しても、照明器具500が光を放たなくなるなどの悪影響を受けてしまうことを抑制できる。また、照明システム600は、従来技術に記載されるような複雑化されたデータ構造の照明制御データなどを必要とせず、簡便に照明器具500を制御することがきる。
【0093】
また、本実施の形態に係る照明方法は、取得ステップ(S30)と、記憶ステップ(S50)と、制御ステップ(S80及びS90)と検出ステップ(S70)とを含む。制御ステップ(S90)は、検出ステップ(S70)で複数のUDの取得が中断されたことを検出した場合に、取得が中断された複数のUDの替わりに、記憶され且つ実行されている複数のUDのうち1個以上に基づいて照明器具500を制御する。
【0094】
これにより、上記の通信エラーに関する問題が発生しても、制御ステップ(S90)は、記憶され且つ実行されている複数のUDのうち1個以上を実行することで照明器具500を制御することができる。つまり、このような照明方法が用いられる照明演出は、上記の通信エラーに関する問題が発生しても、照明器具500が光を放たなくなるなどの悪影響を受けてしまうことを抑制できる。また、照明方法は、従来技術に記載されるような複雑化されたデータ構造の照明制御データなどを必要とせず、簡便に照明器具500を制御することがきる。
【0095】
(実施の形態2)
[構成]
次に、本実施の形態2に係る照明システムについて、
図8を用いて説明する。
図8は、本実施の形態に係る照明システム600aの機能構成を示すブロック図である。
【0096】
本実施の形態に係る照明システム600aは、照明コントローラ100aの制御部130aが、推定部131aを含む点以外は、実施の形態1に係る照明システム600と同じ構成を備える。
【0097】
推定部131aは、検出部120が複数のUDの取得が中断されたことを検出した場合に、記憶され且つ実行されている複数のUDのうち1個以上に基づいて照明器具500を制御するための推定UD(以下EUDと記載)を推定して生成する処理部である。なお、推定部131aは、検出部120が複数のUDのうち1個以上のUDの取得が中断されたことを検出した場合に、EUDを推定して生成してもよい。
【0098】
制御部130aは、推定部131aによって生成されたEUDを実行することで照明器具500を制御する。なお、制御部130aは、実施の形態1の制御部130と同様に、複数のUDをそのまま実行してもよい。
【0099】
[動作例]
以下、照明システム600aの動作例について
図9を用いて説明する。
図9は、本実施の形態に係る照明システム600aの動作例のフローチャートである。
【0100】
なお、
図9が示すS10~S80は、
図2が示すS10~S80と同じ動作である。ここでは、簡単のため、検出部120が、複数のUDの取得が中断されたことを検出した場合(S70でYes)以降の動作例について説明する。
【0101】
この場合、推定部131aは、記憶され且つ実行されている複数のUDのうち1個以上に基づいて照明器具500を制御するためのEUDを推定して生成する(S91)。
【0102】
本実施の形態においては、複数のUDのそれぞれ特性データと時間データとを含む。推定部131aは、記憶され且つ実行されている複数のUDのうち1個以上が含む特性データに基づいて、EUDを推定して生成する。つまり、推定部131aは、複数のUDのうち1個以上のUDを加工して、EUDを生成する。また、EUDも、複数のUDと同じく、特性データと時間データとを含む。例えば、生成されたEUDの特性データが含む光量データは、加工された1個以上のUDの特性データが含む光量データとは、異なる値を示す。また例えば、生成されたEUDの特性データが含む色度データも同様である。
【0103】
さらに、制御部130は、取得が中断された複数のUDの替わりに、記憶され且つ実行されている複数のUDのうち1個以上に基づいて、より具体的には生成されたEUDを実行することで照明器具500を制御する(S92)。
【0104】
以上まとめると、上記の通信エラーに関する問題が発生しても、制御部130aは、生成されたEUDを実行することで照明器具500を制御することができる。つまり、このような照明システム600aが用いられる照明演出は、上記の通信エラーに関する問題が発生しても、照明器具500が光を放たなくなるなどの悪影響を受けてしまうことを抑制できる。また、照明システム600aは、従来技術に記載されるような複雑化されたデータ構造の照明制御データなどを必要とせず、簡便に照明器具500を制御することがきる。
【0105】
次に、複数のUDの取得が中断されたことを検出した場合(S70でYes)に推定部131aがS91で行う処理を以下の第4例~第7例と
図10~
図12とを用いて説明する。
【0106】
<第4例>
図10は、本実施の形態に係る制御部130aがEUDを実行する第4例が示される図である。
【0107】
第4例においては、取得部111は第1UD1~第4UD4を取得し第5UD5~第7UD7を取得しておらず、記憶部140は第1UD1~第4UD4を記憶している。よって、検出部120は、第5UD5~第7UD7の取得が中断されたことを検出している。
【0108】
第4例においては、推定部131aは、EUD(例えば第1EUD101)を推定して生成し、さらに、当該EUD(第1EUD101)とは異なるEUD(例えば第2EUD102)を推定して生成する。つまり、第4例においては、推定部131aは、複数のEUDを推定して生成する。具体的には、推定部131aは、第1EUD101、第2EUD102及び第3EUD103を推定して生成している。
図10以降の図においては、第1EUD101をEUD101などと図示する場合がある。
【0109】
さらに、制御部130aは、生成された複数のEUDを実行することで照明器具500を制御する。具体的には、制御部130aは、取得が中断された第5UD5~第7UD7の替わりに(第5UD5~第7UD7のそれぞれが実行されるタイミングで)、第1EUD101~第3EUD103のそれぞれを実行する。
【0110】
このように、推定部131aによって複数のEUDが生成されることで、
図10が示すように、照明器具500が途切れずに光を放つ。つまり、上記の通信エラーに関する問題が発生しても、照明器具500が光を放たなくなるなどの悪影響を受けてしまうことを抑制でき、照明演出を鑑賞する客に違和感を与えにくい。
【0111】
また、推定部131aは、外挿法を用いてEUDを推定して生成している。外挿法とは、所定の変域内に複数の変数値が与えられているとき、所定の変域外での値を推定する方法である。外挿法は、補外法ともいう。
【0112】
具体例として、
図10が示すように、第1EUD101の光量は、第3UD3及び第4UD4の光量を直線(1点鎖線)で結んだ延長上に位置している。推定部131aは、記憶され且つ実行されている複数のUDのうち1個以上(ここでは第3UD3及び第4UD4)に基づいて第1EUD101を推定して生成している。また同様に、第2EUD102は第2UD2及び第4UD4に基づいて、第3EUD103は第1UD1及び第3UD3に基づいて、生成されている。
【0113】
これにより、
図10が示すように、記憶され且つ実行されている複数のUDのうち1個以上(例えば、第4UD4)と第1EUD101とが連続で実行されるときには、照明器具500が放つ光の光量が滑らかに変化する。このため、上記の通信エラーに関する問題が発生しても、照明演出を鑑賞する客に違和感を与えにくい。
【0114】
さらに、推定部131aは、EUDの光量データに示される光量が所定の範囲内の値となるように、当該EUDを推定して生成する。例えば、推定部131aは、所定のUD(ここでは、第4UD)の光量を基準として、上限の光量と下限の光量とを定めて、上限の光量から下限の光量までを所定の範囲内としてもよい。このとき、推定部131aが生成した第1EUD101~第3EUD103のそれぞれの光量は、
図10が示す上限の光量から下限の光量までの間の値となる。例えば、上限の光量及び所定のUDの光量の差分と、所定のUDの光量及び下限の光量の差分とが同じ値となるように、上限の光量と下限の光量とが定められてもよい。また例えば、上限の光量は基準となる所定のUDの光量の1.1倍~10倍の値であり、下限の光量は基準となる所定のUDの光量の0.1倍~0.9倍の値であってもよい。なお、所定の範囲は、上記に限られない。
【0115】
これにより、
図10が示すように、生成されたEUDの光量が、記憶され且つ実行されている複数のUDの光量に比べて、極端に大きな値、又は、小さな値をとることが抑制される。このため、上記の通信エラーに関する問題が発生しても、照明演出を鑑賞する客に違和感を与えにくい。
【0116】
<第5例>
図11は、本実施の形態に係る制御部130aがEUDを実行する第5例が示される図である。
【0117】
第5例においては、取得部111は第1UD1~第4UD4及び第13UD13を取得し第5UD5~第12UD12を取得しておらず、記憶部140は第1UD1~第4UD4及び第13UD13を記憶している。よって、検出部120は、第5UD5~第12UD12の取得が中断されたことを検出し、この後、第13UD13の取得が再開されたことを検出している。なお、後述する第6例においても同様である。
【0118】
第5例においては、推定部131aは、第1EUD101~第8EUD108を含む8個のEUDを生成する。さらに、制御部130aは、生成された第1EUD101~第8EUD108を実行することで照明器具500を制御する。具体的には、制御部130aは、取得が中断された第5UD5~第12UD12の替わりに(第5UD5~第12UD12のそれぞれが実行されるタイミングで)、第1EUD101~第8EUD108のそれぞれを実行する。
【0119】
なお、推定部131aは、複数のUDのそれぞれが含む特性データに含まれる光量データに基づく光量の変化量に関する光量変化量データに基づいて、EUDを推定して生成する。このとき、光量変化量データは、1個以上のUDの光量データに基づいたデータであってもよい。例えば、生成されたEUDの光量は、記憶され且つ実行されている全てのUDの光量変化量データに基づいて、推定されてもよい。例えば、生成されたEUDの光量は、全てのUDの光量の変化量が大きいほど大きく、全てのUDの光量の変化量が小さいほど小さくてもよいがこれに限られない。
【0120】
これにより、
図11が示すように、記憶され且つ実行されている複数のUDのうち1個以上(例えば、第4UD4)と第1EUD101とが連続で実行されるときには、照明器具500が放つ光の光量が滑らかに変化する。このため、上記の通信エラーに関する問題が発生しても、照明演出を鑑賞する客に違和感を与えにくい。
【0121】
<第6例>
図12は、本実施の形態に係る制御部130aがEUDを実行する第6例が示される図である。また、
図12には、制御部130aによって実行されていない第1UD1の光量及び第4UD4の光量が、参考のために図示されている。
【0122】
第6例においては、推定部131aは、第1EUD101及び第2EUD102を生成する。さらに、制御部130aは、生成された第1EUD101及び第2EUD102を実行すること、及び、記憶され且つ実行されている複数のUDのうち1個以上をそのまま実行することで照明器具500を制御する。制御部130aは、取得が中断された第5UD5~第12UD12の替わりに(第5UD5~第12UD12のそれぞれが実行されるタイミングで)、第1EUD101、第2UD2~第4UD4、第1UD1~第3UD3及び第2EUD102のそれぞれを実行する。
【0123】
ここで、生成された第1EUD101について説明する。
【0124】
推定部131aは、記憶され且つ実行されている複数のUDのうち、最初に記憶されているUD(第1UD1)と最後に記憶されているUD(第4UD4)とに基づいて、第1EUD101を推定して生成する。
【0125】
例えば、第1EUD101の光量データは、第1UD1の光量データと第4UD4の光量データとに基づいて、推定される。このとき、第1EUD101の光量は、第1UD1の光量と第4UD4の光量との相加平均によって算出される値であるがこれに限られない。また、例えば、第1EUD101の色度データは、第1UD1の色度データと第4UD4の色度データとに基づいて、推定されてもよい。
【0126】
これにより、
図12が示すように、記憶され且つ実行されている複数のUDのうち1個以上(例えば、第4UD4)と第1EUD101とが連続で実行されるときには、照明器具500が放つ光の光量が滑らかに変化する。このため、上記の通信エラーに関する問題が発生しても、照明演出を鑑賞する客に違和感を与えにくい。
【0127】
さらに、生成された第2EUD102について説明する。
【0128】
第5例においても、検出部120が、複数のUDの取得が中断されたことを検出した後に、複数のUDの取得が再開されたことを検出している。記憶部140は、取得が再開された複数のUDを記憶し、推定部131aは、記憶され且つ実行されている複数のUDと、取得が再開され且つ記憶されている複数のUDとに基づいて、EUD(第2EUD102)を推定して生成している。
【0129】
なお、より具体的には、検出部120が複数のUDのうち1個以上のUD(ここでは第13UD13)の取得が再開されたことを検出した場合に、記憶部140は、取得が再開された1個以上のUDを記憶する。さらに、推定部131aは、記憶され且つ実行されている複数のUD(ここでは第4UD4)と、取得が再開され且つ記憶されている1個以上のUD(ここでは第13UD13)とに基づいて、EUD(第2EUD102)を推定して生成している。
【0130】
例えば、第2EUD102の光量データは、第4UD4の光量データと第13UD13の光量データとに基づいて、推定される。このとき、第2EUD102の光量は、第4UD4の光量と第13UD13の光量との相加平均によって算出される値であるがこれに限られない。また、例えば、第2EUD102の色度データは、第4UD4の色度データと第13UD13の色度データとに基づいて、推定されてもよい。
【0131】
これにより、
図12が示すように、第2EUD102と、取得が再開され且つ記憶されている1個以上のUD(第13UD13)とが連続で実行されるときには、照明器具500が放つ光の光量が滑らかに変化する。このため、上記の通信エラーに関する問題が発生しても、照明演出を鑑賞する客に違和感を与えにくい。
【0132】
<第7例>
第7例のおいては、EUDの推定部131aは、色度データに示される色度がランダムとなるように、当該EUDを推定して生成する。さらに、制御部130aは、生成されたEUDを実行することで照明器具500を制御する。
【0133】
これにより、上記の通信エラーに関する問題が発生しても、照明器具500が放つ光の色度が、一定とならず、経時的にランダムに変化する。このため、上記の通信エラーに関する問題が発生しても、照明演出を鑑賞する客に違和感を与えにくい。
【0134】
[効果など]
本実施の形態に係る制御部130aは、検出部120が複数のUDの取得が中断されたことを検出した場合に、記憶され且つ実行されている複数のUDのうち1個以上に基づいて照明器具500を制御するためのEUDを推定して生成する推定部131aを有する。制御部130aは、生成されたEUDを実行することで照明器具500を制御する。
【0135】
これにより、上記の通信エラーに関する問題が発生しても、制御部130aは、生成されたEUDを実行することで照明器具500を制御することができる。つまり、このような照明コントローラ100aが用いられる照明演出は、上記の通信エラーに関する問題が発生しても、照明器具500が光を放たなくなるなどの悪影響を受けてしまうことを抑制できる。また、照明コントローラ100aは、従来技術に記載されるような複雑化されたデータ構造の照明制御データなどを必要とせず、簡便に照明器具500を制御することがきる。
【0136】
また、例えば、複数のUDのそれぞれとEUDとは、照明器具500が放つ光の特性を制御するための特性データと、特性データを実行する時間に関する時間データとを含む。特性データは、照明器具500が放つ光の、光量を示す光量データ及び色度を示す色度データを含む。
【0137】
これにより、制御部130aは、特性データ及び時間データに基づいて、照明器具500を制御することができる。
【0138】
また、例えば、推定部131aは、記憶され且つ実行されている複数のUDのうち1個以上が含む特性データに基づいて、EUDを推定して生成する。
【0139】
これにより、推定部131aは特性データに基づいてEUDを推定して生成することができ、制御部130aは当該EUDに基づいて照明器具500を制御することができる。
【0140】
また、例えば、推定部131aは、外挿法を用いてEUDを推定して生成する。
【0141】
これにより、第4例及び
図10が示すように、記憶され且つ実行されている複数のUDのうち1個以上(第4例では第4UD4)と第1EUD101とが連続で実行されるときには、照明器具500が放つ光の光量又は色度などが滑らかに変化させることができる。
【0142】
また、例えば、推定部131aは、複数のUDのそれぞれが含む特性データに含まれる光量データに基づく光量の変化量に関する光量変化量データに基づいて、EUDを推定して生成する。
【0143】
これにより、第5例及び
図11が示すように、記憶され且つ実行されている複数のUDのうち1個以上(第5例では第4UD4)と第1EUD101とが連続で実行されるときには、照明器具500が放つ光の光量が滑らかに変化させることができる。
【0144】
また、例えば、推定部131aは、光量データに示される光量が所定の範囲内の値となるように、EUDを推定して生成する。
【0145】
これにより、第4例及び
図10が示すように、生成されたEUDの光量が、記憶され且つ実行されている複数のUDの光量に比べて、極端に大きな値、又は、小さな値をとることが抑制される。
【0146】
また、例えば、推定部131aは、色度データに示される色度がランダムとなるように、EUDを推定して生成する。
【0147】
これにより、第7例が示すように、上記の通信エラーに関する問題が発生しても、照明器具500が放つ光の色度が、一定とならず、経時的にランダムに変化することができる。
【0148】
また、例えば、推定部131aは、検出部120が複数のUDの取得が中断されたことを検出した場合に、EUDとは異なるEUDをさらに推定して生成し、制御部130aは、生成された異なるEUDを実行することで照明器具500を制御する。
【0149】
これにより、第4例及び
図10が示すように、照明器具500が途切れずに光を放つことができる。
【0150】
また、例えば、推定部131aは、記憶され且つ実行されている複数のUDのうち、最初に記憶されているUDと最後に記憶されているUDとに基づいて、EUDを推定して生成する。
【0151】
これにより、第6例及び
図12が示すように、記憶され且つ実行されている複数のUDのうち1個以上(第6例では第4UD4)と第1EUD101とが連続で実行されるときには、照明器具500が放つ光の光量又は色度などが滑らかに変化させることができる。
【0152】
また、例えば、検出部120が、複数のUDの取得が中断されたことを検出した後に、複数のUDの取得が再開されたことを検出した場合に、記憶部140は、取得が再開された複数のUDを記憶する。推定部131aは、記憶され且つ実行されている複数のUDと、取得が再開され且つ記憶されている複数のUDとに基づいて、EUDを推定して生成する。
【0153】
これにより、第6例及び
図12が示すように、第2EUD102と、取得が再開され且つ記憶されている1個以上のUD(第6例では第13UD13)とが連続で実行されるときには、照明器具500が放つ光の光量又は色度などが滑らかに変化させることができる。
【0154】
(その他の実施の形態)
以上、実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
【0155】
例えば、上記実施の形態では、照明システムは、複数の装置によって実現されたが、単一の装置として実現されてもよい。照明システムが複数の装置によって実現される場合、照明システムが備える構成要素は、複数の装置にどのように振り分けられてもよい。
【0156】
例えば、上記実施の形態における装置間又は構成要素間の通信方法については特に限定されるものではない。また、装置間又は構成要素間の通信においては、図示されない中継装置が介在してもよい。
【0157】
なお、分割情報は、複数のUDのそれぞれによって含まれなくてもよい。この場合、複数のUDが出力される前に、分割情報だけが照明コントローラに出力される。この場合でも、分割情報は、検出部120が複数のUDの取得が中断されたか否かを検知するために、用いられる。
【0158】
また、上記実施の形態において、特定の処理部が実行する処理を別の処理部が実行してもよい。また、複数の処理の順序が変更されてもよいし、複数の処理が並行して実行されてもよい。また、上記実施の形態の第1例~第7例は任意に組み合わされてよい。
【0159】
また、上記実施の形態において、各構成要素は、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0160】
また、各構成要素は、ハードウェアによって実現されてもよい。例えば、各構成要素は、回路(または集積回路)でもよい。これらの回路は、全体として1つの回路を構成してもよいし、それぞれ別々の回路でもよい。また、これらの回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
【0161】
また、本発明の全般的または具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD-ROMなどの記録媒体で実現されてもよい。また、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【0162】
例えば、本発明は、コンピュータが実行する照明方法として実現されてもよいし、このような照明方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現されてもよい。本発明は、このプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体として実現されてもよい。
【0163】
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、または、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0164】
1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13 ユニットデータ
100、100a 照明コントローラ
101、102、103、104、105、106、107、108 推定ユニットデータ
111 取得部
120 検出部
130、130a 制御部
131a 推定部
140 記憶部
400 ゲートウェイ装置
500 照明器具
600、600a 照明システム