(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-09
(45)【発行日】2024-05-17
(54)【発明の名称】入退管理システム、および、入退管理システムの管理方法
(51)【国際特許分類】
G07C 9/25 20200101AFI20240510BHJP
【FI】
G07C9/25
(21)【出願番号】P 2020163689
(22)【出願日】2020-09-29
【審査請求日】2023-07-13
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100170575
【氏名又は名称】森 太士
(74)【代理人】
【識別番号】100141449
【氏名又は名称】松本 隆芳
(74)【代理人】
【識別番号】100142446
【氏名又は名称】細川 覚
(72)【発明者】
【氏名】松田 浩
(72)【発明者】
【氏名】西海 孝弘
【審査官】永安 真
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-24398(JP,A)
【文献】特開2011-85004(JP,A)
【文献】特開2010-128976(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07C 9/00 - 9/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲート装置を通過しようとする人を認識した場合に、前記人の体温を測定する検温装置と、
前記検温装置により測定された体温があらかじめ定められた値よりも小さい場合に、個人情報入力装置の個人情報の入力を可能状態とし、一人の個人情報が入力されると、前記個人情報入力装置の個人情報の入力を不可能状態とするゲート管理装置と、を含む入退管理システム。
【請求項2】
前記検温装置は、ゲート装置を通過しようとする人の顔の輪郭を認識した場合に、前記顔の体温を測定する請求項1に記載の入退管理システム。
【請求項3】
前記検温装置は、前記顔の体温を測定すると、前記顔の体温を測定した時刻を示す時刻情報、および、前記顔の体温情報を含む体温関連情報を検温管理装置に出力し、一人の前記体温関連情報に含まれる情報は対応付けされた状態で前記検温管理装置に記憶される請求項2に記載の入退管理システム。
【請求項4】
前記検温装置は、赤外線を検知可能である部分、および、可視光を検知可能である部分を含む撮像部を含み、
前記体温関連情報には、前記人の顔の輪郭情報、および、前記顔の体温を測定した人間の顔の画像情報が含まれ、前記輪郭情報は前記赤外線および/または可視光によって形成され、前記顔の画像情報は前記可視光によって形成される請求項3に記載の入退管理システム。
【請求項5】
前記撮像部によって撮像された物体が、顔の全体を含まない人であることを認識した場合に、前記人の顔の全体が撮像されるように人に対する移動方向情報を出力する認識部を含む請求項4に記載の入退管理システム。
【請求項6】
前記認識部は撮像された顔情報から額領域を認識し、前記検温装置は前記額領域の体温を検温する検温部を含む請求項5に記載の入退管理システム。
【請求項7】
個人情報の入力を可能状態または不可能状態とする前記個人情報入力装置と、
前記個人情報入力装置から入力された個人情報が、前記ゲート装置の通過が許可された個人情報である場合に、前記ゲート管理装置によって解錠される前記ゲート装置と、を含み、
前記個人情報入力装置は、個人情報の入力が可能であること、および、個人情報の入力が不可能であることを区別して示す光情報および/または音情報を出力する請求項2から6のいずれか一項に記載の入退管理システム。
【請求項8】
前記ゲート装置には、共連れを検知する入退室センサ装置が設置され、
前記入退室センサ装置は、前記ゲート装置を入室方向に一人通過したことを検知すると正常入室検知情報を出力し、前記ゲート装置において共連れの発生を検知すると共連れ検知情報を出力し、
前記正常入室検知情報または前記共連れ検知情報が入力された前記ゲート管理装置は前記ゲート装置を施錠する請求項3に記載の入退管理システム。
【請求項9】
前記ゲート管理装置は、前記個人情報、前記個人情報が入力された時刻を示す時刻情報、および、前記正常入室検知情報または前記共連れ検知情報を含む個人関連情報を入退室管理装置に出力し、前記入退室管理装置は一人の前記個人関連情報に含まれる情報が対応付けされた状態で記憶する請求項8に記載の入退管理システム。
【請求項10】
前記検温装置は検温管理システムに含まれ、前記ゲート管理装置は検温を必要としないゲート管理システムに含まれ、
前記ゲート管理システムは、前記ゲート装置を通過しようとする人に対する前記検温管理システムの検温結果を示す信号を入力することによって前記検温管理システムと連動する、前記検温管理システムと前記ゲート管理システムを含む請求項1に記載の入退管理システム。
【請求項11】
前記体温関連情報に含まれる前記顔の体温を測定した時刻の後の時刻であって、当該時刻に最も近い、前記個人関連情報に含まれる前記個人情報が入力された時刻と、を対応付けることによって、
前記入退室管理装置に記憶された前記個人関連情報と、前記検温管理装置に記憶された前記体温関連情報とを、1つの入退管理情報として対応付けて、前記入退管理情報を、前記入退室管理装置、前記検温管理装置、または、外部システムに記憶する請求項9に記載の入退管理システム。
【請求項12】
検温装置が、ゲート装置を通過しようとする人を認識した場合に、前記人の体温を測定するステップと、
ゲート管理装置が、前記検温装置により測定された体温があらかじめ定められた値よりも小さい場合に、個人情報入力装置の個人情報の入力を可能状態とし、一人の個人情報が入力されると、前記個人情報入力装置の個人情報の入力を不可能状態とするステップと、を含む入退管理システムの管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入退管理システム、および、入退管理システムの管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、固有のタグIDを記憶したICタグを社員証に内蔵させ、ICタグが内蔵された社員証を有する社員がゲートに接近すると、管理サーバがアンテナを介して、タグIDを認証し、ゲートを通過可能または通過不可能とする構成が知られている。また、ゲートに接近する社員の体温を測定する赤外線カメラにより測定された社員の体温が所定値未満の場合にのみ、ゲートの開放を指示する構成が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1では、入場管理システムにおいて、管理サーバが下記の各情報に基づいて、ゲートを通過可能又は不可にする構成が開示されている。具体的には、ICタグが社員証に内蔵され、ICタグに固有のタグIDを管理サーバに送信することが開示されている。また、アンテナは、固有のアンテナのIDを記憶し、ICタグが接近すると、そのタグIDを受信し、アンテナのIDとタグIDを管理サーバに送信することが開示されている。さらに、赤外線カメラが、人の体温を測定し、管理サーバに体温データを送信することが開示されている。さらに、画像認識用カメラが、人の顔画像データを取得し、マスクの有無を判定し、その判定結果を管理サーバに送信することが、開示されている。さらに、人に手洗いをさせるための設備である洗面台が、手洗い済のメッセージを管理サーバに送信することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の入場管理システムは、警備員等の監視員がいる場合には、どのような異常が発生したかを監視員が認識し、適切に監視員が異常に対処できる構成であるが、監視員が常駐していない場合の異常発生時に適切に自動対応することが困難であった。
【0006】
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものである。そして、本発明の目的は、監視員が存在しないで入退が管理されるべき出入口において、システム間の簡易な連携によって、入室されるべきユーザを一人ずつ認証して入室させることが可能になる入退管理システム等を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本開示の第一の態様に係る入退管理システムは、ゲート装置を通過しようとする人を認識した場合に、前記人の体温を測定する検温装置と、前記検温装置により測定された体温があらかじめ定められた値よりも小さい場合に、個人情報入力装置の個人情報の入力を可能状態とし、一人の個人情報が入力されると、前記個人情報入力装置の個人情報の入力を不可能状態とするゲート管理装置と、を含むことが好ましい。
【0008】
本開示の第二の態様に係る入退管理システムの管理方法は、検温装置が、ゲート装置を通過しようとする人を認識した場合に、前記人の体温を測定するステップと、ゲート管理装置が、前記検温装置により測定された体温があらかじめ定められた値よりも小さい場合に、個人情報入力装置の個人情報の入力を可能状態とし、一人の個人情報が入力されると、前記個人情報入力装置の個人情報の入力を不可能状態とするステップと、を含むことが好ましい。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、監視員が存在しないで入退が管理されるべき出入口において、システム間の簡易な連携によって、入室されるべきユーザを一人ずつ認証して入室させることが可能になる入退管理装置、および、入退管理システムを提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本実施形態に係わる入退管理システムの概要を示す模式図である。
【
図2】(a)本実施形態に係わる入退管理装置の共連れを抑制する構成の一例を示す模式図である。(b)本実施形態に係わる入退管理装置の共連れを抑制する構成(a)の上面図の一例を示す模式図である。(c)本実施形態に係わる入退管理装置の共連れを抑制する構成の他の一例を示す模式図である。
【
図3】本実施形態に係わる入退管理システムの一例を示すブロック図である。
【
図4】(a)本実施形態に係わる検温装置の一例を示すブロック図である。(b)本実施形態に係わるガイド装置の一例を示すブロック図である。(c)本実施形態に係わるゲート装置の一例を示すブロック図である。
【
図5】(a)本実施形態に係わる入退室センサ装置の一例を示すブロック図である。(b)本実施形態に係わる個人情報入力装置の一例を示すブロック図である。(c)本実施形態に係わる検温管理装置の一例を示すブロック図である。(d)本実施形態に係わる入退室管理装置の一例を示すブロック図である。
【
図6】本実施形態に係わるゲート管理装置の一例を示すブロック図である。
【
図7A】本実施形態に係わる入退管理システムの動作の一例の一部を示すフローチャートである。
【
図7B】本実施形態に係わる入退管理システムの動作の一例の他の一部を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本実施形態に係わる入退管理装置、および、入退管理システムについて、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下で説明する実施形態は、包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置および接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本開示に限定する主旨ではない。また、以下の実施形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。さらに、図面の寸法比率は説明の都合上誇張されており、実際の比率と異なる場合がある。
【0012】
(入退管理システムの概要)
本実施形態に係わる入退管理システムは、ユーザが所定の空間に入室する場合に、ユーザの顔によって示される体温、及び、ユーザが所持する、ユーザを特定するための個人情報に基づいて、当該ユーザの入退室を管理することが可能となるシステムである。当該入退管理システムによって、当該ユーザの当該所定の空間への入室は、一人ずつ顔によって示される体温が正常か否か判定された後に、一人ずつ個人情報が認証され、当該ユーザの入室が一人ずつなされるように誘導される。また、個人情報は、記憶媒体に記憶されていてもよい。しかし、個人情報は、記憶媒体に記憶された情報に限定されるわけではなく、磁気情報、バーコード等の印刷情報等の任意の形態の情報として、保持されることが可能である。以下に、入退管理システムについて具体的な実施形態を参照して説明する。
【0013】
(入退管理システムの説明)
図1は、本実施形態に係わる入退管理システム1000の概要の一例を示す模式図である。入退管理システム1000は、検温装置100および検温管理装置700等を含む検温管理システム2000と、個人情報入力装置200およびゲート管理装置600等を含むゲート管理システム3000とを含む。
【0014】
図1では、所定の空間に入室しようとするユーザR1の顔によって示される体温を測定する検温装置100が、ゲート管理装置600、及び、検温管理装置700に接続されている。検温装置100の一例には、サーモグラフィカメラ等の検温カメラが挙げられるが、これに限定されるわけではなく、ユーザR1の顔によって示される体温を測定可能な任意の測温機器であってもよい。また、検温装置100は、ユーザR1の顔を認識するために、補助的にCCDカメラ等の撮像装置が組み込まれていてもよい。ユーザR1の顔の認識は、撮像装置、または、検温カメラ等によって実行することが可能である。
【0015】
ゲート管理装置600は、ユーザR1の顔によって示される体温が所定の値以下である場合に検温装置100から検温結果正常信号を受信し、個人情報入力装置200における個人情報の入力動作をイネーブル状態とする。すなわち、ゲート管理装置600は、検温装置100から検温結果正常信号を受信するまでは、個人情報入力装置200における個人情報の入力動作をディスイネーブル状態としている。したがって、ユーザR1は、顔によって示される体温が検温装置100によって測定されるまでは、ユーザR1を認証するための個人情報を個人情報入力装置200に入力させることはできない。
【0016】
また、ゲート管理装置600は、個人情報入力装置200によって入力された個人情報が、当該所定の空間に入室が許可されたユーザの個人情報であるか否かを認証する。入室が許可または不許可のユーザの個人情報が、ゲート管理装置600に入力されると、ゲート管理装置600は、個人情報入力装置200における個人情報の入力動作をディスイネーブル状態とする。したがって、ゲート管理装置600は、ユーザ一人の個人情報を入力するたびに、個人情報入力装置200の個人情報の入力動作をディスイネーブル状態とする。
【0017】
さらに、ゲート管理装置600は、個人情報入力装置200によって入力された個人情報が、当該所定の空間に入室が許可されたユーザの個人情報である場合に、フラッパーゲートや電気錠ドア等のゲート装置300の解錠信号を出力する。ゲート管理装置600は、入室が許可されたユーザがゲート装置300を通過すると、ゲート装置300の施錠信号を出力する。ゲート装置300を一人ずつ通過させるために、入退室センサ装置が設置されるが、入退室センサ装置については後述する。
【0018】
また、ゲート管理装置600は、個人情報入力装置200によって入力された個人情報を入退室管理装置800に出力することが可能である。また、個人情報は、個人情報が個人情報入力装置200に入力された時刻、または、個人情報がゲート管理装置600に入力された時刻を示す時刻情報に対応付けられて、入退室管理装置800に出力され、入退室管理装置800に記憶される。
【0019】
検温管理装置700は、検温装置100によって検出された、顔によって示される体温情報、顔の輪郭情報、及び、顔の撮像情報等の情報を検温装置100から受信して記憶する機能を有する。顔の輪郭情報は、上述した撮像装置、または、検温カメラ等によって抽出可能である。また、顔の撮像情報は、検温装置100に含まれる上述した撮像装置によって撮像することが可能である。また、顔によって示される体温情報、顔の輪郭情報、及び、顔の撮像情報等の情報は、顔によって示される体温情報が測温された時刻を示す時刻情報に対応付けられて、検温管理装置700に記憶される。
【0020】
入退室管理装置800は、個人情報入力装置200によって入力された個人情報をゲート管理装置600から受信し、当該個人情報を時刻情報に対応付けて記憶する機能を有する。なお、当該所定の空間に入室が許可されたユーザの個人情報であるか否かを判定するための、個人情報を入退室管理装置800が記憶していてもよい。この場合には、ゲート管理装置600は、入退室管理装置800と個人情報の通信を実行し、個人情報入力装置200によって入力された個人情報が、入室を許可された個人情報であるか否かを判定することが可能になる。
【0021】
なお、検温管理装置700に記憶された顔によって示される体温情報、顔の輪郭情報、及び、顔の撮像情報等の情報と、入退室管理装置800に記憶された個人情報とは、時刻情報に基づいて対応付けされることが可能である。対応付けられた体温情報、顔の輪郭情報、及び、顔の撮像情報等の情報と、個人情報は、検温管理装置700または入退室管理装置800、若しくは、他のシステムに一括して記憶し、検索することも可能になる。
【0022】
なお、入退管理システム1000は、検温装置100からゲート管理装置600に入力される検温結果正常信号、または、検温結果異常信号によって、検温管理システム2000とゲート管理システム3000とを連動させることが可能である。このように、簡易なインターフェースによって、検温管理システム2000とゲート管理システム3000とを連動させ、一人ずつ入室させることが可能となる。
【0023】
(入退室センサ装置の共連れ防止動作の説明)
図2(a)は、ゲート装置300の一例である、左右開閉自動ドアに、入退室センサ装置400a、400bを設置した一例を示す模式図である。入退室センサ装置400aと入退室センサ装置400bには、人間が視認できない光を発光、受光、または、受発光できる複数の光デバイスが組み込まれ、入退室センサ装置400aと入退室センサ装置400bとの間で当該光を送受信している。また、入退室センサ装置400aはポールP1aの側面に配置され、入退室センサ装置400bはポールP1bの側面に配置され、入退室センサ装置400aと入退室センサ装置400bの高さが調整される。なお、以下、入退室センサ装置400aおよび400bを入退室センサ装置400と総称する場合がある。
【0024】
ユーザがゲート装置300を通過すると、当該光の遮断によって、D1方向およびD1方向と反対にゲート装置300を移動するユーザを検知することも可能になる。このように、入退室センサ装置400は、ゲート装置300をD1方向に通過するユーザの数を検知することが可能な装置として機能させることが可能になる。また、入退室センサ装置400は、ゲート装置300をD1方向と反対の方向に通過するユーザの数を検知することも可能な装置として機能させることが可能になる。
【0025】
図2(b)は、
図2(a)に示されたゲート装置300および入退室センサ装置400の上面図の一例である。入退室センサ装置400aがポールP1aの側面に配置され、入退室センサ装置400bがポールP1bの側面に配置されるので、入退室センサ装置400aと入退室センサ装置400bの高さが調整されることが可能になる。
【0026】
図2(c)は、ゲート装置300の他の一例である、開き戸タイプのドアに、入退室センサ装置400a、400bを設置した一例を示す模式図である。ユーザの移動方向に並んで配置された複数の光デバイスは、
図2(c)において光デバイスアレイsa1として示されることも可能であり、光デバイスアレイsa1は
図2(a)および
図2(b)に組み込まれていてもよい。
【0027】
(入退管理システムの構成例)
図3は、本実施形態に係わる入退管理システム1000の一例を示すブロック図である。
【0028】
入退管理システム1000には、検温装置100、個人情報入力装置200、ゲート装置300、入退室センサ装置400、ゲート管理装置600、検温管理装置700、および、入退室管理装置800を含む。なお、入退管理システム1000に、ガイド装置500がオプションとして含まれる場合もある。また、検温装置100、個人情報入力装置200、ゲート装置300、入退室センサ装置400、ゲート管理装置600、ガイド装置500、検温管理装置700、および、入退室管理装置800間の制御信号は有線または無線によって伝送され得る。
【0029】
検温装置100は、所定の空間に入室しようとするユーザR1の顔、特に額によって示される体温を測定し、検温結果をゲート管理装置600に出力する機能を有する。また、検温装置100は、顔の特に額によって示される体温情報、体温計測時の時刻情報、顔の輪郭情報、及び、顔の撮像情報等の情報を検温管理装置700に送信する機能も有する。検温装置100の詳細については
図4(a)において説明する。
【0030】
個人情報入力装置200は、入室しようとするユーザの個人情報が記録された個人情報記録媒体900を読み取り、読み取られた個人情報をゲート管理装置600に送信する機能を有する。個人情報入力装置200の詳細については
図4(b)において説明する。
【0031】
ゲート装置300は、左右開閉自動ドア、開き戸タイプのドア、フラッパーゲート等の入退室が管理されている空間への入退室を管理する任意のゲートであることが可能である。また、ゲート装置300の開閉は、ゲート管理装置600からの信号によって管理される。ゲート装置300の詳細については
図4(c)において説明する。
【0032】
入退室センサ装置400は、上述したように、ゲート装置300の両側に設置され、光を送受信し、当該光の遮断される状況に応じて、入退室センサ装置として機能する。入退室センサ装置400が、共連れを検知した場合には、共連れ検知信号を、ゲート管理装置600に送信する機能を有する。なお、共連れは、複数人が一度の解錠信号で入室する場合だけでなく、退室しようとするユーザがいる場合も含む。また、入退室センサ装置400が、一人のユーザが、入退室が管理されている空間へ入室したことを検知した場合には、正常入室検知信号を、ゲート管理装置600に送信する機能を有する。入退室センサ装置400の詳細については
図5(a)において説明する。
【0033】
ガイド装置500は入退管理システム1000に必須の構成要素ではないが、入退室が管理されている空間へ入室しようとするユーザに対して、音や音声等の聴覚情報、視覚情報等の情報によって、入室のガイドまたは警告をする機能を有する。ガイド装置500の詳細については
図5(b)において説明する。
【0034】
ゲート管理装置600は、検温装置100から検温結果正常信号を受信すると、個人情報入力装置200における個人情報の入力動作をイネーブル状態とする機能を有する。また、ゲート管理装置600は一人の個人情報の入力動作を終了すると、個人情報入力装置200の入力動作をディスイネーブル状態とする機能を有する。また、ゲート管理装置600は、個人情報入力装置200によって読み取られた個人情報、個人情報が読み取られた時刻情報等の情報を、入退室管理装置800に送信する機能を有する。また、ゲート管理装置600は、個人情報入力装置200によって読み取られた個人情報が認証されると、ゲート装置300を解錠し、認証されたユーザを入室させるようにも機能する。さらに、ゲート管理装置600は、個人情報入力装置200、入退室センサ装置400、および、ガイド装置500と連動し、ユーザの入室のガイドまたは警告をする機能も有する。ゲート管理装置600の詳細については
図6において説明する。
【0035】
検温管理装置700は、検温装置100によって測定された、ユーザの顔の特に額によって示される体温情報、体温計測時の時刻情報、顔の輪郭情報、及び、顔の撮像情報等の情報を、検温装置100から受信し、対応付けて記憶する機能を有する。また、検温管理装置700は入退室管理装置800と連動し、検温管理装置700に記憶された情報を、入退室管理装置800に記憶された情報と共有することも可能である。
【0036】
入退室管理装置800は、個人情報入力装置200によって読み取られた個人情報、個人情報が読み取られた時刻情報等の情報をゲート管理装置600から受信し、対応付けて記憶する機能を有する。また、上述したように、入退室管理装置800は検温管理装置700と連動し、入退室管理装置800に記憶された情報を、検温管理装置700に記憶された情報と共有することも可能である。例えば、検温管理装置700に記憶された体温計測時刻の後であって、当該体温計測時刻に最も近い個人情報が読み取られた時刻を対応付けて、同一ユーザに関する情報を共有することも可能である。すなわち、同一ユーザに関する、顔の特に額によって示される体温情報、体温計測時の時刻情報、顔の輪郭情報、顔の撮像情報、個人情報、及び、時刻情報を対応付けて、検温管理装置700と入退室管理装置800は共有することも可能となる。なお、検温管理装置700および入退室管理装置800とは異なる図示しない外部システムにおいて、同一ユーザに関する上記情報を共有する構成とすることも可能である。この場合には、図示しない外部システムは、検温管理装置700および入退室管理装置800から、若しくは、検温管理装置700または入退室管理装置800を経由して、同一ユーザに関する上記情報を受信することが可能である。
【0037】
(入退管理システムの各部の構成例)
(検温装置100の構成例)
図4(a)は、検温装置100の構成の一例を示すブロック図である。検温装置100は、表示部110、撮像部120、認識部130、検温部140、記憶部150、判定部160、検温計時部170を含む。
【0038】
表示部110には、撮像部120によって撮像された画像が表示されてもよい。また、撮像された画像に来客したユーザが含まれる場合には、ユーザの額を含む顔の画像が撮像されるように、ユーザに対する移動方向情報が表示されるように構成されてもよい。また、図示しない音情報出力装置によって、ユーザに対する移動方向情報が出力されるように構成されてもよい。すなわち、移動方向情報は、視覚情報または聴覚情報の少なくともいずれかであってもよい。この場合の図示しない音情報出力装置は、検温装置100に含まれてもよいし、検温装置100の外部やガイド装置500に設置される構成であってもよい。
【0039】
撮像部120には、サーモグラフィカメラ等の検温カメラが挙げられるが、これに限定されるわけではなく、ユーザR1の顔の額によって示される体温を測定可能な任意の測温機器であってもよい。また、撮像部120は、ユーザR1の顔を撮像するために、補助的にCCDカメラ等の撮像装置が組み込まれていてもよい。ユーザR1の顔または額の認識は、撮像装置、または、検温カメラ等によって実行することが可能である。
【0040】
認識部130は、撮像部120にユーザの顔および額が撮像されているか否かを認識する機能を有する。また、検温の対象は、ユーザの額であるので、検温部140によって検温される対象が撮像部120で撮像されるようにガイドする機能を有する。例えば、撮像部120の撮像画像にユーザの顔および額の一部、または、ユーザの顔および額以外の部分が撮像されている場合には、ユーザに対する移動方向情報を表示部110や図示しない音情報出力装置に出力することも可能である。また、撮像部120の撮像画像にユーザの顔および額が撮像されていない場合には、認識部130は、未認識信号を判定部160に出力する。また、撮像部120の撮像画像にユーザの顔および額が撮像されている場合に、認識確認信号を判定部160に出力する。また、認識確認信号は、認識部130から検温部140に出力されてもよい。
【0041】
検温部140は、撮像部120で撮像された対象物の温度を測定する機能を有する。そして、認識部130から、認識確認信号を受信すると、検温された体温情報を、認識部130を経由して表示部に出力する。なお、撮像部120で撮像された対象物の温度は、認識確認信号の受信時、または、測温されるたびに連続して、判定部160に出力されてもよい。
【0042】
記憶部150は、ユーザの顔および額の輪郭を認識するために必要な情報を記憶する機能を有する。例えば、ユーザの体から顔の輪郭を識別するために必要な情報、ユーザと他の撮像対象物とを識別するために必要な情報が記憶部150に記憶され、認識部130は、当該必要な情報に基づいて、ユーザの顔および額の輪郭を認識する。ユーザの顔および額の輪郭の認識は、パターンマッチングや人工知能などの既知の技術を使用することも可能である。
【0043】
判定部160は、認識部130から認識確認信号を受信すると、検温部140からの体温情報、体温計測時の時刻情報、顔の輪郭情報、及び、顔の撮像情報等の情報を対応付け、体温・時刻関連情報J161として検温管理装置700に出力する機能を有する。また、判定部160は、認識確認信号を受信した時の体温情報があらかじめ定められた値以下である場合には、検温結果正常信号J163をゲート管理装置600に出力する機能を有する。検温結果正常信号J163は論理的にHigh状態またはLow状態を示す信号であってもよい。また、判定部160は、認識確認信号を受信した時の体温情報があらかじめ定められた値よりも大きい値である場合には、検温結果異常信号J162をガイド装置500に出力するように構成されてもよい。また、検温結果異常信号は、認識部130を経由して、表示部110に出力され、検温結果が異常であることを示す情報が表示されてもよい。なお、あらかじめ定められた値は、入退管理システム1000によって任意の値に設定されることが可能である。
【0044】
検温計時部170は、時刻を計時し、計時された時刻情報を出力する機能を有する。例えば、計時された時刻情報は、判定部160に出力される。なお、検温計時部170と、後述する個人情報計時部230とは、時刻同期している。時刻情報は、図示しない外部システムから受信するように検温計時部170および個人情報計時部230を構成することも可能である。また、検温計時部170が個人情報計時部230の計時情報に同期させる、または、個人情報計時部230が検温計時部170の計時情報に同期させるように構成することも可能である。
【0045】
(個人情報入力装置200の構成例)
図4(b)は、個人情報入力装置200の構成の一例を示すブロック図である。個人情報入力装置200は、動作モード制御部210、読み取り部220、個人情報計時部230を含む。
【0046】
動作モード制御部210は、個人情報の入力動作をイネーブル状態とする入力動作イネーブル信号J610をゲート管理装置600から受信すると、読み取り部220をイネーブル状態にし、個人情報を読み取ることを可能にする。また、動作モード制御部210は、個人情報の入力動作をディスイネーブル状態とする入力動作ディスイネーブル信号J623をゲート管理装置600から受信すると、読み取り部220をディスイネーブル状態にし、読み取り動作を停止することを可能にする。すなわち、読み取り部220は、ユーザの顔の額の体温があらかじめ定められた値よりも小さい場合にイネーブル状態になり、読み取り部220で一人分の個人情報を読み取るとディスイネーブル状態に戻るように動作する。
【0047】
読み取り部220は、個人情報が記録された個人情報記録媒体900から当該個人情報を読み取る機能を有する。また、個人情報は、ICカード等に搭載されるメモリとしての半導体記憶媒体に記憶されていてもよい。しかし、個人情報は、半導体記憶媒体に記憶された情報に限定されるわけではなく、磁気情報、バーコード等の印刷情報等の任意の形態の情報として、保持されることが可能である。したがって、読み取り部220は、磁気読み取り装置、光学読み取り装置、非接触型の電磁波送受信装置、接触型の情報読み取り装置等の任意の形態を有することが可能である。
【0048】
個人情報計時部230は、時刻を計時し、計時された時刻情報を出力する機能を有する。計時された時刻情報は、読み取り部220において読み取られた個人情報に対応付けられて、ゲート管理装置600に出力される。すなわち、当該時刻情報は、個人情報が読み取り部220において読み取られたタイミングを示す。なお、読み取り部220によって読み取られた個人情報および時刻情報は、個人・時刻情報J220としてゲート管理装置600に出力されるように構成することが可能である。
【0049】
(ゲート装置300の構成例)
図4(c)は、ゲート装置300の構成の一例を示すブロック図である。ゲート装置300は、開閉駆動部320、および、開閉部310を含む。開閉駆動部320は、ゲート装置300から入室しようとするユーザを、通過させるか否かを物理的に制御する開閉部310を駆動する任意の機構を有することが可能である。したがって、開閉部310は、左右開閉自動ドア、開き戸タイプのドア、フラッパーゲート等の入退室が管理されている空間への入退室を管理する任意のゲートであることが可能である。また、ゲート管理装置600は、個人情報入力装置200によって読み取られた個人情報が認証されると、認証されたユーザを入室させるように開閉駆動部320に解錠信号J641を出力する。また、ゲート管理装置600は、個人情報が認証され、入室が許可されたユーザ一人がゲート装置300を通過すると、ゲート装置300の施錠信号J642を出力する。後述する入退室センサ装置400がゲート装置300を一人ずつ通過させるように監視する機能を有する。すなわち、入退室センサ装置400がゲート装置300を一人通過することを検知すると、ゲート管理装置600を経由して、施錠信号J642がゲート装置300に入力される。
【0050】
(入退室センサ装置400の構成例)
図5(a)は、入退室センサ装置400の構成の一例を示すブロック図である。入退室センサ装置400は、入退室センサ部410、および、入退室判定部420を含む。
【0051】
入退室センサ部410は、少なくとも2台の入退室センサ装置400の間で、人間が視認できない光を発光、受光、または、受発光できる光デバイスであり、少なくとも2台の入退室センサ装置400の間で当該光を送受信している。光デバイスは少なくとも1個以上が含まれ、ユーザの移動方向に並んで配置されるように光デバイスは構成されてもよい。例えば、ユーザの移動方向に並んで配置された複数の光デバイスは、
図2(c)において光デバイスアレイsa1として示されることも可能であり、光デバイスアレイsa1は
図2(a)および
図2(b)に組み込まれていてもよい。
【0052】
入退室判定部420は、ゲート装置300をユーザが入室方向に一人通過した場合に、正常入室検知信号を、ゲート管理装置600に送信する機能を有する。また、入退室判定部420は、共連れを検知した場合には、共連れ検知信号を、ゲート管理装置600に送信する機能を有する。なお、上述したように、共連れは、複数人が一度の解錠信号で入室する場合だけでなく、入室しようとする一人のユーザに対して、退室しようとするユーザがいる場合も含む。なお、
図5(a)においては、正常入室検知信号および共連れ検知信号を含む信号が、入退室判定信号J420として示されている。
【0053】
(ガイド装置500の構成例)
図5(b)は、ガイド装置500の構成の一例を示すブロック図である。ガイド装置500は、ガイド情報出力部510、および、ガイド情報制御部520を含む。
【0054】
ガイド情報出力部510は、入室しようとするユーザに対して視覚情報または聴覚情報を出力する機能を有する。例えば、ガイド情報出力部510は、プロジェクタ等の投影装置、照明装置、音響装置等の電子装置によって、任意の警報情報が出力される。なお、ガイド情報出力部510は、視覚情報または聴覚情報を出力する機能を有する任意の装置を使用することが可能である。例えば、上述したようにユーザR1がゲストとして認識された場合には、図示しないプロジェクタ等の投影装置によって、入室を促すガイド情報を入室する方向に投影することも可能である。例えば、「Welcome」という入室を歓迎する文字情報を投影することも可能である。また、入室を歓迎する情報を、ユーザR1が移動するべき方向に移動させ、ユーザR1に移動すべき方向を認識させるように促すことも可能である。なお、入室を歓迎する情報は、任意の文字情報に限定されず、任意の静止した静止画像情報、または、ユーザR1が移動するべき方向に移動する任意の移動画像情報であってもよい。また、共連れを検知した場合、体温があらかじめ定められた値よりも大きい場合に、共連れ検知情報、体温異常情報等を視覚情報または聴覚情報として出力するように構成されてもよい。
【0055】
ガイド情報制御部520は、検温結果異常信号J162を受信した場合には、検温結果が異常であることを示す情報を、ガイド情報出力部510から出力するように動作してもよい。また、ガイド情報制御部520は、認証判定情報J622を受信し、入室しようとするユーザに入室をガイド、または、入室が制限されていることを示す視覚情報または聴覚情報をガイド情報出力部510から出力するように動作してもよい。また、ガイド情報制御部520は、正常通過判定情報J650を受信した場合に、正常通過判定情報J650が共連れの発生を示している場合には、共連れが発生したことを示す視覚情報または聴覚情報をガイド情報出力部510から出力するように動作してもよい。
【0056】
(検温管理装置700の構成例)
図5(c)は、検温管理装置700の構成の一例を示すブロック図である。検温管理装置700は、検温情報制御部710、および、検温関連情報記憶部720を含む。
【0057】
検温情報制御部710は、検温関連情報記憶部720に記憶されるべき情報が記憶されるべき領域およびフォーマット等を決定し、当該情報を検温関連情報記憶部720に記憶する機能を有する。検温関連情報記憶部720に記憶されるべき情報は、検温装置100から体温・時刻関連情報J161として入力される。さらに、入退室管理装置800と連動して、入退室管理装置800に記憶されている情報と、検温情報制御部710は、検温関連情報記憶部720に記憶されている情報とを対応付け、管理する機能を有する場合もある。この場合には、検温関連情報記憶部720に、入退室関連情報記憶部820の情報が記憶されてもよい場合があり得る。
【0058】
検温関連情報記憶部720は、検温装置100によって検出された、顔の額によって示される体温情報、顔の輪郭情報、顔の撮像情報、及び、体温情報が測温された時刻を示す時刻情報を検温情報制御部710から受信して記憶する機能を有する。また、上述したように、検温関連情報記憶部720に、入退室関連情報記憶部820の情報が記憶されてもよい場合があり得る。
【0059】
(入退室管理装置800の構成例)
図5(d)は、入退室管理装置800の構成の一例を示すブロック図である。入退室管理装置800は、入退室管情報制御部810、および、入退室関連情報記憶部820を含む。
【0060】
入退室管情報制御部810は、入退室関連情報記憶部820に記憶されるべき情報が記憶されるべき領域およびフォーマット等を決定し、当該情報を入退室関連情報記憶部820に記憶する機能を有する。入退室関連情報記憶部820に記憶されるべき情報は、個人情報入力装置200によって読み取られた個人情報、個人情報が読み取られた時刻情報等の情報である。また、ゲート装置300において、共連れが発生したか否かを示す情報が、個人情報および個人情報が読み取られた時刻情報に対応付けられて、入退室関連情報記憶部820に記憶されてもよい。
【0061】
入退室関連情報記憶部820は、入退室管情報制御部810から送信された個人情報、個人情報が読み取られた時刻情報等の情報を記憶する機能を有する。なお、上述したように、入退室管理装置800は検温管理装置700と連動し、入退室管理装置800に記憶された情報を、検温管理装置700に記憶された情報と共有することも可能である。
【0062】
(ゲート管理装置600の構成例)
図6は、ゲート管理装置600の構成の一例を示すブロック図である。ゲート管理装置600は、個人情報入力装置制御部610、認証判定部620、認証記憶部630、ゲート制御部640、および、正常通過判定部650を含む。
【0063】
個人情報入力装置制御部610は、検温装置100の判定部160から、検温結果正常信号J163を入力すると、個人情報の入力動作をイネーブル状態とする入力動作イネーブル信号J610を個人情報入力装置200に出力する機能を有する。上述したように、検温結果正常信号J163は論理的にHigh状態またはLow状態を示す信号であってもよい。したがって、検温結果正常信号J163は、個人情報入力装置制御部610に具備されたポートに入力される信号であってもよい。また、検温結果正常信号J163がポートに入力される信号である場合に、当該ポートは、スイッチによってHigh状態またはLow状態を示す信号が入力されるように当初設計されていたポートであってもよい。また、検温結果正常信号J163はコマンド等のフォーマットを有する命令形式で入力されるように構成することも可能である。
【0064】
認証判定部620は、個人情報入力装置200から個人・時刻情報J220を入力し、個人・時刻情報J220に含まれる個人情報が、認証記憶部630に記憶されている入室が許可されているユーザの個人情報か否かを判定する。個人・時刻情報J220に含まれる個人情報が、入室許可の個人情報である場合には、個人情報入力装置200の個人情報の入力動作をディスイネーブル状態とする入力動作ディスイネーブル信号J623を認証判定部620は個人情報入力装置200に出力する。また、個人・時刻情報J220に含まれる個人情報が、入室許可または入室不許可の個人情報であることが判定された認証判定情報J622を認証判定部620はガイド装置500に出力する。さらに、認証判定部620は、正常通過判定部650から、入室が許可されているユーザがゲート装置300を正常に通過したことを示す正常通過情報を受信すると、以下の処理を実行することが可能である。すなわち、認証判定部620は、正常通過情報、個人情報および個人情報が読み取られた時刻情報が対応付けられた入退室情報J621を入退室管理装置800に出力することが可能である。また、認証判定部620は、正常通過判定部650から、入室が許可されているユーザがゲート装置300を共連れが発生して通過したことを示す共連れ通過情報を受信すると、以下の処理を実行することが可能である。すなわち、認証判定部620は、共連れ通過情報、個人情報および個人情報が読み取られた時刻情報が対応付けられた入退室情報J621を入退室管理装置800に出力することが可能である。
【0065】
認証記憶部630は、入室が許可されているユーザの個人情報を記憶する機能を有する。なお、認証記憶部630は、入退室管理装置800に設けられていてもよい。この場合には、認証判定部620は、入退室管理装置800に設けられた認証記憶部630と情報の送受信を実行する形態とすることも可能である。
【0066】
ゲート制御部640は、認証判定部620において入室が許可されている個人情報が入力されたと判定された場合に、解錠信号J641をゲート装置300に出力する。また、ゲート制御部640は、個人情報が認証され、入室が許可されたユーザ一人がゲート装置300を通過したと正常通過判定部650が判定すると、ゲート装置300に施錠信号J642を出力する。このようにして、ゲート制御部640は、検温結果が正常であるユーザを、一人ずつゲート装置300を通過させるように補助する機能を有する。なお、ゲート制御部640は、個人情報が認証され、入室が許可されたユーザがゲート装置300を通過する場合に共連れが発生したと正常通過判定部650が判定した場合にも、ゲート装置300の施錠信号J642を出力するように構成することも可能である。
【0067】
正常通過判定部650は、入退室センサ装置400から、正常入室検知信号または共連れ検知信号を示す入退室判定信号J420が入力されると、入室が許可されたユーザが正常に入室したか、共連れが発生したかを判定する。正常通過判定部650は、判定結果を認証判定部620、ゲート制御部640およびガイド装置500に出力する。ガイド装置500には、正常通過判定情報J650として、正常通過判定部650の判定結果が出力される。
【0068】
(入退管理システム1000の動作例)
図7Aおよぶ
図7Bは、入退管理システム1000の動作の一例を示すフローチャートである。なお、
図7Aおよぶ
図7Bのフローチャートは、入退管理システム1000にガイド装置500が含まれる場合のフローチャートである。
【0069】
ステップS701において、検温装置100および/またはガイド装置500が検温するためのガイド情報を出力する。ガイド情報は視覚情報または聴覚情報であってもよい。例えば、検温装置100の表示部110に検温するためのガイド情報が表示されてもよい。一例として「顔を近づけて検温してください」等のテキスト情報、または、顔のイラストを含む画像情報等の任意の検温するためのガイド情報が表示部110に表示されてもよい。また、ガイド装置500によって、床面や壁面にガイド情報が投影されてもよい。また、ガイド装置500に表示部がある場合には当該表示部にガイド情報が表示されてもよい。次に、入退管理システム1000はステップS702の動作を実行する。
【0070】
ステップS702において、検温装置100の撮像部120によって、移動する物体が認識されたか否かが判定される。撮像部120が移動する物体を認識した場合(ステップS702:YES)には、検温装置100はステップS703に進む。撮像部120が移動する物体を認識していない場合(ステップS702:NO)には、検温装置100はステップS702を繰り返し、来訪者等が接近し、移動する物体を認識まで待機する。
【0071】
ステップS703において、検温装置100の認識部130が、撮像した移動物体がユーザの顔であるか否かを判定する。撮像した移動物体がユーザの顔である場合(ステップS703:YES)には、検温装置100はステップS705に進む。撮像した移動物体がユーザの顔ではない場合(ステップS703:NO)には、検温装置100はステップS704に進む。
【0072】
ステップS704において、検温装置100は撮像した移動物体の状況に応じてガイド情報を出力する。例えば、撮像した移動物体がユーザであって、ユーザの顔が含まれない場合には、ユーザの顔が撮像部120によって撮像されるように、ユーザに移動方向を示す移動方向情報を出力する。移動方向情報は、表示部110またはガイド装置500によって表示される視覚情報であってもよい。また、移動方向情報は、検温装置100に含まれる図示しない放音装置、または、ガイド装置500含まれる図示しない放音装置によって放音される聴覚情報であってもよい。また、例えば、撮像した移動物体がユーザであって、ユーザの顔の一部が含まれるが額が含まれない場合に、ユーザの額が含まれる顔が撮像部120によって撮像されるように、ユーザに移動方向を示す移動方向情報を出力する。次に、検温装置100はステップS702に戻る。
【0073】
ステップS705において、検温装置100は、撮像部120によって撮像されたユーザの額の体温を測定する。次に、検温装置100はステップS706に進む。
【0074】
ステップS706において、検温装置100は、検温部140から出力された体温情報、体温計測時の時刻情報、顔の輪郭情報、及び、顔の撮像情報等の情報を対応付けて、体温・時刻関連情報J161として、検温管理装置700に出力する。検温管理装置700の検温関連情報記憶部720は、体温・時刻関連情報J161を記憶する。次に、検温装置100はステップS707に進む。
【0075】
ステップS707において、検温装置100の判定部160は、ユーザの額の体温があらかじめ定められた値以下であるか否かを判定する。ユーザの額の体温があらかじめ定められた値以下である場合(ステップS707:YES)には、検温装置100はステップS709に進む。ユーザの額の体温があらかじめ定められた値以下ではない場合(ステップS707:NO)には、検温装置100はステップS708に進む。
【0076】
ステップS708において、検温装置100の判定部160は、検温結果異常信号J162をガイド装置500に出力するように構成されてもよい。ガイド装置500は、検温結果異常信号J162を受信した場合には、検温結果が異常であることを示す情報を視覚または聴覚で認識できる情報で出力するように動作してもよい。また、検温結果が異常であることを示す情報は、検温装置100の表示部110または図示しない検温装置100の図示しない音情報出力装置に出力することも可能である。次に、入退管理システム1000は処理を終了する。
【0077】
ステップS709において、検温装置100の判定部160は、検温結果正常信号J163をゲート管理装置600に出力する。ゲート管理装置600は、検温装置100の判定部160から、検温結果正常信号J163を入力すると、個人情報の入力動作をイネーブル状態とする入力動作イネーブル信号J610を個人情報入力装置200に出力する。次に、入退管理システム1000はステップS710の動作を実行する。
【0078】
ステップS710において、個人情報入力装置200は、個人情報の入力動作をイネーブル状態とする入力動作イネーブル信号J610をゲート管理装置600から受信すると、読み取り部220をイネーブル状態にし、個人情報を読み取ることを可能にする。読み取り部220によって個人情報記録媒体900から読み取られた個人情報は、個人情報が読み取られた時刻情報を含む個人・時刻情報J220としてゲート管理装置600に出力される。次に、入退管理システム1000はステップS711の動作を実行する。
ステップS711において、個人情報入力装置200は、個人情報の入力動作をディスイネーブル状態とする入力動作ディスイネーブル信号J623をゲート管理装置600から受信する。個人情報入力装置200は入力動作ディスイネーブル信号J623を受信すると、読み取り部220をディスイネーブル状態とし、個人情報の読み取り動作を不可能にする。次に、入退管理システム1000はステップS712の動作を実行する。
【0079】
ステップS712において、ゲート管理装置600は、個人情報入力装置200から受信した個人情報が入室を許可されたユーザの個人情報であるか否かを判定する。個人情報入力装置200から受信した個人情報が入室を許可されたユーザの個人情報である場合(ステップS712:YES)には、ゲート管理装置600は、ゲート装置300に解錠信号J641を出力し、ステップS713に進む。個人情報入力装置200から受信した個人情報が入室を許可されたユーザの個人情報ではない場合(ステップS712:NO)には、ゲート管理装置600は、ステップS719に進む。
【0080】
ステップS713において、解錠信号J641を受信したゲート装置300は、ゲートを解錠させ、入室が許可されたユーザ一人がゲート装置300を通過するように機能する。次に、入退管理システム1000はステップS714の動作を実行する。
【0081】
ステップS714において、ゲート装置300に設置または近接して設置された入退室センサ装置400は、ゲート装置300を入室が許可されたユーザが入室方向に一人通過したか否かを判定する。ゲート装置300を入室が許可されたユーザが入室方向に一人通過した場合(ステップS714:YES)には、入退管理システム1000はステップS715に進む。ゲート装置300を入室が許可されたユーザが入室方向に一人通過する以外の共連れ等の異常が発生した場合(ステップS714:NO)には、入退管理システム1000はステップS721に進む。
【0082】
ステップS715において、入退室センサ装置400によって入室が許可されたユーザが入室方向に一人通過したことが検知された後に、ゲート装置300はゲートを施錠し、次にユーザが入室しないように機能する。次に、入退管理システム1000はステップS716に進む。
【0083】
ステップS716において、ゲート管理装置600は、正常通過情報、個人情報および個人情報が読み取られた時刻情報が対応付けられた入退室情報J621を入退室管理装置800に出力する。入退室管理装置800は、正常通過情報、個人情報および個人情報が読み取られた時刻情報が対応付けられた入退室情報を入退室関連情報記憶部820に記憶する。次に、入退管理システム1000はステップS717に進む。
【0084】
ステップS717において、検温管理装置700と入退室管理装置800に記憶されている情報の関連付けが、必要か否かが判定される。情報の関連付けは、定期的にまたはあらかじめ定められたイベントの発生によって必要となる場合がある。定期的なタイミング、または、あらかじめ定められたイベントの発生タイミングは、入退管理システム1000において任意のタイミングに設定されることが可能である。検温管理装置700と入退室管理装置800に記憶されている情報の関連付けが、必要である場合(ステップS717:YES)には、入退管理システム1000はステップS718に進む。検温管理装置700と入退室管理装置800に記憶されている情報の関連付けが、必要ではない場合(ステップS717:NO)には、入退管理システム1000は処理を終了する。
【0085】
ステップS718において、検温管理装置700に記憶された体温計測時刻の後であって、当該体温計測時刻に最も近い個人情報が読み取られた時刻を対応付けて、同一ユーザに関する情報を共有することも可能である。すなわち、同一ユーザに関する、顔の額によって示される体温情報、体温計測時の時刻情報、顔の輪郭情報、顔の撮像情報、個人情報、及び、個人情報が読み取られた時刻情報を対応付けて、検温管理装置700と入退室管理装置800は共有することも可能となる。なお、検温管理装置700および入退室管理装置800とは異なる図示しない外部システムにおいて、同一ユーザに関する上記情報を共有する構成とすることも可能である。次に、入退管理システム1000は処理を終了する。
【0086】
ステップS719において、ゲート管理装置600は、入室不許可情報、個人情報および個人情報が読み取られた時刻情報が対応付けられた情報を入退室情報J621として入退室管理装置800に出力する。次に、入退管理システム1000はステップS720に進む。
【0087】
ステップS720において、入退室管理装置800は、入室不許可情報、個人情報および個人情報が読み取られた時刻情報が対応付けられた入退室情報を入退室関連情報記憶部820に記憶する。次に、入退管理システム1000はステップS717に進む。
【0088】
ステップS721において、ゲート装置300を入室が許可されたユーザが入室方向に一人通過する以外の共連れ等の異常が発生した場合には、ゲート装置300はゲートを施錠し、次にユーザが入室しないように機能する。次に、入退管理システム1000はステップS722に進む。
【0089】
ステップS722において、ゲート管理装置600は、不正入場情報、個人情報および個人情報が読み取られた時刻情報が対応付けられた情報を入退室情報J621として入退室管理装置800に出力する。次に、入退管理システム1000はステップS723に進む。
【0090】
ステップS723において、入退室管理装置800は、不正入場情報、個人情報および個人情報が読み取られた時刻情報が対応付けられた入退室情報を入退室関連情報記憶部820に記憶する。次に、入退管理システム1000はステップS717に進む。
【0091】
以上説明したように、監視員が存在しないで入退が管理されるべき出入口において、システム間の簡易な連携によって、入室されるべきユーザを一人ずつ認証して入室させることが可能になる。
【0092】
以下に、上述した実施形態に係わる入退管理システム、および、入退管理システムの管理方法の特徴について記載する。
【0093】
本開示の第1の態様に係る入退管理システム1000は、ゲート装置300を通過しようとする人を認識した場合に、人の体温を測定する検温装置100を含むことが好ましい。また、入退管理システム1000は、以下の処理を実行するゲート管理装置600を含むことが好ましい。ゲート管理装置600は、検温装置100により測定された体温があらかじめ定められた値よりも小さい場合に、個人情報入力装置200の個人情報の入力を可能状態とすることが好ましい。また、ゲート管理装置600は、一人の個人情報が入力されると、個人情報入力装置200の個人情報の入力を不可能状態とすることが好ましい。
【0094】
本開示によれば、監視員が存在しないで入退が管理されるべき出入口において、システム間の簡易な連携によって、入室されるべきユーザを一人ずつ認証して入室させることが可能になる。
本開示の第2の態様に係る入退管理システム1000の検温装置100は、ゲート装置300を通過しようとする人の顔の輪郭を認識した場合に、前記顔の体温を測定することが好ましい。
本開示によれば、監視員が存在しないで入退が管理されるべき出入口において、ゲート装置300を通過しようとする人の体温として、人の顔を適切に検温することが可能になる。
【0095】
本開示の第3の態様に係る入退管理システム1000の検温装置100は、顔の体温を測定すると、顔の体温を測定した時刻を示す時刻情報、および、顔の体温情報を含む体温関連情報を検温管理装置700に出力することが好ましい。一人の体温関連情報に含まれる情報は対応付けされた状態で検温管理装置700に記憶されることが好ましい。
【0096】
本開示によれば、顔の体温を測定した時刻を示す時刻情報、および、顔の体温情報が関連付けされて体温関連情報として記憶されるので、顔の体温情報を時刻に基づいてトレースすることが可能になる。また、顔の体温変化があれば、入室時と入室後の顔の体温とを比較し、トレースバックし、体温変化を時間に対して演算することを可能な構成を有するようになる。
【0097】
本開示の第4の態様に係る入退管理システム1000の検温装置100は、赤外線を検知可能である部分、および、可視光を検知可能である部分を含む撮像部120を含むことが好ましい。また、体温関連情報には、人の顔の輪郭情報、および、顔の体温を測定した人間の顔の画像情報が含まることが好ましい。輪郭情報は赤外線および/または可視光によって形成され、顔の画像情報は可視光によって形成されることが好ましい。
【0098】
本開示によれば、体温関連情報には、人の顔の輪郭情報、および、顔の体温を測定した人間の顔の画像情報が含まるので、トレースバックした場合に、体温測定した個人を特定することが可能になり、トレーサビリティを向上させることが可能になる。
【0099】
本開示の第5の態様に係る入退管理システム1000の撮像部120によって撮像された物体が、顔の全体を含まない人間であることを認識した場合に、人間の顔の全体が撮像されるように人間に対する移動方向情報を出力する認識部130を含むことが好ましい。
【0100】
本開示によれば、監視員が存在しないで入退が管理されるべき出入口において、体温として測定されるべき額を含む顔が撮像されていない場合であっても、移動方向情報を出力することによって、適切に額を撮像し、検温することが可能になる。その結果、検温されるべき部分が適切に検温されることが可能になるので、入退が管理されるべき出入口において、監視員が存在しない状態に対応可能となる。
【0101】
本開示の第6の態様に係る入退管理システム1000の認識部130は撮像された顔情報から額領域を認識し、検温装置100は額領域の体温を検温する検温部140を含むことが好ましい。
【0102】
本開示によれば、上述したように、検温されるべき部分が適切に検温されることが可能になるので、入退が管理されるべき出入口において、監視員が存在しない状態に対応可能となる。
【0103】
本開示の第7の態様に係る入退管理システム1000は、個人情報の入力を可能状態または不可能状態とする個人情報入力装置200を含むことが好ましい。また、入退管理システム1000は、個人情報入力装置200から入力された個人情報が、ゲート装置300の通過が許可された個人情報である場合に、ゲート管理装置600によって解錠されるゲート装置300を含むことが好ましい。個人情報入力装置200は、個人情報の入力が可能であること、および、個人情報の入力が不可能であることを区別して示す光情報および/または音情報を出力することが好ましい。
【0104】
本開示によれば、監視員が存在しないで入退が管理されるべき出入口において、個人情報入力装置200の制御が容易なタイミングに基づいて、入室されるべきユーザを一人ずつ認証して入室させることが可能になる。また、入室しようとするユーザは、光情報および/または音情報によって容易に個人情報の入力が可能であるか否かを認識することが可能になる。
【0105】
本開示の第8の態様に係る入退管理システム1000のゲート装置300には、共連れを検知する入退室センサ装置400が設置されることが好ましい。入退室センサ装置400は、ゲート装置300を入室方向に一人通過したことを検知すると正常入室検知情報を出力し、ゲート装置300において共連れの発生を検知すると共連れ検知情報を出力することが好ましい。正常入室検知情報または共連れ検知情報が入力されたゲート管理装置600はゲート装置300を施錠することが好ましい。
【0106】
本開示によれば、監視員が存在しないで入退が管理されるべき出入口において、入退室センサ装置400を設置し、簡易な連携によって、共連れの発生を抑制し、入室されるべきユーザを一人ずつ認証して入室させることが可能になる。
【0107】
本開示の第9の態様に係る入退管理システム1000のゲート管理装置600は、個人情報、個人情報が入力された時刻を示す時刻情報、および、正常入室検知情報または共連れ検知情報を含む個人関連情報を入退室管理装置に出力することが好ましい。入退室管理装置800は一人の個人関連情報に含まれる情報が対応付けされた状態で記憶することが好ましい。
【0108】
本開示によれば、個人情報、個人情報が入力された時刻を示す時刻情報、および、正常入室検知情報または共連れ検知情報が関連付けされて個人関連情報として記憶されるので、個人情報が入力された時刻に基づいてトレースすることが可能になる。また、不正な入場があれば、トレースバックした場合に、不正な入場に関連した個人を特定することが可能になり、トレーサビリティを向上させることが可能になる。
【0109】
本開示の第10の態様に係る入退管理システム1000の検温装置100は検温管理システム2000に含まれ、ゲート管理装置600は検温を必要としないゲート管理システム3000に含まれることが好ましい。ゲート管理システム3000は、ゲート装置300を通過しようとする人に対する検温管理システム2000の検温結果を示す信号を入力することによって検温管理システム2000と連動することが好ましい。入退管理システム1000は、独立して個能することが可能である検温管理システム2000とゲート管理システム3000を含むことが好ましい。
【0110】
本開示によれば、監視員が存在しないで入退が管理されるべき出入口において、独立した二つのシステム間の簡易な連携によって、入室されるべきユーザを一人ずつ認証して入室させることが可能になる。
【0111】
本開示の第11の態様に係る入退管理システム1000は、体温関連情報に含まれる顔の体温を測定した時刻の後の時刻であって、当該時刻に最も近い、個人関連情報に含まれる個人情報が入力された時刻と、を対応付けることが好ましい。入退室管理装置800に記憶された個人関連情報と、検温管理装置700に記憶された体温関連情報とを、1つの入退管理情報として対応付けることが好ましい。入退管理情報を、入退室管理装置800、検温管理装置700、または、外部システムに記憶することが好ましい。
【0112】
本開示によれば、監視員が存在しないで入退が管理されるべき出入口において、独立した二つのシステムを動作させた場合であっても、システム間を簡易に連携させ、取得したデータを容易にシステム間で共有させることが可能になる。
【0113】
本開示の第12の態様に係る入退管理システム1000の管理方法は、検温装置100が、ゲート装置300を通過しようとする人を認識した場合に、人の体温を測定するステップを含むことが好ましい。また、入退管理システム1000の管理方法は、ゲート管理装置600が、検温装置100により測定された体温があらかじめ定められた値よりも小さい場合に、個人情報入力装置200の個人情報の入力を可能状態とするステップを含むことが好ましい。さらに、入退管理システム1000の管理方法は、一人の個人情報が入力されると、個人情報入力装置200の個人情報の入力を不可能状態とするステップを含むことが好ましい。
【0114】
本開示によれば、監視員が存在しないで入退が管理されるべき出入口において、システム間の簡易な連携によって、入室されるべきユーザを一人ずつ認証して入室させることが可能になる。
【0115】
以上、本実施形態を説明したが、本実施形態はこれらに限定されるものではなく、本実施形態の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。また、さまざまな実施形態の一部または全部を組み合わせて新たな実施形態とすることも可能である。
【符号の説明】
【0116】
100 検温装置
200 個人情報入力装置
300 ゲート装置
400 入退室センサ装置
500 ガイド装置
600 ゲート管理装置
700 検温管理装置
800 入退室管理装置
1000 入退管理システム