IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ モド テック カンパニー リミテッドの特許一覧

特許7486233半導体パッケージ製造工程用接着テープおよびその製造方法
<>
  • 特許-半導体パッケージ製造工程用接着テープおよびその製造方法 図1
  • 特許-半導体パッケージ製造工程用接着テープおよびその製造方法 図2
  • 特許-半導体パッケージ製造工程用接着テープおよびその製造方法 図3
  • 特許-半導体パッケージ製造工程用接着テープおよびその製造方法 図4
  • 特許-半導体パッケージ製造工程用接着テープおよびその製造方法 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-09
(45)【発行日】2024-05-17
(54)【発明の名称】半導体パッケージ製造工程用接着テープおよびその製造方法
(51)【国際特許分類】
   C09J 7/30 20180101AFI20240510BHJP
   C09J 7/28 20180101ALI20240510BHJP
   C09J 133/00 20060101ALI20240510BHJP
   C09J 183/04 20060101ALI20240510BHJP
   H01L 21/48 20060101ALI20240510BHJP
   B32B 3/24 20060101ALI20240510BHJP
   B32B 3/28 20060101ALI20240510BHJP
   B32B 15/08 20060101ALI20240510BHJP
   B32B 15/082 20060101ALI20240510BHJP
【FI】
C09J7/30
C09J7/28
C09J133/00
C09J183/04
H01L21/48
B32B3/24 Z
B32B3/28 Z
B32B15/08 N
B32B15/082 Z
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2022563029
(86)(22)【出願日】2021-05-14
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-20
(86)【国際出願番号】 KR2021006070
(87)【国際公開番号】W WO2021246680
(87)【国際公開日】2021-12-09
【審査請求日】2022-12-08
(31)【優先権主張番号】10-2020-0068064
(32)【優先日】2020-06-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】522404694
【氏名又は名称】モド テック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110003801
【氏名又は名称】KEY弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】チェ ビョンヨン
(72)【発明者】
【氏名】リ スンヨル
(72)【発明者】
【氏名】カン スクヒ
(72)【発明者】
【氏名】ユン ギョンジュ
【審査官】小久保 敦規
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2019-0008150(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09J 1/00 - 201/10
H01L 21/304
H01L 21/463
H01L 21/56
H01L 21/78 - 21/80
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の突出電極が形成された半導体パッケージの下面に付着される半導体パッケージ製造工程用接着テープにおいて、
第1ベースフィルムと、
前記第1ベースフィルムの上部に積層され、アクリル系共重合体を含む第1接着層と、
前記第1接着層の上部に積層され、前記半導体パッケージの下面のトポロジーに対応するように形態が変形された後、工程の間に変形された形態が維持されるように金属材質を含む第2ベースフィルムと、
前記第2ベースフィルムの上部に積層され、螺旋形網状構造を有するシリコーンを含む第2接着層と、
を含み、
前記第1接着層は、
アクリル酸ブチル(Butyl acrylate)-メタクリル酸ブチル(Butyl methacrylate)-メタクリル酸(Methacrylic acid)-メタクリル酸メチル(Methyl methacrylate)-スチレン(Styrene)共重合体、およびアクリル酸(Acrylic acid)-アクリル酸2-エチルヘキシル(2-Ethylhexyl acrylate)-メタクリル酸2-エチルヘキシル(2-Ethylhexyl methacrylate)-メタクリル酸グリシジル(Glycidyl methacrylate)共重合体、の少なくとも1つ以上を含む半導体パッケージ製造工程用接着テープ。
【請求項2】
前記第1ベースフィルムは、
プラスチック材質または金属材質を含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体パッケージ製造工程用接着テープ。
【請求項3】
前記第1ベースフィルムは、
ポリエチレンテレフタレート(Polyethylene terephthalate)、ポリイミド(polyimide)、またはポリオレフィン(Polyolefin)のいずれか1つの単一層または2以上が積層された多層構造に形成され、10μm~150μmの範囲の厚さを有することを特徴とする請求項2に記載の半導体パッケージ製造工程用接着テープ。
【請求項4】
前記第1ベースフィルムは、
少なくとも99wt%以上のアルミニウム(Al)を含み、4.8kgf/mm2~14.4kgf/mm2の範囲の引張強度、6.4%~19.2%の範囲の延伸率、および20μm~80μmの範囲の厚さを有するか、少なくとも99wt%以上の銅(Cu)を含み、8kgf/mm2~31.2kgf/mm2の範囲の引張強度、3.2%~14.4%の範囲の延伸率、および20μm~80μmの範囲の厚さを有することを特徴とする請求項2に記載の半導体パッケージ製造工程用接着テープ。
【請求項5】
前記第1接着層は、
アクリル酸ブチル(Butyl acrylate)-メタクリル酸ブチル(Butyl methacrylate)-メタクリル酸(Methacrylic acid)-メタクリル酸メチル(Methyl methacrylate)-スチレン(Styrene)共重合体25-30重量部、酢酸エチル70-75重量部の第1接着組成物、およびアクリル酸(Acrylic acid)-アクリル酸2-エチルヘキシル(2-Ethylhexyl acrylate)-メタクリル酸2-エチルヘキシル(2-Ethylhexyl methacrylate)-メタクリル酸グリシジル(Glycidyl methacrylate)共重合体25-30重量部、トルエン50-55重量部、酢酸エチル15-20重量部の第2接着組成物、の少なくともいずれか1つ以上とエポキシ系硬化剤とを混合して前記第1ベースフィルムに塗布した後、乾燥および硬化して形成されることを特徴とする請求項に記載の半導体パッケージ製造工程用接着テープ。
【請求項6】
前記第1接着層は、
前記第1接着組成物80-120重量部および前記エポキシ系硬化剤0.5-1.5重量部を混合して前記第1ベースフィルムに塗布した後、乾燥および硬化して形成されることを特徴とする請求項に記載の半導体パッケージ製造工程用接着テープ。
【請求項7】
前記第1接着層は、
前記第1接着組成物40-60重量部、前記第2接着組成物40-60重量部、および前記エポキシ系硬化剤0.5-1.5重量部を混合して前記第1ベースフィルムに塗布した後、乾燥および硬化して形成されることを特徴とする請求項に記載の半導体パッケージ製造工程用接着テープ。
【請求項8】
前記第1接着層は、100μm~700μmの範囲の厚さおよび少なくとも500gf/25mm以上の接着力を有し、
前記第2接着層は、10μm~50μmの範囲の厚さおよび50gf/25mm~500gf/25mmの範囲の接着力を有することを特徴とする請求項に記載の半導体パッケージ製造工程用接着テープ。
【請求項9】
前記第1接着層は、前記突出電極のサイズが増加するほど設定された厚さ範囲内で厚さが減少し、前記突出電極間の間隔が増加するほど設定された厚さ範囲内で厚さが増加し、
前記第2接着層は、前記突出電極のサイズが増加するほど設定された厚さ範囲内で厚さが増加し、前記突出電極間の間隔が増加するほど設定された厚さ範囲内で厚さが減少することを特徴とする請求項に記載の半導体パッケージ製造工程用接着テープ。
【請求項10】
前記第2ベースフィルムは、
1μm~10μmの範囲の厚さを有することを特徴とする請求項1に記載の半導体パッケージ製造工程用接着テープ。
【請求項11】
前記第2ベースフィルムは、
少なくとも99wt%以上のアルミニウム(Al)を含み、4.8kgf/mm2~14.4kgf/mm2の範囲の引張強度、6.4%~19.2%の範囲の延伸率、および10μm~35μmの範囲の厚さを有するか、少なくとも99wt%以上の銅(Cu)を含み、8kgf/mm2~31.2kgf/mm2の範囲の引張強度、3.2%~14.4%の範囲の延伸率、および10μm~35μmの範囲の厚さを有することを特徴とする請求項1に記載の半導体パッケージ製造工程用接着テープ。
【請求項12】
前記第2接着層は、
トリメチル化シリカ(Trimethylated silica)-ジメチルシロキサン(Dimethyl siloxane)共重合体を含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体パッケージ製造工程用接着テープ。
【請求項13】
プラスチック材質または金属材質を含む第1ベースフィルム、アクリル系共重合体を含む第1接着層、およびフッ素を含む第1離型フィルムが順次に積層された第1テープと、金属材質を含む第2ベースフィルム、螺旋形網状構造を有するシリコーンを含む第2接着層、およびフッ素を含む第2離型フィルムが順次に積層された第2テープとを製造する第1テープ準備ステップと、
前記第1テープから前記第1離型フィルムを除去し、前記第1接着層と前記第2ベースフィルムとを面接触させて前記第1テープと前記第2テープとを貼り合わせる第1テープ貼り合わせステップと、
を含む半導体パッケージ製造工程用接着テープの製造方法。
【請求項14】
プラスチック材質または金属材質を含む第1ベースフィルム、アクリル系共重合体を含む第1接着層、およびフッ素を含む第1離型フィルムが順次に積層された第1テープと、第3離型フィルムに金属蒸着方式で第2ベースフィルムを形成した第3テープと、螺旋形網状構造を有するシリコーンを含む第2接着層、およびフッ素を含む第2離型フィルムが順次に積層された第4テープとを製造する第2テープ準備ステップと、
前記第1テープから前記第1離型フィルムを除去した後、前記第1接着層と前記第3テープの前記第2ベースフィルムとを面接触させて前記第1テープと前記第3テープとを貼り合わせ、前記第3テープから前記第3離型フィルムを除去した後、第2ベースフィルムと前記第4テープの前記第2接着層とを面接触させて前記第3テープと前記第4テープとを貼り合わせる第2テープ貼り合わせステップと、
を含む半導体パッケージ製造工程用接着テープの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体パッケージ製造工程用接着テープに関し、さらに詳しくは、半導体パッケージのEMI(Electro Magnetic Interference)遮蔽層形成工程時、半導体パッケージの下面および半導体パッケージの下面に形成された複数の突出電極を効果的に保護するようにする半導体パッケージ製造工程用接着テープに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体パッケージにおける外部との端子接触を行う方式として、従来はPGA(Pin Grid Array)方式やリードフレーム(Lead Frame)方式が多く使用されていたが、最近はBGA(Ball Grid Array)方式が多く使用されている。
【0003】
BGA方式は、半導体パッケージの底面に突出形成される数多くの突出電極、すなわち、はんだボール(Solder Ball)を用いて外部との端子接触を達成することにより、従来のPGA(Pin Grid Array)方式やリードフレーム(Lead Frame)方式よりも多くの信号伝達を可能にした。
【0004】
BGA方式は、このような特性によって、次世代高速メモリの主力パッケージタイプとして使用されており、移動電話やデジタルカメラなどの携帯型情報通信機器に限られていたCSP(Chip Scale Package)の使用分野を、PCやワークステーションなどのコンピュータ領域にまで広げている。
【0005】
一方、移動電話のようなモバイル分野では、端末の携帯性を増進させるために端末の大きさを低減する必要性が大きくなっており、これにより、端末の大きさを低減するためには、相対的に端末に占める比重が大きいPCB(Printed Circuit Board)の大きさを低減する必要性が大きくなっている。
【0006】
しかし、PCBの大きさが減少するとPCBに含まれている半導体素子間の間隔が狭くなり、半導体素子相互間の電磁波干渉によるエラーが発生するしかない。このような素子間の電磁波干渉を抑制するために、素子遮蔽用キャップ(CAP)を被せる方法や、EMI(Electro Magnetic Interference)スパッタリング技術によって素子の外面に遮蔽用金属コーティングを形成する技術が開発および導入されている。このうち、スパッタリングによる遮蔽用金属コーティング技術は、スパッタリング工程により半導体素子の接続端子を除いた残りの外面に電磁波遮蔽のための金属薄膜を形成することをいう。
【0007】
これに関連して、BGAタイプの半導体パッケージの電磁波遮蔽のためのスパッタリング工程時、接続端子に影響を与えないようにする方法に関連する先行技術としては、韓国登録特許第10-1501735号公報(特許文献1)および韓国登録特許第10-1662068号公報(特許文献2)が開示された。
【0008】
特許文献1は、半導体パッケージのEMIシールド処理工法に関し、フレームの下面にテープの端を付着してフレームの内周にテープを形成させるテープ付着ステップと、前記テープにホールを一定間隔で形成させるテープカッティングステップと、半導体パッケージの下面に形成されたバンプがテープのホールに挟まれるように半導体パッケージの下面端をテープの上面に配置して前記半導体パッケージをテープの上面に一定間隔で接着設置する半導体パッケージ接着設置ステップと、前記テープの上部でコーティング作業してテープの上面に接着された半導体パッケージとテープの上面をコーティング処理するコーティングステップとで構成されて、半導体パッケージの下面を除いた5面コーティングが行われることを特徴とする。
【0009】
しかし、特許文献1に開示された技術の場合、テープにホールを一定間隔で形成させるテープカッティングステップに過度の費用が発生する恐れがあり、半導体パッケージ接着設置ステップで半導体パッケージをテープのホールに正確に配置できなければ、EMI(Electro Magnetic Interference)スパッタリングによる遮蔽用金属コーティング時に薄膜が不良に蒸着される問題点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【文献】韓国登録特許第10-1501735号公報(2015.03.05.登録)
【文献】韓国登録特許第10-1662068号公報(2016.09.27.登録)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
前述した問題点を解消するにあたり、本発明の目的は、接着特性、保持特性、分離特性、および応力特性に優れ、複数の突出電極を備えた半導体パッケージのEMI遮蔽層形成工程時、半導体パッケージの下面および半導体パッケージの下面に形成された複数の突出電極を効果的に保護するようにする半導体パッケージ製造工程用接着テープを提供することである。
【0012】
また、本発明の目的は、第1ベースフィルムがプラスチック材質または金属材質を含むことにより、EMI遮蔽層形成工程時、複数の突出電極が形成された半導体パッケージの下面のトポロジーに対応して応力バランスを効果的に維持するようにし、半導体パッケージ製造工程用接着テープに要求される応力特性を容易に確保するようにする半導体パッケージ製造工程用接着テープを提供することである。
【0013】
また、本発明の目的は、第1接着層がアクリル系共重合体を含むことにより、高温で優れた耐熱性を有して脱気現象を減少させ、金属材質の第2ベースフィルムの形態変形を適切に裏打ちして第2ベースフィルムが破れるのを防止すると同時に、第2ベースフィルムに破れが発生しても第2ベースフィルムをうまく包み込んで複数の突出電極を効果的に保護し、第1接着層が第2接着層より強い接着力を有し、EMI遮蔽層形成工程の完了後、半導体パッケージから接着テープを分離する時、第2接着層で分離が起こるようにする半導体パッケージ製造工程用接着テープを提供することである。
【0014】
また、本発明の目的は、第2ベースフィルムが金属材質を含むことにより、第1接着層で発生しうる気泡が第2接着層に伝達されるのを防止させ、十分な保持特性によって、半導体パッケージの下面に付着時、半導体パッケージの下面のトポロジーに対応するように形態が変形された後、工程の間に変形された形態を維持できるようにする半導体パッケージ製造工程用接着テープを提供することである。
【0015】
これとともに、本発明の目的は、第2接着層が螺旋形網状構造を有するシリコーンを含むことにより、半導体パッケージの下面と突出電極との接する領域で半導体パッケージと接着テープとの間に十分な接着特性を付与し、空隙が発生しても真空状態の製造工程の間に空隙が過度に膨張するのを防止するようにする半導体パッケージ製造工程用接着テープを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の実施例による半導体パッケージ製造工程用接着テープは、複数の突出電極が形成された半導体パッケージの下面に付着される半導体パッケージ製造工程用接着テープにおいて、第1ベースフィルムと、前記第1ベースフィルムの上部に積層され、アクリル系共重合体を含む第1接着層と、前記第1接着層の上部に積層され、前記半導体パッケージの下面のトポロジーに対応するように形態が変形された後、工程の間に変形された形態が維持されるように金属材質を含む第2ベースフィルムと、前記第2ベースフィルムの上部に積層され、螺旋形網状構造を有するシリコーンを含む第2接着層と、を含んで構成される。
【0017】
この場合、前記第1ベースフィルムは、プラスチック材質または金属材質を含むことが好ましい。
【0018】
この時、前記第1ベースフィルムは、ポリエチレンテレフタレート(Polyethylene terephthalate)、ポリイミド(polyimide)、またはポリオレフィン(Polyolefin)のいずれか1つの単一層または2以上が積層された多層構造に形成され、10μm~150μmの範囲の厚さを有することが好ましい。
【0019】
また、前記第1ベースフィルムは、少なくとも99wt%以上のアルミニウム(Al)を含み、4.8kgf/mm~14.4kgf/mmの範囲の引張強度、6.4%~19.2%の範囲の延伸率、および20μm~80μmの範囲の厚さを有するか、少なくとも99wt%以上の銅(Cu)を含み、8kgf/mm~31.2kgf/mmの範囲の引張強度、3.2%~14.4%の範囲の延伸率、および20μm~80μmの範囲の厚さを有することが好ましい。
【0020】
一方、前記第1接着層は、アクリル酸ブチル(Butyl acrylate)-メタクリル酸ブチル(Butyl methacrylate)-メタクリル酸(Methacrylic acid)-メタクリル酸メチル(Methyl methacrylate)-スチレン(Styrene)共重合体、およびアクリル酸(Acrylic acid)-アクリル酸2-エチルヘキシル(2-Ethylhexyl acrylate)-メタクリル酸2-エチルヘキシル(2-Ethylhexyl methacrylate)-メタクリル酸グリシジル(Glycidyl methacrylate)共重合体、の少なくとも1つ以上を含むことが好ましい。
【0021】
この場合、前記第1接着層は、アクリル酸ブチル(Butyl acrylate)-メタクリル酸ブチル(Butyl methacrylate)-メタクリル酸(Methacrylic acid)-メタクリル酸メチル(Methyl methacrylate)-スチレン(Styrene)共重合体25-30重量部、酢酸エチル70-75重量部の第1接着組成物、およびアクリル酸(Acrylic acid)-アクリル酸2-エチルヘキシル(2-Ethylhexyl acrylate)-メタクリル酸2-エチルヘキシル(2-Ethylhexyl methacrylate)-メタクリル酸グリシジル(Glycidyl methacrylate)共重合体25-30重量部、トルエン50-55重量部、酢酸エチル15-20重量部の第2接着組成物、の少なくともいずれか1つ以上とエポキシ系硬化剤とを混合して前記第1ベースフィルムに塗布した後、乾燥および硬化して形成されることが好ましい。
【0022】
この場合、前記第1接着層は、前記第1接着組成物80-120重量部および前記エポキシ系硬化剤0.5-1.5重量部を混合して前記第1ベースフィルムに塗布した後、乾燥および硬化して形成されることが好ましい。
【0023】
また、前記第1接着層は、前記第1接着組成物40-60重量部、前記第2接着組成物40-60重量部、および前記エポキシ系硬化剤0.5-1.5重量部を混合して前記第1ベースフィルムに塗布した後、乾燥および硬化して形成されることが好ましい。
【0024】
一方、前記第1接着層は、100μm~700μmの範囲の厚さおよび少なくとも500gf/25mm以上の接着力を有し、前記第2接着層は、10μm~50μmの範囲の厚さおよび50gf/25mm~500gf/25mmの範囲の接着力を有することが好ましい。
【0025】
この場合、前記第1接着層は、前記突出電極のサイズが増加するほど設定された厚さ範囲内で厚さが減少し、前記突出電極間の間隔が増加するほど設定された厚さ範囲内で厚さが増加し、前記第2接着層は、前記突出電極のサイズが増加するほど設定された厚さ範囲内で厚さが増加し、前記突出電極間の間隔が増加するほど設定された厚さ範囲内で厚さが減少することが好ましい。
【0026】
一方、前記第2ベースフィルムは、1μm~10μmの範囲の厚さを有することが好ましい。
【0027】
一方、前記第2ベースフィルムは、少なくとも99wt%以上のアルミニウム(Al)を含み、4.8kgf/mm~14.4kgf/mmの範囲の引張強度、6.4%~19.2%の範囲の延伸率、および10μm~35μmの範囲の厚さを有するか、少なくとも99wt%以上の銅(Cu)を含み、8kgf/mm~31.2kgf/mmの範囲の引張強度、3.2%~14.4%の範囲の延伸率、および10μm~35μmの範囲の厚さを有することが好ましい。
【0028】
一方、前記第2接着層は、トリメチル化シリカ(Trimethylated silica)-ジメチルシロキサン(Dimethyl siloxane)共重合体を含むことが好ましい。
【0029】
一方、本発明の実施例による半導体パッケージ製造工程用接着テープの製造方法は、プラスチック材質または金属材質を含む第1ベースフィルム、アクリル系共重合体を含む第1接着層、およびフッ素を含む第1離型フィルムが順次に積層された第1テープと、金属材質を含む第2ベースフィルム、螺旋形網状構造を有するシリコーンを含む第2接着層、およびフッ素を含む第2離型フィルムが順次に積層された第2テープとを製造する第1テープ準備ステップと、前記第1テープから前記第1離型フィルムを除去し、前記第1接着層と前記第2ベースフィルムとを面接触させて前記第1テープと前記第2テープとを貼り合わせる第1テープ貼り合わせステップと、を含んで構成される。
【0030】
一方、本発明の他の実施例による半導体パッケージ製造工程用接着テープの製造方法は、プラスチック材質または金属材質を含む第1ベースフィルム、アクリル系共重合体を含む第1接着層、およびフッ素を含む第1離型フィルムが順次に積層された第1テープと、第3離型フィルムに金属蒸着方式で第2ベースフィルムを形成した第3テープと、螺旋形網状構造を有するシリコーンを含む第2接着層、およびフッ素を含む第2離型フィルムが順次に積層された第4テープとを製造する第2テープ準備ステップと、前記第1テープから前記第1離型フィルムを除去した後、前記第1接着層と前記第3テープの前記第2ベースフィルムとを面接触させて前記第1テープと前記第3テープとを貼り合わせ、前記第3テープから前記第3離型フィルムを除去した後、第2ベースフィルムと前記第4テープの前記第2接着層とを面接触させて前記第3テープと前記第4テープとを貼り合わせる第2テープ貼り合わせステップと、を含んで構成される。
【発明の効果】
【0031】
上述のように、本発明による半導体パッケージ製造工程用接着テープは、接着特性、保持特性、分離特性、および応力特性に優れ、複数の突出電極を備えた半導体パッケージのEMI遮蔽層形成工程時、半導体パッケージの下面および半導体パッケージの下面に形成された複数の突出電極を効果的に保護するようにする。
【0032】
また、本発明による半導体パッケージ製造工程用接着テープは、第1ベースフィルムがプラスチック材質または金属材質を含むことにより、EMI遮蔽層形成工程時、複数の突出電極が形成された半導体パッケージの下面のトポロジーに対応して応力バランスを効果的に維持するようにし、半導体パッケージ製造工程用接着テープに要求される応力特性を容易に確保するようにする。
【0033】
また、本発明による半導体パッケージ製造工程用接着テープは、第1接着層がアクリル系共重合体を含むことにより、高温で優れた耐熱性を有して脱気現象を減少させ、金属材質の第2ベースフィルムの形態変形を適切に裏打ちして第2ベースフィルムが破れるのを防止すると同時に、第2ベースフィルムに破れが発生しても第2ベースフィルムをうまく包み込んで複数の突出電極を効果的に保護し、第1接着層が第2接着層より強い接着力を有し、EMI遮蔽層形成工程の完了後、半導体パッケージから接着テープを分離する時、第2接着層で分離が起こるようにする。
【0034】
また、本発明による半導体パッケージ製造工程用接着テープは、第2ベースフィルムが金属材質を含むことにより、第1接着層で発生しうる気泡が第2接着層に伝達されるのを防止させ、十分な保持特性によって、半導体パッケージの下面に付着時、半導体パッケージの下面のトポロジーに対応するように形態が変形された後、工程の間に変形された形態を維持できるようにする。
【0035】
これとともに、本発明による半導体パッケージ製造工程用接着テープは、第2接着層が螺旋形網状構造を有するシリコーンを含むことにより、半導体パッケージの下面と突出電極との接する領域で半導体パッケージと接着テープとの間に十分な接着特性を付与し、空隙が発生しても真空状態の製造工程の間に空隙が過度に膨張するのを防止するようにする。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1】本発明の実施例による半導体パッケージ製造工程用接着テープの断面形状を示す図である。
図2図1に示された半導体パッケージ製造工程用接着テープから第2離型フィルムを除去した後、半導体パッケージの下面に接着させた断面形状を示す図である。
図3】本発明の実施例による半導体パッケージ製造工程用接着テープの製造方法を説明するためのフローチャートである。
図4】本発明の第1実施例による半導体パッケージ製造工程用接着テープの製造方法を説明するための図である。
図5】本発明の第2実施例による半導体パッケージ製造工程用接着テープの製造方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
本発明において、添付した図面は、従来技術との差別性および明瞭性、そして技術把握の便宜のために誇張された表現で示されている。また、後述する用語は本発明における機能を考慮して定義された用語であって、使用者、運用者の意図または慣例によって異なるので、これらの用語に対する定義は本明細書全般にわたる技術的内容に基づいて行われなければならない。一方、実施例は本発明の特許請求の範囲に提示された構成要素の例示的事項に過ぎず、本発明の権利範囲を限定するのではなく、権利範囲は本発明の明細書全般にわたる技術的思想に基づいて解釈されなければならない。
【0038】
図1は、本発明の実施例による半導体パッケージ製造工程用接着テープの断面形状を示す図であり、図2は、図1に示された半導体パッケージ製造工程用接着テープから第2離型フィルムを除去した後、半導体パッケージの下面に接着させた断面形状を示す図であり、図3は、本発明の実施例による半導体パッケージ製造工程用接着テープの製造方法を説明するためのフローチャートであり、図4は、本発明の第1実施例による半導体パッケージ製造工程用接着テープの製造方法を説明するための図であり、図5は、本発明の第2実施例による半導体パッケージ製造工程用接着テープの製造方法を説明するための図である。
【0039】
本発明の実施例を詳述するに先立ち、通常、EMI遮蔽層形成工程時に用いられる半導体パッケージ製造工程用接着テープは、接着特性(Adhesion characteristic)、保持特性(Retention characteristic)、分離特性(Remove characteristic)、および応力特性(Stress characteristic)を確保する必要性がある。
【0040】
まず、接着特性(Adhesion characteristic)の面で説明すれば、接着テープのベースフィルムおよび接着層は、半導体パッケージの下面と突出電極との接する領域で空隙(Air gap)が発生しないように、突出電極のサイズ(例えば、直径または高さ)に関係なく突出電極および突出電極を含む半導体パッケージの下面のトポロジー(Topology)に対応して接着および密着が可能でなければならない。これとともに、接着テープは、EMI遮蔽層を形成するための工程環境、例えば、高温および高真空の環境で突出電極を押し出さずにきちんと付いていなければならない。すなわち、接着テープは、EMI遮蔽層形成工程環境でも接着能力および密着能力を持続的に維持できなければならない。
【0041】
次に、保持特性(Retention characteristic)の面で説明すれば、接着テープは、EMI遮蔽層形成工程条件下、自己変性や、変形、変色、およびアウトガス(Outgassing)なしに元の形態を維持すると同時に、工程の間にガスおよびパーティクルが接着テープと半導体パッケージ接着面との間に侵入するのを防止できるように接着能力および密閉能力を維持できなければならない。これとともに、接着テープは、EMI遮蔽層形成工程時、半導体パッケージの下面と突出電極との接する領域で空隙が発生する場合、工程の間(特に、高真空環境の工程時)に空隙が過度に膨張するのを防止できなければならない。
【0042】
次に、分離特性(Remove characteristic)の面で説明すれば、接着テープは、EMI遮蔽層形成工程を完了した後、常温および大気圧の状態で半導体パッケージから分離する時、少ない力でも容易に分離されると同時に、半導体パッケージの下面および突出電極の表面に接着物質が残留してはならない。特に、接着テープは、接着テープから半導体パッケージ(またはチップ)を自動的に分離する自動化設備により半導体パッケージ(またはチップ)を容易に分離できる接着力を備えなければならず、自動化設備で用いられる真空チャック(Vacuum chuck)またはリフトピン(Lift pin)によって穴が生じたり破れてはならない。通常、接着テープから半導体パッケージ(または半導体チップ)を自動的に分離する自動化設備の最大に耐えられる張力は500gf/25mm前後であるため、接着テープは、これより低い接着力を有することが、分離特性の面で好ましいといえる。
【0043】
そして、応力特性(Stress characteristic)の面で説明すれば、接着テープは、EMI遮蔽層形成工程時、接着テープ上に複数の半導体パッケージ、すなわち複数の半導体チップが載置および接着されるため、隣接した半導体チップ間の間隔を一定に維持した状態でEMI遮蔽層形成工程を進行できるように適正水準の引張応力および圧縮応力を確保しなければならない。すなわち、接着テープは、ピンと張った状態を安定的に維持すると同時に、突出電極を含む半導体パッケージの下面のトポロジーに対応して応力バランス(Stress balance)を維持できなければならない。
【0044】
図1および図2を参照すれば、本発明の実施例による半導体パッケージ製造工程用接着テープ100は、複数の突出電極11が形成された半導体パッケージ10の下面に付着される半導体パッケージ製造工程用接着テープ100に関する。
【0045】
本発明の実施例による半導体パッケージ製造工程用接着テープ100は、前述のように、EMI遮蔽層形成工程時に要求される接着特性(Adhesion characteristic)、保持特性(Retention characteristic)、分離特性(Remove characteristic)、および応力特性(Stress characteristic)を確保するために創出されたものである。
【0046】
まず、本発明の実施例による半導体パッケージ製造工程用接着テープ100は、第1ベースフィルム111と、第1接着層112と、第2ベースフィルム121と、第2接着層122とを含んで構成される。
【0047】
この場合、本発明の実施例による半導体パッケージ製造工程用接着テープ100は、第2離型フィルム123をさらに含むことができるが、前記第2離型フィルム123については、本発明の実施例による半導体パッケージ製造工程用接着テープの製造方法でより詳しく説明する。
【0048】
前記第1ベースフィルム111は、プラスチック材質または金属材質を含む。
【0049】
この場合、プラスチック材質の前記第1ベースフィルム111は、ポリエチレンテレフタレート(Polyethylene terephthalate)、ポリイミド(polyimide)、またはポリオレフィン(Polyolefin)のいずれか1つの単一層または2以上が積層された多層構造に形成される。
【0050】
この時、前記第1ベースフィルム111は、10μm~150μmの範囲の厚さを有することができる。前記第1ベースフィルム111は、その厚さが10μm未満の場合には、使用者が本発明の実施例による半導体パッケージ製造工程用接着テープ100をハンドリングすることが非常に難しく、その厚さが150μm超過の場合には、前記突出電極11が形成された前記半導体パッケージ10の下面のトポロジーに対応して応力バランスを維持しにくいことがある。
【0051】
一方、金属材質の前記第1ベースフィルム111は、少なくとも99wt%以上のアルミニウム(Al)を含み、4.8kgf/mm~14.4kgf/mmの範囲の引張強度、6.4%~19.2%の範囲の延伸率、および20μm~80μmの範囲の厚さを有するか、少なくとも99wt%以上の銅(Cu)を含み、8kgf/mm~31.2kgf/mmの範囲の引張強度、3.2%~14.4%の範囲の延伸率、および20μm~80μmの範囲の厚さを有することが好ましい。
【0052】
この場合、前記第1ベースフィルム111は、99wt%以上のアルミニウム(Al)または99wt%以上の銅(Cu)を含み、かつ、前述した引張強度範囲および延伸率範囲を満足するために、1wt%以下の添加物を含むことができる。添加物は、シリコン(Si)、鉄(Fe)、マンガン(Mn)、マグネシウム(Mg)、亜鉛(Zn)、およびチタン(Ti)からなる群より選択されたいずれか1つまたは2以上を含むことができる。
【0053】
一方、前記第1ベースフィルム111が99wt%以上のアルミニウム(Al)を含み、かつ、4.8kgf/mm~14.4kgf/mmの範囲の引張強度を満足しなければならない理由は、引張強度が4.8kgf/mm未満の場合には、前記半導体パッケージ10の製造工程の間に弛むことなくピンと張った状態を安定的に維持できない現象が発生することがあり、引張強度が14.4kgf/mm超過の場合には、前記突出電極11が形成された前記半導体パッケージ10の下面のトポロジーに対応して応力バランスを維持できないからである。
【0054】
また、前記第1ベースフィルム111が99wt%以上のアルミニウム(Al)を含み、かつ、6.4%~19.2%の範囲の延伸率を満足しなければならない理由は、延伸率が6.4%未満の場合には、前記半導体パッケージ10の下面のトポロジーに対応して前記第1ベースフィルム111の形態変形が難しく、延伸率が19.2%超過の場合には、工程の間に前記第1ベースフィルム111が変形された形態を持続的に維持しにくいからである。
【0055】
一方、前記第1ベースフィルム111が99wt%以上の銅(Cu)を含み、かつ、8kgf/mm~31.2kgf/mmの範囲の引張強度を満足しなければならない理由は、引張強度が8kgf/mm未満の場合には、前記半導体パッケージ10の製造工程の間に弛むことなくピンと張った状態を安定的に維持できない現象が発生することがあり、引張強度が31.2kgf/mm超過の場合には、前記突出電極11が形成された前記半導体パッケージ10の下面のトポロジーに対応して応力バランスを維持できないからである。
【0056】
また、前記第1ベースフィルム111が99wt%以上の銅(Cu)を含み、かつ、3.2%~14.4%の範囲の延伸率を満足しなければならない理由は、延伸率が3.2%未満の場合には、前記半導体パッケージ10の下面のトポロジーに対応して前記第1ベースフィルム111の形態変形が難しく、延伸率が14.4%超過の場合には、工程の間に前記第1ベースフィルム111が変形された形態を持続的に維持しにくいからである。
【0057】
一方、金属材質の前記第1ベースフィルム111は、20μm~80μmの範囲の厚さを有することができる。前記第1ベースフィルム111は、その厚さが20μm未満の場合には、使用者が本発明の実施例による半導体パッケージ製造工程用接着テープ100をハンドリングすることが非常に難しく、その厚さが80μm超過の場合には、前記突出電極11が形成された前記半導体パッケージ10の下面のトポロジーに対応して応力バランスを維持しにくいことがある。
【0058】
前記第1ベースフィルム111は、このような材質と構造に形成されることにより、EMI遮蔽層形成工程時、前記突出電極11が形成された前記半導体パッケージ10の下面のトポロジーに対応して応力バランスを効果的に維持するようにし、半導体パッケージ製造工程用接着テープに要求される応力特性を容易に確保するようにする。すなわち、前記第1ベースフィルム111は、このような材質と構造に形成されることにより、前記半導体パッケージ10の製造工程の間に弛むことなくピンと張った状態を安定的に維持すると同時に、前記突出電極11が形成された前記半導体パッケージ10の下面のトポロジーに対応して応力バランスを維持することができ、高温および高真空の環境で変性および変形が小さく発生する特性を有する。これとともに、前記第1ベースフィルム111は、プラスチック材質または金属材質を含むことにより、外部に存在する気泡(ガス、パーティクル)が前記第1接着層112に伝達されるのを防止する。
【0059】
前記第1接着層112は、前記第1ベースフィルム111の上部に積層され、アクリル系共重合体を含む。
【0060】
前記第1接着層112は、前記第2接着層122より厚い厚さを有し、前記第2接着層122の接着力より強い接着力を有することが好ましい。より詳しくは、前記第1接着層112は、100μm~700μmの範囲の厚さおよび少なくとも500gf/25mm以上の接着力を有することができる。すなわち、前記第1接着層112は、前記突出電極11を内部に含浸できるように100μm~700μmの範囲の厚さおよび少なくとも500gf/25mm以上の接着力、例えば、500gf/25mm~2500gf/25mmの範囲の接着力を有することができる。
【0061】
ここで、前記第1接着層112は、その厚さが100μm未満の場合には、前記半導体パッケージ製造工程用接着テープ100に前記突出電極11を含浸して、工程の間に前記突出電極11に対するクッション感を提供する能力が低下することがあり、その厚さが700μmを超える場合には、前記半導体パッケージ10の下面と前記半導体パッケージ製造工程用接着テープ100との間の接着能力、密閉能力、および保持特性が低下することがある。
【0062】
そして、前記第1接着層112は、その接着力が500gf/25mm未満の場合には、前記半導体パッケージ10から前記半導体パッケージ製造工程用接着テープ100を除去する時、前記第1接着層112から剥離が発生する不良が発生することがあり、その接着力が2500gf/25mm超過の場合には、前記第1接着層112の接着力がその厚さに比例する特性を有するため、前記半導体パッケージ製造工程用接着テープ100に要求される前記第1接着層112の厚さを実現するのに困難が発生することがある。
【0063】
材質の面において、前記第1接着層112は、アクリル酸ブチル(Butyl acrylate)-メタクリル酸ブチル(Butyl methacrylate)-メタクリル酸(Methacrylic acid)-メタクリル酸メチル(Methyl methacrylate)-スチレン(Styrene)共重合体、およびアクリル酸(Acrylic acid)-アクリル酸2-エチルヘキシル(2-Ethylhexyl acrylate)-メタクリル酸2-エチルヘキシル(2-Ethylhexyl methacrylate)-メタクリル酸グリシジル(Glycidyl methacrylate)共重合体、の少なくとも1つ以上を含むことが好ましい。この時、2種類のアクリル系共重合体において各単量体の結合順序は変更可能であり、結合方式は、交互共重合体(Alternating copolymer)、ブロック共重合体(Block copolymer)、ランダム共重合体(Random copolymer)、アイソタクチック共重合体(Isotactic copolymer)、シンジオタクチック共重合体(Syndiotactic copolymer)、アタクチック共重合体(Atactic copolymer)などを有することができ、特定の結合方式に限定されるものではない。
【0064】
一方、前記第1接着層112は、アクリル酸ブチル(Butyl acrylate)-メタクリル酸ブチル(Butyl methacrylate)-メタクリル酸(Methacrylic acid)-メタクリル酸メチル(Methyl methacrylate)-スチレン(Styrene)共重合体25-30重量部、酢酸エチル70-75重量部の第1接着組成物、アクリル酸(Acrylic acid)-アクリル酸2-エチルヘキシル(2-Ethylhexyl acrylate)-メタクリル酸2-エチルヘキシル(2-Ethylhexyl methacrylate)-メタクリル酸グリシジル(Glycidyl methacrylate)共重合体25-30重量部、トルエン50-55重量部、酢酸エチル15-20重量部の第2接着組成物、の少なくともいずれか1つ以上とエポキシ系硬化剤とを混合して前記第1ベースフィルム111に塗布した後、乾燥および硬化して形成されることが好ましい。
【0065】
この場合、前記第1接着層112は、前記第1接着組成物の接着主剤であるアクリル酸ブチル(Butyl acrylate)-メタクリル酸ブチル(Butyl methacrylate)-メタクリル酸(Methacrylic acid)-メタクリル酸メチル(Methyl methacrylate)-スチレン(Styrene)共重合体が25重量部未満であれば、接着力と耐熱性が低下すると同時に、過度に柔らかくなってクッションの役割の実行が不十分になることにより、前記第2ベースフィルム121が破れる問題点を発生させ、30重量部超過であれば、過度に硬くなってクッションの役割の実行が不十分になることにより、前記半導体パッケージ10の下面のトポロジーに対応するように形態が変形されにくく、変形された後にも膨張によって変形された形態の独自の維持が難しい問題点を発生させる。
【0066】
また、前記第1接着層112は、前記第1接着組成物の溶媒である酢酸エチルが70重量部未満であれば、前記第1接着組成物の粘度が過度に高くなって前記第2接着組成物および前記エポキシ系硬化剤との混合が難しくなるだけでなく、塗布する過程で前記第1接着層112の表面が粗くなると同時に、乾燥および硬化する過程で脱気現象が多く発生して前記第1接着層112の特性が低下する問題点を発生させ、75重量部超過であれば、前記第1接着組成物の粘度が過度に低くなるため、塗布する過程で前記第1接着層112を十分な厚さに形成しにくくて前記第1接着層112のクッション特性が低下する問題点を発生させる。
【0067】
また、前記第1接着層112は、前記第2接着組成物の接着主剤であるアクリル酸(Acrylic acid)-アクリル酸2-エチルヘキシル(2-Ethylhexyl acrylate)-メタクリル酸2-エチルヘキシル(2-Ethylhexyl methacrylate)-メタクリル酸グリシジル(Glycidyl methacrylate)共重合体が25重量部未満であれば、接着力と耐熱性が低下すると同時に、過度に柔らかくなってクッションの役割の実行が不十分になることにより、前記第2ベースフィルム121が破れる問題点を発生させ、30重量部超過であれば、過度に硬くなってクッションの役割の実行が不十分になることにより、前記半導体パッケージ10の下面のトポロジーに対応するように形態が変形されにくく、変形された後にも膨張によって変形された形態の独自の維持が難しい問題点を発生させる。
【0068】
また、前記第1接着層112は、前記第2接着組成物の溶媒であるトルエンと酢酸エチルとの合計が65重量部未満であれば、前記第2接着組成物の粘度が過度に高くなって前記第1接着組成物および前記エポキシ系硬化剤との混合が難しくなるだけでなく、塗布する過程で前記第1接着層112の表面が粗くなると同時に、乾燥および硬化する過程で脱気現象が多く発生して前記第1接着層112の特性が低下する問題点を発生させ、75重量部超過であれば、前記第2接着組成物の粘度が過度に低くなるため、塗布する過程で前記第1接着層112を十分な厚さに形成しにくくて前記第1接着層112のクッション特性が低下する問題点を発生させる。
【0069】
一方、前記第1接着層112は、前記第1接着組成物80-120重量部および前記エポキシ系硬化剤0.5-1.5重量部を混合して前記第1ベースフィルム111に塗布した後、乾燥および硬化して形成されることが好ましい。
【0070】
この場合、前記第1接着層112は、前記第1接着組成物が80重量部未満であれば、接着力と耐熱性が低下すると同時に、過度に硬くなってクッションの役割の実行が不十分になることにより、前記半導体パッケージ10の下面のトポロジーに対応するように形態が変形されにくい問題点を発生させ、120重量部超過であれば、過度に柔らかくなってクッションの役割の実行が不十分になることにより、前記第2ベースフィルム121が破れる問題点を発生させる。
【0071】
また、前記第1接着層112は、前記エポキシ系硬化剤が0.5重量部未満であれば、十分な硬化が行われず、過度に柔らかくなってクッションの役割の実行が不十分になることにより、前記第2ベースフィルム121が破れる問題点を発生させ、1.5重量部超過であれば、過度に硬くなってクッションの役割の実行が不十分になることにより、前記半導体パッケージ10の下面のトポロジーに対応するように形態が変形されにくい問題点を発生させる。
【0072】
一方、前記第1接着層112は、前記第1接着組成物40-60重量部、前記第2接着組成物40-60重量部、および前記エポキシ系硬化剤0.5-1.5重量部を混合して前記第1ベースフィルム111に塗布した後、乾燥および硬化して形成されることがより好ましい。
【0073】
この場合、前記第1接着層112は、前記第1接着組成物と前記第2接着組成物それぞれ40重量部未満であれば、接着力と耐熱性が低下すると同時に、過度に硬くなってクッションの役割の実行が不十分になることにより、前記半導体パッケージ10の下面のトポロジーに対応するように形態が変形されにくい問題点を発生させ、60重量部超過であれば、過度に柔らかくなってクッションの役割の実行が不十分になることにより、前記第2ベースフィルム121が破れる問題点を発生させる。
【0074】
また、前記第1接着層112は、前記エポキシ系硬化剤が0.5重量部未満であれば、十分な硬化が行われず、過度に柔らかくなってクッションの役割の実行が不十分になることにより、前記第2ベースフィルム121が破れる問題点を発生させ、1.5重量部超過であれば、過度に硬くなってクッションの役割の実行が不十分になることにより、前記半導体パッケージ10の下面のトポロジーに対応するように形態が変形されにくい問題点を発生させる。
【0075】
前記第1接着層112は、保持特性に関連して、材質特性によって高温で優れた耐熱性を有して脱気現象を減少させ、金属材質の前記第2ベースフィルム121の形態変形を適切に裏打ちして前記第2ベースフィルム121が破れるのを防止すると同時に、前記第2ベースフィルム121に破れが発生してもこれをうまく包み込んで前記突出電極11を効果的に保護するようにする。
【0076】
また、前記第1接着層112は、分離特性に関連して、前記第2接着層122より強い接着力を有するので、EMI遮蔽層形成工程の完了後、前記半導体パッケージ10から前記半導体パッケージ製造工程用接着テープ100を分離する時、前記第2接着層122で分離が起こるようにする。
【0077】
一方、前記第1接着層112は、100μm~700μmの範囲の厚さを有し、かつ、前記突出電極11のサイズが増加するほど設定された厚さ範囲内で厚さが減少し、前記突出電極11間の間隔が増加するほど設定された厚さ範囲内で厚さが増加することが好ましい。
【0078】
前記突出電極11のサイズが増加するほど設定された厚さ範囲内で前記第1接着層112の厚さが減少する理由は、同一環境で前記第2接着層122の厚さが増加するので、前記半導体パッケージ製造工程用接着テープ100の全体厚さを一定に維持しつつ、前記半導体パッケージ10製造工程で要求される前記半導体パッケージ製造工程用接着テープ100の接着特性、分離特性、保持特性、および応力特性を一定に維持するためである。
【0079】
また、前記突出電極11間の間隔が増加するほど設定された厚さ範囲内で前記第1接着層112の厚さが増加する理由は、同一環境で前記第2接着層122の厚さが減少するので、前記半導体パッケージ製造工程用接着テープ100の全体厚さを一定に維持しつつ、前記半導体パッケージ10製造工程で要求される前記半導体パッケージ製造工程用接着テープ100の接着特性、分離特性、保持特性、および応力特性を一定に維持するためである。特に、前記突出電極11間の間隔が増加する場合、前記第2接着層122と接着する前記半導体パッケージ10の下面の面積が増加して、EMI遮蔽層形成工程後、前記半導体パッケージ製造工程用接着テープ100が容易に除去されなかったり、前記半導体パッケージ10の下面に接着物質が残留したりする問題が発生する可能性が大きいので、前記第2接着層122の厚さを減少させて前記半導体パッケージ10の下面との接着力を低下させる。
【0080】
前記第2ベースフィルム121は、前記第1接着層112の上部に積層され、前記半導体パッケージ10の下面のトポロジーに対応するように形態が変形された後、工程の間に変形された形態が維持されるように金属材質を含む。
【0081】
前記第2ベースフィルム121は、一実施例として、1μm~10μmの範囲の厚さを有することが好ましい。これは、前記第2ベースフィルム121の厚さが1μm未満の場合には、使用者が前記半導体パッケージ製造工程用接着テープ100をハンドリングすることが非常に難しいだけでなく、変形された形態の維持が難しく、前記第2ベースフィルム121の厚さが10μm超過の場合には、前記突出電極11が形成された半導体パッケージ10の下面のトポロジーに対応して形態変形が難しく、応力バランスを維持しにくいことがあるからである。このような範囲の厚さは、後述する他の実施例とは異なり、前記突出電極11の大きさが大きい場合に有利である。
【0082】
例えば、前記第2ベースフィルム121は、アルミニウム(Al)または銅(Cu)を離型フィルムに金属蒸着方式で蒸着させて金属蒸着の転写フィルム形態に製造された後、前記第1接着層112に貼り合わされる。これについては、本発明の第2実施例による半導体パッケージ製造工程用接着テープ100の製造方法S100に関する説明部分でより詳しく説明する。
【0083】
一方、前記第2ベースフィルム121は、少なくとも99wt%以上のアルミニウム(Al)を含み、4.8kgf/mm~14.4kgf/mmの範囲の引張強度(Tensile strength)、6.4%~19.2%の範囲の延伸率(Elongation)、および10μm~35μmの範囲の厚さを有するか、少なくとも99wt%以上の銅(Cu)を含み、8kgf/mm~31.2kgf/mmの範囲の引張強度、3.2%~14.4%の範囲の延伸率、および10μm~35μmの範囲の厚さを有することが好ましい。
【0084】
より詳しくは、前記第2ベースフィルム121は、前記半導体パッケージ10の製造工程時、前記突出電極11が形成された半導体パッケージ10の下面のトポロジーに対応するように形態が変形された後、変形された形態を独自に維持することができ、高温および高真空の環境で変性および変形が発生しないように99wt%以上のアルミニウム(Al)または99wt%以上の銅(Cu)を含むことができる。
【0085】
この場合、前記第2ベースフィルム121は、99wt%以上のアルミニウム(Al)または99wt%以上の銅(Cu)を含み、かつ、前述した引張強度範囲および延伸率範囲を満足するために、1wt%以下の添加物を含むことができる。添加物は、シリコン(Si)、鉄(Fe)、マンガン(Mn)、マグネシウム(Mg)、亜鉛(Zn)、およびチタン(Ti)からなる群より選択されたいずれか1つまたは2以上を含むことができる。
【0086】
一方、前記第2ベースフィルム121が99wt%以上のアルミニウム(Al)を含み、かつ、4.8kgf/mm~14.4kgf/mmの範囲の引張強度を満足しなければならない理由は、引張強度が4.8kgf/mm未満の場合には、前記半導体パッケージ製造工程用接着テープ100の製造工程およびEMI遮蔽層形成工程時に加えられる外力によって前記第2ベースフィルム121が切れたり破れたりする現象が発生することがあり、引張強度が14.4kgf/mm超過の場合には、前記半導体パッケージ10の下面のトポロジーに対応して前記第2ベースフィルム121の形態変形が難しいからである。
【0087】
また、前記第2ベースフィルム121が99wt%以上のアルミニウム(Al)を含み、かつ、6.4%~19.2%の範囲の延伸率を満足しなければならない理由は、延伸率が6.4%未満の場合には、前記半導体パッケージ10の下面のトポロジーに対応して前記第2ベースフィルム121の形態変形が難しく、延伸率が19.2%超過の場合には、工程の間に前記第2ベースフィルム121が変形された形態を持続的に維持しにくいからである。
【0088】
一方、前記第2ベースフィルム121が99wt%以上の銅(Cu)を含み、かつ、8kgf/mm~31.2kgf/mmの範囲の引張強度を満足しなければならない理由は、引張強度が8kgf/mm未満の場合には、前記半導体パッケージ製造工程用接着テープ100の製造工程およびEMI遮蔽層形成工程時に加えられる外力によって前記第2ベースフィルム121が切れたり破れたりする現象が発生し、引張強度が31.2kgf/mm超過の場合には、前記半導体パッケージ10の下面のトポロジーに対応して前記第2ベースフィルム121の形態変形が難しいからである。
【0089】
また、前記第2ベースフィルム121が99wt%以上の銅(Cu)を含み、かつ、3.2%~14.4%の範囲の延伸率を満足しなければならない理由は、延伸率が3.2%未満の場合には、前記半導体パッケージ10の下面のトポロジーに対応して前記第2ベースフィルム121の形態変形が難しく、延伸率が14.4%超過の場合には、工程の間に前記第2ベースフィルム121が変形された形態を持続的に維持しにくいからである。
【0090】
一方、他の実施例として、前記第2ベースフィルム121は、10μm~35μmの範囲の厚さを有することができる。これは、前記第2ベースフィルム121の厚さが10μm未満の場合には、使用者が前記半導体パッケージ製造工程用接着テープ100をハンドリングすることが非常に難しく、前記第2ベースフィルム121の厚さが35μm超過の場合には、前記突出電極11が形成された半導体パッケージ10の下面のトポロジーに対応して形態変形が難しく、応力バランスを維持しにくいことがあるからである。このような範囲の厚さは、前述した一実施例とは異なり、前記突出電極11の大きさが小さい場合に有利である。
【0091】
前記第2ベースフィルム121は、金属材質を含むことにより、前記第1接着層112で発生しうる気泡(ガス、パーティクル)が前記第2接着層122に伝達されるのを防止させ、十分な保持特性によって、前記半導体パッケージ製造工程用接着テープ100を前記半導体パッケージ10の下面に付着時、前記半導体パッケージ10の下面のトポロジーに対応するように形態が変形された後、工程の間に変形された形態を維持できるようにする。すなわち、前記第2ベースフィルム121は、金属材質を含むことにより、前記第1接着層112で発生するガスなどが前記第2接着層122に伝達されることを遮断し、前記第2接着層122が平坦に維持されるように支持して、高温および高真空の環境で前記突出電極11を備えた前記半導体パッケージ10の下面と接着能力および密着能力を持続的に維持するようにする。
【0092】
前記第2接着層122は、前記第2ベースフィルム121の上部に積層され、螺旋形網状構造を有するシリコーンを含む。
【0093】
前記第2接着層122は、前記第1接着層112より薄い厚さを有し、前記第1接着層112の接着力より弱い接着力を有することが好ましい。より詳しくは、前記第2接着層122は、前記突出電極11が形成された前記半導体パッケージ10の下面のトポロジーによって隙間なく接着できるように、10μm~50μmの範囲の厚さおよび50gf/25mm~500gf/25mmの範囲の接着力を有することができる。
【0094】
ここで、前記第2接着層122は、その厚さが10μm未満の場合には、必要とする接着力を確保できず、工程中に前記半導体パッケージ10の下面との接着能力、密閉能力、および保持特性が低下して剥離現象が発生し、50μm超過の場合には、前記半導体パッケージ10の下面に付着時、押圧力によって側面に前記第2接着層122が押し出されて不良が発生したり、工程完了後に前記半導体パッケージ10から除去しにくかったりする問題が発生することがある。
【0095】
そして、前記第2接着層122は、その接着力が50gf/25mm未満の場合には、EMI遮蔽層形成工程の高温および高真空の工程環境で前記第2接着層122が前記半導体パッケージ10の下面および前記突出電極11から押し出されて剥離される現象が発生したり、工程の間にガスおよびパーティクルが前記第2接着層122と前記半導体パッケージ10接着面との間に侵入される現象が発生したりすることがあり、その接着力が500gf/25mm超過の場合には、EMI遮蔽層形成工程後の常温および大気圧の状態で前記半導体パッケージ10から除去しにくかったり、前記半導体パッケージ10の下面および前記突出電極11の表面に接着物質が残留したりする問題が発生することがある。
【0096】
材質の面において、前記第2接着層122は、トリメチル化シリカ(Trimethylated silica)-ジメチルシロキサン(Dimethyl siloxane)共重合体を含むことが好ましい。
【0097】
前記第2接着層122は、トリメチル化シリカ(Trimethylated silica)-ジメチルシロキサン(Dimethyl siloxane)共重合体を含むことにより、EMI遮蔽層形成工程時に発生する熱による物性変形を低減させ、半導体パッケージ製造工程用接着テープに要求される接着特性、保持特性、分離特性、および応力特性を容易に確保するようにする。
【0098】
さらに、前記第2接着層122は、シロキサン結合を基本骨格として螺旋形網状構造(Spiral network structure)を分子構造として有するので、前記半導体パッケージ10の下面および前記突出電極11と前記第2接着層122との間に空隙(Air gap)が発生しても、高温および高真空の環境にもかかわらず空隙が過度に膨張するのを防止するようにする。
【0099】
一方、前記第2接着層122は、10μm~50μmの範囲の厚さを有し、かつ、前記突出電極11のサイズが増加するほど設定された厚さ範囲内で厚さが増加し、前記突出電極11間の間隔が増加するほど設定された厚さ範囲内で厚さが減少することが好ましい。
【0100】
前記突出電極11のサイズが増加するほど設定された厚さ範囲内で前記第2接着層122の厚さが増加する理由は、前記突出電極11のサイズが増加するほど前記第2接着層122が前記突出電極11から押し出されて剥離される現象が発生する可能性が大きいので、前記第2接着層122の接着力を高めるためである。
【0101】
また、前記突出電極11間の間隔が増加するほど設定された厚さ範囲内で前記第2接着層122の厚さが増加する理由は、前記突出電極11間の間隔が増加するほど前記第2接着層122と接着する半導体パッケージ10の下面の面積が増加するにつれ、EMI遮蔽層形成工程後、前記第2接着層122が容易に除去されなかったり、前記半導体パッケージ10の下面に接着物質が残留したりする問題が発生しうるので、前記第2接着層122の接着力を低下させるためである。
【0102】
前記第2接着層122は、接着特性に関連して、螺旋形網状構造を有するシリコーンを含むことにより、前記半導体パッケージ10の下面と前記突出電極11との接する領域で十分な接着特性を付与し、分離特性に関連して、前記第1接着層112より弱い接着力を有することにより、EMI遮蔽層形成工程後、前記半導体パッケージ10から前記半導体パッケージ製造工程用接着テープ100を除去する時、前記第1接着層112ではなく前記第2接着層122で分離が起こるようにする。
【0103】
以上のように、本発明による半導体パッケージ製造工程用接着テープ100は、接着特性、保持特性、分離特性、および応力特性に優れ、複数の前記突出電極11を備えた前記半導体パッケージ10のEMI遮蔽層形成工程時、前記半導体パッケージ10の下面および前記半導体パッケージ10の下面に形成された複数の前記突出電極11を効果的に保護するようにする。
【0104】
以下、図3図5を参照すれば、本発明の実施例による半導体パッケージ製造工程用接着テープ100の製造方法S100を説明する。
【0105】
第1実施例と第2実施例とに分けて説明し、これに先立ち、本発明の実施例による半導体パッケージ製造工程用接着テープ100において上述した構成については重複する説明を一部省略する。
【0106】
本発明の実施例による半導体パッケージ製造工程用接着テープ100の製造方法S100は、テープ準備ステップS110と、テープ貼り合わせステップS120とを含んで構成される。
【0107】
第1実施例
本発明の第1実施例による半導体パッケージ製造工程用接着テープ100の製造方法S100は、第1テープ準備ステップS111と、第1テープ貼り合わせステップS121とを含んで構成される。
【0108】
前記第1テープ準備ステップS111は、プラスチック材質または金属材質を含む前記第1ベースフィルム111、アクリル系共重合体を含む前記第1接着層112、およびフッ素を含む第1離型フィルム113が順次に積層された第1テープ110と、金属材質を含む前記第2ベースフィルム121、螺旋形網状構造を有するシリコーンを含む第2接着層122、およびフッ素を含む第2離型フィルム123が順次に積層された第2テープ120とを製造するステップである。
【0109】
まず、前記第1テープ110を製造する方法は、製造者がプラスチック材質または金属材質を含む前記第1ベースフィルム111を準備する過程に始まる。前述のように、前記第1ベースフィルム111は、少なくとも99wt%以上のアルミニウム(Al)を含み、4.8kgf/mm~14.4kgf/mmの範囲の引張強度、6.4%~19.2%の範囲の延伸率、および20μm~80μmの範囲の厚さを有するか、少なくとも99wt%以上の銅(Cu)を含み、8kgf/mm~31.2kgf/mmの範囲の引張強度、3.2%~14.4%の範囲の延伸率、および20μm~80μmの範囲の厚さを有することができる。あるいは、前記第1ベースフィルム111は、ポリエチレンテレフタレート(Polyethylene terephthalate)、ポリイミド(polyimide)、またはポリオレフィン(Polyolefin)のいずれか1つの単一層または2以上が積層された多層構造に形成され、10μm~150μmの範囲の厚さを有することができる。
【0110】
次いで、製造者は、アクリル酸ブチル(Butyl acrylate)-メタクリル酸ブチル(Butyl methacrylate)-メタクリル酸(Methacrylic acid)-メタクリル酸メチル(Methyl methacrylate)-スチレン(Styrene)共重合体25-30重量部、酢酸エチル70-75重量部の前記第1接着組成物(80-120重量部)および前記エポキシ系硬化剤(0.5-1.5重量部)を混合容器に注入し、撹拌作業により混合するか、アクリル酸ブチル(Butyl acrylate)-メタクリル酸ブチル(Butyl methacrylate)-メタクリル酸(Methacrylic acid)-メタクリル酸メチル(Methyl methacrylate)-スチレン(Styrene)共重合体25-30重量部、酢酸エチル70-75重量部の前記第1接着組成物(40-60重量部)、アクリル酸(Acrylic acid)-アクリル酸2-エチルヘキシル(2-Ethylhexyl acrylate)-メタクリル酸2-エチルヘキシル(2-Ethylhexyl methacrylate)-メタクリル酸グリシジル(Glycidyl methacrylate)共重合体25-30重量部、トルエン50-55重量部、酢酸エチル15-20重量部の前記第2接着組成物(40-60重量部)、および前記エポキシ系硬化剤を混合容器に注入し、撹拌作業により混合することができる。この時、撹拌作業による混合工程は、常温と常湿の条件で施される。
【0111】
この時、製造者は、前記第1接着組成物および前記エポキシ系硬化剤が撹拌、混合されたアクリル系組成物、または前記第1接着組成物、前記第2接着組成物、およびエポキシ系硬化剤が撹拌、混合されたアクリル系組成物を安定化させる。アクリル系組成物の安定化は、アクリル系組成物中の気泡を除去すると同時に、アクリル系組成物の化学的安定性および均一な架橋反応を誘導するためのものである。アクリル系組成物の安定化の一方策として、アクリル系組成物中の気泡を除去するために、超音波処理または真空吸入を進行させることができ、気泡の除去後、アクリル系組成物の安定化のために、4時間~12時間製造されたアクリル系組成物を熱的平衡状態で休止させることができる。アクリル系組成物の安定化は、化学的安定性を確保し、急激な架橋反応を防止するために、熱的平衡状態で進行させることが好ましい。
【0112】
次いで、製造者は、コンマコーター(Comma coater)、スロットダイコーター(Slot-die coater)、グラビアコーター(Gravure coater)などを用いて前記第1ベースフィルム111上に安定化されたアクリル系組成物を塗布した後、乾燥および硬化する方式により前記第1接着層112を形成する。
【0113】
この時、製造者は、コンマコーター(Comma coater)、スロットダイコーター(Slot-die coater)、グラビアコーター(Gravure coater)などを用いて前記第1接着層112の最終厚さよりも厚くアクリル系組成物を前記第1ベースフィルム111上に塗布することができる。具体的には、コンマコーター、スロットダイコーター、グラビアコーターなどは、前記第1接着層112の目標厚さに比べて2.5倍~3.5倍より厚くアクリル系組成物を塗布するように制御できる。例えば、前記第1接着層112の目標厚さが100μm~700μmの範囲の場合、コンマコーターは、250μm~2450μmの範囲の塗布厚さにアクリル系組成物を塗布するように制御できる。前記第1ベースフィルム111上に安定化されたアクリル系組成物を塗布する方法は、スピンコーティング法またはスプレー法などによっても行うことができる。
【0114】
次いで、製造者は、乾燥熱処理および熟成硬化過程により前記第1接着層112を最終形成することができ、この過程中に前記第1接着層112の厚さが次第に減少して目標厚さに到達する。
【0115】
より具体的には、製造者は、前記第1接着層112に対する乾燥熱処理を進行させる。乾燥熱処理は、アクリル系組成物中の溶媒を除去すると同時に架橋反応を活性化させるためのもので、赤外線ランプまたは赤外線/熱風併用乾燥などを用いて行うことができ、90℃~120℃の範囲の温度で15分~30分間行うことができる。
【0116】
場合によっては、乾燥熱処理は、1次、2次、3次乾燥熱処理に分離して行うことができる。
【0117】
この時、1次乾燥熱処理は、アクリル系組成物中の溶媒を除去すると同時に架橋反応を活性化させるためのもので、赤外線ランプまたは赤外線/熱風併用乾燥などを用いて行うことができ、60℃~80℃の範囲の温度で3分~6分間行うことができる。
【0118】
次いで、2次乾燥熱処理は、1次乾燥熱処理と同じく、アクリル系組成物中の溶媒を除去すると同時に架橋反応を活性化させるためのもので、赤外線ランプまたは赤外線/熱風併用乾燥などを用いて行うことができ、1次乾燥熱処理より高い温度で1次乾燥熱処理と同一時間行うことができる。例えば、2次乾燥熱処理は、90℃~120℃の範囲の温度で3分~6分間行うことができる。
【0119】
次いで、3次乾燥熱処理は、1次および2次乾燥熱処理と同じく、アクリル系組成物中の溶媒を除去すると同時に架橋反応を活性化させるためのもので、赤外線ランプまたは赤外線/熱風併用乾燥などを用いて行うことができ、2次乾燥熱処理より高い温度で2次乾燥熱処理より長い時間行うことができる。例えば、3次乾燥熱処理を190℃~210℃の範囲の温度で9分~18分間行うことができる。
【0120】
ここで、1次~3次乾燥熱処理過程で段階的に温度を上昇させながら前記第1接着層112を乾燥させることは、前記第1接着層112が表面から乾燥および硬化するのを防止するためのものであり、これによって前記第1接着層112内の気泡を容易に除去することができる。これとともに、3次乾燥熱処理を進行させた後、常温まで徐々に温度を減少させることでより安定した状態および均一な厚さを有する前記第1接着層112を実現することができる。
【0121】
次いで、製造者は、20℃~60℃で12時間~48時間、前記第1接着層112を熟成させて安定化および硬化させる。すなわち、乾燥熱処理過程で熱くなった前記第1ベースフィルム111および前記第1接着層112を20℃~60℃までゆっくり冷やす休止期により前記第1接着層112内の架橋反応を安定的に仕上げると同時に、前記第1接着層112に要求される物性を確保するようにする。
【0122】
次いで、製造者は、前記第1接着層112上にフッ素が含有された前記第1離型フィルム113を付着させる。前記第1離型フィルム113は、アクリル系共重合体を含む前記第1接着層112を保護すると同時に、前記第1接着層112との分離が容易となるようにフッ素が含有されたものであってもよいし、3gf/25mm~8gf/25mmの範囲の接着力を有することができる。この時、前記第1離型フィルム113は、その接着力が3gf/25mm未満の場合には、自然的に前記第1接着層112から剥がれることがあり、その接着力が8gf/25mm超過の場合には、前記第1離型フィルム113を除去する過程で前記第1接着層112が損傷しうる問題点がある。
【0123】
製造者は、上述した工程過程により前記第1テープ110を製造することができる。
【0124】
一方、前記第2テープ120を製造する方法は、製造者が少なくとも99wt%以上のアルミニウム(Al)を含み、4.8kgf/mm14.4kgf/mmの範囲の引張強度(Tensile strength)、6.4%~19.2%の範囲の延伸率(Elongation)、および10μm~35μmの範囲の厚さを有するか、少なくとも99wt%以上の銅(Cu)を含み、kgf/mm31.2kgf/mmの範囲の引張強度、3.2%~14.4%の範囲の延伸率、および10μm~35μmの範囲の厚さを有する前記第2ベースフィルム121を準備する過程に始まる。
【0125】
次いで、製造者は、トリメチル化シリカ(Trimethylated silica)-ジメチルシロキサン(Dimethyl siloxane)共重合体、エチルベンゼン(Ethylbenzene)溶媒、およびエポキシ系硬化剤を混合容器に注入し、撹拌作業により混合する。この時、撹拌作業による混合工程は、常温と常湿の条件で施される。
【0126】
この時、製造者は、撹拌、混合されたシリコーン系組成物を安定化させる。シリコーン系組成物の安定化は、シリコーン系組成物中の気泡を除去すると同時に、シリコーン系組成物の化学的安定性および均一な架橋反応を誘導するためのものである。シリコーン系組成物の安定化の一方策として、シリコーン系組成物中の気泡を除去するために、超音波処理または真空吸入を進行させることができ、気泡の除去後、シリコーン系組成物の安定化のために、4時間~12時間製造されたシリコーン系組成物を熱的平衡状態で休止させることができる。シリコーン系組成物の安定化は、化学的安定性を確保し、急激な架橋反応を防止するために、熱的平衡状態で進行させることが好ましい。
【0127】
次いで、製造者は、コンマコーター(Comma coater)、スロットダイコーター(Slot-die coater)、グラビアコーター(Gravure coater)などを用いて前記第2ベースフィルム121上に安定化されたシリコーン系組成物を塗布した後、乾燥および硬化する方式により前記第2接着層122を形成する。
【0128】
この時、製造者は、コンマコーター(Comma coater)、スロットダイコーター(Slot-die coater)、グラビアコーター(Gravure coater)などを用いて第2接着層122の最終厚さよりも厚くシリコーン系組成物を前記第2ベースフィルム121上に塗布することができる。具体的には、コンマコーター(Comma coater)、スロットダイコーター(Slot-die coater)、グラビアコーター(Gravure coater)などは、前記第2接着層122の目標厚さに比べて2.5倍~3.5倍より厚くシリコーン系組成物を塗布するように制御できる。例えば、前記第2接着層122の目標厚さが10μm~50μmの範囲の場合、コンマコーターは、25μm~175μmの範囲の塗布厚さにシリコーン系組成物を塗布するように制御できる。前記第2ベースフィルム121上に安定化されたシリコーン系組成物を塗布する方法は、スピンコーティング法またはスプレー法などによっても行うことができる。
【0129】
次いで、製造者は、乾燥熱処理および熟成硬化過程により前記第2接着層122を最終形成することができ、この過程中に前記第2接着層122の厚さが次第に減少して目標厚さに到達する。
【0130】
より具体的には、製造者は、前記第2接着層122に対する乾燥熱処理を進行させる。乾燥熱処理は、シリコーン系組成物中の溶媒を除去すると同時に架橋反応を活性化させるためのもので、赤外線ランプまたは赤外線/熱風併用乾燥などを用いて行うことができ、160℃~180℃の範囲の温度で15分~30分間行うことができる。
【0131】
場合によっては、乾燥熱処理は、1次、2次、3次乾燥熱処理に分離して行うことができる。
【0132】
この時、1次乾燥熱処理は、シリコーン系組成物中の溶媒を除去すると同時に架橋反応を活性化させるためのもので、赤外線ランプまたは赤外線/熱風併用乾燥などを用いて行うことができ、60℃~80℃の範囲の温度で3分~6分間行うことができる。
【0133】
次いで、2次乾燥熱処理は、1次乾燥熱処理と同じく、シリコーン系組成物中の溶媒を除去すると同時に架橋反応を活性化させるためのもので、赤外線ランプまたは赤外線/熱風併用乾燥などを用いて進行させることができ、1次乾燥熱処理より高い温度で1次乾燥熱処理と同一時間行うことができる。例えば、2次乾燥熱処理は、160℃~180℃の範囲の温度で3分~6分間行うことができる。
【0134】
次いで、3次乾燥熱処理は、1次および2次乾燥熱処理と同じく、シリコーン系組成物中の溶媒を除去すると同時に架橋反応を活性化させるためのもので、赤外線ランプまたは赤外線/熱風併用乾燥などを用いて行うことができ、2次乾燥熱処理より高い温度で2次乾燥熱処理より長い時間行うことができる。例えば、3次乾燥熱処理を190℃~210℃の範囲の温度で9分~18分間行うことができる。
【0135】
ここで、1次~3次乾燥熱処理過程で段階的に温度を上昇させながら前記第2接着層122を乾燥させることは、前記第2接着層122が表面から乾燥および硬化するのを防止するためのものであり、これによって前記第2接着層122内の気泡を容易に除去することができる。これとともに、3次乾燥熱処理を進行させた後、常温まで徐々に温度を減少させることでより安定した状態および均一な厚さを有する前記第2接着層122を実現することができる。
【0136】
次いで、製造者は、20℃~30℃で12時間~24時間前記第2接着層122を熟成させて安定化および硬化させる。すなわち、乾燥熱処理過程で熱くなった前記第2ベースフィルム121および前記第2接着層122を20℃~30℃までゆっくり冷やす休止期により前記第2接着層122内の架橋反応を安定的に仕上げると同時に、前記第2接着層122に要求される物性を確保するようにする。
【0137】
次いで、製造者は、前記第2接着層122上にフッ素が含有された前記第2離型フィルム123を付着させる。前記第2離型フィルム123は、螺旋形網状構造を有するシリコーンを含む前記第2接着層122を保護すると同時に、前記第2接着層122との分離が容易となるようにフッ素が含有されたものであってもよいし、3gf/25mm~8gf/25mmの範囲の接着力を有することができる。この時、前記第2離型フィルム123は、その接着力が3gf/25mm未満の場合には、自然的に前記第2接着層122から剥がれることがあり、その接着力が8gf/25mm超過の場合には、前記第2離型フィルム123を除去する過程で前記第2接着層122が損傷しうる問題点がある。
【0138】
製造者は、上述した工程過程により前記第2テープ120を製造することができる。
【0139】
前記第1テープ貼り合わせステップS121は、製造者が前記第1テープ110から前記第1離型フィルム113を除去し、前記第1接着層112と前記第2ベースフィルム121とを面接触させて前記第1テープ110と前記第2テープ120とを貼り合わせるステップである。
【0140】
以後、使用者は、EMI遮蔽層形成工程前に前記第2テープ120の前記第2離型フィルム123を除去し、前記第2接着層122を前記半導体パッケージ10の下面および前記突出電極11に接触させる方式で本発明の実施例による半導体パッケージ製造工程用接着テープ100を付着させる。
半導体パッケージ製造工程用接着テープ100
【0141】
第2実施例
本発明の第2実施例による半導体パッケージ製造工程用接着テープ100の製造方法S100は、第2テープ準備ステップS112と、第2テープ貼り合わせステップS122とを含んで構成される。
【0142】
前記第2テープ準備ステップS112は、プラスチック材質または金属材質を含む前記第1ベースフィルム111、アクリル系共重合体を含む前記第1接着層112、およびフッ素を含む第1離型フィルム113が順次に積層された第1テープ110と、第3離型フィルム131に金属蒸着方式で前記第2ベースフィルム121を形成した第3テープ130と、螺旋形網状構造を有するシリコーンを含む前記第2接着層122、およびフッ素を含む前記第2離型フィルム123が順次に積層された第4テープ140とを製造するステップである。
【0143】
まず、前記第1テープ110を製造する方法は、第1実施例と内容が同一であるので、詳しい説明を省略する。
【0144】
一方、前記第3テープ130を製造する方法は、前記第3離型フィルム131に金属蒸着方式で前記第2ベースフィルム121を形成する方式で行われる。より詳しくは、前記第2ベースフィルム121は、アルミニウム(Al)または銅(Cu)を前記第3離型フィルム131に金属蒸着方式で蒸着させて金属蒸着の転写フィルム形態の前記第3テープ130に製造できる。金属蒸着方式としては、スパッタリング方式などの使用が可能であり、これに限定されるものではない。
【0145】
前記第3離型フィルム131は、前記第1離型フィルム113および前記第2離型フィルム123と同一の特性を有することができる。
【0146】
この場合、前記第2ベースフィルム121は、1μm~10μmの範囲の厚さを有するように前記第3離型フィルム131に蒸着されることが好ましい。このような範囲の厚さは、前記突出電極11の大きさが相対的に大きい場合に有利である。
【0147】
一方、前記第4テープ140を製造する方法は、前記第2離型フィルム123をベースフィルムとして活用して前記第2接着層122を形成する方式で行われる。これについては、第1実施例において前記第2ベースフィルム121に前記第2接着層122を形成する方法と内容が同一であるので、詳しい説明を省略する。
【0148】
前記第2テープ貼り合わせステップS122は、製造者が前記第1テープ110から前記第1離型フィルム113を除去した後、前記第1接着層112と前記第3テープ130の前記第2ベースフィルム121とを面接触させて前記第1テープ110と前記第3テープ130とを貼り合わせ、前記第3テープ130から前記第3離型フィルム131を除去した後、前記第2ベースフィルム121と前記第4テープ140の前記第2接着層122とを面接触させて前記第3テープ130と前記第4テープ140とを貼り合わせるステップである。
【0149】
以後、使用者は、EMI遮蔽層形成工程前に前記第4テープ140の前記第2離型フィルム123を除去し、前記第2接着層122を前記半導体パッケージ10の下面および前記突出電極11に接触させる方式で本発明の実施例による半導体パッケージ製造工程用接着テープ100を付着させる。
【0150】
以上のように、本発明の実施例による半導体パッケージ製造工程用接着テープ100の製造方法S100は、個別の製造工程により前記第1テープ110から前記第4テープ140を製造した後、貼り合わせて、前記半導体パッケージ製造工程用接着テープ100の最終製品を製造することにより、前記第1テープ110から前記第4テープ140の製造工程で不良が発生した場合、不良が発生した個別テープのみを廃棄することが可能になり、全体的な工程歩留まりを向上させる。
【0151】
上述のように、本発明は図面に示された実施例を参照して説明されたが、これは例示に過ぎず、当該技術の属する分野における通常の知識に基づいて多様な変形および均等な他の実施例が可能であることを理解しなければならない。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は以下に述べる特許請求の範囲により、上述した発明の具体的内容に基づいて定められなければならない。
【産業上の利用可能性】
【0152】
本発明は、半導体パッケージ製造工程用接着テープに関し、半導体パッケージのEMI(Electro Magnetic Interference)遮蔽層形成工程に関連する産業分野に利用可能である。
【符号の説明】
【0153】
10:半導体パッケージ
11:突出電極
100:半導体パッケージ製造工程用接着テープ
110:第1テープ
111:第1ベースフィルム
112:第1接着層
113:第1離型フィルム
120:第2テープ
121:第2ベースフィルム
122:第2接着層
123:第2離型フィルム
130:第3テープ
131:第3離型フィルム
140:第4テープ
図1
図2
図3
図4
図5