(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-09
(45)【発行日】2024-05-17
(54)【発明の名称】脱熱装置、脱熱方法、発電装置および発電方法
(51)【国際特許分類】
F25B 39/02 20060101AFI20240510BHJP
F03B 1/02 20060101ALI20240510BHJP
F03B 7/00 20060101ALI20240510BHJP
F25B 41/37 20210101ALI20240510BHJP
F25B 41/39 20210101ALI20240510BHJP
F28F 1/00 20060101ALI20240510BHJP
F28D 7/10 20060101ALI20240510BHJP
F28D 7/02 20060101ALI20240510BHJP
F28F 1/36 20060101ALI20240510BHJP
F03B 13/06 20060101ALI20240510BHJP
【FI】
F25B39/02 N
F03B1/02
F03B7/00
F25B41/37
F25B41/39
F28F1/00 B
F28D7/10 Z
F28D7/02
F28F1/36 A
F03B13/06
(21)【出願番号】P 2021159683
(22)【出願日】2021-09-29
【審査請求日】2022-03-23
(73)【特許権者】
【識別番号】501241494
【氏名又は名称】セントラル・エンジニアリング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100144886
【氏名又は名称】大坪 賢吾
(72)【発明者】
【氏名】原 隆雄
(72)【発明者】
【氏名】石川 和彦
【審査官】関口 勇
(56)【参考文献】
【文献】特開昭57-014179(JP,A)
【文献】特開2003-156294(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2017-0052555(KR,A)
【文献】特開2018-204803(JP,A)
【文献】国際公開第2011/148649(WO,A1)
【文献】特開2019-085976(JP,A)
【文献】特開平02-169880(JP,A)
【文献】特開昭60-061161(JP,A)
【文献】中国実用新案第214009934(CN,U)
【文献】中国実用新案第211575936(CN,U)
【文献】韓国公開特許第10-2016-0117711(KR,A)
【文献】実開平05-079267(JP,U)
【文献】特開2005-326062(JP,A)
【文献】特開2003-28583(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25B 39/02
F03B 1/02
F03B 7/00
F25B 41/37
F25B 41/39
F28F 1/00
F28D 7/10
F28D 7/02
F28F 1/36
F03B 13/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外周に周方向に延びる溝を有する管を螺旋状に巻回してな
り、隣り合う前記管同士が接触している螺旋状管と、
前記螺旋状管の内周側に位置
し、前記螺旋状管の内周と接して配置された内管と、
前記螺旋状管の外周側に位置
し、前記螺旋状管の外周と接して配置され、前記内管との間に前記螺旋状管を収容するように配置された外管と、を有する蒸発器を備え、
前記内管と前記外管との間を流れる脱熱対象は、前記溝に沿って前記管の周囲を回転しながら下流側に位置する前記管への移動を繰り返すことにより下流側へ流れ、その間に前記螺旋状管内を流れる冷媒との熱交換によって脱熱されることを特徴とする脱熱装置。
【請求項2】
前記溝は、螺旋状に形成されている請求項1に記載の脱熱装置。
【請求項3】
冷媒を圧縮して高温・高圧のガス冷媒とする圧縮機と、
前記ガス冷媒を凝縮させて湿ったガス冷媒とする凝縮器と、
前記湿ったガス冷媒を減圧液化させて液冷媒とする第1螺旋状管と、
前記液冷媒を減圧膨張させて低温・低圧の液冷媒とする第2螺旋状管と、をさらに有し、
前記第2螺旋状管からの
前記低温・低圧の液冷媒が前記螺旋状管に導入される請求項
1または2に記載の脱熱装置。
【請求項4】
外周に周方向に延びる溝を有する管を螺旋状に巻回してな
り、隣り合う前記管同士が接触している螺旋状管と、
前記螺旋状管の内周側に位置
し、前記螺旋状管の内周と接して配置された内管と、
前記螺旋状管の外周側に位置
し、前記螺旋状管の外周と接して配置され、前記内管との間に前記螺旋状管を収容するように配置された外管と、を有する蒸発器を用い、
前記内管と前記外管との間を流れる脱熱対象は、前記溝に沿って前記管の周囲を回転しながら下流側に位置する前記管への移動を繰り返すことにより下流側へ流れ、その間に前記螺旋状管内を流れる冷媒との熱交換によって脱熱されることを特徴とする脱熱方法。
【請求項5】
液体を加圧して送り出す圧力ポンプと、
前記圧力ポンプから送り出された前記液体を脱熱する請求項1ないし
3のいずれか1項に記載の脱熱装置と、
前記脱熱装置により脱熱された前記液体を貯留する貯留タンクと、
前記貯留タンク内に気体を導入し、前記貯留タンク内の前記液体を加圧する加圧ユニットと、
前記貯留タンクから排出された前記液体との衝突により駆動する発電ユニットと、を有することを特徴とする発電装置。
【請求項6】
前記発電ユニットは、前記液体との衝突により回転する被回転体を有する請求項
5に記載の発電装置。
【請求項7】
前記被回転体に衝突した前記液体は、前記圧力ポンプに導入される請求項
6に記載の発電装置。
【請求項8】
圧力ポンプによって液体を加圧して送り出し、
前記圧力ポンプから送り出された前記液体を請求項
4に記載の脱熱方法によって脱熱し、
前記脱熱された前記液体を貯留タンクに貯留し、
前記貯留タンク内に気体を導入して前記貯留タンク内の前記液体を加圧し、
前記貯留タンクから排出された前記液体との衝突により発電ユニットを駆動することを特徴とする発電方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、脱熱装置、脱熱方法、発電装置および発電方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、液体、気体等の熱交換対象との熱交換手段としてコンデンシングユニットが用いられている。コンデンシングユニットは、例えば、特許文献1に記載されているように、冷媒を圧縮して高温・高圧のガス冷媒とする圧縮機と、圧縮機からの高温・高圧のガス冷媒を凝縮させて高圧の液化冷媒とする凝縮器と、凝縮器からの高圧の液化冷媒を減圧して低温・低圧の湿りガス冷媒とする膨張弁と、膨張弁からの低温・低圧の湿りガス冷媒を蒸発させて低圧のガス冷媒とする蒸発器と、を有し、蒸発器において冷媒と熱交換対象との熱交換を行い、熱交換対象を冷却する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このようなコンデンシングユニットでは高い熱交換効率が得られず、熱交換対象を瞬時(急峻)に冷却することが困難である。
【0005】
本発明は、高い脱熱効率(熱交換効率)が得られ、脱熱対象を瞬時に脱熱することのできる脱熱装置および脱熱方法を提供すると共に、この脱熱装置および脱熱方法を用い、優れた発電効率を有する発電装置および発電方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的は、以下(1)~(10)の本発明により達成される。
【0007】
(1) 外周に周方向に延びる溝を有する管を螺旋状に巻回してなる螺旋状管と、
前記螺旋状管の内側に配置された内管と、
前記螺旋状管の外側に配置され、前記内管との間に前記螺旋状管を収容するように配置された外管と、を有する蒸発器を備え、
前記螺旋状管内に冷媒を流し、前記内管と前記外管との間に脱熱対象を流すことにより、前記冷媒と前記脱熱対象との熱交換を行い、前記脱熱対象を脱熱することを特徴とする脱熱装置。
【0008】
(2) 前記螺旋状管は、隣り合う前記管同士が接触している上記(1)に記載の脱熱装置。
【0009】
(3) 前記溝は、螺旋状に形成されている上記(1)または(2)に記載の脱熱装置。
【0010】
(4) 前記内管は、前記螺旋状管の内周に接し、
前記外管は、前記螺旋状管の外周に接している上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の脱熱装置。
【0011】
(5) 冷媒を圧縮して高温・高圧のガス冷媒とする圧縮機と、
前記ガス冷媒を凝縮させて湿ったガス冷媒とする凝縮器と、
前記湿ったガス冷媒を減圧液化させて液冷媒とする第1螺旋状管と、
前記液冷媒を減圧膨張させて低温・低圧の液冷媒とする第2螺旋状管と、をさらに有し、
前記第2螺旋状管からの低温・低圧の前記液冷媒が前記螺旋状管に導入される上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の脱熱装置。
【0012】
(6) 外周に周方向に延びる溝を有する管を螺旋状に巻回してなる螺旋状管と、
前記螺旋状管の内側に配置された内管と、
前記螺旋状管の外側に配置され、前記内管との間に前記螺旋状管を収容するように配置された外管と、を有する蒸発器を用い、
前記螺旋状管内に冷媒を流し、前記内管と前記外管との間に脱熱対象を流すことにより、前記冷媒と前記脱熱対象との熱交換を行い、前記脱熱対象を脱熱することを特徴とする脱熱方法。
【0013】
(7) 液体を加圧して送り出す圧力ポンプと、
前記圧力ポンプから送り出された前記液体を脱熱する上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の脱熱装置と、
前記脱熱装置により脱熱された前記液体を貯留する貯留タンクと、
前記貯留タンク内に気体を導入し、前記貯留タンク内の前記液体を加圧する加圧ユニットと、
前記貯留タンクから排出された前記液体との衝突により駆動する発電ユニットと、を有することを特徴とする発電装置。
【0014】
(8) 前記発電ユニットは、前記液体との衝突により回転する被回転体を有する上記(7)に記載の発電装置。
【0015】
(9) 前記被回転体に衝突した前記液体は、前記圧力ポンプに導入される上記(7)または(8)に記載の発電装置。
【0016】
(10) 圧力ポンプによって液体を加圧して送り出し、
前記圧力ポンプから送り出された前記液体を上記(6)に記載の脱熱方法によって脱熱し、
前記脱熱された前記液体を貯留タンクに貯留し、
前記貯留タンク内に気体を導入して前記貯留タンク内の前記液体を加圧し、
前記貯留タンクから排出された前記液体との衝突により発電ユニットを駆動することを特徴とする発電方法。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係る脱熱装置および脱熱方法によれば、蒸発器内において脱熱対象内のエネルギーを効率的に放出させることができる。そのため、高い脱熱効率が得られ、脱熱対象を瞬時に脱熱することができる。また、本発明に係る発電装置および発電方法によれば、前述した脱熱装置および脱熱方法を用いるため、液体を低温に維持し続け、その蒸発・気化を抑制することができるため、優れた発電効率を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】
図1は、第1実施形態に係る脱熱装置を示す全体図である。
【
図2】
図2は、
図1の脱熱装置が有する螺旋状管を示す図である。
【
図3】
図3は、螺旋状に巻回することで
図2の螺旋状管となる管を示す図である。
【
図4】
図4は、
図3の管に形成された螺旋状の溝を示す図である。
【
図5】
図5は、
図1の脱熱装置が有する蒸発器の横断面図である。
【
図6】
図6は、
図1の脱熱装置が有する蒸発器の縦断面図である。
【
図7】
図7は、蒸発器内の水の流れを示す図である。
【
図8】
図8は、第2実施形態に係る螺旋状管に形成された溝を示す図である。
【
図9】
図9は、第3実施形態に係る発電装置を示す全体図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
<第1実施形態>
まず、本発明の第1実施形態に係る脱熱装置100について説明する。
【0020】
図1に示す脱熱装置100は、脱熱対象としての水W(H
2O)を瞬時に脱熱すなわち冷却することのできる装置である。このような脱熱装置100は、冷媒Q(熱媒体)を圧縮して高温高圧のガス冷媒Q1とする圧縮機110(コンプレッサ)と、圧縮機110からの高温高圧のガス冷媒Q1を凝縮させて高圧の液化ガス冷媒Q2とする凝縮器120(コンデンサ)と、凝縮器120からの高圧の液化ガス冷媒Q2を減圧液化させて液冷媒Q3とする第1螺旋状管130(螺旋状太管)と、第1螺旋状管130からの液冷媒Q3を減圧膨張させて低温低圧の液冷媒Q4とする第2螺旋状管140(螺旋状細管)と、第2螺旋状管140からの液冷媒Q4を蒸発させて低圧のガス冷媒Q5とする蒸発器150と、これらを接続する配管160と、を有する。このような脱熱装置100では、蒸発器150において冷媒Qと水Wとの熱交換を行い、水Wを瞬時に脱熱する。なお、脱熱対象としては、水Wに限定されず、如何なる液体であってもよいし、気体であってもよい。
【0021】
脱熱装置100で用いる冷媒Qとしては、特に限定されず、例えば、HFC-134a、R-1234yf等の各種フロン系冷媒、アンモニア:NH3、炭酸ガス:CO2等の各種自然冷媒を用いることができるが、これらの中でも、オゾン破壊係数および地球温暖化係数が低く環境に優しい冷媒を用いることが好ましい。
【0022】
[圧縮機110]
圧縮機110は、蒸発器150からのガス冷媒Q5を圧縮して高温高圧のガス冷媒Q1とする。
【0023】
[凝縮器120]
凝縮器120は、圧縮機110の下流側に配置されており、圧縮機110からのガス冷媒Q1が導入される。凝縮器120は、ファン121を用いて配管に送風し、配管を流れるガス冷媒Q1の放熱を行う。これにより、ガス冷媒Q1の一部が液化し、高圧の液化ガス冷媒Q2(湿ったガス状の冷媒)となる。なお、液化量としては、特に限定されないが、ガス冷媒Q1全体の70%~80%程度を液化できればよい。このような構成とすることにより、凝縮器120の小型化を図ることができる。
【0024】
[第1螺旋状管130]
第1螺旋状管130は、凝縮器120の下流側に配置されており、凝縮器120からの液化ガス冷媒Q2が導入される。第1螺旋状管130は、並列に2本配置されており、2本の第1螺旋状管130の上流端側にはこれらを結合する集合管131が接続され、下流側にもこれらを結合する集合管132が接続されている。集合管131は、液化ガス冷媒Q2を第1螺旋状管130に淀みなく導入するためのバッファとして機能する。
【0025】
凝縮器120からの液化ガス冷媒Q2が第1螺旋状管130に導入されると、第1螺旋状管130内で冷媒Qの分子(以下「冷媒分子」とも言う。)が振動回転し、エネルギーを放射する。この冷媒分子の振動回転によるエネルギー放射によって液化ガス冷媒Q2が減圧液化され、液化ガス冷媒Q2よりもさらに湿り気を帯びた冷媒Qとなる。特に、本実施形態では、冷媒Qのほぼ100%が液化された液冷媒Q3(液状の冷媒)となる。
【0026】
ここで、前述のエネルギー放射の現象について、一部推測を交えて簡単に説明する。冷媒Qが第1螺旋状管130内に導入されると、冷媒Qの分子同士に摩擦が生じ、冷媒分子同士がぶつかったり離れたりを繰り返して冷媒分子が振動および回転する(これを「振動回転」と言う)。さらに、振動回転によって冷媒分子に遠心力が加わり、この遠心力が一定以上の大きさになった時点で冷媒分子からエネルギーが放射される。このエネルギー放射によって液化ガス冷媒Q2が減圧液化され、液冷媒Q3となる。
【0027】
第1螺旋状管130の内径は、第2螺旋状管140の内径よりも大径である。第1螺旋状管130の内径は、特に限定されないが、例えば、2mm~10mm程度とすることができる。また、第1螺旋状管130の螺旋径は、第2螺旋状管140の螺旋径よりも大径である。第1螺旋状管130の螺旋径は、特に限定されないが、例えば、30mm~50mm程度とすることができる。また、第1螺旋状管130は、第2螺旋状管140よりも長い。第1螺旋状管130の長さ(全長)は、特に限定されないが、例えば、1500mm~2000mm程度とすることができる。第1螺旋状管130の各寸法は、例えば、冷媒容量等によって適宜設定することができる。
【0028】
以上、第1螺旋状管130について説明したが、その構成は、特に限定されない。例えば、第1螺旋状管130の本数は、冷媒容量に応じて適宜設定することができ、1本であってもよいし、3本以上が並列に設けられていてもよい。また、2本以上の第1螺旋状管130が直列に接続されていてもよい。また、各寸法の第2螺旋状管140との大小関係についても特に限定されない。
【0029】
[第2螺旋状管140]
第2螺旋状管140は、第1螺旋状管130の下流側に配置されており、第1螺旋状管130からの液冷媒Q3が導入される。第2螺旋状管140は、前述した第1螺旋状管130と同様、並列に2本配置されており、2本の第2螺旋状管140の上流端側にはこれらを結合する集合管141が接続され、下流側にもこれらを結合する集合管142が接続されている。集合管141は、液冷媒Q3を第2螺旋状管140に淀みなく導入するためのバッファとして機能する。
【0030】
第1螺旋状管130からの液冷媒Q3が第2螺旋状管140に導入されると、第2螺旋状管140によって液冷媒Q3が引っ張られて速度が増すと共に、第2螺旋状管140内で冷媒Qの分子が振動回転し、エネルギーを放射する。この速度増加と冷媒分子の振動回転によるエネルギー放射とによって液冷媒Q3が減圧膨張され、低温低圧の液冷媒Q4となる。なお、第2螺旋状管140でのエネルギー放射については、第1螺旋状管130と同様の原理であるため、その説明を省略する。
【0031】
前述したように、本実施形態では、第1螺旋状管130でほぼ100%の冷媒Qが液化するが、そうでない場合つまりガス成分が残存している場合には、この第2螺旋状管140によって残りのガス成分が液化され、ほぼ100%の液冷媒となる。
【0032】
第2螺旋状管140の内径は、第1螺旋状管130の内径よりも小径である。第2螺旋状管140の内径は、特に限定されないが、例えば、1mm~5mm程度とすることができる。また、第2螺旋状管140の螺旋径は、第1螺旋状管130の螺旋径よりも小径である。第2螺旋状管140の螺旋径は、特に限定されないが、例えば、10mm~30mm程度とすることができる。また、第2螺旋状管140は、第1螺旋状管130よりも短い。第2螺旋状管140の長さ(全長)は、特に限定されないが、例えば、500mm~1000mm程度とすることができる。第2螺旋状管140の各寸法は、例えば、冷媒容量等によって適宜設定することができる。
【0033】
以上、第2螺旋状管140について説明したが、その構成は、特に限定されない。例えば、第2螺旋状管140の本数は、冷媒容量に応じて適宜設定することができ、1本であってもよいし、3本以上が並列に設けられていてもよい。また、2本以上の第2螺旋状管140が直列に接続されていてもよい。また、各寸法の第1螺旋状管130との大小関係についても特に限定されない。
【0034】
以上のような第1螺旋状管130および第2螺旋状管140は、例えば、以下のような方法により形成される。まず、銅管を準備し、この銅管にピアノ線を入れ込んで、銅管をピアノ線の外径(太さ)まで絞って直管を形成する。さらに、この直管を螺旋状に巻いて螺旋状管とすることにより、第1螺旋状管130および第2螺旋状管140が形成される。
【0035】
銅管を捩じることにより、第1螺旋状管130および第2螺旋状管140の内壁に螺旋状の溝(以下「螺旋溝」とも言う。)が形成される。さらには、螺旋溝が形成された直管を螺旋状に巻回することにより、螺旋の外側においては全体として長さ方向へ引っ張られ、螺旋溝のピッチが直管状態と比べて広がり、これとは反対に、螺旋の内側においては全体として長さ方向へ圧縮され、螺旋溝のピッチが直管状態と比べて狭くなる。また、直管を螺旋状に巻回する過程で、銅管を軸方向に捩じることにより、「くびれ」が形成される。螺旋溝の送り角度およびピッチ、くびれの形成位置および数は、第1螺旋状管130および第2螺旋状管140でそれぞれ適宜設定される。
【0036】
このように、螺旋溝のピッチが第1、第2螺旋状管130、140の外周側と内周側とで異なっていること、さらには、くびれが形成されていることによって、第1、第2螺旋状管130、140で冷媒分子が振動回転し、第1、第2螺旋状管130、140における熱変換に特別の好適な影響を与えるものである。言い換えると、第1、第2螺旋状管130、140では、その内部で冷媒分子が振動回転するように螺旋溝の送り角度およびピッチ、くびれの形成位置および数等が設定されている。ただし、これは一例であり、第1、第2螺旋状管130、140の構成や形成方法としては、それぞれ、上述の機能を発揮することができれば特に限定されない。また、第1、第2螺旋状管130、140に変えて、例えば、膨張弁等、これらと同様の機能を発揮するものを用いてもよい。
【0037】
[蒸発器150]
蒸発器150は、第2螺旋状管140の下流側に配置されており、第2螺旋状管140からの液冷媒Q4が導入される。蒸発器150に導入される液冷媒Q4の温度は、特に限定されないが、水Wの凍結温度である0°以下であることが好ましく、例えば-30°~-10°程度である。
【0038】
図2に示すように、蒸発器150は、螺旋状管151を有する。螺旋状管151は、
図3に示すような長尺で横断面形状が円、より具体的には内周および外周が共に円であるストレート状の管152(円管)を螺旋状に巻回して形成されたものである。また、螺旋状管151では、隣り合う管152同士が接している。つまり、管152が隙間なく螺旋状に巻回されている。ただし、これに限定されず、例えば、隣り合う管152の間に隙間が形成されていてもよい。
【0039】
このような管152の寸法は、特に限定されず、例えば、巻き数を6~10程度、内径を10mm~30mm程度、螺旋径を100mm~200mm程度、全長を5m~10m程度とすることができる。また、管152の横断面形状は、円に限定されず、例えば、楕円、長円、多角形等であってもよい。
【0040】
また、管152の外周には、管152の周方向に延びる溝153が形成されている。また、溝153は、管152の軸に対して傾斜し、周方向に回転しながら軸方向に延在する螺旋状をなす。溝153の寸法は、特に限定されず、例えば、
図4に示すように、深さDを0.1mm~3mm程度、ピッチPを0.1mm~3mm程度、管152の送り角度θを5°~20°程度とすることができる。
【0041】
また、
図5に示すように、蒸発器150は、内部に螺旋状管151が配置された二重管154を有する。二重管154は、共に円筒状の内管155および外管156が同心的に配置された構成であり、内管155と外管156との間の空間Sが脱熱対象である水Wが流れる流路となっている。また、空間Sには、二重管154と同心的に配置された螺旋状管151が設けられており、螺旋状管151によって水Wのスムーズな流動が阻害されている。つまり、蒸発器150は、螺旋状管151と、螺旋状管151の内側に配置された内管155と、螺旋状管151の外側に配置され、内管155との間に螺旋状管151を収容するように配置された外管156と、を有する構成である。
【0042】
また、内管155の外径と螺旋状管151の内径とがほぼ等しく、内管155の外周面が螺旋状管151の内周に接している。同様に、外管156の内径と螺旋状管151の外径とがほぼ等しく、外管156の内周面が螺旋状管151の外周に接している。そのため、螺旋状管151は、その内側に位置する内管155と、外側に位置する外管156とで挟まれた構成となっている。
【0043】
また、
図6に示すように、二重管154の上流側には水Wを二重管154に誘導するための漏斗状の誘導部157が設けられており、下流側には二重管154を通過した水Wを回収ための漏斗状の回収部158が設けられている。そのため、二重管154への水Wの導入および二重管154からの水Wの回収を淀みなくスムーズに行うことができる。
【0044】
このような構成の蒸発器150では、空間Sに水Wが導入されると、
図7に示すように、水Wは、螺旋状管151の外周に形成された螺旋状の溝153に沿って管152の周囲を数回転しながら、下流側に位置する管152への移動を繰り返すことにより、空間S内を下流側へ流れる。
図7では、上流側からn番目に位置する管152(n)の周囲を溝153に沿って回転しながら、その下流側(上流側からn+1番目)に隣接する管152(n+1)へ移動し、管152(n+1)の周囲を溝153に沿って回転しながら、その下流側(上流側からn+2番目)に隣接する管152(n+2)に移動する様子を図示している。
【0045】
このように、水Wを、溝153に沿って管152周りに回転させつつ下流側の管152に順に移動させることにより、空間S内を通過する水Wと螺旋状管151内を通過する液冷媒Q4との間で効率よく熱交換が行われると共に、水Wの内部に潜む熱等のエネルギー(以下「内部エネルギー」とも言う)がいっきに放出され、これにより、水Wが瞬時に脱熱(冷却)される。これについて一部推測を交えて簡単に説明すると、螺旋状管151内に-30°~-10°程度の冷媒Qが流れているため、上述のような水Wの流れ方により、水分子が振動回転すると共に水分子の上下(冷媒管151側とその反対側)に速度差が生じ、当該速度差によって水分子が変形し(イメージ的には割れ)、水分子の内部エネルギーがいっきに放出される。そして、この内部エネルギーの放出と液冷媒Q4との熱交換とによって水Wが瞬時に脱熱される。
【0046】
なお、水Wは、1/100秒程度で空間Sを通過し、その間に瞬時に脱熱され、常温程度まで温度が下がる。
【0047】
特に、本実施形態では、前述したように、螺旋状管151の隣り合う管152同士が接触しているため、隣り合う管152同士の間で水Wが淀むのを抑制でき、上述した水Wの流れをより確実に発生させることができる。また、前述したように、内管155が螺旋状管151の内周に接し、外管156が螺旋状管151の外周に接しているため、水Wを溝153に沿って回転させ易くなり、上述した水Wの流れをより確実に発生させることができる。また、前述したように、溝153を螺旋状とすることによっても、水Wを溝153に沿って回転させ易くなり、上述した水Wの流れをより確実に発生させることができる。なお、溝153を螺旋状とすると、切削によって溝153を容易に形成できるというメリットもある。
【0048】
螺旋状管151を通る液冷媒Q4は、水Wとの間の熱交換により、低圧のガス冷媒Q5となる。そして、ガス冷媒Q5は、圧縮機110に導入されて再び高温高圧のガス冷媒Q1とって吐出される。脱熱装置100では、このような冷媒Qのサイクルを繰り返すことによって水Wを連続的に脱熱(冷却)することができる。
【0049】
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る脱熱装置100について説明する。本実施形態の脱熱装置100は、螺旋状管151の構成が異なること以外は、前述した第1実施形態の脱熱装置100と同様である。そのため、以下の説明では、本実施形態に関し、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、本実施形態における各図において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
【0050】
図8に示すように、本実施形態では、管152の外周に環状(リング状)の溝153が形成されている。また、環状の溝153は、管152の軸方向に沿って等間隔に複数並んで形成されている。このような構成の管152を螺旋状に巻回してなる螺旋状管151によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
【0051】
なお、本実施形態では、円環状の溝153を含む面Fが管152の軸に対して直交しているが、これに限定されず、面Fが管152の軸に対して傾斜していてもよい。
【0052】
このような第2実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
【0053】
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態に係る発電装置200について説明する。
【0054】
図9に示す発電装置200は、水Wを加圧して送り出すポンプユニット210と、ポンプユニット210から送り出された水Wを脱熱する脱熱ユニット220と、脱熱ユニット220を通過した水Wを貯留する貯留タンク230と、貯留タンク230内に窒素N
2を充填して貯留タンク230内の水Wを加圧する加圧ユニット240と、貯留タンク230から排出された水Wとの衝突によって駆動する発電ユニット250と、これら各部を接続し、内部を水Wが循環する配管260と、配管260の途中に数カ所設置された逆止弁270と、を有する。このような発電装置200では、ポンプユニット210を駆動することにより、水Wが配管260内を矢印Aの方向に循環し、これにより、発電ユニット250による発電が行われる。
【0055】
なお、配管260を循環させる液体(脱熱対象)としては、水Wに限定されない。ただし、水Wを用いることにより、発電コストの削減を図ることができる。
【0056】
ポンプユニット210は、並列に配置された2つの圧力ポンプ211、212を有する。このように、2つの圧力ポンプ211、212を並列接続することにより、ポンプユニット210のメンテナンスが容易となる。例えば、平時には圧力ポンプ211、212をそれぞれ50%程度の出力で駆動させ、圧力ポンプ211のメンテナンス、交換時には圧力ポンプ212を100%で駆動すれば、メンテナンス時においても平時と変わらぬ駆動が可能となる。そのため、圧力ポンプ211、212として、50%程度の駆動で必要な圧力まで水Wを加圧できる能力を有するものを使用するのが好ましい。
【0057】
このような圧力ポンプ211、212は、それぞれ、インペラーと呼ばれる羽根車の回転による遠心力を用いて水Wを加圧する多段渦巻ポンプである。多段渦巻ポンプによれば、水Wの分子に渦巻状の回転(遠心力)を与えることができるため、本システムとの相性が良い。ただし、圧力ポンプ211、212としては、特に限定されない。また、ポンプユニット210に含まれる圧力ポンプの数としては、2つに限定されず、1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。
【0058】
ポンプユニット210から送り出された水Wは、脱熱ユニット220に導入され、脱熱される。ポンプユニット210による加圧で昇温した水Wを脱熱ユニット220によって脱熱することにより水Wの蒸発を防ぎ、発電装置200の発電能力の低下を防ぐことができる。
【0059】
脱熱ユニット220は、並列に配置された2つの脱熱装置221、222を有する。脱熱装置221は、圧力ポンプ211に接続されており、圧力ポンプ211から吐出された高圧の水Wが導入され、その水Wを脱熱する。同様に、脱熱装置222は、圧力ポンプ212に接続されており、圧力ポンプ212から吐出された高圧の水Wが導入され、その水Wを脱熱する。そして、本実施形態では、脱熱装置221、222として、前述した第1実施形態の脱熱装置100が用いられており、圧力ポンプ211、212からの水が空間Sに導入されるようになっている。そして、水Wが空間S内を流れることにより、脱熱される。これにより、水Wを瞬時に脱熱することができ、水Wの昇温による蒸発をより確実に防ぐことができる。
【0060】
貯留タンク230は、脱熱ユニット220によって脱熱された水Wを貯留する。貯留タンク230は、タンク本体231と、タンク本体231内に昇降自在に配置された浮蓋232と、を有する。そのため、貯留タンク230の内部は、浮蓋232の下方に位置する下側空間S1と、浮蓋232の上方に位置する上側空間S2とに仕切られている。そして、下側空間S1に水Wが導入、貯留され、上側空間S2に加圧ユニット240から気体が導入される。貯留タンク230に貯留される水Wの容量は、特に限定されないが、例えば、300~500リットル程度である。
【0061】
加圧ユニット240は、気体の窒素(N2)を生成する窒素発生装置241と、窒素発生装置241で生成された窒素を貯留タンク230の上側空間S2に導入するコンプレッサ242と、を有する。コンプレッサ242によって上側空間S2に窒素を導入することにより、浮蓋232を下方へ付勢し、下側空間S1に貯留された水Wを加圧する。水Wを加圧するのに窒素を用いることにより、発電装置200の安全性が増すと共に、コストの削減を図ることができる。
【0062】
ただし、貯留タンク230内に導入する気体としては、窒素に限定されず、例えば、大気(空気)であってもよい。この場合は、実質的にコンプレッサ242だけで加圧ユニット240が構成されるため、発電装置200の小型化および低コスト化を図ることができる。また、例えば、窒素を用いる場合、窒素発生装置241に替えて窒素が充填されたボンベを用いることもできる。
【0063】
発電ユニット250は、発電機254と、発電機254を駆動する動力を発生する動力発生部251と、を有する。また、動力発生部251は、貯留タンク230から排出された水Wとの衝突によって回転する水車252(被回転体)と、水車252の回転を出力する出力軸253と、を有しており、出力軸253が発電機254に接続されている。そのため、水車252が回転することにより発電機254での発電が行われる。
【0064】
なお、動力発生部251の構成は、上述の構成に限定されず、水Wの力を利用して発電機254を駆動させることができれば、如何なる構成であってもよい。また、図示の構成では、出力軸253と発電機254とが直接接続されているが、これに限定されず、これらの間に加速器、減速機等の変速機や、動力を伝達するギア、チェーン等が介在していてもよい。
【0065】
また、発電機254の構成は、その機能を発揮することができれば、特に限定されない。例えば、一対のコイルと、これら一対のコイルの間に配置され、出力軸253に繋がった磁石と、を有し、出力軸253の回転によって磁石を一対のコイルの間で回転させる交流発電機であってもよいし、これとは逆に、一対の磁石と、これら一対の磁石の間に配置され、出力軸253に繋がったコイルと、を有し、出力軸253の回転によってコイルを一対の磁石の間で回転させる直流発電機であってもよい。また、これらとは別の如何なる構造の発電機であってもよい。
【0066】
また、動力発生部251は、水車252の回転に用いられた水Wを回収する回収タンク255をさらに有する。回収タンク255に回収された水Wは、ポンプユニット210に送られる。
【0067】
以上のような構成の発電装置200は、次のように駆動する。発電装置200では、ポンプユニット210の駆動によって、ポンプユニット210から3~7気圧程度の水Wが5000cc~10000cc/秒の流量で送り出される。ポンプユニット210から送り出された水Wは、脱熱ユニット220に導入されて瞬時に常温程度まで脱熱(冷却)される。そして、脱熱ユニット220で冷却された水Wは、貯留タンク230の下側空間S1に導入される。貯留タンク230に貯留されている水Wは、脱熱ユニット220から新たに導入された水Wと混ざり合うことにより脱熱されるため、貯留タンク230の水Wは、常温程度に維持される。特に、圧力ポンプ211、211として多段渦巻ポンプを用いることにより、水Wに旋回流を生じさせると共に、脱熱装置221、222において水分子に振動回転を生じさせることにより、貯留タンク230内において水が混ざり易くなり、上述の効果がより顕著となる。
【0068】
貯留タンク230の上側空間S2には加圧ユニット240から窒素N2が導入され、貯留タンク230内の窒素N2の圧力が3~7気圧程度に維持されている。そのため、貯留タンク230からは3~7気圧程度の水Wが排出される。貯留タンク230から排出された水Wは、配管260によって水車252の直上に導かれた後、水車252に向けて放出される。水車252に向けて放出された水Wは、水車252に衝突し、これにより、水車252が回転する。そして、水車252が回転することにより発電機254での発電が開始される。
【0069】
ここで、圧力ポンプ211、212および脱熱装置221、222で生じた水Wの旋回流や水分子の振動回転は、貯留タンク230を経て水車252にぶつかるまで維持される。そして、旋回流や振動回転が生じたままの水Wが水車252に衝突すると、水Wの圧力が瞬時に水Wが元々持っている圧力まで低下する。つまり、窒素N2による加圧から解放される。そのため、水車252に衝突し、回収タンク255に回収された水Wは、大気圧/16℃程度となる。このように、水車252の上流側と下流側とに大きな圧力差を生じさせることにより、水車252をより高速に回転させることができ、発電効率が向上する。
【0070】
回収タンク255に回収された水Wは、ポンプユニット210に導入され、ポンプユニット210によって再び加圧されて脱熱ユニット220へ向けて送り出される。発電装置200では、このようにして水Wを循環させることにより発電を継続することができる。特に、脱熱装置221、222を有することにより、水Wを常温程度に維持し続けることができ、長時間にわたって水Wの蒸発・気化を防ぐことができる。つまり、水Wの昇温を防ぐために周期的に運転を停止する等の処置が必要なくなり、連続運転が可能となる。そのため、優れた発電効率を発揮することができる発電装置200となる。
【0071】
以上、発電装置200の駆動について説明したが、上記は一例であり、例えば、各部における水Wの温度および気圧、貯留タンク230の容量等は、特に限定されない。
【産業上の利用可能性】
【0072】
以上のように、本発明に係る脱熱装置100は、外周に周方向に延びる溝153を有する管152を螺旋状に巻回してなる螺旋状管151と、螺旋状管151の内側に配置された内管155と、螺旋状管151の外側に配置され、内管155との間に螺旋状管151を収容するように配置された外管156と、を有する蒸発器150を備え、螺旋状管151内に冷媒Qを流し、内管155と外管156との間に水W(脱熱対象)を流すことにより、冷媒Qと水Wとの熱交換を行い、水Wを脱熱する。このような構成によれば、内管155と外管156との間を水Wが通過する際に、水分子の内部エネルギーがいっきに放出される。そのため、水Wを瞬時に脱熱することができる。したがって、その産業上の利用可能性は大きい。また、本発明に係る脱熱方法、発電装置および発電方法についても、本発明に係る脱熱装置と同じ装置、原理を用いるため、これらについても産業上の利用可能性は大きい。
【符号の説明】
【0073】
100…脱熱装置、110…圧縮機、120…凝縮器、121…ファン、130…第1螺旋状管、131…集合管、132…集合管、140…第2螺旋状管、141…集合管、142…集合管、150…蒸発器、151…螺旋状管、152…管、153…溝、154…二重管、155…内管、156…外管、157…誘導部、158…回収部、160…配管、200…発電装置、210…ポンプユニット、211…圧力ポンプ、212…圧力ポンプ、220…脱熱ユニット、221…脱熱装置、222…脱熱装置、230…貯留タンク、231…タンク本体、232…浮蓋、240…加圧ユニット、241…窒素発生装置、242…コンプレッサ、250…発電ユニット、251…動力発生部、252…水車、253…出力軸、254…発電機、255…回収タンク、260…配管、270…逆止弁、A…矢印、D…深さ、F…面、P…ピッチ、Q…冷媒、Q1…ガス冷媒、Q2…液化ガス冷媒、Q3…液冷媒、Q4…液冷媒、Q5…ガス冷媒、S…空間、S1…下側空間、S2…上側空間、W…水、θ…送り角度