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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-09
(45)【発行日】2024-05-17
(54)【発明の名称】電子銃の真空中の熱放散
(51)【国際特許分類】
   H01J 23/06 20060101AFI20240510BHJP
   H01J 1/92 20060101ALI20240510BHJP
   H01J 3/38 20060101ALI20240510BHJP
   H01J 7/24 20060101ALI20240510BHJP
   H01J 25/02 20060101ALI20240510BHJP
【FI】
H01J23/06
H01J1/92
H01J3/38
H01J7/24
H01J25/02
【請求項の数】 19
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022183144
(22)【出願日】2022-11-16
(62)【分割の表示】P 2020511172の分割
【原出願日】2018-08-21
(65)【公開番号】P2023017990
(43)【公開日】2023-02-07
【審査請求日】2022-11-16
(31)【優先権主張番号】62/548,387
(32)【優先日】2017-08-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/024,837
(32)【優先日】2018-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/027,200
(32)【優先日】2018-07-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517023736
【氏名又は名称】ヴァレックス イメージング コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フェラーリ クリス
(72)【発明者】
【氏名】ベミス トーマス
【審査官】鳥居 祐樹
(56)【参考文献】
【文献】特開昭50-023768(JP,A)
【文献】特開平10-154467(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01J 23/06
H01J 23/12
H01J 37/06
H01J 3/02
H01J 1/88
H01J 7/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
真空を囲むように構成されたエンクロージャであって、前記エンクロージャの少なくとも一部を形成する外部ベースを含む、前記エンクロージャと、
前記エンクロージャ内に配置され、前記外部ベースに対して移動するように構成される内部ベースと、
少なくとも1つの熱放散ストラップアセンブリであって、
前記内部ベースと接触する内部ベース熱伝導性ベースと、
前記外部ベースと接触する外部ベース熱伝導性ベースと、
前記真空が形成された際に前記真空内に配置され、前記内部ベース熱伝導性ベースを前記外部ベース熱伝導性ベースに結合する可撓性熱放散ストラップと、
を含む前記少なくとも1つの熱放散ストラップアセンブリと、を含み、
前記可撓性熱放散ストラップは、前記内部ベース及び前記外部ベースの相対的な運動に応じて変形するように構成されている、真空デバイス。
【請求項2】
前記内部ベースは、前記内部ベース熱伝導性ベースを収容するように構成された少なくとも1つの凹部を含む、または前記外部ベースは、前記外部ベース熱伝導性ベースを収容するように構成された少なくとも1つの凹部を含む、請求項1に記載の真空デバイス。
【請求項3】
前記可撓性熱放散ストラップが、曲げられた形、平面、円形、円筒形、または楕円形の金属構造を含む、請求項1又は2に記載の真空デバイス。
【請求項4】
前記内部ベース熱伝導性ベースの熱伝導率が前記内部ベースの熱伝導率よりも大きいか、前記外部ベース熱伝導性ベースの熱伝導率が前記外部ベースの熱伝導率よりも大きい、または前記可撓性熱放散ストラップの熱伝導率は、前記エンクロージャ内に配置されて前記内部ベースを前記外部ベースに結合するサポート構造の熱伝導率よりも大きい、請求項1から3のいずれか一項に記載の真空デバイス。
【請求項5】
前記少なくとも1つの熱放散ストラップアセンブリは、最大総質量損失(TML)が1%未満の真空適合性材料と、398K(125°C)で少なくとも24時間の出発材料の0.1%未満のガス放出から収集された揮発性凝縮性材料(CVCM)を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の真空デバイス。
【請求項6】
前記少なくとも1つの熱放散ストラップアセンブリは、無酸素銅(OFC)、無酸素電子(OFE)銅、または無酸素高熱伝導率(OFHC)銅を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の真空デバイス。
【請求項7】
前記内部ベース熱伝導性ベースを前記内部ベースに結合する、または前記外部ベース熱伝導性ベースを前記外部ベースに結合する熱伝導性ベースファスナをさらに含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の真空デバイス。
【請求項8】
前記内部ベースによってサポートされる少なくとも1つのカソードアセンブリ構成要素をさらに含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の真空デバイス。
【請求項9】
前記少なくとも1つのカソードアセンブリ構成要素が、フォーカス電極またはカソードを含む、請求項8に記載の真空デバイス。
【請求項10】
前記外部ベースは、前記外部ベース熱伝導性ベースが前記外部ベースと接触する表面とは反対側の表面にヒートシンクを含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の真空デバイス。
【請求項11】
前記真空デバイスが、電子銃、シートビームクライストロン、ラウンドビームクライストロン、マルチビームクライストロン、相対論的クライストロン、進行波管、ジャイロトロン、自由電子レーザー、電子顕微鏡、誘導出力管、または線形加速器を含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の真空デバイス。
【請求項12】
前記内部ベースを前記外部ベースに調整可能に結合し、前記外部ベースの開口部を通って延びる調整可能サポートアセンブリであって、
長手方向軸に沿って延び、前記内部ベースに結合されたねじ付きシャフトと、
ねじ穴構成要素であって、前記ねじ付きシャフトと螺合し、前記外部ベースに連結され、前記ねじ付きシャフトとは独立して前記外部ベースに対して前記長手方向軸に沿った方向に関する移動が制限される、前記ねじ穴構成要素と、
前記外部ベースと前記ねじ付きシャフトに結合され、前記開口部を密閉する可撓性構成要素と、
を含む前記調整可能サポートアセンブリと、
をさらに含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の真空デバイス。
【請求項13】
真空を取り囲むように構成されたエンクロージャと、
前記エンクロージャ内の内部ベースと、
前記エンクロージャを貫通し、前記内部ベースに接触する複数のサポートアセンブリと、
複数の熱放散ストラップアセンブリであって、
前記内部ベースと接触する内部ベース熱伝導性ベースと、
前記エンクロージャと接触するエンクロージャ熱伝導性ベースと、
前記内部ベース熱伝導性ベースを前記エンクロージャ熱伝導性ベースに結合する可撓性熱放散ストラップと、
を含む、各熱放散ストラップアセンブリを含み、
前記複数の熱放散ストラップアセンブリの前記内部ベース熱伝導性ベースは、前記複数のサポートアセンブリの前記内部ベースとの接触位置のうち、前記内部ベースに配置される、真空デバイス。
【請求項14】
前記複数のサポートアセンブリのそれぞれの前記内部ベースとの前記接触位置は前記複数のサポートアセンブリのうちの他の前記内部ベースとの前記接触位置と比較して、前記内部ベース熱伝導性ベースの対応する1つに隣接している、請求項13に記載の真空デバイス。
【請求項15】
前記複数のサポートアセンブリのそれぞれの前記内部ベースとの前記接触位置は前記複数のサポートアセンブリのうちの他の前記内部ベースとの前記接触位置と比較して、前記内部ベース熱伝導性ベースの対応する2つに隣接している、請求項13に記載の真空デバイス。
【請求項16】
前記複数のサポートアセンブリが、前記内部ベースに3点コラム構造を設けるように構成された3つのサポートアセンブリを含み、
前記複数の熱放散ストラップアセンブリは、3つの熱放散ストラップアセンブリを含む、請求項13から15のいずれか一項に記載の真空デバイス。
【請求項17】
前記複数のサポートアセンブリが、前記内部ベースに3点コラム構造を設けるように構成された3つのサポートアセンブリを含み、
前記複数の熱放散ストラップアセンブリは、6つの熱放散ストラップアセンブリを含み、
前記複数の熱放散ストラップアセンブリの2つは、前記3つのサポートアセンブリの各対の間に配置される、請求項13から15のいずれか一項に記載の真空デバイス。
【請求項18】
前記エンクロージャが、前記エンクロージャの少なくとも一部を形成する外部ベースを含み、
前記エンクロージャ熱伝導性ベースは、前記外部ベース上に配置された外部ベース熱伝導性ベースである、
請求項13から17のいずれか一項に記載の真空デバイス。
【請求項19】
真空を囲むように構成されたエンクロージャであって、前記エンクロージャの少なくとも一部を形成する外部ベースを含む、前記エンクロージャと、
前記エンクロージャ内に配置される内部ベースと、
前記真空内に配置され、前記内部ベース及び前記外部ベースに接触する可撓性熱放散ストラップと、を備え、
前記外部ベースは、前記外部ベースの第1の表面上にヒートシンクを含み、前記第1の表面は、前記可撓性熱放散ストラップと接触する第2の表面の反対側にある、真空デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本願は、2017年8月21日付けで、「Electron Gun Adjustment in A Vacuum and Electron Gun Thermal Dissipation」と題して出願された、米国仮特許出願第62/548,387号の優先権を主張するものである。さらに、本願は、「Electron Gun Adjustment in A Vacuum」と題された、2018年6月30日に出願された米国特許出願第16/024,837号に対する優先権を主張する。さらに、本願は、「Electron Gun Thermal Dissipation in A Vacuum and Adjustment Electron Gun」と題された、2018年7月3日に出願された米国特許出願第16/027,200号に対する優先権を主張する。これらの各出願は、本発明の譲受人に譲渡されており、参照により本明細書に組み込まれている。
【背景技術】
【0002】
本明細書で別段に明記しない限り、このセクションで説明するアプローチは、本開示の特許請求の範囲の先行技術ではなく、このセクションに含めることにより先行技術であるとは認められない。
【0003】
線形ビーム電子デバイスは、無線周波数(RE)またはマイクロ波電磁信号の増幅を必要とする高度な医療、セキュリティ検査、通信、及びレーダーシステムで使用される。電子銃は、正確な運動エネルギーを有するコリメート電子ビームを理想的に生成する一部の真空デバイス(電子デバイス、真空電子デバイス、真空電気デバイスなど)の構成要素である。電子銃は、クライストロン、誘導出力管、進行波管(TWT)、後進波発振器、ジャイロトロンなどのマイクロ波線形ビーム真空管、ならびに電子顕微鏡、ベータトロン、及び粒子加速器(例えば、線形粒子加速器[リニアック])などの科学機器で使用できる。電子銃は、電場生成のタイプ(例えば、直流[DC]または無線周波数[RF])、放出機構(例えば、熱電子、光電カソード、電場放出、またはプラズマ供給源)、フォーカシング(純粋な静電場または磁界の使用)、及び電極の数によって分類することができる。
【0004】
従来式クライストロンは、電子銃を含むマイクロ波増幅器として使用される線形ビーム電子デバイスの例である。クライストロンでは、電子ビームは、電子を放出するカソードとアノードの間に電位を印加してこれらの放出された電子を加速し、カソードがアノードに対してより負の電圧であるようにすることによって形成される。その後、電子銃のカソードで発生した電子は、ビームトンネルとも呼ばれるドリフト管を介して伝播し、コレクタアセンブリによって収容される。
【発明の概要】
【0005】
真空デバイスのサイズに応じて、真空デバイスの電子銃アセンブリのカソードアセンブリ(例えば、カソード、フォーカス電極、及び関連するヒータアセンブリを含む)は、非常に大きくまたは重く、デバイスの残りの部分(ドリフト管やビームトンネルなど)との位置合わせが難しい場合がある。高出力マイクロ波デバイス及び加速器で使用される電子銃のサポートとの位置合わせは、デバイスまたは加速器の動作に影響を与える可能性がある。大きなクライストロン、特にシートビームクライストロン(SBK)では、カソードアセンブリの重量は20ポンド(lb;9キログラム[kg])を超えることがあり、一部のクライストロンでは、カソードアセンブリの重量は50lb(23kg)を超えることさえある。本明細書で説明される技術(システム、デバイス、及び方法)は、真空デバイス内の電子銃をサポート及び位置合わせする機構を提供する。
【0006】
動作中頻繁に、カソードアセンブリは、過剰な量の熱及び熱応力、すなわち、高い熱負荷を生成し得る。真空デバイスの構成要素、特にカソードアセンブリに対する熱及び熱応力は、サポート及び位置合わせ機構などの真空デバイスの重要な構成要素の耐力よりも大きい応力の値に至る可能性がある。本明細書で説明される技術(システム、デバイス、及び方法)は、サポート構造または位置合わせ機構などの電子銃の特定の場所で熱の放散を増加させる(すなわち、熱負荷を減少させる)機構を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】例示的なクライストロンのブロック図を示す。
図2】例示的なシートビームクライストロン(SBK)の斜視図を示す。
図3A】SBK用の例示的なカソードアセンブリの斜視図を示す。
図3B】SBK用の例示的なカソードアセンブリの斜視図を示す。
図4】例示的なカソードアセンブリの半分の斜視断面図を示す。
図5】例示的なカソードアセンブリの半分の斜視断面図を示す。
図6図6A図6Bは、カソードアセンブリの例示的な調整可能サポートアセンブリの四分の一の断面図を示す。
図7】例示的な調整可能サポートアセンブリの断面図を示す。
図8図8は、例示的な調整可能サポートアセンブリの斜視断面図を示す。図8Aは、例示的な調整可能サポートアセンブリの線形シャフトと駆動ブッシングとの間のねじ山の拡大図を示す。
図9図9Aは、可撓性ダイアフラム構成要素を備えた例示的な調整可能サポートアセンブリの断面図を示す。図9Bは、可撓性ベローズ構成要素を備えた例示的な調整可能サポートアセンブリの断面図を示す。
図10】真空デバイス内の調整可能サポートアセンブリの例のブロック図である。
図11A】いくつかの実施形態による、熱放散構造を備えたサポートアセンブの例のブロック図である。
図11B】いくつかの実施形態による、熱放散構造を備えたサポートアセンブリの例のブロック図である。
図12図12A図12Bは、例示的な熱放散ストラップアセンブリの図を示す。
図13】調整可能サポートアセンブリ、熱放散ストラップアセンブリ、及びカソードヒータコネクタを備えた例示的なカソードアセンブリの斜視断面図を示す。
図14A】調整可能サポートアセンブリ及び熱放散ストラップアセンブリを備えた例示的なカソードアセンブリの斜視図を示す。
図14B】調整可能サポートアセンブリ及び熱放散ストラップアセンブリを備えた例示的なカソードアセンブリの斜視図を示す。
図14C】熱放散ストラップアセンブリ及び調整可能サポートアセンブリのインデックスを付けたベースプレートの斜視図を示す。
図15】調整可能サポートアセンブリ、熱放散ストラップアセンブリ、及びカソードヒータコネクタを備えた例示的なカソードアセンブリの上面図を示す。
図16】3つの熱放散ストラップアセンブリを備えた例示的なカソードアセンブリの斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
いずれかの実施形態を詳細に説明する前に、すべての実施形態は、以下の説明に記載または以下の図面に示す構成の特定の詳細及び構成要素の配置に限定されないことを理解されたい。他の実施形態は、様々な方法で実施または実行されてもよく、様々な修正を含んでもよい。フローチャート及びプロセスで提供される番号は、ステップ及び操作の説明を明確にするために提供されており、必ずしも特定の順番または順序を示すものではない。別段に定義されていない限り、「または」という用語は、選択肢の選択(例えば、選言演算子、または排他的OR)または選択肢の組み合わせ(例えば、結合演算子、及び/または論理のOR、またはブールのOR)を示すことができる。
【0009】
いくつかの実施形態は、一般に、デバイスが依然真空下にある間の真空デバイスの真空エンクロージャ内の構成要素の位置合わせに関し、より具体的には、真空デバイス内の真空を乱すことなく、電子銃またはカソードアセンブリ構成要素を位置合わせするための様々な機構及び構成要素(例えば、カソード、またはフォーカス電極)に関する。
【0010】
加えて、いくつかの実施形態は、一般に、真空デバイスの真空エンクロージャ内のサポート機構及び構造から熱を放散するための熱放散機構に関し、より詳細には、調整可能サポートから熱を離れるように伝達するための熱放散ストラップに関する。
【0011】
これより、例示的な実施形態の様々な態様を説明するために図面を参照する。図面は、そのような例示的な実施形態の図式的かつ概略的な表現であり、すべての実施形態を限定するものではなく、必ずしも縮尺通りに描かれているわけではないことを理解されたい。
【0012】
クライストロンの例
クライストロンなどの真空デバイスまたは真空電子デバイスを使用して、最大数十メガワット(MW)の出力でマイクロ波の高出力増幅を提供することができる。通常、クライストロンは、入力周波数の10%未満の帯域幅を持つ狭帯域幅デバイスであり、一部の例では、入力周波数の1%未満の帯域幅である。
【0013】
マイクロ波は、300メガヘルツ(MHz;1m)から300ギガヘルツ(GHz;1mm)の間の周波数で、1メートル(1m)から1ミリメートル(1mm)の範囲の波長を持つ電磁放射の形式である。極超短波(UHF;300MHz及び3GHz)、超高周波(SHF;3~30GHz)、及び極高周波(EHF;ミリ波;30~300GHz)が含まれ得る。周波数が約1GHzから100GHzの範囲の電磁エネルギーでは、マイクロ波スペクトルは、L(1~2GHz)、S(2~4GHz)、C(4~8GHz)、X(8~12GHz)、Ku(12~18GHz)、K(18~26.5GHz)、Ka(26.5~40GHz)、Q(33~50GHz)、U(40~60GHz)、V(50~75GHz)、W(75~110GHz)、F(90~140GHz)、及びD(110~170GHz)などの帯域にさらに分類できる。帯域LはUHFに関連付けられ、バンドSからKaはSHFに関連付けられ、バンドQからDはEHFに関連付けられる。真空電子デバイスは通常、マイクロ波増幅を提供するクライストロンなどのマイクロ波に関連付けられているが、本明細書で説明する調整及びアプローチは、赤外線電磁放射が低赤外線スペクトルで動作するデバイスなどの高周波デバイスにも適用される場合があり、この場合、赤外線電磁放射は300GHz(1mm)~450テラヘルツ(700nm)の周波数で、1ミリメートル(1mm)~700ナノメートル(nm)までの範囲の波長を含む。本明細書で使用される「マイクロ波」という用語を言及することは、より低い赤外スペクトルの周波数も含み得る。一例では、「マイクロ波」という用語には、300MHz~3THzの周波数が含まれる。
【0014】
例示的な真空デバイスは、真空エンクロージャ内の電子銃またはカソードアセンブリ構成要素を調整する調整機構を備えて示されているが、機構はまた、真空チャンバ内のベースによってサポートされる他の構成要素にも適用できる。
【0015】
図1は、例示的なクライストロン80のブロック図である。N+2キャビティクライストロン80は、電子を放出するように構成された電子銃82、N+2キャビティ92、94、及び96を含む共振器アセンブリ91、及びコレクタ90を含む。電子銃82は、電位V0によってアノード83に向かって加速される電子のビーム(つまり電子ビーム)84を生成するように構成されたカソード81を含む。電子ビーム84は、ドリフト管(またはドリフト管セクション)に接続された共振キャビティ(または「バンチ」キャビティ)92、94、及び96と呼ばれる複数のキャビティを備えた管に入る。電子ビームは、電子ビーム結合97と呼ばれる管に結合される。電子ビームは、入力キャビティまたは「バンチャー」キャビティ92と呼ばれる第1の共振キャビティで、無線周波数(RF)電圧86に作用する。クライストロンは、直流(DC)電子ビーム84の運動エネルギーを無線周波数動力に変換することにより、RF入力信号を増幅する。
【0016】
共振キャビティ92、94、及び96の構造は、通常は入力周波数に近い特定の共振周波数で定在波を生成するように設計されており、電子ビーム84に作用する振動電圧を生成する。電場が電子の動きに対抗するときに共振キャビティを通過する電子が遅くなり、電場が電子の動きと同じ方向にあるときに共振キャビティを通過する電子が加速されるという点で、電場が電子を「バンチ」させ、以前に連続した電子ビームに入力周波数またはその近くでバンチを形成させる。バンチングを強化するために、クライストロンは追加の共振キャビティまたは「バンチャー」キャビティ94を含むことができる。いくつかの例では、「バンチャー」キャビティ(または「バンチ」キャビティ)は第1の共振キャビティを示す。他の例では、「バンチャー」キャビティは、第1の共振キャビティと追加の共振キャビティを示す。図1に示す例では、クライストロンは、入力キャビティ92及び出力キャビティ96の他にN個の共振キャビティ94を有する。共振キャビティ(例えば、N個の共振キャビティ94)は、中間共振キャビティとも呼ばれる。典型的に、通常のチューニング型の構成を備えた従来式クライストロンの場合、各共振キャビティはゲインを約10デシベル(dB)増加させる。共振キャビティを追加すると、RFゲインまたは帯域幅を増加できる。次に、電子ビーム84は、「ドリフト」管を通過し、それにおいては、速い方の電子が遅い方の電子に追いついて、「バンチ」を形成し、次いで出力キャビティまたは「キャッチャー」キャビティ96を通過する。出力「キャッチャー」キャビティ96では、電場が電子の運動に対抗するサイクルの中のとある時点で、電子の各束がキャビティに入り、それにより電子を減速する。したがって、電子の運動エネルギーは電場のエネルギーに変換され、振動の振幅が増加する。出力キャビティ96で励起された振動は、導波管87(または他の例では同軸ケーブル)を通して結合され、増幅RF出力信号88を生成する。電場の導波管87への結合は、導波管結合98と呼ばれる。エネルギーが低下した使用済み電子ビームは、コレクタ電極またはコレクタ90によって捕捉される。
【0017】
シートビームクライストロンの例
図2は、例示的なシートビームクライストロン(SBK)100の図であり、これは、参照によりその全体が組み込まれる「Vacuum Electron Device Drift Tube」と題する2017年8月22日に特許が付与された米国特許第9,741,521号にさらに記載されている。SBKは、電子銃アセンブリ110、共振器アセンブリ(またはマイクロ波キャビティアセンブリ)120、様々な導波管の構成要素を含むマイクロ波出力導波管アセンブリ130、及びコレクタ電極(図示せず)を含むコレクタアセンブリ140を含む。共振器アセンブリ120は、共振キャビティ(ラベルなし)及びドリフト管セクション(ラベルなし)を囲むことができる磁気リターンボックス122(冷却ボックスとしても機能することができる)を含む。磁気リターンボックス122は、入力側(または電子銃側)を電子銃側ポールピース(図示せず)で囲み、出力側(またはコレクタ側)をコレクタ側ポールピース128で囲むことができる。電子銃側ポールピースは図2には示されておらず、そのため磁気リターンボックス122内の共振キャビティ及びドリフト管を示すことができる。
【0018】
電子銃アセンブリ110は、電子エミッタ(図示せず)を含む電子銃(図示せず)を含む。電子銃アセンブリ110の外部は、少なくとも1つの真空イオンポンプ108、真空ピンチオフ管114、及び外部ベース118(または電子銃ベースプレート、電極外装ベースプレート、または電極外部ベースプレート)を含むことができる。真空イオンポンプ108は、理想的な条件下で1OE-11ミリバール(ミリバール)という低い圧力に達することができる真空ポンプの一種である。いくつかの実施形態では、真空ポンプが到達可能な圧力は異なる。真空イオンポンプは、真空デバイス内のガスをイオン化し、通常3~7キロボルト(kV)の強力な電位を使用する。これにより、イオンは固体電極とその関連機構に加速され、捕捉され得るようになる。真空ピンチオフ管114は、真空デバイス内に真空を残すために、外部ポンプを使用して密閉容積からガス分子を除去するために使用される管である。真空になったら、管を圧着またはピンチオフして密封し、メインの真空ポンプなしで真空を維持する。真空ピンチオフ管114は、外部ベース118から延びることができる。また、外部ベース118は、カソードヒータコネクタ112(またはカソードヒータ電気コネクタ)及び調整可能サポートアセンブリ116(または調整可能なカソードサポート、調整可能サポート、並進シャフトまたはカラム、またはカソードアライメント機構またはインデクサー)をサポートすることができる。カソードヒータコネクタ112は、カソードヒータと、SBK100の外部にある電源との間の電気の接続をもたらす。典型的には、特に真空デバイス内の電子銃アセンブリ110の構成要素及び構造は、超高真空(UHV)条件、例えばステンレス鋼、ニッケル-コバルト鉄(鉄)合金(Ni-Co-Fe合金、コバールなど)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)に適合する材料を含む。これらの材料は、適用可能な荷重力と曲げモーメントを補助するために、特定のレベルの強度を必要とすることが頻繁にある。
【0019】
調整可能サポートアセンブリの例
本質的に3次元(3D)であるビーム形成及び輸送は、電子銃の設計及び磁気フォーカシングの設計などの真空デバイスの設計に影響を与える可能性がある。機械に関する懸念は、少なくとも部分的には、また場合によってはおおいに、比較的大きな及び/または重い電子銃(特に、ヒータ、カソード、及びフォーカス電極)をサポート及び位置合わせすること、及び比較的大きなカソードヒータであることに起因する熱的な及び誘発された応力の問題が原因である。
【0020】
図3A図3B図4図5、及び図6A図6Bは、図2の電子銃アセンブリ110の一部であるカソードアセンブリ150を示している。図3A図3Bは、電子銃アセンブリ110の外側ハウジングが取り外されたカソードアセンブリ150の斜視図を示し、図4及び図5は、カソードアセンブリ150の半断面斜視図で、1つの調整可能サポートアセンブリ116を横切る断面を示しており、図6A図6Bは、カソードアセンブリ150の四分の一の断面図を示し、1つの調整可能サポートアセンブリ116を横断する断面を有する。外部ベース118は、3つの調整可能サポートアセンブリ116A~Cをサポートし、そのため調整可能サポートはアクセス可能で、真空デバイスに対して外部に(真空の外側に)調整できる。カソードヒータコネクタ112は、外部ベース118にあるカソードヒータコネクタ穴(3つのうちの1つ)または開口部113(電子銃ベースカソードヒータコネクタの穴または開口部、電極外部ベースカソードヒータコネクタの穴または開口部、または電子銃ベースプレートカソードヒータ電気コネクタの穴または開口部)を備えて示されている(3つのうち2つ)。カソードアセンブリ構成要素152(例えば、カソード、フォーカス電極、またはヒータ)は、内部ベース156(カソードベースプレートまたは内部ベース)に結合されたカソードサポート154によりしっかりとサポートされる。図3A図3B及び図4は、カソードアセンブリ構成要素152の(実際の構成要素の代わりに)外部フォームファクタを示す。カソードサポート154は、外部プレート(例えば、カソードヒータコネクタ)からカソードアセンブリ構成要素152への電気結合を可能にし、カソードアセンブリ構成要素152から内部ベース156への放射及び伝導熱流を制御するカソードサポート開口部または窓155を含むことができる。外部ベース118及び内部ベース156は、カソードヒータコネクタ112(または他のコネクタ)がカソードアセンブリ150の内側までベースを延ばすことを可能にする穴または開口部113または157を含み得る。カソードベースプレートの穴または開口部157は、カソードヒータコネクタ112用の内部ベース156の開口部である。調整可能サポートアセンブリ116は、外部ベースサポートの穴または開口部119(または電子銃ベースのサポートの穴または開口部、電極外装ベースサポートの穴または開口部、または電極外部ベースサポートの穴または開口部)を通って延びる。調整可能サポートアセンブリ116は、内部ベース156と外部ベース118との間の調整可能な結合をもたらし、真空デバイスの残りの部分(例えば、アノード、共振キャビティ、及びドリフト管)に対するカソードアセンブリ構成要素152の3点での調整を可能にする。例では、調整可能サポートアセンブリ116の少なくとも1つは、カソードからアノードへの間隔調整、フォーカス電極からアノードへの間隔調整、または同時に機械的サポートを提供しながら行う間隔調整の他のタイプについて、微調整から至極わずかな調整まで提供し、真空デバイスまたは管内の真空を乱すことなく、製造後のカソード(またはフォーカス電極または他のカソードアセンブリ構成要素152)への調整をもたらし得る。
【0021】
図7図8は、調整可能サポートアセンブリ116の図を示している。図7は、調整可能サポートアセンブリ116の断面図を示し、図8は、調整可能サポートアセンブリ116の長手方向軸172aに沿った断面の調整可能サポートアセンブリ116の斜視断面図を示している。図7図8に示されるように、調整可能サポートアセンブリ116は、可撓性構成要素160を含むことができる。可撓性構成要素160は、外周に対する中央部分の並進などによって変形しながら真空の密封を維持できる構造である。可撓性構成要素160は、半可撓性、伸縮自在、弾性などであってもよい。可撓性構成要素160の例には、図9Aの薄壁ダイアフラム160'及び図9Bの金属ベローズ160''が含まれる。図4図8は、可撓性構成要素160としてダイアフラムを使用して示されているが、任意の可撓性構成要素160を使用することができる。調整可能サポートアセンブリ116は、スペーサ162(またはプレートスタンドオフ、プレートスリーブ、またはカソードベースプレートスペーサ)、ねじ付きシャフト170(またはフランジ付きの直線ねじ付きシャフト)、外部ベースサポートアセンブリ191、及びねじ穴構成要素180も含む。
【0022】
いくつかの実施形態では、電子銃またはカソードアセンブリ構成要素152などの少なくとも1つの電子構成要素がサポートされ、ベースまたはプレートなどの構造に機械的に取り付けられる。例では、真空エンクロージャ内の内部ベース156は、真空を封入する真空エンクロージャ外部でアクセス可能な部分を有する少なくとも1つの調整可能サポート116に結合される。少なくとも1つの調整可能サポート116は、真空エンクロージャの少なくとも一部を形成する外部ベース118に調整可能に結合される。内部ベース156は、真空エンクロージャの内部にあり、少なくとも1つのカソードアセンブリ構成要素152をサポートするように構成される。少なくとも1つのカソードアセンブリ構成要素152は、カソード、フォーカス電極、ヒータアセンブリなどを含む。少なくとも1つの調整可能サポート116は、可撓性構成要素160、スペーサ162、ねじ付きシャフト170、外部ベースサポートアセンブリ191、及びねじ穴構成要素180を含む。可撓性構成要素160は、外部ベース118または外部ベース118の対応する開口部119で外部ベースに取り付けられている別のサポート機構に接触する可撓性構成要素周辺部160aを含む。
【0023】
いくつかの実施形態では、ねじ穴構成要素180は、ナット182を備えた駆動ブッシング184を含む。駆動ブッシング184は、ベースキャップ開口部192でベースキャップ190と摺動可能に係合する。ナット182を備えた駆動ブッシング184はナット182が回転すると駆動ブッシング184が回転する単一構造であり得る。スナップリング186が、長手方向軸172aに沿ったねじ穴構成要素180の動きを制限し得る。いくつかの実施形態では、スナップリング186は、ねじ穴構成要素180の外向きの動きを防ぎ、一方でベースキャップ190に接触するナット182は、内向きの動きを防ぐ。他の実施形態で、スナップリング186は、長手方向軸172aに沿ったねじ穴構成要素180の動きを制限するように異なる位置に配置されてもよい。加えて、単一のスナップリング186が例として使用されたが、他の実施形態では、より多くのスナップリング及び/または他の保持構造が使用されてもよい。
【0024】
いくつかの実施形態では、スリーブベアリング187は、ねじ穴構成要素180の駆動ブッシング184の一部を取り囲む。スリーブベアリング187は、駆動ブッシング184と摺動可能に係合する。スリーブベアリング187は、ベースキャップ190の開口部192に配置される。スリーブベアリング187は、開口部192でベースキャップ190と摺動可能に係合している。内側スナップリング188及び外側スナップリング189などの1つ以上のスナップリングは、ベースキャップ190に対する長手方向軸172aに沿ったスリーブベアリング187の動きを制限することができる。スナップリング186は、スリーブベアリング187に対するねじ穴構成要素180の動きを制限することができる。その結果、ベースキャップ190に対するねじ穴構成要素180の動き、したがって、外部ベース118を制限することができる。
【0025】
様々なスナップリングの相対的な位置が例として使用されたが、他の実施形態では、ねじ穴構成要素180と外部ベース118との間の接続は、異なる方法で形成されてもよい。ねじ穴構成要素180が長手方向軸172aの周りを回転し、長手方向軸172aに沿った方向に制限されることを可能にする任意の取り付け技術を使用することができる。
【0026】
図8Aは、例示的な調整可能サポートアセンブリの線形シャフトと駆動ブッシングとの間のねじ山の拡大図を示す。図8及び図8Aに示されるように、ねじ穴構成要素180は、ねじ付きシャフト170のねじ山173と相互作用するねじ山185を含む。いくつかの実施形態では、ねじ付きシャフト170のねじ部とねじ穴構成要素180との螺合の長さは、ねじ付きシャフト170のねじ部の直径の少なくとも2倍である。その結果、長手方向軸172aに垂直な方向へのねじ付きシャフト170の移動を低減することができる。
【0027】
図9Aは、ダイアフラム可撓性構成要素160'を備えた調整可能サポートアセンブリ116の断面図を示し、図9Bは、ベローズ可撓性構成要素160''を備えた調整可能サポートアセンブリ116の断面図を示している。可撓性構成要素160は、調整可能サポート116(及び内部ベース156)の一部が真空エンクロージャ内の真空を維持しながら真空エンクロージャの外部ベース118に対して移動できるようにするベローズ160''またはダイアフラム160'を含むことができる。ダイアフラム160'及びベローズ160''は、可撓性構成要素160の例として使用されるが、他の実施形態では、可撓性構成要素160は異なる構造を有してもよい。いくつかの実施形態では、可撓性構成要素160は、最大総質量損失(TML)が約1%未満の真空適合性材料と、398K(125°C)で少なくとも24時間約0.1%未満の出発材料のガス放出から収集された揮発性凝縮性材料(CVCM)を含む。可撓性構成要素160は、様々な材料で形成されてもよい。いくつかの実施形態では、材料はキュプロニッケルなどを含んでもよい。
【0028】
スペーサ162は、内部ベース156の表面と、可撓性構成要素160の内側(すなわち、真空側169)の中央領域160'b及び160''bなどの中央領域160bとの間に配置される。スペーサ162は、内部ベース156と外部ベース118との間に隙間を備える。内部ベースファスナ158(またはカソードベースプレートファスナ、例えば、ボルトまたはねじ)を使用して、スペーサ162を内部ベース156に結合することができる。内部ベースファスナ158のスペーサねじ山164(カソードベースプレートスペーサねじ山)は、スペーサ162を内部ベース156に締め付けるために使用することができる。内部ベースワッシャ159(またはカソードベースプレートワッシャ)は、内部ベースファスナ158と内部ベース156の間に配置して内部ベース156と内部ベースファスナ158との間の良好な接触を提供することができる。内部ベース156は、内部ベースファスナ158または内部ベースワッシャ159のために凹ませることができる、またはインデックスを付けることができる。スペーサ162の中央セクションはガス放出機構168(例えば、スペーサ穴、プレートスペーサ穴、スペーサスロット、またはスペーサボア)は、スペーサ162からのアウトガスの放出を可能にする。アウトガス(時には放出ガスと呼ばれる)は、溶解、捕捉、凍結、または材料もしくは構成要素に吸収されるガスの放出である。
【0029】
ねじ付きシャフト170(またはねじ付き線形シャフト)は、中央領域160'b及び160''bなどの可撓性構成要素160の中央領域160bの外側(例えば、露出または非真空側171)でスペーサ162に結合される。可撓性構成要素の中央領域160bは、スペーサ162とねじ付きシャフト170との間に配置されてまたは挟まれて、可撓性構成要素160の中央領域160bで真空の密封を施す。ねじ付きシャフト170は、真空の外側にある内部ベース156への機械的取り付け(例えば、剛性または固定の結合)を提供する。ねじ付きシャフト170は、スペーサ162に結合するシャフト延長部176、ねじ付きシャフトのトルクを低減するために使用できるシャフトフランジ174、及び内部ベース156と外部ベース118との間の間隔を調整するために利用できる線形シャフト172(またはねじ付きシャフト170のねじ部)という3つのセクションを含むことができる。シャフト延長部176と線形シャフト172は両方ともねじ部を有するが、線形シャフト172のねじ山は、内部ベース156を外部ベース118に対して調整するように設計され、したがって本明細書で使用される場合、ねじ部は、線形シャフト172のねじ山を示す。シャフト延長部176のシャフトプレートスペーサねじ山166(または外部雄ねじ山)は、スペーサ162のシャフトフランジスペーサねじ山(または内部雌ねじ山またはねじ穴)に対応し、スペーサ162をねじ付きシャフト170に締め付けるために使用される。外部ベースサポートアセンブリ191は、ねじ付きシャフト170用の外部ベース118のサポート構造を備える。
【0030】
いくつかの実施形態では、シャフトフランジ174は、線形シャフト172から半径方向に延びる。ねじ付きシャフト170のシャフトフランジ174は、少なくとも1つの位置合わせピン178に結合される。少なくとも1つの位置合わせピン178は、シャフトフランジ174から長手方向軸172aに沿った方向で外側に延びて、ベースキャップ190の対応する少なくとも1つの位置合わせピン穴194に入る。少なくとも1つの位置合わせピン178は、対応する少なくとも1つの位置合わせピン穴194と摺動可能に係合する。少なくとも1つの位置合わせピン178及び少なくとも1つの位置合わせピン穴194の界面は、ねじ付きシャフト170の長手方向軸172aに垂直な方向の動きを低減し、及び/またはねじ付きシャフト170の長手方向軸172aの周りの回転を低減する。いくつかの実施形態では、ねじ付きシャフト170の潜在的な回転を低減することにより、可撓性構成要素160のトルクが低減される。
【0031】
外部ベースサポートアセンブリ191は、ねじ付きシャフト170をサポートし、可撓性構成要素周辺部160aを密閉するために外部ベース118に機械的な機構を備える。外部ベースサポートアセンブリ191は、外部ベース118の少なくとも1つの開口部119またはその近くで外部ベース118に結合される。外部ベースサポートアセンブリ191は、ベースキャップ190(または電子銃ベースプレートキャップまたはベースプレートキャップ)及び外部ベースサポート196(または電子銃ベースプレートリングまたはベースプレートリング)を含む。ベースキャップ周辺部190aの一部は、外部ベースサポート196に結合される。外部ベースサポート196は、外部ベース118の少なくとも1つの開口部119で外部ベース118に結合される。ベースキャップ周辺部190aの一部は外部ベース196に結合される。示されるように、ベースキャップ190及び外部ベースサポート196は、別個の構成要素として示される。他の例では、ベースキャップ190及び外部ベースサポート196は、単一の構成要素、またはろう付けされるか、さもなければ単一の構成要素として一緒に接合される少なくとも2つの構成要素であり得る。ベースキャップ190及び外部ベースサポート196は、ベースキャップ190及び外部ベースサポート196を互いに接合または適合させることを可能にする嵌合機構を含むことができる。外部ベースサポートアセンブリ191は、円筒形状またはリング形状として示されている。他の例では、外部ベースサポート196は、直方体、三角柱、六角柱、八角柱、または他のプリズム形状を有することができる。可撓性構成要素周辺部160aは、外部ベース118と外部ベースサポート190との間に配置されまたは挟まれて、可撓性構成要素周辺部160aに真空の密封を施す。外部ベース118と外部ベースサポート196との間の接合部は、ろう付け、溶接、または高温に耐えることができる他の接着機構によって一緒に結合されてもよい。外部ベースサポートアセンブリ191は、外部ベースサポート開口部192を含み、ねじ付きシャフト170の線形シャフト172は、外部ベースサポート開口部192を通って延びる。外部ベースサポート196は、シャフトフランジ174にアクセスできる開口部197を含む。
【0032】
ねじ穴構成要素180は、ねじ付きシャフト170の線形シャフト172と螺合し、ベースキャップ190に対してねじ付きシャフト170を調整可能に移動するように構成される。線形シャフト172のねじ部を形成する線形シャフトねじ山173は、図8Aに示されるように、ねじ穴構成要素180の駆動ブッシングねじ山185と螺合する。いくつかの実施形態では、ねじ山のピッチは、微調整するために細目ピッチでも極細目ピッチでもよい。ピッチは、あるねじ山の頂点から次の頂点までの距離で、1インチあたりのねじ山の数(TPI)で定義できる。細目ピッチと極細目ピッチは、Unified Thread Standard(UTS)または国際標準化機構(ISO)のメートルねじによって定義できる。
【0033】
ねじ穴構成要素180は、ねじ付きシャフト170をベースキャップ190に対して調整可能に移動させるように構成される。外部ベースサポートアセンブリ191は、外部ベース118に固定される。特に、外部ベースサポートアセンブリ191は、外部ベースサポートアセンブリ191が長手方向軸172aに沿った方向に制限されるように外部ベースに固定される。
【0034】
いくつかの実施形態では、ジャムナット183を使用して、ねじ付きシャフト170をねじ穴構成要素180に固定する。例えば、ねじ穴構成要素180とねじ付きシャフト170の相対的な回転により内部ベース156の位置を調整した後、ジャムナット183は、ねじ穴構成要素180に締め付けることができる。ジャムナット183は、ねじ付きシャフト170をねじ穴構成要素180に固定することができる構造の例であるが、他の実施形態では、他の構造を使用することができる。例えばシムが、ジャムナット183の代わりに、またはジャムナット183に加えて使用されてもよい。
【0035】
図10は、真空デバイスの調整可能サポートアセンブリの例のブロック図である。いくつかの実施形態では、調整可能サポートアセンブリ1116は、真空を囲むように構成されたエンクロージャ1200を含む真空デバイスの一部である。上述のように、様々な真空デバイスは、かようなエンクロージャ1200、例えば電子銃、シートビームクライストロン、ラウンドビームクライストロン、マルチビームクライストロン、相対論的クライストロン、進行波管、ジャイロトロン、自由電子レーザー、電子顕微鏡、誘導出力管、または線形加速器を含むことができる。調整可能サポートアセンブリ1116は、そのような真空デバイスの一部であり得る。いくつかの実施形態では、調整可能サポートアセンブリ1116は、上述の調整可能サポートアセンブリ116などの構造を含むことができる。調整可能サポートアセンブリ1116は、エンクロージャ内の内部ベース156を、エンクロージャ1200の少なくとも一部を形成する外部ベース118に調整可能に結合するように構成される。調整可能サポートアセンブリ1116は、開口部119を通って延びる。
【0036】
調整可能サポートアセンブリ1116は、シャフト1172を含む。いくつかの実施形態では、シャフトは、ねじ付きシャフト170と同様である。シャフト1172は、長手方向軸172aに沿って延び、内部ベース156に結合される。いくつかの実施形態では、シャフト1172は、上述の線形シャフト172、スペーサ162などの構造を含むことができる。いくつかの実施形態では、シャフト1172は単一構造であってもよい。いくつかの実施形態では、シャフト1172は、内部ベース156と一体化されてもよい。
【0037】
ねじ付き構成要素1180は、サポートアセンブリ1191またはシャフト1172のいずれかと螺合する。いくつかの実施形態では、ねじ付き構成要素1180は、ねじ付き構成要素1180が、ねじ付きシャフト1172とは独立して、外部ベース118に対して長手方向軸172aに沿った方向に軸方向に制限されるように、サポートアセンブリ1191を介して外部ベース118に結合される。ねじ穴構成要素1180は、本明細書に記載のねじ穴構成要素180と類似していてもよく、シャフト1172は、ねじ付きシャフト170と類似していてもよく、対応する係合するねじ山を有するのであってもよい。サポートアセンブリ1191は、外部ベース118に対して長手方向軸172aに沿って軸方向に制限される。したがって、ねじ付き構成要素1180がシャフト1172と螺合するとき、シャフト1172はまた長手方向軸172aに沿った方向に軸方向に制限される。シャフト1172の内部ベース156への結合により、相対的な位置も軸方向に制限される。特に、内部ベース156の位置は、ジャムナット183がねじ穴構成要素1180と係合していなくても、係合するねじ山によって軸方向に制限される。
【0038】
しかし、他の実施形態では、ねじ山の位置は異なっていてもよい。例えば、いくつかの実施形態において、サポートアセンブリ1191及びねじ付き構成要素1180は、干渉するねじを有する。したがって、ねじ付き構成要素1180とサポートアセンブリ1191の相対的な位置は、ねじ付き構成要素1180の回転を通じて変更することができる。この例では、ねじ付き構成要素1180は、シャフト1172に回転可能に結合され、また長手方向軸172aに沿ってシャフト1172に対して軸方向に制限される。その結果、シャフト1172の長手方向軸172aに沿った運動は、上述のようにねじ山の係合により依然として制限される。ただし、干渉するねじは別の場所にある。
【0039】
開口部の残りの部分が密封されるように、可撓性構成要素160が外部ベース118及びねじ付きシャフト1172に結合される。可撓性構成要素160は、外部ベース118及びねじ付きシャフト1172のそれぞれに、ハーメチックシールを作成する様式で結合される。したがって、ある程度の調整可能性を付与しながら、真空の密閉を維持することができる。
【0040】
調整可能サポート構造体1116を用いて、ジャムナット183を外し、ねじ穴構成要素1180及び/またはねじ付きシャフト1172を互いに対して回転させて、相対的な位置を調整することができる。特に、相対的な位置は、真空デバイスが真空下にある間に調整してもよい。位置は、ねじ穴構成要素1180とねじ付きシャフト1172のねじ山の噛み合いによって定められる。ジャムナット183などのロック構造を外して調整できるようにすることは、軸の位置が、ロック構造の係合解除の程度により制限されなくなることを生じさせない。例えば、ジャムナット183が1センチメートル離れると、ねじ付きシャフト1172、したがって内部ベース156の軸方向の運動範囲は1センチメートルのオーダではなくなる。むしろ、軸方向の運動範囲は、ねじ穴構成要素1180とねじ付きシャフト1172とのねじ山の係合によって制限される。
【0041】
特に、電子銃の構造は、幾何学、サイズ、精度の要件などにより、様々なインデックス機構によって設計に「固定」されるカソードまたはフォーカス電極とアノードとの間隔を有し(「ハードアライメント」と呼ばれることが多い)、非常に面倒で、時には不可能であることがある。一般的なアプローチは、気密性のため可撓性ダイアフラムを備えた3点コラムの構造(各点は通常120°離れている)を利用することである。これにより、様々な組み合わせごとにコラムを個別に動かし、カソードまたはフォーカス電極の傾きと高さを修正することにより、構造全体を調整することができる。これらの3本のコラムは、通常、構造全体の重量をサポートして、薄肉のダイアフラム内部に過剰な応力が生じるのを防ぐ。現在の設計では、制御が制限されており、多くの場合、線形の調整と機械でのサポート用の個別の機構がある。コラムの線形の調整に対する機械でのサポートを解除するとき、構造はリスクのレベルにある。いくつかの実施形態では、極細目ねじ山付き駆動ブッシングは、同じねじ山を備えた付随するシャフトを直線に平行移動させる。比較的多くの量のねじ山が係合しているため、構造の重量を支える表面積は、使用される他の方法よりもはるかに広大になる。微細なねじ山のピッチにより、直線移動が顕著に制御される。また、螺合が常に存在するため、すべての処理を通して機械のサポートが一貫している。間隔の調整中に一時的に機械のサポートが失われるリスクが軽減されるため、デバイスが真空になっているときや動作しているときなど、推奨されないときに、確実に調整を実行できる。
【0042】
図11A図11Bは、いくつかの実施形態による、熱放散構造を備えたサポートアセンブリの例のブロック図である。図11Aを参照すると、いくつかの実施形態では、熱放散ストラップアセンブリ1210は、真空を取り囲むように構成されたエンクロージャ1200を含む真空デバイスの一部である。上述のように、様々な真空デバイスは、かようなエンクロージャ1200、例えば電子銃、シートビームクライストロン、ラウンドビームクライストロン、マルチビームクライストロン、相対論的クライストロン、進行波管、ジャイロトロン、自由電子レーザー、電子顕微鏡、誘導出力管、または線形加速器を含むことができる。
【0043】
エンクロージャ1200は、上述のものと同様の外部ベース118及び内部ベース156を含む。内部ベース156は、エンクロージャ内に配置され、サポートアセンブリ216を介して外部ベース118に結合される。いくつかの実施形態では、サポートアセンブリ216は、上述の調整可能サポートアセンブリ116または1116など、調整可能なものであってもよい。しかし、他の実施形態では、サポートアセンブリ216は、調整可能であるが、本明細書で説明される様々な調整可能サポートアセンブリと異なる構成を有しているのでもよい。加えて、いくつかの実施形態では、サポートアセンブリ216は固定されていて調整可能ではない場合がある。
【0044】
熱放散ストラップアセンブリ1210は、外部ベース118及び内部ベース156に結合される。熱放散ストラップアセンブリ1210は、内部ベース熱伝導性ベース1220、外部ベース熱伝導性ベース1230、及び内部ベース熱伝導性ベース1220を外部ベース熱伝導性ベース1230に結合する可撓性熱放散ストラップ1212を含む。以下でさらに詳細に説明するように、複数の熱放散ストラップアセンブリ1210が外部ベース118を内部ベース156に結合することができる。
【0045】
熱流1240及び1242は、内部ベース156から外部ベース118への熱の流れを表す。熱流1240は、熱放散ストラップアセンブリ1210を通る熱流を表す。熱流1242は、サポートアセンブリ216を通る熱流を表す。いくつかの実施形態では、熱流1240の大きさは、熱流1242の大きさより大きい。しかし、他の実施形態では、相対的な大きさは異なっていてもよい。いずれにせよ、熱放散ストラップアセンブリ1210を通る少なくともいくらかの熱流1240は、別段の場合サポートアセンブリ216を通って流れる。熱の方向転換は、サポートアセンブリ216の動作温度を低下させる。
【0046】
可撓性熱放散ストラップ1212は、異なる形態をとってもよい。いくつかの実施形態では、可撓性熱放散ストラップ1212は、曲げられた平らな金属構造を含む。他の実施形態では、可撓性熱放散ストラップ1212は、曲げられた円形、円筒形、または楕円形の金属構造を含む。特に、可撓性熱放散ストラップ1212は、内部ベース156及び外部ベース118の相対的な運動の範囲を通じて柔軟に変形するように形成させてもよい。可撓性熱放散ストラップ1212の形状は、かような運動、例えば曲げまたは可撓性熱放散ストラップ1212の材料の特性が付与された他の可撓性形態に対応させてもよい。
【0047】
いくつかの実施形態では、外部ベース118は、外部ベース熱伝導性ベース1230が外部ベース118に接触する表面とは反対の表面に配置されたヒートシンク240を含む。その結果、外部ベース熱伝導性ベース1230に伝導される熱は、外部ベース118及びヒートシンク240を介して放散され得る。
【0048】
いくつかの実施形態では、内部ベース熱伝導性ベース1220の熱伝導率は内部ベース156の熱伝導率よりも大きいか、外部ベース熱伝導性ベース1230の熱伝導率は外部ベース118の熱伝導率よりも大きい。いくつかの実施形態では、熱放散ストラップアセンブリ1210の熱伝導率は、サポート構造216の熱伝導率よりも大きい。
【0049】
熱放散ストラップアセンブリ1210は、様々な材料で形成されてもよい。例えば、熱放散ストラップアセンブリ1210は、高い熱伝導率を有する材料、真空適合性材料などから形成されてもよい。いくつかの実施形態では、材料は、無酸素銅(OFC)、無酸素電子(OFE)銅、または無酸素高熱伝導率(OFHC)銅などを含み得る。いくつかの実施形態では、材料は金または白金を含み得る。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの熱放散ストラップアセンブリは、最大総質量損失(TML)が約1%未満の真空適合性材料と、398K(125°C)で少なくとも24時間の出発材料の約0.1%未満のガス放出から収集された揮発性凝縮性材料(CVCM)を含む。真空適合性材料の特定のパラメータが例として使用されたが、他の実施形態では、真空適合性材料は異なるパラメータを有し得る。
【0050】
いくつかの実施形態では、熱放散ストラップアセンブリ1210の材料は、構造特性ではなく熱伝導率に基づいて選択されてもよい。すなわち、熱放散ストラップアセンブリ1210は、顕著な構造的サポートを提供しない場合がある。しかし、サポート構造216は内部ベース156及び任意の搭載構成要素の構造的サポートを提供するため、熱放散ストラップアセンブリ1210は、同じまたは同様の構成でその構造的サポートを提供できる材料である必要はない。
【0051】
上述のように、真空デバイスは、内部ベース156によってサポートされる、カソード、フォーカス電極、ヒータ、同様の構成要素などの、少なくとも1つのカソードアセンブリ構成要素152を含むことができる。内部ベース156に伝導される少なくとも1つのカソードアセンブリ構成要素152による熱は、1つ以上の熱放散ストラップアセンブリ1210を介して放散され得る。
【0052】
内部ベース熱伝導性ベース1220は、外部ベース118に面する側とは反対側の内部ベース156に配置されるように示されているが、他の実施形態では、内部ベース熱伝導性ベース1220は他の場所に配置されてもよい。例えば、内部ベース熱伝導性ベース1220は、外部ベースに面する内部ベース156の側に配置されてもよい。別の例では、内部ベース熱伝導性ベース1220は、内部ベース156の周囲156aの縁部に配置されてもよい。
【0053】
図11Bを参照すると、いくつかの実施形態では、熱放散ストラップアセンブリ1210aは、熱放散ストラップアセンブリ1210と類似している。しかし、熱放散ストラップアセンブリ1210aは、エンクロージャ1200aの壁118aに取り付けられた外部熱伝導性ベース1230aを含む。例えば、壁118aは、真空エンクロージャ1200aの円筒形の壁であってもよい。エンクロージャの熱伝導性ベース1230aは、壁118aに接触する。結果として、内部ベース156に集められた熱は、熱放散ストラップアセンブリ1210aを介して外部ベース118に関連する場所以外の場所に放散され得る。いくつかの実施形態では、壁118aは外部ベース118に取り付けられ得る。しかし、他の実施形態では、他の介在的な構造が存在してもよい。
【0054】
エンクロージャ熱伝導性ベース1230aは、外部ベース118以外のエンクロージャの一部に取り付けられるものとして説明してきたが、他の実施形態では、エンクロージャ熱伝導性ベース1230aは外部ベース118に取り付けられ、外部ベース熱伝導性ベース1230を形成することができる。
【0055】
熱放散ストラップアセンブリの例
図12A図12Bは、例示的な熱放散ストラップアセンブリの図を示している。いくつかの実施形態では、熱放散ストラップアセンブリ210は、熱放散ストラップアセンブリ1210として使用されてもよい。熱放散ストラップアセンブリ210は、内部ベース熱伝導性ベース220と外部ベース熱伝導性ベース230との間に結合される熱放散ストラップ212を含む。内部ベース熱伝導性ベース220及び外部ベース熱伝導性ベース230は、上述の内部ベース熱伝導性ベース1220及び外部ベース熱伝導性ベース1230の例である。
【0056】
いくつかの実施形態では、内部ベース熱伝導性ベース220及び外部ベース熱伝導性ベース230はそれぞれ、円筒形、ディスク形、またはパック形を有する。しかし、他の実施形態では、内部ベース熱伝導性ベース220と外部ベース熱伝導性ベース230の形状は異なっていてもよい。さらに、内部ベース熱伝導性ベース220及び外部ベース熱伝導性ベース230は同じサイズ及び形状を有するように示されているが、いくつかの実施形態では、内部ベース熱伝導性ベース220と外部ベース熱伝導性ベース230のサイズ及び/または形状は、互いに異なっていてもよい。
【0057】
内部ベース熱伝導性ベース220及び外部ベース熱伝導性ベース230は、概ね同じ向きを有するものとして示されている。しかし、内部ベース熱伝導性ベース220及び外部ベース熱伝導性ベース230は、内部ベース熱伝導性ベース220及び外部ベース熱伝導性ベース230が内部ベース156及び外部ベース118にそれぞれどのように取り付けられるかに基づいて、異なる向きを有し得る。
【0058】
内部ベース熱伝導性ベース220は、熱伝導性ベースファスナ222によって熱放散ストラップ212に取り付けられる。同様に、外部ベース熱伝導性ベース230は、熱伝導性ベースファスナ232によって熱放散ストラップ212に結合される。熱伝導性ベースファスナ222及び232はまた、内部ベース熱伝導性ベース220及び外部ベース熱伝導性ベース230を内部ベース156及び外部ベース118または壁118aに取り付けることができる。ファスナ222及び232が例として使用されるが、他の実施形態では、熱放散ストラップ212は、ろう付け、溶接、または他の熱伝導性の取り付け技術によって、内部ベース熱伝導性ベース220及び外部ベース熱伝導性ベース230に取り付けられ得る。
【0059】
熱放散ストラップ212の形状は、内部ベース熱伝導性ベース220及び外部ベース熱伝導性ベース230が取り付けられる表面間の運動の範囲に適応できる形状の例である。この例では、熱放散ストラップ212の経路は、内部ベース熱伝導性ベース220と外部ベース熱伝導性ベース230との間で可能な最短のものではない。その結果、熱放散ストラップ212は、内部ベース熱伝導性ベース220の相対的な位置として変形する可能性があり、外部ベース熱伝導性ベース230は、所定の範囲内で変化する。
【0060】
図13図16は、熱放散ストラップアセンブリを備えた例示的なカソードアセンブリの様々な図を示している。この特定の例では、図13は、調整可能サポートアセンブリ116、熱放散ストラップアセンブリ210、及びカソードヒータコネクタ112を備えた例示的なカソードアセンブリの斜視断面図を示す。カソードアセンブリは、図2図9Bで上述したものと類似していてよい。カソードヒータコネクタ112は、熱を伝導し得るカソードアセンブリ構成要素152への電気接続の例である。しかし、他のカソードアセンブリ構成要素152も熱を伝導及び発生できる。
【0061】
1つ以上の熱放散ストラップアセンブリ210は、外部ベース118と内部ベース156との間に結合されてもよい。熱放散ストラップアセンブリ210は、上述の熱放散ストラップアセンブリ1210と類似していてもよい。熱放散ストラップアセンブリ210は、内部ベース156の外周156aに沿って配置される。いくつかの実施形態では、内部ベース156は、略円筒形またはトロイダル形状を有する。カソードアセンブリ構成要素152から伝導される少なくともいくらかの熱は、調整可能サポート構造116を介するのではなく、内部ベース156から熱放散ストラップアセンブリ210を介して外部ベース118に放散され得る。
【0062】
図14A図14Bは、調整可能サポートアセンブリ116及び熱放散ストラップアセンブリ210を備えた例示的なカソードアセンブリの斜視図を示している。図14Cは、熱放散ストラップアセンブリ210及び調整可能サポートアセンブリのインデックスのベースプレートの斜視図を示している。図15は、調整可能サポートアセンブリ116、熱放散ストラップアセンブリ210、及びカソードヒータコネクタ112を備えた例示的なカソードアセンブリの上面図を示している。
【0063】
図14A図14Bを参照すると、調整可能サポートアセンブリ116A~Cは、対応する接触位置117で内部ベース156に接触する。いくつかの実施形態では、熱放散ストラップアセンブリ210A~Fの内部ベース熱伝導性ベース220は、内部ベースに対して調整可能サポートアセンブリ116A~Fの接触位置117の間で内部ベース156に配置される。例えば、接触位置117のそれぞれは、内部ベース熱伝導性ベース220の対応する1つに隣接している。その熱伝導性ベース220は、接触位置117に隣接する局所的な領域から熱を放散する局所的ヒートシンクとして機能し得る。いくつかの実施形態では、各接触位置117は、対応する内部ベース熱伝導性ベース220の中の2つに隣接している。
【0064】
この例は、3つの調整可能サポートアセンブリ116A~Cを含む。上述のように、3つの調整可能サポートアセンブリ116A~Cは、内部ベース156の3点コラム構造を形成することができる。3つの調整可能サポートアセンブリ116A~Cは、6つの熱放散ストラップアセンブリ210A~Fに関連付けられる。図示のように、接触位置117A~Cのそれぞれについて、熱放散ストラップアセンブリ210の対応する隣接する熱伝導性ベース220は、一般にその接触位置117の反対側にある。その結果、熱は複数の方向から接触位置117に向かって流れ、したがって、対応する調整可能サポートアセンブリ116は減少する。さらに、熱放散ストラップアセンブリ210のうちの2つが、調整可能サポートアセンブリ116の各対の間に配置される。例えば、熱放散ストラップアセンブリ210B及び210Cは、調整可能サポートアセンブリ116A及び116Bの間に配置される。
【0065】
調整可能サポートアセンブリ116の数の2倍である熱放散ストラップアセンブリ210の数が例として示されているが、他の実施形態では、数は異なっていてもよい。いくつかの実施形態では、1つのみの調整可能サポートアセンブリ116と複数の熱放散ストラップアセンブリ210を含んでいるが、他の実施形態は複数の調整可能サポートアセンブリ116と1つのみの熱放散ストラップアセンブリ210を含む。他の実施形態は、異なる数の複数の調整可能サポートアセンブリ116及び複数の熱放散ストラップアセンブリ210を有する。
【0066】
図14Cは、熱放散ストラップアセンブリ及び調整可能サポートアセンブリのインデックスを付けたベースプレートの斜視図を示している。いくつかの実施形態では、内部ベース156は、内部ベース熱伝導性ベース220を収容するように構成された少なくとも1つの凹部224を含む。いくつかの実施形態では、外部ベース118は、外部ベース熱伝導性ベース230を収容するように構成された少なくとも1つの凹部234を含む。図示のように、6つの凹部224A~F及び6つの凹部234A~Fは、内部ベース熱伝導性ベース220A~F及び外部ベース熱伝導性ベース230A~Fが凹んでおり、対応する内部ベース156または外部ベース118に取り付けられる場所に対応する。
【0067】
図16は、3つの熱放散ストラップアセンブリを備えた例示的なカソードアセンブリの斜視図を示している。上述のように、いくつかの実施形態では、所与の数の調整可能サポート構造116について、熱放散ストラップアセンブリ210の数は異なってもよい。図示のように、3つの熱放散ストラップアセンブリ210A~Cが、3つの調整可能サポート構造116A~Cに含まれる。熱放散ストラップアセンブリ210A~Cのそれぞれは、一対の調整可能サポート構造116A~Cの間に配置される。例えば、熱放散ストラップアセンブリ210Aは、調整可能サポート構造116Aと116Bの間にある。
【0068】
いくつかの実施形態では、各熱放散ストラップアセンブリ210A~Cは、対応する調整可能サポート構造116A~Cの1つのより近傍にある。しかし、他の実施形態では、熱放散ストラップアセンブリ210A~Cの1つ以上は、調整可能サポート構造116A~Cの2つ以上から等距離にあってもよい。
【0069】
L、S、C、及びXの帯域で動作するように構成されたものなどの大きなクライストロン、特にシートビームクライストロンを含むいくつかの実施形態では、カソード及びヒータアセンブリは比較的大きくなり得る。カソードヒータアセンブリの重量及びカソードヒータからの熱負荷は、潜在的な構造の材料、構造の構成などを制約する可能性がある。また、サポート構造が熱放散の唯一の経路である場合、応力が材料の耐力に至り、それを超える可能性があるため、熱負荷からの追加の応力(重力を超える)は有害になる可能性がある。構造の材料として使用できる上記の材料は、最高の熱伝導率を示さない場合がある。加えて、サポート構造は、熱伝導性能を低下させる最小の断面積を有し得る。
【0070】
本明細書に記載されるように熱放散ストラップアセンブリ210または1210を使用する場合、熱放散のための別の経路が作成される。特に、構造的サポートに最適化されていない可能性のある熱放散の別の経路が含まれている。いくつかの実施形態では、熱放散ストラップアセンブリ210または1210は可撓性であり、外部ベース118と内部ベース156との間の顕著な構造的サポートをもたらさない。上述のように、熱放散ストラップアセンブリ210または1210の材料は熱伝導率を最適化するように選択され得る。しかし、1つまたは複数の追加の熱放散経路により、電子銃サポート構造の熱負荷が減少し、応力(σ)が減少する。追加の熱伝導経路は、熱及び熱応力を、機械的サポートのみを目的とした他の機構から離れるようにリダイレクトする。本明細書で説明される熱放散ストラップアセンブリ210または1210を使用することは、別段の場合にはサポート構造のみの材料の構造的能力を超える熱放散レベルを有する設計を可能にし得る。あるいは、いくつかの実施形態では、サポート構造のサイズの制限的な要因が、許容可能な故障率内で所与の熱放散を処理するサポート構造が必要であることである場合、より小さいサポート構造を使用できる。
【0071】
いくつかの真空デバイスは、電子銃またはカソードアセンブリ構成要素などの電子構成要素(またはマイクロ波構成要素)を含み、真空デバイスの他の特徴と位置合わせさせている。従来、例えば、電子構成要素は、真空デバイスの他の特徴に対して位置合わせ(すなわち、大まかな位置合わせ)され、その後、真空デバイスは、真空にされてデバイスを真空下に置く。通常、電子構成要素は、真空デバイスの外部(真空外)でアクセス可能または調整されなくてもよい内部構成要素である。したがって、従来式真空デバイスでは、電子構成要素を真空デバイスの他の特徴に対して微細に位置合わせするために、電子構成要素を付加的にまたは微細に調整することはできない。このような従来式真空デバイスでは、他の補正機構(集束磁石など)とともにデバイスを真空下に置く前に実行される電子構成要素の初期/大まかな位置合わせが十分または適切ではない場合、真空デバイスは適切に動作しない可能性があり、失敗することさえあり得る。場合によっては、従来式真空デバイスは、わずかな位置のずれにより破損する可能性がある。他の場合、真空を断つ必要があり、従来式真空デバイスは少なくとも部分的に分解され、電子構成要素が再度位置合わせされ、デバイスが再度組み立てられ、デバイスが再び真空下に置かれ、そのプロセスは反復的で時間がかかり、また費用を要する場合がある。
【0072】
多くの場合、電子銃またはカソードアセンブリ構成要素152などの少なくとも1つの電子構成要素は、ベースまたはプレート156などの構造にサポートされ、機械的に取り付けられている。例では、真空エンクロージャ内の内部ベース156は、真空を封入する真空エンクロージャ外部でアクセス可能な部分を有する少なくとも1つの調整可能サポート116に結合される。少なくとも1つの調整可能サポートは、真空エンクロージャの少なくとも一部を形成する外部ベース118に調整可能に結合される。内部ベース156は、真空エンクロージャの内部にあり、少なくとも1つのカソードアセンブリ構成要素152をサポートするように構成される。少なくとも1つのカソードアセンブリ構成要素152は、カソード、フォーカス電極、ヒータアセンブリ、同様の構成要素の組み合わせなどを含む。少なくとも1つの調整可能サポートは、可撓性構成要素160、スペーサ162、ねじ付きシャフト170、外部ベースサポートアセンブリ191、及びねじ穴構成要素180を含む。可撓性構成要素は、外部ベースの少なくとも1つの開口部119の外部ベース118と接触している可撓性構成要素周辺部を含む。可撓性構成要素は、真空エンクロージャ内の真空を維持しながら、調整可能サポート116(及び内部ベース156)が真空エンクロージャの外部ベース118に対して移動できるようにするベローズ160''またはダイアフラム160'を含むことができる。スペーサ162は、内部ベース156の表面と可撓性構成要素の内側(すなわち、真空側)の中央領域との間に配置される。スペーサ162は、内部ベース156と外部ベース118との間に隙間を備える。ねじ付きシャフト170(またはねじ付き線形シャフト)は、可撓性構成要素160の外側(例えば、露出または非真空側)の中央領域でスペーサ162に結合される。可撓性構成要素160の中央領域は、スペーサ162とねじ付きシャフト170との間に配置されまたは挟まれて、可撓性構成要素160の中央領域に真空の密封を施す。ねじ付きシャフト170は、真空外部から内部ベース156に機械の取り付け(例えば、剛性または固定の結合)をもたらす。外部ベースサポートアセンブリ191は、外部ベースの少なくとも1つの開口部で外部ベースに結合される。可撓性構成要素160の周辺部は、外部ベース118と外部ベースサポート196との間に配置されまたは挟まれて、可撓性構成要素周辺部160aに真空の密封を施す。外部ベースサポートアセンブリ191は、外部ベースサポート開口部192を含み、ねじ付きシャフト170のねじ部172は、外部ベースサポート開口部192を通って延びる。外部ベースサポートアセンブリ191は、ねじ付きシャフト170をサポートするために外部ベースに機械的機構を備え、可撓性構成要素周辺部160aを密封する。ねじ穴構成要素180は、ねじ付きシャフト170のねじ部172と螺合し、外部ベースサポートアセンブリ191に対してねじ付きシャフトを調整可能に移動するように構成される。
【0073】
別の例では、外部ベースサポートアセンブリ191は、外部ベースサポート196及びベースキャップ190を含む。外部ベースサポート196は、外部ベースの少なくとも1つの開口部で外部ベースに結合される。可撓性構成要素周辺部160aは、外部ベース196と外部ベースサポート196との間に配置されまたは挟まれて、可撓性構成要素周辺部160aに真空の密封を施す。ベースキャップ190は、ベースキャップ開口部及びベースキャップ周辺部190aを含む。外部ベースサポート開口部は、ベースキャップ開口部192を含む。ベースキャップ周辺部190aの一部は、外部ベースサポート196に結合され、ねじ付きシャフト170のねじ部172は、ベースキャップ開口部を通って延びる。ねじ穴構成要素は、ねじ付きシャフトをベースキャップ190に対して調整可能に移動させるように構成される。
【0074】
電子銃またはカソードアセンブリ構成要素152などの電子構成要素(またはマイクロ波構成要素)は、サポート機構及び構造、例えば調整可能サポートに過剰な量の熱及び熱応力(すなわち、高熱負荷)を発生させる可能性がある。サポート機構及び構造に対する熱及び熱応力は、サポート機構及び構造の耐力よりも大きい応力値に至る可能性があり、サポート機構及び構造の反り、曲げ、または破損を引き起こし、デバイスの残りとの電子構成要素の位置のずれを引き起こす可能性がある。調整可能サポート(116など)を使用する一部の例では、熱と熱応力によって、調整可能機構(172、173、180、185など)が溶着または融合でき、そのため調整可能サポートがもはや調整できなくなる。
【0075】
例では、少なくとも1つの熱放散ストラップアセンブリ210を使用して、熱を放散し、調整可能サポート116などのサポート機構及び構造の熱応力を緩和することができる。例えば、真空デバイスは、外部ベース118、真空エンクロージャ内の内部ベース156、及び少なくとも1つの熱放散ストラップアセンブリ210を備える真空エンクロージャを含む。少なくとも1つの熱放散ストラップアセンブリは、内部ベース156と接触する内部ベース熱伝導性ベース220、外部ベースと接触する外部ベース熱伝導性ベース230、及び内部ベース熱伝導性ベースを外部ベース熱伝導性ベースに結合する可撓性熱放散ストラップ212を含む。
【0076】
別の例において、内部ベース156が、内部ベース熱伝導性ベース220を収容するように構成された少なくとも1つの凹部224を含むか、外部ベース118が、外部ベース熱伝導性ベース230を収容するように構成された少なくとも1つの凹部234を含む。構成では、可撓性熱放散ストラップは曲げられた平らな金属構造を含む。例えば、曲げられた平らな金属構造は、その全長(長辺)に沿った少なくとも3つの角を持つことができる。別の構成では、可撓性熱放散ストラップは、内部ベース156と外部ベースとの間の動きに応じて曲げるまたは屈曲することができる、曲げられた円形、円筒形、または楕円形の金属構造を含む。
【0077】
別の例では、内部ベース熱伝導性ベース220の熱伝導率が内部ベース156の熱伝導率よりも大きいか、外部ベース熱伝導性ベース230の熱伝導率が外部ベース118の熱伝導率よりも大きい。高い熱伝導率を備えた熱伝導性ベースは、サポート機構及び構造から熱を逃がすのに役立ち得る。別の例では、少なくとも1つの熱放散ストラップ212は、調整可能サポートアセンブリ116よりも高い熱伝導率を有する。別の例では、少なくとも1つの熱放散ストラップアセンブリは、最大総質量損失(TML)が1%未満の真空適合性材料と、398K(125°C)で少なくとも24時間の出発材料の0.1%未満のガス放出から収集された揮発性凝縮性材料(CVCM)を含む。例では、少なくとも1つの熱放散ストラップアセンブリは、最小限のガス放出及び最小限の変形で少なくとも375℃に耐えることができる焼き出し材料を含む。別の例では、少なくとも1つの熱放散ストラップアセンブリは、最小限のガス放出及び最小限の変形で少なくとも450℃に耐えることができる焼き出し材料を含む。別の例では、少なくとも1つの熱放散ストラップアセンブリは、無酸素銅(OFC)、無酸素電子(OFE)銅、または無酸素高熱伝導率(OFHC)銅を含む。別の例では、少なくとも1つの熱放散ストラップアセンブリは金またはプラチナを含む。
【0078】
別の例では、少なくとも1つの熱放散ストラップアセンブリ210は、内部ベース熱伝導性ベース220を内部ベース156に結合する熱伝導性ベースファスナ222、または外部ベース熱伝導性ベース230を外部ベース118に結合する熱伝導性ベースファスナ232を含む。別の例では、外部ベースは、外部ベース熱伝導性ベースが外部ベースと接触する表面とは反対側の表面にヒートシンク240を含む。
【0079】
別の例では、少なくとも1つのカソードアセンブリ構成要素152は、フォーカス電極またはカソードを含む。別の例において、真空デバイスは、電子銃またはシートビームクライストロンを含む。
【0080】
いくつかの実施形態は、真空を取り囲むように構成されたエンクロージャ1200であって、開口部を含む外部ベース118を含むエンクロージャ1200と、エンクロージャ1200内の内部ベース156と、及び内部ベース156を外部ベース118に調整可能に結合し、開口部を通って延びる調整可能サポートアセンブリ116または1116であって、長手方向軸172aに沿って延び、内部ベース156に結合されたねじ付きシャフト170と、ねじ穴構成要素180であって、ねじ付きシャフト170と螺合し、外部ベース118に連結され、ねじ付きシャフト170とは独立して外部ベース118に対して長手方向軸172aに沿った方向で軸方向に制限される、ねじ穴構成要素180と、外部ベース118とねじ付きシャフト170に結合され、開口部を密閉する可撓性構成要素160を含む調整可能サポートアセンブリ116または1116と、を含む。
【0081】
いくつかの実施形態は、可撓性構成要素160が、少なくとも1つの開口部で外部ベース118と接触する周辺部を含み、真空デバイスは、内部ベース156の表面と可撓性構成要素160の中央領域の内側との間に配置されたスペーサ162をさらに含み、ねじ付きシャフト170は、可撓性構成要素160の中央領域の外側でスペーサ162に結合され、可撓性構成要素160の中央領域が、スペーサ162とねじ付きシャフト170との間に配置される。
【0082】
いくつかの実施形態では、可撓性構成要素160は、ベローズ160''及びダイアフラム160'のうちの少なくとも1つを含む。
【0083】
いくつかの実施形態では、調整可能サポートアセンブリ116または1116が、外部ベース118の少なくとも1つの開口部で外部ベース118に結合された外部ベースサポート196と、ベースキャップ開口部及びベースキャップ190周辺部を含むベースキャップ190であって、ベースキャップ190周辺部の一部が外部ベースサポート196に結合され、ねじ付きシャフト170のねじ部は、ベースキャップ開口部を通って延び、ねじ穴構成要素180が、ベースキャップ190に対してねじ付きシャフト170を調整可能に移動するように構成されているベースキャップ190と、をさらに含む。
【0084】
いくつかの実施形態では、可撓性構成要素160は、外部ベース118と外部ベースサポート196との間に配置された周辺部を含む。
【0085】
いくつかの実施形態では、ねじ穴構成要素180が、駆動ナット182を含む駆動ブッシング184を含み、駆動ブッシング184の内側ねじ部が、ねじ付きシャフト170のねじ部と螺合し、駆動ブッシング184の外周は、ベースキャップ開口部と摺動可能に係合する。
【0086】
いくつかの実施形態では、真空デバイスは、ベースキャップ開口部と摺動可能に係合し、駆動ブッシング184と摺動可能に係合するスリーブ軸受187をさらに備える。
【0087】
いくつかの実施形態では、真空デバイスは、ねじ付きシャフト170の長手方向軸172aに沿った方向に、駆動ブッシング184に対する位置にスリーブ軸受187を制限するように構成された少なくとも1つの駆動ブッシングスナップリング186をさらに備える。
【0088】
いくつかの実施形態では、真空デバイスは、ねじ付きシャフト170の長手方向軸172aに沿った方向にベースキャップ190に対する位置にスリーブ軸受187を制限するように構成された少なくとも1つのスリーブ軸受スナップリング188をさらに備える。
【0089】
いくつかの実施形態では、真空デバイスは、ねじ付きシャフト170の位置を固定するように構成されたジャムナット183またはシムをさらに備える。
【0090】
いくつかの実施形態では、ねじ付きシャフト170が、ねじ付きシャフト170から半径方向に延びるシャフトフランジを含み、シャフトフランジは、少なくとも1つの位置合わせピン178を含み、ベースキャップ190は、少なくとも1つのベースキャップ190位置合わせピン穴194を含み、少なくとも1つの位置合わせピン178は、少なくとも1つのベースキャップ190位置合わせピン穴194と摺動可能に係合する。
【0091】
いくつかの実施形態では、外部ベースサポート196が、ベースキャップ190と可撓性構成要素160との間のねじ付きシャフト170の領域へのアクセスを可能にするように構成された開口部を含む。
【0092】
いくつかの実施形態では、ねじ付きシャフト170のねじ部とねじ穴構成要素180との螺合の長さは、ねじ付きシャフト170のねじ部の直径の少なくとも2倍である。
【0093】
いくつかの実施形態では、内部ベース156は、少なくとも1つのカソードアセンブリ構成要素152をサポートするように構成される。
【0094】
いくつかの実施形態では、調整可能サポートアセンブリ116または1116は、少なくとも1つのカソードアセンブリ構成要素に3点コラム構造を設けるように構成された3つの調整可能サポートの1つである。
【0095】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのカソードアセンブリ構成要素152は、フォーカス電極またはカソードを含む。
【0096】
いくつかの実施形態では、真空デバイスは、電子銃、シートビームクライストロン、ラウンドビームクライストロン、マルチビームクライストロン、相対論的クライストロン、進行波管、ジャイロトロン、自由電子レーザー、電子顕微鏡、誘導出力管、または線形加速器を含む。
【0097】
いくつかの実施形態は、真空を取り囲むように構成されたエンクロージャ1200であって、開口部を含む外部ベース118を含むエンクロージャ1200と、外部ベース118に結合し、エンクロージャ1200内へ開口部を通って延びる調整可能サポートアセンブリ116または1116であって、長手方向軸172aに沿って延びるねじ付きシャフト170と、ねじ穴構成要素1180であって、ねじ付きシャフト170と螺合し、外部ベース118に連結され、ねじ付きシャフト170とは独立して外部ベース118に対して長手方向軸172aに沿った方向で軸方向に制限される、ねじ穴構成要素1180と、外部ベース118とねじ付きシャフト170に結合され、開口部を密閉する可撓性構成要素160を含む調整可能サポートアセンブリ116または1116と、を含む。
【0098】
いくつかの実施形態では、調整可能サポートアセンブリ116または1116が、外部ベース118に結合され、外部ベース118に対して長手方向軸172aに沿って軸方向に制限される外部ベースサポートアセンブリ191をさらに含み、ねじ穴構成要素180は、外部ベースサポートアセンブリ191と摺動可能に係合する。
【0099】
いくつかの実施形態は、真空を取り囲むように構成されたエンクロージャ1200であって、開口部を含む外部ベース118を含むエンクロージャ1200と、エンクロージャ1200内の内部ベース156と、内部ベース156を外部ベース118に結合し、開口部を通って延びる調整可能サポートアセンブリ116または1116であって、長手方向軸172aに沿って延びるシャフト1172と、外部ベース118に結合され、外部ベース118に対して長手方向軸172aに沿って軸方向に制限される、外部ベースサポートアセンブリ1191と、外部ベースサポートアセンブリ1191と螺合し、外部ベースサポートアセンブリ1191とは独立してシャフト1172に対して長手方向軸172aに沿った方向でねじ穴構成要素180が軸方向に制限されるようにするシャフト1172に結合される、ねじ付き構成要素1180と、及び外部ベース118とシャフト1172に結合され、開口部を密閉する可撓性構成要素160と、を含む調整可能サポートアセンブリ116または1116と、を含む。
【0100】
いくつかの実施形態は、真空を取り囲む手段と、真空を取り囲む手段の内部に配置されたサポート手段と、サポート手段の位置を調整する手段と、サポート手段の位置を調整する手段の長手方向軸172aに沿ったサポート手段の位置を調整する手段を軸方向に制限する手段と、を含む真空デバイスを含む。
【0101】
真空を密閉する手段の例には、エンクロージャ1200または真空デバイス100が含まれる。
【0102】
真空を密閉する手段の内部に配置されたサポート手段の例には、内部ベース156が含まれる。
【0103】
サポート手段の位置を調整する手段の例には、調整可能サポート構造116または1116が含まれる。
【0104】
サポート手段の位置を調整するための手段の長軸に沿ってサポート手段の位置を調整する手段を軸方向に制限する手段の例には、ねじ穴構成要素180、スナップリング186及び187、ベースキャップ190、外部ベースサポート196、及び/またはスリーブブッシング187が含まれる。
【0105】
いくつかの実施形態では、真空デバイスは、長手方向軸の周りをサポートするための手段の位置を調整するための手段を回転上制限するための手段をさらに含む。長手方向軸の周りをサポートするための手段の位置を調整するための手段を回転上制限するための手段は、位置合わせピン178、位置合わせピン穴194、及び外部ベースサポートアセンブリ191及び1191を含む。
【0106】
いくつかの実施形態は、真空を取り囲むように構成されたエンクロージャ1200であって、エンクロージャ1200の少なくとも一部を形成する外部ベース118と、エンクロージャ1200内の内部ベース156と、及び少なくとも1つの熱放散ストラップアセンブリ210または1210であって、内部ベース156と接触する内部ベース熱伝導性ベース220または1220、外部ベース118と接触する外部ベース熱伝導性ベース230または1230、及び内部ベース熱伝導性ベース220または1220を外部ベース熱伝導性ベース230または1230に結合する可撓性熱放散ストラップ212または1212と、を含む。
【0107】
いくつかの実施形態では、内部ベース156が、内部ベース熱伝導性ベース220または1220を収容するように構成された少なくとも1つの凹部を含む、または外部ベース118が外部ベース118熱伝導性ベースを収容するように構成された少なくとも1つの凹部を含む。
【0108】
いくつかの実施形態では、可撓性熱放散ストラップ212または1212は、曲げられた平らな金属構造を含む。
【0109】
いくつかの実施形態では、可撓性熱放散ストラップ212または1212は、曲げられた円形、円筒形、または楕円形の金属構造を含む。
【0110】
いくつかの実施形態では、可撓性熱放散ストラップ212または1212は、曲げられた平らな、円形、円筒形、または楕円形の金属構造を含む。
【0111】
いくつかの実施形態では、内部ベース熱伝導性ベース220または1220の熱伝導率は内部ベース156の熱伝導率よりも大きいか、外部ベース熱伝導性ベース230または1230の熱伝導率は外部ベース118の熱伝導率よりも大きい、または熱放散ストラップ212または1212の熱伝導率は、サポートアセンブリ116または1116または216の熱伝導率より大きい。
【0112】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの熱放散ストラップアセンブリ210または1210は、最大総質量損失(TML)が1%未満の真空適合性材料と、398K(125°C)で少なくとも24時間の出発材料の0.1%未満のガス放出から収集された揮発性凝縮性材料(CVCM)を含む。
【0113】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの熱放散ストラップアセンブリ210または1210は、無酸素銅(OFC)、無酸素電子(OFE)銅、または無酸素高熱伝導率(OFHC)銅を含む。
【0114】
いくつかの実施形態では、真空デバイスは、内部ベース熱伝導性ベース220または1220を内部ベース156に結合する、または外部ベース熱伝導性ベース230または1230を外部ベース118に結合する熱伝導性ベースファスナ222または232をさらに含む。
【0115】
いくつかの実施形態では、真空デバイスは、内部ベース156によってサポートされる少なくとも1つのカソードアセンブリ構成要素152をさらに含む。
【0116】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのカソードアセンブリ構成要素152は、フォーカス電極またはカソードを含む。
【0117】
いくつかの実施形態では、外部ベース118は、外部ベース熱伝導性ベース230または1230が外部ベース118に接触する表面とは反対の表面にあるヒートシンク240を含む。
【0118】
いくつかの実施形態では、真空デバイスは、電子銃、シートビームクライストロン、ラウンドビームクライストロン、マルチビームクライストロン、相対論的クライストロン、進行波管、ジャイロトロン、自由電子レーザー、電子顕微鏡、誘導出力管、または線形加速器を含む。
【0119】
いくつかの実施形態は、真空デバイスは、内部ベース156を外部ベース118に調整可能に結合し、外部ベース118の開口部を通って延びる調整可能サポートアセンブリ116または1116であって、長手方向軸172aに沿って延び、内部ベース156に結合されたねじ付きシャフト170と、ねじ穴構成要素180であって、ねじ付きシャフト170と螺合し、外部ベース118に連結され、ねじ付きシャフト170とは独立して外部ベース118に対して長手方向軸172aに沿った方向で軸方向に制限される、ねじ穴構成要素180と、及び外部ベース118とねじ付きシャフト170に結合され、開口部を密閉する可撓性構成要素160と、を含む調整可能サポートアセンブリ116または1116とをさらに含む。
【0120】
いくつかの実施形態は、真空を取り囲むように構成されたエンクロージャ1200と、エンクロージャ1200内の内部ベース156と、エンクロージャ1200を貫通し、内部ベース156に接触する複数の支持アセンブリ116、216、または1116と、複数の熱放散ストラップアセンブリ210または1210であって、内部ベース156と接触する内部ベース熱伝導性ベース220または1220と、エンクロージャ1200と接触するエンクロージャ熱伝導性ベース1230または1230aと、内部ベース熱伝導性ベース220または1220をエンクロージャ1200熱伝導性ベースに結合する可撓性熱放散ストラップ212または1212と、を含む、各熱放散ストラップアセンブリ210または1210とを含み、熱放散ストラップアセンブリ210または1210の内部ベース熱伝導性ベース220または1220は、サポートアセンブリ116、216、または1116の内部ベース156との接触位置のうち、内部ベース156に配置される。
【0121】
いくつかの実施形態では、サポートアセンブリ116、216、または1116の内部ベース156との接触位置のそれぞれは、内部ベース熱伝導性ベース220または1220の対応する1つに隣接している。
【0122】
いくつかの実施形態では、サポートアセンブリ116、216、または1116の内部ベース156との接触位置のそれぞれは、内部ベース熱伝導性ベース220または1220の対応する2つに隣接している。
【0123】
いくつかの実施形態では、サポートアセンブリ116、216、または1216は、内部ベース156に3点コラム構造を設けるように構成された3つのサポートアセンブリ116、216、または1116を含み、熱放散ストラップアセンブリは、3つの熱放散ストラップアセンブリを含む。
【0124】
いくつかの実施形態では、サポートアセンブリ116、216、または1116は、内部ベース156に3点コラム構造を設けるように構成された3つのサポートアセンブリ116、216、または1116を含み、熱放散ストラップアセンブリは、6つの熱放散ストラップアセンブリを含み、熱放散ストラップアセンブリの2つは、3つのサポートアセンブリ116、216、または1116の各対の間に配置される。
【0125】
いくつかの実施形態では、エンクロージャ1200は、エンクロージャ1200の少なくとも一部を形成する外部ベース118を含み、エンクロージャ熱伝導性ベース1230aは、外部ベース118上に配置された外部ベース熱伝導性ベース1230である。
【0126】
いくつかの実施形態では、真空を取り囲む手段を備える真空デバイスは、真空を取り囲む手段の内部に配置された熱を発生させる手段と、熱を発生させる手段をサポートする手段と、及び熱を発生させる手段をサポートする手段を介して真空を取り囲む手段に伝導される熱を低減する手段と、を含む。
【0127】
真空を取り囲む手段の例には、エンクロージャ1200または真空デバイス100が含まれる。
【0128】
真空を取り囲む手段の内部に配置された熱を発生させる手段の例には、内部ベース156及びカソードアセンブリ構成要素152が含まれる。
【0129】
熱を発生させる手段をサポートする手段の例には、サポートアセンブリ216または調整可能サポートアセンブリ116または1116が含まれる。
【0130】
熱を発生させる手段をサポートする手段を介して真空を密閉する手段に伝導される熱を低減する手段の例には、熱放散ストラップアセンブリ210または1210が含まれる。
【0131】
いくつかの実施形態では、真空デバイスは、真空を取り囲む手段に伝導される熱を低減する手段に接触する真空を取り囲む手段の表面の反対側の真空を取り囲む手段の表面に配置された熱を放散する手段をさらに備える。熱を放散する手段の例には、ヒートシンク240が含まれる。
【0132】
本明細書に引用されるすべての参考文献は、その全体が特定の参照により本明細書に組み込まれる。
【0133】
特徴、特性、構造、デバイス、方法、及びシステムが特定の実施形態に従って説明されたが、当業者は特定の実施形態に対する多くの変形が可能であり、そのためいずれの変形も、本明細書に開示されている原則、概念、及び範囲内にあるとみなされるべきであることを容易に認識する。したがって、添付の特許請求の範囲の原理、概念、及び範囲から逸脱することなく、多くの修正が当業者によって行われ得る。さらに、説明された特徴、構造、または特性は、1つ以上の実施形態において、適切な方法で組み合わせてもよい。前述の説明では、本発明の実施形態の完全な理解を実現するために、多数の特定の詳細(例えばレイアウトや設計の例)が提示されている。しかし、特定の詳細の1つ以上がなくても、または他の方法、構成要素、レイアウトなどにより、本発明が実施できるということを、当業者は認識されよう。他の例では、周知の構造や構成要素、操作は、本発明の態様を曖昧にすることを避けるために、詳細に示しても、説明してもいない。
【0134】
この書面による開示に続く請求項は、本書面による開示に明示的に組み込まれ、各請求項は別個の実施形態のように独立している。この開示には、独立請求項とその従属請求項のあらゆる入れ替えが含まれる。さらに、以下の独立請求項及び従属請求項から導き出せる追加の実施形態も、本書面による開示に明示的に組み込まれる。これらの追加の実施形態は、所与の従属請求項の依存関係を、「請求項[x]から、当該の請求項の直前にある請求項までのいずれか」という文言に換えることによって定められている。この場合、括弧で囲まれた「[x]」という用語は、直近に引用された独立請求項の番号に置き換えられる。例えば、独立請求項1で始まる第1の請求項セットの場合、請求項3は請求項1と2のいずれかに従属することができ、これらの別個の従属関係によって2つの異なる実施形態が得られる。請求項4は、請求項1、2、または3のいずれか1つに従属することができ、これらの別個の従属関係によって3つの異なる実施形態が得られる。請求項5は、請求項1、2、3、または4のいずれか1つに従属することができ、これらの別個の従属関係によって4つの異なる実施形態が得られる。
【0135】
特徴または要素に関して「第1の」という用語を特許請求の範囲で記載することは、必ずしも、第2のまたは付加的なそのような特徴または要素が存在していることを意味するものではない。本明細書全体で「例」または「実施形態」を参照することは、例に関連して説明される特定の特徴、構造、または特性が本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体の様々な場所で「例」または「実施形態」という言葉が現出していても、必ずしもすべてが同じ実施形態を指しているわけではない。排他的な財産または特権が特許請求されている本発明の実施形態は、以下のように定められる。
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6A
図6B
図7
図8
図8A
図9A
図9B
図10
図11A
図11B
図12A
図12B
図13
図14A
図14B
図14C
図15
図16