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特許7486148汚染物質除去剤、汚染物質除去部材、及び汚染物質の除去方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-09
(45)【発行日】2024-05-17
(54)【発明の名称】汚染物質除去剤、汚染物質除去部材、及び汚染物質の除去方法
(51)【国際特許分類】
   B01J 20/06 20060101AFI20240510BHJP
   C01G 49/00 20060101ALI20240510BHJP
   B01J 20/28 20060101ALI20240510BHJP
   A61L 9/01 20060101ALI20240510BHJP
【FI】
B01J20/06 C
C01G49/00 E
C01G49/00 Z
C01G49/00 A
B01J20/28 Z
A61L9/01 B
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2019228179
(22)【出願日】2019-12-18
(65)【公開番号】P2020099899
(43)【公開日】2020-07-02
【審査請求日】2022-12-07
(31)【優先権主張番号】P 2018238244
(32)【優先日】2018-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000226219
【氏名又は名称】日揮ユニバーサル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100169063
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 洋平
(72)【発明者】
【氏名】間島 悠
(72)【発明者】
【氏名】坂本 圭
【審査官】塩谷 領大
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-239925(JP,A)
【文献】特開2005-074338(JP,A)
【文献】特表2005-500158(JP,A)
【文献】国際公開第2015/186819(WO,A1)
【文献】国際公開第2017/188340(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01J 20/00-20/28
C01G 49/00
A61L 9/00- 9/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(1)で表される金属シアノ錯体を含硫黄化合物、有機窒素化合物、窒素酸化物、アルコール類、アルデヒド類、脂肪酸類、ケトン類、エーテル類、エステル類、及び芳香族炭化水素からなる群より選択される少なくとも1種である汚染物質除去用の、汚染物質除去剤。
[M(CN)] ・・・(1)
[式(1)中、M、Cu、Ag及びZnからなる群より選択される少なくとも1種を示し、Mは、Fe(III)を示し、xは0.5~3である。]
【請求項2】
前記金属シアノ錯体の平均一次粒子径が4nm以上200nm以下である、請求項1に記載の汚染物質除去剤。
【請求項3】
前記汚染物質が、硫黄化合物及び有機窒素化合物からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1又は2に記載の汚染物質除去剤。
【請求項4】
前記金属シアノ錯体の比表面積が200~1000m/gである、請求項1~3のいずれか一項に記載の汚染物質除去剤。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の汚染物質除去剤と、該汚染物質除去剤を担持する担持体と、を備える汚染物質除去部材。
【請求項6】
前記担持体がハニカム構造を有する、請求項5に記載の汚染物質除去部材。
【請求項7】
請求項1~4のいずれか1項に記載の汚染物質除去剤又は請求項5若しくは6に記載の汚染物質除去部材と、汚染物質と、を接触させる、汚染物質の除去方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、汚染物質除去剤、汚染物質除去部材、及び汚染物質の除去方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、生活の臭気に対する関心が高まっており、不快臭や悪臭等の臭気の低減が望まれている。実環境での臭気発生源はトイレ、キッチン、人体等多様に存在し、一般に臭気は単一物質ではなく複数の汚染物質を含んで構成されている。このような臭気への対策として、活性炭を用いることが知られている(例えば、特許文献1)。
【0003】
汚染物質の代表例として、悪臭防止法の特定悪臭物質に指定されているメチルメルカプタンやジメチルスルフィドなどの硫黄系化合物や、トリメチルアミンなどの塩基性化合物が挙げられる。例えば、先に挙げた活性炭はこれら両方に対して吸着能を有するものの、吸着のメカニズムが物理吸着であるため、吸着した汚染物質を再放出する問題があり、またそれに伴い吸着容量も少ない傾向がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】国際公開第2016/171094号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、物理吸着に代えて化学吸着により汚染物質を吸着する方法も周知である。化学吸着を用いる除去剤であれば、汚染物質の再放出は生じ難い。しかしながら、そのような除去剤は一般に特定物質に特化した吸着能しか有しない。そのため、上記のような硫黄系化合物や塩基性化合物等、複数種の汚染物質を同時に除去するためには除去剤を複数組み合わせる必要があり、活性炭を使用する場合に比して非常に高コストとなってしまう。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、種々の汚染物質を吸着することができ、かつ吸着した汚染物質の再放出の懸念が少ない汚染物質除去剤を提供することを目的とする。本発明はまた、汚染物質除去剤を備える汚染物質除去部材、及び汚染物質の除去方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者等は、上記課題の解決のため鋭意研究を重ねたところ、プルシアンブルー型のシアノ錯体において、特定の金属イオンの組合せにおいて生じる配位構造が、汚染物質の吸着に極めて重要であることを見出し、本発明の完成に至った。
【0008】
本発明は、下記一般式(1)で表される金属シアノ錯体を含む、汚染物質除去剤を提供する。
[M(CN)]・・・(1)
[式(1)中、Mは、Na、K、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Ag及びZnからなる群より選択される少なくとも1種を示し、Mは、Fe(III)示し、xは0.5~3である。]
【0009】
本発明において、MはCu、Ag及びZnからなる群より選択される少なくとも1種であってもよい。
【0010】
本発明において、汚染物質は、硫黄化合物、有機窒素化合物、窒素酸化物、アルコール類、アルデヒド類、脂肪酸類、ケトン類、エーテル類、エステル類、及び芳香族炭化水素からなる群より選択される少なくとも1種であってもよい。
【0011】
本発明において、金属シアノ錯体の比表面積は200~1000m/gであってもよい。
【0012】
本発明はまた、上記に記載の汚染物質除去剤と、該汚染物質除去剤を担持する担持体と、を備える汚染物質除去部材を提供する。
【0013】
本発明の汚染物質除去部材において、担持体がハニカム構造を有してよい。
【0014】
本発明はさらに、上記に記載の汚染物質除去剤又は上記に記載の汚染物質除去部材と、汚染物質と、を接触させる、汚染物質の除去方法を提供する。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、種々の汚染物質を吸着することができ、かつ吸着した汚染物質の再放出の懸念が少ない汚染物質除去剤を提供することができる。本発明はまた、汚染物質除去剤を備える汚染物質除去部材、及び汚染物質の除去方法を提供することができる。本発明の汚染物質除去剤は吸着量にも優れている。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の好ましい実施態様について詳述するが、本発明は当該態様に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形や変更が可能である。
【0017】
[汚染物質]
本実施形態の汚染物質除去剤が除去対象とするのは、硫黄化合物、有機窒素化合物、窒素酸化物、アルコール類、アルデヒド類、脂肪酸類、ケトン類、エーテル類、エステル類、芳香族炭化水素等である。
硫黄化合物としては、例えばチオエーテル、チオフェン、チオール、スルホキシド、スルホン、チオケトン、スルホン酸、スルフィド類、硫化水素等が挙げられる。
有機窒素化合物としては、例えばトリメチルアミン、尿素等が挙げられる。
窒素酸化物としては、例えばNO、NO、NO、N、N、N等のいわゆるNOが挙げられる。
アルコール類としては、例えばメタノール、エタノール等が挙げられる。
アルデヒド類としては、例えばホルムアルデヒド、アセトアルデヒド等が挙げられる。
脂肪酸類としては、例えば酢酸等が挙げられる。
ケトン類としては、例えばアセトン、メチルエチルケトン等が挙げられる。
エーテル類としては、例えばジメチルエーテル、ジエチルエーテル等が挙げられる。
エステル類としては、例えば酢酸メチル、酢酸エチル等が挙げられる。
芳香族炭化水素としては、例えばトルエン、キシレン等が挙げられる。
汚染物質除去剤の組成を適切に調整することにより、各化合物に対する除去特性を変えることができ、また特定の化合物に対し極めて高い除去特性を得ることができる。そのような汚染物質除去剤を、例えば、トリメチルアミン除去剤、スルフィド類除去剤、チオール除去剤、硫化水素除去剤等と言うことができる。
【0018】
[汚染物質除去剤]
本実施形態の汚染物質除去剤は、下記一般式(1)で表される金属シアノ錯体(M-Mシアノ錯体)を含む。
[M(CN)] ・・・(1)
【0019】
式(1)中、Mは、Na、K、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Ag及びZnからなる群より選択される少なくとも1種の金属イオンを示す。汚染物質の除去能に優れるという観点から、Mとしては、Cu、Ag及びZnが好ましい。
【0020】
式(1)中、Mは、Fe(III)の金属イオンを示す。[Fe(CN)3-は、汚染物質の除去能に特に優れている。
【0021】
発明者らは、上記金属シアノ錯体が優れた特性を発現する理由を次のように推察する。吸着剤及び触媒としてのプルシアンブルー類似体の知見から、汚染物質(吸着物質)は配位不飽和サイトを持つMに吸着すると考えられる。そのため、汚染物質に対して親和性の高い最適なMを選択することが重要である。さらに、プルシアンブルー類似体には、シアノ配位子を通じたM-M間の強い電子相互作用があることが知られている。そのため、Mを変更することで吸着サイトであるM周りの電子状態に影響を与え、吸着性能が変化するものと考えられる。このような理由から、汚染物質に対してプルシアンブルー類似体の金属イオンであるMとMの組成を最適化することで、優れた吸着能が発現したものと考えられる。なお、このように上記金属シアノ錯体は化学吸着により汚染物質を吸着することができるため、汚染物質の再放出を抑制することができる。
【0022】
この観点から、式(1)中、より高い汚染物質除去能を発現するべく、MがCuでありMがFe(III)である態様、及びMがZnでありMがFe(III)である態様が、M及びMの好適な組み合わせとして挙げられる。これらの組合せの場合、硫黄化合物に対する除去性に特に優れる傾向にある。また、MがAgでありMがFe(III)である態様も、M及びMの好適な組み合わせとして挙げられる。この組合せの場合、特に硫化水素の除去性に特に優れる傾向にある。
【0023】
式(1)中、xは0.5~3.0とすることができる。ただし、配位不飽和サイトを多くするという観点から、xは1.0~3.0が好ましく、1.0~2.5がより好ましく、1.1~2.0がさらに好ましく、1.1~1.5が特に好ましい。一方、構成元素イオンのとり得る価数の観点から、特にMがAgである場合は、xは0.5~3.0とすることができるが、1.5~3.0、又は2.0~3.0であってよい。
【0024】
金属シアノ錯体の平均一次粒子径は、汚染物質の除去能の観点から200nm以下が好ましいが、150nm以下であってもよく、100nm以下であってもよく、75nm以下であってもよく、50nm以下であってもよい。粒径の下限に特に制限はないが、汚染物質の除去能の観点から、4nm以上が好ましく、10nm以上であってもよく、20nm以上であってもよく、30nm以上であってもよい。平均一次粒子径は、粉末X線構造解析等を用いて測定することができる。金属シアノ錯体の平均一次粒子径は、例えば調製時における水溶液混合の攪拌速度により調整することができる。
【0025】
金属シアノ錯体の比表面積は、汚染物質の除去能の観点から200~1000m/gであることが好ましく、400~800m/gであることがより好ましく、500~700m/gであることがさらに好ましい。比表面積は、BET法により測定することができる。金属シアノ錯体の比表面積は、例えば調製時における水溶液混合の攪拌速度により調整することができる。
【0026】
金属シアノ錯体は、例えば特開2006-256954号公報、特開2013-173077号公報等に基づき作製することができるが、これらの方法に特に限定されるものではない。
【0027】
汚染物質除去剤は、金属シアノ錯体に加え、他の成分を含んでいてもよい。このような他の成分としては、バインダ、酸化剤、還元剤、導電性材料等が挙げられる。例えば金属シアノ錯体とバインダとを混合することにより、汚染物質除去剤に成形性を付与することができる。
【0028】
汚染物質除去剤の形態は粒子状(粉末状)であってもよく、フィルム状であってもよく、ブロック状等のバルク体であってもよい。
【0029】
[汚染物質除去部材]
汚染物質除去剤はそのままの形態で使用に供することもできるが、所定の担持体に担持されていてもよい。すなわち、本実施形態の汚染物質除去部材は、上記の汚染物質除去剤と、該汚染物質除去剤を担持する担持体と、を備える。
【0030】
担持体としては、金属シアノ錯体の特性を阻害しないものであれば制限なく使用することができ、例えば、有機繊維や無機繊維、これらの繊維から形成される糸、これらの繊維若しくは糸から形成される織布又は不織布が挙げられる。なお、有機繊維や無機繊維から成形されるハニカム構造を有する担持体(ハニカム構造体)を用いてもよい。
【0031】
担持体への汚染物質除去剤の担持方法としては、例えば以下のようなものが挙げられる。すなわち、汚染物質除去剤を含むスラリーを調製し、これをウォッシュコートやディッピング等の公知の方法にて担持体に塗布し、次いで50~200℃にて乾燥処理をする。汚染物質除去剤の担持量は10~600g/Lとすることができる。
【0032】
[汚染物質の除去方法]
本実施形態の汚染物質の除去方法は、汚染物質除去剤又は汚染物質除去部材と、汚染物質と、を接触させる工程を備える。
【0033】
汚染物質は気相中に含まれていてもよく、液相中に含まれていてもよい。気相を構成するガスとしては、空気、炭化水素ガス、水素ガス、天然ガス、都市ガス、プロパンガス等が挙げられる。液相を構成する液体としては、水、有機溶媒、イオン液体等が挙げられる。
【0034】
汚染物質の除去方法を実施する環境は、-40~200℃とすることができ、-20~150℃であることが好適である。
【実施例
【0035】
以下に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれにより限定して解釈されるものではない。
【0036】
(金属シアノ錯体粉末の調製)
各種金属Mに対応する金属硝酸塩水溶液L1(Mの硝酸塩)、ヘキサシアノ鉄(II)酸カリウム水溶液L2(M=Fe(II)、K[Fe(CN)]・3HO)、及びヘキサシアノ鉄(III)酸カリウム水溶液L3(M=Fe(III)、K[Fe(CN)])を準備した。各調製例におけるM及びMは表1のとおりである。
【0037】
200mLの純水を撹拌しながら、L1及びL2、又はL1及びL3を送液ポンプで同時に投入し、沈殿物を得た。L2及びL3の濃度は0.12mol/Lに固定し、量論比になるようにL1の濃度を変更した。L1~L3の投入速度は50mL/分とし、投入時間は10分間とした。
【0038】
水溶液の投入終了後、さらに10分間攪拌保持し、金属シアノ錯体粉末を含有するスラリーを調製した。その後、遠心分離機(コクサン社製 H-2000B)を用いて、スラリー中の沈殿物を分離した(遠心分離機条件:10000rpm、15分間)。得られた沈殿物を、遠心分離機を用いて純水で3回洗浄した。洗浄後の沈殿物を乾燥機にて60℃で乾固させた後、乳鉢で粉砕することで、各例における金属シアノ錯体粉末を得た。
【0039】
(粉末の分析)
得られた各金属シアノ錯体粉末を以下のとおり分析した。分析結果を表1に示す。
【0040】
a)各金属シアノ錯体粉末の結晶構造解析を粉末X線回折および赤外分光法により行った。各調製例における粉末は、一般式M [M(CN)]で表される構造を有していた。
b)各金属シアノ錯体粉末の平均一次粒子径を、粉末X線回折のピーク幅から算出した。算出にはシェラーの式を用いた。
c)各金属シアノ錯体粉末の比表面積をBET法により測定した(ガス:N、前処理:100℃で4時間、N気流中)。
d)各金属シアノ錯体粉末のM/M比(x)を、蛍光X線分析により決定した。
【0041】
【表1】
【0042】
(金属シアノ錯体粉末を担持したハニカム構造体の作製)
調製例10及び13で得られた金属シアノ錯体粉末を含有するスラリーを、それぞれ遠心分離機(コクサン社製 H-2000B)を用いて、純水で3回洗浄した(遠心分離機条件:10000rpm、15分間)。洗浄後のスラリーへ、コルゲート製のハニカム構造体(縦200mm、横200mm、厚さ12mm、セル密度;1平方インチあたり420セル)を浸漬させた。その後、ハニカム構造体を60℃で乾燥し、調製例10で得られた金属シアノ錯体粉末を担持したハニカム構造体、及び調製例13で得られた金属シアノ錯体粉末を担持したハニカム構造体を得た。いずれも、金属シアノ錯体粉末の担持量は50g/Lとなるように調整した。
【0043】
(汚染物質の除去性評価)
0.5gの各金属シアノ錯体粉末を時計皿の上に広げ、これを30Lの密閉容器内に静置した(室温、湿度50%RH)。密閉容器に設けられた送風孔より汚染物質を注入し、さらに汚染物質と除去剤を接触させるために容器内の攪拌ファンを稼動した。所定時間経過後に容器内の汚染物質濃度を測定し、汚染物質の除去率を求めた。一部の粉末に対しては、汚染物質濃度測定後に、汚染物質の注入及び除去率の測定を2度、3度繰り返した。また、金属シアノ錯体粉末を担持したハニカム構造体については、これを撹拌ファンに取り付けて、30Lの密閉容器内に静置したこと以外は、上記と同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
【0044】
なお、準備した汚染物質及び注入量は以下のとおりである。
トリメチルアミン:100ppm(10分毎に測定及び再注入)
ジメチルスルフィド:100ppm(30分毎に測定及び再注入)
メチルメルカプタン:30ppm(20分毎に測定及び再注入)
ジメチルジスルフィド:100ppm(30分毎に測定及び再注入)
硫化水素:100ppm(30分毎に測定及び再注入)
【0045】
【表2】