(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-09
(45)【発行日】2024-05-17
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20240510BHJP
【FI】
A63F7/02 320
(21)【出願番号】P 2022096723
(22)【出願日】2022-06-15
【審査請求日】2023-06-22
(73)【特許権者】
【識別番号】599104196
【氏名又は名称】株式会社サンセイアールアンドディ
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】市原 卓人
【審査官】上田 正樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-166744(JP,A)
【文献】特開2017-018346(JP,A)
【文献】特開2022-115221(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、
特別遊技状態に設定可能な設定手段と、
所定の演出を実行可能な演出実行手段と、を備え、
前記演出実行手段は、
第1図柄を前記表示部に表示可能であり、
第2図柄を前記表示部に表示可能であり、
前記第1図柄が第1図柄用当たり停止態様で表示された場合、且つ、前記第2図柄が第2図柄用当たり停止態様で表示された場合には、その後、前記特別遊技状態が設定され、
前記第1図柄が前記第1図柄用当たり停止態様で表示される前に、前記第2図柄が前記第2図柄用当たり停止態様で表示されるときがあ
り、
前記特別遊技状態には、第1遊技状態と、当該第1遊技状態よりも遊技者に有利な第2遊技状態と、があり、
前記第1図柄用当たり停止態様には、第1図柄用第1当たり停止態様と第1図柄用第2当たり停止態様とがあり、
前記第2図柄用当たり停止態様には、第2図柄用第1当たり停止態様と第2図柄用第2当たり停止態様とがあり、
前記第1図柄が前記第1図柄用第1当たり停止態様で表示された場合、且つ、前記第2図柄が前記第2図柄用第1当たり停止態様で表示された場合には、その後、前記第1遊技状態が設定されるときがあり、
前記第2図柄が前記第2図柄用第2当たり停止態様で表示された場合には、その後、前記第2遊技状態が設定され、
前記第1図柄が前記第1図柄用当たり停止態様で表示される前に、前記第2図柄が前記第2図柄用第2当たり停止態様で表示されるときがあることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
請求項1に記載の遊技機であって、
前記第1図柄用当たり停止態様で表示された前記第1図柄よりも、前記第2図柄用当たり停止態様で表示された前記第2図柄の方が、遊技者にとって目立ちにくいことを特徴とする遊技機。
【請求項3】
請求項2に記載の遊技機であって、
前記第1図柄は、
前記第2図柄が前記第2図柄用当たり停止態様で表示されている間に、第1図柄用はずれ態様から前記第1図柄用当たり停止態様に変更されることを特徴とする遊技機。
【請求項4】
請求項3に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記第1図柄が前記第1図柄用当たり停止態様に変更されることを示唆する変更示唆演出を実行可能であり、
前記第1図柄は、
前記第2図柄が前記第2図柄用当たり停止態様で表示されている間に、前記変更示唆演出の実行を介して、前記第1図柄用はずれ態様から前記第1図柄用当たり停止態様に変更されることを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ遊技機に代表される遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、大当たり判定の結果が大当たり当選の場合には、演出図柄を大当たり停止態様で停止表示可能な遊技機が知られている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の遊技機には、演出の興趣向上の観点から改善の余地がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書に開示される遊技機は、
表示部と、
特別遊技状態に設定可能な設定手段と、
所定の演出を実行可能な演出実行手段と、を備え、
前記演出実行手段は、
第1図柄を前記表示部に表示可能であり、
第2図柄を前記表示部に表示可能であり、
前記第1図柄が第1図柄用当たり停止態様で表示された場合、且つ、前記第2図柄が第2図柄用当たり停止態様で表示された場合には、その後、前記特別遊技状態が設定され、
前記第1図柄が前記第1図柄用当たり停止態様で表示される前に、前記第2図柄が前記第2図柄用当たり停止態様で表示されるときがあり、
前記特別遊技状態には、第1遊技状態と、当該第1遊技状態よりも遊技者に有利な第2遊技状態と、があり、
前記第1図柄用当たり停止態様には、第1図柄用第1当たり停止態様と第1図柄用第2当たり停止態様とがあり、
前記第2図柄用当たり停止態様には、第2図柄用第1当たり停止態様と第2図柄用第2当たり停止態様とがあり、
前記第1図柄が前記第1図柄用第1当たり停止態様で表示された場合、且つ、前記第2図柄が前記第2図柄用第1当たり停止態様で表示された場合には、その後、前記第1遊技状態が設定されるときがあり、
前記第2図柄が前記第2図柄用第2当たり停止態様で表示された場合には、その後、前記第2遊技状態が設定され、
前記第1図柄が前記第1図柄用当たり停止態様で表示される前に、前記第2図柄が前記第2図柄用第2当たり停止態様で表示されるときがあることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、演出を通じて遊技の興趣向上に寄与する遊技機を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図3】(A)は遊技状態の種類を示す説明図であり、(B)は大当たり遊技の種類を示す説明図である。
【
図4】(A)は大当たり遊技の流れを示すタイムチャートであり、(B)は小当たり遊技の流れを示すタイムチャートであり、(C)は補助遊技の流れを示すタイムチャートである。
【
図6】特図変動演出の通常変動の具体例を示す説明図である。
【
図7】特図変動演出のNリーチの具体例を示す説明図である。
【
図8】特図変動演出のSPリーチの具体例を示す説明図である。
【
図9】特図変動演出のSPSPリーチの具体例を示す説明図である。
【
図13】遊技機の制御に関わる部分のブロック図である。
【
図14】変動パターン判定テーブルの具体例である。
【
図17】第1実施形態および第2実施形態の遊技盤の正面図である。
【
図18】第1実施形態および第2実施形態の第2大入賞装置等を詳細に示す正面図である。
【
図19】第1実施形態および第2実施形態の大当たり遊技制御テーブルである。
【
図20】第1実施形態の変動パターン判定テーブルである。
【
図21】(A)は第1実施形態の非時短状態における「大当たり当選」且つ「大当たり図柄X」の場合に選択される特
図1変動パターンの振分率を示す表であり、(B)は非時短状態における「大当たり当選」且つ「大当たり図柄Y」の場合に選択される特
図1変動パターンの振分率を示す表であり、(C)は非時短状態における「リーチ有りハズレ」の場合に選択される特
図1変動パターンの振分率を示す表である。
【
図22】第1実施形態の、変動パターン「THP011」に関連付けられた特図変動演出を用いて、復活演出が行われない特図変動演出の流れを示す説明図である。
【
図23】第1実施形態の、変動パターン「THP011」に関連付けられた特図変動演出を用いて、復活演出が行われない特図変動演出の流れを示す説明図である。
【
図24】第1実施形態の、変動パターン「THP037」に関連付けられた特図変動演出を用いて、復活演出が行われる特図変動演出の流れを示す説明図である。
【
図25】第1実施形態の、変動パターン「THP037」に関連付けられた特図変動演出を用いて、復活演出が行われる特図変動演出の流れを示す説明図である。
【
図26】第2実施形態の変動パターン判定テーブルである。
【
図27】(A)は第2実施形態の非時短状態における「大当たり当選」且つ「大当たり図柄X」の場合に選択される特
図1変動パターンの振分率を示す表であり、(B)は非時短状態における「大当たり当選」且つ「大当たり図柄Y」の場合に選択される特
図1変動パターンの振分率を示す表であり、(C)は非時短状態における「リーチ有りハズレ」の場合に選択される特
図1変動パターンの振分率を示す表である。
【
図28】第2実施形態の第1昇格演出の説明図である。
【
図29】第2実施形態の第2昇格演出の説明図である。
【
図30】第3実施形態の、変動パターン「THP045」に関連付けられた特図変動演出を用いて、復活演出が行われる特図変動演出の流れを示す説明図である。
【
図31】第3実施形態の、変動パターン「THP045」に関連付けられた特図変動演出を用いて、復活演出が行われる特図変動演出の流れを示す説明図である。
【
図32】第3実施形態の、変動パターン「THP045」に関連付けられた特図変動演出を用いて、復活演出が行われる特図変動演出の流れを示す説明図である。
【
図33】変更例の復活演出が行われる特図変動演出の流れを示す説明図である。
【
図34】変更例の復活演出が行われる特図変動演出の流れを示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態の例を、図面を参照して具体的に説明する。参照される各図において、同一の部分には同一の符号を付し、同一の部分に関する重複する説明を原則として省略する。尚、本明細書では、記述の簡略化上、情報、信号、物理量又は部材等を参照する記号又は符号を記すことによって、該記号又は符号に対する情報、信号、物理量又は部材等の名称を省略又は略記することがある。また、後述に任意のフローチャートがある場合、そのフローチャートにおいて、任意の複数のステップにおける複数の処理は、処理内容に矛盾が生じない範囲で、任意に実行順序を変更できる又は並列に実行できる。
【0009】
<基本実施形態>
後に、本発明の遊技機の第1実施形態を説明するが、まず、その第1実施形態の基礎となる基本実施形態を説明する。基本実施形態では、本発明の遊技機を、パチンコ遊技機PY1に適用している。なお、以下の説明において、パチンコ遊技機PY1の各部の左右上下方向は、そのパチンコ遊技機PY1に対面する遊技者にとっての(正面視の)左右上下方向のことである。また、「前方」は、パチンコ遊技機PY1から当該パチンコ遊技機PY1に対面する遊技者に近づく方向とし、「後方」は、パチンコ遊技機PY1に対面する遊技者から当該パチンコ遊技機PY1に近づく方向とする。
【0010】
1.遊技機の構造
最初に、パチンコ遊技機PY1の構造について
図1を用いて説明する。
図1は、パチンコ遊技機PY1の正面図である。
【0011】
パチンコ遊技機PY1は、パチンコホールの島構造体に取り付けられる外枠22と、外枠22に対して開閉自在に取り付けられる前扉23と、を具備する。前扉23は、遊技盤1が取り付けられる遊技盤取付枠2Aと、遊技盤取付枠2Aに対して開閉自在に取り付けられる前枠23mと、を具備する。また、前枠23mは、透明性を有する透明板23tを具備し、透明板23tを介して、遊技盤1を前方(遊技者側)から視認することが可能である。
【0012】
また、前扉23は、遊技球を貯留するための上皿34、および、遊技球を遊技盤1に発射するためのハンドル72k、を具備する。上皿34は、前扉23の下部に設置され、ハンドル72kに供給される遊技球を貯留する。ハンドル72kは、前扉23の右下部に設置され、遊技者がハンドル72kを操作することによって、上皿34に貯留された遊技球が遊技盤1に発射される。
【0013】
また、前扉23は、所定の音声を出力可能なスピーカ52、所定の発光色で発光可能な枠ランプ53、および、所定の動作態様で動作可能な枠可動体58k、を具備する。スピーカ52は、前扉23の左上部および右上部に設置され、例えば、BGM(Back Ground Music)や効果音等を出力する。枠ランプ53は、前扉23の左部および右部であって透明板23tの周囲に設置され、例えば、複数のLED(Light Emitting Diode)で構成される。枠可動体58kは、前扉23の上部に設置される。また、枠可動体58kは、駆動モータ(不図示)を具備し、例えば、
図1に示すように、駆動モータによって上下に移動可能に構成される。なお、枠可動体58kの動きは、上下の移動以外であっても良い。
【0014】
また、前扉23は、遊技者が操作可能な通常ボタン40、および、遊技者が操作可能な特殊ボタン41、を具備する。通常ボタン40および特殊ボタン41は、例えば、押下面を有するボタン,把持部を有するレバー等で構成される。通常ボタン40は、所定の発光色で発光可能なランプ(不図示)、および、所定の振動態様で振動可能な振動モータ(不図示)、を具備し、ランプによって発光可能に構成されるとともに、振動モータによって振動可能に構成される。一方、特殊ボタン41は、所定の発光色で発光可能なランプ(不図示)、および、所定の振動態様で振動可能な振動モータ(不図示)、を具備し、ランプによって発光可能に構成されるとともに、振動モータによって振動可能に構成される。なお、通常ボタン40または特殊ボタン41は、所定の動作態様(例えば回転,突出等)で動作可能に構成されるようにしても良いし、十字キーやタッチパネル等で構成されるようにしても良い。
【0015】
2.遊技盤の構造
次に、遊技盤取付枠2Aに取り付けられる遊技盤1の構造について
図2を用いて説明する。
図2は、遊技盤1の正面図である。
【0016】
遊技盤1は、ハンドル72kの操作によって発射された遊技球が流下(落下)可能な遊技領域6を備える。遊技領域6には、遊技球の流下方向に変化を与える遊技釘(不図示)が設置されるとともに、遊技球が入賞(入球または通過)可能な入賞装置が設置される。入賞装置には、一般入賞口10、第1始動口11、第2始動口12、ゲート13、第1大入賞口14および第2大入賞口15が含まれる。各入賞装置のそれぞれは、遊技球の入球または通過を検出する検出センサを具備する。
【0017】
第1始動口11は、遊技球が入球可能となるように、遊技領域6の下部に設置される。パチンコ遊技機PY1は、遊技球が第1始動口11に入球すると、上皿34に、賞球として、所定個数(例えば3個)の遊技球を払い出す。また、パチンコ遊技機PY1は、遊技球が第1始動口11に入球すると、後述する大当たり判定を受けるための権利を取得する。第1始動口11は、常に遊技球の入球のし易さが不変に構成される。
【0018】
第2始動口12は、遊技球が入球可能となるように、遊技領域6の下部であって第1始動口11の下方に設置される。パチンコ遊技機PY1は、遊技球が第2始動口12に入球すると、上皿34に、賞球として、所定個数(例えば1個)の遊技球を払い出す。また、パチンコ遊技機PY1は、遊技球が第2始動口12に入球すると、遊技球が第1始動口11に入球したときと同様に、大当たり判定を受けるための権利を取得する。第2始動口12は、第1始動口11と異なり、開閉可能な開閉部材12kおよび開閉ソレノイド(不図示)を具備する。パチンコ遊技機PY1は、開閉ソレノイドを用いて開閉部材12kを開閉することによって、第2始動口12に遊技球が入球しないまたは入球し難い閉状態(閉口した状態)と、閉状態よりも第2始動口12に遊技球が入球し易い開状態(開放した状態)と、のどちらかの状態にする。
【0019】
ゲート13は、遊技球が通過可能となるように、遊技領域6の右部に設置される。パチンコ遊技機PY1は、遊技球がゲート13を通過すると、後述する当たり判定を受けるための権利を取得する。なお、パチンコ遊技機PY1は、遊技球がゲート13を通過しても、上皿34に賞球を払い出さない。
【0020】
第1大入賞口14は、遊技球が入球可能となるように、遊技領域6の右下部に設置される。パチンコ遊技機PY1は、遊技球が第1大入賞口14に入球すると、上皿34に、賞球として、所定個数(例えば15個)の遊技球を払い出す。第1大入賞口14は、開閉可能な第1開閉扉14kおよび開閉ソレノイド(不図示)を具備する。パチンコ遊技機PY1は、開閉ソレノイドを用いて第1開閉扉14kを開閉することによって、第1大入賞口14に遊技球が入球不可能な閉状態(閉口した状態)と、遊技球が入球可能な開状態(開放した状態)と、のどちらかの状態にする。
【0021】
第2大入賞口15は、遊技球が入球可能となるように、遊技領域6の右下部であって第1大入賞口14の下方に設置される。パチンコ遊技機PY1は、遊技球が第2大入賞口15に入球すると、上皿34に、賞球として、所定個数(例えば15個)の遊技球を払い出す。第2大入賞口15は、開閉可能な第2開閉扉15kおよび開閉ソレノイド(不図示)を具備する。パチンコ遊技機PY1は、開閉ソレノイドを用いて第2開閉扉15kを開閉することによって、第2大入賞口15に遊技球が入球不可能な閉状態(閉口した状態)と、遊技球が入球可能な開状態(開放した状態)と、のどちらかの状態にする。
【0022】
一般入賞口10は、遊技球が入球可能となるように、遊技領域6の左下部および右下部に設置される。パチンコ遊技機PY1は、遊技球が一般入賞口10に入球すると、上皿34に、賞球として、所定個数(例えば5個)の遊技球を払い出す。
【0023】
また、遊技領域6の最下部には、アウト口19が設置され、一般入賞口10、第1始動口11、第2始動口12、第1大入賞口14および第2大入賞口15の何れにも入賞しなかった遊技球が、アウト口19を介してパチンコ遊技機PY1から排出される。
【0024】
また、遊技盤1は、所定の演出表示を表示可能な画像表示装置50、所定の発光色で発光可能な盤ランプ54、および、所定の動作態様で動作可能な盤上可動体55k、を具備する。画像表示装置50は、遊技盤1の中央部に設置され、例えば、液晶ディスプレイ,ドット表示器,7セグ表示器等で構成される表示部50aを具備する。盤ランプ54は、表示部50aの上方に設置され、例えば、複数のLEDで構成される。盤上可動体55kは、表示部50aの前方且つ上方に設置される。盤上可動体55kは、駆動モータ(不図示)を具備し、例えば、
図2に示すように、駆動モータによって上下に移動可能に構成される。なお、盤上可動体55kの動きは、上下の移動以外であっても良い。
【0025】
また、遊技盤1は、パチンコ遊技機PY1の状態を報知するための表示器類8を具備する。表示器類8は、遊技盤1の左下部に設置され、例えば、複数のLEDで構成される。パチンコ遊技機PY1は、複数のLEDの点灯、点滅および消灯の組み合わせによって、パチンコ遊技機PY1の遊技の状態(後述する、特図の可変表示および停止表示,普図の可変表示および停止表示,特
図1保留数,特
図2保留数,普図保留数等)を遊技者に報知する。
【0026】
3.基本遊技
次に、パチンコ遊技機PY1の基本遊技について説明する。パチンコ遊技機PY1は、ハンドル72kの操作によって発射された遊技球を用いて、特図遊技および普図遊技を実行可能である。
【0027】
3-1.特図遊技
パチンコ遊技機PY1は、遊技球の第1始動口11への入賞または遊技球の第2始動口12への入賞が発生すると、大当たり判定を受けるための権利を取得し、取得した権利に基づいて大当たり判定を行う。そして、パチンコ遊技機PY1は、大当たり判定の結果に応じて特図の可変表示を行う。特図の可変表示の態様(「可変表示時間」ともいう)は、後述する変動パターンの種類によって異なる。
【0028】
大当たり判定を受けるための権利は、例えば乱数値であり、パチンコ遊技機PY1は、取得した乱数値に基づいて大当たり判定を行う。大当たり判定は、大当たり遊技を行うか否かを判定するものであり、大当たり遊技を行う場合には大当たり当選とし、小当たり遊技を行う場合には小当たり当選とし、大当たり遊技および小当たり遊技の何れも行わない場合にはハズレとする。
【0029】
パチンコ遊技機PY1は、遊技球の第1始動口11への入賞によって大当たり判定を行うと、第1特図の可変表示を行う。第1特図の可変表示は、例えば、表示器類8の左上部の2つのLEDが点滅する表示である。パチンコ遊技機PY1は、変動パターンの種類に応じた可変表示時間が経過すると、大当たり判定の結果を示す態様で第1特図の停止表示を行う。第1特図の停止表示の態様として、大当たり当選を示す態様(例えば、左上部の2つのLEDが点灯)と、小当たり当選を示す態様(例えば、左上部の一方のLEDだけが点灯)と、ハズレを示す態様(例えば、左上部の他方のLEDだけが点灯)と、がある。
【0030】
一方、パチンコ遊技機PY1は、遊技球の第2始動口12への入賞によって大当たり判定を行うと、第2特図の可変表示を行う。第2特図の可変表示は、例えば、表示器類8の左下部の2つのLEDが点滅する表示である。パチンコ遊技機PY1は、変動パターンの種類に応じた可変表示時間が経過すると、大当たり判定の結果を示す態様で第2特図の停止表示を行う。第2特図の停止表示の態様として、大当たり当選を示す態様(例えば、左下部の2つのLEDが点灯)と、小当たり当選を示す態様(例えば、左下部の一方のLEDだけが点灯)と、ハズレを示す態様(例えば、左下部の他方のLEDだけが点灯)と、がある。
【0031】
また、パチンコ遊技機PY1は、特図の可変表示中に遊技球が第1始動口11に入賞した場合、後述する先読み判定を行うとともに、取得した大当たり判定を受けるための権利を特
図1保留として記憶する。一方、パチンコ遊技機PY1は、特図の可変表示中に遊技球が第2始動口12に入賞した場合、先読み判定を行うとともに、取得した大当たり判定を受けるための権利を特
図2保留として記憶する。パチンコ遊技機PY1は、特
図1保留および特
図2保留を、所定数(例えば、特
図1保留が4,特
図2保留が4)まで記憶することが可能である。パチンコ遊技機PY1は、特図の停止表示後に、特
図1保留および特
図2保留に対する大当たり判定を行う。なお、特
図1保留と特
図2保留とが同時に記憶されている場合には、特
図2保留に対する大当たり判定が優先的に行われるようにしても良いし、特
図1保留に対する大当たり判定が優先的に行われるようにしても良いし、記憶された順に大当たり判定が行われるようにしても良い。
【0032】
先読み判定は、大当たり判定が行われる前に、大当たり遊技が行われるか否か(大当たり判定にて大当たり当選となるか否か)を事前に判定するものであり、大当たり遊技が行われる場合には先読み当選とし、大当たり遊技が行われない場合には先読み非当選とする。なお、複数種類の変動パターンが決定可能になっている場合には、先読み判定において、決定される変動パターンを事前に判定する変動パターン事前判定を行うようにしても良い。
【0033】
パチンコ遊技機PY1は、特
図1保留または特
図2保留を記憶しているときに、その数を遊技者に報知する。特
図1保留数は、例えば、表示器類8の中上部の2つのLEDの点灯または点滅によって報知され、特
図1保留数が「1」のときには、1つのLEDだけが点灯し、特
図1保留数が「2」のときには、2つのLEDだけが点灯し、特
図1保留数が「3」のときには、1つのLEDだけが点滅し、特
図1保留数が「4」のときには、2つのLEDだけが点滅する。一方、特
図2保留数は、例えば、表示器類8の中下部の2つのLEDの点灯または点滅によって報知され、特
図2保留数が「1」のときには、1つのLEDだけが点灯し、特
図2保留数が「2」のときには、2つのLEDだけが点灯し、特
図2保留数が「3」のときには、1つのLEDだけが点滅し、特
図2保留数が「4」のときには、2つのLEDだけが点滅する。
【0034】
また、パチンコ遊技機PY1は、大当たり当選を示す態様で第1特図または第2特図を停止表示した後に、大当たり遊技を行う。大当たり遊技は、詳細については後述するが、第1大入賞口14または第2大入賞口15が開放するラウンド遊技が複数回(例えば10回)行われる遊技である。大当たり遊技は、第1大入賞口14または第2大入賞口15の開放によって、遊技球の入賞の機会(賞球の機会)が与えられるため、遊技者にとって有利な遊技である。なお、大当たり遊技は、複数回のラウンド遊技の全てが行われることによって終了する。
【0035】
一方、パチンコ遊技機PY1は、小当たり当選を示す態様で第1特図または第2特図を停止表示した後に、小当たり遊技を行う。小当たり遊技は、詳細については後述するが、第1大入賞口14または第2大入賞口15が所定時間(例えば5秒)だけ開放する遊技である。小当たり遊技は、第1大入賞口14または第2大入賞口15の開放によって、遊技球の入賞の機会(賞球の機会)が与えられるため、遊技者にとって有利な遊技である。
【0036】
3-2.普図遊技
パチンコ遊技機PY1は、遊技球のゲート13への通過が発生すると、当たり判定を受けるための権利を取得し、取得した権利に基づいて当たり判定を行う。そして、パチンコ遊技機PY1は、当たり判定の結果に応じて普図の可変表示を行う。
【0037】
当たり判定は、補助遊技を行うか否かを判定するものであり、補助遊技を行う場合には当たり当選とし、補助遊技を行わない場合にはハズレとする。
【0038】
パチンコ遊技機PY1は、遊技球のゲート13への入賞によって当たり判定を行うと、普図の可変表示を行う。普図の可変表示は、表示器類8の右上部の複数のLEDが点滅する表示である。パチンコ遊技機PY1は、普図の可変表示の開始から所定時間が経過すると、当たり判定の結果を示す態様で普図の停止表示を行う。普図の停止表示の態様として、当たり当選を示す態様(例えば、全てのLEDが点灯)と、ハズレを示す態様(例えば、一方のLEDだけが点灯)と、がある。
【0039】
また、パチンコ遊技機PY1は、普図の可変表示中において遊技球がゲート13に入賞すると、取得した当たり判定の受けるための権利を普図保留として記憶する。パチンコ遊技機PY1は、普図保留を、所定数(例えば2)まで記憶可能である。パチンコ遊技機PY1は、普図の停止表示後に、普図保留に対する当たり判定を行う。
【0040】
パチンコ遊技機PY1は、普図保留を記憶しているときに、その数を遊技者に報知する。普図保留数は、表示器類8の右下部の複数のLEDの点灯によって報知され、例えば、普図保留数が「1」のときには、1つのLEDだけが点灯し、普図保留数が「2」のときには、2つのLEDだけが点灯する。
【0041】
パチンコ遊技機PY1は、当たり当選を示す態様で普図を停止表示した後に、補助遊技を行う。補助遊技は、詳細については後述するが、第2始動口12が所定時間(例えば3.5秒)だけ開放する遊技である。補助遊技は、第2始動口12の開放によって、第2始動口12への遊技球の入賞の機会(賞球の機会,大当たり判定を受けるための権利の取得の機会)が与えられるため、遊技者にとって有利な遊技である。
【0042】
4.遊技状態
次に、パチンコ遊技機PY1の遊技状態について
図3(A)を用いて説明する。
図3(A)は、パチンコ遊技機PY1がとり得る遊技状態を示す図である。パチンコ遊技機PY1は、
図3(A)に示すように、大当たり遊技が行われる大当たり遊技状態を除いて、「低確率低ベース遊技状態」(「通常遊技状態」ともいう)、「低確率高ベース遊技状態」(「時短遊技状態」ともいう)、「高確率低ベース遊技状態」(「潜確遊技状態」ともいう)、および、「高確率高ベース遊技状態」(「確変遊技状態」ともいう)、の4種類の遊技状態のうち、何れか1つまたは複数の遊技状態をとり得るようにすることが可能である。
【0043】
「低確率低ベース遊技状態」は、パチンコ遊技機PY1の初期状態における遊技状態である。パチンコ遊技機PY1は、前扉23の背面に設けられる初期化スイッチ(「RAMクリアスイッチ」ともいう)(不図示)の操作によって、遊技状態を初期状態にすることが可能である。
【0044】
「低確率高ベース遊技状態」は、大当たり遊技状態の後にとり得ることがある遊技状態であり、所定の時短終了条件が成立するまで継続する。所定の時短終了条件には、大当たり遊技が行われることと、特図の可変表示の回数が所定回数(例えば200回)に達することと、が含まれる。
【0045】
また、「低確率高ベース遊技状態」は、「低確率低ベース遊技状態」における大当たり判定にて特定のハズレとなった場合にもとり得ることがある。特定のハズレには、予め定めた特定回数(例えば900回)の全ての大当たり判定でハズレとなった場合の特定回数目のハズレと、大当たり判定でのハズレのうちの特定割合(例えば1/200)のハズレと、が含まれる。パチンコ遊技機PY1は、特定のハズレとなった特図の可変表示の終了後(特図の停止表示後)に「低確率高ベース遊技状態」にする。この場合の「低確率高ベース遊技状態」も、大当たり遊技状態の後に「低確率高ベース遊技状態」になった場合と同様に、所定の時短終了条件が成立するまで継続する。
【0046】
「高確率低ベース遊技状態」は、大当たり遊技状態の後にとり得ることがある遊技状態であり、所定の潜確終了条件が成立するまで継続する。所定の潜確終了条件には、大当たり遊技が行われることと、特図の可変表示の回数が所定回数(例えば200回)に達することと、が含まれる。なお、大当たり遊技中に、第1大入賞口14または第2大入賞口15の内部に設けられる特定領域を遊技球が通過することによって、「高確率低ベース遊技状態」になるようにしても良い。
【0047】
「高確率高ベース遊技状態」は、大当たり遊技状態の後にとり得ることがある遊技状態であり、所定の確変終了条件が成立するまで継続する。所定の確変終了条件には、大当たり遊技が行われることと、特図の可変表示の回数が所定回数(例えば100回)に達することと、が含まれる。なお、大当たり遊技中に、第1大入賞口14または第2大入賞口15の内部に設けられる特定領域を遊技球が通過することによって、「高確率高ベース遊技状態」になるようにしても良い。
【0048】
「低確率低ベース遊技状態」および「低確率高ベース遊技状態」は、大当たり判定にて大当たり当選となる確率が通常確率(例えば1/300)の通常確率状態に属し、「高確率低ベース遊技状態」および「高確率高ベース遊技状態」は、大当たり判定にて大当たり当選となる確率が通常確率よりも高い高確率(例えば1/30)の高確率状態に属する。従って、「高確率低ベース遊技状態」および「高確率高ベース遊技状態」は、大当たり当選確率に関し、「低確率低ベース遊技状態」および「低確率高ベース遊技状態」よりも遊技者に有利な遊技状態であると言える。
【0049】
また、「低確率低ベース遊技状態」および「高確率低ベース遊技状態」は、第2始動口12に遊技球が入賞しない又は入賞し難い状態(例えば、当たり判定にて当たり当選とならない又はなり難い状態や、第2始動口12の開放時間が比較的短い状態)の非時短状態に属し、「低確率高ベース遊技状態」および「高確率高ベース遊技状態」は、第2始動口12に遊技球が入賞し易い状態(例えば、当たり判定にて当たり当選となり易い状態や、第2始動口12の開放時間が比較的長い状態)の時短状態に属する。従って、第2始動口12に関し(第2始動口12への遊技球の入賞し易さに関し)、「低確率高ベース遊技状態」および「高確率高ベース遊技状態」は、「低確率低ベース遊技状態」および「高確率低ベース遊技状態」よりも遊技者に有利な遊技状態であると言える。
【0050】
なお、非時短状態は、第2始動口12に遊技球が入賞しない又は入賞し難い状態であるため、「低確率低ベース遊技状態」および「高確率低ベース遊技状態」は、第2始動口12よりも第1始動口11に遊技球が入賞し易い遊技状態であると言える一方、時短状態は、第2始動口12に遊技球が入賞し易い状態であるため、「低確率高ベース遊技状態」および「高確率高ベース遊技状態」は、第1始動口11よりも第2始動口12に遊技球が入賞し易い遊技状態であると言える。
【0051】
また、パチンコ遊技機PY1は、前扉23の背面に設けられる設定変更スイッチ(不図示)の操作によって、通常確率状態および高確率状態における大当たり当選確率を変更することが可能である。設定変更スイッチは、例えば、上段、中段、下段の3段階に切り替え可能なディップスイッチである。設定変更スイッチが上段にあることを「設定1」といい、設定変更スイッチが中段にあることを「設定2」といい、設定変更スイッチが下段にあることを「設定3」という。「設定1」は、通常確率状態における大当たり当選確率が第1の確率(例えば1/300)であり、高確率状態における大当たり当選確率が第2の確率(例えば1/30)である。また、「設定2」は、通常確率状態における大当たり当選確率が第1の確率よりも高い第3の確率(例えば1/280)であり、高確率状態における大当たり当選確率が第2の確率よりも高い第4の確率(例えば1/28)である。また、「設定3」は、通常確率状態における大当たり当選確率が第3の確率よりも高い第5の確率(例えば1/260)であり、高確率状態における大当たり当選確率が第4の確率よりも高い第6の確率(例えば1/26)である。なお、大当たり当選確率については、「設定1」<「設定2」<「設定3」の順に高くなる範囲で、適宜に変更することが可能である。
【0052】
5.大当たり遊技
次に、パチンコ遊技機PY1が行う大当たり遊技について
図3(B),
図4(A)を用いて説明する。パチンコ遊技機PY1は、
図3(B)に示すように、「大当たり遊技Wα」、「大当たり遊技Xα」、「大当たり遊技Yα」および「大当たり遊技Zα」の4種類の大当たり遊技のうち、何れか1種類または複数種類の大当たり遊技を行うことが可能である。
【0053】
「大当たり遊技Wα」は、その後に「高確率高ベース遊技状態」になる大当たり遊技であり、α回数のラウンド遊技が終了するまで継続する。αは、2~10の整数であり、パチンコ遊技機PY1は、1回のラウンド遊技において、第1大入賞口14および第2大入賞口15の何れか一方を開放する。つまり、「大当たり遊技Wα」では、αに応じて、2回~10回の何れかの回数のラウンド遊技が行われる。
【0054】
「大当たり遊技Xα」は、その後に「低確率高ベース遊技状態」になる大当たり遊技であり、α回数のラウンド遊技が終了するまで継続する。αは、2~10の整数であり、パチンコ遊技機PY1は、1回のラウンド遊技において、第1大入賞口14および第2大入賞口15の何れか一方を開放する。つまり、「大当たり遊技Xα」では、αに応じて、2回~10回の何れかの回数のラウンド遊技が行われる。
【0055】
「大当たり遊技Yα」は、その後に「高確率低ベース遊技状態」になる大当たり遊技であり、α回数のラウンド遊技が終了するまで継続する。αは、2~10の整数であり、パチンコ遊技機PY1は、1回のラウンド遊技において、第1大入賞口14および第2大入賞口15の何れか一方を開放する。つまり、「大当たり遊技Yα」では、αに応じて、2回~10回の何れかの回数のラウンド遊技が行われる。
【0056】
「大当たり遊技Zα」は、その後に「低確率低ベース遊技状態」になる大当たり遊技であり、α回数のラウンド遊技が終了するまで継続する。αは、2~10の整数であり、パチンコ遊技機PY1は、1回のラウンド遊技において、第1大入賞口14および第2大入賞口15の何れか一方を開放する。つまり、「大当たり遊技Zα」では、αに応じて、2回~10回の何れかの回数のラウンド遊技が行われる。
【0057】
なお、「大当たり遊技Wα」、「大当たり遊技Xα」、「大当たり遊技Yα」および「大当たり遊技Zα」において、全てのラウンド遊技に対して第1大入賞口14だけが開放されるようにしても良いし、全てのラウンド遊技に対して第2大入賞口15だけが開放されるようにしても良いし、一部のラウンド遊技に対しては第1大入賞口14が開放され、残りのラウンド遊技に対しては第2大入賞口15が開放されるようにしても良い。第1大入賞口14が開放されるラウンド遊技、および、第2大入賞口15が開放されるラウンド遊技、の何れのラウンド遊技も、遊技球の入賞の機会(賞球の機会)が与えられるため、遊技者にとって有利な遊技である。
【0058】
「大当たり遊技Wα」および「大当たり遊技Yα」は、遊技状態が高確率状態になる所謂確変大当たり遊技に属し、「大当たり遊技Xα」および「大当たり遊技Zα」は、遊技状態が通常確率状態になる所謂通常大当たり遊技に属する。従って、「大当たり遊技Wα」および「大当たり遊技Yα」は、その後の大当たり当選確率に関し、「大当たり遊技Xα」および「大当たり遊技Zα」よりも遊技者に有利な大当たり遊技であると言え、「大当たり遊技Wα」および「大当たり遊技Yα」の何れかが行われる大当たり遊技状態は、「大当たり遊技Xα」および「大当たり遊技Zα」の何れかが行われる大当たり遊技状態よりも遊技者に有利な遊技状態であると言える。
【0059】
また、「大当たり遊技Wα」および「大当たり遊技Xα」は、遊技状態が時短状態になる所謂電サポ付大当たり遊技に属し、「大当たり遊技Yα」および「大当たり遊技Zα」は、遊技状態が非時短状態になる所謂電サポ無大当たり遊技に属する。従って、「大当たり遊技Wα」および「大当たり遊技Xα」は、その後の第2始動口12に関し(その後の第2始動口12への遊技球の入賞し易さに関し)、「大当たり遊技Yα」および「大当たり遊技Zα」よりも遊技者に有利な大当たり遊技であると言え、「大当たり遊技Wα」および「大当たり遊技Xα」の何れかが行われる大当たり遊技状態は、「大当たり遊技Yα」および「大当たり遊技Zα」の何れかが行われる大当たり遊技状態よりも遊技者に有利な遊技状態であると言える。
【0060】
ここで、大当たり遊技の流れについて説明する。
図4(A)は、大当たり遊技の流れを示すタイムチャートである。ここでは、第1大入賞口14だけが開放する大当たり遊技を例示する。
【0061】
図4(A)に示すように、特図の停止表示後、大当たり遊技が開始すると、最初に大当たりオープニング(「大当たりOP」ともいう)が設定される。大当たりOPは、所定時間(例えば10秒)が経過するまで継続し、大当たりOPが終了すると、1ラウンド目のラウンド遊技が開始される。ラウンド遊技は、所定時間(例えば30秒)が経過するまで、もしくは、所定個数(例えば10個)の遊技球が第1大入賞口14に入賞するまで継続する。1ラウンド目のラウンド遊技が終了すると、ラウンド間インターバル(「ラウンドIT」ともいう)が設定される。ラウンドITは、所定時間(例えば2秒)が経過するまで継続し、ラウンドITが終了すると、2ラウンド目のラウンド遊技が開始される。そして、最終ラウンド遊技(例えば10ラウンド目のラウンド遊技)が終了すると、大当たりエンディング(「大当たりED」ともいう)が設定される。大当たりEDは、所定時間(例えば10秒)が経過するまで継続し、大当たりEDの終了によって、1回の大当たり遊技が終了する。なお、大当たりOPおよび大当たりEDのうち、何れか一方または両方が設定されないようにしても良い。
【0062】
6.小当たり遊技
次に、パチンコ遊技機PY1が行う小当たり遊技について
図3(B),
図4(B)を用いて説明する。パチンコ遊技機PY1は、
図3(B)に示すように、大当たり遊技とは異なる遊技として、小当たり遊技を行うことが可能である。小当たり遊技は、大当たり遊技とは異なり、その後に遊技状態が変更されない遊技である。例えば、「低確率低ベース遊技状態」におい小当たり遊技が行われた場合には、小当たり遊技後も、「低確率低ベース遊技状態」が継続する。パチンコ遊技機PY1は、小当たり遊技において、第1大入賞口14および第2大入賞口15の何れか一方を開放する。
【0063】
図4(B)は、小当たり遊技の流れを示すタイムチャートである。ここでは、第1大入賞口14だけが開放する小当たり遊技を例示する。
図4(B)に示すように、特図の停止表示後、小当たり遊技が開始すると、最初に開放前インターバル(「開放前IT」ともいう)が設定される。開放前ITは、所定時間(例えば2秒)が経過するまで継続し、開放前ITが終了すると、第1大入賞口14が開放する。第1大入賞口14の開放は、所定時間(例えば5秒)が経過するまで、もしくは、所定個数(例えば10個)の遊技球が第1大入賞口14に入賞するまで継続する。第1大入賞口14の開放が終了すると、開放後インターバル(「開放後IT」ともいう)が設定される。開放後ITは、所定時間(例えば2秒)が経過するまで継続し、開放後ITの終了によって、1回の小当たり遊技が終了する。なお、開放前ITおよび開放後ITのうち、何れか一方または両方が設定されないようにしても良い。また、パチンコ遊技機PY1の遊技性を考慮して、小当たり遊技が行われないようにしても良い。
【0064】
7.補助遊技
次に、パチンコ遊技機PY1が行う補助遊技について
図3(B),
図4(C)を用いて説明する。パチンコ遊技機PY1は、
図3(B)に示すように、大当たり遊技および小当たり遊技とは異なる遊技として、補助遊技を行うことが可能である。補助遊技は、大当たり遊技および小当たり遊技とは異なり、第2始動口12が開放する遊技である。補助遊技は、遊技状態に応じて第2始動口12の開放時間が変化し、例えば、非時短状態におい補助遊技が行われる場合には、第1の開放時間(例えば0.1秒)だけ第2始動口12が開放する一方、時短状態において補助遊技が行われる場合には、第1の開放時間よりも長い第2の開放時間(例えば3.5秒)だけ第2始動口12が開放する。
【0065】
図4(C)は、補助遊技の流れを示すタイムチャートである。
図4(C)に示すように、普図の停止表示後、補助遊技が開始すると、第2始動口12が開放する。第2始動口12の開放は、所定時間(非時短状態であれば第1の開放時間,時短状態であれば第2の開放時間)が経過するまで、もしくは、所定個数(例えば4個)の遊技球が第2始動口12に入賞するまで継続する。第2始動口12の開放が終了すると、開放後インターバル(「開放後IT」ともいう)が設定される。開放後ITは、所定時間(例えば2秒)が経過するまで継続し、開放後ITの終了によって、1回の補助遊技が終了する。
【0066】
8.演出
次に、パチンコ遊技機PY1が行う演出について
図5~
図12を用いて説明する。パチンコ遊技機PY1は、遊技状態に応じて、異なる演出モードを設定することが可能である。パチンコ遊技機PY1は、各演出モードにおいて、パチンコ遊技機PY1が具備する各種演出装置(通常ボタン40,特殊ボタン41,画像表示装置50,スピーカ52,枠ランプ53,盤ランプ54,盤上可動体55k,枠可動体58k等)を用いて、以下に示す演出を行うことが可能である。
【0067】
8-1.演出モード
最初に、演出モードについて
図5を用いて説明する。演出モードは、演出の区分(あるいは、上位概念的な属性)のことである。パチンコ遊技機PY1は、演出モードとして、客待ち演出モード、通常演出モード、確変演出モード、時短演出モードおよび大当たり演出モードを設定することが可能である。
【0068】
客待ち演出モードは、「低確率低ベース遊技状態」、「低確率高ベース遊技状態」、「高確率低ベース遊技状態」および「高確率高ベース遊技状態」において、特図の停止表示が行われているとき(特図の可変表示が行われていないとき)に設定されることがある演出モードである。客待ち演出モードでは、特図の可変表示を待機している状態であることが遊技者に示唆される。パチンコ遊技機PY1は、客待ち演出モードの設定中に、客待ち演出を行うことが可能である。客待ち演出は、
図5(A-1)に示すように、パチンコ遊技機PY1を紹介する客待ちデモ動画G100が表示部50aに表示される演出である。また、パチンコ遊技機PY1は、客待ちデモ動画G100の表示中に、例えば、通常ボタン40が操作されると、
図5(A-2)に示すように、パチンコ遊技機PY1の演出に関する設定を行うための設定画面G101を表示部50aに表示することがある。パチンコ遊技機PY1は、設定画面G101の表示中に、パチンコ遊技機PY1の演出に関する設定を可能にする。演出に関する設定は、スピーカ52から出力される音の音量設定、表示部50aの輝度設定(「光量設定」ともいう)、実行される演出の頻度設定(「演出設定」ともいう)等である。
【0069】
通常演出モードは、「低確率低ベース遊技状態」または「高確率低ベース遊技状態」において、1回または複数回の特図の可変表示にわたって設定されることがある演出モードである。通常演出モードでは、非時短状態であることが遊技者に示唆される。パチンコ遊技機PY1は、通常演出モードにおいて、
図5(B-1)に示すように、例えば、山の景色を表す背景の通常背景画像G102を表示部50aに表示する。なお、通常演出モードにおいて表示される背景は、通常背景画像G102だけに限られず、複数種類の背景が順番もしくはランダムに表示されるようにしても良い。
【0070】
確変演出モードは、「高確率高ベース遊技状態」において、1回または複数回の特図の可変表示にわたって設定されることがある演出モードである。確変演出モードでは、高確率状態且つ時短状態であることが遊技者に示唆される。パチンコ遊技機PY1は、確変演出モードにおいて、
図5(B-2)に示すように、例えば、宇宙を表す背景の確変背景画像G103を表示部50aに表示する。なお、確変演出モードにおいて表示される背景は、確変背景画像G103だけに限られず、複数種類の背景が順番もしくはランダムに表示されるようにしても良い。
【0071】
時短演出モードは、「低確率高ベース遊技状態」において、1回または複数回の特図の可変表示にわたって設定されることがある演出モードである。時短演出モードでは、通常確率状態且つ時短状態であることが遊技者に示唆される。パチンコ遊技機PY1は、時短演出モードにおいて、
図5(B-3)に示すように、例えば、空を表す背景の時短背景画像G104を表示部50aに表示する。なお、時短演出モードにおいて表示される背景は、時短背景画像G104だけに限られず、複数種類の背景が順番もしくはランダムに表示されるようにしても良い。
【0072】
大当たり演出モードは、大当たり遊技状態において設定される演出モードである。大当たり演出モードでは、大当たり遊技の実行中であることが遊技者に示唆される。パチンコ遊技機PY1は、大当たり演出モードにおいて、大当たり遊技の開始の際に、
図5(C-1)に示すように、大当たり遊技の開始を示唆するオープニング画像G107,「右打ち」を促す右打ち画像G108等を表示部50aに表示する。なお、これらの画像の表示を「オープニング演出」という。
【0073】
また、パチンコ遊技機PY1は、大当たり演出モードにおいて、ラウンド遊技中に、
図5(C-2)に示すように、ラウンド数を示すラウンド画像G109等を表示部50aに表示するとともに、その後に高確率状態になる場合には、高確率状態になることを示唆する昇格画像G110を表示部50aに表示する。なお、これらの画像の表示を「ラウンド演出」という。
【0074】
また、パチンコ遊技機PY1は、大当たり演出モードにおいて、大当たり遊技の終了の際に、
図5(C-3)に示すように、大当たり演出モードの後に設定される演出モードを示唆するエンディング画像G111,払い出された総賞球数を示唆する総賞球数画像G112等を表示部50a表示する。なお、これらの画像の表示を「エンディング演出」という。
【0075】
基本実施形態では、客待ち演出モード、通常演出モード、確変演出モード、時短演出モードおよび大当たり演出モードの5種類の演出モードが設定されるようにしているが、演出モードの種類については、適宜に変更または追加しても良い。
【0076】
8-2.特図変動演出
次に、特図変動演出(「変動演出」ともいう)について
図6~
図8を用いて説明する。特図変動演出は、大当たり判定の結果を示唆するための演出である。パチンコ遊技機PY1は、特図の可変表示が開始されると、特図の可変表示と並行して、演出図柄を用いた特図変動演出を実行する。演出図柄は、
図6(A)に示すように、左演出図柄EZ1、中演出図柄EZ2および右演出図柄EZ3で構成される。
【0077】
パチンコ遊技機PY1は、特図変動演出において、背景(通常背景画像G102,確変背景画像G103,時短背景画像G104)上に、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3を変動表示する。なお、図中の「↓」は、演出図柄の変動表示中であることを示す。演出図柄EZ1,EZ2,EZ3は、例えば、それぞれ「1」~「9」の数字図柄で構成され、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の変動表示では、特図の可変表示の開始に伴って演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が変動し、特図の停止表示に伴って演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が停止する。そして、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の停止表示の態様によって大当たり判定の結果が示唆される。
【0078】
8-2-1.通常変動
パチンコ遊技機PY1は、特図変動演出において、最初に、通常変動を行うことが可能である。通常変動は、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が変動表示する演出であり、特図の可変表示が開始されたことを示唆する演出として機能する。
【0079】
パチンコ遊技機PY1は、通常変動において、
図6(B)に示すように、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の変動表示を開始する。そして、パチンコ遊技機PY1は、通常変動後にリーチを発生させることなくハズレとする場合には、
図6(C-1)に示すように、左演出図柄EZ1と右演出図柄EZ3とを異なる態様で停止ししてから、6(D)に示すように、ハズレを示唆する態様(所謂バラケ目)で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3を停止表示する。ハズレを示唆する態様は、「1・1・2」や「2・4・6」等、左右の演出図柄が同一ではない態様である。一方、パチンコ遊技機PY1は、通常変動後にリーチを発生させる場合には、
図6(C-2)に示すように、左演出図柄EZ1と右演出図柄EZ3とを同じ態様(所謂リーチ目)で停止表示してリーチを成立させる。なお、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の停止順序は、適宜に変更することが可能である。
【0080】
8-2-2.Nリーチ
パチンコ遊技機PY1は、リーチの成立後に、Nリーチを行うことが可能である。Nリーチは、例えば、中演出図柄EZ2の変動速度が徐々に減速するリーチ演出であり、大当たり遊技が行われる可能性があることを示唆する演出として機能する。
【0081】
パチンコ遊技機PY1は、Nリーチにおいて、
図7(A)に示すように、中演出図柄EZ2の変動速度を徐々に減速させる。そして、パチンコ遊技機PY1は、Nリーチでハズレとする場合には、
図7(B)に示すように、中演出図柄EZ2を停止し、リーチハズレを示唆する態様(所謂リーチハズレ目)で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3を停止表示する。リーチハズレを示唆する態様は、「7・6・7」や「5・3・5」等、左右の演出図柄が同一且つ中の図柄が左右の演出図柄と異なる態様である。一方、パチンコ遊技機PY1は、Nリーチ後にSPリーチに発展させる場合には、中演出図柄EZ2を停止しない。なお、Nリーチの演出内容については、適宜に変更することが可能である。
【0082】
8-2-3.SPリーチ
パチンコ遊技機PY1は、Nリーチの後に、SPリーチを行うことが可能である。SPリーチは、例えば、主人公キャラクタと敵キャラクタとがバトルする様子が表示されるリーチ演出であり、大当たり遊技が行われる可能性が高いことを示唆する演出として機能する。
【0083】
パチンコ遊技機PY1は、SPリーチにおいて、
図8(A)に示すように、SPリーチの開始を表すSPタイトル画像G1を表示部50aに表示する。SPタイトル画像G1は、例えば、「敵Aを撃破せよ!」も文字画像である。その後、パチンコ遊技機PY1は、
図8(B)に示すように、主人公キャラクタを表す主人公キャラクタ画像G200と、敵キャラクタを表す敵キャラクタ画像G201と、を表示部50aに表示し、主人公キャラクタと敵キャラクタとがバトルする動画を表示部50aに表示する。そして、バトルの最終局面を迎えると、パチンコ遊技機PY1は、SPリーチで大当たりとする場合には、
図8(C-1)に示すように、大当たりを示唆するように、主人公キャラクタがバトルに勝利して喜んでいる様子を表示するとともに、大当たり当選を示唆する態様(所謂ゾロ目)で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3を停止表示する。また、パチンコ遊技機PY1は、SPリーチでハズレとする場合には、
図8(C-2)に示すように、ハズレを示唆するように、敵キャラクタがバトルに勝利して喜んでいる様子を表示するとともに、リーチハズレを示唆する態様で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3を停止表示する。一方、パチンコ遊技機PY1は、このSPリーチ後にSPSPリーチに発展させる場合には、中演出図柄EZ2を停止しない。なお、SPリーチの演出内容については、適宜に変更することが可能である。
【0084】
8-2-4.SPSPリーチ
パチンコ遊技機PY1は、SPリーチの後に、SPSPリーチを行うことが可能である。SPSPリーチは、例えば、主人公キャラクタと強敵キャラクタとがバトルする様子が表示されるリーチ演出であり、大当たり遊技が行われる可能性が高いことを示唆する演出として機能する。
【0085】
パチンコ遊技機PY1は、SPSPリーチにおいて、
図9(A)に示すように、SPSPリーチの開始を表すSPSPタイトル画像G2を表示部50aに表示する。SPSPタイトル画像G2は、例えば、「敵Bを撃破せよ!」の文字画像である。その後、パチンコ遊技機PY1は、
図9(B)に示すように、主人公キャラクタを表す主人公キャラクタ画像G200と、強敵キャラクタを表す強敵キャラクタ画像G202と、を表示部50aに表示し、主人公キャラクタと強敵キャラクタとがバトルする動画を表示部50aに表示する。そして、バトルの最終局面を迎えると、パチンコ遊技機PY1は、SPSPリーチで大当たりとする場合には、
図9(C-1)に示すように、大当たりを示唆するように、主人公キャラクタがバトルに勝利して喜んでいる様子を表示するとともに、大当たり当選を示唆する態様(所謂ゾロ目)で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3を停止表示する。一方、パチンコ遊技機PY1は、SPSPリーチでハズレとする場合には、
図9(C-2)に示すように、ハズレを示唆するように、強敵キャラクタがバトルに勝利して喜んでいる様子を表示するとともに、リーチハズレを示唆する態様で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3を停止表示する。なお、SPSPリーチの演出内容については、適宜に変更することが可能である。
【0086】
ここで、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が大当たりを示す態様で停止する可能性(「大当たり期待度」ともいう)について説明する。大当たり期待度は、大当たり判定の結果に基づく実行確率によって定められる。例えば、Nリーチの実行確率が、大当たり判定の結果がハズレの場合には10%に設定され、大当たり判定の結果が大当たり当選の場合には100%に設定されている場合、SPリーチの実行確率を、大当たり判定の結果がハズレの場合には4%に設定する一方、大当たり判定の結果が大当たり当選の場合には100%に設定すると、SPリーチに対する大当たり期待度を、Nリーチに対する大当たり期待度よりも高くすることができる。
【0087】
また、例えば、SPリーチの実行確率が、大当たり判定の結果がハズレの場合には4%に設定され、大当たり判定の結果が大当たり当選の場合には100%に設定されている場合、SPSPリーチの実行確率を、大当たり判定の結果がハズレの場合には2%に設定する一方、大当たり判定の結果が大当たり当選の場合には100%に設定すると、SPSPリーチに対する大当たり期待度を、SPリーチに対する大当たり期待度よりも高くすることができる。このように、実行可能な演出に対して、大当たり判定の結果に応じた実行確率を予め設定することで、その演出に対する大当たり期待度を定めることができる。
【0088】
8-3.保留アイコンおよび当該アイコン
パチンコ遊技機PY1は、特
図1保留または特
図2保留の記憶中に、保留アイコンHAを表示部50aに表示することが可能である。保留アイコンHAは、例えば、「〇」のアイコン画像である。また、パチンコ遊技機PY1は、特図の可変表示中に、当該アイコンTAを表示部50aに表示することが可能である。当該アイコンTAは、例えば、保留アイコンHAと同じ「〇」のアイコン画像である。
【0089】
表示部50aの下部には、保留アイコン表示領域50dが設置される。保留アイコン表示領域50dは、
図10(A)に示すように、第1表示領域50d1、第2表示領域50d2、第3表示領域50d3および第4表示領域50d4で構成される。パチンコ遊技機PY1は、特
図1保留数または特
図2保留数に応じて、各表示領域50d1,50d2,50d3,50d4に、保留アイコンHAを表示する。例えば、特
図1保留数が「1」の場合には、第1表示領域50d1に保留アイコンHAが表示され、特
図1保留数が「2」の場合には、第1表示領域50d1と第2表示領域50d2とに保留アイコンHAが表示される。なお、保留アイコン表示領域50dには、特
図1保留数および特
図2保留数の両方が表示されるようにしても良いし、特
図1保留数および特
図2保留数の一方だけが表示されるようにしても良い。また、保留アイコン表示領域50dを構成する表示領域の数については、適宜に変更することが可能である。
【0090】
また、表示部50aの下部であって保留アイコン表示領域50dの近傍には、当該アイコン表示領域50eが設置される。当該アイコン表示領域50eは、
図10(A)に示すように、1つの表示領域からなる当該アイコン表示領域50eで構成される。パチンコ遊技機PY1は、特図の可変表示を開始すると、当該アイコン表示領域50eに、保留アイコンHAと同じまたは異なる当該アイコンTAを表示する。なお、パチンコ遊技機PY1の遊技性を考慮して、当該アイコンTAが表示されないようにしても良い。
【0091】
8-3-1.保留演出
パチンコ遊技機PY1は、遊技球が第1始動口11または第2始動口12に入賞することに応じて、保留演出を行うことが可能である。保留演出は、例えば、保留アイコンHAが保留アイコン表示領域50dに表示される演出であり、特
図1保留または特
図2保留の数を遊技者に報知するための演出として機能する。
【0092】
パチンコ遊技機PY1は、特図の可変表示が行われておらず、特
図1保留数が「0」のときに遊技球が第1始動口11に入賞すると、
図10(B)に示すように、当該アイコン表示領域50eに当該アイコンTAを表示する。また、パチンコ遊技機PY1は、例えば、特図の可変表示中に2個の遊技球が第1始動口11に入賞すると、
図10(C)に示すように、保留アイコン表示領域50dの第1表示領域50d1と第2表示領域50d2とに保留アイコンHAを表示し、特
図1保留数が「2」であることを遊技者に報知する。また、パチンコ遊技機PY1は、保留アイコン表示領域50dの第1表示領域50d1と第2表示領域50d2とに保留アイコンHAを表示しているときに、新たな特図の可変表示を開始すると、
図10(D)に示すように、保留アイコン表示領域50dの第1表示領域50d1の保留アイコンHAを、当該アイコン表示領域50eに移動して当該アイコンTAとして表示するとともに、保留アイコン表示領域50dの第2表示領域50d2の保留アイコンHAを、第1表示領域50d1に移動して表示し、特
図1保留数が「1」であることを遊技者に報知する。
【0093】
8-4.予告演出
パチンコ遊技機PY1は、特図変動演出における任意のタイミングで予告演出を行うことが可能である。予告演出は、画像表示装置50、スピーカ52、枠ランプ53、盤ランプ54、盤上可動体55k、枠可動体58k、通常ボタン40、特殊ボタン41等が用いられる演出であり、大当たり遊技が行われる可能性を示唆する演出として機能する。
【0094】
8-4-1.可動体演出
パチンコ遊技機PY1は、予告演出として、盤上可動体55kまたは枠可動体58kを用いた可動体演出を行うことが可能である。可動体演出は、例えば、盤上可動体55kや枠可動体58kが動作する演出である。
【0095】
パチンコ遊技機PY1は、特図変動演出における任意のタイミング(例えば、NリーチからSPリーチに発展するタイミング)で、可動体演出を行う。ここでは、盤上可動体55kを用いた可動体演出を例示する。可動体演出は、
図11(A)に示すように、盤上可動体55kが表示部50a上に移動する演出である。パチンコ遊技機PY1は、可動体演出において、表示部50aの盤上可動体55kと重なっていないスペースに、エフェクト画像G4を表示する。可動体演出の後には、
図11(B)に示すように、盤上可動体55kが通常の待機状態(初期位置)に戻り、演出が発展する。
図11(B)は、SPSPリーチに発展した場合を示している。なお、可動体演出における盤上可動体55kの動きについては、適宜に変更することが可能である。
【0096】
8-4-2.操作演出
パチンコ遊技機PY1は、予告演出として、通常ボタン40または特殊ボタン41を用いた操作演出を行うことが可能である。操作演出は、例えば、遊技者が通常ボタン40や特殊ボタン41を操作する演出である。
【0097】
パチンコ遊技機PY1は、特図変動演出における任意のタイミング(例えば、SPリーチ中)で、操作演出を行う。ここでは、通常ボタン40を用いた操作演出を例示する。パチンコ遊技機PY1は、操作演出において、通常ボタン40の押下操作が有効な期間(「ボタン操作有効期間」という)を発生させ、このボタン操作有効期間の発生に伴って、
図12(A)に示すように、通常ボタン40の操作を促す演出(「ボタン操作促進演出」という)を行う。ボタン操作促進演出では、ボタン操作促進画像G3が表示され、ボタン操作促進画像G3は、通常ボタン40を模した通常ボタン画像G31と、通常ボタン40の操作態様(すなわち、押下操作)を表す押下操作画像G32(ここでは、「押せ」の文字画像)と、ボタン操作有効期間の残り時間を表す操作有効期間残り時間画像G33と、で構成される。パチンコ遊技機PY1は、ボタン操作有効期間において通常ボタン40が押下操作されることに応じて、または、ボタン操作有効期間において通常ボタン40が操作されることなくボタン操作有効期間が経過した後、
図12(B)に示すように、ボタン操作促進演出を終了して、操作結果演出を行う。
図12(B)は、操作結果演出として、盤上可動体55kが動作する可動体演出が行われた場合を示している。なお、操作演出の演出内容については、適宜に変更することが可能である。
【0098】
8-4-3.先読み演出
パチンコ遊技機PY1は、予告演出として、先読み判定に基づいた先読み演出を行うことが可能である。先読み演出は、例えば、保留アイコンHAが変化する演出であり、大当たり判定の結果を事前に示唆するための演出として機能する。
【0099】
パチンコ遊技機PY1は、特
図1保留または特
図2保留を記憶することに応じて、先読み演出を行う。ここでは、特
図1保留に対する先読み演出を例示する。パチンコ遊技機PY1は、遊技球が第1始動口11に入球すると、特
図1保留を記憶する際に、特
図1保留に対する先読み判定の結果に基づいて、
図10(C)に示すように、保留アイコン表示領域50dに、保留アイコンHAとして、通常は「〇」のアイコン画像を表示するところを、「☆」のアイコン画像を表示する。なお、先読み演出内容については適宜に変更することが可能である。
【0100】
9.内部構成
次に、パチンコ遊技機PY1の内部構成について
図13~
図16を用いて説明する。
図13は、パチンコ遊技機PY1の制御に関わる部分のブロック図である。
図13に示すように、パチンコ遊技機PY1は、遊技を制御する主制御部100と、演出を実行する演出制御部120と、を具備する。主制御部100と演出制御部120とは、電気的に接続され、演出制御部120は、主に、主制御部100の指示に従って演出を実行する。
【0101】
9-1.主制御部
主制御部100は、遊技制御用マイコン101を具備する。遊技制御用マイコン101は、例えば、CPU(Central Processing Unit)を含んで構成され、主に、各種遊技(特図遊技,普図遊技,遊技状態,賞球払出等)を制御する。また、遊技制御用マイコン101は、遊技入力部101a、遊技出力部101bおよび遊技記憶部101cを具備する。遊技入力部101aは、遊技盤1に設けられる入賞装置(第1始動口11,第2始動口12,ゲート13,第1大入賞口14,第2大入賞口15,一般入賞口10等)からの遊技球の入賞情報,初期化スイッチの操作情報,設定変更スイッチの操作情報等を入力する。遊技出力部101bは、遊技の制御に応じて生成される演出用データや演出用コマンドを、演出制御部120やパチンコ遊技機PY1の外部に出力する。遊技記憶部101cは、例えば、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)で構成され、遊技内容を選択するためのテーブル,遊技の制御に応じて生成される遊技データ(特
図1保留,特
図2保留,普図保留等)等を記憶する。
【0102】
各種遊技は、主に、遊技入力部101aが入力した入賞情報および操作情報に基づいて制御される。遊技制御用マイコン101は、遊技記憶部101cに記憶されたテーブルや遊技データを用いて、各種遊技を制御する。
【0103】
9-2.テーブル
遊技制御用マイコン101は、遊技を制御するにあたって様々な選択を行うことが可能である。選択に際しては、遊技記憶部101cに記憶されているテーブルが参照される。遊技記憶部101cには、以下に示すテーブルが記憶される。
【0104】
9-2-1.変動パターン判定テーブル
遊技記憶部101cには、
図14に示す変動パターン判定テーブル103a1が記憶される。変動パターン判定テーブル103a1は、変動パターンの種類を選択する際に参照されるテーブルである。遊技制御用マイコン101は、大当たり判定の結果に基づく第1特図または第2特図の可変表示を行う際に、変動パターン判定テーブル103a1を参照して、変動パターンの種類を選択する。
【0105】
遊技制御用マイコン101は、
図14に示すように、遊技状態,始動口の種類,大当たり判定の結果,リーチ判定の結果,特図保留数等に基づいて、変動パターンの種類を選択する。リーチ判定は、特図の可変表示中に、前述のリーチ演出(Nリーチ,SPリーチ,SPSPリーチ)を行わせるか否かを判定するものであり、リーチ演出を行わせる場合にはリーチ有りとし、リーチ演出を行わせない場合にはリーチ無しとする。遊技制御用マイコン101は、変動パターンとして、「THP001」~「THP002」、「THP011」~「THP013」および「THP021」~「THP022」の7種類の変動パターンの何れか1つを選択することが可能である。遊技制御用マイコン101は、選択した変動パターンに応じた可変表示の態様(可変表示の時間)で第1特図または第2特図の可変表示を行う。なお、変動パターンの種類については、適宜に変更することが可能である。
【0106】
ここで、各変動パターンの役割について説明する。前述したように、特図の可変表示中には、特図変動演出が行われる。特図変動演出では、単数または複数の演出で構成される演出フローが実行されるが、各変動パターンは、特図の可変表示時間および特図変動演出で実行される演出フローに対応付けられる。例えば、
図14に示すように、「THP001」および「THP011」は、特図の可変表示の時間が120000msであって「通常変動」→「リーチ」→「Nリーチ」→「SPリーチ」→「SPSPリーチ」で構成される演出フローに対応付けられ、「THP002」および「THP012」は、特図の可変表示の時間が100000msであって「通常変動」→「リーチ」→「Nリーチ」→「SPリーチ」で構成される演出フローに対応付けられ、「THP013」は、特図の可変表示の時間が20000msであって「通常変動」→「リーチ」→「Nリーチ」で構成される演出フローに対応付けられ、「THP021」および「THP022」は、特図の可変表示の時間が13000msまたは2000msであって「通常変動」のみで構成される演出フローに対応付けられる。このように、遊技制御用マイコン101が選択した変動パターンの種類に応じて、特図変動演出の時間および特図変動演出で実行される演出を異ならせている。
【0107】
「THP001」は、大当たり判定の結果が大当たり当選の場合に選択され、演出フローの最後が「SPSPリーチ」であるため、「THP001」を「SPSP大当たり変動」という。また、「THP002」は、大当たり判定の結果が大当たり当選の場合に選択され、演出フローの最後が「SPリーチ」であるため、「THP002」を、「SP大当たり変動」という。また、「THP011」は、大当たり判定の結果がハズレの場合に選択され、演出フローの最後が「SPSPリーチ」であるため、「THP011」を「SPSPハズレ変動」という。また、「THP012」は、大当たり判定の結果がハズレの場合に選択され、演出フローの最後が「SPリーチ」であるため、「THP012」を「SPハズレ変動」という。また、「THP013」は、大当たり判定の結果がハズレの場合に選択され、演出フローの最後が「Nリーチ」であるため、「THP013」を「Nハズレ変動」という。また、「THP021」および「THP022」は、大当たり判定の結果がハズレの場合に選択され、演出フローの最後が「通常変動」であるため、「THP021」および「THP022」を「通常ハズレ変動」という。なお、変動パターンの選択割合については、パチンコ遊技機PY1の遊技性を考慮して、適宜に設定することが可能である。
【0108】
9-2-2.先読み判定テーブル
遊技記憶部101cには、
図15に示す先読み判定テーブル103b1が記憶される。先読み判定テーブル103b1は、先読みパターンの種類を選択する際に参照されるテーブルである。遊技制御用マイコン101は、大当たり判定を受けるための権利が取得された場合に、先読み判定テーブル103b1を参照して、先読みパターンの種類を選択する。
図15に示す図は、先読み判定テーブル103b1である。
【0109】
遊技制御用マイコン101は、
図15に示すように、遊技状態,始動口の種類,先読み判定の結果等に基づいて、先読みパターンの種類を選択する。遊技制御用マイコン101は、先読みパターンとして、「SHP001」~「SHP003」の3種類の先読みパターンの何れか1つを選択することが可能である。なお、先読みパターンの種類については、適宜に変更することが可能である。
【0110】
「SHP001」は、先読み判定の結果が先読み当選の場合に選択されるため、「SHP001」を「大当たり先読みパターン」という。また、「SHP002」は、先読み判定の結果が先読み非当選の場合に選択され、変動パターン事前判定の結果がリーチ有りの変動パターン(「THP011」~「THP013」)であるため、「SHP002」を「リーチハズレ先読みパターン」という。また、「SHP003」は、先読み判定の結果が先読み非当選の場合に選択され、変動パターン事前判定の結果がリーチ無しの変動パターン(「THP021」~「THP022」)であるため、「SHP003」を「通常ハズレ先読みパターン」という。
【0111】
9-2-3.図柄判定テーブル
遊技記憶部101cには、
図16に示す図柄判定テーブル103c1が記憶される。図柄判定テーブル103c1は、第1特図および第2特図の停止図柄の種類を選択する際に参照されるテーブルである。遊技制御用マイコン101は、大当たり判定が行われた場合に、図柄判定テーブル103c1を参照して、第1特図および第2特図の停止図柄の種類を選択する。
図16に示す図は、図柄判定テーブル103c1である。
【0112】
遊技制御用マイコン101は、
図16に示すように、始動口の種類,大当たり判定の結果等に基づいて、第1特図および第2特図の停止図柄の種類を選択する。遊技制御用マイコン101は、停止図柄の種類として、「大当たりWα図柄」,「大当たりXα図柄」,「大当たりYα図柄」,「大当たりZα図柄」,「小当たり図柄」,「ハズレA図柄」,「ハズレB図柄」の7種類の停止図柄の何れか1つを選択することが可能である。遊技制御用マイコン101は、選択した停止図柄に応じた態様で第1特図または第2特図の停止表示を行う。なお、停止図柄の種類については、適宜に変更することが可能である。
【0113】
ここで、各停止図柄の役割について説明する。前述したように、特図の停止表示後には、大当たり遊技が行われるときと、小当たり遊技が行われるときと、時短状態になるときと、何も行われずにハズレとなるときと、がある。大当たり遊技の種類は4種類(「大当たり遊技Wα」,「大当たり遊技Xα」,「大当たり遊技Yα」,「大当たり遊技Zα」)あり、小当たり遊技の種類は1種類あり、ハズレの種類は2種類(前述の特定のハズレ,単なるハズレ)あるが、各停止図柄は、大当たり遊技の種類、小当たり遊技の種類およびハズレの種類に対応付けられる。例えば、
図16に示すように、「大当たりWα図柄」は「大当たり遊技Wα」に対応付けられ、「大当たりXα図柄」は「大当たり遊技Xα」に対応付けられ、「大当たりYα図柄」は「大当たり遊技Yα」に対応付けられ、「大当たりZα図柄」は「大当たり遊技Zα」に対応付けられ、「小当たり図柄」は小当たり遊技に対応付けられ、「ハズレA図柄」は何も行われない単なるハズレに対応付けられ、「ハズレB図柄」は時短状態に対応付けられる。このように、遊技制御用マイコン101が選択した停止図柄の種類に応じて、実行する大当たり遊技の種類、小当たり遊技の種類およびハズレの種類(時短状態にするか否か)を異ならせている。
【0114】
「大当たりWα図柄」および「大当たりYα図柄」は、その後に高確率状態になる大当たり遊技が行われる場合に選択されるため、「大当たりWα図柄」および「大当たりYα図柄」を「確変図柄」ということがある。また、「大当たりXα図柄」および「大当たりZα図柄」は、その後に通常確率状態になる大当たり遊技が行われる場合に決定されるため、「大当たりXα図柄」および「大当たりZα図柄」を「通常図柄」ということがある。また、「ハズレA図柄」は、その後に何も行われない単なるハズレの場合に決定されるため、「ハズレA図柄」を「通常ハズレ図柄」ということがある。また、「ハズレB図柄」は、その後に時短状態になる特定のハズレの場合に決定されるため、「ハズレB図柄」を「ハズレ時短図柄」ということがある。なお、停止図柄の選択割合については、パチンコ遊技機PY1の遊技性を考慮して、適宜に設定することが可能である。
【0115】
9-3.コマンド
遊技制御用マイコン101は、遊技の制御に応じて生成された演出用コマンドを、遊技出力部101bを介して、演出制御部120に出力することが可能である。遊技制御用マイコン101は、以下に示すコマンドを生成することが可能である。
【0116】
9-3-1.入賞コマンド
入賞コマンドは、遊技球の各種入賞装置(第1始動口11,第2始動口12,ゲート13,第1大入賞口14,第2大入賞口15,一般入賞口10等)への入賞に関連して生成される。入賞コマンドとして、遊技球が第1始動口11に入賞することによって生成される第1始動口コマンド,遊技球が第2始動口12に入賞することによって生成される第2始動口コマンド,遊技球がゲート13を通過することによって生成されるゲートコマンド,遊技球が第1大入賞口14に入賞することによって生成される第1大入賞口コマンド,遊技球が第2大入賞口15に入賞することによって生成される第1大入賞口コマンド,遊技球が一般入賞口10に入賞することによって生成される一般入賞口コマンド等がある。
【0117】
9-3-2.特図コマンド
特図コマンドは、第1特図および第2特図の動作に関連して生成される。特図コマンドとして、特図の変動パターンが決定されることによって生成される特図変動パターンコマンド,特図の停止図柄が決定されることによって生成される特図停止図柄コマンド,特図の可変表示の開始によって生成される特図開始コマンド,特図の停止表示によって生成される特図確定コマンド等がある。
【0118】
9-3-3.普図コマンド
普図コマンドは、普図の動作に関連して生成される。普図コマンドとして、普図の可変表示の開始によって生成される普図開始コマンド,普図の停止表示によって生成される普図確定コマンド等がある。
【0119】
9-3-4.保留コマンド
保留コマンドは、特
図1保留、特
図2保留および普図保留の保留数の増減に関連して生成される、保留コマンドとして、特
図1保留数の増加によって生成される特
図1保留増加コマンド,特
図1保留数の減少によって生成される特
図1保留減少コマンド,特
図2保留数の増加によって生成される特
図2保留増加コマンド,特
図2保留数の減少によって生成される特
図2保留減少コマンド,普図保留数の増加によって生成される普図保留増加コマンド,普図保留数の減少によって生成される普図保留減少コマンド等がある。
【0120】
9-3-5.大当たり遊技コマンド
大当たり遊技コマンドは、大当たり遊技の動作に関連して生成される。大当たり遊技コマンドとして、OPの開始によって生成されるOPコマンド,各ラウンド遊技の開始によって生成されるラウンドコマンド,EDの開始によって生成されるEDコマンド等がある。
【0121】
9-3-6.小当たり遊技コマンド
小当たり遊技コマンドは、小当たり遊技の動作に関連して生成される。小当たり遊技コマンドとして、開放前ITの開始によって生成される開放前ITコマンド,開放後ITの開始によって生成される開放後ITコマンド等がある。
【0122】
9-3-7.補助遊技コマンド
補助遊技コマンドは、補助遊技の動作に関連して生成される。補助遊技コマンドとして、補助遊技の開始によって生成される補助遊技開始コマンド等がある。
【0123】
9-3-8.遊技状態コマンド
遊技状態コマンドは、現在の遊技状態に関連して生成される。遊技状態コマンドとして、遊技状態が通常確率状態であることによって生成される通常確率コマンド,遊技状態が高確率状態であることによって生成される高確率コマンド,遊技状態が非時短状態であることによって生成される非時短コマンド,遊技状態が時短状態であることによって生成される時短コマンド,遊技状態が大当たり遊技状態であることによって生成される大当たりコマンド等がある。
【0124】
9-4.演出制御部
演出制御部120は、演出制御用マイコン121を具備する。演出制御用マイコン121は、例えば、CPUを含んで構成され、主に、各種演出(演出モード,特図変動演出,保留演出,予告演出等)を実行する。また、演出制御用マイコン121は、演出入力部121aおよび演出記憶部121bを具備する。演出入力部121aは、主制御部100から出力された演出用コマンド,通常ボタン40の操作情報,特殊ボタン41の操作情報等を入力する。演出記憶部121bは、例えば、ROMやRAMで構成され、予告演出等を選択するためのテーブル,演出の実行に応じて生成される演出データ等を記憶する。
【0125】
各種演出は、主に、演出入力部121aが入力した演出用コマンドおよび操作情報に基づいて実行される。演出制御用マイコン121は、演出記憶部121bに記憶されたテーブルや演出データを参照して、各種演出を実行する。
【0126】
<第1実施形態>
以下、第1実施形態を説明する。特に述べない限り、上述の基本実施形態のパチンコ遊技機PY1が第1実施形態にも適用される。
【0127】
1.第2大入賞口
最初に、第1実施形態(以下、単に実施形態ともいう)のパチンコ遊技機PY1の第2大入賞口15について、
図17および
図18を用いて説明する。
図17に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機PY1には、第2大入賞口15が形成された第2大入賞装置15Dが設けられている。この第2大入賞装置15Dは、上述の第2開閉扉15kを備えている。この第2開閉扉15kが開閉することによって、第2大入賞口15に遊技球が入球不可能な閉状態(閉口した状態)と、遊技球が入球可能な開状態(開放した状態)とのどちらかの状態になる。
【0128】
ここで、
図18を用いて、第2大入賞装置15Dについて詳細に説明する。第2大入賞装置15Dの第2大入賞口15の内部には、遊技球が通過(進入)可能な特定領域16と非特定領域17とが設けられている。第2大入賞口15に入賞した遊技球は、振分装置16Dによって、特定領域16か非特定領域17かに振り分けられる。振分装置16Dは、略矩形状の平板からなる振分部材16kと、振分部材16kを駆動する振分ソレノイド(不図示)とを備えている。振分部材16kは、振分ソレノイドの駆動により、左右にスライド可能に構成されている。
【0129】
振分ソレノイドが通電されていないとき、振分部材16kは特定領域16への遊技球の通過を妨げる第1状態(通過阻止状態:
図18(A)の正面視で振分部材16kの左端が特定領域16の左端よりやや右側に位置し、振分部材16kが特定領域16をその直上で覆う状態)にある。振分部材16kが第1状態にあるときは、第2大入賞口15に入賞した遊技球が特定領域16を通過することは不可能であり、非特定領域17を通過する。なお、この非特定領域17には、この非特定領域17を通過(進入)した遊技球を検知し、遊技球を下方へ通過させる非特定領域センサ17aが設けられている。そのため、本パチンコ遊技機PY1の遊技制御用マイコン101は、遊技球が非特定領域17を通過(進入)した場合には、非特定領域センサ17aによってそのことを検知できる。
【0130】
一方、振分ソレノイドが通電されているとき、振分部材16kは遊技球の特定領域16の通過(進入)を許容する第2状態(通過許容状態:
図18(B)の正面視で振分部材16kの左端が特定領域16の右端よりやや左側に位置し、振分部材16kが特定領域16をその直上で覆わず、特定領域16の直上が開放している状態)にある。振分部材16kが第2状態にあるときは、第2大入賞口15に入賞した遊技球が特定領域16を容易に通過可能である。なお、特定領域16には、この特定領域16を通過(進入)した遊技球を検知し、遊技球を下方へ通過させる特定領域センサ16aが設けられている。そのため、本パチンコ遊技機PY1の遊技制御用マイコン101は、遊技球が特定領域16を通過(進入)した場合には、特定領域センサ16aによってそのことを検知できる。
【0131】
本実施形態では、基本的に振分部材16kは第1状態で保持されている。つまり、第1状態が、振分部材16kの通常の状態であるといえる。そして、後述する大当たり遊技のうちの大当たり遊技Xおよび大当たり遊技Zにおける1回目のラウンド遊技(1R目のラウンド遊技)にて、振分ソレノイドが通電され第2状態に変化する。
【0132】
2.大当たり遊技
次に、大当たり遊技について
図19を用いて説明する。本実施形態の大当たり遊技には、
図19に示す大当たり遊技X、大当たり遊技Yおよび大当たり遊技Zの3種類がある。
【0133】
大当たり遊技Xおよび大当たり遊技Yは、第1特別図柄(第1特図)の大当たり判定の結果が大当たり当選である場合に実行可能な大当たり遊技である。第1特図の大当たり判定の結果が大当たり当選、且つ、大当たり図柄種別が「大当たり図柄X」である場合には、その第1特図の特図変動の後、遊技状態が大当たり遊技状態に移行して大当たり遊技Xが実行される。それに対し、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり当選、且つ、大当たり図柄種別が「大当たり図柄Y」である場合には、その第1特図の特図変動の後、遊技状態が大当たり遊技状態に移行して大当たり遊技Yが実行される。いずれも1Rから4Rまでの4回のラウンド遊技が実行される。但し、大当たり遊技Xと大当たり遊技Yとは、ラウンド遊技における特定領域16の開放の有無が異なる。
【0134】
具体的に、大当たり遊技Xでは、4回目のラウンド遊技(4R目のラウンド遊技)として、第2大入賞口15が最大で29.5秒開放するラウンド遊技が行われる。なお、4R目のラウンド遊技では特定領域16の開放(具体的には第1状態(
図18(A))から第2状態(
図18(B))への移行変化)があり、この4R目のラウンド遊技では特定領域16の開放がある動作パターンで振分装置16Dが制御される。そのため、大当たり遊技Xの4R目のラウンド遊技では、その他のラウンド遊技(1R目から3R目までのラウンド遊技)とは異なり、第2大入賞口15に入球した遊技球が特定領域16に進入可能となっている。よって、大当たり遊技Xで特定領域16に遊技球が通過した場合には、その後の遊技状態が高確率高ベース遊技状態に設定されることになる。但し、大当たり遊技Xの4R目のラウンド遊技で遊技球が特定領域16に通過しなかった場合には、その後の遊技状態が高確率高ベース遊技状態ではなく低確率高ベース遊技状態に設定される。
【0135】
一方、大当たり遊技Yでは、大当たり遊技Xと同じく、1R目から4R目までの4回のラウンド遊技として、第1大入賞口14が最大で29.5秒開放するラウンド遊技が行われる。但し、大当たり遊技Xとは異なり、1R目から4R目までの4回のラウンド遊技全てで、特定領域16の開放がない動作パターンで振分装置16Dが制御される。そのため、大当たり遊技Yでは、遊技球が特定領域16に進入することはない。よって、その後の遊技状態が高確率高ベース遊技状態に設定されず、低確率高ベース遊技状態に設定されることになる。
【0136】
次に、大当たり遊技Zについて説明する。この大当たり遊技Zは、第2特図の大当たり判定の結果が大当たり当選である場合に実行可能である。この大当たり遊技Zでは1Rから10Rまでの10回のラウンド遊技が実行される。
【0137】
大当たり遊技Zでは、1R目のラウンド遊技として、第2大入賞口15が最大で29.5秒開放するラウンド遊技が行われる。そして、1R目のラウンド遊技では特定領域16の開放がある動作パターンで振分装置16Dが制御される。そのため、大当たり遊技Zの1R目のラウンド遊技では、その他のラウンド遊技(2R~10Rのラウンド遊技)とは異なり、第2大入賞口15に入球した遊技球が特定領域16に進入可能となっている。
【0138】
なお、大当たり遊技Zで特定領域16に遊技球が通過した場合には、その後の遊技状態が高確率高ベース遊技状態に設定される。但し、大当たり遊技Zの1R目のラウンド遊技で遊技球が特定領域16に通過しなかった場合には、その後の遊技状態が高確率高ベース遊技状態ではなく低確率高ベース遊技状態に設定される。
【0139】
遊技状態が高確率高ベース遊技状態に設定された場合には、特図(第1特図,第2特図)の大当たり判定の回数が第1特定回数(本実施形態では「130回」)に達するまでその高確率高ベース遊技状態の設定が継続され得る。つまり、本パチンコ遊技機PY1は、最大第1特定回数の「ST(スペシャルタイム)」を搭載した遊技機(「ST機」)である。具体的に、遊技状態が高確率高ベース遊技状態に設定された後、その高確率高ベース遊技状態での特図(第1特図,第2特図)の大当たり判定の回数が第1特定回数に達した場合には、次の大当たり判定前に遊技状態が高確率高ベース遊技状態から低確率低ベース遊技状態(通常遊技状態)に移行する。但し、遊技状態が高確率高ベース遊技状態に設定された後、その高確率高ベース遊技状態での特図の大当たり判定の回数が第1特定回数に達するまでに特図の大当たり判定の結果が大当たり当選になった場合には、その高確率高ベース遊技状態の設定が途中で(すなわち、特図の大当たり判定の回数が第1所定回数に達する前に)終了する。そして、遊技状態が高確率高ベース遊技状態から大当たり遊技状態に移行して大当たり遊技が行われる。
【0140】
一方、低確率高ベース遊技状態に設定された場合には、特図(第1特図,第2特図)の大当たり判定の回数が第2特定回数(本実施形態では「100回」)に達するまでその低確率高ベース遊技状態の設定が継続され得る。具体的に、遊技状態が低確率高ベース遊技状態に設定された後、その低確率高ベース遊技状態での特図の大当たり判定の回数が第2特定回数に達した場合には、次の大当たり判定前に遊技状態が低確率高ベース遊技状態から低確率低ベース遊技状態に移行する。但し、遊技状態が低確率高ベース遊技状態に設定された後、その低確率高ベース遊技状態での特図の大当たり判定の回数が第2特定回数に達するまでに特図の大当たり判定の結果が大当たり当選になった場合には、その低確率高ベース遊技状態の設定が途中で(すなわち、特図の大当たり判定の回数が第2所定回数に達する前に)終了する。そして、遊技状態が低確率高ベース遊技状態から大当たり遊技状態に移行して大当たり遊技が行われる。
【0141】
また、非時短状態で第1特図の大当たり判定の結果が大当たり当選、且つ、大当たり図柄種別が「大当たり図柄X」である場合、その第1特図の特図変動に伴う特図変動演出では、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が同一の奇数図柄の三つ揃いからなる大当たり停止態様での停止表示、並びに、小図柄KZ1,KZ2,KZ3が同一の奇数図柄の三つ揃いからなる大当たり停止態様での停止表示をなす。それに対し、非時短状態で第1特図の大当たり判定の結果が大当たり当選、且つ、大当たり図柄種別が「大当たり図柄Y」である場合、その第1特図の特図変動に伴う特図変動演出では、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が同一の偶数図柄の三つ揃いからなる大当たり停止態様での停止表示、並びに、小図柄KZ1,KZ2,KZ3が同一の偶数図柄の三つ揃いからなる大当たり停止態様での停止表示をなす。一方、時短状態で第2特図の大当たり判定の結果が大当たり当選(且つ、大当たり図柄種別が「大当たり図柄Z」)である場合、その第2特図の特図変動に伴う特図変動演出では、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が同一の図柄の三つ揃いからなる大当たり停止態様での停止表示、並びに、小図柄KZ1,KZ2,KZ3が同一の図柄の三つ揃いからなる大当たり停止態様での停止表示をなす。
【0142】
なお、本実施形態では、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の停止表示時の同一の図柄の三つ揃いからなる表示態様を「大当たり停止態様」、仮停止表示時の同一の図柄の三つ揃いからなる表示態様を「大当たり態様」という。また、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の停止表示時のハズレを示す表示態様を「ハズレ停止態様」、仮停止表示時のハズレを示す表示態様を「ハズレ態様」という。また、小図柄KZ1,KZ2,KZ3の停止表示時の同一の図柄の三つ揃いからなる表示態様を「大当たり停止態様」、小図柄KZ1,KZ2,KZ3の停止表示時のハズレを示す表示態様を「ハズレ停止態様」という。
【0143】
また、
図19に示すように、本実施形態の大当たりOPの実行時間(「OP時間」)が、大当たり遊技Xおよび大当たり遊技Yでは10秒になっているのに対し、大当たり遊技Zでは3秒になっている。つまり、非時短状態で特別図柄の大当たり判定の結果が大当たり当選である場合に実行される大当たり遊技のOP時間よりも、時短状態で第2特別図柄の大当たり判定の結果が大当たり当選である場合に実行される大当たり遊技のOP時間の方が短くなっている。そのため、本パチンコ遊技機PY1では、時短状態の間に介在する大当たり遊技Zの総実行時間を、それ以外の大当たり遊技よりも相対的に短くすることが可能である。
【0144】
さらに、本実施形態の大当たりEDの実行時間(「ED時間」)が、大当たり遊技Xおよび大当たり遊技Yでは15秒であるのに対し、大当たり遊技Zでは5秒である。つまり、非時短状態で特別図柄の大当たり判定の結果が大当たり当選である場合に実行される大当たり遊技のED時間よりも、時短状態で第2特別図柄の大当たり判定の結果が大当たり当選である場合に実行される大当たり遊技のED時間の方が短くなっている。そのため、本パチンコ遊技機PY1では、時短状態の間に介在する大当たり遊技Zの総実行時間を、それ以外の大当たり遊技よりも相対的に短くすることが可能である。
【0145】
3.変動パターン判定テーブル
次に、遊技制御用マイコン101が決定可能な特
図1変動パターンについて、
図20および
図21に基づいてさらに説明する。本実施形態の遊技用ROM103には、
図20に示す低確率低ベース遊技状態(非時短状態)における特
図1変動パターン判定テーブルが格納されている。遊技制御用マイコン101は、
図20に示す特
図1変動パターン判定テーブルを用いて特
図1変動パターンを決定可能である。
【0146】
遊技制御用マイコン101は、低確率低ベース遊技状態における特
図1変動パターン判定処理において、大当たり判定の結果、大当たり図柄種別判定の結果および特図変動パターン乱数に基づいて、特
図1変動パターンを決定する。
図20に示す特
図1変動パターン判定テーブルには、上述の特図変動パターン以外に、遊技状態が「非時短状態」、第1特図の大当たり判定の結果が「大当たり」、且つ、大当たり図柄種別が「大当たり図柄X」の場合に選択可能な特図変動パターン「THP031」、「THP032」、「THP033」、「THP034」および「THP035」がある。また、遊技状態が「非時短状態」、第1特図の大当たり判定の結果が「大当たり」、且つ、大当たり図柄種別が「大当たり図柄Y」の場合に選択可能な特図変動パターン「THP036」、「THP037」、「THP038」、「THP039」および「THP040」がある。
【0147】
特図変動パターン「THP031」には、奇数図柄を用いたリーチから、NリーチおよびSPリーチを経てSPSPリーチに移行する演出フロー(演出内容)の特図変動演出が関連付けられている(
図20参照)。そのため、特図変動パターン「THP031」が選択された場合には、1回の第1特図の可変表示中に、通常変動、リーチ、Nリーチ、SPリーチおよびSPSPリーチが順次行われ、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり図柄Xでの「大当たり当選」であることを最終的に報知する特図変動演出が実行される。特図変動パターン「THP031」のことを「第1SPSP大当たり変動」ともいう。
【0148】
特図変動パターン「THP032」には、奇数図柄を用いたリーチから、Nリーチ、SPリーチおよびSPSPリーチを経て、後述の復活演出に移行する演出フローの特図変動演出が関連付けられている(
図20参照)。そのため、特図変動パターン「THP032」が選択された場合には、1回の第1特図の可変表示中に、通常変動、リーチ、Nリーチ、SPリーチ、SPSPリーチおよび復活演出が順次行われ、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり図柄Xでの「大当たり当選」であることを最終的に報知する特図変動演出が実行される。特図変動パターン「THP032」のことを「第2SPSP大当たり変動」ともいう。
【0149】
特図変動パターン「THP033」には、奇数図柄を用いたリーチから、Nリーチを経てSPリーチに移行する演出フロー(演出内容)の特図変動演出が関連付けられている(
図20参照)。そのため、特図変動パターン「THP033」が選択された場合には、1回の第1特図の可変表示中に、通常変動、リーチ、NリーチおよびSPリーチが順次行われ、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり図柄Xでの「大当たり当選」であることを最終的に報知する特図変動演出が実行される。特図変動パターン「THP033」のことを「第1SP大当たり変動」ともいう。
【0150】
特図変動パターン「THP034」には、奇数図柄を用いたリーチから、NリーチおよびSPリーチを経て、後述の復活演出に移行する演出フローの特図変動演出が関連付けられている(
図20参照)。そのため、特図変動パターン「THP034」が選択された場合には、1回の第1特図の可変表示中に、通常変動、リーチ、Nリーチ、SPリーチおよび復活演出が順次行われ、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり図柄Xでの「大当たり当選」であることを最終的に報知する特図変動演出が実行される。特図変動パターン「THP034」のことを「第2SP大当たり変動」ともいう。
【0151】
特図変動パターン「THP035」には、奇数図柄を用いたリーチからNリーチに移行する演出フローの特図変動演出が関連付けられている(
図20参照)。そのため、特図変動パターン「THP035」が選択された場合には、1回の第1特図の可変表示中に、通常変動、リーチおよびNリーチが順次行われ、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり図柄Xでの「大当たり当選」であることを最終的に報知する特図変動演出が実行される。特図変動パターン「THP035」のことを「第1N大当たり変動」ともいう。
【0152】
特図変動パターン「THP036」には、偶数図柄を用いたリーチから、NリーチおよびSPリーチを経てSPSPリーチに移行する演出フロー(演出内容)の特図変動演出が関連付けられている(
図20参照)。そのため、特図変動パターン「THP036」が選択された場合には、1回の第1特図の可変表示中に、通常変動、リーチ、Nリーチ、SPリーチおよびSPSPリーチが順次行われ、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり図柄Yでの「大当たり当選」であることを最終的に報知する特図変動演出が実行される。特図変動パターン「THP036」のことを「第3SPSP大当たり変動」ともいう。
【0153】
特図変動パターン「THP037」には、偶数図柄を用いたリーチから、Nリーチ、SPリーチおよびSPSPリーチを経て、後述の復活演出に移行する演出フローの特図変動演出が関連付けられている(
図20参照)。そのため、特図変動パターン「THP037」が選択された場合には、1回の第1特図の可変表示中に、通常変動、リーチ、Nリーチ、SPリーチ、SPSPリーチおよび復活演出が順次行われ、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり図柄Yでの「大当たり当選」であることを最終的に報知する特図変動演出が実行される。特図変動パターン「THP037」のことを「第4SPSP大当たり変動」ともいう。
【0154】
特図変動パターン「THP038」には、偶数図柄を用いたリーチから、Nリーチを経てSPリーチに移行する演出フロー(演出内容)の特図変動演出が関連付けられている(
図20参照)。そのため、特図変動パターン「THP038」が選択された場合には、1回の第1特図の可変表示中に、通常変動、リーチ、NリーチおよびSPリーチが順次行われ、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり図柄Yでの「大当たり当選」であることを最終的に報知する特図変動演出が実行される。特図変動パターン「THP038」のことを「第3SP大当たり変動」ともいう。
【0155】
特図変動パターン「THP039」には、偶数図柄を用いたリーチから、NリーチおよびSPリーチを経て、後述の復活演出に移行する演出フローの特図変動演出が関連付けられている(
図20参照)。そのため、特図変動パターン「THP039」が選択された場合には、1回の第1特図の可変表示中に、通常変動、リーチ、Nリーチ、SPリーチおよび復活演出が順次行われ、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり図柄Yでの「大当たり当選」であることを最終的に報知する特図変動演出が実行される。特図変動パターン「THP039」のことを「第4SP大当たり変動」ともいう。
【0156】
特図変動パターン「THP040」には、偶数図柄を用いたリーチからNリーチに移行する演出フローの特図変動演出が関連付けられている(
図20参照)。そのため、特図変動パターン「THP040」が選択された場合には、1回の第1特図の可変表示中に、通常変動、リーチおよびNリーチが順次行われ、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり図柄Yでの「大当たり当選」であることを最終的に報知する特図変動演出が実行される。特図変動パターン「THP040」のことを「第2N大当たり変動」ともいう。
【0157】
図21には、
図20に示す特
図1変動パターン判定テーブルにおける特図変動パターンの振分率(実行確率)を示す。本実施形態では、非時短状態のときに、第1特図の大当たり判定の結果が「大当たり当選」且つ大当たり図柄種別が「大当たり図柄X」の場合には、
図21(A)に示す振分率で特図変動パターンが遊技制御用マイコン101によって選択される。また、非時短状態のときに、第1特図の大当たり判定の結果が「大当たり当選」且つ大当たり図柄種別が「大当たり図柄Y」の場合には、
図21(B)に示す振分率で特図変動パターンが選択される。さらに、非時短状態のときに第1特図の大当たり判定の結果が「リーチ有りハズレ」の場合には、
図21(C)に示す振分率で特図変動パターンが選択される。
【0158】
上述したように、非時短状態で、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり図柄Xの場合に選択可能な特図変動パターン「THP041」および「THP032」には、SPSPリーチに移行する特図変動演出が関連付けられている(
図20参照)。
図21(A)によれば、この特図変動パターンの振分率の値の合計値は「33%」である。
【0159】
また、非時短状態で、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり図柄Xの場合に選択可能な特図変動パターン「THP033」および「THP034」には、SPリーチに移行するがSPSPリーチには移行しない特図変動演出が関連付けられている(
図20参照)。
図21(A)によれば、この特図変動パターンの振分率の値の合計値は「33%」である。
【0160】
さらに、非時短状態で、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり図柄Xの場合に選択可能な特図変動パターン「THP035」には、SPリーチに移行しない特図変動演出が関連付けられている(
図20参照)。
図21(A)によれば、この特図変動パターンの振分率の値の合計値は「34%」である。
【0161】
また、非時短状態で、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり図柄Yの場合に選択可能な特図変動パターン「THP036」および「THP037」には、上述した特図変動パターン「THP031」および「THP032」と同じく、SPSPリーチに移行する特図変動演出が関連付けられている(
図20参照)。
図21(B)によれば、この特図変動パターンの振分率の値は「33%」である。
【0162】
また、非時短状態で、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり図柄Yの場合に選択可能な特図変動パターン「THP038」および「THP039」には、上述した特図変動パターン「THP033」および「THP034」と同じく、SPリーチに移行するがSPSPリーチには移行しない特図変動演出が関連付けられている(
図20参照)。
図21(B)によれば、この特図変動パターンの振分率の値は「33%」である。
【0163】
さらに、非時短状態で、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり図柄Yの場合に選択可能な特図変動パターン「THP040」には、上述した特図変動パターン「THP035」と同じく、SPリーチに移行しない特図変動演出が関連付けられている(
図20参照)。
図21(B)によれば、この特図変動パターンの振分率の値は「34%」である。
【0164】
以上により本実施形態では、非時短状態で、第1特図の大当たり判定の結果が大当たりの場合には、大当たり図柄の種別によらず、SPSPリーチに移行する特図変動演出も、SPリーチに移行するがSPSPリーチには移行しない特図変動演出も、SPリーチに移行しない特図変動演出もほぼ同じ程度で実行可能となっている。
【0165】
一方、非時短状態で、第1特図の大当たり判定の結果が「リーチ有りハズレ」の場合に選択可能な特図変動パターン「THP011」には、上述した特図変動パターン「THP031」、「THP032」、「THP036」および「THP037」と同じく、SPSPリーチに移行する特図変動演出が関連付けられている(
図20参照)。
図21(C)によれば、この特図変動パターンの振分率の値は「5%」である。
【0166】
また、非時短状態で、第1特図の大当たり判定の結果が「リーチ有りハズレ」の場合に選択可能な特図変動パターン「THP012」には、上述した特図変動パターン「THP033」、「THP034」、「THP038」および「THP039」と同じく、SPリーチに移行するがSPSPリーチには移行しない特図変動演出が関連付けられている(
図20参照)。
図21(C)によれば、この特図変動パターンの振分率の値は「20%」である。
【0167】
さらに、非時短状態で、第1特図の大当たり判定の結果が「リーチ有りハズレ」の場合に選択可能な特図変動パターン「THP013」には、上述した特図変動パターン「THP035」および「THP040」と同じく、SPリーチに移行しない特図変動演出が関連付けられている(
図20参照)。
図21(C)によれば、この特図変動パターンの振分率の値は「75%」である。
【0168】
以上により、非時短状態の場合には、SPリーチに移行しない特図変動演出よりもSPリーチに移行するがSPSPリーチには移行しない特図変動演出の方が大当たり期待度は相対的に高くなっている。さらに、そのSPリーチに移行するがSPSPリーチには移行しない特図変動演出よりも、SPSPリーチに移行する特図変動演出の方が、大当たり期待度は相対的に高くなっている。
【0169】
また、非時短状態で、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり図柄Xの場合に選択可能な特図変動パターン「THP032」および「THP034」には、奇数図柄でのリーチの後、一旦ハズレとなり、その後に復活演出(後述)が実行される特図変動演出が関連付けられている(
図20参照)。
図21(A)によれば、これら各特図変動パターンの振分率の値はそれぞれ「4%」である。また、非時短状態で、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり図柄Yの場合に選択可能な特図変動パターン「THP037」および「THP039」には、偶数図柄でのリーチの後、一旦ハズレとなり、その後に復活演出が実行される特図変動演出が関連付けられている(
図20参照)。
図21(A)によれば、これら各特図変動パターンの振分率の値はそれぞれ「5%」である。
【0170】
よって本実施形態では、非時短状態で第1特図の大当たり判定の結果が大当たりの場合に、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がリーチハズレで仮停止表示されたとしても、復活演出の実行によって、その演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が同一の図柄に三つ揃い、つまり大当たりであることを報知する停止図柄に変化するかもしれないことを遊技者に期待させ得る。
【0171】
4.演出
続いて、本実施形態における各種演出について、
図22~
図25に基づいて説明する。本実施形態の演出制御用マイコン121は、特図変動演出の実行中に復活演出を実行可能である。
【0172】
4-1.復活演出
復活演出とは、リーチハズレで仮停止表示された演出図柄EZ1,EZ2,EZ3を、同一の図柄の三つ揃いでの仮停止表示に変更する演出である。本実施形態では、リーチハズレで仮停止表示された演出図柄EZ1,EZ2,EZ3のうちの中演出図柄EZ2が、左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3の図柄に変化して、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が同一の図柄の三つ揃いになる。
【0173】
本実施形態では、具体的に左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3が同一の偶数図柄でのリーチハズレの後の復活演出の実行によって、中演出図柄EZ2が、左演出図柄EZ1(又は右演出図柄EZ3)と同じ偶数図柄に変化して、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が同一の図柄の三つ揃いになる。また、左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3が同一の奇数図柄でのリーチハズレの後の復活演出の実行によって、中演出図柄EZ2が、左演出図柄EZ1(又は右演出図柄EZ3)と同じ奇数図柄に変化して、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が同一の図柄の三つ揃いになる。
【0174】
4-2.復活演出が行われない特図変動演出の流れ
図22および
図23を用いて、復活演出が行われない特図変動演出の流れについて説明する。具体的には、変動パターン「THP011」に関連付けられた特図変動演出、すなわち偶数図柄を用いたリーチからNリーチおよびSPリーチを経てSPSPリーチに移行する演出フロー(演出内容)の特図変動演出を例示して説明する。
【0175】
パチンコ遊技機PY1では、変動パターン「THP011」に関連付けられた特図変動演出のSPSPリーチにおいて、
図22(A)に示すようなSPSPリーチの開始を表すSPSPタイトル画像G2が表示部50aに表示される。SPSPタイトル画像G2は「敵Bを撃破せよ!」の文字画像である。その後、
図22(B)に示すように主人公キャラクタ画像G200と強敵キャラクタ画像G202が表示部50aに表示され、主人公キャラクタと強敵キャラクタとがバトルする動画が表示部50aに表示される。
【0176】
そして、バトルの最終局面において、
図23(C-1)に示すような、バトルに勝利して喜んでいる強敵キャラクタの様子が表示部50aに表示されるとともに、ハズレ(リーチハズレ、リーチ有りハズレ)を示唆するハズレ態様で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が仮停止表示される。これにより、非時短状態のときに第1特図の大当たり判定の結果がハズレである可能性が高いことを遊技者に示唆可能となっている。なお、ハズレ態様は、仮停止表示時の演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の表示態様であって、停止表示時のものではない。
【0177】
本実施形態では、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3のほかに、小図柄KZ1,KZ2,KZ3が表示部50a上に変動表示後、停止表示される。小図柄KZ1,KZ2,KZ3は、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3を縮小した図柄が表示される。左小図柄KZ1が左演出図柄EZ1に、中小図柄KZ2が中演出図柄EZ2に、右小図柄KZ3が右演出図柄EZ3にそれぞれ対応可能になっている。
【0178】
本実施形態の小図柄KZ1,KZ2,KZ3は、
図23(C-1)および
図23(D-1)に示すように、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の仮停止表示の後、停止表示される。なお、
図23(D-1)に示すように、停止表示された小図柄KZ1,KZ2,KZ3は、仮停止表示された演出図柄EZ1,EZ2,EZ3よりも遊技者に目立ちにくい。そのため、小図柄KZ1,KZ2,KZ3が表示部50a上に停止表示されたとしても、遊技者が気付きづらい。
【0179】
変動パターン「THP011」に関連付けられた特図変動演出では、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の仮停止表示の後、第1特図の大当たり判定の結果がハズレであることを示すハズレ停止態様で小図柄KZ1,KZ2,KZ3が表示部50a上に停止表示される(
図23(D-1)参照)。この小図柄KZ1,KZ2,KZ3の停止態様(ハズレ停止態様)と、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の仮停止態様(ハズレ態様)とは同じ表示内容になっている。そして、
図23(E-1)に示すように、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がハズレ態様(仮停止表示)からハズレ停止態様(停止表示)に切り替わる。これにより、第1特図の大当たり判定の結果がハズレであることが遊技者に報知される。
【0180】
なお、変動パターン「THP011」に関連付けられた特図変動演出に基づいて、復活演出が行われない特図変動演出の流れについて説明したが、変動パターン「THP012」、「THP013」、「THP021」、「THP022」、「THP031」、「THP033」、「THP035」、「THP036」、「THP038」または「THP040」に関連付けられた特図変動演出でも、同じような流れで実行される。
【0181】
具体的に、変動パターン「THP012」、「THP013」、「THP021」および「THP022」に関連付けられた特図変動演出では、表示部50a上で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がハズレを示唆するハズレ態様でまず仮停止表示される。続いて、小図柄KZ1,KZ2,KZ3が、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3のハズレ態様と同じ内容のハズレ停止態様で停止表示される。そして、小図柄KZ1,KZ2,KZ3のハズレ停止態様での停止表示後、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がハズレ態様(仮停止表示)からハズレ停止態様(停止表示)に切り替わる。このような一連の特図変動演出の実行によって、第1特図の大当たり判定の結果がハズレであることを遊技者が把握できる。
【0182】
また、変動パターン「THP031」、「THP033」、「THP035」、「THP036」、「THP038」および「THP040」に関連付けられた特図変動演出では、表示部50a上で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が大当たり当選を示唆する大当たり態様でまず仮停止表示される。続いて、小図柄KZ1,KZ2,KZ3が、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の大当たり態様と同じ内容の大当たり停止態様で停止表示される。そして、小図柄KZ1,KZ2,KZ3の大当たり停止態様での停止表示後、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が仮停止表示から停止表示に切り替わる。このような一連の特図変動演出の実行によって、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり当選であることを遊技者が把握できる。
【0183】
また、非時短状態における第2特図の可変表示に伴う特図変動演出でも、時短状態における第1特図および第2特図の可変表示に伴う特図変動演出でも同じような流れで実行される。
【0184】
4-3.復活演出が行われる特図変動演出の流れ
次に、
図22、
図24および
図25を用いて、復活演出が行われる特図変動演出の流れについて説明する。具体的には、変動パターン「THP037」に関連付けられた特図変動演出、すなわち偶数図柄を用いたリーチからNリーチ、SPリーチおよびSPSPリーチを経て、復活演出に移行する演出フロー(演出内容)の特図変動演出を例示して説明する。
【0185】
パチンコ遊技機PY1では、変動パターン「THP037」に関連付けられた特図変動演出のSPSPリーチにおいて、上述した変動パターン「THP011」と同様、
図22(A)に示すような、SPSPリーチの開始を表すSPSPタイトル画像G2が表示部50aに表示される。その後、
図22(B)に示す主人公キャラクタ画像G200と強敵キャラクタ画像G202が表示部50aに表示され、主人公キャラクタと強敵キャラクタとがバトルする動画が表示部50aに表示される。
【0186】
そしてバトルの最終局面において、
図24(C-2)に示すように、バトルに勝利して喜んでいる強敵キャラクタの様子が表示部50aに表示されるとともにハズレ態様で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が仮停止表示される。これにより、非時短状態のときに第1特図の大当たり判定の結果がハズレである可能性が高いことを遊技者に示唆可能となっている。
【0187】
しかしながら、変動パターン「THP037」に関連付けられた特図変動演出では、上述の変動パターン「THP011」に関連付けられた特図変動演出とは異なり、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の仮停止表示の後、
図24(D-2)に示す、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり当選であることを示す大当たり停止態様で小図柄KZ1,KZ2,KZ3が表示部50a上に停止表示される。この時点で、この小図柄KZ1,KZ2,KZ3の停止態様(大当たり停止態様)と、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の仮停止態様(ハズレ態様)とは異なっている。
【0188】
本実施形態では、このように演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がハズレ態様で仮停止表示されつつ、小図柄KZ1,KZ2,KZ3が大当たり停止態様で停止表示されている状態で、
図25(E-2)、
図25(F-2)および
図25(G-2)に示す復活演出が実行される。具体的には、このような状態で
図25(E-2)に示すような、頭部からなるキャラ画像G220と吹き出し内に文字列「おめでとう!」を示すセリフ画像G221とを用いた画像演出が行われる。この画像演出の実行によって、ハズレ態様で仮停止表示された演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が、大当たり停止態様に変化するのかもしれないことを遊技者に示唆可能となっている。
【0189】
続いて、
図25(F-2)に示すような「ブラックアウト」を示す画像G222を用いた画像演出が行われる。これにより、ハズレ態様で仮停止表示されていた演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が表示部50a上から消えることになり、遊技者の意表を付くことが可能となっている。また、そのような画像演出の実行によって、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が表示部50a上から一旦消えるので、遊技者に違和感を与えないで変化後の演出図柄EZ1,EZ2,EZ3を表示部50a上に表示可能となっている。
【0190】
その後、
図25(G-2)に示す大当たり態様で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が仮停止表示される。具体的には、上記画像演出の実行後、左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に仮停止表示されていた偶数図柄(
図25(G-2)では「4」)の三つ揃いで仮停止表示される。このように演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が同一の偶数図柄の三つ揃いで仮停止表示された時点で、復活演出の実行が終了する。
【0191】
そして、
図25(H-2)に示すように、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が大当たり態様(仮停止表示)から大当たり停止態様(停止表示)に切り替わる。これにより、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり当選であることが遊技者に報知される。その後、特図変動演出の実行が終了する。
【0192】
なお、変動パターン「THP037」に関連付けられた特図変動演出に基づいて、復活演出が行われる特図変動演出の流れについて説明したが、変動パターン「THP032」、「THP034」または「THP039」に関連付けられた特図変動演出でも、同じような流れで実行される。
【0193】
具体的に、変動パターン「THP032」および「THP034」に関連付けられた特図変動演出では、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が表示部50a上、奇数図柄でのリーチ後、リーチハズレを示唆するハズレ態様でまず仮停止表示される。続いて、小図柄KZ1,KZ2,KZ3が、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の上記ハズレ態様とは異なり、大当たり停止態様(同一の奇数図柄の三つ揃いでの停止態様)で停止表示される。そして、小図柄KZ1,KZ2,KZ3のハズレ態様での停止表示後、復活演出が実行される。その復活演出の実行後、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が表示部50a上、大当たり態様(同一の奇数図柄の三つ揃いでの停止態様)に変更されて仮停止表示される。その後、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が仮停止表示から停止表示に切り替わる。このような一連の特図変動演出の実行によって、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり当選であることを遊技者が把握できる。
【0194】
また、変動パターン「THP039」に関連付けられた特図変動演出では、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が表示部50a上、偶数図柄でのリーチ後、リーチハズレを示唆するハズレ態様でまず仮停止表示される。続いて、小図柄KZ1,KZ2,KZ3が、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の上記ハズレ態様とは異なり、大当たり停止態様(同一の偶数図柄の三つ揃いでの停止態様)で停止表示される。そして、小図柄KZ1,KZ2,KZ3のハズレ態様での仮停止表示後、復活演出が実行される。その復活演出の実行後、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が表示部50a上、大当たり態様(同一の偶数図柄の三つ揃いでの表示態様)に変更されて仮停止表示される。その後、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が仮停止表示から停止表示に切り替わる。このような一連の特図変動演出の実行によって、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり当選であることを遊技者が把握できる。
【0195】
<第1実施形態の効果>
以下、第1実施形態で説明したパチンコ遊技機PY1の効果について説明する。
【0196】
(1)本実施形態のパチンコ遊技機PY1によれば、
図24(D-2)や
図25(E-2)や
図25(F-2)に示すように、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が大当たり停止態様で停止表示される前に、小図柄KZ1,KZ2,KZ3が大当たり停止態様で停止表示された場合には、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が大当たり停止態様で停止表示されるかどうかを遊技者に注目させることが可能となっている。
【0197】
(2)また、大当たり停止態様で停止表示された演出図柄EZ1,EZ2,EZ3よりも大当たり停止態様で停止表示された小図柄KZ1,KZ2,KZ3の方が遊技者にとって目立ちにくい。よって、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が停止表示される前に大当たり停止態様で停止表示可能な小図柄KZ1,KZ2,KZ3に遊技者の注目を集めることが可能となっている。
【0198】
(3)また、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が大当たり停止態様で停止表示される前に、小図柄KZ1,KZ2,KZ3が大当たり停止態様で停止表示された場合には、その小図柄KZ1,KZ2,KZ3が大当たり停止態様で停止表示されている間に、ハズレ態様から大当たり停止態様に変更される。そのため、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が大当たり停止態様で表示される前に、小図柄KZ1,KZ2,KZ3が大当たり態様で停止表示された場合には、その後に大当たり遊技状態が設定されることを予め遊技者に報知可能となっている。
【0199】
(4)また、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が大当たり停止態様で停止表示される前に、小図柄KZ1,KZ2,KZ3が大当たり停止態様で停止表示された場合には、その小図柄KZ1,KZ2,KZ3が大当たり停止態様で停止表示されている間に、復活演出の実行を介して、ハズレ態様から大当たり停止態様に変更される。そのため、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が大当たり停止態様で表示される前の復活演出の実行によって、その後に大当たり遊技状態が設定されることを遊技者に確信させることが可能となっている。
【0200】
<第2実施形態>
以下、第2実施形態を説明する。特に述べない限り、上述の基本実施形態や第1実施形態のパチンコ遊技機PY1が第2実施形態にも適用される。
【0201】
1.大当たり遊技
まず、大当たり遊技について
図19を用いて説明する。第2実施形態の大当たり遊技には、第1実施形態と同様、
図19に示す大当たり遊技X、大当たり遊技Yおよび大当たり遊技Zの3種類がある。
【0202】
なお、第2実施形態では、上述の第1実施形態とは異なり、非時短状態で第1特図の大当たり判定の結果が大当たり当選、且つ、大当たり図柄種別が「大当たり図柄X」である場合、その第1特図の特図変動に伴う特図変動演出では、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が同一の奇数図柄の三つ揃いからなる大当たり停止態様で停止表示され、小図柄KZ1,KZ2,KZ3が同一の奇数図柄の三つ揃いからなる大当たり停止態様で停止表示されるときと、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が同一の偶数図柄の三つ揃いからなる大当たり停止態様で停止表示され、小図柄KZ1,KZ2,KZ3が同一の奇数図柄の三つ揃いからなる大当たり停止態様で停止表示されるときとがある。つまりその場合、特図変動演出では、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が同一の図柄(奇数図柄および偶数図柄に関係ない図柄)の三つ揃いからなる大当たり停止態様で停止表示され、小図柄KZ1,KZ2,KZ3が同一の奇数図柄の三つ揃いからなる大当たり停止態様で停止表示される。
【0203】
一方、非時短状態で第1特図の大当たり判定の結果が大当たり当選、且つ、大当たり図柄種別が「大当たり図柄Y」である場合、その第1特図の特図変動に伴う特図変動演出では、第1実施形態と同様、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が同一の偶数図柄の三つ揃いからなる大当たり停止態様で停止表示され、小図柄KZ1,KZ2,KZ3が同一の偶数図柄の三つ揃いからなる大当たり停止態様で停止表示される。
【0204】
なお、時短状態で第2特図の大当たり判定の結果が大当たり当選(且つ、大当たり図柄種別が「大当たり図柄Z」)である場合、その第2特図の特図変動に伴う特図変動演出では、第1実施形態と同様、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が同一の図柄の三つ揃いからなる大当たり停止態様で停止表示され、小図柄KZ1,KZ2,KZ3が同一の図柄の三つ揃いからなる大当たり停止態様で停止表示される。
【0205】
2.変動パターン判定テーブル
次に、第2実施形態の遊技制御用マイコン101が決定可能な特
図1変動パターンについて
図20、
図26および
図27に基づいてさらに説明する。本実施形態の遊技用ROM103には、
図26に示す特
図1変動パターン判定テーブルが格納されている。この特
図1変動パターン判定テーブルは、低確率低ベース遊技状態(非時短状態)において特図判定の結果が大当たり当選である場合に用いられるものである。なお、非時短状態において特図判定の結果がハズレである場合には、
図20に示す特
図1変動パターン判定テーブルが用いられる。すなわち、第2実施形態の遊技制御用マイコン101は、
図20および
図26に示す特
図1変動パターン判定テーブルを用いて特
図1変動パターンを決定可能となっている。
【0206】
遊技制御用マイコン101は、低確率低ベース遊技状態における特
図1変動パターン判定処理において、大当たり判定の結果、大当たり図柄種別判定の結果および特図変動パターン乱数に基づいて、特
図1変動パターンを決定する。
図26に示す特
図1変動パターン判定テーブルには、上述の特図変動パターン以外に、遊技状態が「非時短状態」、第1特図の大当たり判定の結果が「大当たり当選」、且つ、大当たり図柄種別が「大当たり図柄X」の場合に選択可能な特図変動パターン「THP041」、「THP042」、「THP043」、「THP044」、「THP045」、「THP046」、「THP047」、「THP048」、「THP049」、「THP050」、「THP051」、「THP052」、「THP053」および「THP054」がある。また、遊技状態が「非時短状態」、第1特図の大当たり判定の結果が「大当たり当選」、且つ、大当たり図柄種別が「大当たり図柄Y」の場合に選択可能な特図変動パターン「THP055」、「THP056」、「THP057」、「THP058」および「THP059」がある。
【0207】
特図変動パターン「THP041」には、奇数図柄を用いたリーチから、NリーチおよびSPリーチを経てSPSPリーチに移行する演出フローの特図変動演出が関連付けられている(
図26参照)。そのため、特図変動パターン「THP041」が選択された場合には、1回の第1特図の可変表示中に、通常変動、リーチ、Nリーチ、SPリーチおよびSPSPリーチが順次行われ、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり図柄Xでの「大当たり当選」であることを最終的に報知する特図変動演出が実行される。特図変動パターン「THP041」のことを「第5SPSP大当たり変動」ともいう。
【0208】
特図変動パターン「THP042」には、奇数図柄を用いたリーチから、Nリーチ、SPリーチおよびSPSPリーチを経て、上述の復活演出に移行する演出フローの特図変動演出が関連付けられている(
図26参照)。そのため、特図変動パターン「THP042」が選択された場合には、1回の第1特図の可変表示中に、通常変動、リーチ、Nリーチ、SPリーチ、SPSPリーチおよび復活演出が順次行われ、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり図柄Xでの「大当たり当選」であることを最終的に報知する特図変動演出が実行される。特図変動パターン「THP042」のことを「第6SPSP大当たり変動」ともいう。
【0209】
特図変動パターン「THP043」には、偶数図柄を用いたリーチから、NリーチおよびSPリーチを経てSPSPリーチに移行する演出フローの特図変動演出が関連付けられている(
図26参照)。そのため、特図変動パターン「THP043」が選択された場合には、1回の第1特図の可変表示中に、通常変動、リーチ、Nリーチ、SPリーチおよびSPSPリーチが順次行われ、第1特図の大当たり判定の結果が単に「大当たり当選」であることを報知する特図変動演出が実行される。そのため、この特図変動演出の実行が終了した時点では、大当たり図柄が大当たり図柄Xであることが遊技者に判りづらくなっている。なお、この後の大当たり遊技の実行中には、後述の第2昇格演出が実行される。特図変動パターン「THP043」のことを「第7SPSP大当たり変動」ともいう。
【0210】
特図変動パターン「THP044」には、偶数図柄を用いたリーチから、Nリーチ、SPリーチおよびSPSPリーチを経て、後述の第1昇格演出に移行する演出フローの特図変動演出が関連付けられている(
図26参照)。そのため、特図変動パターン「THP044」が選択された場合には、1回の第1特図の可変表示中に、通常変動、リーチ、Nリーチ、SPリーチ、SPSPリーチおよび第1昇格演出が順次行われ、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり図柄Xでの「大当たり当選」であることを最終的に報知する特図変動演出が実行される。特図変動パターン「THP044」のことを「第8SPSP大当たり変動」ともいう。
【0211】
特図変動パターン「THP045」には、偶数図柄を用いたリーチから、Nリーチ、SPリーチおよびSPSPリーチを経て、復活演出に移行する演出フローの特図変動演出が関連付けられている(
図26参照)。そのため、特図変動パターン「THP045」が選択された場合には、1回の第1特図の可変表示中に、通常変動、リーチ、Nリーチ、SPリーチ、SPSPリーチおよび復活演出が順次行われ、第1特図の大当たり判定の結果が単に「大当たり当選」であることを報知する特図変動演出が実行される。そのため、この特図変動演出の実行が終了した時点では、大当たり図柄が大当たり図柄Xであることが遊技者に判りづらくなっている。なお、この後の大当たり遊技の実行中には、後述の第2昇格演出が実行される。特図変動パターン「THP045」のことを「第9SPSP大当たり変動」ともいう。
【0212】
特図変動パターン「THP046」には、偶数図柄を用いたリーチから、Nリーチ、SPリーチおよびSPSPリーチを経て、復活演出ならびに第1昇格演出がいずれも実行される演出フローの特図変動演出が関連付けられている(
図26参照)。そのため、特図変動パターン「THP046」が選択された場合には、1回の第1特図の可変表示中に、通常変動、リーチ、Nリーチ、SPリーチ、SPSPリーチ、復活演出および第1昇格演出が順次行われ、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり図柄Xでの「大当たり当選」であることを最終的に報知する特図変動演出が実行される。特図変動パターン「THP046」のことを「第10SPSP大当たり変動」ともいう。
【0213】
特図変動パターン「THP047」には、奇数図柄を用いたリーチから、Nリーチを経てSPリーチに移行する演出フロー(演出内容)の特図変動演出が関連付けられている(
図26参照)。そのため、特図変動パターン「THP047」が選択された場合には、1回の第1特図の可変表示中に、通常変動、リーチ、NリーチおよびSPリーチが順次行われ、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり図柄Xでの「大当たり当選」であることを最終的に報知する特図変動演出が実行される。特図変動パターン「THP047」のことを「第3SP大当たり変動」ともいう。
【0214】
特図変動パターン「THP048」には、奇数図柄を用いたリーチから、NリーチおよびSPリーチを経て、復活演出に移行する演出フローの特図変動演出が関連付けられている(
図26参照)。そのため、特図変動パターン「THP048」が選択された場合には、1回の第1特図の可変表示中に、通常変動、リーチ、Nリーチ、SPリーチおよび復活演出が順次行われ、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり図柄Xでの「大当たり当選」であることを最終的に報知する特図変動演出が実行される。特図変動パターン「THP048」のことを「第4SP大当たり変動」ともいう。
【0215】
特図変動パターン「THP049」には、偶数図柄を用いたリーチから、Nリーチを経てSPリーチに移行する演出フロー(演出内容)の特図変動演出が関連付けられている(
図26参照)。そのため、特図変動パターン「THP049」が選択された場合には、1回の第1特図の可変表示中に、通常変動、リーチ、NリーチおよびSPリーチが順次行われ、第1特図の大当たり判定の結果が単に「大当たり当選」であることを報知する特図変動演出が実行される。そのため、この特図変動演出の実行が終了した時点では、大当たり図柄が大当たり図柄Xであることが遊技者に判りづらくなっている。なお、この後の大当たり遊技の実行中には、後述の第2昇格演出が実行される。特図変動パターン「THP049」のことを「第5SP大当たり変動」ともいう。
【0216】
特図変動パターン「THP050」には、偶数図柄を用いたリーチから、NリーチおよびSPリーチを経て、後述の第1昇格演出に移行する演出フローの特図変動演出が関連付けられている(
図26参照)。そのため、特図変動パターン「THP050」が選択された場合には、1回の第1特図の可変表示中に、通常変動、リーチ、Nリーチ、SPリーチおよび第1昇格演出が順次行われ、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり図柄Xでの「大当たり当選」であることを最終的に報知する特図変動演出が実行される。特図変動パターン「THP050」のことを「第6SP大当たり変動」ともいう。
【0217】
特図変動パターン「THP051」には、奇数図柄を用いたリーチから、NリーチおよびSPリーチを経て、復活演出に移行する演出フローの特図変動演出が関連付けられている(
図26参照)。そのため、特図変動パターン「THP051」が選択された場合には、1回の第1特図の可変表示中に、通常変動、リーチ、Nリーチ、SPリーチおよび代1昇格演出が順次行われ、第1特図の大当たり判定の結果が単に「大当たり当選」であることを報知する特図変動演出が実行される。そのため、この特図変動演出の実行が終了した時点では、大当たり図柄が大当たり図柄Xであることが遊技者に判りづらくなっている。なお、この後の大当たり遊技の実行中には、後述の第2昇格演出が実行される。特図変動パターン「THP051」のことを「第7SP大当たり変動」ともいう。
【0218】
特図変動パターン「THP052」には、偶数図柄を用いたリーチから、NリーチおよびSPリーチを経て、復活演出ならびに第1昇格演出がいずれも実行される演出フローの特図変動演出が関連付けられている(
図26参照)。そのため、特図変動パターン「THP052」が選択された場合には、1回の第1特図の可変表示中に、通常変動、リーチ、Nリーチ、SPリーチ、復活演出および第1昇格演出が順次行われ、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり図柄Xでの「大当たり当選」であることを最終的に報知する特図変動演出が実行される。特図変動パターン「THP052」のことを「第8SP大当たり変動」ともいう。
【0219】
特図変動パターン「THP053」には、奇数図柄を用いたリーチからNリーチに移行する演出フローの特図変動演出が関連付けられている(
図26参照)。そのため、特図変動パターン「THP053」が選択された場合には、1回の第1特図の可変表示中に、通常変動、リーチおよびNリーチが順次行われ、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり図柄Xでの「大当たり当選」であることを最終的に報知する特図変動演出が実行される。特図変動パターン「THP053」のことを「第3N大当たり変動」ともいう。
【0220】
特図変動パターン「THP054」には、偶数図柄を用いたリーチからNリーチを経て後述の第1昇格演出に移行する演出フローの特図変動演出が関連付けられている(
図26参照)。そのため、特図変動パターン「THP054」が選択された場合には、1回の第1特図の可変表示中に、通常変動、リーチ、Nリーチおよび第1昇格演出が順次行われ、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり図柄Xでの「大当たり当選」であることを最終的に報知する特図変動演出が実行される。特図変動パターン「THP054」のことを「第4N大当たり変動」ともいう。
【0221】
特図変動パターン「THP055」には、偶数図柄を用いたリーチから、NリーチおよびSPリーチを経てSPSPリーチに移行する演出フロー(演出内容)の特図変動演出が関連付けられている(
図26参照)。そのため、特図変動パターン「THP055」が選択された場合には、1回の第1特図の可変表示中に、通常変動、リーチ、Nリーチ、SPリーチおよびSPSPリーチが順次行われ、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり図柄Yでの「大当たり当選」であることを最終的に報知する特図変動演出が実行される。特図変動パターン「THP055」のことを「第11SPSP大当たり変動」ともいう。
【0222】
特図変動パターン「THP056」には、偶数図柄を用いたリーチから、Nリーチ、SPリーチおよびSPSPリーチを経て、後述の復活演出に移行する演出フローの特図変動演出が関連付けられている(
図26参照)。そのため、特図変動パターン「THP056」が選択された場合には、1回の第1特図の可変表示中に、通常変動、リーチ、Nリーチ、SPリーチ、SPSPリーチおよび復活演出が順次行われ、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり図柄Yでの「大当たり当選」であることを最終的に報知する特図変動演出が実行される。特図変動パターン「THP056」のことを「第12SPSP大当たり変動」ともいう。
【0223】
特図変動パターン「THP057」には、偶数図柄を用いたリーチから、Nリーチを経てSPリーチに移行する演出フロー(演出内容)の特図変動演出が関連付けられている(
図26参照)。そのため、特図変動パターン「THP057」が選択された場合には、1回の第1特図の可変表示中に、通常変動、リーチ、NリーチおよびSPリーチが順次行われ、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり図柄Yでの「大当たり当選」であることを最終的に報知する特図変動演出が実行される。特図変動パターン「THP057」のことを「第8SP大当たり変動」ともいう。
【0224】
特図変動パターン「THP058」には、偶数図柄を用いたリーチから、NリーチおよびSPリーチを経て、後述の復活演出に移行する演出フローの特図変動演出が関連付けられている(
図26参照)。そのため、特図変動パターン「THP058」が選択された場合には、1回の第1特図の可変表示中に、通常変動、リーチ、Nリーチ、SPリーチおよび復活演出が順次行われ、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり図柄Yでの「大当たり当選」であることを最終的に報知する特図変動演出が実行される。特図変動パターン「THP058」のことを「第9SP大当たり変動」ともいう。
【0225】
特図変動パターン「THP059」には、偶数図柄を用いたリーチからNリーチに移行する演出フローの特図変動演出が関連付けられている(
図26参照)。そのため、特図変動パターン「THP059」が選択された場合には、1回の第1特図の可変表示中に、通常変動、リーチおよびNリーチが順次行われ、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり図柄Yでの「大当たり当選」であることを最終的に報知する特図変動演出が実行される。特図変動パターン「THP059」のことを「第5N大当たり変動」ともいう。
【0226】
図27には、
図26に示す特
図1変動パターン判定テーブルにおける特図変動パターンの振分率(実行確率)を示す。本実施形態では、非時短状態のときに、第1特図の大当たり判定の結果が「大当たり当選」且つ大当たり図柄種別が「大当たり図柄X」の場合には、
図27(A)に示す振分率で特図変動パターンが遊技制御用マイコン101によって選択される。また、非時短状態のときに、第1特図の大当たり判定の結果が「大当たり当選」且つ大当たり図柄種別が「大当たり図柄Y」の場合には、
図27(B)に示す振分率で特図変動パターンが選択される。さらに、非時短状態のときに第1特図の大当たり判定の結果が「リーチ有りハズレ」の場合には、
図27(C)に示す振分率で特図変動パターンが選択される。
【0227】
上述したように、非時短状態で、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり図柄Xの場合に選択可能な特図変動パターン「THP041」、「THP042」、「THP043」、「THP044」、「THP045」および「THP046」には、SPSPリーチに移行する特図変動演出が関連付けられている(
図26参照)。
図27(A)によれば、この特図変動パターンの振分率の値の合計値は「33%」である。
【0228】
また、非時短状態で、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり図柄Xの場合に選択可能な特図変動パターン「THP047」、「THP048」、「THP049」、「THP050」、「THP051」および「THP052」には、SPリーチに移行するがSPSPリーチには移行しない特図変動演出が関連付けられている(
図26参照)。
図27(A)によれば、この特図変動パターンの振分率の値の合計値は「33%」である。
【0229】
さらに、非時短状態で、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり図柄Xの場合に選択可能な特図変動パターン「THP053」および「THP054」には、SPリーチに移行しない特図変動演出が関連付けられている(
図26参照)。
図27(A)によれば、この特図変動パターンの振分率の値の合計値は「34%」である。
【0230】
また、非時短状態で、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり図柄Yの場合に選択可能な特図変動パターン「THP055」および「THP056」には、SPSPリーチに移行する特図変動演出が関連付けられている(
図26参照)。
図27(B)によれば、この特図変動パターンの振分率の値は「33%」である。
【0231】
また、非時短状態で、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり図柄Yの場合に選択可能な特図変動パターン「THP057」および「THP058」には、SPリーチに移行するがSPSPリーチには移行しない特図変動演出が関連付けられている(
図26参照)。
図27(B)によれば、この特図変動パターンの振分率の値は「33%」である。
【0232】
さらに、非時短状態で、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり図柄Yの場合に選択可能な特図変動パターン「THP059」には、SPリーチに移行しない特図変動演出が関連付けられている(
図26参照)。
図27(B)によれば、この特図変動パターンの振分率の値は「34%」である。
【0233】
以上により第2実施形態では、非時短状態で、第1特図の大当たり判定の結果が大当たりの場合には、大当たり図柄の種別によらず、SPSPリーチに移行する特図変動演出も、SPリーチに移行するがSPSPリーチには移行しない特図変動演出も、SPリーチに移行しない特図変動演出もほぼ同じ程度で実行可能となっている。
【0234】
一方、非時短状態で、第1特図の大当たり判定の結果が「リーチ有りハズレ」の場合に選択可能な特図変動パターン「THP011」には、SPSPリーチに移行する特図変動演出が関連付けられている(
図20参照)。
図27(C)によれば、この特図変動パターンの振分率の値は「5%」である。
【0235】
また、非時短状態で、第1特図の大当たり判定の結果が「リーチ有りハズレ」の場合に選択可能な特図変動パターン「THP012」には、SPリーチに移行するがSPSPリーチには移行しない特図変動演出が関連付けられている(
図20参照)。
図27(C)によれば、この特図変動パターンの振分率の値は「20%」である。
【0236】
さらに、非時短状態で、第1特図の大当たり判定の結果が「リーチ有りハズレ」の場合に選択可能な特図変動パターン「THP013」には、SPリーチに移行しない特図変動演出が関連付けられている(
図20参照)。
図27(C)によれば、この特図変動パターンの振分率の値は「75%」である。
【0237】
以上により、非時短状態の場合には、SPリーチに移行しない特図変動演出よりもSPリーチに移行するがSPSPリーチには移行しない特図変動演出の方が大当たり期待度は相対的に高くなっている。さらに、そのSPリーチに移行するがSPSPリーチには移行しない特図変動演出よりも、SPSPリーチに移行する特図変動演出の方が、大当たり期待度は相対的に高くなっている。
【0238】
また、非時短状態で、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり図柄Xの場合に選択可能な特図変動パターン「THP042」および「THP048」には、奇数図柄でのリーチの後、一旦ハズレとなり、その後に復活演出(後述)が実行される特図変動演出が関連付けられている(
図26参照)。また、非時短状態で、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり図柄Xの場合に選択可能な特図変動パターン「THP045」、「THP046」、「THP051」および「THP052」には、偶数図柄でのリーチの後、一旦ハズレとなり、その後に復活演出(後述)が実行される特図変動演出が関連付けられている(
図26参照)。また、非時短状態で、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり図柄Yの場合に選択可能な特図変動パターン「THP056」および「THP058」には、偶数図柄でのリーチの後、一旦ハズレとなり、その後に復活演出が実行される特図変動演出が関連付けられている(
図26参照)。
【0239】
よって本実施形態では、非時短状態で第1特図の大当たり判定の結果が大当たり当選の場合に、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がリーチハズレで仮停止表示されたとしても、復活演出の実行によって、その演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が同一の図柄に三つ揃い、つまり大当たりであることを報知する停止図柄に変化するかもしれないことを遊技者に期待させ得る。
【0240】
また、非時短状態で、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり図柄Xの場合に選択可能な特図変動パターン「THP044」、「THP046」、「THP050」、「THP052」および「THP054」には、偶数図柄でのリーチの後、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がその偶数図柄での三つ揃いの大当たり態様で仮停止表示後、第1昇格演出(後述)が実行される特図変動演出が関連付けられている(
図26参照)。
【0241】
よって本実施形態では、非時短状態で第1特図の大当たり判定の結果が大当たり当選の場合に、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が偶数図柄の三つ揃いで仮停止表示されたとしても、第1昇格演出の実行によって、その演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が奇数図柄の三つ揃い、つまり大当たり図柄Xであることを報知する停止図柄に変化するかもしれないことを遊技者に期待させ得る。
【0242】
3.演出
続いて、第2実施形態における各種演出について、
図28~
図32に基づいて説明する。第2実施形態の演出制御用マイコン121は、特図変動演出の実行中に上述の復活演出に加えて、第1昇格演出を実行可能である。また、大当たり遊技の実行中に第2昇格演出を実行可能である。
【0243】
3-1.復活演出
第2実施形態における復活演出は、第1実施形態と同様、リーチハズレで仮停止表示された演出図柄EZ1,EZ2,EZ3を、同一の図柄の三つ揃いでの仮停止表示に変化する演出である。リーチハズレで仮停止表示された演出図柄EZ1,EZ2,EZ3のうちの中演出図柄EZ2が、左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3の図柄に変化して、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が同一の図柄の三つ揃いになる。
【0244】
第2実施形態でも第1実施形態と同様、具体的に左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3が同一の偶数図柄でのリーチハズレの後の復活演出の実行によって、中演出図柄EZ2が、左演出図柄EZ1(又は右演出図柄EZ3)と同じ偶数図柄に変化して、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が同一の図柄の三つ揃いになる。また、左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3が同一の奇数図柄でのリーチハズレの後の復活演出の実行によって、中演出図柄EZ2が左演出図柄EZ1(又は右演出図柄EZ3)と同じ奇数図柄に変化して、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が同一の図柄の三つ揃いになる。
【0245】
3-2.第1昇格演出
次に、第2実施形態における第1昇格演出について、
図28に基づいて説明する。この第1昇格演出は、同一の偶数図柄の三つ揃いで一旦仮停止表示された演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が、同一の奇数図柄の三つ揃いに変化する演出である。この第1昇格演出は、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が同一の偶数図柄の三つ揃いで仮停止表示している場合に実行可能であり、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が同一の奇数図柄の三つ揃いで仮停止表示している場合に行われることはない。第2実施形態の第1昇格演出は、
図26に示す特図変動パターン「THP044」、「THP046」、「THP050」、「THP052」および「THP054」に関連した特図変動演出の終盤に実行される。
【0246】
第1昇格演出は、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が偶数図柄の三つ揃いで仮停止表示されている場合に、
図28(A)に示すような、頭部からなるキャラ画像G220と吹き出し内に文字列「変わるよ!」を示すセリフ画像G223とを用いた表示演出(第1表示演出)がまず行われる。
【0247】
上述したように、大当たり図柄Yよりも大当たり図柄Xの方が遊技者にとって有利な大当たり図柄である。そのため遊技者は、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり当選である場合に、その大当たり種別として大当たり図柄Yよりも大当たり図柄Xの方が好ましいと考えがちである。したがって、第1昇格演出の上記第1表示演出の実行(特にセリフ画像G223の文字列「変わるよ!」の表示)によって、大当たり種別が大当たり図柄Yであると思っていた遊技者に驚きと喜びを与えることが可能となっている。
【0248】
続いて、
図28(B)に示すような「ブラックアウト」を示す画像G222を用いた表示演出(第2表示演出)が行われる。これにより、仮停止表示中の演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が表示部50a上から消えることになり、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の変化に注目していた遊技者の意表を付くことが可能となっている。また、この第2表示演出の実行によって、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が表示部50a上から消えるので、その後、遊技者に違和感を与えないで、表示部50a上に変化後の演出図柄EZ1,EZ2,EZ3を表示することができる。
【0249】
第2表示演出の実行後、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が
図28(C)に示すように同一の奇数図柄の三つ揃いで仮停止表示される。具体的には、既に停止表示している小図柄KZ1,KZ2,KZ3の大当たり態様と同じ奇数図柄の三つ揃いで、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が仮停止表示される。これにより、遊技者は、大当たり種別が大当たり図柄Yではなく大当たり図柄Xであり、この後に大当たり遊技Xが実行されることを確信できる。第2実施形態では、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が同一の奇数図柄の三つ揃いで仮停止表示された時点で、第1昇格演出の実行が終了する。
【0250】
第1昇格演出の実行後、
図28(D)に示すように、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が大当たり態様(仮停止表示)から大当たり停止態様(停止表示)に切り替わる。この演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の停止表示後、特図変動演出の実行が終了する。
【0251】
3-3.第2昇格演出
次に、第2実施形態における第2昇格演出について、
図29に基づいて説明する。この第2昇格演出は、大当たり遊技Xの実行中に、当該大当たり遊技が大当たり遊技Xであることを遊技者に報知可能である。第2昇格演出は、大当たり遊技として大当たり遊技Xまたは大当たり遊技Yが実行されているときに行われる。
【0252】
第2昇格演出には、失敗態様と成功態様とがある。失敗態様での第2昇格演出は、実行中の大当たり遊技が、大当たり遊技Xではないこと、つまり大当たり遊技Yであることを遊技者に報知するための演出である。具体的には、
図29(A)および
図29(B-1)に示すように、右打ち画像G108およびラウンド画像G109に加えて、表示部50aの中央に示す、卵を摸したキャラクタ画像G230を用いた画像演出である。キャラクタ画像G230が示す卵が割れて中からヒヨコが登場する演出内容になっている。
【0253】
それに対し、成功態様での第2昇格演出は、実行中の大当たり遊技が、大当たり遊技Xであることを遊技者に報知するための演出である。具体的には、まず失敗態様と同様、
図29(A)に示すキャラクタ画像G120が表示部50aの中央に表示される。但し、成功態様ではその後、キャラクタ画像G230が示す卵が割れ、上殻画像G232が消えて下殻画像G231の上端から、文字列「大当たり遊技X!」を示す文字列画像G234が出現する。これにより、当該大当たり遊技が大当たり遊技Xであることを遊技者に認識させることが可能となっている。
【0254】
第2実施形態の第2昇格演出は、4回のラウンド遊技のうち「ラウンド3(3ラウンド目)」のラウンド遊技において実行される。そのラウンド遊技の実行開始とともに第2昇格演出の実行が開始し、そのラウンド遊技の実行終了とともに第2昇格演出の実行が終了する。
【0255】
第2実施形態では、非時短状態で第1特図の大当たり判定の結果が大当たり当選で、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が奇数図柄の三つ揃いで停止表示の場合、その後の大当たり遊技として大当たり遊技Xが実行される。そして、その大当たり遊技Xの実行中には、成功態様で第2昇格演出が実行される。第2実施形態では、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が奇数図柄の三つ揃いで停止表示の場合、遊技者は大当たり遊技としてその後の遊技状態が相対的に有利な大当たり遊技が行われることを確信でき、大当たり遊技Xの実行後の高確率高ベース遊技状態を心待ちにしながら遊技を進めることができる。
【0256】
それに対し、非時短状態で第1特図の大当たり判定の結果が大当たり当選で、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が偶数図柄の三つ揃いで停止表示の場合、その後の大当たり遊技として大当たり遊技Xの実行が確定しない。つまり、大当たり遊技Xが実行される場合と大当たり遊技Yが実行される場合とがある。そのため、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が偶数図柄の三つ揃いで停止表示の場合、遊技者は大当たり遊技としてその後の遊技状態が相対的に有利な大当たり遊技が行われることを確信できない。
【0257】
そこで、その後の大当たり遊技として大当たり遊技Xが実行されている場合には成功態様で第2昇格演出が実行され、大当たり遊技Yが実行されている場合には失敗態様で第2昇格演出が実行される。そのため、成功態様で第2昇格演出が実行された場合に遊技者は、大当たり遊技としてその後の遊技状態が相対的に有利な大当たり遊技Xが行われることを確信できる。
【0258】
3-4.後に成功態様で第2昇格演出が行われる、復活演出を含む特図変動演出の流れ
図29~
図32を用いて、小図柄KZ1,KZ2,KZ3が奇数図柄の大当たり停止態様で停止表示した後、成功態様で第2昇格演出が行われる、復活演出を含む特図変動演出の流れについて説明する。具体的には、変動パターン「THP045」に関連付けられた特図変動演出、すなわち偶数図柄を用いたリーチからNリーチ、SPリーチおよびSPSPリーチを経て、復活演出に移行する演出フロー(演出内容)の特図変動演出を例示して説明する。
【0259】
パチンコ遊技機PY1では、変動パターン「THP045」に関連付けられた特図変動演出のSPSPリーチにおいて、
図30(A)に示すような、SPSPリーチの開始を表すSPSPタイトル画像G2が表示部50aに表示される。その後、
図30(B)に示す主人公キャラクタ画像G200と強敵キャラクタ画像G202が表示部50aに表示され、主人公キャラクタと強敵キャラクタとがバトルする動画が表示部50aに表示される。
【0260】
そしてバトルの最終局面において、
図31(C-3)に示すように、バトルに勝利して喜んでいる強敵キャラクタの様子が表示部50aに表示されるとともにハズレ態様で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が仮停止表示される。これにより、非時短状態のときに第1特図の大当たり判定の結果がハズレである可能性が高いことを遊技者に示唆可能となっている。
【0261】
しかしながら、変動パターン「THP045」に関連付けられた特図変動演出では、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の仮停止表示の後、
図31(D-3)に示す、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり当選、且つ、大当たり図柄Xであることを示す大当たり停止態様で小図柄KZ1,KZ2,KZ3が表示部50a上に停止表示される。具体的には、ハズレ態様での演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の仮停止表示中、同一の奇数図柄(
図31(D-3)では「3」)の三つ揃いからなる大当たり停止態様で小図柄KZ1,KZ2,KZ3が表示部50a上に停止表示される。この時点で、この小図柄KZ1,KZ2,KZ3の停止態様(大当たり停止態様)と、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の仮停止態様(ハズレ態様)とは異なっており、しかも小図柄KZ1,KZ2,KZ3の停止態様は、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり当選で、その大当たりの種別が大当たり図柄Xであることを遊技者に示唆している。そのため、小図柄KZ1,KZ2,KZ3の停止態様に気付いた遊技者は、大当たり図柄Xに当選していることをこの時点で認識することができる。
【0262】
続いて、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がハズレ態様で仮停止表示されつつ、小図柄KZ1,KZ2,KZ3が大当たり停止態様で停止表示されている状態で、
図32(E-3)、
図32(F-3)および
図32(G-3)に示す復活演出が実行される。具体的には、そのような状態において
図32(E-3)に示すキャラ画像G220とセリフ画像G221とを用いた画像演出が行われる。この画像演出の実行によって、ハズレ態様で仮停止表示された演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が、大当たり停止態様に変化するのかもしれないことを遊技者に示唆可能となっている。
【0263】
次に、
図32(F-3)に示すような「ブラックアウト」を示す画像G222を用いた画像演出が行われる。これにより、ハズレ態様で仮停止表示されていた演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が表示部50a上から消えることになり、遊技者の意表を付くことが可能となっている。また、そのような画像演出の実行によって、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が表示部50a上から一旦消えるので、遊技者に違和感を与えないで変化後の演出図柄EZ1,EZ2,EZ3を表示部50a上に表示可能となっている。
【0264】
その後、
図32(G-3)に示す大当たり態様で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が仮停止表示される。具体的には、上記画像演出の実行後、左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3に仮停止表示されていた偶数図柄(
図32(G-3)では「4」)の三つ揃いで仮停止表示される。演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が同一の偶数図柄の三つ揃いで仮停止表示された時点で、復活演出の実行が終了する。
【0265】
そして、
図32(H-3)に示すように、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が大当たり態様(仮停止表示)から大当たり停止態様(停止表示)に切り替わる。これにより、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり当選であることが遊技者に報知される。その後、特図変動演出の実行が終了する。
【0266】
上述の、変動パターン「THP045」に関連付けられた特図変動演出の実行後には、大当たり遊技として大当たり遊技Xが行われる。それに対し、変動パターン「THP045」に関連付けられた特図変動演出で、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3は最終的に同一の偶数図柄の三つ揃いからなる大当たり停止態様で停止表示される。つまり、大当たり遊技Xの実行が確定しない大当たり停止態様で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が停止表示される。そのため、特図変動演出の実行中、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が大当たり停止態様で停止表示したことに注目していた遊技者は、これから実行される大当たり遊技が大当たり遊技Xなのか、それとも大当たり遊技Yなのか不明なまま、大当たり遊技を楽しむことになる。
【0267】
なお、変動パターン「THP045」に関連付けられた特図変動演出の実行後には大当たり遊技Xが実行されるため、この大当たり遊技の実行中には、上述した成功態様で第2昇格演出が行われる。この成功態様での昇格演出の実行によって、実行中の大当たり遊技の種類が不明であった遊技者に、大当たり遊技Xが行われていることを把握させることができる。
【0268】
ところで、第2実施形態では、上述したように、停止表示された小図柄KZ1,KZ2,KZ3の停止態様が同一の奇数図柄の三つ揃いからなる大当たり停止態様である場合には、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり当選で、その大当たりの種別が大当たり図柄Xであることを示唆している。そのため、変動パターン「THP045」に関連付けられた特図変動演出の実行中、小図柄KZ1,KZ2,KZ3の停止態様が同一の奇数図柄の三つ揃いからなる大当たり停止態様であることに気付いた遊技者は、その時点で大当たり図柄Xに当選していることを認識することができる。よって、そのことを認識している遊技者は、変動パターン「THP045」に関連付けられた特図変動演出において、同一の偶数図柄の三つ揃いからなる大当たり停止態様で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が停止表示しても、これから実行される大当たり遊技が大当たり遊技Xであることを確信できる。すなわち、そのような遊技者は、これから実行される大当たり遊技が大当たり遊技の実行中に行われる第2昇格演出の態様が失敗態様ではなく成功態様であることを予め把握可能となっている。
【0269】
<第2実施形態の効果>
以下、第2実施形態で説明したパチンコ遊技機PY1の効果について説明する。
【0270】
(1)本実施形態のパチンコ遊技機PY1によれば、
図31(D-3)や
図32(E-3)に示すように、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が大当たり停止態様(同一の図柄の三つ揃いからなる大当たり停止態様)で停止表示される前に、小図柄KZ1,KZ2,KZ3が大当たり停止態様(例えば同一の奇数図柄の三つ揃いからなる大当たり停止態様)で停止表示された場合には、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が大当たり停止態様で仮停止表示されるかどうかを遊技者に注目させることが可能となっている。
【0271】
(2)また、
図32(H-3)に示すように、大当たり停止態様で停止表示された演出図柄EZ1,EZ2,EZ3よりも大当たり停止態様で停止表示された小図柄KZ1,KZ2,KZ3の方が遊技者にとって目立ちにくい。よって、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が停止表示される前に大当たり停止態様で表示可能な小図柄KZ1,KZ2,KZ3に遊技者の注目を集めることが可能となっている。
【0272】
(3)また、
図31(D-3)や
図32(E-3)に示すように、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が大当たり停止態様で停止表示される前に、小図柄KZ1,KZ2,KZ3が大当たり停止態様で停止表示された場合には、その小図柄KZ1,KZ2,KZ3が大当たり停止態様で表示されている間に、ハズレ態様から大当たり停止態様に変更される。そのため、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が大当たり停止態様で停止表示される前に、小図柄KZ1,KZ2,KZ3が大当たり停止態様で停止表示された場合には、その後に大当たり遊技状態が設定されることを予め遊技者に報知可能となっている。
【0273】
(4)また、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が大当たり停止態様で停止表示される前に、小図柄KZ1,KZ2,KZ3が大当たり停止態様で停止表示された場合には、その小図柄KZ1,KZ2,KZ3が大当たり停止態様で停止表示されている間に、復活演出の実行を介して、ハズレ態様から大当たり停止態様に変更される。そのため、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が大当たり停止態様で停止表示される前の復活演出の実行によって、その後に大当たり遊技状態が設定されることを遊技者に確信させることが可能となっている。
【0274】
(5)また、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が大当たり停止態様で停止表示される前に、小図柄KZ1,KZ2,KZ3が同一の奇数図柄の三つ揃いからなる大当たり停止態様で停止表示された場合には、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が同一の奇数図柄の三つ揃いからなる大当たり停止態様で停止表示されるかどうかを遊技者に注目させることが可能となっている。
【0275】
(6)また、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が大当たり停止態様で停止表示される前に小図柄KZ1,KZ2,KZ3が同一の奇数図柄の三つ揃いからなる大当たり停止態様で停止表示された場合には、その小図柄KZ1,KZ2,KZ3が同一の奇数図柄の三つ揃いからなる大当たり停止態様で停止表示されている間に、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がハズレ態様から同一の偶数図柄の三つ揃いからなる大当たり停止態様に変更され、その後の大当たり遊技Xの実行中に、そのことを示唆する成功態様での第2昇格演出が実行される。そのため、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が大当たり停止態様で停止表示される前に、小図柄KZ1,KZ2,KZ3が同一の奇数図柄の三つ揃いからなる大当たり停止態様で表示された場合には、その後に大当たり遊技Xが実行されることを予め遊技者に報知可能となっている。
【0276】
<基本実施形態、第1実施形態および第2実施形態の変更例>
以下、基本実施形態、第1実施形態あるいは第2実施形態で説明したパチンコ遊技機PY1の変更例について説明する。勿論、変更例に係る構成同士を適宜組み合わせて構成してもよい。また、上記形態および下記変更例中の技術的特徴は、本明細書において必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
【0277】
第1実施形態等では、3D液晶ディスプレイからなる表示部50aを本発明に係る「表示部」とした。しかしながら、2D液晶ディスプレイ、ドット表示器、7セグ表示器またはLEDランプからなる表示器としてもよい。また、透過液晶からなる表示器としてもよい。
【0278】
また、第1実施形態等では、大当たり遊技を実行する大当たり遊技状態を本発明に係る「特別遊技状態」としたが、例えば高確率高ベース遊技状態や、低確率高ベース遊技状態や、高確率低ベース遊技状態といった、低確率低ベース遊技状態(通常遊技状態)よりも有利な遊技状態を特別遊技状態としてもよい。
【0279】
また、第1実施形態等では、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3を本発明に係る「第1図柄」としたが、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3以外の画像を第1図柄としてもよい。また、小図柄KZ1,KZ2,KZ3を本発明に係る「第2図柄」としたが、小図柄KZ1,KZ2,KZ3以外の画像を第2図柄としてもよい。
【0280】
また、第1実施形態等では、3つの演出図柄EZ1,EZ2,EZ3からなるものを本発明に係る「第1図柄」としたが、2つ以下の演出図柄からなるもの、或いは、4つ以上の演出図柄からなるものを第1図柄としてもよい。また、3つの小図柄KZ1,KZ2,KZ3からなるものを本発明に係る「第2図柄」としたが、1つの小図柄からなるもの、2つの小図柄からなるもの、或いは、4つ以上の演出図柄からなるものを第2図柄としてもよい。
【0281】
また、第1実施形態等では、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3(第1図柄)が同一の図柄の三つ揃いからなる大当たり停止態様を本発明に係る「第1図柄用当たり停止態様」としたが、第1図柄をなす複数の図柄に、他とは異なる図柄を含む停止態様を第1図柄用当たり停止態様としてもよい。つまり、2種類以上の図柄からなる停止態様を第1図柄用当たり停止態様としてもよい。また、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3(第1図柄)が同一の偶数図柄の三つ揃いからなる大当たり停止態様を本発明に係る「第1図柄用第1当たり停止態様」とし、同一の奇数図柄の三つ揃いからなる大当たり停止態様を本発明に係る「第1図柄用第2当たり停止態様」とした。しかしながら、例えば、第1図柄が同一の第1特殊図柄の三つ揃いからなる大当たり停止態様を第1図柄用第1当たり停止態様とし、第1図柄が同一の第2特殊図柄(第1特殊図柄とは異なる図柄)の三つ揃いからなる大当たり停止態様を第1図柄用第2当たり停止態様としてもよい。なお、第1特殊図柄および第2特殊図柄は、例えば文字、数字、形状、色、大きさなどの表示態様が異なる。
【0282】
また、第1実施形態等では、小図柄KZ1,KZ2,KZ3(第2図柄)が同一の図柄の三つ揃いからなる大当たり停止態様を本発明に係る「第2図柄用当たり停止態様」としたが、第2図柄をなす複数の図柄に、他とは異なる図柄を含む停止態様を第2図柄用当たり停止態様としてもよい。つまり、2種類以上の図柄からなる停止態様を第2図柄用当たり停止態様としてもよい。また、小図柄KZ1,KZ2,KZ3(第2図柄)が同一の偶数図柄の三つ揃いからなる大当たり停止態様を本発明に係る「第2図柄用第1当たり停止態様」とし、同一の奇数図柄の三つ揃いからなる大当たり停止態様を本発明に係る「第2図柄用第2当たり停止態様」とした。しかしながら、例えば、第2図柄が同一の第1特殊図柄の三つ揃いからなる大当たり停止態様を第2図柄用第1当たり停止態様とし、第2図柄が同一の第2特殊図柄(第1特殊図柄とは異なる図柄)の三つ揃いからなる大当たり停止態様を第2図柄用第2当たり停止態様としてもよい。なお、第1特殊図柄および第2特殊図柄は、例えば文字、数字、形状、色、大きさなどの表示態様が異なる。
【0283】
また、第1実施形態等では、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3(第1図柄)の「第1図柄用当たり停止態様」と、小図柄KZ1,KZ2,KZ3(第2図柄)の「第2図柄用当たり停止態様」とが同じ内容の停止態様(同一の図柄の三つ揃いからなる大当たり停止態様)としたが、第1図柄用当たり停止態様と第2図柄用当たり停止態様とが異なる内容の停止態様としてもよい。また、「第1図柄用第1当たり停止態様」と「第2図柄用第1当たり停止態様」とが同じ内容の停止態様(同一の偶数図柄の三つ揃いからなる大当たり停止態様)としたが、第1図柄用第1当たり停止態様と第2図柄用第1当たり停止態様とが異なる内容の停止態様としてもよい。また、「第1図柄用第2当たり停止態様」と「第2図柄用第2当たり停止態様」とが同じ内容の停止態様(同一の奇数図柄の三つ揃いからなる大当たり停止態様)としたが、第1図柄用第2当たり停止態様と第2図柄用第2当たり停止態様とが異なる内容の停止態様としてもよい。
【0284】
また、第1実施形態等では、第1図柄用当たり停止態様で表示された演出図柄EZ1,EZ2,EZ3(第1図柄)よりも、第2図柄用当たり停止態様で表示された小図柄KZ1,KZ2,KZ3(第2図柄)の方が小さな表示として、遊技者にとって目立ちにくい構成とした。しかしながら、例えば第1図柄よりも第2図柄の方が薄い表示として、遊技者にとって目立ちにくい構成としてもよい。また、例えば第1図柄よりも第2図柄の方が細い表示として、遊技者にとって目立ちにくい構成としてもよい。
【0285】
また、第1実施形態等では、第1図柄用当たり停止態様で表示された演出図柄EZ1,EZ2,EZ3(第1図柄)よりも、第2図柄用当たり停止態様で表示された小図柄KZ1,KZ2,KZ3(第2図柄)の方が遊技者にとって目立ちにくい構成としたが、逆に第1図柄よりも第2図柄の方が遊技者にとって目立ちやすい構成としてもよい。また、第1図柄と第2図柄とが遊技者に同等の印象を与える構成としてもよい。
【0286】
また、第1実施形態等では、
図25(E-2)、
図25(F-2)、
図25(G-2)に示す一連の復活演出を本発明に係る「変更示唆演出」としたが、一例であって、このような演出内容とは異なる演出を変更示唆演出としてもよい。例えばキャラ画像G220およびセリフ画像G221を表示しない演出としてもよい。また、例えば
図25(F-2)に示す「ブラックアウト」を含まない演出としてもよい。
【0287】
また、第1実施形態等では、復活演出(変更示唆演出)を実行可能な構成としたが、変更示唆演出が実行されない構成としてもよい。つまり、何の示唆もなく演出図柄EZ1,EZ2,EZ3(第1図柄)が、ハズレ態様(第1図柄用はずれ態様)から同一の図柄の三つ揃いからなる大当たり停止態様(第1図柄用当たり停止態様)に変更される構成としてもよい。
【0288】
また、第2実施形態では、
図28(A)、
図28(B)、
図28(C)に示す一連の演出を第1昇格演出としたが、一例であって、このような演出内容とは異なる演出を第1昇格演出としてもよい。例えばキャラ画像G220およびセリフ画像G223を表示しない演出としてもよい。また、例えば
図28(B)に示す「ブラックアウト」を含まない演出としてもよい。
【0289】
また、第2実施形態では、
図29(A)、
図29(B-2)に示す成功態様での第2昇格演出を本発明に係る「設定示唆演出」としたが、一例であって、このような演出内容とは異なる演出を設定示唆演出としてもよい。例えば、卵を摸したキャラクタ画像G230を用いた演出とは異なる演出としてもよい。また、例えば文字列画像G234の文字列以外のものが表示される演出としてもよい。なお、文字列画像G234の文字列以外のものとして、大当たり遊技Xを実行中の大当たり遊技状態(第2遊技状態)が設定されていることを示唆する文字列であることが好ましい。
【0290】
また、第2実施形態では、小図柄KZ1,KZ2,KZ3(第2図柄)が同一の奇数図柄の三つ揃いからなる大当たり停止態様(第2図柄用第2当たり停止態様)で表示されている間に、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3(第1図柄)がハズレ態様(第1図柄用はずれ態様)から同一の偶数図柄の三つ揃いからなる大当たり停止態様(第1図柄用第1当たり停止態様)に変更され、その後、同一の奇数図柄の三つ揃いからなる大当たり停止態様(第1図柄用第2当たり停止態様)に変更される構成とした。つまり、第2図柄が第2図柄用第2当たり停止態様で表示されている間に、第1図柄が2段階を要して第1図柄用第2当たり停止態様に変更される構成とした。しかしながら、
図33および
図34に示すように、第2図柄が第2図柄用第2当たり停止態様で表示されている間に、第1図柄用はずれ態様から第1図柄用第1当たり停止態様に変更されずに、第1図柄用第1当たり停止態様に変更される構成としてもよい。つまり、第2図柄が第2図柄用第2当たり停止態様で表示されている間に、第1図柄が1段階で第1図柄用第1当たり停止態様に変更される構成としてもよい。
【0291】
また、第1実施形態等では、文字列「おめでとう」を含むセリフ画像G221を表示する復活演出(図柄変動演出)としたが、例えば図柄変更演出のセリフ画像G221について「おめでとう」以外の文字列を含む画像としてもよい。また、例えば図柄変更演出のセリフ画像G221について、文字列を含まない画像としてもよい。
【0292】
また、第2実施形態では、文字列「変わるよ」を含むセリフ画像G223を表示する第1昇格演出としたが、例えば第1昇格演出のセリフ画像G223について「変わるよ」以外の文字列を含む画像としてもよい。また、例えば第1昇格演出のセリフ画像G223について、文字列を含まない画像としてもよい。
【0293】
また、第1実施形態等では、大当たり判定の結果が大当たり当選である場合には、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3(第1図柄)が同一の図柄の三つ揃いからなる大当たり停止態様(第1図柄用当たり停止態様)で表示される前に、小図柄KZ1,KZ2,KZ3(第2図柄)が同一の図柄の三つ揃いからなる大当たり停止態様(第2図柄用当たり停止態様)で表示される構成とした。しかしながら、大当たり判定の結果が大当たり当選である場合には、第1図柄が第1図柄用当たり停止態様で表示される前に、第2図柄が第2図柄用当たり停止態様で表示されるときと、第2図柄が第2ハズレ態様で表示されるときとがある構成としてもよい。
【0294】
また、第1実施形態等では、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3(第1図柄)の同一の図柄の三つ揃いからなる大当たり停止態様(第1図柄用当たり停止態様)について、仮停止表示時の停止態様ではなく、停止表示時の停止態様とした。しかしながら、第1図柄の第1図柄用当たり停止態様について、停止表示時の停止態様ではなく、仮停止表示時の停止態様としてもよい。また、第1図柄の同一の偶数図柄の三つ揃いからなる大当たり停止態様(第1図柄用第1当たり停止態様)について、仮停止表示時の停止態様ではなく、停止表示時の停止態様とした。しかしながら、第1図柄の第1図柄用第1当たり停止態様について、停止表示時の停止態様ではなく、仮停止表示時の停止態様としてもよい。また、第1図柄の同一の奇数図柄の三つ揃いからなる大当たり停止態様(第1図柄用第2当たり停止態様)について、仮停止表示時の停止態様ではなく、停止表示時の停止態様とした。しかしながら、第1図柄の第1図柄用第2当たり停止態様について、停止表示時の停止態様ではなく、仮停止表示時の停止態様としてもよい。
【0295】
また、第1実施形態等では、第1図柄のハズレ態様(第1図柄用はずれ態様)について、仮停止表示時の停止態様とした。しかしながら、第1図柄の第1図柄用はずれ態様について、仮停止表示時の停止態様ではなく、停止表示時の停止態様としてもよい。
【0296】
また、第1実施形態等では、小図柄KZ1,KZ2,KZ3(第2図柄)の同一の図柄の三つ揃いからなる大当たり停止態様(第2図柄用当たり停止態様)について、仮停止表示時の停止態様ではなく、停止表示時の停止態様とした。しかしながら、第2図柄の第2図柄用当たり停止態様について、停止表示時の停止態様ではなく、仮停止表示時の停止態様としてもよい。また、第2図柄の同一の偶数図柄の三つ揃いからなる大当たり停止態様(第2図柄用第1当たり停止態様)について、仮停止表示時の停止態様ではなく、停止表示時の停止態様とした。しかしながら、第2図柄の第1図柄用第1当たり停止態様について、停止表示時の停止態様ではなく、仮停止表示時の停止態様としてもよい。また、第2図柄の同一の奇数図柄の三つ揃いからなる大当たり停止態様(第2図柄用第2当たり停止態様)について、仮停止表示時の停止態様ではなく、停止表示時の停止態様とした。しかしながら、第2図柄の第2図柄用第2当たり停止態様について、停止表示時の停止態様ではなく、仮停止表示時の停止態様としてもよい。
【0297】
また、第1実施形態等では、1つの「表示部」を備えた遊技機とした。しかしながら、例えば複数の表示部を備えた遊技機としてもよい。
【0298】
また、第1実施形態等に示す各実行期間に示す時間は例示であって、それ以外の時間としてもよい。
【0299】
また、基本実施形態では、「低確率低ベース遊技状態」および「高確率低ベース遊技状態」の何れにおいても、通常背景画像G102が表示されるようにしているが、「低確率低ベース遊技状態」と「高確率低ベース遊技状態」とで、異なる背景が表示されるようにしてもよい。例えば、「高確率低ベース遊技状態」においては、高確率状態であることを示唆する画像を含んだ背景が表示されるようにしてもよい。
【0300】
また、基本実施形態では、特図の可変表示と並行して演出図柄EZ1,EZ2,EZ3だけが表示部50aに変動表示されるようにしているが、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3と並行して他の図柄が表示部50aに変動表示されるようにしてもよい。この場合、他の図柄の大きさを演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の大きさよりも小さくするのが好ましい。
【0301】
また、基本実施形態では、特図の可変表示と並行して演出図柄EZ1,EZ2,EZ3だけが画像表示装置50の表示部50aに変動表示されるようにしているが、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3と並行して、画像表示装置50以外の表示装置において、他の図柄が変動表示されるようにしてもよい。例えば、他の図柄を変動表示させるための専用のLEDを遊技盤1に設置し、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の変動表示中に、専用のLEDが点滅するようにしてもよい。
【0302】
また、基本実施形態では、第1特図と第2特図とが、同時に可変表示しないで、何れか一方だけが可変表示するようにしているが、第1特図と第2特図とが同時に可変表示するようにしてもよい。
【0303】
また、基本実施形態では、遊技の進行と演出とが、別々の制御部によって制御されるようにしているが、遊技の進行と演出とが、1つの制御部によって制御されるようにしてもよい。例えば、遊技の進行および演出の両方が、主制御部100だけによって制御されるようにしてもよい。
【0304】
また、本発明の遊技機を、アレンジボール機、雀球遊技機等の他の弾球遊技機などに適用することも可能である。
【0305】
<第1実施形態等に開示されている発明>
この[発明を実施するための形態]における前段落までには、以下の発明Aが開示されている。発明Aの説明では、前述した発明を実施する形態における対応する構成の名称や表現、図面に使用した符号を参考のためにかっこ書きで付記している。但し、各発明を構成する手段などの要素はこの付記に限定されるものではない。なお、発明Aは、以下の発明A1~A6の総称である。
【0306】
発明A1に係る遊技機は、
表示部(50a)と、
特別遊技状態(大当たり遊技状態)に設定可能な設定手段(遊技制御用マイコン101)と、
所定の演出を実行可能な演出実行手段(演出制御部120)と、を備え、
前記演出実行手段は、
第1図柄(演出図柄EZ1,EZ2,EZ3)を前記表示部に表示可能であり、
第2図柄(小図柄KZ1,KZ2,KZ3)を前記表示部に表示可能であり、
前記第1図柄が第1図柄用当たり停止態様(同一の図柄の三つ揃いからなる大当たり図柄)で表示された場合、且つ、前記第2図柄が第2図柄用当たり停止態様(同一の図柄の三つ揃いからなる大当たり図柄)で表示された場合には、その後、前記特別遊技状態が設定され、
前記第1図柄が前記第1図柄用当たり停止態様で表示される前に、前記第2図柄が前記第2図柄用当たり停止態様で表示されるときがあることを特徴とする遊技機(パチンコ遊技機PY1)である。
【0307】
この構成の遊技機によれば、第1図柄が第1図柄用当たり停止態様で表示される前に、第2図柄が第2図柄用当たり停止態様で表示された場合には、第1図柄が第1図柄用当たり停止態様で表示されるかどうかを遊技者に注目させることが可能である。
【0308】
発明A2に係る遊技機は、
発明A1に記載の遊技機であって、
前記第1図柄用当たり停止態様で表示された前記第1図柄よりも、前記第2図柄用当たり停止態様で表示された前記第2図柄の方が、遊技者にとって目立ちにくいことを特徴とする遊技機である。
【0309】
この構成の遊技機によれば、第1図柄用当たり停止態様で表示された第1図柄よりも第2図柄用当たり停止態様で表示された第2図柄の方が遊技者にとって目立ちにくいので、第1図柄が停止表示される前に第2図柄用当たり停止態様で表示可能な第2図柄に遊技者の注目を集めることが可能である。
【0310】
発明A3に係る遊技機は、
発明A2に記載の遊技機であって、
前記第1図柄は、
前記第2図柄が前記第2図柄用当たり停止態様で表示されている間に、第1図柄用はずれ態様(ハズレ態様)から前記第1図柄用当たり停止態様に変更されることを特徴とする遊技機である。
【0311】
この構成の遊技機によれば、第1図柄が第1図柄用当たり停止態様で表示される前に、第2図柄が第2図柄用当たり停止態様で表示された場合には、その第2図柄が第2図柄用当たり停止態様で表示されている間に、第1図柄用はずれ態様から第1図柄用当たり停止態様に変更される。そのため、第1図柄が第1図柄用当たり停止態様で表示される前に、第2図柄が第2図柄用当たり停止態様で表示された場合には、その後に特別遊技状態が設定されることを予め遊技者に報知可能である。
【0312】
発明A4に係る遊技機は、
発明A3に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記第1図柄が前記第1図柄用当たり停止態様に変更されることを示唆する変更示唆演出(復活演出)を実行可能であり、
前記第1図柄は、
前記第2図柄が前記第2図柄用当たり停止態様で表示されている間に、前記変更示唆演出の実行を介して、前記第1図柄用はずれ態様から前記第1図柄用当たり停止態様に変更されることを特徴とする遊技機である。
【0313】
この構成の遊技機によれば、第1図柄が第1図柄用当たり停止態様で表示される前に、第2図柄が第2図柄用当たり停止態様で表示された場合には、その第2図柄が第2図柄用当たり停止態様で表示されている間に、変更示唆演出の実行を介して、第1図柄用はずれ態様から第1図柄用当たり停止態様に変更される。そのため、第1図柄が第1図柄用当たり停止態様で表示される前の変更示唆演出の実行によって、その後に特別遊技状態が設定されることを遊技者に確信させることが可能である。
【0314】
発明A5に係る遊技機は、
発明A1、発明A2、発明A3および発明A4に記載の遊技機であって、
前記特別遊技状態には、第1遊技状態(後に低確高ベース遊技状態になる大当たり遊技状態)と、当該第1遊技状態よりも遊技者に有利な第2遊技状態(後に高確高ベース遊技状態になる大当たり遊技状態)と、があり、
前記第1図柄用当たり停止態様には、第1図柄用第1当たり停止態様(同一の偶数図柄の三つ揃いからなる大当たり停止態様)と第1図柄用第2当たり停止態様(同一の奇数図柄の三つ揃いからなる大当たり停止態様)とがあり、
前記第2図柄用当たり停止態様には、第2図柄用第1当たり停止態様(同一の偶数図柄の三つ揃いからなる大当たり停止態様)と第2図柄用第2当たり停止態様(同一の奇数図柄の三つ揃いからなる大当たり停止態様)とがあり、
前記第1図柄が前記第1図柄用第1当たり停止態様で表示された場合、且つ、前記第2図柄が前記第2図柄用第1当たり停止態様で表示された場合には、その後、前記第1遊技状態が設定されるときがあり、
前記第2図柄が前記第2図柄用第2当たり停止態様で表示された場合には、その後、前記第2遊技状態が設定され、
前記第1図柄が前記第1図柄用当たり停止態様で表示される前に、前記第2図柄が前記第2図柄用第2当たり停止態様で表示されるときがあることを特徴とする遊技機である。
【0315】
この構成の遊技機によれば、第1図柄が第1図柄用当たり停止態様で表示される前に、第2図柄が第2図柄用第2当たり停止態様で表示された場合には、第1図柄が第1図柄用第2当たり停止態様で表示されるかどうかを遊技者に注目させることが可能である。
【0316】
発明A6に係る遊技機は、
発明A5に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記第2遊技状態が設定されていることを示唆する設定示唆演出(成功態様での第2昇格演出)を実行可能であり、
前記第1図柄は、
前記第2図柄が前記第2図柄用第2当たり停止態様で表示されている間に、第1図柄用はずれ態様(ハズレ態様)から前記第1図柄用第1当たり停止態様に変更されるときがあり、
前記第2図柄が前記第2図柄用第2当たり停止態様で表示されている間に、前記第1図柄用はずれ態様から前記第1図柄用第1当たり停止態様に変更された場合には、その後の前記第2遊技状態の設定中に前記設定示唆演出が実行されることを特徴とする遊技機である。
【0317】
この構成の遊技機によれば、第1図柄が第1図柄用当たり停止態様で表示される前に、第2図柄が第2図柄用第2当たり停止態様で表示された場合には、その第2図柄が第2図柄用第2当たり停止態様で表示されている間に第1図柄が第1図柄用はずれ態様から第1図柄用第1当たり停止態様に変更され、その後の第2遊技状態の設定中に、第2遊技状態が設定されていることを示唆する設定示唆演出が実行される。そのため、第1図柄が第1図柄用当たり停止態様で表示される前に、第2図柄が第2図柄用当たり停止態様で表示された場合には、その後に第2遊技状態が設定されることを予め遊技者に報知可能である。
【符号の説明】
【0318】
50a…表示部
101…遊技制御用マイコン
120…演出制御部(演出実行手段)
121…演出制御用マイコン
EZ1…左演出図柄(第1図柄)
EZ2…中演出図柄(第1図柄)
EZ3…右演出図柄(第1図柄)
KZ1…左小図柄(第2図柄)
KZ2…中小図柄(第2図柄)
KZ3…右小図柄(第2図柄)
PY1…パチンコ遊技機(遊技機)